JP2012004426A - 無変調安定化レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度化と安定度の向上を図りながら、国際度量衡委員会(CIPM)の勧告値に沿った無変調レーザ光の出力が可能となる。
【解決手段】レーザ光の周波数が安定化された無変調安定化レーザ装置100において、無変調のレーザ光を発生させるレーザ光源102と、周波数基準となる原子時計106からの出力に同期した周波数間隔frに従い周波数軸上で櫛状に並んだ複数のモード(光周波数コム)を発生させる光周波数コム発生器108と、を備え、光周波数コムのうちの1のスペクトル成分とレーザ光とが混合されることで光ヘテロダインが行われてビート信号が生成され、原子時計106からの出力を計数基準としてビート信号が計数され、計数された値が特定の一定値となるようにレーザ光源102が制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光の周波数が安定化された無変調安定化レーザ装置に係り、特に高精度化と安定度の向上を図りながら、無変調レーザ光の出力が可能な無変調安定化レーザ装置に関する。
従来、レーザ光の周波数が安定化された安定化レーザ装置が提案されている(例えば特許文献1、2)。特許文献1、2では、レーザ光に波長(周波数)変調を掛けることで、例えば、吸収セル内の原子または分子の飽和吸収線近傍を波長(周波数)変動させている。そして、特許文献1、2では、そのときの吸収セルによる光信号の変動を電気信号に変換し同期検波回路で検波することで、波長を固定・安定化している。
特開平4−111485号公報 特開2000−12949号公報
しかしながら、周波数変調されたレーザ光に吸収セルと同期検波回路を用いる方式では、固定される波長(周波数)に偏差が出てしまう。たとえ偏差が出ないようにしても、吸収セルに光を通過させ、吸収線の周波数(位置)を検出する方法で得られる現状の周波数精度(1*10−8〜1*10−12)に限定され、精度や安定度をより向上させることは困難であった。
即ち、特許文献1では、無変調のレーザ光が出力可能とされているが、上述の如く偏差の生ずるおそれや精度向上の困難性などが考えられる。更に、特許文献2ではレーザ光が変調の掛かった状態で出力されている。即ち、特許文献2では、出力されるレーザ光が周波数変調されていることで、瞬時周波数の安定性がない。
本発明は、前記問題点を解消するべくなされたもので、高精度化と安定度の向上を図りながら、無変調レーザ光の出力が可能な無変調安定化レーザ装置を提供することを課題とする。
本願の請求項1に係る発明は、レーザ光の周波数が安定化された無変調安定化レーザ装置において、無変調の前記レーザ光を発生させるレーザ光源と、周波数基準となる原子時計からの出力に同期した周波数間隔に従い周波数軸上で櫛状に並んだ複数のスペクトル成分を発生させる光周波数コム発生器と、を備え、該櫛状に並んだ複数のスペクトル成分のうちの1のスペクトル成分と前記レーザ光とを混合することで光ヘテロダインを行いビート信号を生成し、前記原子時計からの出力を計数基準として該ビート信号を計数し、該計数された値を特定の一定値とするように前記レーザ光源を制御したことにより、前記課題を解決したものである。
本願の請求項2に係る発明は、更に、前記櫛状に並んだ複数のスペクトル成分の拡がる帯域を1オクターブ以上とし、該櫛状に並んだ複数のスペクトル成分から求められるオフセット周波数を前記原子時計からの出力に同期させたものである。
本願の請求項3に係る発明は、前記原子時計を、協定世界時により校正するようにしたものである。
本願の請求項4に係る発明は、前記原子時計を外部に設け、該原子時計からの出力をGPS受信機を介して得るようにしたものである。
本願の請求項5に係る発明は、周波数の異なる前記レーザ光源を複数台備え、前記光周波数コム発生器を兼用としたものである。
本願の請求項6に係る発明は、前記レーザ光源が、ゼーマン効果により複数周波数のレーザ光を発生するようにしたものである。
本発明によれば、高精度化と安定度の向上を図りながら、無変調レーザ光の出力が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る無変調安定化レーザ装置の一例の概略を示す模式図 レーザ光の時間軸における様子で、無変調の場合(A)と変調された場合(B)の模式図 レーザ光の周波数軸における様子で、無変調の場合(A)と変調された場合(B)の模式図 同じく無変調安定化レーザ装置の光周波数コム発生器で発生する周波数軸上における櫛状に等間隔に並んだ複数のスペクトル成分を示す模式図 本発明の第1実施形態に係る無変調安定化レーザ装置の光周波数コム発生器で発生する周波数軸上で櫛状に等間隔に並んだ複数のスペクトル成分とレーザ光とを示す模式図 本発明の第2実施形態に係る無変調安定化レーザ装置の一例の概略を示す模式図 周波数の異なる2つのレーザ光を用いた際の利点を説明する模式図 本発明の第3実施形態に係る無変調安定化レーザ装置の一例の概略を示す模式図
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。
本発明の第1実施形態に係わる無変調安定化レーザ装置について図1〜図5を用いて以下に説明する。
本実施形態の無変調安定化レーザ装置100は、レーザ光の周波数fiが安定化されており、図1に示す如く、レーザ光源102と、ビームスプリッタ(BS)104と、原子時計106と、光周波数コム発生器108と、ビームコンバイナ(BC)110と、光電変換器114と、計数器116と、制御器118とを備える。
前記レーザ光源102は、図2(A)、図3(A)に示すような無変調のレーザ光を発生させる。なお、図2(A)、図3(A)に対比して、変調されたレーザ光の様子を図2(B)、図3(B)に示しておく(図3(B)における符号Fは変調されたレーザ光の占有帯域を概略的に示したものである)。ここで、図2、図3はあくまでも模式図であり、このような波形が直接的に観測されるわけではない。レーザ光源102では、後述する制御器118によりその周波数fiなどが制御される。レーザ光源102としては、レーザ管、半導体レーザ、レーザダイオード励起固体(DPSS)レーザなどを、要求される波長帯域や出射出力などで適宜選択することができる。なお、本実施形態では、レーザ光源102の周波数fiは、国際度量衡委員会(CIPM)の勧告値にすることを目的に制御されている。
前記ビームスプリッタ104は、図1に示す如く、レーザ光源102から出射されたレーザ光を2つに分岐する。ビームスプリッタ104を透過したレーザ光は、無変調安定化レーザ装置100の出力として外部に導かれる。
前記原子時計106は、例えばセシウム(133)などの特定の原子や分子のスペクトルにおける吸収線あるいは輝線を用いた時計であり、周波数基準となり周波数を出力する。原子時計106は、国際原子時(TAI)に同期している協定世界時(UTC)により校正されている。このため、原子時計106は、単体の原子時計の精度(1*10−12〜1*10−13)に比べて、極めて高精度(1*10−15レベル)とされている。原子時計106としては、より精度の高い(1*10−15〜1*10−18)光格子時計などを用いてもよい。なお、協定世界時(UTC)とは、世界各国の原子時計約300台の相互比較結果ならびに数機関の一次周波数標準器の評価結果を元に計算される国際原子時(TAI)に対してうるう秒調節を実施して、世界時(UT1、地球の自転の観測から決められる)との差が0.9秒以内に維持されている時系である(出展;産総研 光周波数コム 2009年7月16日発表 「長さの国家標準」が新方式に -光周波数コム装置を利用し「波長」を高精度化-)。
前記光周波数コム発生器108は、図1に示す如く、原子時計106に直接的に接続されている。光周波数コム発生器108は、原子時計106からの(周波数)出力に同期した周波数間隔frに従い周波数軸上で櫛状に等間隔に並んだ複数のスペクトル成分(モード)を発生させる(図4)。光周波数コム発生器108には、例えばモード周期レーザがあり、時間軸上で超短光パルスを発生させることができる。図4に示す如く、この周波数間隔frのまま周波数がゼロのところまで仮想的に延長されたときのオフセット周波数(櫛状に並んだ複数のスペクトル成分から求められるオフセット周波数)はキャリア・エンベロープ・オフセット周波数fceoと称される。本実施形態では、例えばフォトニック結晶ファイバなどがその構成要素として用いられることで、光周波数コム発生器108による周波数軸上で櫛状に等間隔に並んだ複数のモード(光周波数コムと称する)の拡がる帯域は1オクターブ以上とされている。このため、本実施形態では、例えば低周波帯域のn番目のモードを切り出して2次高調波を発生させ、2n番目のモードとのビート周波数ffをとっている(自己参照系)。即ち、このビート周波数ffは、キャリア・エンベロープ・オフセット周波数fceoとなる。以下の式(1)〜式(3)で、これらの関係を示す。
f(n)=n*fr+fceo (1)
f(2n)=2n*fr+fceo (2)
ff=2*f(n)−f(2n)=fceo (3)
つまり、このビート周波数ff(=fceo)を、原子時計106と同期させている。このため、周波数間隔frとキャリア・エンベロープ・オフセット周波数fceoとは、原子時計106と同じ精度とされ、極めて正確である。即ち、式(4)で示すN番目のモードの周波数f(N)を高精度に制御することができる。
f(N)=N*fr+fceo (4)
光周波数コム発生器108で発生する光周波数コムは、要求されるレーザ光源102(たとえば、国際度量衡委員会の勧告内容)に従い、最適に選択される。光周波数コム発生器108には、固体レーザ(例えばチタンサファイヤレーザ)や光ファイバにエルビウムをドープしたファイバレーザなどが用いられてもよい。
前記ビームコンバイナ110は、図1に示す如く、ビームスプリッタ104で反射分岐されたレーザ光と光周波数コム発生器108で発生した光周波数コムとを混合する。そして、レーザ光と光周波数コムのうちの1のスペクトル成分とで光ヘテロダインを行い電波帯域のビートを生成する。ビートの周波数fbは、図5に示す如く、光周波数コムのうちのレーザ光の周波数fiに一番近いモード(1のスペクトル成分)の周波数f(N)とレーザ光の周波数fiとの差として求めることができる(なお、周波数fb自体は、周波数軸上では周波数0Hzに近いfbHzで観測される)。それは、レーザ光の周波数に一番近いモードで得られるビートの電波強度が一番大きく検出されるからである。
前記光電変換器114は、図1に示す如く、ビームコンバイナ110で混合されて生成されたビートを受信する。そして、光電変換器114は、ビートを電気信号(ビート信号)に変換する。
前記計数器116は、図1に示す如く、光電変換器114に接続され、ビートを計数する。その際に、計数器116は、原子時計106からの出力を計数基準とする。このため、ビート(ビート信号)の周波数fbは、原子時計106の精度で高精度に求められる。
前記制御器118には、図1に示す如く、計数器116で得られたビート信号の計数値と、所望するレーザ光の周波数から計算上求められるビート信号の周波数freqによる値との差分とが入力される。その差分値により、制御器118は、レーザ光源102の周波数fiを変更する。言い換えれば、その差分値が常にゼロとなるように、制御器118は、レーザ光源102を制御する(fb=freq)。即ち、計数器116の出力から制御器118までで、計数器116で計数された値が特定の一定値(周波数freqによる値)となるようにレーザ光源102が制御される。
このように、本実施形態では、吸収セルなどの周波数弁別素子の同期検波回路を用いずに、光周波数コム発生器108と光へテロダインとを組み合わせている。そして、光周波数コム発生器108の周波数間隔fr及びキャリア・エンベロープ・オフセット周波数fceoは、原子時計106の周波数に同期して高精度である。このため、従来の吸収セルなどの周波数弁別素子を用いて同期検波する場合や原子時計を用いずに単に光周波数コム発生器と光へテロダインとを組み合わせた場合とは異なり、光周波数コム発生器108自体が、周波数基準となり高い精度を備えることができる。
同時に、原子時計106に基づく信号で、光へテロダインで生成されるビート(周波数)が計数される。更に、計数された値が特定の一定値(周波数freqによる値)となるように制御される。
ここで、モードの周波数f(N)の次数Nは、周波数間隔frを変化(Δf)させることで、求めることができる。例えば変化周波数Δfのとき、周波数f(N)の周波数変化はN*Δfとなる。したがって、周波数間隔frの変化前後(fb、fb1)におけるビートの周波数差をとることで、式(5)に示す如く、次数Nが求められる。
fb−fb1=N*Δf
N=(fb−fb1)/Δf (5)
したがって、式(4)のモードの周波数f(N)は高精度に把握でき、これにより、式(6)で示されるレーザ光の周波数fiを、自在に定めることができるともに、原子時計106の精度で安定して制御することができる。
fi=fceo+N*fr+fb (6)
また、本実施形態では、電気信号で処理するのは光ヘテロダイン以降である。そこでは同期検波回路や発振器の切換えなどが不要とされているので、構成及び制御を簡単にすることができる。
更に、原子時計106が、協定世界時(UTC)で校正されているので、単体の原子時計の精度に比べても、更に高精度で、安定した周波数とすることができる。結果的には、周波数弁別素子で周波数を固定する場合(1*10−8から1*10−12)に比べて、3桁以上精度を向上させることができる。そして、レーザ光源102と光周波数コム発生器108とを適切に選択することで、国際度量衡委員会(CIPM)が勧告する多くの周波数に適用することができる(たとえば、1.5μm帯、633nm帯、543nm帯、532nm帯など)。
即ち、本実施形態においては、高精度化と安定度の向上を図りながら、国際度量衡委員会(CIPM)の勧告値に沿った無変調レーザ光の出力が可能となる。
本発明について第1実施形態を挙げて説明したが、本発明は第1実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない範囲においての改良並びに設計の変更が可能なことはいうまでもない。
第1実施形態においては、レーザ光源102が1台であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、図6で示す第2実施形態の如く、周波数の異なるレーザ光源202A、202Bが2台備えられ、原子時計206と光周波数コム発生器208が兼用とされていてもよい。
第2実施形態に係わる無変調安定化レーザ装置200では、原子時計206と光周波数コム発生器208とが兼用され、それ以外の構成要素はそれぞれ、第1実施形態の場合の2倍の数とされている。光周波数コム発生器208から出射される光周波数コムは、ビームスプリッタ209Aで分岐され、一方が反射ミラー209Bで反射されて、ビームコンバイナ210Aで、レーザ光源202Aからのレーザ光と混合される。他の一方は、ビームコンバイナ210Bで、レーザ光源202Bからのレーザ光と混合される。これ以降の各構成要素の機能は、第1実施形態と同一なので説明を省略する。
本実施形態において、2波長のレーザ光を用いる理由を以下に説明する。
例えば、第1実施形態で示した1波長のレーザ光の場合に測長用の干渉計を構成した際には、図7(A)に示す如く、波長λの周期内で位置を割り出すことができる。しかし、何番目の波長λの位置なのかが事前に確定していなければ、波長単位でずれた値を間違って測長してしまうこととなる。このため、測長用の干渉計では、前もってブロックゲージの比較測定機(コンパレータ)を用いて測長近似値を出しておいてから測長用の干渉計で測定を行う必要がある。たとえば、波長633nmのレーザ光源を用いた場合には、当該近似値は633nmより高い精度で得ておかなければならい。
これに対して、本実施形態の如く、2波長のレーザ光であれば、図7(B)のように波長の異なるλaとλbを用いると波長の変化によって位置を確定できる範囲Lを大幅に長くすることができる(図7(B)では、図7(A)のλの範囲に比べて、5〜6倍になっている)。このように、本実施形態では、2つの波長のレーザ光を用いることで、たとえば、ブロックゲージの場合であれば、予備測定を簡略化することができる。なお、測長用の干渉計は、ブロックゲージだけでなく様々な測定に用いられるが、どの測定でも2波長化はより精密な測定を可能とする。また、本実施形態では、レーザ光の2波長は自在に独立して定めることができるので、例えば、上記測長用の干渉計では、位置を確定できる範囲Lを自在に設定することができる。なお、このような利点は、2波長だけに限定されず、2波長以上であれば有することができる。
また、第2実施形態においては、原子時計206と光周波数コム発生器208を除いて、それぞれの構成要素が2倍の数とされていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、2波長のレーザ光だけでなく、それ以上の異なる波長のレーザ光を無変調安定化レーザ装置は出力するようにしてもよい。あるいは、図8で示される第3実施形態の如く、レーザ光源302がゼーマン効果により、複数周波数のレーザ光を発生するようにしてもよい。その場合には、レーザ光源302において磁場をかけて、縮退しているレーザ光のスペクトル線を複数のスペクトル線に分裂(ゼーマン分裂)させることができる。このため、第2実施形態の如く構成要素を複数備える必要がなく、複数周波数のレーザ光を出力しても、第1実施形態と同様に構成要素を簡素化できるので、第2実施形態に比べて小型化や低コスト化が促進できる。同時に、一方のレーザ光の周波数を定めると、他のレーザ光の波長は磁場の強さに従い正確に定めることができる。
また、上記実施形態では、光周波数コム発生器に直接的に原子時計が接続されることで、後述のGPS受信機を介する際の、GPS衛星の原子時計の精度、あるいは精度調整による影響を受けずに、無変調安定化レーザ装置の高精度化がなされていたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、原子時計を(GPS衛星などの)無変調安定化レーザ装置の外部に設け、原子時計からの出力を無変調安定化レーザ装置に設けたGPS受信機を介して得るようにしてもよい。この場合には、原子時計を直接的に無変調安定化レーザ装置に設けないので、無変調安定化レーザ装置の小型化はもちろん、なによりも低コスト化が可能である。
また、上記実施形態では、櫛状に並んだ複数のスペクトル成分(光周波数コム)の拡がる帯域は1オクターブ以上とされ、光周波数コムから求められるオフセット周波数(キャリア・エンベロープ・オフセット周波数fceo)が原子時計からの出力に同期していたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、光周波数コムの拡がる帯域は1オクターブより小さくてもよい。その場合でも光周波数コムは原子時計からの出力に同期した周波数間隔で出力されるので、スペクトル間隔の精密さは同等であり、2次高調波を発生させる構成を不要としながらも、相応に本発明の効果を奏することができる。
本発明の無変調安定化レーザ装置は、高精度化と安定度の向上を図りながら無変調レーザ光の出力が可能であるので、長さ原器などを構成することや、長さの基準として距離や直角度などの測長用の干渉計などに広く適用することが可能である。
100、200、300…無変調安定化レーザ装置
102、202A、202B、302…レーザ光源
104、204A、204B、209A、304…BS(ビームスプリッタ)
106、206、306…原子時計
108、208、308…光周波数コム発生器
110、210A、210B、310…BC(ビームコンバイナ)
114、214A、214B、314…光電変換器
116、216A、216B、316…計数器
118、218A、218B、318…制御器
209B…反射ミラー

Claims (6)

  1. レーザ光の周波数が安定化された無変調安定化レーザ装置において、
    無変調の前記レーザ光を発生させるレーザ光源と、周波数基準となる原子時計からの出力に同期した周波数間隔に従い周波数軸上で櫛状に並んだ複数のスペクトル成分を発生させる光周波数コム発生器と、を備え、
    該櫛状に並んだ複数のスペクトル成分のうちの1のスペクトル成分と前記レーザ光とが混合されることで光ヘテロダインが行われてビート信号が生成され、前記原子時計からの出力を計数基準として該ビート信号が計数され、該計数された値が特定の一定値となるように前記レーザ光源が制御されることを特徴とする無変調安定化レーザ装置。
  2. 更に、前記櫛状に並んだ複数のスペクトル成分の拡がる帯域は1オクターブ以上とされ、該櫛状に並んだ複数のスペクトル成分から求められるオフセット周波数は前記原子時計からの出力に同期されていることを特徴とする請求項1に記載の無変調安定化レーザ装置。
  3. 前記原子時計は、協定世界時により校正されていることを特徴とする請求項1または2に記載の無変調安定化レーザ装置。
  4. 前記原子時計は外部に設けられ、該原子時計からの出力はGPS受信機を介して得られることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の無変調安定化レーザ装置。
  5. 周波数の異なる前記レーザ光源が複数台備えられ、前記光周波数コム発生器が兼用とされていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の無変調安定化レーザ装置。
  6. 前記レーザ光源が、ゼーマン効果により複数周波数のレーザ光を発生させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の無変調安定化レーザ装置。
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