JP2012037710A - 投写型映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】羽根無し送風機組立体を用いることにより、液晶パネル、偏光板などの光学部品における光透過面の中心部分を効率的に冷却するとともに光透過面全体を均等に冷却できるようにした投写型映像表示装置を提供すること。
【解決手段】光源ランプからの光を変調する液晶ライトバルブ30を構成する光学部品を冷却する冷却システムを備えている。また、液晶ライトバルブ30を構成する光学部品の光透過面に対し、光の透過に支障を与えることなく垂直に冷却風を吹き付けることのできる羽根無し送風機組立体70が設けられている。羽根無し送風機組立体70は、具体的には、機内または機外の空気を一次空気として取り入れる環状ダクト72と、環状ダクト72の内周側に形成される中央開口部73と、中央開口部73の空気を誘引するように環状ダクト72の側面に開口する環状ノズル74とを備えたものである。
【選択図】図3
【解決手段】光源ランプからの光を変調する液晶ライトバルブ30を構成する光学部品を冷却する冷却システムを備えている。また、液晶ライトバルブ30を構成する光学部品の光透過面に対し、光の透過に支障を与えることなく垂直に冷却風を吹き付けることのできる羽根無し送風機組立体70が設けられている。羽根無し送風機組立体70は、具体的には、機内または機外の空気を一次空気として取り入れる環状ダクト72と、環状ダクト72の内周側に形成される中央開口部73と、中央開口部73の空気を誘引するように環状ダクト72の側面に開口する環状ノズル74とを備えたものである。
【選択図】図3
Description
本発明は、投写型映像表示装置に関し、特に、液晶ライトバルブを用いた投写型映像表示装置における光学部品の冷却に関する。
従来、投写型映像表示装置として液晶投写型映像表示装置が普及している。この液晶投写型映像表示装置は、光源からの光を透過型液晶パネルに照射するとともに、入力された映像信号に基づいて液晶ライトバルブを駆動することにより液晶ライトバルブから変調された映像光を出射し、さらに、投写レンズを介してこの出射光を投写するものである。
また、液晶投写型映像表示装置は、光源ランプとしては非常に高輝度な光源ランプが用いられている。このため、光学系を構成する光学部品の中には光源ランプの発熱により高温となるため冷却を必要とするものがある。このような部品として、光源ランプの他に液晶ライトバルブを構成する液晶パネル、偏光板などを挙げることができる。そして、これら光学部品は、冷却ファンから送られてくる冷却用空気により冷却されているが、近年は高輝度化の傾向にあって発熱量が増大しているため、冷却性能の向上が重要な課題となっている。また、冷却風量の増加に伴い送風機の騒音も大きくなってきている。
ところで、光学部品の冷却システムは、必要冷却熱量、構造などの相違により、一般に光源ランプの冷却と液晶ライトバルブの冷却とは別系統で行われており、本発明は後者の冷却システムに関する。その一般的な例を図6に図示する。この図に示すように、従来の冷却システムは、機外または機内から冷却用空気を吸入する冷却ファン101、冷却対象の光学部品102、光学部品の下方に配置された冷却空気を搬送するための搬送用ダクト103、搬送用ダクト103から冷却対象の光学部品に対し冷却用空気を吹き付ける吹出口104などを備えている。なお、この例における、光学部品102は、液晶パネル105、入射側偏光板106及び出射側偏光板107などから構成されている。また、冷却ファン101としてシロッコファンや軸流ファン等が用いられている。
さらに、冷却ファン101により吸入され、搬送用ダクト103を通じて搬送された冷却空気は、吹出口104より冷却対象の光学部品102である液晶パネル105、入射側偏光板106及び出射側偏光板107の光透過面に平行に上方に向けて吹き出され、これら光学部品102が冷却されるように構成されていた。なお、図6において、109は光軸、110はコンデンサーレンズ、111はクロスダイクロイックプリズム、112は投写レンズをそれぞれ示す。また、このような公知例としては、特許文献1、特許文献2等を挙げることができる。
ところが、このような従来の冷却システムにおいては、吹出口104から吹き出された冷却用空気は、液晶パネル105、入射側偏光板106及び出射側偏光板107の光透過面に対し平行に流されている。このため、最も温度が高くなるこれら光透過面の中央部や、吹出口104から遠い部分に対し必要な冷却空気量を供給することが難しく、効率のよい冷却効果を得ることが困難であった。また、これにより輝度むらが生じやすく映像品質の低下を招いていた。
こうしたことから、本発明者は、上記吹出口に代わり羽根無し送風機組立体として知られる吹出機構を用いることを考え付いた。このような羽根無し送風機組立体としては、特許文献3、特許文献4等により公知となっているものがある。そこで、本発明を説明する前に、先ず羽根無し送風機組立体の概要を、図7〜図9に基づき説明する。
従来公知の羽根無し送風機組立体は、図7に示すように基部150の上に環状ダクト160が取り付けられたもので、基部150には従来一般のモータ駆動の送風機151が内蔵されている(図8参照)。また、この送風機151から一次空気が環状ダクト160に送られ、環状ダクト160に形成された環状ノズル161から1次空気が噴出される。そして、一次空気が環状ノズル161を通過する際に、コアンダ面162によるコアンダ効果により中央開口部163から二次空気が誘引される。これにより中央開口部163から、略均一の吹き出し空気が得られるようにしたものである。本発明は、このような送風機組立体を従来一般の吹出口に代わり用いることにより、光学部品を効率よく冷却するようにしたものである。
本発明は、前述の従来技術における問題点に鑑みなされたものであって、羽根無し送風機組立体を用いることにより、液晶パネル、偏光板などの光学部品における光透過面の中心部分を効率的に冷却するとともに光透過面全体を均等に冷却できるようにした投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の投写型映像表示装置は、光源ランプと、光源ランプからの光を変調する液晶ライトバルブと、液晶ライトバルブを構成する光学部品を冷却する冷却システムを備えた投写型映像表示装置において、前記液晶ライトバルブを構成する光学部品の光透過面に対し、光の透過に支障を与えることなく垂直に冷却風を吹き付けることのできる羽根無し送風機組立体を備えたことを特徴とする。
このような構成上の特徴を有する本発明の投写型映像表示装置によれば、羽根無し送風機組立体から液晶ライトバルブを構成する光学部品の光透過面に対し、光の透過に支障を与えることなく、冷却風が垂直に吹き付けられるので、光透過面の中央部が効率よく冷却されるとともに光透過面全体が均等に冷却される。これにより、輝度むらの低下による映像品質の低下が抑制される。
また、前記羽根無し送風機組立体は、機内または機外の空気を一次空気として取り入れる環状ダクトと、環状ダクトの内周側に形成される中央開口部と、中央開口部の空気を誘引するように前記環状ダクトの側面に開口する環状ノズルとを備えているものとすることができる。このように構成されていると、環状ダクトの内周側に形成される中央開口部から均一な冷却空気が光学部品の光透過面に吹き付けられる。また、中央開口部から吹き出される風量は、一次空気量より多くなるので効率よく冷却される。さらに、一次空気を供給する送風機の風量は、従来の冷却用送風機の風量よりも少なくなるので送風機の騒音を低減することができる。
また、前記環状ダクトは、冷却対象である光学部品に対向する面の形状が当該光学部品の光透過面に略相似する形状に形成されていることが好ましい。このように構成されていると、環状ダクトを必要最小限の大きさにすることができるので、羽根無し送風機組立体をコンパクトな構成とすることができる。
また、このような羽根無し送風機組立体において、前記環状ダクトは、中央開口部が冷却対象の光透過面より大きく形成されていることが好ましい。このように構成されていると、光透過面に対し全面的に均等な冷却風を吹きつけることができる。
また、前記羽根無し送風機組立体は、一次空気用ファンから搬送用ダクトを介して、機外又は機内空気を一次空気として前記環状ダクトへ搬送するように構成されていることが好ましい。このように構成されていると、一次空気用ファンと羽根無し送風機組立体とは別の位置に配置することができるので、これら部品の機種選択及びその配置に自由度ができる。したがって、光学系に対する一次空気用ファンの最適な組み付け設計を容易化することができる。
前記羽根無し送風機組立体は、液晶ライトバルブを構成する複数の光学部品の各光透過面に対向する位置にそれぞれ配置されていることが好ましい。液晶ライトバルブは、液晶パネル、入射側偏光板、出射側偏光板などの複数の光学部品が狭い空間を挟んで並列に配置されているが、このように構成されていると、各光学部品に対してその光透過面を効率よく冷却することができる。
前記複数の光学部品それぞれに対向して個別に配置されている各羽根無し送風機組立体は、共通の一次空気用ファンから共通の搬送用ダクトを介して前記環状ダクトに対し一次空気が搬送されるように構成されていることが好ましい。このように構成されていると、複数の各羽根無し送風機組立体に対し、一次空気用ファン及び一次空気を搬送する搬送用ダクトが1個で済むので、冷却システム全体を小型化することができる。
上記のような各投写型映像表示装置において、前記光源ランプからの光を赤色光、緑色光及び青色光色に分離する色分離光学系が設けられるとともに、前記液晶ライトバルブは、色分離された赤色光、緑色光、青色光毎に光変調するように構成され、さらに、各液晶ライトバルブを構成する光学部品毎に前記羽根無し送風機組立体が設けられていることが好ましい。このように構成されていると、3板式液晶投写型映像表示装置において、液晶ライトバルブを構成する各光学部品を効率よく冷却することができる。
また、前記冷却システムは、前記光源ランプを冷却する冷却システムとは別系統に形成されていることが好ましい。液晶ライトバルブの光学部品を冷却する冷却システムは、光源ランプの冷却システムとは風量、送風経路の空気抵抗、光学部品の配置場所等が相違する。したがって、液晶ライトバルブの光学部品を冷却する冷却システムは、光源ランプの冷却システムとは別システムとすることにより、最適設計を行うことが容易化される。
本発明によれば、送風機組立体から光学部品の光透過面に対し、光の透過に支障を与えることなく、冷却風が垂直に吹き付けられるので、光透過面の中央部が効率よく冷却されるとともに光透過面全体が均等に冷却される。これにより、輝度むらの低下による映像品質の低下が抑制される。
以下、本発明の実施の形態に係る投写型映像表示装置について図面に基づいて説明する。先ずその光学系について図1に基づき説明する。
この投写型映像表示装置は、3板式液晶投写型映像表示装置であって、その光学系として、照明光を射出する照明光学系10、照明光学系10から射出された照明光を赤色光、緑色光及び青色光に分離する色分離光学系20を備えている。さらに、この光学系には、色分離光学系20によって分離された赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ変調する各色光用の液晶ライトバルブ30r,30g,30bと、液晶ライトバルブ30r,30g,30bにより変調された変調光を合成する色合成光学系40とを備えている。また、この光学系は、色合成光学系40から射出された合成光をカラー映像光としてスクリ−ン60等に対し拡大投写するための投写光学系50を備えている。
この投写型映像表示装置は、3板式液晶投写型映像表示装置であって、その光学系として、照明光を射出する照明光学系10、照明光学系10から射出された照明光を赤色光、緑色光及び青色光に分離する色分離光学系20を備えている。さらに、この光学系には、色分離光学系20によって分離された赤色光、緑色光及び青色光をそれぞれ変調する各色光用の液晶ライトバルブ30r,30g,30bと、液晶ライトバルブ30r,30g,30bにより変調された変調光を合成する色合成光学系40とを備えている。また、この光学系は、色合成光学系40から射出された合成光をカラー映像光としてスクリ−ン60等に対し拡大投写するための投写光学系50を備えている。
照明光学系10は、光源ランプ11、インテグレータレンズ12、偏光変換素子13、及びコンデンサーレンズ14を有している。光源ランプ11としては、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプなどの放電型ランプを発光体として使用するととともに、発光体からの照射光がリフレクタによって平行光となって、発光体の軸方向に出射されるように構成されている。
光源ランプ11から出射された光束は、入射側に配設される第1レンズアレイと、出射側に配設される第2レンズアレイとからなるインテグレータレンズ12に照射される。インテグレータレンズ12に照射された光束は、第1レンズアレイの複数のセルレンズにより複数の微小な部分光束に分割される。そして、第1レンズアレイから出射された複数の部分光束のそれぞれが、対応する第2レンズアレイのセルレンズ上に集光される。また、インテグレータレンズ12から出射された光束は、偏光変換素子13において光を所定の偏光光に揃えられ、コンデンサーレンズ14を通して色分離光学系20へ出射される。
偏光変換素子13は、小さな複数の偏光ビームスプリッタアレイによって構成されており、インテグレータレンズ12からの光を1種類の偏光に変換してコンデンサーレンズ14に出射する。
色分離光学系20は、ダイクロイックミラー21,22、反射ミラー23,24,25、リレーレンズ26,27、コンデンサーレンズ28r、28g、28bなどから構成されたものであって、照明光学系10から射出される照明光を赤色光、緑色光及び青色光に分離する機能を有している。
第1のダイクロイックミラー21は、赤色光を透過させるとともに、緑色光及び青色光を反射する。第1のダイクロイックミラー21を透過した赤色光は、反射ミラー23で反射され、コンデンサーレンズ28rを透過して赤色光用液晶ライトバルブ30rに導かれる。コンデンサーレンズ28rは、照明光学系10からの複数の部分光束がそれぞれ赤色光用液晶ライトバルブ30rを照明するように集光し、各部分光束がそれぞれ略平行な光束となるように設定されている。なお、後述する緑色光用液晶ライトバルブ30g及び青色光用液晶ライトバルブ30bの入射側に配設されたコンデンサーレンズ28g,28bもコンデンサーレンズ28rと色光を異にするが同様に設定されている。
第1のダイクロイックミラー21で反射された緑色光と青色光のうち緑色光は、第2のダイクロイックミラー22によって反射され、コンデンサーレンズ28gを透過して緑色光用液晶ライトバルブ30gに導かれる。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー22を透過し、リレーレンズ26、反射ミラー24、リレーレンズ27を順次通過して青色光用液晶ライトバルブ30bに導かれる。
赤色光用液晶ライトバルブ30rは、入射側に配置された入射側偏光板31r、透過型の液晶パネル32r、出射側に配置された出射側偏光板33rなどから構成されている。また、緑色光用液晶ライトバルブ30gは、入射側に配置された入射側偏光板31g、透過型の液晶パネル32g、出射側に配置された出射側偏光板33gなどから構成され、青色光用液晶ライトバルブ30bは、入射側に配置された入射側偏光板31b、透過型の液晶パネル32b、出射側に配置された出射側偏光板33bなどから構成されている。
色合成光学系40は、クロスダイクロイックプリズム41などから構成されている。また、クロスダイクロイックプリズム41は、赤色光用液晶ライトバルブ30rにて変調されて出射された赤色光を反射させる反射面41r及び青色光用液晶ライトバルブ30bにて変調されて出射された青色光を反射させる反射面41bを備えている。そして、クロスダイクロイックプリズム41に入射した赤色光及び青色光は反射面41r,41bで反射され、クロスダイクロイックプリズム41に入射して直進透過する緑色光と合成され、合成光がカラー映像として出射されるように構成されている。
投写光学系50は、クロスダイクロイックプリズム41の出射側に配置されており、投写レンズユニット51と、投写映像を上下左右に移動させためのレンズシフト機構(具体的な構成は図示せず)などから構成されている。
以上のような構成の光学系には、光源ランプ11以外に冷却を必要とする光学部品が含まれている。このような光学部品として代表的なものは、各色光用の液晶ライトバルブ30r,30g,30bを構成する各光学部品である。より具体的には、この実施の形態においては、液晶パネル32r,32g,32b、入射側偏光板31r,31g,31b、出射側偏光板33r,33g,33bであって、これら光学部品は、光源ランプ11を冷却する冷却システムとは別個の冷却システムにより冷却されている。
次に、図2〜図4に基づき液晶ライトバルブ30r,30g,30bを構成する光学部品の冷却システムについて説明する。なお、各色光の液晶ライトバルブ30r,30g,30bを構成する光学部品の冷却システムについてはそれぞれ同様のものであるので、その一例を代表的に採り上げて説明する。なお、以下の説明において、各色光用の部品を代表して記載するときは、液晶ライトバルブ30、入射側偏光板31、液晶パネル32、出射側偏光板33のようにr,g,bを付さない符号で記載するものとする。
液晶ライトバルブ30を構成する光学部品を冷却する冷却システムは、図2に示すように、この光学部品である入射側偏光板31、液晶パネル32、出射側偏光板33のそれぞれの光透過面に対向する位置に羽根無し送風機組立体70が設けられている。これにより、羽根無し送風機組立体70から各光透過面に対し冷却風が垂直に吹き付けられるように構成されている。また、これら複数の羽根無し送風機組立体70に対し一次空気を搬送する搬送用ダクト81と、搬送用ダクト81へ一次空気を供給するための、通常のモータ駆動の一次空気用ファン82とが設けられている。
羽根無し送風機組立体70は、図3に示すように、内部通路71を備えた環状ダクト72と、環状ダクト72の内周側に形成された中央開口部73と、中央開口部73の空気を誘引するように環状ダクト72の側面に開口する環状ノズル74(図3(b)参照)を備えている。また、羽根無し送風機組立体70は、搬送用ダクト81から環状ダクト72の内部通路71へ一次空気を導くための連絡通路75とを備えている。
環状ダクト72は、連絡通路75との連絡部以外では内部通路71が連続しており、この内部通路71により連絡通路75からの一次空気が円滑に流通するように形成されている。また、環状ダクト72を形成する壁体は、中央開口部73側の壁面に、内部通路71を流通する一次空気を吹き出す環状ノズル74が形成されるように、壁体を巻き込んだような構造で形成されている。
環状ノズル74は、図4に示すように、内部通路71に直交する断面で見ると、内部通路71から空気流を受け付ける流入口76から流出口まで次第に幅が狭くなるスリットに形成されるとともに、流入口76に連続してコアンダ面77が設けられている。コアンダ面77は、流入口76からコアンダ面77に沿って流れる一次空気がコアンダ効果により中央開口部73の空気を誘引して、増量された二次空気流が形成されるように構成されている。
連絡通路75は、搬送用ダクト81から環状ダクト72へ一次空気を導く際に空気抵抗が小さくなるように、搬送用ダクト81との接続部の通路が大きくなるようにし、環状ダクト72の接続部では絞られた形状に形成されている。
前記モータ駆動の一次空気用ファン82は、シロッコファンが用いられており、高静圧の吐出圧力であって、かつ静粛な運転が行えるように配慮されている。また、この一次空気用ファン82は、搬送用ダクト81を介して前記羽根無し送風機組立体70に接続されているので、一次空気用ファン82の機種選択や配置場所として最適のものを選ぶことが容易になる。また、一次空気用ファン82及び搬送用ダクト81は、液晶ライトバルブ30、入射側偏光板31、液晶パネル32、出射側偏光板33を冷却する複数の羽根無し送風機組立体70に対し共通の一次空気供給部材として機能している。なお、赤色光、緑色光、及び青色光用の液晶ライトバルブ30r,30g,30bに対し共通の一次空気用ファン82が用いられているが、搬送用ダクト81は、配置場所が異なるそれぞれの液晶ライトバルブ30r,30g,30bに対し連絡されている。
以上のように構成された3板式液晶投写型映像表示装置における冷却システムは、次のように動作する。
この液晶投写型映像表示装置の運転中は、光源ランプ11の点灯により液晶ライトバルブ30を構成する光学部品が温度上昇するが、上述の冷却システムにより冷却される。この冷却システムにおいては、図示しない吸込口より機外空気を吸い込むように構成された機内から、一次空気が一次空気用ファン82により吸い込まれる。一次空気用ファン82により吸い込まれた機内空気は、一次空気として搬送用ダクト81を介して液晶ライトバルブ30、入射側偏光板31、液晶パネル32の光透過面に対向して配置される各羽根無し送風機組立体70に対し搬送される。この一次空気は、連絡通路75を介して環状ダクト72内の内部通路71に送られる。
この液晶投写型映像表示装置の運転中は、光源ランプ11の点灯により液晶ライトバルブ30を構成する光学部品が温度上昇するが、上述の冷却システムにより冷却される。この冷却システムにおいては、図示しない吸込口より機外空気を吸い込むように構成された機内から、一次空気が一次空気用ファン82により吸い込まれる。一次空気用ファン82により吸い込まれた機内空気は、一次空気として搬送用ダクト81を介して液晶ライトバルブ30、入射側偏光板31、液晶パネル32の光透過面に対向して配置される各羽根無し送風機組立体70に対し搬送される。この一次空気は、連絡通路75を介して環状ダクト72内の内部通路71に送られる。
内部通路71を流通する一次空気は、流入口76から環状ノズル74に入る。また、流入口76から流入した一次空気はコアンダ面77に沿って吹き出され、コアンダ面77のコアンダ効果により中央開口部73の空気を誘引して、増量された二次空気として中央開口部73から吹き出される。この二次空気流は、中央開口部73の開口面から垂直方向に均等に吹き出される。したがって、液晶ライトバルブ30を構成する光学部品の光透過面に対し垂直方向に冷却空気が吹き付けられ、その結果従来冷却され難いとされていた光透過面の中央部は勿論、図6における吹出口104から遠くの部分を含め、全体的に均一に効率よく冷却される。
本発明に係る投写型映像表示装置は、以上のごとく構成されているので、次のような効果を奏することができる。
(1)液晶ライトバルブ30を構成する光学部品の光透過面に対し、光の透過に支障を与えることなく垂直に冷却風を吹き付けることのできる羽根無し送風機組立体70が設けられているので、温度が高くなり易い光透過面の中央部が効率よく冷却されるとともに光透過面全体が均等に冷却される。これにより、輝度むらが抑制され、映像品質の低下が抑制される。
(1)液晶ライトバルブ30を構成する光学部品の光透過面に対し、光の透過に支障を与えることなく垂直に冷却風を吹き付けることのできる羽根無し送風機組立体70が設けられているので、温度が高くなり易い光透過面の中央部が効率よく冷却されるとともに光透過面全体が均等に冷却される。これにより、輝度むらが抑制され、映像品質の低下が抑制される。
(2)羽根無し送風機組立体70は、機内空気を一次空気として取り入れる環状ダクト72と、環状ダクト72の内周側に形成される中央開口部73と、中央開口部73の空気を誘引するように環状ダクト72の側面に開口する環状ノズル74とを備えている。したがって、環状ダクト72の内周側に形成される中央開口部73から均一な冷却空気が光学部品の光透過面に吹き付けられる。また、その風量も、一次空気量より多くなるので効率よく冷却されるとともに、一次空気を供給する一次空気用ファン82の風量を従来の冷却用ファンの風量よりも少なくすることができるので一次空気用ファン82の騒音を低減することができる。
(3)前記環状ダクト72は、冷却対象である光学部品に対向する面の形状が当該光学部品の光透過面に略相似する形状に形成されているので、環状ダクト72を必要最小限の大きさにすることができる。したがって、羽根無し送風機組立体70をコンパクトに構成することができる。
(4)また、このような羽根無し送風機組立体70において、環状ダクト72は、中央開口部73が冷却対象の光透過面より大きく形成されているので、光透過面に対し全面的に均等な冷却風を吹きつけることができる。
(5)羽根無し送風機組立体70は、一次空気用ファン82から搬送用ダクト81を介して環状ダクト72に対し機内空気が一次空気として搬送されるように構成されているので、一次空気用ファン82の機種選択及びその配置に自由度ができ、光学系に対する一次空気用ファン82の最適な組み付け設計を容易化することができる。
(6)羽根無し送風機組立体70は、液晶ライトバルブ30を構成する複数の光学部品すなわち、液晶パネル32、入射側偏光板31、出射側偏光板33毎に、これら光学部品の光透過面に対向した位置に配置されているので、各光学部品を効率よく冷却することができる。
(7)各羽根無し送風機組立体70は、共通の一次空気用ファン82から共通の搬送用ダクト81を介して環状ダクト72に対し一次空気が搬送されるように構成されているので、冷却システムが簡素化され、全体が小型化される。
(8)また、このような投写型映像表示装置において、光源ランプ11からの光を赤色光、緑色光及び青色光色に分離する色分離光学系20が設けられている。また、液晶ライトバルブ30は、色分解された赤色光、緑色光、青色光毎に光変調するように構成され、さらに、各液晶ライトバルブ30を構成する光学部品毎に羽根無し送風機組立体70が設けられている。従って、3板式液晶投写型映像表示装置において、液晶ライトバルブ30を構成する各光学部品を効率よく冷却することができる。
(9)また、上記冷却システムは、光源ランプ11を冷却する冷却システムとは風量、送風経路の空気抵抗、光学部品の配置場所等が相違するため。光源ランプ11の冷却システムとは別系統に形成されている。したがって、上記液晶ライトバルブ30を冷却する冷却システムの最適設計が容易化されている。
(変形例)
上記実施の形態において以下のように変更することもできる。
・上記実施の形態において、一次空気用ファン82は、機内空気を吸入するように構成されているが、機外空気を直接吸入するように構成されていてもよい。
上記実施の形態において以下のように変更することもできる。
・上記実施の形態において、一次空気用ファン82は、機内空気を吸入するように構成されているが、機外空気を直接吸入するように構成されていてもよい。
・一次空気用ファン82は、シロッコファンにより形成されているが、他形式のファンを使用してもよい。例えば、プロペラファンやターボファンを使用してもよい。
・環状ダクト72に形成される環状ノズル74は、図4に記載のような構造でなくてもよい。例えば、図5に示すように、巻き込んだ湾曲形状の壁体の先端に湾曲壁面に対し直交するような形状をなして突出する壁体を形成し、この壁体をコアンダ面77としてもよい。このように構成すると、環状ダクト72の内部通路71の断面形状及びコアンダ面77の形状に自由度が得られるので、環状ダクト72を小型化しながらコアンダ面77を大きくすることが可能になる。
・環状ダクト72に形成される環状ノズル74は、図4に記載のような構造でなくてもよい。例えば、図5に示すように、巻き込んだ湾曲形状の壁体の先端に湾曲壁面に対し直交するような形状をなして突出する壁体を形成し、この壁体をコアンダ面77としてもよい。このように構成すると、環状ダクト72の内部通路71の断面形状及びコアンダ面77の形状に自由度が得られるので、環状ダクト72を小型化しながらコアンダ面77を大きくすることが可能になる。
・上記実施の形態においては、投写型映像表示装置として光変調素子に液晶パネルを用いた所謂3板式液晶投写型映像表示装置を示したが、これに限定されるものではなく、他の画像光生成系を備えた投写型プロジェクタとしてもよい。例えば、DLP(Digital Light Processingテキサス・インスツルメンツ(TI社)の登録商標)方式のプロジェクタにおいても本発明を適用することができる。
本発明に係る投写型映像表示装置は、ホームシアター、会議室、研修室、教室、娯楽場、各種展示室、スタジオなど多方面の施設における画像表示システムとして利用することができる。
11…光源ランプ、20…色分離光学系、30,30b,30g,30r…液晶ライトバルブ、70…羽根無し送風機組立体、72…環状ダクト、73…中央開口部、74…環状ノズル、81…搬送用ダクト、82…一次空気用ファン。
Claims (9)
- 光源ランプと、光源ランプからの光を変調する液晶ライトバルブと、液晶ライトバルブを構成する光学部品を冷却する冷却システムを備えた投写型映像表示装置において、
前記液晶ライトバルブを構成する光学部品の光透過面に対し、光の透過に支障を与えることなく垂直に冷却風を吹き付けることのできる羽根無し送風機組立体を備えた
ことを特徴とする投写型映像表示装置。 - 前記羽根無し送風機組立体は、機内または機外の空気を一次空気として取り入れる環状ダクトと、環状ダクトの内周側に形成される中央開口部と、中央開口部の空気を誘引するように前記環状ダクトの側面に開口する環状ノズルとを備えていることを特徴とする請求項1記載の投写型映像表示装置。
- 前記環状ダクトは、冷却対象である光学部品の光透過面に略相似する形状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の投写型映像表示装置。
- 前記環状ダクトは、中央開口部が冷却対象の光透過面より大きく形成されていることを特徴とする請求項3記載の投写型映像表示装置。
- 前記羽根無し送風機組立体は、一次空気用ファンから搬送用ダクトを介して前記環状ダクトに対し機外又は機内空気が一次空気として搬送されるように構成されていることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の投写型映像表示装置。
- 前記羽根無し送風機組立体は、液晶ライトバルブを構成する複数の光学部品の各光透過面に対向する位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の投写型映像表示装置。
- 前記複数の光学部品それぞれに対向して個別に配置されている各羽根無し送風機組立体は、共通の一次空気用ファンから共通の搬送用ダクトを介して前記環状ダクトに対し一次空気が搬送されるように構成されていることを特徴とする請求項6記載の投写型映像表示装置。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の投写型映像表示装置において、前記光源ランプからの光を赤色光、緑色光及び青色光色に分離する色分離光学系が設けられるとともに、前記液晶ライトバルブは、色分離された赤色光、緑色光、青色光毎に光変調するように構成され、さらに、各液晶ライトバルブを構成する光学部品毎に前記羽根無し送風機組立体が設けられていることを特徴とする投写型映像表示装置。
- 前記冷却システムは、前記光源ランプを冷却する冷却システムとは別系統に形成されていることを特徴とする請求項8記載の投写型映像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010177386A JP2012037710A (ja) | 2010-08-06 | 2010-08-06 | 投写型映像表示装置 |
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JP2012037710A true JP2012037710A (ja) | 2012-02-23 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106246612A (zh) * | 2016-09-30 | 2016-12-21 | 广东美的环境电器制造有限公司 | 无叶风扇 |
-
2010
- 2010-08-06 JP JP2010177386A patent/JP2012037710A/ja active Pending
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