JP2012017192A - エレベーターの長尺物振動検出装置及び管制運転装置 - Google Patents

エレベーターの長尺物振動検出装置及び管制運転装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡潔な構成で、かごの位置に依らずにロープの振動量を高い精度で検出することができるエレベーターの長尺物振動検出装置及び効率よく管制運転を実施することが可能であるエレベーターの管制運転装置を提供する。
【解決手段】エレベーターの長尺物振動検出装置において、エレベーターの昇降路1内に吊り下げられた長尺物6と、前記長尺物6を鉛直方向に撮影する撮影手段9と、前記撮影手段9により撮影された前記長尺物6の画像に基づいて、前記長尺物6の水平方向の振動量を検出する処理手段11と、を備える。また、エレベーターの管制運転装置において、上述のように構成された長尺物振動検出装置により検出された前記長尺物6の水平方向の振動量が、所定の基準値を超えた場合に、前記エレベーターの運転を休止させる管制運転を行う制御装置7を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、エレベーターの長尺物振動検出装置及び管制運転装置に関するものである。
エレベーターに設けられている主ロープ等の長尺物は、地震動や強風等によりエレベーターが設置されている建物が揺れると、これに応じて揺れてしまう。この際、特に高層ビルに設置されたエレベーターでは、建物の揺れと長尺物の揺れとが共振して振幅が大きくなることがある。長尺物の揺れの振幅が大きくなると、この長尺物が昇降路内の機器や突起物に接触したり引っ掛かったりすることにより、長尺物や機器等が損傷し、また、エレベーターの運行に支障がでるおそれがある。そして、実際に、このような長尺物の振動(特に建物との共振)現象により、エレベーターの故障や停止に至る事例が近年の地震(2004年の新潟県中越地震や東海道沖地震等)で発生している。
そこで、このような事象を防止するため、エレベーターの昇降路内機器突出物に対する保護措置がとられている。この保護措置の具体的なものとしては、例えば、引っ掛かりが想定される突出物と昇降路内の他の機器や昇降路内壁との間に、保護線材や鋼板製プロテクターを設置する措置がある。そして、これらの保護線材やプロテクターにより、昇降路内機器の取付腕の裏側への長尺物の回り込みを防止する。また、長尺物を囲むように振れ止めを配置することにより、長尺物の変位を物理的に拘束する措置もある。
また、従来においては、このような長尺物の振動が発生している時に管制運転を行うことにより、エレベーターの運転を継続させることによって生じる被害を軽減しようとするものがある。従来におけるこのようなものとしては、昇降路上部及び建物上部に設けられた加速度検出手段で検出された建物振動量に基づいて、昇降路内の長尺物の振動量を演算により推定し、この推定した長尺物振動量に基づいて減速運転や休止運転等の管制運転を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そして、同じく、長尺物の振動が発生している時に管制運転を行うものとして、長尺物であるエレベーターのロープを、エレベーターのかごの昇降方向における所定位置において水平方向に撮影し、この撮影したロープ画像に基づいてロープの振動量を推定するものも知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に記載されたものは、撮影したロープ画像から通常時の標準ロープ位置と振動時のロープ位置との差分を求め、この差分からロープの振動の腹における最大振幅量を推定する。そして、この推定した最大振幅量に基づいてエレベーターの管制運転を行うものである。
特開2007−331901号公報 特開2009−166939号公報
このように、特許文献1に示された従来におけるエレベーターの長尺物振動検出装置及び管制運転装置は、建物の振動量を元にしてロープの振動量を推定するものである。そして、このロープの振動量推定は、推定を行う演算装置内において振動モデルを構築し、この振動モデル上での振動量に基づいて実際のロープの振動量を推定する。この際、モデルを用いるという性質上、現実のロープの振動を規定する条件の全てを反映させることは難しく、ある程度理想化された条件下での振動量推定とならざるを得ない。
従って、実際には、例えば、ロープ同士の接触の影響や、ロープ線密度や張力等の各パラメータのバラつき等の要因などによって、モデルと現実が異なってしまう可能性がある。このため、ロープ振動量の推定精度が低下してしまうおそれがあるという課題がある。そして、このような低精度のロープ振動量の推定値を利用したことにより、本来であれば管制運転を行う必要がないロープ振動量で管制運転を行ってしまい、運転効率が低下してしまう可能性があるという課題もある。
また、特許文献2に示された従来におけるエレベーターの長尺物振動検出装置及び管制運転装置は、昇降路の頂部近傍において撮影したロープ画像に基づいてロープの振動量を推定するものである。従って、ロープ端末部のごく近傍におけるロープ変位に基づいてロープの最大振幅量を推定することになる。一般に、エレベーターは昇降行程が長くなるほどロープ長も長くなる。そして、ロープ長が長くなるほどロープ端末部近傍の変動量が微小になってしまう。このため、昇降行程が長くなりロープ長が長くなるほど、撮影したロープ画像におけるロープ変位量が微小になり推定が困難になってしまうという課題がある。
なお、この特許文献2には、以上のような問題点を補うため、ロープ画像を撮影するカメラを昇降路の中央部にも設置する旨が記載されている。しかしながら、この中央部カメラが設置された位置に、ロープの最大振幅(振動の腹)に近い部分がくるか否かは、かごが昇降路のどこに位置しているかによる。従って、この中央部カメラにより撮影したロープ画像を併用したとしても、かご位置によってはロープ振動量の推定精度が向上するとは限らないという課題がある。換言すれば、かごが昇降路の特定の一部に位置している場合のみしか、ロープ振動量の推定精度を向上することができないという課題がある。
また、以上の点から、特に高層ビルの昇降行程が長いエレベーターにおいては、カメラの設置数を増やすことも考えられる。しかし、カメラの設置数を増やすと複数のカメラが必要となり、装置全体の構成が複雑になってしまうという課題がある。また、装置構成の複雑化に伴い、設置費用が高くなってしまうという課題もある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、簡潔な構成で、かごの位置に依らずにロープの振動量を高い精度で検出することができるエレベーターの長尺物振動検出装置、及び、効率よく管制運転を実施することが可能であるエレベーターの管制運転装置を得るものである。
この発明に係るエレベーターの長尺物振動検出装置においては、エレベーターの昇降路内に吊り下げられた長尺物と、前記長尺物を鉛直方向に撮影する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された前記長尺物の画像に基づいて、前記長尺物の水平方向の振動量を検出する処理手段と、を備えた構成とする。
また、この発明に係るエレベーターの管制運転装置においては、上述のエレベーターの長尺物振動検出装置を有するエレベーターの管制運転装置であって、前記長尺物振動検出装置により検出された前記長尺物の水平方向の振動量が、所定の基準値を超えた場合に、前記エレベーターの運転を休止させる管制運転を行う制御装置を備えた構成とする。
この発明に係るエレベーターの長尺物振動検出装置においては、簡潔な構成で、かごの位置に依らずにロープの振動量を高い精度で検出することができるという効果を奏する。また、この発明に係るエレベーターの管制運転装置においては、効率よく管制運転を実施することが可能であるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係るエレベーターの長尺物振動検出装置及び管制運転装置の全体構成を示すエレベーターの昇降路の断面図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーターのロープの断面図である。 この発明の実施の形態1に係る画像処理の例を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーターの管制運転装置の通常運転時の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベーターの管制運転装置の管制運転時の動作を説明する図である。
実施の形態1.
図1から図5は、この発明の実施の形態1に係るものである。図1にエレベーターの昇降路の断面図を示す。この図1において、1は、エレベーターが設置される建物に鉛直に設けられた昇降路である。この昇降路1内には乗客等を積載して昇降するかご4が昇降自在に配置されている。また、昇降路1内には、このかご4にかかる荷重を補償するための釣合おもり5が昇降自在に配置されている。
昇降路1の頂部には機械室2が設けられている。この機械室2内には、かご4及び釣合おもり5の昇降を駆動するための巻上機3が配設されている。かご4上部の天蓋上には主ロープ6の一端が連結されている。この主ロープ6は、かご4の天蓋上から昇降路1内を鉛直上方へと伸びて、昇降路1頂部の機械室2内に通じている。そして、この主ロープ6の中間は機械室2内の巻上機3の駆動綱車に巻き掛けられている。主ロープ6の他端側は、機械室2から昇降路1へと鉛直下方に伸びて、釣合おもり5の上部に連結されている。こうして、かご4及び釣合おもり5は、主ロープ6により昇降路1内につるべ状に吊持されている。
機械室2内には、エレベーターの運転全般を制御するための制御装置7が設置されている。この制御装置7は、エレベーターの運転を、複数の運転モードを切り替えつつ制御する。この複数の運転モードは、ここでは、通常運転モードと管制運転モードの2つがある。通常運転モードは、特筆すべき状況が何も無い平常時における運転モードであり、通常の運転制御がなされる。管制運転モードは、主ロープ6の振動量が所定値を超えた場合における運転モードである。この管制運転モードにおいては、制御装置7は、まず、かご4を最寄階へ停止させる。そして、かご4内の利用者を全て降車させた後に、エレベーターの運転を休止させる。エレベーターの休止中において所定の復帰条件が成立した場合には、運転モードを管制運転モードから通常運転モードへと切り替えて、エレベーターの運転を復帰させる。
また、機械室2内には、この建物の振動を検知するための振動感知器8が設置されている。振動感知器8は、建物の振動を検出して建物振動検出信号を制御装置7へと出力する。この建物振動検出信号には、建物の振動量に関する情報が含まれている。
主ロープ6は、図2の断面図に示すようにして構成されている。すなわち、その中央部に1本のコア6aが配置されており、断面においてこのコア6aの周囲を囲むようにして複数本のストランド6bが配置されている。そして、これら複数のストランド6bのうちの1本は、蛍光材が塗布された蛍光材付ストランド6cになっている。この蛍光材付ストランド6cは、長手方向の少なくとも一部分に蛍光材が塗布されている。
かご4上部の天蓋上には、カメラ9、照明10及び処理装置11が設置されている。カメラ9は、かご4の天蓋上から鉛直上方に向けて昇降路1内の主ロープ6を撮影する。すなわち、このカメラ9は昇降路1内の主ロープ6を鉛直方向に撮影する。このカメラ9には、蛍光材付ストランド6cの蛍光材が発する波長の光を撮影することが可能であるものが用いられる。また、照明10は、かご4の天蓋上から鉛直上方に向けて昇降路1内、特に主ロープ6、を照らす。この照明10は、蛍光材付ストランド6cの蛍光材を励起することができる波長の光を照射する。カメラ9及び照明10の動作は処理装置11により制御される。
カメラ9により撮影された鉛直方向から見た主ロープ6の画像は、処理装置11へと送信される。この処理装置11においては、カメラ9により撮影された鉛直方向から見た主ロープ6の画像に基づいて、主ロープ6の振動量を検出する処理が行われる。この処理装置11における画像処理の例を示すのが図3である。この図3において中央にあるのは予め設定された基準点12である。この基準点12は主ロープ6が振動しておらず鉛直に静止した状態における、蛍光材付ストランド6cの位置に対応する。
照明10から光が照射された状態でカメラ9により主ロープ6を撮影すると、鉛直方向から見た蛍光材付ストランド6cの位置が明点となって画像に現れる。カメラ9は所定の時間間隔で主ロープ6(の蛍光材付ストランド6c)を撮影しており、主ロープ6が振動している時には複数の明点が画像上に存在する。ここで、カメラ9が撮影する所定の時間間隔は、建物の固有周期の半分以下となるようにする。処理装置11は、これらの明点と基準点12との距離を算出して算出距離13を求める。そして、算出したこれらの算出距離13の最大値を求める。この算出距離13の最大値が主ロープ6の水平方向の最大振動量に対応する。
処理装置11は、この算出距離13の最大値が予め定めた管制運転基準値14を超えたか否かを監視している。そして、算出距離13の最大値が管制運転基準値14を超えた否かの情報を含むロープ振動検出信号を制御装置7へと出力する。制御装置7は、この処理装置11からのロープ振動検出信号及び振動感知器8からの建物振動検出信号に基づいて、エレベーターの運転モード(通常運転モード及び管制運転モード)の切り替えを制御する。
ここで、図3において、管制運転基準値14は基準点12を中心とする円として示している。この円は、管制運転基準値14を図示してみるとそうなるというものであって、カメラ9により撮影された画像データに含まれているものではない。この管制運転基準値14は、処理装置11において数値情報として保持されている。なお、図3の管制運転基準値14による円は、管制運転基準値14によってカメラ9により撮影された画像領域を二分できることを示している。
従って、処理装置11は、カメラ9により撮影された画像において、基準点12からの距離によって同心円状に複数の領域を設定し、これら各領域に明点が存在するか否かを検出することにより、基準点12から明点までの距離を簡便に算出することができる。また、このようにして算出された距離にから検出された主ロープ6の振動量に基づいて、管制運転モードへと切り替えるようにすることにより、主にかご4のサイズのみによって管制運転動作に係るパラメータを設定することができる。そして、この際に、建物側の振動特性やかご4の位置によって変化する主ロープ6の振動特性等を考慮する必要がなくなる。
また、制御装置7は、振動感知器8からの建物振動検出信号及び処理装置11からのロープ振動検出信号に基づいて、カメラ9及び照明10の起動指令信号及び停止指令信号を、処理装置11へと送信する。処理装置11は、この制御装置7からの起動指令信号及び停止指令信号に基づいて、カメラ9及び照明10を起動/停止させる。
図4は、通常運転モードにおけるエレベーターの管制運転装置の動作を示すものである。地震動や強風等によりエレベーターが設置された建物に振動が発生すると、この建物の振動を機械室2に設置された振動感知器8が検出する。建物の振動を検出した振動感知器8は、制御装置7へと建物振動検出信号を出力する。制御装置7は、振動感知器8からの建物振動検出信号に基づいて、建物振動量が所定の基準値を超えたか否かについて確認する。そして、建物振動量が所定の基準値を超えていないことが確認された場合には、通常運転モードを継続する。
一方、建物振動量が所定の基準値を超えたことが確認された場合には、制御装置7は処理装置11へと起動指令信号を送信する。この起動指令信号を受信した処理装置11は、かご4に設けられたカメラ9及び照明10を起動する。カメラ9は、照明10により照らされた状態の主ロープ6を鉛直方向に撮影する。この撮影は建物の固有周期の半分以下に設定された所定の時間間隔で行われる。そして、カメラ9により撮影された主ロープ6の画像が処理装置11へと出力される。
処理装置11は、カメラ9により撮影された画像を処理して、まず、画像中の明点を検出する。次に、検出したこれらの明点の基準点12からの距離である算出距離13を算出する。そして、これら算出距離13の最大値を求める。処理装置11は、算出距離13の最大値が管制運転基準値14を超えた否かについて確認する。算出距離13の最大値が管制運転基準値14を超えていないことが確認された場合には、処理装置11は、カメラ9が撮影した画像に対して、以上の画像処理及び算出距離13の最大値と管制運転基準値14との比較を続ける。
建物の振動に伴い主ロープ6の振動が成長する場合、算出距離13の最大値は次第に大きくなっていく。そして、処理装置11において、算出距離13の最大値が管制運転基準値14を超えたことが確認された場合には、処理装置11は、算出距離13の最大値が管制運転基準値14を超えた旨のロープ振動検出信号を制御装置7へと出力する。この算出距離13の最大値が管制運転基準値14を超えた旨のロープ振動検出信号を受けた制御装置7は、エレベーターの運転モードを通常運転モードから管制運転モードへと切り替える。
管制運転モードへと切り替えると、制御装置7はエレベーター(EV)のかご4が走行中である場合には、かご4を最寄階へと停止させる。そして、かご4のドアを開いてかご4内の利用者を降車させる。かご4内の全ての利用者が降車を完了したら、制御装置7は、エレベーターの運転を休止する。エレベーターの運転が休止されると、カメラ9による撮影及び照明10による光の照射は停止される。
図5は、管制運転モードにおいてエレベーターの運転が休止した後のエレベーターの管制運転装置の動作を示すものである。建物の振動の原因となっていた地震動や強風等がおさまると、建物の振動は収束へと向かう。この建物の振動の収束を検出した振動感知器8は、制御装置7へと建物振動検出信号を出力する。制御装置7は、振動感知器8からの建物振動検出信号に基づいて、建物振動量が所定の基準値以下となったかについて確認する。そして、建物振動量が所定の基準値以下であることが確認された場合には、制御装置7は処理装置11へと起動指令信号を送信する。
この起動指令信号を受信した処理装置11は、かご4に設けられたカメラ9及び照明10を起動する。カメラ9は、照明10により照らされた状態の主ロープ6を鉛直方向に撮影する。この撮影は所定の時間間隔で行われる。そして、カメラ9により撮影された主ロープ6の画像が処理装置11へと出力される。
処理装置11は、カメラ9により撮影された画像を処理して、画像中の明点を検出する。次に、検出したこれらの明点の基準点12からの距離である算出距離13を算出する。そして、これら算出距離13の最大値を求める。処理装置11は、算出距離13の最大値が管制運転基準値14を超えているか否かについて確認する。算出距離13の最大値が管制運転基準値14を超えていることが確認された場合には、処理装置11は、カメラ9が撮影した画像に対して、以上の画像処理及び算出距離13の最大値と管制運転基準値14との比較を続ける。
建物の振動がおさまり主ロープ6の振動が収束する場合、算出距離13の最大値は次第に小さくなっていく。そして、処理装置11において、算出距離13の最大値が管制運転基準値14以下となったことが確認された場合には、処理装置11は、算出距離13の最大値が管制運転基準値14以下となった旨のロープ振動検出信号を制御装置7へと出力する。
制御装置7は、この算出距離13の最大値が管制運転基準値14以下となった旨のロープ振動検出信号を受けた場合、及び、振動感知器8からの建物振動検出信号から得られる建物振動量が所定の基準値以下となっていなかった場合には、振動感知器8からの建物振動検出信号から得られる建物振動量が所定の基準値以下となっており、かつ、処理装置11からのロープ振動検出信号から得られるロープ振動量(算出距離13の最大値)が管制運転基準値14以下となっているか否かについて確認する。
そして、建物振動量が所定の基準値以下、かつ、ロープ振動量(算出距離13の最大値)が管制運転基準値14以下であることが確認された場合には、制御装置7は、エレベーターの運転モードを管制運転モードから通常運転モードへと切り替え、エレベーターの運転を復帰させる。また、運転モードを管制運転モードから通常運転モードへと切り替える際には、制御装置7は処理装置11へと停止指令信号を送信する。この停止指令信号を受信した処理装置11は、かご4に設けられたカメラ9及び照明10を停止する。
一方、建物振動量が所定の基準値を超えている、又は、ロープ振動量(算出距離13の最大値)が管制運転基準値14を超えていることが確認された場合には、制御装置7は、管制運転モードを維持し、エレベーターの運転休止状態を継続する。
なお、ここでは、主ロープ6を撮影するカメラ9及び照明10をかご4上部の天蓋上に設けていた。しかし、カメラ9及び照明10の設置位置はかご4上部に限られず、例えば、昇降路1頂部から鉛直下方に主ロープ6を撮影するように設置してもよい。
また、ここでは、かご4の上部に連結された主ロープ6を、振動を検出する対象である長尺物とした場合について説明した。しかし、振動を検出する対象は昇降路1内に吊り下げられる長尺物であればこの主ロープ6に限られない。振動を検出する対象となる主ロープ6以外の長尺物としては、例えば、かご4の下部に連結されるコンペンロープ等が考えられる。かご4の下部に連結されるコンペンロープを対象とする場合には、カメラ9及び照明10をかご4の下面や昇降路1の底部等に設置するようにすればよい。
以上のように構成されたエレベーターの長尺物振動検出装置は、エレベーターの昇降路内に吊り下げられた長尺物である主ロープを、撮影手段であるカメラにより鉛直方向に撮影する。そして、処理手段である処理装置において、撮影手段により撮影された長尺物の画像に基づいて、長尺物の水平方向の振動量を検出するものである。このため、簡潔な構成で、かごの位置に依らずにロープの振動量を高い精度で検出することができる。
また、ロープの複数のストランドのうち少なくとも1のストランドにおいて、そのストランドの少なくとも一部に蛍光材を塗布し、この蛍光材の発する光を撮影可能であるカメラを用いることで、少ない光量の条件下でも撮影が可能となる。加えて、画像の背景となる周辺が暗いため、画像上において蛍光材の明点がより明確となり、画像解析を容易かつ正確に行うことができる。
そして、以上のような長尺物振動検出装置により検出されたロープの水平方向の振動量が所定の基準値である管制運転基準値を超えた場合に、エレベーターの運転を休止させる管制運転を行うようにすることで、効率よく管制運転を実施することが可能であるエレベーターの管制運転装置を得ることができる。
また、振動感知器によりエレベーターが設置された建物の振動量を検出し、この検出された建物の振動量が所定の基準値を超えた場合に、長尺物振動検出装置による検出結果に基づく管制運転を行うようにすることで、振動量の監視に必要な演算リソースを有効に活用することができる。さらに、建物振動量とロープ振動量の両方を考慮することで、管制運転装置の誤作動を未然に防止することにもつながる。
1 昇降路
2 機械室
3 巻上機
4 かご
5 釣合おもり
6 主ロープ
6a コア
6b ストランド
6c 蛍光材付ストランド
7 制御装置
8 振動感知器
9 カメラ
10 照明
11 処理装置
12 基準点
13 算出距離
14 管制運転基準値

Claims (6)

  1. エレベーターの昇降路内に吊り下げられた長尺物と、
    前記長尺物を鉛直方向に撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段により撮影された前記長尺物の画像に基づいて、前記長尺物の水平方向の振動量を検出する処理手段と、を備えたことを特徴とするエレベーターの長尺物振動検出装置。
  2. 前記長尺物は、複数のストランドを有するロープであり、
    複数の前記ストランドのうち少なくとも1の前記ストランドは、その少なくとも一部に蛍光材が塗布され、
    前記撮影手段は、前記蛍光材の発する光を撮影可能であることを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの長尺物振動検出装置。
  3. 前記蛍光材を励起可能である光を、前記長尺物に照射する照明手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のエレベーターの長尺物振動検出装置。
  4. 前記処理手段は、前記撮影手段により撮影された前記画像において、所定の基準点からの距離により画像上の領域を複数の同心円状の領域に分割し、それぞれの前記領域内における前記画像上の前記長尺物の有無により、前記長尺物の水平方向の振動量を検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエレベーターの長尺物振動検出装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のエレベーターの長尺物振動検出装置を有するエレベーターの管制運転装置であって、
    前記長尺物振動検出装置により検出された前記長尺物の水平方向の振動量が、所定の基準値を超えた場合に、前記エレベーターの運転を休止させる管制運転を行う制御装置を備えたことを特徴とするエレベーターの管制運転装置。
  6. 前記エレベーターが設置された建物の振動量を検出する振動感知器を備え、
    前記制御装置は、前記振動感知器により検出された前記建物の振動量が所定の基準値を超えた場合に、前記長尺物振動検出装置による検出結果に基づく前記管制運転を行うことを特徴とする請求項5に記載のエレベーターの管制運転装置。
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