JP2012026972A - 測定装置 - Google Patents

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義朗 平松
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Abstract

【課題】空気中における抗原濃度を測定または推測する際に、空気中に含まれる微小物質を効率よく捕集する。
【解決手段】測定器3の開口部に測定用チップ8を挿入すると、測定器3の制御部31は、測定用チップ8に備えられた吸引ポンプに対向する押圧部を駆動部34により駆動させる。これにより、吸引ポンプの容量が変動し、吸引口から吸着室へ向かう気流が発生する。この発生した気流は、案内羽根21に案内されるので、吸着室の内部の気体は旋回する。そして、旋回した気体は吸着室の吸着部材にあたった後、排出口から排出される。制御部31は、吸引ポンプにこの動作を行わせ、所定時間が経過すると吸引ポンプを停止させる。これにより、吸着室の底に備えられた吸着部材には、吸引した空気に含まれる微小物質が吸着する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アレルギー原因物質の濃度に関係した測定を行う測定装置の技術に関する。
花粉症をはじめとするアレルギー症の患者数は毎年、増加の一途をたどっている。アレルギー発症を適切に予防するためには、アレルギーの原因物質である抗原が大気中にどの程度含まれているかを測定することが有効である。例えば、大気中に高濃度の抗原が測定された場合に、マスクなどを装着して抗原に接触しないようにすることで、アレルギー患者等はアレルギー発症を予防する。ところで、一般に花粉予報は、特定の測定地点のデータに基づいて、きわめて広い範囲に対する警告を行うことが多い。しかし、大気中の気流の状況など、局所的な要因が影響するので、患者周辺の実際の花粉量は、花粉予報と乖離する場合がある。アレルギー発症を予防するには、患者周辺における抗原の濃度を正確に測定しなければならないため、周囲の抗原濃度を測定する測定装置が必要である。このような測定装置の技術として、特許文献1には、外部環境から取り込まれた粒子からアレルゲンタンパク質をキャリア液中に抽出して、アレルゲンタンパク質を検出する検出用チップを用いた測定装置が記載されている。
特開2005−69997号公報
しかし、特許文献1に記載の技術においてスギ花粉は、抽出部の上部開口への自然落下か、単純な吸引などによって捕集されている(段落0061参照)。自然落下を待つのであれば、比較的長期間の測定期間を待たなければ予防対策に十分な精度で測定をすることができない。また、単純な吸引により捕集する場合には、花粉が捕集部に留まらずに気流に同伴して外部へ通過する量が多く、十分な精度で測定をすることができない。
そこで、本発明は、空気中における抗原濃度を測定または推測する際に、空気中に含まれる微小物質を自然落下や単純吸引によって捕集する場合に比べて効率よく捕集することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る測定装置は、空気を吸引する吸引手段と、前記吸引手段により吸引された空気が流れる流路に設けられた吸着部材と、前記流路における前記吸着部材の上流において、前記吸引手段により吸引された空気を旋回させて前記吸着部材に接触させるように設けられた固定羽根と、溶媒を供給し、前記吸着部材により吸着された被吸着物を前記溶媒中に分散させて予め定められた位置へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段により前記位置へと搬送された前記被吸着物の量を測定する測定手段とを具備することを特徴とする。
また、本発明に係る測定装置は、空気を吸引する吸引手段と、前記吸引手段により吸引された空気が流れる流路に設けられた吸着部材と、溶媒を供給し、前記吸着部材により吸着された被吸着物を前記溶媒中に分散させて予め定められた位置へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段により前記位置へと搬送された前記被吸着物の量を測定する測定手段とを具備し、前記流路の形状は、前記吸引手段により吸引された空気を旋回させて前記吸着部材に接触させる形状であることを特徴とする。
本発明によれば、空気中における抗原濃度を測定または推測する際に、空気中に含まれる微小物質を効率よく捕集することができる。
本発明に係る抗原測定システムを表す外観図である。 抗原測定システムの全体構成を表すブロック図である。 測定用チップを表す外観図である。 図3のIV−IV線矢視断面図である。 図3のV−V線矢視断面図である。 図3のVI−VI線矢視断面図である。 図3のVII−VII線矢視断面図である。
1.構成
1−1.全体構成
図1は、本発明に係る抗原測定システム9を表す外観図である。抗原は微小物質に含まれており、空気中の抗原の量は、その空気中に含まれる微小物質の量と相関することがわかっている。抗原測定システム9は、上記の知見に基づき、抗原の濃度を直接的に測定するかわりに、空気中に含まれる微小物質の濃度を測定することにより、抗原の濃度を間接的に測定する。抗原測定システム9は、測定器3と測定用チップ8を含む。ユーザは、測定用チップ8を測定器3の開口部30に挿入して抗原の測定を行う。この開口部30は、測定用チップ8を挿入すると、この測定用チップ8に設けられた後述する吸引口20が外部空間に接し、かつ、後述する検出部16が測定器3の筐体で覆った状態で測定用チップ8を固定するように構成されている。測定器3は、測定結果を表示する表示部32と、ユーザによる測定器3への操作を受け付ける操作部33とを備えている。表示部32は、7セグメントディスプレイやドットマトリックスディスプレイなどにより測定値を表示する表示手段である。操作部33は各種の指示を入力するための操作ボタンを備えており、ユーザによる操作を受け付けてその操作内容に応じた信号を供給する。なお、本実施形態において測定器3の筐体は、110mm×50mm×20mmの直方体であり、測定用チップ8は、20mm×5mm×0.5mmの板状体であるが、これらのサイズは様々に設計し得る。
図2は、抗原測定システム9の全体構成を表すブロック図である。同図は、抗原測定システム9による測定が、測定用チップ8を測定器3に挿入した状態で行われることを示している。測定器3には、上述した表示部32と操作部33に加えて、制御部31、駆動部34、測定部35および電界発生部36が備えられている。制御部31は、制御回路であるCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの記憶装置とを備えている。制御部31のCPUは、ROMに記憶されているブートローダやEEPROMに記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することにより測定器3の各部を制御する。
駆動部34は制御部31によってオン・オフを制御され、測定器3の開口部30に挿入された測定用チップ8を機械的に押圧する装置である。この押圧力を発生させる駆動源は種々のものを用いることができる。例えば、押圧する部材はゴムなどの弾性体でできた袋状をしており、この部材の内部空洞に注入する空気の量により、この部材の形状を変化させて押圧力を発生させる。また、ソレノイドなどの電磁的機構により押圧力を発生させてもよい。
測定部35は、制御部31により測定の開始および終了の時期を制御され、測定用チップ8により捕集された微小物質の量を測定する。この測定部35による測定には種々のものを用いることができるが、ここでは、測定用チップ8に照射した光の吸光度を測定する。具体的には、測定部35は、LED(Light Emitting Diode)351と光センサ352を備えており、LED351が測定用チップ8の検出部16に向けて光を照射し、検出部16を透過した光を光センサ352で検出することにより、照射した光の吸光度を測定する。電界発生部36は、制御部31により制御され、図示しない端子を介して測定用チップ8の陽極141と陰極142との間に電位差を発生させることにより、測定用チップ8の直交型電気泳動分離部14を作動させる。
1−2.測定用チップの構成
図3は、測定用チップ8を表す外観図である。測定用チップ8は、透明な樹脂材料によって形成された2枚の板を重ね合わせた構造である。図3(a)に示すように、下方側にはチップ基板層1があり、このチップ基板層1の上方にチップ吸引層2が重ねて張り合わされている。チップ吸引層2の上方側の面には、吸引口20が設けられている。そして、チップ吸引層2の側面側には、排出口23が設けられている。測定用チップ8は、吸引口20から空気を吸引して、排出口23から排出する。空気と同伴して搬送される微小物質は、測定用チップ8の内部に捕集される。図3(b)には、この測定用チップ8を排出口23のある側面側、すなわち図3(a)における矢線IIIbから見た様子が示されており、同図に示したIV−IV線とV−V線は、後述する図4および図5の断面図の観察方向を表す。図3(c)には、この測定用チップ8を上方側、すなわち、図3(a)における矢線IIIcから見た透視図が示されている。同図に示したVI−VI線とVII−VII線は、後述する図6および図7の断面図の観察方向を表す
1−3.チップ基板層の構成
図4は、図3のIV−IV線矢視断面図である。すなわち、図4にはチップ基板層1の断面が示されている。同図に示す溶媒タンク11は、2mm×2mm×0.25mmの空洞であり、1μLの容量を有している。この溶媒タンク11には、微小物質を搬送する溶媒として蒸留水が封入されている。溶媒供給路181は、ゴムなどの弾性体で構成された管であり、測定器3の駆動部34が駆動させる押圧部(図示せず)により押圧されると閉塞するようになっている。そして、この押圧部が押圧をやめると、溶媒供給路181は、ゴム自体の弾性力により復元し、開通するようになっている。すなわち、溶媒供給路181は、測定器3の駆動部34による押圧されたときに閉塞する開閉弁として機能する。
溶媒供給ポンプ12は、円筒状の空間を有し、互いに対向する天井面と底面が、いずれもゴムなどの弾性体で構成されている。天井面の周辺と底面の周辺とは固定されている。そして、溶媒供給路181が開になっているときにこの天井面または底面を、測定器3の駆動部34が駆動させる押圧部(後述する)が押圧することにより、天井面の中央部と底面の中央部とが、近づいたり遠ざかったりし、その結果、溶媒供給ポンプ12の内部空間の容量が変化する。これにより溶媒供給ポンプ12の内部空間の圧力が溶媒タンク11よりも負圧になり、溶媒供給ポンプ12は、溶媒タンク11に封入された溶媒を吸着室13へ搬送する。すなわち、溶媒供給ポンプ12は、測定器3の駆動部34により押圧されて、ダイヤフラムポンプとして機能する。なお、このときの溶媒の供給速度は様々な値に設定することができるが、本実施形態においては約0.005μL/sである。
吸着室13は、上述したチップ吸引層2に設けられた吸引口20の直下に設けられた円筒状の空間である。吸着室13の大きさは直径1mmで深さ50μmであるから、吸着室13の容量は、約0.039μLである。この吸着室13は、空気に含まれる微小物質を吸着する吸着部材131(図6参照)を底に備えている。具体的には、この吸着部材131は、吸着室13の底面に、例えば粘着性を有する合成樹脂等を材料とする吸着部材がコーティングされることで形成されており、接触した微小物質を捕集するように構成されている。つまり、この吸着部材131は、吸引手段により吸引された空気が流れる流路に設けられた吸着部材の一例である。この吸着部材131に吸着された微小物質は、溶媒タンク11から溶媒供給ポンプ12によって吸着室13に供給された溶媒(ここでは蒸留水)によって溶解ないし分散される。溶液排出路182は、溶媒供給路181と同様、開閉弁として機能し、これが開となったときに、吸着室13に満たされた溶液は直交型電気泳動分離部14へ供給される。
直交型電気泳動分離部14は、溶液が通過する方向に対して直交する方向に電界をかけて、微小物質を濃縮する機能を有した流路である。溶液排出路182から排出された溶液は、電気泳動領域143に供給され、図4における右方向へ流れる。この流れに直交する方向に電界を生じさせるように、陽極141と陰極142は配置されている。この陽極141と陰極142は図示しない端子をそれぞれ有しており、測定用チップ8が測定器3の開口部30に挿入されたときに、この各端子は、測定器3の電界発生部36に接続する。これにより、測定器3の制御部31の制御の下、電界発生部36に発生した電位差にしたがって、陽極141と陰極142の間に電界が発生し、電気泳動領域143を通過する溶液中の微小物質は、この電界の影響を受けて電気泳動する。本実施形態において、微小物質は負に帯電しているので、溶液中の微小物質は陽極141に近づくように移動(電気泳動)する。すなわち、溶液中の微小物質は、陽極141側に濃縮される。
送液ポンプ150は、溶媒供給ポンプ12と同様、ダイヤフラムポンプとして機能し、陽極側分離流路144を通過した溶媒を、送液路183を介して検出部16に搬送する。検出部16は、測定器3の測定部35によって微小物質の濃度が測定される空間である。この検出部16は、光を透過するガラスや樹脂などによって囲まれており、測定器3の測定部35によって照射光が照射され、検出部16を透過した透過光の強度が測定される。この透過光の強度と照射光の強度に基づいて吸光度が算出され、算出された吸光度に基づいて検出部16に搬送された溶液中の微小物質濃度が測定される。
第1廃液ポンプ151も、溶媒供給ポンプ12と同様、ダイヤフラムポンプとして機能する。第1廃液路184が開けられ、第1廃液ポンプ151が駆動することにより、検出部16に満たされた溶液は廃液タンク17に送液される。また、第2廃液ポンプ152も、溶媒供給ポンプ12と同様、ダイヤフラムポンプとして機能する。第2廃液路185が開けられ、第2廃液ポンプ152が駆動することにより、陰極側分離流路145に満たされた溶液は廃液タンク17に送液される。
1−4.チップ吸引層の構成
図5は、図3のV−V線矢視断面図である。すなわち、図5にはチップ吸引層2の断面図が示されている。上述したように、チップ基板層1のうち、チップ吸引層2の吸引口20の直下には案内羽根21が設けられており、この案内羽根21の下方のチップ基板層1には、吸着室13が設けられている。吸着室13からは、排出口23へ繋がる流路が設けられている。
吸引ポンプ22は、吸着室13から排出口23までの流路の間に設けられている。この吸引ポンプ22は、溶媒供給ポンプ12と同様、ダイヤフラムポンプとして機能する。吸引ポンプ22が吸着室13の内部の気体を排出口23に向けて排出することにより、吸着室13の内部は吸引口20近傍の周辺空気よりも負圧になり、吸引口20から吸着室13へ流れる気流が発生する。なお、この気流の流速は、様々な値に設計することができるが、本実施形態においては、1〜10L/分である。また、上記の吸引ポンプ22は、第1の駆動力を受けることにより空気に流れを生じさせる気流発生部の一例であり、上記の駆動部34と、吸引ポンプ22の天井面または底面を押圧する押圧部は、第1の駆動力を気流発生部に与える第1駆動力付与部の一例である。そして、第1駆動力付与部と気流発生部は、空気を吸引する吸引手段に含まれる。
上述したとおり、チップ吸引層2には、吸引口20から吸着室13までに案内羽根21が設けられている。より詳細に説明すると、案内羽根21は、吸引口20から吸着室13までを流れる空気の流路を形成する壁面のうち、チップ吸引層2に属する壁面に固定された複数の翼(静止した翼:静翼)である。この各翼は軸方向に対して垂直でも平行でもなく、所定の角度で傾斜している。これにより、吸引口20から吸着室13へ向かう気流が発生すると、案内羽根21は、発生した気流の向きを各翼の表面に沿った方向に案内するので、気流は旋回する。吸引ポンプ22により発生した気流の流路において、案内羽根21は吸着室13の吸着部材131よりも上流に設けられているので、吸着室13の吸着部材131には、案内羽根21で旋回させられた気流があたる。すなわち、案内羽根21は、気流の流路において吸着部材よりも上流に設けられ、吸引手段により吸引された空気を旋回させて吸着部材に接触させるように設けられた固定羽根の一例である。
2.動作
本発明に係る抗原測定システム9の動作を説明する。抗原測定システム9の動作は主に「吸引工程」「溶解工程」「搬送工程」「測定工程」「排出工程」の5つの工程で構成されている。以下に、各工程について図を用いて説明する。なお、図6は、図3(c)のVI−VI線矢視断面図である。また、図7は、図3(c)のVII−VII線矢視断面図である。
2−1.吸引工程の動作
まず、測定器3の開口部30に測定用チップ8を挿入すると、測定器3の制御部31は、溶媒供給路181と溶液排出路182とが閉塞するように、駆動部34を駆動させる。そして、溶媒供給路181と溶液排出路182が閉塞すると、制御部31は、駆動部34により吸引ポンプ22に対向する押圧部(図示せず)を駆動する。これにより、吸引ポンプ22の容量が変動し、吸引口20から吸着室13へ向かう気流が発生する。この発生した気流は、案内羽根21に案内されるので、吸着室13の内部の気体は旋回する。そして、旋回した気体は吸着室13の吸着部材131にあたった後、排出口23から排出される。制御部31は、吸引ポンプ22にこの動作を行わせ、所定時間が経過すると吸引ポンプ22を停止させる。これにより、吸着室13の底に備えられた吸着部材131には、吸引した空気に含まれる微小物質が吸着する。以上が吸引工程の動作である。
2−2.溶解工程の動作
次に、制御部31は、溶媒供給路181が開通し、かつ、溶液排出路182が閉塞状態に保たれるように、駆動部34を駆動させる。溶媒供給路181が開通すると、制御部31は、駆動部34を駆動させて溶媒供給ポンプ12に対向する位置に配置された押圧部341(図6に図示)を動かすことにより溶媒供給ポンプ12を作動させる。溶媒供給ポンプ12により、溶媒タンク11に封入されている溶媒が溶媒供給路181を通って吸着室13に流れ込む。そして、流れ込んだ溶媒は、吸着室13の吸着部材131に吸着した微小物質を分散して、微小物質の濃度が均一な溶液になる。以上が溶解工程の動作である。
2−3.搬送工程の動作
次に、制御部31は、溶媒供給路181、第1廃液路184および第2廃液路185を閉塞し、かつ、溶液排出路182と送液路183とが開通するように、駆動部34を駆動させる。続いて、制御部31は、駆動部34を駆動させて送液ポンプ150に対向する位置に配置された押圧部343(図7に図示)を動かすことにより、送液ポンプ150を作動させる。これにより送液ポンプ150は、吸着室13の内部に満たされている溶液を電気泳動領域143へと搬送する。すなわち、上記の溶媒供給ポンプ12および送液ポンプ150は、第2の駆動力を受けることにより吸着室13に吸着された微小物質を分散させた溶媒に流れを生じさせる溶媒流発生部の一例である。また、上記の押圧部341および押圧部343は、第2の駆動力を溶媒流発生部に与える第2駆動力付与部の一例である。そして、第2駆動力付与部と溶媒流発生部は、溶媒を供給し、吸着部材により吸着された被吸着物を溶媒中に分散させて予め定められた位置へ搬送する搬送手段に含まれる。
また、制御部31は、電界発生部36を制御し、陽極141と陰極142に電位差を付与する。これにより、電気泳動領域143には電界が発生し、溶液中の微小物質は、陽極141側に濃縮される。このとき、制御部31は、送液ポンプ150の作動速度を調整することにより、電気泳動による溶液中の微小物質の移動が十分に行われるようにしているので、微小物質は全て陽極141側に濃縮される。そして、制御部31は、所定時間に亘り、送液ポンプ150を作動させ続けた後、これを停止する。これにより、検出部16には、微小物質を含んだ溶液が満たされる。以上が搬送工程の動作である。
2−4.測定工程の動作
次に、制御部31は、溶液排出路182と送液路183が閉塞するように、駆動部34を駆動させる。続いて、制御部31は、測定部35に備えられたLED351を制御して、測定用チップ8の検出部16に向けて光を照射させる。そして、制御部31は、光センサ352を制御して、検出部16を透過した光を検出する。光センサ352は検出した透過光に応じた信号を制御部31に出力し、制御部31は、LED351の光量に応じて予め定められた値と光センサ352が出力した透過光に応じた信号が示す値とに基づいて、照射した光の吸光度を測定する。制御部31は、測定した吸光度と、予め定められた吸収係数に基づき、ランベルト・ベールの法則に従って微小物質濃度を算出する。そして算出した微小物質濃度を表示部32に表示させる。なお、この微小物質濃度の算出には、吸着室13の吸着部材131で吸着された微小物質の割合や、電気泳動により濃縮された割合など、予め定められた値を用いてもよい。以上が測定工程の動作である。
2−5.排出工程の動作
次に制御部31は、第1廃液路184と第2廃液路185が開通するように、駆動部34を駆動させる。続いて、制御部31は、駆動部34を駆動させて第1廃液ポンプ151に対向する位置に配置された押圧部344(図7に図示)を動かすことにより、第1廃液ポンプ151を作動させる。これにより第1廃液ポンプ151は、検出部16の内部に満たされている溶液を廃液タンク17へと搬送する。また、制御部31は、駆動部34を駆動させて第2廃液ポンプ152に対向する位置に配置された押圧部342(図6に図示)を動かすことにより、第2廃液ポンプ152を作動させる。これにより第2廃液ポンプ152は、電気泳動領域143から陰極側分離流路145にかけて残っている溶液を廃液タンク17へと搬送する。そして、制御部31は、所定時間に亘り、第1廃液ポンプ151および第2廃液ポンプ152を作動させ続けた後、これらを停止する。これにより、検出部16と電気泳動領域143および陰極側分離流路145に残っていた溶液が廃液タンク17に移される。以上が排出工程の動作である。
以上により、空気が旋回した状態で測定用チップ8の吸着室13に吸引されるため、このような案内羽根21を設けない場合に比べて、空気中の微小物質が吸着室13の吸着部材131に接触する頻度が増す。その結果、微小物質が吸着部材131に吸着されずに通過する割合が低減され、従来の測定用チップに比較して効率よく捕集される。これにより、抗原の測定精度が向上する。また、案内羽根21は静翼であるため、気流によって動かされない構造である。したがって、可動部材により気流を旋回させる構成に比べて、部材同士の摩擦による磨耗や損傷が抑制されるほか、製造コストが抑制される。
3.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
3−1.変形例1
上述の実施形態においては、案内羽根21は、吸引口20から吸着室13までを流れる空気の流路を形成する壁面のうち、チップ吸引層2に属する壁面に固定された複数の翼であったが、チップ基板層1に属する壁面に固定された翼であってもよく、この両方から構成されていてもよい。また流路そのものの形状が、吸引された空気を旋回させて吸着質13の吸着部材131に接触させる形状を有していてもよい。この場合、例えば、流路は螺旋形状に形成されていてもよい。
3−2.変形例2
上述の実施形態においては、測定用チップ8の検出部16に搬送した微小物質そのものの濃度を吸光度に基づいて測定したが、微小物質に含まれる抗原の濃度を測定してもよい。この場合、抗原に反応する抗体を検出部16に注入して、微小物質に含まれる抗原との間で抗原抗体反応を起こすことにより、抗原の濃度を測定してもよい。
3−3.変形例3
上述の実施形態においては、吸着部材131は、吸着室13の底面に合成樹脂等をコーティングすることで形成されていたが、吸引された空気が流れる流路に設けられるのであれば、この構成に限られない。例えば、吸着室13の底面に穴を設け、測定用チップ8の外側からその穴を塞ぐように、合成樹脂が塗布された粘着性のシールを貼ることで、吸着室13の内部に面した吸着部材131が設けられてもよい。
1…チップ基板層、11…溶媒タンク、12…溶媒供給ポンプ、13…吸着室、14…直交型電気泳動分離部、141…陽極、142…陰極、143…電気泳動領域、144…陽極側分離流路、145…陰極側分離流路、150…送液ポンプ、151…第1廃液ポンプ、152…第2廃液ポンプ、16…検出部、17…廃液タンク、181…溶媒供給路、182…溶液排出路、183…送液路、184…第1廃液路、185…第2廃液路、2…チップ吸引層、20…吸引口、21…案内羽根、22…吸引ポンプ、23…排出口、3…測定器、30…開口部、31…制御部、32…表示部、33…操作部、34…駆動部、343…押圧部、35…測定部、352…光センサ、36…電界発生部、8…測定用チップ、9…抗原測定システム。

Claims (2)

  1. 空気を吸引する吸引手段と、
    前記吸引手段により吸引された空気が流れる流路に設けられた吸着部材と、
    前記流路における前記吸着部材の上流において、前記吸引手段により吸引された空気を旋回させて前記吸着部材に接触させるように設けられた固定羽根と、
    溶媒を供給し、前記吸着部材により吸着された被吸着物を前記溶媒中に分散させて予め定められた位置へ搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により前記位置へと搬送された前記被吸着物の量を測定する測定手段と
    を具備することを特徴とする測定装置。
  2. 空気を吸引する吸引手段と、
    前記吸引手段により吸引された空気が流れる流路に設けられた吸着部材と、
    溶媒を供給し、前記吸着部材により吸着された被吸着物を前記溶媒中に分散させて予め定められた位置へ搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により前記位置へと搬送された前記被吸着物の量を測定する測定手段と
    を具備し、
    前記流路の形状は、前記吸引手段により吸引された空気を旋回させて前記吸着部材に接触させる形状である
    ことを特徴とする測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016163387A1 (ja) * 2015-04-07 2016-10-13 国立大学法人名古屋大学 電気測定用デバイス、及び電気測定装置

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