JP2012036762A - 触媒劣化判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、コストを抑制しつつ、精度良く排気浄化手段の劣化を判定することのできる触媒劣化判定装置を提供する。
【解決手段】Sパージ処理を実施中に劣化判定許可条件が成立すれば(S10,S12)、Sパージ処理用燃料添加に加えて、脱離雰囲気生成燃料添加とリッチ状態生成燃料添加と判定用燃料添加aと判定用燃料添加bからなる触媒劣化判定用燃料添加を燃料添加弁より行い(S14)、A/Fセンサにて検出される判定燃料添加a及びbに対応するA/F値の最小値であるA/F最小値MinAFa及びMinAFbよりA/F偏差を算出し(S16)、A/F偏差が所定偏差以上であれば、NOx吸蔵還元触媒が劣化していると判定する(S18,S20)。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化手段の劣化を判定する触媒劣化判定装置に関する。
内燃機関からの排気には、窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)等の有害な成分が含まれており、それらを無毒化するためにNOx吸蔵還元触媒や酸化触媒等の後処理装置である排気浄化触媒(排気浄化手段)を排気通路に設け、窒素(N)、二酸化炭素(CO)、水(HO)等に無毒化し排出するようにしている。
しかしながら、これらの排気浄化触媒は、排気の熱や燃料或いはオイルに含まれる硫黄分によって被毒することにより触媒性能が次第に劣化し、NOx、HC、CO等の有害な成分を十分に無毒化することが困難となる。
このようなことから、排気浄化触媒の上流と下流に排気中の酸素濃度を検出するOセンサと排気浄化触媒の温度を検出する触媒温度センサとを設け、上流側Oセンサの上流から燃料(還元剤)を供給し、それぞれのセンサの検出値に基づいて排気浄化触媒の劣化を判定するエンジンの排気浄化装置が開発されている(特許文献1)。
特開2003−83047号公報
このように、上記特許文献1のエンジンの排気浄化装置では、排気浄化触媒の上流と下流にOセンサを設けて酸素濃度を検出し、更に触媒温度センサを設けて排気浄化触媒の温度を検出するようにしている。
しかしながら、排気浄化触媒の劣化判定を行うために新たにOセンサ及び触媒温度センサを設けることは、コストアップとなり好ましいことではない。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、コストを抑制しつつ、精度良く排気浄化手段の劣化を判定することのできる触媒劣化判定装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の触媒劣化判定装置は、内燃機関の排気通路に設けられ、排気中の被酸化成分を酸化する酸化機能と、酸化雰囲気下で排気中の酸素を吸蔵する一方、還元雰囲気下で該吸蔵した酸素を脱離する酸素ストレージ機能とを有する排気浄化手段と、前記排気浄化手段の上流を流れる排気中に燃料を供給する燃料供給手段と、排気をリッチ状態とするリッチ状態生成供給と、前記排気浄化手段の劣化を判定するための劣化判定供給とを行うように前記燃料供給手段を制御する供給制御手段と、前記排気浄化手段の下流に設けられ排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、前記排気浄化手段の酸化機能の劣化を判定する劣化判定手段とを備え、前記供給制御手段は、前記劣化判定手段での前記排気浄化手段の劣化判定時に、排気をリッチ状態とする前記リッチ状態生成供給を連続的に行い、該リッチ状態生成供給の開始から所定時間経過後に所定間隔で該リッチ状態生成供給に加えて複数の前記劣化判定供給を行うように燃料供給手段を制御し、前記劣化判定手段は、前記酸素濃度検出手段にて検出される複数の前記劣化判定供給のそれぞれに対応する排気中の酸素濃度の変化に基づいて、前記排気浄化手段の劣化を判定することを特徴とする。
また、請求項2の触媒劣化判定装置では、請求項1において、前記劣化判定手段は、前記酸素濃度検出手段にて検出される複数の前記劣化判定供給のそれぞれに対応して変化する排気中の酸素濃度のうち、任意の2回の該劣化判定供給に対応する酸素濃度の最小値であるそれぞれの最小酸素濃度より、任意の2回の該劣化判定供給に対応する該最小酸素濃度の差である濃度偏差を算出し、該濃度偏差が所定濃度偏差以上であれば、前記排気浄化手段が劣化していると判定することを特徴とする。
また、請求項3の触媒劣化判定装置では、請求項1において、前記劣化判定手段は、前記酸素濃度検出手段にて検出される複数の前記劣化判定供給のそれぞれに対応して変化する排気中の酸素濃度のうち、任意の2回の該劣化判定供給に対応する酸素濃度の変化に基づきそれぞれの酸素濃度の変化率である酸素濃度変化率を算出し、それぞれの該劣化判定供給における該酸素濃度変化率の最大値と最小値の差である変化率の差を算出し、更に任意の2回の該劣化判定供給の該変化率の差の偏差である変化率偏差を算出して、該変化率偏差が所定変化率偏差以上であれば、前記排気浄化手段が劣化していると判定することを特徴とする。
また、請求項4の触媒劣化判定装置では、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記供給制御手段は、前記劣化判定手段での前記排気浄化手段の劣化判定開始時に、前記リッチ状態生成供給に加え、前記リッチ状態生成供給の前記燃料の供給量より多い該燃料を供給する脱離雰囲気生成供給を行うように燃料供給手段を制御することを特徴とする。
また、請求項5の触媒劣化判定装置では、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記排気浄化手段は、酸化雰囲気下で排気中の窒素酸化物を吸蔵する一方、還元雰囲気下で該吸蔵した窒素酸化物を脱離及び還元する窒素酸化物吸蔵機能を有し、該排気浄化手段が硫黄被毒状態にあるときに排気を高温でリッチ状態として吸蔵した硫黄を還元除去する硫黄還元処理を行う硫黄除去手段を更に備え、前記劣化判定手段は、前記硫黄除去手段での硫黄還元処理時に併せて前記排気浄化手段の劣化を判定することを特徴とする。
また、請求項6の触媒劣化判定装置では、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記排気浄化手段は、酸化触媒と、該酸化触媒の下流側に設けられ酸化雰囲気下で排気中の窒素酸化物を吸蔵する一方、還元雰囲気下で該吸蔵した窒素酸化物を脱離及び還元する窒素酸化物吸蔵触媒から構成される、前記窒素酸化物吸蔵触媒が硫黄被毒状態にあるとき排気を高温でリッチ状態として吸蔵した硫黄を還元除去する硫黄還元処理を行う硫黄除去手段を更に備え、前記劣化判定手段は、前記硫黄除去手段での硫黄還元処理時に併せて前記酸化触媒の劣化を判定することを特徴とする。
また、請求項7の触媒劣化判定装置では、請求項5または6において、更に前記硫黄還元処理の処理回数を検出する硫黄除去回数検出手段を備え、前記劣化判定手段は、前記硫黄除去回数検出手段にて検出される前記硫黄還元処理の処理回数が所定処理回数以上である時に劣化判定を実行することを特徴とする。
また、請求項8の触媒劣化判定装置では、請求項1乃至7のいずれかにおいて、更に前記内燃機関の搭載される車両の走行距離を検出し、走行距離を積算する走行距離検出積算手段と、前記内燃機関の排気温度を検出し、排気温度を積算する排気温度検出積算手段とのどちらか一方或いは双方を備え、前記劣化判定手段は、前記走行距離検出手段にて検出される走行距離の積算値が所定積算走行距離以上である時に、或いは前記排気温度積算値検出手段にて検出される前記排気温度の積算値が所定積算温度以上である時に劣化判定を実行することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、燃料供給手段を制御してリッチ状態生成供給を連続的に行い、排気をリッチ化することにより排気浄化手段に吸蔵されている酸素を放出し、更にリッチ化された排気中に所定間隔で複数回の劣化判定供給を行い、酸素濃度検出手段にて検出されるそれぞれの劣化判定供給に対応する排気中の酸素濃度変化に基づいて、排気浄化手段の劣化を判定するようにしている。
このように、劣化判定時に排気を常にリッチ状態として内燃機関の通常運転時に排気浄化手段に吸蔵された酸素を放出し、吸蔵された酸素が放出された後に劣化判定用の燃料を排気浄化手段に供給しているので、劣化判定時に行う劣化判定供給での排気浄化手段の酸化や燃料分解反応を安定的に行うことができる。また、複数の劣化判定供給による酸素濃度の変化に基づいて排気浄化手段の劣化を判定しているので、燃料供給手段や酸素濃度検出手段の絶対的な検出精度によらず、排気浄化手段の下流に設けられた酸素濃度検出手段の検出値より劣化判定を行うことができる。
従って、劣化判定時に安定的に酸化や燃料分解反応を行うことができ、更に排気浄化手段の上流に酸素濃度検出手段を設けることなく排気浄化手段の劣化を判定することができるので、コストを低減しつつ精度良く触媒の劣化を判定することができる。
また、請求項2の発明によれば、酸素濃度検出手段にて検出されるそれぞれの劣化判定供給に対応して変化する排気中の酸素濃度のうち、任意の2回の劣化判定供給に対応する酸素濃度の最小値であるそれぞれの最小酸素濃度より、それらの最小酸素濃度の差である濃度偏差を算出し、濃度偏差が所定濃度偏差以上であれば、排気浄化手段が劣化していると判定するようにしている。
このように、排気浄化手段の下流に設けられた酸素濃度検出手段にて検出された任意の2回の劣化判定供給に対応する酸素濃度の変化より、それぞれの劣化判定供給に対応した酸素濃度の最小値である最小酸素濃度を検出し、それらの濃度偏差より排気浄化手段の劣化を判定しているので、燃料供給手段や酸素濃度検出手段の絶対的な検出精度によらず、排気浄化手段の下流に設けられた酸素濃度検出手段の検出値より劣化判定を正確に行うことができる。
また、請求項3の発明によれば、酸素濃度検出手段にて検出される任意の2回の劣化判定供給に対応する排気中の酸素濃度の変化より、それぞれの劣化判定供給に対応した酸素濃度変化の変化率の最大値と最小値の差分である変化率の差を算出し、更にそれぞれの劣化判定供給の変化率の差の偏差である変化率偏差を算出し、変化率偏差が所定変化率偏差以上であれば、排気浄化手段が劣化していると判定するようにしている。
このように、排気浄化手段の下流に設けられた酸素濃度検出手段にて検出された任意の2回の劣化判定供給による酸素濃度の変化より、それぞれの劣化判定供給に対応した変化率よりそれぞれの変化率の差を算出し、それらの変化率の差より変化率偏差を算出し、変化率偏差より排気浄化手段の劣化を判定しているので、燃料供給手段や酸素濃度検出手段の絶対的な検出精度によらず、排気浄化手段の下流に設けられた酸素濃度検出手段の検出値より劣化判定を正確に行うことができる。
また、請求項4の発明によれば、排気浄化手段の劣化判定開始時に、リッチ状態生成供給に加え、リッチ状態生成供給の燃料の供給量より多い脱離雰囲気生成供給を行うようにしている。
このように、排気浄化手段の劣化判定開始時に脱離雰囲気生成供給を行っているので、排気浄化手段で吸蔵する酸素を短期間に確実に放出することができる。
従って、排気浄化手段に吸蔵した酸素を短期間に確実に放出することができ、劣化判定時に行う劣化判定供給での排気浄化手段での酸化や燃料分解反応を安定して行うことができるので精度良く触媒の劣化を判定することができる。
また、請求項5の発明によれば、排気浄化手段に吸蔵した硫黄分を還元除去する硫黄還元処理時に併せて排気浄化手段の劣化を判定するようにしているので、硫黄還元処理時において排気浄化手段が暖機された状態を利用して排気浄化手段の劣化判定が行われ、排気浄化手段を暖機するための燃料の消費を抑えることができ、燃費の悪化を防止することができる。
また、請求項6の発明によれば、排気浄化手段を酸化触媒と窒素酸化物吸蔵触媒とに分けて構成するようにしているので、燃料の酸化に機能を特化した高効率な触媒を設けることにより排気浄化効率が向上するとともに、酸化に伴う発熱を複数の触媒に分散することができ、排気浄化手段の耐久性を向上させることのできるシステムの劣化判定を行うことができる。
また、請求項7の発明によれば、硫黄還元処理の処理回数が所定処理回数以上である時に排気浄化手段の劣化を判定するようにしているので、触媒が劣化していない初期の排気浄化手段の劣化判定の実施回数を減らし、不要な劣化判定を抑制することができるので、更に燃費の悪化を防止することができる。
また、請求項8の発明によれば、走行距離検出積算手段にて検出及び積算される走行距離の積算値が所定積算走行距離以上である時に、或いは排気温度検出積算手段にて検出及び積算される排気温度の積算値が所定積算温度以上である時に排気浄化手段の劣化を判定するようにしているので、車両の走行状況に応じて排気浄化手段の劣化判定を行うことができ、触媒が劣化していない初期の不要な劣化判定を抑制することができるので更に燃費の悪化を防止することができる。
本発明に係る触媒劣化判定装置の概略構成図である。 本発明に係る触媒劣化判定装置におけるECUの内部構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施例に係る触媒劣化判定制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第1実施例に係るSパージ中における触媒劣化判定時の燃料添加量を示す特性図である。 本発明の第1実施例に係る触媒正常時の燃料添加量とA/Fセンサの出力値の変化を示すグラフである。 本発明の第1実施例に係る触媒劣化時の燃料添加量とA/Fセンサの出力値の変化を示すグラフである。 本発明の第2実施例に係る触媒劣化判定制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第2実施例に係るSパージ中における触媒劣化判定時の燃料添加量を示す特性図である。 本発明の第2実施例に係る触媒正常時の燃料添加量とA/Fの変化率の変化を示すグラフである。 本発明の第2実施例に係る触媒劣化時の燃料添加量とA/Fの変化率の変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る触媒劣化判定装置の概略構成図を示し、図2は、本発明に係る触媒劣化判定装置におけるECUの内部構成を示すブロック図を示している。
以下、本発明の触媒劣化判定装置の構成を説明する。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)1は多気筒の筒内直接噴射式内燃機関(例えばコモンレール式ディーゼルエンジン)であり、詳しくは、コモンレールに蓄圧された高圧燃料を各気筒の燃料噴射ノズル20に供給し、任意の噴射時期及び噴射量で当該燃料噴射ノズル20から各気筒の燃焼室11内に噴射可能な構成を成している。
また、エンジン1の各気筒には上下摺動可能なピストン2が設けられており、当該ピストン2はコンロッド3を介して図示しないクランクシャフトに連結されている。また、クランクシャフトの一端部には図示しないフライホイールが設けられており、当該フライホイールにはクランクシャフトの回転速度を検出するクランク角センサ22が設けられている。
また、燃焼室11にはインテークポート9とエキゾーストポート13が連通されている。
インテークポート9には、燃焼室11と当該インテークポート9の連通と遮断を行うインテークバルブ10が設けられており、エキゾーストポート13には、燃焼室11と当該エキゾーストポート13との連通と遮断を行うエキゾーストバルブ12が設けられている。
また、インテークポート9の上流には、新気を吸入する吸気ダクト4、吸入された新気中のゴミを取り除くエアークリーナ5、排気のエネルギを利用し吸入された新気を圧縮するターボチャージャ6の図示しないコンプレッサハウジング、圧縮され高温となった新気を冷却するインタークーラ7、吸入した空気を各気筒に分配するインテークマニフォールド8がそれぞれ連通するように設けられている。
また、エアークリーナ5の下流でありターボチャージャ6のコンプレッサハウジングの上流には燃焼室11に吸入される新気の量を検出するエアーフローセンサ23が通路内に突出するように設けられており、燃焼室11に吸入される吸入空気の圧力を検出するブーストセンサ24、該吸入空気の温度を検出する吸気温度センサ25がインテークマニフォールド8内に突出するように設けられている。
また、エキゾーストポート13の下流には、各気筒から排出される排気をまとめるエキゾーストマニフォールド14、ターボチャージャ6に排気を導入する図示しないタービンハウジングと排気管18が連通するように設けられている。
また、排気管18には、上流から順番に排気中の被酸化成分を酸化する酸化触媒(排気浄化手段)15、排気中のNOxを吸蔵還元するNOx吸蔵還元触媒(排気浄化手段)16と排気中の黒鉛を主成分とする微粒子状物資を捕集し燃焼させるディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)17が連通するように設けられている。
また、排気管18のターボチャージャ6の下流であり酸化触媒15の上流には排気中に還元剤(燃料)を添加する燃料添加弁(燃料供給手段)26及び排気の温度を検出する排気温度センサ(排気温度検出積算手段)27が通路内に突出するように設けられている。
また、排気管18のNOx吸蔵還元触媒16の下流でありDPF17の上流には、排気中の酸素比率であるA/F値(酸素濃度)を検出するA/Fセンサ(酸素濃度検出手段)28が通路内に突出するように設けられている。
インテークマニフォールド8とエキゾーストマニフォールド14には、それぞれが連通するように排気の一部を吸気へ戻すEGR通路21が設けられており、EGR通路21には、EGR量(排気の流量)を調整するEGRバルブ19が設けられている。
そして、上記EGRバルブ19、燃料噴射ノズル20、クランク角センサ22、エアーフローセンサ23、ブーストセンサ24、吸気温度センサ25、燃料添加弁26、排気温度センサ27、A/Fセンサ28、及びエンジン1が搭載される図示しない車両の車速を検出する車速センサ(走行距離検出積算手段)29等の各種装置や各種センサ類は、エンジン1の総合的な制御を行うための制御装置であって入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、タイマ及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される電子コントロールユニット(ECU)30と電気的に接続されており、当該ECU30は各種センサ類からの各情報に基づき各種装置を作動制御する。
詳しくは、図2を参照すると、本発明に係る触媒劣化判定装置におけるECU30の内部構成を示すブロック図で示されており、以下同図に基づきECU30の入出力関係について説明する。
ECU30の入力側には、クランク角センサ22、エアーフローセンサ23、ブーストセンサ24、吸気温度センサ25、排気温度センサ27、A/Fセンサ28及び車速センサ29等のセンサ類が電気的に接続されており、これら各種装置及び各種センサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU30の出力側には、EGRバルブ19、燃料噴射ノズル20と燃料添加弁26が電気的に接続されている。
これより、ECU30は、ドライバのアクセル操作を検出する図示しないアクセルポジションセンサ等の検出値を基に、燃料噴射量制御部31にて最適な燃料量を燃焼室11に噴射できるように制御信号を燃料噴射ノズル20に供給し制御する。
また、燃料噴射制御部31の燃料噴射ノズル20への制御信号を基に、燃料噴射量積算部32にて、燃料噴射ノズル20より噴射される燃料の噴射量を積算する。
また、ECU30に内蔵されるタイマ33にて計時される時間を基に、運転時間積算部34にてエンジン1の運転時間を積算する。
また、燃料噴射量積算部32での燃料噴射量の積算値及び運転時間積算部34でのエンジン1の運転時間の積算値を基に、Sパージ制御部(硫黄除去手段)35にてNOx吸蔵還元触媒16に吸蔵した硫黄の量を算出し、算出された硫黄の量に基づきNOx吸蔵還元触媒16が硫黄被毒されたと判断されれば、硫黄を還元除去するSパージ処理(硫黄還元処理)を行うように燃料添加制御部(供給制御手段)41に制御信号を供給する。
また、Sパージ制御部35の燃料添加制御部41への制御信号を基に、Sパージ回数検出部(硫黄除去回数検出手段)36にてSパージ処理回数を検出する。
また、車速センサ29にて検出される車速及びタイマ33で計時される時間を基に、走行距離算出部(走行距離検出積算手段)37にて車両の走行距離を算出する。
また、走行距離算出部37にて算出された車両の走行距離を走行距離積算部(走行距離検出積算手段)38にて積算する。
また、排気温度センサ27にて検出される排気温度を排気温度積算部(排気温度検出積算手段)39にて積算する。
また、Sパージ回数検出部36にて検出されたSパージの回数、走行距離積算部38にて積算された車両の走行距離の積算値及び排気温度積算部39にて積算された排気温度の積算値を基に、排気触媒劣化判定部(劣化判定手段)40にて酸化触媒15の触媒劣化判定を行うか、否かを判定し、触媒劣化判定を行う場合には劣化判定用燃料(還元剤)の添加を行うように燃料添加制御部41に制御信号を供給する。更に排気触媒劣化判定部40では、触媒劣化判定用の燃料添加中のA/Fセンサ28の検出値を基に、酸化触媒15の触媒劣化を判定する。
また、Sパージ制御部35の制御信号及び排気触媒劣化判定部40の制御信号を基に、燃料添加制御部41にてSパージ処理及び触媒劣化判定を行うための還元剤(燃料)の添加を燃料添加弁26から行うように燃料添加弁26を制御する。
[第1実施例]
次に、第1実施例における触媒劣化判定の判定要領について説明する。
図3は、本発明の第1実施例に係る触媒劣化判定制御の制御ルーチンを示すフローチャートであり、図4は、Sパージ中における触媒劣化判定時の燃料添加量を示す特性図であり、図5は、触媒正常時の燃料添加量とA/Fセンサの出力値の変化を示すグラフであり、図6は、触媒劣化時の燃料添加量とA/Fセンサの出力値の変化を示すグラフである。
図3に示すように、始めにステップS10では、Sパージ処理(硫黄還元処理)を実施中か、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でSパージ処理を実施中であれば、ステップS12に進み、判別結果が偽(No)でSパージ処理を実施中でなければ、再度ステップS10の処理を行う。
ステップS12では、Sパージ回数検出部36にて検出されるSパージ処理回数が所定処理回数以上、或いは走行距離積算部37にて積算される車両の積算走行距離が所定積算走行距離以上、或いは、排気温度積算部39にて積算される排気温度の積算値が所定積算温度以上の劣化判定許可条件のいずれかが成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で劣化判定許可条件のいずれかが成立していれば、ステップS14に進み、判別結果が偽(No)で劣化判定許可条件のいずれも成立していなければ、ステップS10へ戻る。なお、所定処理回数、所定積算走行距離及び所定積算温度は、実験等にて予め決定された酸化触媒15の熱被害度より決定される。
ステップS14では、図4に示すように、所定時間毎に行なわれるSパージ処理用燃料添加の間に、触媒劣化判定用燃料添加が行なわれるように燃料添加弁26を制御する。触媒劣化判定用燃料添加は、まず初めに酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16に吸蔵された酸素を短期間に脱離するために、リッチ状態生成燃料添加(リッチ状態生成供給)に加えて脱離雰囲気生成燃料添加(脱離雰囲気生成供給)を行い、その後酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16に吸蔵された酸素を確実に脱離し、且つ排気をリッチ状態で保持するリッチ状態生成燃料添加のみを行うとともに、当該リッチ状態生成燃料添加開始から所定時間経過後に、酸化触媒15の劣化を判定するための2度の判定用燃料添加(劣化判定供給)である判定用燃料添加aと判定用燃料添加bとを所定間隔をあけて添加することにより行なわれる。そして、ステップS16に進む。
ステップS16では、図5及び図6に示すように、A/Fセンサ28にて検出される判定燃料添加a及びbに対応するそれぞれのA/F値(酸素濃度)の変化における最小値であるA/F最小値(最小酸素濃度)MinAFa及びMinAFbよりA/F偏差(濃度偏差)を算出する。そして、ステップS18に進む。
ステップS18では、ステップS16にて算出されたA/F偏差が所定濃度偏差以上であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でA/F偏差が所定濃度偏差以上であれば、ステップS20に進み、判別結果が偽(No)でA/F偏差が所定濃度偏差以上でなければ、ステップS22に進む。
ステップS20では、酸化触媒15が劣化していると判定する。そして、本ルーチンを抜ける。
ステップS22では、酸化触媒15が劣化していないと判定し、ステップS10へ戻る。
このように、本発明に係る触媒劣化判定装置によれば、Sパージ処理を実施中であって、劣化判定許可条件が成立したとき、即ちSパージ処理回数が所定処理回数以上、或いは車両の積算走行距離が所定積算走行距離以上、或いは、排気温度の積算値が所定積算温度以上の劣化判定許可条件のいずれかが成立したときに、劣化判定が行なわれる。
劣化判定時には、脱離雰囲気生成燃料添加とリッチ状態生成燃料添加とが行なわれる。脱離雰囲気生成燃料添加によりNOx吸蔵還元触媒16に吸蔵されている酸素の脱離が行なわれ、その後のリッチ状態生成燃料添加により常に排気をリッチ状態とすることで酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16へ酸素が吸着しないようにしている。そして、このような状態で酸化触媒15の劣化判定のために2度の判定用燃料添加を行い、酸化触媒15にてそれぞれの判定用燃料を燃焼させて、燃焼後の排気のA/Fの変化に基づいて酸化触媒15の劣化を判定する。詳しくは、2度の判定用燃料添加においてそれぞれ燃焼後の排気のA/Fの最小値MinAFa及びMinAFbを検出し、A/F最小値MinAFa及びMinAFbの偏差よりA/F偏差を算出して、A/F偏差が所定濃度偏差以上であると酸化触媒15が劣化していると判定するようにしている。
ここで、酸化触媒15は、劣化していると酸化触媒15での判定用燃料の処理(燃焼や燃料の分解)能力が低下する。従って、判定用燃料添加aに対して所定間隔をあけて連続で添加される判定用燃料添加bの処理能力が足らず、判定用燃料添加bの一部が未燃燃料として排出され、排気中の酸素も消費されないため判定用燃料添加aでのA/F値に対して判定用燃料添加bのA/F値はリーンとなる。従って、判定用燃料添加aのときのA/Fの最小値MinAFaと2回目の判定用燃料添加bのときのA/Fの最小値MinAFbとを比較して、その偏差が大きいほど酸化触媒15が劣化しているものと判定できる。このように、連続して添加される複数の判定用燃料添加でのNOx吸蔵還元触媒16後のA/Fの差に基づいて酸化触媒15の劣化を判定することで、酸化触媒15前のA/Fを必要とせずに酸化触媒15の劣化を判定することが可能となり、NOx吸蔵還元触媒16の上流にA/Fセンサが不要となってコストを抑えることができる。
また、酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16は酸素ストレージ機能を有するため、劣化判定時に酸素が酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16から放出あるいは吸収されると、NOx吸蔵還元触媒16後のA/Fが変動して、正確な劣化判定が困難となる虞がある。これに対し、本実施形態では上記のように、脱離雰囲気生成燃料添加及びリッチ状態生成燃料添加により常に排気をリッチ状態とすることで、酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16の酸素ストレージ機能を作用させることなく、正確な劣化判定を可能としている。特に、燃料添加量の多い脱離雰囲気生成燃料添加を始めに行なうことで、短期間で酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16に吸蔵されている酸素を放出することができ、劣化判定を迅速に行なうことが可能となる。また、Sパージ時に劣化判定を合わせて行なうことで、リッチ状態の間欠的な繰り返しで触媒温度を高温に保持していることを利用して劣化判定が行なわれ、劣化判定時における燃料消費を抑制することができる。
また、本実施例では、劣化判定許可条件が成立したときにのみ劣化判定が行なわれるので、酸化触媒15が劣化していない初期の劣化判定を無くすことができる。これにより、劣化判定の回数を抑え、燃料消費を抑制することができる。
従って、本発明の第1実施例に係る触媒劣化判定装置によれば、
(1)劣化判定時に脱離雰囲気生成燃料添加とリッチ状態生成燃料添加を行い、短期間に酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16に吸蔵されている酸素を放出した後に劣化判定用の2度の判定用燃料添加を行っているので、酸化触媒15にて判定用燃料添加の触媒反応を安定的に行うことができ、精度良く触媒の劣化を判定することができる。
(2)NOx吸蔵還元触媒16の下流に設けたA/Fセンサ28にて判定用燃料添加に対応した排気中のA/F値を検出し、検出したA/F値に基づいてA/F偏差を算出し、酸化触媒15の劣化を判定しているので、検出用センサを少なくしコストを低減することができる。
(3)Sパージ処理中であって、劣化判定許可条件が成立した時に酸化触媒15の劣化判定を行うようにしているので、酸化触媒15が劣化していない初期の劣化判定を無くすことができ、更には、Sパージ処理中に劣化を判定するようにしているので、排気浄化手段の劣化判定を独立して行う必要がなく不要な燃料の消費を抑えることができ、燃費の悪化を防止することができる。
[第2実施例]
次に、第2実施例における触媒劣化判定の判定要領について説明する。
図7は、本発明の第2実施例に係る触媒劣化判定制御の制御ルーチンを示すフローチャートであり、図8は、Sパージ中における触媒劣化判定時の燃料添加量を示す特性図であり、図9は、触媒正常時の燃料添加量とA/Fの変化率の変化を示すグラフであり、図10は、触媒劣化時の燃料添加量とA/Fの変化率の変化を示すグラフである。
図7に示すように第2実施例では、上記第1実施例に対して、触媒の劣化判定をA/F変化率に基づいて行っており、以下に上記第1実施例と異なる点に付いて説明する。
図7に示すように、ステップS10〜ステップS14では、第1実施例と同様にSパージ処理を実施中か、及び劣化判定許可条件が成立したかを判別し、それぞれが成立していれば、図8に示す劣化判定用燃料添加を行い、ステップS15’に進む。
ステップS15’では、図9及び図10に示すようにA/Fセンサ28にて検出される判定燃料添加a及びbに対応するA/F値の変化より、それぞれのA/F変化率(酸素濃度変化率)を算出し、判定燃料添加a及びbに対応するそれぞれのA/F変化率の最大値と最小値の差であるA/F変化率の差(変化率の差)ΔAFa及びΔAFbを算出する。そして、ステップS16’に進む。
ステップS16’では、ステップS15’にて算出された判定燃料添加a及びbに対応するそれぞれのA/F変化率の差ΔAFa及びΔAFbより、判定燃料添加aのA/F変化率の差ΔAFaと判定燃料添加bのA/F変化率の差ΔAFbの偏差である変化率偏差を算出する。そして、ステップS18’に進む。
ステップS18’では、ステップS16’にて算出された変化率偏差が所定変化率偏差以上であるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で変化率偏差が所定変化率偏差以上であれば、ステップS20に進み、判別結果が偽(No)で変化率偏差が所定変化率偏差以上でなければ、ステップS22に進む。
このように、本発明に係る触媒劣化判定装置によれば、第1実施例と同様に、劣化判定許可条件が成立したときに劣化判定が行なわれ、脱離雰囲気生成燃料添加とリッチ状態生成燃料添加とを行なうとともに、2度の判定用燃料添加が行なわれる。そして、A/Fセンサ28で燃焼後の排気中のそれぞれのA/F値を検出しA/F変化率を算出し、それぞれのA/F変化率の最大値と最小値の差より判定用燃料添加に対応するA/F変化率の差ΔAFa及びΔAFbを算出し、更にA/F変化率の差ΔAFa及びΔAFbの偏差より変化率偏差を算出して、変化率偏差が所定変化率偏差以上であると酸化触媒15が劣化していると判定するようにしている。
本実施例は、劣化判定を判定用燃料添加に対応したA/F値の変化率の偏差に基づいて行う点が第1実施例と異なっている。酸化触媒15が劣化していると、燃焼能力が低下するので、判定用燃料添加aに対して所定間隔をあけて連続で添加される判定用燃料添加bのA/F値はリーンとなり、A/F値の変化率も低下する。したがって、判定用燃料添加aのときのA/Fの変化率の最大値と最小値の差であるA/F変化率の差ΔAFaと、2回目の判定用燃料添加bのときのA/F変化率の差ΔAFbとを比較して、その偏差が大きいほど酸化触媒15が劣化しているものと判定できる。
従って、本発明に係る触媒劣化判定装置によれば、
(1)第1実施例と同様に、劣化判定時に脱離雰囲気生成燃料添加とリッチ状態生成燃料添加を行い、短期間に酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16に吸蔵されている酸素を放出した後に劣化判定用の2度の判定用燃料添加を行っているので、NOx吸蔵還元触媒16にて判定用燃料添加の触媒反応を安定的に行うことができ、精度良く触媒の劣化を判定することができる。
(2)NOx吸蔵還元触媒16の下流に設けたA/Fセンサ28にて判定用燃料添加に対応した排気中のA/F値を検出し、検出したA/F値に基づき変化率偏差を算出し、酸化触媒15の劣化を判定しているので、検出用センサを少なくしコストを低減することができる。
(3)第1実施例と同様に、Sパージ処理中であって、劣化判定許可条件が成立した時に酸化触媒15の劣化判定を行うようにしているので、酸化触媒15が劣化していない初期の劣化判定を無くすことができ、更には、Sパージ処理中に劣化を判定するようにしているので、排気浄化手段の劣化判定を独立して行う必要がなく不要な燃料の消費を抑えることができ、燃費の悪化を防止することができる。
以上で発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の形態は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、酸化触媒15上流に燃料添加弁26を設けて、脱離雰囲気生成燃料添加とリッチ状態生成燃料添加と判定用燃料添加を行っているが、これに限定されるものではなく、シリンダ内への燃料噴射ノズル20を用いて、筒内燃焼ガスの空燃比のリッチ化や、酸化触媒15に未燃燃料が排出されるようなタイミングで燃料を噴射する所謂ポスト噴射で燃料を添加しても良く、この場合であっても上記同様の効果を得ることができる。更に燃料添加弁26を削減することができるので、コストを低減することができる。
また、上記実施形態では、触媒劣化判定用燃料添加をSパージ処理中の所定時間毎に(断続的に)行われるSパージ処理用燃料添加の間に実施し劣化判定を行うようにしているが、Sパージ処理用燃料添加と同時に判定用燃料添加を実施し劣化判定を行っても良い。この場合、判定用燃料添加分の燃料が増量され排気温度が上昇するため酸化触媒15が過昇温となる虞があるが、Sパージ処理用燃料添加と同時に判定用燃料添加を実施しても、Sパージ中では酸化触媒15から酸素が放出されている状態が維持されているので、A/F値の検出精度は確保することができる。
また、上記実施形態では、Sパージ処理実施中に劣化判定するようにしているが、これに限定されるものではなく、Sパージ処理実施中に劣化判定を行わなくても良い。
また、上記実施形態では、脱離雰囲気生成燃料添加とリッチ状態生成燃料添加と判定用燃料添加を行っているが、これに限定されるものではなく、酸化触媒15及びNOx吸蔵還元触媒16にて吸蔵されている酸素が放出されればよく、リッチ状態生成燃料添加と判定用燃料添加のみであっても良い。
また、上記実施形態では、判定用燃料添加を2度行っているが、これに限定されるものではなく、3度以上の複数回であってもよく、リッチ状態生成燃料添加と判定用燃料添加のみであっても良い。
また、上記実施形態では、コモンレール式ディーゼルエンジンとしているが、これに限定されるものではなく、ガソリンエンジンであっても良く、この場合であっても上記同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、排気浄化手段を排気中の被酸化成分を酸化する酸化触媒15と排気中のNOxを吸蔵還元するNOx吸蔵還元触媒16から構成しているが、これに限定されるものではなく、3個以上の触媒、または酸化機能及び酸素ストレージ機能の両機能を有するNOx吸蔵還元触媒のみで構成してもよい。なお、Sパージ処理実施中の劣化判定実施による燃料消費の抑制効果を期待しない場合は、排気浄化手段にNOx吸蔵還元触媒を含む必要はなく、酸化機能及び酸素ストレージ機能の両機能を有する三元触媒のみで構成してもよい。
1 エンジン(内燃機関)
15 酸化触媒(排気浄化手段)
16 NOx吸蔵還元触媒(排気浄化手段)
26 燃料添加弁(燃料供給手段)
27 排気温度センサ(排気温度検出積算手段)
28 A/Fセンサ(酸素濃度検出手段)
29 車速センサ(走行距離検出積算手段)
30 ECU
35 Sパージ制御部(硫黄除去手段)
36 Sパージ回数検出部(硫黄除去回数検出手段)
37 走行距離算出部(走行距離検出積算手段)
38 走行距離積算部(走行距離検出積算手段)
39 排気温度積算部(排気温度検出積算手段)
40 排気触媒劣化判定部(劣化判定手段)
41 燃料添加制御部(供給制御手段)

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、排気中の被酸化成分を酸化する酸化機能と、酸化雰囲気下で排気中の酸素を吸蔵する一方、還元雰囲気下で該吸蔵した酸素を脱離する酸素ストレージ機能とを有する排気浄化手段と、
    前記排気浄化手段の上流を流れる排気中に燃料を供給する燃料供給手段と、
    排気をリッチ状態とするリッチ状態生成供給と、前記排気浄化手段の劣化を判定するための劣化判定供給とを行うように前記燃料供給手段を制御する供給制御手段と、
    前記排気浄化手段の下流に設けられ排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
    前記排気浄化手段の酸化機能の劣化を判定する劣化判定手段とを備え、
    前記供給制御手段は、前記劣化判定手段での前記排気浄化手段の劣化判定時に、排気をリッチ状態とする前記リッチ状態生成供給を連続的に行い、該リッチ状態生成供給の開始から所定時間経過後に所定間隔で該リッチ状態生成供給に加えて複数の前記劣化判定供給を行うように燃料供給手段を制御し、
    前記劣化判定手段は、前記酸素濃度検出手段にて検出される複数の前記劣化判定供給のそれぞれに対応する排気中の酸素濃度の変化に基づいて、前記排気浄化手段の劣化を判定することを特徴とする触媒劣化判定装置。
  2. 前記劣化判定手段は、前記酸素濃度検出手段にて検出される複数の前記劣化判定供給のそれぞれに対応して変化する排気中の酸素濃度のうち、任意の2回の該劣化判定供給に対応する酸素濃度の最小値であるそれぞれの最小酸素濃度より、任意の2回の該劣化判定供給に対応する該最小酸素濃度の差である濃度偏差を算出し、該濃度偏差が所定濃度偏差以上であれば、前記排気浄化手段が劣化していると判定することを特徴とする、請求項1に記載の触媒劣化判定装置。
  3. 前記劣化判定手段は、前記酸素濃度検出手段にて検出される複数の前記劣化判定供給のそれぞれに対応して変化する排気中の酸素濃度のうち、任意の2回の該劣化判定供給に対応する酸素濃度の変化に基づきそれぞれの酸素濃度の変化率である酸素濃度変化率を算出し、それぞれの該劣化判定供給における該酸素濃度変化率の最大値と最小値の差である変化率の差を算出し、更に任意の2回の該劣化判定供給の該変化率の差の偏差である変化率偏差を算出して、該変化率偏差が所定変化率偏差以上であれば、前記排気浄化手段が劣化していると判定することを特徴とする、請求項1に記載の触媒劣化判定装置。
  4. 前記供給制御手段は、前記劣化判定手段での前記排気浄化手段の劣化判定開始時に、前記リッチ状態生成供給に加え、前記リッチ状態生成供給の前記燃料の供給量より多い該燃料を供給する脱離雰囲気生成供給を行うように燃料供給手段を制御することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の触媒劣化判定装置。
  5. 前記排気浄化手段は、酸化雰囲気下で排気中の窒素酸化物を吸蔵する一方、還元雰囲気下で該吸蔵した窒素酸化物を脱離及び還元する窒素酸化物吸蔵機能を有し、該排気浄化手段が硫黄被毒状態にあるときに排気を高温でリッチ状態として吸蔵した硫黄を還元除去する硫黄還元処理を行う硫黄除去手段を更に備え、
    前記劣化判定手段は、前記硫黄除去手段での硫黄還元処理時に併せて前記排気浄化手段の劣化を判定することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の触媒劣化判定装置。
  6. 前記排気浄化手段は、酸化触媒と、該酸化触媒の下流側に設けられ酸化雰囲気下で排気中の窒素酸化物を吸蔵する一方、還元雰囲気下で該吸蔵した窒素酸化物を脱離及び還元する窒素酸化物吸蔵触媒から構成され、
    前記窒素酸化物吸蔵触媒が硫黄被毒状態にあるとき排気を高温でリッチ状態として吸蔵した硫黄を還元除去する硫黄還元処理を行う硫黄除去手段を更に備え、
    前記劣化判定手段は、前記硫黄除去手段での硫黄還元処理時に併せて前記酸化触媒の劣化を判定することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の触媒劣化判定装置。
  7. 更に前記硫黄還元処理の処理回数を検出する硫黄除去回数検出手段を備え、
    前記劣化判定手段は、前記硫黄除去回数検出手段にて検出される前記硫黄還元処理の処理回数が所定処理回数以上である時に劣化判定を実行することを特徴とする、請求項5または6に記載の触媒劣化判定装置。
  8. 更に前記内燃機関の搭載される車両の走行距離を検出し、走行距離を積算する走行距離検出積算手段と、
    前記内燃機関の排気温度を検出し、排気温度を積算する排気温度検出積算手段とのどちらか一方或いは双方を備え、
    前記劣化判定手段は、前記走行距離検出手段にて検出される走行距離の積算値が所定積算走行距離以上である時に、或いは前記排気温度積算値検出手段にて検出される前記排気温度の積算値が所定積算温度以上である時に劣化判定を実行することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の触媒劣化判定装置。
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