JP2012028470A - スイッチ装置 - Google Patents

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Yuichi Inaba
雄一 稲葉
Yoshiaki Honda
由明 本多
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Abstract

【課題】スイッチ素子で生じる電力損失を抑制して、更なる低損失化を図ることができるスイッチ装置を提供する。
【解決手段】スイッチ装置1は、トランジスタからなるスイッチ素子10と、スイッチ素子10にゲート電圧を印加してスイッチ素子10の導通・遮断を切り替える駆動回路20とを備えている。ゲート電圧が0Vであれば、ドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路が遮断され、ドレイン電流は流れない。一方、ゲート電圧が上昇して所定の第1の閾値を超えるとドレイン電流は流れ始め、さらにゲート電圧が上昇して所定の第2の閾値(>第1の閾値)を超えると、ゲート端子11からチャネル領域に正孔42が注入されてドレイン電流は増加する。駆動回路20は、スイッチ素子10の導通時に、第1の閾値より大きく且つ第2の閾値よりも小さい範囲に、電圧調節部21にてゲート電圧を調節する。
【選択図】図1

Description

本発明は、トランジスタをスイッチ素子として用いたスイッチ装置に関する。
従来から、電界効果トランジスタ(Field EffectTransistor、以下、FETと表記する)を備え、FETのドレイン端子・ソース端子間の電流経路の導通・遮断が切り替えられることによりスイッチングを行うように構成されたスイッチ装置が種々提供されている。このスイッチ装置は、たとえば電気機器等の負荷と電源との間にFETが挿入されることにより、電源から負荷に供給される電力のスイッチングを行う。
この種のスイッチ装置に用いられるトランジスタとして、近年、ガリウムナイトライド(GaN)などの窒化系物系半導体材料を用いたトランジスタが注目されている。窒化物系半導体材料を用いたトランジスタの一例として、AlGaN/GaNヘテロ接合を用いたトランジスタがある(たとえば特許文献1参照)。
特許文献1記載のトランジスタは、基板100上に、バッファ層、第1の半導体層(アンドープGaN層)101、第2の半導体層(アンドープAlGaN層)102、p型のコントロール層103がこの順に形成されている(図1参照)。第2の半導体層102上には、ソース端子(電極)13およびドレイン端子(電極)12が形成され、コントロール層103上にはゲート端子(電極)11が形成されている。この構成により、トランジスタは、ドレイン端子12・ソース端子13間に電圧が印加された状態で、ゲート端子11・ソース端子13間に印加されるゲート電圧が変化すると、ドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路に流れるドレイン電流が変化する。
すなわち、上記構成のトランジスタでは、第1の半導体層101と第2の半導体層102との界面にヘテロ障壁が形成され、ヘテロ界面にはチャネル領域となる2次元電子ガス層が形成される。ゲート電圧が0Vの状態では、ゲート端子11の直下のチャネル領域が空乏化しているためドレイン電流は流れない(図1(a)参照)。一方、ゲート電圧が上昇して所定の第1の閾値を超えると、ドレイン電流は流れ始める(図1(b)参照)。さらにゲート電圧が上昇して所定の第2の閾値(>第1の閾値)を超えると、ゲート端子11からチャネル領域に正孔42が注入されてドレイン電流は増加する(図1(c)参照)。
要するに、上記トランジスタは、ゲート電圧が第1の閾値を下回る場合にドレイン端子・ソース端子間の電流経路が遮断され、ゲート電圧が第1の閾値を超える場合にドレイン端子・ソース端子間の電流経路が導通するノーマリオフ型のスイッチ素子を構成する。
また、特許文献1と同様の構成のトランジスタを2個用いて、両トランジスタのソース端子同士を接続することにより、双方向に電流を流すことができるスイッチ装置(双方向スイッチ)を実現することも考えられている(たとえば特許文献2参照)。
上記トランジスタをスイッチ素子に用いたスイッチ装置は、MOS(Metal OxideSemiconductor)FETやIGBT(Insulated GateBipolar Transistor)等を用いる場合に比べ、導通(オン)状態での電流経路に存在する電気抵抗であるオン抵抗を小さく抑えることができる。
国際公開第2007/007548号パンフレット 特開2008−153748号公報
ところで、従来のスイッチ装置では、上記構成のトランジスタをスイッチ素子に用いることによりオン抵抗が低減されたとしても、スイッチ素子で発生する電力損失が問題になる可能性がある。
すなわち、上記構成のトランジスタでは、導通状態においてゲート電圧が第2の閾値(>第1の閾値)を超えていると、ゲート端子からチャネル領域に正孔が注入され、ゲート端子・ソース端子間にゲート電流が流れることになる。したがって、このトランジスタをスイッチ素子として用いたスイッチ装置においては、ゲート電流に起因した電力損失がスイッチ素子で生じることがあり、結果的に低損失化の妨げとなる。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、スイッチ素子で生じる電力損失を抑制して、更なる低損失化を図ることができるスイッチ装置を提供することを目的とする。
本発明のスイッチ装置は、ゲート端子とドレイン端子とソース端子とを有するスイッチ素子と、スイッチ素子にゲート電圧を印加してドレイン端子・ソース端子間の電流経路の導通・遮断を切り替える駆動回路とを備え、スイッチ素子は、第1の半導体層と第1の半導体層の上に設けられる第2の半導体層とを有し、第1の半導体層と第2の半導体層との界面には当該界面に沿って電子が移動するチャネル領域が形成され、ドレイン端子およびソース端子は第2の半導体層の上に互いに離間して形成され、ゲート端子は第2の半導体層の上または上方におけるドレイン端子とソース端子との間に形成され、駆動回路は、ドレイン端子・ソース端子間の電流経路の導通時に、電流経路が導通する最小電圧である第1の閾値より大きく、且つゲート電流が流れる最小電圧である第2の閾値よりも小さい範囲にゲート電圧を調節する電圧調節部を備えることを特徴とする。
このスイッチ装置において、スイッチ素子は2個設けられており、一方のスイッチ素子のドレイン端子・ソース端子間の電流経路と、他方のスイッチ素子のドレイン端子・ソース端子間の電流経路とが直列に接続されており、駆動回路はドレイン端子・ソース端子間の電流経路の導通・遮断を両方のスイッチ素子について一斉に切り替えることが望ましい。
このスイッチ装置において、スイッチ素子は、ゲート端子と第2の半導体層との間に形成された半導体層からなるコントロール層を有することがより望ましい。
このスイッチ装置において、第1の半導体層と第2の半導体層とコントロール層とは、窒化物系半導体または炭化珪素からなることがより望ましい。
このスイッチ装置において、第1の半導体層はアンドープのGaNからなり、第2の半導体層はアンドープのAlGa1−xNからなり、コントロール層はp型のAlGa1−xNからなることがより望ましい。
本発明は、スイッチ素子で生じる電力損失を抑制して、更なる低損失化を図ることができるという利点がある。
実施形態1のスイッチ装置の構成および動作の説明図である。 同上のスイッチ装置の構成を示す概略回路図である。 同上のスイッチ装置に用いるスイッチ素子の特性を示し、(a)はゲート電圧−ドレイン電流の関係を表す図、(b)はゲート電圧−ゲート電流の関係を表す図である。 同上のスイッチ装置の駆動回路の特性を示し、ゲート電圧−ドレイン電流の関係を表す図である。 実施形態2のスイッチ装置の構成を示す概略回路図である。
(実施形態1)
本実施形態のスイッチ装置1は、図2に示すように、トランジスタからなるスイッチ素子10と、スイッチ素子10にゲート電圧を印加してスイッチ素子10の導通(オン)・遮断(オフ)を切り替える駆動回路20とを備えている。
スイッチ素子10は、ゲート端子11とドレイン端子12とソース端子13とを有している。詳しい構成については後述するが、スイッチ素子10は、ガリウムナイトライド(GaN)などの窒化系物系半導体材料を用いたFETであって、本実施形態では背景技術の欄でも説明したようにAlGaN/GaNヘテロ接合を用いたFETを採用している。
駆動回路20は、スイッチ素子10のゲート端子11・ソース端子13間に接続されており、ゲート端子11・ソース端子13間にゲート電圧を印加する。駆動回路20は、ゲート電圧を制御することにより、ドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路の導通・遮断を切り替える。
ここで、駆動回路20は、ゲート電圧の大きさを調節する電圧調節部21と、ゲート電圧をオンオフ制御する制御部22とを備えている。電圧調節部21は、出力電圧の大きさが可変である直流電圧源からなり、負極がソース端子13に接続され、正極が制御部23を介してゲート端子11に接続されている。
図2の例では、スイッチ装置1は、電気機器等からなる負荷31と直流電源32とを備えた負荷回路30のオンオフ制御に用いられている。具体的には、スイッチ素子10は、負荷31と直流電源32との直列回路にドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路が挿入されるように、負荷回路30に対して接続されている。ここでは、直流電源32の正極側にドレイン端子12が接続され、負極側にソース端子13が接続されている。
したがって、駆動回路20がスイッチ素子10にゲート電圧を印加してドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路の導通・遮断を切り替えることにより、直流電源32から負荷31に供給される電力のスイッチングが行われる。
次に、本実施形態におけるスイッチ素子10の基本的な構成および動作について、図1を参照して説明する。なお、図1では、動作の説明を簡単にするためにドレイン端子12・ソース端子13間に電圧を印加する直流電源33を図示しているが、実際は、ドレイン端子12・ソース端子13間には負荷回路30の直流電源32から電圧が印加される。
スイッチ素子10は、基板100上に、バッファ層(図示せず)を介して形成されたアンドープGaN層からなる第1の半導体層101と、第1の半導体層101上に形成されたアンドープAlGaN層からなる第2の半導体層102とを有している。基板100は、シリコン(Si)、あるいは窒化物系半導体が成長可能なサファイアや炭化珪素(SiC)からなる。さらに、第2の半導体層102上の一部に形成され、不純物がドープされたp型のAlGaNからなるコントロール層103を、スイッチ素子10は備えている。
ゲート端子11は、コントロール層103上に形成されており、また、ドレイン端子12およびソース端子13は、互いに離間して第2の半導体層102上であってコントロール層103を挟む位置に形成されている。つまり、ゲート端子11は第2の半導体層102の上方における、ドレイン端子12とソース端子13との間に形成されている。
コントロール層103は、p型のAlGa1−xNから構成されていればよく、本実施形態では、コントロール層103と第2の半導体層102とは共にAl0.2Ga0.8Nで構成されている。第2の半導体層102のバンドギャップは、第1の半導体層101のバンドギャップよりも大きく、第1の半導体層101と第2の半導体層102との界面にはへテロ障壁が形成されている。
第1の半導体層101における第2の半導体層102との界面領域には、自発分極とピエゾ分極との影響によって、動作時にチャネル領域となる高濃度の2次元電子ガス(2DEG:2 Dimensional ElectronGas)層が形成される。つまり、第1の半導体層101には、不純物がドープされていないにもかかわらず、第2の半導体層102との界面に沿って電子が移動するチャネル領域が形成される。
ここで、ドレイン端子12およびソース端子13は、いずれも2次元電子ガス層とオーミック接合され、ゲート端子11は、コントロール層103とオーミック接合されている。
上述した構成により、スイッチ素子10は、ドレイン端子12・ソース端子13間に電圧が印加された状態で、ゲート電圧が変化すると、以下に説明する原理でドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路に流れるドレイン電流が変化する。
すなわち、スイッチ素子10は、ゲート電圧Vgsが0Vであれば、図1(a)に示すようにゲート端子11の直下のチャネル領域が空乏化しているため、ドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路が遮断され、ドレイン電流が流れない。チャネル領域の空乏化は、ゲート端子11と第2の半導体層102との間に形成されているp型のコントロール層103が、チャネル領域のポテンシャルを持ち上げることに起因する。つまり、ゲート電圧Vgsが0Vではチャネル領域の2次元電子ガスが正孔(ホール)により相殺され、ノーマリオフ特性が実現される。
一方、スイッチ素子10は、ゲート電圧Vgsが所定の第1の閾値Vth1より大きく、且つ所定の第2の閾値Vth2(>Vth1)よりも小さければ(つまりVth1<Vgs<Vth2)、図1(b)に示すように電流経路が導通し、ドレイン電流が流れる。つまり、Vth1<Vgs<Vth2の状態では、ゲート端子11の直下のチャネル領域のポテンシャルが下がり、チャネル領域に電子41が発生することにより、スイッチ素子10はJFETとして動作する。
したがって、上記構成のスイッチ素子10においてゲート電圧Vgsとドレイン電流との関係は、図3(a)に示すような関係になる。図3(a)では、横軸がゲート電圧Vgs、縦軸がドレイン電流を表している。すなわち、Vgs<Vth1の領域ではドレイン電流はゼロであり、Vth1<Vgs<Vth2の領域ではドレイン電流はゲート電圧Vgsに略比例する。
なお、第1の閾値Vth1は本実施形態では約1Vとするが、この値に限定する趣旨ではなく、適宜変更可能である。
また、スイッチ素子10は、ゲート電圧Vgsが第2の閾値Vth2より大きければ(つまりVgs>Vth2)、図1(c)に示すようにゲート端子11からチャネル領域に正孔(ホール)42が注入されてドレイン電流が増加する。
つまり、第2の閾値Vth2はp型のコントロール層103とチャネル領域との間に形成されるpn接合の順方向オン電圧であって、ゲート電圧Vgsが第2の閾値Vth2を超えると、ゲート端子11からチャネル領域に正孔42が注入される。チャネル領域に正孔42が注入されると、注入された正孔42と同量の電子41がソース端子13から引き寄せられ、発生した電子41がドレイン電圧によりドレイン端子12に向かって高速で移動するため、ドレイン電流は増加する。このとき、第1の半導体層101中の正孔42の移動度は電子41の移動度に比べて極めて小さいので、殆どの正孔42はゲート端子11付近に留まることになる。
したがって、上記構成のスイッチ素子10においてゲート電圧Vgsとゲート電流との関係は、図3(b)に示すような関係になる。図3(b)では、横軸がゲート電圧Vgs、縦軸がゲート電流を表している。すなわち、Vgs<Vth2の領域ではゲート電流はゼロであり、Vgs>Vth2の領域ではゲート電流はゲート電圧Vgsが大きくなるに連れて大きくなる。
なお、第2の閾値Vth2は、第2の半導体層102やコントロール層103を構成している半導体材料のバンドギャップにより決定される。本実施形態では、半導体材料としてAlGaNを用いているので第2の閾値Vth2は約3Vであるが、この値に限定する趣旨ではない。
スイッチ装置1は、上述した構成のスイッチ素子10を用いていることにより、MOSFETやIGBT等を用いる場合に比べ、導通(オン)状態での電流経路に存在する電気抵抗であるオン抵抗を小さく抑えることができる。
ところで、本実施形態のスイッチ装置1においては、駆動回路20は、スイッチ素子10の導通時に、図4に斜線で示すように第1の閾値Vth1より大きく且つ第2の閾値Vth2よりも小さい範囲に、電圧調節部21にてゲート電圧Vgsを調節する。なお、図4では、横軸がゲート電圧Vgs、縦軸がドレイン電流を表している。
具体的には、電圧調節部21は、Vth1<Vgs<Vth2の範囲内で予め決められた大きさのゲート電圧Vgsを出力する。制御部22は、スイッチ素子10を遮断する際には電圧調節部21からスイッチ素子10への出力電圧を遮断し、スイッチ素子10を導通させる際には電圧調節部21の出力電圧をスイッチ素子10に印加する。
ここにおいて、第1の閾値Vth1は電流経路が導通する最小電圧であるから、スイッチ素子10は、第1の閾値Vth1より大きいゲート電圧Vgsが印加されることにより、ドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路が導通する。また、第2の閾値Vth2はゲート電流が流れる最小電圧であるから、スイッチ素子10は、第2の閾値Vth2より小さいゲート電圧Vgsが印加されることにより、ゲート電流が流れない。
要するに、駆動回路20は、ゲート電圧Vgsを第2の閾値Vth2よりも小さい範囲に制限しているので、スイッチ装置1は、たとえ導通状態であっても、p型のコントロール層103とチャネル領域との間に形成されるpn接合部がオンすることはない。そのため、本実施形態のスイッチ装置1においては、スイッチ装置1は、図1(c)のようにゲート端子11からチャネル領域に正孔42が注入される動作モードで動作することはない。
以上説明した構成のスイッチ装置1によれば、スイッチ素子10のドレイン端子12・ソース端子13間の電流経路が導通している状態でも、ゲート電圧VgsはVth1<Vgs<Vth2の範囲に調節されているので、第2の閾値Vth2を超えることはない。そのため、スイッチ素子10のゲート端子11・ソース端子13間にゲート電流が流れることはない。したがって、スイッチ装置1は、スイッチ素子10のオン抵抗を小さく抑えることができるだけでなく、ゲート電流に起因してスイッチ素子10で生じる電力損失を抑制することができ、結果的に更なる低損失化を図ることができる。
また、スイッチ素子10は、ゲート端子11と第2の半導体層102との間に半導体層からなるコントロール層103を有しているので、コントロール層103を第2の半導体層102と同種の半導体材料にて形成することで、連続したプロセスにて形成可能となる。したがって、高温大電流動作時においても信頼性の高いスイッチ素子10を実現可能となる。
さらにまた、第1の半導体層101と第2の半導体層102とコントロール層103とは、いずれもワイドバンドギャップ半導体である窒化物系半導体からなるので、第2の閾値Vth2を比較的大きくすることができる。つまり、第2の閾値Vth2は、第2の半導体層102やコントロール層103を構成している半導体材料のバンドギャップにより決定されるので、ワイドハンドキャップ半導体を用いることにより比較的大きくなる。その結果、スイッチ素子10での電力損失の抑制に有効なゲート電圧Vgsの範囲を拡大することができる。
しかも、コントロール層103はp型のAlGa1−xNからなるので、アンドープAlGa1−xNからなる第2の半導体層102と格子不整合のない良好な接合となり、スイッチ素子10の性能の安定性、信頼性の向上を図ることができる。
第1の半導体層101と第2の半導体層102とコントロール層103とを構成する半導体材料は、窒化物系半導体に限らず、たとえば窒化珪素(SiC)を用いた場合でも、ワイドバンドギャップ半導体であることから、第2の閾値Vth2を比較的大きくできる。
なお、本実施形態では、スイッチ素子10は、ゲート端子11とコントロール層103とがオーミック接触する構成を採用しているが、この構成に限らず、ゲート端子11が第2の半導体層102とショットキー接触した構成であってもよい。
また、本実施形態のスイッチ素子10は、窒化物系半導体以外の化合物半導体を用いても実現でき、たとえばGaNに代えてGaAsが用いられ、AlGaNに代えてAlGaAsが用いられていてもよい。あるいは、GaN/AlGaNのヘテロ接合に代えて、Si/SiGeのヘテロ接合を用いて同様の構成が実現されていてもよい。
(実施形態2)
本実施形態のスイッチ装置1は、スイッチ素子を2個用いて、双方向に流れる電流をオン・オフすることができる双方向スイッチを構成している点が実施形態1のスイッチ装置1と相違する。
本実施形態では、スイッチ装置1は、図5に示すように第1のスイッチ素子50と、第2のスイッチ素子60との2個のスイッチ素子を有している。負荷回路30は、負荷31と交流電源34との直列回路からなる。なお、各スイッチ素子50,60の構成および動作は、実施形態1で説明したスイッチ素子10と同様である。
第1のスイッチ素子50のドレイン端子52・ソース端子53間の電流経路と、第2のスイッチ素子60のドレイン端子62・ソース端子63間の電流経路とは、直列に接続され、負荷回路30の両端間に接続されている。ここでは、両スイッチ素子50,60は、ソース端子53,63同士が接続され、第1のスイッチ素子50のドレイン端子52は負荷回路30の一端に、第2のスイッチ素子60のドレイン端子62は負荷回路30の他端にそれぞれ接続されている。
駆動回路も2組設けられており、第1のスイッチ素子50を駆動する第1の駆動回路70は、第1のスイッチ素子50のゲート端子51・ソース端子53間に接続されており、電圧調節部71からゲート端子51・ソース端子53間にゲート電圧を印加する。第2のスイッチ素子60を駆動する第2の駆動回路80は、第2のスイッチ素子60のゲート端子61・ソース端子63間に接続されており、電圧調節部81からゲート端子61・ソース端子63間にゲート電圧を印加する。なお、各駆動回路70,80の構成および動作は、実施形態1で説明した駆動回路20と同様である。
ところで、本実施形態において、第1および第2の両駆動回路70,80は、各々の制御部72,82の動作タイミングが同期しており、電流経路の導通・遮断を第1および第2の両スイッチ素子50,60について一斉に切り替える。つまり、第1のスイッチ素子50が遮断状態にあれば第2のスイッチ素子60も遮断状態にあり、第1のスイッチ素子50が導通状態にあれば第2のスイッチ素子60も導通状態にある。
以上説明した構成のスイッチ装置1によれば、双方向に流れる電流に対応することができるので、交流電源34から負荷31へ供給される電力のスイッチングにも用いることが可能になる。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
1 スイッチ装置
10 スイッチ素子
11 ゲート端子
12 ドレイン端子
13 ソース端子
20 駆動回路
21 電圧調節部
41 電子
42 正孔
50 第1のスイッチ素子
51 ゲート端子
52 ドレイン端子
53 ソース端子
60 第2のスイッチ素子
61 ゲート端子
62 ドレイン端子
63 ソース端子
70 第1の駆動回路
71 電圧調節部
80 第2の駆動回路
81 電圧調節部
101 第1の半導体層
102 第2の半導体層
103 コントロール層
Vth1 第1の閾値
Vth2 第2の閾値

Claims (5)

  1. ゲート端子とドレイン端子とソース端子とを有するスイッチ素子と、前記スイッチ素子にゲート電圧を印加して前記ドレイン端子・前記ソース端子間の電流経路の導通・遮断を切り替える駆動回路とを備え、
    前記スイッチ素子は、第1の半導体層と前記第1の半導体層の上に設けられる第2の半導体層とを有し、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との界面には当該界面に沿って電子が移動するチャネル領域が形成され、前記ドレイン端子および前記ソース端子は前記第2の半導体層の上に互いに離間して形成され、前記ゲート端子は前記第2の半導体層の上または上方における前記ドレイン端子と前記ソース端子との間に形成され、
    前記駆動回路は、前記ドレイン端子・前記ソース端子間の電流経路の導通時に、前記電流経路が導通する最小電圧である第1の閾値より大きく、且つゲート電流が流れる最小電圧である第2の閾値よりも小さい範囲に前記ゲート電圧を調節する電圧調節部を備えることを特徴とするスイッチ装置。
  2. 前記スイッチ素子は2個設けられており、一方の前記スイッチ素子の前記ドレイン端子・前記ソース端子間の電流経路と、他方の前記スイッチ素子の前記ドレイン端子・前記ソース端子間の電流経路とが直列に接続されており、前記駆動回路は前記ドレイン端子・前記ソース端子間の電流経路の導通・遮断を両方の前記スイッチ素子について一斉に切り替えることを特徴とする請求項1記載のスイッチ装置。
  3. 前記スイッチ素子は、前記ゲート端子と前記第2の半導体層との間に形成された半導体層からなるコントロール層を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスイッチ装置。
  4. 前記第1の半導体層と前記第2の半導体層と前記コントロール層とは、窒化物系半導体または炭化珪素からなることを特徴とする請求項3記載のスイッチ装置。
  5. 前記第1の半導体層はアンドープのGaNからなり、前記第2の半導体層はアンドープのAlGa1−xNからなり、前記コントロール層はp型のAlGa1−xNからなることを特徴とする請求項4記載のスイッチ装置。
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