JP2012037742A - 投射型映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、部品点数を削減してコストを低減し、投射ユニットの荷重に対して十分な強度を有する投射型映像表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明による投射型映像表示装置は、ベース板8の四隅に各々Y軸方向に立設された支柱ボルト80a〜80dと、各支柱ボルト80a〜80dによって支持され、各支柱ボルト80a〜80dの動作によって、X軸を中心とした回転方向位置の調整と、Z軸を中心とした回転方向位置の調整と、Y軸方向の並進移動位置の調整とを行う第一調整板10と、X軸移動金具45を動作させることによるX軸方向の並進移動位置の調整と、各Z軸移動金具40,41を同一方向に移動させることによるZ軸方向の並進移動位置の調整と、各Z軸移動金具40,41を互いに逆方向に移動させることによるY軸を中心とした回転方向位置の調整とを行う第二調整板20とを有する位置調整装置5とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、投射型映像表示装置に関し、特に、投射ユニットからスクリーン上に出力された映像の位置調整を行う位置調整装置を備える投射型映像表示装置に関する。
投射型映像表示装置には、スクリーンに対して背面から映像を投射して表示する背面投射型映像表示装置がある。従来の背面投射型映像表示装置では、スクリーン上の投射映像のズレを電気的に補正することができるブラウン管が適用されることが主流であったが、近年では、映像のデジタル化に伴って、投射映像を電気的に補正することができない液晶デバイスやデジタルミラーデバイス(Digital Micromirror Device:DMD)が適用されることが主流になっている。投射映像を電気的に補正することができない投射ユニットについては、投射ユニットの6自由度の位置調整が必要となる。
従来では、X軸方向に移動可能なX軸並進板と、X軸を中心として回転可能なX軸回転板と、Y軸を中心として回転可能なY軸回転板と、Z軸を中心として回転可能なZ軸回転板と、Y軸方向に移動可能なY軸並進板と、Z軸方向に移動可能なZ軸並進板との6枚の調整板(すなわち、3枚の並進板と3枚の回転板)によって6自由度の位置調整を行う調整機構を備える投射型映像表示装置があった。
また、Y軸方向に沿って立設された3本の支柱でXZ平面に平行な平板を支持する位置調整機構を備え、これら3軸(3本の支柱)を独立あるいは同時に回転させることによって、投射ユニットのX軸回りの回転移動、Z軸回りの回転移動、Y軸方向の並進移動の調整をする投射型映像表示装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3790079号公報(第3−7頁、第3図)
しかし、6枚の調整板によって位置調整を行う調整機構を備える投射型映像表示装置では、各自由度ごとに調整板が必要となるため、部品点数が多くなってコストが高くなるという問題があった。
また、特許文献1では、1つの平板で3自由度の調整が可能であるが、他の3自由度は各々に調整板が必要となる。また、電動によって位置調整する場合には、6自由度を調整するために6つのモーターが必要であった。さらに、3本の支柱で平板を支持しているため、平板上(位置調整機構上)に投射ユニットを積載したときに、1本の支柱で支持している側が積載した投射ユニットの荷重に対して不安定になり、輸送振動や輸送中の落下に対して十分な強度を有していなかった。
本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、部品点数を削減してコストを低減し、投射ユニットの荷重に対して十分な強度を有する投射型映像表示装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明による投射型映像表示装置は、互いに直交するXYZ軸空間を想定し、空間においてXZ平面に平行なベース板と、ベース板の四隅に各々Y軸方向に立設された支柱と、各支柱によって支持され、各支柱の動作によって、X軸を中心とした回転方向位置の調整と、Z軸を中心とした回転方向位置の調整と、Y軸方向の並進移動位置の調整とを行う第1の調整板と、第1の調整板の中心に設けられ、X軸方向に移動可能な第1の移動金具と、第1の調整板の所定の対向端に設けられ、Z軸方向に移動可能な1対の第2の移動金具と、第1の移動金具に対してZ軸方向に移動可能に支持されるとともに、第2の移動金具に対してX軸方向に移動可能に支持され、第1の移動金具を動作させることによるX軸方向の並進移動位置の調整と、各第2の移動金具を同一方向に移動させることによるZ軸方向の並進移動位置の調整と、各第2の移動金具を互いに逆方向に移動させることによるY軸を中心とした回転方向位置の調整とを行う第2の調整板とを有する位置調整装置と、位置調整装置上に配置された投射ユニットとを備える。
本発明によると、互いに直交するXYZ軸空間を想定し、空間においてXZ平面に平行なベース板と、ベース板の四隅に各々Y軸方向に立設された支柱と、各支柱によって支持され、各支柱の動作によって、X軸を中心とした回転方向位置の調整と、Z軸を中心とした回転方向位置の調整と、Y軸方向の並進移動位置の調整とを行う第1の調整板と、第1の調整板の中心に設けられ、X軸方向に移動可能な第1の移動金具と、第1の調整板の所定の対向端に設けられ、Z軸方向に移動可能な1対の第2の移動金具と、第1の移動金具に対してZ軸方向に移動可能に支持されるとともに、第2の移動金具に対してX軸方向に移動可能に支持され、第1の移動金具を動作させることによるX軸方向の並進移動位置の調整と、各第2の移動金具を同一方向に移動させることによるZ軸方向の並進移動位置の調整と、各第2の移動金具を互いに逆方向に移動させることによるY軸を中心とした回転方向位置の調整とを行う第2の調整板とを有する位置調整装置を備えるため、部品点数を削減してコストを低減し、投射ユニットの荷重に対して十分な強度を有することができる。
本発明の実施形態による背面投射型映像表示装置の内部構成を示す側面断面図である。 本発明の実施形態による位置調整装置の分解斜視図である。 本発明の実施形態によるベース板の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態による第一調整板の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態によるX軸方向の並進の動作を示す第一調整板の平面図である。 本発明の実施形態によるZ軸方向の並進の動作を示す第一調整板の平面図である。 本発明の実施形態によるY軸を中心に回転する動作を示す第一調整板の平面図である。 本発明の実施形態によるX軸を中心に回転する動作を示すベース板の平面図である。 本発明の実施形態によるZ軸を中心に回転する動作を示すベース板の平面図である。 本発明の実施形態によるY軸方向の並進の動作を示すベース板の平面図である。
本発明の実施形態について、図面に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の実施形態による背面投射型映像表示装置の内部構成を示す側面断面図である。図1に示すように、キャビネット2内には投射ユニット1、反射ミラー4、位置調整装置5が備えられている。また、キャビネット2の前面部にはスクリーン3が備えられており、投射ユニット1から投射された映像は、反射ミラー4にて反射された後にスクリーン3の背面に投射して表示される。このとき、スクリーン3上に表示された映像のズレ(投射ユニット1から投射された光の光軸のズレ)は、投射ユニット1の下部に設置された位置調整装置5にて調整される。
図2は、本発明の実施形態による位置調整装置5の分解斜視図である。図2に示すように、位置調整装置5は、キャビネット2に固定して設けられたベース板8、ベース板8の四隅に各々立設された支柱ボルト80a〜80dによって支持された第一調整板10(第1の調整板)、第一調整板10上に設けられた第二調整板20(第2の調整板)を備えている。以下、ベース板8、第一調整板10、第二調整板20の各構成について説明する。
図3は、本発明の実施形態によるベース板8の構成を示す平面図である。図3に示すように、ベース板8は、互いに直交するXYZ軸空間を想定したときの空間においてXZ平面に平行である。ベース板8の四隅近傍には、支柱ボルト80a〜80d(支柱)がそれぞれ傘歯車60a〜60dの軸穴を貫通して、傘歯車60a〜60dの胴の部分でセットねじ(図示せず)等で回転自在に取り付けられている(Y軸方向に立設されている)。
シャフト50は、一端の切断面にめねじ部が加工されており、ベース板8の側壁に形成された穴に挿入されてねじ95によって回転自在に固定されている。また、シャフト50の一端側には、ベース板8の前記側壁の内側に当接して傘歯車61gが取り付けられている。シャフト50の他端にはDカット50aが施されており、当該Dカット50a部分が傘歯車62aのD穴に摺動自在に挿入されている。また、傘歯車62aはギアホルダー30の穴に設けられたCリング97によって回転自在に取り付けられている。ギアホルダー30は、Z軸方向を長辺とする長穴30aにて摺動自在となるように、段付ねじ90でベース板8に取り付けられている。
シャフト50の中間部には、平歯車56が固定されている。平歯車56はギアードモーター71(第1のモーター)の出力軸に固定された平歯車55と歯合しており、ギアードモーター71の回転駆動をシャフト50に伝達する。
プルソレノイド76(第1のソレノイド)は、プランジャー76aがシャフト50に平行となるようにベース板8に固定されており、プランジャー76aの先端はギアホルダー30に固定されている。
シャフト51aは、両端に傘歯車61a,61fを固定しており、ベース板8の起立部8aにて回転自在に保持されている。また、シャフト51bは、両端に傘歯車61b,61eを固定しており、ベース板8の起立部8aにて回転自在に保持されている。傘歯車61f,61eは、シャフト50に取り付けられた傘歯車61g,62aとそれぞれ歯合している。また、傘歯車61a,61bは、支柱ボルト80a,80bに固定された傘歯車60a,60bとそれぞれ歯合している。従って、ギアードモーター71の回転駆動は、シャフト50,51a,51bを介して支柱ボルト80a,80bにそれぞれ伝達される。
シャフト52a,52bは、それぞれの一端に傘歯車61d,61cが固定され、傘歯車61d,61cは支柱ボルト80d,80cの傘歯車60d,60cとそれぞれ歯合しており、ベース板8の起立部8bにてセットカラー96によってそれぞれ回転自在に保持されている。また、それぞれの他端にはDカットが施されており、傘歯車62c,62bのD穴に摺動自在に挿入されている。傘歯車62c,62bは、ギアホルダー31の曲げ部に形成された穴にCリング97によってそれぞれ回転自在に取り付けられている。また、ギアホルダー31は、X軸方向を長辺とする長穴31aにおいて摺動可能に段付ねじ90によってベース板8に取り付けられている。
プルソレノイド77(第2のソレノイド)は、プランジャー77aがシャフト52a,52bに平行となるようにベース板8に取り付けられており、プランジャー77aの先端はギアホルダー31の曲げ部31bにて固定されている。プルソレノイド76,77のそれぞれがOFF状態(電流を流していない状態)では、すべての傘歯車は歯合した状態で配置されている。
なお、ギアードモーター71、およびプルソレノイド76,77は、制御回路(図示せず)に接続されており、遠隔操作ユニット(図示せず)からの操作によって動作が制御される。
図4は、本発明の実施形態による第一調整板10の構成を示す平面図である。なお、図4において、第二調整板20を破線で示している。図4に示すように、Z軸移動金具40(第2の移動金具)は、Z軸方向を長辺とする長穴を設けており、段付ねじ90によって第一調整板10にZ軸方向に摺動可能に固定されている。調整ボルト86は、一端に傘歯車68が固定されており、第一調整板10の起立部10eにてカラーを介してナット94によって回転自在に保持されている。また、他端では、調整ボルト86に形成されたおねじ部がZ軸移動金具40の起立部に形成されためねじ40aに螺合している。第一調整板10には、Z軸移動金具40と左右対称で同様な構成を持つZ軸移動金具41(第2の移動金具)が、Z軸移動金具40に相対して設けられている。このように、一対のZ軸移動金具40,41は、第一調整板10の所定の対向端に、Z軸方向に移動可能に設けられている。
シャフト53は、第一調整板10の起立部10fにてセットカラー96によって回転自在に支持されている。シャフト53の一端(Z軸移動金具40側)には傘歯車67が固定されており、傘歯車67は傘歯車68と歯合している。シャフト53の中間部には平歯車58が固定されている。平歯車58は、ギアードモーター72の出力軸に固定された平歯車57と歯合しており、ギアードモーター72の回転駆動をシャフト53に伝達する。シャフト53の他端(Z軸移動金具41側)にはDカットが施されており、当該Dカット部分は互いに歯が向き合うように成形された2連傘歯車69のD穴に摺動自在に挿入されている。2連傘歯車69はギアホルダー32の曲げ部に形成された穴に、Cリング97によって回転自在に取り付けられている。また、ギアホルダー32は、X軸方向を長辺とする長穴32aにおいて摺動自在に段付ねじ90によって第一調整板10に取り付けられている。
プルソレノイド78は、プランジャー78aがシャフト53に平行となるように第一調整板10に取り付けられており、プランジャー78aの先端は、ギアホルダー32に固定されている。2連傘歯車69の第1歯車69aは、プレソレノイド78がOFF状態(電流を流していない状態)において、Z軸移動金具41の傘歯車68と歯合している。
ギアードモーター73は、取付金具35によって第一調整板10に固定されており、出力軸の先端は調整ボルト85の頭部(一端)に接続されている。調整ボルト85は、第一調整板10の中央付近の起立部10gに形成された穴にカラーを介してナット94によって回転自在に保持されている。調整ボルト85に形成されたおねじ部は、コの字形状のX軸移動金具45(第1の移動金具)の穴に形成されためねじ45aに螺合している。このように、X軸移動金具45は、第一調整板10の中心に、X軸方向に移動可能に設けられている。
第二調整板20は、4隅近傍にX軸方向を長辺とする4つの長穴20bを、中央部にZ軸方向を長辺とする長穴20aを形成している。そして、各長穴20bにおいて、Z軸移動金具40,41に段付ねじ90によって摺動可能に固定されている。また、長穴20aにおいて、X軸移動金具45に段付ねじ91によって摺動自在に固定されている。このように、第二調整板20は、X軸移動金具45に対してZ軸方向に移動可能に支持されるとともに、Z軸移動金具40,41に対してX軸方向に移動可能に支持されている。
なお、ギアードモーター72,73、およびプルソレノイド78は、制御回路(図示せず)に接続されており、遠隔操作ユニット(図示せず)からの操作によって動作が制御される。
次に、第一調整板10および第二調整板20における各動作(6自由度の位置調整を行うための動作)について説明する。
(X軸並進)
図5は、本発明の実施形態によるX軸方向の並進の動作を示す第一調整板10の平面図である。なお、図5において、第二調整板20を破線で示している。図5に示すように、制御回路からの指令によって、ギアードモーター73(第2のモーター)がプラスX軸方向に時計回りに回転すると、回転軸に接続された調整ボルト85も同一方向(時計回り)に回転する。調整ボルト85が回転することによって、調整ボルト85とめねじ45aにて螺合しているX軸移動金具45は、マイナスX軸方向(紙面左方向)に移動する。第二調整板20の長穴20aにてX軸移動金具45にねじ止めされている段付ねじ91は、X軸移動金具45の移動に伴って第二調整板20をマイナスX軸方向(紙面左方向)に押して移動させる。その結果、第二調整板20は、マイナスX軸方向に並進することができる。すなわち、X軸移動金具45を動作させることによって、X軸方向の並進移動位置の調整を行うことができる。
なお、上記では、第二調整板20をマイナスX軸方向に並進させることについて説明したが、ギアードモーター73を上記とは反対方向(反時計方向)に回転させることによって、第二調整板20をプラスX軸方向(紙面右方向)に並進させることができる。
(Z軸並進)
図6は、本発明の実施形態によるZ軸方向の並進の動作を示す第一調整板10の平面図である。なお、図6において、第二調整板20が破線で示されている。図6に示すように、制御回路からの指令によってプルソレノイド78(第3のソレノイド)に電流が流されると、プランジャー78aはプルソレノイド78の本体内に引き込まれる(ソレノイド78がON状態)。このとき、プランジャー78aに固定されたギアホルダー32はマイナスX軸方向(紙面左方向)に移動し、Z軸移動金具41の調整ボルト86に固定された傘歯車68は、2連傘歯車69の第2歯車69bと歯合する。この状態(ソレノイド78がON状態)でギアードモーター72(第3のモーター)をプラスX軸方向に反時計回りに回転させると、シャフト52は平歯車57,58を介してプラスX軸方向に時計回りに回転する。Z軸移動金具40,41のそれぞれの調整ボルト86は、シャフト52の両端に固定された傘歯車67,69bと歯合する傘歯車68を介して、シャフト52の回転駆動が伝達されてプラスZ軸方向に反時計回りに回転する。このように、Z軸移動金具40,41のそれぞれの調整ボルト86は、同一方向に同一速度で回転する。めねじ40a,41aにて調整ボルト86に螺合しているZ軸移動金具40,41は、調整ボルト86の回転(反時計回り)によって、第一調整板10に対してプラスZ軸方向(紙面上方向)に同一速度で同一距離を移動する。第二調整板20の四隅の長穴20bにてZ軸移動金具40,41にねじ止めされている段付ねじ90は、Z軸移動金具40,41の移動に伴って第二調整板20をプラスZ軸方向(紙面上方向)に押して移動させる。その結果、第二調整板20は、プラスZ軸方向に並進することができる。すなわち、ソレノイド78によって、Z軸移動金具40,41へのギアードモーター72の駆動の伝達を同一方向移動に制御することによって、Z軸移動金具40,41を同一方向に移動させて、Z軸方向の並進移動位置の調整を行うことができる。
なお、上記では、第二調整板20をプラスZ軸方向に並進させることについて説明したが、プルソレノイド78がON状態でギアードモーター72を上記とは反対方向(時計回り)に回転させることによって、第二調整板20をマイナスZ軸方向(紙面下方向)に並進させることができる。
(Y軸回転)
図7は、本発明の実施形態によるY軸を中心に回転する動作を示す第一調整板10の平面図である。なお、図7において、第二調整板20が破線で示されている。図7に示すように、プルソレノイド78に電流が流されていない状態(プルソレノイド78がOFF状態)において、Z軸移動金具41の調整ボルト86に固定された傘歯車68は、2連傘歯車69の第1歯車69aと歯合している。この状態(ソレノイド78がOFF状態)でギアードモーター72をプラスX軸方向に反時計回りに回転させると、シャフト52は平歯車57,58を介してプラスX軸方向に時計回りに回転する。Z軸移動金具40の調整ボルト86は、シャフト52に固定された傘歯車67と歯合する傘歯車68を介して、シャフト52の回転駆動が伝達されてプラスZ軸方向に反時計回りに回転し、Z軸移動金具40はプラスZ軸方向(紙面上方向)に移動する。同時に、Z軸移動金具41の調整ボルト86は、シャフト52に固定された第1歯車69aと歯合する傘歯車68を介して、シャフト52の回転駆動が伝達されてプラスZ軸方向に時計回りに回転し、Z軸移動金具41はマイナスZ軸方向(紙面下方向)に移動する。このように、Z軸移動金具40,41はそれぞれ逆方向に移動しており、第二調整板20の四隅の長穴20bにてZ軸移動金具40,41にねじ止めされている段付ねじ90は、Z軸移動金具40,41の移動に伴って第二調整板20を段付ねじ91を中心にマイナスY軸方向に時計回りに移動させる。その結果、第二調整板20は、段付ねじ91を中心に(Y軸を中心に)回転(マイナスY軸方向に時計回りに回転)することができる。すなわち、ソレノイド78によって、Z軸移動金具40,41へのギアードモーター72の駆動の伝達を逆方向移動に制御することによって、Z軸移動金具40,41を互いに逆方向に移動させて、Y軸を中心とした回転方向位置の調整を行うことができる。このとき、段付ねじ90は長穴20bに対してZ軸方向に僅かに遊びを持ってねじ止めされているため、第二調整板20の回転ずれを吸収させることができる。
なお、上記では、第二調整板20をY軸を中心に時計回りに回転させることについて説明したが、プルソレノイド78がOFF状態でギアードモーター72を上記とは反対方向(時計回り)に回転させることによって、第二調整板20をY軸を中心にマイナスY軸方向に反時計回りに回転させることができる。
(X軸回転)
図8は、本発明の実施形態によるX軸を中心に回転する動作を示すベース板8の平面図である。図8に示すように、プルソレノイド77に電流が流されていない状態(プルソレノイド77がOFF状態)において、制御回路からの指令によってプルソレノイド76に電流が流されると、プランジャー76aはプルソレノイド76の本体内に引き込まれる(プルソレノイド76がON状態)。このとき、プランジャー76aに固定されたギアホルダー30はマイナスZ軸方向(紙面下方向)に移動し、シャフト50に固定された傘歯車62aは、傘歯車61e,62bとの歯合から離間される。この状態(ソレノイド76がON状態、プルソレノイド77がOFF状態)でギアードモーター71をプラスZ軸方向に反時計回りに回転させると、シャフト50は平歯車55,56を介してプラスZ軸方向に時計回りに回転する。シャフト51a,52aは、傘歯車61gと歯合する傘歯車61f、62cを介してシャフト50の回転駆動が伝達され、シャフト51aはマイナスX方向に時計回りに回転し、シャフト52aはプラスX方向に時計回りに回転する。そして、支柱ボルト80a,80dは、傘歯車60a,60dと歯合する傘歯車61a,61dを介して、シャフト51a,52aの回転駆動が伝達されマイナスY軸方向に時計回りに回転する。
溶接ナット10a,10dは、第一調整板10に固定されており、支柱ボルト80a,80dに螺合している。従って、溶接ナット10a,10dは、支柱ボルト80a,80dの回転(マイナスY軸方向に時計回りに回転)に伴って、プラスY軸方向に移動する。その結果、溶接ナット10a,10dに固定された第一調整板10は、プラスZ軸方向に向かって低くなるように傾斜する(紙面上方向が低くなるように傾斜する)。このように、ソレノイド76,77によって支柱ボルト80a,80dへのギアードモーター71の駆動の伝達を制御(隣接2支柱を制御)することができるため、第一調整板10を、X軸を中心に回転(プラスX軸方向に反時計回りに回転)することができる。すなわち、各支柱ボルトの動作によって、X軸を中心とした回転方向位置の調整を行うことができる。このとき、ナット10a〜10dには、支柱ボルト80a〜80dに対して傾きが発生するが、投射ユニット1の位置調整に必要な回転角度は通常1度未満であるため、各ナットの遊びで傾き分を吸収している。
なお、上記では、第一調整板10をプラスX軸方向に反時計回りに回転させることについて説明したが、プルソレノイド76がON状態、かつプルソレノイド77がOFF状態でギアードモーター71を上記とは反対方向(時計回り)に回転させることによって、第一調整板10をプラスX軸方向に時計回りに回転させることができる。
(Z軸回転)
図9は、本発明の実施形態によるZ軸を中心に回転する動作を示すベース板8の平面図である。図9に示すように、プルソレノイド76に電流が流されていない状態(プルソレノイド76がOFF状態)において、制御回路からの指令によってプルソレノイド77に電流が流されると、プランジャー77aはプルソレノイド77の本体内に引き込まれる(プロソレノイド77がON状態)。このとき、プランジャー77aに固定されたギアホルダー31はプラスX軸方向(紙面右方向)に移動し、傘歯車62b,62cは傘歯車62a,61gとの歯合から離間される。この状態(プルソレノイド76がOFF状態、プルソレノイド77がON状態)でギアードモーター71をプラスZ軸方向に反時計回りに回転させると、シャフト50は平歯車55,56を介してプラスZ軸方向に時計回りに回転する。シャフト51aは、傘歯車61gと歯合する傘歯車61fを介してシャフト50の回転駆動が伝達されてマイナスX軸方向に時計回りに回転する。同時に、シャフト51bは、傘歯車62aと歯合する傘歯車61eを介してシャフト50の回転駆動が伝達されてマイナスX軸方向に時計回りに回転する。そして、支柱ボルト80a,80bは、傘歯車60a,60bと歯合する傘歯車61a,61bを介して、シャフト51a,51bの回転駆動が伝達されマイナスY軸方向に時計回りに回転する。
溶接ナット10a,10bは、第一調整板10に固定されており、支柱ボルト80a,80bに螺合している。従って、溶接ナット10a,10bは、支柱ボルト80a,80bの回転(マイナスY軸方向に時計回りに回転)に伴って、プラスY軸方向に移動する。その結果、溶接ナット10a,10bに固定された第一調整板10は、プラスX軸方向に向かって低くなるように傾斜する(紙面右方向が低くなるように傾斜する)。このように、ソレノイド76,77によって支柱ボルト80a,80bへのギアードモーター71の駆動の伝達を制御(隣接2支柱動作を制御)することができるため、第一調整板10を、Z軸を中心に回転(プラスZ軸方向に時計回りに回転)することができる。すなわち、各支柱ボルトの動作によって、Z軸を中心とした回転方向位置の調整を行うことができる。このとき、ナット10a〜10dには、支柱ボルト80a〜80dに対して傾きが発生するが、投射ユニット1の位置調整に必要な回転角度は通常1度未満であるため、各ナットの遊びで傾き分を吸収している。
なお、上記では、第一調整板10をプラスZ軸方向に時計回りに回転させることについて説明したが、プルソレノイド76がOFF状態、かつプルソレノイド77がON状態でギアードモーター71を上記とは反対方向(時計回り)に回転させることによって、第一調整板10をプラスZ軸方向に反時計回りに回転させることができる。
(Y軸並進)
図10は、本発明の実施形態によるY軸方向の並進の動作を示すベース板8の平面図である。図10に示すように、プルソレノイド76およびプルソレノイド77に電流が流されていない状態(プルソレノイド76およびプルソレノイド77がOFF状態)において、ベース板8を構成する傘歯車はすべて歯合した状態となる。この状態でギアードモーター71をプラスZ軸方向に反時計回りに回転させると、シャフト50は平歯車55,56を介してプラスZ軸方向に時計回りに回転する。シャフト51a,51b,52a,52bのそれぞれは、傘歯車61g,62aと歯合する傘歯車61f,61e,62b,62cを介してシャフト50の回転駆動が伝達される。そして、支柱ボルト80a〜80dは、傘歯車60a〜60dと歯合する傘歯車61a〜61dを介して、シャフト51a,51b,52a,52bの回転駆動が伝達されマイナスY軸方向に時計回りに回転する。
溶接ナット10a〜10dは、第一調整板10に固定されており、支柱ボルト80a〜80dに螺合している。従って、溶接ナット10a〜10dは、支柱ボルト80a〜80dの回転(マイナスY軸方向に時計回りに回転)に伴って、プラスY軸方向に同時に同一速度で移動する。その結果、溶接ナット10a〜10dに固定された第一調整板10は、プラスY軸方向に並進する。このように、ソレノイド76,77によって支柱ボルト80a〜80dへのギアードモーター71の駆動の伝達を制御することができるため、第一調整板10を、プラスY軸方向に並進(4支柱一括動作)することができる。すなわち、各支柱ボルトの動作によって、Y軸方向の並進移動位置の調整を行うことができる。
なお、上記では、第一調整板10をプラスY軸方向に並進させることについて説明したが、プルソレノイド76およびプルソレノイド77がOFF状態でギアードモーター71を上記とは反対方向(時計回り)に回転させることによって、第一調整板10をマイナスY軸方向に並進させることができる。
以上のことから、本実施形態による位置調整装置によれば、6自由度の位置調整を2つの調整板で行うことが可能であるため、従来の位置調整装置よりも部品点数を削減してコストを低減することができる。また、電動による6自由度の位置調整を3つのモーターで行うことが可能であるため、従来の位置調整装置よりもコストを削減することができる。また、調整板を4本の支柱で支持しているため、位置調整装置上に積載する投射ユニットの荷重に対して十分な強度を得ることができる。
なお、本発明の実施形態では、投射型映像表示装置として背面投射型映像表示装置に備えられる位置調整装置について説明したが、背面投射型映像表示装置に限らず、いかなる投射ユニットを備える投射型映像表示装置に対しても適用可能である。
1 投射ユニット、2 キャビネット、3 スクリーン、4 反射ミラー、5 位置調整装置、8 ベース板、8a,8b 起立部、10 第一調整板、10a,10b,10c,10d 溶接ナット、10e,10f,10g 起立部、20 第二調整板、20a,20b 長穴、30 ギアホルダー、30a 長穴、31 ギアホルダー、31a 長穴、31b 曲げ部、32 ギアホルダー、32a 長穴、35 取付金具、40 Z軸移動金具、40a めねじ、41 Z軸移動金具、41a めねじ、45 X軸移動金具、45a めねじ、50 シャフト、50a Dカット、51a,51b シャフト、52a,52b シャフト、53 シャフト、55,56,57,58 平歯車、60a,60b,60c,60d 傘歯車、61a,61b,61c,61d,61e,61f,61g 傘歯車、62a,62b,62c 傘歯車、67,68 傘歯車、69 二連傘歯車、69a 第1歯車、69b 第2歯車、71,72,73 ギアードモーター、76 プルソレノイド、76a プランジャー、77 プルソレノイド、77a プランジャー、78 プルソレノイド、78a プランジャー、80a,80b,80c,80d 支柱ボルト、85,86 調整ボルト、90,91 段付ねじ、94 ナット、95 ねじ、96 セットカラー、97 Cリング。

Claims (3)

  1. 互いに直交するXYZ軸空間を想定し、前記空間においてXZ平面に平行なベース板と、
    前記ベース板の四隅に各々前記Y軸方向に立設された支柱と、
    各前記支柱によって支持され、各前記支柱の動作によって、前記X軸を中心とした回転方向位置の調整と、前記Z軸を中心とした回転方向位置の調整と、前記Y軸方向の並進移動位置の調整とを行う第1の調整板と、
    前記第1の調整板の中心に設けられ、前記X軸方向に移動可能な第1の移動金具と、
    前記第1の調整板の所定の対向端に設けられ、前記Z軸方向に移動可能な1対の第2の移動金具と、
    前記第1の移動金具に対して前記Z軸方向に移動可能に支持されるとともに、前記第2の移動金具に対して前記X軸方向に移動可能に支持され、前記第1の移動金具を動作させることによる前記X軸方向の並進移動位置の調整と、各前記第2の移動金具を同一方向に移動させることによる前記Z軸方向の並進移動位置の調整と、各前記第2の移動金具を互いに逆方向に移動させることによる前記Y軸を中心とした回転方向位置の調整とを行う第2の調整板と、
    を有する位置調整装置と、
    前記位置調整装置上に配置された投射ユニットと、
    を備える、投射型映像表示装置。
  2. 前記ベース板は、
    各前記支柱を動作させる第1のモーターと、
    各前記支柱への前記第1のモーターの駆動の伝達を4支柱一括動作および2通りの隣接2支柱動作の間で制御する第1のソレノイドおよび第2のソレノイドと、
    を備えることを特徴とする、請求項1に記載の投射型映像表示装置。
  3. 前記第1の調整板は、
    前記第1の移動金具を動作させる第2のモーターと、
    前記1対の第2の移動金具を動作させる第3のモーターと、
    前記1対の第2の移動金具への前記第3のモーターの駆動の伝達を前記同一方向移動と前記逆方向移動との間で制御する第3のソレノイドと、
    を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の投射型映像表示装置。
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