JP2012013433A - 電圧検出回路及び電力供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電圧検出回路14の高電圧検出回路14Aは、被検出回路の出力電圧の検出電圧範囲のうち、高電圧域で電圧検出を行い、低電圧検出回路14Bは、低電圧域で電圧検出を行う。これにより遮断器14Cは、出力電圧に基づいて高電圧検出回路14Aあるいは低電圧検出回路14Bを切り替える。
を備える。
【選択図】図1
Description
電圧検出回路出力=入力電圧/(RH+RL)×RL
ここで、電圧検出回路出力≦IC電源電圧である。
また、電圧検出回路での検出精度を向上させるために、例えば、特許文献1では、複数の分圧抵抗をスイッチで切り替えながら、それぞれの分圧抵抗の両端の電位差をコンデンサで平滑し、その値をA/D変換回路(A/D変換器)に入力する方式としている。
さらに、A/D変換回路は、変換する際に量子化誤差、A/D基準電圧誤差が存在し、これらが誤差として電圧検出回路の出力値に計上される。
さらにまた、電圧検出回路等の電気回路にはインピーダンス誤差、分圧抵抗には温度特性、抵抗値誤差、保護ダイオードには漏れ電流に起因する誤差、バッファ(増幅器)にはオフセット電圧に起因する誤差が存在し、高精度化を行うためにはこれらの影響を除くことが重要である。
図7は、従来のハイブリッド車両用の電力供給装置の概要回路構成図である。
従来の電力供給装置10Pは、大別すると、図示しないエンジンにより駆動される発電機(G)61と、発電機61の発電出力により充電される高圧系のバッテリ(BAT)162と、バッテリ62の放電出力と発電機61の発電出力の少なくとも一方を用いて図示しない駆動輪を駆動するモータ(M)63と、バッテリ62からモータ63への供給電圧あるいは発電機61からバッテリ62への供給電圧を検出する電圧検出回路50と、電力供給装置10P全体の制御を行う電力制御回路65と、を備えている。
電圧検出回路50は、インバータの検出対象電圧(高電位側電圧)を分圧する抵抗R51及び抵抗R52を備えた分圧回路と、分圧回路により分圧された検出対象電圧をバッファリングして出力するバッファ回路BF51と、バッファ回路BF51の前段に接続され、分圧回路を介して過電圧が印加された場合に、バッファ回路BF51の入力電圧を当該電圧検出回路50の電源電圧にクランプするクランプダイオードD51と、を備えている。
V51=Vpn/(R51+R52)×R52
=I×R52
となる。
V52=V51
となる。
したがって、ECU74のA/D変換回路AD51に入力される電圧は、電圧V51、V52と同値となるので電圧データDVも電圧V51、V52と同値となる。
したがって、ECU74で検出する検出対象の高電位側電圧Vpnは、
Vpn=I×R52
となる。
1LSB=Vref/Bit
となる。
ここで、1LSBを検出電圧値VDETに当てはめる演算式は、
VDET=1LSB/(1/(R51+R52)×R52)
となる。
しかしながら、上記演算が成り立つのは理想的な状態であり、実際の回路においては、回路各部の誤差が積算されていくこととなる。
V51=(Ia+IL51)×R52
となる。
バッファ回路BF51は、増幅率1の場合は電圧V51を同値で出力するが、バッファ回路BF51の入力に生じる電位差から
V52=V51+Voffset
となる。
電圧データDVに相当する電圧は、
V52+AD誤差
となる。
よって
Vpn=(Ia+漏れ電流)×R52+Voffset+AD誤差
となり、理想値であるVpn=I×R2と異なることとなる。
図8に示すように、抵抗R51,R52で構成される分圧回路に起因する誤差ER及び基準電圧の変動に起因する誤差EREFは、入力電圧に変動無く全域で一定である。
一方、クランプダイオードD51の漏れ電流に起因する誤差ED、バッファ回路BF51のオフセット電圧に起因する誤差EB、出力インピーダンスに起因する誤差EO、AD変換回路AD1における量子化誤差EADは、電圧検出回路の入力電圧が低い場合に大きくなると言う傾向を示しており、入力電圧が低い場合には高精度での電圧検出は望めないという問題点があることが分かる。
さらに高電圧を検出しようとする場合には、分圧抵抗を構成する抵抗の耐圧によっては、抵抗数を増やして各抵抗に印加される電圧を分散する必要があるため、誤差がさらに増大するという問題点も生じることとなる。
そこで、本発明の目的は、検出電圧値の連続性を損なうことなく、特に低電圧域において検出誤差の影響を除去して検出精度を向上することが可能な電圧検出回路及び電力供給装置を提供することにある。
上記構成によれば、高電圧検出回路は、高電圧域で電圧検出を行い、低電圧検出回路は、低電圧域で電圧検出を行う。
一方、動作制御手段は、出力電圧に基づいて高電圧域で低電圧検出回路の動作を停止させる。
したがって、出力電圧の検出電圧範囲を低電圧域と高電圧域とに分けることで、全電圧域を一つの電圧検出回路で検出する場合と比較して、電圧検出回路のダイナミックレンジを狭くでき、出力電圧の検出電圧範囲の全域にわたって高精度で電圧検出が行える。
上記構成によれば、遮断器として構成された動作制御手段は、高電圧検出回路の検出電圧に基づいて出力電圧が高電圧域に至ったか否かを判別し、出力電圧が前記高電圧域となった場合に、前記低電圧検出回路を前記被検出回路から遮断するので、確実に高電圧検出回路と低電圧検出回路との切り替えを行いつつ、出力電圧が高電圧域となった場合に、低電圧検出回路を被検出回路から遮断するので、低電圧検出回路の出力電圧が後段の回路に出力されることがない。
上記構成によれば、動作制御手段は、高電圧域に至った場合には、分圧回路の出力をグランドレベルとして、バッファ回路から出力電圧が後段の回路に出力されることを確実に防止できる。
これと並行して動作制御手段は、出力電圧に基づいて、分圧回路の分圧比を低電圧域と高電圧域とで切り替えることにより、共通電圧検出回路を、高電圧検出回路あるいは低電圧検出回路として切り替える。
したがって、共通電圧検出回路の出力が入力される電圧検出回路の後段の回路は、電圧域判別信号の出力に基づいて、共通電圧検出回路の出力を処理することで、出力電圧の検出電圧範囲の全域にわたって高精度な検出電圧を利用することが可能となる。
上記構成によれば、インバータの出力電圧を広い電圧域に渡って、高精度で検出することができ、ひいては、インバータの制御を高精度で行える。
上記構成によれば、電圧検出回路は、インバータの出力電圧を検出し、制御回路は、検出された出力電圧に基づいて電力変換を制御する。
この場合において、電圧検出回路は、インバータの出力電圧を広い電圧域に渡って、高精度で検出することができ、電力供給装置は、インバータの制御を高精度で行える。
また、本発明の電力供給装置によれば、インバータの出力電圧を広い電圧域に渡って、高精度で検出することができ、電力供給装置は、インバータの制御を高精度で行えるという効果を奏する。
そこで、以下の各実施形態においては、クランプダイオードからの漏れ電流、バッファ回路のオフセット電圧Voffset、あるいは、A/D変換回路の量子化誤差(AD誤差)をキャンセルするために、これらの誤差とほぼ同一の値を生成する回路を付加して、それらの差分を求めるようにしている。
図1は、第1実施形態の電力供給装置としての、ハイブリッド車両用の電力供給装置の回路構成図である。
電力供給装置10は、後述のバッテリ12の放電出力により駆動輪を駆動し、あるいは、図示しないエンジンにより駆動され発電機として機能するモータ(M)11と、モータ11が発電機として機能した場合に、その発電出力により充電される高圧系のバッテリ(BAT)12と、バッテリ12の放電出力あるいは発電機として機能しているモータ11の発電出力の少なくとも一方を用いて図示しない駆動輪を駆動するモータ(M)13と、バッテリ12からモータ13への供給電圧あるいはモータ11からバッテリ12への供給電圧を検出する電圧検出回路14と、電力供給装置10全体の制御を行う電力制御回路15と、を備えている。
ここで、第1電力変換回路22は、バッテリ12の電力でモータ13を駆動する場合には、インバータ回路(DC−AC変換回路)として機能し、モータ13を発電機として回生動作を行う場合には、コンバータ回路(AC−DC変換回路)として機能している。
また、第2電力変換回路23は、バッテリ12の電力でモータ11を駆動する場合には、インバータ回路(DC−AC変換回路)として機能し、モータ11を発電機として回生動作を行う場合には、コンバータ回路(AC−DC変換回路)として機能している。
より詳細には、チョッパ回路21bは、対をなす高電位側トランジスタ29H及び低電位側トランジスタ29Lが直列に接続されている。
以上の説明では、チョッパ回路21bにおいて、2個のIGBT29H、29Lを対として用いていたが、さらに電流容量が必要とされる場合には、同様の高電位側トランジスタ及び低電位側トランジスタのIGBTの対を、2個のIGBT29H、29Lと並列に一対あるいは複数対配置するように構成することも可能である。この場合には、上述した実施形態と同様に、直列に接続している高電位側トランジスタ及び低電位側トランジスタのそれぞれのコレクタ−エミッタ間に、エミッタからコレクタに向けて順方向となるように、フリーホイールダイオードとしてのダイオードを接続する。
なお、チョッパ回路21bを構成するトランジスタとして、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET、バイポーラトランジスタなどのスイッチング素子を使用することが可能である。
より詳細には、第1インバータ22のブリッジ回路22aは、各相毎に対をなす高電位側U相トランジスタ31UH、低電位側U相トランジスタ31UL、高電位側V相トランジスタ31VH、低電位側V相トランジスタ31VL、高電位側W相トランジスタ31WH、低電位側W相トランジスタ31WLをブリッジ接続している。
さらに、高電位側U相トランジスタ31UH、低電位側U相トランジスタ31UL、高電位側V相トランジスタ31VH、低電位側V相トランジスタ31VL、高電位側W相トランジスタ31WH、低電位側W相トランジスタ31WLのコレクタ−エミッタ間には、エミッタからコレクタに向けて順方向となるように、それぞれダイオード32UH,32UL,32VH,32VL,32WH,32WLが接続されている。
第2インバータ23は、第1インバータ22と同様に、トランジスタのスイッチング素子を複数用いブリッジ接続してなるブリッジ回路23aと平滑コンデンサ23bとを具備するパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータである。この第2インバータ23は発電機11の出力電圧を変換回路21により降圧してバッテリ12に充電を行ったり、第1インバータ22を経由してモータ13を駆動したりする。
より詳細には、第2インバータ23のブリッジ回路23aは、各相毎に対をなす高電位側U相トランジスタ33UH、低電位側U相トランジスタ33UL、高電位側V相トランジスタ33VH、低電位側V相トランジスタ33VL、高電位側W相トランジスタ33WH、低電位側W相トランジスタ33WLをブリッジ接続している。
さらに、高電位側U相トランジスタ33UH、低電位側U相トランジスタ33UL、高電位側V相トランジスタ33VH、低電位側V相トランジスタ33VL、高電位側W相トランジスタ33WH、低電位側W相トランジスタ31WLのコレクタ−エミッタ間には、エミッタからコレクタに向けて順方向となるように、それぞれダイオード34UH,34UL,34VH,34VL,34WH,34WLが接続されている。
さらに、変換回路21、第1インバータ22、第2インバータ23を構成している各トランジスタのゲートには、ゲートドライバ25からの信号線がそれぞれ接続されている。
電圧検出回路14は、抵抗R1、抵抗R2、セラミックコンデンサC1及び第1バッファ回路BF1で構成される高電圧検出回路14Aと、抵抗R11、抵抗R12、セラミックコンデンサC11及び第2バッファ回路BF2で構成される低電圧検出回路14Bと、抵抗R21、抵抗R22及びコンパレータCMで構成される遮断器14Cと、を備えている。
抵抗R1及び抵抗R2の分圧点とグランドとの間には、ノイズ除去用のセラミックコンデンサC1が接続されている。また、抵抗R1及び抵抗R2の分圧点には、第1バッファ回路BF1が接続されている。
抵抗R11及び抵抗R12の分圧点とグランドとの間には、ノイズ除去用のセラミックコンデンサC11が接続されている。また、抵抗R11及び抵抗R12の分圧点には、第2バッファ回路BF11が接続されている。
図2は、高電圧検出回路および低電圧検出回路の出力特性電圧の説明図である。
上記構成において、ECU24のA/D変換回路AD11およびA/D変換回路AD12の入力上限電圧をVINmaxとした場合、電圧検出回路1の入力電圧がVthを越えると、低電圧検出回路14Bの第2バッファ回路BF11の出力電圧V2は、ECU24のA/D変換回路AD12の入力上限電圧VINmaxを越えることとなってしまう。
したがって、電圧変動も考慮して電圧検出回路1の入力電圧がVthを越えない電圧に至った場合には、遮断器14CのコンパレータCMの出力端子をグランドレベルとして、低電圧検出回路14Bの第2バッファ回路BF11への入力を遮断するようにしている。
図3に示すように、低電圧検出回路14Bの第2バッファ回路BF11の出力電圧V2に相当する検出回路出力電圧曲線SLは、出力電圧V2がA/D変換回路AD12の入力上限電圧VINmaxに至る直前の電圧で遮断器14Cの出力端子がグランドレベルとなることにより、ドロップダウンさせられることとなる。
そこで、ECU24Aは、A/D変換回路AD12の電圧検出データDV2に基づいて、低電圧検出回路14Bの出力電圧V2がA/D変換回路AD12の入力上限電圧VINmaxに至る前に、電圧検出回路14の入力電圧Vpnがしきい値電圧Vth1に至った時点で、電圧検出データとして、高精度(高分解能)である電圧検出データDV2に代えて、比較的低精度(低分解能)であるA/D変換回路AD11の電圧検出データDV1に基づいて制御を行うように動作する。
したがって、ECU24Aは、図4に示すように、全検出範囲のうち、電圧検出回路14の入力電圧がしきい値電圧Vth1未満の場合には、低電圧検出回路14Bの出力電圧V2に相当する電圧検出データDV2を電圧検出に用い、電圧検出回路14の入力電圧がしきい値電圧Vth1以上の場合には、高電圧検出回路14Aの出力電圧V4に相当する電圧検出データDV1を電圧検出に用いることとなる。
したがって、電圧検出回路14の入力電圧がしきい値電圧Vth1以上の場合の誤差曲線は、図4中、誤差曲線SHEとなり、従来においては精度が低かったが、本実施形態によれば電圧検出回路14の入力電圧がしきい値電圧Vth1未満の低電圧域においては、誤差曲線SLEとなり、従来と比較して35%以上誤差を減少させ、高精度、高分解能で電圧検出を行って、インバータ22,23を制御することが可能となることがわかる。
まず、電圧V4が基準電圧Vrefを抵抗R21および抵抗R22で分圧した電圧未満の場合の動作について説明する。
すなわち、
V4<Vref/{R5/(R5+R6)}
の場合には、検出対象回路であるインバータ22,23の出力電圧が低電圧領域に属し、低電圧検出回路14Bを動作させて、インバータ22,23の出力電圧の検出を行わせることとなる。
まず、抵抗R11および抵抗R12の分圧電圧V1を求めると、以下の通りとなる。
V1=Vpn/(R11+R12)×R11
=I2×R12
となる。
V2=V1+Voffset
となる。
これにより、ECU24AのA/D変換回路AD12により出力される電圧検出データDV2に相当するVDV2は、A/D変換回路AD12による変換誤差をVADとすると、
VDV2=V2+VAD
となる。
1LSB/{1/(R11+R12)×R12}
となり、電圧Vpnは、
Vpn=VDV2
=I2×R12+Voffset+VAD
となる。
すなわち、
V4≧Vref/{R22/(R21+R22)}
の場合には、検出対象回路であるインバータの出力電圧が高電圧領域に属し、低電圧検出回路14Bへの入力電圧を遮断器により遮断させて、インバータの出力電圧の検出は、高電圧検出回路14Aに行わせることとなる。
以下の説明においては、抵抗R1を流れる電流をI1、抵抗R11を流れる電流をI2とするものとする。また、正極側端子Ptにおける基準グランドに対する電圧をVpnとする。
V3=Vpn/(R1+R2)×R2
=I1×R2
となる。
また、第1バッファ回路BF1の出力電圧V4は、第1バッファ回路BF1の出力に含まれる誤差としてのオフセット電圧をVoffsetとすると、
V4=V3+Voffset
となる。
VDV1=V4+VAD
となる。
ここで、A/D変換回路AD11の1ビット(1LSB)を検出電圧値に当てはめる演算式は、
1LSB/{1/(R1+R2)×R2}
となり、電圧Vpnは、
Vpn=VDV1
=I1×R2+Voffset+VAD
となる。
以上の説明のように、本第1実施形態によれば、電圧検出回路には、誤差の原因となる漏れ電流が発生するクランプダイオードを設ける必要が無いので、漏れ電流による誤差を考慮する必要が無く、高精度の電圧検出が行える。
また、低電圧域と、高電圧域とで用いる電圧検出回路を異ならせ、各電圧検出回路のダイナミックレンジを一つの電圧検出回路で電圧を検出する場合と比較して狭くすることにより、AD変換器における量子化誤差の影響を小さくすることができる。
特に高電圧検出回路14Aに対応する第1A/D変換回路AD11および低電圧検出回路14Bに対応する第2A/D変換回路AD12として同一の回路を用いたとしても、第2A/D変換回路AD12のダイナミックレンジを第1A/D変換回路AD11のダイナミックレンジよりも狭くすることで、実効的な分解能を向上でき、検出精度を向上させることが可能となる。
また、本第1実施形態によれば、入力電圧が高くなった場合には、遮断器14Cにより入力が遮断されるため、低電圧検出回路14Bの入力電圧範囲を制限するために、従来のようにクランプダイオードを設ける必要がなく、クランプダイオードを設けることによる漏れ電流に起因する誤差が発生することもない。
図5は、第2実施形態の電力供給装置の概要回路構成図である。
まず、電圧検出回路の構成について説明する。
第2実施形態の電圧検出回路14XAは、入力電圧を低電圧測定レンジと、高電圧測定レンジとの二つの測定レンジに分け、各測定レンジで入力電圧の分圧比を代えて共通の電圧検出回路で電圧検出を行うことにより、広ダイナミックレンジかつ高精度の電圧検出を行うものである。
測定レンジ切替回路14XBは、変換回路21の正極側端子Ptに一端が接続された抵抗R41と、この抵抗R41に直列接続された抵抗R42、抵抗R43と、を備えており、抵抗R41、R42及び抵抗43は、抵抗R42及び抵抗R43の接続点を分圧点とし、所定の基準電圧Vrefを分圧する第1の分圧回路を構成している。
測定電圧(正極端子Pt−負極端子Nt間の電圧)が低電圧測定レンジに属する電圧である場合には、コンパレータCM41の非反転入力端子に入力される抵抗R47及び抵抗R48で構成された第2の分圧回路の出力電圧が反転入力端子に入力される電圧よりも高くなる。このとき、コンパレータCM41の出力端子はハイインピーダンス状態となっているため、実効的には、共通電圧検出回路14XCは、抵抗R49が設けられていない場合の回路と等価となる。
このため、バッファ回路BF51に入力される電圧VBinは、次式で表される。
VBin=Vpn・R46/(R44+R45+R46)
したがって、ECU24は、アナログ入力ポート及びA/D変換器AD11を介して入力される測定データDV2を、低電圧測定レンジのデータとして取り扱い、低電圧測定レンジ用の電圧演算テーブルに切り替えて、電圧測定結果として取得することとなる。
このため、並列接続された抵抗R46と抵抗R49の合成抵抗R69を次式で表すとすると、
R69=R46・R49/(R46+R49)
バッファ回路BF51に入力される電圧VBinは、以下の通りとなる。
VBin=Vpn・R69/(R44+R45+R69)
R46>R69
であるので、抵抗R46に抵抗R49が並列接続された場合(高電圧測定レンジ)に第2の分圧回路に入力される電圧と、抵抗R46に抵抗R49が並列接続されていない場合(低電圧測定レンジ)に第2の分圧回路に入力される電圧と、が等しい場合を想定すると、第2の分圧回路の分圧点から出力される電圧は、抵抗R46に抵抗R49が並列接続された場合(高電圧測定レンジ)の方が低くなる。
同様に、コンパレータCM42の非反転入力端子に入力される抵抗R50及び抵抗R51で構成された第3の分圧回路の出力電圧が反転入力端子に入力される電圧以下となる。このとき、コンパレータCM41の出力端子はグランド接地となっているため、抵抗R52を介して、ECU24のディジタル入力ポートに印加される電圧は“L”レベルとなり、ECU24は、測定レンジが高電圧測定レンジであることを認識することができる。
したがって、ECU24は、アナログ入力ポート及びA/D変換器AD11を介して入力される測定データDV2を、高電圧測定レンジのデータとして取り扱い、高電圧測定レンジ用の電圧演算テーブルに切り替えて、電圧測定結果を取得することとなる。
他の動作および効果については、第1実施形態と同様である。
以上の説明においては、コンパレータCMあるいはコンパレータCM1の出力端子は、オープンコレクタ出力構成を採っていたが、オープンドレイン出力構成を採るように構成することも可能である。
また、以上の説明は、被検出回路であるインバータの検出電圧範囲を高電圧域と低電圧域との二つの電圧域に分割する場合のものであったが、n(nは、3以上)の電圧域に分割し、下のn−1個の電圧域に対応する遮断器を設けるように構成することも可能である。
以上の説明においては、高電圧検出回路14Aは、検出電圧範囲の全域において、電圧検出を行う構成を採っていたが、低電圧検出回路14Bの上限検出電圧よりも低い電圧であって、安全係数を見込んだ下限検出電圧を設定し、当該下限検出電圧未満の電圧では動作しないように構成することも可能である。
11 モータ
12 バッテリ
13 モータ
14、14XA 電圧検出回路
14A 高電圧検出回路
14B 低電圧検出回路
14C 遮断器(動作制御手段)
14XB 測定レンジ切替回路
14XC 共通電圧検出回路
22 第1インバータ
23 第2インバータ
24、24A ECU
AD11 第1A/D変換回路
AD12 第2A/D変換回路
BF1 第1バッファ回路
BF11 第2バッファ回路
BF51 バッファ回路
CM、CM1、CM41、CM42 コンパレータ(動作制御手段、遮断器)
Nt 負極側端子
Pt 正極側端子
R1、R2、R11、R12、R21、R22、R31、R32、 抵抗(分圧回路)
Claims (6)
- 被検出回路の出力電圧を検出する電圧検出回路において、
前記出力電圧の検出電圧範囲を低電圧域と高電圧域とに分け、
前記高電圧域で電圧検出を行う高電圧検出回路と、
前記低電圧域で電圧検出を行う低電圧検出回路と、
前記出力電圧に基づいて前記高電圧域で前記低電圧検出回路の動作を停止させる動作制御手段と、
を備えたことを特徴とする電圧検出回路。 - 請求項1記載の電圧検出回路において、
前記動作制御手段は、遮断器として構成され、前記高電圧検出回路を用いて前記出力電圧の検出を行い、前記出力電圧が高電圧域に至ったか否かを判別し、前記出力電圧が前記高電圧域となった場合に、前記低電圧検出回路を前記被検出回路から遮断することを特徴とする電圧検出回路。 - 請求項1または請求項2記載の電圧検出回路において、
前記低電圧検出回路は、前記出力電圧を分圧する分圧回路と、前記分圧回路で分圧された出力電圧を保持するバッファ回路と、を備え、前記遮断器は、前記出力電圧に基づいて、前記出力電圧が前記高電圧域となった場合に、前記分圧回路の出力をグランドレベルとすることを特徴とする電圧検出回路。 - 請求項1記載の電圧検出回路において、
前記高電圧検出回路及び前記低電圧検出回路は、前記出力電圧を分圧する分圧回路を共用した共通電圧検出回路として構成され、
前記動作制御手段は、前記被検出回路の出力電圧が前記低電圧域あるいは前記高電圧域のいずれに属するかを判別し、外部回路が前記共通電圧回路の出力がいずれの電圧検出回路の出力であるかを判別可能に電圧域判別信号を出力する電圧域判別回路を備えるとともに、前記出力電圧に基づいて、前記分圧回路の分圧比を前記低電圧域と前記高電圧域とで切り替えることにより、前記共通電圧検出回路を、前記高電圧検出回路あるいは前記低電圧検出回路として切り替える、
ことを特徴とする電圧検出回路。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電圧検出回路において、
前記被検出回路は、車両に搭載され、エンジンにより駆動される車載発電機あるいは車載バッテリからの供給電力の電力変換を行って車載電動機に駆動電力を供給するインバータであることを特徴とする電圧検出回路。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電圧検出回路と、
車両に搭載され、エンジンにより駆動される車載発電機あるいは車載バッテリからの供給電力の電力変換を行って車載電動機に駆動電力を供給するインバータと、
前記電圧検出回路の出力に基づいて、前記インバータの前記電力変換を制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とする電力供給装置。
Priority Applications (1)
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2010
- 2010-06-29 JP JP2010147518A patent/JP2012013433A/ja active Pending
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