JP2012018713A - データ記録方法、光ディスク記録再生装置及び光ディスク - Google Patents

データ記録方法、光ディスク記録再生装置及び光ディスク Download PDF

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Abstract

【課題】有機色素を用いた記録層を備える光ディスクに対して、環境温度にかかわらず適切にデータ記録を行う。
【解決手段】本データ記録方法は、データ記録対象の光ディスクのメディアIDを読み出すステップと、読み出されたメディアIDが波長400乃至410nmの範囲で記録可能な吸収スペクトルを有する有機色素を用いた記録層を備える光ディスクであることを示している場合には、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるトップパルス及びラストパルスにおけるライトパワーPwに対する、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるクーリングパルスにおけるクーリングパルスパワーPcの比率Xが0より大きく且つ0.10以下になるように、ライトパワーPw及びクーリングパルスパワーPcを設定する設定ステップとを含む。
【選択図】図17

Description

本発明は、光ディスクへの記録技術に関する。
追記型ブルーレイディスク(BD−R)等の高密度記録再生用の光ディスクは、光透過性ディスク状基板の一方の面上に、記録層、反射層、及び必要に応じて保護層を形成した構造を有している。また、記録層や反射層が形成されている基板の一方の面にはグルーブと呼ばれる螺旋状又は同心円状の溝が形成され、隣り合うグルーブの間はランドと呼ばれる凸部形状に形成されている。このような高密度記録再生用の光ディスクでは、光ディスク記録再生装置が記録用のレーザを溝に沿ってトラッキングさせながらグルーブ上の記録層に照射して、長さnT(基準のチャンネルクロック周期をTとし、整数n倍の長さをnTとする)のピット(以下、記録マークという)と、長さがnTで当該記録マーク間の部分(以下、スペースという)とを繰り返し形成することにより、データが記録される。また、これらの記録マークやスペースの配列に、光ディスク記録再生装置が再生用のレーザ光を照射して反射光を再生信号に変換することにより、記録したデータが再生される。
また、光ディスクにデータを記録マークやスペースの符号として記録するときに、記録用レーザのパルスは、単一の又は複数の短いパルスを含むパルス列になるように制御される。例えば、長さnTの記録マーク符号のうち、長さ2Tの記録マークのような短い記録マークの場合は単一のパルスパターンを用いることが多い。一方、長さ4T以上の記録マークを書き込む場合は複数の短い分割パルスパターンを用いることが多い。このように記録用レーザのパルスを変調波形で出力して、光ディスクの記録面上における熱蓄積や熱拡散の影響を抑制することにより記録精度を更に向上させる。このような記録用レーザの照射条件をライトストラテジ又は単にストラテジと呼ぶ。
無機材料を用いた追記型の高密度記録再生用の光ディスクについては、従来どおりのライトストラテジで記録を行うと、アシンメトリ値(RF信号における最短記録マーク及び最短スペースと最長記録マーク及び最長スペースとの振幅の対称性を表す評価指標。β値でもよい。)は、メインパワー(ライトパワーとも呼ぶ)Pwが増加するにつれてほぼ線形に増加する場合がほとんどである。従って、例えばOPC(Optimum Power Control)やWOPC(Walking OPC)などにおいて、アシンメトリ値を評価指標としてメインパワーPwの制御を行って、記録材料の膜厚、反射膜厚、板厚、反り等のディスク内外差による外乱や、レーザダイオードの温度変化やサーボ動作等のドライブの外乱に対処できる。
一方、波長400乃至410nmの範囲で記録可能な吸収スペクトルを有する有機材料を用いた記録層を備える追記型の高密度記録再生用の光ディスクに対して、従来どおりのストラテジ等で記録を行うと、DC(Data to Clock)ジッタ(以下、DCJと記す場合もある)については、メインパワーPwに対して、値は異なるが無機材料の場合と同様にほぼ2次関数のようなカーブが得られる。しかしながら、アシンメトリ値については、無機材料を用いた時のような線形性は得られない。すなわち、アシンメトリ値(又はβ値)では、適切なメインパワーPwが設定されているか否かを判断することができないことになってしまう。
このような問題については、特開2009−295242号公報でも触れられている。そして、この公報では、有機色素を用いた記録層を備える光ディスクに対して使用すべきライトストラテジの設定例を示している。
特開2009−295242号公報
しかしながら、上記公報では、データ記録時における環境温度については考察されていない。従って、高温時や低温時に規格上確保すべき特性を、確保できない可能性がある。
従って、本発明の目的は、有機色素を用いた記録層を備える光ディスクに対して、環境温度にかかわらず適切にデータ記録を行うための技術を提供することである。
本データ記録方法は、(A)データ記録対象の光ディスクのメディアIDを読み出すステップと、(B)読み出されたメディアIDが波長400乃至410nmの範囲で記録可能な吸収スペクトルを有する有機色素を用いた記録層を備える光ディスクであることを示している場合には、(b1)キャッスル型の記録パルス波形に含まれるトップパルス及びラストパルスにおけるライトパワーPwに対する、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるクーリングパルスにおけるクーリングパルスパワーPcの比率Xが0より大きく且つ0.10以下になるように、ライトパワーPw及びクーリングパルスパワーPcを設定する設定ステップとを含む。
比率Xを上記のような範囲に設定することによって、規格上求められている温度範囲において、同じく規格上求められている特性を確保できるようになる。
また、上で述べた設定ステップが、(b2)キャッスル型の記録パルス波形に含まれる中間パルスにおける中間バイアスパワーPmに対する、ライトパワーPwの比率Yが1.4以上2.1未満となるように、且つ(b3)ライトパワーPwに対する、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるスペース形成パルスにおけるスペース形成パワーPsの比率Zが0.16より大きく0.31未満となるように、中間バイアスパワーPm及びスペース形成パワーPsを設定するステップをさらに含む場合もある。これによって、ライトパワーPwに対するアシンメトリ値又はβ値の線形性が確保できるようになる。
さらに、上で述べた設定ステップが、(b4)キャッスル型の記録パルス波形に含まれる中間パルスにおける中間バイアスパワーPmに対する、ライトパワーPwの比率Yが1.4以上2.1未満となるように、且つ(b5)中間バイアスパワーPmに対する、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるスペース形成パルスにおけるスペース形成パワーPsの比率Zが0.25より大きく0.48未満となるように、中間バイアスパワーPm及びスペース形成パワーPsを設定するステップをさらに含む場合もある。このような設定の場合においても、ライトパワーPwに対するアシンメトリ値又はβ値の線形性が確保できるようになる。
また、本発明の一態様に係る光ディスクは、波長400乃至410nmの範囲で記録可能な吸収スペクトルを有する有機色素を用いた記録層を備える光ディスクであって、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるトップパルス及びラストパルスにおけるライトパワーPwに対する、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるクーリングパルスにおけるクーリングパルスパワーPcの比率Xが0より大きく且つ0.1以下となるような、ライトパワーPw及びクーリングパルスパワーPcについての設定データが記録されているものである。
これによって、古い光ディスク記録再生装置においても、適切なライトストラテジで適切なデータ記録を行うことができるようになる。
上記光ディスクには、キャッスル型の記録パルス波形に含まれる中間パルスにおける中間バイアスパワーPmに対する、ライトパワーPwの比率Yが1.4以上2.1未満となり、且つライトパワーPwに対する、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるスペース形成パルスにおけるスペース形成パワーPsの比率Zが0.16より大きく0.31未満となるような、中間バイアスパワーPm及びスペース形成パワーPsについての設定データがさらに記録されている場合もある。
上記光ディスクには、キャッスル型の記録パルス波形に含まれる中間パルスにおける中間バイアスパワーPmに対する、ライトパワーPwの比率Yが1.4以上2.1未満となり、且つ中間バイアスパワーPmに対する、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるスペース形成パルスにおけるスペース形成パワーPsの比率Zが0.25より大きく0.48未満となるような、中間バイアスパワーPm及びスペース形成パワーPsについての設定データがさらに記録されている場合もある。
本発明のデータ記録方法をプロセッサに実行させるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブル・ディスク、CD−ROMなどの光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置若しくはプロセッサの不揮発性メモリに格納される。なお、処理途中のデータについては、プロセッサのメモリ等の記憶装置に一時保管される。
本発明によれば、有機色素を用いた記録層を備える光ディスクに対して、環境温度にかかわらず適切にデータ記録を行うことができるようになる。
図1は、光ディスクの断面図である。 図2は、他の光ディスクの断面図である。 図3(a)乃至(c)は、キャッスル型の記録パルスの波形を説明するための図である。 図4は、Pw/Pm及びPs/Pwの許容範囲を表すテーブルを示す図である。 図5は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図6は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図7は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図8は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図9は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図10は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図11は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図12は、Pw/Pm及びPs/Pmの許容範囲を表すテーブルを示す図である。 図13は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図14は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図15は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図16は、実施の形態の理論に係る条件の検証内容を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態における機能ブロック図である。 図18は、本発明の実施の形態における処理フローを示す図である。 図19は、光ディスク上のデータ構造を示す図である。
[実施の形態で用いられる光ディスク]
図1に本実施の形態で用いられる光ディスクの断面図を示す。本実施の形態に係る光ディスクは、例えば記録層に有機色素を使用した追記型有機ブルーレイディスク(以下「有機BD−R」と呼ぶ。)である。有機BD−R1011は、円盤状の基板1002のグルーブ1007が形成された側の面に反射層1003、記録層1004、保護層1005、カバー層1006が順次形成されている。もしくは図2に示すように、保護層1005のレーザ光照射面側に接着層1006aを介してカバー層1006bが貼り付けられている。このような有機BD−R1011において、基板1002にスパイラル状に形成されたグルーブ1007と他のグルーブ1007との間に形成されている部分が、ランド1008である。
レーザ光照射面側から見てグルーブ1007上の記録層1004に向けてレーザ光を照射することにより記録が行われる。ランド1008に沿ってグルーブ1007に記録が行われた有機DB−R1011の再生は、ランド1008に沿ってグルーブ1007にレーザ光を照射し、その反射光を読み取って記録信号を再生することにより行われる。なお、データ記録用のレーザ光が照射されていない部分の反射率は低く(Low)、データ記録用のレーザ光が照射された部分の反射率は高く(High)なるので、本有機BD−R1011はLow-to-High(LtH)型の光ディスクである。但し、逆のHigh-to-Low(HtL)型の光ディスクであってもよい。
本実施の形態においては、短波長レーザを用いてデータ記録を行う。この短波長レーザの波長は405nmでもよいがさらに広い範囲の405nm前後、例えば、400乃至410nmでもよい。
さらに、有機BD−R1011の記録層1004には、上記のような短波長レーザに反応する例えば以下に示すような有機色素を用いることができる。
Figure 2012018713
なお。Mは周期表7A族、8族、1B族、2B族から選ばれる2価の金属であり、特にニッケル、コバルト、銅、亜鉛、マンガン、鉄が好ましい。Aは含窒素複素芳香環を形成し、Bは飽和または不飽和の5員環(5角形)乃至7員環(7角形)の炭化水素環もしくは複素環の縮合環を有する構造を形成する。
[実施の形態の理論]
図3にキャッスル型の記録パルス(Write Pulse)の波形を模式的に示す。キャッスル型の記録パルスは、例えば1倍速記録の4倍以上の記録速度で記録する場合に用いられる。キャッスル型の記録パルスとは、スペース形成パルス20とトップパルス21と中間パルス22とラストパルス23とクーリングパルス24とから形成されており、記録するマーク長によって使用されるパルスが異なっている。最短マーク長(ここでは2T)ではスペース形成パルス20とトップパルス21とクーリングパルス24からなる。2Tより長いマーク長において中間パルス22が用いられ、4T以上ではラストパルス23も用いる。図3(c)において、縦軸は振幅を表し、横軸は時間を表す。そして、この図3(c)において、スペース形成時にはスペース形成パルス20としてスペース形成に必要な記録パワーであるスペース形成パワーPsが用いられ、マーク形成時にはライトパワーPwが用いられ、3T以上のマークでトップパルス21以降の中間パルス22には中間バイアスパワーPmが用いられ、マークの最後のパルスの後の下向きのパルスであるクーリングパルス24にはクーリングパルスパワーPcが用いられる。また、ラストパルス23においても、ライトパワーPwが用いられる。なお、再生時のレーザパワーは、リードパワーPrとして図3(c)にも示されている。
なお、図3(a)は、記録データ(2Tマーク(P2T)及び8Tマーク(P8T))を表し、図3(b)は、クロック信号波形を表す。
本実施の形態によれば、波長400乃至410nmの範囲で記録可能な吸収スペクトルを有する、上で述べたような有機色素を用いた記録層を備える光ディスクに対してデータ記録を行う場合、スペース形成パワーPs及び中間バイアスパワーPmをライトパワーPwに対して所定の関係を満たすように調整することによって、記録品位を保持しつつ、ライトパワーPwに対してアシンメトリ値やβ値が線形性を有するようになる。さらに、データ記録時の環境温度は変動するが、以下で述べるようにクーリングパルスパワーPcを調整することによって、規格上対応することが求められている温度範囲において環境温度の変動にも対処できるようになる。
以下、スペース形成パワーPs、中間バイアスパワーPm、ライトパワーPw及びクーリングパルスパワーPcをどのように調整すべきかについて、図4乃至図16を用いて説明する。なお、説明の都合上、スペース形成パワーPs、中間バイアスパワーPm及びライトパワーPwの設定について先に述べる。
図4に示すテーブルにおいて、縦軸はPw/Pmの値の列を表し、横軸はPs/Pwの値の列を表す。図4のテーブルにおいて、○印がプロットされた点におけるPw/Pm値及びPs/Pw値の組み合わせは、DCJが7%未満という基準を満たし且つアシンメトリ値とライトパワーPwとの間に所定以上の傾きを有する線形特性が得られることが検証されたことを表している。同様に、×印がプロットされた点におけるPw/Pm値及びPs/Pw値の組み合わせは、上で述べた条件が満たされないことが検証されたことを表している。これらをまとめると、太点線Aで囲まれた範囲が、図4のテーブルで表される平面において上記条件を満たす範囲と考えられる。太点線Aで囲まれた範囲は、1.4≦Pw/Pm<2.1且つ0.16<Ps/Pw<0.31である。
以下、図4で示した範囲B乃至Eでの具体的な検証内容を図5乃至図11を用いて説明する。まず、図5を用いて範囲Bにおける検証内容を示す。図5は、Pw/Pm=1.4に固定して、Ps/Pwを変化させた際の、ライトパワーPwとDCJとの関係と、ライトパワーPwとアシンメトリ値(Asym)との関係とを表している。すなわち、図5において、左側の縦軸はDCJ[%]を表し、右側の縦軸はアシンメトリ値[%]を表し、横軸はライトパワーPwを表す。図5において水平の通常点線は、DCJ[%]が7%という規格上の基準に相当する線を表す。従って、この水平の通常点線を上回る場合には、規格を満たさないことになる。Ps/Pw=0.23についてのDCJのカーブは、基準値未満の範囲が十分あり、アシンメトリ値とライトパワーPwとの関係を表すカーブは十分な傾きを有する。また、Ps/Pw=0.18についてのDCJのカーブは、基準値以下の部分があり、アシンメトリ値とライトパワーPwとの関係を表すカーブは十分な傾きを有する。しかしながら、Ps/Pw=0.16についてのDCJのカーブは、基準を超えてしまっている。よって、Pw/Pm=1.4且つPs/Pw=0.16については採用できない。
次に、図6を用いて範囲Cにおける検証内容を示す。図6は、Pw/Pm=1.6に固定して、Ps/Pwを変化させた際の、ライトパワーPwとDCJとの関係と、ライトパワーPwとアシンメトリ値(Asym)との関係とを表している。グラフの構成自体は図5と図6は同じである。図6において水平の通常点線は、DCJ[%]が7%という規格上の基準に相当する線を表し、水平の太点線は、アシンメトリ値の規格上の基準を表している。従って、DCJが水平の通常点線を上回る場合には規格を満たさないことになり、また、アシンメトリ値が水平の太点線を上回る場合には、規格を満たさないことになる。図6に示されたPs/Pw=0.23、Ps/Pw=0.29及びPs/Pw=0.31のいずれの場合も、DCJのカーブは、基準値未満の範囲が十分あり問題ない。一方、アシンメトリ値とライトパワーPwとの関係を表すカーブは、Ps/Pw=0.23及びPs/Pw=0.29の場合はアシンメトリ値の基準以下であり、且つ十分な傾きを有する。しかしながら、Ps/Pw=0.31の場合には、アシンメトリ値の基準を超える部分があり、傾きも十分ではない。よって、Pw/Pm=1.6且つPs/Pw=0.31については採用できない。
次に、図7を用いて範囲Dにおける検証内容を示す。図7は、Ps/Pw=0.20に固定して、Pw/Pmを変化させた際の、ライトパワーPwとDCJとの関係と、ライトパワーPwとアシンメトリ値(Asym)との関係とを表している。グラフの構成自体及び基準値は図5と図7は同じである。図7に示されたPw/Pm=1.9及びPw/Pm=2.0の場合、DCJのカーブは、基準値未満の範囲が十分あり問題ない。しかし、Pw/Pm=2.1の場合、DCJのカーブは、基準値を超えている。また、アシンメトリ値とライトパワーPwとの関係を表すカーブは、Pw/Pm=1.9、Pw/Pm=2.0及びPw/Pm=2.1のいずれの場合にも、十分な傾きを有している。このように、DCJの値に基づき、Ps/Pw=0.20且つPw/Pm=2.1については採用できない。
次に、図8を用いて範囲Eにおける検証内容を示す。図8は、Ps/Pw=0.25に固定して、Pw/Pmを変化させた際の、ライトパワーPwとDCJとの関係と、ライトパワーPwとアシンメトリ値(Asym)との関係とを表している。グラフの構成自体及び基準値は図5と図8は同じである。図8に示されたPw/Pm=1.4及び1.6の場合、DCJのカーブは、基準値未満の範囲が十分あり問題ない。アシンメトリ値とライトパワーPwとの関係を表すカーブも、Pw/Pm=1.4及び1.6の場合には、十分な傾きを有している。しかし、Pw/Pm=1.3の場合、DCJのカーブは、ほとんど基準を超えているので、Ps/Pw=0.25且つPw/Pm=1.3については採用できない。
以上のように、図4の太点線の範囲Aに、Ps/Pwの値及びPw/Pmの値が入るようにすれば、規格の要件を満たしつつ、ライトパワーPwとアシンメトリ値との関係が所定以上の傾きを有する直線で表されるようになる。
より具体的には、以下で述べるように、最適ライトパワーPwがOPC等で求められると、上で述べた範囲に属するPs/Pw及びPw/Pmの値に基づき、スペースパワーPs及び中間バイアスパワーPmが設定されるようになる。
さらに、環境温度を考慮すると、クーリングパルスパワーPcを以下に述べるように調整する。
前提として、クーリングパルスパワーPcは、ライトパワーPwに対する比として設定され、ライトパワーPwが変動すると、クーリングパルスパワーPcも変動する。図9に示すように、規格では、最適ライトパワーPwに対する設定ライトパワーPwの比率が0.9から1.1、すなわち最適ライトパワーPwからプラスマイナス10%の変動があっても、縦軸方向に表されている2×10-4以下というSER(Soft Error Rate)の基準を満たす必要がある。そうすると、クーリングパルスパワーPcについてもプラスマイナス10%の変動に対処できなければならない。なお、図9は、25℃での測定結果を表している。
そこで、高温時(50℃)と低温時(0℃)とで、Pc/Pwを変動させつつSERを測定すると図10及び図11に示すような結果を得た。図10及び図11共に、縦軸はSERを表し、横軸はPc/Pwを表す。図10は高温時の測定結果を表しており、Pc/Pwの値が小さいほどSERは低い値(すなわち良い値)を示すことが分かる。しかし、高温時にはPc/Pw=0.15であっても、2×10-4以下というSERの基準を満たしている。一方、低温時には、Pc/Pw=0.10程度でSERの規格値近くまで上昇してしまっている。
このように低温時の方がPc/Pwの値を上げたときに早く規格値に達してしまうのは、最適ライトパワー値の違いにあると考えられる。上で述べたような光ディスクでは、有機色素の屈折率や減衰率の変化だけでなく、有機色素の反応時の熱による変形も利用している。高温時には、変形を起こす層(例えば接着層1006a。接着層1006aが存在しない場合(例えば図1)にはカバー層1006など。)が柔らかくなっているため、小さいライトパワーPwで変形を起こし、マークを形成することができる。一方、低温環境では変形を起こす層が固くなっているため変形が起こりにくく、通常よりもライトパワーPwを上げる場合が多い。クーリングパルスパワーPcはライトパワーPwの比として制御されているため、同じ比率でも最適ライトパワーが高い低温環境では、クーリングパルスパワーPcも結果として高く設定されてしまう。その中で+10%までライトパワーPwを上昇させた場合、全体の熱量がかかりすぎてしまい、マーク終端部の放熱が間に合わずマークが歪んでしまうため、低温時のPc/Pwの上限が低く抑えられるものと考えられる。
このように、低温時のことを考慮すれば、Pc/Pwは、0より大きく0.10以下に設定することによって、SERを規格値以下に抑えることができる。なお、「Pc/Pwは、0より大きく」とは、記録用レーザが照射できる最小値によって決まることを意味する。理由として、0と設定した場合、レーザが照射されないためサーボが外れてしまい、記録が停止してしまう危険性がある。すなわち、記録用レーザの出力を0(=Pc)とはならず、Pcは0ではないが極めて0に近い出力で照射することを指す。このためPc/Pw=0を含んでいないことを指す。
図4では、ライトパワーPwをベースにPw/PmとPs/Pwとから許容される範囲が規定されているが、例えば中間バイアスパワーPmをベースにPw/PmとPs/Pmとから許容される範囲を特定しても良い。以下、このような場合について図12乃至図16を用いて説明する。
図12に示すテーブルにおいて、縦軸はPw/Pmの値の列を表し、横軸はPs/Pmの値の列を表す。図12のテーブルにおいて、○印がプロットされた点におけるPw/Pm値及びPs/Pm値の組み合わせは、DCJが7%未満という基準を満たし且つアシンメトリ値とライトパワーPwとの間に所定以上の傾きを有する線形特性が得られることが検証されたことを表している。同様に、×印がプロットされた点におけるPw/Pm値及びPs/Pm値の組み合わせは、上で述べた条件が満たされないことが検証されたことを表している。これらをまとめると、太点線Fで囲まれた範囲が、図12のテーブルで表される平面において上記条件を満たす範囲と考えられる。太点線Fで囲まれた範囲は、1.4≦Pw/Pm<2.1且つ0.25<Ps/Pm<0.48である。なお、図12において横軸の刻みが不規則なのは、縦列が検証実施の単位を示しているためである。
以下、図12で示した範囲G乃至Jでの具体的な検証内容を図13乃至図16を用いて説明する。まず、図13を用いて範囲Gにおける検証内容を示す。図13は、Pw/Pm=1.4に固定して、Ps/Pmを変化させた際の、ライトパワーPwとDCJとの関係と、ライトパワーPwとアシンメトリ値(Asym)との関係とを表している。すなわち、図13において、左側の縦軸はDCJ[%]を表し、右側の縦軸はアシンメトリ値[%]を表し、横軸はライトパワーPwを表す。図13において水平の通常点線は、DCJ[%]が7%という規格上の基準に相当する線を表す。従って、水平の通常点線を上回る場合には、規格を満たさないことになる。Ps/Pm=0.32についてのDCJのカーブは、基準値未満の範囲が十分あり、アシンメトリ値とライトパワーPwとの関係を表すカーブは十分な傾きを有する。また、Ps/Pm=0.25についてのDCJのカーブは、基準値以下の部分が少ないが一応確保されており、アシンメトリ値とライトパワーPwとの関係を表すカーブも十分な傾きを有する。しかしながら、Ps/Pm=0.22についてのDCJのカーブは、基準を超えてしまっているので、Pw/Pm=1.4且つPs/Pm=0.22については採用できない。
次に、図14を用いて範囲Hにおける検証内容を示す。図14は、Pw/Pm=1.6に固定して、Ps/Pmを変化させた際の、ライトパワーPwとDCJとの関係と、ライトパワーPwとアシンメトリ値(Asym)との関係とを表している。グラフの構成自体は図13と図14は同じである。図14において水平の通常点線は、DCJ[%]が7%という規格上の基準に相当する線を表し、水平の太点線は、アシンメトリ値の規格上の基準を表している。従って、DCJが水平の通常点線を上回る場合には規格を満たさないことになり、また、アシンメトリ値が太点線を上回る場合には、規格を満たさないことになる。図14に示されたPs/Pm=0.37、Ps/Pm=0.46及びPs/Pm=0.50のいずれの場合も、DCJのカーブは、基準値未満の範囲が十分あり問題ない。一方、アシンメトリ値とライトパワーPwとの関係を表すカーブは、Ps/Pm=0.37及びPs/Pm=0.46の場合はアシンメトリ値の基準以下であり、十分な傾きを有する。しかしながら、Ps/Pm=0.50の場合には、アシンメトリ値の基準を超える部分が範囲が広く、傾きも十分ではないので、Pw/Pm=1.6且つPs/Pm=0.50については採用できない。
次に、図15を用いて範囲Iにおける検証内容を示す。図15は、Ps/Pm=0.42とPw/Pm=1.8の組み合わせ、Ps/Pm=0.46とPw/Pm=2.0の組み合わせ、Ps/Pm=0.48とPw/Pm=2.1の組み合わせについて、ライトパワーPwとDCJとの関係と、ライトパワーPwとアシンメトリ値(Asym)との関係とを表している。グラフの構成自体及び基準値は図13と図15は同じである。図15に示されたPs/Pm=0.42とPw/Pm=1.8の組み合わせの場合、DCJのカーブは、基準値未満の範囲が十分あり問題ない。また、アシンメトリ値の線形性についても問題ない。同様に、Ps/Pm=0.46とPw/Pm=2.0の組み合わせの場合、DCJのカーブは、ぎりぎりではあるが基準値未満に収まっており問題ない。また、アシンメトリ値の線形性についても問題ない。しかし、Ps/Pm=0.48とPw/Pm=2.1の組み合わせについては、DCJのカーブは、基準値を超えてしまっている。従って、Ps/Pm=0.48とPw/Pm=2.1については採用できない。
次に、図16を用いて範囲Jにおける検証内容を示す。図16は、Ps/Pm=0.32とPw/Pm=1.3の組み合わせ、Ps/Pm=0.35とPw/Pm=1.4の組み合わせ、Ps/Pm=0.40とPw/Pm=1.6の組み合わせについて、ライトパワーPwとDCJとの関係と、ライトパワーPwとアシンメトリ値(Asym)との関係とを表している。グラフの構成自体及び基準値は図13と図16は同じである。Ps/Pm=0.32とPw/Pm=1.3の組み合わせについては、DCJの基準を満たしておらず、採用できない。Ps/Pm=0.35とPw/Pm=1.4の組み合わせについては、DCJのカーブは、基準値未満の範囲がある程度あり問題ない。また、アシンメトリ値の線形性についても問題ない。同様に、Ps/Pm=0.40とPw/Pm=1.6の組み合わせについては、DCJのカーブは、基準値未満の範囲がある程度問題ない。また、アシンメトリ値の線形性についても問題ない。このように、Ps/Pm=0.32とPw/Pm=1.3の組み合わせについては採用できない。
以上のように、図12の太点線の範囲Fに、Ps/Pmの値及びPw/Pmの値が入るようにすれば、規格の要件を満たしつつ、ライトパワーPwとアシンメトリ値との関係が所定以上の傾きを有する直線で表されるようになる。
なお、図12乃至図16で示した場合においても、ライトパワーPwを最適化してから、それに応じて中間バイアスパワーPmを決定し、さらに当該中間バイアスパワーPmからスペース形成パワーPsを決定する。但し、ライトパワーPwを基準にする場合には、Pm/Pwに上で述べた範囲内で決定されたPs/Pmを乗ずればPs/Pwが算出できるので、この値Ps/Pwが予め設定されており、この値Ps/Pwに基づき最適ライトパワーPwに対するスペースパワーPsを算出する場合もある。
なお、環境温度については、図12の例についての図4の例と同様に、クーリングパルスパワーPcを設定することによって対処可能である。
[実施の形態]
本発明の実施の形態におけるドライブ・システムの機能ブロック図を図17を用いて説明する。本発明の実施の形態に係るドライブ・システムは、光ディスク記録再生装置100と、テレビ受像器などの表示部とリモートコントローラなどの操作部とを含む入出力システム(図示せず)とを含む。
光ディスク記録再生装置100は、(A)処理途中のデータ、処理結果のデータ、処理における参照データなどを格納するメモリ127と、(B)以下で説明する処理を行わせるためのプログラムが記録されるメモリ回路126を含むCPU(中央演算装置:Central Processing Unit。プロセッサとも呼ぶ。)などを有する制御回路125と、(C)入出力システムとのインターフェースであるインターフェース部(I/F)128と、(D)再生信号であるRF信号の最大振幅レベル又は最小振幅レベル等を検出する特性値検出部124と、(E)符号間干渉が残る不完全な周波数レスポンスに対して、nTマークの長さ方向の中央位置の振幅レベルがピーク値となり、中央位置から離れるに従って隣接のnTスペースの影響を受ける振幅レベルの値を、例えば0乃至6の7レベルの比率に等化させる等化器131と、(F)等化器131で波形等化された再生RF信号から最も確からしい標準符号系列に復号するデータ復調回路123と、(G)ピックアップ部110と、(H)制御回路125から出力される記録すべきデータに対して所定の変調を行い、レーザ・ダイオード(LD)ドライバ121に出力するデータ変調回路129と、(I)LDドライバ121と、(J)光ディスク150の回転制御部及びモータ並びにピックアップ部110用のサーボ制御回路132等を含む。なお、光ディスク記録再生装置100は、図示しないが、表示装置やパーソナルコンピュータに接続され、場合によってはネットワークに接続して1又は複数のコンピュータなどと通信を行う場合もある。
また、ピックアップ部110は、対物レンズ114と、ビームスプリッタ116と、検出レンズ115と、コリメートレンズ113と、LD111と、フォトディテクタ(PD)112とを含む。ピックアップ部110では、サーボ制御回路132の制御に応じて図示しないアクチュエータが動作し、フォーカス及びトラッキングが行われる。
制御回路125は、メモリ127、特性値検出部124、I/F128、LDドライバ121、データ復調回路123、データ変調回路129、サーボ制御回路132、図示しない回転制御部などに接続されている。また、特性値検出部124は、PD112、制御回路125などに接続されている。LDドライバ121は、データ変調回路129、制御回路125及びLD111に接続されている。制御回路125は、I/F128を介して入出力システムにも接続されている。
次に、光ディスク150に対してデータを記録する場合における処理の概要を説明する。まず、制御回路125は、データ変調回路129に、光ディスク150に記録すべきデータに対して所定の変調処理を実施させ、データ変調回路129は変調処理後のデータをLDドライバ121に出力する。LDドライバ121は、指定の記録条件(ストラテジデータ等)に従って、受信したデータでLD111を駆動してレーザ光を出力させる。レーザ光は、コリメートレンズ113、ビームスプリッタ116、対物レンズ114を介して光ディスク150に照射され、光ディスク150にマークとスペースを形成する。
また、光ディスク150に記録されたデータを再生する場合における処理の概要を説明する。制御回路125からの指示に従ってLDドライバ121は、LD111を駆動してレーザ光を出力させる。レーザ光は、コリメートレンズ113、ビームスプリッタ116、対物レンズ114を介して光ディスク150に照射される。光ディスク150からの反射光は、対物レンズ114、ビームスプリッタ116、検出レンズ115を介してPD112に入力される。PD112は、光ディスク150からの反射光を電気信号に変換し、特性値検出部124等に出力する。等化器131及びデータ復調回路123等は、出力された再生信号に対して所定の復号処理を行い、復号されたデータを制御回路125及びI/F128を介して、入出力システムの表示部に出力して、再生データを表示させる。特性値検出部124は、通常の再生では用いられない。
次に、光ディスク記録再生装置100のデータ記録動作の詳細について図18を用いて説明する。まず、制御回路125は、光ディスク150に記録されているメディアIDをPD112、等化器131及びデータ復調回路123を介して再生することによって読み出す(ステップS1)。また、制御回路125は、例えばI/F128を介してユーザによって設定された記録速度のデータを取得する(ステップS3)。そして、制御回路125は、取得された記録速度及び読み出されたメディアIDに対応するストラテジデータを、メモリ127等から読み出し、LDドライバ121に設定する(ステップS5)。
メモリ127ではなく、光ディスク150に記録されている場合には、ストラテジデータを光ディスク150から読み出す。記録速度が4倍速以上である場合であって且つ波長400乃至410nmの範囲で記録可能な吸収スペクトルを有する有機色素を用いた記録層を有する光ディスクについてのメディアIDが読み出された場合には、本ステップでは、ライトパワーPwの初期値と、本実施の形態の理論の欄で述べたような条件に従ってメモリ127又は光ディスク150に記録されている、Pwに対するPs比率、Pm比率及びPc比率を用いて、ライトパワーPwの初期値から決定される中間バイアスパワーPm、スペース形成パワーPs及びクーリングパルスパワーPcが、LDドライバ121に設定される。
そして、制御回路125等は、ライトパワーPwを最適化する周知の処理を実施する(ステップS7)。なお、この際特性値検出部124は、アシンメトリ値又はβ値を算出するための特性値を検出し、制御回路125に出力する。制御回路125では、アシンメトリ値又はβ値を算出して、最適なライトパワーPwを算出する。本ステップで利用可能な最適化手法は多数存在しており、何れの方法を用いても良い。
その後、制御回路125は、ステップS7で算出された最適化されたライトパワーPwと、本実施の形態の理論の欄で述べたような条件に従ってメモリ127又は光ディスク150に記録されている、Pwに対するPs比率、Pm比率及びPc比率を用いて、最適ライトパワーPwに対する中間バイアスパワーPm、スペース形成パワーPs及びクーリングパルスパワーPcの最適値を算出した上でLDドライバ121に設定し、データ記録を実施する(ステップS9)。
このような処理を実施することによって、実施の形態の理論の欄で述べたような効果を得ることができる。さらにWOPC(Walking Optimum Power Control)やROPC(Running OPC)等においてもライトパワーPwの制御を適切に行うことができ、この最適化されたライトパワーPwに対する中間バイアスパワーPm、スペース形成パワーPs及びクーリングパルスパワーPcも設定されるようになる。そして、環境温度の変化にも十分対処可能な形でデータ記録が行われるようになる。
なお、実施の形態の理論の欄で述べたような条件そのものや条件を満たすPw、Pm、Ps及びPcの設定データは、メモリ127に格納される場合もあれば、光ディスク150に格納される場合もある。光ディスク150に保持させる場合には、図19に示すようなLead−in領域の中に保持しておく。Lead−in領域には、PIC(Permanent Information & Control Data)領域170、INFO領域、OPC領域が含まれる。例えば、PIC170に、実施の形態の理論の欄で述べたような条件そのものや条件を満たす、Pwに対するPm比率、Ps比率、Pc比率などを保持しておく。なお、BCA、DATA領域、Lead−out領域は従来と同じである。
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図17の機能ブロック図は、実施の形態を説明するために示したもので、必ずしも実際の回路やモジュール構成と一致しない場合もある。また、処理フローについても処理結果が同じであれば処理順番を入れ替えたり、並列に実行するようにしても良い。
100 光ディスク記録再生装置
110 ピックアップ部 111 LD
112 PD 113 コリメートレンズ
114 対物レンズ 115 検出レンズ
116 ビームスプリッタ 121 LDドライバ
123 データ復調回路 124 特性値検出部
125 制御回路 126 メモリ回路
127 メモリ 128 I/F 129 データ変調回路
131 等化器 132 サーボ制御回路
150 光ディスク

Claims (7)

  1. データ記録対象の光ディスクのメディアIDを読み出すステップと、
    読み出されたメディアIDが波長400乃至410nmの範囲で記録可能な吸収スペクトルを有する有機色素を用いた記録層を備える光ディスクであることを示している場合には、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるトップパルス及びラストパルスにおけるライトパワーPwに対する、前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれるクーリングパルスにおけるクーリングパルスパワーPcの比率Xが0より大きく且つ0.1以下になるように、前記ライトパワーPw及び前記クーリングパルスパワーPcを設定する設定ステップと、
    を含むデータ記録方法。
  2. 前記設定ステップが、
    前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれる中間パルスにおける中間バイアスパワーPmに対する、前記ライトパワーPwの比率Yが1.4以上2.1未満となるように、且つ前記ライトパワーPwに対する、前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれるスペース形成パルスにおけるスペース形成パワーPsの比率Zが0.16より大きく0.31未満となるように、前記中間バイアスパワーPm及び前記スペース形成パワーPsを設定するステップ、
    をさらに含む請求項1記載のデータ記録方法。
  3. 前記設定ステップが、
    前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれる中間パルスにおける中間バイアスパワーPmに対する、前記ライトパワーPwの比率Yが1.4以上2.1未満となるように、且つ前記中間バイアスパワーPmに対する、前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれるスペース形成パルスにおけるスペース形成パワーPsの比率Zが0.25より大きく0.48未満となるように、前記中間バイアスパワーPm及び前記スペース形成パワーPsを設定するステップ、
    をさらに含む請求項1記載のデータ記録方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つ記載のデータ記録方法をプロセッサに実行させるためのプログラム。
  5. データ記録対象の光ディスクのメディアIDを読み出す手段と、
    読み出されたメディアIDが波長400乃至410nmの範囲で記録可能な吸収スペクトルを有する有機色素を用いた記録層を備える光ディスクであることを示している場合には、キャッスル型の記録パルス波形に含まれるトップパルス及びラストパルスにおけるライトパワーPwに対する、前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれるクーリングパルスにおけるクーリングパルスパワーPcの比率Xが0より大きく且つ0.1以下になるように、前記ライトパワーPw及び前記クーリングパルスパワーPcを設定する設定手段と、
    を有する光ディスク記録再生装置。
  6. 前記設定手段が、
    前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれる中間パルスにおける中間バイアスパワーPmに対する、前記ライトパワーPwの比率Yが1.4以上2.1未満となるように、且つ前記ライトパワーPwに対する、前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれるスペース形成パルスにおけるスペース形成パワーPsの比率Zが0.16より大きく0.31未満となるように、前記中間バイアスパワーPm及び前記スペース形成パワーPsをさらに設定する、
    請求項5記載の光ディスク記録再生装置。
  7. 前記設定手段が、
    前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれる中間パルスにおける中間バイアスパワーPmに対する、前記ライトパワーPwの比率Yが1.4以上2.1未満となるように、且つ前記中間バイアスパワーPmに対する、前記キャッスル型の記録パルス波形に含まれるスペース形成パルスにおけるスペース形成パワーPsの比率Zが0.25より大きく0.48未満となるように、前記中間バイアスパワーPm及び前記スペース形成パワーPsをさらに設定する、
    請求項5記載の光ディスク記録再生装置。
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