(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの構成)
以下、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて、図面を参照しつつ説明する。本実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
本実施形態に係る移動通信システムは、例えば、LTE-Advanced方式が適用されるシステムである。すなわち、本実施形態に係る移動通信システムは、無線基地局eNBと、無線基地局eNBと通信する移動局UEとを具備し、無線基地局eNB及び移動局UEは、LTE-Advanced方式を用いて、通信を行う。なお、移動局UEは、ユーザ装置と呼ばれてもよい。
LTE-Advanced方式が適用される場合には、「キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)」が適用されてもよい。すなわち、上りリンク又は下りリンクにおいて、「Component Carrier(コンポーネントキャリア)」を複数用いた通信が行われる。
ここで、「Component Carrier」とは、LTE方式における1つのシステムキャリアに相当する。すなわち、LTE方式では、1つの「Component Carrier」で通信が行われていたが、LTE-Advanced方式では、2つ以上の「Component Carrier」で通信が行われてもよい。
図5乃至図8に示すように、本実施形態に係る移動通信システムでは、800Mz帯(第1周波数帯域。図中ではF1)内のキャリア(コンポーネントキャリア)が用いられるセル(第1通信エリア)と、2GHz帯(第2周波数帯域。図中ではF2)内のキャリア(コンポーネントキャリア)が用いられるセル(第2通信エリア)とが、地理的に重複している。なお、図6、7、8においては、少なくとも一部で地理的に重複している。
また、図5乃至図8には示されていないが、第1周波数帯域及び第2周波数帯域に加えて、第3周波数帯域が存在してもよい。第3周波数帯域は、例えば、1.7GHz帯であってもよい。
また、いずれかの周波数帯域に複数のコンポーネントキャリアが設定されていてもよい。全ての周波数帯域を用いてキャリアアグリゲーションを行う必要はなく、その内の一部の周波数帯域を用いてキャリアアグリゲーションが行われてもよい。また、ある周波数帯域に複数のコンポーネントキャリアが設定されている場合に、その内の一部のコンポーネントキャリアを用いてキャリアアグリゲーションが行われてもよい。
以下の説明では、第1周波数帯域のコンポーネントキャリア(以下、第1キャリアと呼ぶ)と、第2周波数帯域のコンポーネントキャリア(以下、第2キャリアと呼ぶ)とを用いて、キャリアアグリゲーションが行われると想定する。
また、第3周波数帯域のコンポーネントキャリア(以下、第3キャリア)に関しては、キャリアアグリゲーションは行われないが、移動局UEは、第3キャリアに含まれるセルのMeasurementを行うと想定する。
なお、第3キャリアに含まれるセルのMeasurementを行うことにより、例えば、第3キャリアのセルの無線品質が良くなった場合に、かかるセルにハンドオーバを行う、或いは、かかるセルとキャリアアグリゲーションを行うといったことが考えられる。
なお、移動局UEは、例えば、第3キャリアのセルをMeasurementすることを指示されていない場合には、第3キャリアのセルのMeasurementを行わなくてもよい。
なお、図5乃至図8に示す「F1:800MHz」及び「F2:2GHz」は、一例であり、その他の周波数帯域のキャリア(コンポーネントキャリア)、例えば、3.5GHz帯のキャリアや2.6GHz帯のキャリアが用いられてもよい。また、2つのキャリアではなく、3つ以上のキャリアが用いられてもよい。
ところで、かかる第1周波数帯域や第2周波数帯域は、周波数バンド(Frequency Band)と呼ばれてもよい。LTE方式或いはLTE-Advanced方式における周波数バンドは、3GPP TS36.101の「5.5 Operating bands」に規定されている。
例えば、Band1における上りリンクの周波数は、1920MHzから1980MHzであり、Band19における上りリンクの周波数は、830MHzから845MHzである。
本実施形態に係る移動通信システムでは、下りリンクにおいて、各移動局UEで共有される「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」及び「物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downling Control Channel)」が用いられる。
「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」を介して、ユーザデータ、すなわち、通常のデータ信号が伝送される。
また、「物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)」を介して、「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」を用いて通信を行う移動局UEのIDやユーザデータのトランスポートフォーマットの情報(すなわち、下りスケジューリング情報)や、「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」を用いて通信を行う移動局UEのIDやユーザデータのトランスポートフォーマットの情報(すなわち、上りスケジューリンググラント)等の制御信号が通知される。
「物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)」は、「下りL1/L2制御チャネル(Downlink L1/L2 Control Channel)」と呼ばれてもよい。また、「下りスケジューリング情報」や「上りスケジューリンググラント」は、まとめて、「下りリンク制御情報(DCI)」と呼ばれてもよい。
また、下りリンクにおいては、報知情報が、論理チャネルとしての「BCCH:Broadcast Control Channel」にマッピングされて送信される。
ここで、「BCCH」を介して送信される情報の一部は、トランスポートチャネルである「BCH:Broadcast Channel」にマッピングされ、「BCH」にマッピングされた情報は、物理チャネルである「P-BCH:Physical Broadcast Channel」を介して、該当するセル内の移動局UEに送信される。
また、「BCCH」を介して送信される情報の一部は、トランスポートチャネルである「DL-SCH:Downlink Shared Channel」にマッピングされ、「DL-SCH」にマッピングされた情報は、物理チャネルである「物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)」を介して、該当するセル内の移動局UEに送信される。
本実施形態に係る移動通信システムでは、上りリンクにおいて、各移動局UEで共有して使用される「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」及び「物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)」が用いられる。
かかる「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」により、ユーザデータ、すなわち、通常のデータ信号が伝送される。
また、「物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)」により、「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」のスケジューリング処理や適応変復調及び符号化処理(AMCS: Adaptive Modulation and Coding Scheme)に用いるための下りリンクの品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、及び、「物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)」における送達確認情報(Acknowledgement Information)が伝送される。
かかる下りリンクの品質情報は、「CQI」や「PMI(Pre-coding Matrix Indicator)」や「RI(Rank Indicator)」をまとめたインディケータである「CSI(Channel State Indicator)」と呼ばれてもよい。
また、かかる送達確認情報の内容は、送信信号が適切に受信されたことを示す肯定応答(ACK:Acknowledgement)又は送信信号が適切に受信されなかったことを示す否定応答(NACK:Negative Acknowledgement)の何れかで表現される。
図9に示すように、移動局UEは、第1キャリア測定部102Aと、第2キャリア測定部102Bと、第3キャリア測定部102Cと、判定部104と、Measurement report送信部106と、Measurement制御信号受信部108とを具備している。
第1キャリア測定部102Aと、第2キャリア測定部102Bと、第3キャリア測定部102Cと、判定部104と、Measurement report送信部106と、Measurement制御信号受信部108とは、互いに接続されている。
第1キャリア測定部102A、第2キャリア測定部102B、第3キャリア測定部102Cは、まとめて、キャリア測定部102と呼ばれてもよい。
第1キャリア測定部102Aは、第1キャリアのセルに関するMeasurementを行う。
ここで、前記Measurementとは、隣接セルのセルサーチ、及び、隣接セル又はサービングセルの無線品質の測定を指す。
前記無線品質とは、例えば、RSRPやRSRQ(Reference Signal Received Quality)やRS(Reference Signal)のSIRであってもよい。或いは、前記無線品質とは、CQI(Channel Quality Indicator)やCSI(Channel State Information)であってもよい。
そして、第1キャリア測定部102Aは、前記第1キャリアのセルに関する無線品質の測定結果、すなわち、RSRPやRSRQ、RSのSIR等を、判定部104及びMeasurement report送信部106に送付する。
第2キャリア測定部102Bは、第2キャリアのセルに関するMeasurementを行う。そして、第2キャリア測定部102Bは、前記第2キャリアのセルに関する無線品質の測定結果、すなわち、RSRPやRSRQ、RSのSIR等を、判定部104及びMeasurement report送信部106に送付する。
第3キャリア測定部102Cは、第3キャリアのセルに関するMeasurementを行う。そして、第3キャリア測定部102Cは、前記第3キャリアのセルに関する無線品質の測定結果、すなわち、RSRPやRSRQ、RSのSIR等を、判定部104及びMeasurement report送信部106に送付する。
判定部104は、第1キャリア測定部102Aより、前記第1キャリアのセルに関する無線品質の測定結果を受け取り、第2キャリア測定部102Bより、前記第2キャリアのセルに関する無線品質の測定結果を受け取り、第3キャリア測定部102Bより、前記第3キャリアのセルに関する無線品質の測定結果を受け取る。
そして、判定部104は、第1キャリアに関して、Measurement reportを送信するか否かを判定する。
以下に、判定部104がMeasurement reportを送信するか否かを判定する処理の例を示す。なお、以下の例では、隣接セル又はサービングセルの無線品質として、セルからの信号の受信電力、すなわち、RSRPが測定される場合を示す。
例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA3の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、隣接セルからの信号の受信電力(RSRP)が、以下の(式3)を満たすか否かについて判定し、かかる(式3)が満たされていると判定された場合、当該イベントA3の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
隣接セルからの信号の受信電力 + ヒステリシス > サービングセルからの信号の受信電力 … (式3)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA3)がトリガーされる」と表現されてもよい。
或いは、例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA1の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、サービングセルからの信号の受信電力が、以下の(式4)を満たすか否かについて判定し、かかる(式4)が満たされていると判定された場合、当該イベントA1の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
サービングセルからの信号の受信電力 > 第1閾値 … (式4)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA1)がトリガーされる」と表現されてもよい。
或いは、例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA2の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、サービングセルからの信号の受信電力が、以下の(式5)を満たすか否かについて判定し、かかる(式5)が満たされていると判定された場合、当該イベントA2の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
サービングセルからの信号の受信電力 < 第2閾値 … (式5)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA2)がトリガーされる」と表現されてもよい。
或いは、例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA4の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、サービングセルからの信号の受信電力が、以下の(式6)を満たすか否かについて判定し、かかる(式6)が満たされていると判定された場合、当該イベントA4の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
隣接セルからの信号の受信電力 > 第3閾値 … (式6)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA4)がトリガーされる」と表現されてもよい。
或いは、例えば、判定部104は、第1キャリアに関して、イベントA5の判定を行ってもよい。すなわち、判定部104は、サービングセルからの信号の受信電力及び隣接セルからの信号の電力が、以下の(式7)を満たすか否かについて判定し、かかる(式7)が満たされていると判定された場合、当該イベントA5の測定結果をMeasurement reportとして、無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
サービングセルからの信号の受信電力 < 第4閾値 、かつ、
隣接セルからの信号の受信電力 > 第5閾値
… (式7)
判定部104は、無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定した場合に、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、上述した「無線基地局eNBにMeasurement reportを通知すると判定する」という動作は、「イベント(この場合、イベントA5)がトリガーされる」と表現されてもよい。
ここで、判定部104は、イベントA1乃至A5の代わりに、イベントA3乃至A5以外のイベント、すなわち、イベントB1、B2等に関して、Measurement reportを送信するか否かを判定してもよい。
或いは、判定部104は、上記以外のイベントに関しても、同様にそのイベントの判定を行い、Measurement reportを送信するか否かの判定を行ってもよい。
また、判定部104は、周期的にMeasurement reportを送信すると判定してもよい。すなわち、判定部104は、周期的に、Measurement report送信部106に対して、Measurement reportの送信を指示してもよい。
或いは、判定部104は、上述したようなイベントの判定に基づくMeasurement reportの送信の判定を行い、かつ、そのMeasurement reportの送信タイミングを起点として、周期的にMeasurement reportの送信を行うと判定してもよい。
すなわち、判定部104は、Measurement report送信部106に対して、上述したようなイベントの判定に基づくMeasurement reportの送信を指示し、かつ、そのMeasurement reportの送信タイミングを起点として、周期的にMeasurement reportの送信を指示してもよい。
また、判定部104は、第2キャリアに関して、Measurement reportを送信するか否かを判定し、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、第2キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定、及び、その判定結果のMeasurement report送信部106への通知の処理は、第1キャリアに関する処理と同様であるため、その説明を省略する。
また、判定部104は、第3キャリアに関して、Measurement reportを送信するか否かを判定し、その判定結果をMeasurement report送信部106に通知する。
なお、第3キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定、及び、その判定結果のMeasurement report送信部106への通知の処理は、第1キャリアに関する処理と同様であるため、その説明を省略する。
なお、上述した例において、判定部104は、1つのキャリアに関して、Measurement reportの送信を行うか否かを判定しているが、代わりに、2つ以上のキャリアに関するMeasurement reportの送信を行うか否かを判定してもよい。
Measurement report送信部106は、第1キャリア測定部102A及び第2キャリア測定部102B及び第3キャリア測定部102Cより、それぞれ、第1キャリアのセルに関する無線品質の測定結果及び第2キャリアのセルに関する無線品質の測定結果及び第3キャリアのセルに関する無線品質の測定結果を受け取る。
また、Measurement report送信部106は、判定部104より、第1キャリア又は第2キャリア又は第3キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定結果を受け取る。
そして、Measurement report送信部106は、判定部104より受け取った、第1キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定結果に基づき、無線基地局eNBに、かかるMeasurement reportを送信する。
また、Measurement report送信部106は、判定部104より受け取った、第2キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定結果に基づき、無線基地局eNBに、かかるMeasurement reportを送信する。
また、Measurement report送信部106は、判定部104より受け取った、第3キャリアに関する、Measurement reportを送信するか否かの判定結果に基づき、無線基地局eNBに、かかるMeasurement reportを送信する。
なお、上述した例では、Measurement report送信部106は、1つのキャリアに関するMeasurement reportを送信しているが、代わりに、複数のキャリアに関するMeasurement reportを送信してもよい。
ここで、Measurement report送信部106は、かかるMeasurement reportを送信する場合に、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めてもよい。
すなわち、Measurement report送信部106は、かかるMeasurement reportを送信する場合に、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアとは異なるキャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めてもよい。
言い換えれば、かかるMeasurement reportには、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアとは異なるキャリアに関する無線品質の測定結果が含まれてもよい。
例えば、Measurement report送信部106は、第1キャリアに関するMeasurement reportを送信する場合に、第2キャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めてもよい。
或いは、Measurement report送信部106は、第1キャリアに関するMeasurement reportを送信する場合に、第2キャリア及び第3キャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めてもよい。
ここで、上述した、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(以下、その他のキャリアと呼ぶ)に関する測定結果とは、具体的には、かかるその他のキャリアにおける、無線品質が良いセルのIDとその無線品質であってもよい。
ここで、前記無線品質が良いセルは、1個であってもよいし、2個以上であってもよい。2個以上の無線品質が良いセルが通知される場合には、無線品質が良い順に通知されてもよい。
すなわち、4個の無線品質が良いセルが通知される場合には、無線品質が良い順に、上位4個のセルのIDとその無線品質が通知されてもよい。
なお、かかる4個のセルは、前記その他のキャリアが複数存在する場合に、その1つのキャリアの4個のセルであってもよいし、全てのキャリアの中の4個のセルであってもよい。
或いは、かかる4個のセルは、前記その他のキャリアが複数存在する場合に、その複数のキャリアの中の一部の複数のキャリアの中の4個のセルであってもよい。
或いは、上述した、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(以下、その他のキャリアと呼ぶ)に関する測定結果とは、具体的には、かかるその他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションが行われているセルとその無線品質であってもよい。
なお、かかるキャリアアグリゲーションが行われているセルは、移動局UEと無線基地局eNBでリンク(接続)が構築されているセルであってもよい。すなわち、かかるキャリアアグリゲーションが行われているセルは、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアの通信中のセルであってもよい。
或いは、上述した、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(以下、その他のキャリアと呼ぶ)に関する測定結果とは、具体的には、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアに関する測定結果であってもよい。なお、かかるキャリアアグリゲーションが行われているキャリアが複数存在する場合は、かかるその他のキャリアは、その一部のキャリアであってもよいし、全てのキャリアであってもよい。
或いは、上述した、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(以下、その他のキャリアと呼ぶ)に関する測定結果とは、具体的には、かかるその他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションが行われているセルとその無線品質と、無線品質が良いセルのIDとその無線品質であってもよい。
ここで、前記無線品質が良いセルは、1個であってもよいし、2個以上であってもよい。2個以上の無線品質が良いセルが通知される場合には、無線品質が良い順に通知されてもよい。
前記セルのIDとは、Physical Cell ID(PCI)であってもよい。前記無線品質とは、RSRPやRSRQ、或いは、RSのSIRであってもよい。或いは、前記無線品質とは、CQIやCSIであってもよい。
また、前記その他のキャリアにおける、前記無線品質が良いセルの数は、無線基地局eNBから移動局UEに指定されてもよい。前記その他のキャリアにおける、前記無線品質が良いセルの数は、Measurement制御信号受信部108を経由して、無線基地局eNBより、移動局UEに通知されてもよい。
無線基地局eNBが、移動局UEに対して、前記無線品質が良いセルの数を指定することにより、不要なセルの情報が削減されるため、制御信号(Measurement report)のオーバヘッドが削減される。
また、前記その他のキャリアは、無線基地局eNBから移動局UEに指定されてもよい。例えば、前記その他のキャリアの識別情報が、Measurement制御信号受信部108を経由して、無線基地局eNBより、移動局UEに通知されてもよい。
例えば、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、第1のキャリアに関するMeasurement reportを送信する場合に、第2のキャリアに関する無線品質の測定結果を含めるように指示してもよい。
ここでは、第2のキャリアが、前記その他のキャリアに対応する。或いは、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、第1のキャリアに関するMeasurement reportを送信する場合に、第2のキャリアと第3のキャリアに関する無線品質の測定結果を含めるように指示してもよい。ここでは、第2のキャリアと第3のキャリアが、前記その他のキャリアに対応する。
なお、上述した、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアの通信中であるセルに関しては、無線基地局eNBからの指示に関係なく、そのセルのIDと無線品質が、前記Measurement reportに含まれてもよい。
また、キャリアアグリゲーションが行われているキャリア(コンポーネントキャリア)に関しては、無線基地局eNBからの指示に関係なく、そのキャリアにおける、無線品質が良いセルのIDとその無線品質が、前記Measurement reportに含まれてもよい。
無線基地局eNBが、移動局UEに対して、その他のキャリアを指定することにより、無線基地局eNBは、無線基地局eNBが必要とするキャリアに関する無線品質の測定結果を効率的に取得することが可能となる。
すなわち、多くのキャリアに関する無線品質の測定結果ではなく、無線基地局eNBが必要とするキャリアに関する無線品質の測定結果が、移動局UEより通知されるため、制御信号(Measurement report)のオーバヘッドが削減される。
なお、前記その他のキャリアは、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアであってもよいし、キャリアアグリゲーションが行われていないキャリアであってもよいし、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアとキャリアアグリゲーションが行われていないキャリアの両方であってもよい。
例えば、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアとは、上述した例においては、第1キャリアと第2キャリアであり、キャリアアグリゲーションが行われていないキャリアとは、上述した例においては、第3キャリアである。また、前記その他のキャリアは、無線基地局eNBが、移動局UEに対して、Measurementを指示しているキャリアに含まれるキャリアであってもよい。
なお、かかるMeasurement reportは、上りリンクのデータ信号として、移動局UEから無線基地局eNBに送信される。
前記上りリンクのデータ信号とは、より具体的には、論理チャネルの観点では、DCCHであってもよい。また、かかるMeasurement reportは、第1キャリアを用いて、移動局UEから無線基地局eNBに送信されてもよいし、或いは、第2キャリアを用いて、移動局UEから無線基地局eNBに送信されてもよい。
或いは、前記Measurement reportは、第1キャリアと第2キャリアの両方を用いて、移動局UEから無線基地局eNBに送信されてもよい。
上述したように、Measurement report送信部106が、Measurement reportを送信する場合に、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリアに関する無線品質の測定結果を、かかるMeasurement reportに含めることにより、無線基地局eNBは、複数のキャリアの状況を考慮して、より適切なタイミングで、移動局UEに対してハンドオーバを指示することが可能となり、スループットの増大及びMobility特性の安定化を実現することが可能となり、結果として、システムの効率化、及び、接続性の安定性を実現することができる。
なお、Measurement report送信部106は、上述したように、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する無線品質の測定結果を、Measurement reportに含めて、Measurement reportを送信する場合に、前記その他のキャリアに関するTime-to-triggerをリセットしてもよい。
すなわち、Measurement report送信部106は、Time-to-triggerが起動されている場合に、Time-to-triggerの値を初期値に戻してもよい。
すなわち、Measurement report送信部106は、Time-to-triggerが起動されている場合に、Time-to-triggerの値を0に戻してもよい。
また、Measurement report送信部106は、上述したように、判定部104がMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する無線品質の測定結果を、Measurement reportに含めて、Measurement reportを送信する場合に、かかるMeasurement reportを送信するタイミングを起点として、その他のキャリアに関する周期的なMeasurement reportの送信を行ってもよい。
上述した、Time-to-triggerのリセットや、周期的なMeasurement reportの送信を行うことにより、その他のキャリアに関するMeasurement reportの送信が低減されるため、結果として、Measurement reportによるオーバヘッドを低減することが可能となる。
Measurement制御信号受信部108は、無線基地局eNBより、Measurementに関連する制御信号を受信し、その制御信号に含まれる情報を、第1キャリア測定部102A、第2キャリア測定部102B、第3キャリア測定部102C、判定部104、Measurement report送信部106に通知する。
例えば、Measurement制御信号受信部108は、上述のその他のキャリアにおける無線品質が良いセルの数を、無線基地局eNBより受信し、Measurement report送信部106に通知してもよい。
また、例えば、Measurement制御信号受信部108は、上述のその他のキャリアの識別情報を、無線基地局eNBより受信し、Measurement report送信部106に通知してもよい。
図10に示すように、無線基地局eNBは、Measurement制御信号送信部202と、Measurement report受信部204と、ハンドオーバ制御部206とを具備している。Measurement制御信号送信部202と、Measurement report受信部204と、ハンドオーバ制御部206とは、互いに接続されている。
Measurement制御信号送信部202は、移動局UEに対して、Measurementに関連する制御信号を送信する。
かかる制御信号には、Measurementが行われるキャリアの識別情報(ID)や、測定帯域幅、イベントの識別情報、周期的なMeasurement reportの送信の有無、イベントの判定に用いられるヒステリシスやTTT等が含まれてもよい。かかる制御信号により指定されるキャリアに関して、移動局UEは、Measurementの処理を行う。
また、Measurement制御信号送信部202は、移動局UEに対して、前記制御信号に含まれる情報の一部として、上述のその他のキャリアにおける無線品質が良いセルの数を、移動局UEに対して送信してもよい。
また、Measurement制御信号送信部202は、上述のその他のキャリアを、移動局UEに対して指定してもよい。すなわち、Measurement制御信号送信部202は、上述のその他のキャリアの識別情報を、移動局UEに対して送信してもよい。
Measurement report受信部204は、移動局UEより送信されたMeasurement reportを受信する。
ここで、かかるMeasurement reportには、上述したように、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する無線品質の測定結果が含まれていてもよい。
なお、Measurement reportに含まれる、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果に関する説明は、移動局UEに関する説明と同一であるため、省略する。
Measurement reort受信部204は、移動局UEより通知されたMeasurement reportを、ハンドオーバ制御部206に通知する。
ハンドオーバ制御部206は、Measurement reort受信部204より、移動局UEより通知されたMeasurement reportを受け取る。
かかるMeasurement reportには、上述したように、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する無線品質の測定結果が含まれていてもよい。
ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportに基づいて、移動局UEに対してハンドオーバを指示するべきか否かを判定し、前記移動局UEに対してハンドオーバを指示するべきだと判定した場合に、移動局UEに対して、ハンドオーバを指示する制御信号(ハンドオーバコマンド)を送信する。
ここで、例えば、ハンドオーバ制御部206は、Measurement reportに含まれる、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアに関する情報に加えて、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する情報に基づいて、ハンドオーバを行うか否かを判定してもよい。
例えば、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルが、現在のサービングセルと同じ基地局に属するセルである場合には、かかるMeasurement reportに基づいて、移動局UEに対して、ハンドオーバを指示する。
すなわち、ハンドオーバ制御部206は、かるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルに対してハンドオーバを行うことを、移動局UEに対して指示する。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルが、現在のサービングセルと異なる基地局に属するセルである場合には、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアに関する無線品質の測定結果と、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果とに基づいて、移動局UEに対して、ハンドオーバを指示するか否かを判定する。
そして、ハンドオーバ制御部206は、上述の判定により、ハンドオーバを指示すると判定した場合には、かかるハンドオーバを行うことを、移動局UEに対して指示する。
以下に、ハンドオーバ制御部206の具体的な動作を示す。
例えば、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルの無線品質とに基づいて、ハンドオーバを行うか否かを判定してもよい。
すなわち、ハンドオーバ制御部206は、かかるMeasurement reportにより指定されている、ハンドオーバ先の候補となるセルの無線品質が、その他のキャリアにおける、キャリアアグリゲーションにより通信中のセルの無線品質よりも良い場合に、ハンドオーバを行うと判定し、それ以外の場合に、ハンドオーバを行わないと判定してもよい。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質とに基づいて、ハンドオーバを行うか否かを判定してもよい。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質とに基づいて、その他のキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除するか否かを判定してもよい。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質とに基づいて、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアから削除するか否かを判定してもよい。
また、例えば、ハンドオーバ制御部206は、移動局UEにおいてかかるMeasurement reportを無線基地局eNBに通知すると判定したキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質と、その他のキャリアにおける、無線品質の良いセルの無線品質とに基づいて、その他のキャリアを、キャリアアグリゲーションが行われるキャリアに追加するか否かを判定してもよい。
図11を用いて、本発明に係る移動局UEにおける通信制御方法を説明する。
ステップS302において、移動局UEは、2つ以上のキャリアに関して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質を測定する。なお、移動局UEは、無線基地局eNBより、かかる2つ以上のキャリアに関するMeasurementを指示される。
ステップS304において、移動局UE(判定部104)は、かかる2つ以上のキャリアの中の各キャリアに関して、Measurement reportを送信するか否かを判定する。
なお、かかるMeasurement reportは、上述したように、無線基地局eNBより指定されるイベント(イベントA1、A2等)によりその送信がトリガーされてもよいし、周期的な送信が行われてもよい。
移動局UEが、Measurement reportを送信すると判定した場合(ステップS304:YES)、ステップS306において、移動局UEは、Measurement reportを無線基地局に送信すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する測定結果をMeasurementに含めて、Measurement reportを送信する。
また、移動局UEは、Measurement reportを送信しないと判定した場合(ステップS304:NO)、処理を終了する。
なお、上述した、無線基地局eNBから移動局UEへのMeasurementの指示において、移動局UEは、無線基地局eNBより、その他のキャリアの識別情報や、その他のキャリアに関する測定結果に含まれるセルの数が指定されてもよい。
図12を用いて、本発明に係る無線基地局eNBにおける通信制御方法を説明する。
ステップS402において、無線基地局eNBは、移動局UEに関して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質を測定すること(Measurement)を指示する。なお、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、2つ以上のキャリアに関するMeasurementを指示してもよい。
ステップS404において、移動局UEより送信されたMeasurement reportを受信する。ここで、かかるMeasurement reportには、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局に送信すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する測定結果が含まれていてもよい。
すなわち、無線基地局eNBは、移動局UEにおいてMeasurement reportを無線基地局に送信すると判定したキャリア以外のキャリアに関する測定結果が含まれたMeasurement reportを受信する。
なお、ステップS402における、無線基地局eNBから移動局UEへのMeasurementの指示において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、その他のキャリアの識別情報や、その他のキャリアに関する測定結果に含まれるセルの数を指定してもよい。
以下に、移動局UEが、Measurement reportの中に、Measurement reportを無線基地局に送信すると判定したキャリア以外のキャリア(その他のキャリア)に関する測定結果を含めることの効果を説明する。
例えば、図13を用いて、かかる効果を説明する。
図13においては、横軸は、移動局UEの位置を示す軸であり、縦軸は、周波数或いはキャリアを示す軸である。また、図13においては、移動局UEは、Cell#1-AとCell#2-Aとキャリアアグリゲーションを行っている。
そして、移動局UEは、図13の左方向から右方向に移動を行うため、近い将来において、Cell#1-A/Cell#2-Aから、Cell#1-B/Cell#2-Bにハンドオーバを行うと想定される。
ここで、本発明に係る移動局UEは、コンポーネントキャリア#2に関してMeasurement reportが送信される場合に、そのMeasurement report内に、コンポーネントキャリア#1における無線品質の測定結果を通知する。
なお、上述の例においては、コンポーネントキャリア#1に関するMeasurement reportは、まだ送信されていないとする。
この場合、無線基地局eNBは、コンポーネントキャリア#2に関するハンドオーバ(Cell#2-AからCell#2-Bへのハンドオーバ)を指示する場合に、前記コンポーネントキャリア#1における無線品質の測定結果に基づいて、コンポーネントキャリア#1に関するハンドオーバ(Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバ)も同時に指示することが可能となる。
前記コンポーネントキャリア#1における無線品質の測定結果が存在しない場合、無線基地局eNBは、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバが適切であるか否かを判定できないため、上述のような処理を行うことができない。
結果として、本発明による移動局UEにより、コンポーネントキャリア#1に関するMeasurement reportは不要となり、制御信号のオーバヘッドが削減される。
或いは、例えば、図14を用いて、かかる効果を説明する。
図14においては、横軸は、移動局UEの位置を示す軸であり、縦軸は、周波数或いはキャリアを示す軸である。また、図14においては、移動局UEは、Cell#1-AとCell#1-Bとキャリアアグリゲーションを行っている。また、Cell#1-AとCell#2-Aは、無線基地局eNB#aに属し、Cell#1-BとCell#2-Bは、無線基地局eNB#bに属する。
そして、移動局UEは、図14の左方向から右方向に移動を行うため、近い将来において、Cell#1-A/Cell#2-Aから、Cell#1-B/Cell#2-Bにハンドオーバを行うと想定される。
但し、図14においては、Cell#1-AからCell#1-Bへハンドオーバを行うポイント(ポイント10)と、Cell#2-BからCell#2-Bへハンドオーバを行うポイント(ポイント20)とが、地理的に異なる。
ここで、本発明に係る移動局UEは、コンポーネントキャリア#1に関するMeasurement reportが送信される場合に、そのMeasurement report内に、コンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果を通知する。
なお、上述の例においては、コンポーネントキャリア#2に関するMeasurement reportは、まだ送信されていないとする。
この場合、無線基地局eNBは、かかるコンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果に基づいて、さまざまな判定を行い、かつ、その判定に基づいた制御を行うことが可能となる。
例えば、無線基地局eNBは、かかるコンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果において、Cell#2-Aの無線品質が極めて良い場合に、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバを指示せず、Cell#1-Aをキャリアアグリゲーションにより通信中であるセルのリストから削除するという処理を行ってもよい。
これは、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバは、無線基地局間のハンドオーバであるため、Cell#2-を削除する必要があるが、Cell#1-AからCell#1-Bにハンドオーバを行うよりも、Cell#2-Bとの通信を継続した方が、通信品質的に良いためである。
なお、通信品質的に良いとは、例えば、スループットが高いという意味であってもよく、或いは、Mobility特性という点では、接続性が安定しているという意味であってもよい。
例えば、無線基地局eNBは、かかるコンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果において、Cell#2-Aの無線品質が悪い場合に、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバを指示し、かつ、Cell#2-Aをキャリアアグリゲーションにより通信中であるセルのリストから削除するという処理を行ってもよい。
これは、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバは、無線基地局間のハンドオーバであるため、Cell#2-Aを削除する必要があり、Cell#1-AからCell#1-Bにハンドオーバを行う方が、Cell#2-Bとの通信を継続するよりも、通信品質的に良いためである。
なお、通信品質的に良いとは、例えば、スループットが高いという意味であってもよく、或いは、Mobility特性という点では、接続性が安定しているという意味であってもよい。
例えば、無線基地局eNBは、かかるコンポーネントキャリア#2における無線品質の測定結果において、Cell#2-Aの無線品質が比較的悪く、かつ、Cell#2-Bの無線品質が比較的良い場合に、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバを指示し、かつ、Cell#2-AからCell#2-Bへのハンドオーバを指示するという処理を行ってもよい。
これは、Cell#1-AからCell#1-Bへのハンドオーバは、無線基地局間のハンドオーバであるため、Cell#2-Aを削除する必要があり、ハンドオーバ先の無線基地局Cell#2-Bの無線品質が比較的良いため、Cell#1-AからCell#1-Bからのハンドオーバに加えて、Cell#2-AからCell#2-Bへのハンドオーバを同時に指示した方が通信品質的に良いためである。
なお、通信品質的に良いとは、例えば、スループットが高いという意味であってもよく、或いは、Mobility特性という点では、接続性が安定しているという意味であってもよい。
上述した例においては、Measurementが行われているキャリアのそれぞれに関して、Measurement reportが送信される場合を示したが、Measurementが行われている複数のキャリアに関して、Measurement reportが送信される場合に関しても同様に、本発明に係る移動局、無線基地局、通信制御方法が適用されてもよい。
上述した例においては、キャリアアグリゲーションが行われているキャリアの数が2であり、キャリアアグリゲーションが行われていないが、Measurementが行われているキャリアの数が1である場合を示したが、上記キャリアの数は一例であり、上記以外のキャリア数である場合にも、本発明に係る移動局、無線基地局、通信制御方法が適用されてもよい。
また、上述した例においては、移動局UEは、Measurement reportを送信する場合に、Measurement reportが送信されると判定されたキャリア以外のキャリアに関する無線品質の測定結果を、Measurement reportに含めるが、代わりに、移動局UEは、ハンドオーバの完了を通知する制御信号を送信する場合に、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果を、前記制御信号に含めてもよい。
この場合、その他のキャリアは、上述した例と同様に、Measurement reportが送信されると判定されたキャリア以外のキャリアであってもよいし、ハンドオーバが行われるキャリア以外のキャリアであってもよい。
前記制御信号は、ハンドオーバコンプリートであってもよい。ハンドオーバコンプリートに、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果が含められる処理の詳細は、Measurement reportに、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果が含められる処理の詳細と同様であるため、省略する。
なお、移動局UEがハンドオーバコンプリートを送信する場合、例えば、無線基地局eNBからのハンドオーバの指示は、Measurement制御信号受信部108が受信し、ハンドオーバコンプリートは、Measurement report送信部106が送信してもよい。
Measurement reportは、ハンドオーバ元の無線基地局に送信されるが、ハンドオーバコンプリートは、ハンドオーバ先の無線基地局に送信される。
よって、ハンドオーバコンプリートに、その他のキャリアに関する無線品質の測定結果が含められることにより、ハンドオーバ先の無線基地局は、ハンドオーバ後すぐに、無線品質の良いセルを用いたキャリアアグリゲーションを設定することが可能となる。
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
本実施形態の第1の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて無線基地局eNBと通信を行う移動局UEであって、2つ以上のキャリア内の各キャリアに関して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質を測定するように構成されているキャリア測定部102と、2つ以上のキャリア内の各キャリアに関して、キャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知するか否かについて判定するように構成されている判定部104と、判定部104が、キャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定した場合に、測定部102における測定結果を無線基地局eNに送信するように構成されているMeasurement report送信部106とを具備し、Measurement report送信部106は、判定部104によってキャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定されたキャリアに関する測定結果に加えて、かかるキャリア以外のキャリアに関する測定結果を送信するように構成されていることを要旨とする。
本実施形態の第1の特徴において、上述の無線品質は、リファレンス信号の受信電力、リファレンス信号の受信品質、リファレンス信号のSIR、Channel Quality Indicator、Channel State Informationの少なくとも1つであってもよい。
本実施形態の第1の特徴において、判定部104は、隣接セルの無線品質が、通信中のセルの無線品質よりも所定のオフセット分だけ良くなった場合、或いは、通信中のセルの無線品質が第1閾値よりも良くなった場合、或いは、通信中のセルの無線品質が第2閾値よりも悪くなった場合、或いは、隣接セルの無線品質が第5閾値よりも良くなった場合、或いは、隣接セルの無線品質が、通信中のセルの無線品質が第3閾値よりも悪くなり、かつ、隣接セルの無線品質が第4閾値よりも良くなった場合、或いは、測定結果を周期的に送信する場合の送信タイミングである場合の少なくとも1つの場合に、キャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定してもよい。
本実施形態の第1の特徴において、Measurement report送信部106は、判定部104によってキャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定されたキャリア以外のキャリアに関する測定結果として、所定数のセルのID及び当該セルの無線品質を、無線品質が良い順番に送信してもよい。
本実施形態の第1の特徴において、判定部104によってキャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定されたキャリア以外のキャリアが複数存在する場合に、Measurement report送信部106は、各キャリアに関して、所定数のセルのID及び当該セルの無線品質を、無線品質が良い順番に送信してもよい。
本実施形態の第1の特徴において、判定部104によってキャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定されたキャリア以外のキャリアが複数存在する場合に、Measurement report送信部106は、全てのキャリアに関して、所定数のセルのID及び当該セルの無線品質を、無線品質が良い順番に送信してもよい。
さらに、本実施形態の第1の特徴において、上述の所定数は、無線基地局eNBより、移動局UEに対して通知されてもよい。
本実施形態の第1の特徴において、判定部104によってキャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定されたキャリア以外のキャリアは、無線基地局eNBより、移動局UEに対して指定されてもよい。
本実施形態の第1の特徴において、Measurement report送信部106は、判定部104によってキャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定されたキャリア以外のキャリアに関する測定結果として、キャリアアグリゲーションにより通信中であるセルのID及び当該セルの無線品質を送信してもよい。
本実施形態の第2の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて移動局UEと通信を行う無線基地局eNBであって、移動局UEに対して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質の測定を指示する制御信号を送信するように構成されているMeasurement制御信号送信部202と、移動局UEから、2つ以上のキャリア内の各キャリアに関する測定結果を受信するように構成されているMeasurement report受信部204とを具備し、上述の測定結果には、無線基地局eNBに通知されると判定されたキャリアに関する測定結果に加えて、かかるキャリア以外のキャリアに関する測定結果が含まれることを要旨とする。
本実施形態の第2の特徴において、Measurement制御信号送信部202は、隣接セルの無線品質が、通信中のセルの無線品質よりも所定のオフセット分だけ良くなった場合、或いは、通信中のセルの無線品質が第1閾値よりも良くなった場合、或いは、通信中のセルの無線品質が第2閾値よりも悪くなった場合、或いは、隣接セルの無線品質が第5閾値よりも良くなった場合、或いは、隣接セルの無線品質が、通信中のセルの無線品質が第3閾値よりも悪くなり、かつ、隣接セルの無線品質が第4閾値よりも良くなった場合、或いは、測定結果を周期的に送信する場合の送信タイミングである場合、の少なくとも1つの場合に、キャリア測定部102における測定結果を無線基地局eNBに通知することを移動局UEに対して指示してもよい。
本実施形態の第2の特徴において、上述の測定結果には、無線基地局eNBに通知されると判定されたキャリア以外のキャリアに関する測定結果として、所定数のセルのID及び当該セルの無線品質が、無線品質が良い順番に含まれてもよい。
本実施形態の第2の特徴において、無線基地局eNBに通知されると判定されたキャリア以外のキャリアが複数存在する場合に、各キャリアに関して、所定数の、セルのID及び当該セルの無線品質が、無線品質が良い順番に含まれてもよい。
本実施形態の第2の特徴において、無線基地局eNBに通知されると判定されたキャリア以外のキャリアが複数存在する場合に、全てのキャリアに関して、所定数のセルのID及び当該セルの無線品質が、無線品質が良い順番に含まれてもよい。
本実施形態の第2の特徴において、Measurement制御信号送信部202は、上述の所定数を移動局UEに対して通知してもよい。
本実施形態の第2の特徴において、Measurement制御信号送信部202は、無線基地局eNBに通知されると判定されたキャリア以外のキャリアを移動局UEに対して指定してもよい。
本実施形態の第2の特徴において、上述の測定結果には、無線基地局eNBに通知されると判定されたキャリア以外のキャリアに関する測定結果として、キャリアアグリゲーションにより通信中であるセルのID及び当該セルの無線品質が含まれてもよい。
本実施形態の第3の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて無線基地局eNBと通信を行う移動局UEにおける通信制御方法であって、2つ以上のキャリア内の各キャリアに関して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質を測定する第1ステップと、2つ以上のキャリア内の各キャリアに関して、上述の測定結果を無線基地局eNBに通知するか否かについて判定する第2ステップと、上述の測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定された場合に、かかる測定結果を無線基地局eNBに送信する第3ステップとを備え、第3ステップにおいて、上述の測定結果を無線基地局eNBに通知すると判定されたキャリアに関する測定結果に加えて、かかるキャリア以外のキャリアに関する測定結果が送信されることを要旨とする。
本実施形態の第4の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて移動局UEと通信を行う無線基地局eNBにおける通信制御方法であって、移動局UEに対して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質の測定を指示する制御信号を送信する第1ステップと、移動局UEから、2つ以上のキャリア内の各キャリアに関する測定結果を受信する第2ステップとを備え、第2ステップにおいて、かかる測定結果に、無線基地局eNBに通知されると判定されたキャリアに関する測定結果に加えて、かかるキャリア以外のキャリアに関する測定結果が含まれることを要旨とする。
本実施形態の第5の特徴は、2つ以上のキャリアを用いて無線基地局eNBと通信を行う移動局UEであって、2つ以上のキャリア内の各キャリアに関して、通信中のセル又は隣接セルの無線品質を測定するように構成されているキャリア測定部102と、ハンドオーバ元の無線基地局からハンドオーバを指示する制御信号を受信するように構成されており、ハンドオーバ先の無線基地局からハンドオーバを完了したことを通知する制御信号を送信するように構成されているハンドオーバ制御部206を具備し、ハンドオーバ制御部206は、上述の制御信号に加えて、ハンドオーバを行うキャリア以外のキャリアに関する測定結果を送信するように構成されていることを要旨とする。
なお、上述の移動局UEや無線基地局eNBの動作は、LTE−Advancedが適用されるシステム以外の移動局や無線基地局及び制御局に適用されてもよい。例えば、LTEやWCDMA、CDMA2000やWiMAXにおける移動局や無線基地局及び制御局に適用されてもよい。
例えば、WCDMAシステムにおいて通信を行う移動局は、Inter−RAT(Radio Access Technology) Measurementにより、LTE−Advancedシステムの2つ以上のキャリアのMeasurementを行う場合に、上述の移動局UEの動作が適用されてもよい。また、この場合、制御局(Radio Network Controller)が、本発明に係る無線基地局eNBの動作を行う。すなわち、前記制御局に、上述の無線基地局eNBの動作が適用されてもよい。
或いは、例えば、LTEシステムにおいて通信を行う移動局は、2つ以上のキャリアのMeasurementを行う場合に、上述の移動局UEの動作が適用されてもよい。また、この場合、LTEシステムの無線基地局eNBに、上述の無線基地局eNBの動作が適用されてもよい。
なお、上述の移動局UEや無線基地局eNBの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、移動局UEや無線基地局eNB内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして移動局UEや無線基地局eNB内に設けられていてもよい。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。