JP2012043679A - 燃料電池システム - Google Patents

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昌宏 竹下
Shigehito Suzuki
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Abstract

【課題】燃料電池システムにおいて、希釈器を省略して、燃料電池システムの小型化、簡素化を図りつつ、アノードオフガスに含まれる水素を十分に希釈可能とする。
【解決手段】燃料電池システム100において、アノードオフガスを排気するための排気排水配管28をカソードオフガス排出配管37に接続する。そして、排気排水配管28とカソードオフガス排出配管37との合流部に、ラジエータファン50fによって送風された空気を取り込んで、この空気をカソードオフガス排出配管37に導入するための空気導入配管62を接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(酸素)との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。燃料ガスは、燃料電池のアノードに供給され、酸化剤ガスは、燃料電池のカソードに供給される。この燃料電池において、アノードから排出されるアノードオフガスには、発電によって未消費の水素が含まれる。このため、燃料電池を備える燃料電池システムでは、規定濃度を超える高濃度の水素が燃料電池システムの外部に排出されることを防止するために、一般に、アノードオフガスに含まれる水素を空気によって希釈する希釈器(水素希釈装置)が備えられる。
そして、従来、燃料電池システムにおいて、アノードオフガスに含まれる水素を希釈するための種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、水素希釈装置に送風装置を備えるようにし、この送風装置を用いて希釈ボックス内に導入された空気によって、水素の希釈を行う技術が記載されている。
特開2005−158574号公報 特開2009−193838号公報 特開2006−140006号公報 特開2009−206067号公報 特開2009−170209号公報
しかし、上記特許文献1に記載された水素希釈装置は、送風装置を作動させるためのエネルギが必要となるため、この水素希釈装置を燃料電池システムに適用した場合には、燃料電池システムのエネルギ効率の低下を招く。また、近年では、燃料電池システムの小型化、簡素化を図るために、希釈器を省略することが求められている。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池システムにおいて、希釈器を省略して、燃料電池システムの小型化、簡素化を図りつつ、アノードオフガスに含まれる水素を十分に希釈可能とすることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料電池システムであって、
燃料電池と、
前記燃料電池のカソードから排出されるカソードオフガスを前記燃料電池の外部に排出するためのカソードオフガス排出配管と、
前記燃料電池のアノードから排出される水素を含むアノードオフガスを前記燃料電池の外部に排出するためのアノードオフガス排出配管であって、前記カソードオフガス排出配管に接続された前記アノードオフガス排出配管と、
ファンを有し、前記燃料電池を冷却するための冷却媒体を冷却するための空冷式のラジエータと、
一端が前記カソードオフガス排出配管に接続され、前記ファンによって送風された空気を他端から取り込んで、該空気を前記カソードオフガス排出配管に導入するための空気導入配管と、
を備える燃料電池システム。
燃料電池システムは、燃料電池を冷却するために、一般に、ファンを有する空冷式のラジエータを備えることが多い。適用例1の燃料電池システムでは、アノードオフガスに含まれる水素を、カソードオフガスによって希釈するとともに、上記ラジエータが備えるファン(以下、ラジエータファンとも言う)によって送風された空気を、上記空気導入配管を介して、上記カソードオフガス排出配管に導入して、この導入された空気によって、さらに、アノードオフガスに含まれる水素を希釈することができる。したがって、適用例1の燃料電池システムによって、希釈器を省略して、燃料電池システムの小型化、簡素化を図りつつ、アノードオフガスに含まれる水素を十分に希釈可能とすることができる。
[適用例2]
適用例1記載の燃料電池システムであって、
前記空気導入配管の一端は、前記カソードオフガス排出配管と前記アノードオフガス排出配管との合流部、または、前記カソードオフガス排出配管における前記合流部よりも前記カソードオフガスおよび前記アノードオフガスの流れ方向についての下流側に接続されている、
燃料電池システム。
[適用例3]
適用例1または2記載の燃料電池システムであって、さらに、
前記カソードオフガス排出配管において、前記アノードオフガスと前記カソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素の濃度が規定濃度以上となる場合であって、前記ファンが停止している場合に、前記ファンを起動するファン制御部を備える、
燃料電池システム。
従来の燃料電池システムでは、例えば、燃料電池の起動運転中や、アイドル運転中等、燃料電池の発電量が比較的少ない場合には、発熱量が比較的少ないために、ラジエータファンを停止している場合がある。そして、このような燃料電池の起動運転中や、アイドル運転中にラジエータファンを停止する制御態様を、適用例1の燃料電池システムに採用した場合には、ラジエータファンが停止していると、上記混合ガスに含まれる水素が規定濃度以上のまま燃料電池システムの外部に排出されてしまう場合がある。
適用例3の燃料電池システムでは、上記ファン制御部を備えるので、例えば、上述した燃料電池の起動運転中や、アイドル運転中等であっても、上記混合ガスに含まれる水素が規定濃度以上のまま、燃料電池システムの外部に排出されることを防止することができる。
[適用例4]
適用例1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
前記空気導入配管には、前空気の導入方向に対して逆向きに前記アノードオフガスおよび前記カソードオフガスが流れるのを防止するための逆流防止弁が配設されている、
燃料電池システム。
適用例4の燃料電池システムでは、上記空気導入配管に上記逆流防止弁が配設されているので、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素が、上記空気導入配管を介して、外部に流出することを防止することができる。
[適用例5]
適用例4記載の燃料電池システムであって、
前記逆流防止弁は、駆動方式が電気駆動式であり、
前記燃料電池システムは、さらに、前記ファンが停止しているときに、前記逆流防止弁を閉弁し、前記ファンが作動しているときに、前記逆流防止弁を開弁する逆流防止弁制御部を備える、
燃料電池システム。
適用例5の燃料電池システムでは、上記電気駆動式の逆流防止弁、および、上記弁制御部を備えるので、上記ファンが停止しているときに、アノードオフガスに含まれる水素が、上記空気導入配管を介して、外部に流出することを防止することができる。
本発明は、上述の燃料電池システムとしての構成の他、燃料電池システムの制御方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、燃料電池システムの動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
本発明の第1実施例としての燃料電池システム100の概略構成を示す説明図である。 第1実施例の燃料電池システム100における排気制御処理の流れを示すフローチャートである。 ラジエータファン50fが作動しているときの逆流防止弁64の動作を示す説明図である。 本発明の第2実施例としての燃料電池システム100Aの概略構成を示す説明図である。 第2実施例の燃料電池システム100Aにおける排気制御処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.第1実施例:
A1.燃料電池システムの構成:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池システム100の概略構成を示す説明図である。この燃料電池システム100は、いわゆる電気自動車に、動力源として搭載される。なお、図示した燃料電池システム100において、水素タンク20、シャットバルブ21、レギュレータ22、マフラ40以外は、電気自動車のフロント部分のフード下方の比較的狭い空間に収納される。
この燃料電池システム100において、燃料電池スタック(FCスタック)10は、水素(燃料ガス)と酸素(酸化剤ガス)との電気化学反応によって発電するセルを複数積層させた積層体である。各セルは、概ね、プロトン伝導性を有する電解質膜を挟んで、アノードと、カソードとを配置した構成となっている(図示省略)。本実施例では、電解質膜として、ナフィオン(登録商標)等の固体高分子膜を利用する固体高分子型のセルを用いるものとしたが、これに限らず、種々のタイプのセルを利用可能である。
燃料電池スタック10のアノードには、水素供給配管23を介して、高圧水素を貯蔵した水素タンク20から、燃料ガスとしての水素が供給される。水素タンク20の代わりに、例えば、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素を生成する水素生成装置を用いるものとしてもよい。
水素タンク20に貯蔵された高圧水素は、水素タンク20の出口に設けられたシャットバルブ21、レギュレータ22等によって圧力、および、供給流量が調整されて、燃料電池スタック10のアノードに供給される。
アノードから排気される排気ガスであるアノードオフガスは、配管24を介して、気液分離器25に導入される。気液分離器25は、アノードオフガスに含まれる水と、燃料電池スタック10による発電で未消費の水素とを分離する。気液分離器25によって分離された水素は、循環配管26を介して、水素供給配管23に再循環させることができる。また、気液分離器25には、排気排水配管28の一端が接続されており、この排気排水配管28の他端は、カソードオフガス排出配管37に接続されている。排気排水配管28には、排気排水弁29が配設されている。この排気排水弁29が閉じられている間は、発電で未消費の水素を含むアノードオフガスは、循環配管26を介して、再び燃料電池スタック10に循環される。なお、アノードオフガスの圧力は、燃料電池スタック10での発電によって水素が消費された結果、比較的低い状態となっている。このため、循環配管26には、アノードオフガスの再循環時に、アノードオフガスを加圧するための水素循環ポンプ27が配設されている。こうすることによって、水素を有効利用することができる。
アノードオフガスの再循環中、水素は発電で消費される一方、水素以外の不純物、例えば、カソード側からアノード側に電解質膜を介して透過した窒素などは、消費されずに残留するため、アノードオフガス中の不純物の濃度は、徐々に増大する。このとき、排気排水弁29が開弁されると、アノードオフガス、および、気液分離器25によって分離された水は、排気排水配管28からカソードオフガス排出配管37に流れ、マフラ40を介して、燃料電池システム100の外部に排出される。こうすることによって、アノードオフガス中の不純物の濃度を低減することができる。ただし、この際、水素も同時に排出されるため、燃費向上の観点から、排気排水弁29の開弁頻度は、極力抑えることが好ましい。配管24、気液分離器25、排気排水配管28は、[課題を解決するための手段]におけるアノードオフガス排出配管に相当する。
燃料電池スタック10のカソードには、酸素を含有した酸化剤ガスとして、圧縮空気が供給される。空気は、エアクリーナ30から吸入され、エアコンプレッサ31によって圧縮され、加湿器32によって加湿された後、空気供給配管33から燃料電池スタック10のカソードに供給される。空気供給配管33には、エアコンプレッサ31から吐出された圧縮空気の温度を検出するための温度センサ33Tと、空気供給配管33内の圧力を検出するための圧力センサ33Pと、カソードと外気とを遮断するため遮断弁34とが配設されている。
カソードから排気される排気ガスであるカソードオフガスは、カソードオフガス排出配管37に流出する。このカソードオフガス排出配管37には、カソードオフガスの背圧を検出するための圧力センサ37Pと、カソードオフガスの背圧を調整するための圧力調節弁38と、カソードと外気とを遮断するための遮断弁39と、マフラ40とが配設されている。圧力調節弁38の開度を制御することによって、カソードオフガスの背圧を制御することができる。
また、本実施例の燃料電池システム100では、空気供給配管33、および、カソードオフガス排出配管37には、燃料電池スタック10をバイパスして、空気供給配管33からカソードオフガス排出配管37に空気を流すためのバイパス配管35が接続されている。このバイパス配管35には、バイパス弁36が配設されている。エアコンプレッサ31が備えるモータの回転数を制御するとともに、バイパス弁36の開度を制御することによって、燃料電池スタック10に供給される空気の供給流量を精度良く制御することができる。
燃料電池スタック10は、上述した電気化学反応によって発熱する。このため、燃料電池スタック10の温度を発電に適した温度に維持するために、燃料電池スタック10には、冷却水も供給される。この冷却水は、図示しないウォータポンプによって、冷却水用の配管を流れ、ラジエータ50によって冷却されて、燃料電池スタック10に供給される。なお、ラジエータ50は、空冷式のラジエータであり、ラジエータファン50fを有している。
そして、本実施例の燃料電池システム100は、一端がカソードオフガス排出配管37に接続され、ラジエータファン50fによって送風された空気を他端から取り込んで、この空気をカソードオフガス排出配管37に導入するための空気導入配管62を備えている。本実施例では、空気導入配管62の一端は、カソードオフガス排出配管37と排気排水配管28との接続部(合流部)に接続されるものとした。こうすることによって、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素を、空気導入配管62から導入された空気によって効果的に希釈することができる。なお、空気導入配管62の他端には、エアクリーナ60が設けられている。
また、空気導入配管62には、空気の導入方向に対して逆向きにアノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスが流れるのを防止するための逆流防止弁64が配設されている。こうすることによって、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素が、空気導入配管62を介して、外部に流出することを防止することができる。なお、本実施例では、後から示すように、逆流防止弁64として、弁体が揺動するスイング型の弁を用いるものとした。
燃料電池システム100の運転は、制御ユニット70によって制御される。制御ユニット70は、内部にCPU、RAM、ROM等を備えるマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って、燃料電池システム100の運転を制御する。制御ユニット70は、具体的には、燃料電池スタック10に対する出力要求や、各種センサの出力等に基づいて、各種バルブや、水素循環ポンプ27や、エアコンプレッサ31や、ラジエータファン50fの駆動等、起動運転制御や、アイドル運転制御や、通常運転制御や、後述する排気制御を含む燃料電池システム100の運転を制御する。制御ユニット70は、本発明におけるファン制御部に相当する。
A2.排気制御処理:
図2は、第1実施例の燃料電池システム100における排気制御処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、燃料電池システム100の運転中に、制御ユニット70のCPUが繰り返し実行する処理である。
まず、CPUは、燃料電池システム100の運転状態が、起動運転中、または、アイドル運転中であるか否かを判断する(ステップS100)。そして、燃料電池システム100の運転状態が、起動運転中でもアイドル運転中でもない場合、すなわち、通常運転中である場合には(ステップS100:NO)、CPUは、そのまま排気制御処理を終了する。なお、本実施例では、燃料電池システム100の運転状態が通常運転中である場合には、ラジエータファン50fは作動している。
一方、燃料電池システム100の運転状態が、起動運転中、または、アイドル運転中である場合には(ステップS100:YES)、CPUは、ラジエータファン50fが作動中であるか否かを判断する(ステップS110)。そして、ラジエータファン50fが停止中である場合には(ステップS110:NO)、ラジエータファン50fを起動する(ステップS120)。こうすることによって、ラジエータファン50fによって送風された空気を、空気導入配管62を介して、カソードオフガス排出配管37に導入し、この空気によって、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素を希釈することができる。なお、本実施例において、上述したステップS100〜S120の処理を行うのは、燃料電池システム100の運転状態が起動運転中、または、アイドル運転中である場合には、燃料電池スタック10に供給される空気の流量が比較的少ないため、燃料電池スタック10からカソードオフガス排出配管37に流出するカソードオフガスの流量が少なく、このカソードオフガスのみでは、アノードオフガスに含まれる水素を規定濃度未満に希釈することができない場合があるからである。
ステップS110において、ラジエータファン50fが作動中である場合には(ステップS110:YES)、上述したように、空気導入配管62を介して導入された空気によってアノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素を希釈することができるので、そのまま排気制御処理を終了する。
図3は、ラジエータファン50fが作動しているときの逆流防止弁64の動作を示す説明図である。図3(a)に、燃料電池システム100の起動運転時、または、アイドル運転時の逆流防止弁64の動作を示した。また、図3(b)に、燃料電池システム100の通常運転時の逆流防止弁64の動作を示した。また、図3(c)に、通常運転時に、ラジエータファン50f側からの空気の流量が増加したときの逆流防止弁64の動作を示した。
図3(a)に示したように、燃料電池システム100の起動運転時、または、アイドル運転時に、ラジエータファン50fを作動させたときには(図2のステップS120参照)、空気導入配管62に導入された空気によって、ラジエータファン50f側の圧力が、空気導入配管62とカソードオフガス排出配管37との合流部側(以下、単に合流部側と言う)の圧力よりも高くなる。このため、弁体64dが揺動して弁座64sから離座し、逆流防止弁64は開弁する。そして、空気導入配管62に導入された空気は、ラジエータファン50f側から合流部側に流れ、さらに、カソードオフガス排出配管37と排気排水配管28との接続部に流れ込む。
また、図3(b)に示したように、通常運転時(特に、高負荷運転時)であって、ラジエータファン50fが動作しているときには、空気導入配管62に空気が導入されても、燃料電池スタック10からカソードオフガス排出配管37に流出するカソードオフガスの流量が比較的多いため、合流部側の圧力が、ラジエータファン50f側の圧力よりも高くなる。このため、弁体64dは弁座64sに着座し、逆流防止弁64は閉弁する。そして、合流部側からラジエータファン50f側へのガスの逆流を防止することができる。なお、この場合には、燃料電池スタック10からカソードオフガス排出配管37に流出するカソードオフガスの流量が十分に多いため、このカソードオフガスによって、アノードオフガスに含まれる水素を十分に希釈することができる。
また、図3(c)に示したように、通常運転時(特に、低負荷運転時)に、ラジエータファン50f側からの空気の流量が増加して(合流部側からのガスの流量が減少して)、ラジエータファン50f側の圧力が、合流部側の圧力よりも高くなった場合には、弁体64dが揺動して弁座64sから離座し、逆流防止弁64は開弁する。しかし、ラジエータファン50f側から流入する空気によって、合流部側からラジエータファン50f側へのガスの逆流は阻止される。
以上説明した第1実施例の燃料電池システム100によれば、アノードオフガスに含まれる水素を、カソードオフガスによって希釈するとともに、既存のラジエータ50が備えるラジエータファン50fによって送風された空気を、空気導入配管62を介して、カソードオフガス排出配管37に導入して、この空気によって、さらに、アノードオフガスに含まれる水素を希釈することができる。したがって、アノードオフガスに含まれる水素を希釈するための希釈器を省略して、燃料電池システム100の小型化、簡素化を図りつつ、アノードオフガスに含まれる水素を十分に希釈可能とすることができる。
B.第2実施例:
B1.燃料電池システムの構成:
図4は、本発明の第2実施例としての燃料電池システム100Aの概略構成を示す説明図である。図4と図1との比較から分かるように、第2実施例の燃料電池システム100Aは、第1実施例の燃料電池システム100におけるスイング型の逆流防止弁64の代わりに、電気駆動式の電磁弁66を備えている。なお、この電磁弁66は、ノーマリ・クローズである。電磁弁66は、[課題を解決するための手段]における逆流防止弁に相当する。また、第2実施例の燃料電池システム100Aは、第1実施例の燃料電池システム100における制御ユニット70の代わりに、制御ユニット70Aを備えている。第2実施例の燃料電池システム100Aにおいて、これら以外の構成は、先に説明した第1実施例の燃料電池システム100の構成と同じである。
第2実施例の燃料電池システム100Aでは、制御ユニット70Aが実行する排気制御処理の内容が第1実施例と異なっている。具体的には、制御ユニット70Aは、第1実施例の燃料電池システム100における制御ユニット70の機能に加えて、電磁弁66を制御する機能も有している。制御ユニット70Aは、[課題を解決するための手段]における逆流防止弁制御部に相当する。以下、第2実施例の燃料電池システムにおける排気制御処理について説明する。
B2.排気制御処理:
図5は、第2実施例の燃料電池システム100Aにおける排気制御処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、燃料電池システム100Aの運転中に、制御ユニット70AのCPUが繰り返し実行する処理である。
まず、CPUは、燃料電池システム100Aの運転状態が、起動運転中、または、アイドル運転中であるか否かを判断する(ステップS200)。燃料電池システム100Aの運転状態が、起動運転中でもアイドル運転中でもない場合、すなわち、通常運転中である場合には(ステップS200:NO)、CPUは、電磁弁66を閉弁し、あるいは、閉弁状態のままとし、排気制御処理を終了する。なお、本実施例では、燃料電池システム100Aの運転状態が通常運転中である場合には、ラジエータファン50fは作動している。
一方、燃料電池システム100Aの運転状態が、起動運転中、または、アイドル運転中である場合には(ステップS200:YES)、CPUは、ラジエータファン50fが作動中であるか否かを判断する(ステップS220)。そして、ラジエータファン50fが停止中である場合には(ステップS220:NO)、ラジエータファン50fを起動し(ステップS230)、電磁弁66を開弁し、あるいは、開弁状態のままとし、排気制御処理を終了する。こうすることによって、ラジエータファン50fによって送風された空気を、空気導入配管62を介して、カソードオフガス排出配管37に導入し、この空気によって、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素を希釈することができる。なお、本実施例において、上述したステップS200,S220〜S240の処理を行うのは、燃料電池システム100の運転状態が起動運転中、または、アイドル運転中である場合には、燃料電池スタック10に供給される空気の流量が比較的少ないため、燃料電池スタック10からカソードオフガス排出配管37に流出するカソードオフガスの流量が少なく、このカソードオフガスのみでは、アノードオフガスに含まれる水素を規定濃度未満に希釈することができない場合があるからである。
ステップS220において、ラジエータファン50fが作動中である場合には(ステップS220:YES)、上述したように、空気導入配管62を介して導入された空気によってアノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素を希釈することができるので、電磁弁66を開弁状態のまま、排気制御処理を終了する。
以上説明した第2実施例の燃料電池システム100Aによっても、第1実施例の燃料電池システム100と同様に、アノードオフガスに含まれる水素を、カソードオフガスによって希釈するとともに、既存のラジエータ50が備えるラジエータファン50fによって送風された空気を、空気導入配管62を介して、カソードオフガス排出配管37に導入して、この空気によって、さらに、アノードオフガスに含まれる水素を希釈することができる。したがって、アノードオフガスに含まれる水素を希釈するための希釈器を省略して、燃料電池システム100Aの小型化、簡素化を図りつつ、アノードオフガスに含まれる水素を十分に希釈可能とすることができる。
また、第2実施例の燃料電池システム100Aでは、空気導入配管62に配設される逆流防止弁として、ノーマリ・クローズの電磁弁66を用いているので、ラジエータファン50fが停止しているときに、アノードオフガスに含まれる水素が、空気導入配管62を介して、外部に流出することを防止することができる。
C.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
C1.変形例1:
上記第1実施例では、逆流防止弁64は、スイング型であるものとしたが、他のタイプの機械式の逆流防止弁を用いるようにしてもよい。
C2.変形例2:
上記第1実施例では、図2に示した排気制御処理におけるステップS100において、CPUは、燃料電池システム100の運転状態が、起動運転中、または、アイドル運転中であるか否かを判断するものとしたが、本発明は、これに限られない。燃料電池システム100の運転状態が、ラジエータファン50fが停止したままであると、カソードオフガス排出配管37において、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素の濃度が規定濃度以上となる運転状態であるか否かを判断するものとしてもよい。具体的に、このような判断としては、たとえば、燃料電池スタック10からのカソードオフガスの流出流量、換言すれば、燃料電池スタック10への空気の供給流量が、アノードオフガスに含まれる水素を規定濃度未満に希釈するために十分な所定値以上であるか否かの判断や、燃料電池スタック10の出力が所定値以上であるか否かの判断等が挙げられる。これは、第2実施例の排気制御処理についても同様である。
C3.変形例3:
上記実施例では、空気導入配管62の一端は、カソードオフガス排出配管37と排気排水配管28との合流部に接続されるものとしたが、本発明は、これに限られない。たとえば、空気導入配管62の一端が、カソードオフガス排出配管37と排気排水配管28との合流部よりもカソードオフガスおよびアノードオフガスの流れ方向についての下流側に接続されるものとしてもよい。
C4.変形例4:
上記実施例では、アノードオフガスに含まれる水素を、カソードオフガス、および、空気導入配管62を介してカソードオフガス排出配管37に導入された空気によって希釈するものとしたが、本発明はこれに限られない。燃料電池システム100,100Aの排気制御処理において、カソードオフガス排出配管37に、さらに、バイパス配管35を介して空気を導入し、この空気を用いて、アノードオフガスに含まれる水素をさらに希釈するようにしてもよい。
C5.変形例5:
上記実施例では、気液分離器25に排気排水配管28が接続されており、この排気排水配管28を介して、水とアノードオフガスとの双方がカソードオフガス排出配管37に排出されるものとしたが、本発明は、これに限られない。気液分離器25に排水用の配管を接続し、気液分離器25と水素循環ポンプ27との間の循環配管26からカソードオフガス排出配管37に、アノードオフガスの排気用の配管を接続するようにしてもよい。
100,100A…燃料電池システム
10…燃料電池スタック
20…水素タンク
21…シャットバルブ
22…レギュレータ
23…水素供給配管
24…配管
25…気液分離器
26…循環配管
27…水素循環ポンプ
28…排気排水配管
29…排気排水弁
30…エアクリーナ
31…エアコンプレッサ
32…加湿器
33…空気供給配管
33P…圧力センサ
33T…温度センサ
34…遮断弁
35…バイパス配管
36…バイパス弁
37…カソードオフガス排出配管
37P…圧力センサ
38…圧力調節弁
39…遮断弁
40…マフラ
50…ラジエータ
50f…ラジエータファン
60…エアクリーナ
62…空気導入配管
64…逆流防止弁
64d…弁体
64s…弁座
66…電磁弁
70,70A…制御ユニット

Claims (5)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    前記燃料電池のカソードから排出されるカソードオフガスを前記燃料電池の外部に排出するためのカソードオフガス排出配管と、
    前記燃料電池のアノードから排出される水素を含むアノードオフガスを前記燃料電池の外部に排出するためのアノードオフガス排出配管であって、前記カソードオフガス排出配管に接続された前記アノードオフガス排出配管と、
    ファンを有し、前記燃料電池を冷却するための冷却媒体を冷却する空冷式のラジエータと、
    一端が前記カソードオフガス排出配管に接続され、前記ファンによって送風された空気を他端から取り込んで、該空気を前記カソードオフガス排出配管に導入するための空気導入配管と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記空気導入配管の一端は、前記カソードオフガス排出配管と前記アノードオフガス排出配管との合流部、または、前記カソードオフガス排出配管における前記合流部よりも前記カソードオフガスおよび前記アノードオフガスの流れ方向についての下流側に接続されている、
    燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記カソードオフガス排出配管において、前記アノードオフガスと前記カソードオフガスとの混合ガスに含まれる水素の濃度が所定濃度以上となる場合であって、前記ファンが停止している場合に、前記ファンを起動するファン制御部を備える、
    燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
    前記空気導入配管には、前記空気の導入方向に対して逆向きに前記アノードオフガスおよび前記カソードオフガスが流れるのを防止するための逆流防止弁が配設されている、
    燃料電池システム。
  5. 請求項4記載の燃料電池システムであって、
    前記逆流防止弁は、駆動方式が電気駆動式であり、
    前記燃料電池システムは、さらに、前記ファンが停止しているときに、前記逆流防止弁を閉弁し、前記ファンが作動しているときに、前記逆流防止弁を開弁する逆流防止弁制御部を備える、
    燃料電池システム。
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