JP2012043884A - 電極の製造方法と蓄電デバイスならびに電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極層が剥離しにくい電極を作製する。
【解決手段】集電箔1の一面に第1電極層3を形成後、集電箔1および第1電極層3を貫く貫通孔2を集電箔1側から穿ち、第2電極層4となる電極ペーストを集電箔1の他面に塗布するとともに貫通孔2内に電極ペーストを充填させ、さらに貫通孔2から第1電極層3側に電極ペーストをはみ出させる。電極ペーストを乾燥後、集電箔1および第1電極層3、第2電極層4のプレス加工で、貫通孔2内の電極ペーストよりなる第2電極層ボルト部5が押しつぶされると同時に、第1電極層3側にはみ出した電極ペーストよりなる第2電極層ナット部7が、ボルト部5よりも広がりを持った状態で第1電極層3に埋め込まれ、第2電極層の抜け止めとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電極の製造方法と蓄電デバイスならびに電極に関する。
一般的な電気二重層キャパシタは、活性炭等のカーボン材料及びバインダーを含む電極層を有するシート状の正極および負極と、対向して配置された両極の間を隔てて電気的に絶縁する多孔質のセパレータと、これらに含浸された電解液とから構成され、正極または負極と電解液との界面に発生する電気二重層の静電容量を利用する蓄電デバイスである。この電気二重層キャパシタは、充放電に伴う劣化が少ないため寿命が長いという利点がある。また、電気二重層キャパシタに蓄えられるエネルギー量Eは、静電容量Cおよび印加電圧Vとの間でE=1/2CVの関係にあるため、特に耐電圧を向上させて使用可能な電圧を高めることにより、エネルギー密度を向上させることができる。
近年、電気二重層キャパシタの耐電圧を飛躍的に向上する技術として、負極のカーボン材料(負極電極層)に、リチウムをドープ(吸蔵または挿入ともいう。)して負極電位を下げることで、より高い電圧を印加し得るリチウムイオンキャパシタが注目されている。
このリチウムイオンキャパシタは、リチウムをドープし得るカーボン材料およびリチウムと合金化し難い銅等の金属集電体からなる負極と、リチウムイオンを含む電解液とを用いる点で、通常の電気二重層キャパシタと構成が異なる。
リチウムイオンキャパシタとしては、リチウムイオン供給源としての金属リチウムシートを電極積層体の外部に配置し、負極と電気化学的に接触させ、金属リチウムシートから溶出したリチウムが徐々に負極にドープされるような構成のものがある(例えば、特許文献1参照)。
このリチウムイオンキャパシタでは、金属リチウムシートと負極とが電気的に接続されているため、これらの間の電位差を駆動力として、リチウムイオンの溶出および負極(具体的には、負極電極層)へのドープが進行する。
ここで、溶出したリチウムイオンを電極積層体全体に拡散させるためにはイオン伝導経路が必要であるため、電極積層体全体が多孔質の金属シートではなく、エキスパンドメタルやパンチングメタルのように予め多孔化した金属シートを用いる必要がある。
しかしながら、特許文献1のリチウムイオンキャパシタでは、予め多孔化した金属シートの表裏に電極層を塗工する際に、金属シートの孔を電極ペーストが透過して、電極の所々に孔があいてしまう、また、表裏の電極層の一部が集電箔から剥離しやすい等の問題点があった。
そこで、電極ペーストについて、従来の粘度による管理から、せん断応力による管理とすることによって、より適正なペーストを得る技術が開示されているが、従来よりも多少の改善は見られるものの、温度や電極ペーストの保存時間などのよって塗工性が大きく変化する、表裏の電極層が集電箔から剥離しやすいなどの課題があった(例えば、特許文献2参照)。
また、別の技術では、集電箔に酸によるエッチングで貫通孔を設ける方式で、集電箔にレジストを設けてエッチングする際に、裏面に保護フィルムを設けることを利用して、エッチング面に第一電極ペーストを塗布し、裏面へのペースト透過を防いで、第一電極層の乾燥後、保護フィルムを剥がして、第2電極層を塗布乾燥することで、電極を製造する方法が示されている(例えば、特許文献3参照)。
この方法により、保護フィルムの作用で集電箔の貫通孔を電極ペーストは透過しなくな
るが、レジスト塗布や酸によるエッチング、洗浄などの処理も必要となるなど、工程が複雑で、手間と時間がかかり、余分な材料が必要なため高コストになるという問題があり、また、表裏の電極層が集電箔から剥離しやすいなどの課題があって、根本的な解決策にはなっていなかった。
特許2006−286919号 特許2009−199964号 特許2010−15974号
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、集電箔の表裏から電極層が剥離しにくい構造の電極と、その電極を得るための製造方法、並びにその製造方法によって製造された電極を用いた蓄電デバイスを提供することを目的とする。
この発明に係わる電極の製造方法は、金属膜よりなる集電箔の第一の面上に、第一の電極ペーストよりなる第一の電極層を形成する工程、上記集電箔の第二の面から上記集電箔および上記第一の電極層を穿孔し、上記集電箔および上記第一の電極層を貫通する貫通孔を形成する工程、上記集電箔の第二の面上に、第二の電極ペーストを塗布して第二の電極層を形成し、上記貫通孔内に上記第二の電極ペーストを充填して貫通孔充填本体部を形成するとともに、上記貫通孔から上記第一の電極層表面側にはみ出した上記第二の電極ペーストよりなる貫通孔充填先端部を形成する工程、上記第二の電極ペーストを乾燥後、上記第一の電極層、上記集電箔、上記第二の電極層が重ね合わされた電極をプレスすることで、上記貫通孔充填先端部を上記第一電極層に埋め込ませる工程を含むものである。
この発明に係わる蓄電デバイスは、上記の製造方法により製造した上記電極を、正極または負極の少なくとも一方に用いたものである。
この発明に係わる電極は、金属膜よりなる集電箔、上記集電箔の第一の面上に成膜された第一の電極層、上記集電箔の第二の面上に成膜された第二の電極層、上記第二の電極層と一体形成され、上記集電箔および上記第一の電極層を貫通する貫通孔に充填された貫通孔充填本体部、上記第二の電極層と一体形成され、上記第一の電極層の表面部に上記貫通孔充填本体部の最小径よりも広がりを持って配置形成された貫通孔充填先端部を含むものである。
この発明の電極の製造方法によれば、貫通孔充填本体部と貫通孔充填先端部によって、集電箔および第一の電極層に第二の電極層を係止させることができ、集電箔からの第一、第二の電極層の剥離を防止することが可能な電極を得ることができる。
この発明の蓄電デバイスによれば、第一、第二の電極層の剥離を防止できる電極を用いるため、信頼性の高い蓄電デバイスを得ることが可能となる。
この発明の電極によれば、貫通孔充填本体部と貫通孔充填先端部を形成することによって、集電箔および第一の電極層に第二の電極層を係止させることができ、集電箔からの第一、第二の電極層の剥離を防止することができる。
本発明の実施の形態1の電極の断面図である。 本発明の実施の形態1の電極の製造過程を示す断面図である。 本発明の実施の形態1の電極の製造工程を示す断面工程図である。 本発明の実施の形態2のリチウムイオンキャパシタの要部断面図である。 本発明の実施の形態2のリチウムイオンキャパシタの側面図および上面図である。 本発明の実施の形態3の複合型蓄電デバイスの要部断面図である。 本発明の実施の形態3の複合型蓄電デバイスの側面図および上面図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における電極の製造方法で製造した電極の断面模式図である。集電箔1の表裏に第1電極層(第一の電極層)3と第2電極層(第二の電極層)4が積層され、集電箔1および第1電極層3を貫通する貫通孔2が開口されている。貫通孔2内には
第1電極層3に密着した第2電極層ボルト部(貫通孔充填本体部)5および第2電極層ナット部(貫通孔充填先端部)7がある。つまり、実施の形態1の電極は、金属膜よりなる集電箔1、上記集電箔1の第一の面上に成膜された第1電極層3、上記集電箔1の第二の面上に成膜された第2電極層4、上記第2電極層4と一体形成され、上記集電箔1および上記第1電極層3を貫通する貫通孔2に充填された第2電極層ボルト部5、上記第2電極層4と一体形成され、上記第1電極層3の表面部に上記第2電極層ボルト部5の最小径よりも広がりを持って配置形成された第2電極層ナット部7を含むように構成されている。この電極は、例えば、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン電池に用いることができる。
図2は、図1に示す電極のプレス前の状態を示す断面模式図である。符号6で示す部分は、第2電極層はみ出し部(貫通孔充填先端部に相当する部分。)であり、ロールプレスによって第2電極層はみ出し部6が押しつぶされて第1電極層3に埋め込まれ、図1の第2電極層ナット部7となる。この時、第2電極層ボルト部5も圧縮されるので、強固なアンカーとなって、集電箔1を挟んだ第1電極層3と第2電極層4を強固に密着させ、集電箔1からの電極の剥離を防ぐことができる。特に、第2電極層ナット部7の最大半径(最大径)を、第2電極層ボルト部5の最小半径(最小径)よりも大きくすることで、第2電極層ナット部7が一般に用いられる金属製のボルト・ナットのナットの役割をして、第2電極層ボルト部5ごと、第2電極層4が集電箔1から剥離するのを確実に防止することができる。また、第2電極層ボルト部5は、第2電極層はみ出し部6が押しつぶされて第1電極層3に埋め込まれる際に圧縮されて、周囲の第1電極層3と凹凸を形成して密着し、一般に用いられる金属製のボルト・ナットで言う所の、ボルトの役割をして、第1電極層3と第2電極層4とを強固に密着させている。
図3は、実施の形態1における電極の製造工程を、工程順に示す模式図である。
まず、集電箔1の第一の面(図中下面側)に第1電極ペーストを塗布し、乾燥させ、第1電極層3を形成した後、上下面をひっくり返した状態とすることで、集電箔1の第二の面10を上面側に向けた配置とし、図3(a)の電極の断面図に示すような構造が得られる。
次に、図3(b)に示すように、集電箔1の第二の面10から円錐形の釘8を刺して、集電箔1および第1電極層3を貫通させる。なお、円錐形の釘8の形状は、根元部から先端部に向うほど細くなっている。
次に、図3(c)に示すように、釘8を第1電極層3および集電箔1から引き抜くことで、集電箔1および第1の電極層3に貫通孔2が穿たれた状態となる。この貫通孔2の形状は、釘8の外周形状が反映され、集電箔1の表面に近いほど開孔径が大きく、第一の電
極層3の表面に近いほど開孔径が小さくなるように形成される。
次に、図3(d)に示すように、集電箔1の第二の面10から第2電極ペーストを塗布し、乾燥させることで第2電極層4を形成した状態の電極が得られる。第2電極ペーストを塗布した際に、貫通孔2に第2電極ペーストが充填されるとともに、第一の電極層3表面の貫通した釘孔の出口付近に第2電極ペーストが染み出して(はみ出して)第2電極層はみ出し部6が形成される。このとき、集電箔1の第二の面10側(図中の上面側)から形成される貫通孔2の孔径は、集電箔1側から第1電極層3の表面側(図中の下面側)にかけて小さくなっているため、貫通孔2から染み出す第2電極ペーストの量を最小限にとどめることができる。すなわち、貫通孔2を先細り形状にすることで第2電極ペーストを染み出しにくくしている。
次に、図3(e)に示すように、ローラー9によって、図3(d)の電極を挟んでロールプレスし、第2電極層はみ出し部6を押しつぶして第1電極層3に埋め込み、第2電極層ナット部7に変形させることで、一つの電極を形成することができる。
集電箔1としては、特に限定されることはなく、通常の電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタやリチウムイオン電池等で使用されているものを用いることができる。例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ニッケルメッキされた銅等の金属シートを用いることができる。
集電箔1の厚さは、使用する材料の種類や、製造する電極に要求される特性等によって適切な寸法が異なってくるが、一般に5〜50μmの範囲となる。例えば、大きな充放電電流が要求されている場合には、内部抵抗を小さくするために比較的厚い集電箔が用いられるのに対し、小さな充放電電流が要求されている場合には、エネルギー密度を向上させるためにできるだけ薄い集電箔が用いられる。
第1電極層3や第2電極層4の主材料(微粒子)としては、キャパシタに用いられる活性炭やナノストレージカーボン、あるいは、黒鉛、アモルファス状のカーボン、チタン酸リチウム、スズ、シリコン系の合金のような、リチウムイオン電池の負極に用いられている材料、あるいは、オリビン形リン酸鉄リチウムやマンガン系金属酸化物のようなリチウムイオン電池の正極に用いられている材料を使用することができる。
また、第1電極層3および第2電極層4の厚さは、使用する材料の種類等によって最適な寸法が異なってくるが、一般に20〜100μmの範囲となる。
第1電極層3や第2電極層4のバインダーとしては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、SBR(スチレンブタジエンラバー)系、アクリル系合成ゴム等のゴム系、CMC(カルボキシメチルセルロース)のアンモニウム塩もしくはナトリウム塩などが挙げられる。かかるバインダーの配合量は、使用する材料等にあわせて適宜調整すればよい。さらに、導電性を向上させるために、アセチレンブラック、ファーネスブラック等の導電助剤を配合してもよい。
ここで、集電箔1に電極層を形成する方法としては、塗布法を用いることが一般的であるが、第1電極層3については圧延電極を貼り付けても良い。
貫通孔2を形成する穿孔処理としては、一方に釘ロールを有し、他方にゴムロールを有する上下ロールを用いた連続式のロールプレスが望ましいが、貫通孔2の形状に対応する突起を有する穿孔用金型と平板プレスとの間に電極を挟んでプレスする等の平板機械加工等によって行うこともできる。
貫通孔2の孔径の最大値については、0.5mmから10mmが望ましい。最大孔径が0.5mmを下回ると、アンカーとしての強度が弱まる。また、10mmを上回ると、集
電箔1の強度が弱まる。
貫通孔2の孔径の最小値については、0.1mmから5mmが望ましい。最小孔径が0.1mmを下回ると、ペーストが貫通孔2を透過しにくくなる。また、5mmを上回ると、貫通孔2を透過するペーストが増加して、ペーストの粘度をかなり高く上げる必要が生じる。
集電箔に形成する貫通孔2のピッチ(隣り合う貫通孔までの最短距離に相当。)としては、1mmから50mmが望ましい。ピッチが1mmを下回ると、集電箔の強度が弱まる。また、50mmを上回ると、アンカーとしての強度が弱まる。
貫通孔2の形状については、円錐形が、釘8を挿入しやすく、抜きやすいので最も望ましいが、多角錐形であってもよく、先のとがった、円柱形もしくは多角柱形であってもよい。
また、シート状の集電箔1の平面上に多数穿たれる貫通孔2の配置であるが、行列配置では、ライン上に小さいピッチで貫通孔2が並ぶと、その部分の強度が弱まり、切り取り線のようになってシートが切れやすくなってしまうため、所定方向に見た場合に、貫通孔2の中心が千鳥状に互い違いに並べられるように配置することで、高集積化とシート全体での強度を平均化させることが可能となる。なお、貫通孔間のピッチを所定以上の間隔に取れ、シート強度が十分確保できる場合は、行列配置とできる。
このように、本発明の実施の形態1によれば、集電箔1の一面に第1電極層3を形成後、集電箔1および第1電極層3を貫く貫通孔2を集電箔1側から穿ち、第2電極層4となる電極ペーストを集電箔1の他面に塗布するとともに貫通孔2内に第2電極ペーストを充填させ、さらに貫通孔2から第1電極層3側に第2電極ペーストをはみ出させ、この第2電極ペーストを乾燥後、集電箔1および第1電極層3、第2電極層4のプレス加工で、貫通孔2内の第2電極ペーストよりなる第2電極層ボルト部5が押しつぶされるとともに、第1電極層3側にはみ出した第2電極層はみ出し部6が、第2電極層ナット部7として、ボルト部5よりも広がりを持った(大径となる)状態で第1電極層3に埋め込まれ、第2電極層の抜け止めとなり、集電箔1を挟んで、第1電極層3と第2電極層4とを強固に嵌合させ、係止させることが可能となる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2における電極の製造方法で製造した電極を用いて形成した蓄電デバイスの一つであるリチウムイオンキャパシタの要部を示す断面模式図である。
このリチウムイオンキャパシタは、負極30、正極40の両方を実施の形態1の製造方法を用いて製造したものを用いて構成されており、集電箔31(41)および第1電極層33(43)を貫通する貫通孔内には、第2電極層34(44)と一体である貫通孔充填部35、45が嵌合されている。なお、この実施の形態2においては、貫通孔充填部35(45)は、実施の形態1で言う所の、第2電極層ボルト部5および第2電極層ナット部7に相当する部分を指す。また、負極30と正極40とをセパレータ11を介して対峙(対向配置)させるとともに、端部に金属リチウム箔12を置いて、電気的に負極30と短絡し、リチウムイオンを負極30にドープする、いわゆるリチウムプレドープが行われるよう構成されている。
リチウムイオンは、図中の矢印で示されるように、正極40および負極30の貫通孔充填部35、45を介して行われる。すなわち、負極30の集電箔31と金属リチウム箔12とを電気的に短絡させることにより、短絡回路を通じて電子が各々の負極30に流れ、リチウムイオンが負極30(および正極40)の貫通孔充填部35(および45)を通過して、各々の負極30の第1電極層33および第2電極層34に到達し、電子と再結合することでプレドープが完了する。正極40の貫通孔充填部45は、負極30へのリチウムドープの通り道としての役割を果たす。
なお、図4では、第2電極層ボルト部とナット部との境界線部を実線で記入しているが、ロールプレスされる過程で、第1電極層33、43から外側にはみ出して形成されていた部分が、ロールプレスされることによって第1電極層33、43内に埋め込まれた量を明確化させるための表示であり、ボルト部とナット部(つまり、貫通孔充填部35、45)および第2電極層34(44)は、一体形成されているものである。
以下に、実施の形態2としてリチウムイオンキャパシタの負極30および正極40と、リチウムイオンキャパシタの製造方法についてそれぞれ説明する。
〔リチウムイオンキャパシタ負極の作製〕
リチウムイオンキャパシタの負極30の作製においては、第1電極層33となる第1電極ペーストとしては、平均粒径5μmの黒鉛粒子を主成分とし、固形分での重量比率で8%のポリフッ化ビニリデンにn-メチルピロリドン(NMP)と導電助剤としてのアセチレンブラック5%にn-メチルピロリドン(PVDF)を加えて混合して調整した。
また、第2電極層34となる第2電極ペーストとしては、平均粒径5μmの黒鉛粒子を主成分とし、固形分での重量比率で10%のポリフッ化ビニリデンにn-メチルピロリド
ン(PVDF)と導電助剤としてのアセチレンブラック5%にn-メチルピロリドン(N
MP)を加えて混合して調整した。第1電極ペーストよりも、NMPの添加量を増やして、粘度を第1電極ペーストよりも低くした。
幅300mmで厚さ15μmのロール状の銅箔よりなる集電箔31の第一の面に連続乾燥機を備えたロールコータ装置を用いて、第1電極ペーストを塗布乾燥した後、釘ロールとゴムロールに挟んで、集電箔31の第二の面から穿孔し、第二の面に第2電極ペーストを塗布し、乾燥させた。乾燥後、得られた第2電極層34の表面は平坦になっており、第1電極層33の貫通孔から第2電極層34の一部が第1電極層33の表面側に染み出していて、第1電極層33の貫通孔は、孔の開いた状態ではなく、第2電極層34が充填され、第2電極層はみ出し部6を形成することができた。
次に、カレンダーロールプレスを用いて180℃でホットロールプレスすることで、本発明の電極であるリチウムイオンキャパシタの負極30を作成した。第1電極層33と第2電極層34の厚さは共に80μmであった。このリチウムイオンキャパシタの負極30を実施例1とする。
上述の同じ電極ペーストを用いて、平坦な銅箔の表裏に第1電極ペーストと第2電極ペーストを塗布乾燥してロールプレスしたサンプルを作製して比較例1とし、上述した実施例1のリチウムイオンキャパシタの負極30と、それぞれ、3つのサンプルで剥離強度を比較したところ、平均値で、本発明の実施例1のものは比較例1の1.5倍の剥離強度を有していた。
〔リチウムイオンキャパシタ正極の作製〕
リチウムイオンキャパシタの正極40の作製においては、第1電極層43となる第1電極ペーストとしては、平均粒径2μmの水蒸気賦活の活性炭粒子を主成分とし、固形分での重量比率で4%のアクリル系ポリマーバインダー(SBR)と導電助剤としてのアセチレンブラック3%に増粘剤としてアンモニアCMCを用いて調整した。
第2電極層44となる第2電極ペーストとしては、平均粒径2μmの水蒸気賦活の活性炭粒子を主成分とし、固形分での重量比率で6%のアクリル系ポリマーバインダー(SBR)と導電助剤としてのアセチレンブラック3%に増粘剤としてアンモニアCMCを用いて調整し、添加するアンモニアCMCの量を第1電極ペーストよりも少なくすることで、粘度を第1電極ペーストよりも低くした。
幅300mmで厚さ25μmのロール状のアルミよりなる集電箔41の第一の面に連続
乾燥機を備えたロールコータ装置を用いて、第1電極ペーストを塗布乾燥した後、釘ロールとゴムロールに挟んで、集電箔41の第二の面から穿孔し、第二の面に第2電極ペーストを塗布し、乾燥させた。乾燥後、得られた第2電極層44の表面は平坦になっており、第1電極層43の貫通孔から第2電極層44が染み出していて、第1電極層43の貫通孔は、孔の開いた状態ではなく、わずかに第2電極層44が飛び出した状態となっていた。
次に、カレンダーロールプレスを用いて180℃でホットロールプレスすることで、本発明の電極であるリチウムイオンキャパシタの正極40を作成した。第1電極層43と第2電極層44の厚さは共に100μmであった。このリチウムイオンキャパシタの正極40を実施例2とする。
同じペーストを用いて、アルミ箔の表裏に第1電極ペーストと第2電極ペーストを塗布乾燥してロールプレスしたサンプルを作製して比較例2とし、それぞれ、3つのサンプルで剥離強度を比較したところ、平均値で、本発明の実施例2のものは比較例2の2.1倍の剥離強度を有していた。
〔リチウムイオンキャパシタセルの作製〕
次に、上述のリチウムイオンキャパシタの正極40および負極30を用いたリチウムイオンキャパシタセルの作製においては、セパレータ11としてセルロース系紙セパレータ(厚さ35μm)を用い、またリチウムイオン供給源として金属リチウム箔12(厚さ30μm)を用いる。これらのセパレータ11および金属リチウム箔12と、上記正極40および負極30とを用いて、図4に要部断面図を示すように積層し、積層形セル18を完成させた。例えば、負極は6枚、正極は5枚となるように積層される。
図5に示すように、電極層を塗布していない集電箔を両端に集めて、銅板(ニッケルめっきよりなる)負極端子14と、アルミ板よりなる正極端子16をそれぞれ超音波溶接で接合し(接合部を負極端子溶接部15、正極端子溶接部17として示す。)、この積層形セル18をアルミラミネートフィルムから形成された収納容器13に入れた。
次に、1.5mol/リットルのLiPFを含む、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの重量比は3:7である)を収納容器13内に注入して封口し、リチウムイオンキャパシタを得た。
このリチウムイオンキャパシタを50℃の恒温槽内に7日間置いてエージング処理を行い、負極電極層へのリチウムイオンのドープを促進させてリチウムイオンキャパシタセルを完成させた。
〔リチウムイオンキャパシタセルの性能試験〕
上述のように作製したリチウムイオンキャパシタの性能試験において、25℃での容量および抵抗を測定した後、3.8Vで70℃の恒温槽で1000時間のフロート試験を行い、容量の低下が10%、内部抵抗の増大が30%で、性能に問題がないことを確認した。
なお、リチウムイオンキャパシタは、モータ回生(HEV、EV等の自動車用他)、瞬停補償装置、新エネルギーの出力平準化の蓄電装置(太陽光、風力)への適用が考えられる。
実施の形態3.
図6は、複合型蓄電デバイスの要部断面模式図である。複合型蓄電デバイスとは、リチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池とを組み合わせた複合型の蓄電デバイスを言う。
共通負極50にのみ実施の形態1の製造方法で製造した電極を用いている。共通負極50とハイブリッド正極60とを、セパレータ11を介して対峙させる。共通負極50の電極層へのリチウムプレドープは、リチウム金属箔を用いるのではなく、図中の矢印で示されるようにリチウム電池正極電極層63から共通負極50の第2電極層54に行われ、共通負極50の第1電極層53へは、貫通孔充填部(貫通孔充填本体部と貫通孔充填先端部の総称)55を透過して行われる。単にハイブリッド正極60と共通負極50の間に電力を供給して充電するのみで、共通負極50へのリチウムイオンプレドープが完了する。なお、ハイブリッド正極60のハイブリッドとは、電極の表裏で材料が異なるという意味であり、例えば、一方の電極層が活性炭、他方の電極層がリチウムイオン電池の正極材料によって構成されるものを言う。
以下に、実施の形態3の実施例として共通負極50、正極60、複合型蓄電デバイスの製造方法を説明する。なお、複合型蓄電デバイスの共通負極50は、上述の実施の形態2で作製した、リチウムイオンキャパシタの負極30をそのまま用いることができる。
〔複合型蓄電デバイスハイブリッド正極の作製〕
活性炭正極電極ペーストとして、平均粒径2μmの水蒸気賦活の活性炭粒子を主成分とし、固形分での重量比率で4%のアクリル系ポリマーバインダー(SBR)と導電助剤としてのアセチレンブラック3%に増粘剤としてアンモニアCMCを用いて調整した。
リチウム電池正極電極ペーストとして、カーボン微粒子を表面にコーティングしたオリビン型リン酸鉄リチウムの微粒子、アセチレンブラック、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)をn-メチルピロリドン(NMP)に分散させて調整した。
厚さ25μmの純アルミニウム製の集電箔61の片面に活性炭正極電極ペーストを塗工乾燥し、厚さ100μmのキャパシタ正極電極層64を形成した。この集電箔61の裏面にリチウム電池正極ペーストを塗布乾燥し、厚さ100μmのリチウム電池正極電極63を形成し、180℃でホットロールプレスして、ハイブリッド正極60を得た。
〔複合型蓄電デバイスセルの作製〕
セパレータ11としてセルロース系紙セパレータ(厚さ35μm、幅10cm、長さ1m)を用い、幅9cm、長さ90cmの共通負極50と、幅8.5cm、長さ80cmのハイブリッド正極とを扁平形状の芯材を用いて扁平に巻回して、扁平巻回形セル18aを完成させた。
図7の扁平巻回形セル18aの側面図および上面図に示すように、電極層を塗布していない集電箔を両端に集めて、負極端子ロッド20と正極端子ロッド21をそれぞれ溶接し、この扁平巻回形セル18aを、アルミニウム板を絞り加工した金属容器19に入れた。
次に、1.5mol/リットルのLiPFを含む、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの重量比は3:7である)を金属容器19内に注入して封口し、複合型蓄電デバイスセルを得た。
なお、この図7に示す扁平巻回形セル18aは、例えばHEVやEV用に作成されている大型リチウムイオン電池の形状を示している。
〔複合型蓄電デバイスセルの性能試験〕
25℃で0.5Cの電流値で充電と放電を繰り返して、容量および抵抗を測定した後、10Cで2000回の連続充放電試験を実施して性能に問題がないことを確認した。
実施の形態4.
次に、実施の形態4として、実施の形態3の共通負極50の第1電極ペーストを異なる組成とし、第1電極ペーストに水溶媒および水系バインダーを用い、第2電極ペーストに有機溶媒および有機系バインダーを用いる場合について示す。
以下に、実施の形態4の共通負極の製造方法を説明する。
〔複合型蓄電デバイス共通負極の作製〕
実施の形態4の複合型蓄電デバイスでは、共通負極の、第1電極層となる第1電極ペーストとしては、平均粒径5μmの黒鉛粒子を主成分とし、固形分での重量比率で形分での
重量比率で4%のアクリル系ポリマーバインダー(SBR)と導電助剤としてのアセチレンブラック3%に増粘剤としてアンモニアCMCを用いて調整した。
第2電極ペーストとしては、平均粒径5μmの黒鉛粒子を主成分とし、固形分での重量比率で10%のポリフッ化ビニリデンにn-メチルピロリドン(PVDF)と導電助剤と
してのアセチレンブラック5%にn-メチルピロリドン(NMP)を加えて混合して調整
した。
幅300mmで厚さ15μmのロール状の銅よりなる集電箔の第一の面に連続乾燥機を備えたロールコータ装置を用いて、第1電極ペーストを塗布乾燥した後、釘ロールとゴムロールに挟んで、銅箔の第二の面から穿孔し、第二の面に第2電極ペーストを塗布乾燥した。乾燥後、得られた第2電極層の表面は平坦になっており、第1電極層の貫通孔から第2電極層が染み出していて、第1電極層の貫通孔は孔の開いた状態ではなく、わずかに第2電極層が、図2で示す第2電極層はみ出し部6として飛び出した状態になっていた。
次に、カレンダーロールプレスを用いて180℃でホットロールプレスすることで、本発明の電極(リチウムイオンキャパシタ用負極)を作成した。第1電極層と第2電極層の厚さは共に80μmであった。このリチウムイオンキャパシタの負極を実施例3とする。
本発明の実施例3の電極は、上述の実施例1のものよりも剥離強度が増し、実施例1のものの1.6倍の剥離強度を有していた。これは、第1電極層と第2電極層の溶媒とバインダーが異なるため、第2電極層を塗布したときに、第1電極層を軟化させることなく透過し、貫通孔を十分に第2電極ペーストで充填するとともに、第2電極層はみ出し部6が適切に構成され、ホットプレスした際にも、バインダーの軟化点の違いによって、第2電極層ボルト部5と第2電極層はみ出し部6(プレス後、第2電極層ナット部7となる。)のアンカー効果がより効果的に発揮できたものと考えられる。
実施の形態5.
また、共通負極の第1電極ペーストの材料と組成のみ実施の形態4と異なる組成とし、第1電極層にチタン酸リチウムの微粒子を主材料として用い、第2電極層にカーボンの微粒子を主材料として用いる例について示す。
以下に、実施の形態5の共通負極の製造方法を説明する。
〔複合型蓄電デバイス共通負極の作製〕
複合型蓄電デバイスの第1電極層となる第1電極ペーストとしては、チタン酸リチウム粒子を主成分とし、固形分での重量比率で10%のポリフッ化ビニリデンにn-メチルピ
ロリドン(PVDF)と導電助剤としてのアセチレンブラック5%にn-メチルピロリド
ン(NMP)を加えて混合して調整した。
第2電極ペーストとしては、平均粒径5μmの黒鉛粒子を主成分とし、固形分での重量比率で10%のポリフッ化ビニリデンにn-メチルピロリドン(PVDF)と導電助剤と
してのアセチレンブラック5%にn-メチルピロリドン(NMP)を加えて混合して調整
した。
幅300mmで厚さ15μmのロール状の銅よりなる集電箔の第一の面に連続乾燥機を備えたロールコータ装置を用いて、第1電極ペーストを塗布乾燥した後、釘ロールとゴムロールに挟んで、集電箔の第二の面から穿孔し、第二の面に第2電極ペーストを塗布乾燥した。乾燥後、得られる第2電極層の表面は平坦になっており、第1電極層の貫通孔から第2電極層が染み出していて、第1電極層の貫通孔は孔の開いた状態ではなく、わずかに第2電極層が飛び出した状態になっていた。
次に、カレンダーロールプレスを用いて180℃でホットロールプレスすることで、本発明の電極(リチウムイオンキャパシタ用負極)を作成した。第1電極層と第2電極層の
厚さは共に80μmであった。このリチウムイオンキャパシタ負極を実施例4とする。
本発明の実施例4の電極は、上述の実施例1の電極の剥離強度よりも剥離強度が増し、実施例1のものの1.3倍の剥離強度を有していた。これは、第1電極層と第2電極層の主材料が異なるため、ホットプレスした際に、異なる材料同士が入り組んで接合し、より強固なアンカー効果が得られたものと考えられる。
〔複合型蓄電デバイスセルの性能試験〕
25℃で0.5Cの電流値で充電と放電を繰り返して、容量および抵抗を測定した後、10Cで2000回の連続充放電試験を実施して性能に問題がないことを確認した。
なお、上記実施の形態3〜5においては、リチウム含有金属化合物の粒子としてオリビン形リン酸鉄リチウムを用いた場合を示したが、コバルト酸リチウム、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)やリチウムマンガン酸化物(LiMn)、あるいは3元系や4元系などの多元系であってもよく同様の効果が得られる。オリビン形リン酸鉄を用いた場合には、キャパシタの耐電圧の方が高いので、急速充電の時にキャパシタの負担を大きくすることができ、より大きな瞬発性を備えた電力貯蔵デバイスを実現することができる。
1、31、41、51、61 集電箔 2 貫通孔
3、33、43、53 第1電極層 4、34、44、54 第2電極層
5 第2電極層ボルト部(貫通孔充填本体部)
6 第2電極層はみ出し部
7 第2電極層ナット部(貫通孔充填先端部)
8 釘 9 ローラー
10 集電箔第二の面 11 セパレータ
12 金属リチウム箔 13 収納容器
14 負極端子 15 負極端子溶接部
16 正極端子 17 正極端子溶接部
18 積層形セル 18a 扁平巻回形セル
19 金属容器 20 負極端子ロッド
21 正極端子ロッド 30 負極
35、45、55 貫通孔充填部 40 正極
50 共通負極 60 ハイブリッド正極
63 リチウム電池正極電極 64 キャパシタ正極電極。

Claims (9)

  1. 金属膜よりなる集電箔の第一の面上に、第一の電極ペーストよりなる第一の電極層を形成する工程、上記集電箔の第二の面から上記集電箔および上記第一の電極層を穿孔し、上記集電箔および上記第一の電極層を貫通する貫通孔を形成する工程、上記集電箔の第二の面上に、第二の電極ペーストを塗布して第二の電極層を形成し、上記貫通孔内に上記第二の電極ペーストを充填して貫通孔充填本体部を形成するとともに、上記貫通孔から上記第一の電極層表面側にはみ出した上記第二の電極ペーストよりなる貫通孔充填先端部を形成する工程、上記第二の電極ペーストを乾燥後、上記第一の電極層、上記集電箔、上記第二の電極層が重ね合わされた電極をプレスすることで、上記貫通孔充填先端部を上記第一電極層に埋め込ませる工程を含むことを特徴とする電極の製造方法。
  2. 上記貫通孔の孔径は、上記集電箔側から上記第一の電極層側にかけて小さくなるように穿たれ、上記貫通孔に充填される上記貫通孔充填本体部の最小径よりも、上記貫通孔充填先端部の最大径が大きくなるように成形されることを特徴とする請求項1記載の電極の製造方法。
  3. 上記第二の電極層はバインダーを含み、上記バインダーの重量比率は、上記第一の電極層に含まれるバインダーの重量比率よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の電極の製造方法。
  4. 上記第二の電極ペーストの粘度は、上記第一の電極ペーストの粘度よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の電極の製造方法。
  5. 上記第一の電極ペーストに水溶媒および水系バインダーを用い、上記第二の電極ペーストに有機溶媒および有機系バインダーを用いたことを特徴とする請求項1記載の電極の製造方法。
  6. 上記第一の電極層の主材料としてチタン酸リチウムの微粒子を用い、上記第二の電極層の主材料としてカーボンの微粒子を用いたことを特徴とする請求項1記載の電極の製造方法。
  7. 請求項1に記載の製造方法により製造した上記電極を、正極または負極の少なくとも一方に用いたことを特徴とする蓄電デバイス。
  8. 上記電極が共通負極として用いられ、上記電極の一方の面上に第一のセパレータを介して積層されたキャパシタ正極、上記電極の他方の面上に第二のセパレータを介して積層された電池正極を含むことを特徴とする請求項7記載の蓄電デバイス。
  9. 金属膜よりなる集電箔、上記集電箔の第一の面上に成膜された第一の電極層、上記集電箔の第二の面上に成膜された第二の電極層、上記第二の電極層と一体形成され、上記集電箔および上記第一の電極層を貫通する貫通孔に充填された貫通孔充填本体部、上記第二の電極層と一体形成され、上記第一の電極層の表面部に上記貫通孔充填本体部の最小径よりも広がりを持って配置形成された貫通孔充填先端部を含むことを特徴とする電極。
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