JP2012026925A - 赤外線固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2次元配列の画素エリアを有する熱型赤外線固体撮像素子において、参照画素に基づくバイアス電圧によるオフセット分布の抑制は参照画素の列から遠い画素エリアに関しては困難であった。
【解決手段】 赤外線吸収構造を有し入射される赤外線に応じて変化する画素信号を出力する感光画素と、環境温度による温度変化に応じて変化する参照信号を出力する参照画素と、前記感光画素及び前記参照画素を2次元状に配置された画素エリアと、参照画素列に対応付けた箇所にバイアス入力端子を備え、それぞれの参照画素列からの参照信号と基準電圧とに基づいてバイアス電圧を生成して対応付けたバイアス入力端子からバイアス電圧を入力する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、赤外線を熱に変換して検出する赤外線検出画素を二次元配列した赤外線固体撮像装置に関する。
一般的な赤外線固体撮像装置では、断熱構造を有する画素を2次元に配列し、入射した赤外線によって画素の温度が変化することを利用して赤外線像を撮像する。非冷却型の赤外線固体撮像装置の場合、画素を構成する温度センサには、ポリシリコン、アモルファスシリコン、炭化ケイ素や酸化バナジウム等のボロメータの他、ダイオードやトランジスタ等の半導体素子を用いたものが知られている。特に、ダイオード等の半導体素子は、電気特性や温度依存性のバラツキが固体間で非常に小さいため、各画素の特性を均一にする上で有利である。
また赤外線固体撮像装置では、画素は2次元に配列されており、行ごとに駆動線によって接続され、列ごとに信号線によって接続されている。垂直走査回路と垂直選択スイッチにより各駆動線が順番に選択され、選択された駆動線を介して電源から画素に通電される。画素の出力は信号線を介して積分回路に伝えられ、積分回路で積分及び増幅され、水平走査回路と水平選択スイッチによって順次出力端子へ出力される。
これらの赤外線固体撮像装置において、積分回路に入力される電圧に対して画素の両端電圧以外に駆動線での電圧降下が影響する。ところが、駆動線での電圧降下量は画素列毎に異なるため、積分回路の出力も画素列毎に異なった値となり、撮像した画像に駆動線の抵抗によるオフセット分布が発生してしまうという問題があり、この問題を解消する方法として、駆動線の抵抗と実質同じにして駆動線に平行に設けたバイアス線を設けて画素列ごとに画素用電流源と同じ電流を流すバイアス電圧を、供給する方法が知られている。
さらに製造バラつきなど素子ごとのバラつきに対応する方法として、バイアス電圧を素子全体の温度変化に応じて変化する参照画素からの参照信号を直接バイアス電圧とするのではなく、参照信号とバイアス線の電圧との差分を取り、その差分信号を所定の基準電圧と対比し、その差に応じたバイアス電圧を生成してバイアス線にフィードバックする方法がある(例えば、特許文献1参照)。これにより参照信号に応じてバイアス電圧を変化させながら、製造バラツキ等によるバイアス線の電圧バラツキを自動修正することができる。
特開2005−214639公報(第6頁、第1図)
しかしながら、特許文献1では駆動線ごとに参照画素のある位置付近の画素エリアに関してはオフセット分布は抑制できるが、参照画素から遠い画素エリアに関してはオフセット分布の抑圧は困難であった。これは赤外線固体撮像装置の多画素化を進めていく上で駆動線に接続される画素が増大化していけば、駆動線とバイアス線とのレイアウト形状の微差による影響が大きくなり、参照画素から遠い画素エリアの撮像結果の精度が劣化することという問題があった。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、多画素化された赤外線固体撮像装置においても、駆動線の抵抗によって引き起こされる撮像画像のオフセット分布を抑制することができる赤外線固体撮像装置を得るものである。
この発明に係る赤外線固体撮像装置においては、赤外線吸収構造を有し入射される赤外線に応じて変化する画素信号を出力する感光画素と、環境温度による温度変化に応じて変化する参照信号を出力する参照画素と、前記感光画素及び前記参照画素を2次元状に配置された画素エリアと、前記感光画素または前記参照画素の一方の極を行毎に共通接続した駆動線と、前記感光画素または前記参照画素の他方の極を列毎に共通接続すると共に、終端に第一群の定電流源が接続された信号線と、前記画素エリアの列毎に設けられた第2群の定電流源と、前記駆動線を順に選択して電源と接続する垂直走査回路と、前記駆動線に略並行に配線され、前記画素エリアの列毎に前記第2群の定電流源と並列接続されたバイアス線と、それぞれの列の信号線と当該列に設けられた第2群の定電流源との両端電圧の差を一定時間積分して出力する差動積分回路と、前記差動積分回路の出力信号を列毎に選択して出力端子に導く水平走査回路とを備える赤外線固体撮像装置であって、前記画素エリアは、前記参照画素を複数列配列したものであって、前記バイアス線は、前記参照画素が配列されたそれぞれの列に対応付けた箇所にバイアス入力端子を設け、前記水平走査回路で選択された前記参照画素の列の参照信号と所定の基準電圧とから生成された当該列のバイアス電圧を当該列に対応付けたバイアス入力端子に入力するようにしたものである。
この発明は、2次元配列した赤外線固体撮像装置において、参照画素の参照信号と当該列の配列位置に対応付けた位置での電圧との差分信号を取出し、前記差分信号と基準電圧の差に応じたバイアス電圧を生成し、前記バイアス電圧を前記バイアス線上の複数の所定の箇所に入力するようにしたので、バイアス電圧を複数の位置で補正することが可能となり、これによって駆動線とバイアス線との電圧降下の差が大きくなりやすい多画素化された赤外線固体撮像装置においても、駆動線の電圧降下に応じたバイアス電圧を提供することが可能となり、撮像出力のオフセット分布の抑圧ができることから撮像出力の精度が向上するという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る赤外線固体撮像装置を示す回路図である。 この発明に係る赤外線固体撮像装置における感光画素の構造例を示す断面図及び斜視図である。 この発明に係る赤外線固体撮像装置における参照感光画素の構造例を示す断面図及び斜視図である。 この発明に係る赤外線固体撮像装置における差動増幅回路の例を示す図である。 この発明に係る赤外線固体撮像装置における低域通過フィルタの例を示す図である。 この発明に係る赤外線固体撮像装置における差動増幅回路とバイアス発生回路の簡易図である。 この発明の実施の形態1に係わるバイアス線の左端にのみ電圧を入力したときの駆動線およびバイアス線における電圧降下を模式的に示した図である。 この発明の実施の形態1に係わるバイアス線の両端に電圧を入力したときの駆動線およびバイアス線における電圧降下を模式的に示した図である。 この発明の実施の形態1に係る赤外線固体撮像装置においてバイアス線抵抗が駆動線抵抗よりも小さいときのバイアス線での電流の流れを模式的に示した図、および電圧降下の振る舞いを示す図である。 この発明の実施の形態1に係る赤外線固体撮像装置においてバイアス線抵抗が駆動線抵抗よりも大きいときのバイアス線での電流の流れを模式的に示した図、および電圧降下の振る舞いであるを示す図である。 この発明の実施の形態2を示す赤外線固体撮像装置を示す回路図である。 この発明の実施の形態3を示す赤外線固体撮像装置を示す回路図である。 この発明の実施の形態4を示す赤外線固体撮像装置を示す回路図である。 この発明の実施の形態5を示す赤外線固体撮像装置を示す回路図である。 この発明の実施の形態6を示す赤外線固体撮像装置におけるバイアス発生機構を示す回路図である。 この発明の実施の形態6を示す赤外線固体撮像装置におけるバイアス電圧サンプルホールド回路を示す図である。 この発明の実施の形態7を示す赤外線固体撮像装置を示す回路図である。
実施の形態1.
はじめに本発明の実施の形態1に係る赤外線固体撮像装置の構成および接続関係について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る赤外線固体撮像装置を示す回路図である。実施の形態1における赤外線固体撮像装置は、入射される赤外線に応じて変動する電気特性をもつ感光画素100が2次元状に配列された画素エリアを構成している。ここの本実施の形態における赤外線固体撮像装置画素エリアの両端のうち一方の列に、それぞれ入射される赤外線ではなく実質的に素子全体の温度変化に応じて変動する電気特性をもつ第一参照画素110を一列配列し、他方の列に第一参照画素110と同様の特性を持つ第二参照画素120を一列配列している。
この画素エリアにおいて画素エリアの各行ごとに駆動線300が共通接続され、画素エリアの各列ごとに信号線400が共通接続されている。この各行の駆動線300にはそれぞれ垂直選択スイッチ510を介して駆動用電源と接続される電圧入力端220に接続されており、それぞれの垂直選択スイッチ510の電気的接続又は開放を制御する線は垂直走査回路500から別々に接続されている。この垂直走査回路500は、行毎に順次垂直選択スイッチ510をONにするように動作するものであり、これによって選択された行の駆動線300が電圧入力端220を介して駆動用電源と接続される。
また各列の信号線400の終端には第1群の定電流化手段としてそれぞれ定電流源200が接続されており、さらにそれぞれが差動増幅積分回路620が有する二つの入力端の一方に接続されている。このそれぞれの差動増幅積分回路620が有する二つの入力端の他方は第一群の定電流源200と略同一の電流を流す第二群の定電流源210がそれぞれ第一群の定電流源200に近接して配置されて接続されている。またこの第二群の定電流源210と差動増幅積分回路620との接続線は駆動線300と略平行なバイアス線830によって並列に共通接続されている。バイアス線830は、駆動線300と同程度の抵抗成分を持つように設計されている。
それぞれの差動増幅積分回路620の出力端は、それぞれが水平選択スイッチ610を介して共通接続されて出力アンプ630の入力端と接続され、出力アンプ630の出力端が赤外線固体撮像装置の出力端子700となる。ここでそれぞれの水平選択スイッチ610の電気的接続又は開放を制御する線は水平走査回路600から別々に接続されている。差動増幅積分回路620は、当該列の定電流源200の両端電圧と定電流源210の両端電圧との差を積分し、増幅して出力するものである。この水平走査回路600は、列毎に順次水平選択スイッチ610をONにするように動作するものであり、これによって選択された列の差動増幅積分回路620の出力端が出力アンプ630の入力端に接続される。垂直走査回路500が、この水平走査が全列順次走査を行う間は同じ行を選択し、水平走査が一巡してから別の行を選択するように動作する。従って行と列の選択が一巡することで画素エリア全体の撮像結果を得ることが可能となる。また、出力アンプ630は、感光画素100と同一チップに設けてもよく、チップ外に設けてもよいのは言うまでもない。
また、出力アンプ630の出力端と出力端子700との信号には、それを入力する第一サンプルホールド回路801および第二サンプルホールド回路811が接続される。この二つのサンプルホールド回路のうち第一サンプルホールド回路801の出力は第一バイアス発生回路802のマイナス側端子に接続され、第一バイアス発生回路802の出力端は低域通過フィルタ803、バッファアンプ804、低域通過フィルタ805が直列に接続される。同様に第二サンプルホールド回路811の出力は第二バイアス発生回路812のマイナス側端子に接続され、第二バイアス発生回路812の出力端は低域通過フィルタ813、バッファアンプ814、低域通過フィルタ815が直列に接続される。また、第一バイアス発生回路802のプラス側端子と第二バイアス発生回路812のプラス側端子とが共に所定の基準電圧に接続される。
ここでバイアス線830の一方端831に低域通過フィルタ805の出力端が、他方端833に低域通過フィルタ815の出力端が接続され、このバイアス線830の一方端831には安定化回路832が、他方端833には安定化回路834が接続されている。ここで安定化回路832,834は、抵抗を介してバイアス線830の両端831または833と接地電位とを接続するもので、バイアス線830の両端831および833にバイアス電圧を入力したときに発生する直流電流が、バッファアンプ804または814に流入することで、誤動作することを防ぐ役割がある。具体的には、抵抗でバイアス線830の両端831および833を接地すればよい。また、定電流源によって、接地点に強制的に電流を流し込んでも良い。また、バッファの出力インピーダンスが0であれば、特に安定化回路832,31を設置しなくても動作させることができる。

(感光画素100)
ここで回路各部の詳細を記す。図2は本発明にかかる赤外線固体撮像装置における感光画素100の構造例を模式的に示す断面図である。図2(a)は斜視図であり、図2(b)は図2(a)のA−A’断面図である。尚、図2(a)では下部の構造を判りやすくするため、図の前方の部分での赤外線吸収構造を除いて描いてある。
感光画素100において、温度センサとなるPN接合ダイオード104が、2本の長い支持脚102によってシリコン基板101に設けられた中空部106の上に支持されており、PN接合ダイオード104の電極配線105が支持脚102に埋め込まれている。PN接合ダイオード104は、感度を高めるために複数個が直列に接続されていることが好ましい。中空部106は、PN接合ダイオード104とシリコン基板101との間の熱抵抗を高めて、断熱構造を形成している。この例では、PN接合ダイオード104がSOI基板のSOI層上に形成されており、SOI層下の埋め込み酸化膜が中空構造を支持する構造体の一部になっている。また、ダイオード部に熱的に接触している赤外線吸収構造103が、感光画素100に向けて入射する赤外線を効率良く吸収できるように、支持脚102の上方に張り出した構造となっている。
赤外線が感光画素100に入射すると、赤外線吸収構造103で吸収され、上記の断熱構造により感光画素100の温度が変化し、温度センサとなるPN接合ダイオード104の順方向電圧特性が変化する。このPN接合ダイオード104の順方向電圧特性の変化量を、所定の検出回路で読み取ることにより、入射した赤外線量に応じた出力信号を取出すことができる。赤外線固体撮像装置では、感光画素100が2次元に多数配列されており、それらを順にアクセスしていく構造となっている。このような素子では画素間の特性均一性が重要であるが、ダイオードの順方向電圧やその温度依存性は固体間のバラツキが非常に小さく、熱型赤外線撮像素子にとって温度センサにダイオードをもちいることは特性均一性を図る上で特に有効である。
尚、本発明において、赤外線吸収構造は素子に入射した赤外線を吸収して温度センサの温度上昇を生ぜしめる構造であれば良く、上記形態には限定されない。また、温度センサは赤外線入射による発熱を感知できるものであれば良く、PNダイオードに限定されない。また、本発明において、断熱構造は、赤外線吸収による温度センサの温度変化を妨げる構造であれば良く、上記の中空構造には限定されない。

(参照画素110および120)
図3は本実施の形態に係る赤外線固体撮像装置における参照画素110および120の構造例を模式的に示す断面図である。回路構成は前記感光画素100と同じである。参照画素に求められる特性として、赤外線の吸収による特性の変化を起こさない、および環境温度に対して特性変化をもつという、二つの特性があり、前記の2つの特徴を満たすという点では、図3(a)のように断熱構造である中空部106のみを除外したものでも、図3(b)のように赤外線吸収構造のみを除外したものでも図3(c)のように赤外線吸収構造103の上に赤外線遮断膜107を設けることで入射する赤外線を遮断するものとしてもよい。
また、図3(b)のような断熱構造を有した参照画素構造の方が、ダイオード駆動時に発生する自己発熱による影響を加味した信号を元に、バイアス線両端831,833に入力するバイアス電圧を決定でき、通電時の時間経過と共に発生する出力変化を抑制できるため有利である。さらに、図3(c)のように参照画素部12,22の熱の逃げやすさ(熱コンダクタンス)を画素部1のそれとまったく同じにするような構造にすることにより、通電時の時間経過と共に発生する出力変化をより抑制できる。
尚、本発明において、参照画素構造は、赤外線の吸収による特性の変化を起こさない、および温度に対して特性変化をもつという2つの特徴を持つ構造であればよく、上記形態に限定されない。また、最良の例として図3(c)を挙げたが、熱コンダクタンスが感光画素100と同じ値を持つ、赤外線の吸収による特性の変化を起こさない、および温度に対して特性変化をもつという、3つの特徴を持てばよく、図3(c)の構造に限定されない。また、本発明において、断熱構造は感光画素100と同様に赤外線吸収による温度センサの温度変化を妨げる構造であれば良く、上記の中空構造には限定されない。

(差動増幅積分回路620)
図4は本実施の形態に係る赤外線固体撮像装置における差動増幅積分回路620の構造例を模式的に示す回路図である。図4で示す差動増幅積分回路620では、第一群の定電流源200の両端電圧と、第二群の定電流源210の両端電圧を入力する差動電圧電流変換アンプ621と、その出力を受ける積分容量623と、その容量を一定周期で一定電圧に戻すように設計されたリセットトランジスタ622を備える。差動電圧電流変換アンプ621は、負帰還無しで接続されており、その出力インピーダンスと積分容量の積(=時定数)が、積分時間の5倍以上となるように設計している。
積分容量623には、サンプルホールド用トランジスタ624、サンプルホールド容量626、サンプルホールド容量リセットトランジスタ625が接続されており、積分容量623で蓄えられた電荷は、サンプルホールド用トランジスタが一定周期でON状態になると、サンプルホールド容量626に移され、バッファ627を介して出力される。サンプルホールド容量リセットトランジスタ625は、出力が終了した後、サンプルホールド容量626が一定電圧にリセットされるように設計されている。

(サンプルホールド回路801,811)
サンプルホールド回路801,811は、特に限定された構造を有する必要はなく、差動増幅積分回路620で述べた、図4中のサンプルホールド用トランジスタ624、サンプルホールド容量626の構成でも良い。出力端子700から出力された電圧のうち、参照画素110,120からの出力が得られるタイミングでサンプルホールド用トランジスタ624をONし、サンプルホールド容量626に電荷を蓄える。
また、参照画素110および120の出力から発生する雑音によるバイアス電圧への影響を低減するために、サンプルホールド容量626の前段に、抵抗を付加することによって、低域通過フィルタとしての働きを持たせることもできる。平均化する参照画素出力は時間に対して連続的に出力されるので、フィルタの時定数を時間に対する出力変化が抑制されるように設定すればよい。

(低域通過フィルタ803,805,813,815)
図5は本実施の形態に係わる低域通過フィルタ803,805,813,815の構造例を示した回路図である。バイアス電圧は、参照画素110および120の出力電圧を元に、差動増幅積分回路620、出力アンプ630、サンプルホールド回路13,23、バイアス発生回路802および812を通って発生するため、雑音が乗っている。低域通過フィルタ803,805,813,815は、その雑音をカットし温度ドリフト成分のみを抽出するためのものである。尚、このような赤外線固体撮像素子の画素にとっての雑音帯域幅の代表的な値は数 KHzであるので、その1 /100以下にカットオフ周波数をきめておけば良い。素子温度変動の観点からは、その変動周期は早くて秒オーダであるから数 Hzの帯域があれば十分である。また、本実施の形態では低域通過フィルタ803、805をバッファアンプ804の前後に挿入しているが、何れか一方だけでもよい。同様に、低域通過フィルタ813,815は、いずれか一方だけでも良い。
なお、本実施の形態において、サンプルホールド回路13,23、バイアス発生回路802および812、低域通過フィルタ803,805,813,815、バッファアンプ804,814を感光画素100と同一チップに設けてもよく、チップ外に設けてもよいのは言うまでもない。またバッファアンプ804,814の機能はバイアス発生回路802および812に含めてもよい。
また、参照画素110および120に対応するバッファ11の出力の変化を抑制する向きであれば、差動増幅積分回路620、バイアス発生回路802および812のプラス、マイナス側入力の接続構成はこの例に限らない。例えば、図1においてプラス、マイナス側入力の向きを全て逆転しても良い。一方のみ逆転し、バッファアンプ804,814に反転アンプを含めてもよい。
次に本実施の形態の特徴であるバイアスの制御に関する動作について説明する。
第一サンプルホールド回路801では水平走査回路600によって第一参照画素110の列が選択され、第一参照画素110の出力が第一サンプルホールド回路801に入力されているときにサンプルホールドする。第二サンプルホールド回路811では水平走査回路600によって第二参照画素120の列が選択され、第二参照画素120の出力が第二サンプルホールド回路811に入力されているときにサンプルホールドする。このようにそれぞれのサンプルホールド回路によってサンプルホールドされた各電圧は、各バイアス発生回路(基本的には減算回路)802および812のマイナス側端子に入力され、バイアス発生回路においてプラス側端子に入力された共通の基準電圧を供給する基準電圧入力端820と比較され、その差に応じたバイアス電圧が生成される。生成した各バイアス電圧は、低域通過フィルタ803および813、バッファアンプ804および814及び低域通過フィルタ805および815を介して出力される。低域通過フィルタ805からの出力である第一参照画素110から得られたバイアス電圧をバイアス線第一電圧指定端子831に入力し、低域通過フィルタ815からの出力である第二参照画素120から得られたバイアス電圧をバイアス線第二電圧指定端子833に入力する。この作業を1列の読出しごとに行う。
ここで、差動増幅積分回路620の減算極性とバイアス発生回路802および812の減算極性は、参照画素110および120に対応する出力信号の変化が抑制される方向に選択されている。即ち、バイアス線830の電圧(バイアス線830に接続した第二群の定電流源210の電圧)が差動増幅積分回路620のプラス側に入力された場合には、その差動増幅積分回路620の出力はバイアス発生回路802および812のマイナス側に入力される。逆に、バイアス線830の電圧が差動増幅積分回路620のマイナス側に入力された場合には、差動増幅積分回路620の出力はバイアス発生回路802および812のプラス側に入力される。これにより、バイアス発生回路802および812は、サンプルホールドされた信号と基準電圧の差に応じて、この差を減少させる方向にバイアス線830の電圧を変化させることになる。
したがって、従来の素子全体の温度変化を反映した参照画素信号に応じてバイアス電圧をフィードバックし、かつ製造ばらつき等によって発生するバイアス線の電圧ばらつきをフィードバック機構によって自動修正するという特徴を残しているため、素子ごとの特性ばらつきによる素子内外の後段回路におけるダイナミックレンジオーバーの防止、温度ドリフト抑制という特性はそのまま残る。
また、バイアス配線の両端に第一、第二バイアス発生回路802および812において発生するバイアス電圧を入力することによって、前記バイアス発生回路の働きにより、第一参照画素110における出力と、第二参照画素120における出力のレベルが等しく設定することができる。同時に、バイアス線第一電圧指定端子831とバイアス線第二電圧指定端子833の間で、電流の流れに変化が生じ、バイアス線830における電圧降下の振る舞いと、すべての駆動線300における電圧降下の振る舞いとを自動で近くに設定できる。
つまり、差動増幅積分回路620のマイナス端子には、感光画素100の環境温度成分、赤外線入射による信号成分、および駆動線300における電圧降下の三つが入力される。一方、差動増幅積分回路620のプラス端子には、バイアス発生回路からの出力電圧、バイアス線における第二群の定電流源20による電圧降下、および前記バイアス線両端831,833間で起きる電流変化による電圧降下補正の三つが入力される。ここで、前記バイアス発生回路からの出力電圧には、参照画素110および120の環境温度成分が反映されているため、前記感光画素100の環境温度成分とバイアス発生回路からの出力電圧は互いに相殺し、駆動線300における電圧降下は、バイアス線における第二群の定電流源210による電圧降下と前記バイアス線両端831,833間で起きる電流変化による電圧降下補正の和と、相殺に近い状態となる。即ち、差動増幅積分回路620によって得られる信号成分は、赤外線入射による信号成分のみを反映しておりオフセット分布の抑制が可能である。これにより後段回路におけるダイナミックレンジオーバーの可能性が更に低くなる。
ここでは最良の形態として第一参照画素列、第二参照画素列を画素エリアの両端に設置したが、必ずしも両端とは限らない。駆動線300とバイアス線830の電圧降下の振る舞いが近くなる効果が薄れるものの、参照画素列は両端でなくても効果が得られることがある。
本発明の効果について、更に詳細に説明する。なお、図7から図10は、簡略化のために感光画素100と参照画素110および120を一行のみ記述しており、第一サンプルホールド回路801から第一低域通過フィルタ805まで、第二サンプルホールド回路811から第二低域通過フィルタ815まで、垂直走査回路500、および出力アンプ630は省略している。
図6は差動増幅回路とバイアス発生回路の簡易図の一例である。ここで第一バイアス発生回路802から第一低域通過フィルタ805までの電圧レベルシフト量をVl、出力端子700から第一低域通過フィルタ805までの合計利得をバイアス発生回路利得Gとすると、バイアス線への入力電圧Vbは(1)式で表すことができる。
Figure 2012026925
また、差動増幅積分回路620から出力アンプ630までの合計利得を差動増幅利得Av、そこで発生する直流電圧オフセットをVofとすると、第一参照画素110の出力電圧Voは(2)式のように表すことができる。
Figure 2012026925
この差動増幅、バイアス発生を十分行い、収束状態に至ったときの出力電圧Voは、これらの式から、(3)式と求められる。
Figure 2012026925
ここで差動増幅利得Avおよび、バイアス発生回路利得Gが1に比べて十分大きいとき、下記(4)式が成り立つ。
Figure 2012026925
このことから、第一バイアス発生回路802により出力電圧を一定値に帰還することができる。これらは、第二バイアス発生回路812においても同様の式の関係が成り立つことは言うまでもない。
図7はバイアス線830の左端にのみ電圧を入力したときの駆動線300およびバイアス線830における電圧降下を模式的に示した図である。ここで第一参照画素110の列は第1列で第二参照画素120の列は第n列に配列されているとする。第一、第二群の定電流源200,210において流れる電流量をI(A)とすると、第一群の定電流源200の両端にかかる電圧、つまり差動増幅積分回路620のマイナス端子に入力される電圧値のうち、第一参照画素110からの信号成分Vin(1)は、以下(5)式の通りである。
Figure 2012026925
第二参照画素からの信号成分Vin(n)は、(6)式のように表すことができる。
Figure 2012026925
同様に、バイアス線左端にのみ電圧Vrdiを入力し、右端を開放しているときの第二群の定電流源210の両端にかかる電圧、つまり差動増幅積分回路620のプラス端子に入力される電圧値のうち、左端の信号成分V(1)は、以下(7)式の通りである。
Figure 2012026925
ここで右端の信号成分V(n)は、以下(8)式の通りである。
Figure 2012026925
(2)式より、左端の出力電圧は以下(9)式のように表すことができ、同様に右端出力は、以下(10)式のように表すことができる。
Figure 2012026925
Figure 2012026925
このとき、1行の出力のうちに以下(11)式のようなオフセット分布が発生することになる。
Figure 2012026925
駆動線300における抵抗成分と、バイアス線830における抵抗成分がまったく同じであれば、オフセット分布が0であるが、前記の通り駆動線300とバイアス線830の形状の違い、および製造ばらつきによる駆動線300の形状に二次元的な面内分布が存在しているため、オフセット分布が0にすることは難しい。
図8はバイアス線830の両端にバイアス電圧を入力したときの駆動線300およびバイアス線830における電圧降下を模式的に示した図である。第一、第二群の定電流源200,210において流れる電流量をI(A)とすると、第一群の定電流源200の両端にかかる電圧、つまり差動増幅積分回路620のマイナス端子に入力される電圧値のうち、第一参照画素110からの信号成分は、(5)式および(6)式と同じ値をとっている。
また、バイアス線830の両端にかかっている電圧Vref1とVref2の間には、nの値が十分大きい、つまり画素が二次元状に多数並んでいる場合であれば、(2)式(5)式(6)式から次のような関係式が成り立つ。
Figure 2012026925
また、(8)式より、バイアス線右端833を開放したときの第二群の定電流源210による電圧降下はと(13)式で表される。
Figure 2012026925
(12)式および(13)式より、Ra(i)>Rb(i)のとき、以下(14)式が成り立つ。
Figure 2012026925
つまり、Vref2によってバイアス線での電圧降下を増大させる方向に電圧を掛けることになる。逆にRa(i)<Rb(i)のとき、以下(15)式が成り立つ。
Figure 2012026925
このとき、Vref2によってバイアス線での電圧降下を減少させる方向に電圧がかかることになる。
図9(a)はRa(i)>Rb(i)のとき、つまりVref2によってバイアス線での電圧降下を増大させる方向に電圧がかかったときのバイアス線830での電流の流れを示したものである。図9(b)はそのときの駆動線300、バイアス線830における電圧降下の振る舞いを示したグラフである。第二群の定電流源210によって流れる電流Iに加え、バイアス線第一電圧指定端子831からバイアス線第二電圧指定端子833に向けての直流電流I’(A)が発生する。このときの直流電流I’は以下(16)式で求めることができる。
Figure 2012026925
このI’によって、バイアス線830での電圧降下が促進され、結果として駆動線300での電圧降下とバイアス線830での電圧降下の振る舞いが、バイアス電圧Vref2をバイアス線第二電圧指定端子833に入力しないときと比べて近くなる。
図10は、Ra(i)< Rb(i)のとき、つまりVref2によってバイアス線での電圧降下を減少させる方向に電圧がかかったときのバイアス線830での電流の流れを示したものである。図10(b)はそのときの駆動線300、バイアス線830における電圧降下の振る舞いを示したグラフである。第二群の定電流源210に流れ込む電流の流れる向きが、ある一点Xを境に逆方向に転じる。点Xは以下(17)式で求めることができる。
Figure 2012026925
ただし点Xの値は整数とは限らない。これは点Xにおいてバイアス線両端からの電流が相殺状態となり、実質的に電流が流れていないことを表している。
従来バイアス線第一電圧指定端子831からバイアス線第二電圧指定端子833の方向に一定に流れていた電流の向きが、点Xを境に逆方向に転じ、同時に、バイアス線第一電圧指定端子831に流れ込む電流量が従来よりも減少することによって、バイアス線830での電圧降下を抑制する。これにより結果として駆動線300での電圧降下とバイアス線830での電圧降下の振る舞いが、バイアス電圧Vref2をバイアス線第二電圧指定端子833に入力しないときと比べて近くなる。
即ち、バイアス線両端831,833にバイアス電圧を加えることにより、差動増幅積分回路620のプラス端にバイアス線における第二群の定電流源210による電圧降下信号に加え、前記バイアス線両端831,833間で起きる電流変化による電圧降下補正の信号が加えられる。差動増幅積分回路620のマイナス端と接続されるバイアス線830の位置における電圧降下信号と電圧降下補正の信号との和は、電圧降下信号のみのとき、つまりバイアス線830の第一電圧指定端子831にのみバイアス電圧を入力したときよりも近い値をとり、より相殺に近い状態となる。
この作用により、差動増幅積分回路620から出力される信号には、駆動線300とバイアス線830の抵抗成分の差から生じる影響を緩和でき、赤外線入射による信号成分のみを反映した信号が得られ、ダイナミックレンジオーバーの可能性を更に低くした、赤外線固体撮像素子の提供が可能である。
以上のことから、画素アレイに素子全体の温度変化に応じて電気特性が変化する参照画素の列を設け、その参照画素出力に基づいてバイアス電圧をフィードバックし、かつ製造ばらつき等によって発生するバイアス線の電圧ばらつきをフィードバック機構によって自動修正する赤外線固体撮像装置において、画素アレイの両端列に第一の参照画素列及び第二の参照画素列を設け、それぞれの参照画素列の参照画素出力に基づいてバイアス電圧を両端から与えることで水平駆動線とバイアス線の形状に差が生じ、もしくは、水平駆動線の形状に製造ばらつき等による二次元的な分布を持ったとしても、各水平駆動線での電圧降下とバイアス線での電圧降下の振る舞いを近くすることにより、一行波形のオフセット電圧を低減することで、後段回路でのダイナミックレンジオーバーの可能性を低くした赤外線固体撮像素子を提供することができる。
実施の形態2.
実施の形態1は、画素アレイの両端列に第一の参照画素列及び第二の参照画素列を設け、それぞれの参照画素列の参照画素出力に基づいてバイアス電圧を両端から与えていたが、実施の形態2では、画素アレイの両端以外の列にもさらに第三の参照画素列を設けて、その第三の参照画素列の参照画素出力に応じたバイアス電圧をバイアス線における第三の参照画素列のある列の位置から与えるようにしたものである。
図11は、本発明の実施の形態に係る赤外線固体撮像装置を示す回路図である。第三参照画素130を感光画素100内のある列に配列し、差動増幅積分回路620において第一群の定電流源200の両端電圧と第二群の定電流源210の両端電圧との差を積分、増幅して出力する。そして、水平走査回路600によって水平選択スイッチ610が順次オンされ、列毎に配置された差動増幅積分回路620の出力信号が、出力アンプ630を介して出力端子700から外部に出力される。第三サンプルホールド回路841において、この第三参照画素130からの出力電圧をホールドし、第三バイアス発生回路842においてバイアス電圧を発生させる。その出力を低域通過フィルタ843,845によって雑音除去、バッファアンプ844によって電流駆動能力の増加を行い、第三参照画素の列に対応する第二群の定電流源210の両端電圧を指定するように、バイアス線第三電圧指定端子835に入力する。
このようにバイアス電圧のフィードバックを画素アレイの内部列にも設けることにより、電圧降下の振る舞いは更に近くなり、ダイナミックレンジオーバーの可能性は更に低くなる。
ここで、第三参照画素130およびバイアス線第三電圧指定端子835の位置は画素アレイの中央列およびバイアス線の中央点のみとは限らず、画素エリア内であればどこに配置しても良い。また、参照画素および電圧指定点を複数追加することでさらによい効果が得られる。
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3に係る赤外線固体撮像装置を示す回路図である。垂直走査回路500を画素エリアの両端に配置することにより、駆動線300の両端から電圧入力が可能な構造となっている。バイアス線第一電圧指定端子831には、実施の形態1と同様のバイアス電圧を入力する。また、第二参照画素120出力を第二サンプルホールド回路811においてホールドし、第二バイアス発生回路812のプラス端に入力する。第二バイアス発生回路812のマイナス端には基準電圧入力端820からの基準電圧が入力されている。バイアス発生回路から発生したバイアス電圧が、低域通過フィルタ813,815において雑音除去がなされ、バッファアンプ814において、電流駆動能力の増加を行うことで得られた出力を、駆動線第二電圧指定端子836に入力する。
この回路構成により、実施の形態1と同様に、各水平駆動線での電圧降下とバイアス線での電圧降下の振る舞いを近くすることにより、ダイナミックレンジオーバーの可能性が低くなる。
ここで、差動増幅積分回路620の減算極性とバイアス発生回路802および812の減算極性は、参照画素110および120に対応する出力信号の変化が抑制される方向に選択されている。即ち、バイアス線830の電圧(バイアス線830に接続した第二群の定電流源210の電圧)が差動増幅積分回路620のプラス側に入力された場合には、その差動増幅積分回路620の出力は第一バイアス発生回路802のマイナス側に入力され、第一バイアス発生回路802のプラス側に入力されるべきである。逆に、バイアス線830の電圧が差動増幅積分回路620のマイナス側に入力された場合には、差動増幅積分回路620の出力は第一バイアス発生回路802のプラス側に入力され、第二バイアス発生回路812のマイナス側に入力される。これにより、第一バイアス発生回路802は、サンプルホールドされた信号と基準電圧の差に応じて、この差を減少させる方向にバイアス線830の電圧を変化させ、同時に、第二バイアス発生回路812は、サンプルホールドされた信号と基準電圧の差に応じて、この差を減少させる方向に駆動線300の電圧を変化させる。
また、実施の形態2と同様、参照画素列、バイアス発生機構、垂直駆動回路を複数備え、駆動線300の電圧を複数個所で指定することにより、駆動線300とバイアス線830における電圧降下の振る舞いは更に近くなり、ダイナミックレンジオーバーの可能性は更に低くなる。また、バイアス線830と駆動線300共に電圧指定箇所を複数設けてもよい。
実施の形態4.
図13は、本発明の実施の形態4に係る赤外線固体撮像装置を示す回路図である。実施の形態3と同様、垂直走査回路500を画素エリアの左右に配置しており、駆動線300の両端から電圧を入力できるようになっている。電圧入力端220と駆動線第二電圧指定端子836には、共通の電圧を入力する。
また、第一参照画素110に対応する第一群の定電流源200の両端電圧と第二群の定電流源210の両端電圧を差動増幅積分回路620に入力し、得られた出力電圧をサンプルホールド回路13でサンプルホールドし、バイアス発生回路14において基準電圧15との差に応じたバイアス電圧を発生させる。このバイアス電圧を低域通過フィルタ803,805において雑音を除去し、バッファアンプ804において電流駆動能力を増加し、バイアス線830の両端831および833に入力する。これにより、従来の素子全体の温度変化を反映した参照画素信号に応じてバイアス電圧をフィードバックし、かつ製造ばらつき等によって発生するバイアス線の電圧ばらつきをフィードバック機構によって自動修正するという特徴を残す。
また、バイアス線830、駆動線300両端に共通のバイアス電圧を入力することにより、両端から入力されるそれぞれの電流量が、片側から電圧入力した場合の半分に落とすことができ、バイアス線、駆動線における電圧降下の振る舞いが共に小さくなる。また、バイアス線、駆動線における電圧降下は、それぞれの中間地点付近で最大となる。
本実施の形態の効果について、更に詳細に説明する。この中間地点に位置する第一群の定電流源200の両端電圧Vin(n/2)は、以下(18)式で求めることができる。
Figure 2012026925
また、第二群の定電流源210の両端電圧V(n/2)は以下(19)式のように表すことができる。
Figure 2012026925
(18)式および(19)式より、中間地点と左右端での出力電圧差は、(2)式より以下(20)式が成り立つ。
Figure 2012026925
(11)式で示された従来のオフセット電圧と比べると、およそ4分の1の大きさである。
この作用により、ダイナミックレンジオーバーの可能性を低くした赤外線固体撮像素子の提供が可能である。
また、実施の形態2と同様、垂直走査回路を複数備え、駆動線300およびバイアス線830の電圧を複数個所で指定することにより、駆動線300とバイアス線830における電圧降下の振る舞いは更に近くなり、ダイナミックレンジオーバーの可能性は更に低くなる。
実施の形態5.
図14は、本発明の実施の形態5に係る赤外線固体撮像装置を示す回路図である。第一参照画素110における温度信号が差動増幅積分回路620のマイナス端子に入力され、差動増幅された出力が、出力アンプ630、出力端子700を経ることなくアンプ860を経てバイアス発生回路862マイナス端子に入力される。バイアス発生回路862プラス端子には基準電圧入力端820からの基準電圧が入力され、バイアス電圧が発生する。第二参照画素120においても同様に、出力アンプ630、出力端子700を経ることなくアンプ850を経てバイアス発生回路852マイナス端子に入力され、バイアス電圧が発生する。
このように、水平走査回路600により行われる列選択機能を、サンプルホールド回路のかわりに使用することで、サンプルホールド回路が不要となる。また、バイアス電圧は実施の形態1と同じ経路で生成されており、ダイナミックレンジオーバーの可能性が低くなるという特性は保たれている。
また、本実施の形態のうち、差動増幅積分回路620の増幅利得が1に対して十分大きいとき、(3)式で示したとおり、アンプ850,860を導入しなくても、(4)式の関係性が成り立つため、アンプ850,860は不要化できる。これにより回路の簡素化が可能である。
本実施の形態は、実施の形態1,2,3,4いずれにおいても適応可能である。
さらに、実施の形態2,3,4において、感光画素100中に第三参照画素を導入した際、出力波形に第三参照画素の出力が乗ってしまう問題があるが、本実施の形態を実施することにより、その問題を解決することができる。
実施の形態6.
図15は、本発明の実施の形態6に係る赤外線固体撮像装置におけるバイアス発生機構を示す回路図である。第一参照画素110および第二参照画素120に対応する第一群の定電流源200の両端電圧を差動増幅積分回路620のマイナス端子に入力し、第二群の定電流源210の両端電圧をプラス端子に入力する。そうして得られた信号は出力アンプ630を経てサンプルホールド回路871でホールドされ、バイアス発生回路872においてバイアス電圧を発生させる。バイアス電圧のうち、第一参照画素110で発生されたものを第一バイアス電圧サンプルホールド回路873においてホールドし、第二参照画素120で発生したものを第二バイアス電圧サンプルホールド回路883においてホールドする。それらのバイアス電圧は低域通過フィルタ874,876,884,886、バッファアンプ875,885を経てバイアス線830の両端831および833に入力される。これにより、実施の形態1で述べたバイアス電圧と同等の電圧が得られる。
図16はバイアス電圧サンプルホールド回路873の一例である。第一参照画素110からのバイアス電圧が得られるタイミングをサンプルホールド用トランジスタ8731に入力することで、第一参照画素110からのバイアス電圧のみが電圧ホロワ8732を経てサンプルホールド容量8733に入力される。サンプルホールド容量8733の両端電圧を、電圧ホロワ8734を経て後段回路に出力する。第二参照画素からのバイアス電圧に関しても同様である。この作用により、サンプルホールド回路871、バイアス発生回路872において1つの信号であったバイアス電圧は、二つに切り分けることができる。
以上のことから、バイアス発生回路を1つに統一することで、回路の簡素化が可能である。ここで、電圧ホロワ8732は入力信号源に対する影響を低減する目的で設置しており、電圧ホロワ8732は、サンプルホールド容量8733に蓄えられた電荷が後段回路に放電することを防ぐために設置している。バイアス発生回路872の出力インピーダンスが0であり、第一、第二バイアス電圧サンプルホールド回路873.883の影響がないのであれば、電圧ホロワ8732を除外しても良い。また、低域通過フィルタ874,884を設置している場合は、低域通過フィルタ内容量874とバイアス電圧サンプルホールド容量8733の間で電荷の交換が行われるため、電圧ホロワ8734の設置が必須であるが、バッファ875,885前段に位置する低域通過フィルタ874,884を設置しない場合、かつバッファ875,885の入力インピーダンスが無限大で、電流流入の危険性がない場合は、電圧ホロワ8732を除外しても良い。
尚、当バイアス発生機構は、複数の出力から発生される複数のバイアス電圧を個別に選択できる機構であればよく、上記の回路構成に限定されない。
実施の形態7
図17は本発明の実施の形態7に係る赤外線固体撮像装置における垂直走査回路500を駆動線300の両端に配置した際の回路図の一例である。本実施の形態は、垂直走査回路500を画素エリア両端に配置した際の回路構成を簡素化する働きを持つ。画素エリア内のある駆動線300が垂直走査回路500において選択され、電圧入力端220に入力された電圧が駆動線300の左端に印加される。
図16に示す回路図においては、垂直走査回路500からの駆動線選択信号がスイッチ同期用配線511を通して画素領域右側に配置された垂直選択スイッチ510に入力される。これにより選択された駆動線300両端に接続された垂直選択スイッチ510両方がON状態になり、駆動線300左側から電圧入力端220からの電圧、右側から駆動線第二電圧指定端子836からの電圧が入力される。
以上のことから、両端に垂直選択スイッチ510を設ける構成にすることで、例えば実施の形態3,4のように垂直走査回路500を画素エリア両端を含む複数箇所に配置する際の回路構成を簡素化する働きを持つ。
また、本実施の形態における回路構成は、一方の垂直走査回路の行選択作用を元に他方の垂直走査回路の行選択を行うものであり、上記に記載した回路構成に限定されない。
100 感光画素
110 第一参照画素
120 第二参照画素
200 第一群の定電流源
210 第二群の定電流源
300 駆動線
400 信号線
500 垂直走査回路
600 水平走査回路
830 バイアス線
801 第一サンプルホールド回路
802 第一バイアス発生回路
831 バイアス線第一電圧指定端子
811 第二サンプルホールド回路
812 第二バイアス発生回路
833 バイアス線第二電圧指定端子

Claims (7)

  1. 赤外線吸収構造を有し入射される赤外線に応じて変化する画素信号を出力する感光画素と、
    環境温度による温度変化に応じて変化する参照信号を出力する参照画素と、
    前記感光画素及び前記参照画素を2次元状に配置された画素エリアと、
    前記感光画素または前記参照画素の一方の極を行毎に共通接続した駆動線と、
    前記感光画素または前記参照画素の他方の極を列毎に共通接続すると共に、終端に第一群の定電流源が接続された信号線と、
    前記画素エリアの列毎に設けられた第2群の定電流源と、
    前記駆動線を順に選択して電源と接続する垂直走査回路と、
    前記駆動線に略並行に配線され、前記画素エリアの列毎に前記第2群の定電流源と並列接続されたバイアス線と、
    それぞれの列の信号線と当該列に設けられた第2群の定電流源との両端電圧の差を一定時間積分して出力する差動積分回路と、
    前記差動積分回路の出力信号を列毎に選択して出力端子に導く水平走査回路とを備える赤外線固体撮像装置であって、
    前記画素エリアは、前記参照画素を複数列配列したものであって、
    前記バイアス線は、前記参照画素が配列されたそれぞれの列に対応付けた箇所にバイアス入力端子を設け、前記水平走査回路で選択された前記参照画素の列の参照信号と所定の基準電圧とから生成された当該列のバイアス電圧を当該列に対応付けたバイアス入力端子に入力することを特徴とする赤外線固体撮像装置。
  2. 前記画素エリアは、少なくとも両端の列に前記参照画素を配列するものである
    ことを特徴とする、請求項1に記載の赤外線固体撮像装置。
  3. 赤外線吸収構造を有し入射される赤外線に応じて変化する画素信号を出力する感光画素と、
    環境温度による温度変化に応じて変化する参照信号を出力する参照画素と、
    前記感光画素及び前記参照画素を2次元状に配置された画素エリアと、
    前記感光画素または前記参照画素の一方の極を行毎に共通接続した駆動線と、
    前記感光画素または前記参照画素の他方の極を列毎に共通接続すると共に、終端に第一群の定電流源が接続された信号線と、
    前記画素エリアの列毎に設けられた第2群の定電流源と、
    前記駆動線を順に選択して電源と接続する垂直走査回路と、
    前記駆動線に略並行に配線され、前記画素エリアの列毎に前記第2群の定電流源と並列接続されたバイアス線と、
    それぞれの列の信号線と当該列に設けられた第2群の定電流源との両端電圧の差を一定時間積分して出力する差動積分回路と、
    前記差動積分回路の出力信号を列毎に選択して出力端子に導く水平走査回路とを備える赤外線固体撮像装置であって、
    前記画素エリアは、前記参照画素を少なくとも1列配列したものであって、
    前記バイアス線は、前記参照画素が複数の所定の箇所にバイアス入力端子を設け、前記水平走査回路で選択された前記参照画素の列の参照信号と所定の基準電圧とから生成された当該列のバイアス電圧を前記バイアス入力端子の全てに入力することを特徴とする赤外線固体撮像装置。
  4. 前記参照画素が配列されている列の差動積分回路からの出力と所定の基準電圧とから生成するバイアス生成手段を備え、
    前記バイアス生成手段は、前記水平走査回路の列選択に基づいて当該列の差動積分回路からの出力をサンプルホールドして当該列のバイアス電圧を生成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の赤外線固体撮像装置。
  5. バイアス生成手段は、1つのサンプルホールド回路と、参照画素が配列されている列数のバイアス発生回路及びサンプルホールド回路とを有し、
    前記サンプルホールド回路は、前記水平走査回路の列選択に基づいてサンプルホールドされる
    ことを特徴とする請求項4に記載の赤外線固体撮像装置。
  6. 駆動線は、配線の一方と第一の選択手段を介して前記電源と接続され、配線の他方と第二の選択手段を介して駆動線第二電圧指定端子と接続されるものであって、
    前記駆動線第二電圧指定端子は、前記駆動線第二電圧指定端子に一番近い参照画素列のバイアス電圧を入力されるものであって、
    垂直走査回路は、前記第一の選択手段及び前記第二の選択手段の短絡制御を同期して選択する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の赤外線固体撮像装置。
  7. 垂直走査回路は、前記第一の選択手段と前記第二の選択手段との短絡制御を行なうスイッチ同期用配線を行毎に有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の赤外線固体撮像装置。
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