JP2012015792A - 音響補正装置、音響出力装置、及び音響補正方法 - Google Patents

音響補正装置、音響出力装置、及び音響補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】聴感上の違和感を抑止する。
【解決手段】実施形態の音響補正装置は、入力手段と、算出手段と、分割手段と、変換手段と、抽出手段と、合成手段と、生成手段と、を備える。入力手段は、再生音場を伝播した音声信号を入力する。算出手段は、音声信号からインパルス応答を算出する。分割手段は、直接音又は初期反射音を含む第1の時間領域と、残響音成分を含む第2の時間領域とで、インパルス応答を分割する。変換手段は、分割されたインパルス応答を、それぞれ周波数スペクトルに変換する。抽出手段は、第1の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分と比べて、第2の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分が相対的に高いピークを有する周波数成分を特定し、共鳴成分として抽出する。合成手段は、予め定められた特性と、抽出された共鳴成分を減衰させる特性と、を合成する。生成手段は、合成された特性に補正する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、音響補正装置、音響出力装置、及び音響補正方法に関する。
従来から、テレビ等の各種AV機器においては、音声を出力する際に、オ−ディオ信号の再生を阻害する様々な要因が存在する。そこで、出力される音声を忠実な音質にするために様々な技術が提案されている。
例えば、従来技術としては、デジタル・オーディオ・フィルタの周波数、振幅及び帯域幅を自動的に最適し、デジタル・オーディオ・フィルタを用いてラウドスピーカをイコライズする技術が開示されている。
特開2000−152374号公報
しかしながら、従来技術においては、音声信号を出力する筐体の共鳴について注目していない。このため、従来技術を用いて出力された音声信号には、筐体共鳴成分が含まれているため、受聴者に聴感上の違和感を与える。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、受聴者の聴感上の違和感を抑止する音響補正装置、音響出力装置、及び音響補正方法を提供することを目的とする。
実施形態の音響補正装置は、入力手段と、算出手段と、分割手段と、変換手段と、抽出手段と、合成手段と、生成手段と、を備える。入力手段は、再生音場を伝播した音声信号を入力する。算出手段は、音声信号からインパルス応答を算出する。分割手段は、直接音又は初期反射音を含むものとして、予め定められた第1の時間領域と、残響音成分を含むものとして、予め定められた第2の時間領域とで、インパルス応答を分割する。変換手段は、第1の時間領域のインパルス応答と、第2の時間領域のインパルス応答と、を、それぞれ周波数スペクトルに変換する。抽出手段は、第1の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分と比べて、第2の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分が相対的に高いピークを有する周波数成分を特定し、共鳴成分として抽出する。合成手段は、予め定められた特性と、この抽出された共鳴成分を減衰させる特性と、を合成する。生成手段は、この合成された特性に補正する。
図1は、第1の実施形態にかかる音響再生装置の構成を示すブロック図である。 図2は、インパルス応答算出部により算出されたインパルス応答の例を示した図である。 図3は、時間領域分割部により分割された後の応答インパルスを示した図である。 図4は、直接音及び初期反射音成分の周波数スペクトルと、残響音成分の周波数スペクトルと、を示した図である。 図5は、目標特性と、抽出された筐体共鳴成分の逆特性と、を示した図である。 図6は、フィルタ生成部により生成された補正フィルタの例を示した図である。 図7は、フィルタ部によりなされた補正を示した図である。 図8は、本実施の形態にかかる音響再生装置における、補正フィルタの生成処理の手順を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる音響再生装置100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、音響再生装置100は、音響補正を行うための音響補正装置が適用された構成となっており、検査用音声信号生成部101と、電気/音響出力変換部102と、音響/電気入力変換部103と、インパルス応答算出部104と、時間領域分割部105と、周波数成分変換部106と、共鳴成分抽出部107と、目標特性生成部112と、目標特性合成部108と、フィルタ生成部109と、フィルタ部110と、スイッチ111と、を備える。
ところで、テレビジョン受像装置を始めとするスピーカを搭載した電子機器は、小型化・薄型化する傾向にある。これら電気機器では、筐体をスピーカボックスと兼用する設計が主流となってきている。電気機器の筐体をスピーカボックスとみなして取り扱う場合、様々な部品を実装する関係から、構造の自由度に制限がある。また、吸音材等を設けることができなく、筐体への工夫によって音響的なマイナス要素を取り除くことが困難である。そのため、電子機器の筐体内部において、スピーカからの背面音は多重反射(定在波の発生)による筐体共鳴や、部品の固有振動による共鳴が引き起こされる。このように電子機器の筐体をスピーカボックスと兼用する設計では、共鳴周波数の音圧レベル変化が、受聴者に違和感を与える原因となる。
また、これらの共鳴音は、直接音に対して大きな遅延を持つため、イコライザを用いて周波数特性を平坦化しても、違和感を軽減できない。そこで、本実施の形態にかかる音響再生装置100では、後述する構成を備えることで、筐体共鳴音によって受聴者へ違和感を抑止する。このように、本実施の形態では、筐体共鳴音の成分が、音声信号に含まれる残響音成分に含まれるものとして処理する。
スイッチ111は、通常の音声信号と、検査用音声信号生成部101から入力された検査用音声信号と、から、本実施の形態にかかる音響再生装置100が出力する音声信号を切り替える。つまり、スイッチ111は、補正フィルタを生成する場合には、検査用音声信号生成部101とフィルタ部110とを接続し、それ以外の場合には、通常の音声信号を出力するための端子とフィルタ部110とを接続する。
検査用音声信号生成部101は、電気/音響出力変換部102及び再生音場の音響特性(インパルス応答)を測定するための検査用音声信号を生成する。本実施の形態にかかる検査用音声信号では、例えば、ホワイトノイズ信号、ピンクノイズ信号、バンドノイズ信号、又はスイープサイン信号等を用いる。また、検査用音声信号は、検査用音声信号生成部101測定の度に生成するのではなく、メモリ等に記憶させて読み出しても良い。
電気/音響出力変換部102は、検査用音声信号又は受聴対象の音声信号を、電気信号から音響信号に変換し、出力する。また、電気/音響出力変換部102は、さらに、デジタル/アナログ変換部や、電力増幅部を含んでも良い。
音響/電気入力変換部103は、ユーザの受聴位置に設置され、再生音場150を伝播した検査用音声信号を収音し、収音した検査用音声信号について、音響信号から電気信号に変換する。音響/電気入力変換部103は、アナログ/デジタル変換部や、電力増幅手段を含んでも良い。
インパルス応答算出部104は、電気信号に変換された後の検査用音声信号から、インパルス応答を算出する。本実施の形態にかかるインパルス応答算出部104は、収音した検査用音声信号から、出力前の検査用音声信号の逆特性を持つ信号を畳み込むことで、インパルス応答を算出する。図2は、インパルス応答算出部104により算出されたインパルス応答の例を示した図である。図2に示すインパルス応答のように、最初のうちは、直接音や初期反射音成分が含まれるため振幅が大きいが、時間が経過するにつれて、残響音成分等のみになるため、振幅が小さくなる。
時間領域分割部105は、直接音及び初期反射音成分を含む時間領域として予め定められた第1の時間領域と、残響音成分を含む時間領域として予め定められた第2の時間領域とで、インパルス応答を分割する。
このように、本実施の形態にかかる時間領域分割部105は、分割基準時間に基づいて定められた、第1の時間領域と、第2の時間領域と、で分割する。この分割基準時間は、時間領域分割部105は、検査用音声信号が移動した経路長を音速で除算することで求められる。
検査用音声信号が移動した経路長は、電気/音響出力変換部102から再生音場150に対して出力された後、音響/電気入力変換部103に入力されるまでの経路長とする。本実施の形態にかかる経路長は、電気/音響出力変換部102から出力された音が、音響/電気入力変換部103に、直接到達するまでの経路による距離や、電気/音響出力変換部102から出力された音に基づく初期反射音が、音響/電気入力変換部103に、到達するまでの経路による距離とする。初期反射音とは、電気/音響出力変換部102から出力された音が、壁面160、又は床面で1次反射した音とする。なお、初期反射音を考慮せず、直接音のみ考慮しても良い。また、時間領域分割部105は、分割基準時間の前後で完全に分割するのではなく、オーバーラップしても良い。
例えば、経路長を1m、音速を340m/sとすると、時間領域分割部105は、1mを340m/sで除算して得られる分割基準時間2.94msを用いて、インパルス応答を分割する。
そして、分割基準時間より早い時間領域を、直接音及び初期反射音成分を含む第1の時間領域とする。そして、分割基準時間より遅い時間領域を、残響音成分を含む第2の時間領域とする。
経路長は、ユーザが設定してもよいし、レーザ等で計測してもよい。また、出荷前に平均的な部屋サイズ等から経路長が予め設定されていてもよい。
図3は、時間領域分割部105により分割された後の応答インパルスを示した図である。図3に示す例では、時間領域分割部105は、分割基準時間Tを基準として、第1の時間領域301と、第2の時間領域302と、に分割している。そして、時間領域分割部105は、第1の時間領域301に含まれる応答インパルス311を、直接音及び初期反射音の成分とする。そして、時間領域分割部105は、第2の時間領域302に含まれる応答インパルス312を、筐体共鳴音等を含む残響音の成分とする。
周波数成分変換部106は、直接音及び初期反射音成分を含む第1の時間領域のインパルス応答と、残響音成分を含む第2の時間領域のインパルス応答と、を、周波数スペクトルに変換する。本実施の形態にかかる周波数成分変換部106は、時間領域毎のインパルス応答に対してフーリエ変換等を用いて、周波数スペクトルに変換するが、どのような手法を用いても良い。なお、フーリエ変換の際は夫々の成分に窓関数を適用しても良い。
共鳴成分抽出部107は、直接音及び初期反射音成分の周波数スペクトル、及び残響音成分の周波数スペクトルから、筐体共鳴成分を抽出する。本実施の形態にかかる共鳴成分抽出部107は、第1の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分と比べて、第2の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分が相対的に高い周波数領域を特定し、当該周波数領域の中心周波数、帯域幅及びゲインを筐体共鳴成分として抽出する。
図4は、直接音及び初期反射音成分の周波数スペクトル401と、残響音成分の周波数スペクトル402と、を示した図である。図4に示すように、残響音成分の周波数スペクトル402には、周波数スペクトル401と比べて、相対的に高い周波数領域410が含まれている。そこで、共鳴成分抽出部107は、残響音成分の周波数スペクトル402から、相対的に高い周波数領域410を抽出する。
この抽出手法の例として、本実施の形態にかかる共鳴成分抽出部107は、第1の時間領域から変換された周波数スペクトルと、第2の時間領域から変換された周波数スペクトルとのクロススペクトルから、第1の時間領域から変換された周波数スペクトルを除算したものから、ピークを検出することで、筐体共鳴音等を含む残響音を含む周波数スペクトルの振幅成分が相対的に高い周波数領域を求める。なお、この手法は一例として示したものであり、他の様々な手法を用いて求めても良い。
目標特性生成部112は、予め定められた目標特性を生成し、目標特性合成部108に対して出力する。目標特性とは、出力された音声信号がユーザに対して一般的に心地よいと感じさせるよう補正を行うための特性とする。本実施の形態にかかる目標特性は、2kHzまでフラット、それ以降を−3dB/octとなる特性の例とするが、このような特性に限らず、全領域フラットなど、様々な特性を用いて良い。また、目標特性は、目標特性生成部112が生成するのではなく、メモリ等に記憶させて読み出しても良い。
目標特性合成部108は、目標特性と、抽出した筐体共鳴成分に基づいて導出された筐体共鳴成分を減衰させる特性と、を合成する。そして、目標特性合成部108は、目標特性生成部112により生成された目標特性に対して、筐体共鳴成分を減衰させる特性、つまり、筐体共鳴成分として抽出した中心周波数、帯域幅、及びゲインの逆特性を対数加算して、合成する。
図5は、目標特性501と、抽出された筐体共鳴成分の逆特性502と、を示した図である。そして、目標特性合成部108が、図5に示す、目標特性501と、抽出された筐体共鳴成分の逆特性502と、を合成した特性を生成する。なお、共鳴成分の逆特性502のゲインは、実施の態様に基づいて適切な値が設定されるものとする。
フィルタ生成部109は、目標特性501と、抽出された筐体共鳴成分の逆特性502と、を合成した特性に、全体音の周波数スペクトルを補正する補正フィルタを生成する。補正フィルタの生成は、どのような手法を用いても良いが、例えばLMSアルゴリズム等の汎用手段を用いることが考えられる。図6は、フィルタ生成部109により生成された補正フィルタの例を示した図である。図6に示す当該補正フィルタを用いて、補正がなされることになる。
フィルタ部110は、受聴対象の音声信号を補正する。図7は、フィルタ部110によりなされた補正を示した図である。図7に示す例では、電気/音響出力変換部102及び再生音場150の音響特性701に対して、目標特性501と、抽出された筐体共鳴成分の逆特性502と、を合成した特性702となるように補正する例とする。このような補正を行うために、フィルタ部110は、図6で示した補正フィルタを用いる。これにより、フィルタによる補正後の音響特性703を有する音声信号が、フィルタ部110から出力される。出力される信号は、上述した補正が行われているので、筐体共鳴成分が抑止されている。
本実施の形態にかかる音響再生装置100は、上述した構成を備えることで、音声信号に対して適切なフィルタリングを行うことができる。なお、音響再生装置100のフィルタを生成するタイミングは、どのようなタイミングで行っても良い。より詳細な補正を行いたい場合には、湿度、カーテンや、ユーザの位置の変更など環境の変化に基づいて、再生音場が変更されるたびに、音響再生装置100が、当該変更された再生音場に適したフィルタを生成しても良い。また、このような詳細な補正が必要ない場合、音響再生装置100を出荷する前に、当該音響再生装置100が配置される平均的な部屋を想定して、予めフィルタを生成しても良い。
次に、本実施の形態にかかる音響再生装置100における、補正フィルタの生成処理について説明する。図8は、本実施の形態にかかる音響再生装置100における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、検査用音声信号生成部101は、検査用音声信号を生成する(ステップS801)。次に、電気/音響出力変換部102は、検査用音声信号を、電気信号から音響信号に変換し、再生音場150に出力する(ステップS802)。
その後、音響/電気入力変換部103が、再生音場150を伝播した検査用音声信号を収音し、検査用音声信号について、音響信号から電気信号に変換する(ステップS803)。
そして、インパルス応答算出部104は、電気信号に変換された後の検査用音声信号から、インパルス応答を算出する(ステップS804)。
次に、時間領域分割部105は、分割基準時間に基づいて、時間領域毎(第1の時間領域及び第2の時間領域)で、インパルス応答を分割する(ステップS805)。
その後、周波数成分変換部106は、時間領域毎のインパルス応答を、周波数スペクトルに変換する(ステップS806)。
そして、共鳴成分抽出部107は、直接音及び初期反射音成分の周波数スペクトル、及び残響音成分の周波数スペクトルから、筐体共鳴成分を抽出する(ステップS807)。
次に、目標特性合成部108は、予め定められた目標特性と、筐体共鳴成分を減衰させる特性と、を合成する(ステップS808)。
その後、フィルタ生成部109は、目標特性と、抽出された筐体共鳴成分の逆特性と、を合成した特性に補正する補正フィルタを生成する(ステップS809)。
そして、上述した処理手順で生成された補正フィルタを用いて、フィルタ部110がフィルタリングを行うこととする。
従来は、筐体共鳴を考慮せず、例えば目標特性が平坦な周波数特性などの補正を行っていることが多かった。このため、補正後でも筐体共鳴成分が残り、受聴者に対して聴感上の違和感を与えていた。
これに対し、本実施の形態にかかる音響再生装置100では、上述した構成で生成された補正フィルタを用いて、補正を行うことで、スピーカ及び再生音場の音響特性を目標特性に補正する際、筐体共鳴成分を抑止する補正も行われることとした。これにより、筐体共鳴音(箱鳴り)を低減できる。これにより、音響再生時に受聴者に対する違和感を取り除くことができる。
また、従来の手法で、筐体共鳴減衰と、周波数特性補正と、を考慮すると仮定した場合、通常、夫々にフィルタを割り当てると考えられる。これに対し、本実施の形態にかかる音響再生装置100では、目標特性に筐体共鳴を減衰させる特性を合成することで、複数フィルタを備える必要がなくなり、ハードウェアリソース又はソフトウェアリソースを削減できる。
本実施の形態においては、テレビジョン受像装置内に備えられる音響再生装置100の場合について説明したが、他の装置に適用しても良い。例えば、PC等に備え付けられる外部スピーカでも良い。CDプレイヤーなどの音響機器であっても良い。さらには、携帯電話に内蔵されても良いし、ヘッドフォンに対して適用しても良い。
テレビジョン受像装置内に備えられる音響再生装置100は、CPUと、ROMと、RAMと、を含んだハードウェア構成となっている。本実施形態の音声処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本実施の形態の音響再生装置100で実行される音響処理プログラムは、上述した各部(検査用音声信号生成部、電気/音響出力変換部、音響/電気入力変換部、インパルス応答算出部、時間領域分割部、周波数成分変換部、共鳴成分抽出部、目標特性合成部、フィルタ生成部、フィルタ部)を含むモジュール構成となっている。そして、実際のハードウェアとしてはCPUが上記記憶媒体から音響処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部がRAM上にロードされ、検査用音声信号生成部、電気/音響出力変換部、音響/電気入力変換部、インパルス応答算出部、時間領域分割部、周波数成分変換部、共鳴成分抽出部、目標特性合成部、フィルタ生成部、フィルタ部がRAM上に生成される。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
100 音響再生装置
101 検査用音声信号生成部
102 電気/音響出力変換部
103 音響/電気入力変換部
104 インパルス応答算出部
105 時間領域分割部
106 周波数成分変換部
107 共鳴成分抽出部
108 目標特性合成部
109 フィルタ生成部
110 フィルタ部
111 スイッチ
実施形態の音響補正装置は、入力手段と、算出手段と、分割手段と、変換手段と、抽出手段と、合成手段と、生成手段と、を備える。入力手段は、再生音場を伝播した音声信号を入力する。算出手段は、音声信号からインパルス応答を算出する。分割手段は、直接音又は初期反射音を含むものとして、予め定められた第1の時間領域と、残響音成分を含むものとして、予め定められた第2の時間領域とで、インパルス応答を分割する。変換手段は、第1の時間領域のインパルス応答と、第2の時間領域のインパルス応答と、を、それぞれ周波数スペクトルに変換する。抽出手段は、前記第1の時間領域の前記インパルス応答から変換された前記周波数スペクトルと、前記第2の時間領域の前記インパルス応答から変換された前記周波数スペクトルと、に基づいて算出されたクロススペクトルから、第1の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分と比べて、第2の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分が相対的に高いピークを有する周波数成分を特定し、共鳴成分として抽出する。合成手段は、予め定められた特性と、この抽出された共鳴成分を減衰させる特性と、を合成する。生成手段は、この合成された特性に補正する。

Claims (5)

  1. 再生音場を伝播した音声信号を入力する入力手段と、
    前記音声信号からインパルス応答を算出する算出手段と、
    直接音又は初期反射音を含むものとして予め定められた第1の時間領域と、残響音成分を含むものとして予め定められた第2の時間領域とで、前記インパルス応答を分割する分割手段と、
    前記第1の時間領域の前記インパルス応答と、前記第2の時間領域の前記インパルス応答とを、それぞれ周波数スペクトルに変換する変換手段と、
    前記第1の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分と比べて、前記第2の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分が相対的に高いピークを有する周波数成分を特定し、これを共鳴成分として抽出する抽出手段と、
    予め定められた特性と、この抽出された前記共鳴成分を減衰させる特性と、を合成する合成手段と、
    この合成された特性に補正する補正フィルタを生成する生成手段と、
    を備えることを特徴とする音響補正装置。
  2. 前記分割手段は、再生音場において出力された音が前記入力手段に直接到達するまでの経路長、または壁面あるいは床面で1次反射した音が前記入力手段に到達するまでの経路長と、音速と、に基づいて定められた前記第1の時間領域と、前記第2の時間領域と、前記インパルス応答を分割すること、
    を特徴とする請求項1に記載の音響補正装置。
  3. 音声信号を出力する出力手段と、
    前記出力手段により出力された後、再生音場を伝播した前記音声信号を入力する入力手段と、
    前記音声信号からインパルス応答を算出する算出手段と、
    直接音又は初期反射音を含むものとして予め定められた第1の時間領域と、残響音成分を含むものとして予め定められた第2の時間領域とで、前記インパルス応答を分割する分割手段と、
    前記第1の時間領域の前記インパルス応答と、前記第2の時間領域の前記インパルス応答と、を、それぞれ周波数スペクトルに変換する変換手段と、
    前記第1の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分と比べて、前記第2の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分が相対的に高いピークを有する周波数成分を特定し、これを共鳴成分として抽出する抽出手段と、
    予め定められた特性と、この抽出された前記共鳴成分を減衰させる特性と、を合成する合成手段と、
    この合成された特性に補正する補正フィルタを生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された前記補正フィルタを用いて、前記出力手段が出力する前記音声信号に対してフィルタリングを行うフィルタ手段と、
    を備えることを特徴とする音響出力装置。
  4. 再生音場の音響特性を測定するための音声信号を生成する信号生成手段を、さらに備え、
    前記出力手段は、前記信号生成手段により生成された前記音声信号を出力すること、
    を特徴とする請求項3に記載の音響出力装置。
  5. 音響補正装置で実行される音響補正方法であって、
    入力手段が、再生音場を伝播した音声信号を入力する入力ステップと、
    算出手段が、前記音声信号からインパルス応答を算出する算出ステップと、
    分割手段が、直接音又は初期反射音を含むものとして予め定められた第1の時間領域と、残響音成分を含むものとして予め定められた第2の時間領域とで、前記インパルス応答を分割する分割ステップと、
    変換手段が、前記第1の時間領域の前記インパルス応答と、前記第2の時間領域の前記インパルス応答と、を、それぞれ周波数スペクトルに変換する変換ステップと、
    抽出手段が、前記第1の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分と比べて、前記第2の時間領域から変換された周波数スペクトルの振幅成分が相対的に高いピークを有する周波数成分を特定し、これを共鳴成分として抽出する抽出ステップと、
    合成手段が、予め定められた特性と、この抽出された前記共鳴成分を減衰させる特性と、を合成する合成ステップと、
    生成手段が、この合成された特性に補正する補正フィルタを生成する生成ステップと、
    を含むことを特徴とする音響補正方法。
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