JP2012040574A - レーザ加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で確実に加工を実行できるレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】レーザ加工装置1は、レーザにより有機物層を加工する加工部100と、加工部100により加工された有機物層に、有機物層を構成する樹脂により吸収される波長の光を照射して加工された部分を撮像することで加工された部分を測定する測定部200とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】レーザ加工装置1は、レーザにより有機物層を加工する加工部100と、加工部100により加工された有機物層に、有機物層を構成する樹脂により吸収される波長の光を照射して加工された部分を撮像することで加工された部分を測定する測定部200とを備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、レーザ加工装置に関し、より特定的には、有機物層を加工するレーザ加工装置に関するものである。
従来、レーザ加工装置は、たとえば特開2002−252442号公報(特許文献1)、特開平10−85976号公報(特許文献2)、および特開2001−102720号公報(特許文献3)に開示されている。
特許文献1では、評価にかかる時間を短くすることができるとともに、プリント配線板の多くの部位において絶縁層の厚み等の分布を求めることができ、これらを評価することが可能となるプリント配線板のレーザ加工性評価方法を提供することを目的としている。そして特許文献1は、下層導体層上の絶縁層をレーザにより除去して下層絶縁層上面を露出させる工程での下層導体層上面に電磁波を放射する処理層を形成し、レーザによる絶縁膜の除去によって処理層が露出したときに処理層が放射する電磁波を検出して、絶縁層を除去するのに要したレーザのショット数から絶縁層の厚みを算出し、判定基準値と比較することにより絶縁層の厚み分布を判定している。
しかしながら、従来の特許文献1の方法では、処理層を形成する必要があり、加工装置が複雑化するという問題があった。
特許文献2では、加工対象物は、レーザ光による加工方向において、反射率が互いに異なる加工予定層と被加工予定層とを含む積層構造を有し、制御装置は、加工装置が被加工予定層に到達したことが反射光を用いることにより検出された後、さらに所定の加工光強度を付与すべくレーザ光を出射するように、レーザ発振器を制御するレーザ加工装置が開示されている。
特許文献2では、加工と同一の光源を用いているため、加工光源のビーム分布、強度、ビームスプリッタ寸法精度、反射分布、加工物からのプラズマ光と、検出に対して誤差となる要因が大きく精度よく残渣の測定が難しいという問題があった。
特許文献3では、プリント配線板として下層導体と絶縁層との間にレーザ加工時に加工用レーザ波長と異なる波長の電磁波を放射する処理層を備えたものを用いて、プリント配線板の処理層から発せられる信号の変化を計測して絶縁層の残存状態を判定することを特徴とするプリント配線板の加工方法が開示されている。
特許文献3では、加工用レーザ照射時にレーザ波長と異なる波長の電磁波を発生する処理層を備える材料の制約があり、装置が複雑化するという問題があった。また、加工用レーザと同一レーザ光を使用しているため加工用レーザ光の光による測定に大きく影響されるという問題があった。
そこで、この発明は上述のような問題点を解決するためになされたものであり、簡単な構成で有機物層の加工状態を確実に測定することができるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
この発明に従ったレーザ加工装置は、レーザにより樹脂を加工する加工部と、加工部により加工された有機物層に、有機物層を構成する樹脂により吸収または反射される波長の光を照射して加工された部分を撮像することで加工された部分を測定する測定部とを備える。
このように構成されたレーザ加工装置では、加工部により加工された有機物層に、その樹脂により吸収または反射される波長の光を照射して加工された部分を撮像することで加工された部分を測定することが可能であるため、余分な層を形成することなく加工された部分を測定することができる。その結果簡単な構成で有機物層の加工を確実に測定することが可能なレーザ加工装置を提供することができる。
好ましくは、有機物層はポリイミド樹脂からなり、測定部は、波長が400nm以下の紫外線または波長が1μm以上の赤外線を照射して加工された部分の透過光または反射光によって撮像する。好ましくは、有機物層はポリエチレンテレフタレートからなり、測定部は波長が350nm以下の紫外線または波長が5μm以上の赤外光を照射して加工された部分の透過光または反射光によって撮像する。
好ましくは、有機物層は液晶ポリマーからなり、測定部は、波長が400nm以下の紫外線または波長が5μm以上の赤外光を照射して加工部の透過光または反射光によって撮像する。
好ましくは、有機物層はフレキシブル基板上に形成されている。
好ましくは、測定部で用いられる光はミラー回転する光学装置を経由して有機物層の照射される。
好ましくは、測定部で用いられる光はミラー回転する光学装置を経由して有機物層の照射される。
この発明は簡単な装置で加工された部分を測定することが可能なレーザ加工装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では同一または相当する部分については同一の参照符号を付し、その説明については繰返さない。また、各実施の形態を組合せることも可能である。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従った、加工部と測定部とを有するレーザ加工装置の模式図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1に従ったレーザ加工装置1は、樹脂を加工する加工部100と、加工部100で加工された樹脂を測定する測定部200とを有する。加工部100は、炭酸ガスレーザ源である加工用レーザ源110と、加工用レーザ源110から照射されたレーザ光111の向きを変えるためのガルバノスキャナ120と、ガルバノスキャナ120で反射したレーザ光を収束させるFθレンズ130とを有する。Fθレンズ130で集光されたレーザ光112は、フレキシブルプリント基板300の表面に照射される。レーザ光112が照射される領域が加工エリア310であり、フレキシブルプリント基板上の有機物層が除去される。
図1は、この発明の実施の形態1に従った、加工部と測定部とを有するレーザ加工装置の模式図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1に従ったレーザ加工装置1は、樹脂を加工する加工部100と、加工部100で加工された樹脂を測定する測定部200とを有する。加工部100は、炭酸ガスレーザ源である加工用レーザ源110と、加工用レーザ源110から照射されたレーザ光111の向きを変えるためのガルバノスキャナ120と、ガルバノスキャナ120で反射したレーザ光を収束させるFθレンズ130とを有する。Fθレンズ130で集光されたレーザ光112は、フレキシブルプリント基板300の表面に照射される。レーザ光112が照射される領域が加工エリア310であり、フレキシブルプリント基板上の有機物層が除去される。
加工エリア310に隣接するように測定エリア320が設けられる。測定エリア320では、加工エリア310で加工された部分が正しく加工されているかどうかが測定される。
測定部200は、残渣測定用レーザ源210を有する。残渣測定用レーザ源210から射出されたレーザ光211は、ガルバノスキャナ220で反射してそのレーザ光は集光レンズ230を透過する。集光レンズ230を透過したレーザ光は測定エリア320のフレキシブルプリント基板300表面で反射して受光部240で検出される。受光部240は、レーザ光213を測定することで加工エリア310での加工状態を撮像することができる。
加工用レーザ源110、ガルバノスキャナ120、220、残渣測定用レーザ源210および受光部240はそれぞれ制御部400に接続されている。測定したデータまたは照射するレーザの強さなどが制御部400により送られる。制御部400では、コンピュータにより、得られたデータをもとにして、加工が適切に行なわれているかどうかを判断することができる。
図2は、この発明の実施の形態1にレーザ加工装置で加工されるフレキシブルプリント基板の断面図である。図2を参照して、導電層10、有機物層20および導電層30の積層構造体に開口31を形成する。開口31の直径はDとされる。導電層10はいずれの導電層であってもよい。たとえば、銅、アルミニウムなどの金属であってもよく、不純物が導入されたシリコンなどの半導体であってもよい。
また、有機物層20は、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)および液晶ポリマー(LCP)などのさまざまな有機物を採用することが可能である。
図3は、この発明の実施の形態1に従った孔の検査方法において有機物を除去する工程を説明するための断面図である。図3を参照して、レーザ光112により、有機物層20に孔22を形成する。このとき、レーザ光112は、導電層10を露出させるようにレーザ光112が照射される。しかしながら、有機物の取り残しが孔22の底部分に残存する場合がある。
図4は、この発明の実施の形態1に従った孔の検査方法において孔の検査工程を説明するための断面図である。図4を参照して、残渣測定用レーザ源210からレーザ光211を照射する。そして、孔22の底22aから反射した電磁波を受光部240が検出する。このときの検出量によって、底22aにどの程度残存した有機物層20が残っているかどうかを検出することができる。そして、底22a全体で有機物層20の残存量のマップを作成する。
図5は、ポリイミドの可視および紫外領域における透過率(縦軸)と波長(横軸)との関係を示すグラフである。図6は、ポリイミドの可視および紫外領域における吸収率(縦軸)と波長(横軸)との関係を示すグラフである。図5および図6を参照して、吸収率は、透過率と関連しており、吸収率=1−透過率という式が成立する。
図7は、ポリイミドの赤外領域における吸収(縦軸)と波長(横軸)との関係を示すグラフである。図7を参照して、いずれの有機物層20を構成する材料においても、特定の波数で吸収が大きくなっていることがわかる。これは、有機物層20を構成する化学結合に起因する吸収である。
すなわち、レーザ加工装置1は、レーザにより有機物層20を加工する加工部100と、加工部100により加工された有機物層20に、有機物層20を構成する樹脂により吸収または反射される波長の光を照射して加工された部分を撮像することで加工された部分を測定する測定部200とを備える。
(実施の形態2)
図8は、この発明の実施の形態2に従った装置で有機物層として用いられるPET(ポリエチレンテレフタレート)および液晶ポリマーの可視および紫外領域における透過率(縦軸)と波長(横軸)との関係を示すグラフである。
図8は、この発明の実施の形態2に従った装置で有機物層として用いられるPET(ポリエチレンテレフタレート)および液晶ポリマーの可視および紫外領域における透過率(縦軸)と波長(横軸)との関係を示すグラフである。
図8を参照して、PETおよび液晶ポリマーでは、約200〜450nmの範囲で吸光度が大きくなる。したがって、残渣測定用レーザ源としてこの波長のレーザを用いれば、有機物層を構成するPETおよび液晶ポリマーでの吸収が大きくなり、確実に測定することができる。短波長領域において吸収の多い領域(波長が200から450nm)が見られるため、この領域を用いて、残渣21の量を算出することが可能である。なお、紫外および可視領域での吸収は、赤外領域での吸収のように、有機物を構成する特定の化学結合に基づく吸収ではない。そのため、赤外吸収で見られた鋭いピークは紫外および可視領域では見当たらない。
図9は、PETの赤外領域における吸収(縦軸)と波数(横軸)との関係を示すグラフである。図10は、液晶ポリマーの赤外領域における吸収(縦軸)と波数(横軸)との関係を示すグラフである。図9および図10を参照して、特定の波数において、吸収が大きくなっていることがわかる。これは、有機物を構成する特定の化学結合(官能基)による吸収であり、このような吸収が存在すれば、その官能基を有する有機物が残存していることがわかる。
なお、以下において各樹脂の吸光度について説明する。
PETでは、波数が1712cm-1において吸光度のピークが存在する。このピークは、エステルのC=O結合に由来する。このピークの波長は5.84μmである。このような波長のレーザとして、浜松ホトニクス社量子カスケードレーザ(波長5.8μm)がある。
PETでは、波数が1712cm-1において吸光度のピークが存在する。このピークは、エステルのC=O結合に由来する。このピークの波長は5.84μmである。このような波長のレーザとして、浜松ホトニクス社量子カスケードレーザ(波長5.8μm)がある。
またPETは、波数が1240cm-1において吸光度のピークを有する。このピークは、カルボニル基のC−O結合に由来する。このピークの波長は8.06μmであり、このような波長のレーザとして、半導体レーザ(PbS1-xSex(波長4−8.5μm))がある。
またPETは波数1100cm-1において吸光度のピークを有する。このピークはカルボニル基のC−O結合に由来する。このピークの波長は9.09μmであり、このような波長のレーザとして、半導体レーザ(Pb1-xSnxTe(波長6.3−32μm))がある。
またPETは可視領域の波長300nmにおいて吸光度のピークを有する。このような波長のレーザとして、XeClエキシマレーザ(波長0.308μm)がある。
PIは赤外領域の波数が1775cm-1において吸光度のピークを有する。このピークはイミドC=O結合に由来する。このピークの波長は5.63μmであり、このような波長のレーザとして、DBr化学レーザ(波長5.8−6.3μm)がある。
またPIは、波数が1712cm-1の吸光度のピークを有する。このピークはイミドC=O結合に由来する。このピークの波長は5.84μmであり、このような波長のレーザとしてDBr化学レーザ(波長5.8−6.3μm)がある。
またポリイミドは、波数1400cm-1において吸光度のピークを有する。このピークは両側のベンゼン環のメチレンに由来する。このピークの波長は7.14μmであり、このような波長のレーザとして半導体レーザ(PbS1-xSex(波長4−8.5μm))が存在する。
またポリイミドは可視領域において波長が450nmで吸光度のピークを有し、このような波長のレーザとしてArイオンレーザ(波長0.45μm)が存在する。
LCPは赤外領域において波数が1730cm-1の吸光度のピークを有する。このピークはエステルのC=O結合に由来する。このピークの波長は5.78μmであり、このような波長のレーザとして浜松ホトニクス社製量子カスケードレーザ(波長5.8μm)または半導体レーザ(PbS1-xSex(波長4−8.5μm))が存在する。
またLCPは波数1300−1150cm-1の吸光度のピークを有する。このピークはエステルのC−O結合に由来する。このピークの波長は7.69−8.70μmであり、このような波長のレーザとして半導体レーザ(PbS1-xSex(波長4−8.5μm))がある。
LPCは波数1650−1400cm-1の吸光度のピークを有する。このピークは、ベンゼン環のC=C結合に由来する。このピークの波長は6.06−1.74μmである。このような波長のレーザとして、DBr化学レーザ(波長5.8−6.3μm)、半導体レーザ(PbS1-xSex(波長4−8.5μm))がある。
また、LPCは波長400nmにおいて吸光度のピークを有し、このような波長のレーザとして半導体レーザ(波長が0.41μm)およびPb蒸気レーザ(波長0.41μm)が存在する。
図2で示すような、銅板(厚みが18μm)、ポリイミド樹脂(厚みが25μm)、銅板(厚みが18μm)の層構造を有するフレキシブルプリント基板を準備した。このフレキシブルプリント基板において、ロール巻から加工機に挿入されて加工され、さらに加工後ロール巻取りする加工装置において、予め片側の銅板に図2で示すようにフォトリソグラフィと銅エッチングにより開口31が形成されている。そして炭酸ガスレーザ(CO2レーザ)からのパルス照射により、ポリイミド樹脂を除去するブラインドビア構造のフレキシブルプリント基板を加工した。ここで、レーザは、出力100W、約12μ秒パルス発振する炭酸ガスレーザとする。炭酸ガスレーザは、図1で示すガルバノスキャナ120により銅の孔加工されている位置へ照射できるように制御される。ここで炭酸ガスレーザにより一定エリア加工された後、加工されたフレキシブルプリント基板を、ポリイミド樹脂に吸収を持つ波長のUV(ultraviolet)−YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザ(波長355nm)を照射し、底面のCuにより反射して戻った反射光をCCD(Charge Coupled Device)カメラにより構成される受光部240で受光し、受光した孔形状により炭酸ガスレーザで加工により残ったポリイミド樹脂の残渣を測定するシステムで測定できるエリアに移動し、ポリイミド樹脂の残量を測定した。このポリイミド樹脂の透過率、吸光度は図5から図7で示される。
ここで、銅の底面にポリイミド樹脂が残渣として残っている場合、測定用に照射したUV−YAGレーザ光は、ポリイミド樹脂に吸収を持つため反射光が戻らず、受光部240では暗く写る。ポリイミド樹脂が炭酸ガスレーザにより加工されポリイミド樹脂が完全に除去され、銅の底面が露出している場合には、UV−YAGレーザ光は、底面の銅により反射され、CCDカメラにより明るく検出される。銅の底面から反射される輝度分布をCCDカメラで測定することでポリイミドの樹脂の残渣を判別することができる。
このとき、予めCCDカメラの画像には、炭酸ガスレーザをフレキシブルプリント基板に照射してSEM(scanning electron microscope)、IR(infrared)吸収測定で残渣がないことを確認した孔に対し、UV−YAGレーザを照射および反射させてCCDカメラが測定した画像を参照データとして、この参照データと、新たに加工されたサンプルにおける反射分布および輝度とを比較することで、新たに加工されたポリイミド樹脂の残渣を判別させる。すなわち、残渣が全くない孔からの反射光と、加工直後の孔からの反射光とを対比することで、残渣の残量および分布を測定することができる。
炭酸ガスレーザで加工した後、加工された部分に所定量以上のポリイミド樹脂残渣が測定された場合には、制御部400に信号を伝え、レーザ加工装置1を停止させることで、ロール巻フレキシブルプリント基板すべてを不良にすることなく加工を続けることができる。なお、一部分で不良が計測された場合には、その部分を除去し、次の工程から加工用レーザ源110からのレーザの出力を大きくするか、またはレーザによる加工時間を長くすることで不良の発生を抑制することができる。
図2で示すような、銅板(厚みが18μm)、ポリイミド樹脂(厚みが25μm)、銅板(厚みが18μm)の層構造を有するフレキシブルプリント基板を準備した。このフレキシブルプリント基板において、ロール巻から加工機に挿入されて加工され、さらに加工後ロール巻取りする加工装置において、予め片側の銅板に図2で示すようにフォトリソグラフィと銅エッチングにより開口31が形成されている。そして炭酸ガスレーザ(CO2レーザ)からのパルス照射により、ポリイミド樹脂を除去するブラインドビア構造のフレキシブルプリント基板を加工した。ここで、レーザは、出力100W、約12μ秒パルス発振する炭酸ガスレーザとする。炭酸ガスレーザは、図1で示すガルバノスキャナ120により銅の孔加工されている位置へ照射できるように制御される。ここで炭酸ガスレーザにより一定エリア加工された後、加工されたフレキシブルプリント基板を、ポリイミド樹脂に吸収を持つ波長のハロゲンランプを照射し、底面のCuにより反射して戻った反射光をCCD(Charge Coupled Device)カメラにより構成される受光部240で受光し、受光した孔形状により炭酸ガスレーザで加工により残ったポリイミド樹脂の残渣を測定するシステムで測定できるエリアに移動し、ポリイミド樹脂の残量を測定した。このポリイミド樹脂の透過率、吸光度は図5から図7で示される。
ここで、銅の底面にポリイミド樹脂が残渣として残っている場合、測定用に照射したUV−YAGレーザ光は、ポリイミド樹脂に反射を持つため底面Cu電極との反射率の差および凹凸による反射光差により、CCDカメラでポリイミド樹脂残渣が受光部240に写る。ポリイミド樹脂が炭酸ガスレーザにより加工されポリイミド樹脂が完全に除去され、銅の底面が露出している場合には、ハロゲンランプは、底面の銅により反射され、CCDカメラにより明るく検出される。銅の底面から反射される輝度分布をCCDカメラで測定することでポリイミドの樹脂の残渣を判別することができる。
このとき、予めCCDカメラの画像には、炭酸ガスレーザをフレキシブルプリント基板に照射してSEM(scanning electron microscope)、IR(infrared)吸収測定で残渣がないことを確認した孔に対し、ハロゲンランプを照射および反射させてCCDカメラが測定した画像を参照データとして、この参照データと、新たに加工されたサンプルにおける反射分布および輝度とを比較することで、新たに加工されたポリイミド樹脂の残渣を判別させる。すなわち、残渣が全くない孔からの反射光と、加工直後の孔からの反射光とを対比することで、残渣の残量および分布を測定することができる。
炭酸ガスレーザで加工した後、加工された部分に所定量以上のポリイミド樹脂残渣が測定された場合には、制御部400に信号を伝え、レーザ加工装置1を停止させることで、ロール巻フレキシブルプリント基板すべてを不良にすることなく加工を続けることができる。なお、一部分で不良が計測された場合には、その部分を除去し、次の工程から加工用レーザ源110からのレーザの出力を大きくするか、またはレーザによる加工時間を長くすることで不良の発生を抑制することができる。
この発明は、有機物層を加工することが可能なレーザ加工装置の分野で用いることができる。
1 レーザ加工装置、10,30 導電層、20 有機物層、21 残渣、22 孔、22a 底、31 開口、100 加工部、110 加工用レーザ源、111,112,211,213 レーザ光、120,220 ガルバノスキャナ、130 レンズ、200 測定部、210 残渣測定用レーザ源、230 集光レンズ、240 受光部、300 フレキシブルプリント基板、310 加工エリア、320 測定エリア、400 制御部。
Claims (7)
- レーザにより有機物層を加工する加工部と、
前記加工部により加工された前記有機物層に、前記有機物層を構成する樹脂により吸収または反射される波長の光を照射して加工された部分を撮像することで加工された部分を測定する測定部とを備えた、レーザ加工装置。 - 前記有機物層はポリイミド樹脂からなり、前記測定部は波長が400nm以下の紫外線または波長が1μm以上の赤外光を照射して前記加工された部分の透過光または反射光によって撮像する、請求項1に記載のレーザ加工装置。
- 前記有機物層はポリエチレンテレフタレートからなり、前記測定部は波長が350nm以下の紫外線または波長が1μm以上の赤外光を照射して前記加工された部分の透過光または反射光によって撮像する、請求項1に記載のレーザ加工装置。
- 前記有機物層は液晶ポリマーからなり、前記測定部は波長が400nm以下の紫外線または波長が1μm以上の赤外光を照射して前記加工された部分の透過光または反射光によって撮像する、請求項1に記載のレーザ加工装置。
- 前記有機物層はフレキシブルプリント基板上に形成されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
- 前記フレキシブルプリント基板はロールの形状から引き出されて加工および測定された後、ロールの形状に巻き取られる、請求項5に記載のレーザ加工装置。
- 前記加工部で用いられるレーザおよび前記測定部で用いられる光の少なくとも一方はミラー回転する光学装置を経由して前記有機物層に照射される、請求項1から5のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
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