JP2012018053A - 分光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易なフィルタ構成で透過波長帯域幅の可変範囲を広げることが可能な分光装置を提供すること。
【解決手段】この光源装置1は、入射光L2の光路上に直列に並んで設けられた2つのフィルタ回転体8A,8Bを備えており、フィルタ回転体8A,8Bは、入射光L2を入射光の入射角に応じた波長範囲で選択的に透過させるフィルタ81a〜81hと、フィルタ81a〜81hを、入射光の入射角が変更可能なように支持する回転テーブル80とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定波長域の光を選択する分光装置に関するものであり、特に誘電体薄膜干渉フィルタを内蔵する分光装置に関する。
従来から、屈折率の異なる誘電体薄膜を交互に積層し、その中間のキャビティ層を中間の屈折率を有する誘電体薄膜で形成される干渉フィルタを利用した分光装置が知られている(下記特許文献1参照。)。この分光装置は、回動自在に設けられた干渉フィルタを有し、平行光線を干渉フィルタに入射させる際に干渉フィルタに対する入射角を変化させることによって透過波長を連続的に変化させている。
同様な構成を有するものとして、誘電体多層膜フィルタが設けられた回転テーブルを回転させることによって誘電体多層膜フィルタに対する平行光の入射角度を制御することによって、入射角度に応じた波長可変性を実現する波長可変フィルタが知られている(下記特許文献2参照。)。この波長可変フィルタは、回転テーブル上に4つのフィルタが回転対称に配置された構成を採用することにより、より広い波長範囲を持つ透過光の出力を実現している。
特開昭62−22034号公報 特開2004−184674号公報
しかしながら、上述した従来の波長可変フィルタでは、フィルタを透過後の入射光の波長帯域幅を変更したい場合には、複数のフィルタを回転テーブルを回転させることによって使い分ける必要がある。そのため、波長帯域幅の可変範囲に応じてフィルタの枚数を増加させることが求められる結果、フィルタ構成が複雑化する傾向にあった。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、簡易なフィルタ構成で透過波長帯域幅の可変範囲を広げることが可能な分光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の分光装置は、入射光の光路上に直列に並んで設けられた2つのフィルタ部を備えており、フィルタ部は、入射光を入射光の入射角に応じた波長範囲で選択的に透過させる誘電体薄膜干渉フィルタと、誘電体薄膜干渉フィルタを、入射光の入射角が変更可能なように支持する支持部材と、を有する。なお、「誘電体薄膜干渉フィルタ」とは、フィルタへの入射角度に応じてフィルタの性能を表す中心波長がシフトするフィルタのことをいう。
このような分光装置によれば、入射光が誘電体薄膜干渉フィルタに連続して透過され、その際に、2つの誘電体薄膜干渉フィルタに対する入射角に対応して、それぞれの誘電体薄膜干渉フィルタにおける入射光の透過波長帯域が選択される。ここで、支持部材によって2つの誘電体薄膜干渉フィルタにおける入射角が適宜変更されることで、最終的に出射される入射光の波長帯域幅を自在に調整することができる。このとき、2つの誘電体薄膜干渉フィルタの入射角の設定によって透過帯域幅を調整できるので、フィルタの構成が極めて簡略化される。その結果、簡易なフィルタ構成で透過波長帯域幅の可変範囲を広げることができる。
2つのフィルタ部のうちの一方のフィルタ部の誘電体薄膜干渉フィルタは、ハイパスフィルタであり、2つのフィルタ部のうちの他方のフィルタ部の誘電体薄膜干渉フィルタは、ローパスフィルタであることが好ましい。かかる構成を有すれば、ハイパスフィルタへ及びローパスフィルタの入射角を調整してそれぞれのフィルタに関する透過波長帯域を選択することによって、入射光の透過帯域幅の可変範囲をより広くすることができる。
また、2つのフィルタ部の少なくとも1つの誘電体薄膜干渉フィルタは、バンドパスフィルタであることも好ましい。こうすれば、バンドパスフィルタの入射角を調整して透過波長帯域を選択することによって、2つのフィルタ部を連続して透過した後の入射光の波長帯域幅を変化させることができる。
さらに、フィルタ部は、n個(nは3以上の整数)の誘電体薄膜干渉フィルタと、誘電体薄膜干渉フィルタが主面上に立設され、主面に沿って所定点の周りを回転可能にされた平板状の支持部材とを備え、n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、それぞれ、光入射側或いは光出射側の端面が、支持部材の表面上の所定点と主面上の該誘電体薄膜干渉フィルタの中心点とを結ぶ線に対して傾斜するように配置されている、ことも好ましい。かかるフィルタ部を備えれば、この際、支持部材を主面の所定点を中心に回転させることによって、入射光が透過するn個の誘電体薄膜干渉フィルタを交互に切り替えることができると共に、それぞれのn個の誘電体薄膜干渉フィルタへの入射光の入射角も変化させることができる。従って、透過波長を連続的に変更することが可能になる。特に、誘電体薄膜干渉フィルタを、その端面が主面上の所定点と誘電体薄膜干渉フィルタの中心点とを結ぶ線に対して傾斜するように配置することで、複数の誘電体薄膜干渉フィルタ間の干渉が広い回転角の範囲で低減される。
n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、主面と端面とで形成されるそれぞれの交線が1つの内接円に接するように搭載されている、ことが好適である。この場合、それぞれの誘電体薄膜干渉フィルタの入射光の入射角の範囲を均等にすることができ、限られた支持部材の主面の面積に対して選択波長の可変範囲を効率良く広げることが出来る。
また、n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、それぞれ、主面上において内接円の外側に位置するように配置されている、ことも好適である。かかる構成を採れば、複数の誘電体薄膜干渉フィルタ間の干渉をより一層低減することが出来る。
さらに、n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、主面上の所定点と主面上の該誘電体薄膜干渉フィルタの中心点とを結ぶ線が互いに等角度を成すように配置されている、ことも好適である。かかる誘電体薄膜干渉フィルタを用いれば、それぞれの誘電体薄膜干渉フィルタの入射光の入射角の範囲を均等にすることができ、限られた支持部材の面積に対して選択波長の可変範囲を効率良く広げることが出来る。
またさらに、n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、主面上において所定点を中心にしてn回回転対称となるように配置されている、ことも好適である。かかる構成を採れば、限られた支持部材の面積に対して選択波長の可変範囲をより一層広げることが出来る。
さらにまた、支持部材は、太陽歯車、遊星歯車、及び内歯車を含む遊星歯車機構であり、誘電体薄膜干渉フィルタは、遊星歯車に対して固定されている、ことも好適である。このような支持部材を備えることで、支持部材を小型化した上で誘電体薄膜干渉フィルタに対する入射光の入射角の可変範囲をより広くすることができる。
本発明によれば、簡易なフィルタ構成で透過波長帯域幅の可変範囲を広げることができる。
本発明の好適な一実施形態に係る光源装置の概略構成を示す平面図である。 図1のフィルタ回転体の平面図である。 図1のフィルタ回転体の平面図である。 (a)〜(h)は、それぞれ、図2,3のフィルタの光透過率の波長特性を示すグラフである。 図2のフィルタへの光の入射状態を示す図であり、(a)は入射角が0度の場合、(b)は入射角が25度の場合、(c)は入射角が50度の場合を示す図である。 図1の光源装置の出力における光透過率の波長特性を示すグラフである。 (a)〜(h)は、それぞれ、本発明の変形例のフィルタの光透過率の波長特性を示すグラフである。 本発明の変形例の光源装置の出力における光透過率の波長特性を示すグラフである。 本発明の変形例であるフィルタ回転体の平面図である。 本発明の変形例であるフィルタ回転体の平面図である。 本発明の変形例であるフィルタ回転体の平面図である。 本発明の変形例であるフィルタ回転体の平面図であり、(a)は入射角が20度の場合、(b)は入射角が35度の場合、(c)は入射角が50度の場合を示す図である。 本発明の変形例であるフィルタ回転体の平面図である。 本発明の比較例であるフィルタ回転体の平面図である。 本発明の比較例であるフィルタ回転体の平面図である。 本発明の比較例であるフィルタ回転体の平面図である。 本発明の比較例であるフィルタ回転体の平面図である。 本発明の比較例であるフィルタ回転体の平面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る分光装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面は説明用のために作成されたものであり、説明の対象部位を特に強調するように描かれている。そのため、図面における各部材の寸法比率は、必ずしも実際のものとは一致しない。
図1は、本発明の好適な一実施形態に係る光源装置の概略構成を示す平面図である。同図に示す光源装置1は、半導体検査装置等の各種検査装置において、特定の発光波長域を有する光源として用いられる装置である。この光源装置1は、光源からの光のうちの特定の波長域を選択する分光装置の一態様であり、放熱機構としてのヒートシンク2上に取り付けられた光源3と、その光源3から照射された光が入射されて、その光を変換して光ファイバ4を経由して外部出力する光変換光学系5と、光源3及び光変換光学系5を制御する制御系30とから構成されている。ここで、図1においては、紙面上において光源3の光軸に沿った方向にX軸をとり、紙面上においてX軸に垂直な方向に沿ってY軸、X軸及びY軸に垂直な方向に沿ってZ軸をとるものとする。
光源3は、発光波長域として可視光成分から赤外成分までの所定波長域を広く含むハロゲンランプ、キセノンランプ、白色LED等の光源装置であり、+X軸方向に位置する光変換光学系5に向けて非偏光状態の拡散光を出射する。
まず、光変換光学系5の構成について説明する。この光変換光学系5には、光源3の近傍から+X軸方向に沿って順に、コリメートレンズ6、波長選択素子7、2つのフィルタ回転体(フィルタ部)8A,8B、ビームサンプラー9、シャッタ10、及び集光レンズ11が設けられている。
光源3からの拡散光はコリメートレンズ6によって平行光L1に変換され、波長選択素子7に入射する。波長選択素子7は、光源3の発光波長域を波長域として有する平行光L1のうち、所定の波長範囲(例えば、350nm〜750nm)の光を選択するための素子であり、例えば、上記所定の波長範囲の光を透過し、その波長範囲以外の光を反射させるダイクロイックミラーである。この波長選択素子7はその反射面をX軸に対して傾斜させて配置されている。コリメートレンズ6から平行光L1が入射すると、波長選択素子7は、所定の波長範囲を有する光L2をフィルタ回転体8Aに向けて+X軸方向に透過させ、それ以外の波長成分の光を不必要な光として−Y軸方向に反射させてビームダンパー12で消失させる。なお、波長選択素子7が選択する波長範囲は、光源装置1から最終的に出力される光の波長可変範囲(例えば、400nm〜700nm。以下、「想定波長範囲」と呼ぶ。)を少なくとも含むように設定されている。
ここで、図2、3を参照して、フィルタ回転体8A,8Bの構造について詳細に述べる。なお、フィルタ回転体8Bの構造は、X軸に垂直であってフィルタ回転体8A,8Bの中間点に位置する仮想平面S(図1)を基準にして、フィルタ回転体8Aと面対称な構造を有するので、その説明を省略する。
フィルタ回転体8Aは、Z軸に沿った回転軸を有する回転機構84によって回転可能に支持された円板状部材である回転テーブル(支持部材)80と、回転テーブル80の主面80a上にその周縁に沿って回転対称となるように立設された4枚のフィルタ81a,81b,81c,81dとによって構成されている。
これらのフィルタ81a,81b,81c,81dは、光入射面82と光出射面83との間に公知の誘電体薄膜の積層構造を含む平板状の形状を有する、いわゆる誘電体薄膜干渉型フィルタである。このような構造により、フィルタ81a,81b,81c,81dは、光入射面82に対する光の入射角に応じた波長範囲で光を選択的に透過することができる。そして、4枚のフィルタ81a〜81d間で入射角に対する透過波長域の特性が異なるように、それぞれの誘電体薄膜の材料や膜厚が設定されている。
上記構成のフィルタ81a〜81dは、回転テーブル80の主面80aに対して、その光入射面82および光出射面83がほぼ垂直になるように固定されている。詳細には、フィルタ81a〜81dの主面80a上の中心点85a〜85dと主面80aの回転中心Cとを結んだ線が、それぞれ、フィルタ81a〜81dの光入射面82および光出射面83に対して傾斜し、その傾斜角が互いに等しくなるように設定されている。さらに、それぞれの光出射面83と主面80aとで形成される4つの交線86a〜86dが、1つの仮想的な内接円87に接し、かつ、フィルタ81a〜81dの中心点85a〜85dがこの内接円87の外側に位置するように設定されている。加えて、フィルタ81a〜81dは、その中心点85a〜85dと回転中心Cとを結ぶ4つの線が互いに等角度、すなわち90度を成すように配置されている。すなわち、4つのフィルタ81a〜81dは、主面80a上において回転中心Cを中心にして4回回転対称となるように配置されることになる。
また、フィルタ81a〜81dには、その中心点85a〜85dの近傍にその中心点85a〜85dと回転中心Cとを結んだ線に対する光入射面82および光出射面83の傾斜角を微調整するためにシャフト部材やネジ部材等の回転軸部材88a〜88dが取り付けられていてもよい。
上記構造のフィルタ回転体8Aは、主面80aがXY平面に平行となり、主面80a上の回転中心Cと主面80aの周縁部との間に光L2が入射するように配置される。これにより、フィルタ81a〜81dのいずれかを光L2の光路上に位置するように回転させて選択的に光L2を入射させることが可能になるとともに、フィルタ81a〜81dに対する入射角を所定の角度範囲で変更可能にされる。この場合の各フィルタの入射角の可変範囲は、光L2のビーム径、フィルタの枚数、及びフィルタの形状や配置によって決まる。
図3を参照して、フィルタ回転体8Bは、フィルタ回転体8Aに対して仮想平面Sを基準にして対称な構造を有し、フィルタ81a〜81dに換えてフィルタ81e〜81hが搭載されている。これらの2つのフィルタ回転体8A,8Bは、光L2の光路上に直列に並んで配置されている。
図4(a)〜(h)には、それぞれのフィルタ81a〜81hの入射角毎の光透過率の波長特性を示している。
例えば、フィルタ81aは、光入射面82に対する光の入射角が0度(垂直入射)の場合は、約700nm以上の透過波長域を有するハイパスフィルタとしての特性を有し、入射角を大きくするに従って透過波長域が短波長側にシフトし、入射角が50度の場合は約610nm以上の透過波長域を有するハイパスフィルタとしての特性を有する。また、フィルタ81b,81c,81dは、それぞれ、入射角が0度の場合に約610nm、約530nm、約460nm以上の透過波長域を有し、入射角が50度の場合に約530nm、約460nm、約400nm以上の透過波長域を有するハイパスフィルタとなり、フィルタ81aとは異なる透過波長域特性を有する。つまり、入射角が0度の透過波長域を基準にして入射角の絶対値が大きくなるに従って透過波長域の境界波長が短くなり、入射角が45度でその変化率は最大となり、それよりも大きくなると変化率は減少する。
一方で、フィルタ81eは、光入射面82に対する光の入射角が0度の場合は、約700nm以下の透過波長域を有するローパスフィルタとしての特性を有し、入射角を大きくするに従って透過波長域が短波長側にシフトし、入射角が50度の場合は約610nm以下の透過波長域を有するローパスフィルタとしての特性を有する。また、フィルタ81f,81g,81hは、それぞれ、入射角が0度の場合に約610nm、約530nm、約460nm以下の透過波長域を有し、入射角が50度の場合に約530nm、約460nm、約400nm以下の透過波長域を有するローパスフィルタとなり、フィルタ81eとは異なる透過波長域特性を有する。つまり、フィルタ81a〜81dと同様に、入射角が0度の透過波長域を基準にして入射角の絶対値が大きくなるに従って透過波長域の境界波長が短くなる。
図1に戻って、フィルタ回転体8A,8BをX軸方向に透過されてきた光L2は、その一部がビームサンプラー9によって反射されて、パワーモニタ13に導かれてその光強度がモニタされる。その一方で、光L2は、ビームサンプラー9、シャッタ10、集光レンズ11を介して光ファイバ4に導光されることにより、外部に出射される。
次に、制御系30の構成について説明すると、制御系30は、光源3を給電する光源用電源31と、2つの回転機構84を独立に回転駆動する駆動回路32と、光源用電源31、駆動回路32、及びパワーモニタ13に接続された制御回路33とから構成されている。
この制御回路33にはコンピュータ端末34が接続され、コンピュータ端末34に対してパワーモニタ13によってモニタされた光強度値が出力可能にされるとともに、コンピュータ端末34からの制御信号に応じて光源用電源31の出力を調整することにより、光源3の光量調整も可能にされる。
また、制御回路33は、コンピュータ端末34からの制御信号に応じて、2つの回転機構84の回転角を独立に制御する機能も有する。このとき、制御回路33は、フィルタ81a〜81hに対する入射角が所定の角度になるように2つの回転機構84の回転角を変更制御する。この回転角は、光源装置1から最終的に出力される発光波長域の中心波長及び帯域幅に対応して定められる。
図5を参照して、フィルタ81aの入射角の可変範囲について例示する。同図では、光L2のビーム径が5mm、フィルタ81aの主面80aに沿った幅及び厚さが11mm、2mm、回転中心Cからフィルタ81aまでの最短距離Rが16.6mmの場合のフィルタ81aへの光L2の入射状態を示している。まず、図5(a)には、フィルタ81aの入射角が0度の場合を示しており、このとき光L2の光路上には他のフィルタが位置しないために、フィルタ81a〜81d間で干渉することはない。また、図5(b)には、フィルタ81a〜81dを反時計回りに回転させてフィルタ81aへの入射角を25度に設定した状態、図5(c)には、フィルタ81a〜81dを反時計回りにさらに回転させてフィルタ81aへの入射角を50度に設定した状態を示しており、どちらの場合もフィルタ81a〜81d間で干渉することはない。図5(c)の状態からさらに回転させると、フィルタ81bが光L2の光路上に入ってきてしまうため、2つのフィルタ81a,81b間で互いの透過特性が干渉し合って安定した発光波長が得られなくなる。従って、この場合の各フィルタ81a〜81dの入射角の可変範囲は0度〜50度ということになる。同様な構成を有するフィルタ回転体8Bの各フィルタ81e〜81hの入射角の可変範囲も0度〜50度である。
図6には、本実施形態においてフィルタ回転体8A,8Bを連続して透過した光L2の透過率の波長特性を簡略化して示している。このように、それぞれのフィルタ回転体8A,8Bにおいてフィルタ81a〜81d,81e〜81hを切り替えながらそれらに関する入射角も制御することで、透過帯域を約400nm〜700nmに収まる範囲でシフトさせることができるとともに、その透過帯域幅を最大300nmまでの範囲で自在に変更することができる。例えば、制御回路33によって、フィルタ回転体8Aのフィルタ81aの入射角が50度になり、フィルタ回転体8Bのフィルタ81eの入射角が0度になるように制御すれば、610〜700nmの範囲の帯域幅90nmの透過帯域が実現される。また、フィルタ回転体8Aのフィルタ81bの入射角が50度になり、フィルタ回転体8Bのフィルタ81eの入射角が0度になるように制御すれば、530〜700nmの範囲の帯域幅170nmの透過帯域が実現される。
以上説明した光源装置1によれば、光源3からの光L2が、フィルタ回転体8Aのフィルタ81a〜81dのうちの1枚のフィルタ、及びフィルタ回転体8Bのフィルタ81e〜81hのうちの1枚のフィルタに連続して透過され、その際に、2つのフィルタに対する入射角に対応して、それぞれのフィルタにおける光L2の透過波長帯域が選択される。ここで、制御回路33によって回転テーブル80の回転が制御されることによって、2つのフィルタにおける入射角が適宜変更されることで、最終的に出射される光の波長帯域幅を自在に調整することができる。このとき、2つのフィルタ回転体8A,8Bにおける入射角の設定によって透過帯域幅を調整できるので、設定したい帯域幅ごとにフィルタを用意する必要がなくなり、フィルタの構成が極めて簡略化される。その結果、簡易なフィルタ構成で透過波長帯域幅の可変範囲を広げることができる。
なお、2つのフィルタ回転体8A,8Bに搭載されたフィルタの種類がハイパスフィルタ及びローパスフィルタの組み合わせで構成されているので、ハイパスフィルタへ及びローパスフィルタの入射角を調整してそれぞれのフィルタに関する透過波長帯域を選択することによって、入射光の透過帯域幅の可変範囲をより広げることができる。
また、フィルタ回転体8A,8Bでは、回転テーブル80の主面80aに沿って光L2が入射されて、その光L2がフィルタ81a〜81hへの入射角に応じた波長範囲で選択的にフィルタ81a〜81hを透過されて出力される。この際、回転テーブル80を主面80aの回転中心Cを中心に回転させることによって、光L2が透過する4個のフィルタを交互に切り替えることができると共に、それぞれの4個のフィルタへの光の入射角も変化させることができる。従って、透過波長を連続的に変更することが可能になる。特に、フィルタ81a〜81d,81e〜81hを、その端面82,83が主面80a上の回転中心Cとフィルタ81a〜81d,81e〜81hの主面80a上の中心点85a〜85dとを結ぶ線に対して傾斜するように配置することで、複数のフィルタ間の干渉が広い回転角の範囲で低減される。その結果、選択波長の可変範囲を容易に広くすることができる。
特に、フィルタ81a〜81hを、その光入射面82が主面80a上の回転中心Cとフィルタ81a〜81hの中心点85a〜85dとを結ぶ線に対して傾斜するように配置することで、フィルタ81a〜81d間、及びフィルタ81e〜81h間の干渉が広い回転角(入射角)の範囲で低減される結果、回転テーブル80を大きくすること無しに発光波長の可変範囲を容易に広くすることができる。
また、フィルタ81a〜81hは、主面80aと光入射面82又は光出射面83とで形成されるそれぞれの交線86a〜86dが1つの内接円87に接するように搭載されているので、それぞれのフィルタ81a〜81hの光の入射角の可変範囲を均等にすることができ、限られた回転テーブル80の面積に対して出力波長の可変範囲を効率良く広げることが出来る。
また、フィルタ81a〜81hは、それぞれ、主面80a上において内接円87の外側に位置するので、フィルタ81a〜81d間、及びフィルタ81e〜81h間の干渉をより一層低減することが出来る。
さらに、フィルタ81a〜81hは、回転中心Cとフィルタ81a〜81hの中心点85a〜85dとを結ぶ線が互いに等角度を成しており、主面80a上において回転中心Cを中心にして4回回転対称となるように配置されているので、それぞれのフィルタ81a〜81hの光の入射角の可変範囲を均等にすることができ、限られた回転テーブル80の面積に対して出力波長の可変範囲をさらに効率良く広げることが出来る。
ここで、本実施形態による出力波長の可変範囲の拡大効果を、比較例と比較することにより説明する。図14及び図15は、本発明の比較例であるフィルタ回転体の構造を示す平面図である。
図14に示すフィルタ回転体908Aは、フィルタ81a〜81dの主面80aに沿った幅及び厚さが10mm、2mmであって、フィルタ81a〜81dが、回転中心Cからの最短距離が1mm、回転中心Cと中心点85a〜85dとを結ぶ線に対する光入射面82の傾斜角が0度となるように配置された例である。このフィルタ回転体908Aを回転させた場合は、フィルタ81a〜81d間で干渉を生じないためには、ビーム径が5mmの光L2の入射角の可変範囲が0度(図14の実線で示す状態)〜21度(図14の点線で示す状態)に制限される。
また、図15(a)に示すフィルタ回転体908Bは、フィルタ回転体908Aの回転中心Cからの最短距離を5mmに広げた場合の例である。この場合、ビーム径が5mmの光L2の入射角の可変範囲が0度〜27度となりやや拡がるが、本実施形態のフィルタ回転体8A,8Bに比較するとかなり制限されている。
また、図15(b)に示すフィルタ回転体908Cは、フィルタ回転体908Aに対して、フィルタ81a〜81dの幅及び厚さを18mm、2mmに変更し、回転中心Cからの最短距離を32mmに広げた場合の例である。この場合、ビーム径が5mmの光L2の入射角の可変範囲が0度〜39度と拡大されるが、本実施形態のフィルタ回転体8A,8Bに比較すると狭くなっている。それにもかかわらず、フィルタ回転体8A,8Bの回転テーブル80の直径約30mmに比較して、フィルタ回転体908Cの回転テーブル80の直径を102mm程度にかなり大きくする必要がある。
このように、フィルタ81a〜81dを回転中心Cと中心点85a〜85dとを結ぶ線に沿って配置した場合は、隣接するフィルタ間の干渉によりフィルタ1枚あたりに割り当てられる入射角度に制約が発生してしまう。また、フィルタ81a〜81dへの入射角が0度を跨った正負の角度の範囲となるため(例えば、フィルタ回転体908Aの場合、±21度の範囲)、実質的な入射角変化量が角度可変範囲の半分の角度となってしまう。これに対して、フィルタ81a〜81dを回転中心Cと中心点85a〜85dとを結ぶ線に傾斜させて配置した本実施形態の場合は、フィルタ1枚あたりに割り当てられる入射角度を効率的に広げることが出来ると共に、その入射角度の可変範囲を有効に利用して実質的な入射角を変化させることができる。さらに、本実施形態の場合は、そのようなメリットをフィルタ回転体8A,8Bを大型化することなく実現することができる。
ここで、図1において、波長選択素子7からビームダンパー12に導かれる波長成分に関しても、フィルタ回転体および回転機構を含む同様な構成の波長選択機構を設けることで、異なる波長域の2つの波長の光を同時に出力可能となる。また、この場合に波長選択素子7をハーフミラーとすれば、同じ波長域において2つの波長の光を同時に出力可能となる。更にこの場合に、波長選択素子7の透過率を適宜選択して複数段配置し、それに対応して波長選択機構を設けることで、多波長出力を得ることも可能になる。
(変形例)
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、フィルタ回転体8A,8Bに搭載するフィルタの種類としてはバンドパスフィルタを採用しても良い。図7(a)〜(h)には、本発明の変形例にかかるそれぞれのフィルタ81a〜81hの入射角毎の光透過率の波長特性を示している。
例えば、フィルタ81aは、光入射面82に対する光の入射角が0度(垂直入射)の場合は、中心波長が約700nmで、帯域幅が約50nmの透過波長域を有するバンドパスフィルタとしての特性を有し、入射角を大きくするに従って中心波長が短波長側にシフトし、入射角が50度の場合は中心波長が約610nmの透過波長域を有するバンドパスフィルタとしての特性を有する。また、フィルタ81b,81c,81dは、それぞれ、入射角が0度の場合に中心波長が約610nm、約530nm、約460nmで、帯域幅が約50nmの透過波長域を有し、入射角が50度の場合に中心波長が約530nm、約460nm、約400nmの透過波長域を有するバンドパスフィルタとなり、フィルタ81aとは異なる透過波長域特性を有する。つまり、入射角が0度の透過波長域を基準にして入射角の絶対値が大きくなるに従って透過波長域の中心波長が短くなり、入射角が45度でその変化率は最大となり、それよりも大きくなると変化率は減少する。
また、フィルタ81e〜81hは、それぞれ、フィルタ81a〜81dと同一の透過波長域を有するバンドパスフィルタとしての特性を有する。つまり、フィルタ81a〜81dと同様に、入射角が0度の透過波長域を基準にして入射角の絶対値が大きくなるに従って透過波長域の境界波長が短くなる。
図8には、上述したフィルタ81a〜81hを採用した場合に、フィルタ回転体8A,8Bを連続して透過した光L2の透過率の波長特性を簡略化して示している。このように、それぞれのフィルタ回転体8A,8Bにおいてフィルタ81a〜81d,81e〜81hを切り替えながらそれらに関する入射角も制御することで、透過帯域を約375nm〜725nmに収まる範囲でシフトさせることができるとともに、その透過帯域幅を最大50nmまでの範囲で自在に変更することができる。例えば、制御回路33によって、フィルタ回転体8Aのフィルタ81aの入射角が50度になり、フィルタ回転体8Bのフィルタ81eの入射角が透過波長域の中心波長が620nmになるように制御すれば、595〜635nmの範囲の帯域幅40nmの透過帯域が実現される。また、フィルタ回転体8Aのフィルタ81bの入射角が50度になり、フィルタ回転体8Bのフィルタ81fの入射角が透過波長域の中心波長が555nmになるように制御すれば、530〜555nmの範囲の帯域幅25nmの透過帯域が実現される。
このような変形例によっても、2つのフィルタ回転体8A,8Bにおける入射角が適宜変更されることで、最終的に出射される光の波長帯域幅を自在に調整することができる。従って、簡易なフィルタ構成で透過波長帯域幅の可変範囲を広げることができる。
また、本実施形態におけるフィルタ回転体8A,8Bに搭載するフィルタの枚数としては特定の枚数に限定されるものではなく、想定波長範囲およびフィルタ回転体8A,8Bの面積に応じて3以上の任意の枚数を選択してよい。
図9には、5枚のフィルタ81a〜81eを有するフィルタ回転体108の構造を示している。この場合、光L2のビーム径が5mm、フィルタ81a〜81eの主面80aに沿った幅及び厚さが10mm、2mm、回転中心Cからフィルタ81a〜81eまでの最短距離Rが15.3mmとなっており、フィルタ81a〜81eを反時計回りに回転させると、各フィルタ81a〜81eの入射角の可変範囲は0度〜45度に設定される。
また、図10には、6枚のフィルタ81a〜81fを有するフィルタ回転体208の構造を示している。この場合、光L2のビーム径が5mm、フィルタ81a〜81fの主面80aに沿った幅及び厚さが12mm、2mm、回転中心Cからフィルタ81a〜81fまでの最短距離Rが39.4mmとなっており、フィルタ81a〜81fを反時計回りに回転させると、各フィルタ81a〜81fの入射角の可変範囲は0度〜45度に設定される。
また、図11には、3枚のフィルタ81a〜81cを有するフィルタ回転体308の構造を示している。この場合、光L2のビーム径が10mm、フィルタ81a〜81cの主面80aに沿った幅及び厚さが18mm、2mm、回転中心Cからフィルタ81a〜81cまでの最短距離Rが3.16mmとなっており、フィルタ81a〜81cを反時計回りに回転させると、各フィルタ81a〜81cの入射角の可変範囲は0度〜50度に設定される。
これに対して、図16(a)に示す本発明の比較例であるフィルタ回転体908Dは、フィルタ81a〜81eの主面80aに沿った幅及び厚さが10mm、2mmであって、フィルタ81a〜81eが、回転中心Cからの最短距離が1.38mm、回転中心Cとフィルタ81a〜81eの中心点とを結ぶ線に対する光入射面の傾斜角が0度となるように配置された例である。このフィルタ回転体908Dを回転させた場合は、フィルタ81a〜81e間で干渉を生じないためには、ビーム径が5mmの光L2の入射角の可変範囲が0度〜9度に制限される。また、図16(b)に示す本発明の比較例であるフィルタ回転体908Eは、フィルタ81a〜81eの主面80aに沿った幅及び厚さが10mm、2mmであって、フィルタ81a〜81eが、回転中心Cからの最短距離が16.38mm、回転中心Cとフィルタ81a〜81eの中心点とを結ぶ線に対する光入射面の傾斜角が0度となるように配置された例である。このフィルタ回転体908Eを回転させた場合は、ビーム径が5mmの光L2の入射角の可変範囲が0度〜24度に制限される。さらに、図16(c)に示す本発明の比較例であるフィルタ回転体908Fは、フィルタ81a〜81eの主面80aに沿った幅及び厚さが12mm、2mmであって、フィルタ81a〜81eが、回転中心Cからの最短距離が32mm、回転中心Cとフィルタ81a〜81eの中心点とを結ぶ線に対する光入射面の傾斜角が0度となるように配置された例である。このフィルタ回転体908Fを回転させた場合は、回転テーブル80の径が大きくなるにも関わらず、ビーム径が5mmの光L2の入射角の可変範囲が0度〜29度に制限される。このように、同じ枚数のフィルタを用いた図9のフィルタ回転体108に比較して、入射角の可変範囲が大きく制限される。
また、図17に示す本発明の比較例であるフィルタ回転体908Gは、フィルタ81a〜81fの主面80aに沿った幅及び厚さが12mm、2mmであって、フィルタ81a〜81fが、回転中心Cからの最短距離が32mm、回転中心Cとフィルタ81a〜81fの中心点とを結ぶ線に対する光入射面の傾斜角が0度となるように配置された例である。このフィルタ回転体908Gを回転させた場合は、ビーム径が5mmの光L2の入射角の可変範囲が0度〜23度に制限される。このように、同じ枚数のフィルタを用いた図10のフィルタ回転体208に比較して、入射角の可変範囲が大きく制限される。
また、図18(a)に示す本発明の比較例であるフィルタ回転体908Hは、フィルタ81a〜81cの主面80aに沿った幅及び厚さが18mm、2mmであって、フィルタ81a〜81cが、回転中心Cからの最短距離が0.577mm、回転中心Cとフィルタ81a〜81cの中心点とを結ぶ線に対する光入射面の傾斜角が0度となるように配置された例である。このフィルタ回転体908Hを回転させた場合は、ビーム径が10mmの光L2の入射角の可変範囲が0度〜38度に制限され、図11のフィルタ回転体308に比較して、入射角の可変範囲が大きく制限される。また、図18(b)に示す本発明の比較例であるフィルタ回転体908Iは、フィルタ81a〜81cの主面80aに沿った幅及び厚さが26mm、2mmであって、フィルタ81a〜81cが、回転中心Cからの最短距離が14.577mm、回転中心Cとフィルタ81a〜81cの中心点とを結ぶ線に対する光入射面の傾斜角が0度となるように配置された例である。このフィルタ回転体908Iを回転させた場合は、ビーム径が10mmの光L2の入射角の可変範囲が0度〜50度となるが、図11のフィルタ回転体308に比較して回転テーブル80の径が2倍以上に大きくなる。
フィルタ回転体8A,8Bのフィルタ81a〜81dに関する入射角度の可変範囲は、フィルタ81a〜81dの傾斜角を変更することで様々な範囲に設定することができる。
例えば、入射角度の可変範囲に含まれる最小角度は0度に限定されるものではない。具体的には、図12に示すように、フィルタ81a〜81fを、主面80a上の回転中心Cとフィルタ81a〜81fの中心点とを結ぶ線に対する光入射面の傾斜角が大きくなるように配置して、フィルタ81a〜81fに関する入射角の可変範囲を例えば20度〜50度になるように設定してもよい。同図では、フィルタ81a〜81fの主面80aに沿った幅及び厚さが11mm、2mmであって、フィルタ81a〜81fが、回転中心Cからの最短距離が16.6mmとなるように設定され、光L2のビーム径が5mmと設定された例を示している。このように、入射角度の可変範囲に含まれる最小角度を0度より大きくすることで、入射角度変化に対する透過波長域の変化を大きくすることができ、全体の波長可変範囲を大幅に広げることができる。例えば、本実施形態のフィルタ81aにおいて入射角を0度〜30度で変化させた場合では、ピーク波長の変化幅は、例えば、最大ピーク波長に対して5.43%となる。それに対して、フィルタ81aの入射角を20度〜50度で変化させた場合では、ピーク波長の変化幅が11.18%となり、同じ入射角の変化で透過波長域の変化を大きくとることができることがわかる。
また、本実施形態のフィルタ回転体8A,8Bに換えて、図13に示すような遊星歯車機構を用いたフィルタ回転体408を採用しても良い。このフィルタ回転体408は、フィルタ81a〜81dを支持する支持部材として、太陽歯車部480a、4つの遊星歯車部480b、及び内歯車部480cとを有し、内歯車部480cがXY平面に沿って固定され、太陽歯車部480aが回転機構84によって回転可能に支持されている。そして、4つのフィルタ81a〜81cが、それぞれ、その光入射面82がXY平面に垂直になるように4つの遊星歯車部480bに対して固定されている。例えば、入射する光L2のビーム径10mm、フィルタの幅25mm、厚さ2mm、フィルタ回転体408の全体の直径80mmの場合には、太陽歯車部480aの歯数80、遊星歯車部480bの歯数20、内歯車部480cの歯数120と設計されたフィルタ回転体408を用いれば、各フィルタに対する光L2の入射角を0〜60度の範囲で変化させながら、遊星歯車部480bの自公転運動によってフィルタ81a〜81cを切り替えて使用することが可能にされる。従って、このようなフィルタ回転体408を備える光源装置1によれば、フィルタを支持する支持部材を小型化した上で、誘電体薄膜干渉フィルタに対する入射光の入射角の可変範囲をより広くすることができる。尚、内歯車部を固定した場合について説明したが、太陽歯車部を固定しても良い。
本発明の分光装置の実施形態としては、上述した光源装置以外に、外部から入力された光のうちで所定の波長成分を分光するための分光装置であってもよいし、分光された光を検出する検出器を内蔵する光検出装置であってもよい。
本発明の上述した各実施形態で用いる誘電体薄膜干渉フィルタは、バンドパスフィルタやハイパスフィルタ、ローパスフィルタの他、ノッチフィルタ等を適用しても良い。
1…光源装置、81a〜81h…誘電体薄膜干渉フィルタ、86a〜86d…交線、8A,8B,108,208,308,408…フィルタ回転体(フィルタ部)、80…回転テーブル(支持部材)、80a…主面、82,83…端面、87…内接円、480a…太陽歯車部、480b…遊星歯車部、480c…内歯車部、L2…入射光。

Claims (8)

  1. 入射光の光路上に直列に並んで設けられた2つのフィルタ部を備えており、
    前記フィルタ部は、
    前記入射光を前記入射光の入射角に応じた波長範囲で選択的に透過させる誘電体薄膜干渉フィルタと、
    前記誘電体薄膜干渉フィルタを、前記入射光の前記入射角が変更可能なように支持する支持部材と、
    を有する、
    ことを特徴とする分光装置。
  2. 前記2つのフィルタ部のうちの一方の前記フィルタ部の前記誘電体薄膜干渉フィルタは、ハイパスフィルタであり、前記2つのフィルタ部のうちの他方の前記フィルタ部の前記誘電体薄膜干渉フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする請求項1記載の分光装置。
  3. 前記2つのフィルタ部の少なくとも1つの前記誘電体薄膜干渉フィルタは、バンドパスフィルタである、
    ことを特徴とする請求項1記載の分光装置。
  4. 前記フィルタ部は、
    n個(nは3以上の整数)の前記誘電体薄膜干渉フィルタと、
    前記誘電体薄膜干渉フィルタが主面上に立設され、前記主面に沿って所定点の周りを回転可能にされた平板状の前記支持部材とを備え、
    前記n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、それぞれ、光入射側或いは光出射側の端面が、前記支持部材の前記表面上の前記所定点と前記主面上の該誘電体薄膜干渉フィルタの中心点とを結ぶ線に対して傾斜するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の分光装置。
  5. 前記n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、それぞれ、前記主面上において前記内接円の外側に位置するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項4記載の分光装置。
  6. 前記n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、前記主面上の前記所定点と前記主面上の該誘電体薄膜干渉フィルタの中心点とを結ぶ線が互いに等角度を成すように配置されている、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の分光装置。
  7. 前記n個の誘電体薄膜干渉フィルタは、前記主面上において前記所定点を中心にしてn回回転対称となるように配置されている、
    ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の分光装置。
  8. 前記支持部材は、太陽歯車、遊星歯車、及び内歯車を含む遊星歯車機構であり、
    前記誘電体薄膜干渉フィルタは、前記遊星歯車に対して固定されている、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の分光装置。
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