JP2012030327A - オイルパルス工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】
共通のオイルパルスユニットを用いつつ多様な締め付けトルクを達成し、オイルパルス工具のラインナップ数の増加を可能とした。
【解決手段】
モータ3と、オイルパルスユニット4と、出力軸24を有するオイルパルス工具1であって、オイルパルスユニット4の回転部分に慣性モーメント調整部材40を設けた。慣性モーメント調整部材40は、ライナ21の外周部に装着される取り外し自在の円筒リング41と、円筒リング41に形成された溝42に配置される移動部材43を含んで構成される。移動部材43は、オイルパルスユニット4の挙動にあわせて外径方向、回転周方向、先端軸方向に移動可能なように保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータにより回転駆動され、油圧によって発生する間欠的な打撃力を利用してボルト等の締め付け部材を締め付けるオイルパルス工具に関する。
ネジやボルト等の締め付けを行うインパクト工具として、油圧を利用して打撃力を発生させるオイルパルス工具が知られている。オイルパルス工具は、金属同士の衝突がないため、メカニカル方式のインパクト工具に比べて、作動音が低いという特徴を有する。このようなオイルパルス工具は、オイルパルスユニットを駆動する動力としてモータを使用する。通常、モータの出力は遊星歯車を使った減速機構を介してオイルパルスユニットに接続されるが、近年、モータの出力軸をオイルパルスユニットに直結したオイルパルス工具が実用化されている。
モータの出力軸をオイルパルスユニットに直結したオイルパルス工具においては、減速機構を用いるオイルパルス工具に比べて、オイルパルスユニットの回転部分たるライナの回転数が高くなる。ライナの回転数が高くなると打撃時のトルクが大きくなり、それに伴う衝撃も大きくなる。この衝撃打撃トルクの増加のため、特許文献1では、主軸とライナのシール部形状を1回転1打撃となるように対応させたり、カム構造によりブレードを1回転に1打撃だけライナ内周に付勢するように構成している。
特開平9−174449号公報
特許文献1で示したような従来のオイルパルス工具においては、より大きなねじ締めトルクの要求に対してはモータならびにオイルパルスユニットの大型化によって対処している。そのため、要求される締め付けトルク値に応じて細かくモータやオイルパルスユニットのラインナップ数を増やしている。しかしながら、ラインナップ数の増加は製造コストの上昇につながるという問題があった。
これとは全く別の問題として、オイルパルス工具は機械的なインパクト機構を用いたインパクト工具と違って、軸方向前方への打撃力の伝達がないため、木ねじ等のねじ締め作業においてカムアウト(ねじ穴からのドライバの先端が外れること)が発生し易くなる。そのため、カムアウトが起こりにくく、使いやすいオイルパルス工具の実現が望まれている。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、強い締め付けトルクを実現でき、安定した動作を可能とするオイルパルス工具を提供することにある。
本発明の他の目的は、モータやオイルパルスユニットのラインナップ数はそのままであっても、多様な締付トルクを達成することができるオイルパルス工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、駆動源のモータが小さい場合にも出力を大きいものとすることができるオイルパルス工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、オイルパルスユニットの放熱性を高めることができるオイルパルス工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、打撃時の分力を軸方向前方にも加えてカムアウトの発生しにくいオイルパルス工具を提供することにある。
本発明の一つの特徴によれば、駆動源と、駆動源により回転駆動されるオイルパルスユニットと、オイルパルスユニットに接続される出力軸を有するオイルパルス工具において、オイルパルスユニットに慣性部材を設けた。この慣性部材は、所定の質量を有し、慣性を有する物体であり、例えば主に金属でできた物体である。オイルパルスユニットは、回転駆動されるライナと、ライナ内に相対回転自在に設けられた主軸と、主軸に形成される溝に配置され、スプリングでライナの内周面に付勢されるブレードを有し、ライナの回転によりブレードの片面に間欠的に高い流体圧を作用させて、流体圧作用時にブレードが回転方向に傾斜しながらライナ内に設けられた軸方向に直線状に設けられたシール部と主軸の軸心を通る溝の最外周角部の軸方向直線部とによってシールされることで主軸に押付けられ、それによって主軸を衝撃的に回転させるようにした。
本発明の他の特徴によれば、慣性部材はライナに直接又は間接的に保持され、ライナと共に回転する。慣性部材は、ライナの外周部に固定される保持部材と、前記保持部材に移動可能な状態で保持される移動部材とを有する。この保持部材には、移動部材が移動する空間が形成され、保持部材と移動部材がオイルパルスユニットの打撃の慣性力により衝突する部分に、バネ等の弾性部材を配置した。移動部材は、保持部材の内部において、外径方向または回転周方向または先端軸方向または複合的に移動するようにすると好ましい。
本発明のさらに他の特徴によれば、保持部材はライナの外周側を覆う円筒状部材であり、内周面から溝または穴を設けて移動部材を収容する。円筒状部材の溝または穴は、移動部材の移動によって、ライナの外径方向、回転方向、先端軸方向のすべて又はいずれか1方向以上の慣性力を生ずるように形成される。弾性部材は、溝または穴の前方側の端部に設けられるゴム等の緩衝体である。
請求項1の発明によれば、オイルパルスユニットに慣性部材を設けたので、モータやオイルパルスユニットのラインナップ数はそのままであっても、多様な締付トルクを達成することができるオイルパルス工具を提供することができるようになる。また、別の効果として、オイルパルスユニットに慣性部材を設けたので、オイルパルス工具のモータが小さい場合にもオイルパルス工具の出力を大きいものとすることができる。更に、慣性部材を設けることによって、オイルパルスユニットの熱を慣性部材へと伝えることによって、オイルパルスユニットの放熱性を高めることができるようになる。
請求項2の発明によれば、オイルパルスユニットは、回転駆動されるライナと、ライナ内に相対回転自在に設けられた主軸と、主軸に形成される溝に配置され、スプリングでライナの内周面に付勢されるブレードを有するので、静音性に優れて小型化を図った打撃機構を実現できる。
請求項3の発明によれば、慣性部材はライナに直接又は間接的に保持され、ライナと共に回転するので、慣性モーメントを増加させ、打撃時に慣性部材又は構成部材の一部が回転方向に移動することで打撃力を増加させることができる。
請求項4の発明によれば、ライナの外周部に、移動部材を移動可能な状態で保持する保持部材を設けたので、ライナへの取り付けが容易になる上に、安定して移動部材を稼働状態に保持できる。また、打撃時(パルス発生時)は移動部材を弾性体によって保持することでパルス発生時に最大限の効果を発揮することができる。
請求項5の発明によれば、保持部材には、移動部材が移動する空間が形成され、保持部材と移動部材がオイルパルスユニットの打撃の慣性力により衝突する部分に、弾性部材を配置したので、パルス発生時に移動部材が保持内部で衝撃時に衝撃を緩和することで騒音や振動を低減することができる。
請求項6の発明によれば、保持部材はライナの外周側を覆う円筒状部材であり、内周面から溝または穴を設けて移動部材を収容するので、ライナに追加する構成部材の剛性を高く構成できると共に移動部材が脱落することを防止でき、オイルパルス工具を安定して動作させることができる。
請求項7の発明によれば、円筒状部材の溝または穴は、移動部材の移動によって、ライナの外径方向、回転方向、先端軸方向のすべて又はいずれか1方向以上の慣性力を生ずるので、任意の方向への打撃力を増大させることができる。また、移動部材を先端軸方向に移動させることでオイルパルス工具の課題であるカムアウトの防止を達成することができる。
請求項8の発明によれば、弾性部材は、溝または穴の前方側の端部に設けられる緩衝体で構成するので、製造のコストダウンを達成できると共に静音性に優れたオイルパルス工具を実現することができる。
請求項9の発明によれば、オイルパルスユニットに前記出力軸の軸方向に移動可能な移動部材を設けたので、打撃時に移動部材が出力軸の軸方向に移動し、移動部材が移動した際にねじ穴とドライバの嵌合がしっかりと行われることとなり、カムアウトが発生しにくくなる。
請求項10の発明によれば、オイルパルスユニットに前記回転軸と交わる方向に移動可能な移動部材を設けたので、移動部材が回転軸と交わる方向に移動するので、回転軸と近い位置に移動部材がある場合にはオイルパルスユニットを早く回転することができるようになる。また、回転軸から遠い位置に移動部材がある場合には、オイルパルスユニットのトルクを大きくすることができるようになる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係るオイルパルス工具1の全体構造を示す断面図である。 図1のオイルパルスユニット4の拡大断面図である。 図2のB−B断面であって、オイルパルスユニット4の使用状態における一回転の動きを8段階で示した断面図である。 本発明の実施例に係る慣性モーメント調整部材40の取り付け構造を示す図であり、(1)は縦断面図であり、(2)は、横断面図である。 本発明の実施例に係る慣性モーメント調整部材40の形状を説明するための展開図である。 打撃時における慣性モーメント調整部材40の動作を示す図であり、(1)は縦断面図であり、(2)は、横断面図である。 本発明の実施例の変形例に係る慣性モーメント調整部材50の形状を説明するための展開図である。 従来の実施例に係るオイルパルス工具の打撃トルクの波形図である。 本発明の実施例に係るオイルパルス工具の打撃トルクの波形図である(その1)。 本発明の実施例に係るオイルパルス工具の打撃トルクの波形図である(その2)。 本発明の実施例に係るオイルパルス工具の打撃トルクの波形図である(その3)。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。尚、本明細書の説明において上下及び前後の方向は、図1中に示した方向として説明する。図1は本発明の実施例に係るオイルパルス工具1の全体を示す断面図である。
オイルパルス工具1は、外部から交流または直流の電源コード2により供給される電力を利用してモータ3を駆動源とし、モータ3によってオイルパルスユニット4を駆動し、オイルパルスユニット4から延びる出力軸たるメインシャフト24に回転力と打撃力を与えることによって六角ソケット等の図示しない先端工具に回転打撃力を連続的又は間欠的に伝達してナット締めやボルト締め等の作業を行う。
モータ3は、内周側に永久磁石を有する回転子3bを有し、外周側に鉄心に巻かれた巻線を有する固定子3aを有するブラシレス直流モータであって、2つのベアリング10a、10bによってその回転軸が固定され、ハウジングの筒状の胴体部6a内に収容される。ハウジングは、胴体部6aとハンドル部6bと基板収納部6cを含んで構成され、胴体部6aの先端部にはオイルパルスユニット4を収納するためのケース5が取り付けられる。オイルパルスユニット4の後端の嵌合軸23aは、モータ3の回転軸3cに接続されるとともに、ベアリング10bによって回転可能に保持される。オイルパルスユニット4から前方に延びるメインシャフト24の先端部はケース5によって回転可能に保持される。ケース5の先端の内周部であって、メインシャフト24に接する部分には、摺動性向上のためにメッキが施される。尚、メインシャフト24の保持において、さらなる摺動性向上のために、ボールベアリングやメタルベアリングを用いて、メインシャフト24の先端部分を保持するようにしても良い。
ハウジングは、プラスチック等の合成樹脂により一体成型で製造され、ケース5はアルミ合金等の金属の一体成型により製造されるが、これらの材質に限られずに、その他の材料、その他の方法により製造しても良い。モータ3の後方には、モータ3を駆動するための駆動回路基板7が配設され、この回路基板上にはFET(Field Effect Transistor)などのスイッチング素子15により構成されるインバータ回路及び回転子3bの回転位置を検出するためのホールIC等の回転位置検出素子19が搭載される。ハウジングの胴体部6a内部の最後端には、冷却用の冷却ファンユニット17が設けられる。冷却ファンユニット17によって、胴体部6aの中央付近側部の空気取入口(図示せず)から外気が吸引され、吸引された外気はモータ3の内部及び外周部を流れて、スイッチング素子15の周囲を流れ、その後冷却ファンユニット17に吸引され、図示しない排出口からハウジングの外部に排出される。
ハウジングの胴体部6aから略直角に下方向に延びるハンドル部6bの取り付け部付近にはトリガスイッチ14が配設され、トリガスイッチ14のトリガ8を引いた量に比例する信号が、制御基板9に伝達される。ハンドル部6bの下側部分は、ハンドル部6bに対して大きな外径を有する基板収納部6cが形成され、基板収納部6cには後述する制御回路を搭載する制御基板9が収容される。本実施例では、モータの回転駆動用の制御回路やその他の電子回路を搭載するために3枚の基板で実現されているが、必ずしもこの構成に限られず、必要な基板を任意の空間に収容することが可能である。制御基板9には、複数の発光ダイオード(LED)18が設けられ、発光ダイオード18の光は図示しないハウジングの透過窓を透過又は貫通孔を通して外部から識別できるように構成される。
ハウジングの胴体部6a内には、ユニット式で構成されたオイルパルス機構、即ちオイルパルスユニット4が収容される。オイルパルスユニット4は、後方側のライナプレートの嵌合軸23aがモータ3の回転軸3cに直結され、前方側のメインシャフト24が出力軸となる。トリガ8が引かれてモータ3が起動されると、モータ3の回転はオイルパルスユニット4に伝達される。オイルパルスユニット4の内部にはオイルが充填されていて、メインシャフト24に負荷のかかっていないとき、又は、負荷が小さい際には、オイルの抵抗のみでメインシャフト24はモータ3の回転にほぼ同期して回転される。メインシャフト24に強い負荷がかかるとメインシャフト24の回転が止まり、オイルパルスユニット4の外周側のライナ21のみが回転を続け、1回転に1箇所あるオイルを密閉する位置にてオイルの圧力が急激に上昇して衝撃パルスを発生し、短い時間に大きな回転トルクが発生する、尖塔状の強いトルクによりメインシャフト24に大きな締付トルクが生ずる。以後、同様の打撃動作が数回繰り返され、締め付け対象が設定トルクで締め付けられる。
オイルパルスユニット4の外周側には慣性モーメント調整部材40が設けられる。慣性モーメント調整部材40は、移動スペースが形成された円筒リング41が形成され、この移動スペースにはある程度の質量を有する移動部材43が配置される。円筒リング41は、金属製であることが好ましく、例えば、鉄系の金属、アルミ系の金属であると良い。なお本実施例ではライナ21はアルミ系の金属であり、円筒リング41は鉄系の金属であるので、慣性モーメント調整部材40はライナ21よりも比重が大きいものとなっている。
移動部材43は、移動スペースの一端側からバネ等の弾性部材44を介して保持される。このような慣性モーメント調整部材40を設けることによって、オイルパルスユニット4の打撃時に、移動部材43が慣性力により移動し、外径方向、回転周方向、先端軸方向のいずれか又はすべての方向に慣性力を作用させるので、オイルパルスユニット4による打撃力を効果的に増大させることができる。打撃力を効果的に変化させるためには、移動部材43の移動方向が回転軸方向と平行方向ではなく、移動方向に引いた直線が回転軸と交わる方向となるように移動部材43の移動方向を設定することが重要である。
図2は、図1のオイルパルスユニット4の拡大断面図である。オイルパルスユニット4は、主に、モータ3と同期して回転する駆動部分と、先端工具を回転させる出力部分となるメインシャフト24により構成される。メインシャフト24の先端側には、先端工具を取り付けるための、先端工具取り付け部24a(図1参照)が形成される。モータ3と同期して回転する駆動部分は、モータ3の回転軸3cに直結されるライナプレート23と、その外周側で前方に延びるように固定される外径が略円柱形の一体成型のライナ21を含む。
メインシャフト24と同期して回転する出力部分は、メインシャフト24と、メインシャフト24の外周側に180度隔てて形成された溝にバネを介して取付けられる後述するブレードを含んで構成される。メインシャフト24はライナ21に貫通されて、ライナ21とライナプレート23により形成される閉空間内で回転できるように保持され、この閉空間内には、トルクを発生するためのオイル(作動油)が充填される。ライナ21とメインシャフト24の間にはOリング30が設けられ、ライナ21とライナプレート23の間にはOリング29が設けられ、相互間の気密性が確保される。尚、図示していないが、ライナ21にはオイルの圧力を高圧室から低圧室に逃がすリリーフバルブが設けられ、発生するオイルの最大圧力を制御し、締め付けトルクを調整することができる。
図3の(1)〜(8)は、図2のB−B断面を示し、ライナ21がメインシャフト24に対して相対角で1回転する状態を8段階で示した断面図である。ライナ21の内部は、図3(1)に示すような4つの領域を形成するような断面を有するライナ室が形成される。メインシャフト24の外周部には、対向する2個の溝部にバネを介してブレード25a、25bが嵌挿され、ブレード25a、25bがライナ21の内面に当接するようにバネによって円周方向に付勢される。ブレード25a、25b間のメインシャフト24の外周面には軸方向に延びる二本の突状たる凸状シール面26a、26bが設けられる。ライナ21の内周面には凸状シール面27a、27bと、凸状部28a、28bが形成される。
オイルパルス工具1は、例えばボルト締め付け時において締め付けボルトの座面が着座すると、メインシャフト24に負荷がかかり、メインシャフト24、ブレード25a、25bはほぼ停止した状態になり、ライナ21だけが回転し続ける。メインシャフト24に対してライナ21が回転することに伴い、1回転に1回の衝撃パルスが発生するが、この衝撃パルス発生時においてオイルパルス工具1内は、ライナ21の内周面に形成した凸状シール面27aとメインシャフト24の外周面に形成した凸状シール面26aが接触する。同時に、凸状シール面27bと凸状シール面26bが接触する。このようにライナ21の内周面に形成した一対の凸状シール面27a、26aと、メインシャフト24の外周面に形成した一対の凸状シール面27b、26bがそれぞれ当接することにより、ライナ21の内部は二つの高圧室と2つの低圧室に仕切られる。そして、高圧室と低圧室との圧力差によりメインシャフト24に瞬間的な強い回転力が発生する。
次に、オイルパルスユニット4の動作手順を説明する。まず、トリガ8を引くことによりモータ3が回転し、これに伴いライナ21も同期して回転する。本実施例では、モータ3の回転軸3cにライナプレート23が直結され、同じ回転数で回転するが、この構成に限定されず、減速機構を介してモータ3とオイルパルスユニット4を接続するようにしても良い。
ライナ21の回転方向は、図3(1)においてライナ21の外側に示す矢印の方向である。前述したように、メインシャフト24に負荷のかかっていないとき、又は、負荷が小さい時には、オイルの抵抗のみでメインシャフト24がライナ21の回転に追従して(同期して)回転する。メインシャフト24に強い負荷がかかるとメインシャフト24の回転が止まり、外側のライナ21のみが回転を続ける。
図3の(1)に示す位置が、1回転に1箇所あるオイルを密閉する位置であり、メインシャフト24に衝撃パルスによる打撃力が発生する。ここでは、凸状シール面27aと26aが、凸状シール面27bと26bが、ブレード25aと凸状部28aが、ブレード25bと凸状部28bがそれぞれメインシャフト24の軸方向全域において当接し、これによりライナ21の内部空間が2つの高圧室と2つの低圧室の4室に区画される。
ここで高圧、低圧とは、内部に存在するオイルの圧力である。さらにモータ3の回転によってライナ21が回転すると、高圧室の容積は減少するためオイルは圧縮されて瞬間的に高圧が発生し、この高圧はブレード25a、25bを低圧室側に押し出す。その結果、メインシャフト24には上下のブレード25a、25bを介して瞬間的に回転力が作用して強力な回転トルクが発生する。尚、図示していないがライナ21の円周方向の1箇所にはオイルの圧力を高圧室から低圧室に逃がすオイル通路と調整弁が設けられ、発生するオイルの最大圧力を制御し、締め付けトルクを調整することができる。このように高圧室及び低圧室が形成されることにより、ブレード25a、25bを図中時計方向に回転させるような強い打撃力が作用する。図3(1)に示す位置を本明細書では「打撃位置」と呼ぶ。
図3の(2)は、打撃位置からライナ21が45度回転した状態を示す。(1)に示す打撃位置を過ぎると、凸状シール面26aと凸状シール面27a、凸状シール面26bと凸状シール面27b、ブレード25aと凸状部28a、及び、ブレード25bと凸状部28bの当接状態が解除されるため、ライナ21の内部の4室に区画されていた空間が解除され、相互の空間にオイルが流れるため、トルクは発生せず、ライナ21はモータ3の回転によりさらに回転する。
図3の(3)は、打撃位置からライナ21が90度回転した状態を示す。この状態では、ブレード25a、25bが凸状シール面27a、27bに当接してメインシャフト24から突出しない位置まで半径方向内側まで後退するため、オイルの圧力の影響を受けずトルクは発生しないため、ライナ21はそのまま回転する。
図3の(4)は、打撃位置からライナ21が135度回転した状態を示す。この状態ではライナ21の内部空間は連通してオイルの圧力変化は生じないため、メインシャフト24に回転トルクは発生しない。
図3の(5)は、打撃位置からライナ21が180度回転した状態を示す。この位置では、凸状シール面26bと凸状シール面27a、凸状シール面26aと凸状シール面27bが接近するが当接しない。これは、メインシャフト24に形成した凸状シール面26aと凸状シール面26bが、メインシャフト24の軸に対して対称位置にないためである。同様にライナ21の内周に形成した凸状シール面27aと27bもメインシャフト24の軸に対して対称位置にはない。従って、この位置ではオイルの影響をほとんど受けないためトルクはほとんど発生しない(しかしながら、僅かにトルクが発生することもある)。尚、発生するトルクがゼロではないのは、内部に充填されるオイルには粘性があり、凸状シール面26bと凸状シール面27a、又は、凸状シール面26aと凸状シール面27bが対面した際に、ほんの僅かながら高圧室が形成されるため、(2)〜(4)、(6)〜(8)と違って若干の回転トルクを生じさせる。
図3の(6)〜(8)の状態は、(2)〜(4)とほぼ同様であり、これらの状態の際はトルクが発生しない。(8)の状態からさらに回転すると、図3の(1)の状態に戻る。図3(1)の打撃位置において発生した高圧室の圧力は、ライナ21に設けた図示しないオイル通路を通り、図示しない調整弁を介し、低圧室に流入する。この流入の程度により、高圧室の圧力が変化し、発生する衝撃トルクの強弱が調整される。調整弁の開口面積を広くすると高圧室のオイルが低圧室に早く流入するため、高圧室の圧力は低くなり、逆に開口面積を狭めると低圧室への流入量が減り、高圧室の圧力は高くなる。
以上説明したように、オイルパルスユニット4においては、ライナ21とメインシャフト24が相対的に回転することによって、1周に1回の強い打撃トルクを発生させることができるので、先端工具を強い締め付けトルクにて回転させることができる。
次に、図4及び図5を用いて、本実施例に係るオイルパルスユニット4に取り付けられる慣性モーメント調整部材40について説明する。本実施例では慣性モーメント調整用として、オイルパルスユニット4の外周側に円筒リング41や移動部材43を取り付け、より効果的に打撃力を与える手段を提案している。図4は慣性モーメント調整部材40の取り付け構造を示す図であり、(1)は縦断面図であり、(2)は、横断面図である。慣性モーメント調整部材40は、オイルパルスユニット4の外周部に取り付けられるものであって、ある程度の質量を有し、しかもその質量の一部(移動部材43)が可動状況で保持されている。慣性モーメント調整部材40は、金属製の円筒リング41により主に構成され、円筒リング41には、移動部材43の移動スペースを画定するための円筒状の溝42が形成される。
本実施例では、溝42の開口部は円筒リング41の内周面に位置し、慣性モーメント調整部材40をオイルパルスユニット4の外周側に装着した際に、溝42の開口部はオイルパルスユニット4の外周面により閉鎖される関係となる。溝42の内部には、移動部材43が配置される。移動部材43は、これが移動することにより特定方向への慣性力を増大させる慣性力を発生させるもので、ある程度の質量を有することが重要であり、比重の重い鋼材等でできた金属球とすると良い。例えば、円筒リング41や移動部材43は鉛・銅等の比重の大きい材料を使用すると良い。移動部材43の形状は必ずしも球状である必要はないが、溝42の内部で摩擦抵抗が少ない状態で移動可能とすることが重要であり、球状あるいはそれに近い形状が好ましい。移動部材43はスプリング等の弾性部材44の一端に接触(非固定)され、弾性部材44の他端は溝42の底部42bに接触(非固定)する。尚、移動部材43と弾性部材44、弾性部材44と底部42bの片方あるいは両方を非固定でなく、固定するようにしても良い。本実施例では、オイルパルスユニット4の重量が300g、円筒リング41の重量が600g、移動部材43が2g/個とした。
図4は、オイルパルスユニット4がモータによって回転されている状態の移動部材43の位置を示す図であって、オイルパルスユニット4による打撃前の状態である。尚、図4(1)及び(2)においては、溝42の配置や弾性部材44の形状を厳密な断面図で示すとわかりにくくなるので、模式的にその形状を示し、正確な断面形状をしていない。溝42の形成される方向は、図4(1)から理解できるように円柱形にくり抜かれた溝42の中心軸方向(前後方向)前方に延び、溝42が後方から前方にかけて半径方向外側に広がるように形成される。また、図4(2)で理解できるように溝42の前方側が、後方側に対して回転方向と同方向に傾斜するように配置される。このように、溝42を軸方向、半径方向、回転方向に傾斜するように形成することにより、打撃時に移動部材43が溝42の内部で後方側から前方側へ移動することにより、移動部材43の慣性力が外径方向、回転周方向、先端軸方向に加わり、外径方向、回転周方向、先端軸方向に打撃の際の荷重を追加することが可能となる。
この慣性モーメント調整部材40は、外周部からネジ等で締付けることで極力スペースを取らずにオイルパルスユニット4に固定することができ、必要に応じてオイルパルスユニット4から取り外すことも可能である。またオイルパルスユニット4への固定方法は、ネジ以外でも、例えば圧入で取り付けたり、慣性モーメント調整部材40の内周部とオイルパルスユニット4の外周部にネジ山を形成してそれぞれをネジ締めて固定することも可能である。
なお、打撃トルクが発生した際に、オイルパルスユニット4の外周で慣性モーメント調整部材40が回転しないようにするために、それぞれに回り止め手段が設けられると有利である。例えば、オイルパルスユニット4の外周に、オイルパルスユニット4の軸方向に延びる第1のスプライン溝部を有するようにして、慣性モーメント調整部材40には、スプライン溝部と嵌合する第2のスプライン溝部を有するようにすれば、オイルパルスユニット4の外周で慣性モーメント調整部材40が回転しないようになる。
図5は、本発明の実施例に係る慣性モーメント調整部材40の形状を説明するための展開図である。図5は、溝42の配置本数と、円周方向への傾斜具合を説明するために模式的に描いた図である。本実施例においては移動部材43を球形としている。しかしながら、移動部材43の形状は球形に限られずに、溝42の形状や移動部材43の必要重量に合わせて、半球状や円筒状など自在に決定することが可能である。また、円筒リング41内の溝42と移動部材43の数は、本実施例においては8組であるが、この数に限定されずに任意の複数組でよいが、アンバランスによる振動増加を考慮すると軸対称形又は回転対称形とすることが望ましい。
図6は打撃直後の慣性モーメント調整部材40の状態を示す図であり、(1)は縦断面図であり、(2)は横断面図である。移動部材43は、非打撃時には一定方向(後方)にバネ等の弾性部材44によって保持されるが、打撃時にはその衝撃力によって溝42の内部で急激に移動する。この移動方向は溝42に沿うことになるが、溝42の配置が軸方向、半径方向、回転方向に傾斜するため、結果として慣性力を用いて外径方向、回転周方向、先端軸方向の方向に衝撃力を付与することができる。
通常、モータ3の仕様によってオイルパルスユニット4の適正な慣性モーメントがある程度決められるが、締め付け対象等、用途に応じてより高い締付けトルクが望まれる場合と、トルクよりも締付け速度が望まれる場合とがある。オイルパルス工具においては、通常オイルパルスユニット4に圧力調整用としてリリーフバルブを設け、これによりトルク等の調整を行っているが、本発明ではオイルパルスユニット4自体の調整のみならず、オイルパルスユニット4に慣性モーメント調整部材40を別途追加することによって、一種類のオイルパルスユニット4で、より広範囲な用途に対応することが可能となる。つまり、一種類のオイルパルスユニット4に対して、それに付加する慣性モーメント調整部材40を複数準備する。そうすれば、結果とて複数種類のオイルパルスユニット4の準備をしたのと同じ効果を奏することができる。
次に移動部材43が移動する方向による効果について説明する。外径方向に関しては、非打撃時は移動部材43が中心側に配置され、打撃時に外周側に移動する構造とすることで打撃前の加速時は慣性モーメントを小さく、打撃時にだけ移動部材43の外径側への移動により慣性モーメントを大きくすることができる。これにより慣性モーメントの増加による加速性の低下を抑制でき、効果的に性能を向上させることができる。
また、回転周方向に関しては、打撃時以外は移動部材43が回転周方向と反対側に配置され、打撃時に回転周方向に移動する構造とすることで、衝撃的な力を回転周方向に与え回転力を増幅することができる。
さらに、先端軸方向に関しては、打撃時以外は移動部材43はモータ3側、即ち後方側に配置され、打撃時に先端側に移動する構造とすることでネジへの押付け力を発生させ、カムアウトの防止となる。このように先端軸方向にも押付け力を加えることにより、締め付け対象がネジの場合は、カムアウト現象の発生を大幅に減少させることができる。
ここで、移動部材43は弾性部材44によって保持されているが、移動部材が回転周方向に移動可能な場合は弾性部材44がなくても回転中に回転周方向とは反対側に移動するので弾性部材44をなくすこともできる。図7は、実施例の変形例に係る慣性モーメント調整部材50の形状を説明するための展開図である。慣性モーメント調整部材50においては、溝52の配置数、傾き等は図5で説明した例と同様である。しかしながら、移動部材53は他の部材に固定されておらず、溝52の内部を自由に移動することができる。しかし、このままであると、打撃時に移動部材53が急激に溝52の底部52bに衝突して強い音、振動が発する。そこで、本変形例では溝52の底部52bに緩衝材54を配置した。緩衝材54は例えば、ゴムである。このように緩衝材54を設けることにより、打撃時の騒音や振動を低減することができる。このように移動部材53を弾性体で保持しなくても所望の機能を得ることができる。
なお、移動方向は3方向全て同時に必要なものではなく、要求する仕様に合わせて何れか1方向または2方向に限定しても良い。構造上、慣性モーメント調整部材40又は50の外径を大きく取れない場合は、移動部材43、53の外周方向への移動をなくした構造としても打撃力の増加と先端方向への押し付け力を与えることができる。
次にこれらの発明を実装したときのトルクのグラフを図8〜11を用いて説明する。図8は通常のオイルパルスユニット4によるトルク発生状況を示すグラフである。横軸は経過時間であり、時間0の時にトリガ8を引いてモータ3を起動した場合を示す。トルクは、モータ3に流れる電流値をもとに算出している。しかし、これ以外の方法によって算出又は計測するようにしても良い。ボルトやネジが着座するとオイルパルスユニット4による打撃が行われて尖塔状の強い打撃トルク81〜86が発生する。ここで、「尖塔状の打撃トルク」とは、図8のように時間と打撃トルクの関係のグラフを書いた際に、そのグラフが尖塔状になるような短い時間の間に発生して消滅するようなトルクをいう。
複数回の打撃が行われて、打撃トルク81〜84による4回の打撃が行われ、その次の打撃において打撃トルク85、86のように設定されたトルクT1でねじ締めされたら締め付け作業が終了する。本図では、5回目の打撃によって設定されたトルクT1に達する例を示したが、この回数はあくまで例示であって、締め付け対象やトルクT1の大きさによって大きく異なる。ここで、従来のオイルパルスユニット4においては、最大締め付けトルクがT1であったとする。このような打撃特性を持つオイルパルスユニット4に慣性モーメント調整部材40を取り付けた状態を示すのが図9〜図11で示すグラフである。
図9は、円筒リング41を取り付けただけの打撃トルク91〜96の出現状態を示す図である。図9では、溝42の内部に移動部材43と弾性部材44を設けておらず、円筒リング41だけを設けたものである。このようにオイルパルスユニット4に円筒リング41を取り付けただけでも、オイルパルスユニット4の回転部分の質量が増えるために、各打撃トルク91〜96は図8で示した打撃トルク81〜86に比べてそれぞれ増加する。その結果、締め付け可能な最大の打撃トルク(95、96)はT1からT2に増加する。
図10は、図9の状態に加え溝42の内部に移動部材43を設けて、外径方向に移動部材43が移動可能とすることで慣性モーメントを変化させたものである。この場合、打撃トルク101〜106は、図9で示した打撃トルク91〜96に比べてほとんど変わらない。例えば、最大トルクとなる、打撃トルク105、106はT2付近であり、図9の場合と大きくは変わらないが、打撃時に外径方向に移動した移動部材43は、パルス発生後には弾性部材44等によって中心側に戻されるため、その後に加速する際オイルパルスユニット4の慣性モーメントは小さい状態であり、効果的に加速することができる。また、図10の打撃間隔Δt2は図9の打撃間隔Δt1に比べて小さくなるので、短い時間内に締め付け部材に多くの打撃を与えることができ、締め付け効率が向上する。
図11は、移動部材43が外径方向だけでなく回転周方向にも移動し、打撃直後に移動部材43によって更に回転方向に衝撃力が加わるように構成した場合の打撃トルクの大きさを示したものである。打撃トルク111〜116は、図10で示した打撃トルク101〜106に比べて大きくなり、打撃時に移動部材43が回転周方向に移動することにより、打撃トルク115,116に示すように最大の打撃トルクをT2からT3に増加させることができる。なお、打撃時に移動部材43が先端軸方向にだけ移動するように構成すると、図9〜11に示すような打撃トルクの最大値には影響しない。
以上、本実施例によれば打撃時の移動部材43の移動方向を選択することによりオイルパルスユニット4による打撃力を増加させることができる。そのため、オイルパルス工具のラインナップ数を増やしていく場合にも、新たなオイルパルスユニット4をそれぞれ製造する必要がなく、本発明の慣性モーメント調整部材40で適正な慣性モーメントになるような円筒リングを取り付けることで、少ない種類のオイルパルスユニット4で多くの種類のラインナップを実現することが可能となり、製造コストの大幅な低減を図ることができる。
また本発明の実施例において、オイルパルスユニット4の外周に図4又は図7に示すような円筒リング及び移動部材を設けることとした。少なくとも円筒リングがあれば、オイルパルスユニット及びモータはそのままでも、図9に示すようにトルクの大きさを調整することができる。
以上、本発明を示す実施例に基づき説明したが、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、本実施例ではモータ3の動力源として、コードにより外部から供給される電源を用いたが、二次電池を用いた着脱可能なバッテリパックを用いる構成としても良い。また、オイルパルスユニットの駆動源は電気モータだけに限られず、エアモータやエンジンを用いても良い。さらも、本実施例ではオイルパルスユニット4のメインシャフトが出力軸を兼ねているオイルパルス工具の例を示しているが、オイルパルスユニット4のメインシャフトと出力軸を別体式に形成しても良い。
1 オイルパルス工具 2 電源コード 3 モータ
3a (モータの)固定子 3b (モータの)回転子
3c (モータの)回転軸 4 オイルパルスユニット
5 ケース 6a (ハウジングの)胴体部
6b (ハウジングの)ハンドル部 6c (ハウジングの)基板収納部
7 駆動回路基板 8 トリガ 9 制御基板
10a、10b ベアリング 14 トリガスイッチ
15 スイッチング素子 17 冷却ファンユニット
18 発光ダイオード 19 回転位置検出素子
21 ライナ 23 ライナプレート 23a 嵌合軸
24 メインシャフト 24a 先端工具取り付け部
25a、25b ブレード 26a、26b 凸状シール面
27a、27b 凸状シール面 28a、28b 凸状部
29、30 Oリング
40 慣性モーメント調整部材 41 円筒リング 42 溝
42b (溝の)底部 43 移動部材 44 弾性部材
50 慣性モーメント調整部材 51 円筒リング 52 溝
52b (溝の)底部 53 移動部材 54 緩衝材

Claims (10)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源により回転駆動されるオイルパルスユニットと、
    前記オイルパルスユニットに接続される出力軸と、を有するオイルパルス工具であって、
    前記オイルパルスユニットに慣性部材を設けたことを特徴とするオイルパルス工具。
  2. 前記オイルパルスユニットは、回転駆動されるライナと、該ライナ内に相対回転自在に設けられた主軸と、前記主軸に形成される溝に配置され、スプリングで前記ライナの内周面に付勢されるブレードを有することを特徴とする請求項1に記載のオイルパルス工具。
  3. 前記慣性部材は前記ライナに直接又は間接的に保持され、前記ライナと共に回転することを特徴とする請求項2に記載のオイルパルス工具。
  4. 前記慣性部材は、ライナの外周部に固定される保持部材と、前記保持部材に移動可能な状態で保持される移動部材とを有することを特徴とする請求項3に記載のオイルパルス工具。
  5. 前記保持部材には、前記移動部材が移動する空間が形成され、前記保持部材と前記移動部材が前記オイルパルスユニットの打撃の慣性力により衝突する部分に、弾性部材を配置したことを特徴とする請求項4に記載のオイルパルス工具。
  6. 前記保持部材は前記ライナの外周側を覆う円筒状部材であり、内周面から溝または穴を設けて前記移動部材を収容することを特徴とする請求項5に記載のオイルパルス工具。
  7. 前記円筒状部材の前記溝または前記穴は、前記移動部材の移動によって、前記ライナの外径方向、回転方向、先端軸方向のすべて又はいずれか1方向以上の慣性力を生ずるように形成されることを特徴とする請求項6に記載のオイルパルス工具。
  8. 前記弾性部材は、前記溝または前記穴の前方側の端部に設けられる緩衝体であることを特徴とする請求項7に記載のオイルパルス工具。
  9. 駆動源と、
    前記駆動源により回転駆動されるオイルパルスユニットと、
    前記オイルパルスユニットに接続され、前記オイルパルスユニットにより回転駆動される出力軸と、
    前記出力軸に接続される先端工具保持部と、を有するオイルパルス工具であって、
    前記オイルパルスユニットに、前記出力軸の軸方向に移動可能な移動部材を設けたことを特徴とするオイルパルス工具。
  10. 駆動源と、
    前記駆動源により回転駆動され、回転軸を有するオイルパルスユニットと、
    前記オイルパルスユニットに接続され、前記オイルパルスユニットにより回転駆動される出力軸と、 を有するオイルパルス工具であって、
    前記オイルパルスユニットに、前記回転軸と交わる方向に移動可能な移動部材を設けたことを特徴とするオイルパルス工具。
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