JP2012022488A - ペダルアームの補強構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ペダルアームの重量増加を招くことなく、簡単な形状の補強部材によってペダルアームの剛性が低い部分だけを効率良く補強することができるペダルアームの補強構造を提供すること。
【解決手段】ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットと、円筒状のボス5が接合された上端部とペダル6が接合された下端部を車幅方向にオフセットして成る板金製のペダルアーム3を備え、前記ペダルアーム3の上端部を前記ボス5に挿通する軸部材によって前記ペダルブラケットに回動可能に支持して成るペダル装置の前記ペダルアーム3の補強構造において、前記ペダルアーム3の上端部の前記ボス5の周縁下側部分に補強部材14を接合する。又、ペダルアーム3の左右両側面のうち、該ペダルアーム3の下端部が上端部に対して車幅方向にオフセットする側の側面に前記補強部材14を接合する。
【選択図】図5
【解決手段】ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットと、円筒状のボス5が接合された上端部とペダル6が接合された下端部を車幅方向にオフセットして成る板金製のペダルアーム3を備え、前記ペダルアーム3の上端部を前記ボス5に挿通する軸部材によって前記ペダルブラケットに回動可能に支持して成るペダル装置の前記ペダルアーム3の補強構造において、前記ペダルアーム3の上端部の前記ボス5の周縁下側部分に補強部材14を接合する。又、ペダルアーム3の左右両側面のうち、該ペダルアーム3の下端部が上端部に対して車幅方向にオフセットする側の側面に前記補強部材14を接合する。
【選択図】図5
Description
本発明は、ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットにペダルアームの上端部を回動可能に支持して成るペダル装置の前記ペダルアームの補強構造に関するものである。
車両のブレーキペダル装置やクラッチペダル装置は、エンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットと、該ペダルブラケットに上端部が回動可能に支持されたペダルアームをそれぞれ備えており、各ペダルアームの下端部に接合されたペダルを運転者が足で踏み込むことによって、ペダルアームをその上端部の回動軸(支持部)を中心として回動させ、その変位量をブレーキマスタシリンダ或いはクラッチマスタシリンダに伝達することによって所要の制動或いはクラッチ操作を行うものである。
上記作用を成すペダルアームは、踏み込みの操作力に耐え得る強度と剛性を必要とするとともに、運転者が踏み込み動作を行い易い位置に配置される必要がある。剛性の点からは、ペダルアーム下端のペダルとマスタシリンダの作動軸とを回動軸方向の位置(車幅方向の位置)を一致させてペダルアームの捩れを防ぐことが望ましい。
しかしながら、エンジンルーム内や車室内にはエンジン、補機、サスペンション取付部及びステアリング装置等の各種機器が配置されているため、ブレーキペダル装置のブレーキペダルを操作し易い位置に配置し、且つ、径の大きなブースタをブレーキペダルとを車幅方向で一致させて配置することは困難となる。つまり、ブレーキマスタシリンダの作動軸(プッシュロッド)とブレーキペダルのペダル(踏面部)とを車幅方向で一致させて配置することは実際には不可能であることが多い。そのため、板金製のペダルアームを車幅方向に屈曲させ、その支持部である上端部とペダルが設けられた下端部とを車幅方向にオフセットせざるを得ず、捩り剛性の点からは不利な形状となっている。
そこで、特許文献1には、上端部と下端部が車幅方向にオフセットしているペダルアームの上端に挿通固着されたボス(支持部材)と湾曲部とをステー板で連結して補強する構成が提案されている。
又、特許文献2には、ペダルアームのボス(揺動中心軸)部分とペダル部分を除く長手方向中間部に剛性向上のためのビード(補強用突出部)を形成するとともに、このビードが設けられていないボスとビード端部との間に板金製の控え部材を配置し、該控え部材の一端をビードに接合し、他端をボスに接合することによって、ペダルアームの剛性の低い部分を控え部材によって補強する構成が提案されている。
更に、特許文献3には、ペダルアームに挿通固着されるボス(連結チューブ)の外周面を断面を非円形とし、このボスが挿通するペダルアームの嵌合穴も同様に非円形とすることによって、ペダルアームの回転力の伝達を確実に行うようにした構成が提案されている。
ところで、屈曲するペダルアームの捩り剛性を高めるには、その板厚を厚くすれば良いが、板厚を厚くすると剛性が十分な部分の板厚も厚くなって全体の重量が大きくなり、剛性が弱い部分だけを効率良く補強することができないという問題がある。
ペダルアームにおいてはボスの取付部分近傍が最弱部となり、この部分の剛性を高める必要があるが、特許文献1,3において提案された構成では実現不可能である。又、特許文献2において提案された構成では、ペダルアームの剛性が低いボス近傍部分を控え部材によって補強することは可能であるが、控え部材の形状が複雑である他、ペダルアームにビード(補強用突出部)を形成する必要があるために加工工数が増大するという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、ぺダルアームの重量増加を招くことなく、簡単な形状の補強部材によってペダルアームの剛性が低い部分だけを効率良く補強することができるペダルアームの補強構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットと、円筒状のボスが接合された上端部とペダルが接合された下端部を車幅方向にオフセットして成る板金製のペダルアームを備え、前記ペダルアームの上端部を前記ボスに挿通する軸部材によって前記ペダルブラケットに回動可能に支持して成るペダル装置の前記ペダルアームの補強構造において、前記ペダルアーム上端部の前記ボスの周縁下側部分に補強部材を接合したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ペダルアームの左右両側面のうち、該ペダルアームの下端部が上端部に対して車幅方向にオフセットする側の側面に前記補強部材を接合したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記補強部材の車両前方側部分に、前記ボスを回り込んで該ボスの中心よりも上方に延びる延設部を形成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求2又は3記載の発明において、前記補強部材を前記ペダルアームの接合面に沿った板金部材で構成し、該補強部材の下端縁を前記ペダルアームの横断方向に沿うよう形成するとともに、同補強部材の車両前方側の前端縁を前記ペダルアームの車両前方側の前端縁に略平行に形成し、該補強部材の下端縁と前端縁を前記ペダルアームの接合面に溶接したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記ペダルアームと前記補強部材に互いに連通する位置決め孔を形成したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、上端部と下端部が車幅方向にオフセットされて屈曲したペダルアームにとって最弱部となるボスの周縁下側部分だけを補強部材によって効率良く補強することができ、重量増加を招くことなくペダルアーム全体の捩り剛性を高めて該ペダルアームの捩り変形を防ぐことができる。このため、運転者がペダルを踏んだときの剛性感が高められて操作フィーリングが向上するとともに、運転者の操作力がペダルアームを経てマスタシリンダ等に確実に伝達される。
請求項2記載の発明によれば、ペダルアームの左右両側面のうち、該ペダルアームの下端部が上端部に対して車幅方向にオフセットする側の側面に補強部材を接合したため、該補強部材をペダルアームの捩れの内側に配置することができ、該補強部材によってペダルアームの最弱部を効率良く補強することができる。
請求項3記載の発明によれば、補強部材の車両前方側部分に、ボスを回り込んで該ボスの中心よりも上方に延びる延設部を形成したため、補強部材によって捩り力を剛性の高いボス周辺の上部側へも伝えることができる。即ち、補強部材が接合されるボスの中心よりも下方の部位は、運転者の踏力によって捩り力を受け、詳細には、ボスが接合される部分の下部分の面は、ボスに対して、車両の後方側がペダルのオフセット側に移動するように捩られ、逆に車両の前方側がペダルの反オフセット側に移動するように捩られる。このとき、ペダルアームのペダルがオフセットする側の面に接合された補強部材の車両前方側部分に、ボスを回り込んで該ボスの中心よりも上方に延びる延設部を形成したため、補強部材によって捩り力を剛性の高いボス周辺の上部側へも伝えることができ、ペダルアームの最弱部を効率良く補強して該ペダルアーム全体の剛性を高めることができる。
請求項4記載の発明によれば、補強部材を簡単な形状の板金部材で構成し、該補強部材のボス近傍への力の伝達に効果的な部位となる下端縁と前端縁をペダルアームの接合面に溶接したため、補強部材によって効果的にペダルアームの剛性が向上し、運転者の踏力をペダルアームを介してマスタシリンダ等に確実に伝達することができる。又、補強部材の下端縁と前端縁だけをペダルアームに部分的に溶接するため、溶接長さを最小限に抑えて生産性を高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、ペダルアームと補強部材に形成された互いに連通する位置決め孔によって補強部材をペダルアームに対して高精度に位置決めして部組み及び溶接することができ、作業性と生産性が高められる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1はブレーキペダル装置の斜視図、図2は同ブレーキペダル装置の分解斜視図、図3は本発明に係る補強構造を備えるペダルアームの上端支持部構造を示す部分正断面図、図4は同ペダルアームの正面図で、図5は同ペダルアームの斜視図、図6は図5のA部拡大詳細図、図7は図6の矢視B方向の図である。
図1及び図2に示すブレーキペダル装置1は、車両のエンジンルームと車室とを区画するダッシュパネル(何れも不図示)の車室内側に取り付けられたペダルブラケット2と、該ペダルブラケット2に下端部に配置されたペダル(踏面部)6が車両前後方向に揺動可能となるように上端部が回動可能に支持されたペダルアーム3を備えている。尚,図示しないが、ダッシュパネルのエンジンルーム側にはブレーキマスタシリンダ及びブレーキブースタが取り付けられている。
上記ペダルブラケット2は板金製であって、図1〜図3に示すように、該ペダルブラケット2には車幅方向に並んで平行に配された左右一対の側壁2A,2Bが形成されており、図1及び図2に示すように両側壁2A,2B間の手前側(運転者側)に開口する空間部は、両側壁2A,2B間に架設されたブラケット4によって覆われている。そして、ブラケット4の一部には斜面状のストップランプスイッチの取付部4Aが形成されており、このストップランプスイッチの取付部4Aに形成された円孔状の係合孔4aには図示のストップランプのスイッチが嵌め込まれて固定されている。
又、前記ペダルアーム3は、その板面が車幅方向を向くように配置された厚さが均一な板金によって構成されており、図2、図4及び図5に示すように、その上端部には円筒状のボス5が横方向(車幅方向であって、ペダルアーム3の板面に垂直な方向)に挿通固着されており、下端部には略矩形プレート状のペダル6がペダルアーム3の板面に垂直にペダルアーム3の後端縁に接合されている。尚、図2に示すように、ペダル6は、ペダルアーム3の下端に結着された略矩形の金属プレート6a上に同形状のゴム製のペダルパッド6bを接着して構成されている。
而して、上記ペダルアーム3において、ボス5が挿通固着された上端部とペダル6が接合された下端部とは図4に示すεだけオフセットしており、このためにペダルアーム3は、その長手方向中間部が屈曲しており、全体として段違い状に屈曲成形されている。具体的には、ペダルアーム3のボス5が挿通固着された上半部3Aとペダル6が接合された下半部3Bとは段違い状に平行を成し上下方向に延びており、両者は中間の屈曲部3Cによって互いに連結されている。そして、ペダルアーム3のペダル6が設けられた下端部がボス5が設けられた上端部に対して右方向に図示のεだけオフセットしている。
又、ペダルアーム3の上半部3Aの左右両側面のうち、左側面(ペダル6のオフセット方向とは反対側の面)のボス5の下方位置にはストップランプスイッチを押圧してスイッチを断接する板金製の押圧部材7が結着され、その下方の上半部3Aの部位には、前記ブレーキマスタシリンダから車両後方に向かって延びる不図示のプッシュロッドの先端を連結するための円孔状の取付孔8が形成されている。
以上のように構成されたペダルアーム3は、以下に説明する取付構造によってその上端部が前記ペダルブラケット2に回動可能に支持されている。
即ち、図2及び図3に示すように、ペダルアーム3の上端部に横方向に挿通固着されたボス5の内部には円筒状のカラー9が挿入され、該カラー9の軸方向両端部外周には円筒状のブッシュ10がそれぞれ嵌め込まれ、この状態でボス5がペダルブラケット2の左右の側壁2A,2B間に嵌め込まれる。そして、その状態でボルト11をペダルブラケット11の一方の側壁2Bを貫通してカラー9内に挿入し、ペダルブラケット2の他方の側壁2Aから外部に突出するボルト11の先端ネジ部に螺合するナット12を締め付けることによって、ペダルアーム3の上端部がペダルブラケット2に車両前後方向に回動可能に支持される。
又、ボス5の外周には捩りコイルバネであるリターンスプリング13が巻装されており、該リターンスプリング13の一端はペダルブラケット2に係止され、他端はペダルアーム3の上端部に係止されている。そして、ペダルアーム3は、リターンスプリング13によって回動支点であるボルト11を中心として非作動方向(ペダル6がより車両後方側となる方向)に付勢されており、ブレーキマスタシリンダ(プッシュロッド)の動作範囲によって、ペダルアーム3が非作動位置に保持されている。
そして、上記状態から運転者がペダルアーム3の下端のペダル6を足で押し込む踏み込み操作がなされると、ペダルアーム3は回動支点であるボルト11(ボス5)を中心としてペダル6が車両前方へと回動し、このペダルアーム3の回動によって該ペダルアーム3に連結されたプッシュロッドが押し込まれるため、ブレーキマスタシリンダが作動して所要の制動がなされる。
以上のように作用するペダルアーム3においては、運転者がペダルアーム3の下端のペダル6を足で押し込む踏み込み力とプッシュロッドからの反力のよる曲げ力だけでなく、運転者が踏み込むためのペダル6の位置と該ペダルアーム3の回動中心であるボス5の接合箇所及びブレーキマスタシリンダのプッシュロッドの取付点とが車幅方向にεだけオフセットしているため、運転者がペダル6を踏み込むと、その踏力によってペダルアーム2には捩りモーメントが発生する。そして、ペダルアーム3の捩り剛性が低い場合には該ペダルアーム3に捩れが発生して踏力がプッシュロッドにダイレクトに伝達されないという不具合が発生する。
ところで、本実施の形態に係るペダルアーム3の最弱点(剛性が最も低い箇所、操作によって力が強く作用する箇所)は、前記曲げ力と前記捩り方向の力(変位)の合力が最大となる箇所であり、前記捩り方向の力に対抗するボス5の周縁下側部分であり、従って、本実施の形態では、この部分の右側面(ペダルアーム3の下端部が上端部に対して車幅方向にオフセットする側の側面)に板金部材である平板状の補強部材14を接合し、この最弱部分を補強部材14によって部分的に補強する構造を採用している。詳細には、補強部材14は、ボス5が接合されるとともに、プッシュロッドの先端が連結される取付孔8が形成されたペダルアーム3の上半部3Aであって、ボス5と取付孔8の間に接合配置され、ペダルアーム3の上半部3Aを補強している。
ここで、上記補強部材14は、図7に示すように、ペダルアーム3の上半部3Aの板面(接合面)に沿う平板状の板金部材であって、その上端縁にはボス5が入り込む切り欠きが形成されており、車両前方側部分にはボス5を回り込んで該ボス5の中心よりも上方に延びる延設部14Aが形成されている。又、補強部材14の下端縁14aはペダルアーム3の横断方向に沿うよう形成され、該補強部材14の車両前方側の前端縁14bはペダルアーム3の車両前方側の前端縁3aに略平行に形成されている。そして、補強部材14は、その下端縁14aと前端縁14bがペダルアーム3の接合面に溶接されている。又、ペダルアーム3と補強部材14には、互いに連通する円孔状の位置決め孔3b,14c(図4参照)が形成されている。尚、図6及び図7に示すように、補強部材14の一部にはリターンスプリング13の係止端との干渉を避けるための切欠き14dが形成されている。
以上において、本実施の形態では、上端部と下端部が車幅方向にオフセットされて屈曲したペダルアーム3にとって最弱部となるボス5の周縁下側部分だけを補強部材14によって補強するようにしたため、ペダルアーム3の重量増加を最小限として該ペダルアーム3の最弱部分を効率良く補強することができ、ペダルアーム3全体の捩り剛性を高めて該ペダルアーム3の捩り変形を防ぐことができる。この結果、運転者がペダル6を踏んだときの剛性感が高められて操作フィーリングが向上するとともに、運転者の操作力がペダルアーム3を経てブレーキマスタシリンダに確実に伝達されて所要の制動がなされる。
又、本実施の形態では、ペダルアーム3の左右両側面のうち、該ペダルアーム3の下端部が上端部に対して車幅方向にオフセットする側の側面(右側面)に補強部材14を接合したため、該補強部材14をペダルアーム3の捩れの内側に配置することができ、該補強部材14によってペダルアーム3の最弱部を効率良く補強することができる。
更に、本実施の形態では、補強部材14の上端縁にはボス5の外径に沿ってボス5が入り込む切り欠きが形成されてボス5との干渉や接合に注意を払う必要がなく、この切り欠きによって補強部材14の車両前方側部分にボス5を回り込んで該ボス5の中心よりも上方に延びる延設部14Aを形成したため、補強部材14によって捩り力を剛性の高いボス5の周辺の上部側へも伝えることができる。即ち、ペダルアーム3は、運転者の踏力によって捩り力を受けるが、ボス5が接合される部分の周縁の下側部分の面は、板面の幅方向の略中央位置に対して、車両の後方側がペダル6のオフセット側(右側)に移動するように捩られ、逆に車両の前方側がペダル6の反オフセット側(左側)に移動するように捩られる。このとき、ペダルアーム3のペダル6がオフセットする側の面(右側面)に接合された補強部材14の車両前方側部分にボス5を回り込んで該ボス5の中心よりも上方に延びる延設部14Aが形成されているため、ペダルアーム3の上半部3Aとともにその下端縁にオフセットによる捩り力が負荷される補強部材14によって捩り力を剛性の高いボス5の周辺に押圧力として伝えることができ、ペダルアーム3の最弱部を効率良く補強してペダルアーム3全体の剛性を高めることができる。この延設部14Aによる押圧力(捩り力の伝達量)は、補強部材14がペダルアーム3のペダル6がオフセットする側の面(右側面)に接合されているためにより強力に作用させることができる。
そして、本実施の形態では、補強部材14を簡単な形状の板金部材で構成し、該補強部材14のボス5近傍への力の伝達方向に沿って下端縁14aと前端縁14bをペダルアーム3の接合面に溶接したため、ペダルアーム3の剛性が向上して運転者の踏力をペダルアーム3を介してブレーキマスタシリンダに確実に伝達することができる。つまり、補強部材14の下端縁14aをペダルアーム3の横断方向に沿うように配置して当該部位を溶接接合しているため、ペダルアーム3の捩り力を受け、ペダルアーム3の剛性を向上させることができる。又、補強部材14の下端縁14aと前端縁14bだけをペダルアーム3に部分的に溶接するため、溶接長さを最小限に抑えて生産性を高めることができる。
その他、本実施の形態では、ペダルアーム3と補強部材14に形成された互いに連通する位置決め孔3b,14cによって補強部材14をペダルアーム3に対して高精度に位置決めして部組み及び溶接することができ、作業性と生産性を高めることができるという効果が得られる。
尚、以上は本発明をブレーキペダル装置のペダルアームの補強構造に対して適用した形態について説明したが、本発明は、クラッチペダル装置のペダルアームの補強構造に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
1 ブレーキペダル装置
2 ペダルブラケット
3 ペダルアーム
3a ペダルアームの前端縁
3b ペダルアームの位置決め孔
5 ボス
6 ペダル
11 ボルト(軸部材)
13 リターンスプリング
14 補強部材
14A 補強部材の延設部
14a 補強部材の下端縁
14b 補強部材の前端縁
14c 補強部材の位置決め孔
ε ペダルアームの上端部と下端部のオフセット量
2 ペダルブラケット
3 ペダルアーム
3a ペダルアームの前端縁
3b ペダルアームの位置決め孔
5 ボス
6 ペダル
11 ボルト(軸部材)
13 リターンスプリング
14 補強部材
14A 補強部材の延設部
14a 補強部材の下端縁
14b 補強部材の前端縁
14c 補強部材の位置決め孔
ε ペダルアームの上端部と下端部のオフセット量
Claims (5)
- ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットと、円筒状のボスが接合された上端部とペダルが接合された下端部を車幅方向にオフセットして成る板金製のペダルアームを備え、前記ペダルアームの上端部を前記ボスに挿通する軸部材によって前記ペダルブラケットに回動可能に支持して成るペダル装置の前記ペダルアームの補強構造において、
前記ペダルアーム上端部の前記ボスの周縁下側部分に補強部材を接合したことを特徴とするペダルアームの補強構造。 - 前記ペダルアームの左右両側面のうち、該ペダルアームの下端部が上端部に対して車幅方向にオフセットする側の側面に前記補強部材を接合したことを特徴とする請求項1記載のペダルアームの補強構造。
- 前記補強部材の車両前方側部分に前記ボスを回り込んで該ボスの中心よりも上方に延びる延設部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のペダルアームの補強構造。
- 前記補強部材を前記ペダルアームの接合面に沿った板金部材で構成し、該補強部材の下端縁を前記ペダルアームの横断方向に沿うよう形成するとともに、同補強部材の車両前方側の前端縁を前記ペダルアームの車両前方側の前端縁に略平行に形成し、該補強部材の下端縁と前端縁を前記ペダルアームの接合面に溶接したことを特徴とする請求項2又は3記載のペダルアームの補強構造。
- 前記ペダルアームと前記補強部材に互いに連通する位置決め孔を形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のペダルアームの補強構造。
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Cited By (2)
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JP2019028830A (ja) * | 2017-08-01 | 2019-02-21 | 豊田鉄工株式会社 | 車両用操作ペダル |
-
2010
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Date | Code | Title | Description |
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RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20121207 |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20121210 |