JP2012011024A - 超音波探触子、および超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子、および超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高次高調波を高感度で受信でき、送信する超音波の減衰を低減させる超音波探触子、およびかかる超音波探触子を具備する超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波探触子は、被検体方向から向かって凹面状に複数並べられた圧電素子と、圧電素子の被検体側に、圧電素子と空間を形成する保持部と、空間内に設けられた液体と、を有し、超音波診断装置はかかる超音波探触子を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、超音波探触子、および超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は超音波パルス反射法により、体表から生体内の軟組織の断層像を低侵襲に得る医療用画像機器である。この超音波診断装置は、他の医療用画像機器に比べ、小型で安価、X線などの被爆がなく安全性が高い、ドップラー効果を応用して血流イメージングが可能等の特長を有している。そのため、循環器系(心臓の冠動脈)、消化器系(胃腸)、内科系(肝臓、膵臓、脾臓)、泌尿科系(腎臓、膀胱)、及び産婦人科系などで広く利用されている。
このような医療用超音波診断装置に使用される超音波探触子は、高感度、高解像度の超音波の送受信を行うために、ジルコン酸チタン酸鉛を材料とした圧電素子が一般的に使用される。この場合、送信用圧電素子の振動モードとしては、単一型探触子であるシングル型または複数の探触子を2次元配置したアレイ型探触子がよく使用される。アレイ型は精細な画像を得ることができるので、診断検査のための医療用画像として広く普及している。
一方、高調波信号を用いたハーモニックイメージング診断は、従来のBモード診断では得られない鮮明な診断像が得られることから標準的な診断方法となりつつある。
ハーモニックイメージングは、基本波に比較して下記のような多くの利点を有している。
1.サイドローブレベルが小さいことにより、S/N比が良くコントラスト分解能が良くなること。
2.周波数が高くなることによって、ビーム幅が細くなり横方向分解能が良くなること。
3.近距離では音圧が小さく、音圧の変動が少ないため、多重反射が起こらないこと。
4.送波の減衰は基本波並みであり、高調波の周波数を基本波とする超音波に比べ深度を大きく取れること。
などである。
ハーモニックイメージングに用いるアレイ型超音波探触子の具体的な構造として、送信用圧電素子と受信用圧電素子とを別体とし、超音波の送信時と受信時における動作を分離したアレイ型超音波探触子が提案されている。
このようなアレイ型超音波探触子に用いられる受信用圧電素子は、高調波信号を高感度で受信できることが望ましい。しかしながら、ジルコン酸チタン酸鉛等を材料とした圧電素子の送受信周波数は圧電素子の厚さに依存するため、受信する周波数が高周波になるほど圧電素子を小型に加工する必要があり、製造が困難であった。
このような問題を解決するため、シート状の圧電セラミックを単層または積層した構造の送信用圧電素子と受信用のシート状の圧電素子を単層または積層させ、送信と受信を別々の圧電素子に分離するとともに、受信用に高感度有機圧電素子材料を使用することにより高感度な超音波探触子を得る方法が提案されている(特許文献1、2、3参照)。
一方、従来から超音波探触子には、超音波のビームを収束させて分解能を向上させるため音響レンズが用いられている。音響レンズは生体と密着させるので、生体からの超音波の反射を最小にするため生体の音響インピーダンスに近く、使用する周波数において減衰率の小さい材料が求められている。
このような音響レンズの材料として、従来シリコンゴムが主に用いられてきたが、シリコンゴムは超音波の伝搬損失が大きいため、高周波化、もしくは広帯域化に対しては不向きな材料である。
そのため、音響レンズを用いないで超音波を収束させる技術が提案されている(特許文献4参照)。
特許文献4に記載の技術では、圧電素子の短軸長方向を凹面としてその表面に均一な厚みの音響整合層を形成し、その表面内に生体より小さな音速の充填層を埋設して平坦面としたことを特徴としている。このようにすることで、圧電素子からの超音波は、その曲率に応じた凹面内の中心部に放射されて収束するので、音響レンズを不要にすることが可能となる。
特開2008−188415号公報 国際公開第2007/145073号パンフレット 国際公開第2008/010509号パンフレット 特開平8−275944号公報
特許文献4に開示されている方法は、凹面として形成された音響整合層の表面内に埋設する生体より小さな音速の充填層としてシリコン系樹脂を用いられる。シリコン系樹脂を使用すると、超音波の伝搬時に減衰を生じる。特に、生体等の表面近傍に焦点を合わせる場合は、凹面の曲率半径を小さくする必要がある。したがって、その分シリコン系樹脂の厚みが大きくなって、超音波の減衰も大きくなり、送受波利得を低下させる問題があった。また、高周波数ほど減衰が大きく、周波数に対する感度特性を低下させ、中心周波数に対する帯域特性を狭くする問題もあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、高次高調波を高感度で受信でき、送信する超音波の減衰を低減させる超音波探触子、およびかかる超音波探触子を具備する超音波診断装置を提供することを目的とする。
前述の目的は、下記に記載する発明により達成される。
1.被検体方向から向かって凹面状に複数並べられた圧電素子と、
前記圧電素子の被検体側に、前記圧電素子と空間を形成する保持部と、
前記空間内に設けられた液体と、
を有することを特徴とする超音波探触子。
2.前記液体は水であることを特徴とする前記1に記載の超音波探触子。
3.前記保持部の被検体側の面は、平面であることを特徴とする前記1または2に記載の超音波探触子。
4.前記保持部の被検体側の面は、曲面であることを特徴とする前記1または2に記載の超音波探触子。
5.前記複数並べられた圧電素子は、超音波を送受信する圧電素子で構成されていることを特徴とする前記1から4の何れか一項に記載の超音波探触子。
6.前記複数並べられた圧電素子は、超音波を送信する圧電素子と超音波を受信する圧電素子とで構成されることを特徴とする前記1から4の何れか一項に記載の超音波探触子。
7.送受信する超音波の周波数は、15MHz以上50MHz以下であることを特徴とする前記5に記載の超音波探触子。
8.受信する超音波の周波数は、15MHz以上50MHz以下であることを特徴とする前記6に記載の超音波探触子。
9.前記1から8の何れか一項に記載の超音波探触子を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
本発明は、高次高調波を高感度で受信でき、送信する超音波の減衰を低減させる超音波探触子、およびかかる超音波探触子を具備する超音波診断装置を提供できる。
実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。 実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態における超音波探触子の断面図である。 コンベックス型の超音波探触子の模式図である。 yz面内とxz面内にてレンズ効果を発揮する超音波探触子の模式図である。
以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(超音波診断装置および超音波探触子の各構成および動作)
図1は、実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。図2は、実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。
超音波診断装置100は、図略の生体等の被検体に対して超音波(超音波信号)を送信し、受信した被検体で反射した超音波の反射波(エコー、超音波信号)から被検体内の内部状態を超音波画像として画像化し、表示部45に表示する。
超音波探触子1は、被検体に対して超音波(超音波信号)を送信し、被検体で反射した超音波の反射波を受信する。超音波探触子1は、図2に示すように、ケーブル33を介して超音波診断装置本体31と接続されており、送信回路42、受信回路43と電気的に接続されている。
送信回路42は、制御部46の指令により、超音波探触子1へケーブル33を介して電気信号を送信し、超音波探触子1から被検体に対して超音波を送信させる。
受信回路43は、制御部46の指令により、超音波探触子1からケーブル33を介して、被検体内からの超音波の反射波に応じた電気信号を受信する。
画像処理部44は、制御部46の指令により、受信回路43が受信した電気信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する。
表示部45は、液晶パネルなどから成り、制御部46の指令により、画像処理部44が画像化した超音波画像を表示する。
操作入力部41は、スイッチやキーボードなどから構成され、ユーザが診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータを入力するために設けられている。
制御部46は、CPU、メモリなどから構成され、操作入力部41の入力に基づいてプログラムされた手順により超音波診断装置100各部の制御を行う。
図3は実施形態における超音波探触子1の断面図である。
超音波探触子1は、被検体方向に凹面形状を有するバッキング材5の凹面の上に第4電極15、送信素子層2、第3電極14、中間層13、第2電極10、受信素子層3、第1電極12、振動子保護膜16、充填層8の順に積層されている。
送信素子層2は、ジルコン酸チタン酸鉛などの無機圧電材料から成る圧電素子であり、互いに厚み方向に対向する両面にそれぞれ第3電極14、第4電極15を備えている。
本実施形態では、図3のように送信素子層2の中間層13と対向する側の面が凹面であり、送信素子層2から送信した超音波を所定の距離に収束させる音響収束機能を有している。
第3電極14、第4電極15は、図示せぬコネクタによりケーブル33と接続され、ケーブル33を介して送信回路42と接続する。第3電極14、第4電極15に電気信号を入力すると圧電素子が振動し、送信素子層2からZ軸正方向に超音波を送信するように構成されている。
第3電極14、第4電極15の厚みは、1〜2μm程度である。第3電極14、第4電極15の厚みは、音響特性上はできるだけ薄い方が良いが、薄すぎると電極にひび割れ等が発生し、信頼性を損なうので0.1〜10μmの範囲、好ましくは0.1〜5μmにすることが望ましい。特に超音波を送信する側の、第3電極14は音響特性上できるだけ薄くすることが望ましい。
第3電極14、第4電極15は、金、銀、アルミなどの金属材料を用いて、送信素子層2の両面に蒸着法やフォトリソグラフィー法を用いて成膜する。
中間層13は、受信素子層3が被検体で反射した超音波の反射波を受信して振動した際に、送信素子層2が共振して振動しないように受信素子層3の振動を吸収するために設けられている。
本実施形態では、図3のように中間層13は送信素子層2と同じように湾曲しており、受信素子層3と対向する側の面も凹面になっている。
このような中間層13は、樹脂材料を成型して形成することができる。中間層13に用いる樹脂材料としては、例えばポリビニルブチラール、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン、エポキシ、オキセタン、などを用いることができる。
中間層13の厚みは、求める感度や周波数特性により選択されるが、例えば180〜190μm程度である。
なお、求める感度や周波数特性によっては中間層13を省略することもできる。
受信素子層3は、有機圧電材料から成る複数の圧電素子から構成されている。
受信素子層3に用いる有機圧電材料として、例えば、フッ化ビニリデンの重合体を用いることができる。また例えば、有機圧電材料は、フッ化ビニリデン(VDF)系コポリマを用いることができる。このフッ化ビニリデン系コポリマは、フッ化ビニリデンと他の単量体との共重合体(コポリマ)であり、他の単量体としては、3フッ化エチレン(TrFE)、テトラフルオロエチレ(TeFE)、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、パーフルオロアルコキシエチレン(PAE)およびパーフルオロヘキサエチレン等を用いることができる。
一般に、無機圧電材料の圧電素子は、基本波の周波数に対する2倍程度の周波数帯域の超音波しか受信することができないが、有機圧電材料の圧電素子は、基本波の周波数に対する例えば4〜5倍程度の周波数帯域の超音波を受信することができ、受信周波数帯域の広帯域化に適している。このような超音波を広い周波数に亘って受信可能な特性を持つ有機圧電素子によって超音波信号が受信されるので、本実施形態における超音波探触子1および超音波診断装置100は、比較的簡単な構造で周波数帯域を広帯域にすることができる。
受信素子層3の厚さtは、受信すべき超音波の周波数や有機圧電材料の種類等によって適宜に設定される。受信すべき超音波の波長をλとすると、受信素子層3の厚さtがt=λ/4のとき最も受信素子層3の受信効率が良い。
超音波の波長λは、超音波の周波数をf、受信素子層3中の音速をvとすると(1)式で求められる。
λ=v/f・・・・・(1)
例えば、基本波5MHzの超音波を被検体に送信し、2次高調波である10MHzの周波数を受信しようとする場合、受信素子層3の材料としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いると音速vは2200m/sであり、(1)式に代入するとλ=2200/10=220μmになる。
したがって、f=10MHzの超音波を受信する場合、最も受信効率の良い受信素子層3の厚さtは55μmである。
2次以上の高調波を効率良く受信するためには、受信素子層3の厚さtを55μm以下にすれば良い。例えば3次高調波であるf=15MHzを受信する場合、最も受信効率の良い受信素子層3の厚さtは37μmである。
さらに高い周波数を受信する場合も、受信素子層3の厚さtは、受信すべき超音波の周波数に応じて設定すれば良いが、あまり薄くすると製造が困難になり、また強度も不足するので8μm以上、55μm以下にすることが好ましい。
このような受信素子層3は、有機圧電材料の溶液から流延して所定の厚さの膜を作製し、加熱して結晶化を行った後、所定の大きさのシート状に成型して作製する。
受信素子層3の厚み方向(Z軸方向)に互いに対向する両面には、それぞれ第1電極12、第2電極10が形成されている。
第1電極12、第2電極10の厚みは、1〜2μm程度である。受信素子層3の電極は、音響特性上できるだけ薄い方が良いが、薄すぎると電極にひび割れ等が発生し、信頼性を損なうので0.1〜10μmの範囲、好ましくは0.1〜5μmにすることが望ましい。受信素子層3は、周波数の高い高調波を受信するため、特に第1電極12、第2電極10ともに音響特性上できるだけ薄くすることが望ましい。
第1電極12、第2電極10は、金、銀、アルミなどの金属材料を用いて、蒸着法やフォトリソグラフィー法により成膜する。受信素子層3に用いる電極、特に第1電極12は、高調波を感度良く受信するため極めて薄く形成する必要がある。そのため、金属材料として導電性の良い金を用いることが望ましい。
受信素子層3は、有機圧電材料から成るので、第1電極12、第2電極10を形成した後も中間層13の受信素子層3と対向する側の凹面形状に合わせて容易に湾曲させることができる。したがって、図3に示すように、第1電極12、第2電極10を形成した受信素子層3を中間層13の凹面形状に沿って接合し、中間層13の凸面と受信素子層3との間隔を所定の間隔にして受信素子層3の振動を十分に吸収することができる。
充填層8は、振動子保護膜16の凹面となる表面上に配され、音響インピーダンスが生体や水に近く、且つ高周波な超音波周波数でも低減衰な材料である。充填層8は、振動子保護膜16と保護シート9とで形成される空間から形成される保持部に保持されている。振動子保護膜16を用いない場合には、受信素子層3と保護シート9とで形成される空間から形成される保持部に保持されることとなる。
振動子保護膜16は、減衰が少ない薄膜ポリイミドフイルム(商品名カプトン(登録商標) デュポン社)などを用いる。
振動子保護膜16の形状、すなわち、保持部の被検体側の面は、平面であるので、被検体の測定箇所の全面に容易に当接することができるので、超音波診断の実効を上げることができる。
充填層8は、脱気した精製水または防腐剤液を混入した脱気精製水、又は音響インピーダンスが生体や水に近く且つ高周波でも低減衰かつ化学的に安定な液体などを用いることができる。充填層8を保持する保持部は、上記の液体を封入する封入容器であってもよい。かかる封入容器を製作する方法としては、射出成型により製作する事もできるが、ブロー成型が好ましい。
保護シート9は、適度な強度と生体的安全性を有し、かつ超音波減衰の小さいメチルペンテンポリマー(商品名TPX(登録商標)三井石油化学)などを用いる。
上記構成部品による高周波超音波の減衰は、例えば30MHzにおいて、振動子保護膜16ポリイミドフイルムは波長の1/4λより小さい数μm厚を受信素子層3に接着するので振動素子として動作し減衰は無視できる。
充填層8の脱気精製水は約0.2dB/mm at30MHz程であり、通常の音響レンズ材としてのシリコン材の30dB/mm at30MHz(1dB/mm MHz)に比べ大幅な減少になる。
保護シート9のメチルペンテンポリマーは、製品名DX−845の実測では約7dB/mm at30dBであり、必要な強度を得る厚みを0.5mmとしても超音波の送受(往復)で7dB/mm at 30MHzであり、減衰の合計値は約7dBと小さい。
特開平8−275944号公報に記載の技術では、約18dB(1dB/mm/MHz ×30MHz×0.3mm×2)の減衰を示し、本実施形態においては、7dBの減衰を示し、大幅な減衰効果を得る。
このように高周波超音波の減衰が小さく、送信素子層2が送信する超音波の周波数は、15MHz以上50MHz以下の範囲で、高周波超音波の減衰が小さいという効果を発揮する。
前述したように、送信素子層2からの超音波は、その曲率に応じた凹面内の中心部に放射されて収束するので、音響レンズを不要にし、短軸方向での分解能を高めることができる。
そして、この実施例では、凹面内に充填層8を埋設して平坦面としたので、生体との接触を良好にする。
また、保持部の被検体側の面は、曲面にしてもよい。上記実施例では、単に超音波探触子として説明したが、長軸方向の中央部を凸状した曲面状の所謂コンベックス型の超音波探触子にも適用できる。図4は、コンベックス型の超音波探触子1の模式図である。充填層8が曲面となることで、yz面内にてレンズ効果を発揮することができる。
図5は、yz面内とxz面内にてレンズ効果を発揮する超音波探触子1の模式図である。
なお、受信素子層3に用いる有機圧電材料として、加工性が良く、音響インピーダンスが生体や水に近いポリマーを実施例としたが、受信素子層3の第1電極12側の表面に整合層を設ければコンポジットPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)等を用いることもできる。
また、上記のごとく、送信素子層2と受信素子層3というようにハーモニックイメージングに適した積層構造を有せずに、高周波に優れたポリマーやコンポジットPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)を用いた一層構造での高周波送受波を行うこともできる。
また、充填層8の実施例を脱気した精製水としたが、防腐剤を追加した脱気精製水、また低減粋な液体やゾル、ゲルでも効果を得られる。低減粋な液体としてエチレングリコールやブレンド液も使用できる。
さらに、保護シート9をメチルペンテンポリマーとしたが、超音波減衰が小さく、適度な強度を有する材質、例えばシリコンシートでも可能である。
以上のように、本実施形態によれば、被検体方向から向かって凹面状に複数並べられた圧電素子と、圧電素子の被検体側に、圧電素子と空間を形成する保持部と、空間内に設けられた液体と、を有することで、高次高調波を高感度で受信でき、送信する超音波の減衰を低減させる超音波探触子を提供できる。
また、本実施形態によれば、液体は水であることで、送信する超音波の減衰を大幅に低減させる超音波探触子を提供できる。
また、本実施形態によれば、保持部の被検体側の面は、平面であることで、被検体の測定箇所の全面に容易に当接することができるので、超音波診断の実効を上げることができる超音波探触子を提供できる。
また、本実施形態によれば、保持部の被検体側の面は、曲面であることで、超音波を収束させるレンズ効果を発揮させることができ、ノイズの少ない反射超音波信号を得ることができることから、高画質の超音波画像を得る超音波探触子を提供できる。
また、本実施形態によれば、複数並べられた圧電素子は、超音波を送受信する圧電素子で構成されているので、一つの圧電素子に送受信の機能を集約できることから、小型化、軽量化、低コスト化された超音波探触子を提供できる。
また、本実施形態によれば、複数並べられた圧電素子は、超音波を送信する圧電素子と超音波を受信する圧電素子とで構成されているので、送信に適した圧電素子と受信に適した圧電素子を用いることができることから、性能向上の図られた超音波探触子を提供できる。
また、本実施形態によれば、送受信する超音波の周波数は、15MHz以上50MHz以下であることから、高次高調波の減衰を少なく送受信することができる超音波探触子を提供できる。
また、本実施形態によれば、受信する超音波の周波数は、15MHz以上50MHz以下であることから、高次高調波の減衰を少なく受信することができる超音波探触子を提供できる。
また、本実施形態によれば、上記の特徴を有した超音波診断装置を提供できる。
1 超音波探触子
2 送信素子層
3 受信素子層
5 バッキング材
8 充填層
9 保護シート
10 第2電極
12 第1電極
13 中間層
14 第3電極
15 第4電極
16 振動子保護膜
31 超音波診断装置本体
33 ケーブル
41 操作入力部
42 送信回路
43 受信回路
44 画像処理部
45 表示部
46 制御部
100 超音波診断装置

Claims (9)

  1. 被検体方向から向かって凹面状に複数並べられた圧電素子と、
    前記圧電素子の被検体側に、前記圧電素子と空間を形成する保持部と、
    前記空間内に設けられた液体と、
    を有することを特徴とする超音波探触子。
  2. 前記液体は水であることを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記保持部の被検体側の面は、平面であることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波探触子。
  4. 前記保持部の被検体側の面は、曲面であることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波探触子。
  5. 前記複数並べられた圧電素子は、超音波を送受信する圧電素子で構成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の超音波探触子。
  6. 前記複数並べられた圧電素子は、超音波を送信する圧電素子と超音波を受信する圧電素子とで構成されることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の超音波探触子。
  7. 送受信する超音波の周波数は、15MHz以上50MHz以下であることを特徴とする請求項5に記載の超音波探触子。
  8. 受信する超音波の周波数は、15MHz以上50MHz以下であることを特徴とする請求項6に記載の超音波探触子。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載の超音波探触子を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
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