JP2012027222A - 転写装置,画像形成装置,プログラム,および記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転写ローラ等の転写部材におけるトナーの付着量および電荷分布によらず、転写部材のクリーニングを行えるようにする。
【解決手段】 カラープリンタでは、任意の印刷動作の開始から中間転写ベルト(像担持体)20と2次転写ローラ(転写部材)25との間に転写紙Sが進入される前に、中間転写ベルト20と2次転写ローラと25の間に電界を形成し、その2次転写ローラ25に付着されたトナーを清掃する清掃動作を行わせるが、上記任意の印刷動作の開始から中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に転写紙Sが進入される前に形成される電界の電界強度を、上記任意の印刷動作の前に行われた動作に応じて制御する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、画像形成装置の像担持体に担持されたトナー画像を、その像担持体に対向配置された転写部材により、その像担持体と上記転写部材との間の転写材に転写する転写装置、その転写装置を備えた電子写真方式の複写機,プリンタ,ファクシミリ装置等の画像形成装置、上記転写装置を制御するコンピュータに実行させるプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
上記のような画像形成装置において、例えば転写ローラに付着されたトナーをクリーニングするために、印刷開始動作から像担持体と転写ローラとの間に転写紙(転写材)が搬送される前に、像担持体と転写ローラとの間に電界を形成させ、転写ローラ上のトナーを像担持体に戻す機構が既に知られている。
しかし、今までの画像形成装置では、例えば任意の印刷動作の前の動作が、当該画像形成装置によって規定される転写ローラ軸方向の最大転写紙幅の転写紙で印刷された場合と、最大転写紙幅よりも小さい幅の転写紙で印刷された場合とで、任意の印刷動作開始から像担持体と転写ローラとの間に転写紙が搬送される前に、像担持体と転写ローラとの間に形成される電界の電界強度を制御することは行っていない。
ところで、画像形成装置が動作するとき、像担持体上には少なからず地汚れトナーと呼ばれる本来作像されるべきではないトナーが作像可能な領域全面に存在しており、転写紙領域外に存在する地汚れトナーは、転写領域において像担持体から転写ローラに付着する。つまり、転写ローラ軸方向の転写紙幅が小さい程、転写ローラに付着する地汚れトナー量は多くなってしまう。
また、転写紙と次の転写紙の間(紙間)では、像担持体と転写ローラとの間の電界強度は、通常「0」又は転写中よりも小さくするため、地汚れトナーも静電的には積極的に転写ローラに付着することは無いが、転写ローラ軸方向の幅が小さい転写紙の場合、転写紙幅より外側に存在する地汚れトナーは転写中の電界により静電的に積極的に転写ローラに付着してしまい、量だけでなく付着力も強くなる。更に、転写中の電界により、トナー自身の帯電量も変化してしまう。
したがって、画像形成装置によって規定される転写ローラ軸方向の最大転写紙幅の転写紙で印刷された場合の紙間の地汚れトナーのみが転写ローラに付着する場合と、最大転写紙幅よりも小さい幅の転写紙で印刷された場合の転写ローラ軸方向の転写紙幅外側の地汚れトナーが転写ローラに付着した場合とでは、転写ローラに付着されたトナーを清掃する最適な電界強度は異なる。これにより、最大サイズ幅の転写紙で連続通紙しても問題は無いが、小サイズ幅の転写紙が連続通紙された直後に最大サイズ幅の転写紙が通紙されることで、転写紙の両端に転写ローラ上のトナーが付着し、裏汚れするという問題があった。
そこで、その問題を解消するため、特許文献1に開示されている技術を利用することが考えられる。
特許文献1には、転写ローラをクリーニングする目的で、印刷動作前に像担持体と転写ローラとの間に電界を形成することが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のものでも、小サイズ幅の転写紙が連続通紙された直後に最大サイズ幅の転写紙が通紙されることで、転写紙の両端に転写ローラ上のトナーが付着し、裏汚れするという問題は解消できていない。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、転写ローラ等の転写部材に付着されたトナーの付着量および電荷分布によらず、転写部材のクリーニングを行えるようにすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、以下に示す転写装置、それを備えた画像形成装置、上記転写装置を制御するコンピュータに実行させるプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体をそれぞれ提供する。
この発明による転写装置は、画像形成装置の像担持体に担持されたトナー画像を、その像担持体に対向配置された転写部材により、その像担持体と上記転写部材との間の転写材に転写する転写装置であって、上記画像形成装置における任意の画像形成動作の開始から上記像担持体と上記転写部材との間に上記転写材が進入される前に、上記像担持体と上記転写部材との間に電界を形成し、その転写部材に付着されたトナーを清掃する清掃動作を行わせる清掃動作制御手段と、上記任意の画像形成動作の開始から上記像担持体と上記転写部材との間に上記転写材が進入される前に形成される電界の電界強度を、上記任意の画像形成動作の前に行われた動作に応じて制御する電界強度制御手段とを設けたものである。
なお、以下の(1)〜(4)のいずれかに示すようにしてもよい。
(1)上記電界強度制御手段は、上記任意の画像形成動作の前に行われた動作が、予め規定された上記転写部材の軸方向の最大転写材幅の転写材に対する画像形成動作の場合に、その画像形成動作に応じて上記電界強度を制御する。
(2)上記電界強度制御手段は、上記任意の画像形成動作の前に行われた動作が、予め規定された上記転写部材の軸方向の最大転写材幅よりも小さい幅の転写材に対する画像形成動作の場合に、その画像形成動作に応じて上記電界強度を制御する。
(3)上記清掃動作制御手段を、上記画像形成装置の異常停止時から再び画像形成可能な状態に戻る前にも、上記清掃動作を行わせる手段とし、上記電界強度制御手段は、上記任意の画像形成動作の前に行われた動作が、上記画像形成装置の異常停止時から再び画像形成可能な状態に戻る前に上記清掃動作制御手段によって行われた動作の場合に、その動作に応じて上記電界強度を制御する。
(4)上記電界強度制御手段は、上記任意の画像形成動作の前に行われた動作が、上記画像形成装置の画質調整時から再び画像形成可能な状態に戻る前に上記清掃動作制御手段によって行われた動作の場合に、その動作に応じて上記電界強度を制御する。
この発明による画像形成装置は、上記の転写装置を備えたものである。
この発明によるプログラムは、画像形成装置の像担持体に担持されたトナー画像を、その像担持体に対向配置された転写部材により、その像担持体と上記転写部材との間の転写材に転写する転写装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、上記画像形成装置における任意の画像形成動作の開始から上記像担持体と上記転写部材との間に上記転写材が進入される前に、上記像担持体と上記転写部材との間に電界を形成し、その転写部材に付着されたトナーを清掃する清掃動作を行わせる清掃動作制御機能と、上記任意の画像形成動作の開始から上記像担持体と上記転写部材との間に上記転写材が進入される前に形成される電界の電界強度を、上記任意の画像形成動作の前に行われた動作に応じて制御する電界強度制御機能とを実現させるものである。
この発明による記録媒体は、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
この発明によれば、転写装置(又はそれを制御するコンピュータ)が、画像形成装置における任意の画像形成動作の開始から像担持体と転写部材との間に転写材が進入される前に、像担持体と転写部材との間に電界を形成し、その転写部材に付着されたトナーを清掃する清掃動作を行わせるが、上記任意の画像形成動作の開始から像担持体と転写部材との間に転写材が進入する前に形成される電界の電界強度を、上記任意の画像形成動作の前に行われた動作に応じて制御することにより、転写部材に付着されたトナーの量および電荷分布によらず、転写部材のクリーニングを行えるため、転写部材のクリーニング性能を高めることができる。
この発明による転写装置を備えた画像形成装置の一実施形態である電子写真方式を用いたカラープリンタの機構部の概略構成例を示す図である。 図1のプロセスユニットの概略構成例を示す図である。 図1に示したカラープリンタの制御系のハードウェア構成例を示すブロック図である。 図1の中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に電界を形成し、トナーを転写紙に転写する構成について説明するための説明図である。 この発明の参考となる2次転写ローラへのトナーの付着の説明に供する説明図である。
この発明の参考となる2次転写ローラの汚れによる紙の裏汚れの説明に供する説明図である。 この発明の参考となる2次転写ローラのクリーニングの説明に供する説明図である。 この発明の参考となる2次転写バイアスの説明に供する説明図である。 この発明の参考となる2次転写ローラに付着されるトナーの説明に供する説明図である。 この発明の参考となる2次転写ローラに付着されるトナーとクリーニングに関する説明に供する説明図である。
図3に示した制御部によるこの発明に関わる制御の第1実施例の説明に供する説明図である。 この発明の参考となる2次転写ローラへのトナーの付着の説明に供する他の図である。 この発明の参考となる2次転写ローラのクリーニングの説明に供する説明図である。 図3に示した制御部によるこの発明に関わる制御の第2実施例の説明に供する説明図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
以下の実施形態では、像担持体と転写ローラとの間に発生させる電界に際して、以下の特徴を有する。つまり、画像形成装置の動作から転写ローラに付着されたトナーの量および電荷分布を予測し、次の印刷開始動作から像担持体と転写ローラとの間に転写紙が搬送される前に、像担持体と転写ローラとの間に形成される電界の電界強度を適切な値に制御することを特徴としている。
そこで、その特徴について、以下で詳細に解説する。
まず、この発明による転写装置を備えた画像形成装置の一実施形態である電子写真方式を用いたカラープリンタの基本的な構成について、図1,図2を参照して説明する。
図1は、このカラープリンタの機構部の概略構成例を示す図である。図2は、図1の作像手段であるプロセスユニットの概略構成例を示す図である。
この実施形態のカラープリンタは、図1に示すように、トナー画像形成手段であるプロセスユニット(作像ユニット)として、Y(イエロー),C(シアン),M(マゼンタ),K(ブラック)用の4色のプロセスユニット10Y,10C,10M,10Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、対外に異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
Yトナー画像を生成するためのプロセスユニット10Yを例にすると、これは図2に示すように、感光体ユニット110Yと現像ユニット120Yとを有している。これら感光体ユニット110Yと現像ユニット120Yは、一体的にプリンタ本体に対して着脱可能な構成となっている。
感光体ユニット110Yは、像担持体であるドラム状の感光体(以下「感光体ドラム」という)111Yと、感光体ドラム111Yに付着されている転写残トナー等を除去して回収するクリーニング手段であるドラムクリーニング装置112Yと、感光体ドラム111Yの表面摩擦係数を所定の値にするための滑剤塗布ブラシ113Yおよび滑剤(ステアリン酸亜鉛)114Yと、滑剤114Yを感光体ドラム111Y上に均一に塗布するための滑剤塗布ブレード115Yと,感光体ドラム111Yを均一に帯電するための帯電ローラ116Yと、帯電ローラ116Yに付着されている転写残トナー等を除去する帯電ローラクリーナ117Yとを備えている。
帯電ローラ116Yは、図示しないモータを含む駆動手段によって矢示方向に回転駆動する感光体ドラム111Yの表面を図示しない帯電バイアス印加装置からAC電圧にDC電圧を重畳した帯電バイアスを印加して一様に帯電させる。続いて、画像信号(画像情報)に対応する露光手段である露光ユニット11から発せられるレーザ光によって露光走査されて静電潜像が形成される。感光体ユニット110Yの感光体ドラム111Yおよび現像ユニット120Yの近傍に位置する場所には、機内温度センサ118Yが配置されている。この機内温度センサ118Yにて作像時の機内温度を検知している。
現像ユニット120Yは、第一搬送スクリュー121Yが配設された第一現像剤収容部122Yと、第二搬送スクリュー123Yが配設された第二現像剤収容部124Yとを備えている。
第一現像剤収容部122Yの下面には、二成分現像剤(以下単に「現像剤」ともいう)の透磁率を検知する透磁率センサからなるトナー濃度センサ125Yが設置されており、現像剤を構成する磁性体であるキャリア粒子とトナーの混合比をトナー濃度センサ125Yによって検知した透磁率(トナー濃度)から算出し、所定のトナー濃度になるように、図示しないトナー補給装置により必要に応じてトナーを補給している。
第一搬送スクリュー121Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動され、第一現像剤収容部122Y内の現像剤を図2に直交する方向における奥側から手前側に搬送させ、第一現像剤収容部122Yと第二現像剤収容部124Yとの間の仕切り壁に設けられた図示しない連通口を経て、第二現像剤収容部124Y内に進入させる。
第二現像剤収容部124Y内の第二搬送スクリュー123Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動されることで、現像剤を図中手前側から奥側に搬送させる。
第二搬送スクリュー123Yの上方には、現像スリーブ126Yが第二搬送スクリュー123Yと平行な姿勢で配設され、現像剤担持体である現像スリーブ126Yは矢示方向に回転駆動される。
現像スリーブ126Yは、非磁性材料(アルミ)パイプからなり、表面をサンドブラストで粗面化処理されている。
現像スリーブ126Yの内部には、図示しないマグネットが配設されており、第二搬送スクリュー123Yによって搬送される現像剤の一部は、このマグネットの発する磁力によって現像スリーブ126Yの表面に汲み上げられる。そして、現像スリーブ126Yと所定の間隙を保持するように配設されたドクタブレード127Yによってその層厚が規制された後、感光体ドラム111Yと対向する現像領域まで搬送され、図示しない現像バイアス印加手段から現像スリーブ126Yに印加される現像バイアスによって、感光体ドラム111Y上に形成された静電潜像にトナーが付着され、可視化されたトナー画像が形成される。現像によってトナーが消費された現像剤は、現像スリーブ126Yの回転に伴って第二搬送スクリュー123Y上に戻される。そして、図中奥端まで搬送されると、図示しない連通口を経て第一現像剤収容部122Y内に戻る。
トナー濃度センサ125Yによる現像剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として後述する制御部に送られる。現像剤の透磁率は、現像剤の実際のトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ125Yはトナー濃度に応じた値の電圧を出力する。上記制御部は、後述する不揮発性記憶手段を備えており、その中にトナー濃度センサ125Yからの出力電圧の目標値Vrefを記憶しており、トナー濃度センサ125Yからの出力電圧値と目標値Vrefとを比較し、図示しないトナー供給装置により、比較結果に応じた量のトナーを現像ユニット120Yの第一現像剤収容部122Yの図中奥側からトナーを補給し、現像剤中のトナー濃度を所望の値に維持する。なお、トナー濃度センサとトナー供給装置による制御は、各色個別に実施される。
図1に戻り、各プロセスユニット10Y,10C,10M,10Kの図中下方には、露光ユニット11が配設されている。露光ユニット11は、出力する画像情報に応じて変調されたレーザ光を各プロセスユニット10Y,10C,10M,10Kの表面に照射する。これによって、感光体ドラム111Y,111C,111M,111K上に静電潜像が形成される。なお、露光ユニット11は、光源であるレーザダイオード(以下「LD」又は「LD光源」ともいう)から発したレーザ光を、図示しないモータによって回転駆動されるポリゴンミラーによって走査し、複数の光学レンズやミラーを介して各感光体ドラム111Y,111C,111M,111Kに照射するものである。かかる構成に代えて、LEDアレイ等の他の光源を用いた露光ユニットを採用することもできる。
露光ユニット11の下方には、第一給紙カセット12および第二給紙カセット13が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット12,13内には、それぞれ転写紙(他の転写材でもよい)の束が収容されており、一番上の転写紙には、図示しない第一給紙ローラ,第二給紙ローラがそれぞれ当接されている。そして、図示しない駆動手段により、所定のタイミングで第一給紙ローラ又は第二給紙ローラが反時計回りに回転駆動されると、第一給紙カセット12又は第二給紙カセット13から転写紙が図中右側において鉛直方向に延在するように配設された給紙路14に向けて排出される。給紙路14には複数の搬送ローラ対15〜18が配設されており、給紙路14に送られた転写紙は、これらの搬送ローラ対15〜18によって上方に向けて搬送される。
給紙路14には、レジストローラ対19が配設されている。
搬送ローラ対17等によって搬送される転写紙は、先端がレジストローラ対19の直前に達すると、その先端が図示しないセンサによって検知され、レジストローラ対19によって先端が挟持された状態で一旦停止される。そして、中間転写ベルト20上に形成されたトナー画像が2次転写ニップ部に到達するタイミングに合わせて、レジストローラ対19が所定のタイミングで駆動され、転写紙が2次転写ニップ部に向けて送り出される。
各プロセスユニット10Y,10C,10M,10Kの図中上方には、表面無端移動体である中間転写ベルト20を張架しながら矢示方向に無端移動させる転写ユニットが配設されている。転写ユニットは、像担持体である中間転写ベルト20の他、クリーニング手段であるベルトクリーニングユニット21、各色の感光体ドラム111Y,111C,111M,111Kに対向する位置に配設された1次転写手段(中間転写手段)である1次転写ローラ22Y,22C,22M,22K、外部からの駆動を受け、中間転写ベルト20を駆動させるベルト駆動ローラ(以下単に「駆動ローラ」ともいう)23、およびベルトテンションローラ24等で構成されている。なお、ベルト駆動ローラ23は、2次転写手段(転写部材)である2次転写ローラ25の対抗ローラとしての機能を兼ねている。中間転写ベルト20は、これらのローラに張架されながら、ベルト駆動ローラ23の回転駆動によって矢示方向に無端移動される。
1次転写ローラ22Y,22C,22M,22Kは、それぞれ中間転写ベルト20を挟んで感光体ドラム111Y,111C,111M,111Kに当接し、1次転写ニップ部を形成している。1次転写ローラ22Y,22C,22M,22Kに、感光体ドラム111Y,111C,111M,111K上にそれぞれ形成された各トナー画像のトナーとは逆極性の転写バイアスが印加されることで、その各トナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。各色のプロセスユニット10Y,10C,10M,10Kで形成された各色のトナー画像は、中間転写ベルト20上に順次1次転写され、中間転写ベルト20上にカラー画像(1次転写画像)が形成される。
中間転写ベルト20の外側には、ベルト駆動ローラ(2次転写対抗ローラ)23と中間転写ベルト20を挟んで対向する位置に2次転写ローラ25が配設されている。その2次転写ローラ25は、バネ荷重によってベルト駆動ローラ23に所定の荷重で当接し、2次転写ニップ部が形成されている。
中間転写ベルト20上に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト20の回転駆動によって2次転写ニップ部に移動され、同時にレジストローラ対19からカラー画像(トナー画像)の2次転写ニップ部への進入と同期して転写紙が2次転写ニップ部に進入される。
カラー画像は、2次転写ローラ25と中間転写ベルト20(ベルト駆動ローラ23)との間に形成される2次転写電界とニップ圧によって、転写紙に2次転写される。2次転写電界は、例えばベルト駆動ローラ(2次転写対抗ローラ)23にトナーと同極性の転写バイアスが印加され、2次転写ローラ25が接地されることで形成されるようになっている。なお、2次転写ローラ25にトナーと逆極性の転写バイアスが印加され、ベルト駆動ローラ23が接地されることによって形成することも可能である。
2次転写ニップ部を通過した後の中間転写ベルト20上には、転写紙に転写されなかったトナーが僅かに残って付着している。これは、ベルトクリーニングユニット21によってクリーニングされる。ベルトクリーニングユニット21は、クリーニングブレード21aを中間転写ベルト20の表面に当接させており、これによって中間転写ベルト20上の転写残トナーが掻きとられて除去される。
中間転写ベルト20上から除去された転写残トナーは、廃トナーボトル26に収容され、廃棄される。
2次転写ニップ部の上方には、定着ユニット27が配設されている。この定着ユニット27は、電磁誘導発熱層を内包する定着ローラ28、定着ローラ28と所定圧力で当接され、所定のニップ幅を形成する加圧ローラ29、後述するサーミスタ等で構成されている。定着ローラ28の図中左側に、定着ローラ28内の電磁誘導発熱層を発熱させるための電磁誘導手段であるIHコイルユニット30を備えている。定着ローラ28は、IHコイルユニット30による電磁誘導で加熱される。各ローラのうち、図示しない駆動手段によって加圧ローラ29が時計方向(矢示方向)に、定着ローラ28は反時計方向(矢示方向)に回転移動される。なお、定着ローラ28に加熱手段であるヒータを内蔵し、そのヒータへの通電によって定着ローラ28を加熱するようにしてもよい。
2次転写ニップ部を通過した転写紙は、中間転写ベルト20から分離した後、定着ユニット27内に送られる。そして、定着ユニット27の定着ニップ部に挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ローラ28によって加熱され、同時に定着ニップ部で加圧されてカラー画像(トナー画像)が転写紙上に定着される。
このようにして定着処理が施された転写紙は、図示しない排紙ローラ対を経由して機外に排出され、プリンタ本体の上面にスタックされる。
転写ユニットの上方には,Y,C,M,Kトナーをそれぞれ収容する各色のトナーボトル31Y,31C,31M,31Kが配設されている。各トナーボトル31Y,31C,31M,31Kに収容された各色のトナーは、各色のプロセスユニット10Y,10C,10M,10Kの現像ユニットに適宜供給される。これらトナーボトル31Y,31C,31M,31Kは、プリンタ本体から脱着可能となっており、ボトル内のトナー残量がなくなると、トナーボトルを交換できるかたちになっている。
なお、2次転写ローラ25にトナーが付着される場合があるため、任意の印刷動作の開始から中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に転写紙が進入される前に、ベルト駆動ローラ23に後述するクリーニングバイアスを印加することにより、中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に2次転写電界とは異なる後述するクリーニング電界(以下単に「電界」ともいう)を形成し、その2次転写ローラ25に付着されたトナーを清掃するクリーニング動作(清掃動作)を行わせる。このとき、2次転写ローラ25に付着されていたトナーが中間転写ベルト20に移動するため、その移動したトナーがベルトクリーニングユニット21によって除去される。
次に、図1に示したカラープリンタの制御系のハードウェア構成例について、図3を参照して説明する。
図3は、このカラープリンタの制御系のハードウェア構成例を示すブロック図である。
このカラープリンタの制御部は、コントローラボード51,エンジンメインボード52,エンジンサブボード53,およびパワーサプライユニット(以下「PSU」という)54等によって構成されている。
コントローラボード51は、CPU,ROM,RAM,ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含むマイクロコンピュータを用いており、パーソナルコンピュータ等の図示しない外部機器と、LAN(ローカルエリアネットワーク)等のネットワークインタフェース(以下「インタフェース」を「I/F」と略称する)71,IEEE1284・I/F72,IEEE1394・I/F73,IEEE802.11b・I/F74のいずれかの通信I/F経由で通信制御を行ったり、その通信制御によって外部機器から受信した文字コード等のデータをメモリ(RAM)75上で展開処理してエンジン部で印刷可能な形式の画像情報(ビットマップデータ)に変換して、エンジンメインボード52へ出力する。
このコントローラボード51は、操作部208等から入力される後述する制御に利用する情報を設定して、不揮発性記憶手段であるNVRAM76,HDD(ハードディスク装置)77,SDカード78等に記憶保存しておくことができる。このコントローラボード51が、後述するエンジンメインボード52およびエンジンサブボード53と共に、この発明に関わる清掃動作制御手段および電界強度制御手段としての機能を果たす。よって、これらのボードと上述した転写ユニットが、転写装置を構成する。
エンジンメインボード52は、コントローラボード51と同様なマイクロコンピュータを用いており、エンジンサブボード53との間で各種信号のやりとりを行い、コントローラボード51からの画像情報に基づいて露光ユニット11内の各LD(レーザダイオード)光源101を変調駆動したり、高圧電源102を制御して図1の各プロセスユニット10Y,10C,10M,10K内の各帯電ローラに印加する帯電バイアスや各現像スリーブに印加する現像バイアス、1次転写ローラ22Y,22C,22M,22Kに印加する1次転写バイアス、2次転写ローラ25に対向するベルト駆動ローラ23に印加する2次転写バイアスやクリーニングバイアス(電界強度)等を制御したりする。
エンジンサブボード53も、コントローラボード51と同様なマイクロコンピュータを用いており、露光ユニット11内の同期検知部201からの信号に基づいてエンジンメインボード52との間で各種信号のやりとりを行い、各プロセスユニット10Y,10C,10M,10Kにそれぞれ備えているトナー濃度センサ(図2のトナー濃度センサ125Yを含む)や機内温度センサ(機内温度センサ118Yを含む)、機内の搬送路上を搬送する転写紙を検知する搬送路センサ(搬送路上に複数配設されている)、画質調整パターンの濃度を検知するパターン濃度センサを含む各種センサ202からの信号に基づいてポリゴンモータ203や搬送モータを含む各種モータ204、各種クラッチ205を制御したり、定着ユニット27内のサーミスタ(温度センサ)206に基づいてPSU(パワーサプライユニット)54を制御したりする。そのPSU54は、定着ユニット27内のIHコイルユニット30への通電のオン/オフを制御する。
なお、定着ローラ28として、ヒータを内蔵したものを使用する場合には、そのヒータへの通電のオン/オフを制御するとよい。また、操作部208は、各種設定等を行うための入力部と、各種情報を表示する表示部とを備えている。
図4は、図1の中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に電界を形成し、トナーを転写紙に転写する構成について説明するための説明図である。なお、説明の都合上、中間転写ベルト20を変形して示している。これについては、図5以降の図面でも同様とする。
この実施形態のカラープリンタでは、図4に示すように、複数色のトナー画像(可視画像)を無端移動する中間転写ベルト20上に順次重ね合わせて1次転写し、この中間転写ベルト20上の1次転写画像(可視画像)を、駆動ローラ23と2次転写ローラ25との間に電界E1を形成することにより、転写紙Sに一括して2次転写する中間転写方式を用いている。
ここで、図2に示した制御部によるこの発明に関わる制御である電界強度制御の第1実施例について説明する前に、理解の便宜のため、この発明の参考となる各制御および課題等について、図5〜図10を参照して説明する。
図5は、この発明の参考となる2次転写ローラへのトナーの付着の説明に供する説明図であり、図4と対応する部分には同一符号を付している。
図1に示したようなカラープリンタでは、複数枚の転写紙に対する連続印刷を行う場合、図5の(a)に示すように、中間転写ベルト20上のうち、2次転写ニップ部で、例えば転写紙Saと転写紙Sbとの間に来るような領域では、中間転写ベルト20と2次転写ローラ25が直接接触する。このとき、中間転写ベルト20上には地汚れトナーTNiが存在しているため、2次転写ローラ25に地汚れトナーTNiが付着する。
また、図5の(b)に示すように、当該カラープリンタで予め規定された2次転写ローラ25の軸方向の最大転写紙幅(印刷可能最大幅)Wmよりも小さい幅Wsの転写紙Sで印刷が行われた場合、その小さい幅Wsの転写紙(小サイズ転写紙)よりも外側から最大転写紙幅Wmの内側の領域には地汚れトナーTNiが存在しているため、2次転写ローラ25に地汚れトナーTNiが付着する。
図6は、この発明の参考となる2次転写ローラの汚れによる紙の裏汚れの説明に供する説明図であり、図4,図5と対応する部分には同一符号を付している。
図1に示したようなカラープリンタでは、図5によって説明したような状況によって2次転写ローラ25にトナーが付着された状態で次の印刷動作を行うと、図6に示すように、2次転写ローラ25に付着されたトナーが転写紙Sの裏面に転写され、その転写されたトナーTNrが紙の裏汚れとなってしまう。
図7は、この発明の参考となる2次転写ローラのクリーニングの説明に供する説明図であり、図4〜図6と対応する部分には同一符号を付している。
図1に示したようなカラープリンタでは、上述した2次転写ローラ25に付着されたトナーをクリーニングするために、任意の印刷動作開始から中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に転写紙Sが搬送される前(つまり印刷前)に、図7の(a)に示すように中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に電界E1,E2が交互に形成されるように、例えば図7の(b)に示すように+500Vと−200Vのバイアスを2次転写ローラ25の1周分の時間だけ交互に3回ずつ駆動ローラ23に印加する。
このようなシーケンスを設けることで、2次転写ローラ25に付着されたトナーは中間転写ベルト20上に戻され、2次転写ローラ25をクリーニングすることができ、良好な画像を得ることができる。なお、中間転写ベルト20上に戻されたトナーは、前述したように図1のベルトクリーニングユニット21によって除去される。
図8は、この発明の参考となる2次転写バイアスの説明に供する説明図である。
図8に示すように、通常、2次転写バイアスは、通紙中は当然、例えば図4の中間転写ベルト20上に作像されたトナー画像を転写紙Sに転写するような電界を形成するように制御されており、紙間は転写する必要が無いため、「0」又は転写中よりも低いバイアスに制御されている。
図9は、この発明の参考となる2次転写ローラに付着されるトナーの説明に供する説明図であり、図4〜図7と対応する部分には同一符号を付している。
2次転写ローラ25に付着されるトナーは、細かく見ると、トナー量や帯電量が常に一定というわけではない。例えば、2次転写ローラ25に付着されたトナーが図5の(a)によって説明したような紙間の地汚れトナーTNiの場合、図8で示したように紙間では2次転写バイアスは「0」又は転写中よりも弱い値に制御されているため、地汚れトナーTNiは静電的に積極的に2次転写ローラ25に付着することもなく、また2次転写バイアスがトナー電荷分布に与える影響も比較的小さいため、図9の(a)に示すように、全体のトナー付着量は少なめであるが、トナーの帯電極性と逆極性のトナーTNoが多く存在するようなトナーとなる。
それに対し、図5の(b)によって説明したような小サイズ幅の転写紙の外側に存在する地汚れトナーTNiの場合、図7で説明したように、通紙中では2次転写バイアスは十分な転写電界を形成する値に制御されているため、地汚れトナーTNiは静電的に積極的に2次転写ローラ25に付着し、また2次転写バイアスがトナー電荷分布を負極性側にシフトさせるため、図9の(b)に示すように、全体のトナー付着量は多くなるが、トナーの帯電極性と同極性のトナーTNsが殆どとなる。
図10は、この発明の参考となる2次転写ローラに付着されるトナーとクリーニングに関する説明に供する説明図であり、図4〜図7,図9と対応する部分には同一符号を付している。なお、図示の都合上、トナーTNs,TNoは2次転写ローラ25等にめり込んでいるが、実際にはそのようになっていない。以降の図でも、トナー等がめり込んでいる場合、図示の都合上、そうなっているだけである。
トナーの帯電極性と同極性のトナーTNsに対し、2次転写ローラ25から中間転写ベルト20の方向へ力を与えるような電界E2について考えると、図10の(a)に示すように、電界E2の電界強度が小さいと、トナーの帯電極性と同極性のトナーTNsが中間転写ベルト20に移動する力は弱いが、逆に逆極性のトナーTNoが2次転写ローラ25の方向に受ける力も弱くなる。同様に図10の(b)に示すように、電界E2の電界強度が大きいと、トナーの帯電極性と同極性のトナーTNsが中間転写ベルト20に移動する力は強いが、逆に逆極性のトナーTNoが2次転写ローラ25の方向に受ける力も強くなる。
すなわち、図9の(a)に示したように、2次転写ローラ25におけるトナーの付着量は少ないが、トナーの帯電極性と逆極性のトナーTNoも多く存在する場合、電界E2の電界強度を強くし過ぎると、逆極性のトナーTNoが2次転写ローラ25の方向に強い力を受け、2次転写ローラ25に強く付着してしまい、図7の(b)に示したように交互に逆の電界を形成しても、中間転写ベルト20上にトナーを戻すことが困難になってしまうため、電界E2の電界強度はある程度の値に収める必要がある。
逆に、図9の(b)に示したように、2次転写ローラ25におけるトナーの付着量が多く、トナーの帯電極性と同極性のトナーTNsが殆どの場合、電界E2の電界強度を強くした方がより高いクリーニング性能を得ることができ、電界強度が弱いと十分なクリーニング性能を得られない。
言い換えると、2次転写ローラ25におけるトナーの付着量が多く、トナーの電荷分布がトナーの帯電極性と同極性のトナーTNsが殆どの場合、そのトナーTNsに2次転写ローラ25から中間転写ベルト20に移動するような力を与える方向の電界E2の電界強度を強くすることにより、2次転写ローラ25から効率的にトナーを除去できる。
それに対し、2次転写ローラ25におけるトナーの付着量は少ないが、トナーの電荷分布がトナーの帯電極性と逆極性のトナーTNoが多く存在する場合、トナーの帯電極性と同極性のトナーTNsに2次転写ローラ25から中間転写ベルト20に移動するような力を与える方向の電界E2の電界強度を強くしすぎると、逆極性のトナーTNoはより強力に2次転写ローラ25に付着してしまうため、電界E2の電界強度を弱めに設定する必要がある。
つまり、2次転写ローラ25におけるトナーの付着量および電荷分布によらず、2次転写ローラ25のクリーニングを最適に行うためには、そのトナーの付着量および電荷分布に応じたクリーニングバイアスに制御する必要がある。
そこで、図3に示した制御部が、当該カラープリンタの印刷動作の内容に応じて2次転写ローラ25におけるトナーの付着量および電荷分布を予測し、次の印刷動作開始から中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に転写紙が搬送される前に、中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に形成される電界(クリーニング電界)の電界強度を適切な値に制御する。
以下、その電界強度制御を含むこの発明に関わる制御の第1実施例について、以下で説明する。
図11は、図3に示した制御部によるこの発明に関わる制御の第1実施例の説明に供する説明図である。
図10によって説明したように、2次転写ローラ25の良好なクリーニング性を得るためには、2次転写ローラ25におけるトナーの付着量および電荷分布に対して適切な電界強度の電界を作り出す必要がある。
そこで、図3に示した制御部が、図7によって説明した任意の印刷動作開始から中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に転写紙が搬送される前に行うクリーニング動作を、例えば任意の印刷動作の前に行われた動作が、当該カラープリンタで予め規定された2次転写ローラ25の軸方向の最大転写紙幅の転写紙Sを用いた印刷動作の場合には、例えば図11の(a)に示すように+300Vと−200Vの各クリーニングバイアスを交互に駆動ローラ23に印加しながら行い、任意の印刷動作の前に行われた動作が、当該カラープリンタで予め規定された2次転写ローラ25の軸方向の最大転写紙幅よりも小さい幅の転写紙を用いた印刷動作の場合には、例えば同図の(b)に示すように+500Vと−200Vのバイアスを交互に駆動ローラ23に印加しながら行うといった、任意の印刷動作の前に行われた動作に応じて任意の印刷動作開始から中間転写ベルト20と2次転写ローラ25との間に転写紙が搬送される前に行われるクリーニング動作のクリーニングバイアスを制御する動作を行うことを特徴としている。これにより、2次転写ローラ25に付着されたトナーの量や電荷分布によらず、良好なクリーニング性能を得ることができる。
次に、図3に示した制御部によるこの発明に関わる制御の第2実施例について説明する前に、理解の便宜のため、この発明の参考となる他の各制御および課題等について、図3,図4,図12,図13を参照して説明する。
図12は、この発明の参考となる2次転写ローラへのトナーの付着の説明に供する他の図であり、図4と対応する部分には同一符号を付している。
2次転写ローラ25にトナーが付着される状況として図5で説明した以外に、例えば図12の(a)に示すように、転写紙Sの搬送不良などが起きた場合、その転写紙Sに転写されるはずであったトナー画像が未転写トナーTNuとして2次転写ローラ25に付着されたり、同図の(b)に示すように、画質調整時などは画質調整パターンPTが2次転写ローラ25に付着することが多くある。
ここで、転写紙Sの搬送不良等の異常の発生は、図3で説明したような複数の搬送路センサと図示しないタイマとを用いることによって検出でき、その際に当該カラープリンタを停止することができる。
また、画質調整は、環境条件やプロセスユニットの経時変化による画質の経時変化に対応するためのものであり、外部(操作部又はホスト装置)からの指示により、あるいは所定の画像形成枚数毎に自動的に開始することができる。その画質調整が開始すると、中間転写ベルト20上にトナー付着量の異なる複数の画質調整パターンPTが形成され、その各画質調整パターンPTの濃度が図3で説明したようなパターン濃度センサによって検知され、その検知の結果に基づいて、所定の濃度が得られるように、現像バイアス,帯電バイアス,転写バイアス,露光パワー等が適性値に調整される。
図13は、この発明の参考となる2次転写ローラのクリーニングの説明に供する説明図である。
図12によって説明したような異常停止時や画質調整時の場合、図5で説明したような地汚れトナーTNiと比べ格段に多くのトナーが2次転写ローラ25に付着することになる。また、これらのトナーの電荷分布は、図9の(b)に示したようなトナーの帯電極性と同極性のトナーTNsが殆どとなる。
このように非常に多くのトナーが付着した場合、図7で説明したような印刷前のクリーニングだけでは十分なクリーニング性能が得られず、別途、異常停止時又は画質調整時から再度印刷可能な状態に戻る前に、例えば図13の(a)に示すように、+2000Vと−500Vの各クリーニングバイアスを2次転写ローラ25の1周分の時間だけ交互に5回ずつ駆動ローラ23に印加するようなクリーニングモードを設定するとよい。しかし、このような場合、例えば図13の(b)に示すように、異常停止時には、その後異常復帰用のクリーニングモードが入り、その後通常印刷する場合、更に印刷前のクリーニングモードが入るため、異常停止から次の印刷までの時間が非常に長くなってしまうという問題もある。
そこで、そのような問題を解消するためのこの発明に関わる制御の第2実施例について、以下で説明する。
図14は、図3に示した制御部によるこの発明に関わる制御の第2実施例の説明に供する説明図である。
図3に示した制御部は、任意の印刷動作の前に行われた動作が異常復帰の場合、次の印刷動作時の印刷前クリーニングは、図13で説明したような異常復帰用のクリーニングモードのバイアス、つまり図14の(a)に示すように+2000Vと−500Vの各クリーニングバイアスにて行う。
これにより、図14の(b)に示すように、異常復帰用のクリーニング(リカバリクリーニング)として+2000Vと−500Vで交互に5回のクリーニングシーケンスを必要とした場合、第2実施例では、印刷前クリーニングのバイアスを制御することで異常復帰用のクリーニングの1部を補うことができ、異常復帰用のクリーニング+印刷前クリーニングを合わせて+2000Vと−500Vで交互に5回のクリーニングシーケンスを得ることができる。
これらにより、次の印刷動作時の転写終了時間は、図14の(b)で説明したように異常復帰用のクリーニングの1部を補った場合、「2次転写ローラ25の円周×6(±3往復)/動作線速」分だけ短縮することができる。上記と同様に、例えば前動作として画質調整が行われた場合、次の印刷動作時の印刷前クリーニングは、画質調整パターンが2次転写ローラ25に付着された際の最適な電界強度を形成するクリーニングバイアスにて行われる。
なお、この第2実施例では、印刷前クリーニングのバイアスを、例えば異常復帰用クリーニングバイアスと同等に設定しているが、例えば印刷前クリーニングの±3往復のうち、1往復分だけを異常復帰用クリーニングのバイアスと同等にし、残り2往復分は別のバイアスに設定することも可能である。
このように、カラープリンタにおける任意の印刷動作の開始から中間転写ベルト(像担持体)と2次転写ローラ(転写部材)との間に転写紙が進入される前に、中間転写ベルトと2次転写ローラとの間に電界を形成し、その2次転写ローラに付着されたトナーを清掃する清掃動作を行わせるが、上記任意の印刷動作の開始から中間転写ベルトと2次転写ローラとの間に転写紙が進入される前に形成される電界の電界強度を、上記任意の印刷動作の前に行われた動作に応じて制御することにより、2次転写ローラにおけるトナーの付着量および電荷分布によらず、2次転写ローラのクリーニングを行えるため、2次転写ローラのクリーニング性能を高めることができる。よって、異常画像を出力することがなくなり、常に高品質の画像を出力することができる。
例えば、上記任意の印刷動作の前に行われた動作が、予め規定された2次転写ローラの軸方向の最大転写材幅の転写紙に対する印刷動作の場合には、その印刷動作に応じて、上記最大転写材幅よりも小さい幅の転写紙に対する印刷動作の場合には、その印刷動作に応じて、それぞれ上記電界強度を制御することにより、最適なクリーニング性能を得ることができる。
また、当該カラープリンタの異常停止時から再び印刷可能な状態に戻る前にも、上記清掃動作を行わせるようにし、上記任意の印刷動作の前に行われた動作が、上記異常停止時から再び印刷可能な状態に戻る前に行われた上記清掃動作の場合に、その動作に応じて上記電界強度を制御することにより、異常発生から次の印刷までの時間を短縮することができ、トータルの印刷時間も短縮することができる。
さらに、上記任意の印刷動作の前に行われた動作が、当該カラープリンタの画質調整時から再び印刷可能な状態に戻る前に行われた上記清掃動作の場合であっても、その動作に応じて上記電界強度を制御することにより、上記画質調整開始から次の印刷までの時間を短縮することができ、トータルの印刷時間も短縮することができる。
以上、この発明を、以下の(1)に示す転写装置を備えたカラープリンタに適用した実施例について説明したが、この発明はこれに限らず、以下の(2)〜(4)のいずれかに示す転写装置を備えたカラー画像形成が可能なカラープリンタには勿論、以下の(1)〜(4)のいずれかに示す転写装置を備えたカラー画像形成が可能なデジタルカラー複写機やデジタルカラーファクシミリ装置等のカラー画像形成装置に適用可能である。また、この発明は、以下の(5)に示す転写装置を備えたモノクロ画像形成のみが可能なデジタル複写機やデジタルファクシミリ装置等の画像形成装置にも適用可能である。
(1)像担持体である中間転写ベルトに担持されたカラー画像(複数色のトナー画像)を、その中間転写ベルトに対向配置された転写部材である2次転写ローラにより、その中間転写ベルトと2次転写ローラとの間の転写材に転写する。
(2)像担持体である中間転写ベルトに担持されたカラー画像を、その中間転写ベルトに対向配置された転写部材である2次転写ベルトにより、その中間転写ベルトと2次転写ベルトとの間の転写材に転写する。
(3)像担持体である中間転写ドラムに担持されたカラー画像を、その中間転写ドラムに対向配置された転写部材である2次転写ベルト又は2次転写ローラにより、その中間転写ドラムと2次転写ベルト又は2次転写ローラとの間の転写材に転写する。
(4)像担持体である複数の感光体ドラムにそれぞれ担持された各色のトナー画像を、その各感光体ドラムにそれぞれ対向配置された転写部材である各転写ローラにより、その各感光体ドラムと各転写ローラとの間の転写材に転写する。
(5)像担持体である1つの感光体ドラム又は感光体ベルトに担持されたトナー画像を、その感光体ドラム又は感光体ベルトに対向配置された転写部材である転写ローラ又は転写ベルトにより、その感光体ドラム又は感光体ベルトと転写ローラ又は転写ベルトとの間の転写材に転写する。
〔この発明に関わるプログラム〕
このプログラムは、転写装置又はそれを搭載した画像形成装置を制御するコンピュータ(CPU)に、この発明に関わる清掃動作制御手段および電界強度制御手段としての機能を実現させるためのプログラムであり、このようなプログラムをコンピュータに実行させることにより、上述したような作用効果を得ることができる。
このようなプログラムは、はじめから転写装置又はそれを搭載した画像形成装置に備えるROM、あるいは不揮発性メモリ(フラッシュROM,EEPROM等)、あるいはHDD(ハードディスク装置)などの記憶手段に格納しておいてもよいが、記録媒体であるCD−ROM、あるいはメモリカード,フレキシブルディスク,MO,CD−R,CD−RW,DVD+R,DVD+RW,DVD−R,DVD−RW,又はDVD−RAM等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムを転写装置又はそれを搭載した画像形成装置にインストールしてCPUに実行させるか、CPUにそれらの記録媒体からこのプログラムを読み出して実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させることも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、転写装置(又はそれを制御するコンピュータ)が、転写部材におけるトナーの付着量および電荷分布によらず、転写部材のクリーニングを行うことができる。したがって、最適なクリーニング性能を取得可能な転写装置、および常に高品質画像を取得可能な画像形成装置を提供することができる。
10Y,10C,10M,10K:プロセスユニット 11:露光ユニット
21:ベルトクリーニングユニット 23:ベルト駆動ローラ
25:2次転写ローラ 51:コントローラボード 52:エンジンメインボード
53:エンジンサブボード 54:PSU 75:メモリ 76:NVRAM
77:HDD 78:SDカード 101:LD光源 102:高圧電源
110Y:感光体ユニット 111Y,111C,111M,111K:感光体ドラム
116Y:帯電ローラ 120Y:現像ユニット 121Y:第一搬送スクリュー
122Y:第一現像剤収容部 123Y:第二搬送スクリュー
124Y:第二現像剤収容部 125Y:トナー濃度センサ
126Y:現像スリーブ 201:同期検知部 202:各種センサ
特許第2557710号公報

Claims (8)

  1. 画像形成装置の像担持体に担持されたトナー画像を、該像担持体に対向配置された転写部材により、該像担持体と前記転写部材との間の転写材に転写する転写装置であって、
    前記画像形成装置における任意の画像形成動作の開始から前記像担持体と前記転写部材との間に前記転写材が進入される前に、前記像担持体と前記転写部材との間に電界を形成し、該転写部材に付着されたトナーを清掃する清掃動作を行わせる清掃動作制御手段と、
    前記任意の画像形成動作の開始から前記像担持体と前記転写部材との間に前記転写材が進入される前に形成される電界の電界強度を、前記任意の画像形成動作の前に行われた動作に応じて制御する電界強度制御手段とを設けたことを特徴とする転写装置。
  2. 前記電界強度制御手段は、前記任意の画像形成動作の前に行われた動作が、予め規定された前記転写部材の軸方向の最大転写材幅の転写材に対する画像形成動作の場合に、該画像形成動作に応じて前記電界強度を制御することを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  3. 前記電界強度制御手段は、前記任意の画像形成動作の前に行われた動作が、予め規定された前記転写部材の軸方向の最大転写材幅よりも小さい幅の転写材に対する画像形成動作の場合に、該画像形成動作に応じて前記電界強度を制御することを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  4. 前記清掃動作制御手段は、前記画像形成装置の異常停止時から再び画像形成可能な状態に戻る前にも、前記清掃動作を行わせる手段であり、
    前記電界強度制御手段は、前記任意の画像形成動作の前に行われた動作が、前記画像形成装置の異常停止時から再び画像形成可能な状態に戻る前に前記清掃動作制御手段によって行われた動作の場合に、該動作に応じて前記電界強度を制御することを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  5. 請求項1に記載の転写装置において、
    前記電界強度制御手段は、前記任意の画像形成動作の前に行われた動作が、前記画像形成装置の画質調整時から再び画像形成可能な状態に戻る前に前記清掃動作制御手段によって行われた動作の場合に、該動作に応じて前記電界強度を制御することを特徴とする転写装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の転写装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 画像形成装置の像担持体に担持されたトナー画像を、該像担持体に対向配置された転写部材により、該像担持体と前記転写部材との間の転写材に転写する転写装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記画像形成装置における任意の画像形成動作の開始から前記像担持体と前記転写部材との間に前記転写材が進入される前に、前記像担持体と前記転写部材との間に電界を形成し、該転写部材に付着されたトナーを清掃する清掃動作を行わせる清掃動作制御機能と、
    前記任意の画像形成動作の開始から前記像担持体と前記転写部材との間に前記転写材が進入される前に形成される電界の電界強度を、前記任意の画像形成動作の前に行われた動作に応じて制御する電界強度制御機能とを実現させることを特徴とするプログラム。
  8. 請求項9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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