JP2012024487A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遊技機は、遊技盤面と、遊技盤面に設けられる風車くぎ128と、風車くぎ128に取り付けられ、遊技球の流れによって回転する風車1とを有する。そして、風車1は、放射状に延びる複数の羽根板12を有し、羽根板12にて遊技球を受けて一方向CWへの回転と他方向CCWへの回転とを行う羽根部10と、遊技盤の盤面に対して羽根部10の前面側に設けられて回転する前板部20とを備える。さらに、風車1は、羽根部10に設けられ羽根部10と回転軸を共通にする歯車13と、前板部20に設けられ、歯車13と噛み合う歯止め22とを有するラチェット機構を備えている。
【選択図】図5
Description
前記風車1,1’は、
前記くぎ部材128を軸芯として当該軸芯の中心から放射状に延びる複数の羽根12を有し、当該羽根12にて遊技球を受けて一方向CWへの回転と他方向CCWへの回転とを行う羽根部10と、
前記遊技盤の盤面に対して前記羽根部10の前面側に設けられて回転する前板部20と、
前記羽根部10または前記前板部20の何れか一方に設けられ、当該羽根部10または当該前板部20と回転軸を共通にする歯車13と、当該歯車13が設けられていない当該羽根部10または当該前板部20の何れか一方に設けられ、当該歯車13と噛み合う歯止め22とを有するラチェット機構とを備えることを特徴とする。
前記内歯車22の各々の歯22aは、前記歯車13の歯13aの前記掛かり面132と対向する側に位置し当該歯車13の歯13aを受ける受け面222と、当該受け面222とは逆側に位置し当該歯車13の歯13aを滑る滑り面221とを備えて構成されることを特徴とする。
前記内歯車22の各々の歯22aは、前記歯車13の前記壁面132と対向する側に位置し切り立つ壁面222と、当該壁面222とは逆側に位置し回転中心から内周面までの距離が当該壁面222から次第に長くなるように形成された斜面221とを備えて構成されることを特徴とする。
さらにまた、前記内歯車22の各々の前記歯22aは、前記壁面222の基端から前記斜面221に沿って切り込む切り欠き24を有していることを特徴とする。
前記一方向CWは、遊技球が前記入賞口121に向けて流れる回転であり、前記他方向CCWは、当該一方向CWとは逆であることを特徴とする。
<実施形態1>
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221hと、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222hと、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221hは、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222hは、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221h、第2特別図柄表示器222hおよび普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221hと、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222hと、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を、枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔実施の形態1〕
図4〜図9は、実施形態1が適用される風車1を説明するための図である。図4(a)、(b)は実施形態1が適用される風車1の全体図、図5(a)、(b)は実施形態1が適用される風車1の分解図である。また、図6は実施形態1が適用される風車1の断面図であり、図7(a)、(b)は、実施形態1が適用される風車1の動作を説明するための図である。さらに、図8(a)、(b)は、図5〜図7を用いて説明した歯車13の他の例を説明するための図であり、図9(a)、(b)は、図5〜図7を用いて説明した内歯車22の他の例を説明するための図である。
実施形態1が適用される風車1では、羽根部10と前板部20とが固定されておらずにそれぞれ分離され、各々独立して回転できるように構成されている。そして、接続部は、本実施形態では羽根部10が時計回り(図中矢印CW方向)に回転する場合に、羽根部10の回転力を前板部20に伝達する。また、接続部は、本実施形態では羽根部10が反時計回り(図中矢印CCW方向)に回転する場合に、前板部20に対する羽根部10の回転力の伝達を抑制する。
なお、以下の説明において、風車1における各部材の回転方向を表現する際には、図4(a)に示す風車1の羽根部10の回転方向に関するCW方向及びCCW方向を基準とする。
羽根板12は、図5に示すように、軸筒11の外周から放射状に突出する板状の部材である。また、羽根板12の中心から外側までの長さは、前板部20の半径よりも小さく設定されている。本実施形態の風車1において、羽根板12は複数枚取り付けられている。なお、本実施形態の風車1において、羽根板12は合計3枚設けているが、羽根板12の枚数は3枚に限られず、例えば2枚や4枚以上であっても構わない。
なお、歯車13における歯13aの数は、本実施形態の4つに限定されるものではなく、少なくとも1つ設けられていれば良い。
回転板21は、本実施形態では円板状の部材である。本実施形態の回転板21は、羽根部10の外側の端部(羽根板12の先端部)まで覆うことができる程度の半径を有している。また、回転板21の透明板側の面には、所定の装飾が施される。なお、回転板21は、羽根部10が透けて見えることを抑制するために、不透明なシートで形成するなどの所定の装飾が施されることが好ましい。また、本実施形態においては、例えば、回転板21のCW方向の回転を強調できるような模様を施しても良い。
なお、実施形態1が適用される風車1において、歯車13がラチェット機構の歯車として、内歯車22がラチェット機構の歯止めとして機能する。
続いて、図7を参照しながら、風車1の動作を説明する。なお、図7では、羽根部10の歯車13と、前板部20の内歯車22との関係を分かり易くするために、羽根板12や回転板21などの図示を省略している。
発射装置にて発射された遊技球が遊技領域111(図1参照)に供給されると、遊技球は、遊技くぎ127に接触して流下方向が変化しながら、遊技領域111を流れ落ちてゆく。遊技領域111を流下する遊技球のうち風車1へと到達した遊技球は、羽根部10の軸筒11や羽根板12に衝突する。
羽根部10がCCW方向に回転することにより、羽根部10の歯車13がCCW方向に回転する。そして、図7(b)に示すように、歯車13がCCW方向に回転する場合、羽根部10における歯車13は、歯13aの斜面131側から内歯車22における歯22aの斜面221に接触する。この場合、歯車13の歯13aは、内歯車22の歯22aに引っ掛からずに滑る。従って、羽根部10のCCW方向の回転力は、上述した羽根部10のCW方向の回転の場合と比較して、前板部20には十分に伝達されない。このように、実施形態1が適用される風車1において、羽根部10がCCW方向に回転する場合、前板部20は、羽根部10の回転に対する追従が抑制され、CCW方向に回転しにくくなっている。
このため、遊技者は、遊技者にとって有利になる回転方向(本実施形態ではCW方向)にばかり前板部20が回転し、遊技者にとって不利になる回転方向(本実施形態ではCCW方向)には前板部20があまり回転していないという印象を受ける。そして、前板部20は、羽根部10よりも遊技者側に配置されていることから、本実施形態の風車1によって、遊技者に対して、あたかも遊技者にとって有利となる回転方向にばかり遊技球が流れているかのような演出を行うことが可能となる。
本実施形態では、第1始動口121へと遊技球が向かうように形成された遊技くぎ群127gにおける遊技球の流れの上流に風車1を配置し、その遊技くぎ群127gへと遊技球が向かう方向であるCW方向にばかり風車1(前板部20)が回転するようにしている。こうすることで、遊技者に対して、第1始動口121が設けられる遊技盤の中央部に遊技球が、集中しているように見せることができる。
図8(a)、(b)に示す羽根部10の歯車13は、各々の歯13aにおいて斜面131に沿った切り欠き14をそれぞれ有している。本実施形態では、切り欠き14は、歯13aの壁面132の回転中心側の端(基端)からCCW方向に向けて切り込むようにして形成される。切り欠き14の深さは、羽根部10がCCW方向に回転し(図8(b)参照)、前板部20の内歯車22における歯22aの壁面222に歯13aの斜面131が接触した際に、歯13aが軸芯方向に向けて撓んで変形することができる程度に設定している。
一方、羽根部10がCCW方向に回転した場合、図8(b)に示すように、歯車13の各々の歯13aは、斜面131側から歯22aの斜面221に接触する。そして、歯13aは、歯22aに接触することで、回転軸中心に向けて変位するように撓む。その結果、羽根部10の歯車13は、前板部20の内歯車22に引っ掛からず、内歯車22を滑りながら回転しようとする。そのため、前板部20の回転板21は、羽根部10がCCW方向に回転する際には、羽根部10の回転への追従が制限される。
前板部20の内歯車22は、図9(a)、(b)に示すように、各々の歯22aの斜面221に沿った切り欠き24を備えている。本実施形態では、切り欠き24は、本実施形態では、切り欠き14は、歯22aの壁面222の外側の端(基端)からCW方向に向けて切り込むようにして形成されている。切り欠き24の深さは、羽根部10がCCW方向に回転し(図9(b)参照)、歯車13における歯13aの斜面131が、内歯車22における歯22aの斜面221に接触した際に、歯22aが回転軸中心から遠ざかる方向に変位することができるように設定している。
一方、羽根部10がCCW方向に回転した場合、図9(b)に示すように、各々の歯13aが斜面131側から歯22aの斜面221に接触することで、歯22aが歯13aによって外側へ向けて変位する。このため、羽根部10の歯13aは、前板部20の内歯車22に引っ掛からず、内歯車22を滑りながら回転する。そのため、前板部20は、羽根部10の回転に対する追従が抑制され、CCW方向の回転が制限される。
なお、図8に示すように歯13の各々の歯13aに切り欠き14を設け、かつ、図9に示すように内歯車22の各々の歯22aに切り欠き24を設けて風車1を構成しても良い。
そして、本実施形態の風車1において、例えば前板部20がCW方向に回転している状態にて、羽根部10が止まった状態であっても、前板部20はCW方向の回転を継続することができる。具体的には、風車1は、羽根部10がCW方向に例えば100回転した場合に、前板部20はCW方向に100回転以上回転することができるように構成している。つまり、本実施形態の風車1において、前板部20のCW方向の回転数が、羽根部10のCW方向の回転数よりも高くなるようにしている。そして、本実施形態では、前板部20と羽根部10とのCW方向における回転数が異なるように構成することで、風車1を用いて、遊技者にとって有利となる方向にばかりに遊技球が流れているように演出することを可能にしている。
続いて、実施形態2が適用される風車2について説明する。なお、実施形態1において説明した風車1と同様の部材等については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、実施形態2の風車2は、遊技機1の遊技盤110において実施形態1が適用される風車1と同様の位置に設けられる(図1参照)。
図10〜図13は、実施形態2が適用される風車2を説明するための図である。図10(a)、(b)は実施形態2が適用される風車2の全体図、図11(a)、(b)は実施形態2が適用される風車2の分解図である。また、図12は実施形態2が適用される風車2の断面図であり、図13(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)は、実施形態2が適用される風車2の動作を説明するための図である。
なお、以下の説明において、風車2における各部材の回転方向を表現する際には、図10(a)に示す風車2の羽根部10の回転方向に関するCW方向及びCCW方向を基準とする。
実施形態2が適用される風車2では、羽根部10と前板部20とは固定されておらずにそれぞれ分離しており、それぞれ独立して回転することができる。そして、接続部は、羽根部10がCW方向に回転する際、羽根部10の回転力を前板部20に伝達する。また、接続部は、羽根部10がCCW方向に回転する際、羽根部10の回転力を逸らし、前板部20に対する羽根部10の回転力の伝達を抑制する。
第1接続部17は、図11(a)に示すように、平面状の歯車である第1平面状歯車18を有している。第1平面状歯車18は、複数(本実施形態においては4枚)の面構造18aによって構成されている。第1平面状歯車18を構成する各々の面構造18aは、軸方向における面の高さが、周方向のCW方向に向けて次第に高くなるようになだらかに傾斜する斜面181(傾く面)と、斜面181のCW方向の端から切り下がる壁面182(回転軸方向に切り立つ面)とによって構成されている。このように、第1平面状歯車18は、回転軸方向に傾く複数の面が段差を有して放射状に形成されている。
そして、風車2においては、遊技盤110に取り付けられた状態にて、第1平面状歯車18の斜面181と、第2平面状歯車26の斜面261とは、互いに向き合う関係を有する。また、風車2において、遊技盤110に取り付けられた状態にて、第1平面状歯車18の壁面182と、第2平面状歯車26の壁面262とは、互いに向き合う関係となっている。
なお、実施形態2が適用される風車2において、第1平面状歯車18が第1の面構造体として、第2平面状歯車26が第2の面構造体として機能する。
実施形態2が適用される風車2では、羽根部10がCW方向に回転する際には、前板規制部材23の歯23aが変形することで歯27aに対して歯23aを滑らせて前板部20のCW方向の回転は規制しない。一方、風車2では、羽根部10がCCW方向に回転する際には、前板部20の内歯車27の歯27aに前板規制部材23の歯23aを引っ掛けることで前板部20のCCW方向の回転を規制する。
続いて、図13を参照しながら、風車2の動作を説明する。なお、図13(a−1)及び(a−2)は羽根部10がCW方向に回転する場合における風車2を説明するための図であり、図13(b−1)及び(b−2)は羽根部10がCCW方向に回転する場合の風車2の模式図である。また、図13においては、図面が煩雑になることを避けるために軸筒11や羽根板12などの図示を省略している。
以上のように、本実施形態が適用される風車2において、羽根部10がCW方向に回転する場合、前板部20は、羽根部10の回転に伴ってCW方向に回転するようになっている。
本実施形態が適用される風車2において、羽根部10がCCW方向に回転する場合、前板部20は、羽根部10の回転に対する追従が抑制され、CCW方向の回転が制限される。
続いて、実施形態3が適用される風車3について説明する。なお、実施形態1が適用される風車1及び実施形態2が適用される風車2における部材等と同様のものについては、同一の符号を付してその説明を省略する。また、実施形態3が適用される風車3は、遊技機1の遊技盤110において実施形態1が適用される風車1が配置される位置と同様の位置に取り付けられる(図1参照)。
図14〜図17は、実施形態3が適用される風車3を説明するための図である。図14(a)、(b)は実施形態3が適用される風車3の全体図、図15(a)、(b)は実施形態3が適用される風車3の分解図である。また、図16は実施形態3が適用される風車3の断面図であり、図17(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)は、実施形態3が適用される風車3の動作を説明するための図である。
なお、以下の説明において、風車2における各部材の回転方向を表現する際には、図14(a)に示す風車3の羽根部10の回転方向に関するCW方向及びCCW方向を基準とする。
風車3において、羽根部10と前板部20とは固定されておらずに、それぞれ分離して独立して回転可能に構成されている。そして、接続部は、本実施形態では羽根部10がCW方向に回転する際、羽根部10の回転力を前板部20に伝達する。また、接続部は、本実施形態では羽根部10がCCW方向に回転する際、前板部20に対する羽根部10の回転力の伝達を抑制する。
受け部52は、ねじ55(後述)のねじ受けとなる複数(本実施形態においては4つ)のねじ穴52Hを有する円盤状の部材である。受け部52は、軸筒11の軸方向の一端端に設けられる。なお、図15(a)及び(b)においては、図面が煩雑になることを避けるため、ねじ55を1本のみ表示している。
このように構成される第3接続部51において、第3平面状歯車53は、受け部52に対して上記の隙間(遊び)の分だけ軸方向に移動可能に構成されている。そして、本実施形態において、押しばね56の伸び縮みに応じて、第3平面状歯車53と受け部52との距離が伸縮できるように構成している。また、押しばね56のばね力は、後述するとおり、羽根部10がCCW方向に回転する際に、羽根部10の第3平面状歯車53と前板部20の第4平面状歯車62とが互いに滑ることができる程度に設定されている。
第4平面状歯車62は、複数(本実施形態においては4つ)の面構造62a(爪部)によって構成されている。第4平面状歯車62を構成する各々の面構造62aは、軸方向における面の高さが、周方向のCCW方向に向けて次第に高くなるようになだらかに傾斜する斜面621と、斜面621のCCW方向の端から軸方向に切り下がる壁面622とによって構成されている。
そして、風車3においては、遊技盤110に取り付けられた状態にて、第3平面状歯車53の斜面531と、第4平面状歯車62の斜面621とは、互いに向き合う関係となっている。また、風車3においては、遊技盤110に取り付けられた状態にて、第3平面状歯車53の壁面532と、第4平面状歯車62の壁面622とは、互いに向き合う関係となっている。
そして、羽根部10が遊技板部材110dに接触しているため、第3接続部51における押しばね56のばね力によって、第3平面状歯車53が前板部20の第4平面状歯車62へと押し付けられ、羽根部10の第3平面状歯車53と前板部20の第4平面状歯車62とが接続する。
なお、実施形態3が適用される風車3において、第3平面状歯車53が第1の面構造体として、第4平面状歯車62が第2の面構造体として機能する。
実施形態3が適用される風車3では、前板規制部材23によって、羽根部10がCW方向に回転する際には、前板規制部材23の歯23aを変形させることで内歯車64の歯64に対して歯23aを滑らせて前板部20のCW方向の回転は規制しない。一方、風車3では、前板規制部材23によって、羽根部10がCCW方向に回転する際には、前板部20の内歯車64の歯64aに前板規制部材23の歯23aを引っ掛け、前板部20のCCW方向の回転を規制する。
次に、図17を参照しながら風車3の動作について説明する。なお、図17においては、図面が煩雑にならないよう、羽根板12などの図示を省略している。
発射装置にて発射された遊技球が遊技領域111(図1参照)に供給されると、遊技球は、遊技くぎ127によってその流下方向が変化させられながら、遊技領域111を流れる。遊技領域111を流下する遊技球のうち風車3へと到達した遊技球は、羽根部10の軸筒11や羽根板12に衝突する。
以上のように、本実施形態が適用される風車3において、羽根部10がCW方向に回転する場合、前板部20は、羽根部10の回転に伴って回転する。
以上のように、本実施形態が適用される風車3において、羽根部10がCCW方向に回転する場合、前板部20は、羽根部10の回転に対する追従が抑制される。
なお、実施形態3において、第3平面状歯車53が連結部の一例として機能する。
ここでは、CW方向への回転数とCCW方向への回転数とを単純に加算して総回転数とする。例えば、羽根部10のCW方向への回転数が例えば100回であり、さらにCCW方向への回転数が例えば100回である場合、羽根部10のCW方向への回転とCCW方向への回転とを合わせた総回転数は200回となる。
一方、羽根部10の総回転数が上記のように200回転である場合において、その羽根部10がCW方向に100回転することによって、前板部20は、羽根部10の回転に伴って少なくともCW方向に100回転する。しかし、羽根部10がCCW方向に100回転しても、前板部20は、羽根部10のCCW方向の回転に追従することが抑制されているため、CCW方向にはほとんど回転しない。従って、羽根部10の総回転数が上記のように200回転である場合において、前板部20のCW方向への回転とCCW方向への回転とを合わせた総回転数は200回を下回るとともに、100回を大きく越えない。
一方で、前板部20は、羽根部10の回転に伴って少なくともCW方向に100回転する。しかし、羽根部10がCCW方向に100回転しても、前板部20は、羽根部10のCCW方向の回転に追従することが抑制されているため、CCW方向にはほとんど回転しない。従って、例えば100個の遊技球が羽根部10の右側半分を通過し、100個の遊技球が羽根部10の左側半分を通過する場合に、前板部20のCW方向への回転とCCW方向への回転とを合わせた総回転数は200回を下回るとともに、100回を大きく越えない。
Claims (7)
- 遊技盤面と、当該遊技盤面に設けられるくぎ部材と、当該くぎ部材に取り付けられ、遊技球の流れによって回転する風車と、を有する遊技機であって、
前記風車は、
前記くぎ部材を軸芯として当該軸芯の中心から放射状に延びる複数の羽根を有し、当該羽根にて遊技球を受けて一方向への回転と他方向への回転とを行う羽根部と、
前記遊技盤の盤面に対して前記羽根部の前面側に設けられて回転する前板部と、
前記羽根部または前記前板部の何れか一方に設けられ、当該羽根部または当該前板部と回転軸を共通にする歯車と、当該歯車が設けられていない当該羽根部または当該前板部の何れか一方に設けられ、当該歯車と噛み合う歯止めとを有するラチェット機構と
を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記ラチェット機構の前記歯止めは、回転軸に向けて突出する複数の歯を有する内歯車であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記歯車の各々の歯は、当該歯車が前記一方向に回転した際に、当該歯の進行方向前側に位置し前記内歯車の歯に掛かる掛かり面と、当該進行方向後ろ側に位置し当該内歯車の歯を滑る滑り面とを備えて構成され、
前記内歯車の各々の歯は、前記歯車の歯の前記掛かり面と対向する側に位置し当該歯車の歯を受ける受け面と、当該受け面とは逆側に位置し当該歯車の歯を滑る滑り面とを備えて構成されることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記歯車の各々の歯は、当該歯車が前記一方向に回転した際に、当該歯の進行方向前側に位置し切り立つ壁面と、当該進行方向後ろ側に位置し回転中心から外周面までの距離が当該壁面に向けて次第に長くなるように形成された斜面とを備えて構成され、
前記内歯車の各々の歯は、前記歯車の前記壁面と対向する側に位置し切り立つ壁面と、当該壁面とは逆側に位置し回転中心から内周面までの距離が当該壁面から次第に長くなるように形成された斜面とを備えて構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。 - 前記歯車の各々の前記歯は、前記壁面の基端から前記斜面に沿って切り込む切り欠きを有していることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
- 前記内歯車の各々の前記歯は、前記壁面の基端から前記斜面に沿って切り込む切り欠きを有していることを特徴とする請求項4又は5に記載の遊技機。
- 前記風車は、前記遊技盤面に設けられる入賞口に対する遊技球の流れの上流側に設けられ、
前記一方向は、遊技球が前記入賞口に向けて流れる回転であり、前記他方向は、当該一方向とは逆であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遊技機。
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