JP2012038046A - オークション出品価格設定支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションにおいて、出品者に対して期待収入が最大となる開始価格と即決価格の組み合わせを提示して支援し、オークションへの出品を促進させる。
【解決手段】開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションの出品登録の操作を支援する装置であって、出品者から出品者情報、商品情報および評価値を入力する入力手段と、出品登録により開始されるオークションが単独で行われるものか、同一商品について他の出品と競合して行われるものか決定する決定手段と、前記出品者情報、前記商品情報、前記評価値および予め収集した統計情報に基づき、前記出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれの期待収入を算出して設定態様を提示する算出・提示手段とを備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、インターネット等のネットワークを用いたオークションにおける出品者に対する支援技術に関する。
インターネットオークションでは一般に競り上げオークションが適用されており、最低入札額を意味する開始価格が出品者(売り手)により設定される。また、即決価格と呼ばれる、その価格で入札した者(入札者、買い手)が即座に落札できる価格がオプションとして設定できるものも多い(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−193236号公報
Boutilier, C. and Mois: Sequential Auctions for the Allocation of Resources with Complementarities, International Joint Conference on Artificial Intelligence (IJCAI-99), pp.527-534 (1999). Parkes, D.C. and Ungar, L.H.: Iterative Combinatorial Auctions: Theory and Practice, Seventeenth National Conference on Artificial Intelligence (AAAI-00), pp.74-81 (2000). 伊藤孝行,横尾 真,松原繁夫:多様な興味を持つ専門家と素人が存在する場合の組み合わせオークション,人工知能学会論文誌, Vol.20, No.2, pp.84-93 (2005). 横尾 真,櫻井祐子,松原繁夫:架空名義入札に頑健な組合せオークションプロトコルにおけるバンドル設計方法,コンピュータソフトウェア(日本ソフトウェア科学会論文誌), Vol.20, No.4, pp.25-34 (2003). Mathews, T. and Katzman, B.: The Role of Varying Risk Attitudes in an Auction with a Buyout Option, Economic Theory, Vol.27, pp.597-613(2006). Holahan, C.: Auctions on eBay: A Dying Breed, Business Week, Vol.June 3 (2008). Budish, E.B. and Takeyama, L.N.: Buy Prices in Online Auctions: Irrationality on the Internet, Economics Letters, Vol.72, pp.325-333 (2001). Hindvegi, Z., Wang, W. and Whinston, A.B.: Buy-Price English Auction, Journal of Economic Theory, Vol.129, No.1, pp.31-56 (2006). Reynolds, S.S. and Wooders, J.: Auctions with Buyout Price, Economic Theory, Vol.38, pp.9-39 (2009).
ところで、ある出品者がオークションを行って落札されなかった場合に、引き続きオークションを行うことが考えられるが、その場合に他の出品者による同一商品のオークションと競合する事態が考えられる。
かかる場合には、単独でオークションを行う場合とは落札の傾向が変わるため、出品者は開始価格をいくらに設定すればいいのか、即決価格を設定すべきか否か、即決価格を設定するとした場合にいくらに設定すればいいのか等を迷うことが多く、オークションへの出品を躊躇させる一因となっている。
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションにおいて、出品者に対して期待収入が最大となる開始価格と即決価格の組み合わせを提示して支援し、オークションへの出品を促進させることにある。期待収入とは、オークションにより出品者が得られる収入の期待値である。
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションの出品登録の操作を支援する装置であって、出品者から出品者情報、商品情報および評価値を入力する入力手段と、出品登録により開始されるオークションが単独で行われるものか、同一商品について他の出品と競合して行われるものか決定する決定手段と、前記出品者情報、前記商品情報、前記評価値および予め収集した統計情報に基づき、前記出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれの期待収入を算出して設定態様を提示する算出・提示手段とを備えるオークション出品価格設定支援装置を要旨としている。
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載のオークション出品価格設定支援装置において、前記算出・提示手段は、前記出品者の設定可能な開始価格および/もしくは即決価格の各組み合わせついて、落札が行われる可能性のあるすべてのケースにおける落札価格と当該ケースの生じ得る確率とを乗じたものを総和することで前記期待収入を算出するようにすることができる。
また、請求項3に記載されるように、開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションの出品登録の操作を支援する装置の制御方法であって、出品者から出品者情報、商品情報および評価値を入力する入力工程と、出品登録により開始されるオークションが単独で行われるものか、同一商品について他の出品と競合して行われるものか決定する決定工程と、前記出品者情報、前記商品情報、前記評価値および予め収集した統計情報に基づき、前記出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれの期待収入を算出して設定態様を提示する算出・提示工程とを備えるオークション出品価格設定支援制御方法として構成することができる。
また、請求項4に記載されるように、請求項3に記載のオークション出品価格設定支援制御方法をコンピュータに実行させるオークション出品価格設定支援制御プログラムとして構成することができる。
また、請求項5に記載されるように、請求項4に記載のオークション出品価格設定支援制御プログラムを記録した記録媒体として構成することができる。
本発明のオークション出品価格設定支援装置にあっては、開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションにおいて、出品者に対して期待収入が最大となる開始価格と即決価格の組み合わせを提示して支援し、オークションへの出品を促進させることができる。
Stage 1で即決価格入札が行われる場合の例を示す図である。 Stage 1で即決価格入札が行われない場合の例を示す図である。 即決価格を設定しない場合の売り手S1の最適な開始価格ps1と売り手S2の最適な開始価格ps2の関係を示す図である。 売り手S1の最適な開始価格ps1と即決価格Bと売り手S2の最適な開始価格ps2の関係を示す図である。 売り手S1の収入の比較を示す図である。 売り手の総収入の比較を示す図である。 即決価格設定なしのオークションの開始価格指標Pstartの分布を示す図である。 即決価格設定ありのオークションの開始価格指標Pstartの分布を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。 ネットワークオークション装置のハードウェア構成例を示す図である。 各データベースのデータ構造例を示す図である。 出品登録の処理例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
<理論的考察>
1. はじめに
インターネットオークションは最も成功した電子商取引の一つである。代表的なインターネットオークションサイトとして、eBay(http://www.ebay.com/)やYahoo! JAPANオークション(http://auctions.yahoo.co.jp/)などが挙げられる。これまで、インターネットオークションに関する研究は、計算機科学者らによっても多数行われている(非特許文献1〜4)。インターネットオークションでは、入札者が入札額を主催者に申告し価格を競り上げていく、競り上げオークションが適用されている。売り手は開始価格と即決価格を設定して、取引価格を制御できる。開始価格は最低入札額を意味し、即決価格(buyout price, buy price)はその価格で入札した者が即座に財を購入することができる価格を意味する。開始価格は必ず設定する必要がある。一方で、即決価格の設定はオプションであり、即決価格オプション(buyout option)と呼ばれる。開始価格と即決価格を同額に設定することで固定価格販売と同じ販売方法となる。従って、現在のYahoo!JAPANオークションなどでは、競り上げオークションと固定価格販売の2つの販売方法が混在している。
さて、即決価格オプションの性質は各オークションサイトによって異なる。一般に、永続的(permanent)即決価格と一時的(temporary)即決価格に大分される(非特許文献5)。永続的即決価格は、オークションの期間中、常に利用可能であり、即決価格より低い入札が行われたとしても即決価格は有効である。Yahoo! JAPANオークションでの即決価格は永続的即決価格が適用されている。一方、一時的即決価格は即決価格よりも低い入札が行われた場合、即決価格の設定が消滅し、競り上げオークションでの取引となる。eBayのBuy It Nowが一時的即決価格に該当する。本稿では永続的即決価格を対象とする。
非特許文献6では、インターネットオークションにおける固定価格販売での取引の増加が報告されている。また、即決価格を伴うオークションに関する研究(非特許文献5、7〜9)はこれまでにもいくつか研究が行われている。これらの研究では、1人の売り手と複数の買い手が市場に存在する状況において、売り手が即決価格オプションありのオークションで財を販売する際に、即決価格を使用するべきか否か、あるいは即決価格はいくらに設定すべきかが議論されている。
しかしながら、実際の市場では、即決価格を使用して財を販売する売り手が存在する一方で、即決価格を設定せずに競り上げオークションによる販売を行う売り手も存在する。従来研究では、このような2つの販売方法が存在することが、オークション結果にどのように影響するか議論されていない。即決価格の導入によって、後に示すように売り手の収入を改善できる可能性があるが、即決価格に関してまだ十分な解析が行われているとは言えない。そこで、本稿では、即決価格を設定する売り手と設定しない売り手の2人が存在する状況のモデル化を行い、即決価格を用いた販売と即決価格を利用しない競り上げオークションによる販売が混在する市場の解析を行う。モデルにおける完全ベイズ均衡戦略を示し、実データから得られた主要な戦略とモデルにおける均衡戦略を比較する。
本稿の残りの構成は以下のとおりである。まず、2章でモデルを提案し、モデルの解析を行う。3章で実データの解析結果を示し、その結果について考察する。4章ではモデルの解析結果と実データの解析結果を比較する。最後に5章で結論を述べる。
2. モデル
インターネットオークション市場には、即決価格を使用して財を販売する売り手と即決価格を設定せずに競り上げオークションによる販売を行う売り手が存在する。本稿では、このような2種類の売り手の存在を考慮し、即決価格オプションありのオークションについて、2人の売り手と3人の買い手が参加する2段階ゲームを用いたモデルを提案する。
2.1 仮定
提案モデルにおける仮定を説明する。3人の買い手は、売り手が財の販売を開始する前に市場に到着している。2人の売り手は、各ステージで順番に財の販売を開始する。まず売り手S1がStage 1で、次に売り手S2がStage 2で財の販売を開始する。
買い手として、効用を評価値と支払額の差分とする準線型効用を持つリスク中立型、上に凸な連続増加関数を効用関数として持つリスク回避型の2タイプを導入する。全ての買い手は、いずれかのタイプに分類される。買い手がリスク回避型である確率は一定であり、確率qで与えられる。また買い手の財に対する評価値は、区間
Figure 2012038046
において分布関数F(確率密度関数f)に従う。
Stage 1で財の販売を開始する売り手S1が即決価格Bを設定し、少なくとも1人の評価値B以上のリスク回避型の買い手が存在するならば、Stage 1においてS1は即決価格Bで財を販売することができると仮定する。Stage 2より後にオークションは継続されないので、S1に関してのみ、即決価格を考慮すれば十分である。よって、売り手S1は開始価格ps1に加え即決価格Bを設定する。一方で、売り手S2は開始価格ps2のみを設定する。
売り手S1とS2の財に対する評価値はそれぞれvs1、vs2である。自己の評価値より低い金額で財を販売した場合、大きなマイナスの効用を持つとする。よって、必ず自己の評価値以上の金額を開始価格として設定する。売り手S1は評価値vs1を持つため、ps1とBはvs1≦ps1≦Bを満たす必要がある。売り手S2は評価値vs2を持つため、ps2はvs2≦ps2を満たす必要がある。また自己の評価値以上の金額で販売できた場合はオークションの収入が効用と等しいとする。
オークションが実施される順序は、次のようになる。まず、売り手S1が開始価格ps1と即決価格Bを設定する。Stage 1において売り手S1のオークションが開始される。売り手S1の価格設定は開示され、それを踏まえたうえで、売り手S2が開始価格ps2を設定する。売り手S2が開始価格ps2を設定する際に、Stage 1での取引結果を観測可能である。しかし、本稿では、計算が複雑になるため、Stage 1での取引結果の情報は用いないとして議論を進める。評価値B以上のリスク回避型の買い手が存在する場合、売り手S1のオークションはStage 1で即決価格Bで即落札される。それ以外の場合は、売り手S1のオークションがStage 1で落札されず、同じ価格設定のままで引き続きStage 2でも販売される。次に、Stage 2において売り手S2のオークションが開始される。Stage 2では、買い手は入札可能価格が低い方のオークションに入札し、価格を競り上げる。売り手S1の即決価格Bが最も低い入札可能価格となったとき、買い手は即決価格で売り手S1のオークションを落札する。買い手は、即決価格で落札したとき、あるいは、現在の入札可能価格が自己の評価値より高くなったとき、入札を終了する。
提案モデルの例として図1と図2を示す。図1では、Stage 1で売り手S1が即決価格170を提示している。リスク回避型の買い手1が即決価格以上の評価値(180)を持つため、Stage 1で売り手S1のオークションが即決価格で落札される。Stage 2では、売り手S2のオークションのみが行われ、残った2人の買い手が競り上げ入札を行う。現在価格が買い手3の評価値150+1になった時点で、買い手3は競りから降り、買い手2が落札する。一方で、図2では、Stage 1で売り手S1が即決価格190を提示している。この即決価格はリスク回避型の買い手1の評価値よりも高い。よって、売り手S1のオークションはStage 1で即決価格で落札されず、Stage 2でも同じ価格設定で販売される。Stage 2では、売り手S1とS2のオークションが行われ、3人の買い手が競り上げ入札を行う。まず開始価格の低い売り手S2のオークションに対して、入札が行われる。S2のオークションの価格がS1の開始価格120まで競り上がった後は、S2のオークションに対しても、入札が行われる。両方のオークションの現在価格が3人の中で最も低い評価値を持つ買い手3の評価値150+1になった時点で、買い手3は競りから降り、オークションが終了する。結果として、買い手1と2がそれぞれ財を落札する。
売り手の収入の期待値の議論で用いるために、以下を定義する。全ての買い手の評価値が区間
Figure 2012038046
上の分布関数F(確率密度関数f)に従い、α以上β未満の評価値を持つn人の買い手が存在するとき、n人の中でm番目に高い評価値の期待値を
Figure 2012038046
と表わす。ただし、
Figure 2012038046
である。このとき
Figure 2012038046
のように求められる。
ただし、式(1)における
Figure 2012038046
Figure 2012038046
のように求められる。
ここで、
Figure 2012038046
が成立する。
2.2 売り手S1が即決価格を設定しない場合
売り手S1が即決価格を設定する場合の戦略について考える前に、まず売り手S1が即決価格を設定しない場合(開始価格ps1のみを設定する場合)の各売り手の期待収入について検討する。
2人の売り手が設定する開始価格について、高い開始価格
Figure 2012038046
を設定した売り手をSHとし、低い開始価格
Figure 2012038046
を設定した売り手をSLとする。当然に、
Figure 2012038046
である。ただし、
Figure 2012038046
のとき、SHとSLはランダムに振り分けられるとする。ここで、即決価格が設定されない場合、両方のオークションがStage 2で競り上げられるため、到着順による2人の売り手の区別は必要ない。
このとき、各買い手が持つ評価値vは、区間
Figure 2012038046
の3つの区間のいずれかである。区間(1)、(2)、(3)に含まれる買い手の人数の組み合わせを(n1,n2,n3)と表すとき、次の10通りに分類される:(i)(3,0,0)、(ii)(2,1,0)、(iii)(2,0,1)、(iv)(1,2,0)、(v)(1,1,1)、(vi)(0,3,0)、(vii)(0,2,1)、(viii)(1,0,2)、(ix)(0,1,2)、(x)(0,0,3)。
(i)のとき、いずれのオークションも落札されない。(ii)-(vii)のとき、売り手SLのオークションのみ落札される。ただし、(vii)の場合については、次のように入札が行われるため、SLのオークションのみ落札される。まず、
Figure 2012038046
から競り上げが始まり、価格が買い手の2番目に高い評価値+1になった時点で、2番目に高い評価値を持つ買い手は競りから降り、オークションが終了する。(viii)-(x)のとき、双方のオークションが落札され、その際のSLとSHの収入は同額となる。以上より、2人の売り手が即決価格を設定せず、売り手SL、SHが、それぞれ開始価格
Figure 2012038046
を設定した場合の各期待収入rL、rH
Figure 2012038046
のように表される。
ただし、ρ1は(ii)または(iii)、ρ2は(iv)、ρ3は(v)、ρ4は(vi)、ρ5は(vii)、ρ6は(viii)または(ix)、ρ7は(x)である場合の確率である。ここで、
Figure 2012038046
とすると、各確率は
Figure 2012038046
のように表される。
2.3 即決価格を設定する売り手S1の戦略
売り手S1が開始価格ps1に加えて即決価格Bを設定する場合の売り手S1の戦略を考える。まず、この場合の売り手Sの期待収入を考える。即決価格B以上の評価値を持つ買い手の人数により4通り(0、1、2、3人の場合)に分類して考えると、即決価格を設定する場合の売り手S1の期待収入rs1
Figure 2012038046
のように表される。
ここで、
Figure 2012038046
であり、それぞれB以上の評価値を持つ買い手の数が0、1、2、3人の場合の確率である。r(0)、r(1)、r(2)は、いずれも売り手S1のオークションが即決価格Bで落札されない場合の期待収入である。r(0)は、3人の買い手の評価値がBより低い場合の期待収入である。r(1)は、1人の買い手の評価値がB以上であり、その買い手がリスク回避型でない場合の期待収入である。r(2)は、2人の買い手の評価値がB以上であり、それらの買い手がいずれもリスク回避型でない場合の期待収入である。これら以外の場合は、売り手Sのオークションは即決価格Bで落札され、収入はBとなる。
式(5)におけるr(0)、r(1)、r(2)について、売り手S2が設定する開始価格ps2と売り手S1が設定する即決価格Bを比較し、(a)ps2≦B、(b)ps2>Bの場合に分類して考える。
まず、(a)売り手S2の設定する開始価格ps2が売り手S1の即決価格B以下である場合(ps2≦B)を考える。r(0)は、2.2節で行った即決価格なしの場合の期待収入を求めるための式(3)、(4)について、f,Fをそれぞれ、式(2)により
Figure 2012038046
に変換することで、期待収入を求められる。次に、この場合のr(1)を求める。ここで、2人の売り手が設定した開始価格について、2.2節と同様に、高い方(売り手SH)の開始価格を
Figure 2012038046
、低い方(売り手SL)の開始価格を
Figure 2012038046
として分類を行う。ただし、評価値vがB以上である買い手が1人存在するため、
Figure 2012038046
より、少なくとも1人の買い手の評価値が区間(3)に含まれる。残りの2人の買い手について、次の6通りに分類される:(i)(2,0,0)、(ii)(1,1,0)、(iii)(0,2,0)、(iv)(1,0,1)、(v)(0,1,1)、(vi)(0,0,2)。(i)-(iii)のとき、売り手SLのオークションのみ落札される。(iv)-(vi)のとき、双方のオークションが落札され、その際の収入の期待値は同額となる。以上のことから、ps2≦Bで、1人の買い手の評価値がB以上であり、その買い手がリスク回避型でないとき、2人の売り手SL,SHが開始価格
Figure 2012038046
を設定した場合のそれぞれの期待収入
Figure 2012038046
Figure 2012038046
のように表される。
ただし、ρ12は(i)、ρ13は(ii)、ρ14は(iii)、ρ15は(iv)または(v)、ρ16は(vi)である場合の確率である。ここで、
Figure 2012038046
とすると、各確率は
Figure 2012038046
のように表される。最後に、この場合のr(2)を求める。評価値がB以上である買い手が2人存在するため、残りの1人の買い手が
Figure 2012038046
以上の評価値を持つ場合と持たない場合に分類できる。このとき、2人の売り手SL,SHが開始価格
Figure 2012038046
を設定した場合の期待収入は同じであり、期待収入r(2)
Figure 2012038046
のように表される。
次に、(b)売り手S2の設定する開始価格ps2が売り手S1の即決価格Bより高い場合(ps2>B)を考える。ps1≦Bより、このときps1<ps2が成り立つ。B以上の評価値を持つ買い手の人数が0人のとき、売り手S2の開始価格で入札する買い手は存在せず、売り手S1のオークションのみに対して入札が行われる。ps1以上の評価値を持つ買い手の人数で4通り(0、1、2、3人の場合)に分類し、
Figure 2012038046
と表される。ただし、
Figure 2012038046
である。このとき、B以上の評価値を持つ買い手の人数が1人のときも同様に、売り手S1のオークションのみに対して入札が行われる。ps1以上の評価値を持つ買い手の人数で3通り(1、2、3人の場合)に分類し、
Figure 2012038046
と表される。また、B以上の評価値を持つ買い手の人数が2人のとき、いずれか1人の買い手が売り手S1のオークションを即決価格で落札するため、r(2)=B(ps2>B)となる。
売り手S1が開始価格ps1と即決価格Bを設定した場合の、売り手S2の最適反応ps2 *が既知であるとする。このとき、売り手S1は式(5)により、自己の収入の期待値を計算できるため、収入を最大化できる開始価格ps1 *と即決価格B*の組み合わせを見つけ出すことができる。
2.4 即決価格を設定しない売り手S2の戦略
売り手S1が開始価格ps1に加えて即決価格Bを設定する場合の、即決価格を設定せず競り上げで販売する売り手S2の戦略について議論する。まず、売り手S2の期待収入を考える。2.3節と同様に、Bと売り手S2の開始価格ps2を比較し、(a)ps2≦B、(b)ps2>Bの場合に分類する。
まず、(a)売り手S2の設定する開始価格ps2が売り手S1の即決価格B以下である場合(ps2≦B)を考える。2.3節と同様に、評価値がB以上である買い手の人数によって、(i)0、(ii)1、(iii)2、(iv)3人の場合の4通りに分類する。(i)のとき、期待収入は、2.3節の(a)におけるr(0)と同様である。(ii)の場合を考える。まずB以上の評価値を持つ1人の買い手がリスク回避型でない場合(確率は1-q)、期待収入は2.3節の(a)におけるr(1)と同様で、式(6)または(7)により求められる。次に、B以上の評価値を持つ1人の買い手がリスク回避型である場合(確率はq)を考える。1人のリスク回避型の買い手が即決価格Bで落札し、残った2人の買い手が売り手S2のオークションに参加する。それらの買い手の中で、ps2以上の評価値を持つ人数により3通り(0、1、2人の場合)に分類できる。
ここで、
Figure 2012038046
とすると、この場合の期待収入は
Figure 2012038046
である。(iii)の場合を考える。まず、B以上の評価値を持つ2人の買い手がリスク回避型でない場合(確率は(1-q)2)、期待収入は2.3節の(a)におけるr(2)と同様で、式(8)により求められる。次に、B以上の評価値を持つ1人または2人の買い手がリスク回避型である場合(確率は1-(1-q)2)を考える。1人のリスク回避型の買い手が即決価格Bで落札し、残った2人の買い手が売り手S2のオークションに参加する。それらの買い手の中でps2以上の評価値を持つ人数によって、2通り(1、2人の場合)に分類できる。この場合の期待収入は
Figure 2012038046
である。(iv)の場合を考える。1人の買い手が即決価格BでS1のオークションを落札し、残った2人の買い手がS2のオークションに参加する。このとき、ps2≦Bより、2人ともps2以上の評価値を持つ。売り手S2の期待収入は、2人の買い手のうち2番目の値
Figure 2012038046
である。以上より、売り手S1が即決価格Bを設定し、ps2<Bの場合の売り手S2の期待収入は、
Figure 2012038046
のように求められる。
次に、(b)売り手S2の設定する開始価格ps2が売り手S1の即決価格Bより高い場合(ps2>B)を考える。(a)と同様に、評価値がB以上である買い手の人数によって、(i)0、(ii)1、(iii)2、(iv)3人の4通りに分類する。(i)あるいは(ii)のとき、いずれの買い手もS2に入札しないため、収入は0である。(iii)あるいは(iv)のとき、1人の買い手が即決価格Bで落札し、残った2人の買い手が売り手S2のオークションに参加する。それらの買い手の中でps2以上の評価値を持つ人数((iii)では0、1人の2通り、(iv)では0、1、2人の3通り)によって分類できる。よって、(iii)の期待収入は
Figure 2012038046
、(iv)の期待収入は
Figure 2012038046
となる。以上より、売り手S1が即決価格Bを設定し、ps2≧Bの場合の売り手S2の期待収入は
Figure 2012038046
のように表される。
売り手S1が設定する開始価格ps1と即決価格Bが既知であるとき、売り手S2は式(9)あるいは式(10)によって、開始価格ps2を設定した場合の自己の期待収入を求めることができる。売り手S1が先に価格を設定するため、売り手S2は売り手S1の採る戦略に対して、自己の効用が最大となる開始価格ps2 *を設定できる。
2.5 完全ベイズ均衡
ここまでの議論から、次のような完全ベイズ均衡(Perfect Bayesian NashEquilibrium)となる売り手S1と売り手S2の組み合わせが存在する。ここで、提案モデルは買い手のタイプ(評価値とリスクに対する態度)が与えられない不完備情報ゲームである。売り手に与えられる情報は、買い手の評価値分布関数Fと買い手がリスク回避型である確率qのみであり、これが常に正しいという信念を持つ。また自己の財に対する評価値は既知である。
売り手S1の後で販売する売り手S2は売り手S1が設定した開始価格ps1と即決価格Bを知っている。そのため、売り手S2は、S1がどのような価格設定戦略を採ろうとも、式(9)あるいは式(10)によって、開始価格ps2を設定した場合の自己の期待収入を求めることができる。ゆえに、自己の期待収入を最大化する開始価格ps2 *を設定することが最適反応となる。売り手S1は、売り手S2の最適反応を考慮した上で、式(5)により、自己の収入を最大化できる開始価格ps1 *と即決価格B*設定する。以上のことから、売り手S1が開始価格ps1 *と即決価格B*を設定し、生じる各場合に対して売り手S2が開始価格ps2 *を設定する戦略の組み合わせは、完全ベイズ均衡となる。
2.6 モデルの評価
モデルを用いた実験を行った結果を示す。実験は以下の方法で行った。買い手の評価値は区間[100;200]上の一様分布に従うとした。また、買い手がリスク回避型である確率は、q=0:5とした。オークションにおける開始価格、即決価格の設定可能な最小単位は1とした。売り手S2の評価値は
Figure 2012038046
であるとした。よって、売り手S2は区間[100;200]上の任意の開始価格ps2を設定できる。これに対し、即決価格を設定する売り手S1の評価値は、
Figure 2012038046
とした。売り手S1の評価値vs1を100から200まで5刻みで増加させ、それぞれの評価値の場合について以下の手順により実験を行う。まず、売り手S1の開始価格ps1をvs1から
Figure 2012038046
まで1刻みで増加させ、各開始価格で開始価格ps1以上の即決価格Bを設定する。Bはps1から1刻みで
Figure 2012038046
まで増加させていく。それぞれのps1とBの組み合わせに対し、売り手S2の開始価格ps2
Figure 2012038046
から
Figure 2012038046
まで1刻みで増加させ、式(9)あるいは式(10)により、売り手S2の期待収入を計算する。これにより、売り手S2の期待収入を最大化する売り手S2の開始価格ps2 *を算出する。これに対し、売り手S2がこの開始価格ps2 *を設定した場合に、売り手S1は自己の期待収入を式(5)により計算する。これにより、売り手S1の期待収入を最大化する開始価格ps1 *と即決価格B*を算出する。この実験から、売り手S1が開始価格ps1 *と即決価格B*を設定し、売り手S2が開始価格ps2 *を設定した完全ベイズ均衡となる場合の売り手S1とS2の期待収入を求める。
まず、即決価格を設定した場合と比較するために、売り手S1が即決価格を設定しない場合の最適な戦略を図3に示す。この場合の各売り手の期待収入は、式(3)と(4)により求められる。売り手S2は、売り手S1の設定した開始価格ps1を考慮し、自己の期待収入を最大化する開始価格ps2 *を設定する。売り手S1は、売り手S2の最適反応を考慮し、自己の期待収入を最大化する開始価格ps1 *を設定する。売り手S1は常に自己の評価値を開始価格として設定することが最適な戦略となり、一方で売り手S2は最も低い開始価格を設定することが最適反応となる。
次に、売り手S1が即決価格を設定する場合について実験した。まず、各評価値を持つ売り手S1にとって最適となる開始価格ps1 *と即決価格B*、さらにその際の売り手S2の最適反応となる開始価格ps2 *を図4に示す。ps1 *は売り手S1の評価値vs1と常に同じ値であった。B*については、次のような結果が得られた。vs1が100≦vs1≦150のとき、売り手S1の評価値が増加するにつれて、即決価格B*は減少する。これは、即決価格での販売に失敗した場合、Stage 2で売り手S2と競合することになるが、評価値が高いほど不利になる。そのため、即決価格をより高く設定して収入を増やすよりも、即決価格販売に失敗することを避ける方が、売り手S1にとってより望ましい結果をもたらすためである。一方でvs1>150の場合は、B*=ps1=vs1となり、自己の評価値を開始価格と即決価格に設定する固定価格販売が最適な戦略となった。売り手S1に対し、売り手S2は常に最も低い開始価格100を設定することが最適な反応となった。また、図3における売り手が即決価格を設定しない場合と比較すると、各売り手の開始価格ps1 *, ps2 *の設定については同様の戦略が最適であった。
売り手S1が即決価格を設定した場合としない場合の収入の比較を図5に示す。売り手S1の収入は、即決価格を設定することで、即決価格なし(No BuyoutPrice)の場合に比べて常に収入を増加させることができる。つまり、売り手S1は、各状況に合わせた最適な開始価格と即決価格を設定することで、即決価格を設定しない場合よりも高い収入を得ることができることが示された。なお、売り手S2の収入については、即決価格なしの場合よりも収入は減少している。これは、売り手S1が即決価格を設定することにより、即決価格設定なしの場合には売り手S2の競り上げオークションに入札する買い手が、先にS1のオークションを即決価格で落札して、S2のオークションには参加しない状況が起こるためである。最後に、即決価格設定する場合と設定しない場合の2人の売り手の総収入の比較を行った結果を図6に示す。即決価格を設定することにより、総収入が増加していることが分かる。
3. 実データの解析
モデルから得られた均衡戦略と現実のインターネットオークションにおける売り手の戦略の比較を行うため、即決価格オプションを伴うインターネットオークションの実際の取引データに関して、即決価格設定の有無と即決価格の設定方法に焦点を当て、売り手の戦略を解析する。
3.1 指標の定義
現実のインターネットオークションにおいて、落札される価格はアイテムの種類ごとに異なる。それらをまとめて取り扱うには共通の指標が必要となるため、データ解析に用いる指標の定義を行う。まず、アイテムiの期間jにおける平均落札額をμijとする。この値を基準とし、アイテムiの期間jに終了したオークションについて、開始価格xをPstart=(x-μij)=μij、即決価格yをPbuyout=(y-μij)=μijと指標化する。このとき、-1<Pstart≦Pbuyoutが成立する。指標について、例を用いて説明する。例えば、Pstart=-0.1は、μijよりも10%低い開始価格が設定されたことを示す。また、Pbuyout=0.1は、μijよりも10%高い即決価格が設定されたことを示す。Pstart=Pbuyoutであるとき、そのオークションは固定価格で販売される。価格が低ければ低いほど、指標値は-1に近づく。例えば、μij=5000で、x=1のとき、Pstart=-0.999となる。
3.2 データ解析結果
使用したデータは、Yahoo! JAPANオークションにおけるオークションデータである。50アイテム、それぞれ12週分のデータを用いた。対象期間は2009年3月9日から2009年5月31日までに終了したオークションとした。解析対象のデータは、実際に落札された11,921件のオークションである。また、各指標における期間は各2週間の計6期間とした。
データを解析した結果を示す。対象とした全データにおいて、44.9%(5,348件)が即決価格設定なしのオークションであり、55.1%(6,573件)が即決価格設定ありのオークションであった。図7に即決価格設定なしのオークション、図8に即決価格設定ありのオークション、それぞれについての開始価格指標Pstartの分布を示す。
データ解析の結果から、以下の2つのいずれかに該当するオークションが今回解析したデータの約半数を占めることが分かった。この2つの戦略は、インターネットオークションにおける売り手の主要な戦略であると考えられる。
Type 1:即決価格設定なし、非常に低い開始価格が設定されたオークション非常に低い開始価格とは、-1<Pstart≦-0.9に含まれる開始価格としている。開始価格が低いため、入札されやすい一方で、最終的な落札価格に不確実性が伴う。今回のデータでは、即決価格設定なしのオークションの約40%が該当し、全体の約17%を占めた。
Type 2:即決価格設定あり、開始価格と即決価格がほぼ同額であるオークション開始価格と即決価格がほぼ同額とは、0≦Pbuyout-Pstart<0.01であるオークションとしている。実質的な固定価格販売であり、入札された場合、落札価格は自己が希望した価格とほぼ同じ金額となる。今回のデータでは、即決価格設定されたオークションの約57%が該当し、全体の約31%を占めた。
4. 議論
実データから得られた結果では、即決価格を設定する売り手について、即決価格と開始価格を同じ価格に設定することによる固定価格販売を行う売り手が最も多く見られた。一方で、即決価格を設定しない売り手について、開始価格を平均落札価格に比べて非常に低い価格に設定する売り手が最も多く見られた。この結果とモデルの実験結果との整合性について議論する。
モデルを用いた実験では、即決価格を設定する売り手の評価値がある一定値より大きい場合、自己の評価値を開始価格と即決価格に設定する固定価格販売が最善であることが示された。これは、データ解析で得られたType 2の売り手に対応する。一方で、即決価格を設定しない売り手にとっては、可能な限り低い開始価格を設定することが自己の期待収入を高める最適な戦略であることが実験より示された。これは、データ解析で得られたType 1の売り手に対応する。例えば、財がどのような金額で販売されたとしても負の効用を得ることがない場合、設定可能な最低金額を開始価格とすることが最善となる。以上のことから、モデルによる議論と実データの解析結果が反しないことが確認できた。
5. おわりに
即決価格オプションを伴うオークションにおいて、即決価格を用いた販売と即決価格を用いない販売が混在する現実の市場の状況を考慮し、2人の売り手が順番に財を販売するモデルを提案した。また実データで見られた主要な戦略とモデルにおける最適戦略について議論した。提案モデルにおける完全ベイズ均衡となる戦略について、先に販売する売り手の自己の財に対する評価値が高い場合、データで見られた主要な2つの戦略を選択することが均衡となる場合が存在した。また各売り手が完全ベイズ均衡となる価格設定を行った場合、即決価格が設定されない場合よりも、売り手の収入の総和は高くなることが示された。
6. 付記
上記の考察では、売り手をS1、S2と表わしているが、売り手S1、S2は別の人であってもよいし、同じ人であってもよい。すなわち、
(1)売り手S1、S2は別の人で、各々1個の商品を販売する場合
(2)売り手S1、S2は同じ人で、一人の売り手が2個の商品を販売する場合
のいずれかとなる。
<システム構成>
図9は本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
図9において、インターネット等のネットワーク10には、ユーザが操作するPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)等の複数のクライアント端末20A、20B、・・、30A、30B、30C、・・が接続されている。ここでは、便宜上、クライアント端末20(20A、20B、・・)はオークションの出品者(売り手)が使用し、クライアント端末30(30A、30B、30C、・・)はオークションの入札者(買い手)が使用するものとしている。クライアント端末20、30は、ネットワークアクセスを行うソフトウェアとして、例えば一般的なブラウザ(Webブラウザ)を備えている。ブラウザは、インターネットの標準プロトコルであるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等に従い、HTML(Hyper Text Markup Language)等の言語で記述されたページデータの要求・取得・表示およびフォームデータの送信等を行う機能を有している。
一方、ネットワーク10には、オークションを運営管理するネットワークオークション装置40が接続されている。ネットワークオークション装置40は、機能部として、対クライアント通信部401と出品登録部402とオークション実行部409と統計情報更新部413とを備えている。出品登録部402は、出品者情報・商品情報・評価値入力部403とステージ決定部404と期待収入算出・提示部405と開始価格・即決価格入力部406とデータベース登録部407とオークション起動部408とを備えている。これらの機能部は、ネットワークオークション装置40を構成するコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のハードウェア資源上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、単一のコンピュータ上に配置される必要はなく、必要に応じて分散される形態であってもよい。
また、ネットワークオークション装置40における処理に際して参照・更新するデータベースとして、出品情報データベース411と統計情報データベース412とが設けられている。出品情報は、出品者に関する情報(出品情報)と、出品される商品に関する情報(商品情報)とを含む。具体例については後述する。統計情報は、過去のオークションの運用実績から統計的に求められた、オークションの傾向を示す情報である。具体例については後述する。これらのデータベースは、コンピュータ内のHDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体上に所定のデータが体系的に保持されたものである。データ構造例については後述する。
対クライアント通信部401は、ネットワーク10を介してクライアント端末20、30と所定のプロトコルに従ってデータの送受信を行う機能を有している。
出品登録部402は、出品者の操作するクライアント端末20からの操作入力に応じてオークションへの出品登録の処理を行う機能を有している。
出品者情報・商品情報・評価値入力部403は、出品者の操作するクライアント端末20から出品者情報(出品者ID等)、商品情報(商品名、型番、説明文、商品画像等)および評価値(出品者が信ずる出品商品の価格)等を入力する機能を有している。出品者情報・商品情報・評価値入力部403による入力情報としては、その他に、オークションの開始/終了日時等がある。
ステージ決定部404は、出品者の選択により、あるいは自動的に、出品登録により開始されるオークションが前述した「<理論的考察>」におけるStage 1あるいはStage 2のいずれに該当するかを決定する機能を有している。
期待収入算出・提示部405は、前述した「<理論的考察>」における手法により、出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれの期待収入を算出して最適な設定態様を提示する機能を有している。なお、前述した「<理論的考察>」では限定されたモデルについての計算式を示しているが、期待収入の算出を一般化すれば、設定可能な開始価格および/もしくは即決価格の各組み合わせついて、落札が行われる可能性のあるすべてのケースにおける落札価格とそのケースの生じ得る確率とを乗じたものを総和することにある。また、前述した「<理論的考察>」ではStage 1の結果を計算が複雑になることで用いないという前提で説明しているが、もちろんStage 1の結果をStage 2の期待収入の計算に用いてもよい。
開始価格・即決価格入力部406は、出品者の操作するクライアント端末20から開始価格とオプションである即決価格を入力する機能を有している。
データベース登録部407は、出品者から入力した情報(出品者情報、商品情報、評価値、開始価格候補、即決価格候補等)等を出品情報データベース411に登録する機能を有している。
オークション起動部408は、出品登録の完了したオークションを開始日時等に従ってオークション実行部409を起動することで開始させる機能を有している。
オークション実行部409は、入札者の操作するクライアント端末30からの入札を受け付け、落札者を決定する機能を有している。
統計情報更新部413は、出品情報データベース411に登録された出品情報に基づき、統計処理を行って統計情報データベース412を更新する機能を有している。
図10はネットワークオークション装置40のハードウェア構成例を示す図である。
図10において、ネットワークオークション装置40は、システムバス41に接続されたCPU42、ROM43、RAM44、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)45、I/F(Interface)46と、I/F46に接続された、キーボード、マウス、モニタ、CD/DVD(Compact Disk/Digital Versatile Disk)ドライブ等のI/O(Input/Output Device)47、HDD48、NIC(Network Interface Card)49を備えている。Mはプログラムもしくはデータが格納されたCD/DVD等のメディア(記録媒体)である。
図11は各データベースのデータ構造例を示す図である。
図11(a)は出品情報データベース411のデータ構造例を示しており、「出品ID」「出品者情報」「商品情報」「評価値」「Stage 1/2」「対応出品ID」「開始価格」「即決価格」「開始/終了日時」「入札情報」「落札情報」等の項目を含んでいる。「出品ID」は、出品情報データ(レコード)を特定する識別子である。「出品者情報」は、出品者ID、ハンドル名、氏名、住所、メールアドレス、電話番号、決済口座等を含む。これらの一部を別にユーザ情報データベース(図示せず)により管理してもよい。「商品情報」は、商品タイプ、商品名、型番、説明文、商品画像等を含む。「評価値」は、出品者が信ずる出品商品の価格である。「Stage 1/2」は、出品登録部402のステージ決定部404により決定されたStage 1あるいはStage 2の別である。「対応出品ID」は、「Stage 1/2」がStage 2である場合に、対となるStage 1の出品情報データの出品IDである。「開始価格」は、競り上げオークションの開始価格である。「即決価格」は、即座に落札となる価格である。「開始/終了日時」は、オークションの開始/終了の日時である。「入札情報」は、入札者ID、入札価格、入札日時等を含む。「落札情報」は、落札者ID、落札価格、落札日時等を含む。
図11(b)は統計情報データベース412のデータ構造例を示しており、「商品タイプ」「入札者数」「分布関数」「確率密度関数」「リスク回避型確率」「出品競合率」等の項目を含んでいる。「商品タイプ」は、出品された商品のカテゴリである。「入札者数」は、当該商品タイプのオークションについて統計的に予想される入札参加人数である。「分布関数」は、当該商品タイプのオークションについての入札者の評価値が従うと予想される分布関数である。「確率密度関数」は、当該商品タイプのオークションについての分布関数に対応する確率密度関数である。「リスク回避型確率」は、当該商品タイプのオークションについての入札者がリスク回避型であると予想される統計的な確率である。「出品競合率」は、当該商品タイプのオークションが他のオークションと競合すると予想される確率である。これらの値は出品情報データベース411に登録された出品情報に基づいて統計情報更新部413により算出され、統計情報データベース412に登録される。
<動作>
図12は出品登録の処理例を示すフローチャートである。
図12において、出品者の操作するクライアント端末20からネットワークオークション装置40にアクセスが行われ、出品登録部402において出品登録が開始すると(ステップS101)、出品者情報・商品情報・評価値入力部403は、クライアント端末20から出品者情報、商品情報、評価値等を入力する(ステップS102)。
次いで、ステージ決定部404は、出品者の選択により、あるいは自動的に、出品登録により開始されるオークションがStage 1あるいはStage 2のいずれに該当するかを決定する(ステップS103)。より具体的には、ステージ決定部404は、例えば、前段で入力した商品情報に基づいて出品情報データベース411を検索することで同一商品についての他のオークションと競合するか否かを判断する。また、必要に応じて、商品タイプに基づいて統計情報データベース412を検索することで出品競合率を取得する。そして、他のオークションと競合することがない場合には、出品者にStage 1として支援を行うか否か選択させるか、統計情報から後で競合する可能性が高い場合にはその旨も併せて提示して選択させるか、統計情報から後で競合する可能性が高い場合には自動的にStage 1とする。同一商品についての他のオークション(既にStage 1と決定されて支援されたものに限ってもよい)と競合する場合には、出品者にStage 2として支援を行うか否か選択させるか、自動的にStage 2とする。
Stage 1でもStage 2でもない場合(ステップS103のNo)、開始価格・即決価格入力部406は、出品者の操作するクライアント端末20から開始価格とオプションである即決価格を入力する(ステップS104)。
そして、データベース登録部407は、出品者から入力した情報(出品者情報、商品情報、評価値、開始価格候補、即決価格候補等)等を出品情報データベース411に登録し(ステップS105)、出品登録の処理を終了する(ステップS106)。
一方、Stage 1かStage 2とされた場合(ステップS103のYes)、期待収入算出・提示部405は、統計情報データベース412から商品情報の商品タイプに対応する入札者数、分布関数、確率密度関数、リスク回避型確率を取得する(ステップS107)。
次いで、Stage 1の場合(ステップS108のYes)、期待収入算出・提示部405は、Stage 1の出品者の評価値を超える所定刻みの開始価格候補と即決価格候補を算出する(ステップS109)。なお、Stage 1の出品者の評価値を下回る開始価格候補と即決価格候補を算出してもよい。
次いで、期待収入算出・提示部405は、想定されるStage 2の出品者の所定刻みの開始価格候補と即決価格候補を算出する(ステップS110)。
次いで、期待収入算出・提示部405は、Stage 1の出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれにつき、想定されるStage 2の出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれのStage 2の出品者の期待収入を算出する(ステップS111)。
次いで、期待収入算出・提示部405は、期待収入が最大となるStage 2の出品者の開始価格と即決価格を最適反応に決定する(ステップS112)。
次いで、期待収入算出・提示部405は、Stage 1の出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれにつき、Stage 2の出品者の最適反応を前提にStage 1の出品者の期待収入を算出する(ステップS113)。
次いで、期待収入算出・提示部405は、Stage 1の出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれの期待収入を出品者の操作するクライアント端末20に提示する(ステップS114)。なお、最適となる開始価格候補と即決価格候補の組み合わせのみを提示するようにしてもよい。
その後、開始価格・即決価格入力部406による開始価格と即決価格の入力(ステップS104)に移行する。
一方、Stage 2の場合(ステップS108のNo)、期待収入算出・提示部405は、出品情報データベース411から対となるStage 1の出品者の開始価格と即決価格を取得する(ステップS115)。
次いで、期待収入算出・提示部405は、Stage 2の出品者の評価値を超える所定刻みの開始価格候補と即決価格候補を算出する(ステップS116)。なお、Stage 2の出品者の評価値を下回る開始価格候補と即決価格候補を算出してもよい。また、Stage 2の出品者については即決価格を設定しない方が有利であることが明らかであることから、即決価格候補は算出しないようにしてもよい。
次いで、期待収入算出・提示部405は、Stage 1の出品者の開始価格と即決価格に基づき、Stage 2の出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれのStage 2の出品者の期待収入を算出する(ステップS117)。
次いで、期待収入算出・提示部405は、Stage 2の出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれの期待収入を出品者の操作するクライアント端末20に提示する(ステップS118)。なお、最適となる開始価格候補と即決価格候補の組み合わせのみを提示するようにしてもよい。
その後、開始価格・即決価格入力部406による開始価格と即決価格の入力(ステップS104)に移行する。
出品登録の処理完了後、オークション起動部408は、出品登録の完了したオークションを開始日時等に従ってオークション実行部409を起動することで開始させ、オークション実行部409は、入札者の操作するクライアント端末30からの入札を受け付けて落札者を決定していく。
<総括>
以上説明したように、本実施形態によれば、開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションにおいて、出品者に対して期待収入が最大となる開始価格と即決価格の組み合わせを提示して支援し、オークションへの出品を促進させることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
10 ネットワーク
20、30 クライアント端末
40 ネットワークオークション装置
401 対クライアント通信部
402 出品登録部
403 出品者情報・商品情報・評価値入力部
404 ステージ決定部
405 期待収入算出・提示部
406 開始価格・即決価格入力部
407 データベース登録部
408 オークション起動部
409 オークション実行部
411 出品情報データベース
412 統計情報データベース
413 統計情報更新部

Claims (5)

  1. 開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションの出品登録の操作を支援する装置であって、
    出品者から出品者情報、商品情報および評価値を入力する入力手段と、
    出品登録により開始されるオークションが単独で行われるものか、同一商品について他の出品と競合して行われるものか決定する決定手段と、
    前記出品者情報、前記商品情報、前記評価値および予め収集した統計情報に基づき、前記出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれの期待収入を算出して設定態様を提示する算出・提示手段と
    を備えたことを特徴とするオークション出品価格設定支援装置。
  2. 請求項1に記載のオークション出品価格設定支援装置において、
    前記算出・提示手段は、前記出品者の設定可能な開始価格および/もしくは即決価格の各組み合わせついて、落札が行われる可能性のあるすべてのケースにおける落札価格と当該ケースの生じ得る確率とを乗じたものを総和することで前記期待収入を算出する
    ことを特徴とするオークション出品価格設定支援装置。
  3. 開始価格の他にオプションとして即決価格を設定可能なオークションの出品登録の操作を支援する装置の制御方法であって、
    出品者から出品者情報、商品情報および評価値を入力する入力工程と、
    出品登録により開始されるオークションが単独で行われるものか、同一商品について他の出品と競合して行われるものか決定する決定工程と、
    前記出品者情報、前記商品情報、前記評価値および予め収集した統計情報に基づき、前記出品者の開始価格候補と即決価格候補のそれぞれの期待収入を算出して設定態様を提示する算出・提示工程と
    を備えたことを特徴とするオークション出品価格設定支援制御方法。
  4. 請求項3に記載のオークション出品価格設定支援制御方法をコンピュータに実行させるオークション出品価格設定支援制御プログラム。
  5. 請求項4に記載のオークション出品価格設定支援制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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