JP2010252065A - 音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置 - Google Patents

音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010252065A
JP2010252065A JP2009099691A JP2009099691A JP2010252065A JP 2010252065 A JP2010252065 A JP 2010252065A JP 2009099691 A JP2009099691 A JP 2009099691A JP 2009099691 A JP2009099691 A JP 2009099691A JP 2010252065 A JP2010252065 A JP 2010252065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
acoustic lens
ultrasonic wave
lens
acoustic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009099691A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Taniguchi
哲哉 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Original Assignee
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Medical and Graphic Inc filed Critical Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority to JP2009099691A priority Critical patent/JP2010252065A/ja
Publication of JP2010252065A publication Critical patent/JP2010252065A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

【課題】被検体への密着性に優れ、超音波の伝播損失の少ない音響レンズ、該音響レンズを有する超音波探触子、および該超音波探触子を有する超音波診断装置を提供する。
【解決手段】超音波が前記第1のレンズ面に入射する位置に応じて、第1のレンズ面から第2のレンズ面まで進行する間の超音波の伝播速度を変えることにより超音波を所定の距離に収束させるように構成したことを特徴とする音響レンズ。
【選択図】図3

Description

本発明は、音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は超音波パルス反射法により、体表から生体内の軟組織の断層像を低侵襲に得る医療用画像機器である。この超音波診断装置は、他の医療用画像機器に比べ、小型で安価、X線などの被爆がなく安全性が高い、ドップラー効果を応用して血流イメージングが可能等の特長を有している。そのため、循環器系(心臓の冠動脈)、消化器系(胃腸)、内科系(肝臓、膵臓、脾臓)、泌尿科系(腎臓、膀胱)、及び産婦人科系などで広く利用されている。
このような医療用超音波診断装置に使用される超音波探触子は、高感度、高解像度の超音波の送受信を行うために、ジルコン酸チタン酸鉛を材料とした圧電素子が一般的に使用される。この場合、送信用圧電素子の振動モードとしては、単一型探触子であるシングル型または複数の探触子を2次元配置したアレイ型探触子がよく使用される。アレイ型は精細な画像を得ることができるので、診断検査のための医療用画像として広く普及している。
一方、高調波信号を用いたハーモニックイメージング診断は、従来のBモード診断では得られない鮮明な診断像が得られることから標準的な診断方法となりつつある。
ハーモニックイメージングは、基本波に比較して下記のような多くの利点を有している。
1.サイドローブレベルが小さいことにより、S/N比が良くコントラスト分解能が良くなること。
2.周波数が高くなることによって、ビーム幅が細くなり横方向分解能が良くなること。
3.近距離では音圧が小さく、音圧の変動が少ないため、多重反射が起こらないこと。
4.焦点以遠の減衰は基本波並みであり、高調波の周波数を基本波とする超音波に比べ深速度を大きく取れること。
などである。
ハーモニックイメージングに用いるアレイ型超音波探触子の具体的な構造として、送信用圧電振動子と受信用圧電振動子とを別体とし、超音波の送信時と受信時における動作を分離したアレイ型超音波探触子が提案されている。
このようなアレイ型超音波探触子に用いられる受信用圧電振動子は、高調波信号を高感度で受信できることが望ましい。しかしながら、ジルコン酸チタン酸鉛等を材料とした圧電素子の送受信周波数は圧電素子の厚さに依存するため、受信する周波数が高周波になるほど圧電素子を小型に加工する必要があり、製造が困難であった。
このような問題を解決するため、シート状の圧電セラミックを単層または積層した構造の送信用圧電素子と受信用のシート状の圧電素子を単層または積層させ、送信と受信を別々の圧電素子に分離するとともに、受信用に高感度有機圧電素子材料を使用することにより高感度な超音波探触子を得る方法が提案されている(特許文献1、2、3参照)。
一方、従来から超音波探触子には、超音波のビームを収束させて分解能を向上させるため音響レンズが用いられている。音響レンズは被検体(生体)と密着させるので、被検体と密着させやすく、診断に使用する周波数において減衰率の小さい材料が求められている。
従来からこのような材料としてシリコンゴムが主に用いられている。シリコンゴムは、被検体(生体)より音波の伝播速度(以下、音速ともいう)が遅いので、断面形状の中央部を凸状に形成し、超音波が中央の厚みの厚い部分を通過する時間を、厚みの薄い部分より長くして超音波を収束させるようにしていた。
しかしながら、シリコンゴムは超音波の伝播損失が大きいため、超音波探触子の受信感度を向上させることは難しい。特に、高周波の伝播損失が大きいため、高調波信号を用いたハーモニックイメージングには不向きな材料であると言える。
一方、伝播損失の少ない材料としては、例えば樹脂材料であるポリメチルペンテンが知られているが、ポリメチルペンテンは被検体(生体)より音速が速いので、断面形状の中央部を凹状に形成し、超音波を収束させるようにする必要がある。
しかしながら、凹状では被検体(生体)の表面との接触性が悪くなるという問題があった。
そのため、ポリメチルペンテンを用いた凹状の音響レンズの上に、両凸の音響領域を固着して被検体(生体)の表面との接触性を改善する方法が開示されている。(例えば、特許文献4参照)
特開2008−188415号公報 国際公開第2007/145073号パンフレット 国際公開第2008/010509号パンフレット 特開平6−254100号公報
しかしながら、特許文献4に開示されているように凹状の音響レンズの上に両凸の音響領域を設けると、音響領域での伝播損失が加わるため音響レンズのトータルの伝播損失はほとんど改善されない。特に、特許文献4のように音響領域としてシリコンゴムを用いると、シリコンゴムによる超音波の伝播損失が大きく高次高調波を利用する場合は受信感度が不十分になってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、被検体への密着性に優れ、超音波の伝播損失の少ない音響レンズ、該音響レンズを有する超音波探触子、および該超音波探触子を有する超音波診断装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有するものである。
1.第1のレンズ面から入射した超音波を、第2のレンズ面から放射し所定の距離に収束させる音響レンズにおいて、
前記超音波が前記第1のレンズ面に入射する位置に応じて、前記第1のレンズ面から前記第2のレンズ面まで進行する間の超音波の伝播速度を変えることにより前記超音波を所定の距離に収束させるように構成したことを特徴とする音響レンズ。
2.前記第2のレンズ面は、平面であることを特徴とする前記1に記載の音響レンズ。
3.前記超音波が前記第1のレンズ面に入射する位置が、前記第1のレンズ面の中央から離間するにつれて超音波の伝播速度が速くなるように構成されていることを特徴とする前記1または2に記載の音響レンズ。
4.直方体の中央部と、
前記超音波の進行する方向と直交する前記中央部の対向する2面に、同形状の面がそれぞれ接するように配設された直方体の2つの周辺部と、
を有し、
前記周辺部は、
前記中央部の対向する2面と平行に形成された少なくとも1つの層から成り、前記中央部からの距離が遠い前記層ほど超音波の伝播速度が速い材料から形成されていることを特徴とする前記1から3の何れか1項に記載の音響レンズ。
5.母材樹脂に添加剤を添加して超音波の伝播速度を調整した樹脂材料を用いて形成したことを特徴とする前記1から4の何れか1項に記載の音響レンズ。
6.前記音響レンズの減衰特性は、
周波数5MHzで2dB/cm以下であることを特徴とする前記1から5の何れか1項に記載の音響レンズ。
7.超音波を被検体に向けて送信し、該被検体から該超音波の反射波を受信する超音波探触子において、
前記1から6の何れか1項に記載の音響レンズを有し、
前記音響レンズを介して超音波を送信および受信することを特徴とする超音波探触子。
8.超音波を被検体に向けて送信し、該被検体から受信した該超音波の反射波に応じて画像を生成する超音波診断装置において、
前記7に記載の超音波探触子を有することを特徴とする超音波診断装置。
本発明によれば、超音波が第1のレンズ面に入射する位置に応じて、第1のレンズ面から第2のレンズ面まで進行する間の超音波の伝播速度を変えることにより前記超音波を所定の距離に収束させるように構成したので、第2のレンズ面の形状を平面にしても超音波を所定の距離に収束させることができる。
したがって、被検体への密着性に優れ、超音波の伝播損失の少ない音響レンズ、および該音響レンズを有する超音波探触子、該超音波探触子を有する超音波診断装置を提供することができる。
実施形態の音響レンズ7の斜視図である。 実施形態の音響レンズ7が超音波を収束させる原理を説明するための説明図である。 実施形態に係る音響レンズ7の製造方法の一例を説明する説明図である。 実施形態の超音波探触子のヘッド部の構成を示す断面図である。 実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。 実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
図1は、実施形態の音響レンズ7の斜視図である。図2は、実施形態の音響レンズ7が超音波を収束させる原理を説明するための説明図である。以降の説明では図中のX、Y、Zで示す座標軸に基づいて説明する。X方向はエレベーション方向(ダイシングを行う方向)であり、Z軸正方向は超音波を送信する方向である。
音響レンズ7の外観は図1のように、X軸方向の幅はW、Z軸方向の幅はH、Y軸方向の幅はLの直方体である。Z軸と直交する対向する2面のうち、Z軸負方向の面は、図示せぬ圧電素子から放射した超音波を入射させる面(第1のレンズ面)であり、Z軸正方向の面は図示せぬ被検体に密着させ被検体の内部に超音波を放射する面(第2のレンズ面)である。Z軸と直交する対向する2面はともに平面である。
音響レンズ7は、中央部4と、中央部4の樹脂材料より音波の伝播速度(以降、音速ともいう)が速い樹脂材料から成る周辺部8とから構成される。
図1の例では、周辺部8は、直方体の中央部4のX軸方向に対向する2面を挟んで、該2面と平行に形成されたそれぞれ10の層から構成されている。すなわち、中央部4の紙面左側には層8a、8b、8c、8d、8e、8f、8g、8h、8i、8jがX方向の幅wで形成され、中央部4の紙面右側には層8k、8l、8m、8n、8o、8p、8q、8r、8s、8tが同じ幅wで形成されている。中央部4のX方向の幅はW0、中央部4を挟む周辺部8の幅はそれぞれW1、中央部4と周辺部8のZ方向の幅はともにHである。
周辺部8の層8a〜8j、層8k〜8tは、中央部4からの距離が遠い層ほど音速の速い樹脂材料から形成されている。
例えば、中央部4は音速Vの樹脂材料から形成されているとすると、周辺部8aと周辺部8kとは音速Vより速い音速Vaの樹脂材料から成る。周辺部8bと周辺部8lとは音速Vaより速い音速Vbの樹脂材料から成る。周辺部8cと周辺部8mとは音速Vbより速い音速Vcの樹脂材料から成り、周辺部8dと周辺部8nとは音速Vcより速い音速Vdの樹脂材料から成る。
同様に、周辺部の各部は中央部からの距離に応じて音波の伝播速度が速くなるように構成されており、最も外側の周辺部8jと周辺部8tとは音響レンズ7の中で最も速い音速Vjの樹脂材料から成る。
図2を用いて、本発明の音響レンズ7が超音波を収束させる原理を説明する。図2では説明を簡単にするため、周辺部8が全て同じ材料から形成される例を説明する。中央部4は音速Vの材料から成り、周辺部8は音速Vより速い音速Vの材料から成るものとする。また、音響レンズ7のZ軸正方向の面は図示せぬ容器に貯えられた音速Vの液体50に接しているものとする。
は、中央部4の中央から入射した超音波が、中央部4と液体50とを進行する状態を示している。lは、紙面左側の周辺部8の中央から入射した超音波が、周辺部8と液体50とを進行し、焦点距離fの位置でlと収束する状態を示している。xは音響レンズ7に入射したlとlとの距離である。
周辺部8の音速Vは、中央部4の音速Vより速いので、周辺部8から入射した超音波は、同時に中央部4から入射した超音波より早く液体50に入射し、液体50の中を同心円状に波面が進行する。
周辺部8から入射した超音波と中央部4から入射した超音波の音響レンズ7を通過する時間差tは下記式(1)で求めることができる。
Figure 2010252065
図2のmは時間差tの間に周辺部8から入射した超音波が進行する距離である。液体50の音速はVとすると、距離mは下記式(2)で求めることができる。
m=V×t・・・・・・(2)
紙面左側の周辺部8の中央から入射した超音波は、距離mを進行した後、中央部4の中央から入射した超音波と同じ距離fを進行し点qに収束する。焦点距離fはピタゴラスの定理を用いて下記式(3)で求めることができる。
f=(x−m)/2m・・・・・・(3)
式(3)に式(1)、式(2)を代入すると焦点距離fは下記式(4)で求めることができる。
Figure 2010252065
Hは音響レンズ7のZ軸方向の幅(厚み)、Vは中央部4の音速、Vは周辺部8の音速、Vは液体50の音速である。
このように、中央部4と周辺部8の音速の差によって中央部4を進行する超音波lと周辺部8から入射した超音波lとを一点に収束させることができる。
例えば、V=1530m/sec、V=2500m/sec、H=2.5mm、x=3mm、V=2771m/secとすると焦点距離f=30mmである。また、他の値は同じでH=5mmに変更すると焦点距離f=14.9mmになる。
図1のように周辺部8が中央部4を挟んでそれぞれ10の層から構成される場合は、中央部4の内部を進行する超音波と平行に各層の内部を進行する超音波が一点に収束するよう各層の音速を設定する。焦点距離fに収束する周辺部8を形成する樹脂材料の音速Vは、下記式(5)で求めることができる。
Figure 2010252065
例えば、焦点距離f=30mm、V=1530m/sec、V=2500m/sec、H=2.5mm、x=3mmとすると、V=2771m/secである。
同様に式(5)を用いて、同じ焦点距離fに超音波を収束させる層8a、8b、8c、8d、8e、8f、8g、8h、8i、8j、および層8k、8l、8m、8n、8o、8p、8q、8r、8s、8tを形成する樹脂材料の音速Va、Vb、Vc、Vd、Ve、Vf、Vg、Vh、Vi、Vjを求めることができる。
後に説明するように、このような音速の異なる樹脂材料は、母材となる樹脂材料に添加剤を添加することにより得ることができる。
次に、音響レンズ7の製造方法の一例を説明する。
図3は、実施形態に係る音響レンズ7の製造方法の一例を説明する説明図である。
<樹脂基板の製造工程>
図3(a)は、中央部4を形成する樹脂基板の一例である。樹脂基板は、図3(a)に示すように幅L、高さH1、奥行きMの長方体である。樹脂基板の大きさに特に限定はないが、一例としては、L=100mm、M=150mm、H1=2mmである。
樹脂基板を形成する材料には、各種樹脂材料を用いることができるが、超音波の減衰特性は、周波数5MHzで2dB/cm以下の樹脂材料が好ましい。例えば、メチルペンテン、スチレン、メチルメタクリレート、カーボネート、プロピレンなどの重合体または共重合体を用いることができる。
図3(a)の樹脂基板は、例えば金型に樹脂材料を注型して作製する。
<積層工程>
中央部4を形成する樹脂基板の対向する両面に、中央部4より速い所定の音速が得られる割合で添加物を添加した樹脂液−1を所定の厚みwになるよう塗布した後、加熱硬化を行う。次に、さらに速い所定の音速が得られる割合で添加物を添加した樹脂液−2を所定の厚みwになるよう塗布した後、加熱硬化を行う。このように順次樹脂液の塗布と、加熱硬化を繰り返し、図3(b)のように次の工程で層8a〜8j、層8k〜8tになる層をそれぞれ形成する。なお、層の数は図3(b)の例に限定されるものではなく、音響レンズ7の仕様に応じて決定すれば良い。
母材樹脂の音速を変えるため樹脂材料に添加する添加剤としては、例えば酸化亜鉛、アルミニウム、酸化アルミニウム、ジュラルミン、チタン、窒化ケイ素、炭化ボロン、モリブデン等が用いられる。これらの添加剤は、母材の樹脂材料に均一に添加し、母材と添加剤界面で音響不整合を生じないよう、波長に対して充分小さい粉末の状態で用いられることが好ましく、その粒径は10μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下であることが好ましい。
添加剤を母材樹脂に添加する体積割合Pは、添加剤の音速をVxと母材の樹脂材料の音速をVと所定の音速をVαすると、(6)式で求められる。
P=(Vα−V)/(Vx−V)・・・・・・(6)
例えば、Vx=6400m/sec、V=2500m/sec、Vα=2771m/secとするとP=0.0695であり、体積比で6.95%添加すれば良い。
このようにして、母材樹脂に添加剤を添加して超音波の伝播速度を調整した樹脂材料を用いて層8a〜8j、層8k〜8tになる層をそれぞれ形成する。
質量比Rは、添加剤の比重と母材の樹脂材料の比重の比重比Cとすると、(7)式で求められる。
R=P×C/((1−P)+P×C)・・・・・(7)
例えば、比重比C=5.41、P=0.0695のとき質量比Rは0.288であり、質量比では28.8%添加すれば良い。
<切断、研磨工程>
図3(b)のように積層した状態から、第1のレンズ面と第2のレンズ面との間隔が所定の厚みになるように、樹脂材料を積層した面に直交する面に沿って(本実施形態ではY軸方向の面)切断し、切断面の研磨を行い、図3(c)に示すような音響レンズ7を得る。図3(c)の音響レンズ7は図1で説明した音響レンズ7と同一形状であり、Z軸負方向から見た図である。
切断法としては、ダイシングソー、レーザーカッター、超音波カッター、高圧水カッターなどを用いることができる。
このように本実施形態の音響レンズ7は、超音波が第1のレンズ面に入射する位置に応じて、第1のレンズ面から第2のレンズ面まで進行する間の超音波の伝播速度が異なるように構成し、第2のレンズ面から放射する超音波を所定の距離に収束させている。このことにより、被検体より音速が速い樹脂材料を用いても、被検体と接触する面を被検体に密着させやすい平面形状にすることができる。
また、本実施形態の音響レンズ7は、樹脂材料から形成されているので、被検体と接触する面が磨耗しにくい。そのため、シリコンゴムから成る音響レンズのように、超音波探触子を使用する際に塗布するゼリー状物質を使用後にふき取る際に音響レンズ面が徐々に磨耗し、フォーカス位置が当初の設計から合わなくなるという問題がおこりにくい。
さらに、樹脂材料はガスや液体を透過しにくいので、音響レンズ7の被検体と接する側の面から消毒用ガス、または液体が侵入して、超音波探触子の特性が劣化することも少ない。
さらに加えて、本実施形態の音響レンズ7は、伝播損失の少ない樹脂材料から形成することができるので、減衰の少ない音響レンズ7を作製することができる。特に、周波数5MHzで2dB/cm以下の樹脂材料を用いると、高調波信号を利用するアレイ型超音波探触子に好適な音響レンズ7を作製することができる。
図4は、実施形態の超音波探触子のヘッド部の構成を示す断面図である。
本実施形態では、送信用圧電素子と受信用圧電素子とを別体とし、超音波の送信時と受信時における動作を分離したアレイ型超音波探触子に本発明を適用した例を説明するが、特に限定されるものではなく単一の圧電素子で送受信を行うシングル型超音波探触子にも適用できる。
以降の説明では図中のX、Y、Zで示す座標軸に基づいて説明する。X方向はエレベーション方向(ダイシングを行う方向)であり、Z軸正方向は超音波を送信する方向である。また、Z軸方向は積層方向である。
図4に示す超音波探触子1は、バッキング材5の上に第4電極15、送信素子層2、第3電極14、中間層13、第2電極10、受信素子層3、第1電極9、整合層6、音響レンズ7の順に積層されている。
以降、積層順に各構成要素を説明する。
(送信素子層)
送信素子層2は、ジルコン酸チタン酸鉛などの圧電材料から成る圧電素子であり、互いに厚み方向に対向する両面にそれぞれ第3電極14、第4電極15を備えている。送信素子層2の厚みは320μm程度である。
第3電極14、第4電極15は、図示せぬコネクタにより図4には図示せぬケーブル33と接続され、ケーブル33を介して送信回路42と接続する。第3電極14、第4電極15に電気信号を入力すると圧電素子が振動し、送信素子層2からZ軸正方向に超音波を送信するように構成されている。
第3電極14、第4電極15は、金、銀、アルミなどの金属材料を用いて、送信素子層2の両面に蒸着法やフォトリソグラフィー法を用いて成膜する。
(中間層)
中間層13は、受信素子層3が被検体で反射した超音波の反射波を受信して振動した際に、送信素子層2が共振して振動しないように受信素子層3の振動を吸収するために設けられている。
このような中間層13は、樹脂材料を成型して形成することができる。中間層13に用いる樹脂材料としては、例えばポリビニルブチラール、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン、エポキシ、オキセタン、などを用いることができる。
中間層13の厚みは、求める感度や周波数特性により選択されるが、例えば180〜190μm程度である。
なお、求める感度や周波数特性によっては中間層13を省略することもできる。
(受信素子層)
受信素子層3は、有機圧電材料から成る複数の圧電素子から構成されている。
受信素子層3に用いる有機圧電材料として、例えば、フッ化ビニリデンの重合体を用いることができる。また例えば、有機圧電材料は、フッ化ビニリデン(VDF)系コポリマを用いることができる。このフッ化ビニリデン系コポリマは、フッ化ビニリデンと他の単量体との共重合体(コポリマ)であり、他の単量体としては、3フッ化エチレン(TrFE)、テトラフルオロエチレ(TeFE)、パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、パーフルオロアルコキシエチレン(PAE)およびパーフルオロヘキサエチレン等を用いることができる。
一般に、ジルコン酸チタン酸鉛などの圧電材料から成る圧電素子は、基本波の周波数に対する2倍程度の周波数帯域の超音波しか受信することができないが、有機圧電材料の圧電素子は、基本波の周波数に対する例えば4〜5倍程度の周波数帯域の超音波を受信することができ、受信周波数帯域の広帯域化に適している。このような超音波を広い周波数に亘って受信可能な特性を持つ有機圧電素子によって超音波信号が受信されるので、本実施形態における超音波探触子1および超音波診断装置100は、比較的簡単な構造で周波数帯域を広帯域にすることができる。
受信素子層3の厚さtは、受信すべき超音波の周波数や有機圧電材料の種類等によって適宜に設定される。受信すべき超音波の波長をλとすると、受信素子層3の厚さtがt=λ/4のとき最も受信素子層3の受信効率が良い。
このような受信素子層3は、有機圧電材料の溶液から流延して所定の厚さの膜を作製し、加熱して結晶化を行った後、所定の大きさのシート状に成型して作製する。
受信素子層3の厚み方向(Z軸方向)に互いに対向する両面には、それぞれ第1電極9、第2電極10が形成されている。
第1電極9、第2電極10は、図4には図示せぬケーブル33を介して受信回路43と接続する。
受信素子層3が被検体で反射した超音波の反射波を受信して振動すると、反射波に応じて圧電素子に第1電極9、第2電極10の間に電気信号が発生する。第1電極9、第2電極10の間に発生した電気信号は、ケーブル33を介して受信回路43で受信され、画像処理部44で画像化される。
(整合層)
整合層6は、被検体の一つである人体と受信素子層3の音響インピーダンスの中間の音響インピーダンスを有し、音響インピーダンスの整合を図る。整合層6は、例えば、樹脂材料を成型して形成することができる。
整合層6に用いる材料は、音響インピーダンスが1.7〜1.8程度で、音速が人体に近い1300m/s以上、2200m/s以下の材料を用いることが好ましい。例えば、ポリメチルペンテンなどを用いることができる。
バッキング材5の上に、これまでに説明した第3電極14と第4電極15とが形成された送信素子層2、中間層13、第1電極9と第2電極10とが形成された受信素子層3、整合層6の順に、接着剤により接着して図4のように積層する。積層後、整合層6から超音波放射方向と反対の方向に向かってダイシングを行い、バッキング材5と第4電極15の接着層からさらにZ軸負方向に100μmの深さまでダイシングを行う。ダイシングによりできた溝部に、シリコン樹脂などから成る充填剤を充填した後、最上層に図1〜図3で説明した音響レンズ7を接着する。
音響レンズ7は、送信素子層2から送信された超音波を所定の距離に収束させる。
(超音波診断装置および超音波探触子の各構成および動作)
図5は、実施形態における超音波診断装置の外観構成を示す図である。図6は、実施形態における超音波診断装置の電気的な構成を示すブロック図である。
超音波診断装置100は、図略の生体等の被検体に対して超音波(超音波信号)を送信し、受信した被検体で反射した超音波の反射波(エコー、超音波信号)から被検体内の内部状態を超音波画像として画像化し、表示部45に表示する。
超音波探触子1は、被検体に対して超音波(超音波信号)を送信し、被検体で反射した超音波の反射波を受信する。超音波探触子1は、図6に示すように、ケーブル33を介して超音波診断装置本体31と接続されており、送信回路42、受信回路43と電気的に接続されている。
送信回路42は、制御部46の指令により、超音波探触子1へケーブル33を介して電気信号を送信し、超音波探触子1から被検体に対して超音波を送信させる。
受信回路43は、制御部46の指令により、超音波探触子1からケーブル33を介して、被検体内からの超音波の反射波に応じた電気信号を受信する。
画像処理部44は、制御部46の指令により、受信回路43が受信した電気信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する。
表示部45は、液晶パネルなどから成り、制御部46の指令により、画像処理部44が画像化した超音波画像を表示する。
操作入力部41は、スイッチやキーボードなどから構成され、ユーザが診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータを入力するために設けられている。
制御部46は、CPU、メモリなどから構成され、操作入力部41の入力に基づいてプログラムされた手順により超音波診断装置100各部の制御を行う。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1、実施例2]
(音響レンズの作製)
実施例1では、図1と同じ構成のX軸方向の幅W=6mm、Z軸方向の幅H=2.5mm、Y軸方向の幅L=100mm、の直方体で、焦点距離f=30mmの音響レンズを図3で説明した手順で作製した。また、層8a〜8j、層8k〜8tの幅wはそれぞれ0.2mmとし、W1=2mmとした。
実施例2では、図1と同じ構成のX軸方向の幅W=6mm、Z軸方向の幅H=5mm、Y軸方向の幅L=100mm、の直方体で、焦点距離f=14.9mmの音響レンズを同じ手順で作製した。層8a〜8j、層8k〜8tの幅wは実施例1と同じである。
以下、工程の順に説明する。
<樹脂基板の製造工程>
スチレンとジビニルベンゼンとを質量比95:5の割合で架橋した共重合体を材料として金型に注型し、図3(a)に示すようなL=100mm、M=150mm、H1=2mmの長方形の中央部4を形成する樹脂基板を作製した。中央部4を形成する樹脂基板の音速Vを測定したところ2500m/secであった。
<積層工程>
式5を用いて実施例1の層8a〜8j、層8k〜8tに求められる音速V〜Vを表1のように求めた。
ただし、H=2.5mm、f=30mm、V=1530m/sec、V=2500m/secとし、xは中央部4のX軸方向の中心から、層8a〜8j、層8k〜8tのそれぞれ遠い側の辺までのX軸方向の距離を代入した。
Figure 2010252065
次に、表1の音速が得られる添加物を添加する割合を(6)式と(7)式を用いて表2のように求めた。
実施例では、スチレンとジビニルベンゼンに添加剤の親油性酸化亜鉛ナノ微粒子と熱重合開始剤とを所定の質量比で混合した樹脂液1〜10を作製し、この樹脂液1〜10を用いて層8a〜8j、層8k〜8tになる層をそれぞれ形成した。
樹脂液1〜10に含まれる添加剤の質量比は、表1に求めた音速V〜Vを(6)式に代入して、添加剤を母材の樹脂材料に添加する体積割合Pを求め、(7)式で質量比に換算して求めた。ただし、スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体と親油性酸化亜鉛ナノ微粒子との比重比C=5.41とした。
表2に、このようにして求めた樹脂液1〜10のスチレン、ジビニルベンゼン、親油性酸化亜鉛ナノ微粒子、熱重合開始剤の質量割合を示す。
Figure 2010252065
なお、親油性酸化亜鉛ナノ微粒子はデグサ社製VP AdNano Z805であり、平均粒径は250nmである。また、熱重合開始剤はアゾビスイソブチロニトリルを用いた。
中央部4を形成する樹脂基板の対向する両面に、常温で樹脂液−1を加熱硬化後に厚みwになるよう塗布した後、オーブンに入れ120℃で5分加熱し、硬化させた。次に、常温で樹脂液−2を加熱硬化後に厚みwになるよう塗布した後、同じ条件で加熱硬化を行った。その後、同じ条件で順次樹脂液の塗布と、加熱硬化とを繰り返し、樹脂液−10まで塗布と、加熱硬化を行った。
<切断、研磨工程>
図3(b)のように積層した状態から、Z軸方向の幅3mm毎に樹脂材料を積層した面に直交する面に沿ってY軸方向に切断した後、切断面の研磨を行ってH=2.5mmとし、L=100mm、W=6mmの図3(c)に示すような実施例1の音響レンズ7を得た。
また、図3(b)のように積層した状態から、Z軸方向の幅5.5mm毎に樹脂材料を積層した面に直交する面に沿ってY軸方向に切断した後、切断面の研磨を行ってH=5mmとし、L=100mm、W=6mmの図3(c)に示すような実施例2の音響レンズ7を得た。
なお、切断は、ダイシングソーで行った。
(超音波探触子の作製)
試作した超音波探触子1は、次のように作製した。
送信素子層2は、ジルコン酸チタン酸鉛を材料として、X方向の長さ10mm、Y方向の長さ55mm、Z方向の長さ(厚み)320μmのシート状にラップ仕上げで作製した。
次に、送信素子層2の両面に、金を真空蒸着して0.3μm厚の第3電極14と第4電極15とを作製した。
中間層13は、ポリビニルブチラールを材料としてX方向の長さ10mm、Y方向の長さ55mm、Z方向の長さ(厚み)を185μmに成形した。
受信素子層3は、フッ化ビニリデン(以下VDF)とトリフルオロエチレン(以下3FE)のモル比率が75:25であるポリフッ化ビニリデン共重合体粉末(重量平均分子量29万)を50℃に加熱したエチルメチルケトン(以下MEK)、ジメチルホルムアミド(以下DMF)の9:1混合溶媒に溶解した液をガラス板上に流延した。その後、50℃にて溶媒を乾燥させ、厚さ約140μm、融点155℃のフィルム(有機圧電材料)を得た。
このフィルムをチャックにかかる荷重が測定できるロードセル付きの一軸延伸機によって、室温で4倍に延伸した。4倍延伸終了時点での延伸軸方向の張力は、単位幅(mm)あたり2.2Nであった。延伸した長さを保ったまま延伸機を加熱し、135℃で1時間熱処理を行った。その後、張力が0にならないように、チャック間距離を制御しながら(弛緩処理)、室温まで冷却した。得られた熱処理後のフィルムの膜厚は40μmであった。
その後、Y方向の長さ55mm、X方向の長さ10mmのシート状に成形した。ここで得られたフィルムの両面に、表面抵抗が20Ω以下になるように金、またはアルミニウムを蒸着塗布して両面に0.3μm厚の表面電極(第1電極9と第2電極10)付の試料を得た。
続いて、この電極に室温にて、0.1Hzの交流電圧を印加しながら分極処理を行った。分極処理は低電圧から行い、最終的に電極間電場が100MV/mになるまで徐々に電圧をかけて行った。最終的な分極量は、圧電材料をコンデンサと見たてた際の残留分極量、すなわち膜厚、電極面積、印加電場に対する電荷蓄積量から求め、前記の各大きさの有機圧電材料を得た。
整合層6は、ポリメチルペンテンを材料としY方向の長さ55mm、X方向の長さ10mm、Z方向の長さ(厚み)140μmに作製した。
バッキング材5の上に、第3電極14と第4電極15とが形成された送信素子層2、中間層13、第1電極9と第2電極10とが形成された受信素子層3、整合層6の順に、接着剤により接着して図3のように積層する。積層後、整合層6からZ軸負方向に向かってダイシングを行い、バッキング材と第4電極の接着層からさらにZ軸負方向に100μmの深さまでダイシングを行った。
最後に最上層に、音響レンズ7を接着し、実施例1の超音波探触子1を各5個作製した。
[比較例1]
(音響レンズの作製)
X軸方向の幅W=6mm、Y軸方向の幅L=100mm、Z軸方向に曲率半径10mmの凸面形状のレンズ面を有する焦点距離30mmの音響レンズを、シリコンゴムを成型して作製した。Z軸方向の最大幅H=460μmである。
(超音波探触子の作製)
実施例1と同じ手順で各層を積層し、最後に最上層に、シリコンゴムから成る音響レンズを接着し、比較例1の超音波探触子1を5個作製した。
[評価方法]
実施例1、実施例2と比較例1のそれぞれの超音波探触子の焦点距離と減衰量を測定し、平均値を求めた。焦点距離の測定は水中ハイドロフォン法で行い、減衰量の測定はシングアラウンド法で行った。
また、音響レンズ表面を不織布ワイパー(BEMCOT M−3II(商品名)、旭化成(株)製)に50gの荷重をかけて500回の摩擦試験を行った後、再度焦点距離を測定した。
[結果]
Figure 2010252065
表3のように、摩擦試験を行う前の実施例1の焦点距離は30mm、実施例2の焦点距離は15mmであり音響レンズの厚みHを変えることにより所定の焦点距離の音響レンズが得られることが確認できた。
Figure 2010252065
また、摩擦試験を行う前の実施例1、比較例1の焦点距離は表4のようにどちらも30mmであった。
減衰量は表4に示すように、実施例1は周波数5MHzで1.2dB、周波数15MHzで8.3dB、実施例2は周波数5MHzで2.4dB、周波数15MHzで16.6dBであった。実施例1の音響レンズ7はH=2.5mmなので周波数5MHzの減衰特性は4.8dB/cmである。また、実施例2の音響レンズ7はH=5mmなので周波数5MHzの減衰特性は4.8dB/cmである。
一方、比較例1は、表4に示すように減衰量が周波数5MHzで4.1dB、周波数15MHzで21、3dBであり、周波数5MHzで約3dB、周波数15MHzで13dBも実施例1より減衰が多くなっている。このように、本発明では、同一の焦点距離で、伝播損失の少ない音響レンズが得られることが確認できた。
摩擦試験を行った後の実施例1の焦点距離は表4のように変化が無かったが、比較例1の焦点距離は41mmに変化していた。このことから、本発明の音響レンズは対摩耗性に優れ、耐久性が高いことが確認できた。
以上このように、本発明によれば、被検体への密着性に優れ、超音波の伝播損失の少ない音響レンズ、該音響レンズを有する超音波探触子、および該超音波探触子を有する超音波診断装置を提供することができる。
1 超音波探触子
2 送信素子
3 受信素子
4 中央部
5 バッキング材
6 整合層
7 音響レンズ
8 周辺部
9 第1電極
10 第2電極
13 中間層
14 第3電極
15 第4電極
20 基板材
31 超音波診断装置本体
33 ケーブル
41 操作入力部
42 送信回路
43 受信回路
44 画像処理部
45 表示部
46 制御部
50 液体
100 超音波診断装置

Claims (8)

  1. 第1のレンズ面から入射した超音波を、第2のレンズ面から放射し所定の距離に収束させる音響レンズにおいて、
    前記超音波が前記第1のレンズ面に入射する位置に応じて、前記第1のレンズ面から前記第2のレンズ面まで進行する間の超音波の伝播速度を変えることにより前記超音波を所定の距離に収束させるように構成したことを特徴とする音響レンズ。
  2. 前記第2のレンズ面は、平面であることを特徴とする請求項1に記載の音響レンズ。
  3. 前記超音波が前記第1のレンズ面に入射する位置が、前記第1のレンズ面の中央から離間するにつれて超音波の伝播速度が速くなるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の音響レンズ。
  4. 直方体の中央部と、
    前記超音波の進行する方向と直交する前記中央部の対向する2面に、同形状の面がそれぞれ接するように配設された直方体の2つの周辺部と、
    を有し、
    前記周辺部は、
    前記中央部の対向する2面と平行に形成された少なくとも1つの層から成り、前記中央部からの距離が遠い前記層ほど超音波の伝播速度が速い材料から形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の音響レンズ。
  5. 母材樹脂に添加剤を添加して超音波の伝播速度を調整した樹脂材料を用いて形成したことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の音響レンズ。
  6. 前記音響レンズの減衰特性は、
    周波数5MHzで2dB/cm以下であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の音響レンズ。
  7. 超音波を被検体に向けて送信し、該被検体から該超音波の反射波を受信する超音波探触子において、
    請求項1から6の何れか1項に記載の音響レンズを有し、
    前記音響レンズを介して超音波を送信および受信することを特徴とする超音波探触子。
  8. 超音波を被検体に向けて送信し、該被検体から受信した該超音波の反射波に応じて画像を生成する超音波診断装置において、
    請求項7に記載の超音波探触子を有することを特徴とする超音波診断装置。
JP2009099691A 2009-04-16 2009-04-16 音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置 Pending JP2010252065A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009099691A JP2010252065A (ja) 2009-04-16 2009-04-16 音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009099691A JP2010252065A (ja) 2009-04-16 2009-04-16 音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010252065A true JP2010252065A (ja) 2010-11-04

Family

ID=43313896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009099691A Pending JP2010252065A (ja) 2009-04-16 2009-04-16 音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010252065A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012063393A1 (ja) 2010-11-10 2012-05-18 本田技研工業株式会社 自動車のフロア構造
WO2023189619A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 富士フイルム株式会社 医用撮像装置用圧迫板、含ポリメチルペンテン樹脂材料及び医用撮像装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012063393A1 (ja) 2010-11-10 2012-05-18 本田技研工業株式会社 自動車のフロア構造
WO2023189619A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 富士フイルム株式会社 医用撮像装置用圧迫板、含ポリメチルペンテン樹脂材料及び医用撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10770058B2 (en) Acoustic lens for micromachined ultrasound transducers
JP2009296055A (ja) 超音波探触子およびそれを用いる超音波診断装置
JP6186957B2 (ja) 超音波探触子及び超音波画像診断装置
JP5691627B2 (ja) 超音波探触子及び超音波診断装置
CN103069844B (zh) 超声波探头和使用它的超声波诊断装置
JP2019518499A (ja) 接触する超音波装置
JP5408145B2 (ja) 超音波探触子、および超音波診断装置
JP5179836B2 (ja) 超音波探触子
US20140292147A1 (en) Ultrasonic probe and manufacturing method thereof
JP2013146478A (ja) 超音波探触子および超音波診断装置
JP2014188009A (ja) 超音波探触子、超音波画像診断装置及び超音波探触子の製造方法
JP2010252065A (ja) 音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置
JP5408144B2 (ja) 超音波探触子、および超音波診断装置
WO2010119729A1 (ja) 音響レンズの製造方法、超音波探触子、および超音波診断装置
JP2010263407A (ja) 超音波探触子、および超音波探触子を用いた超音波診断装置
JP2013042248A (ja) 超音波探触子、超音波画像診断装置及び超音波探触子の製造方法
JP2012011024A (ja) 超音波探触子、および超音波診断装置
JP2011182223A (ja) 音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置
JP2011077572A (ja) 超音波トランスデューサ及びその製造方法、並びに超音波プローブ
JP4638854B2 (ja) 超音波用探触子の製造方法
JP2010213766A (ja) 超音波探触子、および超音波診断装置
JP2011166399A (ja) 音響レンズ、超音波探触子、および超音波診断装置
JP2013034138A (ja) 超音波探触子及び超音波画像診断装置、音響レンズの製造方法及び整合層の製造方法
JP2019062496A (ja) 超音波探触子
JP2010207515A (ja) 超音波探触子、超音波診断装置