JP2012026956A - 圧力センサの製造方法及び圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】安定したセンサ特性が得られる小型の差圧型圧力センサを、簡便な工程で効率よく、かつ安定して作製できる製造方法を提供する。
【解決手段】第一基板11の中央域αに第一凹部14aを形成する工程、第一凹部14aの内側部に保護膜11aを形成する工程、第一凹部14aの内底部に第二凹部15aを形成する工程、第一基板11に第二基板12を貼り合わせ第一空隙部14を形成する工程、第二基板12を薄厚化してダイアフラム部16を形成する工程、ダイアフラム部16に少なくとも感圧素子17及び導電部を形成する工程、第一基板11の外面をなす基体13の他面側から第一基板11を薄厚化し、第二凹部15aに繋がる開口部を形成して、第一空隙部14と基体13の外部とを連通する第二空隙部15を作製する工程、を少なくとも有する圧力センサの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧力センサの製造方法及び圧力センサに係る。より詳細には、半導体からなる基板を利用した小型の差圧型圧力センサを、簡便な工程で効率よく、かつ安定して製造する方法に関する。
近年、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)技術を駆使した小型の圧力センサが開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
小型の絶対圧型圧力センサ111の構造を図6に示す。この圧力センサ111は、シリコン等からなる半導体基板112の一面において、その中央域の内部に該一面と略平行して広がる、基準圧力室としての空間113と、該空間113の一方側に位置する薄厚化された領域によりなるダイアフラム部114と、圧力による該ダイアフラム部114の歪抵抗の変化を測定するために配された、感圧素子としての歪ゲージ115と、前記一面において、前記ダイアフラム部114を除いた外周域に配され、前記歪ゲージ115ごとに電気的に接続された導電部116等を備え、ダイアフラム部114が圧力を受けて撓むと、各歪ゲージ115にダイアフラム部114の歪み量に応じた応力が発生し、この応力に応じて歪ゲージ115の抵抗値が変化する。この抵抗値変化を電気信号として取り出すことにより、圧力センサ111は圧力を検出する。
このような小型の圧力センサ111を製造する方法として、第一基板に凹部を形成し、第二基板と貼り合わせることにより簡便に高精度な絶対圧型の圧力センサを作製する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。 しかしながら、上述の製造方法により得られる圧力センサは、基準圧力室を基板内に有した絶対圧型の圧力センサとして機能する構造のため、ゲージ圧の測定時には外圧をも測定し補正を行う必要があり、測定が困難である。そこで、半導体基板の外部と連通する孔部を設けることによって、圧力基準室である空間が外部に開放され、外圧との差圧を一度で測定可能な差圧型の圧力センサの開発が進められている。
上述の圧力センサの製造方法から差圧型の圧力センサを作製する場合、第一基板に基準圧力室と基板外部とを連通する孔部を形成する工程が必要となる。
しかしながら、第一基板と第二基板の貼り合わせ後に基板裏面からのエッチング加工により孔部を形成する場合、基準圧力室と外部とが連通後もエッチングを進行させてしまうと、基準圧力室内壁及びダイアフラム裏面までエッチングされてしまい、センサ特性の変動、さらにはセンサ自体の破壊の虞もある。これに対し、基板の貼り合わせ前に孔部を形成する場合、基板厚方向に深くエッチングしなければならないため、横方向へのエッチングの制御が難しく、結果的にダイアフラムの大きさのバラツキ、すなわちセンサ特性のバラツキが生じる虞がある。
特開平5−283712号公報
Transducers’03予稿集、p.246
さらに、差圧型の圧力センサで第一基板に基準圧力室と基板外部とを連通する孔部を形成する工程において、第一基板を薄厚化する際に砥粒を用いた研磨でおこなった場合、砥粒が孔部から内部に入り込み、ダイアフラム裏面に付着してセンサが正常に動作しなくなる虞がある。
これを解消するために、CFやSFなどのエッチングガスを用いたプラズマエッチングによって第一基板を薄厚化し、孔部を形成した場合には、開口後に発生する横方向へのエッチングによりダイアフラムの大きさのバラツキや、貼り合わせた基板間に発生するノッチにより、センサ特性(感度)のバラツキが生じる虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、安定したセンサ特性を有する小型の差圧型圧力センサを、簡便な工程で効率よく、かつ安定して作製できる製造方法を提供するとともに、正常に動作するセンサ製造の歩留まりを向上することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る圧力センサの製造方法は、第一基板に第二基板を重ねてなる基体、該基体内の重なり面において、前記第一基板の中央域に第一凹部を配することにより、前記第二基板と略平行して広がる第一空隙部、該第一空隙部上に位置し、前記第二基板の薄厚化された領域からなるダイアフラム部、該ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、前記第二基板の外面からなる前記基体の一面において、該ダイアフラム部を除いた外周域に配され、該感圧素子と電気的に接続された導電部を少なくとも備え、前記第一空隙部の内底部から前記第一基板の外面をなす前記基体の他面に向かって延設される第二凹部を配し、かつ、該第二凹部が開口部を備えることにより、前記第一空隙部と前記基体の外部とを連通する第二空隙部を有する圧力センサの製造方法であって、前記第一基板に前記第一凹部を形成する工程、前記第一凹部の内側部の少なくとも一部に保護膜を形成する工程、前記第一凹部の内底部に前記第二凹部を形成する工程、前記第一基板の第一凹部が形成された面に前記第二基板を貼り合わせ、前記第一空隙部を形成する工程、前記第二基板を薄厚化して前記ダイアフラム部を形成する工程、前記ダイアフラム部に少なくとも前記感圧素子及び前記導電部を形成する工程、及び、前記第一基板の外面をなす前記基体の他面側から該第一基板を薄厚化し、前記第二凹部に繋がる前記開口部を形成して、前記第二空隙部を作製する工程、を少なくとも有することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る圧力センサの製造方法は、請求項1において、前記第二空隙部を作製する工程において、前記第一基板がドライエッチングまたは砥粒を含まないエッチング液でのウェットエッチングにより開口されることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る圧力センサは、第一基板に第二基板を重ねてなる基体、該基体内の重なり面において、前記第一基板の中央域に第一凹部を配することにより、前記第二基板と略平行して広がる第一空隙部、該第一空隙部上に位置し、前記第二基板の薄厚化された領域からなるダイアフラム部、該ダイアフラム部に配された感圧素子、及び、前記第二基板の外面からなる前記基体の一面において、該ダイアフラム部を除いた外周域に配され、該感圧素子と電気的に接続された導電部を少なくとも備え、前記第一空隙部の内底部から前記第一基板の外面をなす前記基体の他面に向かって延設される第二凹部を配し、かつ、該第二凹部が開口部を備えることにより、前記第一空隙部と前記基体の外部とを連通する第二空隙部を有し、前記第一凹部の内側部の少なくとも一部に保護膜を備えることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る圧力センサは、請求項3において、前記保護膜が、酸化膜、窒化膜、酸窒化膜、炭化膜、炭窒化膜から選択された1以上とされることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る圧力センサの製造方法では、前記第一凹部の内側部の少なくとも一部に形状維持用保護膜を形成する工程を有する。
このように形状維持用保護膜を形成することで、第一基板を薄厚化し前記第二凹部に繋がる前記開口部を形成する工程において、第一基板を薄厚化する処理により、それ以前の第一凹部を形成する工程において制御(規定)されたダイアフラム部の形状(大きさ)が変化すること、および、この処理により、砥粒の付着などによるセンサ動作精度の低下を防止することができ、本発明によれば、安定したセンサ特性を有する小型の差圧型圧力センサを、簡便な工程で効率よく、かつ安定して作製できる製造方法を提供できる。
本発明の請求項3に係る圧力センサは、請求項1に記載の圧力センサの製造方法により作製されたものである。これにより、ダイアフラム部の損傷や大きさのバラツキが少なく、安定したセンサ特性が得られる小型の差圧型圧力センサを提供できる。
本発明に係る圧力センサの製造方法の一例を示す模式的な断面工程図。 本発明に係る圧力センサの製造方法の一例を示す模式的な断面工程図。 本発明に係る圧力センサの一例を示す模式的な平面図。 感圧素子(ゲージ抵抗)の電気的な配線図。 本発明に係る圧力センサの製造方法の他の例を示す模式的な断面工程図。 小型の絶対圧型圧力センサを示す図。
以下、本発明に係る圧力センサの製造方法及び圧力センサを図面に基づいて説明する。 図1、図2は、図3に示す圧力センサ1の製造方法の一例を模式的に示した断面工程図であり、図3におけるA1−A1線に沿った断面に相当する。すなわち、図3はダイアフラム部16を設けた面である。また、図4は、感圧素子(ゲージ抵抗)の電気的な配線図である。
まず、図1(a)に示すように、例えばシリコンなどの半導体からなる第一基板11を用意し、図1(b)に示すように、この第一基板11の一面(表面)において、中央域αに第一凹部14aを形成する。
次いで図1(c)に示すように、第一凹部14aの形成された第一基板11の表面に保護膜(形状維持用保護膜)11aを形成する。この保護膜11aは、第一凹部14aの内外、つまり、第一基板11の最表面11Aおよび第一凹部14a内表面の全面である側面14bおよび底面14cの全体に形成される。また、第一基板11の第一凹部14aが形成されていない裏面にも保護膜11aと同等の膜11dが形成されていてもよい。
次いで図1(d)に示すように、第一凹部14aの底面(内底部)14cに、第二凹部15aを形成する。凹部14a、15aは、例えばDRIE(Deep-Reactive Ion Etching) 法によりエッチングすることで形成することができる。DRIE法とは、エッチングガスに六フッ化硫黄(SF)を用い、高密度プラズマによるエッチングと、側壁へのパッシベーション成膜を交互に行なうことにより(Bosch プロセス)、第一基板11を深堀エッチングするものである。なお、凹部14a、15aを形成する方法はDRIE法に限定されるものではなく、酸やアルカリ等の溶液を用いたウェットエッチング、サンドブラスト、レーザ等の物理的加工も可能である。
なお、第一凹部14aの深さは特に限定されるものではないが、エッチング時に生じるサイドエッチング量を少なくするためにも、数μm〜数10μm程度とするのが好ましい。
このように、まず第一凹部14aを形成する工程により、ダイアフラム部16の大きさを規定し、次いで第二凹部15aを形成する工程により、第一凹部14aの底面14cに対して深堀エッチングを行う工程を用いる。よって、第一凹部14a自体を深くエッチングする必要がなくなる。ゆえに、深堀エッチングの際に課題となるサイドエッチングによる第一凹部14aにおける幅方向[図1(a)〜(d)において左右方向]の寸法の変化も抑制される。同時に、保護膜11aによって、第一凹部14aの側面(内側部)14bをエッチングから保護してサイドエッチングによって第一凹部14aにおける幅方向[図1(a)〜(d)において左右方向]の寸法変化がおきることをよりいっそう抑制する。
これにより、後にダイアフラム部16となる部位の大きさ[図2(f)を用いて後述する薄厚化された第二基板12の、図1(b)を上方から見た際に第一凹部14aと重なる領域の面積]に生じるバラツキを低減できるので、センサ感度のバラツキの小さい圧力センサが得られる。
次に、図2(e)に示すように、第一基板11の第一凹部14aを形成した面に、例えばシリコンからなる第二基板12を貼り合わせる。この貼り合わせは、例えばウェーハ直接接合技術などにより行うことができる。この時、貼り合わせの前に、第二基板12の貼り合わせる側の表面に保護膜12aを形成し、該保護膜12aと、第一基板11の保護膜11aとを介して貼り合わせる。なお、これらの接合方法はこれに限定されるものではなく、例えば低融点ガラスを介して接着することも可能である。また、第二基板12の貼り合わせる側と反対の表面にも保護膜12aと同等の膜12bが形成されていてもよい。
その後、図2(f)に示すように、膜12bが形成された第二基板12の一面を研磨等により薄厚化して所望の厚さとし、ダイアフラム部16を形成する。第二基板12を薄厚化する方法については特に限定されるものではなく、研削及びポリッシング加工に加え、反応性ガスを用いたドライエッチング、薬液を用いたウェットエッチング、または電気化学エッチング等による加工も可能である。この第二基板12の薄厚化工程においては、砥粒を用いる研磨処理等を用いた場合でも開口が形成されていないので、砥粒が貼り合わせの内部空間に入ることがない。
次に、図2(g)に示すように、薄厚化された第二基板12の外面に、感圧素子17を形成し、さらに外周部βに該感圧素子17と電気的に接続する導電部18(不図示)を設ける。このとき、図4に示すように、感圧素子17がホイットストーンブリッジを構成するように配する。
次に、図2(h)に示すように、第一基板11の外面をなす基体13の他面側、膜11dが形成されている側から、第一基板11を薄厚化し、第二空隙部15に繋がる開口部15‘を形成する。この薄厚化処理は、CFやSFを用いたDRIE法により形成するが、この際、保護膜11aが形成されていることにより、第一基板11の開口15‘から第一凹部(第一空隙部)14内部に進入したエッチングガスによるサイドエッチングから第一空隙部14の内側部、特に、基板11,12どうしを貼り合わせた位置付近を保護して、エッチングされないようにする。同時に、保護膜12aが形成されていることにより、ダイアフラム部16となる第二基板12表面を進入したエッチングガスによるエッチングから保護して、エッチングされないようにする。これにより、ダイアフラム部16の形状維持用として保護膜11aが作用して、サイドエッチングによる第一凹部における幅方向の寸法の変化、および、基板貼り合わせ部分でのノッチ発生を抑制する。
この薄厚化処理により、開口された第二空隙部15は、基準圧力室となる第一空隙部14と連通し、ダイアフラム部16などに基体13外部の圧力を伝える圧力導入孔15‘として機能するようになり、本発明における差圧型の圧力センサ1が完成する。
この製造方法により製造された圧力センサ1は、第一基板11に第二基板12を重ねてなる基体13と、基体13内の重なり面において第一基板11の中央域に第一凹部14aを配することにより第二基板12と略平行して広がる第一空隙部14と、第一空隙部14上に位置して第二基板12の薄厚化された領域からなるダイアフラム部16と、ダイアフラム部16に配された感圧素子17と、第二基板12側外面からなる基体13の一面において、ダイアフラム部16を除いた外周域に配されて感圧素子17と電気的に接続された導電部18を少なくとも備える。さらに、圧力センサ1は、第一空隙部14の内底部から第一基板11側外面からなる基体13の他面に向かって延設される第二凹部15aが配され、第二凹部15aが開口部15‘によって外部に開口することにより、第一空隙部14と基体13外部とを連通する第二空隙部15を有するとともに、第一凹部14aの側面(内側部)14bには保護膜11aが設けられて、かつ、この保護膜11aが、第一基板11と第二基板12との境界となる第一基板11表面11Aに延在し、これら側面14bの保護膜11aと表面11Aの保護膜11aとが連続する。つまり、保護膜11aは第一基板11表面11Aと第一凹部14aの側面14bと底面14cとに連続して延在する。
この保護膜11aは、第二空隙部15の開口部15‘を形成する第一基板11の薄厚化処理に対して第一空隙部14の内側部14bが形状維持可能な程度に処理されないよう処理耐性を有する材質、組成、膜厚等を有するものとされる。
保護膜11aは、第一基板11の薄厚化処理がDRIE法などのプラズマエッチング(ドライエッチング)とされた場合にエッチング耐性を持つものとされ、具体的には、酸化膜、窒化膜、酸窒化膜、炭化膜、炭窒化膜から選択された1以上からなるものとされる。また、この場合、第二基板12の保護膜12aも、同様に選択して、第一基板11と第二基板12との貼り合わせを良好にすることができ、その場合、保護膜11a、12aをいずれも酸化膜とすることが好ましい。
また、保護膜11aと保護膜12aとは分離して図示したが、貼り合わせにより一体となるものである。
本実施形態においては、第一基板11に保護膜11aを形成した後に、第二凹部15aを形成したが、第二凹部15aを形成した後に、保護膜11aを形成することもできる。
この場合、図1(b)に示した第一凹部14aを形成する工程の次に、図5(j)に示すように、第一基板11上にレジストRを塗布し、フォトレジスト処理を用いて、図5(k)に示すように、第二凹部15aを形成する。
その後、図5(m)に示すように、第一基板11表面11Aと第一凹部14aの側面14bと底面14cと、第二凹部15aの側面15bと底面15cとに延在する保護膜11a‘を形成する。そして、図2(h)に対応する工程として図5(n)に示すように、第二空隙部15に繋がる開口部15‘を形成し、差圧型の圧力センサ1’を完成する。この薄厚化処理は、上述したように、DRIE法でもよいが、これ以外にも、砥粒を用いないウェットエッチングを用いることができる。この場合も、保護膜11aは、エッチング耐性を持つように、酸化膜、窒化膜、酸窒化膜、炭化膜、炭窒化膜から選択された1以上とされることができる。
このように、薄厚化処理として、砥粒を用いないウェットエッチングを用いた場合には、保護膜11a‘および保護膜12aが形成されていることにより、第一基板11の開口15’が形成された以降に、空隙部14,15内部に進入したエッチャントによるエッチングから空隙部14,15の内側部、特に、第一空隙部14の側面14b付近を保護してエッチングされないようにすることで、サイドエッチングによるダイアフラム部16の形状変化を抑制することができるとともに、貼り合わせた基板11,12が剥がれたり隙間ができたりすることを防止して、ダイアフラム16の形状に生じるバラツキを抑えられるので、センサ感度のバラツキも低減される。したがって、安定したセンサ特性を有する圧力センサを作製することが可能となる。なお、空隙部14,15の内側部全域に保護膜11aが設けられることもできるが、保護膜11aは、少なくとも、第一空隙部14の側面14b付近を保護する領域部分に設けられていればよい。
なお、保護膜11a‘は、酸化膜、窒化膜、酸窒化膜、炭化膜、炭窒化膜から選択された1以上とされることができるが、具体的には、第一基板11の薄厚化処理がウェットエッチングとされた場合には、エッチャントに応じたエッチング耐性を持つように、
フッ硝酸、混酸などの酸からなるエッチャントの場合には、窒化膜、酸窒化膜、炭化膜、炭窒化膜、とすることができる。また、水酸化カリウム等のアルカリからなるエッチャントの場合には、酸化膜、酸窒化膜、窒化膜、炭化膜、炭窒化膜、とすることができる。
また、この場合、第二基板12の保護膜12aも、同様の膜組成を選択して、第一基板11と第二基板12との貼り合わせを良好にすることができる。
本発明においては、保護膜が第一凹部の内側部に設けられてなることにより、薄厚化処理としてドライエッチングを用いた場合、第一基板が開口した以降、空隙部内に進入したエッチングガスによるサイドエッチングから第一凹部の内側部、特に、基板どうしを貼り合わせた位置付近を保護して、実質的にエッチングされないようにする。これにより、サイドエッチングによる第一凹部における形状および幅方向の寸法の変化、および、基板貼り合わせ部分でのノッチ発生が抑制される。従って、ダイアフラム部の大きさに生じるバラツキを抑えられるので、センサ感度のバラツキも低減される。したがって、本発明によれば、安定したセンサ特性を有する圧力センサを作製することが可能となる。
本発明においては、また、薄厚化処理として砥粒を用いないウェットエッチングを用いた場合には、保護膜が形成されていることにより、薄厚化処理における第一基板の開口時点以降に内部に進入したエッチャントによるサイドエッチングから第一凹部の内側部を保護して、エッチングされないようにする。これにより、サイドエッチングによる第一凹部における幅方向の寸法の変化が抑制されることになる。従って、ダイアフラム部の大きさに生じるバラツキを抑えられるので、センサ感度のバラツキも低減される。したがって、本発明によれば、安定したセンサ特性を有する圧力センサを作製することが可能となる。
さらに、これらの製造方法では、第一基板と第二基板とを貼り合わせる前に予め第二空隙部を形成しておくことにより、基板を貼り合わせた後に別途エッチング加工により連通孔部を形成し、差圧型の圧力センサを作製する場合に懸念されていた従来の課題、すなわち、オーバーエッチングによりダイアフラム部が損傷する虞がすくなくなる。さらには、基板に回路を形成した後に第一基板の裏面から第二凹部と外部との連通孔を開口させる工程としたことにより、予め開口させた状態にした場合に懸念されていた従来の課題、すなわち、回路形成時のウエットプロセスにおいて、基準圧力室が孔部を通じて汚染される虞もなくなる。これにより、安定した動作が可能な圧力センサが得られる。
したがって、本発明によれば、安定したセンサ特性を有する小型の差圧型圧力センサを、簡便な工程で効率よく、かつ安定して作製できる製造方法を提供できる。
また本発明の製造方法により作製された圧力センサ1は、ダイアフラム部の大きさのバラツキや損傷が少なく、安定したセンサ特性が得られる小型の差圧型圧力センサとして機能する。
さらに、圧力センサ1と、これに対して電気的に接続する実装基板とを備えることにより、圧力センサモジュールが作製されるものとなる。したがって、本発明によれば、小型化された圧力センサモジュールを提供することができる。
また、上述した構成を備える、圧力センサ、圧力センサモジュールを搭載したことを特徴とする電子部品は、搭載した際に嵩張る筐体などが不要なことから、圧力センサ又は圧力センサモジュールを収容する容積が大幅に低減されると共に、筐体などに相当する重量も削減される。よって、本発明によれば、小型で軽量な電子部品の提供が可能となる。
さらに、本発明では、前記第一凹部の内側部の少なくとも一部に形状維持用保護膜を形成する工程を有し、形状維持用保護膜を形成するため、第一基板を薄厚化し前記第二凹部に繋がる前記開口部を形成する工程において、第一基板を薄厚化する処理により、それ以前の第一凹部を形成する工程において制御(規定)されたダイアフラム部の形状(大きさ)が変化すること、および、この処理により、砥粒の付着などによるセンサ動作精度の低下を防止することができる。
すなわち、第一基板を薄厚化し開口部を形成する工程で、この薄厚化処理として、砥粒を用いる研磨処理を用いる必要がないので、開口部から砥粒が内部に入ることがなく、第一凹部と第二基板との貼り合わせ部分付近に砥粒が付着してしまうことを防止できる。このため、センサが動作精度低下を来すことがない。
同時に、この薄厚化処理として、ドライエッチングを用いた場合には、保護膜が形成されていることにより、第一基板が開口して空隙部内に進入したエッチングガスによるサイドエッチングから第一凹部の内側部、特に、基板どうしを貼り合わせ位置付近を保護して、エッチングされないようにする。これにより、サイドエッチングによる第一凹部における幅方向の寸法の変化、および、基板貼り合わせ部分でのノッチ発生が抑制される。従って、ダイアフラム部の大きさに生じるバラツキを抑えられるので、センサ感度のバラツキも低減される。したがって、本発明によれば、安定したセンサ特性を有する圧力センサを作製することが可能となる。
また、この薄厚化処理として、砥粒を用いないウェットエッチングを用いた場合には、保護膜が形成されていることにより、第一基板の開口時点以降に内部に進入したエッチャントによるサイドエッチングから第一凹部の内側部を保護して、エッチングされないようにする。これにより、サイドエッチングによる第一凹部における幅方向の寸法の変化が抑制されることになる。従って、ダイアフラム部の大きさに生じるバラツキを抑えられるので、センサ感度のバラツキも低減される。したがって、本発明によれば、安定したセンサ特性を有する圧力センサを作製することが可能となる。
同時に、まず第一凹部を形成する工程により、ダイアフラム部の大きさを規定する。次いで、第二凹部を形成する工程により、第一凹部の内底部に対して深堀エッチングを行う。ゆえに、第一凹部自体を深くエッチングする必要がなくなるため、深堀エッチングの際に課題となるサイドエッチングによる第一凹部における幅方向の寸法の変化が抑制される。これにより、ダイアフラム部の大きさに生じるバラツキを抑えられるので、センサ感度のバラツキも低減される。したがって、本発明によれば、安定したセンサ特性を有する圧力センサを作製することが可能となる。
また、第一基板と第二基板とを貼り合わせる前に予め第二空隙部を形成しておくことにより、基板を貼り合わせた後に別途エッチング加工により連通孔部を形成し、差圧型の圧力センサを作製する場合に懸念されていた従来の課題、すなわち、オーバーエッチングによりダイアフラム部が損傷する虞がすくなくなる。さらには、基板に回路を形成した後に第一基板の裏面から第二凹部と外部との連通孔を開口させる工程としたことにより、予め開口させた状態にした場合に懸念されていた従来の課題、すなわち、回路形成時のウエットプロセスにおいて、基準圧力室が孔部を通じて汚染される虞もなくなる。これにより、安定した動作が可能な圧力センサが得られる。
したがって、本発明によれば、安定したセンサ特性を有する小型の差圧型圧力センサを、簡便な工程で効率よく、かつ安定して作製できる製造方法を提供できる。
本発明に係る圧力センサは、例えば空気圧や水圧、油圧等の圧力を測定する用途に使用され、特にウエハレベルチップサイズ化により筐体等を不要とした構造を備えているので、薄型化や小型化、あるいは軽量化等が求められている各種の電子部品に好適である。
α 中央域、β 外周部、1 圧力センサ、11 第一基板、11a 保護膜、11a‘ 保護膜、12 第二基板、13 基体、14 第一空隙部、14a 第一凹部、15 第二空隙部、15a 第二凹部、15’ 圧力導入孔、16 ダイアフラム部、17 感圧素子、18 導電部。

Claims (4)

  1. 第一基板に第二基板を重ねてなる基体、
    該基体内の重なり面において、前記第一基板の中央域に第一凹部を配することにより、前記第二基板と略平行して広がる第一空隙部、
    該第一空隙部上に位置し、前記第二基板の薄厚化された領域からなるダイアフラム部、 該ダイアフラム部に配された感圧素子、
    及び、前記第二基板の外面からなる前記基体の一面において、該ダイアフラム部を除いた外周域に配され、該感圧素子と電気的に接続された導電部を少なくとも備え、
    前記第一空隙部の内底部から前記第一基板の外面をなす前記基体の他面に向かって延設される第二凹部を配し、かつ、該第二凹部が開口部を備えることにより、前記第一空隙部と前記基体の外部とを連通する第二空隙部を有する圧力センサの製造方法であって、
    前記第一基板に前記第一凹部を形成する工程、
    前記第一凹部の内側部の少なくとも一部に保護膜を形成する工程、
    前記第一凹部の内底部に前記第二凹部を形成する工程、
    前記第一基板の第一凹部が形成された面に前記第二基板を貼り合わせ、前記第一空隙部を形成する工程、
    前記第二基板を薄厚化して前記ダイアフラム部を形成する工程、
    前記ダイアフラム部に少なくとも前記感圧素子及び前記導電部を形成する工程、
    及び、前記第一基板の外面をなす前記基体の他面側から該第一基板を薄厚化し、前記第二凹部に繋がる前記開口部を形成して、前記第二空隙部を作製する工程、を少なくとも有することを特徴とする圧力センサの製造方法。
  2. 前記第二空隙部を作製する工程において、前記第一基板がドライエッチングまたは砥粒を含まないエッチング液でのウェットエッチングにより開口されることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの製造方法。
  3. 第一基板に第二基板を重ねてなる基体、
    該基体内の重なり面において、前記第一基板の中央域に第一凹部を配することにより、前記第二基板と略平行して広がる第一空隙部、
    該第一空隙部上に位置し、前記第二基板の薄厚化された領域からなるダイアフラム部、 該ダイアフラム部に配された感圧素子、
    及び、前記第二基板の外面からなる前記基体の一面において、該ダイアフラム部を除いた外周域に配され、該感圧素子と電気的に接続された導電部を少なくとも備え、
    前記第一空隙部の内底部から前記第一基板の外面をなす前記基体の他面に向かって延設される第二凹部を配し、かつ、該第二凹部が開口部を備えることにより、前記第一空隙部と前記基体の外部とを連通する第二空隙部を有し、前記第一凹部の内側部の少なくとも一部に保護膜を備えることを特徴とする圧力センサ。
  4. 前記保護膜が、酸化膜、窒化膜、酸窒化膜、炭化膜、炭窒化膜から選択された1以上とされることを特徴とする請求項3記載の圧力センサ。
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