JP2012044051A - Dacアンプ診断装置、荷電粒子ビーム描画装置及びdacアンプ診断方法 - Google Patents

Dacアンプ診断装置、荷電粒子ビーム描画装置及びdacアンプ診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】荷電粒子ビームを偏向させるDACアンプがより高速化された場合でも、確実にDACアンプの診断を図る。
【解決手段】対向配置された電極14a,14b間に荷電粒子ビームを通過させ、電極14a,14bの電圧差で荷電粒子ビームの偏向を行う。DACアンプ20,21が正常かの診断時に、DACアンプ20に入力されるデジタル電圧情報と、DACアンプ21の出力電圧とを一致を図る。電極14a,14bに同じ電圧を印加指示をした場合の荷電粒子ビーム照射位置の移動を検出することでDACアンプ20,21の診断を行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、荷電粒子ビームをDAC(デジタル/アナログコンバータ)アンプの出力に基づいた電圧で偏向させて試料に照射させるDACアンプの出力状態を診断するDACアンプ診断方法・診断装置、この診断機能を具備した荷電粒子ビーム描画装置、DACアンプから所定の電圧が生成されているかを診断するDACアンプ診断方法に関する。
従来の荷電粒子ビーム描画装置は、DACアンプの電気特性そのものを処理・診断し、荷電粒子ビームを確実に偏向させる所定の出力されていることを確認することで、正確な描画結果が得られるようにしている。(例えば、特許文献1)
特開2007−271919公報
上記した特許文献1には、フィールド上でのDACアンプの診断方法として、図8に示す対極加算型技術が用いられている。この技術は、DACアンプを分岐させ、DACアンプテスターを用いてアンプの診断を行うものであるが、DACアンプの高速化・高精度化に伴い、偏向器への出力波形にも対極加算用の信号に分岐させた経路の浮遊容量Cfが起因の歪が生じる等の弊害が生じるようになっている。
そこで、図9に示すように偏向器側とテスター側が分岐点付近に、リレーやバッファアンプを介挿させ、浮遊容量Cfから偏向器への出力伝送路を分離させることにより歪の低減が図られている。
しかし、DACアンプが高速化されることに伴い、リレーやバッファアンプが出力伝送路に付加するコンデンサやコイル成分による歪は大きくなる傾向にある。また、高速化のため偏向器とDACアンプの間の伝送路は短くする必要があり、DACアンプには大幅な小型化が求められることになる。このため、リレーやバッファアンプを介挿させることは困難であった。
さらに、図9の場合、DACアンプから偏向器までの信号経路や偏向器自体の診断は、その対象になく不可能である。今後の高速化でこれら信号経路や偏向器の個体差、不具合が偏向精度や設定時間に及ぼす影響は増大する、という問題がある。
この発明の目的は、DACアンプがより高速化された場合でも確実にDACアンプの診断が可能なDACアンプ診断方法、この診断方法を具備した荷電粒子ビーム描画装置、DACアンプから所定の電圧が生成されているかを診断するDACアンプ診断方法を提供することにある。
上記した課題を解決するために、この発明のDACアンプ診断装置は、対向配置された少なくとも1対の電極間を通過させる荷電粒子ビームと、第1のデジタル電圧情報に基づきアナログ電圧を出力し、一方の前記電極に供給する第1のDACアンプと、第2のデジタル電圧情報に基づき、他方の前記電極に供給する第2のDACアンプと、前記電子ビームの照射位置を測定するための位置検出手段と、を具備し、前記第1および第2のDACアンプの状態診断時は、前記第1および第2のDACアンプのデジタル電圧情報を一致させたことを特徴する。
この発明の荷電粒子ビーム描画装置は、デジタル信号を入力してアナログ値に変換し、前記アナログ値を増幅して出力する複数のDACアンプと、前記複数のDACアンプにより出力された複数のアナログ値のうちの少なくとも1つのアナログ値を入力して荷電粒子ビームを偏向させる偏向器と、前記複数のDACアンプ異常を診断する前記請求項1記載のDACアンプ診断機構と、を具備したことを特徴とする。
この発明のDACアンプ診断方法は、荷電粒子ビームを偏向させる偏向器にアナログ信号を出力する複数のDACアンプのうち少なくとも1対のDACアンプの診断をする方法であって、
荷電粒子ビームをビーム位置検出手段に照射する工程と、
1対のDACアンプへのデジタル電圧情報を一致させる工程と、
荷電粒子ビーム照射位置の変動を検出する工程と、
を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、DACアンプがより高速化された場合でも、描画精度やDACアンプの小型高速化に影響を与えることなく確実にDACアンプの診断が行える描画装置が可能となる。また、描画装置の信号経路や偏向器自体を含めたDACアンプ系の診断が可能となる。
この発明の描画装置に関する一実施形態について説明するための概念的な構成図である。 図1要部の説明図である。 電子ビームが基準位置にあるかを診断するための一例について説明するための説明図である。 図3の要部について説明するための説明図である。 図3の電子検出器の外観構造について説明するための説明図である。 この発明の家電粒子ビーム描画装置に関する一実施形態について説明するためのシステム構成図である。 電子ビームが基準位置にあるかを診断するための他の例について説明するための説明図である。 従来のDACアンプの診断例について説明するための説明図である。 従来のDACアンプの他の診断例について説明するための説明図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1、図2は、この発明の描画装置に関する一実施形態について説明するための、図1は概念的な構成図、図2は図1要部の説明図である。
以下、荷電粒子ビーム描画装置のひとつである可変成形電子ビーム描画装置を例に、装置のDACアンプの診断を説明する。
図1において、11は電子銃であり、この電子銃11から放射され、例えば50kVで加速された電子ビーム(EB)は、電子光学的な集束や偏向が図られ、最終的にアパーチャ12で矩形に成形される。アパーチャ12を通過した電子ビームは、対物レンズ13と位置決め用の偏向器14によってステージ15に搭載された電子ビーム量を検出するための電子検出器電子検出器16に照射される。偏向器14は、X軸方向に配された1対の電極14a,14bで構成され、電極14aと14b間に電子ビームを挟む状態で対向配置されている。
電子検出器16の対向する電子銃11側の位置には、図2(a)に示すように電子検出器16の半分を覆うアパーチャ17が配置される。電子検出器が搭載されているステージ15は、ステージの位置を測定する測定部(図示せず)と、ステージ駆動機構(図示せず)で任意の位置に位置決めすることが可能であり、図2(a)の様に、電子ビームが、電子検出器16の中央でアパーチャ17にかかる位置に位置決めをする。
18は、偏向器14を制御するための制御部である。制御部18にはメモリ19が接続されており、メモリ19には診断のためのデータが記憶される。20、21は、偏向電極14a、14bに接続され、電子ビームを偏向するための、第1および第2のDACアンプである。DACアンプ20は、DAC201とアンプ202から構成する。通常の描画動作モードでは、制御部18からDAC201の入力に例えば負のデジタル電圧情報が供給され、アンプ202の出力からは負の電圧が出力される。
DACアンプ21は、DAC211とアンプ212から構成する。DACアンプ20と同一規格のDACとアンプで構成されている。制御部18からDAC211の入力に通常DAC201と絶対値が等しいデジタル電圧情報が供給され、アンプ212の出力から正の電圧を出力する。アンプ202及び212はそれぞれ偏向電極14a、14bに接続されており、電極間に生じる電界により、電子ビームが偏向され、所定位置に位置決めを行い描画を行う。
アパーチャ17と電子検出器16は、電子ビームが基準となる位置から外れたかどうかを、メモリ19に記憶された初期基準位置の電子検出量とを比較することにより基準位置にあるかを検出するための位置検出手段を構成する。
制御部18に接続されたSは、DACアンプ20,21が設定値の出力電圧が出力されているかを診断するために操作する診断用スイッチであり、診断プログラムの起動コマンドに相当する。この診断用スイッチSは、描画が実行されていない時に操作可能であり、描画中は操作されない。制御部18は、診断用スイッチSが操作された場合には、DACアンプ20,21には、絶対値・極性が等しい同じデジタル電圧が指示される。
ここで、図1におけるDACアンプ20,21の同じ入力指示に対して出力が同じ特性を有しているかの診断について図2とともに説明する。
診断用スイッチSが操作されると、制御部18からのデジタル電圧情報に基づきDACアンプ20の出力とDACアンプ21の出力電圧が同じ値、同じ極性の電圧とされ、電極14a,14b間に生じる偏向電圧は0となり、電子ビームは偏向されない。この状態で、偏向器14を通過した電子ビームが、図2(a)に示すように電子検出器16の受光面とアパーチャ17とほぼ同じ面積で照射されるように、ステージ駆動系でステージの位置決めを行い、電子検出器での検出量を、初期基準値として、メモリ19に記憶させる。
次に、制御部18からのDACアンプ20、21へデジタル電圧情報を異なった値に変更した場合、DACアンプが正常であれば、偏向電力間の偏向電圧は常に0になり、電子ビームの位置は変化しない。一方、DACアンプに異常があり、DACアンプ20から出力される電圧が、DACアンプ21から出力される電圧に対して低い場合は、電極14aに印加される電圧が低い状態となる。電子ビームは、図2(b)に示すように電極14b側に偏って照射されることになる。電子検出器16の検出結果は制御部18に供給される。制御部18ではメモリ19に記憶されている電子検出量初期値データとの比較を行うことで、DACアンプ20,21が正常・異常を判別可能となる。
より具体的には、初期状態として、DACアンプ20、21へのデジタル指示値を0Vの状態で、偏向器14を通過した電子ビームが、図2(a)に示すように電子検出器16の受光面とアパーチャ17とほぼ同じ面積で照射されるように、ステージ駆動系でステージの位置決めを行い、電子検出器16での検出量を、初期基準値として、メモリ19に記憶させる。電子検出器16での検出量としては、電子検出器・アパーチャへの電子ビーム等の照射エネルギーでの損傷を避けるため、電子検出器16への電子ビーム照射は、電子ビームブランキング機構(図示せず)で、所定時間での照射/ショットでの電子検出器での計測値を使用する。
次に、DACアンプ20、21への電圧指示値を指示可能な値を全て網羅する形で、変化させる。電圧指示に同期させ所定時間での電子ビーム照射/ショットを行い、電子検出器16で電子量を計測し、メモリ19の初期基準値と比較判定する。電圧指示値が変化しても、DACアンプが正常であれば、偏向電圧は常に0になり、電子ビームの位置は変化しない。一方、DACアンプに異常があり、所定の電圧指示値に対してDACアンプ20、21の出力電圧が異なると偏向器14の偏向電圧が0で無くなり、電子ビーム照射位置が移動し、電子検出器で計測される、電子量が変化し、初期値との比較で、異常状態が計測され、DACアンプ20,21の診断が行われる。
なお、上記では説明を簡単にするために1対の電極による偏向について説明したが、実際には2対〜4対の電極を用いてX−Y方向に任意に偏向が行われる。この場合の各対の電極に出力が接続されたDACアンプについても同様の診断が行われる。
この際の、アパーチャ・電子検出器は、それぞれの偏向電極と平行になる位置関係のものを用意する。
図3〜図5は、DACアンプ20,21が正常かを診断するために、DACアンプ20,21に同じ複数のデジタル電圧指示を行い、電子ビームの照射位置が正常であるか否かを判別する手段の他の例について説明するためのものである。
この判別手段は、図1の電子検出器電子検出器16が設置された位置に、図3に示すマーク31を配置したものである。このマーク31は、図4に示すように十字型の反射率の高い部分311と低い部分312を備えている。図3に示すように、電子検出器33は、電子鏡筒32の最下部に設置され、マーク等からの反射電子を検出する。電子検出器33は、ステージ側から見た状態の図5に示すように、電子ビーム(EB)を通過させる孔の周辺にドーナツ状に配置してある。
マーク31と電子検出器33は、電子ビームがマーク31で反射される量に基づき、予めメモリ19に記憶された電子検出量初期値とを比較することにより基準位置にあるかを検出するための位置検出手段を構成する。
図3において、電子ビームは、診断時にDACアンプ20,21の出力電圧が同じであれば、図2に示すように反射率の高い部分311と低い部分312と同面積にバランスよく照射される。マーク33で反射された電子ビームは電子検出器33で検出する。マーク33からの反射電子量は、ビームの位置・ビームがマークに掛かる面積により変化をするため、反射電子量が変化しビーム位置検出が可能となる。
DACアンプが正常な場合、デジタル電圧情報を変化させても、偏向電圧は0であり、ビーム位置が変化しない。DACアンプが異常であり、デジタル電圧指示値に対して異なる出力電圧を示す場合は、ビーム位置が移動することになり、異常が検出できる。
図6は、判別手段のもう一つの例について説明するための構成図である。この判別手段は、図1の電子検出器として、ビーム照射位置を2次元で計測できる半導体位置検出器を用いた場合である。
すなわち、半導体位置検出器62は、直交する方向に4つの出力端子62Xa,62Xb、62Ya,62Ybが設けられ、62Xaと62Xbは組をなし、その出力は、アンプ63Xa,63Xbをそれぞれ介してX方向位置検出回路64Xに送られる。また、出力端子62Yaと62Ybは組をなし、その出力は、アンプ63Ya,63Ybをそれぞれ介してY方向位置検出回路64Yに送られる。
半導体位置検出器62は、出力端子62Xa,62Xbからの相対出力信号は入射電子ビームの位置に対応したものとなり、出力端子62Xa,62Xbから出力を比較,演算することにより、座標位置に対応する信号を得ることができる。つまり、位置検出回路64XからはX方向の座標信号が、位置検出回路64YからはY方向の座標信号が得られる。
前実施例と同様に、初期状態として、DACアンプ14に対するデジタル指示値=0Vの状態で、ステージを移動し、電子ビーム照射位置が、半導体位置検出器62のほぼ中央に位置あわせし、電子ビーム照射をすることで、XY位置を初期値として、メモリに記憶する。次に、順次電圧指示値を変化させ、それに同期させ電子ビームを照射/ショットしビーム位置を初期値と比較をすることで、DACアンプ20、21の異常・正常の診断が可能である。ビーム位置の変動がある場合には、DACアンプ20、21のいずれかが異常である判断ができる。
この方式では、例えば8極の電極が同時に評価できる。8局全DACアンプへの電圧指示値の初期値を0Vとし、電子ビーム照射位置と半導体位置検出器との位置あわせを行い、電子ビーム照射をすることで、XY位置を初期値としてメモリに記憶する。順次、8局全てのDACへの電圧指示値を対極値の電圧指示が極性も含めて同じ値で変化させ、それに同期させ電子ビームを照射/ショットしビーム位置を初期値と比較をすることで、DACアンプの異常・正常が診断できる。正常であれば、偏向電圧は常に0であり、電子ビーム位置は変化しなしいが、仮に1つのアンプに異常があり、所定指示電圧に対して、異常な出力値となる場合、所定指示電圧で、特定局の偏向電圧が0で無くなり、電子ビーム位置が異常アンプ対の方向に、ビーム照射位置が変化する。電子ビーム位置の偏向位置を計測することで、どの対のDACアンプが異常であるかも含めて異常診断が可能である。
図7は、この発明の荷電粒子ビーム描画装置に関する一実施形態について説明するためのシステム構成図である。
図7において、荷電粒子ビーム描画装置の一例である電子ビーム可変成形型の描画装置は、描画形成部1000を構成する電子鏡筒71、描画室72、XYステージ73、電子銃74、集束レンズ75、ブランキング(BLK)偏向器76、BLKアパーチャ77、第1の成形アパーチャ78、投影レンズ79、成形偏向器80、第2の成形アパーチャ81、対物レンズ82、対物偏向器83、電子検出器16、診断用のアパーチャ17、ミラー84、試料85を備える。
制御部2000として、制御コンピュータ91、メモリ92、描画データ生成回路93、BLK偏向制御回路94、BLKアンプ95、成形偏向制御回路99、分配回路100、DACアンプ1011,1012、位置偏向制御回路104、分配回路105、DACアンプ1061,1062、レーザ測長計109、駆動回路110を備えている。
制御コンピュータ91には、メモリ92、描画データ生成回路93、レーザ測長計109、駆動回路110が図示していないバスを介して接続されている。描画データ生成回路93、駆動回路110は、制御コンピュータ91から出力される制御信号により制御される。ミラー84を用いてXYステージ73位置をレーザ測長したレーザ測長計109からの位置情報は、制御コンピュータ91に送信される。また、制御コンピュータ91で演算される入力データ或いは出力データ等はメモリ92に記憶される。
パターンデータを処理してショット分割等を行なう描画データ生成回路93には、BLK偏向制御回路94、成形偏向制御回路99、位置偏向制御回路104が図示していないバスを介して接続されている。BLK偏向制御回路94、成形偏向制御回路99、位置偏向制御回路104は、描画データ生成回路93により処理された各ショットに沿った偏向を行なうように描画データ生成回路93からのデータにより制御される。
BLK偏向制御回路94は、ブランキングON(非描画期間)とブランキングOFF(描画期間)を制御するものである。このBLK偏向制御回路94は、描画データ生成回路93から受信した描画データに含まれるブランキングONとブランキングOFFの時間幅情報を取得し、この時間幅情報からタイミングパルス信号を生成し、このタイミングパルス信号をBLKアンプ95に送信する。BLKアンプ95は、受信したタイミングパルス信号でBLK偏向器76が駆動可能な振幅まで増幅してBLK偏向器76に送信する。
ビーム形状およびサイズを制御する成形偏向制御回路99には、分配回路100が図示していないバスを介して接続され、成形偏向制御回路99からの制御信号を(+)信号および(−)信号にそれぞれ変換して一方をDACアンプ1011に他方をDACアンプ1012に同期をとりながら分配する。図7では、(+)信号をDACアンプ1011に(−)信号をDACアンプ1012に分配する例を示している。また、DACアンプ1011の出力側は、成形偏向器80の対となる一方の電極に接続されている。そして、DACアンプ1011内でデジタル・アナログ変換され、増幅されたアナログ値は、ビーム偏向電圧として成形偏向器80の対となる一方の電極に印加される。
他方、DACアンプ1012の出力側は、成形偏向器80の対となる他方の電極に接続されている。そして、DACアンプ1012内でデジタル・アナログ変換され、増幅されたアナログ値は、ビーム偏向電圧として成形偏向器80の対となる他方の電極に印加される。
ビームの位置を制御する位置偏向制御回路104には、分配回路105が図示していないバスを介して接続され、位置偏向制御回路104からの制御信号を(+)信号および(−)信号にそれぞれ変換して一方をDACアンプ1061に他方をDACアンプ1062に同期をとりながら分配する。図7では、(+)信号をDACアンプ1061に(−)信号をDACアンプ1062に分配する例を示している。また、DACアンプ1061の出力側は、対物偏向器83の対となる一方の電極に接続されている。そして、DACアンプ1061内でデジタル・アナログ変換され、増幅されたアナログ値は、ビーム偏向電圧として対物偏向器83の対となる一方の電極に印加される。
他方、DACアンプ1062の出力側は、対物偏向器83の対となる他方の電極に接続されている。そして、DACアンプ1062内でデジタル・アナログ変換され、増幅されたアナログ値は、ビーム偏向電圧として対物偏向器83の対となる他方の電極に印加される。
図7では、この実施形態を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画形成部1000にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。電子銃74から放射された荷電粒子ビームの一例となる電子ビームは、集束レンズ75により矩形例えば長方形の穴を持つ第1の成形アパーチャ78全体を照明する。ここで、電子ビームをまず矩形例えば正方形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ78を通過した第1のアパーチャ像の電子ビームは、投影レンズ79により第2の成形アパーチャ81上に投影される。かかる第2の成形アパーチャ81上での第1のアパーチャ像の位置は、静電型の成形偏向器80によって偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。
第2の成形アパーチャ81を通過した第2のアパーチャ像の電子ビームは、対物レンズ82により焦点を合わせ、静電型の対物偏向器83によって偏向され、連続的に移動するXYステージ73に追従しながら照射位置が決められる。そして、移動可能に配置されたXYステージ73上の試料85の所望する位置に照射される。例えば、試料85がウェハ上の半導体装置を製造する際のマスクである場合、試料85には、予め、ガラス基板上にクロム(Cr)膜等の遮光膜とその上にレジスト膜を形成しておく。そして、描画形成部1000を用いてレジスト膜上に電子ビームを照射することでレジスト膜が感光し、現像、洗浄等を経てレジストパターンが描画される。
続いて、レジストパターンをマスクとして、下層の遮光膜等をエッチングすることでマスクパターンが形成される。すなわち、遮光膜は、各種偏向器で偏向された電子ビームで描画されることでパターン形成される。このようにして、ウェハ上の半導体装置を製造で使用されるマスクが製作される。上述したように、電子銃74から出た電子ビームは、移動可能に配置されたXYステージ73上の試料85の所望する位置に照射される。
ここで、試料85上の電子ビームが、所望する照射量を試料85に入射させる照射時間に達した場合、試料85上に必要以上に電子ビームが照射されないようにするため、静電型のBLK偏向器76で電子ビームを偏向するとともにBLKアパーチャ77で電子ビームをカットし、電子ビームが試料85面上に到達しないようにする。図8では、ブランキングされる場合の電子ビームの軌道を点線で示している。ビームON(ブランキングOFF)の場合、電子銃74から出た電子ビームは、図7における実線で示す軌道を進むことになる。一方、ビームOFF(ブランキングON)の場合、電子銃74から出た電子ビームは、図7における点線で示す軌道を進むことになる。また、電子鏡筒71内およびXYステージ73が配置された描画室72内は、図示していない真空ポンプにより真空引きされ、大気圧よりも低い圧力となる真空雰囲気となっている。
ところで、試料85に電子ビームで設計されたとおりの描画が形成されるためには、全てのDACアンプが正常に機能する、つまり、デジタル電圧指示に対して正しいアナログ出力電圧を発生させている必要がある。従って、DACアンプの診断が重要になる。
そこで、DACアンプの診断のために、診断スイッチS1が操作されると、対物偏向器83のDACアンプ1061,1062の診断を開始する。まず、全ての偏向DACアンプへのデジタル電圧指示値を0Vに設定、その状態で電子ビーム照射位置と電子検出器16の位置あわせを行う。所定時間で照射/ショットされる電子ビームの電子量を電子検出器16で計測し、初期値として記憶する。
次に、DACアンプ1061,1062の電圧設定値を変化させ、それに同期させ、所定時間で電子ビーム照射を行い、ビーム位置検出手段の一部である電子検出器16での電子量の計測を行い、位置変動を測定することで、DACアンプ1061,1062の異常・正常を診断を行う。
なお、図7では、説明を簡単にするために、例えば0度に位置する偏向器83に接続されるDAC1061,1062について説明した。実際には2次元に電子ビームを高精度で偏向させるため、同じ位置で角度の異なる例えば90度、45度、135度等の複数個所に対の偏向器が設置される。この場合でも偏向器83と同じように接続されるDACアンプも同じ手順で診断を行い、全ての対に対しての診断が行われる。
この際の照射ビームの形状は、成形偏向アンプで成形偏向電極に、所定の偏向電圧を印加することで第2の成形アパーチャ77で所定の形状に成形した電子ビームを使用しでも良いが、成形偏向電圧を0Vとして第2の成形アパーチャの中央に電子ビームを通し、第2の成形アパーチャ位置での第1の成形アパーチャ像の矩形ビームを使用しても良い。
診断スイッチS2が操作されると、成形偏向器80のDACアンプ1011,1012の診断を開始する。まず、全ての成形用DACアンプへのデジタル電圧指示値を0Vに設定、その状態で電子ビーム照射位置と電子検出器の位置あわせを行う。所定時間で照射・ショットされる電子ビームの電子量を電子検出器で計測し、初期値として記憶する。この状態で位置検出手段へ照射される電子ビーム像は、第2の成形アパーチャ位置での第1成形アパーチャ像に相当する。
次に、1対の偏向DACアンプの電圧設定値を順次変化させ、それに同期させ、所定時間で電子ビーム照射を行い、ビーム位置検出手段の一部である電子検出器での電子量の計測を行い、位置変動を測定することで、DACアンプの異常・正常を診断を行う。別の1対を同様な手順で行い、全ての対に対しての診断を行う。成形DACアンプに異常があれば、第2成形アパーチャ位置での第1成形アパーチャ像位置は移動し、その投影像である電子ビーム照射位置も移動することで、電子ビーム照射位置検出手段でDACアンプの診断が可能となる。
この発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
EB 電子ビーム
11,74 電子銃
14 偏向器
14a,14b 電極
15 ステージ
16 電子検出器
17 診断用アパーチャ
18 制御部
19,92 メモリ
20,21 DACアンプ
SW1,SW スイッチ
INV インバータ
31 マーク31
311 反射率の高い部分
312 反射率の低い部分
33 フォトダイオード
62 半導体位置検出器
1000 描画形成部
71 電子鏡筒
72 描画室
73 XYステージ
76 ブランキング偏向器
80 成形偏向器
83 対物偏向器
85 試料
2000 制御部
91 制御コンピュータ
93 描画データ生成回路
94 BLK偏向制御回路
95 BLKアンプ
1011,1012,1061,1062 DACアンプ
99 成形偏向制御回路
104 位置偏向制御回路
110 駆動回路

Claims (5)

  1. 対向配置された少なくとも1対の電極間を通過させる荷電粒子ビームと、
    第1のデジタル電圧情報に基づきアナログ電圧を出力し、一方の前記電極に供給する第1のDACアンプと、
    第2のデジタル電圧情報に基づき、他方の前記電極に供給する第2のDACアンプと、
    前記荷電粒子ビームの照射位置を測定するための位置検出手段と、を具備し、
    前記第1および第2のDACアンプの状態診断時は、前記第1および第2のDACアンプのデジタル電圧情報を一致させたことを特徴するDACアンプ診断装置。
  2. 前記位置検出手段は、前記荷電粒子ビームを前記位置検出手段に直接あるいは間接的に照射し、記憶された位置情報との比較に基づいて検出を行うことを特徴とする請求項1記載のDACアンプ診断装置。
  3. 前記第1および第2のDACアンプの状態診断時のビーム照射位置に変動がない場合に、第1および第2のDACアンプが正常であると診断することを特徴とする請求項1または2記載のDACアンプ診断装置。
  4. デジタル信号を入力してアナログ値に変換し、前記アナログ値を増幅して出力する複数のDACアンプと、
    前記複数のDACアンプにより出力された複数のアナログ値のうちの少なくとも1つのアナログ値を入力して荷電粒子ビームを偏向させる偏向器と、
    前記複数のDACアンプが正常かを診断する前記請求項1記載のDACアンプ診断装置と、を具備したことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 荷電粒子ビームを偏向させる偏向器にアナログ信号を出力する複数のDACアンプのうち少なくとも1対のDACアンプの診断をする方法であって、
    荷電粒子ビームをビーム位置検出手段に照射する工程と、
    1対のDACアンプへのデジタル電圧情報を一致させる工程と、
    荷電粒子ビーム照射位置の変動を検出する工程と、
    を備えたことを特徴とするDACアンプ診断方法。
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