JP2012026983A - 放射性廃棄物の固化処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固化容器に充填される使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の割合が不明でも埋設基準を満足した固化体が得られる放射性廃棄物の固化処理方法を提供する。
【解決手段】砂ろ過器1及び復水脱塩塔2から排出された使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が貯蔵タンク3内に貯蔵される。放射性廃棄物である使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が貯蔵タンク3内に不均一に存在する。貯蔵タンク3から取り出された放射性廃棄物を詰めた袋が保管用ドラム缶4内で保管される。袋から取り出された放射性廃棄物が混練固化用ドラム缶6内に充填され、水タンク7内の水及びセメントタンク10内のセメントが混練固化用ドラム缶6に供給され、撹拌機で混練される。混練固化用ドラム缶6に充填された使用済砂及び使用済イオン交換樹脂の割合が不明であるが、水/セメント比が0.43であるので、得られた固化体が埋設基準を満足する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射性廃棄物の固化処理方法に係り、特に、複数種類の放射性廃棄物を固化するのに好適な放射性廃棄物の固化処理方法に関する。
原子力発電所内に設置された沸騰水型原子力発電プラント等の原子力発電プラントでは、復水器から原子炉に給水を供給する給水系配管に、イオン交換樹脂を充填した復水脱塩器を設けている。復水脱塩器で使用されているイオン交換樹脂が寿命になった場合には、使用済イオン交換樹脂として復水脱塩器から取り出され、新しいイオン交換樹脂が替りに復水脱塩器に充填される。
原子力発電プラントから発生した放射性廃棄物、例えば、使用済イオン交換樹脂は、固化材であるセメントと共に、ドラム缶に充填され、固化される。原子力発電プラントからは、使用済イオン交換樹脂以外にも、ろ過脱塩装置からは、放射性廃棄物として、使用済の粉末イオン交換樹脂、すなわち、廃スラッジが発生する。廃スラッジも、ドラム缶内でセメントにより固化される。
原子力発電プラントで発生した種類の異なる放射性廃棄物を別々にドラム缶内でセメントにより固化するのではなく、複数種類の放射性廃棄物をドラム缶内でセメントにより固化する処理が提案されている(例えば、特開平5−264790号公報)。特開平5−264790号公報に記載された放射性廃棄物の固化処理方法は、使用済イオン交換樹脂(廃樹脂)及び使用済の粉末イオン交換樹脂(廃スラッジ)を混合してドラム缶内で固化している。原子力発電プラントから発生した廃樹脂及び廃スラッジは、貯蔵タンク内に貯蔵される。貯蔵タンク内の廃樹脂及び廃スラッジは、混合された状態で脱水機によって水分を除去する。さらに、計量器で重量を計量された後、所定重量の廃樹脂及び廃スラッジが、セメント及び水と共に、混練機に供給される。廃樹脂、廃スラッジ、セメント及び水が混練機内で混練され、混練機で得られた混練物が固化容器であるドラム缶内に注入される。ドラム缶内のセメントが固化し、廃樹脂及び廃スラッジの固化体が製作される。
放射性廃棄物の固化体を埋設処分するため、固化体に対しては、一軸圧縮強度が埋設処分の基準を満足することが求められている(特開平3−255932号公報及び特開2007−132787号公報参照)。
特開平5−264790号公報 特開平3−255932号公報 特開2007−132787号公報
原子力発電所内に設置されたある原子力発電プラントでは、イオン交換樹脂を充填した復水脱塩器と共に、砂をろ過材として用いた砂ろ過器が設けられている。復水脱塩器から発生する放射性廃棄物である廃樹脂(使用済イオン交換樹脂)、及び砂ろ過器から発生する放射性廃棄物である廃砂(使用済砂)は、貯蔵タンク内に保管される。廃樹脂及び廃砂を別々にセメント固化するためには、貯蔵タンク内に混合状態で保管されている廃樹脂と廃砂を分ける必要がある。しかしながら、廃樹脂と廃砂の分離は大掛かりな装置が必要で、二次廃棄物も発生するために合理的ではなく、結果として、廃樹脂及び廃砂を混合した状態で固化しなければならない。
廃樹脂及び廃砂のそれぞれの発生量がコンスタントではないので、貯蔵タンクへのそれぞれの搬送量も異なっている。このため、混合割合が異なる廃樹脂及び廃砂が貯蔵タンク内で貯蔵される。廃樹脂及び廃砂が貯蔵タンク内から取り出されて所定量ごとに保管用袋に袋詰めされ、密封された袋ごとに保管用ドラム缶内で保管される。
保管用ドラム缶内に保管されている保管用袋内の廃樹脂及び廃砂を、固化容器であるドラム缶内でセメント固化する場合において、以下の問題が存在することを発明者らが新たに見出した。各保管用袋に詰められている廃樹脂及び廃砂の混合割合が異なっており保管用ドラム缶内に一時保管されていた保管用袋内の廃樹脂及び廃砂の水分の量が異なっている。しかも、廃樹脂及び廃砂の混合割合が分からず、結果的に、保管用袋内の廃樹脂及び廃砂の水分の量を把握することもできない。このため、一軸圧縮強度の埋設基準を満足する廃樹脂及び廃砂の固化体を得ることが困難である。
本発明の目的は、固化容器に充填される使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の割合が不明であっても埋設基準を満足した固化体を得ることができる放射性廃棄物の固化処理方法を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、放射性廃棄物である使用済砂及び使用済イオン交換樹脂を固化容器内に充填し、セメント及び水を、セメントに対する水の割合が0.42〜0.44の範囲内になるように、使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が充填された固化容器に供給し、固化容器内で、セメント、使用済砂及び使用済イオン交換樹脂を混練し、その後、セメントを固化させることにある。
保管されている放射性廃棄物である使用済砂及び使用済イオン交換樹脂の割合が不明であり、固化容器に充填される使用済砂及び使用済イオン交換樹脂の割合も不明である。セメントに対する水の割合が0.42〜0.44の範囲内になるように、セメント及び水を、使用済砂及び使用済イオン交換樹脂を充填した固化容器に供給し、それらを混練するので、固化容器に充填される使用済砂及び使用済イオン交換樹脂の割合が不明であっても、埋設基準を満足した固化体を得ることができる。
本発明によれば、固化容器に充填される使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の割合が不明であっても埋設基準を満足した固化体を得ることができる。
本発明の好適な一実施例である放射性廃棄物の固化処理方法を示す説明図である。 図1に示す放射性廃棄物の固化処理方法における処理工程を示すフローチャートである。 水/セメント比事前選定試験の結果を示す説明図である。 図3に示す評価指数の定義を示す説明図である。
発明者らは、原子力発電プラントに設けられた復水脱塩器から発生した使用済イオン交換樹脂、及び砂ろ過器から発生した使用済砂の混合物であって、それぞれの割合が不明なその混合物に対して、一軸圧縮強度の埋設基準を満足する固化体を得るための方策について検討した。
特開平5−264790号公報に記載された放射性廃棄物の固化処理方法では、使用済イオン交換樹脂(廃樹脂)及び使用済スラッジ(廃スラッジ)の混合物を脱水機に供給してその混合物の脱水を行い、脱水後の混合物の重量を計量して混練機に投入している。混練機に投入する混合物の重量を計量しているので、混練機に供給するセメントに対する水の割合(水/セメント比)も容易に決定することができる。
しかしながら、使用済イオン交換樹脂(廃樹脂)及び使用済砂(廃砂)の混合物を所定容積収納した保管用袋で保管用ドラム缶に保管している場合には、使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の割合によって保管用袋内に収納されているその混合物の重量が異なっている。その上、前述したように、この保管用袋内での使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の割合、及び保管用袋内の使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の水分量を把握することができない。
このため、発明者らは、保管用袋内に収納されている使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の混合物を、ドラム缶内でセメントにより固化し、一軸圧縮強度の埋設基準を満足する固化体を得るための条件を検討した。この検討にあたって、発明者らは、まず、水/セメント比事前選定試験を行った。この試験では、5種類の放射性廃棄物模擬材、すなわち、(1)陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を混合(イオン交換樹脂のみ)、(2)陽イオン交換樹脂のみ、(3)陰イオン交換樹脂のみ、(4)砂のみ及び(5)砂、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を混合のそれぞれの放射性廃棄物模擬材に対して固化体を製作した。(1)〜(5)のそれぞれの放射性廃棄物模擬材は、保管用袋内に存在するイオン交換樹脂及び砂の状態で想定される状態を網羅している。水/セメント比事前選定試験では、保管用袋に収納された使用済イオン交換樹脂等と同じ条件(例えば、同じ含水率)下にある前述の5種類の放射性廃棄物模擬材を、別々に、400mL(Lはリットルを意味する)の4つの容器に、水及びセメントと共に充填して混練し、それぞれの放射性廃棄物模擬材の固化体を製作した。それぞれの放射性廃棄物模擬材に対して、水/セメント比を変えた幾つかの固化体を製作した。発明者らは、それらの固化体の製作過程において、固化体の一軸圧縮強度に影響与える、放射性廃棄物模擬材、水及びセメントの混練性及びブリージングの有無のそれぞれについて観察した。この観察によって得られた結果を図3に示す。
図3において、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂(イオン交換樹脂のみ)を混合した放射性廃棄物模擬材に対する固化体が○印で示され、陽イオン交換樹脂のみの放射性廃棄物模擬材に対する固化体が△印で示され、陰イオン交換樹脂のみの放射性廃棄物模擬材に対する固化体が□印で示され、砂のみの放射性廃棄物模擬材に対する固化体が黒丸で示され、及び砂、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を混合した放射性廃棄物模擬材に対する固化体が×印で示されている。図3に示された評価指数1,2及び3の定義が、図4に示されている。評価指数1は混練性が「良」でブリージングが「有り」である。評価指数2は混練性が「可」でブリージングが「無し」である。評価指数3は混練性が「不可」でブリージングが「無し」である。なお、ブリージングの有無は、放射性廃棄物模擬材、水及びセメントの混練が終了して、まる1日が経過した時点で判定した。さらに、混練性の評価は、図4に示されているように、均一で粘度が6000mPa以下のときが「良」であり、均一で粘度が6000mPaより大きいときが「可」であり、均一に混練できないときが「不可」である。
図3に示す水/セメント比事前選定試験の結果によれば、水/セメント比が0.41では陽イオン交換樹脂のみの放射性廃棄物模擬材に対する固化体の評価指数が1になり、水/セメント比が0.45では陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂(イオン交換樹脂のみ)を混合した放射性廃棄物模擬材に対する固化体の評価指数が3になった。水/セメント比が0.43のときに上記した5種類の放射性廃棄物模擬材のそれぞれの固化体に対して、評価指数が2になった。この結果、イオン交換樹脂及び砂に対して想定される固化体を製作するためには、水/セメント比を0.43にすれば良いことが分かった。
発明者らは、0.41より大きく0.45より小さい水/セメント比の範囲において、上記した5種類の放射性廃棄物模擬材のそれぞれの固化体に対し、混練性及びブリージングについて検討を行った。この結果、水/セメント比が0.42及び0.44においても、上記した5種類の放射性廃棄物模擬材のそれぞれの固化体において、評価指数が2になった。したがって、放射性廃棄物である使用済のイオン交換樹脂及び砂に対して想定できる形態での各固化体において、水/セメント比を0.42〜0.44の範囲にすることによって、評価指数が2の良好な固化体を得ることができる。
次に、発明者らは水/セメント比確認試験を行った。この試験では、水/セメント比を0.43とし、イオン交換樹脂と砂の混合割合が異なる表1に示す5つの固化体を製作した。
Figure 2012026983
製作された各固化体の体積は1600cm3である。水/セメント比確認試においては、混練性及びブリージングの有無を観察すると共に、製作された各固化体の一軸圧縮強度を測定した。5つの固化体に対する試験結果を表1に示す。表1に示すように、イオン交換樹脂と砂の混合割合が変わっても、混練性が良好であり、ブリージングが無く、一軸圧縮強度が埋設基準である1.47MPaよりも大きくなった。したがって、水/セメント比が0.42〜0.44の範囲内に存在するとき、イオン交換樹脂と砂の混合割合を変えたとしても、良好な固化体を得ることができる。
発明者らは、以上の試験により、放射性廃棄物である使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の保管時における混合割合、及び使用済イオン交換樹脂及び使用済砂に含まれた水分の量が不明であっても、水/セメント比を0.42〜0.44の範囲にしたときに埋設基準を満足した固化体が得られることを新たに見出した。
本発明はこの新たな知見に基づいて成された。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である放射性廃棄物の固化処理方法を、図1を用いて説明する。
原子力発電プラントでは、タービンから排気された蒸気が復水器で凝縮されて水になり、この水が給水として給水配管を通して原子炉に供給される。給水配管には、給水を浄化するために、ろ過材として砂を用いた砂ろ過器1、及びイオン交換樹脂が充填された複数の復水脱塩塔2が設けられている。復水脱塩塔2に充填されるイオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂である。
原子力発電プラントの運転の経過に伴って、砂ろ過器1内の砂、及び復水脱塩塔2内の陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂が使用済になったとき、砂ろ過器1及び復水脱塩塔2から取り出されて該当するそれぞれの配管を通して貯蔵タンク3内に搬送される。砂ろ過器1及び復水脱塩塔2からの取り出しは、原子力発電プラントの運転停止時に行われる。貯蔵タンク3内に搬送される使用済砂及び使用済イオン交換樹脂は、一定量ではなく、使用済砂だけが発生する場合もあり、使用済イオン交換樹脂だけが発生する場合もある。使用済砂及び使用済イオン交換樹脂は放射性廃棄物である。使用済砂及び使用済イオン交換樹脂の両者が発生する場合でも、互いの発生量が異なっている。このため、貯蔵タンク3内に使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が堆積されて収納されている状態では、放射性廃棄物である使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が不均一な状態で貯蔵タンク3内に存在する。貯蔵タンク3内のある部分には使用済イオン交換樹脂だけが存在し、別の部分には使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が存在し、さらに別の部分には砂だけが存在している可能性がある。
作業員が、貯蔵タンク3から取り出した120Lの放射性廃棄物を、水を切って袋に詰め、その後、袋を密封する。放射性廃棄物が詰められた袋が、作業員によって、容積が200Lの保管用ドラム缶4内に収納され、保管される。前述したように、使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が貯蔵タンク3内に不均一に存在するので、袋内に詰められている放射性廃棄物である使用済砂及び使用済イオン交換樹脂のそれぞれの割合を把握することができない。貯蔵タンク3内の放射性廃棄物が120Lごとに順次袋に詰められ、それぞれの袋が別々の保管用ドラム缶(容積:200L)4内に順次収納される。放射性廃棄物が詰められた各袋が、それぞれの保管用ドラム缶4内で、ある期間保管される。
保管用ドラム缶4内の袋に詰められた120Lの放射性廃棄物は、ある期間保管された後に固化処理される。この固化処理の工程を、図1及び図2を用いて説明する。保管用ドラム缶4から放射性廃棄物(使用済砂及び使用済イオン交換樹脂)を取り出す(ステップS1)。保管用ドラム缶4から袋を取り出し、袋内の放射性廃棄物を大きな篩5内にあける。篩5の底には、砂及びイオン交換樹脂を通さない細かいメッシュが設けられている。放射性廃棄物の間に水が存在する場合には、この水はそのメッシュを通して篩5から落下する。篩5内の放射性廃棄物に含まれている雑物が取り除かれる。
その後、放射性廃棄物が計量されて混練固化用ドラム缶6内に充填される(ステップS2)。雑物を取り除かれた篩5内の放射性廃棄物が、120L計量されて200Lの混練固化用ドラム缶6内に充填される。この所定容積の120Lは使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の合計の容積である。所定容積の放射性廃棄物が充填された混練固化用ドラム缶6が、水及びセメントの供給位置まで搬送される。
水を放射性廃棄物が充填された混練固化用ドラム缶6内に投入し、撹拌する(ステップS3)。バルブ9を開けることによって水タンク7内に蓄えられた水が、所定量、供給管8を通して、混練固化用ドラム缶(固化容器)6内に投入される。混練固化用ドラム缶6内に投入される水は、63.1kgである。水の投入が終了した後、混練固化用ドラム缶6内に挿入されている撹拌機13,14が回転される。これにより、混練固化用ドラム缶6内で放射性廃棄物と水が混合される。撹拌機13は、撹拌機14に比べて速く回転する。所定時間経過後、撹拌機13,14による撹拌が終了する。
セメントを混練固化用ドラム缶6内に投入し、混練する(ステップS4)。バルブ12を開けることによってセメントタンク10内に蓄えられたセメントが、所定量、供給管11を通して、混練固化用ドラム缶6内に投入される。混練固化用ドラム缶6内に投入されるセメントは、147.0kgである。セメントの投入が終了した後、混練固化用ドラム缶6内で撹拌機13,14が回転され、放射性廃棄物、水及びセメントが混練固化用ドラム缶6内で混練される。混練固化用ドラム缶6内に水63.1kg及びセメント147.0kgが投入されるので、本実施例におけるセメントに対する水の割合(水/セメント比)は0.43である。混練が終了したとき、撹拌機13,14の駆動が停止され、それぞれの撹拌機が混練固化用ドラム缶6から引き出される。
混練が終了した混練固化用ドラム缶6を養生保管する(ステップS5)。混練終了後、混練固化用ドラム缶6を養生保管場所まで搬送する。養生保管場所で、混練された放射性廃棄物及びセメントを収納した混練固化用ドラム缶6が、所定時間、保管されて養生される。この養生期間において、混練固化用ドラム缶6内のセメントが固化する。
セメントが固化した後、混練固化用ドラム缶6の蓋締めを行う(ステップS6)。使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が固化されている混練固化用ドラム缶6の上端部に蓋を取り付けて、混練固化用ドラム缶6を密封する。使用済砂及び使用済イオン交換樹脂を含む固化体の製作が終了し、放射性廃棄物の固化処理工程が終了する。
製作された放射性廃棄物の固化体、すなわち、蓋で密封された混練固化用ドラム缶6が、固体廃棄物貯蔵庫まで搬送され、固体廃棄物貯蔵庫内に貯蔵される。
放射性廃棄物である使用済砂及び使用済イオン交換樹脂が不均一に存在する貯蔵タンク3から任意に取り出された120Lの放射性廃棄物が袋に詰められるが、袋内に存在している使用済砂及び使用済イオン交換樹脂のそれぞれの割合を把握することができない。結果的に、これらの放射性廃棄物に含まれている水分の量も不明である。このような状態の放射性廃棄物が、ステップS2で、120L(設定容積)、混練固化用ドラム缶6内に充填される。混練固化用ドラム缶6内に充填された120Lの放射性廃棄物においても、使用済砂及び使用済イオン交換樹脂のそれぞれの割合及びこれらの放射性廃棄物に含まれている水分の量が分からない状態にある。しかしながら、本実施例では、水/セメント比が0.43となる63.1kgの水及び147.0kgのセメントが、120Lの放射性廃棄物が充填された混練固化用ドラム缶6内に供給されたので、混練固化用ドラム缶6内での使用済砂及び使用済イオン交換樹脂のそれぞれの割合等が不明であっても、混練性が「可」でブリージングが無く、製作された固化体に対して埋設基準の1.47MPaを超える一軸圧縮強度を得ることができた。
本実施例によれば、混練固化用ドラム缶6に充填される使用済イオン交換樹脂及び使用済砂の割合が不明であっても一軸圧縮強度の埋設基準を満足した固化体を得ることができる。
1…砂ろ過器、2…復水脱塩塔、3…貯蔵タンク、4…保管用ドラム缶、6…混練固化用ドラム缶、7…水タンク、10…セメントタンク、13,14…撹拌機。

Claims (2)

  1. 放射性廃棄物である使用済砂及び使用済イオン交換樹脂を固化容器内に充填し、セメント及び水を、前記セメントに対する前記水の割合が0.42〜0.44の範囲内になるように、前記使用済砂及び前記使用済イオン交換樹脂が充填された固化容器に供給し、前記固化容器内で、前記セメント、前記使用済砂及び前記使用済イオン交換樹脂を混練し、その後、前記セメントを固化させることを特徴とする放射性廃棄物の固化処理方法。
  2. 前記使用済砂及び前記使用済イオン交換樹脂を合せて、設定容積、前記固化容器内に充填する請求項1に記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
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