JP2012001519A - 組成物 - Google Patents
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- VNDDYXLDABDDFR-UHFFFAOYSA-N OCCOC(c1ccccc1)C1=CCCC=C1 Chemical compound OCCOC(c1ccccc1)C1=CCCC=C1 VNDDYXLDABDDFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Abstract
【解決手段】
1)下記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)美白成分を含有することを特徴とする組成物を提供することにより、上記課題を解決する。
【化1】
(1)
[式中、Aは、無置換又は置換基を有するアリ−ル基及び/又は無置換又は置換基を有する複素芳香族環よりなる群よりそれぞれ独立に選ばれるジ又はトリ芳香族メチル基を表し、Bは、Aとの結合部位が複素原子である、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい環状又は非環状の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。]
【選択図】なし
Description
<1> 1)下記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)美白成分を含有することを特徴とする、組成物。
[式中、Aは、無置換又は置換基を有するアリ−ル基及び/又は無置換又は置換基を有する複素芳香族環よりなる群からそれぞれ独立に選ばれるジ又はトリ芳香族メチル基を表し、Bは、Aとの結合部位が複素原子である、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい環状又は非環状の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。]
[式中、Aは、無置換又は置換基を有するアリ−ル基よりなる群からそれぞれ独立に選ばれるジ又はトリアリ−ルメチル基を表し、Bは、Aとの結合部位が複素原子である、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい環状又は非環状の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。]
[式中、Aは、無置換又は置換基を有するアリ−ル基よりなる群からそれぞれ独立に選ばれるジ又はトリアリ−ルメチル基を表し、Xは、窒素原子又はNH基を表し、R1は、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子で置換されていてもよい炭素数3〜8の環状脂肪族炭化水素基を表し、前記の環状脂肪族炭化水素基の環は、R1のもう一方の末端がXに再び結合して形成される環も包含する。]
[式中、Aは、無置換又は置換基を有するアリ−ル基よりなる群からそれぞれ独立に選ばれるジ又はトリアリ−ルメチル基を表し、Xは、酸素原子を表し、R2は、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子に置換されていてもよい炭素数1〜8の脂肪族炭化水素を表す。]
[式中、Aは、無置換又は置換基を有するアリ−ル基よりなる群からそれぞれ独立に選ばれるジ又はトリアリ−ルメチル基を表し、Xは、窒素原子を表し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子に置換されていてもよい炭素数1〜8の脂肪族炭化水素を表す。]
[式中、Aは、無置換又は置換基を有するアリ−ル基よりなる群からそれぞれ独立に選ばれるジ又はトリアリ−ルメチル基を表し、Xは、窒素原子又はNH基を表し、R5は、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子で置換されていてもよい炭素数3〜8の芳香族炭化水素基を表し、前記の芳香族炭化水素基の環は、R5のもう一方の末端がXに再び結合して形成される環も包含する。]
<9> 前記美白成分が、メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤よりなる群から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする、<1>〜<8>の何れか一項に記載の組成物。
<10> 前記メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤から選択されるものは、次の何れかであることを特徴とする、<1>〜<9>に記載の組成物。
(メラニン産生抑制剤):4−アルキルレゾルシノ−ル及び/又はそれらの塩、アスコルビン酸誘導体及び/又はそれらの塩、ハイドロキノン誘導体及び/又はそれらの塩、トラネキサム酸誘導体及び/又はそれらの誘導体、ビタミンE誘導体及び/又はそれらの塩、パンテテイン−S−スルホン酸及び/又はその塩
(α−MSH抑制剤):マメ科クララ属クララより得られる植物抽出物
(メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤):メチルオフィオポゴナノンB、ソフォラフラバノンA、キク科セイヨウノコギリソウより得られる植物抽出物、ユリ科バクモンドウより得られる植物抽出物
(プロトンポンプ阻害剤):シソ科タチジャコウソウ属タイムより得られる植物抽物、マメ科クララ属クララより得られる植物抽出物、ショウガ科ショウガ属ショウガより得られる植物抽出物、サイトイモ科ショウブ属ショウブより得られる植物抽出物、ウリ科ヘチマ属ヘチマより得られる植物抽出物、ユキノシタ科アジサイ属アマチャより得られる植物抽出物、サルノコシカケ科マツホド菌核ブクリョウより得られる植物抽出物、マメ科ハギ属キハギより得られる植物抽出物、マメ科ハギ属トウクサハギより得られる植物抽出物
<11> 前記美白成分が、組成物全量に対し、0.000001質量%〜15質量%含有することを特徴とする、<1>〜<11>の何れか一項に記載の組成物。
<12> 化粧料(但し、医薬部外品を含む)であることを特徴とする、<1>〜<11>の何れか一項に記載の組成物。
<13> 美白用であることを特徴とする、<1>〜<12>の何れか一項に記載の組成物。
<14> 紫外線暴露による色素沈着に対する予防又は改善用であることを特徴とする、<1>〜<13>の何れか一項に記載の組成物。
<15> メラニン過剰輸送により生じる角化細胞の細胞不活性かが関与する色素沈着異常の予防又は改善用であることを特徴とする、<1>〜<14>に記載の組成物。
<16> 皮膚外用剤であることを特徴とする、<1>〜<15>の何れか一項に記載の組成物。
<17> 1)前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)美白成分を含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
<18> 前記一般式(1)に表される化合物が、1−(ジフェニルメチル)イミダゾ−ル(化合物1)、1−(トリフェニルメチル)イミダゾ−ル(化合物2)、2−[(ジフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル(化合物3)、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル(化合物4)、2−[(ジフェニルメチル)アミノ]エタノ−ル(化合物5)、2−[(トリフェニルメチル)アミノ]エタノ−ル(化合物6)、2−[(ジフェニルメチル)オキシ]エチルアミン(化合物7)、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エチルアミン(化合物8)、1−(ジフェニルメチル)ピロリジン(化合物9)、1−(トリフェニルメチル)ピロリジン(化合物10)、1−(ジフェニルメチル)ピペリジン(化合物11)、1−(トリフェニルメチル)ピペリジン(化合物12)及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする、<17>に記載の皮膚外用剤。
<19> 前記美白成分が、メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤よりなる群から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする、<17>又は<18>に記載の皮膚外用剤。
<20> 前記メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤よりなる群から選択されるものは、次の何れかであることを特徴とする、<17>〜<19>の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
(メラニン産生抑制剤):4−アルキルレゾルシノ−ル及び/又はそれらの塩、アスコルビン酸誘導体及び/又はそれらの塩、ハイドロキノン誘導体及び/又はそれらの塩、トラネキサム酸誘導体及び/又はそれらの誘導体、ビタミンE誘導体及び/又はそれらの塩、パンテテイン−S−スルホン酸及び/又はその塩
(α−MSH抑制剤):マメ科クララ属クララより得られる植物抽出物
(メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤):メチルオフィオポゴナノンB、ソフォラフラバノンA、キク科セイヨウノコギリソウより得られる植物抽出物、ユリ科バクモンドウより得られる植物抽出物
(プロトンポンプ阻害剤):シソ科タチジャコウソウ属タイムより得られる植物抽物、マメ科クララ属クララより得られる植物抽出物、ショウガ科ショウガ属ショウガより得られる植物抽出物、サイトイモ科ショウブ属ショウブより得られる植物抽出物、ウリ科ヘチマ属ヘチマより得られる植物抽出物、ユキノシタ科アジサイ属アマチャより得られる植物抽出物、サルノコシカケ科マツホド菌核ブクリョウより得られる植物抽出物、マメ科ハギ属キハギより得られる植物抽出物、マメ科ハギ属トウクサハギより得られる植物抽出物
<21> 水中油乳化剤形であることを特徴とする、<17>〜<20>の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
<22> 更に、好ましい製剤成分を含有することを特徴とする、<17>〜<21>の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
本発明の組成物は、1)前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)美白成分とを含有することを特徴とする。本発明の前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩は、後述する美白成分、具体的には、メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤よりなる群から選択される1種又は2種以上の美白成分と共に組成物に含有させることにより、美白効果を増強する作用を有する。本発明における美白効果を増強する作用とは、具体的には、紫外線暴露などによる色素沈着に対する予防又は改善効果を増強する作用、さらに好ましくは、過剰及び/又は慢性的なメラニン産生亢進によるケラチノサイトへのメラニン過剰輸送、蓄積及び排出遅延などにより生じる治り難いしみ又はくすみ、重層剥離等の肌荒れを伴う色素沈着に対する予防又は改善効果を増強する作用を意味する。本発明の前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩は、後述する美白成分と共に組成物中に含有させることにより美白効果を増強させる成分であれば特段の限定なく適応することが出来る。
前記Bは、Aとの結合部位が複素原子である、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい環状又は非環状の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、具体例を挙げれば、水酸基、アミノ基、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい炭素数3〜8の環状脂肪族炭化水素基を有するモノ又はジ置換アミノ基、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい炭素数3〜8の環状脂肪族炭化水素基を有するアルキルオキシ基、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい炭素数1〜8、より好ましくは、炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を有するモノ又はジ置換アミノ基、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい炭素数1〜8、より好ましくは、炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を有するアルキルオキシ基、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい炭素数3〜8の芳香族炭化水素基を有するモノ又はジ置換アミノ基、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい炭素数3〜8の芳香族炭化水素基を有するアルキルオキシ基を表す。尚、前記Bが、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい炭素数3〜8の環状脂肪族炭化水素基を有するジ置換アミノ基、又は、水素原子又は炭素原子が複素原子により置換されていてもよい炭素数3〜8の芳香族炭化水素基を有するジ置換アミノ基を表す場合には、環状脂肪族炭化水素基又は芳香族基の環に、AとBとの接合部位の複素原子が含まれた構造も包含する。
前記一般式(1)に表される化合物の内、より好ましいものとしては、前記一般式(2)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が好適に例示出来、さらに好ましいものとしては、前記一般式(3)〜(6)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が好適に例示出来る。前記一般式(1)に表される化合物の内、前記一般式(2)〜(6)に表される化合物に含まれない化合物を具体的に例示すれば、1−[フェニル(ピリジル)メチル]イミダゾ−ル、1−(ジピリジルメチル)イミダゾ−ル、1−[ジフェニル(ピリジル)メチル]イミダゾ−ル、1−[(ジピリジル)フェニルメチル]イミダゾ−ル、1−(トリピリジルメチル)イミダゾ−ル、2−{[フェニル(ピリジル)メチル]オキシ}エタノ−ル、2−[(ジピリジルメチル)オキシ]エタノ−ル、2−{[ジフェニル(ピリジル)メチル]オキシ}エタノ−ル、2−{[ジピリジル(フェニル)メチル]オキシ}エタノ−ル、2−[(トリピリジルメチル)オキシ]エタノ−ル、2−{[フェニル(ピリジル)メチル]アミノ}エタノ−ル、2−[(ジピリジルメチル)アミノ]エタノ−ル、2−{[ジフェニル(ピリジル)メチル]アミノ}エタノ−ル、2−{[ジピリジル(フェニル)メチル]アミノ}エタノ−ル、2−[(トリピリジルメチル)アミノ]エタノ−ル、2−{[フェニル(ピリジル)メチル]オキシ}エチルアミン、2−[(ジピリジルメチル)オキシ]エチルアミン、2−{[ジフェニル(ピリジル)メチル]オキシ}エチルアミン、2−{[ジピリジル(フェニル)メチル]オキシ}エチルアミン、2−[(トリピリジルメチル)オキシ]エチルアミン、1−[フェニル(ピリジル)メチル]ピロリジン、1−ジピリジルメチルピロリジン、1−[ジフェニル(ピリジル)メチル]ピロリジン、1−[(ジピリジル)フェニルメチル]ピロリジン、1−(トリピリジルメチル)ピロリジン、1−[フェニル(ピリジル)メチル]ピペリジン、1−ジピリジルメチルピペリジン、1−[ジフェニル(ピリジル)メチル]ピペリジン、1−[(ジピリジル)フェニルメチル]ピペリジン、1−(トリピリジルメチル)ピペリジン及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩等が好適に例示出来る。また、前記一般式(1)に表される化合物の内、好ましいものを具体的に例示すれば、1−(ジフェニルメチル)イミダゾ−ル(化合物1)、1−(トリフェニルメチル)イミダゾ−ル(化合物2)、2−[(ジフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル(化合物3)、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル(化合物4)、2−[(ジフェニルメチル)アミノ]エタノ−ル(化合物5)、2−[(トリフェニルメチル)アミノ]エタノ−ル(化合物6)、2−[(ジフェニルメチル)オキシ]エチルアミン(化合物7)、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エチルアミン(化合物8)、1−(ジフェニルメチル)ピロリジン(化合物9)、1−(トリフェニルメチル)ピロリジン(化合物10)、1−(ジフェニルメチル)ピペリジン(化合物11)、1−(トリフェニルメチル)ピペリジン(化合物12)及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が好適に例示出来る。かかる化合物は、後述する美白成分と共に組成物中に含有させることにより、美白成分が有する効果を増強し、優れた美白作用を発揮する。また、かかる化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩は、優れた安全性、安定性を有し、組成物に安定、且つ、安全に含有させることが出来る。
前記R1は、水素原子、水素原子又は炭素原子が複素原子で置換されていてもよい炭素数3〜8の環状脂肪族炭化水素基を表し、前記環状脂肪族炭化水素基の環は、R1のもう一方の末端がXに再び結合して形成された環も包含する。前記R1に関し、好ましいものを具体的に例示すれば、N−シクロプロピル基、N−シクロブチル基、N−シクロペンチル基、N−シクロヘキシル基、N−シクロヘプチル基、N−シクロオクチル基、スクシンイミド基が好適に例示出来る。また、環状脂肪族炭化水素基の環が、R1のもう一方の末端がXに再び結合し形成された環構造を有する置換基(前記X部分を含む)としては、ピロリジノ基、メチルピロリジノ基、エチルピロリジノ基、プロピルピロリジノ基、メトキシピロリジノ基、エトキシピロリジノ基、プロピルオキシピロリジノ基、ヒドロキシピロリジノ基、アミノピロリジノ基、N−メチルピロリジノ基、N−エチルピロリジノ基、N−プロピルピロリジノ基、N,N−ジメチルピロリジノ基、N,N−ジエチルピロリジノ基、N,N−ジプロピルピロリジノ基、フルオロピロリジノ基、ジフルオロピロリジノ基、トリフルオロメチルピロリジノ基、クロロピロリジノ基、ピペリジル基、メチルピペリジル基、エチルピペリジル基、プロピルピペリジル基、メトキシピペリジル基、エトキシピペリジル基、プロピルオキシピペリジル基、ヒドロキシピペリジル基、アミノピペリジル基、N−メチルピペリジル基、N−エチルピペリジル基、N−プロピルピペリジル基、N,N−ジメチルピペリジル基、N,N−ジエチルピペリジル基、N,N−ジプロピルピペリジル基、フルオロピペリジル基、ジフルオロピペリジル基、トリフルオロメチルピペリジル基、クロロピペリジル基、ピペラジノ基、メチルピペラジノ基、エチルピペラジノ基、プロピルピペラジノ基、メトキシピペラジノ基、エトキシピペラジノ基、プロピルオキシピペラジノ基、ヒドロキシピペラジノ基、アミノピペラジノ基、N−メチルピペラジノ基、N−エチルピペラジノ基、N−プロピルピペラジノ基、N,N−ジメチルピペラジノ基、N,N−ジエチルピペラジノ基、N,N−ジプロピルピペラジノ基、フルオロピペラジノ基、ジフルオロピペラジノ基、トリフルオロメチルピペラジノ基、クロロピペラジノ基、モルホリノ基、メチルモルホリノ基、エチルモルホリノ基、プロピルモルホリノ基、メトキシモルホリノ基、エトキシモルホリノ基、プロピルオキシモルホリノ基、ヒドロキシモルホリノ基、アミノモルホリノ基、N−メチルモルホリノ基、N−エチルモルホリノ基、N−プロピルモルホリノ基、N,N−ジメチルモルホリノ基、N,N−ジエチルモルホリノ基、N,N−ジプロピルモルホリノ基、フルオロモルホリノ基、ジフルオロモルホリノ基、トリフルオロメチルモルホリノ基、クロロモルホリノ基等が好適に例示出来、より好ましくは、ピロリジル基、ピペリジル基、ピペラジル基、モルホリノ基等が好適に例示出来、より好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基が好適に例示出来る。前記一般式(3)に表される化合物の内、好ましいものを具体的に例示すれば、N−(ジフェニルメチル)スクシンイミド、N−[(メチルフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[ビス(メチルフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[(エチルフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[ビス(エチルフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[(メトキシフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[ビス(メトキシフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[(エトキシフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[ビス(エトキシフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[(フルオロフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[ビス(フルオロフェニル)メチル]スクシンイミド、N−(トリフェニルメチル)スクシンイミド、N−[ジフェニル(メチルフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ビス(メチルフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[トリス(メチルフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ジフェニル(エチルフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ビス(エチルフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[トリス(エチルフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ジフェニル(メトキシフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ビス(メトキシフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[トリス(メトキシフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ジフェニル(エトキシフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ビス(エトキシフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[トリス(エトキシフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ジフェニル(フルオロフェニル)メチル]スクシンイミド、N−[ビス(フルオロフェニル)フェニルメチル]スクシンイミド、N−[トリス(フルオロフェニル)メチル]スクシンイミド、1−(ジフェニルメチル)ピロリジン(化合物9)、1−[(メチルフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(メチルフェニル)メチル]ピロリジン、1−[(エチルフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(エチルフェニル)メチル]ピロリジン、1−[(メトキシフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(メトキシフェニル)メチル]ピロリジン、1−[(エチルフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(エチルフェニル)メチル]ピロリジン、1−[(ヒドロキシフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(ヒドロキシフェニル)メチル]ピロリジン、1−[(アミノフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(アミノフェニル)メチル]ピロリジン、1−[(フルオロフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(フルオロフェニル)メチル]ピロリジン、1−[(クロロフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(クロロフェニル)メチル]ピロリジン、1−(トリフェニルメチル)ピロリジン(化合物10)、1−[ジフェニル(メチルフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ビス(メチルフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[トリス(メチルフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ジフェニル(エチルフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ビス(エチルフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[トリス(エチルフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ジフェニル(メトキシフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ビス(メトキシフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[トリス(メトキシフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ジフェニル(エトキシフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ビス(エトキシフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[トリス(エトキシフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ジフェニル(ヒドロキシフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ビス(ヒドロキシフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[トリス(ヒドロキシフェニル)メチル]ピロリジン、1−[(アミノフェニル)ジフェニルメチル]ピロリジン、1−[ビス(アミノフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[トリス(アミノフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ジフェニル(フルオロフェニル)メチル]ピロリジン、1−[ビス(フルオロフェニル)フェニルメチル]ピロリジン、1−[トリス(フルオロフェニル)メチル]ピロリジン、1−(ジフェニルメチル)ピペリジン(化合物11)、1−[(メチルフェニル)フェニルメチル]ピぺリジン、1−[ビス(メチルフェニル)メチル]ピぺリジン、1−[(エチルフェニル)フェニルメチル]ピぺリジン、1−[ビス(エチルフェニル)メチル]ピぺリジン、1−[(メトキシフェニル)フェニルメチル]ピぺリジン、1−[ビス(メトキシフェニル)メチル]ピぺリジン、1−[(エチルフェニル)フェニルメチル]ピぺリジン、1−[ビス(エチルフェニル)メチル]ピぺリジン、1−[(ヒドロキシフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[ビス(ヒドロキシフェニル)メチル]ピペリジン、1−[(アミノフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[ビス(アミノフェニル)メチル]ピペリジン、1−[(フルオロフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[ビス(フルオロフェニル)メチル]ピペリジン、1−[(クロロフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[ビス(クロロフェニル)メチル]ピペリジン、1−(トリフェニルメチル)ピペリジン(化合物12)、1−[ジフェニル(メチルフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ビス(メチルフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[トリス(メチルフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ジフェニル(エチルフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ビス(エチルフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[トリス(エチルフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ジフェニル(メトキシフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ビス(メトキシフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[トリス(メトキシフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ジフェニル(エトキシフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ビス(エトキシフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[トリス(エトキシフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ジフェニル(ヒドロキシフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ビス(ヒドロキシフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[トリス(ヒドロキシフェニル)メチル]ピペリジン、1−[(アミノフェニル)ジフェニルメチル]ピペリジン、1−[ビス(アミノフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[トリス(アミノフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ジフェニル(フルオロフェニル)メチル]ピペリジン、1−[ビス(フルオロフェニル)フェニルメチル]ピペリジン、1−[トリス(フルオロフェニル)メチル]ピペリジン、1−(ジフェニルメチル)モルホリン、1−[(メチルフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(メチルフェニル)メチル]モルホリン、1−[(エチルフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(エチルフェニル)メチル]モルホリン、1−[(メトキシフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(メトキシフェニル)メチル]モルホリン、1−[(エチルフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(エチルフェニル)メチル]モルホリン、1−[(ヒドロキシフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(ヒドロキシフェニル)メチル]モルホリン、1−[(アミノフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(アミノフェニル)メチル]モルホリン、1−[(フルオロフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(フルオロフェニル)メチル]モルホリン、1−[(クロロフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(クロロフェニル)メチル]モルホリン、1−(トリフェニルメチル)モルホリン、1−[ジフェニル(メチルフェニル)メチル]モルホリン、1−[ビス(メチルフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[トリス(メチルフェニル)メチル]モルホリン、1−[ジフェニル(エチルフェニル)メチル]モルホリン、1−[ビス(エチルフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[トリス(エチルフェニル)メチル]モルホリン、1−[ジフェニル(メトキシフェニル)メチル]モルホリン、1−[ビス(メトキシフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[トリス(メトキシフェニル)メチル]モルホリン、1−[ジフェニル(エトキシフェニル)メチル]モルホリン、1−[ビス(エトキシフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[トリス(エトキシフェニル)メチル]モルホリン、1−[ジフェニル(ヒドロキシフェニル)メチル]モルホリン、1−[ビス(ヒドロキシフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[トリス(ヒドロキシフェニル)メチル]モルホリン、1−[(アミノフェニル)ジフェニルメチル]モルホリン、1−[ビス(アミノフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[トリス(アミノフェニル)メチル]モルホリン、1−[ジフェニル(フルオロフェニル)メチル]モルホリン、1−[ビス(フルオロフェニル)フェニルメチル]モルホリン、1−[トリス(フルオロフェニル)メチル]モルホリン及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が好適に例示出来、より好ましいものとしては、1−(ジフェニルメチル)ピロリジン(化合物9)、1−(トリフェニルメチル)ピロリジン(化合物10)、1−(ジフェニルメチル)ピペリジン(化合物11)、1−(トリフェ
ニルメチル)ピペリジン(化合物12)及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が好適に例示出来る。かかる化合物は、後述する美白成分と共に組成物中に含有させることにより、美白成分が有する効果を増強し、優れた美白作用を発揮する。また、かかる化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩は、優れた安全性、安定性を有し、組成物に安定、且つ、安全に含有させることが出来る。
化合物1及び化合物2は、特開昭53−16879号公報に記載された方法に従い合成した。尚、化合物2は、和光純薬工業株式会社より試薬として購入することも出来る。
エチレングリコ−ル(3.10g、49.9mmol)(和光純薬)及びトリフェニルクロロメタン(1.39g、49.9mmol)(和光純薬)をピリジン(6mL)(和光純薬)に溶解し、45℃に加温し、2時間撹拌した。反応液に水(50mL)を注ぎ、トルエン(和光純薬)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリム(和光純薬)で乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(クロロホルム(和光純薬):メタノ−ル(和光純薬)=9:1)にて精製し、化合物4(収量0.37g、収率24%)を得た。また、トリフェニルクロロメタンの代わりにジフェニルクロロメタンを使用し同様の操作を行うことにより、化合物3を得ることが出来る。
mp.103−106℃
1H-HMR(CDCl3):δ3.26(t、J=4.5Hz、2H)、3.75(t、J=4.5Hz、2H)、7.23−7.54(m、15H).
IR(cm-1): 3337、1448、1093、1061.
トリフェニルクロロメタン(1.00g、3.58mmol)(和光純薬)及びアミノエタノール(2.00g、32.7mmol)をアセトニトリル(5mL)に溶解し、室温にて一晩撹拌した。反応液に水(100mL)を注ぎ、析出物を吸引濾過後、乾燥した。固形物をエタノール(和光純薬)及び水混合溶媒系にて再結晶することにより化合物6(収量0.43g、収率39%)を得た。また、トリフェニルクロロメタンの代わりにジフェニルクロロメタンを使用し同様の操作を行うことにより、化合物5を得ることが出来る。
mp.94−97℃
1H-NMR(d6−DMSO):δ2.07(t、J=6.0Hz、2H)、3.51(t、J=6.0Hz、2H)、7.15−7.42(m、15H).
IR(cm-1): 3244、1488、1442、1025.
トリフェニルクロロメタン(1.00g、3.58mmol)(和光純薬)及び塩酸エタノ−ルアミン(1.00g、10.3mmol)(和光純薬)をピリジン(4mL)に溶解し、室温にて3日間撹拌した。反応液に水(200mL)を注ぎ、析出物を吸引濾過した。固形物をジエチルエ−テルに縣濁し、3(N)塩酸(和光純薬)を加え、室温にて15分間撹拌した後、不溶物を吸引濾過した。不溶物を酢酸エチル(和光純薬)及び飽和炭酸水素ナトリウム(和光純薬)水溶液の混合溶液に溶解し、振とう後、有機層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウム(和光純薬)にて乾燥した後、吸引濾過、減圧濃縮し、化合物8(収量0.31g、収率28%)を得た。また、トリフェニルクロロメタンの代わりにジフェニルクロロメタンを使用し同様の操作を行うことにより、化合物7を得ることが出来る。
mp.87−89℃.
1H−NMR(CDCl3):δ2.88(t、J=5.1Hz、2H)、3.14(t、J=5.1Hz、2H)、7.24−7.51(m、15H).
IR(cm-1): 3378、1594、1448、1054.
クロロジフェニルメタン(0.50g、2.47mmol)(和光純薬)、ピロリジン(0.53g、7.45mmol)(東京化成)及びヨウ化カリウム(0.10g、0.60mmol)(和光純薬)をアセトニトリル(20mL)(和光純薬)に加え、2時間還流した。室温まで放却した後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム(和光純薬)水溶液を加え、酢酸エチル(和光純薬)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム(和光純薬)にて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒、クロロホルム(和光純薬):メタノール(和光純薬)=99:1)付し、化合物9(収量0.36g、収率61%)を得た。
mp. 69−72℃
1H−NMR(CDCl3):δ1.73−1.79(m、4H)、2.40−2.44(m、4H)、4.15(s、1H)、7.12−7.47(m、10H).
IR(cm-1):2793、1452、703.
ピロリジン(0.26g、3.66mmol)(和光純薬)、トリフェニルクロロメタン(1.02g、3.66mmol)(和光純薬)及び炭酸カリウム(0.51g, 3.66mmol)(和光純薬)をアセトニトリル(30mL)(和光純薬)に加え、5時間還流した。反応液に、飽和炭酸水素ナトリウム(和光純薬)水溶液を加え、酢酸エチル(和光純薬)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム(和光純薬)にて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒n−ヘキサン(和光純薬):酢酸エチル(和光純薬)=9:1)に付し、化合物10(収量0.45g、収率80%)を得た。
mp.127−129℃
1H−NMR(CDCl3):δ1.53−1.65(m、4H)、2.00−2.30(m、4H)、7.11−7.28(m、5H)、7.48−7.52(m、10H).
IR(cm-1):2961、2819、1486、1448、711.
ピペリジン(1.50g、17.6mmol)(和光純薬)、トリフェニルクロロメタン(5.40g、19.4mmol)(和光純薬)及び炭酸カリウム(2.68g、19.4mmol)(和光純薬)をアセトニトリル(30mL)(和光純薬)に加え、5時間還流した。反応液に、飽和炭酸水素ナトリウム(和光純薬)水溶液を加え、酢酸エチル(和光純薬)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム(和光純薬)にて乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた粗精製物をクロロホルム(和光純薬)及びn−ヘキサン(和光純薬)の混合溶媒を用いて再結晶し、化合物12(収量1.80g、収率31%)を得た。また、トリフェニルクロロメタンの代わりにジフェニルクロロメタンを使用し同様の操作を行うことにより、化合物11を得ることが出来る。
mp.156−158℃
1H−NMR(CDCl3):δ0.70−3.50(m、10H)、7.14−7.80(m、15H).
IR(cm-1):2923、1485、1448、708.
本発明の組成物は、1)前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)美白成分を含有することを特徴とする。本発明の美白成分としては、美白作用を有する成分であれば、特段の限定なく適応することが出来、具体例を挙げれば、メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトデンドライト伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤等が好適に例示出来る。本発明の美白成分は、それ自身に美白作用が存するのみならず、前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と共に組成物に含有させることにより、紫外線暴露による色素沈着に対する予防又は改善効果の増強作用、取り分け、ケラチノサイトの細胞機能低下により生じる治り難いしみ、くすみ、肌荒れ症状を伴う色素沈着に対する予防又は改善効果への増強効果に優れる。この様な、ケラチノサイトの細胞機能低下が関与する色素沈着による皮膚症状の悪化が生じている人においては、角層標本を作製した場合には、有核細胞の出現率が平均に比べ高く、皮膚の重層剥離等の皮膚症状が観察される。本発明の組成物は、前記の皮膚症状を呈する人を対象に使用することが、特に好ましいため、角層標本の作製による有核細胞の出現率、皮膚の重層剥離等の皮膚症状の観察による症状を指標とし、投与する対象を設定することが好ましい。また、前記美白成分としては、単純な化学物質、又は、当該化合物を含有する植物由来の抽出物等の形態が好適に例示出来る。ここで、植物由来の抽出物とは、植物抽出物自体、植物抽出物を分画、精製した分画、植物抽出物乃至は分画、精製物の溶媒除去物の総称を意味する。かかる美白成分を前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と共に組成物に含有させる場合には、前記美白成分よりなる群から選ばれる美白成分を唯1種のみを含有させることも出来るし、2種以上を組み合わせて含有させることも出来る。
本発明の組成物は、1)前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)美白成分を含有することを特徴とする。本発明の前記一般式(1)に表される化合物、その異性体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩は、前記の美白成分と共に組成物に含有させることにより、紫外線暴露による色素沈着の予防又は改善作用の増強効果、取り分け、メラニンの過剰輸送、蓄積及び排出遅延などによるケラチノサイトの細胞機能低下が関与する治り難いしみ、くすみ、肌荒れ症状を伴う色素沈着に対する予防又は改善作用の増強効果を発揮する。この様な色素沈着の予防又は改善作用の増強効果は、前記一般式(1)に表される化合物及び/又は薬理学的に許容される塩と、美白成分との美白作用における薬理学的な相加又は相乗作用に加え、標的部位への美白成分の送達効率、皮膚貯留又は透過性等を向上させる作用、更には、前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩又は美白成分が有する薬理活性によるものと考えられる。また、前記の紫外線暴露により色素沈着が生じている人においては、同時に、メラノサイトにおけるメラニンの過剰産生、並びに、ケラチノサイトへのメラニンの過剰移送によるケラチノサイトの細胞不活性化、タ−ンオ−バ−遅延等のダメ−ジによる肌症状の悪化が生じていることが観察されることが多い。本発明の組成物は、色素沈着に対する予防又は改善作用に加え、メラニンの過剰輸送、蓄積及び排出遅延などの現象に起因する治り難いしみ、くすみ、肌荒れ症状を呈する人を対象に使用されることが好ましい。この様な肌症状を有する人を観察した場合には、有核細胞の増加、重層剥離等の現象が観察されるため、これらを指標とし使用する対象を絞り込むことも有効である。
表1及び表2に示す処方に従って、本発明の組成物(皮膚外用剤)を作製した。即ち、イ、ロ及びハの成分を80℃に加熱し、ロにハを攪拌しながら徐々に加え中和した後、イを徐々に攪拌しながら加え、ホモミキサ−により乳化粒子を均一化し乳液(化粧料1〜14)を得た。同様の操作により、化粧料5の処方成分中、「本発明の前記一般式(1)に表される化合物」を「水」に置換した比較例1、「本発明の美白成分」を「水」に置換した比較例2、「本発明の前記一般式(1)に表される化合物」及び「本発明の美白成分」を共に「水」に置換した比較例3を製造した。
水中油乳化剤形の化粧料(化粧料1〜14)及び比較例1〜3の化粧料を用い、色素沈着抑制効果を調べた。自由意思で参加したパネラ−の背部に、試験初日(1日目)に1.5cm×1.5cmの試験部位を設け、試験部位の皮膚明度(L*値)を色彩色差計(CR-300、コニカミノルタ株式会社)にて測定した。試験初日に皮膚明度を測定した後、試験部位に最少紅斑量の2倍量(2MED)の紫外線を1回照射した。紫外線照射終了直後より1日3回、14日連続して、各試験部位に各検体(化粧料1〜14又は比較例1〜3の化粧料)を50μL塗布した。塗布終了24時間後(15日目)に色彩色差計(CR-300、コニカミノルタ株式会社)にて各試験部位の皮膚明度(L*値)を測定し、試験初日のL値に対するΔL*値を算出した。結果を表3に示す。ΔL*値は色素沈着の程度が強いほど低い値となるため、ΔL*値が大きい程、色素沈着が抑制されたと判断することができる。これにより、本発明の皮膚外用剤である化粧料1〜14は優れた色素沈着抑制効果を有することが分かる。また、比較例1及び比較例2も色素沈着抑制作用が認められたが、その効果は、化粧料1〜14に比較し弱かった。
前記化粧料5に含有される「本発明の前記一般式(1)に表される化合物(化合物12)」及び「本発明の美白成分」の含有量を変化させた化粧料(化粧料15〜24)を実施例1に記載の製造方法に従い作製し、紫外線暴露による色素沈着抑制作用を検討した。前記成分の含有量は、表4に示した通りである。また、前記成分の増減による質量%の変化は、水の質量%を増減させることにより調整した。
実施例3に記載の方法により製造した水中油乳化剤形の化粧料15〜24、更には、実施例1に記載の方法に従い製造した比較例3に関し、実施例2に記載の試験方法に従い、化粧料15〜24、比較例3の色素沈着抑制作用を評価した。結果を表5に示す。
実施例1に記載の化粧料5の処方成分中、「ペムレンTR−2」をPOE(25)ステアリン酸に置換した化粧料25の作製を試みたところ、化粧料25は製造直後に分離しており、乳化物が得られなかった。
実施例1に記載の方法に従い製造した化粧料2、化粧料5〜9、比較例1〜3に付いて、以下の手順に従い色素沈着抑制作用評価を行った。メラニン量が平均より多いパネラ−の選択にあたっては、皮膚から粘着テ−プストリッピングにより採取した角層細胞の標本を、硝酸銀水溶液を用いたメラニン染色を行うことにより可視化し、これを顕微鏡下観察することにより判定した。また、判定にあたっては、平均的な存在状況を中心にスコア化して判別した。さらに、前記パネラ−の内、角層標本を用い有核細胞の出現率が平均よりも高い、乃至は、重層剥離の度合いが平均よりも多い人を観察により選択しパネラ−とした。前記の特性を有する自由意思で参加したパネラ−の両上腕背部に1.5cm×1.5cmの部位を上下2段に分け測定部位を設け、最少紅斑量(1MED)の紫外線照射を1日1回、3日連続して3回照射した。照射終了後1日より、1日1回28日連続してサンプル50μLを塗布した。1部位は無処置部位とした。塗布終了24時間後に色彩色差計(CR-300、コニカミノルタ株式会社)にて各試験部位の皮膚明度(L*値)を測定し、無処置部位のL値に対するΔL*値を算出した。L*値は、色素沈着の程度が強いほど低い値となる。従って、ΔL*値が大きい程、色素沈着が抑制されたと判断することができる。結果を表6に示す。これにより、本発明の皮膚外用剤である化粧料2、化粧料5〜9は、優れた色素沈着抑制効果を示すことが分かる。
表7及び表8に示す処方に従い、健康食品(健康食品1〜8)を作製した。即ち、処方成分を10重量部の水と共に転動相造粒(不二パウダル株式会社製「ニュ−マルメライザ−」)し、打錠して錠剤状の健康食品を得た。尚、表中の数値の単位は、重量部を表す。本健康食品は、優れた色素沈着予防又は改善効果を有することが分かった。
Claims (22)
- 前記一般式(1)〜(6)に表される化合物が、1−(ジフェニルメチル)イミダゾ−ル(化合物1)、1−(トリフェニルメチル)イミダゾ−ル(化合物2)、2−[(ジフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル(化合物3)、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル(化合物4)、2−[(ジフェニルメチル)アミノ]エタノ−ル(化合物5)、2−[(トリフェニルメチル)アミノ]エタノ−ル(化合物6)、2−[(ジフェニルメチル)オキシ]エチルアミン(化合物7)、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エチルアミン(化合物8)、1−(ジフェニルメチル)ピロリジン(化合物9)、1−(トリフェニルメチル)ピロリジン(化合物10)、1−(ジフェニルメチル)ピペリジン(化合物11)、1−(トリフェニルメチル)ピペリジン(化合物12)及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩から選ばれる1種又は2種以上よりなることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の組成物。
- 前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩が、組成物全量に対し、0.001質量%〜10質量%含有することを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の組成物。
- 前記美白成分が、メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤よりなる群から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の組成物。
- 前記メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤から選択されるものは、次の何れかであることを特徴とする、請求項1〜9に記載の組成物。
(メラニン産生抑制剤):4−アルキルレゾルシノ−ル及び/又はそれらの塩、アスコルビン酸誘導体及び/又はそれらの塩、ハイドロキノン誘導体及び/又はそれらの塩、トラネキサム酸誘導体及び/又はそれらの誘導体、ビタミンE誘導体及び/又はそれらの塩、パンテテイン−S−スルホン酸及び/又はその塩
(α−MSH抑制剤):マメ科クララ属クララより得られる植物抽出物
(メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤):メチルオフィオポゴナノンB、ソフォラフラバノンA、キク科セイヨウノコギリソウより得られる植物抽出物、ユリ科バクモンドウより得られる植物抽出物
(プロトンポンプ阻害剤):シソ科タチジャコウソウ属タイムより得られる植物抽物、マメ科クララ属クララより得られる植物抽出物、ショウガ科ショウガ属ショウガより得られる植物抽出物、サイトイモ科ショウブ属ショウブより得られる植物抽出物、ウリ科ヘチマ属ヘチマより得られる植物抽出物、ユキノシタ科アジサイ属アマチャより得られる植物抽出物、サルノコシカケ科マツホド菌核ブクリョウより得られる植物抽出物、マメ科ハギ属キハギより得られる植物抽出物、マメ科ハギ属トウクサハギより得られる植物抽出物 - 前記美白成分が、組成物全量に対し、0.000001質量%〜15質量%含有することを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の組成物。
- 化粧料(但し、医薬部外品を含む)であることを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の組成物。
- 美白用であることを特徴とする、請求項1〜12の何れか一項に記載の組成物。
- 紫外線暴露による色素沈着に対する予防又は改善用であることを特徴とする、請求項1〜13の何れか一項に記載の組成物。
- メラニン過剰輸送により生じる角化細胞の細胞不活性かが関与する色素沈着異常の予防又は改善用であることを特徴とする、請求項1〜14に記載の組成物。
- 皮膚外用剤であることを特徴とする、請求項1〜15の何れか一項に記載の組成物。
- 1)前記一般式(1)に表される化合物及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩と、2)美白成分を含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
- 前記一般式(1)に表される化合物が、1−(ジフェニルメチル)イミダゾ−ル(化合物1)、1−(トリフェニルメチル)イミダゾ−ル(化合物2)、2−[(ジフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル(化合物3)、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エタノ−ル(化合物4)、2−[(ジフェニルメチル)アミノ]エタノ−ル(化合物5)、2−[(トリフェニルメチル)アミノ]エタノ−ル(化合物6)、2−[(ジフェニルメチル)オキシ]エチルアミン(化合物7)、2−[(トリフェニルメチル)オキシ]エチルアミン(化合物8)、1−(ジフェニルメチル)ピロリジン(化合物9)、1−(トリフェニルメチル)ピロリジン(化合物10)、1−(ジフェニルメチル)ピペリジン(化合物11)、1−(トリフェニルメチル)ピペリジン(化合物12)及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩から選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする、請求項17に記載の皮膚外用剤。
- 前記美白成分が、メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤よりなる群から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする、請求項17又は18に記載の皮膚外用剤。
- 前記メラニン産生抑制剤、α−MSH抑制剤、メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤、プロトンポンプ阻害剤よりなる群から選択されるものは、次の何れかであることを特徴とする、請求項17〜19の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
(メラニン産生抑制剤):4−アルキルレゾルシノ−ル及び/又はそれらの塩、アスコルビン酸誘導体及び/又はそれらの塩、ハイドロキノン誘導体及び/又はそれらの塩、トラネキサム酸誘導体及び/又はそれらの誘導体、ビタミンE誘導体及び/又はそれらの塩、パンテテイン−S−スルホン酸及び/又はその塩
(α−MSH抑制剤):マメ科クララ属クララより得られる植物抽出物
(メラノサイトのデンドライド伸長抑制剤):メチルオフィオポゴナノンB、ソフォラフラバノンA、キク科セイヨウノコギリソウより得られる植物抽出物、ユリ科バクモンドウより得られる植物抽出物
(プロトンポンプ阻害剤):シソ科タチジャコウソウ属タイムより得られる植物抽物、マメ科クララ属クララより得られる植物抽出物、ショウガ科ショウガ属ショウガより得られる植物抽出物、サイトイモ科ショウブ属ショウブより得られる植物抽出物、ウリ科ヘチマ属ヘチマより得られる植物抽出物、ユキノシタ科アジサイ属アマチャより得られる植物抽出物、サルノコシカケ科マツホド菌核ブクリョウより得られる植物抽出物、マメ科ハギ属キハギより得られる植物抽出物、マメ科ハギ属トウクサハギより得られる植物抽出物 - 水中油乳化剤形であることを特徴とする、請求項17〜20の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
- 更に、好ましい製剤成分を含有することを特徴とする、請求項17〜21の何れか一項に記載の皮膚外用剤。
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