JP2012011813A - 車両のドライバ操作量検出装置 - Google Patents

車両のドライバ操作量検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】同じコストで操作量検出精度を向上させること、あるいは、操作量検出精度を同等としながらコスト低減を図ること。
【解決手段】車両のドライバ操作量検出装置は、ドライバ操作量を検出するストロークセンサ1と、検出装置2と、入力回路32と、制御用ストローク生成部33と、を備えている。検出装置2は、ストロークセンサ1からの電圧値信号を、2系統のセンサ出力とする。入力回路32は、センサ出力1を、全ストローク域を検出範囲とする第1ストローク出力S1に変換し、残る一系統のセンサ出力2を、限定したストローク域を検出範囲とすることで分解能を高めた第2ストローク出力S2に変換する。制御用ストローク生成部33は、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2を、ドライバ操作状態に基づいて切り替えることにより制御用ストロークStを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブレーキペダルのストローク量などのように、車載制御システムの制御情報として用いられるドライバ操作量を検出する車両のドライバ操作量検出装置に関する。
従来、ブレーキペダルの踏み込みストロークSpに基づく目標減速度Gstを演算し、マスタシリンダ圧力Pmに基づく目標減速度Gptを演算し、前回演算された最終目標減速度Gtに基づき目標減速度Gptに対する重みαを演算する。そして、目標減速度Gptおよび目標減速度Gstの重み付け和として最終目標減速度Gtを演算し、各輪の目標ホイールシリンダ圧力Ptiを最終目標減速度Gtに比例する値として演算する。そして、各輪のホイールシリンダ圧力Piが目標ホイールシリンダ圧力Ptiになるようフィードバック制御する車両の制動力制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−301434号公報
しかしながら、従来装置にあっては、信頼性および故障検出性の要求から同じ検出範囲をもつ操作量検出器として、ストロークセンサ以外にマスタシリンダ圧センサを冗長として持ち、それぞれの使い方として同じ検出範囲と同じ分解能にて使用される。このため、同じコストで操作量検出精度を向上させること、あるいは、操作量検出精度を同等としながらコスト低減を図ることが難しい、という問題があった。
すなわち、操作量検出精度は、操作量検出器そのものの精度と、操作量検出器の出力を取り込む制御用コントローラの分解能に大きく依存する。しかし、操作量検出器そのものの精度が高いものを用いると、精度の高さにほぼ比例して検出器の価格が高くなる。同様に、制御用コントローラの分解能を高めると、分解能の高さ(ビット数の多さ)に比例して入力回路の価格が高くなる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、同じコストで操作量検出精度を向上させること、あるいは、操作量検出精度を同等としながらコスト低減を図ることができる車両のドライバ操作量検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両のドライバ操作量検出装置は、操作量検出器と、検出装置と、入力回路と、制御用ストローク生成手段と、を備えた手段とした。
前記操作量検出器は、ドライバ操作による操作量を検出する。
前記検出装置は、前記操作量検出器からの操作量信号を、2系統のセンサ出力とする。
前記入力回路は、前記検出装置からの2系統のセンサ出力のうち、一系統のセンサ出力1を、全ストローク域を検出範囲とする第1ストローク出力に変換し、残る一系統のセンサ出力2を、限定したストローク域を検出範囲とすることで分解能を高めた第2ストローク出力に変換する。
前記制御用ストローク生成手段は、前記入力回路からの前記第1ストローク出力と前記第2ストローク出力を、ドライバ操作状態に基づいて切り替えることにより制御用ストロークを生成する。
よって、ドライバ操作による操作量検出時、入力回路において、検出装置からの2系統のセンサ出力のうち、一系統のセンサ出力1が、全ストローク域を検出範囲とする第1ストローク出力に変換される。そして、残る一系統のセンサ出力2が、限定したストローク域を検出範囲とすることで分解能を高めた第2ストローク出力に変換される。そして、制御用ストローク生成手段において、第1ストローク出力と第2ストローク出力を、ドライバ操作状態に基づいて切り替えることにより制御用ストロークが生成される。
例えば、従前と変わらない同じコストの操作量検出器を用いる場合、限定したストローク域が、高分解能である第2ストローク出力を制御用ストロークとする高検出精度領域になる。このため、操作量検出器そのものの精度は変わらないものの、同じコストで操作量検出精度を向上させることができる。
例えば、従前の操作量検出器より低コストで低精度の操作量検出器を用いる場合、高分解能である第2ストローク出力を制御用ストロークとする高検出精度領域を、検出精度が要求されるドライバ操作領域に合致させて設定する。この高検出精度領域の設定により、操作量検出精度を同等としながらコスト低減を図ることができる。
実施例1のドライバ操作量検出装置が適用された車両のブレーキ制御系を示す制御ブロック図である。 実施例1のドライバ操作量検出装置における制御用ストローク生成部で実行される制御用ストローク生成処理の流れを示すフローチャートである。 比較例1のドライバ操作量検出装置が適用された車両のブレーキ制御系を示す制御ブロック図である。 比較例2のドライバ操作量検出装置が適用された車両のブレーキ制御系を示す説明図である。 実施例1のドライバ操作量検出装置における入力回路で変換される第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2を示す出力値特性図である。 実施例1のドライバ操作量検出装置における制御用ストローク生成部で用いられるペダルストロークに対する切替ゲイン特性の一例を示す図である。 実施例2のドライバ操作量検出装置における制御用ストローク生成部で用いられる操作速度と車速と切替ゲインの三次元特性の一例を示す図である。 実施例3のドライバ操作量検出装置における制御用ストローク生成部で用いられる操作速度と車速と切替点の三次元特性の一例を示す図である。
以下、本発明の車両のドライバ操作量検出装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1のドライバ操作量検出装置が適用された車両のブレーキ制御系を示す制御ブロック図である。以下、図1に基づき、全体構成を説明する。
実施例1のドライバ操作量検出装置が適用された車両のブレーキ制御系は、図1に示すように、ストロークセンサ1(操作量検出器)と、検出装置2と、制御コントローラ3と、車速センサ4と、アクチュエータ5と、を備えている。
前記ストロークセンサ1は、ブレーキペダル6に対するドライバ操作によるペダル操作量を検出するために設けられた1つの操作量検出器である。このストロークセンサ1としては、車体とインプットロッドの間隔を検出するポテンショメータ構造等によるセンサが用いられる。
前記検出装置2は、ストロークセンサ1からの電圧値信号(操作量信号)を、2系統のセンサ出力(センサ出力1、センサ出力2)に分ける。
ここで、2系統のセンサ出力のうち、センサ出力1は、図1の検出装置の出力特性に示すように、ペダル解放時を最大電圧とし、ペダル最大踏み込み時をゼロ電圧とする出力電圧特性が決められ、ペダルストローク位置に応じた出力電圧値で与えられる。
一方、2系統のセンサ出力のうち、センサ出力2は、図1の検出装置の出力特性に示すように、ペダル解放時をゼロ電圧とし、ペダル最大踏み込み時を最大電圧とする出力電圧特性が決められ、ペダルストローク位置に応じた出力電圧値で与えられる。
前記制御コントローラ3は、フェールセーフ部31と、入力回路32と、制御用ストローク生成部33(制御用ストローク生成手段)と、制御指令生成部34と、出力回路35と、を備えている。
前記フェールセーフ部31は、図1に示すように、ドリフト検知部31aと、断線検知部31bと、ゲイン異常検知部31cと、を有する。そして、検出装置2から出力されるセンサ出力1とセンサ出力2を比較することで、ドリフトや断線やゲイン異常などの故障診断を行う。
前記入力回路32は、検出装置2からの2系統のセンサ出力のうち、一系統のセンサ出力1を、全ストローク域を検出範囲とする第1ストローク出力S1に変換し、残る一系統のセンサ出力2を、ストローク初期範囲に限定したストローク域を検出範囲とすることで分解能を高めた第2ストローク出力S2に変換する。
第1ストローク出力S1は、アナログ信号であるセンサ出力1をデジタル値に変換すると共に、ペダル解放からペダル最大踏み込みまでの全ストローク域を、予め与えられた量子化ビッド数で振り分けて段階表現した数値である。
第2ストローク出力S2は、アナログ信号であるセンサ出力2をデジタル値に変換すると共に、ペダル解放からペダル中間踏み込みまでの限定ストローク域を、予め与えられた量子化ビッド数で振り分けて段階表現した数値である。
ここで、「量子化ビッド数」とは、アナログ信号からデジタル信号へAD変換する際に、信号を何段階の数値で表現するかを示す値をいい、同じビッド数であるとき、隣接する段階の間隔が密であるほど分解能が高くなる。したがって、第2ストローク出力S2の分解能は、例えば、限定ストローク域を全ストローク域の約半分の領域とすると、第1ストローク出力S1の分解能に比べ、約2倍の分解能に高められる。
前記制御用ストローク生成部33は、入力回路32からの第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2を、ペダルストロークSの位置(ドライバ操作状態)等に基づいて切り替えることにより制御用ストロークStを生成する。なお、制御用ストロークStを生成する際の入力情報としては、ドライバ操作状態以外に、車速センサ4からの車速情報(走行状態)も用いられる。
この制御用ストロークStの生成に際しては、ペダルストロークSがストローク初期領域のとき、第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとし、ペダルストロークSがストローク後期領域のとき、第1ストローク出力S1を制御用ストロークStとする。そして、ストローク初期領域とストローク後期領域の間の領域を切替過渡領域とし、この切替過渡領域のとき、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2との間を滑らかに繋ぐ制御用ストロークStを生成する。実施例1では、切替過渡領域のとき、操作速度ΔS1が低操作速度であるほど、低分解能である第1ストローク出力S1の重み付けに比べ、高分解能である第2ストローク出力S2の重み付けを高く設定している。
前記制御指令生成部34は、制御用ストローク生成部33により生成された制御用ストロークStをドライバの要求制動力をあらわす制御入力情報とし、例えば、回生協調ブレーキ制御や電動倍力制御やブレーキバイワイヤ制御、等のための制御指令を生成する。
前記出力回路35は、制御指令生成部34からの制御指令を、ブレーキ制御系に設けられたアクチュエータ5へ出力する作動指令(モータ駆動電流、ソレノイド駆動電流、等)に変換する。
図2は、実施例1のドライバ操作量検出装置における制御用ストローク生成部33で実行される制御用ストローク生成処理の流れを示すフローチャートである。以下、図2の各ステップについて説明する。
ステップS201では、車速センサ4から車速VSPを読み込み、ステップS202へ進む。
ステップS202では、ステップS201での車速読み込みに続き、入力回路32から第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2を読み込み、読み込んだ第1ストローク出力S1に基づいて操作状態検出を行い、ステップS203へ進む。
ここで、操作状態として、ペダルストロークSと操作速度ΔS1が検出される。読み込まれた第1ストローク出力S1をペダルストロークSとする。第1ストローク出力S1の単位時間当たりの変化である微分演算値を操作速度ΔS1とする。
ステップS203では、ステップS202でのストローク出力S1,S2の読み込みと操作状態検出に続き、切替過渡領域の開始点になる切替点αの設定と、切替過渡領域の終了点になる補正点βの算出を行い、ステップS204へ進む。
ここで、第2ストローク出力S2から切替過渡領域を開始するときの「切替点α」は、制御精度(検出精度)が要求されるストローク範囲の上限により予め決められる。
切替過渡領域から第1ストローク出力S1を開始するときの「補正点β」は、ストローク出力S1,S2を切り替えるための移行領域の上限であり、
β=(S2の分解能)/(S1の分解能)×α …(1)
の式により求められる。
ステップS204では、ステップS203での切替点αの設定と補正点βの算出に続き、ペダルストロークSが、0から切替点α未満の領域であるか否かを判断する。YES(0≦S<α)の場合はステップS205へ進み、NO(S≧α)の場合はステップS206へ進む。
ステップS205では、ステップS204での0≦S<αであるとの判断に続き、制御用ストロークStを、高分解能である第2ストローク出力S2に設定し(St=S2)、ステップS211へ進む。
ステップS206では、ステップS204でのS≧αであるとの判断に続き、ペダルストロークSが、補正点β以上の領域であるか否かを判断する。YES(S≧β)の場合はステップS207へ進み、NO(S<β)の場合はステップS208へ進む。
ステップS207では、ステップS206でのS≧βであるとの判断に続き、制御用ストロークStを、低分解能である第1ストローク出力S1に設定し(St=S1)、ステップS211へ進む。
ステップS208では、ステップS206でのα≦S<βであるとの判断に続き、切替ゲインkを算出し、ステップS209へ進む。
ここで、切替ゲインkは、
k=(α−S)/(β−α) …(2)
の式により求められる。
ステップS209では、ステップS208での切替ゲインkの算出に続き、切替ゲインkと第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2とを用い、基本制御ストロークStbを算出し、ステップS210へ進む。
基本制御ストロークStbは、
Stb=k・S2+(1−k)・S1 …(3)
の式により求められる。
ステップS210では、ステップS209での基本制御ストロークStbの算出に続き、基本制御ストロークStbと、ステップS202で求めた操作速度ΔS1と、を用い、制御ストロークStを設定し、ステップS211へ進む。
ここで、基本制御ストロークStbは、図6の実線に示す切替直線特性である。これに対し、操作速度ΔS1が低操作速度であるほど、第2ストローク出力S2の切替ゲイン特性を凸曲線特性とし、第1ストローク出力S1の切替ゲイン特性を凹曲線特性とする凹凸加減により、第1ストローク出力S1に比べ、第2ストローク出力S2の重み付けを高く設定する。
ステップS211では、ステップS205またはステップS207またはステップS210での制御ストロークStの設定に続き、制御ストロークStを制御指令生成部34へ出力し、リターンへ進む。
次に、作用を説明する。
まず、「比較例の課題」の説明を行う。続いて、実施例1のドライバ操作量検出装置における作用を、「制御用ストロークの生成作用」、「切替過渡領域での制御ストローク設定作用」に分けて説明する。
[比較例の課題]
図3は、比較例1のドライバ操作量検出装置が適用された車両のブレーキ制御系を示す制御ブロック図である。以下、図3に基づいて、比較例1の課題を説明する。
比較例1は、検出装置からのセンサ出力1とセンサ出力2を、A/D変換器(入力回路)でストローク出力1とストローク出力2に変換し、ストローク出力1とストローク出力2の平均値を、制御指令生成部での制御ストロークとする構成としている。
すなわち、検出装置からのセンサ出力1とセンサ出力2を、比較診断用として用いる。そして、A/D変換器からのストローク出力1とストローク出力2は、何れか一方に断線異常が発生した場合、他方をバックアップとして用いるようにしている。
このように、比較例1は、ストローク出力1とストローク出力2を、制御ストロークの生成(平均値)やバックアップ機能(相互)というように、等価に用いる構成である。このため、制御コントローラの入力回路であるA/D変換器は、ストローク出力1とストローク出力2について、同じ精度(同じ分解能)の回路となる。
一方、ストローク検出精度は、ストロークセンサそのものの精度と、ストロークセンサの出力を取り込む制御用コントローラの分解能に大きく依存する。しかし、ストロークセンサそのものの精度が高いものを用いると、精度の高さにほぼ比例してストロークセンサの価格が高くなる。同様に、制御用コントローラの分解能を高めると、分解能の高さに比例してA/D変換器(入力回路)の価格が高くなる。このため、比較例1の構成では、同じコストでストローク検出精度を向上させること、あるいは、ストローク検出精度を同等としながらコスト低減を図ることが難ししい。
図4は、比較例2のドライバ操作量検出装置が適用された車両のブレーキ制御系を示す説明図である。以下、図4に基づいて、比較例2の課題を説明する。
比較例2は、操作量検出器として、ブレーキペダルのストロークを検出するストロークセンサと、ブレーキ操作時にペダル踏力に応じて発生するマスタシリンダ圧力を検出するマスタシリンダ圧センサを用いる構成とした例である。
この比較例2は、マスタシリンダ圧力Pmは、ドライバによるブレーキペダルストロークSpと等価であることを前提としたものあり、ストロークセンサとマスタシリンダ圧センサとから得られる操作量情報は、同じ精度(同じ分解能)とはならない。
しかし、ブレーキシステムによっては、図4の制御が介入した場合のマスタシリンダ圧力特性に示すように、ストロークとマスタシリンダ圧力が一意に決定されない。または、例えば、電動ブースタを用いたブレーキ液圧制御装置等のように、ストロークによってマスタシリンダ圧力を制御するシステムが存在し、それらのシステムではマスタシリンダ圧力をドライバ操作量として扱うことができない。
したがって、マスタシリンダ圧力がドライバ操作量(ストローク)と等価でない場合、または、マスタシリンダ圧力が制御対象である場合は、ストロークを基本としてマスタシリンダ圧力が決まる。このため、ドライバ操作量として、マスタシリンダ圧力を扱うことが困難である。つまり、ドライバ操作量の検出精度が低くなり、ドライバの意図(要求制動力)を検出できない。
また、それ以外のブレーキシステムについては適用可能であるが、マスタシリンダ圧力センサの取り付け部とストロークセンサの取り付け部の動作が連動する必要がある。つまり、比較例2は、2つの操作量検出器を要するだけでなく、2つの取り付け部の動作が連動する構成にする必要があるため、コスト増になる。そして、適用できるブレーキシステムも限られてしまう。
[制御用ストロークの生成作用]
上記課題に対応し、通常のシステム構成において具備されるストロークセンサのみで高精度なドライバ操作要求の検出をする。さらに、制動操作≠マスタシリンダ圧力とならないブレーキシステムにおいてストローク検出精度を安価に実現する(マスタシリンダ圧センサを廃止可能)、ことが重要である。以下、図2および図5に基づき、これを反映する実施例1における制御用ストロークStの生成作用を説明する。
ドライバがブレーキペダル6を踏み込み操作すると、ストロークセンサ1からの電圧値信号が検出装置2に入力される。そして、検出装置2において、入力した電圧値信号に基づき、2系統のセンサ出力1とセンサ出力2とに分けられる。ここで、センサ出力1は、図1の検出装置の出力特性に示すように、ペダルストロークに対し右下がりの出力電圧特性を持ち、センサ出力2は、図1の検出装置の出力特性に示すように、ペダルストロークに対し右上がりの出力電圧特性を持つ。
そして、2系統のセンサ出力1とセンサ出力2を入力する入力回路32においては、センサ出力1が、全ストローク域を検出範囲とする第1ストローク出力S1に変換される。また、センサ出力2が、ストローク初期範囲に限定したストローク域を検出範囲とすることで分解能を高めた第2ストローク出力S2に変換される。
そして、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2を入力する制御用ストローク生成部33においては、ペダルストロークSの位置等に基づいて、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2を切り替えることにより制御用ストロークStが生成される。以下、制御用ストロークStの生成処理作用を、図2に基づき説明する。
ペダルストロークSが0≦S<αの場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS205→ステップS211へと進む流れが繰り返される。そして、ステップS205では、制御用ストロークStが、高分解能である第2ストローク出力S2に設定され、ステップS211では、制御用ストロークSt(=S2)が出力される。
次に、ペダルストロークSがα≦S<βの場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS206→ステップS208→ステップS209→ステップS210→ステップS211へと進む流れが繰り返される。そして、ステップS209では、切替ゲインkと第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2とを用いて基本制御ストロークStbが算出される。次のステップS210では、基本制御ストロークStbと操作速度ΔS1を用いて制御ストロークStが設定され、ステップS211では、制御用ストロークSt(=f(Stb))が出力される。
次に、ペダルストロークSがS≧βの場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS204→ステップS206→ステップS207→ステップS211へと進む流れが繰り返される。そして、ステップS207では、制御用ストロークStが、低分解能である第1ストローク出力S1に設定され、ステップS211では、制御用ストロークSt(=S1)が出力される。
すなわち、ペダルストロークSが、S=0から切替点αとなるまでのストローク初期領域では、図5に示すように、量子化ビッド数Nを限られた初期領域に振り分けることで高分解能とした第2ストローク出力S2が制御ストロークStとされる。
そして、ペダルストロークSが、切替点αから補正点βまでの切替過渡領域では、図6に示す切替ゲインkを用い、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2とを滑らかに繋ぐ制御用ストロークStが生成される。
そして、ペダルストロークSが、補正点β以上でフルストロークとなるまでのストローク後期領域では、図5に示すように、量子化ビッド数Nを全ストローク域に振り分けた第1ストローク出力S1が制御ストロークStとされる。
以上説明したように、実施例1では、入力回路32は、センサ出力2を、限定したストローク域を検出範囲とすることで分解能を高めた第2ストローク出力S2に変換する。そして、制御用ストローク生成部33は、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2を、ペダルストロークSに基づいて切り替えることにより制御用ストロークStを生成する構成を採用した。
例えば、従前と変わらない同じコストのストロークセンサ1を用いる場合、限定したストローク域が、高分解能である第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとする高検出精度領域になる。このため、ストロークセンサ1そのものの精度は変わらないものの、同じコストで操作量検出精度を向上させることができる。
例えば、従前のストロークセンサより低コストで低精度のストロークセンサ1を用いる場合、高分解能である第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとする高検出精度領域を、検出精度が要求されるストローク領域に合致させて設定する。この高検出精度領域の設定により、操作量検出精度を同等としながらコスト低減を図ることができる。
このため、同じコストでストローク検出精度を向上させること、あるいは、ストローク検出精度を同等としながらコスト低減を図ることができる。
実施例1では、操作量検出器を、ブレーキペダル6のストロークセンサ1とし、入力回路32は、センサ出力2の検出範囲を、ストローク初期範囲に限定することで分解能を高めた第2ストローク出力S2に変換する回路とした。そして、制御用ストローク生成部33は、ドライバ操作によるペダルストロークがストローク初期領域のとき、第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとする構成を採用した。
すなわち、ドライバ操作によるペダルストロークがストローク初期領域は、ドライバにとって低減速度側の領域となり、制動減速度の制御精度を高めたい傾向にある。
これに対し、このストローク初期領域において高分解能の第2ストローク出力S2を用いることにより、ドライバの運転特性に合致したきめ細かなブレーキ制御を行うことができる。
実施例1では、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2の切り替え前後のストローク領域を切替過渡領域(α<S≦β)とした。そして、制御用ストローク生成部33は、切替過渡領域のとき、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2との間を滑らかに繋ぐ制御用ストロークStを生成する構成を採用した。
すなわち、第1ストローク出力S1から第2ストローク出力S2、あるいは、第2ストローク出力S2から第1ストローク出力S1へと直接切り替えると、分解能の差異およびセンサ個体差による検出値の差異により、制御用ストロークStが不連続になる。
これに対し、切替過渡領域を設定し、この切替過渡領域では、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2との間を滑らかに繋ぐ制御用ストロークStを生成することにより、制御用ストロークStが不連続になることを防止できる。そして、この制御用ストロークStを用いるブレーキ制御においても制動力落差等を発生させることを防止できる。
[切替過渡領域での制御用ストローク設定作用]
上記のように、切替過渡領域(α<S≦β)では、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2の切り替え方に自由度を持つため、ブレーキステムの要求特性に合わせたものとするのが好ましい。以下、図2および図5に基づき、これを反映する実施例1における切替過渡領域での制御用ストローク設定作用を説明する。
まず、図2のステップS209では、切替ゲインkと第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2とを用い、上記式(3)により基本制御ストロークStbが算出される。
この基本制御ストロークStbは、図6の実線に示す切替直線特性であり、第1ストローク出力S1の重み付けと、第2ストローク出力S2の重み付けが等しい。
次のステップS210では、基本制御ストロークStbと操作速度ΔS1とを用い、制御ストロークStが設定される。
この制御ストロークStは、図6の破線や点線に示す切替曲線特性であり、操作速度ΔS1をパラメータとして、凹凸加減を行うことにより決められる。すなわち、操作速度ΔS1が低操作速度であるほど、第2ストローク出力S2の切替ゲイン特性を、凸量が大きな凸曲線特性とし、第1ストローク出力S1の切替ゲイン特性を、凹量が大きな凹曲線特性とする。すなわち、第1ストローク出力S1に比べ、第2ストローク出力S2の重み付けを高く設定する。以下、その理由を説明する。
切替点αは、制御精度(検出精度)が要求されるストローク範囲の上限によって決めるが、補正点βは、上記(1)式から明らかなように、S1とS2の分解能にて決まる。このため、切替点αを変える、つまり高精度での検出範囲を広く取ろうとすると、切替点αによる範囲が狭い場合に比べて分解能が劣化することになる。したがって、切替点αを大きく調節することは得策ではない。
そのため、ブレーキシステム側でストローク検出精度(制御精度)が要求される場合(実施例1では、操作速度ΔS1が低操作速度である場合)において、低分解能側の第1ストローク出力S1の影響を最小限とするため、切替ゲインkを図6に示すように変化させて対応する。これにより、切替点αを変えないことで分解能を高く保ったまま、操作速度ΔS1が低操作速度であるとき、第2ストローク出力S2による高精度域を拡大することができる。
なお、実施例1のドライバ操作量検出装置において、フェールセーフ部31は、検出装置2から出力されるセンサ出力1とセンサ出力2を比較することで、ドリフトや断線やゲイン異常などの故障診断を行う。また、センサ出力2が使用できなくなった場合には、センサ出力1に基づく第1ストローク出力S1を制御用ストロークStとしてバックアップする。さらに、センサ出力1が使用できなくなった場合には、入力回路32において、分解能を高めることなく、センサ出力2に基づいてA/D変換のみを行った第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとしてバックアップする。このように、実施例1の構成を採用することにより、比較診断機能やバックアップ機能が損なわれることはない。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両のドライバ操作量検出装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) ドライバ操作による操作量を検出する操作量検出器(ストロークセンサ1)と、
前記操作量検出器(ストロークセンサ1)からの操作量信号(電圧値信号)を、2系統のセンサ出力とする検出装置2と、
前記検出装置2からの2系統のセンサ出力のうち、一系統のセンサ出力1を、全ストローク域を検出範囲とする第1ストローク出力S1に変換し、残る一系統のセンサ出力2を、限定したストローク域を検出範囲とすることで分解能を高めた第2ストローク出力S2に変換する入力回路32と、
前記入力回路32からの前記第1ストローク出力S1と前記第2ストローク出力S2を、ドライバ操作状態に基づいて切り替えることにより制御用ストロークStを生成する制御用ストローク生成手段(制御用ストローク生成部33)と、
を備えた。
このため、同じコストで操作量検出精度(ストローク検出精度)を向上させること、あるいは、操作量検出精度(ストローク検出精度)を同等としながらコスト低減を図ることができる。
(2) 前記操作量検出器は、ブレーキペダル6のストロークセンサ1であり、
前記入力回路32は、センサ出力2の検出範囲を、ストローク初期範囲に限定することで分解能を高めた第2ストローク出力S2に変換する回路であり、
前記制御用ストローク生成手段(制御用ストローク生成部33)は、ドライバ操作によるペダルストロークSがストローク初期領域のとき、前記第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとする。
このため、(1)の効果に加え、ストローク初期領域において高分解能の第2ストローク出力S2を用いることにより、ドライバの運転特性に合致したきめ細かなブレーキ制御を行うことができる。
(3) 前記制御用ストローク生成手段(制御用ストローク生成部33)は、前記第1ストローク出力S1と前記第2ストローク出力S2の切り替え前後のストローク領域を切替過渡領域とし、前記切替過渡領域のとき、前記第1ストローク出力S1と前記第2ストローク出力S2との間を滑らかに繋ぐ制御用ストロークを生成する(図2のステップS208、ステップS209)。
このため、(2)の効果に加え、第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2の切り替えにより生成される制御用ストロークStが不連続にならず、制御用ストロークStを用いるブレーキ制御時、制動力落差や減速度急変、等の発生を防止することができる。
(4) 前記制御用ストローク生成手段(制御用ストローク生成部33)は、前記切替過渡領域のとき、操作速度ΔS1が低操作速度であるほど、低分解能である前記第1ストローク出力S1の重み付けに比べ、高分解能である前記第2ストローク出力S2の重み付けを高く設定する(図2のステップS210)。
このため、(3)の効果に加え、切替過渡領域を開始する切替点αを変えないことで分解能を高く保ったまま、操作速度ΔS1が低操作速度であるとき、第2ストローク出力S2による高精度域を拡大することができる。
実施例2は、車速VSPが低車速であるとき、第2ストローク出力S2による高精度域を拡大するようにした例である。
まず、構成を説明する。
実施例2の場合、実施例1の図2のフローチャートにおいて、ステップS208〜ステップS210にて、制御用ストロークStが下記のように設定される。
ステップS208では、ステップS206でのα≦S<βであるとの判断に続き、切替ゲインkを算出し、ステップS209へ進む。
ここで、切替ゲインkは、
k=m・k1+(1−m)・k2 …(4)
の式を用いて算出される。但し、
k1=(VSP0・VSP)2 k1≦1
k2=(ΔS10・ΔS1)2 k2≦1
m:車速と操作速度による重み付け係数
VSP0:ゲイン0(またはmin)とする車速
ΔS10:ゲイン0(またはmin)とする操作速度
である。
この切替ゲインkを、三次元マップにてあらわすと、図7に示すようになる。この三次元マップは、車速VSPが低速であるほど、また、操作速度ΔS1が低操作速度であるほど、第2ストローク出力S2のゲイン特性を凸曲面特性とし、第1ストローク出力S1のゲイン特性を凹曲面特性とする。この凹凸面加減により、第1ストローク出力S1の重み付けに比べ、第2ストローク出力S2の重み付けを高く設定する。
ステップS209では、ステップS208での切替ゲインkの算出に続き、切替ゲインkと第1ストローク出力S1と第2ストローク出力S2とを用い、基本制御ストロークStbを算出し、ステップS210へ進む。
基本制御ストロークStbは、
Stb=k・S2+(1−k)・S1 …(3)
の式により求められる。
ステップS210では、ステップS209での基本制御ストロークStbの算出に続き、基本制御ストロークStbを、制御ストロークStとして設定し、ステップS211へ進む。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
実施例1で述べたように、切替点αを大きく調節することは得策ではない。そのため、ブレーキシステム側でストローク検出精度(制御精度)が要求される場合(実施例2では、車速VSPが低速である場合、操作速度ΔS1が低操作速度である場合)において、低分解能側の第1ストローク出力S1の影響を最小限とするため、切替ゲインkを図7に示すように変化させて対応する。これにより、切替点αを変えないことで分解能を高く保ったまま、車速VSPが低速であるとき、あるいは、操作速度ΔS1が低操作速度であるとき、第2ストローク出力S2による高精度域を拡大することができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両のドライバ操作量検出装置にあっては、下記の効果を得ることができる。
(5) 前記制御用ストローク生成手段(制御用ストローク生成部33)は、前記切替過渡領域のとき、車速VSPが低車速域であるほど、低分解能である前記第1ストローク出力S1の重み付けに比べ、高分解能である前記第2ストローク出力S2の重み付けを高く設定する。
このため、実施例1の(3)の効果に加え、切替過渡領域を開始する切替点αを変えないことで分解能を高く保ったまま、車速VSPが低車速であるとき、第2ストローク出力S2による高精度域を拡大することができる。
実施例3は、切替点αの変更により第2ストローク出力S2による高精度域を拡大するようにした例である。
まず、構成を説明する。
実施例3の場合、実施例1の図2のフローチャートにおいて、ステップS203にて切替点αが下記のように設定される。
ステップS203では、ステップS202でのストローク出力S1,S2の読み込みと操作状態検出に続き、切替過渡領域の開始点になる切替点αの設定と、切替過渡領域の終了点になる補正点βの算出を行い、ステップS204へ進む。
ここで、第2ストローク出力S2から切替過渡領域を開始するときの「切替点α」は、
α=m・α1+(1−m)・α2 …(5)
の式を用いて算出される。但し、
α1=−VSP/VSP0+1
α2=−ΔS1/ΔS10+1
m:車速と操作速度による重み付け係数
VSP0:ゲイン0(またはmin)とする車速
ΔS10:ゲイン0(またはmin)とする操作速度
である。
この切替点αを、三次元マップにてあらわすと、図8に示すようになる。この三次元マップは、車速VSPが低速であるほど、また、操作速度ΔS1が低操作速度であるほど、第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとする領域を拡大するように設定する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
次に、作用を説明する。
実施例1で述べたように、切替点αを大きく調節することは得策ではないが、高精度が要求される領域の上限にある程度の自由度を持つブレーキシステムの場合、切替点αを自由度の範囲で調節することができる。そのため、ブレーキシステム側でストローク検出精度(制御精度)が要求される場合(実施例3では、車速VSPが低速である場合、操作速度ΔS1が低操作速度である場合)において、低分解能側の第1ストローク出力S1の影響を最小限とするため、切替点αを図8示すように変化させて対応する。これにより、車速VSPが低速であるとき、あるいは、操作速度ΔS1が低操作速度であるとき、第2ストローク出力S2による高精度域を拡大することができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両のドライバ操作量検出装置にあっては、下記の効果を得ることができる。
(6) 前記制御用ストローク生成手段(制御用ストローク生成部33)は、前記第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとする領域から前記切替過渡領域を開始する切替点αを、操作速度ΔS1と車速VSPの少なくとも一方により変更設定し、操作速度ΔS1が低操作速度であるほど、あるいは、車速VSPが低車速域であるほど、前記第2ストローク出力S2を制御用ストロークStとする領域を拡大する。
このため、実施例1の(3)の効果に加え、車速VSPが低速であるとき、あるいは、操作速度ΔS1が低操作速度であるとき、第2ストローク出力S2による高精度域を拡大することができる。
以上、本発明の車両のドライバ操作量検出装置を実施例1〜実施例3に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1〜3では、操作量検出器として、ブレーキペダル6のストロークセンサ1とする例を示した。しかし、これに限らず、アクセルペダルやクラッチペダル等のストロークセンサでも適用可能である。
実施例1〜3では、操作速度ΔS1と車速VSPにより切替ゲインkや切替点αを変更調整する例を示した。しかし、液剛性の違いにより切替ゲインkや切替点αを変更調整する例としても良い。
実施例1〜3では、高分解能側をストローク初期範囲に限定する例を示した。しかし、高分解能側をストローク後期範囲に限定する例としても良い。
高分解能側をストローク後期範囲に限定する場合、切替点αは、制御精度(検出精度)が要求されるストローク範囲の下限とされる。また、補正点βは、高分解能側をストローク初期範囲に限定する場合の式(1)において、分解能の比を逆数とする。さらに、制御ストロークStを求める式としては、
St=(1−k)・S2+k・S1 …(6)
の式が用いられる。
実施例1〜3では、検出装置として、センサ出力1とセンサ出力2を作り出す1つの検出装置2を用いる例を示した。しかし、センサ出力1を作り出す検出装置と、センサ出力2を作り出す検出装置と、を分けるというように、2つの検出装置を用いるようにしたものであっても良い。
実施例1〜3のドライバ操作量検出装置は、ドライバ操作量情報に基づいて制御する車載制御システムを持つ車両であれば、エンジン車、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車、等の様々な車両に適用できる。
1 ストロークセンサ(操作量検出器)
2 検出装置
3 制御コントローラ
31 フェールセーフ部
32 入力回路
33 制御用ストローク生成部(制御用ストローク生成手段)
34 制御指令生成部
35 出力回路
4 車速センサ
5 アクチュエータ
6 ブレーキペダル

Claims (6)

  1. ドライバ操作による操作量を検出する操作量検出器と、
    前記操作量検出器からの操作量信号を、2系統のセンサ出力とする検出装置と、
    前記検出装置からの2系統のセンサ出力のうち、一系統のセンサ出力1を、全ストローク域を検出範囲とする第1ストローク出力に変換し、残る一系統のセンサ出力2を、限定したストローク域を検出範囲とすることで分解能を高めた第2ストローク出力に変換する入力回路と、
    前記入力回路からの前記第1ストローク出力と前記第2ストローク出力を、ドライバ操作状態に基づいて切り替えることにより制御用ストロークを生成する制御用ストローク生成手段と、
    を備えたことを特徴とする車両のドライバ操作量検出装置。
  2. 請求項1に記載された車両のドライバ操作量検出装置において、
    前記操作量検出器は、ブレーキペダルのストロークセンサであり、
    前記入力回路は、センサ出力2の検出範囲を、ストローク初期範囲に限定することで分解能を高めた第2ストローク出力に変換する回路であり、
    前記制御用ストローク生成手段は、ドライバ操作によるペダルストロークがストローク初期領域のとき、前記第2ストローク出力を制御用ストロークとすることを特徴とする車両のドライバ操作量検出装置。
  3. 請求項2に記載された車両のドライバ操作量検出装置において、
    前記制御用ストローク生成手段は、前記第1ストローク出力と前記第2ストローク出力の切り替え前後のストローク領域を切替過渡領域とし、前記切替過渡領域のとき、前記第1ストローク出力と前記第2ストローク出力との間を滑らかに繋ぐ制御用ストロークを生成することを特徴とする車両のドライバ操作量検出装置。
  4. 請求項3に記載された車両のドライバ操作量検出装置において、
    前記制御用ストローク生成手段は、前記切替過渡領域のとき、操作速度が低操作速度であるほど、低分解能である前記第1ストローク出力の重み付けに比べ、高分解能である前記第2ストローク出力の重み付けを高く設定することを特徴とする車両のドライバ操作量検出装置。
  5. 請求項3に記載された車両のドライバ操作量検出装置において、
    前記制御用ストローク生成手段は、前記切替過渡領域のとき、車速が低車速域であるほど、低分解能である前記第1ストローク出力の重み付けに比べ、高分解能である前記第2ストローク出力の重み付けを高く設定することを特徴とする車両のドライバ操作量検出装置。
  6. 請求項3に記載された車両のドライバ操作量検出装置において、
    前記制御用ストローク生成手段は、前記第2ストローク出力を制御用ストロークとする領域から前記切替過渡領域を開始する切替点を、操作速度と車速の少なくとも一方により変更設定し、操作速度が低操作速度であるほど、あるいは、車速が低車速域であるほど、前記第2ストローク出力を制御用ストロークとする領域を拡大することを特徴とする車両のドライバ操作量検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015067166A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 株式会社アドヴィックス ブレーキ操作量演算装置及び車両の制動システム
JP2016193636A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 日立オートモティブシステムズ株式会社 電動倍力装置及びストローク検出装置
JP2018017573A (ja) * 2016-07-27 2018-02-01 株式会社東海理化電機製作所 ストロークセンサ

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