JP2012017057A - 船体用制御装置及び船体用制御プログラム並びに船体用制御プログラムを組み込んだ自動操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】船体は、船体用制御装置1とGPS航法装置2とクラッチ制御装置3とスパンカーとを備える。繰船者が目標位置を設定すると、現在位置から目標位置までの設定経路が算出され、船体と設定経路との離間距離が限界偏位量を超えた場合、クラッチ制御装置3がクラッチ4を嵌めて船体を推進させ、船体が設定経路上に復帰するとクラッチ制御装置3がクラッチ4を脱して船体を停止させる。
【選択図】図1
Description
1)定点に船体を自動復帰させるための制御装置であり、当該定点を中心とする領域内での流し釣りは可能であるが、当該制御装置では設定領域外での船体の制御並びに流し釣りができない。
2)設定領域内において流し釣りをする場合にも、風の影響を受け、船体が漂流する方位と潮の流れの方位とにズレが生じるが、これを自動的に修正できない。
3)主推進装置とは別途、補助推進装置の設置が必須であるため、制御が複雑となり、かつ、コストもかかる。
前記GPS航法装置は、前記船体の位置(初期位置及び現在位置)を検出する位置検出手段と、目標位置を入力する目標位置入力手段と、前記船体の初期位置から設定した目標位置までの設定漂流経路を算出する設定漂流経路算出手段と、前記現在位置と前記設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出する偏位量算出手段と、を有し、
前記偏位量を前記GPS航法装置より受信する偏位量受信手段と、前記偏位量の閾値を限界偏位量として設定する限界偏位量設定手段と、前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを嵌める指令を前記クラッチ制御装置に出力するクラッチ嵌指令出力手段と、前記クラッチ嵌指令により前記クラッチが嵌まることにより前記船体が推進し、前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に、前記クラッチを脱する指令を前記クラッチ制御装置に出力するクラッチ脱指令出力手段と、を備えたことを特徴とする。
・「スパンカー」とは、船体を風上に向けて立たせるためのセール(帆)のことであり、一般的には船尾に設置する。例えば、船尾に取り付けたマストからセールを左右後方に向けて末広がりに拡開するように配置する。そうすると、風が吹けば、左右のマストが均等に風を受けるよう、風に対してマストを先頭とする方向に船体が回転し、風に対し船体が立つ。このように、スパンカーとは風見鶏のような役目をするものである。したがって、スパンカーを設置した船体は、常時、風上に対し船首を先頭に向けた状態に維持することができる。
・「目標位置」とは、操船者が目的とする位置を設定するというよりむしろ、船体を漂流させたい方向を決めるための、仮の目標位置をいう。なお、目標位置は操船者が任意に設定することができる。
・「設定漂流経路」とは、初期位置から目標位置まで船体を漂流させる設定経路をいう。この設定漂流経路の算出方法は、従来からある中分緯度航法や大圏航法、漸長緯度航法などを用いればよい。
・「偏位量」とは、船体の現在位置の設定漂流経路からのズレ量、つまりクロストラックエラー(XTE)のことをいう。
・「限界偏位量」とは、例えば、1.8m、18m、180mなど、操船者によって任意に定めた偏位量の閾値をいう。つまり、限界偏位量とは、偏位量の境界を定めるものである。また、この限界偏位量に0.1mといった余りに短い距離を設定するのは、各機器の保守上好ましくない。このように設定すると、船体の揺れや多少の波の影響で制御が行われてしまい、常時船体用制御装置等が作動することとなるからである。
前記船体の位置(初期位置及び現在位置)を検出する位置検出手段と、目標位置を入力する目標位置入力手段と、前記初期位置から前記目標位置までの設定漂流経路を算出する設定漂流経路算出手段と、前記現在位置と前記設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出する偏位量算出手段と、前記偏位量の閾値を限界偏位量として設定する限界偏位量設定手段と、前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを嵌める指令を前記クラッチ制御装置に出力するクラッチ嵌指令出力手段と、前記クラッチ嵌指令により前記クラッチが嵌まることにより前記船体が推進し、前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に、前記クラッチを脱する指令を前記クラッチ制御装置に出力するクラッチ脱指令出力手段と、を備えることとしてもよい。
前記GPS航法装置は前記船体の位置(初期位置及び現在位置)を検出し、前記船体の初期位置から、設定した目標位置までの設定漂流経路を算出して、前記現在位置と前記設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出し、前記偏位量を前記GPS航法装置より受信して、前記偏位量の閾値を限界偏位量として設定し、前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを嵌める指令を前記クラッチ制御装置に出力し、前記船体の推進により、前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に、前記クラッチを脱する指令を前記クラッチ制御装置に出力することを特徴とする。
前記船体の位置(初期位置及び現在位置)を検出し、目標位置を入力し、前記初期位置から、前記目標位置までの設定漂流経路を算出して、前記現在位置と前記設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出し、前記偏位量の閾値を限界偏位量として設定し、前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを嵌める指令を前記クラッチ制御装置に出力し、前記船体の推進により、前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に、前記クラッチを脱する指令を前記クラッチ制御装置に出力することとしてもよい。
目標位置を設定するだけで、船体を設定漂流経路上に沿って漂流するように制御できる。この時、潮流の方位上に目標位置を設定すれば、潮流に沿って流し釣りができる。
また、主としてクラッチの嵌・脱制御であるため、舵の制御や補助推進機の設置が不要である。
本発明の船体用制御装置1は、図1に示すように、船体用制御装置1に、GPS航法装置2、クラッチ制御装置3が接続されている。
GPS航法装置2は、船体Aの位置(初期位置及び現在位置)を検出する検出部と、目標位置を設定・入力する目標位置入力部と、船体Aの初期位置から目標位置までの設定漂流経路を算出し、船体Aの現在位置と設定漂流経路との偏位量(クロストラックエラー)を算出する制御部とを有する。なお、目標位置の設定・入力に代えて、目標方位を設定・入力した場合には、初期位置から目標方位へ向けての設定漂流経路が算出される。
クラッチ制御装置3は、推進機のエンジンに配されたクラッチ4と接続されており、船体Aの推進・停止をクラッチ4の嵌脱により制御する。そして、船体用制御装置1は、クラッチ制御装置3に対して、クラッチ4の嵌脱指令を出力する。
船体用制御装置1は、制御部1aと記憶部1bと入力部1cとを備える。
入力部1cは、偏位量の閾値を限界偏位量として設定するための入力部である。また、本実施例1においては、設定する限界偏位量は1.8m〜18mまで1.8m刻みで設定でき、船体用制御装置1に設けたツマミ(図示せず)を回してこれを設定する。なお、ツマミによる入力に代えて、別体の入力装置を船体用制御装置1に別途接続する構成としてもよい。
また、図2に示すように、船体Aの後方にはスパンカー5が取り付けられている。スパンカー5は船体Aの後方にマストを取り付け、このマストから左右後方に向けて末広がりに拡開するように配置する。船体Aに風が吹いた場合、左右のマストが均等に風を受けるように、風に対してマストを先頭とする方向に船体が回転し、風に対し船体Aが船首を先頭に立つこととなる。このように、スパンカーとは風見鶏のような役目をする。したがって、スパンカーを設置すると、原則として常時、風上に対し船首を先頭に向けた状態に船体を維持することができる。
次に、船体用制御プログラムを用いた場合の、船体Aを設定漂流経路上へ保持する制御フローについて、図3(a)、(b)を用いて説明する。
流し釣りを開始しようとする操船者は、船体Aを停止し、船体Aを漂流させたい経路を決めて、GPS航法装置2の入力部2cより目標位置を入力する。そうすると、GPS航法装置2は船体Aの初期位置を検出し、船体Aの初期位置から目標位置までの設定漂流経路を算出する。なお、操船者は、目標位置の代わりに目標方位をGPS航法装置2に入力することもできる。目標方位を入力すると、GPS航法装置2は、船体Aの初期位置を検出し、船体Aの初期位置から目標方位に向けての設定漂流経路を算出する。
次に操船者は、設定漂流経路と船体Aとの偏位量の限界を定め、それに基づき船体用制御装置1の入力部1cから限界偏位量Xを入力する。この時、限界偏位量Xを小さく設定すればするほど、船体Aは設定漂流経路上に沿って漂流するが、あまりに小さく設定してしまうと常時船体用制御装置1やクラッチ制御装置3、クラッチ4等の動作・停止が頻繁に繰り返されることとなり、各機器の保守上好ましくない。
そして、入力部1cに入力した限界偏位量Xは、限界偏位量データとして記憶部1bに送信(出力)される。なお、ステップS1とステップS2とは、順不同である。
そして、船体Aが漂流を開始すると、GPS航法装置2は各時点における船体Aの位置(現在位置)を随時検出し、ステップS1で算出した設定漂流経路と現在位置との偏位量(現在偏位量a1)を随時算出し、現在偏位量データとして船体用制御装置1に送信される。なお、現在偏位量は随時変化するが、その都度、現在偏位量データとして船体用制御装置1に送信される。
続いて、船体用制御装置1が、GPS航法装置2で算出された偏位量データを受信して記憶部1bに格納する。そして、記憶部1bから現在偏位量データ及び限界偏位量データを取り出し、制御部1aがその大小を判定する。
この時、(現在偏位量a1)≦(限界偏位量X)の場合、ステップS3に戻る。一方、(現在偏位量a1)>(限界偏位量X)の場合には、ステップS5に進む。
船体用制御装置1の制御部1aが、(現在偏位量a1)>(限界偏位量X)と判定すると、制御部1aがクラッチ4の嵌指令をクラッチ制御装置3に対して送信する。そうすると、クラッチ4が嵌まり、船体Aは前進する。なお、前記の通り、船体Aにはスパンカー5が取り付けられ、風上の方向に船首が向いているため、船体Aは風上の方向に前進することとなる。
推進機が作動し、船体Aが前進状態にある時にも、随時GPS航法装置2は現在偏位量a2を算出し、船体用制御装置1に対し現在偏位量データを送信する。
続いて、船体Aが設定漂流経路上に復帰したか否かを判定するため、現在偏位量データを受信した船体用制御装置1の制御部1aは、随時現在偏位量データがあらかじめ設定した範囲内であるか否かを判定する。
船体用制御装置1の制御部1aが、|現在偏位量a2|≦0.5mと判定し、船体Aが設定経路上に復帰したと判断すると、制御部1aはクラッチ4の脱指令をクラッチ制御装置3に送信する。そうすると、クラッチ制御装置3がクラッチ4を脱し、船体Aが停止して、船体Aが漂流状態に戻る。
次に、別の制御フローについて、図4(a)、(b)を用いて説明する。なお、制御フロー2は、前記制御フロー1と(ステップS7)のみが相違する制御であるため、(ステップS7b)についてのみ説明する。
ステップS7bとステップS7との相違点は、船体Aの停止のタイミングである。ステップS7は船体Aが設定経路上へ復帰した場合に船体Aを停止させる制御であるが、ステップS7bは、一旦船体Aが前進した後、船体Aが設定経路上を超えて、現在偏位量が再度限界偏位量に達した場合に、船体Aを停止させる制御である。具体的には、以下の制御となる。
クラッチ4が嵌まり前進する船体Aは、随時GPS航法装置2から送信される現在偏位量データを船体用制御装置1が受信して、現在偏位量a2が再度限界偏位量Xを超えたか否かを制御部1aが判定する。そして、(現在偏位量a2)>(限界偏位量X)となった場合に、船体Aを停止させるべくステップS8へと進む。一方、(現在偏位量a2)≦(限界偏位量X)の場合、ステップS6へ戻る。
本発明の船体用制御装置21は、図5に示すように、船体用制御装置21に、クラッチ制御装置23が接続されている。
船体用制御装置21は、船体Aの位置(初期位置及び現在位置)を検出する検出部21eと、目標位置(又は目標方位)を設定・入力する目標位置(目標方位)入力部21cと、船体Aの初期位置から目標位置までの設定漂流経路を算出して、船体Aの現在位置と設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出する制御部21aと、偏位量の閾値を限界偏位量として設定・入力する限界偏位量入力部21dと、これら種々のデータを記憶する記憶部21bと、を備える。
クラッチ制御装置23は、推進機のエンジンに接続されたクラッチ24と接続されており、船体Aの推進・停止をクラッチ24の嵌脱により制御する。船体用制御装置21は、クラッチ制御装置23に対して、クラッチ24の嵌脱指令を出力する。
また、実施例1と同様、船体Aの後方にはスパンカー5が取り付けられている。したがって、スパンカー5を設置すれば、原則として常時、風上に対して船首を先頭に向けた状態に船体Aを保持することができる。
次に、船体Aの設定漂流経路への制御フローについて、図6(a)、(b)を用いて説明する。
流し釣りを開始する操船者は、船体Aを停止すると、船体用制御装置21の検出部21eが、その時点の船体Aの位置を初期位置として検出し、初期位置データとして記憶部21bに格納される。
操船者は、船体Aを漂流させたい経路を決めて、入力部21cより目標位置を入力する。そうすると、制御部21aは、記憶部21bより船体Aの初期位置データを取り出し、船体Aの初期位置から目標位置までの設定漂流経路を算出し、設定漂流経路データとして記憶部21bに格納する。(また、操船者は、目標位置の代わりに目標方位を入力部21cから入力することもできる。目標方位を入力すると、制御部21aは、記憶部21bより船体Aの初期位置データを取り出し、船体Aの初期位置から目標方位に向けての設定漂流経路を算出し、設定漂流経路データとして記憶部21bに格納する。)
そして、船体Aが漂流を開始すると、検出部21eは各時点における船体Aの位置(現在位置)を随時検出して、記憶部21bに現在位置データとして格納される。なお、現在位置は随時変化するため、その度、記憶部21bにおける現在位置データは更新される。
制御部21aは、記憶部21bから設定漂流経路データと現在位置データとを取り出し、これらの偏位量(現在偏位量b1)を随時算出し、現在偏位量データとして記憶部21bに格納される。なお、船体Aの現在位置は随時変化するから、それに伴い現在偏位量b1も変化する。そのため、随時、記憶部21bにおいて現在偏位量データは更新されることとなる。
続いて、制御部21aは、記憶部21bから現在偏位量データと限界偏位量データとを取り出し、その大小を判定する。この時、(現在偏位量b1)≦(限界偏位量Y)の場合、ステップS103に戻る。一方、(現在偏位量b1)>(限界偏位量Y)の場合には、ステップS106に進む。
そして、制御部21aが、(現在偏位量b1)>(限界偏位量Y)と判定すると、制御部21aは船体Aを推進させるべく、クラッチ24の嵌指令をクラッチ制御装置23に送信する。そうすると、クラッチ制御装置23がクラッチ24を嵌め、船体Aは前進する。なお、前記の通り、船体Aにはスパンカー5が取り付けられ、風上の方向に船首が向いているため、船体Aは風上の方向に前進することとなる。
船体Aが推進状態にある時にも、検出部21eは随時船体Aの現在位置を検出し、現在位置データとして記憶部21bに格納される。
制御部21aは、記憶部21bから設定漂流経路データと現在位置データとを取り出し、これらから現在偏位量b2を随時算出し、現在偏位量データとして記憶部21bに格納される。なお、現在偏位量b2は随時変化するため、その度、記憶部21bにおいて現在偏位量データは更新される。
続いて、船体Aが設定漂流経路上に復帰したか否かを判定するため、制御部21aは現在偏位量データを記憶部21bから取り出し、現在偏位量b2があらかじめ設定した所定の範囲内(例えば、−0.5m〜+0.5m)であるか否かを判定する。
そして、船体Aが設定漂流経路上に復帰したと制御部21aが判定した場合(|現在偏位量b2|≦0.5m)、ステップS110へ進む。一方、範囲外と判定した場合(|現在偏位量b2|>0.5m)、ステップS107に戻る。
制御部21aが、|現在偏位量b2|≦0.5mと判定し、船体Aが設定経路上に復帰したと判断すると、制御部21aは船体Aを停止させるべく、クラッチ24の脱指令をクラッチ制御装置23に対して送信する。そうすると、クラッチ制御装置23がクラッチ24を脱し、船体Aは停止して、漂流状態に戻る。
次に、別の制御フローについて、図7(a)、(b)を用いて説明する。なお、制御フロー2は、制御フロー1とステップS109のみ相違する制御であるため、ステップS109bについてのみ説明する。
クラッチ24が嵌り推進する船体Aにおいて、制御部21aは、随時記憶部21bから現在偏位量データを取り出して、再度現在偏位量b2が限界偏位量Yを超えたか否かを判定する。そして、(現在偏位量b2)>(限界偏位量Y)となった場合に、船体Aを停止させるべくステップS110へと進む。一方、(現在偏位量b2)≦(限界偏位量Y)の場合、ステップS107へ戻る。
続いて、前記実施例1のクラッチ制御装置3又は実施例2のクラッチ制御装置23に代えて、自動制御に加え手動制御も可能であって、手動制御用の遠隔装置(ポータブル発信器)が接続されたクラッチ制御装置103を用いた実施例3について説明する。なお、その他船体用制御装置1、GPS航法装置2等の構成については変更しないため、これらの構成については説明を省略する。
1 船体用制御装置
1a 制御部
1b 記憶部
1c 入力部
2 GPS航法装置
3 クラッチ制御装置
4 クラッチ
5 スパンカー
21 船体用制御装置
21a 制御部
21b 記憶部
21c 入力部
21d 入力部
21e 検出部
21f 表示部
23 クラッチ制御装置
24 クラッチ
103 クラッチ制御装置
103a アクチュエータユニット
103b ポータブル発信器
103c ツマミ
M モータ
C 電磁クラッチ
L レバー
105 コントロールヘッド
106 シフトレバー
107 スロットルレバー
108 エンジン
109 クラッチ
110 スロットル
111 シフト
Claims (10)
- 風の方向に対し船首を風上に向けて船体を立てるためのスパンカーと推進機とクラッチと該クラッチを制御するクラッチ制御装置とGPS航法装置とを有する船体を、設定漂流経路上に保持するための船体用制御装置であって、
前記GPS航法装置は、前記船体の位置(初期位置及び現在位置)を検出する位置検出手段と、目標位置を入力する目標位置入力手段と、前記船体の初期位置から設定した目標位置までの設定漂流経路を算出する設定漂流経路算出手段と、前記現在位置と前記設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出する偏位量算出手段と、を有し、
前記偏位量を前記GPS航法装置より受信する偏位量受信手段と、
前記偏位量の閾値を限界偏位量として設定する限界偏位量設定手段と、
前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを嵌める指令を前記クラッチ制御装置に出力するクラッチ嵌指令出力手段と、
前記クラッチ嵌指令により前記クラッチが嵌まることにより前記船体が推進し、前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に、前記クラッチを脱する指令を前記クラッチ制御装置に出力するクラッチ脱指令出力手段と、を備えたことを特徴とする船体用制御装置。 - 風の方向に対し船首を風上に向けて船体を立てるためのスパンカーと推進機とクラッチと該クラッチを制御するクラッチ制御装置とを有する船体を、設定漂流経路上に保持するための船体用制御装置であって、
前記船体の位置(初期位置及び現在位置)を検出する位置検出手段と、
目標位置を入力する目標位置入力手段と、
前記初期位置から前記目標位置までの設定漂流経路を算出する設定漂流経路算出手段と、
前記現在位置と前記設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出する偏位量算出手段と、
前記偏位量の閾値を限界偏位量として設定する限界偏位量設定手段と、
前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを嵌める指令を前記クラッチ制御装置に出力するクラッチ嵌指令出力手段と、
前記クラッチ嵌指令により前記クラッチが嵌まることにより前記船体が推進し、前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に、前記クラッチを脱する指令を前記クラッチ制御装置に出力するクラッチ脱指令出力手段と、を備えたことを特徴とする船体用制御装置。 - 前記目標位置に代えて、目標方位を入力することにより、
前記設定漂流経路として、前記初期位置から前記目標方位へ向けての漂流経路を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の船体用制御装置。 - 前記クラッチ脱指令出力手段が、
前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に代えて、
前記船体が前記設定漂流経路を横切って、再度前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを脱する指令を出力する手段であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船体用制御装置。 - 前記クラッチ制御装置が、
手動操作用スロットルレバーとシフトレバーを備えたプッシュプルケーブル式のコントロールヘッドを介して前記エンジンの前記クラッチを中立状態・前進状態・後進状態に遠隔操作できる制御装置であって、前記シフトレバーの位置を切り換える駆動力を発生させるモータと、このモータの駆動力をプッシュプルケーブルを介して前記シフトレバーに伝達あるいは伝達を解除する電磁クラッチとを備えたアクチュエータユニットを設け、このアクチュエータユニットに電気式リモートコントローラとしてのポータブル発信器を接続し、前記コントロールヘッドのシフトレバーをプッシュプルケーブルを介して位置制御可能に構成し、前記ポータブル発信器には、ダイヤル式のツマミを中立位置から時計方向と反時計方向とへ回転可能に設け、前記ツマミを前記中立位置から一方へ最大回転角の範囲内で最大回転位置へ回転させると前進し、前記ツマミを前記中立位置から他方へ最大回転角の範囲内で最大回転位置へ回転させると後進するとともに、前記ツマミを中立位置から両方向にそれぞれ前記最大回転角より狭い範囲内で回転させると、それぞれ前進潮立てと後進潮立てとを行い、前進潮立ておよび後進潮立てとも前記ツマミの回転角で前進時間あるいは後進時間および中立時間の長短で複数段階に分かれており、前進時間あるいは後進時間および中立時間についてはあらかじめ各段階ごとに設定され、前進潮立て・後進潮立てともに前記エンジンの回転数はアイドリングに近い微速で航行される一方、中立時間の間はスクリューの回転が停止するようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の船体用制御装置。 - 風の方向に対し船首を風上に向けて船体を立てるためのスパンカーと推進機とクラッチと該クラッチを制御するクラッチ制御装置とGPS航法装置とを有する船体を、設定漂流経路上に保持するための船体用制御プログラムであって、
前記GPS航法装置は前記船体の位置(初期位置及び現在位置)を検出し、前記船体の初期位置から、設定した目標位置までの設定漂流経路を算出して、前記現在位置と前記設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出し、
前記偏位量を前記GPS航法装置より受信して、
前記偏位量の閾値を限界偏位量として設定し、
前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを嵌める指令を前記クラッチ制御装置に出力し、
前記クラッチが嵌まり前記船体が推進することにより、前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に、前記クラッチを脱する指令を前記クラッチ制御装置に出力することを特徴とする船体用制御プログラム。 - 風の方向に対し船首を風上に向けて船体を立てるためのスパンカーと推進機とクラッチと該クラッチを制御するクラッチ制御装置とを有する船体を、設定漂流経路上に保持するための船体用制御プログラムであって、
前記船体の位置(初期位置及び現在位置)を検出し、
目標位置を入力し、
前記初期位置から、前記目標位置までの設定漂流経路を算出して、前記現在位置と前記設定漂流経路との偏位量(ズレ)を算出し、
前記偏位量の閾値を限界偏位量として設定し、
前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチを嵌める指令を前記クラッチ制御装置に出力し、
前記クラッチが嵌まり前記船体が推進することにより、前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に、前記クラッチを脱する指令を前記クラッチ制御装置に出力することを特徴とする船体用制御プログラム。 - 前記目標位置に代えて、目標方位を入力することにより、
前記設定漂流経路として、前記初期位置から前記目標方位へ向けての漂流経路を用いることを特徴とする請求項6又は7に記載の船体用制御プログラム。 - 前記クラッチを脱する指令が、
前記船体が前記設定漂流経路上に帰着した場合に代えて、
前記船体が前記設定漂流経路を横切って、再度前記偏位量が前記限界偏位量を超えた場合に、前記クラッチ制御装置へ出力されることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の船体用制御プログラム。 - 前記船体の船首方位及び船体位置を検出する検出手段と、目的地点を設定する設定手段と、前記船体の当初船体位置から前記目的地点までの設定航路を算出する航路算出手段と、前記設定航路と前記船体の現在船首方位と現在船体位置とから前記船体に設定航路上を航行させるため舵の動作を制御する制御手段とを備えた自動操舵装置であって、
請求項6〜9のいずれか1項に記載の船体用制御プログラムが組み込まれたことを特徴とする自動操舵装置。
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- 2010-07-09 JP JP2010156711A patent/JP5572460B2/ja active Active
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JP5572460B2 (ja) | 2014-08-13 |
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