JP2012011451A - キャスト編成装置及びキャスト編成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チャージ情報を記憶するチャージ情報記憶手段と、このチャージ情報記憶手段に記憶されているチャージ情報と、製品規格記憶手段に記憶されている抱き合わせ可能な規格とに基づいて、抱き合わせて鋳造可能なチャージについて、連続して鋳込むチャージ数を最大化するに際し、各チャージを節点で表し、抱き合わせて鋳造可能なチャージ間を有向枝で表現したネットワークを生成し、生成したネットワークをネットワーク記憶手段に記憶するネットワーク生成手段と、記憶されたネットワークを読出し、当該ネットワーク上で最長キャスト編成となるルートを探索して最長キャスト編成を決定し、決定した最長キャスト編成をキャスト編成記憶手段に記憶する最長キャスト探索手段とを備えている。
【選択図】図3
Description
そこで、本発明は、自動化における実装が簡易になるとともに、新たな制約条件や順序条件を容易に反映することができるキャスト編成装置及びキャスト編成方法を提供することを目的としている。
また、請求項3に係るキャスト編成装置は、請求項2に係る発明において、前記比較値は整数であることを特徴としている。
図1は本発明を適用し得る製鋼プロセスを示す模式図である。この製鋼プロセスでは、転炉1で脱炭された溶鋼が受鋼台車2に載置された例えば300トンの溶鋼を収容できる取鍋3に受鋼され、この取鍋3を二次精錬設備4に移動させて、例えばランスを挿入して行うRH方等によって二次精錬することにより、鋼の成分調整が行われる。
連続鋳造設備6では、取鍋3の下部に設けられているスライディングノズル3aを介して溶鋼をタンディッシュ7に供給し、このタンディッシュ7の下方のスライディングノズル7aの開度を操作することで必要な流量の溶鋼を連続的に鋳型8に供給して連続鋳造を行う。この連続鋳造設備6の鋳型8では溶鋼が所定の幅及び厚さに鋳造され、溶鋼が凝固した後に例えば1つ当たり15〜30トン程度のスラブ9となるよう切断されて、厚板圧延工場に送られる。
このため、図2に示すように、ホストコンピュータ10と例えばエンジニアリングワークステーション、マイクロコンピュータ等で構成されるキャスト編成装置11とが例えばローカルエリアネットワーク12を介して接続されている。
キャスト編成装置11は、機能ブロック図で表すと図3に示すように構成されている。すなわち、キャスト編成装置11は、ホストコンピュータ10から入力されるキャスト編成の対象期間におけるチャージ情報を記憶するチャージ情報記憶手段としてのチャージ情報記憶部13と、チャージ情報に含まれるチャージ毎にキャスト編成が可能な他のチャージを記憶する成品企画記憶手段としてのキャスト編成可能チャージ記憶部14と、チャージのネットワークを生成するネットワーク生成手段としてのネットワーク生成部15と、生成したネットワークを記憶するネットワーク記憶手段としてのネットワーク記憶部16と、ネットワーク上で最長キャスト編成を決定する最長キャスト探索手段としての最長キャスト探索部17と、決定した最長キャスト編成を記憶する最長キャスト編成記憶部18とを備えている。
すなわち、キャスト編成を行う対象期間でのチャージ情報が、図4に示すように、C1、C2、C3及びC4の4種類であるものとする。
同様に、チャージ情報C2について見ると、チャージ情報C1及びC4に対しては成分濃度が近くキャスト編成可能であるため“1”が設定されているとともに、チャージ情報C3に対しては成分濃度が大きく異なりキャスト編成が不可能であるため“0”が設定されている。
さらに、チャージ情報C4について見ると、キャスト編成可能なチャージ情報がなく、全てのチャージ情報C1〜C3に対して成分濃度が大きく異なりキャスト編成が不可能であるため“0”が設定されている。
つまり、図4のキャスト編成可否テーブルでは、チャージ情報C1〜C4のそれぞれについてキャスト編成可能なチャージ情報が設定されているので、チャージ情報C1〜C4を節点P1〜P4として例えば四角形の頂点として表示する。そして、各チャージ情報C1〜C4のそれぞれについてのキャスト編成可能なチャージ間すなわち“1”が設定されているチャージ(節点)間を有向枝B12,B13、B21,B24、B32,B34で結ぶネットワークNWを生成する。
最長キャスト探索部17は、ネットワーク記憶部16に記憶されたネットワークNWを読み出し、読み出したネットワークNWの有向枝をループが生じないように繋いで、複数の節点が順に接続されたルートを形成し、目的関数をルート上の節点の数あるいは有向枝数とし、制約条件としてループを形成しないこととして例えばソフトウェアである汎用数理計画最適化ソルバーを用いて最長キャスト編成を決定する。
この場合、制約条件としては、
1.各チャージ(節点)に割付ける比較値としての整数が同じ値を持たない。
2.チャージ(節点)の最小値は1で最大値はチャージ数である。
3.チャージ(節点)iとチャージ(節点)jを接続する有向枝(i,j)が選択されているときに、
チャージ(節点)iに割付けた整数+1=チャージ(節点)jに割付けた整数を満たす。
4.パスの始点数=パスの終点数
5.各チャージ(節点)に1つの整数のみが割付けられている。
が設定される。
次いで、ステップS5に移行して、整数の割付けが完了したルート情報について各節点に1つの整数のみが割付けられているか否かを判定してループの有無の評価を行う。この評価では、ルート情報のルートを構成する全ての節点について、1つの整数のみが割付けられているときには、ループを形成することなくルートが形成されているものと判断して、ステップS6に移行する。
一方、ステップS5の判定結果が、複数の整数が割付けられている節点が存在するときには、ルート情報のルート中にループが形成されているものと判断してステップS7に移行して、該当するルート情報をルート記憶部20から削除してからステップS8に移行する。
このステップS10では、ルート記憶部20に記憶されているループが形成されていないルート情報のキャスト編成チャージ数のうち最大値のルート情報を最長キャスト編成として決定し、次いでステップS11に移行して、決定した最長キャスト編成のルートを最長キャスト編成記憶部18に記憶してから処理を終了する。
顧客からの鉄鋼製品のオーダー情報は、ホストコンピュータ10で製鉄所毎に管理される。ホストコンピュータ10では、仕掛中のオーダー情報とこれから製造する予定のオーダー情報を抽出し、両オーダー情報に基づいて抱き合わせてチャージ可能な鉄鋼製品を考慮して成分を設定したチャージ情報を生成し、生成したチャージ情報をデータベースに格納する。
この図7(a)の例では、節点P1のチャージは節点P2及びP3のチャージに対してキャスト編成が可能となり、節点P2のチャージは節点P3のチャージに対してのみキャスト編成が可能となり、節点P3のチャージは節点P4及びP5のチャージに対してキャスト編成が可能となっている。
この図7(a)に示すチャージのネットワークNWについて、図6に示すキャスト編成処理を実行すると、先ず、ネットワーク記憶部16に記憶されている図7(a)に示すチャージのネットワークNWを読出し(ステップS1)、次いで節点間を接続する有向枝を繋いで設定可能な数のルート情報を形成し、形成したルート情報をルート情報記憶部20に記憶する(ステップS2)。
その後、有向枝で選択されている節点P4に対して整数“4”を割付け、節点P5に対して整数“5”を割付け、最終的に節点P6に対して整数“6”を割付ける。
このため、図7(c)のルート情報について整数の割付を開始する。この場合には、始点となる節点P1に整数“1”を設定し、次いで有向枝で選択されている節点P2に対して整数“2”を割付け、次いで有向枝で選択されている節点P4に対して整数“3”を割付ける。次いで、有向枝で選択されている節点P5に対して整数“4”を割付け、次いで有向枝で選択されている節点P6に対して整数“5”を割付け、次いで有向枝で選択されている節点P4に対して整数“6”を割付け、最後に有向枝で選択されている節点P2に対して整数“7”を割付ける。
この場合には、各節点P1〜P4に割付けられた整数がそれぞれ1つであるので、最後に割付けられた整数“14”から最初に割付けられた整数“11”を減算してキャスト編成チャージ数CH=3が算出され、これがルート記憶部に該当ルート情報に関連付けされて記憶される。
なお、上記実施形態においては、ネットワークを構築する最初の節点に整数“1”を割付ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、任意の整数を割付けることができる。
また、上記実施形態においては、図6のキャスト編成処理で、ルート情報のルートの節点に対して有向枝を選択する毎にインクリメントされる整数を割付け、全ての節点に対する整数の割付が完了した状態でルート評価を行う場合について説明したが、有向枝にしたがって節点に対して整数を割付けている段階で、他の整数が割付けられている節点が存在した時点で制約条件を満たさないものと判断してループ情報を削除するようにしてもよい。
Claims (4)
- 複数の規格の製鋼成品を連続鋳造する際に、チャージを並び代えて連続鋳造設備で鋳込む順番を決定してキャスト編成を行うキャスト編成装置であって、
顧客からの製鋼製品のオーダー情報に基づいてチャージ情報を設定し、設定したチャージ情報を記憶するチャージ情報記憶手段と、
前記オーダー情報の鉄鋼製品規格と抱き合わせ可能な規格とを記憶する製品規格記憶手段と、
前記チャージ情報記憶手段に記憶されているチャージ情報と、前記製品規格記憶手段に記憶されている抱き合わせ可能な規格とに基づいて、抱き合わせて鋳造可能なチャージ情報について、溶鋼を途切れることなく次々と鋳込むチャージ数を最大化するに際し、各チャージを節点で表し、抱き合わせて鋳造可能なチャージ間を有向枝で表現したネットワークを生成し、生成したネットワークをネットワーク記憶手段に記憶するネットワーク生成手段と、
前記ネットワーク記憶手段に記憶されたネットワークを読出し、当該ネットワーク上で最長キャスト編成となるルートを探索して最長キャスト編成を決定し、決定した最長キャスト編成をキャスト編成記憶手段に記憶する最長キャスト探索手段と
を備えていることを特徴とするキャスト編成装置。 - 前記最長キャスト探索手段は、前記節点間を接続する前記有向枝を選択したときに、前記有向枝の始端側の節点及び終端側の節点に大小を比較可能な比較値を、始端側の節点の比較値に対して、終端側の節点の比較値が、昇順及び降順の何れか一方で変化させて異なる比較値となるように割り当て、いずれかの節点に2つ以上の比較値が割り当てられたルートを除き、比較値が一番多くなる最長ルートを探索して最長キャスト編成として決定することを特徴とする請求項1に記載のキャスト編成装置。
- 前記比較値は整数であることを特徴とする請求項2に記載のキャスト編成装置。
- 複数の規格の製鋼成品を連続鋳造する際に、チャージを並び代えて連続鋳造設備で鋳込む順番を決定してキャスト編成を行うキャスト編成方法であって、
顧客からのオーダー情報に基づいてチャージ情報を設定し、設定したチャージ情報をチャージ情報記憶手段に記憶するステップと、
前記チャージ情報記憶手段に記憶されたチャージ情報と製品規格記憶手段に記憶されている抱き合わせ可能な規格とに基づいて、ネットワーク生成手段によって、抱き合わせて鋳造可能なチャージについて、溶鋼を途切れることなく次々と鋳込むチャージ数を最大化するに際し、各チャージを節点で表し、抱き合わせて鋳造可能なチャージ間を有向枝で表現したネットワークを生成し、生成したネットワークをネットワーク記憶手段に記憶するステップと、
前記ネットワーク記憶手段に記憶されているネットワーク上で最長キャスト探索手段によって最長キャスト編成となるルートを探索して最長キャスト編成を決定し、決定した最長キャスト編成をキャスト編成記憶手段に記憶するステップと
を備えたことを特徴とするキャスト編成方法。
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