JP2012045495A - 塗工装置、塗工方法 - Google Patents

塗工装置、塗工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構造によって塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる塗工装置、塗工方法を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様は、塗液が貯留される塗液供給タンク16と、塗液供給タンク16から供給される塗液を吐出するダイ10と、塗工終了時にダイ10より塗液を回収する塗液回収機構24とを有する塗工装置において、塗液回収機構24は、回収した塗液を貯留し、塗工開始時に塗液を排出してダイ10に供給すること、を特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ウェブなどの基材の表面に塗液を付与するダイが設けられた塗工装置、塗工方法に関するものである。
従来の第1の塗工装置による間欠塗工においては、塗工区間の終了端部の塗液が明確に切れてかすれることがないように、塗工終了時にダイから塗液をエアシリンダに回収している。
また、従来の第2の塗工装置による間欠塗工においては、塗液を循環させる循環配管を設置し、三方弁を切り替えることで、ダイへの塗液の供給の開始と停止を行っている。そして、塗工終了時において、ダイの直前に残留する塗液を塗液回収機構に回収することにより取り除いている。
しかし、いずれの従来の塗工装置においても回収した塗液をタンクに戻すためまたは廃棄するための配管が設けられているので、構造が複雑になり、装置のコストが増大し、装置が大型化してしまう。
また、間欠塗工において、塗工開始時に所定の流量をダイから吐出して所望の塗工厚みを実現することは、歩留り向上のためにも重要であるが、従来の第1の塗工装置では、塗工開始時にダイから吐出する塗料の流量の制御は行っていない。そのため、塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができない。また、従来の第2の塗工装置では、三方弁の切り替えにより塗工開始時にダイから吐出する塗料の流量の制御をすることが考えられるが、構造が複雑になり、装置のコストが増大し、装置が大型化してしまう。
ここで、特許文献1には、間欠塗工における塗工終了時にダイからペースト(塗液)をタンクに回収して貯蔵し、そして、塗工開始時にはタンクに貯蔵されたペーストを再びダイに供給して吐出する技術が開示されている。
特開2003−190863号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、塗工終了時にダイから回収した塗液はタンク内の塗液と一緒にされ、その後の塗工開始時にはタンクからダイへ塗液を供給するが、塗工開始時はタンクとダイとの間の塗液の圧力が十分に得られず、ダイへ塗液を狙いの流量で供給するのは困難である。そのため、塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができない。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、簡易な構造によって塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる塗工装置、塗工方法を提供すること、を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、塗液が貯留される塗液供給タンクと、前記塗液供給タンクから供給される前記塗液を吐出するダイと、塗工終了時に前記ダイより前記塗液を回収する塗液回収機構とを有する塗工装置において、前記塗液回収機構は、回収した前記塗液を貯留し、塗工開始時に前記塗液を排出して前記ダイに供給すること、を特徴とする。
この態様によれば、塗液回収機構は回収した前記塗液を貯留し、塗工開始時に塗液を排出してダイに供給するので、塗工開始時における塗液供給タンクからダイへ供給される塗液の不足分を補うことができる。そのため、塗工開始時に所望の流量の塗液をダイへ供給できる。また、従来技術のような塗液回収機構に回収した塗液をタンクに戻すためまたは廃棄するための配管が不要であり、簡易な構造とすることができる。したがって、簡易な構造によって塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
上記の態様においては、塗工開始時にて前記ダイに供給される前記塗液の流量が所望の流量になるように、前記塗液供給タンクから排出される前記塗液の流量であるタンク排出流量と前記塗液回収機構から排出される前記塗液の流量である機構排出流量とを制御する制御部を有すること、が好ましい。
この態様によれば、塗工開始時にてタンク排出流量と機構排出流量とを制御するので、より確実に塗工開始時に所望の流量の塗液をダイへ供給できる。したがって、より確実に塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
上記の態様においては、前記タンク排出流量を測定するタンク流量測定手段を有し、前記制御部は、塗工開始時にて、前記タンク流量測定手段により測定された前記タンク排出流量をもとに前記タンク排出流量と前記機構排出流量とを制御すること、が好ましい。
この態様によれば、測定された塗液供給タンクから排出される塗液の流量をもとに、塗液回収機構から排出すべき塗液の流量を把握できる。そのため、塗液回収機構は塗工開始時における塗液供給タンクからダイへ供給される塗液の変化に応じて、的確に塗液の不足分を補うことができる。したがって、より確実に塗工開始時に所望の流量の塗液をダイへ供給でき、より確実に塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
上記の態様においては、前記タンク排出流量を測定するタンク流量測定手段と、前記機構排出流量を測定する機構流量測定手段と、を有し、前記制御部は、塗工開始時にて、前記タンク流量測定手段により測定された前記タンク排出流量と前記機構流量測定手段により測定された前記機構排出流量との合計が所望の前記塗液の流量になるように、前記タンク排出流量と前記機構排出流量とを制御すること、が望ましい。
この態様によれば、塗工開始時にダイに供給されている塗液の流量を把握できる。そのため、塗液回収機構は、ダイに供給されている塗液の流量の変化に応じて、塗液供給タンクからダイへ供給される塗液の不足分を的確に補うことができる。したがって、より確実に塗工開始時に所望の流量の塗液をダイへ供給でき、より確実に塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
上記の態様においては、前記ダイへ供給される前記塗液の流量であるダイ供給流量を測定するダイ流量測定手段を有し、前記制御部は、塗工開始時にて、前記ダイ流量測定手段により測定された前記ダイ供給流量をもとに前記タンク排出流量と前記機構排出流量とを制御すること、が好ましい。
この態様によれば、塗工開始時にダイに供給されている実際の塗液の流量を把握できる。そのため、塗液回収機構は、ダイに供給されている実際の塗液の流量の変化に応じて、塗液供給タンクからダイへ供給される塗液の不足分を的確に補うことができる。した
がって、より確実に塗工開始時に所望の流量の塗液をダイへ供給でき、より確実に塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
上記の態様においては、前記ダイ流量測定手段は、前記塗液の圧力を測定する圧力計であること、が好ましい。
この態様によれば、流量計よりも一般的に安価な圧力計を使用するので、コストを低減できる。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の態様は、塗液が貯留される塗液供給タンクと、前記塗液供給タンクから供給される前記塗液を吐出するダイと、塗工終了時に前記ダイより前記塗液を回収する塗液回収機構とを使用する塗工方法において、前記塗液回収機構に回収して貯留した前記塗液を、塗工開始時に排出して前記ダイに供給すること、を特徴とする。
本発明に係る塗工装置、塗工方法によれば、簡易な構造によって塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
実施例1の構成図である。 実施例2の構成図である。 実施例3の構成図である。 実施例4の構成図である。 塗工開始時のポンプおよび塗液回収機構から排出される塗液の流量とダイから吐出された塗液の流量の関係図である。 比較例の評価結果を示す図である。 比較例の構成図である。 実施例1の評価結果を示す図である。 実施例2の評価結果を示す図である。 実施例3の評価結果を示す図である。 実施例4の評価結果を示す図である。 評価結果の一覧表を示す図である。
以下、本発明を具体化した形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、本実施例の塗工装置は、例えば、リチウムイオン二次電池などの電池における電極板の製造方法のうち塗工工程を担う装置として使用される。
〔実施例1〕
まず、実施例1の塗工装置1の構成について説明する。図1は、実施例1の構成図である。
図1に示すように、実施例1の塗工装置1は、ダイ10、バックアップロール12、ウェブ14、塗液供給タンク16、ポンプ18、流量計20、遮断バルブ22、塗液回収機構24、制御部26などを有する。そして、ダイ10、塗液供給タンク16、ポンプ18、流量計20、遮断バルブ22は第1管路30に設けられており、塗液回収機構24は、ダイ10と遮断バルブ22との間にて第1管路30から分岐した第2管路32に設けられている。
ダイ10は、塗液を吐出する手段である。本実施例のダイ10は、塗液供給タンク16および塗液回収機構24から塗液が供給される。そして、ダイ10から吐出された塗液は、ダイ10の先端の吐出口34の先に設けられバックアップロール12によって搬送されるウェブ14に付与される。なお、例えば電極板の製造においては、ウェブ14は製造される電極板の種類や用途に応じた任意の金属箔(アルミニウム箔や銅箔など)であり、塗液は溶剤で溶いた電極活物質(正極活物質又は負極活物質)とバインダーとを混合したスラリー状の流動体である。
塗液供給タンク16は、塗液が貯留される貯留手段である。
ポンプ18は、第1管路30を介して塗液供給タンク16と接続され、塗液供給タンク16に貯蔵される塗液をダイ10に送る手段である。
流量計20は、ポンプ18よりもダイ10に近い位置に設けられ、ポンプ18の駆動によって塗液供給タンク16から排出される塗液の流量を測定する手段である。なお、流量計20の代わりに、圧力計を設け制御部26にて圧力計の測定結果をもとに塗液の流量を演算して算出するようにすれば、圧力計は一般に流量計よりも安価であるため、コストの低減を図ることができる。なお、流量計20、または、圧力計は、第1の測定手段であり、本発明の「タンク流量測定手段」の一例である。
遮断バルブ22は、ポンプ18とダイ10との間の管路を遮断または開放する弁であり、本実施例では、第1管路30と第2管路32との分岐点36の位置と流量計20が設けられた位置との間に設けられている。
塗液回収機構24は、ダイ10から塗液を回収して貯留する手段である。また、塗液回収機構24は、回収した塗液を排出してダイ10に供給することもできる。塗液回収機構24としては、例えばシリンダが使用される。
制御部26は、塗液供給タンク16から排出される塗液の流量(第1の流量)(本発明の「タンク排出流量」の一例)や塗液回収機構24から排出される塗液の流量(第2の流量)(本発明の「機構排出流量」の一例)を制御する手段である。また、制御部26には、流量計20の測定結果が伝達される。
次に、実施例1の塗工装置1における塗工方法について説明する。なお、塗工方法として間欠塗工を行う。ここで、間欠塗工とは、ダイ10からの塗液の吐出の中断と再開とを繰り返す塗工方法である。実施例1の塗工装置1は、塗工開始時において、遮断バルブ22を開いてポンプ18を起動し塗液供給タンク16からダイ10に塗液の供給を開始する。このとき、制御部26は、流量計20で測定される塗液供給タンク16から排出される塗液の流量の測定値をもとに、ポンプ18の駆動を制御して塗液供給タンク16から排出される塗液の流量を制御する。
また、塗工終了時において、遮断バルブ22を閉じてポンプ18を停止し、塗液供給タンク16からダイ10への塗液の供給を停止する。このようにして、間欠塗工を行う。また、塗工終了時には、塗液回収機構24はダイ10に残留する塗液を吸い込んで回収し貯留する。そして、その後の塗工開始時に、塗液供給タンク16からダイ10に塗液の供給を開始するとともに、塗液回収機構24は回収した塗液を排出してダイ10に供給する。
この実施例1では、塗工開始時において塗液回収機構24から排出する塗液の量を任意に決定している。具体的には、塗工開始時における塗液供給タンク16からダイ10へ供給される塗液の不足量は概ね予想ができるので、この予想される塗液の不足量に応じて塗液回収機構24から排出する塗料の流量を決定する。
以上のような実施例1によれば、塗工開始時において、塗液供給タンク16からダイ10に塗液の供給を開始するとともに、塗液回収機構24からも塗液を排出してダイ10に供給している。そのため、塗工開始時に塗液供給タンク16からダイ10への塗液の供給による塗液の不足分の流量を、塗液回収機構24から排出される塗液により補うことができる。したがって、簡易な構造および方法によって塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。以下の説明では、実施例1と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。
実施例2の塗工装置2は、実施例1の塗工装置1と異なる点として、制御部26において、流量計20の測定結果をもとに塗液回収機構24から排出する塗液の流量を制御している。
次に、実施例2の塗工装置2における塗工方法について説明する。
実施例2の塗工装置2は、塗工開始時において、制御部26は、塗液供給タンク16から排出される塗液の流量の測定結果の情報を流量計20から取得し、この測定結果の情報をもとに、ダイ10に供給される塗液の流量が狙いの流量になるように、塗液供給タンク16から排出される塗液の流量と塗液回収機構24から排出する塗液の流量とを制御している。
以上のような実施例2によれば、流量計20の測定結果をもとに塗液回収機構24から排出される塗液の流量を制御する。そのため、塗工開始時に塗液供給タンク16からダイ10への塗液の供給による塗液の不足分の流量を、より的確に塗液回収機構24から排出される塗液により補うことができる。したがって、簡易な構造および方法によって、塗工開始時においてより確実に所望の塗工厚みを実現することができる。
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。以下の説明では、実施例1,2と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。
まず、実施例3の塗工装置3の構成について説明する。図3は、実施例3の構成図である。
実施例3の塗工装置3は、実施例1,2の塗工装置1,2と異なる点として、塗液回収機構24とダイ10との間に設けられた第2管路32に流量計38を設けている。流量計38は、塗液回収機構24から排出される塗液の流量を測定する手段である。そして、制御部26に対し流量計38から測定流量の情報が伝達される。なお、流量計38の代わりに、圧力計を設け制御部26にて圧力計の測定結果をもとに塗液の流量を演算して算出するようにすれば、圧力計は一般に流量計よりも安価であるため、コストの低減を図ることができる。なお、流量計38、または、圧力計は、第2の測定手段であり、本発明の「機構流量測定手段」の一例である。
次に、実施例3の塗工装置3における塗工方法について説明する。
実施例3の塗工装置3は、塗工開始時において、流量計20にて測定された流量と流量計38にて測定された塗液の流量との合計が所望の流量になるように、塗液供給タンク16から排出される塗液の流量を制御し、かつ、塗液回収機構24から排出する塗液の流量を制御する。
以上のような実施例3によれば、流量計38により塗液回収機構24から排出する塗液の流量を測定し、この測定結果と流量計20の測定結果をもとに、塗液供給タンク16から排出される塗液の流量および塗液回収機構24から排出する塗液の流量を制御する。そのため、ダイ10に供給される塗液の流量を正確に狙いの流量にすることができ、塗工開始時においてより確実に所望の塗工厚みを得ることができる。ゆえに、塗工膜の膜厚形状が良好になる。
〔実施例4〕
次に、実施例4について説明する。以下の説明では、実施例1〜3と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。
まず、実施例4の塗工装置4の構成について説明する。図4は、実施例4の構成図である。
実施例4の塗工装置4は、実施例1〜3の塗工装置1〜3と異なる点として、第1管路30における第2管路32との分岐点36が設けられた位置とダイ10が設けられた位置との間に、圧力計40が設けられている。圧力計40はダイ10へ供給される塗液の圧力を測定する。そして、制御部26に対し圧力計40から測定流量の情報が伝達され、制御部26で測定された圧力をもとに演算してダイ10へ供給される塗液の流量(第3の流量)(本発明の「ダイ供給流量」の一例)を算出する。なお、圧力計40の代わりに流量計を設けることも考えられるが、圧力計は一般に流量計よりも安価であるため、圧力計40を設けることによりコストの低減を図ることができる。なお、圧力計40、または、流量計は、第3の測定手段であり、本発明の「ダイ流量測定手段」の一例である。
次に、実施例4の塗工装置4における塗工方法について説明する。
実施例4の塗工装置4は、塗工開始時において、制御部26は、圧力計40の測定結果をもとに算出したダイ10へ供給される塗液の流量をもとに、ポンプ18の駆動を制御して塗液供給タンク16から排出される塗液の流量を制御し、かつ、塗液回収機構24から排出する塗液の流量を制御する。
以上のような実施例4によれば、圧力計40の測定結果をもとに塗液供給タンク16から排出される塗液の流量と塗液回収機構24から排出する塗液の流量とを制御する。そのため、ダイ10から吐出される塗液の流量を正確に所望の流量にすることができ、塗工開始時においてより確実に所望の塗工厚みを得ることができる。ゆえに、塗工膜の膜厚形状が良好になる。
〔塗工流量の制御の効果の説明〕
以上のような実施例1〜4によれば、塗工開始時のポンプ18および塗液回収機構24から排出される塗液の流量とダイ10から吐出された塗液の流量の関係は、図5のようになる。
図5に示すように、ポンプ18から排出した塗液の流量と塗液回収機構24から排出した塗液の流量とが合わされることにより、ダイ10から吐出される塗液の流量は塗工開始時から立ち上がりが早くなり、少ない塗工距離で狙いの流量まで達することができる。
〔評価結果の説明〕
次に、塗液の流量の制御について行った評価結果について説明する。なお、以下の評価結果に示すダイ10から吐出された塗液がウェブ14に塗工された部分の塗工膜の膜厚変化は、流量の挙動と一致すると考えてよい。
図6は、比較例として塗液を塗液回収機構24から廃棄するための配管43を設置した従来の塗工装置50における評価結果を示す。比較例は、図7に示すように、塗液回収機構24から配管41を介して塗液を廃棄するための廃液溜め42が設けられ、第2管路32に逆止弁44が設けられ、塗液回収機構24と廃液溜め42の間の配管41に逆止弁46が設けられている。このように、比較例においては、塗液回収機構24からダイ10に塗液が供給されることはない。すると、評価結果として、図6に示すように、塗工開始時において、塗工膜の膜厚(ウェブ14に吐出される塗液の流量)が緩やかに大きくなり、塗工開始部分の端部が大きく垂れたような形状になった。なお、塗工開始部分から所望の塗工膜の膜厚に達するまでの長さであるロスの長さは、1.3mであった。
図8は、実施例1の塗工装置1における評価結果を示す。図8に示すように、塗工開始時の塗工膜の膜厚がやや突出するように大きくなっているが、ロスの長さは1mであり、比較例よりも小さくなっている。
図9は、実施例2の塗工装置2における評価結果を示す。図9に示すように、塗工開始部分の端部がやや垂れたような形状になったが、ロスの長さは1mであり、比較例よりも小さくなっている。
図10は、実施例3の塗工装置3における評価結果を示す。図10に示すように、塗工開始時から塗工膜の膜厚(ウェブ14に吐出される塗液の流量)は急速に大きくなっている。そして、ロスの長さは0.6mになり、実施例1,2よりもさらに小さくなっている。
図11は、実施例4の塗工装置4における評価結果を示す。図11に示すように、塗工開始時から塗工膜の膜厚(ウェブ14に吐出される塗液の流量)は瞬時に所望の膜厚(流量)となっている。そして、ロスの長さは0.2mになり、実施例3よりもさらに小さくなっており、実施例1〜4のうちでもっとも小さくなっている。
以上の評価結果について、装置コスト、膜厚形状、ロスの長さの観点から比較した一覧表を図12に示す。なお、膜厚形状とは、前記の図8〜図11において塗工開始における塗工膜の膜厚の変化として表された形状である。
図12に示すように、比較例に対して実施例1〜4は、比較例におけるような塗液回収機構24から廃棄するための配管41や廃液溜め42を設置していないので、装置のコストを低減できる。また、膜厚形状は実施例1よりも実施例2が良く、さらに、実施例2よりも実施例3,4のほうが良い結果が得られた。また、ロスの長さは、実施例1,2よりも実施例3が小さく、さらに、実施例3よりも実施例4が小さい結果を得ることができた。
以上のように、本発明によれば、塗液回収機構24は塗工開始時に塗液を排出してダイ10に供給するので、塗工開始時における塗液供給タンク16からダイ10へ供給される塗液の不足分を補うことができる。そのため、塗工開始時に所望の流量の塗液をダイ10へ供給できる。したがって、塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
また、制御部26は、塗工開始時にて塗液供給タンク16から排出される塗液の流量と塗液回収機構24から排出する塗液の流量とを制御するので、より確実に塗工開始時に所望の流量の塗液をダイ10へ供給できる。したがって、より確実に塗工開始時に所望の塗工厚みを実現することができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1〜4 塗工装置
10 ダイ
12 バックアップロール
14 ウェブ
16 塗液供給タンク
18 ポンプ
20 流量計
22 遮断バルブ
24 塗液回収機構
26 制御部
30 第1管路
32 第2管路
34 吐出口
36 分岐点
38 流量計
40 圧力計
41 配管
42 廃液溜め
44 逆止弁
46 逆止弁
50 塗工装置

Claims (7)

  1. 塗液が貯留される塗液供給タンクと、前記塗液供給タンクから供給される前記塗液を吐出するダイと、塗工終了時に前記ダイより前記塗液を回収する塗液回収機構とを有する塗工装置において、
    前記塗液回収機構は、回収した前記塗液を貯留し、塗工開始時に前記塗液を排出して前記ダイに供給すること、
    を特徴とする塗工装置。
  2. 請求項1の塗工装置において、
    塗工開始時にて前記ダイに供給される前記塗液の流量が所望の流量になるように、前記塗液供給タンクから排出される前記塗液の流量であるタンク排出流量と前記塗液回収機構から排出される前記塗液の流量である機構排出流量とを制御する制御部を有すること、
    を特徴とする塗工装置。
  3. 請求項2の塗工装置において、
    前記タンク排出流量を測定するタンク流量測定手段を有し、
    前記制御部は、塗工開始時にて、前記タンク流量測定手段により測定された前記タンク排出流量をもとに前記タンク排出流量と前記機構排出流量とを制御すること、
    を特徴とする塗工装置。
  4. 請求項2の塗工装置において、
    前記タンク排出流量を測定するタンク流量測定手段と、
    前記機構排出流量を測定する機構流量測定手段と、を有し、
    前記制御部は、塗工開始時にて、前記タンク流量測定手段により測定された前記タンク排出流量と前記機構流量測定手段により測定された前記機構排出流量との合計が所望の前記塗液の流量になるように、前記タンク排出流量と前記機構排出流量とを制御すること、
    を特徴とする塗工装置。
  5. 請求項2の塗工装置において、
    前記ダイへ供給される前記塗液の流量であるダイ供給流量を測定するダイ流量測定手段を有し、
    前記制御部は、塗工開始時にて、前記ダイ流量測定手段により測定された前記ダイ供給流量をもとに前記タンク排出流量と前記機構排出流量とを制御すること、
    を特徴とする塗工装置。
  6. 請求項5の塗工装置において、
    前記ダイ流量測定手段は、前記塗液の圧力を測定する圧力計であること、
    を特徴とする塗工装置。
  7. 塗液が貯留される塗液供給タンクと、前記塗液供給タンクから供給される前記塗液を吐出するダイと、塗工終了時に前記ダイより前記塗液を回収する塗液回収機構とを使用する塗工方法において、
    前記塗液回収機構に回収して貯留した前記塗液を、塗工開始時に排出して前記ダイに供給すること、
    を特徴とする塗工方法。
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