JP2012037830A - 画像形成装置、画像形成システムおよび処理プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成システムおよび処理プログラム Download PDF

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Naoya Yamazaki
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文翔 葛
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玄 中島
Hidefumi Tanaka
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Abstract

【課題】トナー濃度検出の精度および速度を向上させることのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】表面に静電潜像を保持する保持手段(感光体ドラム2)と、静電潜像を現像剤によって現像する現像手段(現像器5K等)と、現像剤の透磁率の変化に基づいて濃度を検出する第1の検出手段(透磁率センサS1)と、現像手段が備える現像回転体上の反射光を検知して現像剤の濃度を検出する第2の検出手段(光センサS2)と、装置自身の動作状態を判定する判定手段(動作状態判定部100)と、判定結果に基づいて第1の検出手段と第2の検出手段とを切り換えて濃度検出を行うように制御する制御手段(センサ切換制御部101)とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置、画像形成システムおよび処理プログラムに関するものである。
従来、電子写真方式等を採用したプリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置としては、単一の感光体ドラムを備え、この感光体ドラム上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像を順次形成し、この感光体ドラム上に順次形成されるY、M、C、K等の各色のトナー像を、中間転写ベルト上に互いに重ね合わせた状態で一次転写した後、当該中間転写ベルトから印刷用紙上に一括して二次転写すると共に定着することにより、フルカラーの画像を形成するように構成した所謂4サイクル方式の画像形成装置がある。
このような4サイクル方式の画像形成装置では、感光体ドラム上に形成されるY、M、C、Kの各色の画像に対応した静電潜像を現像するため、現像装置として、回転自在に構成された現像装置本体の周方向に沿って、Y、M、C、Kの各色に対応した現像器を設けた所謂「ロータリー方式」の現像装置(現像ユニット)が用いられている。
このロータリー方式の現像装置は、現像装置本体を回転させることにより、現像する色に対応した色の現像器を、感光体ドラムと対向する現像位置へと移動させ、当該現像位置に移動した現像器によって、感光体ドラム上に形成された静電潜像を予め設定された色のトナーにより現像するように構成されている。
また、ロータリー方式の現像装置には、各色の現像器に、対応する色のトナーあるいはトナーとキャリアからなる現像剤を供給するため、Y、M、C、Kの各色のトナー容器が、対応する色の現像器に隣接した状態で装着されている。
そして、ロータリー方式の現像装置は、Y、M、C、Kの各色の現像器内のトナー濃度を、トナー濃度検知センサによって検知し、当該現像器内のトナー濃度が予め設定された濃度以下になったことが検知された場合には、トナー容器から現像器へと対応する色のトナーを補給するように構成されている。
また、ロータリー方式の現像装置では、各色の現像器内のトナー濃度を、トナー濃度検知センサによって検知した結果等に基づいて、トナー容器内のトナー残量が空状態あるいは空状態に近い状態になったことが検知された場合には、ユーザに対して、トナー容器の交換を指示し、トナー容器を新しいものと交換するべく促すようになっている。
ところで、一般的にロータリー方式の現像装置では、光学式の濃度センサを用いてトナー濃度制御を行うが、黒色に対してはセンサ感度が十分得られなかった。
また、黒色用に透磁率式の濃度センサを用いてトナー濃度制御を行う場合は、現像器内の撹拌部材を回転させながら検知することが必要であり、一定時間以上の回転時間の確保が必要になる。
このようなトナー濃度センサを備えた画像形成装置に関する技術は種々提案されている。
例えば、特開平09−106168号公報には、トナーとキャリアの分光反射率が異なる現像機(Y、M、C)と分光反射率が類似する現像器(黒色)で、Y、M、Cは反射光センサでDisp制御(補給制御)し、黒色は、Y、M、Cと黒色の両方検出できるパラメータ(透磁率など)の検出結果と、Y、M、Cの補給量とに基づいて補給制御する技術が開示されている。
特開平09−106168号公報
本発明は、トナー濃度検出の精度および速度を向上させることのできる画像形成装置、画像形成システムおよび処理プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る画像形成装置は、表面に静電潜像を保持する保持手段と、前記静電潜像を現像剤によって現像する現像手段と、前記現像手段における前記現像剤の透磁率の変化に基づいて濃度を検出する第1の検出手段と、前記現像手段が備える現像回転体上の反射光を検知して前記現像剤の濃度を検出する第2の検出手段と、装置自身の動作状態を判定する判定手段と、該判定手段の判定結果に基づいて、前記第1の検出手段と前記第2の検出手段とを切り換えて濃度検出を行うように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明に係る画像形成装置は、請求項2に記載の発明について、前記現像手段における現像時間が、予め設定される閾値を越えたか否かを判別する判別手段をさらに備え、前記制御手段は、前記判別手段によって前記閾値を超えていないと判別された場合には前記第2の検出手段による濃度検出を行い、前記閾値を越えたと判別された場合には前記第1の検出手段による濃度検出を行うように制御することを特徴とする。
請求項3の発明に係る画像形成装置は、請求項1または請求項2の何れかに記載の発明について、前記制御手段は、画像形成処理の途中では前記第2の検出手段による濃度検出を行い、当該画像形成処理の終了時には前記現像手段における現像時間を延長して前記第1の検出手段による濃度検出を行うように制御することを特徴とする。
請求項4の発明に係る画像形成装置は、請求項1から請求項3の何れかに記載の発明について、前記現像剤に加わる応力を予測する予測手段を備え、前記制御手段は、前記予測手段で前記現像剤に予め設定された応力が加わっていると予測された場合には、前記第1の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を下げ、前記第2の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を上げるように制御することを特徴とする。
請求項5の発明に係る画像形成装置は、請求項1から請求項4の何れかに記載の発明について、前記第2の検出手段の検出面の汚れまたは劣化を検出する第3の検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記第3の検出手段によって汚れまたは劣化を検出した場合には、前記第1の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を上げ、前記第2の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を下げるように制御することを特徴とする。
請求項6の発明に係る画像形成装置は、請求項1から請求項5の何れかに記載の発明について、前記第1の検出手段の検出面の汚れを検出する第4の検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記第4の検出手段によって汚れまたは劣化を検出した場合には、前記第1の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を下げ、前記第2の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を上げるように制御することを特徴とする。
請求項7の発明に係る画像形成システムは、請求項1から請求項6の何れかに記載の少なくとも1の画像形成装置と、通信手段を介して前記画像形成装置と接続される少なくとも1の情報処理装置とから構成されることを特徴とする。
請求項8の発明に係る処理プログラムは、像保持体の表面に静電潜像を保持させる保持過程と、前記静電潜像を現像剤によって前記像保持体上に現像する現像過程と、前記現像剤の透磁率の変化に基づいて濃度を検出する第1の検出過程と、現像手段が備える現像回転体上の反射光を検知して前記現像剤の濃度を検出する第2の検出過程と、画像形成装置の動作状態を判定する判定過程と、該判定過程の判定結果に基づいて、前記第1の検出過程と前記第2の検出過程とを切り換えて濃度検出を行うように制御する制御過程とを演算手段に実行させることを特徴とする。
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の検出手段と第2の検出手段とを切り換えて濃度検出を行いトナー濃度検出の精度および速度を向上させる画像形成装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、判定手段の判定結果に基づいてトナー濃度検出の精度および速度をより向上させる画像形成装置を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、トナー濃度検出の精度および速度を一層向上させる画像形成装置を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、予測手段の予測結果に基づいてトナー濃度検出の精度および速度をより向上させる画像形成装置を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第2の検出手段の汚れまたは劣化を検出しトナー濃度検出の精度および速度をより向上させる画像形成装置を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の検出手段の汚れを検出しトナー濃度検出の精度および速度をより向上させる画像形成装置を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の検出手段と第2の検出手段とを切り換えて濃度検出を行いトナー濃度検出の精度および速度を向上させる画像形成システムを提供することができる。
請求項8に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の検出手段と第2の検出手段とを切り換えて濃度検出を行いトナー濃度検出の精度および速度を向上させる処理プログラムを提供することができる。
実施の形態に係る画像形成装置PR1の概略構成を示す構成図である。 画像形成装置PR1の要部を示す構成図である。 実施の形態に係る画像形成装置PR1の現像装置を示す断面構成図である。 実施の形態に係る画像形成装置PR1の現像装置を示す断面構成図である。 実施の形態に係る画像形成装置PR1のトナーカートリッジを示す断面構成図である。 実施の形態に係る画像形成装置PR1の機能構成を示す機能ブロック図である。 透磁率センサの出力推移を示すグラフである。 透磁率センサの感度を示すグラフである。 光センサの感度を示すグラフである。 汚れた透磁率センサの感度と出力推移を示すグラフである。 汚れた光センサの感度を示すグラフである。 トナー濃度検出処理の処理手順を示すフローチャートである。 トナー濃度検出処理の他の処理手順を示すフローチャートである。 トナー濃度検出処理の他の処理手順を示すフローチャートである。 トナー濃度検出処理の他の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
図1から図15を参照して、本発明についての実施の形態に係るフルカラープリンタとしての画像形成装置PR1について説明する。
図1および図2に示すように、フルカラープリンタ本体PR1の内部には、略中央の上部に保持手段の一例としての感光体ドラム2が回転自在に設けられている。
この感光体ドラム2としては、例えば、表面に感光体層が被覆された導電性円筒体からなるものが用いられ、図示しない駆動手段により、矢印方向に沿って予め設定されたプロセススピードで回転駆動される。
感光体ドラム2の表面は、当該感光体ドラム2に近接させて配置された帯電手段としての帯電ロール3によって予め設定された電位に帯電された後、感光体ドラム2の斜め下方に配置された露光装置4
によって、レーザビーム(LB)によるK、Y、M、Cの各色の画像情報に対応した画像露光が順次実施され、各色の画像情報に応じた静電潜像が形成される。
感光体ドラム2上に順次形成される静電潜像は、K、Y、M、Cの各色の現像器5K、5Y、5M、5Cを周方向に沿って配置したロータリー方式の現像ユニット5によって現像され、予め設定された色のトナー像となる。
各色の現像器5K、5Y、5M、5Cには、隣接して設けられたトナー容器としてのトナーカートリッジ6K、6Y、6M、6Cから対応する色の現像剤が供給されるように構成されている。
本実施の形態における現像剤は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤が供給されるようになっている。
感光体ドラム2の表面には、形成する画像の色に応じて、帯電、露光、現像の各工程が、予め設定された回数繰り返される。
ロータリー方式の現像ユニット5は、対応する色の現像器5K、5Y、5M、5Cが、感光体ドラム2と対向する現像位置に順次移動するように構成されている。
例えば、フルカラーの画像を形成する場合には、感光体ドラム2の表面に、帯電、露光、現像の各工程が、K、Y、M、Cの各色に対応して合計4回繰り返され、当該感光体ドラム2の表面には、K、Y、M、Cの各色に対応したトナー像が順次形成される。
また、白黒の画像を形成する場合には、感光体ドラム2の表面に、帯電、露光、現像の各工程が、黒(K)のみに対応して1回だけ実行され、黒(K)色に対応したトナー像のみが形成される。
感光体ドラム2上に順次形成されるK、Y、M、C等の各色のトナー像は、感光体ドラム2の外周に中間転写体としての中間転写ベルト7が接触するように配置された一次転写位置において、当該中間転写ベルト7上に互いに重ね合わされた状態で、一次転写ロール8によって一次転写される。
この中間転写ベルト7上に多重に転写されたK、Y、M、C等のトナー像は、二次転写ロール9によって、予め設定されたタイミングで給紙される記録媒体としての記録用紙10上に一括して二次転写される。
記録用紙10は、フルカラープリンタ本体PR1の下部に配置された給紙カセット11から、フィードロール12によって送り出されるとともに、当該フィードロール12およびリタードロール13によって1枚ずつ捌かれた状態で給紙され、用紙搬送路14を介してレジストロール15によって中間転写ベルト7上に転写されたトナー像と同期した状態で、中間転写ベルト7の二次転写位置へと搬送される。
中間転写ベルト7は、複数のロールによって掛け回されており、感光体ドラム2の回転に対応したプロセススピードで循環させて移動するように回転駆動される。
この中間転写ベルト7は、ドライブロール16と、一次転写ロール8と、アイドラーロール17と、テンションロール18と、二次転写ロール9に中間転写ベルト7を介して接触するバックアップロール19とによって掛け回されている。
中間転写ベルト7は、図1に示すように、感光体ドラム2や帯電ロール3、更には二次転写ロール9を含めて、一体的に交換ユニットとしての画像形成ユニット20を構成しており、フルカラープリンタPR1の上部から側面にかけて開閉自在に設けられた上部カバー21を開くことによって、画像形成ユニット20の全体がフルカラープリンタ本体PR1に対して着脱自在となるように構成されている。
また、上部カバー21は、支点22を中心にして開閉するように構成されており、当該支点22の側には、上部カバー21の開閉を検知する開閉検知センサ23が設けられている。
また、中間転写ベルト7のクリーニング装置24は、図1に示すように、ドライブロール16によって掛け回された中間転写ベルト7の表面に接触するように配置されたクリーニングブレード25を備えており、このクリーニングブレード25によって除去された残留トナーや紙粉は、搬送部材26により搬送されて回収されるようになっている。
さらに、中間転写ベルト7からトナー像が転写された記録用紙10は、図1に示すように、定着器28へと搬送され、この定着器28の加熱ロール29および加圧部材30によって熱および圧力でトナー像が記録用紙10上に定着され、当該定着器28を含む定着ユニット31に設けられた排出ロール32によって、排出口33を介してプリンタ本体PR1の上部に設けられた排出トレイ34上に排出される。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム2の表面は、当該感光体ドラム2が1回転する毎に、感光体ドラム2の左側面に配置されたクリーニング装置35のクリーニングブレード36によって、残留トナーなどが除去されるとともに、イレーズランプ37による露光を受けて残留電荷が消去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
また、図2に示すように、黒色のトナーカートリッジ6Kには、トナー残量を検出する透磁率センサS1(第1の検出手段の一例)が設けられている。
ここで、透磁率センサは、磁性体であるキャリアに起因する透磁率を検知し、検知された透磁率からキャリアに対するトナーの比率を検出するセンサである。
即ち、現像剤のトナー濃度が変化するとそれに応じて透磁率が変化するため、透磁率に対応させたトナー濃度が検知される。
なお、本実施の形態では、黒色のトナーカートリッジ6Kにのみ透磁率センサS1を設ける場合を示したが、他の色のトナーカートリッジ6Y、6M、6Cにも透磁率センサS1を設けるようにしてもよい。
また、図2に示すように、ロータリー方式の現像ユニット5の外周に近接させて、現像器5K、5Y、5M、5C上の反射光を検知してトナーの濃度を検出する光センサS2(第2の検出手段の一例)が設けられている。
ここで、本実施の形態に係る画像形成装置PR1では、光センサS2のゲインを上げて黒色トナーを検知することで、YMCトナー検知時よりも感度は劣るが誤検知せずにトナー濃度を検知するので、通常の画像形成処理(ジョブ)中は光センサS2でYMCKのトナー濃度制御を行う。
また、濃度調整などのセットアップ動作時などで現像器の駆動時間が十分にとれる場合は、透磁率センサS1で黒色トナーの濃度を検知することでトナー濃度を精度良く制御する。
また、透磁率センサS1は、現像器内の現像剤の嵩密度が変化(高温高湿下で放置した場合など)で、トナー濃度を誤検知する場合がある。この場合には、光センサS2でトナー濃度を制御することでトナー濃度を精度良く制御する。
次に、図3を参照して、実施の形態に係る現像装置としてのロータリー方式の現像ユニット5の構成について説明する。
このロータリー方式の現像装置5は、図3に示すように、回転自在に配置された円筒状の現像装置本体40を備えている。
現像装置本体40は、その中心に長手方向に沿って設けられた円柱状の回転軸部材41と、当該回転軸部材41の長手方向の手前側の端部に設けられた図示しないフロント側のフランジ部材と、回転軸部材41の長手方向の奥側の端部に設けられた図示しないリア側のフランジ部材と、回転軸部材41とフロント側およびリア側のフランジ部材によって形成される円筒形状の空間を約90度毎に4つに仕切る平板状の仕切り部材42とを備えている。
現像装置本体40は、回転軸部材41を中心にして、時計回り方向に沿って回転自在にプリンタ本体PR1に取り付けられている。
この現像装置本体40には、K、Y、M、Cの4つの現像器5K、5Y、5M、5Cが、反時計回りの周方向に沿って実装されていると共に、これらの現像器5K、5Y、5M、5Cに隣接してK、Y、M、Cの4つのトナーカートリッジ6K、6Y、6M、6Cが、周方向に沿って設けられている。
次に、図4を参照して現像器5K(5Y、5M、5C)の構成について説明する。
現像器5K、5Y、5M、5Cは、すべて同様に構成されているので、黒(K)の現像器5Kを例にして説明する。
黒(K)の現像器5Kは、図4に示すように、現像器本体45を備えており、当該現像器本体45の内部には、その上部に設けられたトナーカートリッジ6Kから新しいトナーが供給されるように構成されている。
現像器本体45の内部には、当該現像器本体45の外周に面して設けられた開口部46に一部が露出するように配置され、現像ロール47と、この現像ロール47の背面側の斜め下方に位置し、当該現像ロール47に沿って延びる2本のスパイラル型(例えば、軸方向に延伸される螺旋状の羽根などで形成される)の撹拌部材48、49が設けられている。
現像ロール47は、現像器本体45の略全長にわたって設けられている。
現像器5Kでは、現像ロール47が回転すると、奥側の撹拌部材49が、現像器本体45内に収容されている現像剤50を一方向に攪拌しながら搬送する。
一方、手前側の撹拌部材48は、撹拌部材49の搬送方向とは逆方向に現像剤50を攪拌しながら搬送して、当該現像剤50を現像ロール47に供給するものである。
撹拌部材48、49が現像剤50を搬送する搬送路は、その長手方向の両端部で互いに通じており、現像剤50が循環されて移動するようになっている。
現像ロール47の表面に供給された現像剤50は、層厚規制部材51によって層厚が規制され、現像ロール47の回転に伴って、感光体ドラム2と対向する現像領域へと搬送される。
現像ロール47は、内部に固定した状態で設けられるマグネットロール47aによって、現像剤50中に含まれるキャリアを磁力で吸着し、当該現像ロール47の表面に現像剤50の磁気ブラシを形成し、キャリアに吸着したトナーを感光体ドラム2と対向する現像領域へと搬送する。
そして、感光体ドラム2上に形成された静電潜像は、現像ロール47の表面に形成されたキャリアとトナーとからなる現像剤50の磁気ブラシによって顕像化されるようになっている。
また、トナーカートリッジ6Kは、図5に示すように、その断面形状が円形状の比較的長尺な円筒形状の容器からなる。
このトナーカートリッジ6Kは、新しい現像剤53を収容する現像剤収容部52を備え、必要に応じて、使用済みの現像剤を回収する現像剤回収部を別に備えるように構成されている。
トナーカートリッジ6Kの長手方向の一端部には、当該トナーカートリッジ6の内部に収容されたトナーまたはキャリアとトナーとからなる現像剤50を供給する供給口54が開口されており、当該供給口54は、トナーカートリッジ6の外周に回動自在に嵌め合わされた円筒形状のシャッター部材55によって閉じられている。
このシャッター部材55には、トナーカートリッジ6Kの供給口54に対応した位置に供給口56が開口されている。
なお、本実施の形態に係る画像形成装置PR1では、図2に示すように複数の現像器5K、5Y、5M、5Cが回転自在に保持されており、例えば黒色(K)の現像を行う場合には、感光体ドラム2と対峙する位置に黒色現像器5Kを回転移動させる。
次に、図6の機能ブロック図を参照して画像形成装置PR1の機能構成について説明する。
本実施の形態に係る画像形成装置PR1は、表面に静電潜像を保持する前出の感光体ドラム2(保持手段の一例)と、静電潜像を現像剤(トナー)によって現像する前出のロータリー方式の現像装置5(現像手段の一例)と、現像装置5における現像剤の透磁率の変化に基づいて濃度を検出する前出の透磁率センサS1(第1の検出手段の一例)と、現像装置5が備える現像ロール47(現像回転体の一例)上の反射光を検知して現像剤の濃度を検出する前出の光センサS2(第2の検出手段の一例)と、画像形成装置PR1自身の動作状態を判定する動作状態判定部100(判定手段の一例)と、動作状態判定部100の判定結果に基づいて、透磁率センサS1と光センサS2とを切り換えて濃度検出を行うように制御するセンサ切換制御部101(制御手段の一例)とを備える。
また、現像装置5における現像時間が、予め設定される閾値を越えたか否かを判別する現像時間判別部102(判別手段の一例)をさらに備え、センサ切換制御部101は、現像時間判別部102によって前記閾値を超えていないと判別された場合には光センサS2による濃度検出を行い、前記閾値を越えたと判別された場合には透磁率センサS1による濃度検出を行うように制御するようにしてもよい。
また、センサ切換制御部101は、画像形成処理の途中では光センサS2による濃度検出を行い、当該画像形成処理の終了時には現像装置5における現像時間を延長して透磁率センサS1による濃度検出を行うように制御するようにしてもよい。
また、現像剤に加わる応力を予測するトナーストレス予測部103(予測手段の一例)を備え、センサ切換制御部101は、トナーストレス予測部103で現像剤に予め設定された応力が加わっていると予測された場合には、透磁率センサS1による現像剤補給の制御寄与率を下げ、光センサS2による現像剤補給の制御寄与率を上げるように制御するようにしてもよい。
ここで、本願において、前記応力とは、例えば、a)現像動作中にトナー補給が一定時間以上行なわれなかった場合、b)高温多湿環境下で1日以上放置された場合、c)低画像密度のプリントを設定枚以上連続で出力した場合などにトナーに加わるストレスをいう。
また、光センサS2の汚れまたは劣化を検出する光センサの汚れ、劣化検出部104(第3の検出手段の一例)をさらに備え、センサ切換制御部101は、光センサの汚れ、劣化検出部104によって汚れまたは劣化を検出した場合には、透磁率センサS1による現像剤補給の制御寄与率を上げ、光センサS2による現像剤補給の制御寄与率を下げるように制御するようにしてもよい。
ここで、光センサの汚れ、劣化検出部104は、別途専用のセンサを設ける場合に限らず、例えば、検出面の汚れや劣化の状態を前出の光センサS2(第2の検出手段の一例)自体で検出(即ち、光センサS2に備えられた基準反射板の反射光の検出結果と基準値との比較で汚れや劣化を判断)してもよい。あるいは検出面の汚れや劣化の状態を画像形成装置PR1の稼働時間から予測(即ち、稼働時間が増すに連れ汚れや劣化が進行することに基づいて予測)するようにしてもよい。
さらに、透磁率センサS1の検出手段の汚れを検出する透磁率センサの汚れ検出部105(第4の出手段の一例)をさらに備え、センサ切換制御部101は、透磁率センサの汚れ検出部105によって汚れまたは劣化を検出した場合には、透磁率センサS1による現像剤補給の制御寄与率を下げ、光センサS2による現像剤補給の制御寄与率を上げるように制御するようにしてもよい。
ここで、透磁率センサの汚れ検出部105は、別途専用のセンサを設ける場合に限らず、例えば、前出の透磁率センサS1(第1の検出手段の一例)自体で検出(即ち、透磁率センサS1の出力の振幅が基準より小さくなった場合に汚れていると判断)するようにしてもよい。あるいは画像形成装置PR1の稼働時間から予測(即ち、稼働時間が増すに連れ汚れや劣化が進行することに基づいて予測)するようにしてもよい。
また、図示等は省略するが、新品の現像器5K、5Y、5M、5Cでのトナーセンサ目標値のセットアップにおいて、透磁率センサS1と光センサS2の基準トナー検出結果を保存し、予め決められたそれぞれの中央値と前記基準トナー検出結果の差を算出し、差の大きい側のセンサのトナー補給制御への寄与率を下げ、差の小さいセンサの寄与率を上げるように制御するようにしてもよい。
また、トナー濃度検知方式でのトナーカートリッジ空検知制御において、透磁率センサS1と光センサS2の双方で少なくとも1段階以上の空検知用トナー濃度閾値を備え、前記2つのセンサS1、S2のトナー濃度閾値が少なくとも1つ以上下回った場合にトナーが空であると判定するようにしてもよい。
また、現像剤の高ストレス環境下や透磁率センサS1の汚れを検出した場合は光センサS2の検出結果のトナー空判定への寄与率を上げ、光センサS2の汚れを検出した場合は、透磁率センサS1の検出結果のトナー空判定への寄与率を上げるようしてもよい。
上述の構成により、画像形成装置PR1の生産性を落とすこと無くトナー濃度制御が行われる。
また、透磁率センサS1がトナー濃度を誤検知してしまう環境においても精度良くトナー濃度制御が行われる。
また、光センサS2の劣化状態においても精度良くトナー濃度制御が行える。
さらに、透磁率センサS1と光センサS2の何れかが故障した場合でも画像形成装置PR1を停止せずに印刷等の画像形成が継続される。
ここで、透磁率センサS1は、図7に示すように、現像剤の撹拌部材48、49の回転周期によりトナー検知面の現像剤量が変化して出力が振幅する。
現像剤の撹拌部材48、49の回転開始直後は現像剤が均一な嵩になっていないため不安定な状態となり、現像剤の撹拌部材48、49が一定時間以上回転することにより徐々に均一な嵩となり、安定した振幅出力が得られる。
また、トナー濃度検出方法としては、振幅波形の周期毎の最大値や平均値を使用して現在のトナー濃度を算出することが一般的に知られている。
また、図8に示すように、透磁率センサS1は、安定領域で検知を行えばトナー濃度が高くなるにつれセンサ出力が小さくなるが、現像剤の撹拌部材48、49が回転開始直後は不安定であるため、検知面の嵩のバラツキによって実際のトナー濃度から逸脱した出力値となっている。
また、図2に示すように、光センサS2は、黒色(K)の現像中に対角側に停止したマゼンタ色(M)の現像ロール47上に光を照射した反射光を検知することでトナー濃度の検出を行う。
照射光に拡散光を用いる場合は、図9に示すように、トナー濃度が高くなるにつれ反射光量は増大してセンサ出力は上昇する。一方、黒色(K)は照射光の多くを反射せずに吸収してしまう性質があるため、YMC色と比較すると感度は低くなることが分かる。
図10の(a)、(b)には、透磁率センサS1の検出面が汚れた場合のセンサの振幅出力とセンサの感度を示す。これによれば、検出面が汚れると、常に検出面に付着した現像剤を読み続けるためトナー濃度との相関は極端に弱くなり、振幅波形も小さい形状になることが分かる。
図11には、光センサS2が汚れた場合のセンサの感度を示す。これによれば、センサの反射光量が減少するためトナー濃度の低い側は飽和してトナー濃度との相関が極端に弱くなることが分かる。
次に、図12から図15に示すフローチャートを参照して、画像形成装置PR1で実行されるトナー濃度検出処理の実施例(第1の実施例〜第4の実施例)の処理手順について説明する。
図12に示す第1の実施例に係るトナー濃度検出処理では、画像形成処理(ジョブ)中は光センサS2で、セットアップ動作中は透磁率センサS1でトナー補給制御を行っている。
この処理が開始されると、まず、ステップS10で画像濃度制御の実行は可能か否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS11に移行する。
ステップS11では、画像濃度制御用のパッチ群を作成してステップS12に移行する。
ステップS12では、光センサS2によるトナー濃度検出を行ってステップS13に移行する。
ステップS13では、透磁率センサS1によるトナー濃度検出を行って処理を終了する。
一方、ステップS10で「No」と判定された場合にはステップS14に移行して、光センサS2によるトナー濃度検出を行ってステップS15に移行する。
ステップS15では、透磁率センサ検出モードの実行は可能か否かが判定され、「No」の場合にはそのまま処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS16に移行する。
ステップS16では、現像器5K、5Y、5M、5Cの回転を延長してステップS17に移行する。
ステップS17では、透磁率センサS1によるトナー濃度検出を行って処理を終了する。
この実施例では、黒色現像器5Kに透磁率センサS1、現像位置の対角位置に光センサS2を備え、感光ドラム2上にパッチを形成、検知して画像形成条件を変更する画像形成装置PR1において、通常ジョブでフルカラー画像をY→M→C→Kの順に画像形成を行う場合には、Y色現像中にC色トナー濃度を光センサS2で検知し、M色現像中にK色トナー濃度(K1)を光センサS2で検知し、C色現像中にY色トナー濃度を光センサS2で検知し、K色現像中に透磁率センサS1でK色のトナー濃度(K2)を検知する。
YMC色のトナー濃度検知結果はトナー補給制御にフィードバックされ、予め決められたトナー濃度になるようトナー補給を行い、K色トナー濃度はK1をトナー補給制御にフィードバックしてトナー補給を行う。
画像形成条件の変更のため、感光ドラム2上に色毎に複数のパッチをY→M→C→Kの順に画像形成を行う場合には、Y色現像中にC色トナー濃度を光センサS2で検知し、M色現像中にK色トナー濃度(K1)を光センサS2で検知し、C色現像中にY色トナー濃度を光センサS2で検知し、K色の現像はトナー検出時間確保のために現像時間の延長を行い、透磁率センサS1でK色のトナー濃度(K2)を検知する。
YMC色のトナー濃度検知結果はトナー補給制御にフィードバックされ、予め決められたトナー濃度になるようトナー補給を行い、K色トナー濃度はK2をトナー補給制御にフィードバックしてトナー補給を行う。
K色はトナー検出時間確保のために回転時間の延長を行ってもよいが、元々、パッチ形成のための現像時間が通常ジョブの現像時間よりも長い場合は現像時間の延長を行う必要はない。なお、画像形成処理の終了時のK色の現像時間のみを延長するようにしてもよい。
次に、図13に示す第2の実施例に係るトナー濃度検出処理では、現像剤が高ストレス環境下におかれる場合には透磁率センサS1より光センサS2を優先(寄与率を上げる)させている。
この処理が開始されるとステップS20でストレス環境(例えば、高温多湿等)下での現像器5K、5Y、5M、5Cの放置があったか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS21に移行する。
ステップS21では、光センサS2によるトナー濃度検出を行ってステップS22に移行する。
ステップS22では、既定枚数の画像形成を実行したか否かが判定され、「No」の場合には処理を循環し、「Yes」の場合にはステップS23に移行する。
ステップS23では、透磁率センサS1によるトナー濃度の検出を行って処理を終了する。
一方、ステップS20で「No」と判定された場合には、ステップS24に移行して、光センサS2によるトナー濃度の検出を行ってステップS25に移行する。
ステップS25では、透磁率センサ検出モードは実行可能か否かが判定され、「No」の場合にはそのまま処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS26に移行する。
ステップS26では、現像器5K、5Y、5M、5Cの回転を延長してステップS27に移行する。
ステップS27では、透磁率センサS1によるトナー濃度検出を行って処理を終了する。
この実施例では、現像器5K、5Y、5M、5Cが停止状態で長期間放置されたことを検出した場合に、現像器5K、5Y、5M、5C内の現像剤の嵩密度が通常時よりも高くなっていると予測されるため、画像形成装置PR1が放置状態から予め決められた画像形成枚数までの画像形成を行う間は光センサS2でトナー補給制御を行い、予め決められた画像形成枚数以上は透磁率センサS1でトナー補給制御を行っている。
直前の画像形成が低い画像密度の連続画像であったことを検出した場合には、現像器5K、5Y、5M、5C内の現像剤の嵩密度が通常時よりも高くなっていると予測されるため、予め決められた画像形成枚数までの画像形成を行う間は光センサS2でトナー補給制御を行い、予め決められた画像形成枚数以上は透磁率センサS1でトナー補給制御を行っている。
また、直前の画像形成が高い画像密度の連続画像であったことを検出した場合には、現像器5K、5Y、5M、5C内の現像剤の嵩密度が通常時よりも低くなっていると予測されるため、予め決められた画像形成枚数までの画像形成を行う間は光センサS2でトナー補給制御を行い、予め決められた画像形成枚数以上は透磁率センサS1でトナー補給制御を行っている。
前述の3パターンにおいて、高温多湿環境下では嵩密度変化が顕著であることから、予め決められた画像形成枚数に係数を乗じて画像形成枚数の補正を行うようにしてもよい。
また、前記の3パターンにおいて、トナー補給制御に使うセンサを完全に切り替えてもよいし、センサのそれぞれのトナー補給制御への寄与率を変更するようにしてもよい。
次に、図14に示す第3の実施例に係るトナー濃度検出処理では、光センサS2の汚れを検出した場合には透磁率センサS1を優先させる(寄与率を上げる)処理を行う。
この処理が開始されると、ステップS30で光センサS2の故障は有るか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS31に移行して、故障報知を行って処理を終了する。
また、「No」の場合にはステップS32に移行する。
ステップS32では、光センサS2の検出面の汚れはあるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS33に移行して、光センサS2によるトナー濃度の検出を行って処理を終了する。
また、「Yes」の場合にはステップS34に移行する。
ステップS34では、センサの使用は可能か否かが判定され、「No」の場合にはステップS31に移行して、故障報知を行って処理を終了する。
また、「Yes」の場合にはステップS35に移行して光センサS2によるトナー制御寄与率を決定してステップS36に移行する。
ステップS36では、光センサS2によるトナー濃度の検出を行って処理を終了する。
この実施例では、光センサS2はセンサ内部もしくはセンサの対向位置に反射基準板が設けてあり、センサ自身の汚れや劣化などによる照射、受光光量の変動が検出されるが、反射基準板の検知結果が予め決められた閾値以下で合った場合はセンサが著しく汚れているか劣化状態であると判断し、透磁率センサS1でトナー補給制御を行っている。
また、光センサS2が断線等の故障であると判定された場合にも透磁率センサS1でトナー補給制御を行っている。
なお、トナー補給制御は、使うセンサを完全に切り替えてもよいし、センサのそれぞれの寄与率を変更するようにしてもよい。
次に、図15に示す第4の実施例に係るトナー濃度検出処理では、透磁率センサS1の汚れを検出した場合には光センサS2を優先させる(寄与率を上げる)処理を行う。
この処理が開始されるとステップS40で透磁率センサS1の故障は有るか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS41に移行して、故障報知を行って処理を終了する。
また、「No」の場合にはステップS42に移行する。
ステップS42では、透磁率センサS1の汚れはあるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS47に移行して、透磁率センサS1によるトナー濃度の検出を行って処理を終了する。
また、「Yes」の場合にはステップS43に移行して、現像剤の撹拌、センサ清掃モードを実行してステップS44に移行する。
ステップS44では、センサは使用可能か否かが判定され「No」の場合にはステップS41に移行して、故障報知を行って処理を終了する。
また、「Yes」の場合にはステップS45に移行して、透磁率センサS1によるトナー制御寄与率を決定してステップS46に移行する。
ステップS46では、透磁率センサS1によるトナー濃度の検出を行って処理を終了する。
ここで、現像器5K、5Y、5M、5Cが高温環境下に長時間放置された場合に、まれに現像剤が透磁率センサS1の検知面に固着し、一定時間以上の現像剤の撹拌動作を行っても固着状態が改善されない状態になることがある。
この状態は、透磁率センサS1の振幅出力が極めて小さいか、放置前の最後のトナー濃度検出結果と現在のトナー濃度検出結果の差が大幅に異なることを検出すること等で判断される。
そして、この実施例では、上記のような状態であると判断された場合は、光センサS2でトナー補給制御を行っている。
また、ロータリー式の現像器の場合には、ロータリー回転を行うことで固着した現像剤が剥がれて通常状態に戻ることがあるため、光センサS2と透磁率センサS1の相関を算出して、通常状態に復帰したと判断した場合は透磁率センサS1でトナー補給制御を行っている。
なお、トナー補給制御は、使うセンサを完全に切り替えてもよいし、センサそれぞれの寄与率を変更するようにしてもよい。
また、図示は省略するが下記のような実施例も考えられる。
即ち、新品の現像器5K、5Y、5M、5Cは現像ロール47上に現像剤が保持されていない状態であり、現像ロール47の基材が露出する。
この状態で光センサS2がトナー濃度の検出を行うことで、センサ基準値を補正するようにしてもよい。
また、現像器5K、5Y、5M、5Cが新品である場合は、現像器5K、5Y、5M、5C内の現像剤は予め決められたトナー濃度で製造されている。
現像ロール47上に予め決められたトナー濃度の現像剤を保持させ、光センサS2でトナー濃度を検出することで、基準のトナー濃度検出結果に基づいて光センサ用濃度目標値のセットアップを行うようにしてもよい。
さらに、透磁率センサS1は、予め決められたトナー濃度の現像剤を一定時間以上撹拌した後に検出することで透磁率センサ用濃度目標値のセットアップを行うようにしてもよい。
また、光センサ用濃度目標値と予め決められた光反射センサ用中央値の差と、透磁率センサ用濃度目標値と予め決められた透磁率センサ用中央値の差を算出し、両者の差の大きい方のセンサのトナー補給制御へ寄与率を変更する(センサの固体バラツキが中央値から大きく離れたものはディスペンス寄与率を下げる)ようにしてもよい。
また、トナー濃度の低下を検出してトナーカートリッジ6K、6Y、6M、6Cのトナー空検知を行う場合において、光センサS2と透磁率センサS1の双方でトナー濃度を検出し、どちらか一つ以上のセンサが予め決められた閾値よりもトナー濃度が低いと判断した場合に、トナーが空であることを通知するようにしてもよい。
また、現像剤の高ストレス環境下や透磁率センサS1の汚れを検出した場合は、光センサS2の検出結果を優先させ、光センサS2の汚れを検出した場合は、透磁率センサS1の検出結果を優先させるようにしてもよい。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
また、プログラムを用いる場合には、ネットワークを介して提供し、或いはCD−ROM等の記録媒体に格納して提供することが可能である。
即ち、画像処理プログラムを含む所定のプログラムを記録媒体としてのハードディスク等の記憶装置に記録する場合に限らず、当該所定のプログラムを次のようにして提供することも可能である。
例えば、所定のプログラムをROMに格納しておき、CPUが、この所定のプログラムをこのROMから主記憶装置へローディングして実行するようにしてもよい。
また、上記所定のプログラムを、DVD−ROM、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、フレキシブルディスク、などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布するようにしてもよい。
さらには、画像形成装置等を通信回線(例えばインターネット)を介してサーバ装置あるいはホストコンピュータと接続するようにし、サーバ装置あるいはホストコンピュータから上記所定のプログラムをダウンロードした後、この所定のプログラムを実行するようにしてもよい。この場合、この所定のプログラムのダウンロード先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置(記録媒体)が挙げられる。
本発明による画像形成装置、画像形成装置、画像形成システムおよび処理プログラムは、現像剤を用いるプリンタや複合機等に適用することができる。
PR1 画像形成装置
2 感光体ドラム
3 帯電ロール
4 露光装置
5 ロータリー方式の現像ユニット
5K、5Y、5M、5C 現像器
6 トナーカートリッジ
7 中間転写ベルト
8 一次転写ロール
9 二次転写ロール
10 記録用紙
11 給紙カセット
12 フィードロール
13 リタードロール
14 用紙搬送路
15 レジストロール
16 ドライブロール
17 アイドラーロール
18 テンションロール
19 バックアップロール
20 画像形成ユニット
21 上部カバー
23 開閉検知センサ
24 クリーニング装置
25 クリーニングブレード
26 搬送部材
28 定着器
29 加熱ロール
30 加圧部材
31 定着ユニット
32 排出ロール
33 排出口
34 排出トレイ
35 クリーニング装置
36 クリーニングブレード
37 イレーズランプ
40 現像装置本体
41 回転軸部材
45 現像器本体
46 開口部
47 現像ロール
47a マグネットロール
50 現像剤
51 層厚規制部材
52 現像剤収容部
53 現像剤
54 供給口
55 シャッター部材
56 供給口
100 動作状態判定部
101 センサ切換制御部
102 現像時間判別部
103 トナーストレス予測部
104 光センサの汚れ、劣化検出部
105 透磁率センサの汚れ検出部
S1 透磁率センサ
S2 光センサ

Claims (8)

  1. 表面に静電潜像を保持する保持手段と、
    前記静電潜像を現像剤によって現像する現像手段と、
    前記現像手段における前記現像剤の透磁率の変化に基づいて濃度を検出する第1の検出手段と、
    前記現像手段が備える現像回転体上の反射光を検知して前記現像剤の濃度を検出する第2の検出手段と、
    装置自身の動作状態を判定する判定手段と、
    該判定手段の判定結果に基づいて、前記第1の検出手段と前記第2の検出手段とを切り換えて濃度検出を行うように制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像手段における現像時間が、予め設定される閾値を越えたか否かを判別する判別手段をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記判別手段によって前記閾値を超えていないと判別された場合には前記第2の検出手段による濃度検出を行い、前記閾値を越えたと判別された場合には前記第1の検出手段による濃度検出を行うように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、
    画像形成処理の途中では前記第2の検出手段による濃度検出を行い、当該画像形成処理の終了時には前記現像手段における現像時間を延長して前記第1の検出手段による濃度検出を行うように制御することを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の画像形成装置。
  4. 前記現像剤に加わる応力を予測する予測手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記予測手段で前記現像剤に予め設定された応力が加わっていると予測された場合には、前記第1の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を下げ、前記第2の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を上げるように制御することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の検出手段の検出面の汚れまたは劣化を検出する第3の検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記第3の検出手段によって汚れまたは劣化を検出した場合には、前記第1の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を上げ、前記第2の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を下げるように制御することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の検出手段の検出面の汚れを検出する第4の検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記第4の検出手段によって汚れまたは劣化を検出した場合には、前記第1の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を下げ、前記第2の検出手段による現像剤補給の制御寄与率を上げるように制御することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れかに記載の少なくとも1の画像形成装置と、
    通信手段を介して前記画像形成装置と接続される少なくとも1の情報処理装置と、
    から構成されることを特徴とする画像形成システム。
  8. 像保持体の表面に静電潜像を保持させる保持過程と、
    前記静電潜像を現像剤によって前記像保持体上に現像する現像過程と、
    前記現像剤の透磁率の変化に基づいて濃度を検出する第1の検出過程と、
    現像手段が備える現像回転体上の反射光を検知して前記現像剤の濃度を検出する第2の検出過程と、
    画像形成装置の動作状態を判定する判定過程と、
    該判定過程の判定結果に基づいて、前記第1の検出過程と前記第2の検出過程とを切り換えて濃度検出を行うように制御する制御過程と、
    を演算手段に実行させることを特徴とする処理プログラム。
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