JP2012015487A - インダクタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電線をコアから取り出す際に、コアやスリーブの角部によって損傷を受けることを可及的に回避しつつ、導電線の引出し乃至は配線作業を容易と為し得るようにした、巻線型のインダクタを提供すること。
【解決手段】導電線(2)が巻回されたコア(3)と、外形が方形を為すスリーブ(4)とを備え、コアから外方にそれぞれ導出された導電線両端側の二つの先端部を、かかるスリーブの下面の離隔した二つの部位にそれぞれ形成された、導電線の外径よりも広幅の導電面に、それぞれ溶着して、電極化せしめてなるインダクタ(1)において、スリーブ(4)の内周面と下面とが交わる周方向の角部(24)のうち、二つの導電面よりもそれぞれ内側に位置する部位が、導電線(2)の外径よりも大きな幅をもって面取りされて、傾斜面(20)が形成され、この傾斜面を通って、導電線が導電面に接続されるように構成した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インダクタ及びその製造方法に係り、特に、上下の端部にフランジを有すると共に、導電線が巻き付けられてなるコアと、それを包囲する、外形が方形を為すスリーブとから構成されるインダクタ、及びその製造方法の改良に関するものである。
従来から、巻線型のコアを用いたインダクタが知られており、例えば、実開平5−50706号公報においては、面実装型インダクタとして、導電線が巻回されてなる鼓形のコアと、このコアを包囲する、外形が円形を為すスリーブとから構成されると共に、それらが、特定の形状と構造を有する樹脂製の基板の上に、一体的に接合されてなる構造のものが、明らかにされている。そして、そこでは、基板の上面中央部から外方の2方向に向かって延展する導電面が、基板の端面を経て、裏面まで延出することにより、電極が構成されるようになっている。
そして、このような構造のインダクタにあっては、コアに巻かれた導電線の二つの先端部(両端部)を、導電面に、それぞれ半田付けしてなる構造を有しているところから、導電線の先端部と導電面との接続が容易であると共に、インダクタを電子回路基板に対して実装する場合において、その電子回路基板に対するインダクタの所定の位置への設置が容易に出来るという特徴が発揮されることとなる。
実開平5−50706号公報
しかしながら、電子部品の小型化や高性能化に伴ない、近年では、インダクタも、高さが1.5mm以下の低背にして、且つコンパクトな構造となるようにする必要に迫られていると共に、電子回路基板に対する実装時に、基板のランドに対する位置決め精度を向上せしめ、また位置決めの作業性や電子回路基板に対する静置安定性等を向上させることが要求されるに至り、上述の如き従来のインダクタでは、未だ、その要求に充分に応えられないという問題があった。
そこで、本発明者等は、そのような要求に応え得るインダクタを実用化することについて、鋭意研究した結果、先ず、導電線が巻かれるコアを包囲するスリーブの形状と、それに収容されるコアとの相対的関係を特定化すると共に、電極化した導電線の先端部をスリーブの特定位置に溶着すれば良いという事実を見出し、先に、特願2009−57835号として、提案した。
すなわち、そこでは、上下端部に上下部フランジを有する、導電線が巻回されてなるコアと、そのコアを包囲するスリーブとからなるインダクタにおいて、かかるスリーブとして、外形が方形を為すスリーブを使用すると共に、前記コアから外方に導出された導電線両端のそれぞれの先端を、前記スリーブの相対向する二つのコーナーの下面に印刷形成した、前記導電線の外径より広幅の導電面に、それぞれ溶着して、電極化したことを特徴とするインダクタが明らかにされ、これによって、低背にして且つコンパクトな形状・構造を有するインダクタを提供することが出来ることとなった。
しかしながら、本発明者等が、この先に提案したインダクタについて、更に詳細に検討を重ねた結果、コアに巻き付けた導電線の両端部を、それぞれ、外方に取り出して、スリーブに設けた導電面に溶着するに際して、かかる導電線が、コアやスリーブの角部によって、大きく屈曲せしめられて、引き出されることにより、損傷を受けたり、コアとスリーブとの間の隙間を通じて、導電線を引き出し、配線する際の作業性が充分でないために、作業の自動化において、問題のあることが明らかとなった。
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、上記した先願の利点を充分に享受しつつ、更に、導電線をコアから取り出す際に、コアやスリーブの角部によって導電線が損傷を受けることを可及的に回避しつつ、かかる導電線の引出し乃至は配線作業を容易と為し得るようにした、巻線型のインダクタを提供することにある。
そして、本発明は、上記した課題、又は明細書全体の記載や図面から把握される課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組合せにおいても、採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載並びに図面に開示の発明思想に基づいて、認識され得るものであることが、理解されるべきである。
(1) 上下端部に上下部フランジを有する、導電線が巻回されたコアと、そのコアを包囲するスリーブとを備え、該スリーブとして、外形が方形を為すスリーブを使用すると共に、前記コアから外方にそれぞれ導出された導電線両端側の二つの導出部を、該スリーブの下面の離隔した二つの部位にそれぞれ形成された、該導電線の外径よりも広幅の導電面に、それぞれ溶着して、電極化せしめてなるインダクタにおいて、前記スリーブの内周面と下面とが交わる周方向の部位のうち、前記二つの導電面よりもそれぞれ内側に位置する部位が、前記導電線の外径よりも大きな幅(W)をもって面取りされて、二つの傾斜面が形成され、それら傾斜面を通って、前記導電線の導出部が前記導電面にそれぞれ接続されていることを特徴とするインダクタ。
(2) 前記スリーブに形成された傾斜面と下部フランジの上側のエッジ(P1)との間の最短距離(Q)が、導電線の外径の1.1倍〜10倍の範囲内にある前記態様(1)に記載のインダクタ。
(3) 前記傾斜面が、30度乃至85度の範囲内の仰角(θ)を有している前記態様(2)に記載のインダクタ。
(4) 前記スリーブの外周部が部分的に肉盗みされて、切欠部が形成されている前記態様(1)乃至前記態様(3)の何れか一つに記載のインダクタ。
(5) 前記コアに巻かれた導電線の少なくとも一方の外方導出部位を降下させ、そして該外方導出部位の途中を屈曲させると共に、該外方導出部位の先端部が、前記スリーブの導電面に向かって延出せしめられている前記態様(1)乃至前記態様(4)の何れか一つに記載のインダクタ。
(6) 前記導電線の外方導出部位の途中を屈曲させる水平面上の位置は、前記スリーブに設けた傾斜面の幅方向における中心線に沿って水平面上で延びる仮想線(L1、L2)上又はそれに近接する位置である前記態様(5)に記載のインダクタ。
(7) 前記コアの上下部フランジの外形が円形であり、前記スリーブの内形が円形である前記態様(1)乃至前記態様(6)の何れか一つに記載のインダクタ。
(8) 前記コアの上部フランジの外径が、前記下部フランジの外径と同じか、又はそれよりも大きくされている前記態様(7)に記載のインダクタ。
(9) 前記スリーブに対して、前記コアが、非接触状態に配置せしめられている前記態様(1)乃至前記態様(8)の何れか一つに記載のインダクタ。
(10) 前記コアの上部フランジの上面と前記スリーブの上面とが面一になっていると共に、それらの上面に、接着剤層が、面一となるように上塗りされている前記態様(1)乃至前記態様(9)の何れか一つに記載のインダクタ。
(11) 前記接着剤層の一部分が、前記上部フランジと前記スリーブとの間の環状間隙に侵入して、両部材を接合している前記態様(10)に記載のインダクタ。
(12) 前記接着剤層の一部分が、前記上部フランジと前記スリーブとの間の環状間隙に侵入して、垂下部を形成し、両部材を接合していると共に、前記上部フランジの上面と前記スリーブの上面に面一となるように上塗りされた接着剤層が、前記環状間隙上で僅かに陥落して、環状凹部を形成している前記態様(10)又は前記態様(11)に記載のインダクタ。
(13) 前記導電面を構成している導電材料が、前記スリーブの下面から外周面にまで回り込んで固着され、該スリーブに対する導電面の剥離を抑制乃至は阻止するようになっている前記態様(1)乃至前記態様(12)の何れか一つに記載のインダクタ。
(14) 前記態様(1)乃至前記態様(13)の何れか一つに記載のインダクタを製造する方法にして、前記傾斜面が設けられたスリーブを支持型の収容凹所内に入れて、保持する工程と、該スリーブの下面の離隔した二つの部位に、導電面をそれぞれ形成する工程と、該導電面が形成されたスリーブの内孔に、導電線が巻回された前記コアを挿入する工程と、該コアに巻かれた導電線の両端側の二つの導出部位を、前記導電面にそれぞれ溶着して、インダクタ中間体を形成する工程と、該インダクタ中間体から、該溶着された導電線の両端の自由端側部位を、それぞれ切り落とす切断工程と、該インダクタ中間体を構成するコアとスリーブの上面に、接着剤を塗布して、それらコアとスリーブとを一体化する接着工程と、を少なくとも含むことを特徴とするインダクタの製造方法。
このような本発明に従う構成によれば、低背にして且つコンパクトな形状・構造を有するインダクタが、有利に実現され得ると共に、そのインダクタを電子回路基板に対して実装するときに、電極化した導電線の先端位置を容易に認識出来る構造の巻線型のインダクタを提供することが出来るという優れた特徴を発揮する。そして、これに加えてコアから外方に引き出される導電線の配線位置に相当するスリーブの内周面の下部角部に傾斜面が設けられて、かかる導電線が、その傾斜面を通じて、スリーブ下面の導電面に導き出されて、接続せしめられるようになっているところから、コアの角部やスリーブの角部によって、導電線が大きな屈曲角度にて屈曲せしめられるようなことが、効果的に抑制乃至は阻止され得ることとなり、これによって、導電線の損傷が効果的に回避され得ることとなるのである。
しかも、そのようなスリーブに設けた傾斜面によって、スリーブとコアとの間の空間が大きく確保され得ることとなり、このため、コアから取り出される導電線を、そのような大きな空間を配線通路として利用して、導き出されるようにすることにより、導電線の取出し作業乃至は配線作業が、容易に行なわれ得ることとなったのであり、以て、そのような配線の作業性の向上によって、インダクタの組付作業の自動化の実現にも大きく寄与し得たのである。
本発明に従うインダクタの一例を示す部分破断斜視説明図である。 図1に示されるインダクタの底面説明図である。 図2におけるA−A断面説明図である。 本発明に従うインダクタの製造方法の一工程を示す断面説明図であって、第一の支持型に保持されたスリーブの相対向するコーナー部の平坦な底面部位に導電面を形成した状態を示している。 本発明に従う製造方法の一工程を示す断面説明図であって、第一の支持型に保持されたスリーブ内に、巻線されたコアを収容せしめてなる状態を示している。 本発明に従う製造方法の一工程を示す断面説明図であって、図5に示される状態から、導電線を導電面に溶着せしめて、インダクタ中間体を形成した後、余分の導電線を切断せしめてなる状態を示している。 本発明に従う製造方法の一工程を示す断面説明図であって、第二の支持型に保持せしめたインダクタ中間体の上面に接着剤を塗布せしめて、コアとスリーブとを一体化して、インダクタを完成させた状態を示している。 支持型としてのテンプレートを用い、その多数の収容穴内にスリーブが落とし込まれて、収容される形態を示す部分斜視説明図である。 図7に示される状態の斜視説明図である。 図7におけるB部の拡大説明図である。 スリーブ下面に形成した導電面の他の態様を示す、図2に対応する底面説明図である。 スリーブ下面に形成した導電面の更に他の態様を示す、図2に対応する底面説明図である。 本発明に従うスリーブに設けられた傾斜面の好ましい形態を説明するための斜視部分図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1〜図3には、本発明に従うインダクタの代表的な一例が、概略的に示されている。それらの図において、インダクタ1は、基本的には、導電線2が巻回されたコア3と、このコア3を包囲するスリーブ4とから構成されている。なお、それらコア3やスリーブ4は、フェライト等の公知の磁性材料にて形成されている。また、この公知の磁性材料としては、一般的には、Ni系フェライト等の絶縁性材料が使用されるのであるが、例示のインダクタ1においては、Ni系フェライトよりもインダクタンスが高い、導電性のMn系フェライトを、コア3の材質として有利に使用することができる構造となっているのである。即ち、詳細は後述するが、コア3とスリーブ4とが非接触の状態とされている状況下において、コア3から引き出された導電線2の二つの先端部を、絶縁性のNi系フェライトを使用したスリーブ4の二つの導電面13a、13bにそれぞれ接続する構造が採用されているところから、それら二つの先端部同士が導通してしまうことがなく、それ故に、コア3の材質として、導電性のMn系フェライトを採用することができることとなるのである。
そして、そのようなインダクタ1においては、有利には、コア3の高さ、即ち図3における上下方向の高さが、1.5mm以下、好ましくは1.0mm以下、更に好ましくは0.85mm以下となるように、構成されることとなる。また、かかるインダクタ1を構成するコア3の上下端部に設けた上下部フランジ5、6の外形及びスリーブ4の内形は、それぞれ円形とされている。更に、この態様において、コア3の上端部に存在する上部のフランジ5の直径よりも、下端部に存在する下部のフランジ6の直径の方が小さくされて、後述するように、コア3からの導電線2の外方への導出(延出)、換言すれば引出し乃至は取出しの作業・操作を容易と為し、そのような作業・操作における問題の発生を抑制乃至は解消することに寄与し得るように、配慮されている。
なお、従来の低背型のインダクタとしては、多数枚のフェライト基板の平面上に屈曲した導電線が印刷形成された、所謂積層型インダクタが、主流となっているのであるが、そのようなインダクタでは、インダクタ特性の更なる向上が望むべくもないところから、本発明では、コア3の高さが、有利には、1.5mm以下となる、より低背型にして、インダクタ特性を更に向上せしめ得るようにしたのである。従って、本発明では、巻線型インダクタであって、且つ低背型、特に、高さが1.5mm以下となるようなインダクタを実用化するために、コンパクトなインダクタに構成しているところに、大きな特徴を有しているのである。
また、そのようなインダクタ1において、コア3を収容、包囲するスリーブ4は、その外形が方形を為していると共に、その内孔が円周面をもって形成されて、円形の内形を与えている。かかる内孔は、スリーブ4の上面から下面まで貫通しており、スリーブのコア収容孔に底部(閉塞部)を設けてなる従来の構造とはなっていないので、インダクタ全体の厚みを薄くすることが出来、以て低背化に貢献した構造となっているのである。なお、仮に、そのようなスリーブ4に代えて、非貫通型スリーブを使用した場合には、そのような非貫通型スリーブにコアを挿入すると、必然的にコアの一方の鍔がスリーブのコア収容孔の底部と接触することとなるため、インダクタの重要な特性の一つであるインダクタンスに影響が及ぶことになるが、ここでは、貫通型のスリーブ構造のスリーブ4を用いていることによって、スリーブ4とコア3とは非接触となり、インダクタンスの劣化を有利に回避することができるのである。この点においても、内孔を貫通させたスリーブ4の採用が、好適であるといえる。加えて、非貫通型スリーブよりも貫通型スリーブの方が、製造段階における加工が容易であることは言うまでもない。
さらに、かかるスリーブ4は、図3から明らかな如く、コア3と同程度の高さをもって形成されており、それによって、スリーブ4の上面9が、コア3の上部フランジ5の上面7と実質的に面一となるように、また、スリーブ4の下面10が、コア3の下部フランジ6の下面8と実質的に面一となるように、構成されているのである。ここで、実質的に面一であるとは、製造時のばらつき等の不可避的な原因によって、スリーブ4とコア3との高さが或る程度、例えば0.1mm程度ずれてしまうことを考慮して、実質的に面一であると表現したのであるが、この明細書では、そのような状態を含んで、単に「面一」と簡略的に呼称することとする。
そして、スリーブ4の下面(底面)10においては、図2に示されている如く、その相対向する二つのコーナー部12a、12bに、それぞれ、直角二等辺三角形形状の導電面13a、13bが、公知の導電材料を用いて形成されているのである。なお、それら導電面13a、13bを与える電極形成には、ディップ、スパッタリング、金属端子を設ける等の手法があるが、本実施形態においては、印刷による手法が採用されている。ここで、印刷形成の手法を採用したのは、次の理由による。即ち、スリーブ4の下面10を上向きにして、その多数個を整列させて、印刷することによって、多数のスリーブ4に同時に導電面13a、13bを形成することができ、生産性が非常に良くなるからである。更に、実装基板側の電極形状が変更された場合には、それに合わせて、スリーブ4の電極形状を変更する必要があるが、一般的に用いられている金属端子では、その対応が困難となる。しかし、印刷形成であれば、必要な形状に容易に変更することができるのである。また、印刷形成という手法を用いれば、厚みをコントロールすることができるので、導電面の厚みを薄くすることができる利点があり、従ってインダクタの低背化において、都合が良いからである。
また、スリーブ4に印刷形成された前記導電面13a、13bは、図3に示される如く、それぞれ、それを構成する導電材料が、スリーブ4の下面10から外周面16にまで回り込んで、固着せしめられていることによって、それら導電面13a、13bのスリーブ4からの剥離が、効果的に抑制乃至は阻止され得るようになっている。更に、そのようなスリーブ4の下面10に印刷・形成された導電面13a、13bに対して、それぞれ、コア3の外側から外方に且つ下方に向かって引き出された導電線2の二つの外方導出部位14a、14bが配置されて、加熱加圧されることにより、それら導電面13a、13bと導電線2とが溶着せしめられて、接続され、インダクタ1の電極15a、15bが、それぞれ、形成されているのである。なお、それら導電面13a、13bに対する対応した導電線2の二つの外方導出部位14a、14bの溶着のために、それら導電面13a、13bの少なくとも導電線2(外方導出部位14a、14b)の配置部位の幅は、何れも、導電線2の外径よりも広幅とされているのであり、また、そのような導電線2の二つの外方導出部位14a、14bの溶着(圧着)によって、それらの溶着部位は、図2に示されるように、偏平化された形態において、溶着せしめられるようになっている。
このように、インダクタ1において、コア3に巻回された導電線2は、コア3とスリーブ4との間において、スリーブ4の相対向する二つのコーナー部12a、12bを結ぶ略仮想線L1上の位置で、上方から下方に向かって降下した後、スリーブ4の下方の内周面側の角部で屈曲して、それぞれ、二つのコーナー部12a、12bに向かって外方に放射方向に延出して、導電面13a、13bに、それぞれ、溶着せしめられている。そして、このとき、導電線2を十分な強度をもって溶着するためには、ある程度のスペースを確保する必要があるが、スリーブ4の外周面形状を方形とし、内孔を円形としたことによって、スリーブ4のコーナー部には、導電線を溶着するのに十分なスペースを確保することが可能となっているのである。
ところで、かかるコア3から引き出された導線2の二つの外方導出部位14a、14bを、それぞれ、対応する導電面13a、13bに導くための配線に際して、コア3の下部フランジ6の外周面17のエッジや、スリーブ4の内周面18と下面10とが交わる周方向のエッジに、引き出される導電線2が、摺接されて、損傷等を受ける恐れが生じることとなる。このため、ここでは、図2、図3及び図13に示されるように、スリーブ4の内周面18と下面10とが交わる周方向の角部24のうち、二つの導電面13a、13bの対向する間隙内に位置する部位、換言すれば仮想線L1を中心にして、その両側に、所定幅で広がる導電面13a、13bと、コア3の下部フランジ6との間に位置する部位(内側部位)が、導電線2の外径よりも大きな幅Wをもって面取りされて、傾斜面20が形成され、この傾斜面20を通って、導電線2の二つの外方導出部位14a、14bが、それぞれ、導電面13a、13bに導かれるように、配線せしめられている。なお、かかる傾斜面20は、スリーブ4の内周面18における下部の角部24を所定幅にて切り欠くことによって形成されており、そしてそれによって、所定深さの配線凹所が形成されるようになっている。
このように、スリーブ4におけるコーナー部12a、12bの間に位置する下面10の部位における内周面18の下部の角部24が面取りされて、傾斜面20が設けられることにより、スリーブ4の内周面18とコア3の下部フランジ6の外周面17との間に形成される空間が大きくなり、それによって、コア3から引き出される導電線2は、急角度に折り曲げられることなく、穏やかな角度をもって、傾斜面20を通じて、換言すれば傾斜面20によって形成される配線凹所を通じて、その外方導出部位14a、14bが、それぞれ、導電面13a、13b上に導かれることとなるのである。そして、これによって、導電線2の損傷が効果的に抑制乃至は回避され得て、導電線2の引出し(取出し)、そして配線作業が、有利に行なわれ得るようになるのである。
なお、そのようなスリーブ4の内周面18と下面10とが交わる周方向の角部24における、導電線2の配線部位が面取りされて、形成される傾斜面20は、ここでは、平坦な傾斜面とされているのであるが、図13に示される如く、外方に凸なる傾斜湾曲面(R面)とされていても、何等差支えなく、同様な効果を享受することが出来る。また、この傾斜面が形成される場所は、コーナー部近辺に限られたものではなく、その目的からして導電線の導出部位の付近とされるべきであるので、導電線を導出する場所に合わせて、傾斜面の形成場所も変化させられることとなる。
また、かかる傾斜面20が、例示の如き傾斜平面にて構成されている場合において、かかる傾斜平面20と、下部フランジ6の上側のエッジP1との間の最短距離となる距離:Qが、導電線2の外径の1.1倍〜10倍、より好ましくは1.2倍〜5倍の範囲内にあるように構成することが望ましく、これによって、上述の如き作用・効果が、より一層良く発揮されることとなる。なお、かかる間隔が狭くなり過ぎると、導電線2の引出しや配線作業が困難となり、また、広くなり過ぎると、インダクタ1の全体形状が大きくなる等の問題が惹起される恐れがある。ただし、前記距離:Qは、傾斜面が湾曲面である場合には、仮想傾斜線21と前記エッジP1との間の最短距離とする。また、ここでいう仮想傾斜線21とは、図13に示されるように、傾斜面20とスリーブ4の下面10とが交わって形成される曲線上においてスリーブ内周面から最も遠い点であるエッジP2と、傾斜面20の形成されている仮想の角部24からスリーブ内周面に沿って垂直に下した線と傾斜面20とが交わってできるエッジP4とを結ぶ仮想傾斜線を指している。
加えて、そのような傾斜平面20又は仮想傾斜線21が、スリーブ4の底面10に対して為す仰角θとしては、一般に、30度乃至85度、好ましくは45度〜80度の範囲内の角度であることが望ましい。なお、その傾斜角度(θ)が小さくなり過ぎると、導電線2の折り曲げ角度が大きくなる恐れがあるのであり、一方、過度に大きな角度(θ)が採用されるようになると、傾斜平面(20)を設けたことによる効果が充分でなくなる恐れがある。
さらに、前記エッジP2は、スリーブ4の内周面18とコーナー部12a、12bの最外端P3との間の長さの半分以下の、内方寄りに位置せしめられるようになっている。換言すれば、エッジP2は、仮想線L1における内周面18位置と最外端P3との間の長さの1/2よりも短い距離において、内周面18から離れて位置せしめられるようになっている。この傾斜面20のエッジP2の位置が、コーナー部12a、12bの最外端P3に近付き過ぎると、導電面13a、13bの形成面積が少なくなり、導電線2の二つの外方導出部位14a、14bの溶着に支障を生じる恐れがあるからである。
なお、かかるスリーブ4においては、図1及び図2に示されている如く、その4つのコーナー部12a、12b、12c、12dのうち、何れか一つに対して、その外面部位に、部分的な肉盗み部が設けられて、外方に開口する切欠部11が形成されている。このような切欠部11の形成によって、スリーブ4の下面に設けられた導電面13a、13bの位置を認識することが容易となることに加えて、方形であるスリーブ4を、インダクタ1の製造工程において、支持型となるテンプレートの多数の収容孔内に、それぞれ、スリーブ4を落とし込み、保持させる際に、スリーブ4の配列、位置決めが容易となることにより、その自動化を容易と為し得、更には、製品管理の過程においても、その作業が容易となる特徴を発揮することとなる。
ところで、上記の切欠部11の形状は、図2に示したように、切欠部11があるコーナー部12dとその相対向するコーナー部12cとを結ぶ仮想線(L3)を中心にして、非対称な形状とすることが望ましい。仮に、そのような仮想線(L3)を中心に線対称な形状にすると、スリーブ4の表面と裏面とを区別することができなくなる場合があり、前記テンプレートの収容孔内にスリーブ4を落とし込む際に表向きのものと裏向きのものとが混在してしまうことになる。また、この切欠部11をコーナー部に設置したのは、インダクタ1の特性劣化を最小限に抑えるためであるが、その設置場所は、コーナー部に限定されるものではない。なお、切欠部11は、前記テンプレートの収容孔内に表裏の区別をもって収容できるような場所と形状であればよく、即ち切欠部11を含めたスリーブ4の形状が、スリーブ4の対向するコーナー部を結んでできる二本の仮想線(L1とL3)のどちらに対しても非対称となる形状であればよい。
また、このようなインダクタ1においては、図1及び図3に示されている如く、スリーブ4の内周面18を与える内孔内にコア3を収容せしめた形態において、それらコア3及びスリーブ4の上面7、9上に接着剤が塗布されて、所定厚さの接着剤層23が形成されており、これによって、コア3とスリーブ4とが一体化されているのである。なお、かかる接着剤の塗布によって、コア3の上部フランジ5の外周面19とスリーブ4の内周面18との間の隙間には、図3に示される如く、接着剤が流れ込んで、それら外周面19と内周面18に固着することにより、垂下部23aが形成されて、コア3とスリーブ4のより強固な一体化が図られ得るようになっているのである。また、そのような接着剤層23の垂下部23aの形成によって、かかる垂下部23aに対応する接着剤層23の上面には、環状の凹所23bがコア3の上部フランジ部5とスリーブ4との間の隙間に対応して、形成されることとなる。尤も、前記環状の凹所23bは、必ず形成されるものではなく、スリーブ4とコア3との間隙の程度によっては、形成されない場合もあるが、そのような環状の凹所23bの有無によって、本発明の効果には実質的に何等影響を受けるものではないのである。
そして、かくの如きインダクタ1は、例えば、図4〜図7に示される如き工程に従って有利に製造されることとなる。
すなわち、コア3とスリーブ4との組付けに際しては、先ず、スリーブ4を収容、保持するための第一の支持型30が準備され、その収容孔31内に、図4に示される如く、内周面18の下部角部24の対向位置に所定幅の傾斜面20、20が形成されてなるスリーブ4が、その下面(底面)10を上にして、収容、セットされる。ここで、第一の支持型30の収容孔31の深さは、スリーブ4の軸方向高さよりも浅くされており、これによって、図示の如く、第一の支持型30よりスリーブ4の下部が上方に突出せしめられるようになっている。そして、そのセットされたスリーブ4の上方に突出した下部の下面10における、スリーブ4の相対向する二つのコーナー部12a、12bの水平面部分に、公知の導電材料を用いて、導電線2の外径よりも広幅の導電面13a、13bが、図2に示される如く、直角二等辺三角形の形状において、印刷形成されることとなる。また、そのような印刷による導電面13a、13bの形成により、導電材料がスリーブ4の外周面16に回り込んで、固着され、以て図3に示される如き外周面覆蓋部が、形成されるようになるのである。
なお、第一の支持型30としては、一つのスリーブ4を対象とするものの他、図8に示される如く、多数のスリーブ4を同時に収容、保持するための多数の収容孔41が設けられたテンプレート40を用いることも可能である。このテンプレート40の使用に際しては、それら収容孔41に収容、セットされた多数のスリーブ4に対して、同時に、導電面13a、13bが印刷形成されるようにする手法が、工業的には、有利に採用されることとなる。また、それら多数のスリーブ4を、テンプレート40の収容孔41内に、それぞれ、収容、保持せしめるに際して、スリーブ4には、コーナー部12dに切欠部11が形成され、一方、テンプレート40の収容孔41には、かかる切欠部11に対応した突出部42が形成されていることによって、収容孔41内に収容される多数のスリーブ4は、切欠部11への突起42の入り込みによって、常に一方向に整列せしめられて、収容、保持されるようになっているのであり、これによって、導電面13a、13bが、スリーブ4の底面10のコーナー部12a、12bに、正しく印刷形成されるようになっているのである。
そして、かくの如く、導電面13a、13bが形成されてなるスリーブ4に対して、それが第一の支持型30に保持された状態下において、その内孔内に、上下端に上下部フランジ5、6を有する、導電線2が巻回されてなるコア3が、図5に示される如く、その上部フランジ5を下にして、挿入、配置せしめられる。
次いで、コア3に巻かれた導電線2の両端の外方導出部位14a、14bが、それぞれ、スリーブ4に設けた導電面13a、13bに向かって外方に導出されて、位置せしめられた状態において、加熱、加圧されることにより、図6に示される如く、それら導電線2の外方導出部位14a、14bと導電面13a、13bとが、溶融圧着されて、溶着せしめられ、以て、スリーブ4とコア3とが導電線2にて連結されたインダクタ中間体32が形成される。
また、かかる溶着された導電線2の外方導出部位14a、14bにおける自由端側部位が、インダクタ中間体32から切り落とされて、除去される。なお、この導電線2の自由端側部位の切落しは、インダクタ中間体32に対して、導電線2の外方導出部位14a、14bを引張して、溶着部分から切断(破断)せしめるようにする他、適当な切断工具を用いて、導電線2の外方導出部位14a、14bの所定部位を切り離す等の作業を行なうことにより、実施されることとなる。
その後、かかるインダクタ中間体32は、上下反転せしめられた状態において、図7に示される如く、インダクタ中間体32の上面、換言すればコア3の上部フランジ5の上面7とスリーブ4の上面9とが、面一となった状態において、接着剤(23)が塗布されることにより、それらコア3とスリーブ4とが、それらの上面部位において、所定厚さの接着剤層23にて、固定されて、一体化せしめられることとなる。これによって、図7や図9に示される如く、目的とするインダクタ1が完成せしめられるのである。
なお、かかるインダクタ中間体32の上面に対する接着剤(23)の塗布によって、コア3の上部フランジ5とスリーブ4との間隙には、図10に拡大して示されるように、接着剤(23)が流れ込み、それによって、接着剤層23の垂下部23aが形成されることとなるが、この垂下部23aによって、コア3の上部フランジ5とスリーブ4との間の接合面積が増えることとなり、以て、コア3とスリーブ4との接合、一体化が、より強固に為され得るのである。また、そのような垂下部23aの形成に伴い、それに対応した環状凹所23bが形成されるようにもなる。
このように、例示のインダクタ1を製造するための必要最低限の工程について説明してきたが、上記した工程は、必要に応じて順序を変更し、また、必要な工程を加えることによって、更に生産効率を上げることも可能である。また、かくして得られるインダクタ1においては、スリーブ4の下面10に、外部電極の構成要素である導電面13a、13bが形成されているところから、従来のものとは異なり、導電面を設けるための基板が全く不要となるのであり、その結果、本発明に従うインダクタ1は、コア3の高さだけに律速される、低背なものとなるのである。また、インダクタ1における導電線2を、コア3から導電面13a、13bまで、最短距離で延出させて、その収まり具合も簡潔となるところから、インダクタ1は、非常にコンパクトなものとなっているのである。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも、例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではなく、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そして、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることが、理解されるべきである。
例えば、二つの導電面13a、13bは、スリーブ4の下面10において、互いに離隔した二つの部位に独立して形成されておればよく、上記の如き配設形態の他、図11に示される如き配設形態とすることも可能である。その図11においては、スリーブ4の下面(底面)10に印刷形成された導電面13a、13bの形状は、スリーブ4の下面10の少なくとも一つのコーナー部を含んで相対峙する部位に形成された、帯状の導電面が互いに並行に配設されてなる形態とされている。
また、それら導電面の配設に係る別の実施形態が、図12に示されている。そこでは、スリーブ4の下面(底面)10において、二つの相対向する方形の一辺の中心部43a、43bを仮想的に結ぶ仮想線(L2)上又はそれに近接する位置に、換言すれば導電面13a、13bよりも内側に(コア3側に)位置するスリーブ内周面側部位に、導電面13a、13bが形成されている。この場合、導電線の導出部位及びスリーブ内周面に形成される傾斜面20は、前記仮想線(L2)上又はそれに近接する位置となる。ただし、前記仮想線(L2)上又はそれに近接する位置における導電線の溶着面積は、コーナー部における溶着面積と比較して狭くなるため、導電線を溶着するのに十分な面積を確保することが困難となるところから、小型のインダクタにおいて、この実施形態を採用する場合には、導電線の溶着強度について注意が必要である。従って、かかる図12に示される実施形態は、大型のインダクタに対して好適な形態であると言うことが出来る。
1 インダクタ 2 導電線
3 コア 4 スリーブ
5 上部フランジ 6 下部フランジ
7、9 上面 8、10 下面
11 切欠部 12a、12b、12c、12d コーナー部
13a、13b 導電面 14a、14b 外方導出部位
15a、15b 電極 16 外周面
18 内周面 20 傾斜面
21 仮想傾斜線 23 接着剤層
24 角部 30 第一の支持型
31、41 収容孔 32 インダクタ中間体
34 第二の支持型 40 テンプレート
42 突出部 43a、43b 方形の一辺の中心部

Claims (14)

  1. 上下端部に上下部フランジ(5、6)を有する、導電線(2)が巻回されたコア(3)と、そのコアを包囲するスリーブ(4)とを備え、該スリーブ(4)として、外形が方形を為すスリーブを使用すると共に、前記コアから外方にそれぞれ導出された導電線両端側の二つの導出部を、該スリーブの下面の離隔した二つの部位にそれぞれ形成された、該導電線の外径よりも広幅の導電面(13a、13b)に、それぞれ溶着して、電極化せしめてなるインダクタにおいて、前記スリーブ(4)の内周面(18)と下面(10)とが交わる周方向の部位(24)のうち、前記二つの導電面(13a、13b)よりもそれぞれ内側に位置する部位が、前記導電線(2)の外径よりも大きな幅(W)をもって面取りされて、二つの傾斜面(20)が形成され、それら傾斜面を通って、前記導電線の導出部が前記導電面にそれぞれ接続されていることを特徴とするインダクタ。
  2. 前記スリーブ(4)に形成された傾斜面(20)と下部フランジ(6)の上側のエッジ(P1)との間の最短距離(Q)が、導電線(2)の外径の1.1倍〜10倍の範囲内にある請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記傾斜面が、30度乃至85度の範囲内の仰角(θ)を有している請求項2に記載のインダクタ。
  4. 前記スリーブ(4)の外周部が部分的に肉盗みされて、切欠部(11)が形成されている請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のインダクタ。
  5. 前記コア(3)に巻かれた導電線(2)の少なくとも一方の外方導出部位(14a、14b)を降下させ、そして該外方導出部位の途中を屈曲させると共に、該外方導出部位の先端部が、前記スリーブの導電面に向かって延出せしめられている請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のインダクタ。
  6. 前記導電線(2)の外方導出部位(14a、14b)の途中を屈曲させる水平面上の位置は、前記スリーブに設けた傾斜面(20)の幅方向における中心線に沿って水平面上で延びる仮想線(L1、L2)上又はそれに近接する位置である請求項5に記載のインダクタ。
  7. 前記コア(3)の上下部フランジ(5、6)の外形が円形であり、前記スリーブ(4)の内形が円形である請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のインダクタ。
  8. 前記コア(3)の上部フランジ(5)の外径が、前記下部フランジ(6)の外径と同じか、又はそれよりも大きくされている請求項7に記載のインダクタ。
  9. 前記スリーブに対して、前記コアが、非接触状態に配置せしめられている請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のインダクタ。
  10. 前記コア(3)の上部フランジ(5)の上面(7)と前記スリーブ(4)の上面(9)とが面一になっていると共に、それらの上面に、接着剤層(23)が、面一となるように上塗りされている請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のインダクタ。
  11. 前記接着剤層(23)の一部分が、前記上部フランジ(5)と前記スリーブ(4)との間の環状間隙に侵入して、両部材を接合している請求項10に記載のインダクタ。
  12. 前記接着剤層(23)の一部分が、前記上部フランジ(5)と前記スリーブ(4)との間の環状間隙に侵入して、垂下部(23a)を形成し、両部材を接合していると共に、前記上部フランジ(5)の上面(7)と前記スリーブ(4)の上面(9)に面一となるように上塗りされた接着剤層が、前記環状間隙上で僅かに陥落して、環状凹部(23b)を形成している請求項10又は請求項11に記載のインダクタ。
  13. 前記導電面(13a、13b)を構成している導電材料が、前記スリーブ(4)の下面(10)から外周面(16)にまで回り込んで固着され、該スリーブに対する導電面(13a、13b)の剥離を抑制乃至は阻止するようになっている請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載のインダクタ。
  14. 請求項1乃至請求項13の何れか1項に記載のインダクタを製造する方法にして、
    前記傾斜面(20)が設けられたスリーブ(4)を支持型(30)の収容凹所内に入れて、保持する工程と、
    該スリーブの下面の離隔した二つの部位に、導電面(13a、13b)をそれぞれ形成する工程と、
    該導電面が形成されたスリーブ(4)の内孔に、導電線が巻回された前記コア(3)を挿入する工程と、
    該コアに巻かれた導電線の両端側の二つの導出部位を、前記導電面にそれぞれ溶着して、インダクタ中間体(32)を形成する工程と、
    該インダクタ中間体から、該溶着された導電線の両端の自由端側部位を、それぞれ切り落とす切断工程と、
    該インダクタ中間体を構成するコアとスリーブの上面に、接着剤を塗布して、それらコアとスリーブとを一体化する接着工程と、
    を少なくとも含むことを特徴とするインダクタの製造方法。
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