JP2012010176A - 受信装置、ponシステム、及び、受信方法 - Google Patents

受信装置、ponシステム、及び、受信方法 Download PDF

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【課題】バースト信号を確実に受信しつつも伝送帯域の有効活用に資する受信装置、PONシステム及び受信方法を提供する。
【解決手段】暗号化処理にレベル差のある複数種類の上りバースト信号を時分割で受信可能なPONシステムであって、局側装置1は、プリアンブル長を含むバースト信号に時定数をもって追従するバースト受信が可能である場合において、暗号化に依存する送信信号のランダム性の相対的な高低に基づいて決定されるプリアンブル長で宅側装置2〜4から送信されてくるバースト信号の受信時期に合わせて、当該バースト信号のプリアンブル長に対応する時定数にてバースト受信を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、時分割で送信されるバースト信号を受信する受信装置及び受信方法、並びに、かかる受信装置及び受信方法を適用したPON(Passive Optical Network)システムに関する。
PONシステムは、集約局としての局側装置と、複数の加入者宅に設置された宅側装置とを、1本の光ファイバから光カプラを介して複数の光ファイバに分岐する光ファイバ網によって、接続したものである(例えば、特許文献1参照。)。複数の宅側装置から同時に局側装置へ送信が行われると、送信データが衝突するため、局側装置は、宅側装置に対して送信時期及び送信データ量に関する許可を与える。この許可を受けて、宅側装置は、局側装置から許可されたタイミングで、かつ、許可された量の送信を、局側装置に対して行う。
宅側装置から送信されて来る信号(光信号)は、0又は1の2値信号で構成されたバースト信号である。局側装置と宅側装置との距離や経路は、宅側装置の設置場所によって異なるので、宅側装置から局側装置に届く上りバースト信号の強度は一定ではない。すなわち、局側装置には、複数の宅側装置からバースト信号が種々の強度(振幅)で間欠的に届く、ということになる。局側装置内には、光のバースト信号を受信して電気信号のバースト信号に変換するフォトダイオード、このフォトダイオードの出力するバースト信号を増幅する増幅器、及び、増幅されたバースト信号を閾値と比較して2値信号(ディジタル信号)を出力する比較器を備えた受信装置が設けられる(例えば、特許文献2参照。)。バースト信号は、先頭のプリアンブルと、それに続くデータとを含む形で構成されている。
バースト信号は、前述のように0又は1の2値信号によって構成されているので、上記受信装置は、例えば、宅側装置ごとに送信されて来るバースト信号における信号振幅の中央(平均値)を探索し、これを閾値として、バースト信号内での信号変化に応じて逐次、0又は1の判定を行う。信号振幅の中央を求めるには、時定数回路を使用することができる。また、受信装置は、次々と異なる信号振幅で送信されてくるバースト信号に合わせて、閾値を変化させる。
特開2004−64749号公報(図4) 特開2010−4228号公報(図3)
上記のような従来の受信装置において、閾値すなわちベースラインは、一旦信号振幅の中央に収束した後は動かないのが理想的であるが、実際には、バースト信号内の0又は1の符号が連続すると中央の値からずれ動く。これが、ベースラインワンダ(Baseline Wander)という現象である。特に、バースト信号内で0又は1が長く続くと、連続する符号に引きずられて、閾値が0/1の中央の値から大きくずれることがあり、この場合は、0/1判定を誤る可能性が大きくなる。このようなベースラインワンダは、時定数を長く(言い換えれば低域カットオフ周波数を低く)することによって抑制可能である。
しかしながら、時定数を長くするとバースト信号に対する応答が遅くなるので、確実な受信のためにはプリアンブル長(プリアンブル区間)を長くする必要がある。プリアンブル長が長くなると、その分、限られた伝送帯域が使用されるため、データ伝送のための帯域有効活用という観点からは好ましくない。
なお、IEEE802.3ahに基づくGE−PON(Gigabit Ethernet PON(Ethernetは登録商標))では、8B/10B符号が用いられている。具体的には、8ビット信号に対して2ビットを付加した符号化信号(10ビット信号)を生成するが、このとき、2種類の符号化信号が割り当てられるようになっていて、使用する符号化信号を選択することにより、0/1のバランスを保つことができる。従って、時定数を比較的短く設定しても、大きなベースラインワンダは発生しない。ところが、IEEE802.3avに基づく10G−EPON(10 Gigabit Ethernet PON)では、符号化の方式が異なり、8B/10B符号のように符号化信号の選択により0/1のバランスを得ることはできない。従って、10G−EPONでは、新たなベースラインワンダ対策が必要となる。
かかる課題に鑑み、本発明は、バースト信号を確実に受信しつつも伝送帯域の有効活用に資する受信装置、PONシステム及び受信方法を提供することを目的とする。
(1)本発明は、複数の送信装置から暗号化の有無を含む暗号化処理にレベル差のあるバースト信号を時分割で受信可能な受信装置であって、前記バースト信号は前記暗号化処理のレベル差に応じてプリアンブル長が異なるものであり、
各送信装置の暗号化処理に関する情報を記憶する記憶部と、所定のプリアンブル長を含むバースト信号に、所定の時定数をもって追従するバースト受信部と、各送信装置からのバースト信号の受信時期に合わせて、当該バースト信号のプリアンブル長に対応する時定数にて前記バースト受信部を動作させる制御部とを備えたものである。
上記のように構成された受信装置では、暗号化に依存する送信信号のランダム性に着眼し、ランダム性の相対的な高低に基づいて、それに適した時定数及びプリアンブル長とすることができる。すなわち、ランダム性が低い場合は0又は1が連続する可能性があるので、時定数を相対的に長くすることによって、大きなベースラインワンダの発生を抑制すればよい。一方、ランダム性が高ければ0又は1のいずれかに片寄ることはないので、大きなベースラインワンダは発生せず、従って、時定数を相対的に短くすればよい。時定数を短くすればプリアンブル長も短くすることができる。時定数を短くすることはバースト信号に対する応答性の確保に寄与し、また、プリアンブル長を短くすることは帯域の有効活用に寄与する。
(2)また、上記(1)の受信装置において、制御部は、ランダム性が高いほど時定数及びプリアンブル長を短く、逆に、ランダム性が低いほど時定数及びプリアンブル長を長くするよう決定するようにしてもよい。
この場合、暗号化の処理が施されていれば時定数及びプリアンブル長を相対的に短くすることができ、逆に、暗号化の処理が施されていなければ時定数及びプリアンブル長を相対的に長くすることができる。またさらに、暗号化の処理が施されている場合を段階的に分けて、暗号化処理が高暗号化であれば時定数及びプリアンブル長を相対的に特に短く、また、暗号化処理が低暗号化であれば時定数及びプリアンブル長を少し短く、というような多様な設定が可能となる。
(3)一方、本発明は、複数の宅側装置と光ファイバを介して接続された局側装置が、複数の宅側装置から暗号化の有無を含む暗号化処理にレベル差のある複数種類の上りバースト信号を時分割で受信可能なPONシステムであって、前記宅側装置は、暗号化に依存する送信信号のランダム性の相対的な高低に基づいて決定されたプリアンブル長のプリアンブルを付与してバースト信号を送信する送信部を有し、前記局側装置は、各宅側装置の暗号化処理に関する情報を記憶する記憶部と、所定のプリアンブル長を含むバースト信号に、所定の時定数をもって追従するバースト受信部と、各宅側装置からのバースト信号の受信時期に合わせて、当該バースト信号のプリアンブル長に対応する時定数にて前記バースト受信部を動作させる制御部とを備えたものである。
上記のように構成されたPONシステムでは、暗号化に依存する送信信号のランダム性に着眼し、ランダム性の相対的な高低に基づいて、それに適した時定数及びプリアンブル長とすることができる。すなわち、ランダム性が低い場合は0又は1が連続する可能性があるので、時定数を相対的に長くすることによって、大きなベースラインワンダの発生を抑制すればよい。一方、ランダム性が高ければ0又は1のいずれかに片寄ることはないので、大きなベースラインワンダは発生せず、従って、時定数を相対的に短くすればよい。時定数を短くすればプリアンブル長も短くすることができる。時定数を短くすることはバースト信号に対する応答性の確保に寄与し、また、プリアンブル長を短くすることは帯域の有効活用に寄与する。
(4)また、上記PONシステムにおいて、制御部は、ランダム性が高いほど時定数及びプリアンブル長を短く、逆に、ランダム性が低いほど時定数及びプリアンブル長を長くするよう決定するようにしてもよい。
この場合、暗号化の処理が施されていれば時定数及びプリアンブル長を相対的に短くすることができ、逆に、暗号化の処理が施されていなければ時定数及びプリアンブル長を相対的に長くすることができる。またさらに、暗号化の処理が施されている場合を段階的に分けて、暗号化処理が高暗号化であれば時定数及びプリアンブル長を相対的に特に短く、また、暗号化処理が低暗号化であれば時定数及びプリアンブル長を少し短く、というような多様な設定が可能となる。
(5)また、上記(3)又は(4)のPONシステムにおいて、宅側装置は、線形帰還シフトレジスタの帰還信号と入力信号との排他的論理和の演算を含む64B/66Bの符号化を行う符号化部を有するものであってもよい。
この場合、入力信号に0が長く連続すると出力信号も0が固まって出力されやすくなり、大きなベースラインワンダを発生しやすい。しかしながら、暗号化された入力信号であればそのような問題は生じず、局側装置では時定数を短くした受信が可能である。このように、暗号化に応じた時定数の決定をすることによって、この問題すなわち、64B/66Bの符号化に起因する問題を緩和することができる。
(6)一方、本発明は、複数の送信装置から暗号化の有無を含む暗号化処理にレベル差のあるバースト信号を時分割で受信可能であり、所定のプリアンブル長を含むバースト信号に、所定の時定数をもって追従する受信方法であって、予め各送信装置の暗号化に依存する送信信号のランダム性の相対的な高低に基づいて、前記所定のプリアンブル長及び、前記時定数を定めておくステップと、各送信装置は、前記所定のプリアンブル長を付与してバースト信号を送信するステップと、受信装置は、各送信装置からのバースト信号の受信時期に合わせて、当該時定数にて当該バースト信号に追従し、受信するステップとを有することを特徴とする。
上記のような受信方法では、暗号化に依存する送信信号のランダム性に着眼し、ランダム性の相対的な高低に基づいて、それに適した時定数及びプリアンブル長を決定することができる。すなわち、ランダム性が低い場合は0又は1が連続する可能性があるので、時定数を相対的に長くすることによって、大きなベースラインワンダの発生を抑制すればよい。一方、ランダム性が高ければ0又は1のいずれかに片寄ることはないので、大きなベースラインワンダは発生せず、従って、時定数を相対的に短くすればよい。時定数を短くすればプリアンブル長も短くすることができる。時定数を短くすることはバースト信号に対する応答性の確保に寄与し、また、プリアンブル長を短くすることは帯域の有効活用に寄与する。
(7)また、上記(6)の受信方法において、所定のプリアンブル長は受信装置が定めるものであり、これを各送信装置に指示するステップをさらに有するようにしてもよい。
この場合の受信装置は、各送信装置から送信されるプリアンブル長を自主的に管理することができる。
本発明の受信装置、PONシステム及び受信方法によれば、バースト信号を確実に受信しつつも伝送帯域の有効活用を実現することができる。
本発明の一実施形態に係るPONシステムの接続図である。 図1における局側装置の内部構成の概略を示すブロック図である。 図2における光受信部の回路構成の一例を示す回路図である。 図2における光受信部の回路構成の他の例を示す回路図である。 図1における宅側装置の内部構成の概略を示すブロック図である。 局側装置と宅側装置との間の制御フレームのやり取りを示すシーケンス図である。 PONシステムでの上り方向通信を示すシーケンス図であり、分散割当方式の一例を示している。 局側装置と未登録宅側装置との間で行われる一般的なディスカバリプロセスを示すシーケンス図である。 暗号化に関して図1とは若干異なるPONシステムの接続図である。 初めて登録された宅側装置について暗号化に関する情報を記憶する処理の手順(人の処理を含む。)を示すフローチャートである。 64B/66B符号化に用いられるスクランブラ及びデスクランブラの論理図である。 ベースラインワンダに関するシミュレーションのための構成を示す図である。 シミュレーション結果を示すグラフであり、(a)は、Seed=Aで、入力が全て0の条件における、時間0〜10万ビットまでのベースラインワンダを示し、(b)は、Seed=Aで、入力がPRBS2−1の条件における、時間0〜10万ビットまでのベースラインワンダを示している。 シミュレーション結果を示すグラフであり、(a)は、Seed=Aで、入力が全て0の条件における、時間0〜300万ビットまでのベースラインワンダを示し、(b)は、Seed=Aで、入力がPRBS2−1の条件における、時間0〜300万ビットまでのベースラインワンダを示している。 シミュレーション結果を示すグラフであり、(a)は、Seed=Bで、入力が全て0の条件における、時間0〜10万ビットまでのベースラインワンダを示し、(b)は、Seed=Bで、入力がPRBS2−1の条件における、時間0〜10万ビットまでのベースラインワンダを示している。 シミュレーション結果を示すグラフであり、(a)は、Seed=Bで、入力が全て0の条件における、時間0〜300万ビットまでのベースラインワンダを示し、(b)は、Seed=Bで、入力がPRBS2−1の条件における、時間0〜300万ビットまでのベースラインワンダを示している。
以下、本発明の一実施形態に係る受信装置(又は受信方法)を含む典型例としてのPONシステムに関して、図面を参照して説明する。
《10G−EPONにおけるベースラインワンダ》
本実施形態のPONシステムは、IEEE802.3avに基づく10G−EPONに適用されるものである。10G−EPONでは、64B/66B符号が使用される。この64B/66B符号のために、(1+X39+X58)の生成多項式からなる58段の線形帰還シフトレジスタ(LFSR:Linear Feedback Shift Register)が使用される。ここで、線形帰還シフトレジスタとは、その値を構成するビット列の一部の排他的論理和を入力ビットとするシフトレジスタである。
図11の(a)は、64B/66B符号化に用いられるスクランブラの論理図である。このスクランブラScは、58段のフリップフロップS0〜S57によるシフトレジスタと、S38及びS57の各出力の排他的論理和(XORとも表記する。)をとる演算子Sc1とによって構成される線形帰還シフトレジスタSc2を基本構成として有している。また、このスクランブラScは、さらに、入力信号と線形帰還シフトレジスタSc2の帰還信号との排他的論和をとる演算子Sc3を有している。
一方、図11の(b)は、64B/66B復号化に用いられるデスクランブラDeの論理図である。このデスクランブラDeは、58段のフリップフロップS0〜S57によるシフトレジスタと、S38及びS57の各出力の排他的論理和をとる演算子De1とによって構成される線形帰還シフトレジスタDe2を基本構成として有している。また、このデスクランブラDeは、さらに、入力信号と線形帰還シフトレジスタDe2の帰還信号との排他的論和をとる演算子De3を有している。
図11の(a)において、入力信号(シリアルデータ)は、送信装置(宅側装置)に搭載されるスクランブラScによってスクランブルされ、スクランブルデータとなって出力される。受信装置(局側装置)に搭載されるデスクランブラDeは、スクランブルデータ入力を元に戻すデスクランブルを行い、元の信号(シリアルデータ)を出力することができる。
図11の(a)に示すスクランブラScは、S57及びS38の各出力の排他的論理和についてさらに、入力信号(Input)との排他的論理和をとる。すなわち、スクランブルデータ出力は、XOR(S57,S38,Input)と表される。このようなスクランブラScは、基本的に、入力信号自身がスクランブルに寄与し、0/1信号のバランス(マーク率)を均一化して出力する効果をもたらす。
しかしながら、Inputが0に固定される(連続して0)と、
XOR(S57,S38,Input)=XOR(S57,S38) ・・・(1)
となる。また、Inputが1に固定される(連続して1)と、
XOR(S57,S38,Input)=〜XOR(S57,S38) ・・・(2)
となる(「〜」は反転値を表す。)。
上記式(1)、(2)に示すように、各式の右辺には「Input」の項が無い。すなわち、Inputが0又は1に固定されると、Inputはスクランブルに寄与しなくなり、スクランブラScの出力は58段のフリップフロップS0〜S57によるシフトレジスタの状態によって決まることがわかる。
実際の入力信号であるEthernetフレーム(Ethernetは登録商標)では、ヘッダ部分等に0/1信号がバランスよく配置されており、0又は1に固定されることはない。これによって、ある程度のスクランブルを行うことができる。しかし、データペイロードを0又は1に固定したロングフレーム(例えば、1518バイトフレーム)の場合、入力信号の大半はこのロングフレームとなるため、入力信号の大半が0又は1に固定されることになる。データペイロードが0又は1に固定される状態とは、例えば、真っ黒又は真っ白な画像データであり、十分にあり得ることである。
次にInputを0又は1に固定した場合のベースラインワンダの発生について考察する。58段のフリップフロップS0〜S57から構成される線形帰還シフトレジスタはその周期(2^58−1ビット)において0/1のバランスが保たれているが、一時的に0/1のバランスが悪くなる区間が存在しており、ベースラインワンダが発生する。
まず、Input=0に固定した場合を考える。表1は、排他的論理和の真理値表を示す。
上記表1より、58段のフリップフロップS0〜S57に0が多い状態になると、スクランブルデータ出力は、XOR(S57,S38,Input)=XOR(0,0)=0となる確率が高くなる。すなわち、スクランブラScから0が多く出力され始めると、帰還信号は反転されず0となるため、0が出力されやすい状態が継続する。この場合、一時的に大きなベースランワンダが発生する。一方で、S0〜S57に1が多くなると、スクランブルデータ出力は、XOR(S57,S38,Input)=XOR(1,1)=0となる確率が高くなる。この場合、スクランブラScから1が多く出力され始めても、帰還信号は反転され0となるため、1が出力されやすい状態は継続しない。
次にInputを1に固定した場合を考える。この場合、S0〜S57に0が多くなると、スクランブルデータ出力は、XOR(S57,S38)=〜XOR(0,0)=1となる確率が高くなる。このため、スクランブラScから0が多く出力され始めても、帰還信号は反転され1となるため、0が出力されやすい状態は継続しない。S0〜S57に1が多くなると、スクランブルデータ出力は、XOR(S57,S38)=〜XOR(1,1)=1となる確率が高くなる。このため、スクランブラScから1が多く出力され始めると、帰還信号は反転されず1となるため、一時的に1が出力されやすい状態が継続する。この場合、大きなベースランワンダが発生する。
《ベースラインワンダのシミュレーション》
次に、64B/66B符号において、入力信号が0に固定されることによりベースラインワンダがどのように現れるかを、シミュレーションによって検証する。
図12は、シミュレーションのための構成を示す図である。入力信号(シリアルデータ)は、64B/66Bエンコーダ(上記スクランブラScを含む。)を通過すると、振幅1のNRZ(Non Return Zero)信号となる。この場合、符号1は+0.5に、符号0は−0.5に、それぞれ対応する。このNRZ信号は、カットオフ周波数fc=2MHzのローパスフィルタ(LPF)を通過する。
ローパスフィルタの出力すなわちベースラインの検出値は、理想的には、NRZ信号の振幅の中間値である0となる。
シミュレーションの条件は、まず、58ビットのシフトレジスタの初期状態(Seed)として、
「Seed=A」:ビット0が1で、それ以外は全て0という最悪のケース、及び、
「Seed=B」:全ビットが1
の2種類を用意する。
また、入力信号(シリアルデータ)としては、全て0(0固定)と、PRBS2−1とを用意する。PRBS2−1は、7段相当の擬似ランダムビットシーケンス(Pseudo Random Bit Sequence)である。擬似ランダムビットシーケンスとは、特定のランダム性および自己相関性を示すテストシーケンスである。これは、ランダムなデータ条件下でのシステムの性能評価に使用できる。このように、入力信号は、ランダム性の低い(無い)全て0の信号、及び、0/1のバランスがとれたランダム性の高い信号の2種類である。
図13〜16は、シミュレーション結果を示すグラフであり、横軸が時間(ビット)、縦軸が図12における検出値に相当するベースラインワンダ(BLW)をそれぞれ示している。
図13の(a)は、Seed=Aで、入力が全て0の条件における、時間0〜10万ビットまでのベースラインワンダを示している。この場合、符号0側(マイナス側)に大きなベースラインワンダ(約0.3)が発生している。図13の(b)は、Seed=Aで、入力がPRBS2−1の条件における、時間0〜10万ビットまでのベースラインワンダを示している。この場合は、大きなベースラインワンダは発生しない。
図14は、図13の場合よりもさらに時間のスケールを大きくした(30倍)ときのベースラインワンダを示している。すなわち、図14の(a)は、Seed=Aで、入力が全て0の条件における、時間0〜300万ビットまでのベースラインワンダを示している。この場合、図13の(a)にも示した最初の大きなベースラインワンダの他、後続の2つの矢印に示す箇所で、符号0側に、約0.1のベースラインワンダが現れている。図14の(b)は、Seed=Aで、入力がPRBS2−1の条件における、時間0〜300万ビットまでのベースラインワンダを示している。この場合は、大きなベースラインワンダは発生しない。
次に、図15の(a)は、Seed=Bで、入力が全て0の条件における、時間0〜10万ビットまでのベースラインワンダを示している。この場合、Seed=Aの場合(図13の(a))ほどではないが、符号0側に0.1を超えるベースラインワンダが発生している。図15の(b)は、Seed=Bで、入力がPRBS2−1の条件における、時間0〜10万ビットまでのベースラインワンダを示している。この場合は、大きなベースラインワンダは発生しない。
図16は、図15の場合よりもさらに時間のスケールを大きくした(30倍)ときのベースラインワンダを示している。すなわち、図16の(a)は、Seed=Bで、入力が全て0の条件における、時間0〜300万ビットまでのベースラインワンダを示している。この場合、図15の(a)にも示した最初のベースラインワンダの他、後続の複数箇所で、符号0側に、やや目立つベースラインワンダが現れている。図16の(b)は、Seed=Bで、入力がPRBS2−1の条件における、時間0〜300万ビットまでのベースラインワンダを示している。この場合は、大きなベースラインワンダは発生しない。
以上のことから、入力信号が、ランダム性の高いPRBS2−1であれば、大きなベースラインワンダは発生しないが、入力信号が0に固定されると、比較的大きなベースラインワンダが発生することが検証できた。
ここで、入力信号が、ランダム性の高いPRBS2−1であるという状況に類似する現実のPONシステムの運用状況として、暗号化に着目することができる。すなわち、暗号化された入力信号は、ランダム性が高く、0又は1が長く連続することはあり得ない。従って、宅側装置から暗号化された上りバースト信号が送られてくる場合には、大きなベースラインワンダが発生することはなく、逆に、暗号化されない上りバースト信号が送られてくる場合には、大きなベースラインワンダが発生する可能性がある。そこで、暗号化処理に応じて局側装置の受信の仕方等を変えることが考えられる。以下、このような受信装置(受信方法)を含むPONシステムの実施形態について説明する。
《システムの全体構成》
図1は、本発明の一実施形態に係るPONシステムの接続図である。
図1において、局側装置1は、複数の宅側装置2,3,4に対する集約局として設置され、各宅側装置2,3,4は、それぞれPONシステムの加入者宅に設置されている。
局側装置1に接続された1本の光ファイバ(幹線)5は、光カプラ6を介して複数の光ファイバ(支線)7に分岐しており、これによって光ファイバ網が構成されている。その光カプラ6から分岐した各光ファイバ7の終端に、それぞれ宅側装置2,3,4が接続されている。
局側装置1は、上位ネットワーク8と接続され、各宅側装置2,3,4はそれぞれのユーザネットワーク9と接続されている。
なお、図1では、合計3個の宅側装置2,3,4を示しているが、1つの光カプラ6から例えば32分岐して32個の宅側装置を接続することが可能である。また、図1では、光カプラ6を1個だけ使用しているが、光カプラを縦列に複数段設けることにより、更に多くの宅側装置を局側装置1と接続することができる。
図1において、各宅側装置2,3,4から局側装置1への上り方向には、波長λ1の光信号によるデータが送信される。逆に、局側装置1から各宅側装置2,3,4への下り方向には、波長λ2の光信号によるデータが送信される。
これらの波長λ1及びλ2は、例えば、IEEE802.3avの10Gbps信号では以下の範囲の値が想定されている。
1260nm≦λ1≦1280nm
1575nm≦λ2≦1580nm
また、本実施形態では、宅側装置2,3,4からの上りバースト信号B2,B3,B4のうち、宅側装置3,4からの上りバースト信号B3,B4が暗号化されており、宅側装置2からの上りバースト信号B2は暗号化されていない、という状況を想定している。このような、暗号化の有無という暗号化処理のレベル差の他、さらに、暗号化されている宅側装置3,4からの上りバースト信号B3,B4についても、その暗号化処理にレベル差がある。すなわち、宅側装置4は、宅側装置3よりもランダム性が高い高暗号化処理を行っており、逆に、宅側装置3は、宅側装置4との比較ではランダム性が若干低い(但し、暗号化なしよりは明らかに高い。)低暗号化処理を行っている。
また、局側装置1から見た宅側装置2〜4までの距離(光ファイバ5+7の長さ)は互いに異なり、そのため、上りバースト信号の強度も互いに異なる。図示の例では、宅側装置2,3,4の順に距離が遠くなっている。
なお、距離に応じて必要により、誤り訂正(FEC)の能力(FEC符号化/復号化)を持たせることができる。
なお、図示の例では、宅側装置2,3,4が3台あり、この3台がそれぞれ異なる3種類の暗号化処理(暗号化無しも含む。)を行うものとしたが、宅側装置の台数と暗号化処理のレベル差には、他に種々のパターンがあり得る。
局側装置1は、前述のように各宅側装置2,3,4に対する集約局として機能するので、宅側装置2,3,4における暗号化処理に関する情報(暗号化する/しない、暗号化の内容や解読の仕方、暗号化のレベル等)を把握している。すなわち、局側装置1は、自身が管理するすべての宅側装置2,3,4の暗号化処理に関する情報を把握している。
また、図1に示すように、局側装置1は、宅側装置2,3,4の暗号化処理のレベル(暗号化無しも含む。)と、それに適した自身の受信回路の時定数、及び、上りバースト信号B2〜B4のプリアンブル長に関する情報とを規定した参照テーブルTaを、自身の記憶部10(図2参照)に記憶している。
この参照テーブルTaから明らかなように、本実施形態では、上りバースト信号B2〜B4の暗号化処理のレベル(ランダム性)が高いほど、時定数とプリアンブル長がともに短くなるように規定されている。
《局側装置の構成》
図2は、局側装置1の内部構成の概略を示すブロック図である。本実施形態の局側装置1の各部は、図2に示すように接続されている。
図2において、上位ネットワーク8からのフレームは上位ネットワーク側受信部101により受信され、データ中継処理部103に送られる。データ中継処理部103は、PON側送信部105へフレームを渡す。このフレームは、光送信部108において、波長λ2でかつ所定の伝送レート(10.3125Gbps)の光信号に変換され、合分波部110を通じて各宅側装置2〜4に送信される。
一方、宅側装置2,3,4から上り方向に送信された波長λ1の光信号は、合分波部110を通過して光受信部(バースト受信部)109により受信される。
この光受信部109は、内部に、光電変換素子111、増幅器112、時定数回路113及び比較器114を備えている。
光電変換素子111は、フォトダイオードやアバランシェフォトダイオード等の半導体受光素子であり、上りバースト信号B2〜B4の受光量に対応するレベルのバースト電気信号を出力し、増幅器112はその電気信号を増幅して出力する。
時定数回路113は、増幅器112の増幅信号の振幅に可変の時定数をもって追従するものであり、比較器114は、時定数回路113の出力信号との比較結果を出力する。この比較器114の出力信号は、PON側受信部107に入力される。
なお、光受信部109の、より詳細な回路構成については後述する。
前記PON側受信部107は、クロック・データ再生部115、FEC復号化部116、物理層復号化部117、暗号復号化部118、及び、フレーム再生部119を内部に備えている。
クロック・データ再生部115は、光受信部109の比較器114から受けた2値の出力信号に同期してタイミング成分(クロック)とデータとを再生する。
FEC復号化部116は、再生されたデータに対して所定の誤り訂正復号を行い、物理層復号化部117は、再生されたデータに施されている所定の符号を復号する。
なお、FEC復号化部116が行う誤り訂正復号は、後述する宅側装置2,3,4のFEC符号化部212が生成した誤り訂正符号に対する復号化処理である。
また、物理層復号化部117が行う復号は、後述する宅側装置2,3,4の物理層符号化部211が生成した符号に対する復号化処理すなわち、64B/66B復号化処理(デスクランブル処理を含む。)である。
暗号復号化部118は、物理層復号化部117から入力されるデータに対して、宅側装置3,4の暗号化にそれぞれ対応した暗号解読の処理を行う。なお、暗号化されていないデータに対しては、この処理を省略することができる。また、宅側装置3,4における暗号化処理については後述する。
フレーム再生部119は、復号等がなされたデータからフレームの境界を検出し、例えば、イーサネット(登録商標)フレームを復元する。また、フレーム再生部119は、フレームのヘッダ部分を読み取り、受信フレームがデータフレームであるか、或いは、メディアアクセス制御のための制御情報のフレームであるかを判定する。
上記制御情報の例としては、IEEE802.3avで想定されているMPCP(Multi-point Control Protocol)PDU(Protocol Data Unit)を挙げることができる。
局側装置1が宅側装置2,3,4に対して上りバースト信号B2〜B4の送出開始時刻及び送出許可量を指示する制御情報である「グラント」や、宅側装置2,3,4が局側装置1に対して上り方向データの蓄積量に関する値を通知する制御情報である「レポート」は、上記MPCP PDUの一種である。
フレーム種別の判定の結果、フレームがデータフレームであれば、フレーム再生部119は、これをデータ中継処理部103に送る。
データ中継処理部103は、データフレームのヘッダ情報の変更や、上位ネットワーク側送信部102に対する送信制御等の所定の中継処理を行い、処理後のフレームは、上位ネットワーク側送信部102から上位ネットワーク8へ送出される。
一方、フレーム種別の判定の結果、フレームがレポートフレームであれば、フレーム再生部119はこれを局側信号処理部104に送る。局側信号処理部104は、このレポートに基づいて制御情報としてのグラントフレームを生成し、このグラントフレームを、PON側送信部105及び光送信部108によって下り方向へ送信させる。
また、局側信号処理部(局側制御部)104は、各宅側装置2,3,4の暗号化処理のレベル、及び、このレベルに適した時定数回路113の時定数と上りバースト信号B2〜B4のプリアンブル長に関する情報として記憶部10に記憶されている前記参照テーブルTaに基づいて、暗号化処理のレベルに対応したプリアンブル長を決定することができる。決定されたプリアンブル長の情報は、前記グラントフレームに含めて、局側信号処理部104から宅側装置2〜4へ通知される。
一方、局側信号処理部104は、宅側装置2,3,4に配付するグラントに基づいて、その宅側装置2,3,4から次に上りバースト信号B2〜B4を受信する時期を特定し、その宅側装置2,3,4に対応する暗号化処理と、この暗号化処理のレベルに適した時定数を、前記参照テーブルTaを参照して決定する。
そして、局側信号処理部104は、次に上りバースト信号を受信する宅側装置の暗号化処理に対応した暗号復号化処理をPON側受信部107に通知し、また、時定数を光受信部109に通知する。
光受信部109とPON側受信部107は、宅側装置2,3,4から受ける上りバースト信号B2〜B4の受信時期に合わせて、自身の受信機能を適応させる。
具体的には、光受信部109は、局側信号処理部104から通知される時定数に時定数回路113の内部パラメータを切り替え、同グラントで宅側装置2,3,4に通知したプリアンブル長の時間内で増幅器112のゲイン等を所定値に切り替え、時定数回路113を収束させる。
また、PON側受信部107の暗号復号化部118は、局側信号処理部104からの通知に基づいて暗号復号化の処理を行う。なお、暗号化なしの上りバースト信号B2の場合(図1の宅側装置2の場合)には、暗号復号化部118は、暗号復号化処理を行わない。
なお、FEC復号化についても、記憶部10に情報が記憶され、上りバースト信号を送ってくる宅側装置のFEC符号化に合わせて復号を行うが、これについては詳細な説明は省略する。
《光受信部の構成》
図3は、光受信部109の回路構成の一例を示す回路図である。
図3において、受光素子であるフォトダイオード111は、2値信号(デジタル信号)に基づく光信号よりなる上りバースト信号B2〜B4を受光し、これを電気信号の上りバースト信号に変換して出力する。
フォトダイオード111の出力信号は、フィードバック抵抗124が入出力間に接続された前記増幅器112によって増幅される。
増幅器112が出力する増幅されたバースト信号(増幅信号)は、そのまま信号電圧として比較器114の一方の入力端子(−)に入力される。また、当該バースト信号が時定数回路113を介して出力される電圧が、閾値電圧として比較器114の他方の入力端子(+)に入力される。
図3に示す時定数回路113は、外部からの制御信号により抵抗値が可変な抵抗器120と、この可変抵抗器120に一端が接続され、他端が接地電位であるコンデンサ121とによって構成されるローパスフィルタよりなる。すなわち、これは、前述のシミュレーションにおけるローパスフィルタ(LPF/図12)に相当する実機である。
この場合、可変抵抗器120の抵抗値をR、コンデンサ121のキャパシタンスをCとすると、当該時定数回路113の時定数τは、τ=R・C となる。
比較器114は、信号電圧と閾値電圧とを比較して、その比較結果を0又は1の2値信号(デジタル信号)であるDout とその論理反転信号とを出力する。
可変抵抗器120の抵抗値Rは、局側信号処理部104からの制御信号で変化し、これにより、時定数回路113の時定数τを、τ1〜τ3(τ1<τ2<τ3)の3段階で切り替えることができる。なお、3段階というのは、時定数が3種類必要な場合の例であり、必要な時定数の種類に応じて段階数を設けることができることは言うまでもない。
図4は、光受信部109の回路構成の他の例を示す回路図である。
図4に示すように、この場合の時定数回路113は、増幅器112の出力端子と接地電位との間に設けられた、抵抗R0(抵抗値R0)及びコンデンサ121の直列体と、抵抗R0に対して並列接続された抵抗R1(抵抗値R1)及びスイッチング素子(例えばMOS−FET)122の直列体と、同様に抵抗R0に対して並列接続された抵抗R2(抵抗値R2)及びスイッチング素子123の直列体とを備えている。
スイッチング素子122,123の各制御端子(例えばMOS−FETのゲート)には前記局側信号処理部(局側制御部)104が接続され、この処理部104によってスイッチング素子122,123がオン・オフ制御される。
ここで、スイッチング素子122のオン抵抗をRs1、スイッチング素子123のオン抵抗をRs2とし、(R2+Rs2)<(R1+Rs1)の関係を満たすと仮定すると、各スイッチング素子122,123のオン・オフ切り替えにより、次の3通りの時定数τ1〜τ3を得ることができる。
(1)素子122→オフ、素子123→オンの場合
τ1={R0・(R2+Rs2)/(R0+R2+Rs2)}・C
(2)素子122→オン、素子123→オフの場合
τ2={R0・(R1+Rs1)/(R0+R1+Rs1)}・C
(3)素子122→オフ、素子123→オフの場合
τ3= R0・C
この場合、(R2+Rs2)<(R1+Rs1)の関係があるので、τ1<τ2<τ3となる。
従って、図4に示す光受信部109の場合も、局側信号処理部(局側制御部)104からのグラントに基づいて生成された制御信号により、時定数回路113の時定数τを、τ1〜τ3(τ1<τ2<τ3)の3段階で切り替えることができる。
《宅側装置の構成》
次に、宅側装置の構成について説明する。
図5は、宅側装置3の内部構成の概略を示すブロック図である。
本実施形態の宅側装置3の各部は、図5に示すように接続されている。なお、宅側装置4の場合も同様の構成である。宅側装置2に関しては、暗号化部310が設けられていない点のみ異なるが、その他は同様である。
図5において、局側装置1から下り方向に送信されて来る光信号は、合分波部301を通過して、光受信部302により電気信号に変換され、更に、この電気信号はPON側受信部304により受信される。
光受信部302は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)機能を有し、下り受信信号の強度をモニタして、その検出情報を、PON側受信部304から後述する宅側信号処理部(宅側制御部)306に送る。
PON側受信部304は、受信したフレームのヘッダ部分(プリアンブル部分を含む。)を読み取ることにより、当該フレームが自己宛(ここでは、自己又は自己の配下のユーザネットワーク9内の装置宛を意味する。)であるか否かを判定する。
判定の結果、自己宛であれば、当該フレームを取り込み、そうでなければ、当該フレームを廃棄する。例えば、上記の宛先判定を行うためのヘッダ情報の例として、IEEE802.3avで想定されている論理リンク識別子(LLID)を挙げることができる。
更に、PON側受信部304は、フレームのヘッダ部分を読み取ることにより、受信したフレームがデータフレームであるか、又は、グラントフレームであるかを判定する。
判定の結果、データフレームであれば、PON側受信部304はこれをデータ中継処理部307に送る。データ中継処理部307は、ユーザネットワーク側送信部308に対する送信制御等の所定の中継処理を行い、処理後のフレームはユーザネットワーク側送信部308からユーザネットワーク9へ送出される。
また、上記判定の結果、フレームがグラントフレームであれば、PON側受信部304はこれを宅側信号処理部306に転送する。宅側信号処理部306は、グラントフレームに基づいて上り方向の送出をデータ中継処理部307に指示する。
一方、ユーザネットワーク9からのフレームは、ユーザネットワーク側受信部309によって受信され、データ中継処理部307に転送される。転送されたフレームはデータ中継処理部307内のバッファメモリに一旦蓄積され、また、そのデータ量が宅側信号処理部306に通知される。
宅側信号処理部306は、PON側送信部305に対して送信制御を行い、所定のタイミングで、バッファメモリに蓄積されているフレームをPON側送信部305に出力させるとともに、通知されたバッファメモリ内のデータ蓄積量に基づいてレポートフレームを作成してPON側送信部305に出力させる。
PON側送信部303の出力は、光送信部303で光信号に変換され、波長λ1でかつ所定の伝送レート(10.3125Gbps)の光信号として、合分波部301を介して上り方向に送信される。また、PON側送信部303は、内部に、暗号化部310と、物理層符号化部311と、FEC符号化部312とを備えている。
暗号化部310は、データ中継処理部307から送られてくる送信データに暗号化処理を施す。10G−EPONの暗号化は、イーサネット(登録商標)のセキュリティを規定したIEEE802.1AEに準拠して行われ、GCM−AES−128がデフォルトアルゴリズムとして規定されている。GCM−AES−128は、NIST(The National Institute of Standards and Technology:米国標準技術局)が規定するAES(Advanced Encryption Standard:高度暗号標準)の1動作モードで、ハードウェア化に適しており、高速な暗号化が可能とされている。なお、128は鍵の長さが128ビットという意味である。
物理層符号化部311は、データ中継処理部307から送られてくるデータに対して所定の符号化すなわち、64B/66B符号化の処理(スクランブルを含む。)を行う。また、FEC符号化部312は、符号化されたデータに対して更に冗長ビットを付加して所定の誤り訂正符号を生成する。
また、物理層符号化部311は、符号化と同時に、データに所定のパターン(IEEE802.3avでは66ビットの同期パターンの繰り返し)からなるプリアンブル長を付加する。このプリアンブル長は、宅側信号処理部306からの通知に応じて変更可能となっている。
宅側信号処理部306は、プリアンブル長に関する情報がグラントフレームに記載されている場合には、その情報に基づいて、物理層符号化部311が生成する符号のプリアンブル長を設定する。
《制御フレームのやり取り》
図6は、局側装置1と例えば宅側装置3(宅側装置2,4についても同様)との間の制御フレームのやり取りを示すシーケンス図である。図示のように、まず、局側装置1は、運用時間開始時刻T0の時点で宅側装置3に関するRTT(Round Trip Time)を既に計算している。時刻Ta1において、局側装置1は送出要求量を通知させるために、宅側装置3に対してレポート送出開始時刻Tb2を含んだグラント(グラントフレーム)G1を送信する。
このレポート送出開始時刻Tb2は、他の宅側装置2,4から送信されるレポートと衝突しないように計算される。宅側装置3は、自身に対するグラントG1を受信すると、データ中継処理部307のバッファメモリに蓄積されたデータ量を参照して送出要求量を算出し、グラントG1に含まれるレポート送出開始時刻Tb2に、局側装置1に対して送出要求量を含んだレポート(レポートフレーム)R1を送出する。
局側装置1はレポートR1を受信すると、固定または可変の最大送出許可量以下となり、かつ、レポートR1に含まれるバッファメモリ内データ量のデータをなるべく多く送れるような値を演算し、演算結果を送出許可量としてグラントG2に挿入する。
レポートR1に含まれる送出要求量がゼロの場合には、局側装置1による演算結果がゼロとなるため帯域が割当てられないが、宅側装置3にレポートR2を送出させる必要があるので、局側装置1は宅側装置3に対して必ずグラントG2を送出する。
グラントG2に含まれる送出開始時刻Tb4は、演算済みである前回の宅側装置データの受信予定時刻、前回の宅側装置3の送出許可量、現在の宅側装置3に関するRTT及び固定時間であるガードタイムを用い、データ及びレポートが他の宅側装置2,4からのデータまたはレポートと衝突しないように計算される。
なお、局側装置1は、送出許可量及び送出開始時刻Tb4を含むグラントG2を送出する時刻Ta3を、送出開始時刻Tb4までにグラントG2が宅側装置3に到着するように計算する。
宅側装置3は、自身に対するグラントG2を受信すると、グラントG2に含まれる送出開始時刻Tb4に、送出許可量分のデータDを、次回の送出要求量を含んだレポートR2とともに局側装置1に送出する。
このレポートR2はデータDの直前または直後に送出されるが、データDの直前に送出される場合には、送出要求量として局側装置1に報告する値は、バッファメモリに蓄積されているデータ量とデータDのデータ量との差分である。
局側装置1は、データD及びレポートR2を受信すると、データDを上位ネットワーク8に送出し、レポートR2についてはレポートR1に対する処理と同様の処理を行なう。以上説明したシーケンス処理は、全ての宅側装置2〜4に対して独立に行なわれ、運用時間が終了するまで時刻Ta3〜時刻Ta4の処理が繰り返される。
《上り方向通信のシーケンス》
図7は、上記PONシステムでの上り方向通信を示すシーケンス図であり、分散割当方式の一例を示している。以下、図7の左側から右側に向かって時間が進行するとして、局側装置1を主体としたPONシステムの動作について説明する。
まず、局側装置1は、各宅側装置4,3,2に対して、それぞれ、グラントG41,G31,G21を順次送出する。
次に、局側装置1は、各宅側装置4,3,2からそれぞれレポートR41,R31,R21を受信すると、最初にデータの送出を許可する宅側装置4に対するグラントG42を送出する。
そして、局側装置1は、宅側装置4から送出されるデータD41及び次のレポートR42を受信すると、これと並行して宅側装置3に対するグラントG32を送出する。
局側装置1は、宅側装置3から送出されるデータD31及び次のレポートR32を受信すると、これと並行して宅側装置2に対するグラントG22を送出する。また、続いて、宅側装置4に対するグラントG43も送出する。
局側装置1は、宅側装置2から送出されるデータD21及び次のレポートR22を受信する。
また、局側装置1は、宅側装置4から送出されるデータD42及び次のレポートR43を受信するとともに、これと並行して宅側装置3に対するグラントG33を送出する。
更に、局側装置1は、宅側装置3から送出されるデータD32及び次のレポートR33を受信するとともに、これと並行して宅側装置2に対するグラントG23を送出する。
ここで、宅側装置2から送出されるデータがなければ、局側装置1は、次のレポートR23のみを受信する。
これ以降、同様の処理が繰返され、局側装置1は、順次宅側装置2,3,4に対して帯域を動的に割当てて、データの受信を繰り返す。
《暗号化と受信との関係》
以上のようなシーケンスにより、局側装置1は、宅側装置2〜4からの上りバースト信号を時分割で受信することができる。局側装置1は、どの時刻に、どの宅側装置から信号を受信するかのスケジュールを全て管理し、把握している。また、局側装置1は、宅側装置2〜4の暗号化処理に関する情報を記憶部10に記憶している。そこで、局側装置1は、暗号化に依存する送信信号のランダム性の相対的な高低に基づいて時定数及びプリアンブル長を決定する。
前述のように、送信信号のランダム性は暗号化に依存し、暗号化なしの場合は大きなベースラインワンダが発生する可能性があるので、時定数τは相対的に長く設定する必要がある。また、これに対応して送信信号のプリアンブル長も相対的に長くする必要がある。一方、暗号化ありの場合でも、その暗号化処理のレベル差によりランダム性にも差が出る。従って、高暗号化の場合は時定数を相対的に短く、かつ、プリアンブル長も相対的に短くする。また、低暗号化の場合は、高暗号化と暗号化なしとの中間的設定として、時定数、プリアンブル長ともに、中に設定する(図1の参照テーブルTa)。
そこで、局側装置1の制御部(局側信号処理部104)は、図1の参照テーブルTaに示すように、暗号化に応じて時定数、プリアンブル長の「長」、「中」、「短」を決定し、グラントの送信時に、相手方の宅側装置にプリアンブル長を通知する。また、各宅側装置2,3,4からのバースト信号の受信時期に合わせて、当該バースト信号のプリアンブル長に対応する時定数(τ,τ,τ)にて光受信部109の時定数回路113を動作させる。なお、プリアンブル長の「長」、「中」、「短」が実際にどの程度のものであるかは、時定数によって異なる。すなわち、プリアンブル長は、設定された時定数に対して、その時定数でプリアンブル区間内に閾値が振幅の中間値に収束して入力信号の0/1を確実に読み取ることができるようになるための必要十分な長さである。
以上のように構成されたPONシステムでは、暗号化に依存する送信信号のランダム性に着眼し、ランダム性の相対的な高低に基づいて、それに適した時定数及びプリアンブル長を決定することができる。すなわち、ランダム性が低い場合は0又は1が連続する可能性があるので、時定数を相対的に長くすることによって、大きなベースラインワンダの発生を抑制することができる。一方、ランダム性が高ければ0又は1のいずれかに片寄ることはないので、大きなベースラインワンダは発生せず、従って、時定数を相対的に短くすればよい。時定数を短くすればプリアンブル長も短くすることができる。時定数を短くすることは、バースト信号に対する応答性の確保に寄与し、また、プリアンブル長を短くすることは帯域の有効活用に寄与する。従って、バースト信号を確実に受信しつつも伝送帯域の有効活用を実現することができる。
また、暗号化の有無のみならず、暗号化の処理が施されている場合を段階的に分けて、暗号化処理が高暗号化であれば時定数及びプリアンブル長を相対的に特に短く、また、暗号化処理が低暗号化であれば時定数及びプリアンブル長を少し短く、というような多様な設定が可能である。
また、入力信号と帰還信号との排他的論理和の演算を含む線形帰還シフトレジスタを用いて64B/66Bの符号化を行う場合、入力信号に0が長く連続すると出力信号も0が固まって出力されやすくなり、大きなベースラインワンダを発生しやすい。しかしながら、暗号化された入力信号であればそのような問題は生じず、局側装置1では時定数を短くした受信が可能である。このように、暗号化に応じた時定数の決定をすることによって、この問題すなわち、64B/66Bの符号化に起因する問題を緩和することができる。
《ディスカバリプロセス》
なお、以上の説明では、宅側装置2,3,4がいずれもPONシステムに既に加入済みであると仮定している。
しかし、実際には、例えば電源オフの状態から電源オンにより宅側装置2,3,4が局側装置1に認識され、PONシステムに加入する手順が存在し、この手順はディスカバリプロセスと呼ばれる。
局側装置1に認識される前の未登録の宅側装置は、グラントを与えられる機会がないので、すべての宅側装置2,3,4は、局側装置1から明示的にグラントが与えられない限り、上り方向通信を行うことができない。
そこで、局側装置1は、電源オフ(未接続も含む。)から電源オンになり、PONシステムに加入しようとする宅側装置2,3,4(以下、未登録宅側装置という。)を検出するためのディスカバリプロセスを周期的に実行し、未登録宅側装置に応答機会を与える。
図8は、局側装置と未登録宅側装置との間で行われる一般的なディスカバリプロセスを示すシーケンス図である。
図8において、局側装置は時刻T1においてディスカバリプロセスを開始し、下り方向にディスカバリゲートをブロードキャストする。
このディスカバリゲートには、これに対する応答が許されるディスカバリ期間の開始時刻と期間の長さの情報が含まれている。このディスカバリ期間は、ディスカバリウインドウと呼ばれ、例えば時刻T2からT4までの時間ΔTdとなる。
ディスカバリゲートを受け取った未登録宅側装置は、時刻T2(局側装置と同期している。)からランダム長の時間をもつランダム待ち時間ΔTwだけ待ち、時刻T3に、登録要求メッセージを局側装置に送信する。
このランダム待ち時間ΔTwは、登録要求メッセージがディスカバリウインドウに収まる範囲内で、ランダムな値となる。従って、仮に、PONシステムに加入しようとする未登録宅側装置が複数あった場合でも、複数の未登録宅側装置からの登録要求メッセージが相互に衝突する確率を低下させることができる。
登録要求メッセージには、その未登録宅側装置の個体識別番号としてのMACアドレスが含まれている。登録要求メッセージの受信に成功した局側装置は、PONシステム上の論理的なリンク番号(LLID)を当該未登録宅側装置に割り当て、MACアドレスとLLIDとを相互に関連付けて、PONシステムに登録する。
次に、局側装置は、新たに登録した宅側装置に対して、時刻T5において、登録メッセージを送信する。登録メッセージには、当該宅側装置のLLIDと、局側装置が上り方向のバースト通信を受信する際に必要な同期時間の情報とが含まれている。
その後、時刻T6において局側装置は、当該宅側装置に対して上り方向通信を許可するグラント(グラントゲート)を送信する。
グラントゲートを受信した未登録宅側装置は、そのグラントを用いて時刻T7に登録アクノレッジを局側装置に送信し、これを局側装置が受信してディスカバリプロセスが終了する。その後は、通常のPONシステムの通信が開始される。
《暗号化の他の例》
図9は、暗号化に関して図1とは若干異なるPONシステムの接続図である。図1との違いは、暗号化処理のレベル差が単に、暗号化なし、暗号化あり、の2種類となり、時定数やプリアンブル長も、長・短の2種類とした点である。すなわち、時定数は、相対的に長いτと、相対的に短いτのみである。また、宅側装置3,4の上りバースト信号におけるプリアンブル長は、互いに同じで、「短」である。
このように、暗号化の有無のみで扱いを変えることも可能であり、時定数も2種類で済むので、簡素である。帯域の有効利用という点ではむしろ、図1よりもこの方がよい場合もある。
《暗号化に関する初期の情報取得》
なお、初めて登録された宅側装置については、暗号化に関する情報が局側装置1に記憶されていないので、これを記憶する処理が必要である。
図10は、このような処理の手順(人の処理を含む。)を示すフローチャートであり、対象のPONシステムとしては、暗号化の有無のみを考慮する図9を想定している。
図10において、局側装置をOLT、宅側装置をONUと表記する。まず、ステップS1において、「暗号=なし、時定数=長、プリアンブル=長」のディフォルト設定で、OLT―ONU間の接続(ディスカバリ)を確立する。次に、オペレーターが新規なONU_nの上り信号を「暗号=あり」に設定する(ステップS2)。次に、OLTがONU_nに対して送信設定変更を通知する(ステップS3)。通知内容は例えば「暗号=あり、プリアンブル=短」に変更して下さい、というものである。
次に、ステップS4において、ONU_nが、暗号化に対応している場合はステップS5へ、対応していない場合はステップS8へ、それぞれ進む。
ステップS5においては、ONU_nは、送信設定を変更し、OLTに対して「暗号=あり、プリアンブル=短」に変更しました、という応答をする。これを受けてOLTは、ONU_nの受信設定を変更し、「暗号=あり、時定数=短、プリアンブル=短」とする(ステップS6)。そして、これ以降は、ONU_nからOLTへの上り送受信を「暗号=あり、時定数=短、プリアンブル=短」で実施する。
一方、ステップS8へ進んだ場合は、ONU_nからOLTに対して、「変更できません」という応答がなされる。これを受けてOLTは、オペレーターに対して、変更失敗として「ONU_nは暗号化に対応していません」と通知する(ステップS9)。以後、ONU_nからOLTへの上り送受信は、「暗号=なし、時定数=長、プリアンブル=長」のディフォルトのままで実施される(ステップS10)。
《その他》
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施形態では、バースト信号を時分割で受信する受信装置が、PONシステムの局側装置である場合を例示したが、本発明の受信装置は、他のシステム例えば無線通信システムに採用することもできる。
1 局側装置(受信装置)
2〜4 宅側装置(送信装置)
5,7 光ファイバ
10 記憶部
104 局側信号処理部(制御部)
109 光受信部(バースト受信部)
311 物理層符号化部
Sc2 線形帰還シフトレジスタ

Claims (7)

  1. 複数の送信装置から暗号化の有無を含む暗号化処理にレベル差のあるバースト信号を時分割で受信可能な受信装置であって、前記バースト信号は前記暗号化処理のレベル差に応じてプリアンブル長が異なるものであり、
    各送信装置の暗号化処理に関する情報を記憶する記憶部と、
    所定のプリアンブル長を含むバースト信号に、所定の時定数をもって追従するバースト受信部と、
    各送信装置からのバースト信号の受信時期に合わせて、当該バースト信号のプリアンブル長に対応する時定数にて前記バースト受信部を動作させる制御部と
    を備えていることを特徴とする受信装置。
  2. 前記制御部は、前記ランダム性が高いほど前記時定数及びプリアンブル長を短く、逆に、前記ランダム性が低いほど前記時定数及びプリアンブル長を長くするよう決定する請求項1記載の受信装置。
  3. 複数の宅側装置と光ファイバを介して接続された局側装置が、複数の宅側装置から暗号化の有無を含む暗号化処理にレベル差のある複数種類の上りバースト信号を時分割で受信可能なPONシステムであって、
    前記宅側装置は、暗号化に依存する送信信号のランダム性の相対的な高低に基づいて決定されたプリアンブル長のプリアンブルを付与してバースト信号を送信する送信部を有し、
    前記局側装置は、
    各宅側装置の暗号化処理に関する情報を記憶する記憶部と、
    所定のプリアンブル長を含むバースト信号に、所定の時定数をもって追従するバースト受信部と、
    各宅側装置からのバースト信号の受信時期に合わせて、当該バースト信号のプリアンブル長に対応する時定数にて前記バースト受信部を動作させる制御部と
    を備えていることを特徴とするPONシステム。
  4. 前記制御部は、前記ランダム性が高いほど前記時定数及びプリアンブル長を短く、逆に、前記ランダム性が低いほど前記時定数及びプリアンブル長を長くするよう決定する請求項3記載のPONシステム。
  5. 前記宅側装置は、線形帰還シフトレジスタの帰還信号と入力信号との排他的論理和の演算を含む64B/66Bの符号化を行う符号化部を有する請求項3又は4に記載のPONシステム。
  6. 複数の送信装置から暗号化の有無を含む暗号化処理にレベル差のあるバースト信号を時分割で受信可能であり、所定のプリアンブル長を含むバースト信号に、所定の時定数をもって追従する受信方法であって、
    予め各送信装置の暗号化に依存する送信信号のランダム性の相対的な高低に基づいて、前記所定のプリアンブル長及び、前記時定数を定めておくステップと、
    各送信装置は、前記所定のプリアンブル長を付与してバースト信号を送信するステップと、
    受信装置は、各送信装置からのバースト信号の受信時期に合わせて、当該時定数にて当該バースト信号に追従し、受信するステップと
    を有することを特徴とする受信方法。
  7. 前記所定のプリアンブル長は受信装置が定めるものであり、これを各送信装置に指示するステップをさらに有することを特徴とする請求項6記載の受信方法。
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