JP2012006914A - イリジウム錯体の製造方法ならびに製造されたイリジウム錯体からなる発光材料 - Google Patents

イリジウム錯体の製造方法ならびに製造されたイリジウム錯体からなる発光材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 有機電界発光素子材料として好適な芳香族複素環2座配位子を有するシクロメタル化イリジウム錯体を、ハロゲン原子を含まないイリジウム原料から1段階で簡便に収率良く得るための新たな製造方法を提供すること。
【解決手段】 酢酸イリジウムと芳香族複素環2座配位子とを反応させることにより、所望のシクロメタル化イリジウム錯体を1段階で簡便に収率良くかつ純度良く得られる。
本発明の方法で得られたイリジウム錯体は、塩化イリジウムを用いた従来の製造方法とは異なり、発光素子の特性に悪影響を与える塩素は残留せず、高耐久性の発光素子を作製できる。また、トリス(2,4−ペンタンジオナト)イリジウム(III)を用いた従来の製造方法と比べて、より低温の穏和な条件で反応を行うことができるので、所望のイリジウム錯体を収率よくかつ簡便に製造することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機電界発光素子用材料、エレクトロケミルミネッセンス(ECL)素子材料、発光センサー、光増感剤、ディスプレイ、蛍光増白剤、写真用材料、レーザー色素、カラーフィルター用染料、光通信、色変換フィルター、バックライト、照明、光増感色素、触媒、医薬品、農薬、各種光源等にも適用できるイリジウム錯体の製造方法に関する。
現在、有機電界発光素子は次世代ディスプレイ技術や照明技術として注目されており、有機電界発光素子用発光材料の開発が活発に進められている。当該発光材料は蛍光材料と燐光材料の2つのタイプに分類できるが、より高い発光効率を示す燐光材料に注目が集まっている。その中でも芳香族複素環2座配位子を有するシクロメタル化イリジウム錯体(例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム)は、高い発光効率を示し、かつ熱的にも非常に安定であり、燐光材料として特に有望視されている(特許文献1参照)。
これまでこのようなイリジウム錯体を製造するためには、3塩化イリジウムn水和物に代表されるハロゲン化イリジウムと芳香族複素環2座配位子とを反応させる方法が知られている(非特許文献1参照)。この一段階合成法は下記の反応式(1)のように推定される多段階反応を一気に進めようとするものであるが、中間生成物である、ハロゲン配位子で架橋されたイリジウムダイマー(以下、架橋ダイマーともいう)の生成した段階で反応がほとんど進行しなくなるため、副生成物である架橋ダイマー(D−1)が多量に生成し、目的物であるイリジウム錯体(A−1)の収率が極めて低い等の問題点があった。

さらに、イリジウム原料として塩化イリジウムを用いる公知の製造方法は、原理的に塩酸が副生するため、これらの塩素分が生成物に残留し、発光素子の特性に悪影響を与える可能性がある(特許文献2参照)。一方、非特許文献2には、塩素を含まないイリジウム原料として、トリス(2,4−ペンタンジオナト)イリジウム(III)を用いた製造方法が記載されている。しかし、2,4−ペンタンジオナト配位子(アセチルアセトナト配位子)は安定で熱的に脱離しにくく、当該反応は高温下(200℃〜290℃)で長時間行われるのが一般的である(非特許文献3参照)。そのため、分解物が生成し収率が低下するケースが多く、特に熱に弱い配位子を用いた場合は、有機電界発光素子材料として必要とされる高純度生成物を収率よくかつ簡便に合成することは困難であった。もし、ハロゲン原子を含まないイリジウム原料から1段階でシクロメタル化イリジウム錯体を簡便に収率良く合成することができれば、製法の改良のみならず、高耐久性発光素子を作製する観点からも理想的であるが、前述の理由によりその実現は困難であった。
国際公開第00/70655号パンフレット 国際公開第07/032203号パンフレット
J. Am. Chem. Soc., 107巻, 1431頁, 1985年 Inorg. Chem., 30巻, 1685頁, 1991年. FPD・DSSC・光メモリーと機能性色素の最新技術と材料開発、中澄博行 編集、技術教育出版社、2008年、374−393頁
本発明は、上記従来技術の事情に鑑みなされたものであって、有機電界発光素子材料として好適な芳香族複素環2座配位子を有するシクロメタル化イリジウム錯体を、ハロゲン原子を含まないイリジウム原料から1段階で簡便に収率良く得るための新たな製造方法を提供する。
本発明者は、上記課題を解決すべく、イリジウム原料に着目し製造方法を鋭意検討した結果、酢酸イリジウムと芳香族複素環2座配位子とを反応させると、所望のシクロメタル化イリジウム錯体が1段階で簡便に収率良くかつ純度良く得られることを見出した。本発明の方法で得られたイリジウム錯体は、塩化イリジウムを用いた従来の製造方法とは異なり、発光素子の特性に悪影響を与える塩素は残留せず、高耐久性の発光素子を作製できる。また、トリス(2,4−ペンタンジオナト)イリジウム(III)を用いた従来の製造方法と比べて、より低温の穏和な条件で反応を行うことができるので、所望のシクロメタル化イリジウム錯体を収率よくかつ簡便に製造することができる。このようにして実用的な製造法として本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)酢酸イリジウムとイリジウム−炭素結合を形成しうる芳香族複素環2座配位子とを反応させることを特徴とするシクロメタル化イリジウム錯体の製造方法。
(2)前記イリジウム錯体がトリスシクロメタル化イリジウム錯体であることを特徴とする前記1に記載のイリジウム錯体の製造方法。
(3)前記トリスシクロメタル化イリジウム錯体がトリスシクロメタル化カルベンイリジウム錯体であることを特徴とする前記2に記載のイリジウム錯体の製造方法。
(4)前記配位子がイリジウム−窒素結合およびイリジウム−炭素結合を形成しうることを特徴とする前記1または2に記載のイリジウム錯体の製造方法。
(5)前記配位子がイリジウム−炭素結合を2つ形成しうることを特徴とする前記1から3の何れかに記載のイリジウム錯体の製造方法。
(6)酢酸イリジウムと一般式(1)で表わされる芳香族複素環2座配位子とを反応させることを特徴とする一般式(2)で表わされるトリスシクロメタル化イリジウム錯体の製造方法。


(一般式(1)および一般式(2)中、Nは窒素原子を表す。Cは炭素原子を表す。Z及びZは、それぞれ独立に、5員環または6員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。形成される環はさらに別の環と縮合環を形成しても良い。Lは単結合または2価の基を表す。Yはそれぞれ窒素原子または炭素原子を表す。Yが窒素原子の時は、Qは炭素原子とYとが単結合で結合していることを表す。Yが炭素原子のときは、Qは炭素原子とYとが2重結合で結合していることを表す。)
(7)酢酸イリジウムと一般式(3)で表わされる芳香族複素環2座配位子とを反応させることを特徴とする一般式(4)で表わされるトリスシクロメタル化カルベンイリジウム錯体の製造方法。


(一般式(3)および一般式(4)中、Nは窒素原子を表す。Cは炭素原子を表す。Zは、5員環または6員環を形成するに必要な非金属原子群を表し、Z及びZは、5員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。形成される環はさらに別の環と縮合環を形成しても良い。Xはカウンターアニオンを表す。Lは単結合または2価の基を表す。Yはそれぞれ窒素原子または炭素原子を表す。Yが窒素原子の時は、Qは炭素原子とYとが単結合で結合していることを表す。Yが炭素原子のときは、Qは炭素原子とYとが2重結合で結合していることを表す。)
(8)前記配位子が2−フェニルピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、3−フェニルイソキノリン誘導体、2−(2−ベンゾチオフェニル)ピリジン誘導体、2−チエニルピリジン誘導体、1−フェニルピラゾール誘導体、1−フェニル−1H−インダゾール誘導体、2−フェニルベンゾチアゾール誘導体、2−フェニルチアゾール誘導体、2−フェニルベンゾオキサゾール誘導体、2−フェニルオキサゾール誘導体、2−フラニルピリジン誘導体、2−(2−ベンゾフラニル)ピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、7,8−ベンゾキノキサリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノキサリン誘導体、ベンゾ[h]−5,6−ジヒドロキノリン誘導体、9−(2−ピリジル)カルバゾール誘導体、1−(2−ピリジル)インドール誘導体、1−(1−ナフチル)イソキノリン誘導体、1−(2−ナフチル)イソキノリン誘導体、2−(2−ナフチル)キノリン誘導体、2−(1−ナフチル)キノリン誘導体、3−(1−ナフチル)イソキノリン誘導体、3−(2−ナフチル)イソキノリン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン誘導体、2−(2−ナフチル)ピリジン誘導体、6−フェニルフェナントリジン誘導体、6−(1−ナフチル)フェナントリジン誘導体、6−(2−ナフチル)フェナントリジン誘導体、ベンゾ[c]アクリジン誘導体、ベンゾ[c]フェナジン誘導体、ジベンゾ[a,c]アクリジン誘導体、ジベンゾ[a,c]フェナジン誘導体、2−フェニルキノキサリン誘導体、2,3−ジフェニルキノキサリン誘導体、2−ベンジルピリジン誘導体、2−フェニルベンゾイミダゾール誘導体、3−フェニルピラゾール誘導体、4−フェニルイミダゾール誘導体、1−フェニルイミダゾール誘導体、4−フェニルトリアゾール誘導体、5−フェニルテトラゾール誘導体、2−アルケニルピリジン誘導体、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール誘導体、イミダゾ[1,2−f]フェナントリジン誘導体、1−フェニルベンズイミダゾリウム塩誘導体、または、1−フェニルイミダゾリウム塩誘導体のいずれかであること特徴とする前記1から7の何れかに記載のイリジウム錯体の製造方法。
(9)前記1から8の何れかに記載の方法により製造されたイリジウム錯体からなる発光材料。
(10)前記9に記載の発光材料を用いた発光素子。
本発明方法によれば、有機電界発光素子材料として有用な芳香族複素環2座配位子を有するトリスシクロメタル化イリジウム錯体を、ハロゲン原子を含まないイリジウム原料から1段階で、かつ温和な条件で簡便に収率よく製造することができる。
また、反応時間を短くすることで、後述の化合物(36)のような2分子の芳香族複素環2座配位子と1分子の酢酸が配位する錯体等、トリス体以外のシクロメタル化イリジウム錯体を製造することもできる(実施例13参照)。
本発明の製造方法は、芳香族複素環2座配位子を有するシクロメタル化イリジウム錯体の製造方法であって、酢酸イリジウムと芳香族複素環2座配位子とを反応させることを特徴とする。
本発明で用いられる酢酸イリジウムは、公知の方法(例えば、特表2008−542223号)で製造することができるし、また市販品を用いても良い。酢酸イリジウムには結晶水もしくは結晶溶媒がついていても良い。イリジウムの価数は特に限定されないが、3価または4価が好ましく、3価がより好ましい。最も好ましく用いられる酢酸イリジウムは、Ir(CHCOO)である。
本発明で用いられる芳香族複素環2座配位子は、イリジウム−炭素結合を形成する芳香族複素環2座配位子であり、イリジウム−窒素結合およびイリジウム−炭素結合を形成する芳香族複素環2座配位子、もしくは、イリジウム−炭素結合を2つ形成する芳香族複素環2座配位子であることが好ましい。
また本発明で用いられる芳香族複素環2座配位子は、一般式(1)または一般式(3)で表わされるものが望ましい。
さらに、芳香族複素環2座配位子としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、ベンゾキノリン環、キノキサリン環、イソキノリン環、フェナントリジン環、フェナジン環、アクリジン環、ピラゾ−ル環、イミダゾ−ル環、トリアゾール環、テトラゾール環、イミダゾフェナントリジン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、ピロール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、または、ベンズチアゾール環のいずれかを部分構造として有することが好ましく、中でも、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、ベンゾキノリン環、キノキサリン環、イソキノリン環、フェナントリジン環、フェナジン環、アクリジン環、ピラゾ−ル環、イミダゾ−ル環、トリアゾール環、テトラゾール環、または、イミダゾフェナントリジン環のいずれかを部分構造として有することがより好ましく、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピラゾ−ル環、イミダゾ−ル環、トリアゾール環、または、イミダゾフェナントリジン環のいずれかを部分構造として有することが特に好ましく、ピリジン環、イソキノリン環、ピラゾ−ル環、イミダゾ−ル環、または、トリアゾール環のいずれかを部分構造として有することが最も好ましい。また、当該配位子と酢酸イリジウムとの反応において、当該複素環上の窒素原子とイリジウムとが、イリジウム−窒素結合を形成することが好ましい。
また芳香族複素環2座配位子の別の望ましい形態として、ベンズイミダゾリウム環またはイミダゾリウム環を部分構造として有することが好ましい。また、当該配位子と酢酸イリジウムとの反応において、当該複素環上の炭素原子とイリジウムとが、イリジウム−カルベン結合を形成することが好ましい。
芳香族複素環2座配位子として、より具体的には、2−フェニルピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、3−フェニルイソキノリン誘導体、2−(2−ベンゾチオフェニル)ピリジン誘導体、2−チエニルピリジン誘導体、1−フェニルピラゾール誘導体、1−フェニル−1H−インダゾール誘導体、2−フェニルベンゾチアゾール誘導体、2−フェニルチアゾール誘導体、2−フェニルベンゾオキサゾール誘導体、2−フェニルオキサゾール誘導体、2−フラニルピリジン誘導体、2−(2−ベンゾフラニル)ピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、7,8−ベンゾキノキサリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノキサリン誘導体、ベンゾ[h]−5,6−ジヒドロキノリン誘導体、9−(2−ピリジル)カルバゾール誘導体、1−(2−ピリジル)インドール誘導体、1−(1−ナフチル)イソキノリン誘導体、1−(2−ナフチル)イソキノリン誘導体、2−(2−ナフチル)キノリン誘導体、2−(1−ナフチル)キノリン誘導体、3−(1−ナフチル)イソキノリン誘導体、3−(2−ナフチル)イソキノリン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン誘導体、2−(2−ナフチル)ピリジン誘導体、6−フェニルフェナントリジン誘導体、6−(1−ナフチル)フェナントリジン誘導体、6−(2−ナフチル)フェナントリジン誘導体、ベンゾ[c]アクリジン誘導体、ベンゾ[c]フェナジン誘導体、ジベンゾ[a,c]アクリジン誘導体、ジベンゾ[a,c]フェナジン誘導体、2−フェニルキノキサリン誘導体、2,3−ジフェニルキノキサリン誘導体、2−ベンジルピリジン誘導体、2−フェニルベンゾイミダゾール誘導体、3−フェニルピラゾール誘導体、4−フェニルイミダゾール誘導体、1−フェニルイミダゾール誘導体、4−フェニルトリアゾール誘導体、5−フェニルテトラゾール誘導体、2−アルケニルピリジン誘導体、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール誘導体、イミダゾ[1,2−f]フェナントリジン誘導体、1−フェニルベンズイミダゾリウム塩誘導体、または、1−フェニルイミダゾリウム塩誘導体が好ましく、中でも、2−フェニルピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、3−フェニルイソキノリン誘導体、1−フェニルピラゾール誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、7,8−ベンゾキノキサリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノキサリン誘導体、ベンゾ[h]−5,6−ジヒドロキノリン誘導体、6−フェニルフェナントリジン誘導体、2−フェニルキノキサリン誘導体、2,3−ジフェニルキノキサリン誘導体、2−フェニルベンゾイミダゾール誘導体、3−フェニルピラゾール誘導体、4−フェニルイミダゾール誘導体、1−フェニルイミダゾール誘導体、4−フェニルトリアゾール誘導体、5−フェニルテトラゾール誘導体、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール誘導体、イミダゾ[1,2−f]フェナントリジン誘導体、1−フェニルベンズイミダゾリウム塩誘導体、または、1−フェニルイミダゾリウム塩誘導体がより好ましく、2−フェニルピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、1−フェニルピラゾ−ル誘導体、1−フェニルイミダゾ−ル誘導体、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール誘導体、イミダゾ[1,2−f]フェナントリジン誘導体、1−フェニルベンズイミダゾリウム塩誘導体、または、1−フェニルイミダゾリウム塩誘導体が特に好ましく、2−フェニルピリジン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、1−フェニルピラゾ−ル誘導体、1−フェニルイミダゾ−ル誘導体、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール誘導体、1−フェニルベンズイミダゾリウム塩誘導体、または、1−フェニルイミダゾリウム塩誘導体が最も好ましい。
本発明で用いられる芳香族複素環2座配位子の具体的な構造は、例えば、表1〜表3に示されるとおりである。中でも、一般式(5)〜(13)のいずれかで表わされる構造を有するものが特に好ましい。表1〜表3、一般式(5)〜(13)中の*は、イリジウムとの結合部位である。なお、表3および一般式(13)で表わされる芳香族複素環2座配位子には各々、カウンターアニオン(X)がついている。



表1〜表3、および一般式(5)〜(13)中の、RおよびR〜R70は水素原子または置換基である。置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的にはイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)などが挙げられ、特に好ましい置換基は、シアノ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、またはヘテロ環基である。
本発明によって製造されるイリジウム錯体については中性もしくはイオン性であるが、中性のイリジウム錯体であることが好ましい。
本発明によって製造されるイリジウム錯体は、シクロメタル化イリジウム錯体であり、好ましくはトリスシクロメタル化イリジウム錯体である。
シクロメタル化イリジウム錯体とは、シクロメタル化された配位子を有するイリジウム錯体を意味し、例えば、有機金属化学−基礎と応用−山本明夫著、裳華房、151頁に記載がある。本発明のシクロメタル化イリジウム錯体においては、イリジウムと芳香族複素環2座配位子の間に少なくとも1つのイリジウム−炭素結合が形成される。したがって、本発明のシクロメタル化イリジウム錯体に用いられる芳香族複素環2座配位子は、イリジウムと芳香族複素環2座配位子の間に少なくとも1つのイリジウム−炭素結合を形成し得る配位子である。本発明に用いられる好適な芳香族複素環2座配位子としては、イリジウム−窒素結合およびイリジウム−炭素結合を形成する芳香族複素環2座配位子、および、イリジウム−炭素結合を2つ形成する芳香族複素環2座配位子があげられる。
イリジウム−窒素結合およびイリジウム−炭素結合を形成する芳香族複素環2座配位子を有するシクロメタル化イリジウム錯体は、具体的には、一般式(14)で表わされる部分構造を有することが好ましく、さらに一般式(2)で表わされるトリス体であることが特に好ましい。

(一般式(14)中、Nは窒素原子を表す。Cは炭素原子を表す。Z及びZは、それぞれ独立に、5員環または6員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。形成される環はさらに別の環と縮合環を形成しても良い。Lは単結合または2価の基を表す。Yはそれぞれ窒素原子または炭素原子を表す。Yが窒素原子の時は、Qは炭素原子とYとが単結合で結合していることを表す。Yが炭素原子のときは、Qは炭素原子とYとが2重結合で結合していることを表す。)
シクロメタル化イリジウム錯体の具体例としては、特開2007-224025、特開2006-290891、特開2006-213723、特開2006-111623、特開2006-104201、特開2006-063080、特表2009-541431、特表2009-526071、特表2008-505076、特表2007-513159、特表2007-513158、特表2002-540572、特表2009-544167、特表2009-522228、特表2008-514005、特表2008-504342、特表2007-504272、特表2006-523231、特表2005-516040、WO2010/086089などに記載がある。
イリジウム−炭素結合を2つ形成する芳香族複素環2座配位子を有するシクロメタル化イリジウム錯体としては、シクロメタル化カルベンイリジウム錯体をあげることができる。シクロメタル化カルベンイリジウム錯体とは、イリジウム−カルベン結合を有するシクロメタル化イリジウム錯体を意味する。具体的には、シクロメタル化カルベンイリジウム錯体は、一般式(15)で表わされる部分構造を有することが好ましく、さらに一般式(4)で表わされるトリス体であることが特に好ましい。

(一般式(15)中、Nは窒素原子を表す。Cは炭素原子を表す。Zは5員環または6員環を形成するに必要な非金属原子群を表し、Zは5員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。形成される環はさらに別の環と縮合環を形成しても良い。Lは単結合または2価の基を表す。Yはそれぞれ窒素原子または炭素原子を表す。Yが窒素原子の時は、Qは炭素原子とYとが単結合で結合していることを表す。Yが炭素原子のときは、Qは炭素原子とYとが2重結合で結合していることを表す。)
シクロメタル化カルベンイリジウム錯体の具体例としては、特表2011-500644、特表2011-500648、特表2010-504634、特表2009-532431、特表2009-525299、特表2008-521946、特表2008-510051、特表2007-533774などに記載がある。
以下に一般式(1)〜(4)に記載のZ〜Z、X、Y、Q、および、Lについて説明する。
及びZは、それぞれ独立に、5員環または6員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。形成される環は置換基を有していても良く、またさらに別の環と縮合環を形成しても良い。置換基としては、前記R、R〜R70と同義であり、望ましい範囲も同じである。
及びZは、5員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。形成される環は置換基を有していても良く、またさらに別の環と縮合環を形成しても良い。置換基としては、前記R、R〜R70と同義であり、望ましい範囲も同じである。
が形成する5員環、6員環としては、芳香族または複素芳香族環が好ましく、例えば、キノリン環、ベンゾキノリン環、キノキサリン環、イソキノリン環、フェナントリジン環、フェナジン環、アクリジン環、トリアゾール環、イミダゾフェナントリジン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、フラン環、チオフェン環、ナフタレン環、フルオレン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、および、ベンゼン環が挙げられる。これらのうち、ピロール環、ピリジン環、ナフタレン環、フルオレン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、および、ベンゼン環が好ましく、ナフタレン環、フルオレン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、および、ベンゼン環がより好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
が形成する5員環、6員環としては、複素芳香族環が好ましく、例えば、キノリン環、ベンゾキノリン環、キノキサリン環、イソキノリン環、フェナントリジン環、フェナジン環、アクリジン環、トリアゾール環、イミダゾフェナントリジン環、フタラジン環、キナゾリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、および、ピリダジン環が挙げられる。これらのうち、キノリン環、イソキノリン環、フェナントリジン環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、ピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、ピリジン環およびピリミジン環が好ましく、キノリン環、イソキノリン環、フェナントリジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、1,2,4−トリアゾール環、および、ピリジン環がより好ましく、イソキノリン環、1,2,4−トリアゾール環、および、ピリジン環が特に好ましい。
が形成する5員環としては、複素芳香族環が好ましく、例えば、イミダゾリウム環、トリアゾリウム環、または、ベンゾイミダゾリウム環が挙げられる。これらのうち、イミダゾリウム環、または、ベンゾイミダゾリウム環が好ましく、イミダゾリウム環がより好ましい。
が形成する5員環として、複素環式カルベンを形成することが好ましく、かつ、カルベン炭素でイリジウムと結合を形成することがより好ましい。
はカウンターアニオンを表す。カウンターアニオンとしては特に制限はないが、具体的にはF,Cl,Br,I,BF ,PF ,CO 2−,OH,CCO ,CN,CFSO 、CFCO ,CHCO ,CO,SO 2−,SO 2−,SCN、CHSO ,ClO ,PO 3−,CH,CHCH,NO ,SbF などが挙げられる。この中でも好ましくは、Cl,Br,I,BF ,PF ,CO 2−,OH,CFSO 、CFCO ,CHCO ,SO 2−であり、より好ましくはCl,Br,I,PF ,CO 2−,OHである。
は単結合または2価の基を表す。2価の基としては、例えば、─C(R)(R’)─、─N(R)─、─O─、─P(R) ─および─S─が挙げられる。ここでRは、水素原子または置換基を表し、置換基としては、例えばハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、ニトロ基等を表す。Lとして、好ましくは、単結合または─C(R)(R’) ─、であり、さらに好ましくは、─C(R)(R’) ─であって、RおよびR’が水素原子、脂肪族基、または芳香族基の場合である。
はそれぞれ窒素原子または炭素原子を表す。Yが窒素原子の時は、Qは炭素原子とYとの間の結合が単結合であることを表す。Yが炭素原子のときは、Qは炭素原子とYとの間の結合が2重結合であることを表す。
本発明により製造されるイリジウム錯体については、フェイシャル型とメリジオナル型の異性体が存在するが、どちらの構造でも構わず、またそれらの混合体でも構わない。
また、本発明の製造方法においては、加熱手段は特に限定されない。具体的には、オイルバス、マントルヒーターによる加熱やマイクロ波照射による加熱を利用することができる。
本発明の製造方法は、空気または不活性ガス(窒素、アルゴン等)雰囲気下で行うことができ、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明の製造方法における反応温度はイリジウム錯体の種類によって異なるため特に制限しない。反応温度として好ましくは0℃〜300℃であり、より好ましくは50℃〜250℃であり、特に好ましくは100℃〜200℃であり、最も好ましくは150℃〜200℃である。特にシクロメタル化カルベンイリジウム錯体のケースでは、反応温度として好ましくは0℃〜300℃であり、より好ましくは50℃〜200℃であり、特に好ましくは60℃〜180℃であり、最も好ましくは70℃〜160℃である。
本発明の製造方法における反応時間は、通常1分〜72時間であり、好ましくは15分〜48時間であり、より好ましくは30分〜24時間であり、特に好ましくは1時間〜24時間である。
シクロメタル化カルベンイリジウム錯体の製造方法においては、カルベン配位子を安定化させるため、銀化合物を共存させて行うことが好ましい。このような銀化合物としては、酸化銀や炭酸銀などが挙げられる。またシクロメタル化カルベンイリジウム錯体の製造方法においては、塩基を共存させて行っても良い。このような塩基としては、炭酸塩が好ましい。炭酸塩として具体的には、炭酸カリウムや炭酸ナトリウムが挙げられる。
本発明の製造方法は、通常、常圧で行われるが、必要に応じ加圧下もしくは減圧下で行っても構わない。
本発明の製造方法では、副生する酢酸を反応系中から留去しながら行うのも好ましい。
本発明の製造方法は、無溶媒で行っても良いし、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トリデカン等の飽和脂肪族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、ピリジン、ピコリン等の含窒素芳香族化合物、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、イミダゾリウム塩等のイオン性液体、ジメチルスルホキシド等、種々の有機溶媒が挙げられる。このような溶媒の中でも、アミド類もしくはアルコール類が好ましく、アルコール類がより好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられ、それらを含む混合溶媒を用いることも好ましい。
本発明の製造方法における芳香族複素環配位子の使用量は特に制限はないが、酢酸イリジウムに対し、3〜100倍モルが好ましく、3〜50倍モルがより好ましく、3〜30倍モルが特に好ましく、3〜10倍モルが最も好ましい。
イリジウム原料として3塩化イリジウムを用いる従来の製造方法では、芳香族複素環配位子とイリジウムとが、イリジウム−炭素結合を形成する際に、強酸である塩酸が副生してしまう。その結果、反応溶液が酸性になり脱プロトンが関与する本反応の進行を著しく阻害し、目的とするイリジウム錯体を収率よく得ることができない。一方、本発明の製造方法においては、副生するのは弱酸である酢酸であり、本反応を阻害しないものと本発明者は考えている。
本発明によって得られたイリジウム錯体については、通常の後処理に従って処理した後、必要があれば精製してあるいは精製せずに高純度品とすることができる。後処理の方法としては、例えば、抽出、冷却、水または有機溶媒を添加することによる晶析、反応混合物からの溶媒を留去する操作等を単独あるいは組み合わせて行うことができる。精製の方法としては再結晶、蒸留、昇華あるいはカラムクロマトグラフィー等を単独あるいは組み合わせて行うことができる。
以上、述べてきたように本発明により製造されたイリジウム錯体については、原理的に発光素子特性に悪影響を与えるハロゲン(塩素等)を含まず、該イリジウム錯体を発光素子の発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物層に含有させることで、従来よりも発光効率や耐久性で優れた発光素子を得ることができる。
以下に、本発明によって製造されるイリジウム錯体の代表例を表4および表5に示すが、本発明はこれに限定されるものではない。




次に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
実施例1(化合物(1)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、50mg)、2−フェニルピリジン(157mg)、およびエチレングリコール(10ml)をアルゴン雰囲気下、150℃で15時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−メタノールで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(フェイシャル体)であることを確認した。単離収率は60%であった。
実施例2(化合物(1)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、50mg)、2−フェニルピリジン(209mg)、およびエチレングリコール(10ml)をアルゴン雰囲気下、150℃で46時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−メタノールで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(フェイシャル体)であることを確認した。単離収率は71%であった。
実施例3(化合物(1)の合成、無溶媒合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、300mg)と2−フェニルピリジン(11.26g)をアルゴン雰囲気下、165℃で15時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−メタノールで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(メリジオナル体:フェイシャル体=3:1(モル比))であることを確認した。単離収率は81%であった。
実施例4(化合物(3)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、50mg)、1−フェニルイソキノリン(278mg)、およびエチレングリコール(10ml)をアルゴン雰囲気下、150℃で62時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−メタノールで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(フェイシャル体)であることを確認した。単離収率は60%であった。
実施例5(化合物(3)の合成、無溶媒合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、300mg)と1−フェニルイソキノリン(1g)をアルゴン雰囲気下、170℃で62時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−メタノールで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(メリジオナル体)であることを確認した。単離収率は69%であった。
実施例6(化合物(5)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、50mg)、1,2−ジフェニル−1H−イミダゾール(298mg)、およびエチレングリコール(10ml)をアルゴン雰囲気下、150℃で16時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−ヘキサンで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(フェイシャル体)であることを確認した。単離収率は51%であった。
実施例7(化合物(8)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、50mg)、3,5−ビス(4−ターシャル−ブチルフェニル)−4−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾール(277mg)、およびエチレングリコール(10ml)をアルゴン雰囲気下、150℃で18時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−ヘキサンで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(フェイシャル体)であることを確認した。単離収率は58%であった。
実施例8(化合物(11)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、50mg)、2−(ビフェニル−3−イル)ピリジン(157mg)、およびエチレングリコール(10ml)をアルゴン雰囲気下、180℃で15時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−ヘキサンで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(フェイシャル体)であることを確認した。単離収率は85%であった。
実施例9(化合物(10)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、400mg)、1−フェニル−3−メチルイミダゾリウムイオダイド(1.23g)、酸化銀(I)(994mg)、および2−エトキシエタノール(320ml)をアルゴン雰囲気下、120℃で14時間加熱反応した。反応溶液を室温まで冷却後、セライト層に通してろ過し、ろ液を減圧濃縮した。析出した固体をジクロロメタン−メタノールで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(メリジオナル体:フェイシャル体=1:1(モル比))であることを確認した。単離収率は74%であった。
実施例10(化合物(4)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、100mg)と1−フェニルピラゾール(390.7mg)をアルゴン雰囲気下、190℃で17時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−ヘキサンで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(メリジオナル体:フェイシャル体=1:20(モル比))であることを確認した。単離収率は66%であった。
実施例11(化合物(28)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、100mg)、2−(ナフタレン−1−イル)ピリジン(278.1mg)、およびエチレングリコール(10ml)をアルゴン雰囲気下、150℃で17時間加熱反応した。反応混合物を室温まで冷却後、析出した固体をジクロロメタン−ヘキサンで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(フェイシャル体)であることを確認した。単離収率は67%であった。
実施例12(化合物(13)の合成)
酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、100mg)、ベンゾ[h]キノリン(896.2mg)、およびジグライム(0.5ml)をアルゴン雰囲気下、170℃で2時間加熱反応した。反応終了後にジグライムを減圧留去した。析出した固体をジクロロメタンとヘキサンで洗浄した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(メリジオナル体:フェイシャル体=5:1(モル比))であることを確認した。単離収率は58%であった。
実施例13(化合物(36)の合成)
1−フェニルイソキノリン(278mg)と2−エトキシエタノール(10ml)をアルゴン雰囲気下、140℃付近(オイルバス温度)まで加熱した後、酢酸イリジウム(ChemPur GmbH 製、100mg)を加え、アルゴン雰囲気下、140℃付近(オイルバス温度)で20分間反応させた。室温まで冷却した後に反応溶液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した後に得られる固体をジクロロメタン−ヘキサンで再結晶した。化合物の同定はH−NMRを用いて行い、目的化合物(36)であることを確認した。単離収率は63%であった。
比較例1(化合物(1)の合成)
実施例1の酢酸イリジウムをトリス(2,4−ペンタンジオナト)イリジウム(III)に代えた以外は同様に行ったが、反応は進行せず、目的化合物(1)はほとんど得られなかった。
比較例2(化合物(1)の合成)
実施例1の酢酸イリジウムを3塩化イリジウムn水和物に代えた以外は同様に行ったが、塩素で架橋されたイリジウムダイマーが得られ、目的化合物(1)はほとんど得られなかった。
比較例3(化合物(3)の合成)
実施例3の酢酸イリジウムをトリス(2,4−ペンタンジオナト)イリジウム(III)に代えた以外は同様に行ったが、反応は進行せず、目的化合物(3)はほとんど得られなかった。
比較例4(化合物(3)の合成)
実施例3の酢酸イリジウムを3塩化イリジウムn水和物に代えた以外は同様に行ったが、塩素で架橋されたイリジウムダイマーが得られ、目的化合物(3)はほとんど得られなかった。
以上の結果より、本発明の製造方法を用いると、イリジウム原料として3塩化イリジウムn水和物やトリス(2,4−ペンタンジオナト)イリジウム(III)を用いる従来製造法よりも温和な条件下で、所望のイリジウム錯体を収率よく製造することができる。

Claims (10)

  1. 酢酸イリジウムとイリジウム−炭素結合を形成しうる芳香族複素環2座配位子とを反応させることを特徴とするシクロメタル化イリジウム錯体の製造方法。
  2. 前記イリジウム錯体がトリスシクロメタル化イリジウム錯体であることを特徴とする請求項1に記載のイリジウム錯体の製造方法。
  3. 前記トリスシクロメタル化イリジウム錯体がトリスシクロメタル化カルベンイリジウム錯体であることを特徴とする請求項2に記載のイリジウム錯体の製造方法。
  4. 前記配位子がイリジウム−窒素結合およびイリジウム−炭素結合を形成しうることを特徴とする請求項1または2に記載のイリジウム錯体の製造方法。
  5. 前記配位子がイリジウム−炭素結合を2つ形成しうることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のイリジウム錯体の製造方法。
  6. 酢酸イリジウムと一般式(1)で表わされる芳香族複素環2座配位子とを反応させることを特徴とする一般式(2)で表わされるトリスシクロメタル化イリジウム錯体の製造方法。


    (一般式(1)および一般式(2)中、Nは窒素原子を表す。Cは炭素原子を表す。Z及びZは、それぞれ独立に、5員環または6員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。形成される環はさらに別の環と縮合環を形成しても良い。Lは単結合または2価の基を表す。Yはそれぞれ窒素原子または炭素原子を表す。Yが窒素原子の時は、Qは炭素原子とYとが単結合で結合していることを表す。Yが炭素原子のときは、Qは炭素原子とYとが2重結合で結合していることを表す。)
  7. 酢酸イリジウムと一般式(3)で表わされる芳香族複素環2座配位子とを反応させることを特徴とする一般式(4)で表わされるトリスシクロメタル化カルベンイリジウム錯体の製造方法。


    (一般式(3)および一般式(4)中、Nは窒素原子を表す。Cは炭素原子を表す。Zは、5員環または6員環を形成するに必要な非金属原子群を表し、Z及びZは、5員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。形成される環はさらに別の環と縮合環を形成しても良い。Xはカウンターアニオンを表す。Lは単結合または2価の基を表す。Yはそれぞれ窒素原子または炭素原子を表す。Yが窒素原子の時は、Qは炭素原子とYとが単結合で結合していることを表す。Yが炭素原子のときは、Qは炭素原子とYとが2重結合で結合していることを表す。)
  8. 前記配位子が2−フェニルピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、3−フェニルイソキノリン誘導体、2−(2−ベンゾチオフェニル)ピリジン誘導体、2−チエニルピリジン誘導体、1−フェニルピラゾール誘導体、1−フェニル−1H−インダゾール誘導体、2−フェニルベンゾチアゾール誘導体、2−フェニルチアゾール誘導体、2−フェニルベンゾオキサゾール誘導体、2−フェニルオキサゾール誘導体、2−フラニルピリジン誘導体、2−(2−ベンゾフラニル)ピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、7,8−ベンゾキノキサリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノキサリン誘導体、ベンゾ[h]−5,6−ジヒドロキノリン誘導体、9−(2−ピリジル)カルバゾール誘導体、1−(2−ピリジル)インドール誘導体、1−(1−ナフチル)イソキノリン誘導体、1−(2−ナフチル)イソキノリン誘導体、2−(2−ナフチル)キノリン誘導体、2−(1−ナフチル)キノリン誘導体、3−(1−ナフチル)イソキノリン誘導体、3−(2−ナフチル)イソキノリン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン誘導体、2−(2−ナフチル)ピリジン誘導体、6−フェニルフェナントリジン誘導体、6−(1−ナフチル)フェナントリジン誘導体、6−(2−ナフチル)フェナントリジン誘導体、ベンゾ[c]アクリジン誘導体、ベンゾ[c]フェナジン誘導体、ジベンゾ[a,c]アクリジン誘導体、ジベンゾ[a,c]フェナジン誘導体、2−フェニルキノキサリン誘導体、2,3−ジフェニルキノキサリン誘導体、2−ベンジルピリジン誘導体、2−フェニルベンゾイミダゾール誘導体、3−フェニルピラゾール誘導体、4−フェニルイミダゾール誘導体、1−フェニルイミダゾール誘導体、4−フェニルトリアゾール誘導体、5−フェニルテトラゾール誘導体、2−アルケニルピリジン誘導体、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール誘導体、イミダゾ[1,2−f]フェナントリジン誘導体、1−フェニルベンズイミダゾリウム塩誘導体、または、1−フェニルイミダゾリウム塩誘導体のいずれかであること特徴とする請求項1から7の何れかに記載のイリジウム錯体の製造方法。
  9. 請求項1から8の何れかに記載の方法により製造されたイリジウム錯体からなる発光材料。
  10. 請求項9に記載の発光材料を用いた発光素子。
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