JP2012033212A - ホログラムデータ再生方法および装置 - Google Patents

ホログラムデータ再生方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012033212A
JP2012033212A JP2010169454A JP2010169454A JP2012033212A JP 2012033212 A JP2012033212 A JP 2012033212A JP 2010169454 A JP2010169454 A JP 2010169454A JP 2010169454 A JP2010169454 A JP 2010169454A JP 2012033212 A JP2012033212 A JP 2012033212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
hologram
control signal
page data
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010169454A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihiko Ishii
紀彦 石井
Tetsuhiko Muroi
哲彦 室井
Nobuhiro Kinoshita
延博 木下
Hiroshi Kikuchi
宏 菊池
Koji Kamijo
晃司 上條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Hoso Kyokai NHK filed Critical Nippon Hoso Kyokai NHK
Priority to JP2010169454A priority Critical patent/JP2012033212A/ja
Publication of JP2012033212A publication Critical patent/JP2012033212A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Holo Graphy (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

【課題】ホログラム記録媒体の体積収縮等に伴って生じる再生データの劣化を補償し、ページデータの領域を有効に使用する。
【解決手段】2次元ページデータを担持した物体光と参照光とを干渉させ、得られた干渉情報をホログラム記録媒体に記録し、この記録された干渉情報を再生する際に、このページデータの中から、単一周波数とみなせる(単一周波数成分が大きい)データ列を抽出して制御信号とし、この制御信号に基づき、フォーカス制御やチルト制御を行ない、ホログラム記録媒体の体積収縮に伴って生じる再生データの劣化を補償する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホログラムデータ再生方法および装置に関し、特に、ホログラム記録媒体に記録されたデジタルデータ(例えば大容量の保存用アーカイブデータ)を再生する際に、例えば記録媒体の体積収縮に伴う読取精度の劣化をサーボを用いて改善する、ホログラムデータ再生方法および装置に関する。
ホログラフィックメモリー記録システム(ホログラムデータ記録再生装置)では、一般に、デジタルデータを担持した物体光を参照光とともにホログラム記録媒体に同時に照射し、ホログラム記録媒体中に形成される干渉縞を光記録媒体に書き込むことによって、該デジタルデータを記録する。一方、デジタルデータが記録されたホログラム記録媒体に上記参照光を照射すると、ホログラム記録媒体中に書き込まれた干渉縞により光の回折が生じて、上記物体光が担持していたデジタルデータを再生することができる。
ところで、上記ホログラム記録媒体としては、フォトポリマーよりなるもの(以下、フォトポリマー記録媒体と称する)が注目されている。フォトポリマー記録媒体は大きい屈折率差、長期保存安定性等の利点を有し、作製も比較的容易である。しかしながら、フォトポリマー記録媒体によって干渉縞を記録する場合には、その記録処理が重合反応を伴うため、記録媒体自体が体積収縮をおこしてしまう。
このようなフォトポリマー記録媒体の収縮率を低減する従来技術としては、収縮する材料に膨張する材料を混合して記録媒体材料を構成し、見掛け上の収縮率を小さくする手法が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
しかし、このような手法を用いたとしても、記録媒体の収縮率を0にすることは事実上困難であり、どうしても記録媒体の収縮は残存する。これら記録媒体の収縮が存在する場合には、干渉縞の形状等が変化するため、各光学部材の位置や角度に関する条件を満たさないとデータを高精度に再生することが難しい。
このような状況下において、本願出願人は、記録媒体の体積収縮に伴う再生データ劣化の補償方法として、参照光の波面を予め変形させておいて、再生データの劣化分を補償する、という手法を提案している(例えば、下記特許文献2、3)。
上記特許文献2、3に記載された技術においては、フォーカス制御やチルト制御等の制御方式を用いて再生データ劣化の補償を行なうことが肝要であり、これらの制御方式に関し、上記制御を高速かつ正確に行なうための制御信号を得る手法を提案している(例えば、下記特許文献4参照)。なお、この手法は、この制御信号の基本周波数の振幅と2次高調波の振幅の比が信号対雑音強度比(SNR)と良好に一致することに着目したものである(例えば、下記特許文献5参照)。
特許第3504884号公報 特開2007−294051号公報 特開2010−40161号公報 特願2009−263285号明細書 特開2009−139782号公報
しかしながら、上記特許文献4記載の手法は、空間的に単一周波数となるパターンをページデータに重畳し、この信号を各ページデータを同定するための制御信号として用いるようにしているため、データ領域として使用できる面積が狭められてしまい、1ページ当たりのデータ量が大幅に減少してしまうという問題があった。さらに、望ましくは上記パターンをページデータの中央部および4隅に重畳させるようにするが、この場合には1ページ当たりのデータ量がさらに減少してしまうことになる。
また、上述した体積収縮のほかに、記録媒体、レンズおよび撮像素子等の光学部材の相対位置関係が互いにずれる種々の原因に対しても、対応し得る手法であることが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、ホログラム記録媒体の体積収縮等に伴って生じる再生データの劣化を補償し、ページデータの領域を有効に使用し得るホログラムデータ再生方法および装置を提供することを目的とするものである。
本願発明のホログラムデータ再生方法は、
干渉情報を有する2次元ページデータが記録されてなるホログラム記録媒体からの回折光を、撮像素子により読み取って信号再生するホログラムデータ再生方法において、
該撮像素子により該2次元ページデータを撮像して、通常のデータ読取操作を行う前に、該撮像素子により該2次元ページデータを予備的に撮像し、得られた該2次元ページデータ上に描かれる所定の仮想線上に位置するデータ列を制御信号として抽出し、該抽出された制御信号に基づいて、前記通常のデータ読取操作を行う際における所定の光学部材の位置制御を行なうことを特徴とするものである。
また、本願発明のホログラムデータ再生方法は、前記2次元ページデータがブロック符号により形成されている場合に特に有効である。
また、前記所定の光学部材が、再生光路上に配された反射手段、前記ホログラム記録媒体、再生光路上に配されたレンズおよび前記撮像素子のうちの少なくとも1つであることが好ましい。
また、前記所定の仮想線は直線および円弧により各々形成され、前記直線よりなる前記仮想線上のデータ列と前記円弧よりなる前記仮想線上のデータ列のうち、単一周波数成分が大きい方を前記制御信号として選択することが好ましい。
また、前記所定の仮想線は、少なくとも曲率半径のより小さい円弧と曲率半径のより大きい円弧により形成され、前記曲率半径のより小さい円弧よりなる前記仮想線上のデータ列と前記曲率半径のより大きい円弧よりなる前記仮想線上のデータ列のうち、単一周波数成分が大きい方を前記制御信号として選択することが好ましい。
なお、上記「円弧」には、完全に閉じた円周も含まれるものとする。
また、本願発明のホログラムデータ再生装置は、
干渉情報を有する2次元ページデータが記録されてなるホログラム記録媒体に参照光を入射せしめ、得られた回折光を撮像素子により読み取って信号再生を行なうホログラムデータ再生装置において、
該撮像素子により予備的に撮像された該2次元ページデータから、該2次元ページデータ上に描かれる所定の仮想線上に位置するデータ列を制御信号として抽出する制御信号抽出手段と、
抽出された該制御信号に基づき、所定の光学部材の位置制御を行なう光学部材位置制御手段と、
該光学部材位置制御手段からの指示に基づいて、当該光学部材の位置を変更する光学部材位置可変手段を備えたことを特徴とするものである。
なお、上記「光学部材の位置」とは、字句通りの「位置」のみならず「角度」も含まれる。
本発明のホログラムデータ再生方法は、通常のデータ読取操作を行う前に、該撮像素子により該2次元ページデータを予備的に撮像し、得られた該2次元ページデータ上に描かれる所定の仮想線上に位置するデータ列を制御信号として抽出し、該抽出された制御信号に基づいて、通常のデータ読取操作を行う際における所定の光学部材の位置制御を行なうようにしている。これにより、ホログラム記録媒体に体積収縮等が生じた場合でも、従来技術のようにデータ記録時において所定の指標パターンを2次元ページデータ上に重畳させることなく、反射手段、ホログラム記録媒体、レンズ、撮像素子等の光学部材の位置制御を行なうことができ、2次元ページデータのデータ領域を狭めることなく、再生データを良好に再生することができる。
これにより、2次元ページデータの高密度記録を可能としつつ、誤り個数が少なく優れたホログラムデータ再生を行なうことができる。
また、本発明のホログラムデータ再生装置によれば、撮像素子により予備的に撮像された2次元ページデータから、該2次元ページデータ上に描かれる所定の仮想線上に位置するデータ列を制御信号として抽出する制御信号抽出手段と、抽出された該制御信号に基づき、所定の光学部材の位置制御を行なう光学部材位置制御手段と、該光学部材位置制御手段からの指示に基づいて、当該光学部材の位置を変更する光学部材位置可変手段を備えている。したがって、ホログラム記録媒体に体積収縮等が生じた場合でも、データ記録時において所定のパターンを2次元ページデータ上に重畳させることなく、各種光学部材の位置制御を行なうことができ、2次元ページデータのデータ領域を狭めることなく、再生データを良好に再生することができる。
本発明の一実施形態に係るホログラムデータ記録再生装置(ホログラムデータ再生装置)を示す概略図である。 2次元ページデータの予備的な再生像から単一周波数成分が大きい制御信号を抽出する様子を説明するための図である。 2:4変調方式で用いられるブロック符号を模式的に示す図(a)、および仮想線が直線である場合における単一周波数信号の一例を模式的に示す図(b)である。 図2に示す各仮想線上のデータ列のいずれが単一周波数成分が大きいかを比較するためのグラフを示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るホログラムデータ記録再生方法および装置を図面を参照しつつ説明する。なお、本願明細書においてホログラムデータ再生方法あるいはホログラムデータ再生装置と称するときは、少なくとも、下記情報再生機能を備えたものを意味するものとし、下記情報記録機能を併せ有するものも、本発明におけるホログラムデータ再生方法あるいはホログラムデータ再生装置に含まれるものとする。
本実施形態に係るホログラムデータ記録再生装置は、2次元のページデータを担持した物体光と参照光とを干渉させ、得られた干渉情報をホログラム記録媒体に記録し、この記録された干渉情報を再生する際に、このページデータの中から、単一周波数とみなせるデータ列を抽出して制御信号とし、この制御信号に基づき、フォーカス制御やチルト制御を行ない、ホログラム記録媒体の体積収縮等に伴って生じる再生データの劣化を補償することが主たる特徴とされる。
なお、本実施形態によるホログラムデータ記録再生方法および装置は、フォトポリマー材料よりなるホログラム記録媒体へのページデータの記録を角度多重により行なうものであるが、本発明の方法および装置としては必ずしもこれらの態様に限られない。
図1は、本発明の実施形態に係るホログラムデータ記録再生装置の主要光学系を示す概略図である。
図1に示すホログラムデータ記録再生装置では、レーザ光源101から出力され、シャッタ102を通過したレーザ光(ここではS偏光(縦偏光))がハーフミラー103によって2系に分割され、一方は参照光とされてミラー109および集光レンズ110aを介しホログラム記録媒体108上に照射される。また、2系に分割されたうちの他方のレーザ光は、1/2波長板107によってP偏光(横偏光)に変換されてPBS(偏光ビームスプリッタ)105(P偏光を透過しS偏光を反射するように構成されている)を透過し、反射型液晶素子等からなるSLM(空間光変調素子)106上に照射される。
この照射された光は、SLM106の素子面に映出された白と黒のビットパターンによる2次元画像のデジタルデータを担持されるとともに、S偏光に変換されて(実際には、白表示とされた素子からの光がS偏光に変換される)反射され、物体光としてPBS105に戻る。このSLM106から戻った物体光は、PBS106により反射され、集光レンズ110bを介してフォトポリマー材料よりなるホログラム記録媒体108上に照射される。このようにしてホログラム記録媒体108上に照射された参照光と物体光はいずれもS偏光とされているので、このホログラム記録媒体108上で干渉して干渉縞が形成され、該干渉縞がホログラム記録媒体108に書き込まれることになる。この後、SLM106の表示データを更新する毎に、ホログラム記録媒体108の角度を所定量ずつ変化させて書き込みを行なう角度多重記録方式を用いて全てのページデータを記録する。
また、再生時にはシャッタ104を閉じ、参照光のみをホログラム記録媒体108に照射することによって、書き込まれた干渉縞により生成される回折光(再生光)がレンズ111を介して、CCDやCMOSセンサ等の2次元撮像素子112によって撮像されることにより、デジタルデータが再生されることになる。再生時においても、ホログラム記録媒体108の角度を所定量ずつ変化させる毎にページデータの読み出しを行なうようにして全てのページデータを再生する。なお、理想的な記録媒体では、各ページデータを読み出す際に、そのページデータを記録したときと同じ入射角度を再現して参照光を照射すると、記録されたページデータを良好に再生することができる。
なお、実際には、記録媒体108は、図示されない回転ステージ上に取り付けられ、所定の角度θだけ回転させることができるようになっており、この角度θを少しずつ増加(あるいは減少)させる毎に、記録媒体108の同一領域にホログラムを記録するようにして角度多重記録を行なうように操作される。
また、上記ホログラム記録媒体108を構成するフォトポリマー材料としては、例えば、バインダーポリマーに「ジアリル フタレート プレポリマージフェニール」を、また、モノマーに「フルオレン骨格を有するジアクリルモノマー」を用いるようにしたり、バインダーポリマーに「ポリメチルメタクリレート」を、また、モノマーに「ラジカル重合性のもの」を用いるようにすることが可能である。
ところで、このようなホログラムデータ記録再生装置は、波長オーダーの干渉縞を取り扱う媒体可変型記録システムであるため、記録再生時のミラー109、ホログラム記録媒体108、レンズ111および2次元撮像素子112の間の相対的な位置決めに高い精度が要求される。特に、本実施形態のように、ホログラム記録媒体108の形成材料としてフォトポリマーが使用される場合には、記録時において重合反応を伴うため、ホログラム記録媒体108自体が体積収縮を生じ、高い精度を維持することがより困難となる。
そこで、本実施形態においては、図1に示すように、2次元撮像素子112からの出力信号を解析するコンピュータ113中に、制御信号抽出手段113aおよび光学部材位置制御手段113bを備え、さらに、光学部材位置制御手段113bからの指示信号に基づき光学部材の位置を移動させる光学部材位置可変手段(フォーカス制御用)114aおよび光学部材位置可変手段(チルト制御用)114bを備えている。
なお、図1には、コンピュータ113内で解析されたデータ等を表示するモニター部115およびコンピュータ113内でなされる処理操作等を外部から指示するデータ入力部116が表されている。
また、図示されていないが、ホログラムデータ記録再生装置のコンピュータ113内には、データ記録時およびデータ再生時において各光学部材の動作を制御する手段、および再生された干渉縞データを解析する手段を備えている。
なお、コンピュータ113内に配された、制御信号抽出手段113a、光学部材位置制御手段113b、および上述した各手段は、各々プログラムよりなるソフトと、ハードとが組み合わされて構成される。
このように本実施形態のホログラムデータ記録再生装置(ホログラムデータ再生装置)によれば、2次元撮像素子112からの2次元ページデータ中から、単一周波数信号とみなせる制御信号を抽出する制御信号抽出手段113aと、抽出された制御信号に基づき、所定の光学部材の位置制御を行なう光学部材位置制御手段113bと、光学部材位置制御手段113bからの指示に基づいて、当該光学部材の位置を変更する光学部材位置可変手段114a、bを備えている。したがって、ホログラム記録媒体108に体積収縮等が生じた場合でも、データ記録時において所定の指標パターンを2次元ページデータ上に重畳させることなく、記録したページデータ自体から制御信号を取り出すことができるので、これによりミラー109、ホログラム記録媒体108、レンズ111や2次元撮像素子112等の光学部材の位置制御を確実に行なうことができ、2次元ページデータのデータ領域を狭めることなく、記録されている2次元ページデータを良好に再生することができる。
次に、上述した実施形態装置を用いて行なわれる、ホログラムデータ記録再生方法について説明する。その操作手順の概略は以下のようになる。
(1)本実施形態に係るホログラムデータ記録再生方法によれば、まず2次元撮像素子112により通常のデータ読取操作を行う前に、該撮像素子112により2次元ページデータを予備的に撮像する。ここで、本実施形態方法では、2次元ページデータが、2:4変調符号(2×2ピクセルのうち1個のピクセルが白)で形成されているが、その他のブロック符号である5:9変調符号(3×3ピクセルのうち2個のピクセルが白)や9:16変調符号(4×4ピクセルのうち3個のピクセルが白)等で用いられるブロック符号で形成した場合にも同様の効果を奏することができ、さらに他の2次元符号にも適用可能である。
(2)得られた2次元ページデータを、制御信号抽出手段113aのメモリ内に格納し、この2次元ページデータ上に描かれる所定の仮想線上に位置するデータ列を制御信号として抽出する。望ましくは、複数個の種類の異なる仮想線(直線と円弧、あるいは曲率半径の異なる複数の円弧等)を設定し、それらの仮想線上のデータ列のうち、単一周波数成分が大きい方を制御信号として選択する。
(3)抽出された制御信号に基づき、光学部材位置制御手段113bを用いて、通常のデータ読取操作を行う際における所定の光学部材の位置(角度)に戻すような位置制御を行なう。ここで、所定の光学部材の位置制御とは、例えば、2次元撮像素子112を光軸方向に移動調整するフォーカス制御や、ミラー109のチルト角度あるいはホログラム記録媒体108の光軸に対する傾斜角度を調整してホログラム記録媒体108への参照光の入射角を調整するチルト制御を意味し、光学部材位置制御手段113bからの駆動指示信号に基づき光学部材位置可変手段(フォーカス制御用)114a、および光学部材位置可変手段(チルト制御用)114bが光学部材(2次元撮像素子112、ミラー109、ホログラム記録媒体108等)の位置(または角度)を変更することにより行なわれる。
(4)2次元撮像素子112により2次元ページデータを再度撮像し、その再生データの読取誤りの個数が所定の基準値よりも小さくなっていれば、このとき撮像した2次元ページデータを含めて、以後通常のデータ読取操作を行い、一方、その所定の基準値よりも小さくなっていなければ、上記(2)〜(4)の手順を繰り返して行なう。勿論、通常のデータ読取操作の途中で、随時上記位置制御を行なうことも可能である。
以下、上記(2)において説明した、撮像された2次元ページデータから制御信号(単一周波数信号)を抽出する手法について図2を用いてさらに詳しく説明する。
図2は、制御信号抽出手段113aのメモリ内に格納された2次元ページデータをモニター部115上に表示させた様子を表すものである。なお、2次元ページデータをモニター部115上に表示させるのは説明をする上で便宜だからであり、実際には必ずしもモニター部115上に表示させる必要はない。
図2に示すように、2次元ページデータの所定の抽出領域(ここでは、左上隅の正方形の枠内領域)Aにおいて、所定の仮想線(ここでは(直線p)、(画面中心を中心とする円の円弧(以下、画面中心円弧と称する)a)、(抽出領域中心を中心とする円の円周(以下、抽出領域中心円と称する)s)を設定する。
ここで、表示されている2次元ページデータの変調方式は2:4変調であり、この場合4つのピクセルのうち1つのピクセルしか輝点(白)とならない(図3(a)参照)ので、仮想線を直線pとし(図2中破線で示す)、その線上のデータを抽出しても、単一周波数信号とはなりにくい。
ただし、確率的には極めて低いものの、仮想線を直線pとした場合でも、例えば図3(b)に示すように、その線上のデータが規則的に配列されている(ここでは0が12個連続する)場合等は単一周波数信号となるので、このような直線pが得られる場合には制御信号として用いることができる。
一方、図2に示すように、仮想線を円弧(または円周)とし、曲率半径が異なる円弧(または円周)の仮想線を複数個作成し、各仮想線上のデータを抽出した場合は、いずれかの曲率半径のところで単一周波数成分が大きくなりやすいことが、本願発明者の実験で明らかとなっている。
したがって、例えば、図2中一点差線で示すように、仮想線を画面中心円弧aとし、その円弧a上のデータを抽出した場合と、図2中実線で示すように、仮想線を抽出領域中心円sとし、その円周上のデータを抽出した場合とで、いずれが、単一周波数成分がより大きいかを判断し、より大きい方を制御信号として選択することが好ましい。
勿論、円弧(または円周)の仮想線を曲率半径を変えて3つ以上設定し、その中でいずれが単一周波数成分がより大きいかを選択することも可能である。
さらに、直線からなる仮想線(複数とすることも可能)と円弧(または円周:複数とすることも可能)の仮想線を設定し、その中で単一周波数成分がより大きいものを選択することも可能である。
また、上記実施形態のものでは、2次元ページデータの所定の抽出領域を、左上隅の正方形の枠内領域Aとしているが、抽出領域を、データ画面中の他の位置に設定することが可能であり、さらに、データ画面中の複数の位置に設定することが可能である。例えば、データ画面の中央領域と四隅の各領域で合計5つの位置に抽出領域を設定し、得られた各領域からの信号の総和平均をとる等することによって最終の制御信号を決定することも可能である。多数の領域を設けることにより高精度の制御が可能となるが、種々の事情に応じて適宜、例えば、抽出領域を画面四隅のみ、あるいは中央部のみ(1つの抽出領域であれば中央部のみとすることが好ましい)に配置することも可能である。
このように本実施形態のホログラムデータ記録再生方法(ホログラムデータ再生方法)によれば、2次元撮像素子112により2次元ページデータを予備的に撮像し、得られた2次元ページデータ上に描かれる所定の仮想線上に位置するデータ列を制御信号として抽出し、抽出された制御信号に基づいて、通常のデータ読取操作を行う際における所定の光学部材の位置制御を行なうようにしている。したがって、ホログラム記録媒体108に体積収縮等が生じた場合でも、データ記録時において所定の指標パターンを2次元ページデータ上に重畳させることなく、記録したページデータ自体から制御信号を取り出すことができるので、これによりミラー109、ホログラム記録媒体108、レンズ111や2次元撮像素子112等の光学部材の位置制御を行なうことができ、2次元ページデータのデータ領域を狭めることなく、記録されている2次元ページデータを良好に再生することができる。
以下、上述した図2に示す2次元ページデータの各抽出領域(直線p、画面中心円弧a、抽出領域中心円s)について、いずれが単一周波数成分がより大きいかを測定したので、その測定結果について図4を用いて説明する。
仮想線を直線pとし(図2中破線で示す)、その線上のデータを抽出し、データ列の輝度レベルを測定した場合、その結果をグラフ(横軸は位置(任意単位))に表すと、図4の破線で示されるように、そのピーク列(下表1参照)は単一周波数成分が大きいものとはなっていない。
次に、仮想線を画面中心円弧aとし(図2中一点差線で示す)、その線上のデータを抽出し、データ列の輝度レベルを測定した場合、曲率半径の大きい画面中心円弧aは直線に近い形状とされるので、その結果をグラフ(横軸は位置(任意単位))に表すと、図4の一点差線で示されるように、そのピーク列(下表1参照)は必ずしも単一周波数成分が大きいものとはいえない。
これに対し、仮想線を抽出領域中心円sとし(図2中実線で示す)、その線上のデータを抽出し、データ列の輝度レベルを測定した場合、その結果をグラフ(横軸は位置(任意単位))に表すと、図4の抽出領域中心円sで示されるように、そのピーク列(下表1参照)は単一周波数成分が大きいものとなっている。すなわち、図4に示す実線のピーク位置は、下表1から明らかなように、略等間隔となっている。
したがって、この図2に示す2次元ページデータの例においては、仮想線を抽出領域中心円sとして、その線上のデータを抽出し、そのデータ列を制御信号として選択し、この制御信号に基づいて、前述したフォーカス制御やチルト制御を行ない、ホログラム記録媒体108の体積収縮等に伴って生じる再生データの劣化を補償することが好ましい。
もっとも、上記図2に示す2次元ページデータの例においては、抽出領域中心円s上のデータ列が最も単一周波数成分が大きいものとなっているが、2次元ページデータが変われば、最適な仮想線も変わることになる。そのため、仮想線を各種(直線と円弧、さらには曲率半径が異なる複数の円弧)設定し、いずれの単一周波数成分がより大きいものであるかを比較することによって、単一周波数成分が最も大きいデータ列を制御信号として選択することが可能となる。
以上、本発明に係るホログラムデータ再生方法および装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態のものに限定されるものではなく、種々の態様のものとすることが可能である。例えば、上記実施形態では、角度多重記録方式において本発明を適用しているが、シフト多重、波長多重、位相コード多重および電場多重等のその他の多重化方式にも本発明を適用することが可能である。
また、前述したように、2:4変調方式以外の変調方式、例えば5:9変調方式や9:16変調方式等に用いられるブロック符号を用いたデータや、その他の符号を用いたページデータに対しても適用が可能である。
また、上記実施形態では、制御対象となる所定の光学部材が再生光路上に配された反射手段、ホログラム記録媒体および2次元撮像素子とされているが、制御対象となる所定の光学部材としては、再生光路上に配されたレンズ等とすることもできる。また再生光路上に配された反射手段としては上記実施形態ではミラーとされているが、光線を内面反射するプリズムとすることも可能であり、さらに光線を屈折するように配されたプリズムとすることも可能である。
また、上記実施形態では、所定の仮想線は直線または円弧(円周を含む)とされているが、その他の曲線、例えば放物線や楕円弧(楕円周を含む)等とすることも可能である。
なお、最近QRコードやベリコード等に代表される2次元バーコードが広く利用されている。2次元バーコードは、縦、横2方向に情報を有することで、一方向だけに情報を有する従来のバーコードよりも記録情報量を飛躍的に増加させ得るコードであるが、フォーカス調整や信号同期を取るために、規格化された独特のパターンを挿入することが必要とされることからデータ領域が侵食されるという問題がある。このような2次元バーコードの替わりに本発明方法に用いられる符号を適用することにより、データ領域の有効利用を図ることが可能となる。
101 レーザ光源
102 シャッタ
103 ハーフミラー
104 シャッタ
105 PBS(偏光ビームスプリッタ)
106 SLM(空間光変調素子)
107 1/2波長板
108 ホログラム記録媒体
109 ミラー
110a、110b 集光レンズ
111 レンズ
112 2次元撮像素子
113 コンピュータ
113a 制御信号抽出手段
113b 光学部材位置制御手段
114a 光学部材位置可変手段(フォーカス制御用)
114b 光学部材位置可変手段(チルト制御用)

Claims (6)

  1. 干渉情報を有する2次元ページデータが記録されてなるホログラム記録媒体からの回折光を、撮像素子により読み取って信号再生するホログラムデータ再生方法において、
    該撮像素子により該2次元ページデータを撮像して、通常のデータ読取操作を行う前に、該撮像素子により該2次元ページデータを予備的に撮像し、得られた該2次元ページデータ上に描かれる所定の仮想線上に位置するデータ列を制御信号として抽出し、該抽出された制御信号に基づいて、前記通常のデータ読取操作を行う際における所定の光学部材の位置制御を行なうことを特徴とするホログラムデータ再生方法。
  2. 前記2次元ページデータはブロック符号により形成されていることを特徴とする請求項1記載のホログラムデータ再生方法。
  3. 前記所定の光学部材が、再生光路上に配された反射手段、前記ホログラム記録媒体、再生光路上に配されたレンズおよび前記撮像素子のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2記載のホログラムデータ再生方法。
  4. 前記所定の仮想線は直線および円弧により各々形成され、前記直線よりなる前記仮想線上のデータ列と前記円弧よりなる前記仮想線上のデータ列のうち、単一周波数成分が大きい方を前記制御信号として選択することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のホログラムデータ再生方法。
  5. 前記所定の仮想線は、少なくとも曲率半径のより小さい円弧と曲率半径のより大きい円弧により形成され、前記曲率半径のより小さい円弧よりなる前記仮想線上のデータ列と前記曲率半径のより大きい円弧よりなる前記仮想線上のデータ列のうち、単一周波数成分が大きい方を前記制御信号として選択することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のホログラムデータ再生方法。
  6. 干渉情報を有する2次元ページデータが記録されてなるホログラム記録媒体に参照光を入射せしめ、得られた回折光を撮像素子により読み取って信号再生を行なうホログラムデータ再生装置において、
    該撮像素子により予備的に撮像された該2次元ページデータから、該2次元ページデータ上に描かれる所定の仮想線上に位置するデータ列を制御信号として抽出する制御信号抽出手段と、
    抽出された該制御信号に基づき、所定の光学部材の位置制御を行なう光学部材位置制御手段と、
    該光学部材位置制御手段からの指示に基づいて、当該光学部材の位置を変更する光学部材位置可変手段を備えたことを特徴とするホログラムデータ再生装置。
JP2010169454A 2010-07-28 2010-07-28 ホログラムデータ再生方法および装置 Pending JP2012033212A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010169454A JP2012033212A (ja) 2010-07-28 2010-07-28 ホログラムデータ再生方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010169454A JP2012033212A (ja) 2010-07-28 2010-07-28 ホログラムデータ再生方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012033212A true JP2012033212A (ja) 2012-02-16

Family

ID=45846467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010169454A Pending JP2012033212A (ja) 2010-07-28 2010-07-28 ホログラムデータ再生方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012033212A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003308616A (ja) * 2002-04-09 2003-10-31 Daewoo Electronics Corp 光学情報記録/再生方法及びその装置
JP2008159200A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Sony Corp ホログラム再生装置、ホログラム再生方法、読出装置、読出方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003308616A (ja) * 2002-04-09 2003-10-31 Daewoo Electronics Corp 光学情報記録/再生方法及びその装置
JP2008159200A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Sony Corp ホログラム再生装置、ホログラム再生方法、読出装置、読出方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7321541B2 (en) Information recording method, reproducing method, and recording/reproducing method utilizing holography
KR100831859B1 (ko) 홀로그램 기록 장치
EP2136366A2 (en) Optical information recording apparatus, optical information recording method, optical information reproducing apparatus and optical information reproducing method
JP4521055B2 (ja) 記録再生方法、記録媒体及び記録再生装置
WO2010035633A1 (ja) 光情報記録装置
JP5415540B2 (ja) 角度制御方法
JP2009048002A (ja) ホログラム再生装置およびホログラム記録再生装置
JP4232432B2 (ja) 光メモリ装置
US7729224B2 (en) Optical information reproducing apparatus and optical information reproducing method using the same
KR20090109099A (ko) 홀로그래픽 저장 매체 상에 저장된 홀로그램의 판독을 위한 홀로그래픽 저장 시스템 및 이를 사용하여 수행되는 방법
JP2007240580A (ja) ホログラム記録再生装置
JP2012033212A (ja) ホログラムデータ再生方法および装置
JP5096397B2 (ja) ホログラム記録再生方法およびホログラム記録再生装置
KR101193097B1 (ko) 광 데이터 저장 매체로부터 판독하고 상기 광 데이터 저장 매체에 기록하기 위한 장치
KR20050099864A (ko) 홀로그래픽 디지털 데이터 시스템 및 이의 재생된이미지의 비매칭 측정 방법
WO2011108105A1 (ja) ホログラム再生方法
JP2007200394A (ja) 光情報記録方法および光情報再生方法
JP4809756B2 (ja) ホログラムデータ領域特定装置及びホログラムデータ領域特定プログラム
JP6934797B2 (ja) ホログラム用記録信号処理装置、これを備えたホログラム記録装置およびホログラム用記録信号処理方法
JP4975007B2 (ja) ホログラム再生波面制御方法および装置
JP4154365B2 (ja) 情報再生装置および情報再生方法
KR100578206B1 (ko) 홀로그래픽 디지털 데이터 시스템의 비매칭 보정 장치
JP5155988B2 (ja) ホログラムデータ記録方法および装置
KR100578205B1 (ko) 홀로그래픽 디지털 데이터 시스템 및 이의 재생된이미지의 비매칭 보정 방법
US20090009835A1 (en) Hologram Reproducer and Hologram Reproducing Method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130426

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131112