JP2012030985A - ガラス管の接合方法、及びガラス管の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス管(1、2)同士を立てた姿勢で接合することができるガラス管の接合方法と、ガラス管同士を立てた姿勢で接合しながらリドロー法により連続的に成形ガラス管を製造することができるガラス管の製造方法を提供すること。
【解決手段】他のガラス管2の一端部21に栓部材3を装着する栓装着工程と、一のガラス管1の一端部11を上にして立てた姿勢で、一のガラス管1の一端部11(上端部)を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、他のガラス管2の栓部材3が装着された一端部21を上にして立てた姿勢で、他のガラス管2の他端部22(下端部)を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、軟化させた一のガラス管1の一端部11と他のガラス管2の他端部22とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、からガラス管の製造方法を構成した。
【選択図】図2
【解決手段】他のガラス管2の一端部21に栓部材3を装着する栓装着工程と、一のガラス管1の一端部11を上にして立てた姿勢で、一のガラス管1の一端部11(上端部)を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、他のガラス管2の栓部材3が装着された一端部21を上にして立てた姿勢で、他のガラス管2の他端部22(下端部)を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、軟化させた一のガラス管1の一端部11と他のガラス管2の他端部22とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、からガラス管の製造方法を構成した。
【選択図】図2
Description
本発明は、ガラス管の接合方法、及び同法を用いたガラス管の製造方法に関する。
従来、細径のガラス管を成形する方法の一つとして、太径厚肉のガラス管を加熱延伸して所望の外径、肉厚に成形するリドロー法が知られている。リドロー法によって効率良く細径の成形ガラス管を得るには、複数のガラス管同士を予め突き合わせ接合し、なるべく長いガラス管を親管としてリドロー装置にセットする必要がある。
ところが、従来、ガラス管同士の突き合わせ接合は、二本のガラス管を水平姿勢で保持した状態で、各ガラス管の端部を加熱溶着して行っていたため(例えば、下記特許文献1参照)、長いガラス管を得るにも限界があった。
もっとも、鉛直方向に立てた姿勢でリドロー装置にセットされた太径厚肉のガラス管の上端部に、そのまま他の太径厚肉のガラス管を接合できれば、リドローされて短くなった太径厚肉のガラス管に他の太径厚肉のガラス管を必要に応じて継ぎ足すことができ、細径の成形ガラス管を連続的に製造することが可能である。
しかしながら、図8に示すように、立てた姿勢の一のガラス管100に、立てた姿勢の他のガラス管200を接合するべく、一のガラス管100の上端部110及び他のガラス管200の下端部220をバーナー40で加熱した場合、他のガラス管200の管孔内に燃焼ガスによる上昇気流が発生し、ガラス管200の内面に結露Wが生じることになる。そして、この結露Wが水滴等となって溶着直後の接合部に接触する結果、接合部に局部的に熱衝撃が加わり、ガラス管の破損を招くことになった。このため、従来では、ガラス管同士の接合は、基本的に水平姿勢で行わざるを得なかった。
本発明は、従来のガラス管の接合方法に上記のような問題があったことに鑑みて為されたもので、ガラス管同士を立てた姿勢で確実に接合することができるガラス管の接合方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、ガラス管同士を立てた姿勢で接合しながらリドロー法により連続的に成形ガラス管を製造することができるガラス管の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、一のガラス管の端部と他のガラス管の端部とを突き合わせ接合するガラス管の接合方法であって、
前記他のガラス管の一端部に栓部材を装着する栓装着工程と、前記一のガラス管の一端部を上にして該一のガラス管を立てた姿勢で、該一のガラス管の一端部を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、前記他のガラス管の前記栓部材が装着された一端部を上にして該他のガラス管を立てた姿勢で、該他のガラス管の他端部を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程により軟化させた前記一のガラス管の一端部と前記他のガラス管の他端部とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、を備えることを特徴としている。
前記他のガラス管の一端部に栓部材を装着する栓装着工程と、前記一のガラス管の一端部を上にして該一のガラス管を立てた姿勢で、該一のガラス管の一端部を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、前記他のガラス管の前記栓部材が装着された一端部を上にして該他のガラス管を立てた姿勢で、該他のガラス管の他端部を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程により軟化させた前記一のガラス管の一端部と前記他のガラス管の他端部とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、を備えることを特徴としている。
また、本発明は、前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程を、前記一のガラス管の一端部と前記他のガラス管の他端部とを接近させた状態で、同一の加熱手段により同時に行うことを特徴としている。
また、本発明は、立てた姿勢のガラス管を加熱し軟化させながら下方へ延伸し、所望の外径、肉厚を有する成形ガラス管を製造するガラス管の製造方法であって、
立てた姿勢の一のガラス管の上方に、立てた姿勢の他のガラス管を待機させる待機工程と、待機させた前記他のガラス管の上端部に栓部材を装着する栓装着工程と、前記一のガラス管の上端部を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、前記栓部材が装着された前記他のガラス管における下端部を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程により軟化させた前記一のガラス管の上端部と前記他のガラス管の下端部とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、を含み、前記一のガラス管の上端部に他のガラス管の下端部を接合して継ぎ足しながらガラス管を延伸して連続的に成形ガラス管を製造することを特徴としている。
立てた姿勢の一のガラス管の上方に、立てた姿勢の他のガラス管を待機させる待機工程と、待機させた前記他のガラス管の上端部に栓部材を装着する栓装着工程と、前記一のガラス管の上端部を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、前記栓部材が装着された前記他のガラス管における下端部を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程により軟化させた前記一のガラス管の上端部と前記他のガラス管の下端部とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、を含み、前記一のガラス管の上端部に他のガラス管の下端部を接合して継ぎ足しながらガラス管を延伸して連続的に成形ガラス管を製造することを特徴としている。
また、本発明は、前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程を、前記一のガラス管の上端部と前記他のガラス管の下端部とを接近させた状態で、同一の加熱手段により同時に行うことを特徴としている。
また、本発明は、前記栓部材が給気孔を備え、該栓部材の給気孔を通じて前記ガラス管の管内へ気体を供給することを特徴としている。
本発明に係るガラス管の接合方法、及びガラス管の製造方法によれば、立てた姿勢の他のガラス管の下端部をバーナーで加熱しても、他のガラス管の上端部に栓部材が装着されているので、他のガラス管の管孔内に燃焼ガスによる上昇気流が発生することもなく、結露が生じるおそれがない。したがって、従来のように、結露が水滴等となって溶着直後の接合部に接触してガラス管の破損を招くこともなく、ガラス管同士を立てた姿勢で確実に接合することができる。
そして、立てた姿勢でリドロー装置にセットされた一のガラス管の上端部に、立てた姿勢の他のガラス管の下端部を確実に接合することができ、リドローされて短くなったガラス管に他のガラス管を必要に応じて継ぎ足すことができ、細径の成形ガラス管を連続的に製造することができる。
また、一のガラス管の上端部と他のガラス管の他端部とを同一の加熱手段により同時に加熱すれば、ほぼ同条件、ほぼ同タイミングで両方のガラス管を加熱することができ、接合工程の容易化を図ることができる。
また、栓部材7の給気孔73を通じてガラス管の管内へ所要流量の空気を供給すれば、ガラス管の製造方法の延伸工程において所望の内径の成形ガラス管を製造することが可能となる。
まず、図1〜図3を参照しながら本実施形態のガラス管の接合方法について説明する。
本実施形態のガラス管の接合方法は、図1〜図3に示すように、立てた姿勢の一のガラス管1に、立てた姿勢の他のガラス管2を突き合わせ接合する接合方法である。本実施形態のガラス管の接合方法は主として、他のガラス管2の一端部21に栓部材3を装着する栓装着工程と、一のガラス管1の一端部11を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、他のガラス管2の他端部22を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、これら加熱工程により軟化させた一のガラス管1の一端部11と他のガラス管2の他端部22とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、を備えている。
栓装着工程は、図1に示すように、栓部材3を他のガラス管2の一端部21に気密状態に装着することにより行う。栓部材3は、円板形状の蓋部31と、蓋部31の下面に突設され、先端に拡径部321を有する突起部32とから構成されており、この突起部32を他のガラス管2の管孔内へ気密に挿入し、蓋部31を他のガラス管2の端面に当接させることによって、他のガラス管2の一端部21に着脱自在に装着される。なお、この栓装着工程は、必ずしも他のガラス管2を立てた姿勢で行う必要はなく、他のガラス管2を水平姿勢にした状態で行ってもよい。
一のガラス管加熱工程は、図2に示すように、一のガラス管1の一端部11を上にして立てた姿勢で、一のガラス管1の一端部11(即ち、上端部)の周囲をバーナー4の火炎で加熱することにより行う。この加熱工程によって、一のガラス管1の一端部11が軟化点以上の温度に加熱されて軟化する。
他のガラス管加熱工程は、図2に示すように、他のガラス管2の上記栓部材3が装着された一端部21を上にして立てた姿勢で、他のガラス管2の他端部22(即ち、下端部)の周囲をバーナー4の火炎で加熱することにより行う。この加熱工程によって、他のガラス管2の他端部22が軟化点以上の温度に加熱されて軟化する。
本実施形態では、図2に示すように、上記一のガラス管加熱工程及び上記他のガラス管加熱工程を、一のガラス管1の一端部11と他のガラス管2の他端部22とを所定間隔(例えば約5mm)まで接近させた状態で、同一の加熱手段であるバーナー4により同時に行うようにしている。このことで、ほぼ同条件、ほぼ同タイミングでガラス管1、2を加熱軟化させることができる。なお、これら一のガラス管加熱工程と他のガラス管加熱工程とを、別個の加熱手段を用いて行ってもよい。
溶着工程は、図3に示すように、軟化させた一のガラス管1の一端部11と他のガラス管2の他端部22とを突き合わせて両端部を溶着させることにより行う。そして、突き合わせた接合部が軟化点以下の温度まで冷えることによって、一のガラス管1の一端部11と他のガラス管2の他端部22とが突き合わせ接合される。なお、他のガラス管2の一端部21から栓部材3を取り外すタイミングは、上記他のガラス管加熱工程の後であれば、どのタイミングで行ってもよく、溶着工程後に取り外しても、溶着工程前に取り外してもよい。
このように本実施形態のガラス管の接合方法によれば、立てた姿勢の他のガラス管2の他端部22(下端部)をバーナー4で加熱しても、他のガラス管2の一端部21(上端部)に栓部材3が気密状態で装着されているので、他のガラス管2の管孔内に燃焼ガスによる上昇気流が発生することもなく、結露が生じるおそれがない。したがって、従来のように、結露が水滴等となって溶着直後の接合部に接触してガラス管の破損を招くこともなく、ガラス管同士を立てた姿勢で確実に接合することができる。
しかも、他のガラス管2の管孔内において燃焼ガスによる上昇気流の発生を防ぐことができるので、従来のように管孔内の上昇気流に伴う熱流出もなく、投入熱量の無駄を削減でき、ガラス管同士を熱効率よく接合することができる。
また、一のガラス管1の一端部11及び他のガラス管2の他端部22を、立てた姿勢で加熱しているので、水平姿勢で加熱する場合に比べ、加熱軟化部の自重変形による周方向の肉厚のばらつきを小さくすることができる。したがって、接合部分の寸法精度の向上を図ることができ、また、従来の水平接合方法のように、必ずしもガラス管を回転させる必要がないため、接合工程の容易化を図ることができる。
また、本実施形態のガラス管の接合方法によれば、一のガラス管1の一端部11と他のガラス管2の他端部22とを、同一の加熱手段であるバーナー4により同時に加熱しているので、ほぼ同条件、ほぼ同タイミングで両方のガラス管1、2を加熱することができ、このことによっても接合工程の容易化を図ることができる。
次に、図4〜図7を参照しながら、本実施形態のリドロー法によるガラス管の製造方法について説明する。
本実施形態のガラス管の製造方法は、図4〜図7に示すように、立てた姿勢の一のガラス管5の上端部51に、立てた姿勢の他のガラス管6の下端部62を突き合わせ接合して継ぎ足しながら、接合したガラス管を下方へ加熱延伸することによって、所望の外径、肉厚を有する成形ガラス管9を連続的に製造する製造方法である。
本実施形態のガラス管の製造方法は主として、立てた姿勢のガラス管を加熱軟化させながら下方へ延伸する延伸工程と、立てた姿勢の一のガラス管5の上方に、立てた姿勢の他のガラス管6を待機させる待機工程と、待機させた他のガラス管6の上端部61に栓部材7を装着する栓装着工程と、一のガラス管5の上端部51を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、他のガラス管6の下端部62を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、これら加熱工程により軟化させた一のガラス管5の上端部51と他のガラス管6の下端部62とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、を備えている。
延伸工程は、図4及び図5に示すように、クランプ機構(93、94)により把持した一のガラス管5を、公知の管状電気炉から成る加熱手段91で加熱軟化させながら、複数対の駆動ローラを備えた公知の管引き機92によって下方へ引っ張ることにより行う。クランプ機構(93、94)は、不図示のレールに沿って所定速度で昇降移動可能に設けられ、一のガラス管5の上端部51側を把持したクランプ機構(93、94)の下降速度と、管引き機92の管引き速度とを適宜調節することで、所望の外径、肉厚を有する成形ガラス管9を製造することができる。この延伸工程は、図4(a)〜(i)に示すように、後述するガラス管同士の接合工程を含む全工程に亘って連続して行うことができる。
待機工程は、図4(b)〜(d)に示すように、一のガラス管5の上端部51側を、一のクランプ機構93に代えて他のクランプ機構94で把持し直し、一のクランプ機構93を上昇させ、上昇させた一のクランプ機構93で、一のガラス管5の上方位置に搬入した他のガラス管6の上端部61側を把持することにより行う。
栓装着工程は、図4(e)、(f)に示すように、栓部材7を他のガラス管6の上端部61に装着することにより行う。栓部材7は、図6に示すように、円板形状の蓋部71と、蓋部71の下面に突設され、先端に拡径部721を有する突起部72と、蓋部71の上面に突設され、突起部72の先端部に開口する給気孔73を有する給気管74と、から構成されている。この栓部材7の突起部72を他のガラス管6の管孔内へ挿入し、蓋部71を他のガラス管6の端面に当接させることによって、他のガラス管6の一端部61に着脱自在に装着される。そして、必要に応じて、不図示の給気手段によって給気孔73を通じて、外部からガラス管内へ所要流量の気体を供給することができる。
本実施形態では、他のガラス管6に装着された栓部材7は、次述する他のガラス管加熱工程(図4(g)参照)においては、給気孔73を通じて他のガラス管6の管内へ給気せず、実質的に気密状態を維持する。そして、延伸工程(図4(i)参照)においては、給気孔73を通じて他のガラス管6の管内へ所要流量の空気を供給する。このように延伸工程時にガラス管内へ所要流量の気体を供給することで、所望の内径の成形ガラス管9を製造することができる。図4(a)〜(d)に示す延伸工程においては、栓部材7は一のガラス管5に装着された状態で、ガラス管内へ所要流量の気体を供給する。なお、他のガラス管加熱工程時においても、バーナー加熱の障害とならない程度に、給気孔73を通じてガラス管内へ気体を供給してもよい。
一のガラス管加熱工程は、図4(g)に示すように、一のガラス管5の上端部51の周囲をバーナー8の火炎で加熱することにより行う。この加熱工程によって、一のガラス管5の上端部51が軟化点以上の温度に加熱されて軟化する。
他のガラス管加熱工程は、図4(g)に示すように、他のガラス管6の下端部62の周囲をバーナー8の火炎で加熱することにより行う。この加熱工程によって、他のガラス管6の下端部62が軟化点以上の温度に加熱されて軟化する。
本実施形態では、図4(g)に示すように、上記一のガラス管加熱工程及び上記他のガラス管加熱工程を、一のガラス管5の上端部51と他のガラス管6の下端部62とを所定間隔(例えば約5mm)まで接近させた状態で、同一の加熱手段であるバーナー8により同時に行うようにしている。このことで、ほぼ同条件、ほぼ同タイミングでガラス管5、6を加熱軟化させることができる。
バーナー8は、図7に示すように、開閉可能な左右一対のアーム81・81と、各アーム81の互いの対向部に形成された半円形の凹部82と、各凹部82内に並設された複数のバーナーノズル83と、から構成されている。バーナー8は、図7(a)に示すように、一対のアーム81・81を閉じて各凹部82でガラス管(5、6)を取り囲み、各バーナーノズル83の火炎でガラス管(5、6)の周囲を均等に加熱する。そして、図7(b)に示すように、加熱後、一対のアーム81・81を開いて各バーナーノズル83をガラス管(5、6)から後退させることができる。
溶着工程は、図4(h)に示すように、軟化させた一のガラス管5の一端部51と他のガラス管6の他端部62とを突き合わせて両端部を溶着させることにより行う。そして、突き合わせた接合部が軟化点以下の温度まで冷えることによって、一のガラス管5の一端部51と他のガラス管6の他端部62とが突き合わせ接合される。
ガラス管同士の接合後、図4(i)に示すように、一のガラス管5を把持していたクランプ機構94が上昇位置に復帰し、次のガラス管接合の待機工程(図4(b)参照)まで待機する。そして、接合されたガラス管の管内へ、栓部材7の給気孔を通じて空気を供給しながら、所望の外内径、肉厚を有する成形ガラス管9を延伸成形するのである。
このように、本実施形態のガラス管の製造方法によれば、立てた姿勢の他のガラス管6の下端部62をバーナー8で加熱しても、他のガラス管6の上端部61に栓部材7が気密状態で装着されているので、他のガラス管6の管孔内に燃焼ガスによる上昇気流が発生することもなく、結露が生じるおそれがない。したがって、従来のように、結露が水滴等となって溶着直後の接合部に接触してガラス管の破損を招くこともなく、ガラス管同士を立てた姿勢で確実に接合することができる。
したがって、立てた姿勢でリドロー装置にセットされた一のガラス管5の上端部51に、立てた姿勢の他のガラス管6の下端部62を確実に接合することができ、リドローされて短くなったガラス管に他のガラス管を必要に応じて継ぎ足すことができ、細径の成形ガラス管を連続的に製造することができる。
また、本実施形態のガラス管の製造方法によれば、一のガラス管5の上端部51と他のガラス管6の他端部62とを、同一の加熱手段であるバーナー8により同時に加熱しているので、ほぼ同条件、ほぼ同タイミングで両方のガラス管(5、6)を加熱することができ、接合工程の容易化を図ることができる。
また、本実施形態のガラス管の製造方法によれば、栓部材7の給気孔73を通じて他のガラス管6の管内へ所要流量の空気を供給することができるので、延伸工程において所望の内径の成形ガラス管9を製造することができる。
以上、本実施形態のガラス管の接合方法、及びガラス管の製造方法について説明したが、本発明は他の実施形態でも実施することができる。
例えば、上記実施形態では、栓部材(3、7)をその突起部(32、72)をガラス管の管孔内に挿入することで装着しているが、ガラス管の外周面に外嵌め式に装着するように構成してもよい。また、必ずしもガラス管の端面に当接させる蓋部(31、71)を設ける必要もない。栓部材は、加熱工程時にガラス管の管孔内における上昇気流を防ぐことができるものであればよく、種々の設計変更が可能である。
また、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得る。同一の作用又は効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成したり、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施してもよい。
1 一のガラス管
11 一端部
2 他のガラス管
21 一端部
22 他端部
3 栓部材
4 バーナー
5 一のガラス管
51 上端部
6 他のガラス管
61 上端部
62 下端部
7 栓部材
73 給気孔
74 給気管
8 バーナー
9 成形ガラス管
11 一端部
2 他のガラス管
21 一端部
22 他端部
3 栓部材
4 バーナー
5 一のガラス管
51 上端部
6 他のガラス管
61 上端部
62 下端部
7 栓部材
73 給気孔
74 給気管
8 バーナー
9 成形ガラス管
Claims (5)
- 一のガラス管の端部と他のガラス管の端部とを突き合わせ接合するガラス管の接合方法であって、
前記他のガラス管の一端部に栓部材を装着する栓装着工程と、
前記一のガラス管の一端部を上にして該一のガラス管を立てた姿勢で、該一のガラス管の一端部を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、
前記他のガラス管の前記栓部材が装着された一端部を上にして該他のガラス管を立てた姿勢で、該他のガラス管の他端部を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、
前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程により軟化させた前記一のガラス管の一端部と前記他のガラス管の他端部とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、
を備えることを特徴としたガラス管の接合方法。 - 前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程を、前記一のガラス管の一端部と前記他のガラス管の他端部とを接近させた状態で、同一の加熱手段により同時に行うことを特徴とした請求項1に記載のガラス管の接合方法。
- 立てた姿勢のガラス管を加熱し軟化させながら下方へ延伸し、所望の外径、肉厚を有する成形ガラス管を製造するガラス管の製造方法であって、
立てた姿勢の一のガラス管の上方に、立てた姿勢の他のガラス管を待機させる待機工程と、
待機させた前記他のガラス管の上端部に栓部材を装着する栓装着工程と、
前記一のガラス管の上端部を加熱し軟化させる一のガラス管加熱工程と、
前記栓部材が装着された前記他のガラス管における下端部を加熱し軟化させる他のガラス管加熱工程と、
前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程により軟化させた前記一のガラス管の上端部と前記他のガラス管の下端部とを突き合わせて溶着させる溶着工程と、
を含み、
前記一のガラス管の上端部に他のガラス管の下端部を接合して継ぎ足しながらガラス管を延伸して連続的に成形ガラス管を製造することを特徴としたガラス管の製造方法。 - 前記一のガラス管加熱工程及び前記他のガラス管加熱工程を、前記一のガラス管の上端部と前記他のガラス管の下端部とを接近させた状態で、同一の加熱手段により同時に行うことを特徴とした請求項3に記載のガラス管の製造方法。
- 前記栓部材が給気孔を備え、該栓部材の給気孔を通じて前記ガラス管の管内へ気体を供給することを特徴とした請求項3または請求項4に記載のガラス管の製造方法。
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