JP2012022147A - 位相差検出用情報取得装置、位相差検出装置、撮像装置 - Google Patents

位相差検出用情報取得装置、位相差検出装置、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】開発コストや製造コストの上昇を抑制しながら、位相差検出用情報の取得を可能とする位相差検出用情報取得装置等を提供する。
【解決手段】光学的な被写体像を形成するレンズと、フォトダイオード32や遮光マスク33等を備える画素が撮像面上に複数配列されていて、これらの画素により被写体像を光電変換して出力する撮像素子3と、レンズと撮像素子3との間に配置され、レンズからの光束を、ある画素列へはある瞳領域の光束として通過させ、このある画素列の近傍に平行となるように設けられた他のある画素列へは他のある瞳領域の光束として通過させる光学フィルタ2と、を備えた位相差検出用情報取得装置。
【選択図】図10

Description

本発明は、異なる瞳領域を通過した光束により各形成される被写体像間の位相差を検出するための位相差検出用情報を取得する位相差検出用情報取得装置、位相差検出装置、撮像装置に関する。
異なる瞳領域を通過した光束により各形成される被写体像間の位相差を検出することによって合焦位置からのずれを検出する位相差AF検出システムは、従来より製品化され、一眼レフレックスタイプのカメラにおいて広く普及している。
ここに、従来の一般的な位相差AF検出システムは、撮影用のレンズを通過した光束を複数の瞳に分割して投影するためのコンデンサレンズ、瞳分割マスク、セパレータレンズ、および瞳分割された光束を光電変換するラインセンサなどを備えて構成されている。
このように一般的な位相差AF検出システムは、被写体の画像を撮像するための撮像素子とは別途に構成されたものとなっていて、クイックリターンミラーの一部をハーフミラーとして、このハーフミラーの背面側に配設されたサブミラーによって反射した光束により検出を行うようになっていた。そして、このような構成の位相差AF検出システムでは、撮像素子による撮像を行うためにクイックリターンミラーを光路上から退避させている最中はAF検出を行うことができなかった。また、連写撮影においては1枚の画像を撮像する毎にクイックリターンミラーを光路中に挿入しなければ位相差AF検出を行うことができず、単位時間当たりの連写枚数の上限を抑制するものとなっていた。さらに、クイックリターンミラーを退避させた状態で撮像素子により行われる動画像撮影に対しても、従来の一般的な位相差AF検出システムは適していなかった。
そこでこうした点を改善し得る技術として、例えば特開2009−244862号公報には、通常の撮影画素に加えて、焦点検出を行うための焦点検出画素を配置して、撮像と焦点検出とを同時に行うことができるようにした撮像素子が記載されている。該公報に記載された技術の概要について、図22〜図24および図27を参照して説明する。ここに、図22は撮像素子に設けられた撮影画素91の構成を示す図、図23は撮像素子に設けられた瞳A焦点検出画素91Aの構成を示す図、図24は撮像素子に設けられた瞳B焦点検出画素91Bの構成を示す図、図27は撮像素子における各画素91,91A,91Bの配置例を示す図である。
まず、図22〜図24に示すように、各画素91,91A,91Bは、半導体基板31上にフォトダイオード32を形成してなる光電変換部と、遮光マスクとを備えている。そしてこれらの図に示す例では、各画素91,91A,91B上に、開口率を上げるためのマイクロレンズ34が設けられている。
このような構成において、図22に示すように、通常の撮影画素91は、遮光マスク33が、結像光学系の瞳(本発明に係る図14の瞳1S参照)から入射する光束を全てフォトダイオード32へ通過させることができる大きさの開口を備えている。
一方、図23に示すように、瞳A焦点検出画素91Aは、遮光マスク33Aが、結像光学系の瞳(図14の瞳1S参照)から入射する光束の内の、一部の瞳領域(図14の瞳領域1A参照)から入射する光束をフォトダイオード32へ通過させることができる大きさの開口となるように(従って、遮光マスク33Aの開口中心もフォトダイオード32の中心に立てた垂線からシフトした位置となるように)構成されている。
また、図24に示すように、瞳B焦点検出画素91Bは、遮光マスク33Bが、結像光学系の瞳(図14の瞳1S参照)から入射する光束の内の、一部の瞳領域(図14の瞳領域1B参照)から入射する光束をフォトダイオード32へ通過させることができる大きさの開口となるように(従って、遮光マスク33Bの開口中心もフォトダイオード32の中心に立てた垂線から上述した遮光マスク33Aの開口中心とは逆方向にシフトした位置となるように)構成されている。
そして、図27に示すように、上述したような構成の焦点検出画素91A,91Bが、撮影画素91が配列された撮像面上に、交互に離散的に配置されている。ここに図27には、垂直11画素×水平28画素の撮像面に、撮影画素91が258個、瞳A焦点検出画素91Aが25個、瞳B焦点検出画素91Bが25個、配置された例を示している。
このような構成の撮像素子を用いて撮像を行うと、互いに近傍に位置する、撮影画素91群と、瞳A焦点検出画素91A群と、瞳B焦点検出画素91B群と、が合焦時に示す被写体パターンは、そのままで(つまり位相差を考慮しなくても)相関性が高いものになる。これに対して、非合焦時に示す被写体パターンは、焦点ずれ量に応じた位相差を考慮しないと相関性が高いものとはならない(本発明に係る図16〜図19等参照)。そこで、位相差と合焦位置からのレンズのずれ量との関係を予め測定もしくは算出等して記憶しておき、検出された位相差に基づいて、その位相差を0にすることができるようなレンズ移動量を求め、求めた移動量だけレンズを駆動することにより自動焦点調節を行うのが、いわゆる位相差AFである。
ところで、このような画素構成の撮像素子の場合には、焦点検出画素91A,91Bの画素値は、一般に、撮影画素の画素値として使用することはできない。何故ならば、まず第1に、撮影画素91へ到達する光束と焦点検出画素91A,91Bへ到達する光束とは瞳径が異なるために、輝度レベルが異なるからである。さらに、仮にゲイン調整を行って輝度レベルを揃えたとしても、依然として使用することができるとは限らない。合焦状態にある焦点検出画素91A,91Bであれば、該焦点検出画素91A,91Bが撮影画素である場合と同一空間位置の(同一位相の)被写体部分の情報を取得することができるが、合焦状態にない焦点検出画素91A,91Bの場合には、撮影画素とは異なる空間位置の(位相が異なる)被写体部分の情報を取得してしまうことになる。そして、複数の焦点検出画素91A,91Bが全て同時に合焦状態になることは一般的ではない。このような理由から、焦点検出画素91A,91Bの画素位置については、近傍の撮影画素91の画素値を用いて補間することにより、撮影画像を生成するようになっている。
特開2009−244862号公報
なお、上述したような焦点検出画素91A,91Bとほぼ同様の機能は、マイクロレンズの位置を調整することによっても達成可能であると考えられる。図25は撮像素子に設けられた瞳A焦点検出画素の他の構成を示す図、図26は撮像素子に設けられた瞳B焦点検出画素の他の構成を示す図である。
図25に示すように、瞳A焦点検出画素91Aは、マイクロレンズ34Aが、結像光学系の瞳(図14の瞳1S参照)から入射する光束の内の、一部の瞳領域(図14の瞳領域1A)から入射する光束を集光してフォトダイオード32へ照射するように、フォトダイオード32の中心に立てた垂線からシフトした位置に配設されている。
また、図26に示すように、瞳B焦点検出画素91Bは、マイクロレンズ34Bが、結像光学系の瞳(図14の瞳1S参照)から入射する光束の内の、一部の瞳領域(図14の瞳領域1B)から入射する光束を集光してフォトダイオード32へ照射するように、フォトダイオード32の中心に立てた垂線から上述したマイクロレンズ34Aとは逆方向にシフトした位置に配設されている。
しかしながら、上述したような焦点検出機能を備えた撮像素子は、瞳分割を行うために、焦点検出画素における遮光マスクの開口位置またはマイクロレンズの位置を、撮影画素における該当位置と異ならせる構成であるために、撮像素子自体の構造を、焦点検出機能を備えていない通常の撮像素子とは異ならせる必要がある。従って、開発コストを要するとともに、高い製作精度が要求されることから製造歩留まりも低下すると思われ、すなわち製造コストが高くなることになる。
また、従来の一般的な位相差AF検出システムは、上述したように、ラインセンサとは別にコンデンサレンズ、瞳分割マスク、セパレータレンズなどが必要であるために、これらの部品コストや組み立てコストなどの製造コストが高くなることになる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、開発コストや製造コストの上昇を抑制しながら、位相差検出用情報の取得を可能とする位相差検出用情報取得装置、位相差検出装置、撮像装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様による位相差検出用情報取得装置は、光学的な被写体像を形成する結像光学系と、上記被写体像が形成される撮像面上に複数の画素が配列されていて、該画素により該被写体像を光電変換して出力する撮像素子と、上記結像光学系と上記撮像素子との間に配置され、上記結像光学系からの光束を、ある画素列へはある瞳領域の光束として通過させ、該ある画素列と平行となるように該ある画素列の近傍に設けられた他のある画素列へは他のある瞳領域の光束として通過させる瞳領域制御光学部材と、を具備したものである。
また、本発明の第2の態様による位相差検出装置は、上記第1の態様による位相差検出用情報取得装置と、上記撮像素子からの上記ある画素列の出力と上記他のある画素列の出力とに基づいて、該ある画素列に結像された被写体像と、該他のある画素列に結像された被写体像と、の位相差を算出する位相差演算部と、を具備したものである。
さらに、本発明の第3の態様による撮像装置は、上記第2の態様による位相差検出装置を具備し、上記瞳領域制御光学部材は、上記撮像素子に配列された複数の画素の内の一部の画素にのみ特定の瞳領域の光束を通過させて、該一部の画素を焦点検出画素として用い得るようにするものであり、上記焦点検出画素以外の画素の少なくとも一部は撮影画素である。
本発明の位相差検出用情報取得装置、位相差検出装置、撮像装置によれば、開発コストや製造コストの上昇を抑制しながら、位相差検出用情報の取得が可能となる。
本発明の実施形態1における撮像装置の構成を示すブロック図。 上記実施形態1において、光学フィルタおよび撮像素子の具体的な構成例を示す斜視図。 上記実施形態1において、光学フィルタおよび撮像素子の図2における3−3断面の要部を示す図。 上記実施形態1において、光学フィルタの図2における4−4断面の一部を示す図。 上記実施形態1において、他の構成の光学フィルタにおける視野角制御光学素子のある水平ライン該当部分の断面の一部を示す図。 上記実施形態1において、他の構成の光学フィルタにおける視野角制御光学素子の他の水平ライン該当部分の断面の一部を示す図。 上記実施形態1において、ルーバーフィルムの光学特性を測定するときの設定を示す図。 上記実施形態1において、ルーバーフィルムの光学特性の一例を示す図。 上記実施形態1における撮影画素の構成を示す断面図。 上記実施形態1における瞳A焦点検出画素の構成を示す断面図。 上記実施形態1における瞳B焦点検出画素の構成を示す断面図。 上記実施形態1における瞳A焦点検出画素の他の構成を示す断面図。 上記実施形態1における瞳B焦点検出画素の他の構成を示す断面図。 上記実施形態1におけるレンズの瞳および瞳領域を示す図。 上記実施形態1における光学フィルタの製造方法の一例を示す図。 上記実施形態1において、合焦位置から少しだけずれているときのレンズと撮像素子との関係を示す図。 上記実施形態1において、合焦位置から少しだけずれているときの撮影画素、瞳A焦点検出画素、瞳B焦点検出画素の各出力を示す線図。 上記実施形態1において、合焦位置からのずれが大きくなったときのレンズと撮像素子との関係を示す図。 上記実施形態1において、合焦位置からのずれが大きくなったときの撮影画素、瞳A焦点検出画素、瞳B焦点検出画素の各出力を示す線図。 上記実施形態1において、十文字状の視野角制御光学素子を設けた光学フィルタおよび撮像素子の構成例を示す斜視図。 上記実施形態1において、瞳A〜D焦点検出画素の構成を示すx方向およびy方向断面図。 従来の撮像素子に設けられた撮影画素の構成を示す図。 従来の撮像素子に設けられた瞳A焦点検出画素の構成を示す図。 従来の撮像素子に設けられた瞳B焦点検出画素の構成を示す図。 撮像素子に設けられた瞳A焦点検出画素の他の構成を示す図。 撮像素子に設けられた瞳B焦点検出画素の他の構成を示す図。 従来の撮像素子における各画素の配置例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図21は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は撮像装置の構成を示すブロック図である。
この撮像装置は、図1に示すように、レンズ1と、光学フィルタ2および撮像素子3を有する撮像部4と、撮像素子駆動部5と、焦点検出画素分離部6と、位相差演算部7と、デフォーカス量算出部8と、フォーカス駆動部9と、補間部10と、画像処理部11と、を備えている。
レンズ1は、光学的な被写体像を撮像素子3の複数の画素が配列された撮像面上に形成するための結像光学系である。このレンズ1は、フォーカスレンズ等を含んで構成されていて、フォーカス位置を調整可能なものとなっている。
光学フィルタ2は、レンズ1と撮像素子3との間に配置され、レンズ1からの光束を、ある画素列へはある瞳領域の光束として通過させ、該ある画素列と平行となるように該ある画素列の近傍に設けられた他のある画素列へは他のある瞳領域の光束として通過させる瞳領域制御光学部材である。
撮像素子3は、上述したレンズ1により形成された光学的な被写体像を、撮像面上の各画素により光電変換して出力するものである。
撮像部4は、光学フィルタ2および撮像素子3を備え、さらに、撮像素子3からアナログの画像信号を読み出してアナログ/デジタル(A/D)変換回路によりデジタル化して画像データとして出力する撮像素子読出回路なども備えたものとなっている。この撮像部4からは、画像データが、例えば1画素単位で順次出力されるようになっている。
撮像素子駆動部5は、タイミング信号として垂直同期信号や水平同期信号を発生させ、これらタイミング信号に基づき画素リセット信号や画素読出信号などの駆動信号を生成して撮像素子3を駆動するものである。また、撮像素子駆動部5は、読出位置情報を焦点検出画素分離部6へ供給するようになっている。この読出位置情報は、画素読出信号を供給することにより撮像素子3から現在読み出しを行っている画素位置の情報である。さらに、撮像素子駆動部5は、発生したタイミング信号を位相差演算部7やその他の必要な回路(例えば、図示はしないが補間部10、あるいは画像処理部11等)に供給するようになっている。
焦点検出画素分離部6は、撮像素子駆動部5から供給された読出位置情報と、予め記憶している焦点検出画素の瞳種別毎の位置情報と、に基づいて、撮像素子3から読み出されている画素が撮影画素と焦点検出画素との内の何れであるかを示す画素種別情報を生成し、撮像部4から順次出力される画素データに同期して、位相差演算部7および補間部10へ出力するものである。焦点検出画素分離部6は、読み出されている画素が焦点検出画素である場合には、さらに、読み出されている画素がどの瞳領域の光束が結像される画素であるかを示す瞳種別情報(後で説明するある具体例においては、瞳A焦点検出画素(以下では適宜「瞳A画素」などと略称する)であるかまたは瞳B焦点検出画素(以下では適宜「瞳B画素」などと略称する)であるかを示す情報)を生成し、撮像部4から順次出力される画素データに同期して位相差演算部7へ出力するようになっている。
位相差演算部7は、撮像素子3からの、ある瞳領域の光束を光電変換して得られた上記ある画素列の出力と、他のある瞳領域の光束を光電変換して得られた上記他のある画素列の出力と、に基づいて、レンズ1によりある瞳領域を通過して該ある画素列に結像された被写体像と、レンズ1により他のある瞳領域を通過して該他のある画素列に結像された被写体像と、の位相差を算出するものである。
すなわち、位相差演算部7は、焦点検出画素分離部6から出力される画素種別情報に基づいて、撮像素子3から読み出されている画素が撮影画素であるかまたは焦点検出画素であるかを判定する。そして、画素が撮影画素である場合には、該画素データは使用しない。一方、画素が焦点検出画素である場合には、さらに、焦点検出画素分離部6から出力される瞳種別情報に応じて区分して、該画素データを自己の内部に備えたバッファに記憶する(例えば、瞳A画素であるかまたは瞳B画素であるかに応じて区分してバッファに記憶する)。そして、位相差演算に必要な画素データがバッファ内に蓄積されたところで、位相差演算部7は、内部に備える相関演算回路等を用いて相関演算を行う。この相関演算は、第1の瞳領域からの光束が結像される第1の画素列(例えば、後述する瞳A画素列)と、この第1の瞳領域と異なる第2の瞳領域からの光束が結像される第2の画素列(例えば、後述する瞳B画素列)との画素値同士の差分を合計して相関関連値とすることにより行われる。そして位相差演算部7は、この相関関連値の算出を、第1の画素列と第2の画素列との相対的な画素位置を順次シフトさせながら、複数回に渡って行う。さらに位相差演算部7は、算出された複数の相関関連値の内の、最小の相関関連値(この最小の相関関連値は、相関性が最大であることに対応する)を与えるときの画素位置のシフト量を、位相差(より詳しくは、第1の画素列および第2の画素列の配列方向における空間位相差)としてデフォーカス量算出部8へ出力するようになっている。
デフォーカス量算出部8は、位相差演算部7により算出された位相差に基づいて、レンズ1に含まれるフォーカスレンズの合焦位置からのずれ量であるデフォーカス量を算出し、フォーカス駆動部9へ出力するものである。
フォーカス駆動部9は、デフォーカス量算出部8から受信したデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズを駆動することにより、レンズ1のフォーカス位置を調整するものである。
補間部10は、焦点検出画素の画素値を、該焦点検出画素の近傍に位置する撮影画素の画素値に基づき補間するものである。すなわち補間部10は、焦点検出画素分離部6から出力される画素種別情報に基づいて、撮像素子3から読み出されている画素が撮影画素であるかまたは焦点検出画素であるかを判定する。そして、画素が撮影画素である場合には、画素データをそのまま画像処理部11へ出力すると共に、自己の内部に備えた例えば複数ライン分のバッファに記憶する。また、補間部10は、画素が焦点検出画素である場合には、バッファに記憶している撮影画素の画素データの中の、該焦点検出画素の空間的近傍に位置する1以上の画素の画素データに基づき、公知の補間処理等を行う。そして、補間部10は、補間処理後の画素データを、該焦点検出画素の画素位置の撮影画素データとして画像処理部11へ出力する。
画像処理部11は、補間部10から出力される画像データに対して、ノイズ除去処理やエッジ強調処理、階調変換処理等の各種の画像処理を行うものである。
このような構成において、結像光学系であるレンズ1と、撮像素子3と、瞳領域制御光学部材である光学フィルタ2とは、位相差検出用情報取得装置に含まれる。また、この位相差検出用情報取得装置と、位相差演算部7とは、位相差検出装置に含まれる。このように撮像装置は、位相差検出用情報取得装置が適用された(具体的には、組み込まれた)ものであり、かつ位相差検出装置が適用された(同、組み込まれた)ものとなっている。
次に、図2は光学フィルタ2および撮像素子3の具体的な構成例を示す斜視図、図3は光学フィルタ2および撮像素子3の図2における3−3断面の要部を示す図、図4は光学フィルタ2の図2における4−4断面の一部を示す図である。
まず、図2、図3に示す例における撮像素子3は、複数の画素が、撮像面上の、あるライン方向と該ライン方向に交差する方向とに配列されたもの、より具体的には、撮像面上の行方向および列方向に配列されたものであることを想定している。
撮像素子3に形成された各画素は、図3に示すように、半導体基板31上に形成されたフォトダイオード32と、遮光マスク33と、を備えている。
ここに、フォトダイオード32は、受光した光量に応じた電荷を発生させるものであり、光電変換部を構成している。
遮光マスク33は、フォトダイオード32以外の部分に形成されている図示しない素子回路部分へ、レンズ1からの光が到達するのを遮断するためのものである。
そして、図2、図3に示す撮像素子3の場合には、各画素上、より詳しくは、遮光マスク33の開口を介してフォトダイオード32へ到達するレンズ1からの光束の光路上に、マイクロレンズ34がさらに設けられている。このマイクロレンズ34は、集光を行うことにより、レンズ1からフォトダイオード32へ到達する光の光量を増加させるものであり、いわゆる開口率を上げるためのものである。マイクロレンズ34の配置は、瞳領域制御光学部材である光学フィルタ2よりも光路上後方であるために、マイクロレンズ34は光学フィルタ2と画素との間に画素毎に配置されていることになる。
このように撮像素子3は、現在製造されたり販売されたり製品に組み込まれたりしている一般的な撮像素子と同様の構成のものとなっている。従って、本実施形態においては、撮影画素と焦点検出画素は、撮像素子3上の画素自体の構成が異なることによるものではなく、画素とは別体に画素上に配置される光学フィルタ2の構成によって、撮影画素として機能するか、焦点検出画素として機能するか、が分化するものとなっている。
光学フィルタ2は、上述したような構成の撮像素子3の撮像面側に、該撮像素子3とは別部材として配設されたものである。この光学フィルタ2は、例えば図2に示すように、撮像面全体を覆う板状をなす透明部材22に、撮像面上のあるライン方向(ここに「あるライン方向」は、撮像面上の任意の画素列の方向を指し、特定の読出ライン方向のみを指すものではない)に沿って、瞳領域を制御する機能を有するルーバーフィルムやライトコントロールフィルム等の視野角制御光学素子21を設けたものとなっている。
この視野角制御光学素子21は、図3および図4に示す例においては、一対の瞳領域(図14に示す瞳領域1A(瞳領域A)および瞳領域1B(瞳領域B))を形成するものとなっていて、例えば、撮像面の中央付近を通るある水平ライン(行方向の画素列)の一本のレンズ1側に配置されるように構成されている。そして、視野角制御光学素子21は、図4に示すように、水平ライン方向に沿って、第1の瞳領域(瞳領域A)を形成する第1瞳制御部21Aと第2の瞳領域(瞳領域B)を形成する第2瞳制御部21Bとを1画素単位で交互に配置したものとなっている。ただし、画素単位での交互の配置は、稠密な配置であるに限定されるものではなく、間に撮像画素を挟んでも構わない。このような構成によれば、1ライン分の画素データを読み出すだけで位相差検出を行うことができるために、信号を高速に処理することができる利点がある。
また、図5および図6は、視野角制御光学素子21の他の構成例を示すものである。図5は他の構成の光学フィルタ2における視野角制御光学素子21のある水平ライン該当部分の断面の一部を示す図、図6は他の構成の光学フィルタ2における視野角制御光学素子21の他の水平ライン該当部分の断面の一部を示す図である。
図5および図6に示す視野角制御光学素子21も、一対の瞳領域(図14に示す瞳領域1A(瞳領域A)および瞳領域1B(瞳領域B))を形成するものとなっていて、第1の瞳領域(瞳領域A)を形成する第1瞳制御部21Aと、第2の瞳領域(瞳領域B)を形成する第2瞳制御部21Bとを、垂直方向(水平ライン方向に交差(直交)する方向)に沿って、撮像面の水平ラインに対応するライン単位で交互に配置したものとなっている。ただし、ライン単位での交互の配置は、稠密な配置であるに限定されるものではなく、間に撮像画素のみで構成される水平ラインを挟んでも構わない。また、第1瞳制御部21Aおよび第2瞳制御部21Bは、1ラインずつ設けるに限るものではなく、複数ラインずつ設けても構わない。これら図5および図6に示した構成では、位相差検出を行うためには少なくとも2ライン分の画素データを読み出す必要があるが、第1瞳制御部21Aと第2瞳制御部21Bとをライン単位で形成すればよいために、後述するように製造が簡単であり、図3および図4に示す構成よりも製造コストを安価にすることができる利点がある。
視野角制御光学素子21を構成する第1瞳制御部21Aおよび第2瞳制御部21Bは、上述したように、例えばルーバーフィルム等を用いて構成されている。このルーバーフィルムの光学特性について、図7および図8を参照して説明する。図7はルーバーフィルムの光学特性を測定するときの設定を示す図、図8はルーバーフィルムの光学特性の一例を示す図である。
ルーバーフィルムは、図8に示すように、ある入射角で入射した光線を最も高い透過率で透過し、この最大透過率光線から入射角ひいては出射角(視線角度)が異なるほど透過率を低下させながら透過するものとなっている。そこで、図7に示すように、最大透過率光線の角度がフィルム面に対して垂直となるようにルーバーフィルムを形成し、かつフィルム面に垂直な方向を視線角度θ=0°としてルーバーフィルムの光線透過率を測定したときの結果の一例を示すのがこの図8である。ルーバーフィルムは、この図8に示す例では、視線角度θ=0°のときには約80%の光線透過率を示すが、視線角度θが0°から+方向および−方向の何れにずれても急速に光線透過率が低下し、θ=±50°付近で光線透過率がほぼ0%に漸近するような光学特性となっている。
そこで、このような光学特性のルーバーフィルムを、最大透過率光線の角度がフィルム面に立てた垂線に対して斜めとなるある方向(例えば左斜め方向)となるように形成したのが第1瞳制御部21Aである。また、最大透過率光線の角度がフィルム面に立てた垂線を挟んでこの第1瞳制御部21Aと対称となるように形成したのが第2瞳制御部21Bである。従って、第2瞳制御部21Bは、最大透過率光線の角度がフィルム面に立てた垂線に対して例えば右斜め方向となっている。
すなわち、まず撮影画素は、図9に示すように、レンズ1側に位置するのが透明部材22であり、図14に示すようなレンズ1の瞳1Sを通過した光束がフォトダイオード32に入射されるようになっている。ここに図9は、撮影画素の構成を示す断面図、図14はレンズ1の瞳および瞳領域を示す図である。
また、焦点検出画素の内の瞳A画素は、図10に示すように、レンズ1側に位置するのが第1瞳制御部21Aであり、図14に示すようなレンズ1の瞳1Sの内の、瞳領域1Aを通過した光束がフォトダイオード32に入射されるようになっている。ここに図10は、瞳A焦点検出画素の構成を示す断面図である。
さらに、焦点検出画素の内の瞳B画素は、図11に示すように、レンズ1側に位置するのが第2瞳制御部21Bであり、図14に示すようなレンズ1の瞳1Sの内の、瞳領域1Bを通過した光束がフォトダイオード32に入射されるようになっている。ここに図11は、瞳B焦点検出画素の構成を示す断面図である。
ただし、ルーバーフィルムの光学特性が図8に示したようなものである場合には、瞳A画素に到達する光束は瞳領域1A内のある一点を通過する光線を最大透過率光線として周辺へ行くに従い透過率が減衰する光束、瞳B画素に到達する光束は瞳領域1B内のある一点を通過する光線を最大透過率光線として周辺へ行くに従い透過率が減衰する光束となる。従って、図14に示した瞳領域1A,1Bは模式的なものであり、瞳領域が明確な輪郭をもったものになるとは限らず、瞳領域1Aと瞳領域1Bとに重複部分が存在しないとも限らない。従って、「瞳領域が異なる」とは、より正確には、結像光学系の瞳領域を通過する光束の光量の重心位置が異なる、ということができる。また、視野角制御光学素子21として図8に示したような光学特性のルーバーフィルムを用いた場合には、結像光学系であるレンズ1の瞳1Sを通過するときの最大透過率光線の位置が、瞳A画素と瞳B画素とで異なる、と言い替えることもできる。
なお、レンズ1が画像を撮影するためのものである場合には、多くの場合に絞りを備えており、この場合には瞳1Sの大きさが変化することになる。従って、瞳領域1Aおよび瞳領域1Bを設計する際には、絞り開放のときの瞳1Sに含まれるのは勿論、絞り最小のときの瞳1Sにも適宜の透過光量を確保できるような大きさで含まれるように設計する必要がある。
次に、図12は、瞳A焦点検出画素の他の構成を示す断面図である。この図12に示した瞳A画素は、マイクロレンズを備えていない撮像素子を用いて構成した例を示している。従って、図10に示した瞳A画素の構成からマイクロレンズ34を取り除いたものとほぼ同様の構成となっている。
また、図13は、瞳B焦点検出画素の他の構成を示す断面図である。この図13に示した瞳B画素も、図12と同様にマイクロレンズを備えていない撮像素子を用いて構成した例を示している。従って、図11に示した瞳B画素の構成からマイクロレンズ34を取り除いたものとほぼ同様の構成となっている。
図25および図26を参照して説明したような、マイクロレンズの位置をシフトさせることにより瞳領域を形成する構成においては、マイクロレンズを備えていることが必須であった。これに対して、本実施形態のような視野角制御光学素子21を用いる構成では、マイクロレンズ34を備えている撮像素子と、マイクロレンズ34を備えていない撮像素子と、の何れであっても適用することが可能になっている。
続いて、図15は、光学フィルタ2の製造方法の一例を示す図である。
まず、図5や図6の構成の場合には、斜め方向のルーバを有するルーバーフィルム(なお、ルーバーフィルム自体の構成や製造方法、使用方法等については、例えば米国特許再発行第27,617号、米国特許第3,707,416号などに記載された技術やその他公知となっている技術を用いることができる)を、ルーバー配列方向が長手方向となるようにしながら、画素ピッチ幅に複数枚スライスする。そして、これら複数枚のスライスを、ルーバ斜め方向が互い違いの方向となるようにし、かつ必要に応じて画素ピッチの整数倍幅の透明部材を間に挟み込みながら接合することにより、視野角制御光学素子21を形成する。
また、図4の構成の場合には、斜め方向のルーバを有するルーバーフィルム等を、ルーバー配列方向が画素ピッチ幅方向となるようにしながら、画素ピッチ幅に多数枚スライスする。そして、これら多数枚のスライスを、ルーバ斜め方向が互い違いの方向となるようにしながら接合して、光学フィルタ2として必要な幅を有する光学シートを形成する。さらに、この光学シートを、スライス同士の接合面に直交する方向に、画素ピッチ幅でスライスすることにより、視野角制御光学素子21を形成する。
このようにして形成された画素ピッチの整数倍幅の視野角制御光学素子21を、図15に示すように、ガラス板等で構成される透明部材22により挟み込んで一体化することにより、光学フィルタ2を形成する。
なお、図15を参照して説明した製造方法に限らず、例えば、ガラス材料に対してフェムト秒レーザー照射を行うことにより周囲よりも高い屈折率を有する異質相をガラス材料に形成する技術を用いて、光学フィルタ2を製造しても構わない。この場合には、さらに、異質相を形成するガラス材料を、撮像素子LSIパッケージのカバーガラスとするようにしても良い。
次に、図16は合焦位置から少しだけずれているときのレンズ1と撮像素子3との関係を示す図、図17は合焦位置から少しだけずれているときの撮影画素、瞳A焦点検出画素、瞳B焦点検出画素の各出力を示す線図である。
図16に示すように、合焦位置から少しのずれが発生しているときには、撮影画素列の出力により形成される1次元画像に対して、瞳A画素列の出力により形成される1次元画像は例えば右側に少しずれ、瞳B画素列の出力により形成される1次元画像は例えば左側に少しずれる。そして、瞳A画素列の出力と瞳B画素列の出力との相関を最も高くするために必要な画素列方向の移動量(空間距離)が位相差である。図16に示す例では合焦位置からのずれが小さいために、図17に示す位相差は比較的小さいものとなっている。
次に、図18は合焦位置からのずれが大きくなったときのレンズ1と撮像素子3との関係を示す図、図19は合焦位置からのずれが大きくなったときの撮影画素、瞳A焦点検出画素、瞳B焦点検出画素の各出力を示す線図である。
図18に示すずれは、図16に示したずれと同様に、いわゆる後ピンの状態(撮像素子3の撮像面に合焦する物体空間内の面が、狙いの被写体よりも遠方になっている状態)に対応するずれであるために、撮影画素列の出力に対する瞳A画素列の出力のずれ方向および瞳B画素列の出力のずれ方向は図16と同様であるが、そのずれ量がより大きくなっている。従って図19に示す位相差も、図17に示した位相差よりも大きくなっている。
そして、位相差演算部7は、上述したような相関演算を行うことにより、このような位相差を算出するようになっている。
なお、図17あるいは図19に示したように、位相差は、瞳A画素と瞳B画素との間で発生するだけでなく、瞳A画素と撮影画素、または瞳B画素と撮影画素との間でも発生する。従って、瞳A画素と瞳B画素の位相差を求める代わりに、瞳A画素と撮影画素、または瞳B画素と撮影画素の位相差を求めるようにすることも可能である(従って、瞳領域は複数に限定されるものではなく、単数であっても構わない)。ただし、位相差が大きい方が検出精度が高くなること、上述したように瞳A,B画素と撮影画素とでは出力レベルが異なること、などから、本実施形態では瞳A画素出力と瞳B画素出力とを位相差検出用情報として、瞳A画素と瞳B画素の位相差を求めるようにしている。
次に、図20は十文字状の視野角制御光学素子21v,21hを設けた光学フィルタ2および撮像素子3の構成例を示す斜視図、図21は瞳A〜D焦点検出画素の構成を示すx方向およびy方向断面図である。
図20に示す瞳領域制御光学部材である光学フィルタ2は、2対(つまり、4つ)の瞳領域を形成するものであって、行方向(x方向)の視野角制御光学素子21hと列方向(y方向)の視野角制御光学素子21vとを備え、これらが該光学フィルタ2の中央部で交差するように構成されている。
行方向の視野角制御光学素子21hは、図2に示した視野角制御光学素子21と同様の構成(例えば、図4、または図5および図6、に示したような構成)となっていて、x方向位置が異なる第1の瞳領域(瞳領域A)および第2の瞳領域(瞳領域B)でなる一方の対の瞳領域を形成する行方向に沿った第1瞳制御部21Aおよび第2瞳制御部21Bを備え、各瞳領域A,Bを通過した光束により形成される光学像の位相差を検出するためのものである(図21の瞳A焦点検出画素および瞳B焦点検出画素の構成を参照)。
また、列方向の視野角制御光学素子21vは、y方向位置が異なる第3の瞳領域(瞳領域C)および第4の瞳領域(瞳領域D)でなる他方の対の瞳領域を形成する列方向に沿った第3瞳制御部21Cおよび第4瞳制御部21Dを備え、各瞳領域C,Dを通過した光束により形成される光学像の位相差を検出するためのものである(図21の瞳C焦点検出画素および瞳D焦点検出画素の構成を参照)。従って、視野角制御光学素子21vの構成は、x方向とy方向とを読み替えれば、図4、または図5および図6、に示したような構成を採用することができる。
そして、図4に示したような構成を採用する場合には、視野角制御光学素子21hは行方向に沿って第1瞳制御部21Aと第2瞳制御部21Bとを交互に配置したものとなり、視野角制御光学素子21vは列方向に沿って第3瞳制御部21Cと第4瞳制御部21Dとを交互に配置したものとなる。
一方、図5および図6に示したような構成を採用する場合には、視野角制御光学素子21hは撮像面の行に対応する行単位で第1瞳制御部21Aと第2瞳制御部21Bとを交互に配置したものとなり、視野角制御光学素子21vは撮像面の列に対応する列単位で第3瞳制御部21Cと第4瞳制御部21Dとを交互に配置したものとなる。
これら図20および図21に示したような構成によれば、行方向の被写体パターンと、列方向の被写体パターンとの両方に対して位相差検出用情報を取得することが可能となる。
なお、図2に示した例ではライン状をなす視野角制御光学素子21が1つ、また図20に示した例では十文字状をなす視野角制御光学素子21vおよび21hが1つ設けられている例を示したが、複数のAF検出領域が必要である場合には、各AF検出領域毎にこのような視野角制御光学素子21(または視野角制御光学素子21vおよび21h)等を1つ以上設ければ良い。
また、図2に示した例ではあるライン方向を行方向とし、図20に示した例ではあるライン方向と該あるライン方向に交差する方向とを行方向および列方向としたが、これに限るものではない。例えば、あるライン方向を斜め方向としたり、該あるライン方向に交差する方向を該斜め方向に交差する他の斜め方向としたりしても構わない。このような場合には、水平方向の縞模様や垂直方向の縞模様といったパターンを示す被写体であっても、一方の斜め方向の焦点検出画素列のみで位相差検出用情報を取得することができる利点がある。
さらに、異なる色成分間の相関性は高いとは限らないことを考慮すれば、相関関連値の算出を同一の色成分間で行うようにすれば良いことは勿論である。従って、撮像素子3が例えばベイヤー配列のカラーフィルタを備える単板式カラー撮像素子である場合などには、瞳制御部を設けるのを緑(G)画素に対応する部分のみにする、あるいは緑(G)画素を含むあるラインについて瞳制御部を設けるが、読み出したラインデータの内の緑(G)成分のみを相関関連値の算出に用いる、などをすれば良い。
そして、上述では、瞳領域制御光学部材である光学フィルタ2は、撮像素子3に配列された複数の画素の内の、一部の画素にのみ特定の瞳領域の光束を通過させるものであった(すなわち、焦点検出画素以外の撮影画素も備える構成であった)が、これに限るものではない。すなわち、光学フィルタ2は、撮像素子3に配列された複数の画素の全てに特定の瞳領域の光束を通過させるものであっても構わない(つまり、通常の撮影画素が設けられていない構成であっても構わない)。この場合には、光学フィルタ2および撮像素子3により、位相差AFセンサを構成することが可能となる。従って、撮像素子3は、画素が2次元状に配列されたものに限らず、1次元状に配列されたラインセンサ等であっても構わない。そして、このように構成された位相差AFセンサは、レンズ1からの光束をそのまま検出に用いることができるために、コンデンサレンズ、瞳分割マスク、セパレータレンズなどが不要であり、製造コストを抑制し得るという利点がある。
加えて、撮像素子3としては、CCDやCMOSなどの撮像素子を広く適用することができ、その素子構造に限定されるものではない。
このような実施形態1によれば、撮像素子3として、従来より用いられている撮像素子をそのまま用いることができ、専用の設計や専用の製造プロセスにより製造される撮像素子である必要がないために、開発コストや製造コストの上昇を抑制することができる。
そして、焦点検出画素以外の撮影画素も備える構成とする場合には、画像の撮影と同時に位相差検出用情報を取得することができる。さらに、取得した位相差検出用情報に基づいて位相差演算部7により位相差を算出することができ、算出された位相差に基づいてデフォーカス量算出部8によりデフォーカス量を算出することができ、デフォーカス量に基づいてフォーカス駆動部9によりレンズ1のフォーカス位置を調整することができる。こうして、位相差に基づく高精度の焦点検出を、画像の撮影と平行して高速に行うことが可能となる。
また、焦点検出画素の近傍に位置する撮影画素の画素値に基づいて、補間部により焦点検出画素の画素値を補間するようにしたために、画素情報の欠落がない撮影画像を得ることができる。
さらに、マイクロレンズ34を備えている撮像素子と視野角制御光学素子21とを組み合わせる構成を採用した場合には、焦点検出画素の集光率を上げて、位相差検出用情報の検出感度を向上することができる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
1…レンズ(結像光学系)
1A…瞳領域(瞳領域A)
1B…瞳領域(瞳領域B)
1S…瞳
2…光学フィルタ(瞳領域制御光学部材)
3…撮像素子
4…撮像部
5…撮像素子駆動部
6…焦点検出画素分離部
7…位相差演算部
8…デフォーカス量算出部
9…フォーカス駆動部
10…補間部
11…画像処理部
21,21v,21h…視野角制御光学素子
21A…第1瞳制御部
21B…第2瞳制御部
21C…第3瞳制御部
21D…第4瞳制御部
22…透明部材
31…半導体基板
32…フォトダイオード
33…遮光マスク
34…マイクロレンズ

Claims (9)

  1. 光学的な被写体像を形成する結像光学系と、
    上記被写体像が形成される撮像面上に複数の画素が配列されていて、該画素により該被写体像を光電変換して出力する撮像素子と、
    上記結像光学系と上記撮像素子との間に配置され、上記結像光学系からの光束を、ある画素列へはある瞳領域の光束として通過させ、該ある画素列と平行となるように該ある画素列の近傍に設けられた他のある画素列へは他のある瞳領域の光束として通過させる瞳領域制御光学部材と、
    を具備したことを特徴とする位相差検出用情報取得装置。
  2. 上記瞳領域制御光学部材は、一対の瞳領域を形成するものであって、第1の瞳領域を形成する第1瞳制御部と、該第1の瞳領域とは異なる第2の瞳領域を形成する第2瞳制御部とを備え、上記撮像面上のあるライン方向に沿って、上記第1瞳制御部と上記第2瞳制御部とを交互に配置したものであることを特徴とする請求項1に記載の位相差検出用情報取得装置。
  3. 上記撮像素子は、上記複数の画素が、上記撮像面上の、あるライン方向と該ライン方向に交差する方向とに配列されたものであり、
    上記瞳領域制御光学部材は、一対の瞳領域を形成するものであって、第1の瞳領域を形成する第1瞳制御部と、該第1の瞳領域とは異なる第2の瞳領域を形成する第2瞳制御部とを備え、上記ライン方向に交差する方向に沿って、上記撮像面の上記ラインに対応するライン単位で第1瞳制御部と第2瞳制御部とを交互に配置したものであることを特徴とする請求項1に記載の位相差検出用情報取得装置。
  4. 上記撮像素子は、上記複数の画素が、上記撮像面上の行方向および列方向に配列されたものであり、
    上記瞳領域制御光学部材は、2対の瞳領域を形成するものであって、一方の対としての行方向位置が異なる第1および第2の瞳領域を形成する行方向に沿った第1瞳制御部および第2瞳制御部と、他方の対としての列方向位置が異なる第3および第4の瞳領域を形成する列方向に沿った第3瞳制御部および第4瞳制御部とを備え、上記行方向に沿ってまたは上記撮像面の上記行に対応する行単位で上記第1瞳制御部と上記第2瞳制御部とを交互に配置するとともに、上記列方向に沿ってまたは上記撮像面の上記列に対応する列単位で上記第3瞳制御部と上記第4瞳制御部とを交互に配置したものであることを特徴とする請求項1に記載の位相差検出用情報取得装置。
  5. 上記撮像素子は、上記瞳領域制御光学部材と上記画素との間に画素毎に配置されたマイクロレンズを備えたものであることを特徴とする請求項1に記載の位相差検出用情報取得装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の位相差検出用情報取得装置と、
    上記撮像素子からの上記ある画素列の出力と上記他のある画素列の出力とに基づいて、該ある画素列に結像された被写体像と、該他のある画素列に結像された被写体像と、の位相差を算出する位相差演算部と、
    を具備したことを特徴とする位相差検出装置。
  7. 請求項6に記載の位相差検出装置を具備し、
    上記瞳領域制御光学部材は、上記撮像素子に配列された複数の画素の内の一部の画素にのみ特定の瞳領域の光束を通過させて、該一部の画素を焦点検出画素として用い得るようにするものであり、
    上記焦点検出画素以外の画素の少なくとも一部は撮影画素であることを特徴とする撮像装置。
  8. 上記結像光学系は、フォーカス位置を調整可能であり、
    上記位相差演算部により算出された位相差に基づいてデフォーカス量を算出するデフォーカス量算出部と、
    上記デフォーカス量に基づき上記結像光学系のフォーカス位置を調整するフォーカス駆動部と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 上記焦点検出画素の画素値を、該焦点検出画素の近傍に位置する上記撮影画素の画素値に基づき補間する補間部をさらに具備したことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
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