以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域と、当該始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示部を含む変動表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。変動表示装置9には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示部(図柄表示領域)がある。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の変動表示を行なう。飾り図柄の変動表示を行なう変動表示装置9は、後述する表示制御基板80に搭載されている表示制御用マイクロコンピュータ800(図5参照)によって制御される。また、変動表示装置9の上部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。
変動表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、始動入賞口14に始動入賞があるごとに、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、始動入賞口14への入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
特別図柄表示器8は、たとえば0〜6の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を変動表示するように構成されていてもよい。また、変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、3つの変動表示部それぞれにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての装飾用(演出用)の図柄としての0〜5の数字から構成された飾り図柄の変動表示を行なう。
変動表示装置9の下方には、始動入賞口14を形成する可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態にされる。
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態としての大当り遊技状態においてソレノイド21によって開状態に制御される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口を開閉する手段である。特別可変入賞球装置20に入賞し遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出された後カウントスイッチ23で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切替えるためのソレノイド21Aも設けられている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動する普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始されるごとに、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、遊技状態が後述する大当り中であるか否か変動中であるか否か等、遊技に伴なって効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例であり、遊技状態が後述する大当り中であるか否か変動中であるか否か等、遊技に伴なって光を発する。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。各種装飾LED、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の発光手段の点灯制御(ランプ制御)と、スピーカ27の音出力手段からの音発生制御(音制御)は、後述する音・ランプ制御基板70に搭載されている後述する音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700(図5参照)によって制御される。
カードユニット50には、たとえば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニットがいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、およびカード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニットを解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示(変動)を始める。図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、特別可変入賞球装置20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、特別可変入賞球装置20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数許容される。本実施の形態における継続権の発生は、後述する15ラウンド大当り図柄(15R大当り図柄)が停止することにより発生する15ラウンド大当りの場合で最大15回許容され、後述する2ラウンド大当り図柄(2R大当り図柄)が停止することにより発生する2ラウンド大当りが発生した場合で最大2回許容される。なお、V入賞領域を設けずに、特別可変入賞球装置20の開放を常に大当りに対応する最大許容回数(たとえば、2回または15回)まで許容するようにしてもよい。
停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が確率変動を伴なう15R大当り図柄である場合には、確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとってさらに有利な状態に制御される。確変状態に制御されているときには、次に大当りになる確率が、通常状態であるときの確率よりも高くなる。通常状態とは、大当り遊技状態以外であってかつ確変状態以外の遊技状態をいう。本実施の形態においては、確率変動を伴なう15R大当り図柄を確変大当り図柄といい、確率変動を伴なわない15R大当り図柄を非確変大当り図柄という。
さらに、本実施の形態においては、停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が確変大当り図柄のうち変動時間を短縮する変動時間短縮制御を伴なう15R大当り図柄である場合には、確変状態に制御されるとともに変動時間短縮制御を行なう変動時間短縮状態(以下、時短状態と呼ぶ)に制御される。時短状態とは、通常状態に比べて、特別図柄表示器8、変動表示装置9、および、後述する普通図柄表示器10のそれぞれの変動時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。本実施の形態における確変大当り図柄は、確変状態に制御されるが時短状態に制御されない第1確変大当り図柄と、確変状態に制御されるとともに時短状態に制御される第2確変大当り図柄とを含む。また、本実施の形態における非確変大当り図柄は、確変状態および時短状態に制御されない通常大当り図柄と、確変状態に制御されないが時短状態に制御される時短大当り図柄とを含む。
時短状態中では、図柄の変動時間が短縮されるので、保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当りの表示結果を導出表示しやすくなる。このため、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
また、時短状態に制御されるとさらに次の制御が行なわれる。時短状態中では、非時短状態中と比べて、普通図柄の変動時間が短縮されるとともに、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされる制御が行なわれる。このため、時短状態中は、非時短状態中と比べて、可変入賞球装置15が開放状態となりやすいため、入賞に応じた遊技球の払出しの面から考えると、始動入賞口14への入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなる。これにより、時短状態中は、非時短状態中と比べて、遊技領域7へ打込んだ遊技球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出される遊技球数(払出球数)の割合を高くすることができる。一般的に、発射球数に対する入賞による払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態ともいい、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常状態のような非時短状態を低ベース状態ともいう。
停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が、通常大当り図柄となった場合に制御される通常状態を低確低ベース状態といい、時短大当り図柄となった場合に制御される時短状態を低確高ベース状態といい、第1確変大当り図柄となった場合に制御される確変状態を高確低ベース状態といい、第2確変大当り図柄となった場合に確変状態に制御されるとともに時短状態に制御された状態を高確高ベース状態という。なお、本実施の形態においては、停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が2R大当り図柄となった場合、2R大当りを発生させた後に、前述した低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、および高確高ベース状態のいずれかに制御される。
変動表示装置9において表示される飾り図柄は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。
ここで、図3を参照して、特別図柄表示器8における特別図柄と、変動表示装置9における飾り図柄との関係について具体的に説明する。図3は、特別図柄と飾り図柄との関係を説明するための図である。
前述したように特別図柄は、15R大当り図柄、はずれ図柄、および2R大当り図柄を含む。15R大当り図柄は、通常大当り図柄、時短大当り図柄、第1確変大当り図柄、および第2確変大当り図柄を含む。特別図柄についての通常大当り図柄は、「0」または「1」が該当する。また、飾り図柄についての通常大当り図柄は、「0」または「1」の3つ揃いが該当する。特別図柄表示器8における変動表示の表示結果として「0」または「1」が導出表示されるときには、変動表示装置9に「0」または「1」の3つ揃いが表示結果として導出表示される。
特別図柄についての時短大当り図柄は、「2」が該当する。また、飾り図柄についての時短大当り図柄は、「2」の3つ揃いが該当する。特別図柄表示器8における変動表示の表示結果として「2」が導出表示されるときには、変動表示装置9に「2」の3つ揃いが表示結果として導出表示される。
特別図柄についての第1確変大当り図柄は、「3」が該当する。また、飾り図柄についての第1確変大当り図柄は、「3」の3つ揃いが該当する。特別図柄表示器8における変動表示の表示結果として「3」が導出表示されるときには、変動表示装置9に「3」の3つ揃いが表示結果として導出表示される。
特別図柄についての第2確変大当り図柄は、「4」が該当する。また、飾り図柄についての第2確変大当り図柄は、「4」または「5」の3つ揃いが該当する。特別図柄表示器8における変動表示の表示結果として「4」が導出表示されるときには、変動表示装置9に「4」または「5」の3つ揃いが表示結果として導出表示される。
特別図柄についてのはずれ図柄は、「5」が該当する。また、飾り図柄についてのはずれ図柄は、3つ揃いおよび「123」以外の全ての組合せが該当する。特別図柄表示器8における変動表示の表示結果として「5」が導出表示されるときには、変動表示装置9に3つ揃いおよび「123」以外の組合せが表示結果として導出表示される。
特別図柄についての2R大当り図柄は、「6」が該当する。また、飾り図柄についてのはずれ図柄は、「123」の組合せが該当する。特別図柄表示器8における変動表示の表示結果として「6」が導出表示されるときには、変動表示装置9に「123」の組合せが表示結果として導出表示される。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の飾り図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、変動表示装置9において、飾り図柄が停止することで当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた飾り図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のうち左、右の表示領域には同一の飾り図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の飾り図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の飾り図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、変動表示装置9の背景の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、大当りになるときよりもはずれになるときの方が高い割合で選択される通常のリーチ(ノーマルリーチ)と、はずれになるときよりも大当りになるときの方が高い割合で選択される特別のリーチ(スーパーリーチ)が設定されている。これにより、スーパーリーチが出現すると、ノーマルリーチが出現したときと比べて、大当りが発生する割合が高いことを遊技者に報知することができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、飾り図柄の変動表示中においては、表示結果が15R大当り図柄となるときに、たとえば飾り図柄を通常大当り図柄で一旦仮に停止(たとえば、図柄が更新されていない状態で揺動している状態等であり、以下、仮停止という)させた後、飾り図柄を再度変動表示させ、その後、表示結果として、時短大当り図柄、第1確変大当り図柄、第2確変大当り図柄、または通常大当り図柄を表示する再変動表示としての再抽選表示が行なわれる場合がある。この再抽選表示においては、変動表示の表示結果が大当り図柄となるときに、時短大当り図柄となるか、第1確変大当り図柄となるか、第2確変大当り図柄となるか、または通常大当り図柄が維持されるのかという楽しみを遊技者に与えることができる。同様に、再抽選表示としては、たとえば、飾り図柄を時短大当り図柄で仮停止させた後、飾り図柄を再度変動表示させ、その後、表示結果として、時短大当り図柄、または第2確変大当り図柄を表示する再変動表示を行なうもの、飾り図柄を第1確変大当り図柄で仮停止させた後、飾り図柄を再度変動表示させ、その後、表示結果として、第1確変大当り図柄、または第2確変大当り図柄を表示する再変動表示を行なうものがある。また、本実施の形態における再抽選表示は、大当り遊技が開始される前に行なわれる場合と、大当り遊技が終了するときに行なわれる場合とがある。
このように、大当り遊技が開始される前に、通常大当り図柄から第1確変大当り図柄または第2確変大当り図柄に切替わる可能性のある再抽選表示、および時短大当り図柄から第2確変大当り図柄に切替わる可能性のある再抽選表示を変動中高確再抽選表示という。また、大当り遊技が開始される前に、通常大当り図柄から時短大当り図柄または第2確変大当り図柄に切替わる可能性のある再抽選表示、および第1確変大当り図柄から第2確変大当り図柄に切替わる可能性のある再抽選表示を、変動中高ベース再抽選表示という。
大当り遊技が終了するときに、通常大当り図柄から第1確変大当り図柄または第2確変大当り図柄に切替わる可能性のある再抽選表示、および時短大当り図柄から第2確変大当り図柄に切替わる可能性のある再抽選表示を終了時高確再抽選表示という。また、大当り遊技が終了するときに、通常大当り図柄から時短大当り図柄または第2確変大当り図柄に切替わる可能性のある再抽選表示、および第1確変大当り図柄から第2確変大当り図柄に切替わる可能性のある再抽選表示を、終了時高ベース再抽選表示という。さらに、前述した変動中高確再抽選表示を行なった後に、終了時高ベース再抽選表示を行なう再抽選表示を、複合再抽選表示という。
また、変動表示装置9については、キャラクタの出現、背景画面切替等による予告が実行される場合がある。予告は、実行されないときより、実行されたときの方が、大当りとなる可能性が高いことを報知する演出をいう。
遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄表示器10において普通図柄が変動表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合、特別図柄の停止図柄が確変大当り図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図4を参照して説明する。図4は、パチンコ遊技機1を裏面から見た背面図である。
図4に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、変動表示装置9を制御する表示制御用マイクロコンピュータが搭載された表示制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、および、音・ランプ制御用マイクロコンピュータが搭載された音・ランプ制御基板70が設置されている。また、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91が設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(表示制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号、特定用信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、変動表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール39を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図5は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図5には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板37、インタフェース基板66、中継基板77、表示制御基板80、および、音・ランプ制御基板70も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)となる遊技制御用マイクロコンピュータ560と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切替えるためのソレノイド21Aを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(たとえばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、V入賞領域に入賞した遊技球が、V入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。しかし、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22のみで検出されるようにし、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になるようにしてもよい。さらに、V入賞領域を設けず、最終ラウンド以外のラウンドでは、常に継続権が発生するようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56と、I/Oポート部506とを含む。ROM54、RAM55、および、I/Oポート部506は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部506は外付けであっても内蔵されていてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータとを未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうちの1つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、音・ランプ制御基板70に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御(演出)を特定するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。音・ランプ制御基板70には、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、音制御およびランプ制御よりなる演出制御を行なう音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700、および、I/Oポート部78等の電気部品が接続されている。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、音制御およびランプ用のプログラム等を記憶するROM74と、ワークメモリとして使用されるRAM75と、プログラムにしたがって音制御およびランプ制御の制御動作を行なうCPU76とを含む。この音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、主基板31から送信される演出制御コマンドに基づき、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、遊技効果ランプ40、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御(ランプ制御)、および、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)等の各種演出を特定し演出制御を行なう。また、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、主基板31から送信される演出制御コマンドに基づいて、変動表示装置9を制御するための表示制御コマンドを表示制御基板80へ送信するための制御も行なう。
表示制御基板80には、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700からの表示制御コマンドを受信して、変動表示装置9での表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータ800、および、I/Oポート部87等の電気部品が搭載されている。表示制御用マイクロコンピュータ800は、表示制御用のプログラム等を記憶するROM84と、ワークメモリとして使用されるRAM85と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうCPU86とを含む。この表示制御用マイクロコンピュータ800は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から送信される表示制御コマンドに応じて、変動表示装置9の変動表示等の各種表示の演出に関する制御を行なう。具体的には次のような制御を行なう。表示制御基板80には、表示制御用マイクロコンピュータ800の他に、VDP、キャラクタROM、および、VRAM(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示部の表示制御を行なう。CPU86は、受信した演出制御コマンドに従って、キャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
そして、CPU86は、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPはCPU86からデータが入力されたことに基づいて動作する。また、VDPは、それぞれ、CPU86とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAMをマッピングしている。VDPは、キャラクタROMの画像データに従って、変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、変動表示装置9に出力する。
また、本実施の形態における音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700では、このように行なわれる変動表示装置9での演出表示に対応して、音出力手段の制御および発光手段の制御を行なう。なお、これに限らず、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、変動表示装置9での演出表示に対応して、音出力手段の制御のみを行なうもの、または発光手段の制御のみを行なうものであってもよい。
次に、この実施の形態に示されたパチンコ遊技機1における大当りとするかはずれとするかの判定、確変状態とするか否かの判定、変動表示における変動パターンの決定(リーチ状態とするか否かの決定を含む)、および、特別図柄の停止図柄の決定等の制御内容についての処理手順を簡単に説明する。
15R大当り、2R大当り、はずれのいずれにするかの判定(大当り判定)は、後述するように乱数回路503a(ランダムR、またはランダムR1ともいう)を用いて行なわれる。乱数回路503aは、クロック制御(たとえば、後述する割込み処理)と無関係に超高速(たとえば10MHz)でカウント値を加算更新する回路である。乱数回路(12ビット乱数回路)503aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560に搭載されており、始動口スイッチ14aからの信号が入力されると、その時点におけるカウント値をラッチ(一時的に保持)し、始動入賞があったと判断したとき(たとえば、タイマ割込回数が所定回数行なわれる間入力信号がオン状態であったとき)に、当該ラッチしているカウント値を始動入賞記憶のデータとしてRAM55の記憶エリアに記憶する。
15R大当り遊技終了後に制御する遊技状態および2R大当り遊技終了後に制御する遊技状態を、低確低ベース状態とするか、低確高ベース状態とするか、高確低ベース状態とするか、あるいは高確高ベース状態とするかの判定(遊技状態判定)は、遊技状態判定用のランダムカウンタ(ランダムR2ともいう)のカウント値(乱数値)を用いて行なわれる。このランダムカウンタは、所定の数値範囲(たとえば、0〜99)内で数値データを更新する数値データ更新手段であり、始動入賞時等の所定のタイミングで抽出されたカウンタの値が予め定められた遊技状態判定値から特定される状態が、大当り遊技状態終了後に制御される遊技状態として決定される。
また、特別図柄の変動表示における図柄の決定は、特別図柄決定用のランダムカウンタ(ランダムR3ともいう)のカウント値(乱数値)を用いて行なわれる。このランダムカウンタは、特別図柄の停止図柄を決定するためのものであって、所定の数値範囲(たとえば、0〜5)内で数値データを更新する数値データ更新手段である。特別図柄の停止図柄は、変動開始前の所定のタイミング(たとえば、始動入賞時等)でランダムR3から抽出されたカウンタの値に基づき、決定される。大当り判定において15R大当りとする決定がされた場合であって、遊技状態判定により低確低ベース状態とすることが決定されたときには、ランダムR3から抽出されたカウンタの値に基づき、通常大当り図柄のうちから特別図柄の停止図柄が決定される。本実施の形態における通常大当り図柄以外の時短大当り図柄、第1確変大当り図柄、第2確変大当り図柄、はずれ図柄、および2R大当り図柄は、各々、図3で説明したように、1つの図柄が対応付けられて設定されている。このため、特別図柄の停止図柄として時短大当り図柄、第1確変大当り図柄、第2確変大当り図柄、はずれ図柄、および2R大当り図柄のいずれかを決定するに際しては、ランダムR3から抽出されたカウンタの値を用いることなく、対応付けられて設定されている1つの図柄が決定される。なお、時短大当り図柄、第1確変大当り図柄、第2確変大当り図柄、はずれ図柄、および2R大当り図柄として、各々複数の図柄が対応付けられて設定されている場合には、通常大当り図柄と同様に、ランダムR3から抽出されたカウンタの値に基づき、遊技状態判定による判定結果に対応付けられた図柄から特別図柄の停止図柄を決定するように構成してもよい。
なお、本実施の形態においては、ランダムR2のカウント値を用いて遊技状態判定を行ない、ランダムR3のカウント値を用いて通常大当り図柄に関して特別図柄の停止図柄を決定する特別図柄決定を行なう例について説明したが、これに限らず、遊技状態判定および特別図柄決定を1つのランダムカウンタのカウント値を用いて行なうように構成してもよい。大当り判定により15R大当りとすることが決定されたときには、当該ランダムカウンタからのカウント値に基づき、15R大当り図柄から停止図柄を決定する特別図柄決定を行なうとともに、当該決定された停止図柄が第1確変大当り図柄であるか、第2確変大当り図柄であるか、時短大当り図柄であるか、通常大当り図柄であるかにより遊技状態判定を行なうように構成してもよい。大当り判定により2R大当りとすることが決定されたときには、当該ランダムカウンタからのカウント値に基づき、遊技状態判定を行なうように構成してもよい。
また、特別図柄表示器8における変動表示の変動時間および変動表示装置9における変動表示に用いる態様を特定するための変動パターンは、変動パターン決定用のランダムカウンタ(ランダムR4ともいう)のカウント値(乱数値)を用いて、複数種類の変動パターンのうちから選択決定される。このランダムカウンタは、変動パターンをランダムに決定するためのものであって、所定の数値範囲(たとえば、0〜99)内で数値データを更新する数値データ更新手段であり、特別図柄の変動開始前等の所定のタイミングで抽出される。変動パターンは、大当り判定により15R大当りまたは2R大当りとすることが決定されているとき、および、大当り判定によりはずれとすることが決定されているときについて、各々複数種類設けられており、予め定められた変動パターンの種類と数値データとの関係に基づいて、始動入賞時等、特別図柄の変動開始前の所定のタイミングでランダムカウンタから抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する変動パターンが実行する変動パターンとして決定される。なお、変動パターンは、大当り判定により15R大当りまたは2R大当りとすることが決定されているとき、大当り判定によりはずれとすることが決定され、かつ、リーチ判定によりリーチ状態とすることが決定されているとき(リーチはずれ時)、および、大当り判定によりはずれとすることが決定され、かつ、リーチ判定によりリーチ状態としないことが決定されているとき(非リーチはずれ時)のそれぞれについて、複数種類設けられている。複数種類設けられている変動パターンは、変動表示装置9における変動表示においてリーチ状態を発生させることができる変動時間を特定する変動パターンを含む。このような変動パターンを、リーチ変動パターンという。
大当り判定により15R大当りとすることが決定されたときには、変動表示装置9において、再抽選を行なうか否かを判定するために用いる再抽選判定用のランダムカウンタ(ランダムR5ともいう)のカウント値(乱数値)を用いて、前述した変動中高確再抽選表示を行なうか、変動中高ベース再抽選表示を行なうか、終了時高確再抽選表示を行なうか、終了時高ベース再抽選表示を行なうか、複合再抽選表示を行なうかが判定される。このランダムカウンタは、所定の数値範囲(たとえば、0〜19)内で数値データを更新する数値データ更新手段であり、特別図柄の変動開始前等の所定のタイミングで抽出される。
大当り判定によりはずれとすることが決定され、かつ、変動パターン決定用のランダムカウンタのカウント値を用いてリーチ変動パターンが選択決定されたときには、変動表示装置9の左,中,右図柄の停止図柄の組合せにおける大当り表示結果(大当り図柄)に対する図柄(最終停止図柄である中図柄)の偏差としてのずれ数(図柄数、すなわち、1コマ数)を決定するために用いるずれ数決定用のランダムカウンタ(ランダムR6ともいう)のカウント値(乱数値)を用いて、ずれ数が決定される。このランダムカウンタは、ずれ数をランダムに決定するためのものであって、所定の数値範囲(たとえば、0〜4)内で数値データを更新する数値データ更新手段であり、特別図柄の変動開始前等の所定のタイミングで抽出される。
以上に示したように、大当り判定機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア回路としての乱数回路503を用いた数値データの更新機能により実現される。また、遊技状態判定機能、リーチ判定機能、変動パターン決定機能、停止図柄決定機能、ずれ数決定機能、および再抽選判定機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ560のソフトウェアを用いた数値データの更新機能により実現される。
図6は、主基板31における回路構成、主基板31から音・ランプ制御基板70に送信される演出制御コマンドの信号線、および、音・ランプ制御基板70から表示制御基板80に送信される表示制御コマンドの信号線を示すブロック図である。
主基板31には、図6に示すように、始動口スイッチ14aからの配線が接続されている。また、主基板31には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置20や、その他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各種スイッチ29a,30a,33a,39aからの配線も接続されている。さらに、主基板31には、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切替えるためのソレノイド21Aへの配線が接続されている。
主基板31は、遊技制御用マイクロコンピュータ560、入力ドライバ回路58および出力回路59を搭載する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クロック回路501、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ502、乱数回路503a、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、プログラムにしたがって動作するCPU56、CPUに割込要求信号を送出するCTC504およびI/Oポート506を内蔵する。
クロック回路501は、システムクロック信号をCPU56に出力し、このシステムクロック信号を27(=128)分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、各乱数回路503aに出力する。リセットコントローラ502は、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および各乱数回路503aに所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ560をシステムリセットする。
また、図6に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503aを搭載する。乱数回路503aは、12ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、12ビット乱数回路ともいう)である。12ビット乱数回路503aは、12ビットで発生できる範囲(すなわち、0から4095までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が1つの乱数回路を内蔵する場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、複数の乱数回路を内蔵し、遊技状態に応じて切替えるようにしてもよい。
主基板31と音・ランプ制御基板70との間には、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線AD0〜AD7と、ストローブ信号を送信するための演出制御INT信号の信号線とが設けられている。また、音・ランプ制御基板70と表示制御基板80との間には、表示制御コマンドを送信するための8本の信号線BD0〜BD7と、ストローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信号線とが設けられている。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700では、演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、AD0〜AD7から演出制御コマンドを受信する。そして、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700では、受信した演出制御コマンドに基づき実行する演出を決定して、当該決定された演出に対応して行なうべき音制御およびランプ制御をするために、スピーカ27の駆動信号および各種ランプの駆動信号を出力する。さらに、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700では、決定された演出に対応して行なうべき変動表示装置9の表示制御を示す表示制御コマンドを信号線BD0〜BD7を用いて送信するとともに、表示制御INT信号を送信する。
表示制御用マイクロコンピュータ800では、表示制御INT信号により示された取込みタイミングで、BD0〜BD7から表示制御コマンドを受信する。そして、表示制御用マイクロコンピュータ800では、受信した表示制御コマンドに応じて、変動表示装置9の表示制御を行なう。このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて決定された演出が表示制御用マイクロコンピュータ800による変動表示装置9において行なわれるときに、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700により変動表示装置9における演出に合わせた音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700によって実行される特定手段の働きにより、第1制御信号としての演出制御コマンドに基づいて演出が決定され、その演出を実行するための表示制御内容を示す第2制御信号としての表示制御コマンドが特定される。そして、特定された表示制御コマンドは、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700により、表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される。また、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700により、表示制御内容に対応する音制御やランプ制御が行なわれる。これにより、変動表示装置9における表示演出と整合性の取れた(同期した)音演出やランプ演出を行なうことができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図7に示すように、特図保留メモリ570と、大当り判定用テーブルメモリ571と、フラグメモリ572と、始動入賞口スイッチタイマメモリ573と、変動パターン決定用テーブルメモリ574とを備える。
特図保留メモリ570は、遊技球が可変入賞球装置15に入賞して特別図柄の変動表示の実行条件は成立したが、未だ変動表示の開始条件が成立していない(たとえば、特別図柄表示器8がまだ変動表示を実行中である)変動表示の実行条件の成立回数を含む保留データを記憶するためのメモリである。特図保留メモリ570は、4つのエントリを備え、各エントリには、遊技球が可変入賞球装置15に入賞した順に、保留番号と、入賞に応じて乱数回路503aの乱数値記憶回路から読出したランダムRの値とが対応付けて格納される。また、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示が1回終了したり、大当り遊技状態が終了したりするごとに、特図保留メモリ570の最上位の情報に基づいた変動表示の開始条件が成立し、特図保留メモリ570最上位の情報に基づいた変動表示が実行される。この場合、特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、特図保留メモリ570の第2位以下に登録されている情報が1位ずつ繰上がる。また、特別図柄の変動表示中に遊技球が可変入賞球装置15に新たに入賞した場合には、その新たな入賞に基づいて乱数値記憶回路から読出されたランダムRの値が、特図保留メモリ570の空エントリに登録される。
大当り判定用テーブルメモリ571は、CPU56が特別図柄表示器8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するために用いる大当り判定用テーブルその他複数のテーブルを記憶する。具体的には、大当り判定用テーブルメモリ571は、図8に示す通常状態において用いられる通常時大当り判定用テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定用テーブルと、図9に示す遊技状態判定に用いられる遊技状態判定用テーブルと、図10に示す再抽選を行なうか否かを判定するために用いられるテーブルであって移行される遊技状態ごとに設けられている移行時テーブル(低確低ベース状態移行時テーブル、低確高ベース状態移行時テーブル、高確低ベース状態移行時テーブル、高確高ベース状態移行時テーブル)と、図11に示すリーチはずれ時にずれ数等を決定するために用いられるはずれ時テーブルとを格納する。ここで、図8〜図11を用いて、大当り判定用テーブルメモリ571に記憶されている各種テーブルについて説明する。
まず、図8を参照して、通常時大当り判定用テーブルは、ランダムR1から抽出され得る値が、通常時にルックアップされる値として15R大当りにする判定を行なう値と、2R大当りにする判定を行なう値と、はずれにする判定を行なう値とに予め振分けられており、該振分けに対応して図柄内容を特定可能に構成されている。通常時大当り判定用テーブルは、ランダムR1からの値が、「0〜11」のいずれかであるときに15R大当りにする判定を行ない、「12〜21」のいずれかであるときに2R大当りにする判定を行ない、「0〜21」以外の値であるときにはずれにする判定を行なうように、振分が設定されている。
また、確変時大当り判定用テーブルは、ランダムR1から抽出され得る値が、確変時にルックアップされる値として15R大当りにする判定を行なう値と、2R大当りにする判定を行なう値と、はずれにする判定を行なう値とに予め振分けられており、該振分けに対応して図柄内容を特定可能に構成されている。確変時大当り判定用テーブルは、ランダムR1からの値が、「0〜59」のいずれかであるときに15R大当りにする判定を行ない、「60〜119」のいずれかであるときに2R大当りにする判定を行ない、「0〜119」以外の値であるときにはずれにする判定を行なうように、振分が設定されている。
次に、図9を参照して、遊技状態判定用テーブルは、低確低ベース状態で発生した大当り遊技が終了した後に制御される遊技状態の決定に用いられる低確低ベース状態時テーブル、低確高ベース状態で発生した大当り遊技が終了した後に制御される遊技状態の決定に用いられる低確高ベース状態時テーブル、高確低ベース状態で発生した大当り遊技が終了した後に制御される遊技状態の決定に用いられる高確低ベース状態時テーブル、および、高確高ベース状態で発生した大当り遊技が終了した後に制御される遊技状態の決定に用いられる高確高ベース状態時テーブルを含む。図9においては、遊技状態判定用テーブルとして、各確率・ベース状態に用いるテーブルが比較可能な状態でまとめて示されている。
低確低ベース状態で大当りとする判定がされたときには、低確低ベース状態時テーブルを用いて、大当り遊技が終了した後に制御される遊技状態が選択決定される。より具体的に、R2の抽出値が「0」〜「59」のいずれかのときには、低確低ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「60」〜「79」のいずれかのときには、低確高ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「80」〜「89」のいずれかのときには、高確低ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「90」〜「99」のいずれかのときには、高確高ベース状態に制御することが決定される。低確低ベース状態では、低確低ベース状態の選択確率が60%、低確高ベース状態の選択確率が20%、高確低ベース状態の選択確率が10%、高確高ベース状態の選択確率が10%である。
低確高ベース状態で大当りとする判定がされたときには、低確高ベース状態時テーブルを用いて、大当り遊技が終了した後に制御される遊技状態が選択決定される。より具体的に、R2の抽出値が「0」〜「29」のいずれかのときには、低確低ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「30」〜「69」のいずれかのときには、低確高ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「70」〜「79」のいずれかのときには、高確低ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「80」〜「99」のいずれかのときには、高確高ベース状態に制御することが決定される。低確高ベース状態では、低確低ベース状態の選択確率が30%、低確高ベース状態の選択確率が40%、高確低ベース状態の選択確率が10%、高確高ベース状態の選択確率が20%である。
高確低ベース状態で大当りとする判定がされたときには、高確低ベース状態時テーブルを用いて、大当り遊技が終了した後に制御される遊技状態が選択決定される。より具体的に、R2の抽出値が「0」〜「19」のいずれかのときには、低確低ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「20」〜「29」のいずれかのときには、低確高ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「30」〜「69」のいずれかのときには、高確低ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「70」〜「99」のいずれかのときには、高確高ベース状態に制御することが決定される。高確低ベース状態では、低確低ベース状態の選択確率が20%、低確高ベース状態の選択確率が10%、高確低ベース状態の選択確率が40%、高確高ベース状態の選択確率が30%である。
高確高ベース状態で大当りとする判定がされたときには、高確高ベース状態時テーブルを用いて、大当り遊技が終了した後に制御される遊技状態が選択決定される。より具体的に、R2の抽出値が「0」〜「9」のいずれかのときには、低確低ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「10」〜「19」のいずれかのときには、低確高ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「20」〜「39」のいずれかのときには、高確低ベース状態に制御することが決定される。R2の抽出値が「40」〜「99」のいずれかのときには、高確高ベース状態に制御することが決定される。高確高ベース状態では、低確低ベース状態の選択確率が10%、低確高ベース状態の選択確率が10%、高確低ベース状態の選択確率が20%、高確高ベース状態の選択確率が60%である。
このように、大当りとするときに、各大当り遊技終了後の遊技状態が選択される割合は、大当りとする判定がされたときの確率・ベース状態により異なるように設定されている。
このような図9では、確率・ベース状態ごとの大当り遊技終了後に制御される遊技状態の選択割合について、次に示すような設定が行なわれている。
大当りとなったときの確率状態と、高ベース状態となる大当りとの関係は、次のとおりである。低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベース状態となる確率が40%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベース状態となる確率が30%であり、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベース状態となる確率が70%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベース状態となる確率が60%であり、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。このように、図9のデータテーブルでは、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が高くなるような設定がされている。
また、大当りとなったときのベース状態と、高ベース状態となる大当りとの関係は、次のとおりである。低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベースとなる確率が60%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベースとなる確率が30%であり、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なる。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベースとなる確率が70%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベースとなる確率が40%であり、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なる。このように、このように、図9のデータテーブルでは、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が高くなるような設定がされている。
また、大当りとなったときの確率状態と、高確率状態となる大当りとの関係は、次のとおりである。低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる確率が70%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる確率が20%であり、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高い。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる確率が80%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる確率が30%であり、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高い。このように、図9のデータテーブルでは、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高くなるような設定がされている。
また、大当りとなったときのベース状態と、高確率状態となる大当りとの関係は、次のとおりである。低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる確率が30%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる確率が20%であり、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高い。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる確率が80%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる確率が70%であり、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高い。このように、図9のデータテーブルでは、高ベース状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高くなるような設定がされている。
以上、大当り判定において大当りとするときについての遊技状態判定について説明したが、大当り判定において2R大当りとするときについても同様に、図9の遊技状態判定用テーブルを用いて2R大当り遊技終了後の遊技状態が決定される。本実施の形態における遊技状態判定においては、15R大当り遊技終了後に各遊技状態に制御される割合と、2R大当り遊技終了後に各遊技状態に制御される割合とが同じである例について説明した。しかし、これに限らず、15R大当りが発生する場合において各遊技状態に制御される割合と、2R大当りが発生する場合において各遊技状態に制御される割合とを異ならせて、遊技状態判定を行なうように構成してもよい。
次に、大当り判定において15R大当りにすると判定され、遊技状態判定において低確低ベース状態に制御すると判定されたときには、図10(a)に示す低確低ベース状態移行時テーブルが参照され、再抽選表示を実行するか否かの判定が行なわれるとともに図柄コマンドが特定される。低確低ベース状態移行時テーブルは、ランダムR5からの値が、「0〜9」であるときに再抽選なしとする判定を行ない、「10〜11」であるときに変動中高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「12〜13」であるときに変動中高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「14〜15」であるときに終了時高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「16〜17」であるときに終了時高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「18〜19」であるときに複合再抽選表示を実行する判定を行なうように、振分けが設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に対し、大当り判定により通常大当りにする判定が行なわれ、再抽選を実行しないときに演出制御コマンドとして「8100h」の図柄コマンドを送信し、変動中高確再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8101h」の図柄コマンドを送信し、変動中高ベース再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8102h」の図柄コマンドを送信し、終了時高確再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8103h」の図柄コマンドを送信し、終了時高ベース再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8104h」の図柄コマンドを送信し、複合再抽選表示が実行される判定が行なわれたときに演出制御コマンドとして「8105h」の図柄コマンドを送信する。なお、図柄コマンドとして「8101h」、「8102h」あるいは「8105h」が送信されたときには、変動表示中に再抽選表示を行なう時間を示すαの値として「15」の値がセットされる。図柄コマンドとして「8100h」、「8103h」あるいは「8104h」が送信されたときには、αの値として「0」の値がセットされる。「8101h〜8105h」の図柄コマンドは、通常大当りにして低確低ベース状態に制御すること、再抽選表示を実行すること、および実行する再抽選表示の種類を特定するマルチコマンドである。
なお、図10(a)の停止パターンの欄には、図柄コマンド毎に対応させて、変動表示装置9において仮停止または停止する飾り図柄の停止パターンを示している。たとえば、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8100h」の図柄コマンドを受信したときには、変動表示終了時に停止させる変動終了時停止図柄として通常大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8101h」または「8102h」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高確再抽選表示または変動中高ベース再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高確再抽選表示または変動中高ベース再抽選表示を行ない停止させる変動終了時停止図柄として通常大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8103h」または「8104h」の図柄コマンドを受信したときには、変動終了時停止図柄として通常大当り図柄が停止し、終了時高確再抽選表示または終了時高ベース再抽選表示を行ない停止させる最終停止図柄として通常大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8105h」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高確再抽選表示を行ない停止させる変動終了時停止図柄として通常大当り図柄が停止し、終了時高ベース再抽選表示を行ない停止させる最終停止図柄として通常大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。なお、変動終了時停止図柄は、終了時高確再抽選表示または終了時高ベース再抽選表示を行なわないとき、最終停止図柄となる。
大当り判定において15R大当りにすると判定され、遊技状態判定において低確高ベース状態に制御すると判定されたときには、図10(b)に示す低確高ベース状態移行時テーブルが参照され、再抽選表示を実行するか否かの判定が行なわれるとともに図柄コマンドが特定される。低確高ベース状態移行時テーブルは、ランダムR5からの値が、「0」であるときに再抽選なしとする判定を行ない、「1〜2」であるときに変動中高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「3〜6」であるときに変動中高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「7〜9」であるときに終了時高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「10〜14」であるときに終了時高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「15〜19」であるときに複合再抽選表示を実行する判定を行なうように、振分けが設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に対し、大当り判定により時短大当りにすると判定し、再抽選を実行しないときに演出制御コマンドとして「8107h」の図柄コマンドを送信し、変動中高確再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8108h」の図柄コマンドを送信し、変動中高ベース再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8109h」の図柄コマンドを送信し、終了時高確再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「810Ah」の図柄コマンドを送信し、終了時高ベース再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「810Bh」の図柄コマンドを送信し、複合再抽選表示が実行される判定が行なわれたときに演出制御コマンドとして「810Ch」の図柄コマンドを送信する。なお、図柄コマンドとして「8108h」、「8109h」あるいは「810Ch」が送信されたときには、変動表示中に再抽選表示を行なう時間を示すαの値として「15」の値がセットされる。図柄コマンドとして「8107h」、「810Ah」あるいは「810Bh」が送信されたときには、αの値として「0」の値がセットされる。「8108h〜810Ch」の図柄コマンドは、時短大当りにして低確高ベース状態に制御すること、再抽選表示を実行すること、および実行する再抽選表示の種類を特定するマルチコマンドである。
なお、図10(b)の停止パターンの欄には、図柄コマンド毎に対応させて、変動表示装置9において仮停止または停止する飾り図柄の停止パターンを示している。たとえば、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8107h」の図柄コマンドを受信したときには、変動表示終了時に停止させる変動終了時停止図柄として時短大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8108h」または「8109h」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高確再抽選表示または変動中高ベース再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高確再抽選表示または変動中高ベース再抽選表示を行ない停止させる変動終了時停止図柄として時短大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「810Ah」の図柄コマンドを受信したときには、終了時高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに停止させる変動終了時停止図柄として時短大当り図柄が停止し、終了時高確再抽選表示を行ない停止させる最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「810Bh」の図柄コマンドを受信したときには、終了時高ベース再抽選表示を行なう以前のタイミングに停止させる変動終了時停止図柄として通常大当り図柄が停止し、終了時高ベース再抽選表示を行ない停止させる最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「810Ch」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高確再抽選表示を行ない停止させる変動終了時停止図柄として通常大当り図柄が停止し、終了時高ベース再抽選表示を行ない停止させる最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。なお、変動終了時停止図柄は、終了時高確再抽選表示または終了時高ベース再抽選表示を行なわないとき、最終停止図柄となる。
大当り判定において15R大当りにすると判定され、遊技状態判定において高確低ベース状態に制御すると判定されたときには、図10(c)に示す高確低ベース状態移行時テーブルが参照され、再抽選表示を実行するか否かの判定が行なわれるとともに図柄コマンドが特定される。図10(c)に示す高確低ベース状態移行時テーブルは、低確低ベース状態または低確高ベース状態等の低確に制御されているときの低確時用のテーブルと、高確低ベース状態または高確高ベース状態等の高確に制御されているときの高確時用のテーブルとから構成されている。
低確時用の高確低ベース状態移行時テーブルは、ランダムR5からの値が、「0〜1」であるときに再抽選なしとする判定を行ない、「2〜5」であるときに変動中高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「6〜9」であるときに変動中高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「10〜13」であるときに終了時高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「14〜17」であるときに終了時高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「18〜19」であるときに複合再抽選表示を実行する判定を行なうように、振分けが設定されている。
高確時用の高確低ベース状態移行時テーブルは、ランダムR5からの値が、「0〜1」であるときに再抽選なしとする判定を行ない、「2〜6」であるときに変動中高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「7〜9」であるときに変動中高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「10〜14」であるときに終了時高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「15〜17」であるときに終了時高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「18〜19」であるときに複合再抽選表示を実行する判定を行なうように、振分けが設定されている。
以上のように、本実施の形態における高確低ベース状態移行時テーブルは、低確時用と、高確時用とから構成されており、いずれが用いられるかにより、変動中または終了時の高確再抽選表示を実行する割合を異ならせて決定することができる。本実施の形態における高確低ベース状態移行時テーブルは、低確時用の高確低ベース状態移行時テーブルが用いられるよりも、高確時用の高確低ベース状態移行時テーブルが用いられるときの方が、変動中または終了時の高確再抽選表示を実行する判定が行なわれる割合が高くなるように設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に対し、大当り判定により第1確変大当りにすると判定し、再抽選を実行しないときに演出制御コマンドとして「810Dh」の図柄コマンドを送信し、変動中高確再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「810Eh」の図柄コマンドを送信し、変動中高ベース再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「810Fh」の図柄コマンドを送信し、終了時高確再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8110h」の図柄コマンドを送信し、終了時高ベース再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8111h」の図柄コマンドを送信し、複合再抽選表示が実行される判定が行なわれたときに演出制御コマンドとして「8112h」の図柄コマンドを送信する。なお、図柄コマンドとして「810Eh」、「810Fh」あるいは「8112h」が送信されたときには、変動表示中に再抽選表示を行なう時間を示すαの値として「15」の値がセットされる。図柄コマンドとして「810Dh」、「8110h」あるいは「8111h」が送信されたときには、αの値として「0」の値がセットされる。「810Eh〜8112h」の図柄コマンドは、第1確変大当りにして高確低ベース状態に制御すること、再抽選表示を実行すること、および実行する再抽選表示の種類を特定するマルチコマンドである。
なお、図10(c)の停止パターンの欄には、図柄コマンド毎に対応させて、変動表示装置9において仮停止または停止する飾り図柄の停止パターンを示している。たとえば、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「810Dh」の図柄コマンドを受信したときには、変動表示終了時に停止させる変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「810Eh」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高確再抽選表示を行ない変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「810Fh」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高ベース再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として第1確変大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高ベース再抽選表示を行ない変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8110h」の図柄コマンドを受信したときには、終了時高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動終了時停止図柄として通常大当り図柄が停止し、終了時高確再抽選表示を行ない最終停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8111h」の図柄コマンドを受信したときには、終了時高ベース再抽選表示を行なう以前のタイミングに停止させる変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄が停止し、終了時高ベース再抽選表示を行ない最終停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8112h」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高確再抽選表示を行ない停止させる変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄が停止し、終了時高ベース再抽選表示を行ない停止させる最終停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。なお、変動終了時停止図柄は、終了時高確再抽選表示または終了時高ベース再抽選表示を行なわないとき、最終停止図柄となる。
大当り判定において15R大当りにすると判定され、遊技状態判定において高確高ベース状態に制御すると判定されたときには、図10(d)に示す高確高ベース状態移行時テーブルが参照され、再抽選表示を実行するか否かの判定が行なわれるとともに図柄コマンドが特定される。図10(d)に示す高確高ベース状態移行時テーブルは、低確低ベース状態または低確高ベース状態等の低確に制御されているときの低確時用のテーブルと、高確低ベース状態または高確高ベース状態等の高確に制御されているときの高確時用のテーブルとから構成されている。
低確時用の高確高ベース状態移行時テーブルは、ランダムR5からの値が、「0」であるときに再抽選なしとする判定を行ない、「1」であるときに変動中高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「2〜6」であるときに変動中高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「7〜8」であるときに終了時高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「9〜14」であるときに終了時高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「15〜19」であるときに複合再抽選表示を実行する判定を行なうように、振分けが設定されている。
高確時用の高確高ベース状態移行時テーブルは、ランダムR5からの値が、「0」であるときに再抽選なしとする判定を行ない、「1〜2」であるときに変動中高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「3〜6」であるときに変動中高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「7〜9」であるときに終了時高確再抽選表示を実行する判定を行ない、「10〜14」であるときに終了時高ベース再抽選表示を実行する判定を行ない、「15〜19」であるときに複合再抽選表示を実行する判定を行なうように、振分けが設定されている。
以上のように、本実施の形態における高確高ベース状態移行時テーブルは、低確時用と、高確時用とから構成されており、いずれが用いられるかにより、変動中または終了時の高確再抽選表示を実行する割合を異ならせて決定することができる。本実施の形態における高確高ベース状態移行時テーブルは、低確時用の高確高ベース状態移行時テーブルが用いられるよりも、高確時用の高確高ベース状態移行時テーブルが用いられるときの方が、変動中または終了時の高確再抽選表示を実行する判定が行なわれる割合が高くなるように設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に対し、大当り判定により第2確変大当りにすると判定し、再抽選を実行しないときに演出制御コマンドとして「8113h」の図柄コマンドを送信し、変動中高確再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8114h」の図柄コマンドを送信し、変動中高ベース再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8115h」の図柄コマンドを送信し、終了時高確再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8116h」の図柄コマンドを送信し、終了時高ベース再抽選表示を実行すると判定したときに演出制御コマンドとして「8117h」の図柄コマンドを送信し、複合再抽選表示が実行される判定が行なわれたときに演出制御コマンドとして「8118h」の図柄コマンドを送信する。なお、図柄コマンドとして「8114h」、「8115h」あるいは「8118h」が送信されたときには、変動表示中に再抽選表示を行なう時間を示すαの値として「15」の値がセットされる。図柄コマンドとして「8113h」、「8116h」あるいは「8117h」が送信されたときには、αの値として「0」の値がセットされる。「8114h〜8118h」の図柄コマンドは、第2確変大当りにして高確高ベース状態に制御すること、再抽選表示を実行すること、および実行する再抽選表示の種類を特定するマルチコマンドである。
なお、図10(d)の停止パターンの欄には、図柄コマンド毎に対応させて、変動表示装置9において仮停止または停止する飾り図柄の停止パターンを示している。たとえば、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8113h」の図柄コマンドを受信したときには、変動表示終了時に停止させる変動終了時停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8114h」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常・時短大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高確再抽選表示を行ない変動終了時停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8115h」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高ベース再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常・第1確変大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高ベース再抽選表示を行ない変動終了時停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8116h」の図柄コマンドを受信したときには、終了時高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動終了時停止図柄として通常・時短大当り図柄が停止し、終了時高確再抽選表示を行ない最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8117h」の図柄コマンドを受信したときには、終了時高ベース再抽選表示を行なう以前のタイミングに停止させる変動終了時停止図柄として通常・第1確変大当り図柄が停止し、終了時高ベース再抽選表示を行ない最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8118h」の図柄コマンドを受信したときには、変動中高確再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高確再抽選表示を行ない停止させる変動終了時停止図柄として通常・第1確変大当り図柄が停止し、終了時高ベース再抽選表示を行ない停止させる最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させる制御が行なわれる。なお、変動終了時停止図柄は、終了時高確再抽選表示または終了時高ベース再抽選表示を行なわないとき、最終停止図柄となる。
本実施の形態においては、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が「8118h」の図柄コマンドを受信したときには、変動中に高確再抽選表示を行なった後に、大当り終了時に高ベース再抽選表示を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、変動中に高ベース再抽選表示を行なった後に、大当り終了時に高確再抽選表示を行なうものであってもよい。具体的には、変動中高ベース再抽選表示を行なう以前のタイミングに仮停止させる変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させる制御が行なわれ、変動中高ベース再抽選表示を行ない停止させる変動終了時停止図柄として通常大当り図柄または時短大当り図柄が停止し、終了時高確再抽選表示を行ない停止させる最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させる制御を行なうものであってもよい。
以上説明したように、本実施の形態においては、低確低ベース状態移行時よりも、低確高ベース状態移行時、高確低ベース状態移行時、あるいは高確高ベース状態移行時の方が、再抽選表示が行なわれる割合が高くなるように、振分けが設定されている。また、高確高ベース状態移行時よりも、高確低ベース状態移行時の方が、高確再抽選表示が行なわれる割合が高くなるように、振分けが設定されている。さらに、高確低ベース状態移行時よりも、高確高ベース状態移行時の方が、高ベース再抽選表示が行なわれる割合が高くなるように、振分けが設定されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に対し、大当り判定において2R大当りにすると判定されたときも同様に、遊技状態判定における判定結果に応じた図柄コマンドを送信する。当該図柄コマンドは、2R大当りを発生させた後、当該2R大当り遊技終了後に遊技状態判定における判定結果に応じた遊技状態に制御することを特定するマルチコマンドである。
次に、大当り判定においてはずれにする判定がされたときには、図11に示すはずれ時テーブルが参照され、図柄コマンドが特定される。はずれ時テーブルは、後述するように決定された変動パターンがリーチを発生させないノーマルはずれ変動パターンであるときに参照される非リーチ時テーブルと、後述するように決定された変動パターンがリーチを発生させるリーチはずれ変動パターンであるときに参照されるリーチ時テーブルとから構成されている。リーチ時テーブルが参照されたときには、さらに、ずれ数が決定される。
非リーチ時テーブルは、図柄内容としてリーチを発生させないはずれを設定するように構成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り判定によりはずれにすると判定しかつリーチを発生させない場合、「8120h」の図柄コマンドを、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信する。
リーチ時テーブルは、ランダムR6からの値が、「0」であるときに中図柄を左,右図柄から「+1コマずれ」とする判定を行ない、「1」であるときに中図柄を左,右図柄から「+2コマずれ」とする判定を行ない、「2」であるときに中図柄を左,右図柄から「−1コマずれ」とする判定を行ない、「3」であるときに中図柄を左,右図柄から「−2コマずれ」とする判定を行ない、「4」であるときに中図柄を左,右図柄から「±3コマずれ」とする判定を行なうように、振分が設定されている。ここで、コマとは、飾り図柄の1つの図柄をいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に対して、大当り判定によりはずれにする判定が行なわれかつリーチを発生させるリーチはずれとなるときであって、「+1コマずれ」とすると判定したときに演出制御コマンドとして「8121h」の図柄コマンドが送信され、「+2コマずれ」とすると判定したときに演出制御コマンドとして「8122h」の図柄コマンドが送信され、「−1コマずれ」とすると判定したときに演出制御コマンドとして「8123h」の図柄コマンドが送信され、「−2コマずれ」とすると判定したときに演出制御コマンドとして「8124h」の図柄コマンドが送信され、「±3コマずれ」とすると判定したときに演出制御コマンドとして「8125h」の図柄コマンドが送信される。
図柄コマンドとして「8120h」が送信されたときには、ずれ数分の図柄を変動表示(図柄コマ送り)させるための時間を示すβの値として「0」の値がセットされる。図柄コマンドとして「8121h」が送信されたときには、βの値として「1」の値がセットされる。図柄コマンドとして「8122h」が送信されたときには、βの値として「2」の値がセットされる。図柄コマンドとして「8123h」が送信されたときには、βの値として「−1」の値がセットされる。図柄コマンドとして「8124h」が送信されたときには、βの値として「−2」の値がセットされる。図柄コマンドとして「8125h」が送信されたときには、βの値として「3」の値がセットされる。8121h〜8125hの図柄コマンドは、リーチはずれにすると判定されたことと、決定された中図柄のずれ数とを特定するマルチコマンドである。
ここで、図柄のずれ数について説明する。図12は、飾り図柄のずれ数を説明するための図である。図12においては、リーチはずれとなる場合に大当り図柄の組合せに対する中図柄のずれ数を、たとえば「3」を基準(333が大当り図柄の組合せとしたとき)とした例を用いて説明する。飾り図柄は、「0」〜「5」の図柄順序で図柄の表示順番が予め定められている。たとえば、「3」の前に表示される図柄は、大当り図柄(「3」)+1コマの「4」であり、「3」の後に表示される図柄は、大当り図柄(「3」)−1コマの「2」である。この実施の形態の場合は、飾り図柄が「0」〜「5」の6図柄であり、大当り図柄に対する中図柄のずれ数は、「±1」〜「±3」の範囲で指定できる。
図7に戻り、フラグメモリ572には、遊技の進行を制御する遊技制御処理において用いられる各種のフラグが設定される。たとえば、フラグメモリ572には、遊技状態が低確高ベース状態であることを示す時短フラグや、高確低ベース状態であることを示す第1確変フラグや、高確高ベース状態であることを示す第2確変フラグや、大当り状態であることを示す大当りフラグが設定される。
始動口スイッチタイマメモリ573は、始動口スイッチ14aから入力される入賞検出信号SSに応じて加算またはクリアされるタイマ値を記憶する。
変動パターン決定用テーブルメモリ574は、CPU56が特別図柄表示器8および変動表示装置9における変動表示の基準変動時間を特定するための変動パターンを決定するために用いる変動パターン決定用テーブルを記憶する。基準変動時間とは、特別図柄表示器8および変動表示装置9において変動表示を行なう変動時間を算出するための基準となる時間である。たとえば、変動表示中に前述した変動中再抽選表示が行なわれるとき、変動時間は、基準変動時間にαの値を加算して算出される。また、リーチはずれになるとき、変動時間は、基準変動時間にβの値を加算して算出される。
ここで、図13を用いて、変動パターン決定用テーブルメモリ574に記憶されている変動パターン決定用テーブルについて説明する。本実施の形態における変動パターンは、大当り判定により大当りにすると判定されたときにセットされる大当りフラグの状態およびランダムR4の値に基づいて1の変動パターンが決定される。
大当りフラグがオン状態にセットされているときには、大当り時変動パターン決定用テーブルが参照される。大当り時変動パターン決定用テーブルは、ランダムR4の値が、「0〜9」の範囲内のときに基準変動時間が「20秒」のノーマルリーチ当り1変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「10〜19」の範囲内のときに基準変動時間が「25秒」のノーマルリーチ当り2変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「20〜39」の範囲内のときに基準変動時間が「35秒」のスーパーリーチ当り1変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「40〜99」の範囲内のときに基準変動時間が「45秒」のスーパーリーチ当り2変動パターンが実行する変動パターンとして決定されるように、振分が設定されている。このように大当り時変動パターン決定用テーブルは、ノーマルリーチ当り1変動パターンが決定される割合よりも、ノーマルリーチ当り2変動パターン,スーパーリーチ当り1変動パターン,スーパーリーチ当り2変動パターンの順で、実行される変動パターンとして決定される割合が高くなるように振分が設定されている。
一方、大当りフラグがオン状態にセットされていないときには、はずれ時変動パターン決定用テーブルが参照される。はずれ時変動パターン決定用テーブルは、ランダムR4の値が、「0〜79」の範囲内のときに基準変動時間が「10秒」のノーマルはずれ変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「80〜87」の範囲内のときに基準変動時間が「15秒」のノーマルリーチはずれ1変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「88〜92」の範囲内のときに基準変動時間が「20秒」のノーマルリーチはずれ2変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「93〜96」の範囲内のときに基準変動時間が「30秒」のスーパーリーチはずれ1変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「97〜99」の範囲内のときに基準変動時間が「40秒」のスーパーリーチはずれ2変動パターンが実行する変動パターンとして決定されるように、振分が設定されている。このようにはずれ時変動パターン決定用テーブルは、ノーマルはずれ変動パターンが決定される割合が最も高く、ノーマルリーチはずれ1変動パターン,ノーマルリーチはずれ2変動パターン,スーパーリーチはずれ1変動パターン,スーパーリーチはずれ2変動パターンの順で、実行される変動パターンとして決定される割合が低くなるように振分が設定されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれ時変動パターン決定用テーブルが用いられ、変動パターンとして、ノーマルはずれ変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8000h」の変動パターンコマンドが送信され、ノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8001h」の変動パターンコマンドが送信され、ノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8002h」の変動パターンコマンドが送信され、スーパーリーチはずれ1変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8003h」の変動パターンコマンドが送信され、スーパーリーチはずれ2変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8004h」の変動パターンコマンドが送信される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り時変動パターン決定用テーブルが用いられ、変動パターンとして、ノーマルリーチ当り1変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8010h」の変動パターンコマンドが送信され、ノーマルリーチ当り2変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8011h」の変動パターンコマンドが送信され、スーパーリーチ当り1変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8012h」の変動パターンコマンドが送信され、スーパーリーチ当り2変動パターンが決定されたときに演出制御コマンドとして「8013h」の変動パターンコマンドが送信される。
なお、低確高ベース状態または高確高ベース状態に制御されているときは、前述したように、特別図柄表示器8等における変動表示の変動時間を短縮して早期に表示結果を導出表示させる時短制御が行なわれる。この場合、たとえば、大当り時変動パターン決定用テーブルが用いられて当り変動パターンが決定されたときには変動時間として「15秒」が、はずれ時変動パターン決定用テーブルが用いられてはずれ変動パターンが決定されたときには変動時間として「5秒」が設定されるように構成することにより、時短制御を行なうようにしてもよい。
ここで、変動中再抽選表示が行なわれる場合、およびリーチはずれとなる場合について、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示の一例を説明する。図14(a)は、変動中再抽選表示が行なわれる場合の飾り図柄の変動表示の一例を示すタイミングチャートであり、図14(b)は、リーチはずれとなる場合の飾り図柄の変動表示の一例を示すタイミングチャートである。図14(a)および(b)では、それぞれ、縦軸方向の上・中・下段において左,中,右図柄の状態を示し、横軸において時間の経過を示している。
まず、図14(a)を参照して、変動中再抽選表示が行なわれる場合の飾り図柄の変動表示の一例を示すタイミングチャートを説明する。変動開始時には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700へ、図10〜図11で説明した図柄コマンドのうちセットされた図柄コマンドと、図13で説明した変動パターンコマンドのうちセットされた変動パターンコマンドとが送信される。図14(a)では、変動中再抽選表示が行なわれる場合であるため、たとえば、図柄コマンドとして変動中高確再抽選表示が行なわれる確変大当りを示す「810Eh」が、変動パターンコマンドとしてスーパーリーチ当り2変動パターンを示す「8013h」が遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700へ送信されたものとする。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、変動パターンコマンドおよび図柄コマンドを受信すると、変動表示装置9において左,中,右図柄の変動表示を一斉に開始させる。そして、図柄が縦方向にスクロールするスクロール表示で左,中,右図柄が変動表示される。前述したように、0〜5の飾り図柄は、表示される順番が予め定められており、表示順番にしたがって巡回する態様で表示されていくことにより、スクロール表示等の変動表示が行なわれる。
変動表示の開始時から予め定められた左図柄停止時間が経過すると、左図柄が減速されて停止表示され、その後、変動表示の開始時から予め定められた右図柄停止時間が経過すると、右図柄が減速されて停止表示される。図14(a)では、変動パターンコマンドとしてスーパーリーチ当り2変動パターンを示す「8013h」を受信しているため、停止表示された左図柄と右図柄とが同一の図柄となりリーチが発生する。リーチが発生すると、変動表示中の中図柄が「図柄コマ送り」と呼ばれる変動態様で変動表示させられる。ここで、図柄コマ送りとは、表示する飾り図柄を1コマ(1図柄)単位で順次切替えていくことにより、図柄の表示順番にしたがってコマを順次送っていくことにより飾り図柄を変動表示させる変動態様をいう。
図14(a)では、図柄コマンドとして変動中高確再抽選表示が行なわれる確変大当りを示す「810Eh」を受信しているため、−3コマずれの図柄から通常大当り図柄の組合せとなる図柄まで図柄コマ送りの表示が行なわれ、通常大当り図柄の組合せとなる図柄で仮停止し大当り発生が報知される。その後、変動中高確再抽選表示が行なわれる。変動表示を停止させて変動表示結果を確定させる旨を特定する図柄確定コマンドを受信したときに、変動中高確再抽選表示を終了させて第1確変大当り図柄を停止表示し、飾り図柄の変動表示を終了させる。なお、図13で前述した基準変動時間は、変動表示を開始してから、通常大当り図柄の組合せとなる図柄が仮停止するまでに経過した時間をいう。変動時間は、変動表示を開始してから、第1確変大当り図柄となる図柄を停止させる制御が行なわれるまでに経過した時間、すなわち基準変動時間にαの値を加算した時間をいう。
次に、図14(b)を参照して、リーチはずれとなる場合の飾り図柄の変動表示の一例を示すタイミングチャートを説明する。変動開始時には、たとえば、図柄コマンドとして±3コマずれを示す「8125h」が、変動パターンコマンドとしてスーパーリーチはずれ1変動パターンを示す「8003h」が遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700へ送信されたものとする。
音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、変動パターンコマンドおよび図柄コマンドを受信すると、変動表示装置9において左,中,右図柄の変動表示を一斉に開始させ、左・右図柄を停止表示させてリーチ状態を発生させ、−3コマずれの図柄から、−2コマずれの図柄、−1コマずれの図柄、大当り図柄の組合せとなる図柄、+1コマずれの図柄、+2コマずれの図柄の順に図柄コマ送りの表示が行なわれ、+3コマずれの図柄まで図柄コマ送りの表示が行なわれたタイミングで図柄確定コマンドを受信し、中図柄が左・右図柄の+3コマずれた図柄で停止し、飾り図柄の変動表示を終了させる。なお、図13で前述した基準変動時間は、変動表示を開始してから、図柄コマ送りにより大当り図柄の組合せとなる図柄が通過するときまでに経過した時間をいう。変動時間は、変動表示が開始してから、中図柄が左・右図柄の+3コマずれた図柄を停止するまでに経過した時間、すなわち基準変動時間にβの値を加算した時間をいう。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図15および図16は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。なお、S2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(S4)。S4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(S5)。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、S5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することにより遊技制御用マイクロコンピュータ560は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定期間(たとえば、0.1秒)の遅延時間の後に(S80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(S6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオン状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(たとえば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板が受信できないという状況が発生することを防止できる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。たとえば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(たとえば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クリアスイッチオンフラグがセットされているか否か確認する(S7)。クリアスイッチオンフラグがセットされていない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S8)。電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような電力供給停止時処理が行なわれていたことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電力供給停止時処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行なわれていないことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行なわれていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行なわれたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、S15に移行する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S13)、その内容にしたがってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(S14)。初期化コマンドとして、変動表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503aを初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S15)。この場合、CPU56は、乱数回路設定プログラム551にしたがって処理を実行することによって、乱数回路503aにランダムR1の値を更新させるための設定を行なう。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(S16)。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S17)、表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。なお、表示用乱数とは、前述した特別図柄決定用のランダムカウンタであるランダムR3、変動パターン決定用のランダムカウンタであるランダムR4、再抽選判定用のランダムカウンタであるランダムR5、およびずれ数決定用のランダムカウンタであるランダムR6の乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図17は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、S17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(S20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路設定処理において所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がされているか(S15参照)を確認し、乱数回路503のカウンタに入力する初期値を更新する処理を行なう(初期値更新処理:S22)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(表示用乱数更新処理:S23)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとなると判定されたときに遊技状態判定に用いる遊技状態判定用のカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(遊技状態判定用乱数更新処理:S23a)。なお、前述したS18、およびS23によりランダムR3〜R6が、S23aによりランダムR2が、各々、更新される。
初期値更新処理および表示用乱数更新処理を行なうと、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行なう(S25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行なう(S26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動に同期させて、演出に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S27)。なお、演出が特別図柄の変動に同期するとは、たとえば、飾り図柄の変動時間(変動表示期間)が同じであることを意味する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S28)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S29)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数信号等の払出指令信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数信号の受信に応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S30)。また、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S31)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(S32:ソレノイド出力処理)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、割込許可状態に設定し(S33)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(たとえば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことに基づいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。また、S21〜S32の処理(S28およびS31を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行するごとに、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタをカウントアップする。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S32においてソレノイド出力処理を完了すると、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタの値を1加算する。
また、たとえば、タイマ割込処理では、遊技制御処理のうちスイッチ処理(S21参照)、演出制御コマンド制御処理(S27参照)、および、割込回数カウント処理(前述したタイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理、後述するS322参照)のみを実行するようにし、遊技制御処理のうちの他の処理をメイン処理において実行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、メイン処理におけるS17からS19までのループ処理において、遊技制御処理のうち、S22からS26、および、S29からS33(S31を除く)の処理を実行する(前述の割込回数カウント処理は含まない)。また、CPU56は、タイマ割込処理において、前述のように割込回数をカウントした後に、タイマ割込回数が所定回数(たとえば、3回)に達したことを検出すると(S322参照)、乱数回路503aから乱数値を読出す条件が成立したと判断し、乱数値の読出し条件が成立した旨を示す乱数読出フラグをセットする。また、CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S25参照)における始動口スイッチ通過処理(S312参照)の実行の際に、乱数読出フラグがセットされているか否かを判断し、乱数読出フラグがセットされていると判断すると、乱数回路503aの乱数値記憶回路に出力制御信号SCを出力し(S323参照)、乱数値記憶回路に乱数値として記憶されているランダムR1の値を読出す(S324参照)。そして、CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S25参照)における特別図柄通常処理(S300参照)の実行の際に、読出した乱数値に基づいて大当りとするか否かを決定することとなる。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(S25)を説明する。図18は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行なう際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S311)、始動口スイッチ通過処理(S312)を行なった後に、内部状態に応じて、S300〜S308のうちのいずれかの処理を行なう。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄の変動表示を開始できる状態(たとえば、特別図柄表示器8において図柄の変動がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄変動が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)になるのを待つ。特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、特別図柄についての始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、乱数回路503aが発生するランダムR1に基づいて、特別図柄の変動表示の結果を15R大当りとするか、2R大当りとするか、はずれとするか決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に移行するように更新する。
特別図柄停止図柄設定処理(S301):特別図柄の変動表示後の停止図柄を決定する。本実施の形態の特別図柄停止図柄設定処理においては、さらに、再抽選表示を実行するか否かを決定する処理が行なわれる。15R大当りまたは2R大当りの場合は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信するための図柄コマンドをセットする処理が行なわれる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に移行するように更新する。
変動時間設定処理(S302):変動パターンを決定し、変動表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの変動時間を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。リーチはずれが発生する場合には、変動パターンおよびずれ数が決定され、変動パターンから特定される基準変動時間に、ずれ数に対応する時間を加算した値が、変動時間として設定される。再抽選表示として、変動中再抽選表示が実行される場合には、決定された変動パターンから特定される基準変動時間に、変動中再抽選表示を行なうために要する時間を加算した値が、変動時間として設定される。また、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信するための変動パターンコマンドをセットし、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時からの経過時間)を計測する変動時間タイマをスタートさせる。また、はずれの場合は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信するための図柄コマンドをセットする処理が行なわれる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に移行するように更新する。
特別図柄変動処理(S303):所定時間(S302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に移行するように更新する。
特別図柄停止処理(S304):音・ランプ制御基板70に対して、飾り図柄の停止を指示するために用いる図柄確定コマンドを送信する。また、特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる。そして、特別図柄の停止図柄が15R大当り図柄または2R大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をS300に移行するように更新する。なお、図柄確定コマンドを送信しない構成としてもよい。この場合、音・ランプ制御基板70は、主基板31からの変動パターンコマンド、および図柄コマンドに基づいて変動時間タイマに変動時間を設定するとともに、その変動時間タイマを更新していくことで飾り図柄の変動時間を独自に監視し、その変動時間が経過したと判定したときに飾り図柄を停止する処理を行なうようにすればよい。
大入賞口開放前処理(S305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタ(たとえば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)やフラグ(入賞口への入賞を検出する際に用いられるフラグ)を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に移行するように更新する。
大入賞口開放中処理(S306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを音・ランプ制御基板70に送出する制御や大入賞口の閉成条件(たとえば、大入賞口に所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞したこと)の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をS307に移行するように更新する。
特定領域有効時間処理(S307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行なう。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態をS308に移行するように更新する。
大当り終了処理(S308):15R大当り遊技状態が終了したこと、または2R大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態をS300に移行するように更新する。大当り終了処理では、15R大当り遊技または2R大当り遊技終了後の遊技状態が、低確高ベース状態に制御される場合時短フラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。これにより、低確高ベース状態への制御を開始することができる。大当り終了処理では、15R大当り遊技または2R大当り遊技終了後の遊技状態が、高確低ベース状態に制御される場合第1確変フラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。これにより、高確低ベース状態への制御を開始することができる。大当り終了処理では、さらに、15R大当り遊技または2R大当り遊技終了後の遊技状態が、高確高ベース状態に制御される場合、第2確変フラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。これにより、高確高ベース状態への制御を開始することができる。
図19は、始動口スイッチ通過処理(S312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞カウンタが示す始動入賞記憶数(または特図保留メモリ570が記憶している始動入賞記憶数)が最大値である4に達しているかどうか確認する(S321)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、割込実行回数カウンタに示されるタイマ割込処理の実行回数が所定回数(たとえば、3回)に達しているか否かを確認する(S322)。なお、遊技球が始動入賞口14に入賞したことを検出すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、割込実行回数カウンタをリセットする。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技球が始動入賞口14に入賞した後、割込実行回数カウンタが所定回数に達しているか否かを確認する。
S322において所定回数として予め設定される値は、以下のように定められる。前述のように、乱数回路503aのタイマ回路は、始動口スイッチ14aから入賞検出信号SSが継続して入力されている時間を計測し、計測時間が所定期間になったことを検出すると、乱数値取込みデータ「01h」を書込む。この実施の形態では、タイマ回路が計測する所定期間(たとえば、3ms)が、所定回数のタイマ割込処理が実行される期間(たとえば、2msごとのタイマ割込処理を3回実行する場合は6ms)よりも短くなるように、S322において用いる所定回数(たとえば、3回)が設定される。そのように設定することによって、乱数を読出してから、乱数値記憶回路に記憶される乱数の値が更新される前に再び乱数を読出してしまうことを防止することができ、前回乱数値記憶回路から読出した乱数と同じ値の乱数を再び読出してしまうことを防止することができる。
タイマ割込処理の実行回数が所定回数に達している場合、CPU56は、特定した乱数回路503aの乱数値記憶回路に出力制御信号SCを出力し、乱数値記憶回路を読出可能(イネイブル)状態に制御する(S323)。
CPU56は、乱数回路503aの乱数値記憶回路から、乱数値として記憶されているランダムR1の値を読出す(S324)。なお、このときに、CPU56は、さらに、ランダムR2〜R6の値を読出す。また、CPU56は、S324において読出したランダムR1〜R6の値を、たとえばRAM55に設けられた所定のバッファ領域に格納する(S325)。また、CPU56は、ランダムR1〜R6の値をバッファ領域に格納すると、乱数値記憶回路への出力制御信号SCの出力を停止し、乱数値記憶回路を読出不能(ディセイブル)状態に制御する(S326)。また、CPU56は、割込実行回数カウンタをリセットする(S327)。そして、CPU56は、所定のバッファ領域に格納したランダムR1〜R6の値を特図保留メモリ570の空エントリの先頭にセットし(S328)、始動入賞カウンタのカウント数を1加算することで始動入賞記憶数を1増やす(S329)。
S321において始動入賞記憶するが最大値である4に達している場合、およびS322においてタイマ割込処理の実行回数が所定回数に達してない場合、そのまま始動口スイッチ通過処理を終了する。
以上のように、始動口スイッチ通過処理において、乱数値記憶回路からランダムRを読出すにあたって、タイマ割込処理が所定回数実行されたこと(すなわち、タイマ割込処理が所定回数実行される間継続して入賞検出信号SSが入力されたこと)を条件に、乱数値記憶回路から乱数を読出す。そのため、乱数を読出してから、乱数値記憶回路に記憶される乱数の値が更新される前に再び乱数を読出してしまうことを防止することができる。また、前回乱数値記憶回路から読出した乱数と同じ値の乱数を再び読出してしまうことを防止することができる。
次に、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)について説明する。図20は、大当り遊技が終了したときに実行される特別図柄通常処理を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始することができる状態(たとえば特別図柄プロセスフラグの値がS300を示す値となっている場合)には(S380)、特図保留メモリ570から保留番号「1」に対応して格納されているランダムR1〜R6の値を読出す(S381)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞カウンタのカウント数を1減算することで保留記憶数を1減らし、かつ、特図保留メモリ570の第2〜第4エントリ(保留番号「2」〜「4」)に格納されたランダムR1〜R6の値を1エントリずつ上位にシフトする(S382)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1確変フラグまたは第2確変フラグがセットされているか否かを確認する(S383)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が確変状態に制御されているか否かを確認する。第1確変フラグまたは第2確変フラグがセットされていない場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が確変状態以外の通常状態であると判断し、特別図柄表示器8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するために用いるテーブルとして、通常時大当り判定用テーブル(図8参照)を設定する(S384)。また、第1確変フラグまたは第2確変フラグがセットされている場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が確変状態であると判断し、特別図柄表示器8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定するために用いるテーブルとして、確変時大当り判定用テーブル(図8参照)を設定する(S385)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動口スイッチ通過処理において所定のバッファ領域に格納したランダムR1の値に基づいて、特別図柄表示器8の表示結果を大当り図柄とするか否かを判定する(S386)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S384で設定した通常時大当り判定用テーブルまたはS385で設定した確変時大当り判定用テーブルを用いて、大当りとするか否かを判定する。
特別図柄表示器8の表示結果を大当り図柄とすると決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、さらに、2R大当り図柄とするか否かを判定する(S386a)。大当り図柄を2R大当り図柄とすると判定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2R大当りを発生させることを示す2R大当りフラグをオン状態にする(S387a)。一方、大当り図柄を2R大当り図柄としないと判定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、15R大当りを発生させることを示す15R大当りフラグをオン状態にする(S387b)。また、特別図柄表示器8の表示結果を大当り図柄としないと決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをオフ状態にする(S388)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(S389)。
次に、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(S301)について説明する。図21は、特別図柄停止図柄設定処理を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理では、まず、S390において、15R大当りフラグまたは2R大当りフラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。15R大当りフラグまたは2R大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S391において現在の遊技状態に応じた遊技状態判定用テーブルを設定する処理が行なわれる。S392において、ランダムR2の値に基づきS391において設定された遊技状態判定用テーブルをルックアップし、大当り遊技状態が終了した後に制御する遊技状態を決定する処理が行なわれる。S393においては、大当り図柄を決定するとともに、15R大当りの場合さらに再抽選表示を実行するか否かを決定し、図柄コマンドをセットするための図柄コマンド設定処理が行なわれる。
S390において大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S396においてはずれ図柄である「0,1」からS381で読出したランダムR3の値に基づきはずれ図柄を決定する処理が行なわれる。たとえば、読出したランダムR3の値が0,2,4のときに「0」をはずれ図柄として決定し、読出したランダムR3の値が1,3,5のときに「1」をはずれ図柄として決定する処理が行なわれる。
S397において、S393またはS396において決定された図柄を予定停止図柄としてセットする処理が行なわれる。特別図柄の変動表示を開始してから、後述する変動時間が経過したときに、S397でセットされた予定停止図柄が特別図柄の変動表示の表示結果として停止表示される。なお、前述した終了時再抽選表示が行なわれるときには、後述する変動時間が経過しても表示結果を停止表示せずに、終了時再抽選表示が行なわれた後に予定停止図柄を特別図柄の変動表示の表示結果として停止表示するように制御してもよい。S398においては、特別図柄プロセスフラグの値を変動時間設定処理に対応した値に更新する処理が行なわれる。
次に、特別図柄停止図柄設定処理における図柄コマンド設定処理(S393)について説明する。図22は、図柄コマンド設定処理を示すフローチャートである。図柄コマンド設定処理では、まず、S347において、2R大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判定する処理が行なわれる。S347において2R大当りフラグがオン状態にセットされているときには、S348において2R大当り図柄である「6」を大当り図柄として決定する処理が行なわれる。S349においては、2R大当りにしてS392において決定された遊技状態に制御することを特定する図柄コマンドをセットする処理を行ない、図柄コマンド設定処理を終了する。
一方、S347において2R大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S350において、S392において高確低ベース状態に制御すると決定されたか否かが判断される。S350において高確低ベース状態に制御すると判断されたときには、S351において第1確変大当り図柄である「3」を大当り図柄として決定する処理が行なわれる。
S352においては、図10(c)を用いて説明した高確低ベース状態移行時テーブルをルックアップする処理が行なわれる。なお、前述したように、現在の遊技状態が低確に制御されているときには、低確時用のテーブルがルックアップされ、高確に制御されているときには、高確時用のテーブルがルックアップされる。S353においては、S381で読出したランダムR5の値に応じて再抽選を実行するか否かを決定する処理が行なわれる。S354においては、音・ランプ制御基板70に送信する図柄コマンドとしてS353の決定に応じた図柄コマンドをセットする処理を行ない、図柄コマンド設定処理を終了する。
一方、S350において高確低ベース状態に制御すると判断されなかったときには、S355においてS392で高確高ベース状態に制御すると決定されたか否かを判断する処理が行なわれる。S355において高確高ベース状態に制御すると判断されたときには、S356において第2確変大当り図柄である「4」を大当り図柄として決定する処理が行なわれる。
S357においては、図10(d)を用いて説明した高確高ベース状態移行時テーブルをルックアップする処理が行なわれる。なお、前述したように、現在の遊技状態が低確に制御されているときには、低確時用のテーブルがルックアップされ、高確に制御されているときには、高確時用のテーブルがルックアップされる。S358においては、S381で読出したランダムR5の値に応じて再抽選を実行するか否かを決定する処理が行なわれる。S359においては、音・ランプ制御基板70に送信する図柄コマンドとしてS358の決定に応じた図柄コマンドをセットする処理を行ない、図柄コマンド設定処理を終了する。
一方、S355において高確高ベース状態に制御すると判断されなかったときには、S360においてS392で低確高ベース状態に制御すると決定されたか否かを判断する処理が行なわれる。S360において低確高ベース状態に制御すると判断されたときには、S361において時短大当り図柄である「2」を大当り図柄として決定する処理が行なわれる。
S362においては、図10(b)を用いて説明した低確高ベース状態移行時テーブルをルックアップする処理が行なわれる。S363においては、S381で読出したランダムR5の値に応じて再抽選を実行するか否かを決定する処理が行なわれる。S364においては、音・ランプ制御基板70に送信する図柄コマンドとしてS363の決定に応じた図柄コマンドをセットする処理を行ない、図柄コマンド設定処理を終了する。
一方、S360において低確高ベース状態に制御すると判断されなかったときには、低確低ベース状態に制御する場合であるため、S365に移行し、通常大当り図柄である「0,1」からS381で読出したランダムR3の値に基づき大当り図柄を決定する処理が行なわれる。たとえば、読出したランダムR3の値が0,2,4のいずれかのときに通常大当り図柄である「0」を大当り図柄として決定し、読出したランダムR3の値が1,3,5のときに通常大当り図柄である「1」を大当り図柄として決定する処理が行なわれる。
S366においては、図10(a)を用いて説明した低確低ベース状態移行時テーブルをルックアップする処理が行なわれる。S367においては、S381で読出したランダムR5の値に応じて再抽選を実行するか否かを決定する処理が行なわれる。S368においては、音・ランプ制御基板70に送信する図柄コマンドとしてS367の決定に応じた図柄コマンドをセットする処理を行ない、図柄コマンド設定処理を終了する。なお、時短フラグ、第1確変フラグ、あるいは第2確変フラグがオン状態にセットされているときには、S368においてオフ状態にセットする処理が行なわれる。これにより、時短状態および確変状態を終了することができる。
次に、特別図柄プロセス処理における変動時間設定処理(S302)について説明する。図23は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。変動時間設定処理では、まず、S410において大当りフラグがオン状態にセットされているか否かが判断される。大当りフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S411において図13で説明した大当り時変動パターン決定用テーブルをルックアップする処理が行なわれる。
S412においては、S381で読出したランダムR4からの値に応じて、S411においてルックアップされている大当り時変動パターン決定用テーブルを用いて変動パターンを決定する処理が行なわれる。
一方、S410において大当りフラグがセットされていないと判断されたときには、S413において図13で説明したはずれ時変動パターン決定用テーブルをルックアップする処理が行なわれる。
S414においては、S381で読出したランダムR4からの値に応じて、S413においてルックアップされているはずれ時変動パターン決定用テーブルを用いて、変動パターンを決定する処理が行なわれる。
S415においては、S414において決定された変動パターンがリーチはずれ変動パターンであるか否かを判別する処理が行なわれる。S415においてリーチはずれ変動パターンであると判断されたときには、S416において図11で説明したはずれ時テーブルのうちリーチ時テーブルをルックアップする処理が行なわれる。S417においては、S381で読出したランダムR6からの値に応じて、中図柄のずれ数(偏差)を決定する処理が行なわれる。S418においては、S417において決定されたずれ数に対応するはずれ図柄コマンド(「8121h〜8125h」)をセットする処理が行なわれる。
一方、S415においてリーチはずれ変動パターンでないと判断されたときには、図11に示したはずれ時テーブルのうち非リーチ時テーブルを用いて説明したように、S419において非リーチ時のはずれ図柄コマンドとして「8120h」をはずれ図柄コマンドとしてセットする処理が行なわれる。
なお、前述したS349,S354,S359,S364,S368,S418あるいはS419において図柄コマンドをセットするとは、具体的には、RAM55のバッファに図柄コマンドのデータをセットする処理をいう。セットされた図柄コマンドは、演出制御コマンドとして、図17のS27において遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700へ出力される。
S420においては、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信する変動パターンコマンドとして、S412またはS414において決定された変動パターンに対応する変動パターンコマンドをセットする処理が行なわれる。
S420において変動パターンコマンドをセットするとは、具体的には、RAM55のバッファに変動パターンコマンドのデータをセットする処理をいう。セットされた変動パターンコマンドは、演出制御コマンドとして、図17のS27において遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700へ出力される。
S421においては、S412またはS414において決定された変動パターンの基準変動時間と、S354,S359,S364,S368,あるいはS418においてセットされた図柄コマンドから特定されるαの値またはβの値に基づいて、変動時間を設定する処理が行なわれる。S422においては、S412またはS414において決定された変動パターンに基づき、特別図柄表示器8において新たな変動表示を開始させるために、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応する値に更新する処理を行ない、変動時間設定処理を終了する。
次に、特別図柄プロセス処理における特定領域有効時間処理(S307)について説明する。図24は、特定領域有効時間処理を示すフローチャートである。特定領域有効時間処理では、まず、S430においてV入賞スイッチ22からの検出信号に基づきV入賞があったか否かを判別する処理が行なわれる。S430においてV入賞があったと判断されたときには、S431において残りラウンドがあるか否かを判別する処理が行なわれる。S431において残りラウンドがあると判断されたときには、S432において特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値に更新する処理が行なわれる。
一方、S430またはS431において「NO」の判断がなされたときには、S433において、S354,S359,S364,またはS368でセットされた図柄コマンドが、終了時再抽選表示を行なう図柄コマンドであるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、終了時高確再抽選表示または終了時高ベース再抽選表示を行なう図柄コマンドであるか否かを判別する処理が行なわれる。S433において終了時再抽選表示を行なうと判断されたときには、S434において終了時再抽選表示を行なうための演出タイマとしてT1をセットする処理が行なわれる。一方、S433において終了時再抽選表示を行なわないと判断されたときには、S435においてノーマルエンディング表示を行なうための演出タイマとしてT2をセットする処理が行なわれる。S349でセットされた図柄コマンドであるときには、S435へ移行する。なお、本実施の形態におけるT2の値は、T1の値よりも小さい値が設定されている。これにより、ノーマルエンディング表示の実行時間を、終了時再抽選表示の実行時間よりも短くすることができる。
S436において、大当りが終了した旨を報知する演出に切替えるためのエンディング切替コマンドをセットする処理が行なわれる。S437においては、大当りを終了させるために、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値に更新する処理が行なわれる。なお、大当り終了処理においては、S434またはS435においてセットされた演出タイマT1またはT2を減算する処理を行ない、0に達したと判断されたときに、エンディング終了コマンドを音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信し、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値に更新する処理が行なわれる。
次に、メイン処理における普通図柄プロセス処理(S26)を説明する。図25は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する普通図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセス処理を行なう際に、遊技盤6に設けられているゲート32を遊技球が通過したことを検出するためのゲートスイッチ32aがオンしていたら、すなわち遊技球がゲート32を通過していたら(S450)、ゲートスイッチ通過処理(S451)を行なった後に、内部状態に応じて、S452〜S455のうちのいずれかの処理を行なう。
ゲートスイッチ通過処理においては、ゲートスイッチ32aを通過した遊技球のうち未だに普通図柄表示器10における普通図柄の変動表示に用いられていないものを保留記憶するゲート通過記憶カウンタの値がその上限である「4」以上になっているか否か判断する。そして、「4」未満の場合に、ゲート通過記憶カウンタを「1」加算更新し、普通図柄表示器10における停止図柄を当り図柄にするか否かを判定するための普通図柄判定用のランダムカウンタからカウント値を抽出し、加算したゲート通過記憶カウンタに対応する乱数記憶エリアに記憶する処理が行なわれる。
S452においては、普通図柄通常処理が行なわれる。普通図柄通常処理において、普通図柄判定用のランダムカウンタから抽出したカウント値に基づき、当り判定処理が行なわれる。当り判定処理により、当りと判定されたときには当りフラグがオン状態にセットされる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を、S453の普通図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。当り判定処理においては、時短フラグまたは第2確変フラグがオン状態にセットされている場合、すなわち低確低ベース状態または高確低ベース状態であるときより低確高ベース状態または高確高ベース状態であるときの方が、当りと判定する割合が高くなるように処理が行なわれる。当りと判定する割合が高くなるように処理としては、たとえば、当りと判定する当り判定値の数を、低確低ベース状態または高確低ベース状態であるときより、低確高ベース状態または高確高ベース状態であるときに、多く設定することにより行なわれるように構成してもよい。これにより、時短状態中の普通図柄の当り確率を、非時短状態中と比べて、高くすることができる。
S453においては、普通図柄変動処理が行なわれる。普通図柄変動処理において、予め定められた変動時間が経過すると、普通図柄プロセスフラグの値を、普通図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。変動時間は、時短フラグまたは第2確変フラグがオン状態にセットされている場合、すなわち低確低ベース状態または高確低ベース状態であるときより、低確高ベース状態または高確高ベース状態であるときの方が、短くなるよう設定する処理が行なわれる。これにより、時短状態中の普通図柄の変動時間を、非時短状態中と比べて、短縮させることができる。
S454においては、普通図柄停止処理が行なわれる。普通図柄停止処理において、普通図柄表示器10において普通図柄が停止されるように制御する処理が行なわれる。そして、当りフラグがオン状態にセットされているときには、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。一方、当りフラグがオン状態にセットされていないときには、普通図柄プロセスフラグの値を、普通図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
S455においては、普通電動役物作動処理が行なわれる。普通電動役物作動処理においては、可変入賞球装置15を開成させるとともに、可変入賞球装置15の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。閉成条件が成立しているときには、普通可変入賞球装置58の閉成状態に制御するとともに、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。閉成条件は、時短フラグまたは第2確変フラグがオン状態にセットされている場合、すなわち低確低ベース状態または高確低ベース状態であるときより、低確高ベース状態または高確高ベース状態であるときの方が、開放回数が多くかつ1開放当りの開放時間が長くなるよう設定されている。これにより、時短状態中に普通図柄が当りとなったときの、可変入賞球装置15の開放回数を多くし、かつ1開放当りの開放時間を長くすることができる。
次に、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700の動作を説明する。図26は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が実行する音・ランプ制御メイン処理を示すフローチャートである。音・ランプ制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S501)。
初期化処理が終了すると、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S502)。なお、タイマ割込が発生すると、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」がセットされる。S502において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S503)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33ms毎に発生する。すなわち、音・ランプ制御処理は、たとえば33ms毎に起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な音・ランプ制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で音・ランプ制御処理を実行してもよい。
演出制御処理においては、まず、受信した演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S504)。次いで、受信した演出制御コマンドに基づいて、複数種類の演出から実行する演出を決定し、該決定した演出に対応する表示制御コマンドを設定する処理を実行する(S505)。そして、設定された表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ800へ送信する処理を実行する(S506)。
また、受信した演出制御コマンドに応じて決定された演出に基づき音制御を行なうための音制御プロセス処理(制御状態に対応したプロセスを選択して音制御を実行する処理)を実行する(S507)。さらに、受信した演出制御コマンドに応じて決定された演出に基づきランプ制御(賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、遊技効果ランプ40、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御)を行なうためのランプ制御プロセス処理(制御状態に対応したプロセスを選択してランプ制御を実行する処理)を実行する(S508)。これにより、変動表示装置9における表示演出と整合性の取れた(同期した)音演出やランプ演出を行なうことができる。
次に、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S509)。乱数更新処理においては、たとえば、複数種類の演出から実行する演出を決定するための演出決定用のランダムカウンタ(RS1ともいう)、停止図柄の組合せを決定するための図柄決定用のランダムカウンタ(左図柄決定用をRS2−1、中図柄決定用をRS2−2、右図柄決定用をRS2−3ともいう)、再抽選表示において仮停止させる仮停止図柄の組合せを決定するための仮停止図柄決定用のランダムカウンタ(RS3ともいう)、および演出モードを決定するための演出モード決定用のランダムカウンタ(RS4ともいう)等の各種ランダムカウンタが更新される。その後、S502のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。
ここで、S509の乱数更新処理において更新される各種ランダムカウンタについて詳細に説明する。図27は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が演出制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図27には、ランダムカウンタRS1〜RS4の4種類のランダムカウンタが示されている。
まず、ランダムRS1は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される演出制御コマンドのうち変動パターンコマンドに基づき、どの演出を実行するかをランダムに決定するために用いるカウント値を更新するためのランダムカウンタである。ランダムRS1は、33msec毎に更新され、0から更新されてその上限である99まで更新された後再度0から更新される。
ランダムRS2−1〜ランダムRS2−3は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される演出制御コマンドのうち図柄コマンドに基づき、どの図柄を停止させるかをランダムに決定するために用いるカウント値を更新するためのランダムカウンタである。ランダムRS2−1〜ランダムRS2−3は、0から更新されてその上限である5まで更新された後再度0から更新される。なお、RS2−1は、33msec毎に更新される。また、ランダムRS2−2は、ランダムR2−1の桁上げ毎に1ずつ加算される。ランダムRS2−3は、ランダムRS2−2の桁上げ毎に1ずつ加算される。
なお、本実施の形態において、遊技制御用マイクロコンピュータ560から通常大当り図柄となる旨を示す図柄コマンドが入力されているときには、「0」の飾り図柄の3つ揃いの組合せ、または「1」の飾り図柄の3つ揃いの組合せが停止表示されるように、停止図柄が決定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から時短大当り図柄となる旨を示す図柄コマンドが入力されているときには、「2」の飾り図柄の3つ揃いの組合せが停止表示されるように、停止図柄が決定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1確変大当り図柄となる旨を示す図柄コマンドが入力されているときには、「3」の飾り図柄の3つ揃いの組合せが停止表示されるように、停止図柄が決定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第2確変大当り図柄となる旨を示す図柄コマンドが入力されているときには、「4」の飾り図柄の3つ揃いの組合せ、または「5」の飾り図柄の3つ揃いの組合せが停止表示されるように、停止図柄が決定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から2R大当り図柄となる旨を示す図柄コマンドが入力されているときには、「123」の飾り図柄の組合せが停止表示されるように、停止図柄が決定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に入力された変動パターンコマンドが、リーチ状態を発生させるリーチはずれ変動パターンコマンドであるときには、RS2−1を用いて決定された左図柄と同一の図柄を右図柄の停止図柄として決定し、RS2−1を用いて決定された左図柄と図柄コマンドから特定されるずれ数の位置に配置された図柄を中図柄の停止図柄として決定する処理が行なわれる。
ランダムRS3は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される図柄コマンドに基づき、どの図柄を大当り図柄として仮停止させるかをランダムに決定するために用いるカウント値を更新するためのランダムカウンタである。ランダムRS3は、33msec毎に更新され、0から更新されてその上限である5まで更新された後再度0から更新される。
ランダムRS4は、2R大当り遊技終了後の演出モードをランダムに選択するために用いるカウント値を更新するためのランダムカウンタである。ランダムRS4は、33msec毎に更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。ここで、演出モードとは、変動表示装置9に表示されるキャラクタ、背景画面、演出内容等の種類をいう。本実施の形態における演出モードは、海モード、山モード、空モード、および宇宙モードから構成されている。演出モードとして海モードが選択されたときには、海に関連するキャラクタ、背景画面、演出内容等が設定される。演出モードとして山モードが決定されたときには、山に関連するキャラクタ、背景画面、演出内容等が設定される。演出モードとして空モードが選択されたときには、空に関連するキャラクタ、背景画面、演出内容等が設定される。演出モードとして宇宙モードが選択されたときには、宇宙に関連するキャラクタ、背景画面、演出内容等が設定される。なお、15R大当り遊技終了後の演出モードは、当該大当り終了後の遊技状態に対応した演出モードが選択される。
図28は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から入力されてきた演出制御コマンドを音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が解析するコマンド解析処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
まず、S510においては、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に搭載されたRAM75に設けられた記憶領域であって、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が受信した演出制御コマンドを一時的に記憶するためのコマンド受信バッファに新たな受信コマンドがあるか否かを判別する処理が行なわれる。
S510において新たな受信コマンドがあると判断されたときには、S512において当該受信したコマンドを読出し、S513において当該読出したコマンドが図柄コマンドであるか否かを判別する処理が行なわれる。S513において、図柄コマンドであると判断されたときには、S514において当該図柄コマンドに応じたフラグをセットする処理を行ないS515に移行される。
S514においては、図柄コマンドが、通常大当り図柄となる旨を示すコマンドであるときに通常大当り図柄による大当りを発生させる旨を示す通常大当りフラグをオン状態にセットし、時短大当り図柄となる旨を示すコマンドであるときに時短大当り図柄による大当りを発生させる旨を示す時短大当りフラグをオン状態にセットし、第1確変大当り図柄となる旨を示すコマンドであるときに第1確変大当り図柄による大当りを発生させる旨を示す第1確変大当りフラグをオン状態にセットし、第2確変大当りとなる旨を示すコマンドであるときに第2確変大当り図柄による大当りを発生させる旨を示す第2確変大当りフラグをオン状態にセットし、2R大当りとなる旨を示すコマンドであるときに2R大当りを発生させる旨および2R大当り遊技終了後に制御される遊技状態を特定可能な2R大当りフラグをオン状態にセットし、リーチはずれとなるときの中図柄のずれ数を特定するコマンドであるときに該ずれ数に対応するずれ数フラグをオン状態にセットし、再抽選表示が行なわれるコマンドであるときに各々対応する再抽選フラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。再抽選フラグの種類としては、図柄コマンドが、変動中高確再抽選表示または複合再抽選表示を実行する旨を示すコマンドであるときにセットされる変動中高確再抽選フラグ、変動中高ベース再抽選表示を実行する旨を示すコマンドであるときにセットされる変動中高ベース再抽選フラグ、終了時高確再抽選表示を実行する旨を示すコマンドであるときにセットされる終了時高確再抽選フラグ、および終了時高ベース再抽選表示または複合再抽選表示を実行する旨を示すコマンドであるときにセットされる終了時高ベース再抽選フラグを含む。
S515においては、変動パターンコマンドであるか否かを判別する処理が行なわれる。S515において変動パターンコマンドであると判断されたときには、S516において変動表示等の演出を開始させるための演出開始フラグをセットする処理が行なわれるとともに、受信した変動パターンコマンドから特定される変動パターンがリーチ変動パターンであるときには、リーチフラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。
一方、S515において変動パターンコマンドでないと判断されたときにはS517において飾り図柄の変動表示を終了させるための図柄確定コマンドであるか否かを判別する処理が行なわれる。S517において当該受信コマンドが図柄確定コマンドであると判断されたときには、S517bにおいて停止フラグをセットするとともに、飾り図柄の停止を指示するためのコマンドであって表示制御用マイクロコンピュータ800に送信するために停止コマンドを特定しセットする処理を行ないS518に移行される。このように演出制御コマンドとして図柄確定コマンドを受信した場合は、図柄確定コマンドと停止コマンドとの関係が1対1で対応付けられており、たとえば、図柄確定コマンドを受信したことに応じて、送信する停止コマンドを特定するというように、受信した演出制御コマンドに対応して、送信する表示制御コマンドが特定される。なお、セットされた停止コマンドは、S506において表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される。
S518においては、エンディング切替コマンドであるか否かを判別する処理が行なわれる。S518において受信コマンドがエンディング切替コマンドでないと判断されたときには、S519に移行する。一方、S518において当該受信コマンドがエンディング切替コマンドであると判断されたときには、S518bにおいてエンディング開始フラグをセットするとともに、図43を用いて後述するS560において設定されるエンディング開始コマンドをセットする処理を行なう。エンディング開始コマンドとは、表示制御用マイクロコンピュータ800に送信されるコマンドであって、大当りが終了した旨の演出を開始させるために用いるコマンドをいう。
エンディング開始コマンドをセットするとは、具体的には、RAM55のバッファにエンディング開始コマンドのデータをセットする処理をいう。セットされたエンディング開始コマンドは、表示制御コマンドとして、図26のS506において音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800へ出力される。
S518cにおいては、セットされている演出モードフラグに対応する演出モードコマンドをセットする処理が行なわれる。演出モードコマンドをセットするとは、具体的には、RAM55のバッファに演出モードコマンドのデータをセットする処理をいう。セットされた演出モードコマンドは、表示制御コマンドとして、図26のS506において音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800へ出力される。これにより、以後、演出モードコマンドから特定される演出を、変動表示装置9において行なうことができる。
S519においては、その他受信したコマンドがある場合に当該受信コマンドに対応したフラグをセットし、コマンド解析処理を終了する。たとえば、エンディング終了コマンドを受信したときには、エンディング終了フラグをセットするとともに、エンディング終了コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ800に送信する処理を行なう。
図29は、図28のS516において演出開始フラグがセットされたときに各種コマンドを設定するための処理を実行するコマンド設定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
まず、S520において演出開始フラグがセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S520において演出開始フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときにはそのままコマンド設定処理を終了する。一方、S520において演出開始フラグがセットされていると判断されたときには、S520aにおいて、ランダムRS1〜ランダムRS4の値を読出し所定のバッファ領域に格納する処理が行なわれる。そして、S521において終了時再抽選表示の種類を決定する終了時再抽選表示決定処理が行なわれ、S522では変動表示装置9において停止させる飾り図柄の組合せを決定するための飾り図柄決定処理が行なわれ、S523では変動表示装置9における飾り図柄の変動パターンを決定する飾り変動パターン決定処理が行なわれ、S524においてS521〜S523における決定処理に基づき特定される表示制御コマンドを設定する表示制御コマンド設定処理が行なわれ、コマンド設定処理を終了する。
図30は、コマンド設定処理の終了時再抽選表示決定処理(S521)を説明するためのフローチャートである。
終了時再抽選表示決定処理においては、まず、S525において終了時再抽選フラグがセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。終了時再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、終了時再抽選表示決定処理を終了する。一方、S525において終了時再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、終了時再抽選表示の演出内容として、遊技状態毎に予め対応付けられている再抽選表示の演出内容のうち、現在制御されている遊技状態に対応付けられている再抽選表示の演出内容をセットする処理を行ない、終了時再抽選表示決定処理を終了する。
ここで、遊技状態毎に予め対応付けられている再抽選表示の演出内容を説明する。図31は、遊技状態毎に予め対応付けられている再抽選表示の演出内容を説明するための図である。低確低ベース状態には、再抽選表示の演出内容としてノーマル再抽選が予め対応付けられている。低確高ベース状態には、再抽選表示の演出内容として戻り再抽選が予め対応付けられている。高確低ベース状態には、再抽選表示の演出内容としてすべり再抽選が予め対応付けられている。高確高ベース状態には、再抽選表示の演出内容として2段階再抽選が予め対応付けられている。以上のように、本実施の形態においては、再抽選表示の演出内容として遊技状態毎に異なる演出内容を対応付けているため、制御されている遊技状態により異なる演出内容の再抽選表示を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ノーマル再抽選とは、15R大当り図柄の組合せを維持させたままの状態で変動表示させて、最終停止図柄としての15R大当り図柄を停止表示させる演出をいう。戻り再抽選とは、15R大当り図柄の組合せを維持させたままの状態で変動表示させ最終停止図柄を一旦通過させた後、当該最終停止図柄に戻る表示が行なわれ、最終停止図柄としての15R大当り図柄を停止表示させる演出をいう。すべり再抽選とは、15R大当り図柄の組合せを維持させたままの状態で変動表示させ最終停止図柄の手前の図柄からすべらせる表示が行なわれ、最終停止図柄としての15R大当り図柄を停止表示させる演出をいう。2段階再抽選とは、15R大当り図柄の組合せを維持させたままの状態で変動表示させ一旦仮停止させた後、再度変動表示を行ない最終停止図柄としての15R大当り図柄を停止表示させる演出をいう。
図32は、コマンド設定処理の飾り図柄決定処理(S522)を示すフローチャートである。飾り図柄決定処理においては、まず、S527において2R大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S527において2R大当りフラグがセットされていると判断されたときには、S528において「123」を最終停止図柄として決定する処理が行なわれる。S529においては、2R大当り遊技終了後の演出モードをランダムに選択するための演出モード選択処理を行ない、S539bへ移行する。
一方、S527において2R大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S530において第1確変大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S530において第1確変大当りフラグがセットされていると判断されたときには、S531において後述する第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理を行ない飾り図柄決定処理を行ない、S539aに移行する。
一方、S530において第1確変大当りフラグがセットされていないと判断されたときには、S532において第2確変大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S532において第2確変大当りフラグがセットされていると判断されたときには、S533において後述する第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理を行ない、S539aに移行する。
一方、S532において第2確変大当りフラグがセットされていないと判断されたときには、S534において時短大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S534において時短大当りフラグがセットされていると判断されたときには、S535において後述する時短大当り時飾り停止図柄決定処理を行ない、S539aに移行する。
S534において時短大当りフラグがセットされていないと判断されたときには、S536において通常大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S536において通常大当りフラグがセットされていると判断されたときには、S537において後述する通常大当り時飾り停止図柄決定処理を行ない、S539aに移行する。
S536において通常大当りフラグがセットされていないと判断されたときには、S538において後述するはずれ時飾り停止図柄決定処理を行ない飾り図柄決定処理を終了する。
S539aにおいては、制御される遊技状態に対応する演出モードを選択する処理が行なわれる。たとえば、遊技状態が低確低ベース状態に制御されるときには、海モードをセットする処理が行なわれ、低確高ベース状態に制御されるときには、山モードをセットする処理が行なわれ、高確低ベース状態に制御されるときには、空モードをセットする処理が行なわれ、高確高ベース状態に制御されるときには、宇宙モードをセットする処理が行なわれる。
S539bにおいては、大当り遊技終了後に制御される遊技状態が高確高ベース状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。S539bにおいて高確高ベース状態に制御されると判断されたときには、S539cにおいて現在の遊技状態が高確高ベース状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。S539cにおいて高確高ベース状態であると判断されたときには、S539dにおいて高確高ベース状態に繰返し制御されたループ回数を特定するためのループ回数カウンタの値を1加算する処理を行ないS539fに移行する。一方、S539bまたはS539cにおいてNOと判断されたときに、S539eにおいてループ回数カウンタの値をリセットする処理を行ないS539fに移行する。
S539fにおいては、S539dでループ回数カウンタの値が加算されているか、すなわちループ回数カウンタの値がセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S539fにおいてループ回数カウンタの値がセットされていると判断されたときには、S539gにおいて2R大当りフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S539gにおいて2R大当りフラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S539hにおいて、S529またはS539aにおいて選択された演出モードおよびループ回数カウンタの値に対応する演出モードフラグをセットする処理を行ない、飾り図柄決定処理を終了する。一方、S539fにおいてNOと判断されたときまたはS539gにおいてYESと判断されたときは、S539kにおいて、S529またはS539aにおいて選択された演出モードに対応する演出モードフラグをセットする処理を行ない、飾り図柄決定処理を終了する。
これにより、15R大当りが発生した後においては、15R大当り遊技終了後に制御されている遊技状態に対応する演出モードで演出を行なうことができる。さらに、第2確変大当り図柄による15R大当りが連続して発生した後においては、高確高ベース状態に対応する演出モードで演出を行なうとともに、ループ回数カウンタの値に対応した演出を行なうことができる。ループ回数カウンタの値に対応した演出としては、ループ回数カウンタの値を遊技者に報知する演出であればよい。たとえば、ループ回数カウンタの値が「1」であるときには、「高確高ベース2連荘!!」といったメッセージを変動表示装置9の画面の下方位置に表示し、ループ回数カウンタの値が「2」であるときには、「高確高ベース3連荘!!」といったメッセージを変動表示装置9の画面の下方位置に表示するようにしてもよい。なお、本実施の形態において2R大当りが発生した場合は、S539gにおいてYESと判断されるため、ループ回数カウンタの値に対応した演出を行なわないように制御することができる。すなわち、2R大当りが発生した場合は、S529において選択された演出モードで演出が行なわれる。
図33は、飾り停止図柄コマンド設定処理における第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理(S531)を示すフローチャートである。
第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理においては、まず、S540において変動中高確再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S540において変動中高確再抽選フラグがセットされていると判断されたときには、S541において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S541において終了時高ベース再抽選フラグがセットされていると判断されたときにはS542において変動表示中に仮停止させる変動中仮停止図柄を通常大当り図柄からS520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定し、変動表示終了時に停止させる変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄を決定する処理が行なわれる。変動中仮停止図柄とは、変動中再抽選表示が行なわれる前に仮停止させる大当り図柄をいう。変動終了時停止図柄とは、飾り図柄の変動表示が終了したときに停止させる大当り図柄をいう。なお、S542においては、変動終了時停止図柄を通常大当り図柄から決定するように構成してもよい。
停止図柄を通常大当り図柄から決定する処理としては、たとえば、ランダムRS3から抽出したカウンタの値が、「0」のときに停止図柄として「000」が決定され、「1」のときに停止図柄として「111」が決定され、「2」のときに停止図柄として「000」が決定され、同様に、ランダムRS3から抽出したカウンタの値が、「3」,「4」,「5」のときにそれぞれ停止図柄として「111」,「000」,「111」が決定される。
一方、S541において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S543において変動中仮停止図柄を通常大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。
また、S540において変動中高確再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S545において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S545において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S546において第1確変大当り図柄を変動中仮停止図柄として決定する処理が行なわれる。なお、S546においては、変動中仮停止図柄を通常大当り図柄から決定するように構成してもよい。S545において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S547において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S547において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S548において変動終了時停止図柄を通常大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。
S547において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S549において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S549において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S550において第1確変大当り図柄を変動終了時停止図柄として決定する処理が行なわれる。なお、S550においては、変動終了時停止図柄を通常大当り図柄から決定するように構成してもよい。
S551においては、第1確変大当り図柄を最終停止図柄として決定する処理を行ない、第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理を終了する。
以上説明したように、第1確変大当りフラグがオン状態にセットされているときに実行される第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、複合再抽選表示を実行するとき(S540およびS541でYES)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、変動中高確再抽選表示を行ない変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させ、最終停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中高確再抽選表示において、第1確変大当り図柄に成り上げる成り上げ成功演出を行ない、終了時高ベース再抽選表示において、第1確変大当り図柄から第2確変大当り図柄への成り上げ失敗演出を行なうことができる。
また、第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、変動中高確再抽選表示を実行するとき(S540でYESおよびS541でNO)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中高確再抽選表示において、第1確変大当り図柄に成り上げる成り上げ成功演出を行なうことができる。
また、第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、変動中高ベース再抽選表示を実行するとき(S540でNOおよびS545でYES)、変動中仮停止図柄として第1確変大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中高ベース再抽選表示において、第1確変大当り図柄から第2確変大当り図柄への成り上げ失敗演出を行なうことができる。
また、第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、終了時高確再抽選表示を実行するとき(S547でYES)、変動終了時停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、終了時高確再抽選表示において、第1確変大当り図柄に成り上げる成り上げ成功演出を行なうことができる。
また、第1確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、終了時高ベース再抽選表示を実行するとき(S549でYES)、変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として第1確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、終了時高ベース再抽選表示において、第1確変大当り図柄から第2確変大当り図柄への成り上げ失敗演出を行なうことができる。
図34は、飾り停止図柄コマンド設定処理における第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理(S533)を示すフローチャートである。
第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理においては、まず、S555において変動中高確再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S555において変動中高確再抽選フラグがセットされていると判断されたときには、S556において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S556において終了時高ベース再抽選フラグがセットされていると判断されたときにはS557において変動中仮停止図柄を通常大当り図柄の組合せから、および変動終了時停止図柄を通常大当り図柄および第1確変大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。なお、S557においては、変動終了時停止図柄を通常大当り図柄から決定するように構成してもよい。
停止図柄を通常大当り図柄および第1確変大当り図柄から決定する処理としては、たとえば、ランダムRS3から抽出したカウンタの値が、「0」のときに停止図柄として「000」が決定され、「1」のときに停止図柄として「111」が決定され、「2」のときに停止図柄として「333」が決定され、同様に、ランダムRS3から抽出したカウンタの値が、「3」,「4」,「5」のときにそれぞれ停止図柄として「000」,「111」,「333」が決定される。
一方、S556において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S558において変動中仮停止図柄を通常大当り図柄および時短大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。
停止図柄を通常大当り図柄および時短大当り図柄から決定する処理としては、たとえば、ランダムRS3から抽出したカウンタの値が、「0」のときに停止図柄として「000」が決定され、「1」のときに停止図柄として「111」が決定され、「2」のときに停止図柄として「222」が決定され、同様に、ランダムRS3から抽出したカウンタの値が、「3」,「4」,「5」のときにそれぞれ停止図柄として「000」,「111」,「222」が決定される。
また、S555において変動中高確再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S559において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S559において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S560において変動中仮停止図柄を通常大当り図柄および第1確変大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。なお、S560においては、変動中仮停止図柄を通常大当り図柄から決定するように構成してもよい。S559において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S561において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S561において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S562において変動終了時停止図柄を通常大当り図柄および時短大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。
S561において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S563において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S563において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S565へ移行される。S563において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S564において変動終了時停止図柄を通常大当り図柄および第1確変大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。なお、S564においては、変動終了時停止図柄を通常大当り図柄から決定するように構成してもよい。
S565においては、最終停止図柄として第2確変大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS2−1の値を用いて決定する処理を行ない、第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理を終了する。
最終停止図柄を第2確変大当り図柄から決定する処理としては、たとえば、ランダムRS2−1から抽出したカウンタの値が、「0」のときに停止図柄として「444」が決定され、「1」のときに停止図柄として「555」が決定され、「2」のときに停止図柄として「444」が決定され、同様に、ランダムRS3から抽出したカウンタの値が、「3」,「4」,「5」のときにそれぞれ停止図柄として「555」,「444」,「555」が決定される。
以上説明したように、第2確変大当りフラグがオン状態にセットされているときに実行される第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、複合再抽選表示を実行するとき(S555およびS556でYES)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、変動中高確再抽選表示を行ない変動終了時停止図柄として通常大当り図柄または第1確変大当り図柄を停止させ、最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動終了時停止図柄として通常大当り図柄が停止したときには変動中高確再抽選表示において成り上げ失敗演出を行ない、変動終了時停止図柄として第1確変大当り図柄が停止したときには変動中高確再抽選表示において成り上げ成功演出を行なうことができる。また、終了時高ベース再抽選表示において、第2確変大当り図柄への成り上げ成功演出を行なうことができる。
また、第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、変動中高確再抽選表示を実行するとき(S555でYESおよびS556でNO)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄または時短大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中高確再抽選表示において、第2確変大当り図柄に成り上げる成り上げ成功演出を行なうことができる。
また、第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、変動中高ベース再抽選表示を実行するとき(S555でNOおよびS559でYES)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄または第1確変大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中高ベース再抽選表示において、通常大当り図柄または第1確変大当り図柄から第2確変大当り図柄への成り上げ成功演出を行なうことができる。
また、第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、終了時高確再抽選表示を実行するとき(S561でYES)、変動終了時停止図柄として通常大当り図柄または時短大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、終了時高確再抽選表示において、第2確変大当り図柄に成り上げる成り上げ成功演出を行なうことができる。
また、第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、終了時高ベース再抽選表示を実行するとき(S563でYES)、変動終了時停止図柄として通常大当り図柄または第1確変大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、終了時高ベース再抽選表示において、通常大当り図柄または第1確変大当り図柄から第2確変大当り図柄への成り上げ成功演出を行なうことができる。
なお、第2確変大当り時飾り停止図柄決定処理では、再抽選表示を実行しないとき(S563でNO)、最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、再抽選表示が実行されることなく、最終停止図柄として第2確変大当り図柄を停止させることができる。
図35は、飾り停止図柄コマンド設定処理における時短大当り時飾り停止図柄決定処理(S533)を示すフローチャートである。
時短大当り時飾り停止図柄決定処理においては、まず、S570において変動中高確再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S570において変動中高確再抽選フラグがセットされていると判断されたときには、S571において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S571において終了時高ベース再抽選フラグがセットされていると判断されたときにはS572において変動中仮停止図柄および変動終了時停止図柄を通常大当り図柄の組合せから、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。
一方、S571において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S573において時短大当り図柄を変動中仮停止図柄として決定する処理が行なわれる。
また、S570において変動中高確再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S574において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S574において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S575において変動中仮停止図柄を通常大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。S574において変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S576において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S576において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S577において時短大当り図柄を変動終了時停止図柄として決定する処理が行なわれる。
S576において終了時高確再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S578において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S578において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S580へ移行される。S578において終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S579において変動終了時停止図柄を通常大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。
S580においては、時短大当り図柄を最終停止図柄として決定する処理を行ない、時短大当り時飾り停止図柄決定処理を終了する。
以上説明したように、時短大当りフラグがオン状態にセットされているときに実行される時短大当り時飾り停止図柄決定処理では、複合再抽選表示を実行するとき(S570およびS571でYES)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、変動中高確再抽選表示を行ない変動終了時停止図柄として通常大当り図柄を停止させ、最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中高確再抽選表示において成り上げ失敗演出を行ない、終了時高ベース再抽選表示において、時短大当り図柄への成り上げ成功演出を行なうことができる。
また、時短大当り時飾り停止図柄決定処理では、変動中高確再抽選表示を実行するとき(S570でYESおよびS571でNO)、変動中仮停止図柄として時短大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中高確再抽選表示において、成り上げ失敗演出を行なうことができる。
また、時短大当り時飾り停止図柄決定処理では、変動中高ベース再抽選表示を実行するとき(S570でNOおよびS574でYES)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中高ベース再抽選表示において、通常大当り図柄から時短大当り図柄への成り上げ成功演出を行なうことができる。
また、時短大当り時飾り停止図柄決定処理では、終了時高確再抽選表示を実行するとき(S576でYES)、変動終了時停止図柄として時短大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、終了時高確再抽選表示において、成り上げ失敗演出を行なうことができる。
また、時短大当り時飾り停止図柄決定処理では、終了時高ベース再抽選表示を実行するとき(S578でYES)、変動終了時停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、終了時高ベース再抽選表示において、通常大当り図柄から時短大当り図柄への成り上げ成功演出を行なうことができる。
なお、時短大当り時飾り停止図柄決定処理では、再抽選表示を実行しないとき(S578でNO)、最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、再抽選表示が実行されることなく、最終停止図柄として時短大当り図柄を停止させることができる。
図36は、飾り図柄決定処理における通常大当り時飾り停止図柄決定処理(S537)を示すフローチャートである。
通常大当り時飾り停止図柄決定処理においては、まず、S585において変動中高確再抽選フラグまたは変動中高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否か、すなわち変動中再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S585において変動中再抽選フラグがセットされていると判断されたときには、S586において終了時高確再抽選フラグまたは終了時高ベース再抽選フラグがオン状態にセットされているか否か、すなわち終了時再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S586において終了時再抽選フラグがセットされていると判断されたときにはS587において変動中仮停止図柄および変動終了時停止図柄を通常大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。
本実施の形態におけるS587では、変動中仮停止図柄および変動終了時停止図柄として、通常大当り図柄から同じ通常大当り図柄が決定されるが、これに限らず、変動中仮停止図柄および変動終了時停止図柄として、通常大当り図柄のうちそれぞれ異なる通常大当り図柄が決定されるように構成してもよい。たとえば、変動中仮停止図柄をランダムRS3の値を用いて決定し、決定された変動中仮停止図柄の次の通常大当り図柄(たとえば、決定された変動中仮停止図柄が「000」の場合、「111」が該当)を変動終了時停止図柄をに決定するようにしてもよい。
一方、S586において終了時再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S588において変動中仮停止図柄を通常大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。
また、S585において変動中再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S589において終了時再抽選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S589において終了時再抽選フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S590において変動終了時停止図柄を通常大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS3の値を用いて決定する処理が行なわれる。S589において終了時再抽選フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S591へ移行される。
S591においては、最終停止図柄として通常大当り図柄から、S520aにおいて読出したランダムRS2−1の値を用いて決定する処理を行ない、通常大当り時飾り停止図柄決定処理を終了する。
最終停止図柄を通常大当り図柄から決定する処理としては、たとえば、ランダムRS2−1から抽出したカウンタの値が、「0」のときに停止図柄として「000」が決定され、「1」のときに停止図柄として「111」が決定され、「2」のときに停止図柄として「000」が決定され、同様に、ランダムRS2−1から抽出したカウンタの値が、「3」,「4」,「5」のときにそれぞれ停止図柄として「111」,「000」,「111」が決定される。
以上説明したように、通常大当りフラグがオン状態にセットされているときに実行される通常大当り時飾り停止図柄決定処理では、複合再抽選表示を実行するとき(S585およびS586でYES)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、変動中高確再抽選表示を行ない変動終了時停止図柄として通常大当り図柄を停止させ、最終停止図柄として通常大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中再抽選表示および終了時再抽選表示において、確変大当り図柄への成り上げ失敗演出を行なうことができる。
また、通常大当り時飾り停止図柄決定処理では、変動中再抽選表示を実行するときであってかつ変動中再抽選表示を実行するとき(S585でYESおよびS586でNO)、変動中仮停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として通常大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、変動中再抽選表示において、確変大当り図柄への成り上げ失敗演出を行なうことができる。
また、通常大当り時飾り停止図柄決定処理では、終了時再抽選表示を実行するとき(S589でYES)、変動終了時停止図柄として通常大当り図柄を仮停止させ、最終停止図柄として通常大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、終了時再抽選表示において、確変大当り図柄への成り上げ失敗演出を行なうことができる。
なお、通常大当り時飾り停止図柄決定処理では、再抽選表示を実行しないとき(S589でNO)、最終停止図柄として通常大当り図柄を停止させることを決定することができる。これにより、再抽選表示が実行されることなく、最終停止図柄として通常大当り図柄を停止させることができる。
図37は、飾り図柄決定処理におけるはずれ時飾り停止図柄決定処理(S538)を示すフローチャートである。
はずれ時飾り停止図柄決定処理においては、まず、S904においてずれ数フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S904においてずれ数フラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、S905において最終停止図柄として左・右図柄をS520aにおいて読出したランダムRS2−1の値を用いて決定し、さらに、当該決定された左図柄およびずれ数フラグから特定されるずれ数の飾り図柄を中図柄として決定する処理が行なわれる。
一方、S904においてずれ数フラグがオン状態にセットされていないと判断されたときには、S906において最終停止図柄としてはずれ図柄の組合せをS520aにおいて読出したランダムRS2−1〜ランダムRS2−3の値等を用いて決定する処理が行なわれる。なお、ランダムRS2−1〜ランダムRS2−3に対応する最終停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合やリーチ状態を発生させる場合には、リーチ状態を発生させないはずれの図柄となるように修正して各停止図柄を決定する処理を行ない、はずれ時飾り停止図柄決定処理を終了する。
図38は、飾り図柄決定処理における演出モード選択処理(S529)を示すフローチャートである。
演出モード選択処理においては、まず、S910において、2R大当り遊技終了後の演出モードを選択するために用いるテーブルであって、2R大当り遊技終了後に制御される遊技状態に応じた演出モード選択用テーブルをルックアップする処理が行なわれる。S911においては、S520aにおいて読出した演出モード選択用のランダムRS4から値を用いて演出モードを選択する処理を行ない、演出モード選択処理を終了する。
ここで、図39を用いて、演出モード選択用テーブルについて説明する。図39は、演出モード選択用テーブルを説明するための図である。演出モード選択用テーブルは、パチンコ遊技機1において制御され得る遊技状態毎にテーブルが各々設定されている。
遊技状態が低確低ベース状態であるときは、低確低ベース状態時テーブルが参照される。低確低ベース状態時テーブルは、演出モード選択用のランダムRS4からの値が、「0〜6」であるときに海モードが選択され、「7」であるときに山モードが選択され、「8」であるときに空モードが選択され、「9」であるときに宇宙モードが選択されるように、振分けが設定されている。これにより、2R大当り遊技終了後に低確低ベース状態に制御されるときには、演出モードとして山モード、空モード、あるいは宇宙モードが選択される割合より、高い割合で海モードが選択される。
遊技状態が低確高ベース状態であるときは、低確高ベース状態時テーブルが参照される。低確高ベース状態時テーブルは、演出モード選択用のランダムRS4からの値が、「0」であるときに海モードが選択され、「1〜7」であるときに山モードが選択され、「8」であるときに空モードが選択され、「9」であるときに宇宙モードが選択されるように、振分けが設定されている。これにより、2R大当り遊技終了後に低確高ベース状態に制御されるときには、演出モードとして海モード、空モード、あるいは宇宙モードが選択される割合より、高い割合で山モードが選択される。
遊技状態が高確低ベース状態であるときは、高確低ベース状態時テーブルが参照される。高確低ベース状態時テーブルは、演出モード選択用のランダムRS4からの値が、「0」であるときに海モードが選択され、「1」であるときに山モードが選択され、「2〜8」であるときに空モードが選択され、「9」であるときに宇宙モードが選択されるように、振分けが設定されている。これにより、2R大当り遊技終了後に低確高ベース状態に制御されるときには、演出モードとして海モード、山モード、あるいは宇宙モードが選択される割合より、高い割合で空モードが選択される。
遊技状態が高確高ベース状態であるときは、高確高ベース状態時テーブルが参照される。高確高ベース状態時テーブルは、演出モード選択用のランダムRS4からの値が、「0」であるときに海モードが選択され、「1」であるときに山モードが選択され、「2」であるときに空モードが選択され、「3〜9」であるときに宇宙モードが選択されるように、振分けが設定されている。これにより、2R大当り遊技終了後に低確高ベース状態に制御されるときには、演出モードとして海モード、山モード、あるいは空モードが選択される割合より、高い割合で宇宙モードが選択される。
図40は、コマンド設定処理における飾り変動パターン決定処理(S523)を説明するためのフローチャートである。
飾り変動パターン決定処理においては、まず、S920において受信した変動パターンコマンドに応じたテーブルをルックアップする処理が行なわれる。S921においては、S520aにおいて読出したランダムRS1の値に応じて、S920においてルックアップされているテーブルを用いて、飾り変動パターンを決定する処理を行ない、飾り変動パターン決定処理を終了する。
ここで、S920においてルックアップされるテーブルについて説明する。図41および図42は、飾り変動パターンを決定するために用いる飾り変動パターン決定用テーブルを説明するための図である。本実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される変動パターンコマンドに応じた飾り変動パターン決定用テーブルがルックアップされて、ランダムRS1の値に基づいて、1つの飾り変動パターンが決定される。なお、図41は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され得る変動パターンコマンドに対応した飾り変動パターン決定用テーブル全体を示している。また、図42は、図41に示した飾り変動パターン決定用テーブル全体のうち、変動パターンコマンド毎の飾り変動パターン決定用テーブルを示している。図42に示す飾り変動パターンの欄には、図柄コマンド毎に、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される表示制御コマンドの下位バイトを示し、当該下位バイトの下の括弧内において当該飾り変動パターンの変動時間を示している。
遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドが「8000h」であるときには、8000時用のテーブルが参照される。8000時用テーブルは、ランダムRS1の値が、「0〜69」の範囲内のときに予告なしの飾りノーマルはずれ変動パターンが決定され、「70〜89」の範囲内のときに予告1を実行する予告1飾りノーマルはずれ変動パターンが決定され、「90〜96」の範囲内のときに予告2を実行する予告2飾りノーマルはずれ変動パターンが決定され、「97〜99」の範囲内のときに予告3を実行する予告3飾りノーマルはずれ変動パターンが決定されるように、振分が設定されている。なお、予告1〜予告3は、それぞれ、出現するキャラクタ、出現するタイミング、背景画像の種類等、異なる態様で行なわれる。すなわち、予告1〜予告3のいずれが実行されるかによって、変動表示手段、音出力手段、および発光手段が異なる態様で制御される。
図42(a)は、8000時用テーブルを説明するための図である。図42(a)に示すように、予告なしの飾りノーマルはずれ変動パターンが決定されたときには、表示制御コマンドの下位バイトとして「00」が決定され、変動時間として10秒が決定される。同様に、予告1飾りノーマルはずれ変動パターンが決定されたとき、予告2飾りノーマルはずれ変動パターンが決定されたとき、予告3飾りノーマルはずれ変動パターンが決定されたときには、表示制御コマンドの下位バイトとして「01」、「02」、「03」がそれぞれ決定され、変動時間として10秒が決定される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドが「8001h」であるときには、8001時用のテーブルが参照される。8001時用テーブルは、ランダムRS1の値が、「0〜64」の範囲内のときに予告なしの飾りノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定され、「65〜84」の範囲内のときに予告1を実行する予告1飾りノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定され、「85〜93」の範囲内のときに予告2を実行する予告2飾りノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定され、「94〜99」の範囲内のときに予告3を実行する予告3飾りノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定されるように、振分が設定されている。
図42(b)は、8001時用テーブルを説明するための図である。図42(b)に示すように、8001時用のテーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した図柄コマンドに応じた複数の飾り変動パターン決定用テーブルから構成されている。受信した図柄コマンドが「+1コマずれ」を示す図柄コマンド(図11における「8121h」)であるときには、8121時用テーブルがルックアップされる。受信した図柄コマンドが「+2コマずれ」を示す図柄コマンド(図11における「8122h」)であるときには、8122時用テーブルがルックアップされる。受信した図柄コマンドが「−1コマずれ」を示す図柄コマンド(図11における「8123h」)であるときには、8123時用テーブルがルックアップされる。受信した図柄コマンドが「−2コマずれ」を示す図柄コマンド(図11における「8124h」)であるときには、8124時用テーブルがルックアップされる。受信した図柄コマンドが「±3コマずれ」を示す図柄コマンド(図11における「8125h」)であるときには、8125時用テーブルがルックアップされる。
たとえば、予告なしの飾りノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定され、受信した図柄コマンドが「8121h」であるときには、表示制御コマンドの下位バイトとして「10」が決定され変動時間として16秒が決定される。同様に、予告なしの飾りノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定され、受信した図柄コマンドが「8122h」、「8123h」、「8124h」、「8125h」であるときには、表示制御コマンドの下位バイトとして「14」、「18」、「1C」、「20」がそれぞれ決定され、変動時間として17秒、14秒、13秒、18秒がそれぞれ決定される。また、予告1飾りノーマルリーチはずれ1変動パターン、予告2飾りノーマルリーチはずれ1変動パターン、予告3飾りノーマルリーチはずれ1変動パターンが決定されたときにも同様に、受信した図柄コマンドに応じた表示制御コマンドの下位バイトおよび変動時間が決定される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドが「8002h」であるときには、8002時用のテーブルが参照される。8002時用テーブルは、ランダムRS1の値が、「0〜59」の範囲内のときに予告なしの飾りノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定され、「60〜80」の範囲内のときに予告1を実行する予告1飾りノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定され、「81〜92」の範囲内のときに予告2を実行する予告2飾りノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定され、「93〜99」の範囲内のときに予告3を実行する予告3飾りノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定されるように、振分が設定されている。
図42(c)は、8002時用テーブルを説明するための図である。図42(c)に示すように、8002時用のテーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した図柄コマンドに応じた複数の飾り変動パターン決定用テーブルから構成されている。受信した図柄コマンドが「+1コマずれ」を示す図柄コマンドであるときには、8121時用テーブルがルックアップされる。同様に、「+2コマずれ」を示す図柄コマンド、「−1コマずれ」を示す図柄コマンド、「−2コマずれ」を示す図柄コマンド、「±3コマずれ」を示す図柄コマンドを受信したときには、それぞれ、8122時用テーブル、8123時用テーブル、8124時用テーブル、8125時用テーブルがルックアップされる。
たとえば、予告なしの飾りノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定され、受信した図柄コマンドが「8121h」であるときには、表示制御コマンドの下位バイトとして「30」が決定され変動時間として21秒が決定される。同様に、予告なしの飾りノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定され、受信した図柄コマンドが「8122h」、「8123h」、「8124h」、「8125h」であるときには、表示制御コマンドの下位バイトとして「34」、「38」、「3C」、「40」がそれぞれ決定され、変動時間として22秒、19秒、18秒、23秒がそれぞれ決定される。また、予告1飾りノーマルリーチはずれ2変動パターン、予告2飾りノーマルリーチはずれ2変動パターン、予告3飾りノーマルリーチはずれ2変動パターンが決定されたときにも同様に、受信した図柄コマンドに応じた表示制御コマンドの下位バイトおよび変動時間が決定される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドが「8010h」であるときには、8010時用のテーブルが参照される。8010時用テーブルは、ランダムRS1の値が、「0〜24」の範囲内のときに予告なしの飾りノーマルリーチ当り1変動パターンが決定され、「25〜35」の範囲内のときに予告1を実行する予告1飾りノーマルリーチ当り1変動パターンが決定され、「36〜74」の範囲内のときに予告2を実行する予告2飾りノーマルリーチ当り1変動パターンが決定され、「75〜99」の範囲内のときに予告3を実行する予告3飾りノーマルリーチ当り1変動パターンが決定されるように、振分が設定されている。
図42(d)は、8010時用テーブルを説明するための図である。図42(d)に示すように、8010時用のテーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した図柄コマンドに応じた複数の飾り変動パターン決定用テーブルから構成されている。受信した図柄コマンドが変動中再抽選表示を行なわない図柄コマンド(図10における「8100h,8103h,8104h,8107h,810Ah,810Bh,810Dh,8110h,8111h,8113h,8116h,8117h」)であるときには、8100時用テーブルがルックアップされる。受信した図柄コマンドが変動中再抽選表示を行なう図柄コマンド(図10における「8101h,8102h,8105h,8108h,8109h,810Ch,810Eh,810Fh,8112h,8114h,8115h,8118h」)であるときには、8101時用テーブルがルックアップされる。
たとえば、予告なしの飾りノーマルリーチ当り1変動パターンが決定され、受信した図柄コマンドが「8100h」であるときには、表示制御コマンドの下位バイトとして「90」が決定され変動時間として20秒が決定される。同様に、予告なしの飾りノーマルリーチ当り1変動パターンが決定され、受信した図柄コマンドが「8101h」であるときには、遊技状態に応じて「94〜97」のいずれかが表示制御コマンドの下位バイトとして決定され、変動時間として35秒、が決定される。
なお、本実施の形態においては、図31で説明したように、再抽選表示の演出内容は遊技状態毎に予め対応付けられている。遊技状態が低確低ベース状態であるときには、変動中再抽選表示の演出内容としてノーマル再抽選を実行する旨を含む表示制御コマンドの下位バイトとして「94」が決定される。また、遊技状態が低確高ベース状態であるときには、変動中再抽選表示の演出内容として戻り再抽選を実行する旨を含む表示制御コマンドの下位バイトとして「95」が決定される。また、遊技状態が高確低ベース状態であるときには、変動中再抽選表示の演出内容としてすべり再抽選を実行する旨を含む表示制御コマンドの下位バイトとして「96」が決定される。また、遊技状態が高確高ベース状態であるときには、変動中再抽選表示の演出内容として2段階再抽選を実行する旨を含む表示制御コマンドの下位バイトとして「97」が決定される。
また、予告1飾りノーマルリーチ当り1変動パターン、予告2飾りノーマルリーチ当り1変動パターン、予告3飾りノーマルリーチ当り1変動パターンが決定されたときにも同様に、受信した図柄コマンドおよび現在の遊技状態に応じた表示制御コマンドの下位バイトと、受信した図柄コマンドに応じた変動時間が決定される。なお、変動中再抽選表示の種類としてのノーマル再抽選、戻り再抽選、すべり再抽選、2段階再抽選は、それぞれ、終了時再抽選表示の種類として説明したノーマル再抽選、戻り再抽選、すべり再抽選、2段階再抽選と同様のため説明を繰返さない。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドが「8013h」であるときには、8013時用のテーブルが参照される。8013時用テーブルは、ランダムRS1の値が、「0〜9」の範囲内のときに予告なしの飾りスーパーリーチ当り2変動パターンが決定され、「10〜14」の範囲内のときに予告1を実行する予告1飾りスーパーリーチ当り2変動パターンが決定され、「15〜29」の範囲内のときに予告2を実行する予告2飾りスーパーリーチ当り2変動パターンが決定され、「30〜99」の範囲内のときに予告3を実行する予告3飾りスーパーリーチ当り2変動パターンが決定されるように、振分が設定されている。
図42(e)は、8013時用テーブルを説明するための図である。図42(e)に示すように、8013時用のテーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した図柄コマンドに応じた複数の飾り変動パターン決定用テーブルから構成されている。受信した図柄コマンドが変動中再抽選表示を行なわない図柄コマンドであるときには、8100時用テーブルがルックアップされる。受信した図柄コマンドが変動中再抽選表示を行なう図柄コマンドであるときには、8101時用テーブルがルックアップされる。
たとえば、予告なしの飾りノーマルリーチ当り2変動パターンが決定され、受信した図柄コマンドが「8100h」であるときには、表示制御コマンドの下位バイトとして「B0」が決定され変動時間として45秒が決定される。同様に、予告なしの飾りノーマルリーチ当り2変動パターンが決定され、受信した図柄コマンドが「8101h」であるときには、遊技状態に応じて「B4〜B7」のいずれかが表示制御コマンドの下位バイトとして決定され、変動時間として60秒、が決定される。遊技状態が低確低ベース状態であるときには、変動中再抽選表示の演出内容としてノーマル再抽選を実行する旨を含む表示制御コマンドの下位バイトとして「B4」が決定される。また、遊技状態が低確高ベース状態であるときには、変動中再抽選表示の演出内容として戻り再抽選を実行する旨を含む表示制御コマンドの下位バイトとして「B5」が決定される。また、遊技状態が高確低ベース状態であるときには、変動中再抽選表示の演出内容としてすべり再抽選を実行する旨を含む表示制御コマンドの下位バイトとして「B6」が決定される。また、遊技状態が高確高ベース状態であるときには、変動中再抽選表示の演出内容として2段階再抽選を実行する旨を含む表示制御コマンドの下位バイトとして「B7」が決定される。
また、予告1飾りノーマルリーチ当り2変動パターン、予告2飾りノーマルリーチ当り2変動パターン、予告3飾りノーマルリーチ当り2変動パターンが決定されたときにも同様に、受信した図柄コマンドおよび現在の遊技状態に応じた表示制御コマンドの下位バイトと、受信した図柄コマンドに応じた変動時間が決定される。
以上、図41の飾り変動パターン決定用テーブルのうち、8000時用、8001時用、8002時用、8010時用、および8013時用の飾り変動パターン決定用テーブルについて説明したが、8003時用、8004時用、8011時用、および8012時用の飾り変動パターン決定用テーブルも同様に、ランダムRS1の値、図柄コマンド、および現在の遊技状態等に応じて表示制御コマンドの下位バイトおよび変動時間が決定されるように構成されている。
このように構成しているため、本実施の形態における音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドが同一の変動パターンコマンドであっても、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した図柄コマンドに応じた表示制御コマンドの下位バイトおよび変動時間を決定することができる。また、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、飾り変動パターン決定用テーブルを参照してランダムRS1の値に基づき飾り変動パターンを決定することにより、予告演出の種類を決定することができる。
なお、図41に示した飾り変動パターン決定用テーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドが「8000h〜8004h」のいずれかであるときに予告1〜3のうちのいずれかが実行される飾り変動パターンが決定される割合よりも、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドが「8010h〜8013h」のいずれかであるときに予告1〜3のうちのいずれかが実行される飾り変動パターンが決定される割合が高くなるように、振分が設定されている。
図43は、コマンド設定処理における表示制御コマンド設定処理(S524)を示すフローチャートである。
表示制御コマンド設定処理においては、まず、S930において、S528,S531,S533,S535,S537,あるいはS538において決定された飾り停止図柄(変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄(終了時再抽選表示により表示される最終停止図柄を除く))に基づき、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される表示制御コマンドの上位バイトを特定する処理が行なわれる。
終了時再抽選表示により表示される最終停止図柄とは、図33のS540およびS541においてYESと判断されたときのS551で決定された飾り図柄、図33のS547またはS549でYESと判断されたときのS551で決定された飾り図柄、図34のS555およびS556においてYESと判断されたときのS565で決定された飾り図柄、図34のS561またはS563でYESと判断されたときのS565で決定された飾り図柄、図35のS570およびS571においてYESと判断されたときのS580で決定された飾り図柄、図35のS576またはS578でYESと判断されたときのS580で決定された飾り図柄、図36のS585およびS586においてYESと判断されたときのS591で決定された飾り図柄、および図36のS589でYESと判断されたときのS591で決定された飾り図柄をいう。これら終了時再抽選表示により表示される最終停止図柄を特定するための飾り停止図柄コマンドは、S933以降の処理で特定され設定される。
ここで、決定された図柄から表示制御コマンドの上位バイトを特定するために用いる第1上位バイト特定用テーブルを説明する。図44は、第1上位バイト特定用テーブルを説明するための図である。
たとえば、S542において、変動中仮停止図柄として「000」が決定され、変動終了時停止図柄として「333」が決定されたときには、上位バイトとして「03」が特定される。また、S548において、変動終了時停止図柄として「111」が決定されたときには、上位バイトとして「13」が特定される。また、S558において変動中仮停止図柄として「222」が決定され、S565において最終停止図柄として「555」が決定されたときには、上位バイトとして「0E」が特定される。さらに、S906において、最終停止図柄として「003」が決定されたときには、上位バイトとして「1A」が特定される。
図43に戻り、S931においては、図40のS921において決定された飾り変動パターンから、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される表示制御コマンドの下位バイトを特定する処理が行なわれる。具体的には、前述した図41および図42を用いて決定された1の飾り変動パターンに対応する表示制御コマンドの下位バイトを特定する処理が行なわれる。
S932においては、S930において特定した上位バイトとS931において特定した下位バイトとに基づき、表示制御コマンドとして2バイトの飾り変動パターンコマンドを特定し、セットする処理が行なわれる。なお、飾り変動パターンコマンドをセットするとは、具体的には、RAM75のバッファに飾り変動パターンコマンドのデータをセットする処理をいう。セットされた飾り変動パターンコマンドは、表示制御コマンドとして、図26のS506において音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800へ出力される。
S933においては、前述した終了時再抽選表示により表示される最終停止図柄として決定された大当り図柄に基づき、表示制御コマンドの上位バイトを特定する処理が行なわれる。
ここで、大当り図柄から上位バイトを特定するための第2上位バイト特定用テーブルを説明する。図45(a)は、大当り図柄から上位バイトを特定するための第2上位バイト特定用テーブルを説明するための図である。第2上位バイト特定用テーブルは、大当り図柄から1の上位バイトを特定できるように構成されている。たとえば、大当り図柄が「000」,「111」…「555」であるときには、それぞれ、表示制御コマンドの上位バイトとして「00」,「01」…「05」が特定される。
図43に戻り、S934においては、図30のS526においてセットされた終了時再抽選表示の種類から表示制御コマンドの下位バイトを特定する処理が行なわれる。
ここで、終了時再抽選表示の種類から下位バイトを特定するための下位バイト特定用テーブルを説明する。図45(b)は、終了時再抽選表示の種類から下位バイトを特定するための下位バイト特定用テーブルを説明するための図である。下位バイト特定用テーブルは、終了時再抽選表示の種類から1の下位バイトを特定できるように構成されている。たとえば、終了時再抽選表示の種類が「ノーマル再抽選」,「戻り再抽選」,「すべり再抽選」,「2段階再抽選」であるときには、それぞれ、表示制御コマンドの下位バイトとして「01」,「02」,「03」,「04」が特定される。
S935においては、S933において特定した上位バイトとS934において特定した下位バイトとに基づき、表示制御コマンドとして2バイトのエンディング開始コマンドを特定し、設定する処理が行なわれる。エンディング開始コマンドを設定するとは、具体的には、RAM75に設けられているコマンド設定用バッファにエンディング開始コマンドのデータを格納する処理をいう。格納されたエンディング開始コマンドは、前述したS518においてYESと判断されたときに、前述したS518bにおいてRAM75のバッファにセットされて、表示制御コマンドとして図26のS506において音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800へ出力される。すなわち、S935で設定されたエンディング開始コマンドは、S518においてYESと判断されるまでRAM75のコマンド設定用バッファに格納され、S518においてYESと判断されたときに、表示制御用マイクロコンピュータ800へ出力される。なお、終了時再抽選表示が行なわれないときには、終了時再抽選表示が行なわれない旨を特定するコマンド(たとえば、「1111」)をエンディング開始コマンドとして特定し、設定する処理が行なわれる。
次に、表示制御用マイクロコンピュータ800の動作を説明する。図46は、表示制御用マイクロコンピュータ800が実行する表示制御メイン処理を示すフローチャートである。表示制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S601)。
初期化処理が終了すると、表示制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S602)。なお、タイマ割込が発生すると、表示制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」がセットされる。S602において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、表示制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S603)、以下の表示制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33ms毎に発生する。すなわち、表示制御処理は、たとえば33ms毎に起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な表示制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で表示制御処理を実行してもよい。
表示制御処理においては、まず、電源断信号が出力された否かを監視する電源断処理を実行する(S604)。次に、受信した表示制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S605)。次いで、表示制御プロセス処理を行なう(S606)。表示制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(表示制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して変動表示装置9の表示制御を実行する。
次に、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S607)。その後、S602のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。音・ランプ制御基板70からの表示制御INT信号は、表示制御用マイクロコンピュータ800の割込端子に入力されている。たとえば、音・ランプ制御基板70からのINT信号がオン状態になると、表示制御用マイクロコンピュータ800においてINT割込が発生する。そして、表示制御用マイクロコンピュータ800は、割込処理において表示制御コマンドの受信処理を実行する。表示制御コマンドの受信処理において、表示制御用マイクロコンピュータ800は、受信した表示制御コマンドのデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納し、そのコマンドデータに基づいて、コマンドを解析し、各種の処理を実行する。なお、コマンド解析処理において、受信した表示制御コマンドが図28のS518cにおいてセットされた演出モードコマンドである場合、当該演出モードに対応する演出を行なうためのデータに切替える処理が行なわれ、以降、当該データを用いて演出が行なわれる。これにより、演出モードコマンドから特定される演出モードで演出を行なうとともに、ループ回数カウンタの値に対応した演出を行なうことができる。
次に、図46のS606による表示制御プロセス処理について説明する。図47は、表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてS700〜S706のうちのいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S700):飾り変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、飾り変動パターンコマンドを受信したことが確認されたときには、表示制御プロセスフラグの値をS701に応じた値に更新する。
図柄変動開始処理(S701):飾り変動パターンコマンドの下位コマンドから、飾り変動パターンおよび変動時間を特定し、変動表示装置9における飾り図柄(左,中,右の図柄)の変動を開始させるための処理を行なう。その後、表示制御プロセスフラグの値をS702に応じた値に更新する。
図柄変動中処理(S702):変動表示装置9での飾り変動パターンを構成する各変動状態(変動速度、予告、背景画像、変動中再抽選表示等)の切替えタイミングを制御するとともに、設定された変動時間の終了を監視する。そして、変動時間タイマに設定された変動時間が終了したときに、飾り図柄の左,中,右図柄を停止させ、表示結果が確定せずに図柄が揺れている揺れ変動状態とする制御を行なう。その後、表示制御プロセスフラグの値をS703に応じた値に更新する。前述した変動中再抽選表示は、図柄変動中処理において実行される。すなわち、受信した飾り変動パターンコマンドの上位バイトが、図44で説明した「00」〜「11」であるときには、図柄変動中処理において、上位バイトから特定される変動中仮停止図柄を仮停止させた後、変動中再抽選表示を行ない、変動終了時停止図柄を停止(揺れ変動)させる制御が行なわれる。また、受信した飾り変動パターンコマンドの上位バイトが、図44で説明した「12」〜「E9」であるときには、図柄変動中処理において、上位バイトから特定される変動終了時停止図柄または最終停止図柄を停止(揺れ変動)させる制御が行なわれる。
図柄停止待ち処理(S703):飾り変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して停止コマンドを受信していたら、変動表示装置9での飾り図柄の変動を停止(前述の揺れ変動状態を停止)し、停止図柄を表示する制御を行ない、停止図柄を確定させる。すなわち、図柄変動中処理において、上位バイトから特定される変動終了時停止図柄または最終停止図柄を停止させる制御が行なわれる。その後、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄が大当り図柄の組合せであるときは、表示制御プロセスフラグの値をS704に応じた値に更新し、大当り遊技状態の表示制御に移行させる。一方、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄がはずれ図柄の組合せであるときは、表示制御プロセスフラグの値をS700に応じた値に更新する。
大当り表示処理(S704):変動表示装置9での飾り図柄の変動時間の終了後、大当り開始時における表示を行なう。その後、表示制御プロセスフラグの値をS705に応じた値に更新する。
大当り遊技中処理(S705):大当り遊技中における演出を行なう表示である大当り遊技中演出の表示をする制御を行なう。エンディング開始コマンドを受信すると、表示制御プロセスフラグの値をS706に応じた値に更新する。受信したエンディング開始コマンドの上位バイトが、図45で説明した「00」〜「05」であるときには、受信したエンディング開始コマンドの下位バイトから特定される種類の終了時再抽選表示が設定される。受信したエンディング開始コマンドが終了時再抽選表示を行なわない旨を特定するコマンドであるときには、ノーマルエンディング表示が設定される。
大当り遊技終了処理(S706):大当り遊技中処理で設定されたエンディング表示を行なう。エンディング表示は、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700からのエンディング終了コマンドを受信したときに終了する。前述した終了時再抽選表示は、大当り遊技終了処理において実行される。大当り遊技中処理において終了時再抽選表示が設定されているときには、大当り遊技終了処理において、設定されている種類の終了時再抽選表示を行ない、上位バイトから特定される最終停止図柄を停止させる制御が行なわれる。一方、大当り遊技中処理においてノーマルエンディング表示が設定されているときには、大当り遊技終了処理において、設定されているノーマルエンディング表示が行なわれる。その後、表示制御プロセスフラグの値をS700に応じた値に更新する。
次に、図47のS701による図柄変動開始処理について説明する。図48は、図47の図柄変動開始処理(S701)を示すフローチャートである。図柄変動開始処理において、表示制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。まず、受信した飾り変動パターンコマンドに対応した飾り変動パターンでの変動表示を行なうためのデータを設定する(S711)。具体的に、S711では、受信した飾り変動パターンコマンドの下位バイトから特定される飾り変動パターンでの変動表示に用いられるデータが選択されて設定されることにより、飾り変動パターンが設定される。そして、変動表示装置9での変動時間を計時するための変動時間タイマに、受信した飾り変動パターンコマンドに対応した変動時間を設定し、変動時間タイマの計時(変動時間の計時)をスタートさせる(S712)。
次に、S712で設定された飾り変動パターンで、変動表示装置9において表示結果を導出表示するための飾り図柄の変動表示を開始する(S713)。そして表示制御プロセスフラグを図柄変動中処理(S702)に対応した値に更新し(S714)、リターンする。このように飾り変動パターンコマンドに応じて設定された飾り変動パターンでの飾り図柄の変動開始が、飾り変動パターンコマンドに応じて設定された変動時間によって管理されながら実行される。
図49は、表示制御プロセス処理における大当り遊技中処理(S705)を示すフローチャートである。大当り遊技中処理においては、まず、S720において大当り遊技中処理が行なわれる。大当り遊技中処理においては、たとえば大当り遊技状態における各ラウンド中の各種表示演出、および各ラウンド間のインターバル期間中の各種表示演出を実行する処理が行なわれる。S721においては、エンディング開始コマンドを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。S721においてエンディング開始コマンドを受信したと判断されたときには、S722においてエンディング開始コマンドに対応する表示演出を設定する処理を行なう。たとえば、受信したエンディング開始コマンドの上位バイトが、図45で説明した「00」〜「05」であるときには、受信したエンディング開始コマンドの下位バイトから特定される種類の終了時再抽選表示が設定される。また、受信したエンディング開始コマンドが終了時再抽選表示を行なわない旨を特定するコマンドであるときには、ノーマルエンディング表示が設定される。S723において表示制御プロセスフラグの値を大当り遊技終了処理に対応する値に更新する処理を行ない大当り遊技中処理を終了する。
次に、変動表示装置9における変動中再抽選表示および終了時再抽選表示の一例を説明する。図50は、変動表示装置9において複合再抽選表示が行なわれたとき、すなわち変動中高確再抽選表示および終了時高ベース再抽選表示が行なわれたときの一例を示す説明図である。
図50(a)〜(d)は、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示が開始し、左図柄、右図柄、中図柄の順番で停止し、大当り図柄の組合せとなるまでの状態を示している。(a)では、変動表示装置9において、左・中・右図柄の変動表示が一斉に開始した状態を示している。(b)では、左図柄として、「1」が停止表示された状態を示している。(c)では、右図柄として、左図柄と同じ「1」が停止表示され、リーチ状態が発生した状態を示している。(d)では、中図柄が停止表示され変動中仮停止図柄として「1」の3つ揃いとなり、通常大当り図柄の組合せとなった状態を示している。
図50(e)は、大当りとなった旨を報知する大当り発生報知演出を示している。大当り発生報知演出では、変動表示装置9の中央に、大当りとなった旨を報知するための「大当り!!」といったメッセージが表示される。
図50(f)〜(i)は、変動表示装置9において変動中高確再抽選表示が行なわれた状態を示している。(f)では、変動中高確再抽選表示が行なわれる旨を報知するための「高確再抽選!!」といったメッセージが表示された状態を示している。なお、変動中高ベース再抽選表示が行なわれる場合には、変動中高ベース再抽選表示が行なわれる旨を報知するための「高ベース再抽選!!」といったメッセージが表示される。
(g)では、変動表示装置9において大当り図柄の組合せを維持したまま再変動表示している状態を示している。大当り図柄の組合せを維持したまま再変動表示している状態とは、たとえば、「111」→「222」→・・・「555」→「000」→・・・といった状態をいう。(h)では、再抽選の結果として変動終了時停止図柄が表示され、再び「1」の3つ揃いとなった状態を示している。(i)では、確変大当り図柄に成り上がれなかった旨の「成り上がり失敗…」といったメッセージが表示された状態を示している。変動中高確再抽選表示が終了した後、遊技状態は、大当り遊技状態に移行し、大当り遊技が開始される。
図50(j)〜(p)は、大当り遊技が終了し、エンディング表示が行なわれた状態を示している。ここでは、前述したようにエンディング表示として終了時高ベース再抽選表示が設定されているものとする。(j)では、大当り遊技状態が終了した旨を報知するための「大当り終了」といったメッセージが表示される。なお、エンディング表示としてノーマルエンディング表示が設定されている場合には、「大当り終了」といったメッセージが表示されて終了する。(k)では、終了時高ベース再抽選表示が行なわれる旨を報知するための「高ベース再抽選!!」といったメッセージが表示された状態を示している。なお、終了時高確再抽選表示が行なわれる場合には、終了時高確再抽選表示が行なわれる旨を報知するための「高確再抽選!!」といったメッセージが表示される。
(m)では、(g)と同様に、変動表示装置9において大当り図柄の組合せを維持したまま再変動表示している状態を示している。(n)では、再抽選の結果として最終停止図柄が表示され、「5」の3つ揃いとなった状態を示している。(p)では、通常大当り図柄の組合せから第2確変大当り図柄の組合せに成り上がり、高確高ベース状態に制御される旨の「高確高ベース突入!!」といったメッセージが表示されている。以降、遊技状態は、高確高ベース状態に制御される。
以上のように、図50(d)で、通常大当り図柄により通常大当りとなった場合であっても、その後に、図50(f)〜(i)で示した変動中再抽選表示や、図50(k)〜(p)で示した終了時再抽選表示が行なわれることにより、第1確変大当り図柄が停止し高確低ベース状態に制御されること、および第2確変大当り図柄が停止し高確高ベース状態に制御されることに対して遊技者に期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、前述した第1実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図50(d)および(h)で説明したように、変動表示装置9において行なわれる演出として、飾り図柄の変動表示の表示結果により、確変状態に制御するか否かを示すことに加えて、高確再抽選表示により、確変状態に制御するか否かが示される。これにより、確変状態に制御するか否かが複数のタイミングで示されるので、確変状態に制御するか否かを示す表示のバリエーションが豊富になり、遊技者の興趣を高めることができる。
同様に、図50(d)および(n)で説明したように、変動表示装置9において行なわれる演出として、飾り図柄の変動表示の表示結果により、高ベース状態に制御するか否かを示すことに加えて、高ベース再抽選表示により、高ベース状態に制御するか否かが示される。これにより、高ベース状態に制御するか否かが複数のタイミングで示されるので、高ベース状態に制御するか否かを示す表示のバリエーションが豊富になり、遊技者の興趣を高めることができる。
図22のS353、S358、S363、およびS367のいずれかにおいて、高確再抽選表示を行なうか否かの決定と、高ベース再抽選表示を行なうか否かの決定とを行ない、当該判定結果に基づき、図50等で示したように変動中再抽選表示や終了時再抽選表示が行なわれる。これにより、変動表示において通常大当り図柄が停止されたときでも変動中再抽選表示や終了時再抽選表示が行なわれて時短大当り図柄、第1確変大当り図柄または第2確変大当り図柄に成り上がるかもしれないといった期待感や、変動表示において時短大当り図柄や第1確変大当り図柄が停止されたときでも変動中再抽選表示や終了時再抽選表示が行なわれて第2確変大当り図柄に成り上がるかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、高確再抽選表示が行なわれるときは、図32〜図36で示したように変動中仮停止図柄や変動終了時停止図柄が通常大当り図柄または時短大当り図柄から決定され、確変状態に制御されるときはS551およびS565で示したように最終停止図柄が第1確変大当り図柄または第2確変大当り図柄から決定されるため、再抽選表示後に第1確変大当り図柄または第2確変大当り図柄が停止され、確変状態に制御される旨が表示される。これにより、高確再抽選表示が行なわれる前にすでに第1確変大当り図柄または第2確変大当り図柄が停止されて確変状態に制御される旨が表示されたにも関わらず、さらに再抽選表示が行なわれてしまう不都合の発生を防止することができるとともに、高確再抽選表示において低確低ベース状態または低確高ベース状態と異なる状態に制御される旨が示されるかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
さらに、高ベース再抽選表示が行なわれるときは、図32〜図36で示したように変動中仮停止図柄や変動終了時停止図柄が通常大当り図柄または第1確変大当り図柄から決定され、高ベース状態に制御されるときはS565およびS580で示したように最終停止図柄が第2確変大当り図柄または時短大当り図柄から決定されるため、再抽選表示後に第2確変大当り図柄または時短大当り図柄が停止され、高ベース状態に制御される旨が表示される。これにより、高ベース再抽選表示が行なわれる前にすでに第2確変大当り図柄または時短大当り図柄が停止されて高ベース状態に制御される旨が表示されたにも関わらず、さらに再抽選表示が行なわれてしまう不都合の発生を防止することができるとともに、高ベース再抽選表示において低確低ベース状態または高確低ベース状態と異なる状態に制御される旨が示されるかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、図40〜図42で示したように、図23のS418でセットされた図柄コマンドにより大当り図柄に対する飾り図柄の偏差としてのずれ数が特定されたときに、そのずれ数に応じて異なるリーチはずれ変動パターンの変動時間が設定される。これにより、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から同じ変動パターンコマンドを受信したときであっても、図柄コマンドにより特定されるずれ数が異なると、異なるリーチはずれ変動パターンの変動時間が設定されるため、変動時間を変動パターンコマンドにより特定する場合と比べて、変動パターンコマンドの数を削減することが可能となる。
図29に示したように、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、および飾り変動パターン等は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄コマンドおよび変動パターンコマンドに基づき、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700により決定される。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負荷を軽減させることができる。
(2) 図9を参照して、大当り遊技終了後に、高確高ベース状態に制御される割合は、遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、あるいは高確低ベース状態に制御されているときよりも、高確高ベース状態に制御されているときの方が高くなるように設定されている。このため、低確低ベース状態、低確高ベース状態、あるいは高確低ベース状態から高確高ベース状態に制御されることに対し、遊技者の期待感をより一層高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図32のS539dにおいて、高確高ベース状態に連続して繰返し制御されるときにループ回数カウンタの値が1加算され、S539hにおいて当該ループ回数カウンタの値に対応する演出モードフラグがセットされ、図28のS518cにおいて演出モードフラグに対応する演出モードコマンドがセットされ、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800に送信され、変動表示装置9においてループ回数カウンタの値に対応する演出を行なうことができる。これにより、変動表示装置9における演出の内容に応じて、遊技者の抱く優越感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ループ回数カウンタの値がセットされているときであっても、図32のS539gにおいて2R大当りフラグがセットされていると判断された場合、S539k等によりループ回数カウンタの値に対応する演出が行なわれないように制御されるため、2R大当り遊技終了後に制御される遊技状態を容易に認識させないようにすることができ、遊技者の抱く期待感を持続させることができる。
さらに、ループ回数カウンタの値の更新、および演出の実行については、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700および表示制御用マイクロコンピュータ800により行なわれるため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負荷を軽減させることができる。
なお、ループ回数カウンタの値の更新については、遊技制御用マイクロコンピュータ560により行ない、演出の実行を音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700および表示制御用マイクロコンピュータ800により行なうように構成してもよい。これにより、処理負荷を、遊技制御用マイクロコンピュータ560と、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700および表示制御用マイクロコンピュータ800とに、分担することができる。
(4) 図32のS529、図38、および図39等で説明したように、2R大当り遊技終了後の演出モードは、制御される遊技状態に応じた演出モード選択用テーブルをルックアップして、演出モードをランダムに選択し、選択された演出モードで演出が行なわれる。これにより、低確低ベース状態に対応する演出モードである海モードで演出が行なわれている場合であっても、低確低ベース状態と異なる遊技状態に制御されているかもしれない期待感を遊技者に抱かせることができるため、客離れを防止することができる。
また、2R大当り遊技終了後の演出モードは、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700および表示制御用マイクロコンピュータ800により選択されるため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負荷を軽減させることができる。
(5) 図40〜図42で示したように、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、同じ変動パターンコマンドを受信したときであっても、図柄コマンドにより特定される変動中高確再抽選表示を実行する旨の決定結果に応じて、変動パターンの変動表示時間の設定を異ならせることができるため、変動パターンコマンド数を増加させることなく変動中高確再抽選表示を実行可能にすることができる。
同様に、図40〜図42で示したように、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は、同じ変動パターンコマンドを受信したときであっても、図柄コマンドにより特定される変動中高ベース再抽選表示を実行する旨の決定結果に応じて、変動パターンの変動表示時間の設定を異ならせることができるため、変動パターンコマンド数を増加させることなく変動中高ベース再抽選表示を実行可能にすることができる。
(6) 終了時再抽選表示は、15R大当り遊技終了時に遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されるエンディング切替コマンドを、S518において受信したと判断したときに行なわれる。これにより、15R大当り遊技状態に制御されたときには、終了時再抽選表示が行なわれることに対する期待感を遊技者に抱かせることができるため、15R大当り終了時まで継続して長期間に亘り遊技者の興趣を高めることができる。
(7) 図43のS935において、終了時再抽選表示が行なわれないときには、終了時再抽選表示が行なわれない旨を特定するコマンドをエンディング開始コマンドとして設定する処理が行なわれる。当該エンディング開始コマンドは、S518でエンディング切替コマンドを受信したときに、S518bにおいて表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される。これにより、エンディング表示としてノーマルエンディング表示が行なわれて、遊技者が、終了時再抽選表示が行なわれないことを容易に把握することができるようになる。また、図24のS434およびS435で示したように、終了時再抽選表示の実行時間がノーマルエンディング表示の実行時間よりも長くなるように設定されているので、終了時再抽選表示が行なわれないときに、変動表示装置9で行なわれるエンディング表示が無駄に長い間行なわれることを防止することができる。
(8) 図11で示したように、リーチはずれとなるときの表示結果を特定する図柄コマンドは、ずれ数に応じて異なる1つのコマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700へ送信される。このため、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のそれぞれの表示結果を特定するためのコマンドを複数回送信する場合と比べて、コマンドの送信回数を削減することができる。
(9) 図9に示すように、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御される割合が20%であり、現在の遊技状態が低確高ベース状態であるときに高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御される割合が30%である。一方、現在の遊技状態が高確低ベース状態であるときに高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御される割合が70%であり、現在の遊技状態が高確高ベース状態であるときに高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御される割合が80%である。すなわち、現在の遊技状態が高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御されているときと、低確低ベース状態または低確高ベース状態に制御されているときとで、特定遊技状態終了後に高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御する割合を異ならせて決定することができる。また、図31に示すように、高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御されているときは高確再抽選表示としてすべり再抽選または2段階再抽選が実行され、低確低ベース状態または低確高ベース状態に制御されているときは高確再抽選表示としてノーマル再抽選または戻り再抽選が実行される。これにより、再抽選表示の種類の違いによって、再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、どの種類の再抽選表示が行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
(10) 図9に示すように、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときに高確高ベース状態または高確低ベース状態に制御される割合が20%であり、現在の遊技状態が高確低ベース状態であるときに高確高ベース状態または高確低ベース状態に制御される割合が70%である。一方、現在の遊技状態が低確高ベース状態であるときに高確高ベース状態または高確低ベース状態に制御される割合が30%であり、現在の遊技状態が高確高ベース状態であるときに高確高ベース状態または高確低ベース状態に制御される割合が80%である。すなわち、現在の遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御されているときと、高確低ベース状態または低確低ベース状態に制御されているときとで、特定遊技状態終了後に高確高ベース状態または高確低ベース状態に制御する割合を異ならせて決定することができる。また、図31に示すように、高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御されているときは高確再抽選表示として戻り再抽選または2段階再抽選が実行され、高確低ベース状態または低確低ベース状態に制御されているときは高確再抽選表示としてノーマル再抽選またはすべり再抽選が実行される。これにより、再抽選表示の種類の違いによって、再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、どの種類の再抽選表示が行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
(11) 確変状態に制御されているときに15R大当り遊技終了後に再度確変状態に制御すると決定されたときには、図10(c)および(d)に示す高確時用のテーブルがルックアップされて、再抽選表示が決定される。また、確変状態に制御されていないときに15R大当り遊技終了後に確変状態に制御すると決定されたときには、図10(c)および(d)に示す低確時用のテーブルがルックアップされて、再抽選表示が決定される。図10(c)の低確時用のテーブルがルックアップされたときに高確再抽選表示を実行する決定がされる割合が低確時用テーブルでは10/20であることに対し高確時用テーブルでは12/20である。また、図10(d)の低確時用のテーブルがルックアップされたときに高確再抽選表示を実行する決定がされる割合が低確時用テーブルでは8/20であることに対し高確時用テーブルでは10/20である。すなわち、高確時用テーブルがルックアップされたときと、低確時用テーブルがルックアップされたときとで、第1演出表示を実行する割合を異ならせて決定することができる。これにより、高確再抽選表示により確変状態に制御する旨が示されやすい状態と、高確再抽選表示により確変状態に制御する旨が示されにくい状態とがあるという印象を遊技者に与えることができ、それぞれの状態に対する遊技者の興趣をさらに高めることができる。
(12) 図29に示したように、再抽選表示の種類、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、および飾り変動パターン等は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄コマンドおよび変動パターンコマンドに基づき、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700により決定される。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負荷を軽減させることができる。また、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700において、再抽選表示の種類、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、および飾り変動パターン等を決定するため、効率的に処理を行なうことができる。たとえば、表示制御用マイクロコンピュータ800において再抽選表示の種類、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、および飾り変動パターン等を決定する場合には、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から一旦図柄コマンドおよび変動パターンコマンドに相当するコマンドを受信して、当該コマンドに基づき上記内容を決定し、決定結果を音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信しなければ、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700は決定結果に対応してスピーカ27や装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c等を制御することができない。しかし、前述した実施の形態では、表示制御用マイクロコンピュータが決定結果を800音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信する必要がなく、効率的に処理を行なうことができる。
(13) 音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700により、演出制御コマンドに基づいて、図29のS521〜S523等で演出としての飾り変動パターン,予告演出,再抽選表示の種類等が決定され、その決定された演出を実行するための表示制御内容を示す表示制御コマンドが特定される。そして、特定された表示制御コマンドは、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700により、表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される。また、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700により、表示制御内容に対応する音制御やランプ制御が行なわれる。これにより、変動表示装置9における表示演出と整合性の取れた(同期した)音演出やランプ演出を行なうことができる。
(14) 図10および図50等で説明したように、高確再抽選表示および高ベース再抽選表示を別々に実行することができるため、高確再抽選表示または高ベース再抽選表示のどちらが行なわれるかに応じて、遊技者が抱く期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される飾り変動パターンコマンドが、飾り変動パターン、変動時間、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、および変動中再抽選表示の種類を特定するためのマルチコマンドであり、さらに、エンディング開始コマンドが、終了時再抽選表示の種類および終了時再抽選表示を行なう場合の最終停止図柄を特定するためのマルチコマンドである場合について説明した。しかし、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800に送信されるマルチコマンドは、当該マルチコマンドから特定される内容をどのように組み合わせてもよい。よって、第2実施形態においては、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される飾り変動パターンコマンドが、飾り変動パターン、変動時間、および変動中再抽選表示の種類を特定するためのマルチコマンドであり、さらに、飾り図柄コマンドが、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、および終了時再抽選表示の種類を特定するためのマルチコマンドである場合について説明する。
なお、本実施の形態において、第1実施形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施形態と異なる部分について説明する。
図51は、第2実施形態におけるコマンド設定処理を示すフローチャートである。第2実施形態におけるコマンド設定処理では、S522aにおいて飾り図柄コマンド設定処理を行なう。
S522aにおける飾り図柄コマンド設定処理では、図32で説明した飾り図柄決定処理を行なった後、当該飾り図柄決定処理に従って決定された変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、およびS521における終了時再抽選表示決定処理において決定された終了時再抽選表示の種類を特定するための飾り図柄コマンドをセットする処理が行なわれる。なお、飾り図柄コマンドをセットするとは、具体的には、RAM75のバッファに飾り図柄コマンドのデータをセットする処理をいう。セットされた飾り図柄コマンドは、表示制御コマンドとして、図26のS506において音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800へ出力される。
飾り図柄コマンドは、最終停止図柄を特定することができるため、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大当り判定の判定結果を特定することができるコマンドである。すなわち、飾り図柄コマンドは、大当り判定の判定結果、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、および終了時再抽選表示の種類を特定することができるマルチコマンドである。飾り図柄コマンドは、たとえば、2バイトのコマンドである場合、上位バイトで大当り判定の判定結果を特定し、下位バイトで変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、および終了時再抽選表示の種類を特定するように構成してもよい。
S523aにおいては、飾り変動パターンコマンド設定処理を行なう。S523aにおける飾り変動パターンコマンド設定処理では、図40で説明した飾り変動パターン決定処理を行なった後、当該飾り変動パターン決定処理において決定された飾り変動パターンから、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800に送信される飾り変動パターンコマンドを特定し、セットする処理が行なわれる。なお、飾り変動パターンコマンドをセットするとは、具体的には、RAM75のバッファに飾り変動パターンコマンドのデータをセットする処理をいう。セットされた飾り変動パターンコマンドは、表示制御コマンドとして、図26のS506において音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800へ出力される。飾り変動パターンコマンドは、飾り変動パターン、変動時間、および変動中再抽選表示の種類を特定することができるマルチコマンドである。
第2実施形態における図40の飾り変動パターン決定処理のうちS921では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンド、図柄コマンド、およびランダムRS1の値に基づき、1つの飾り変動パターンコマンド、変動時間および変動中再抽選表示の種類を特定することができる飾り変動パターンコマンドを特定可能に構成されたテーブルがルックアップされる。
次に、第2実施形態におけるS606の表示制御プロセス処理では、図柄変動開始処理(S701)において、受信した飾り変動パターンコマンドから、飾り変動パターンおよび変動時間を特定し、変動表示装置9における飾り図柄の変動を開始させるための処理が行なわれる。
図柄変動中処理(S702)において変動中再抽選表示が実行される場合は、受信した飾り図柄コマンドから特定される変動中仮停止図柄を仮停止させた後、変動中再抽選表示を行なう処理を行ない、受信した飾り図柄コマンドから特定される変動終了時停止図柄を停止(揺れ変動)させる制御が行なわれる。また、図柄変動中処理(S702)において変動中再抽選表示が実行されない場合は、受信した飾り図柄コマンドから特定される変動終了時停止図柄または最終停止図柄を停止(揺れ変動)させる制御が行なわれる。
大当り遊技中処理(S705)においては、エンディング開始コマンドを受信すると、既に受信している飾り図柄コマンドから特定されるエンディング表示が設定される。飾り図柄コマンドから終了時再抽選表示を行なうことが特定されたときには、当該飾り図柄コマンドから特定された種類の終了時再抽選表示を、エンディング表示として設定する処理が行なわれる。一方、飾り図柄コマンドから終了時再抽選表示を行なわないことが特定されたときには、ノーマルエンディング表示を、エンディング表示として設定する処理が行なわれる。大当り遊技終了処理(S706)では、大当り遊技中処理で設定されたエンディング表示が行なわれる。エンディング表示として終了時再抽選表示が行なわれたときには、飾り図柄コマンドから特定される最終停止図柄を停止させる制御が行なわれる。なお、表示制御プロセス処理におけるその他の処理は、図47で説明した内容と同様のため、説明は繰返さない。以上のように処理が行なわれて、第2実施形態においても、図50で説明した変動中再抽選表示および終了時再抽選表示を変動表示装置9において行なうことができる。
以上に示した第2実施形態については、前述した第1実施形態と共通する技術思想による構成について、前述した第1実施形態の場合と同様の技術的効果を得ることができる。
次に前述した実施の形態の変形例を挙げる。
(1) 前述した実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信される図柄コマンドが、第1確変大当りにするか、第2確変大当りにするか、時短大当りにするか、2R大当りにするか、リーチはずれにするか、はずれにするか等の判定結果、変動中再抽選表示を行なうか否かの判定結果、および終了時再抽選表示を行なうか否かの判定結果等を特定するためのマルチコマンドである場合について説明した。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信されるマルチコマンドは、当該マルチコマンドから特定される内容をどのように組合せてもよい。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信されるコマンドのうち、図柄コマンドが第1確変大当りにするか、第2確変大当りにするか、時短大当りにするか、2R大当りにするか、リーチはずれにするか、はずれにするか等の判定結果、および変動中再抽選表示を行なうか否かの判定結果を特定するためのマルチコマンドであり、変動パターンコマンドが変動パターン、および終了時再抽選表示を行なうか否かの判定結果を特定するためのマルチコマンドであるように構成してもよい。たとえば、図23のS420においては、図23のS412またはS414において決定された変動パターン、および図21のS393における再抽選表示に関わる決定結果を特定可能な変動パターンコマンドをセットするように構成してもよい。
(2) 前述した実施形態においては、再抽選表示として、15R大当り図柄を再変動させて時短大当り図柄、第1確変大当り図柄、あるいは第2確変大当り図柄等に成り上がる表示が行なわれるか否かにより、低確高ベース状態、高確低ベース状態、あるいは高確高ベース状態に制御されるか否かを報知するものを一例として説明した。しかし、15R大当り図柄を再変動させるものに限らず、再抽選表示として、特定の表示が行なわれるか否か(たとえば、特定のキャラクタが出現するか否か、特定の条件を満たした演出が行なわれるか否か等)により、低確高ベース状態、高確低ベース状態、あるいは高確高ベース状態に制御されるか否かを報知するものであってもよい。
(3) 前述した実施形態においては、図32〜図37で説明したように、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、および最終停止図柄を決定する例について説明した。しかし、これに限らず、表示制御用マイクロコンピュータ800が、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、および最終停止図柄を決定するように構成してもよい。これにより、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700の処理負荷を軽減させることができる。また、このように構成した場合であっても、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、および最終停止図柄は、音演出や光演出に関わりがないため、変動表示装置9における表示演出と音演出やランプ演出との整合性を担保することができる。
(4) 前述した実施形態においては、図40等で説明したように、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700が、予告演出の内容を決定する例について説明した。しかし、これに限らず、予告演出が、音演出や光演出にかかわりがない演出(たとえば、キャラクタを出現させるだけの演出)である場合には、表示制御用マイクロコンピュータ800が、予告演出の内容を決定するように構成してもよい。これにより、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700の処理負荷を軽減させることができる。また、このように構成した場合であっても、予告演出は、音演出や光演出に関わりがないため、変動表示装置9における表示演出と音演出やランプ演出との整合性を担保することができる。
(5) 前述した実施形態においては、終了時再抽選表示が大当り遊技状態の終了時に行なわれる例を示した。しかし、これに限らず、終了時再抽選表示を行なうタイミングとしては、次に示すようなタイミングで行なうようにしてもよい。たとえば、大当り遊技状態中におけるラウンドを切替えるタイミング等の大当り遊技状態における大当り遊技状態終了時以外の所定のタイミングで終了時再抽選表示を行なうようにしてもよい。たとえば、大当り遊技状態中におけるラウンドを切替えるタイミングで終了時再抽選表示を行なうときには、各ラウンドの開始を指示するラウンド開始コマンド等のラウンドの切替えタイミングを指定する演出制御コマンド等のコマンドを音・ランプ制御基板70が受信したときに、図24のS433〜S436で説明した終了時再抽選表示を実行させるための処理を行なうようにしてもよい。また、たとえば、前述したような大当り遊技状態における大当り遊技状態終了時以外の所定のタイミングと、大当り遊技状態終了時のタイミングとのどちらか一方のタイミングで終了時再抽選表示を実行可能なようにし、ランダムカウンタ等のランダム決定手段を用いて、これらのタイミングのうちどちらのタイミングで終了時再抽選表示を実行するかをランダムに選択決定するようにしてもよい。また、大当り遊技状態における大当り遊技状態終了時以外のタイミングで終了時再抽選表示を行なう場合には、大当り遊技状態中の何ラウンド目で終了時再抽選表示を実行するかをランダムカウンタ等のランダム決定手段を用いてランダムに決定するようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を行なうために、音・ランプ制御基板70と、表示制御基板80との2つの基板を設け、主基板31からの演出制御コマンドを音・ランプ制御基板70が受信し、その受信したコマンドに基づいて、音・ランプ制御基板70から表示制御基板80に表示制御コマンドを送信する例を示した。しかし、これに限らず、主基板31からの演出制御コマンドを表示制御基板80が受信し、その受信したコマンドに基づいて、表示制御基板80から音・ランプ制御基板70に、音制御およびランプ制御を指令するための音・ランプ制御コマンドを送信するようにしてもよい。
(7) 前述した第1実施形態においては、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700から表示制御用マイクロコンピュータ800へ送信される飾り変動パターンコマンドの上位バイトで変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、および最終停止図柄等を特定可能にし、飾り変動パターンコマンドの下位バイトで飾り変動パターン、変動中再抽選表示を実行するか否かの判定結果、および変動中再抽選表示の種類を特定可能に構成した例について説明した。しかし、このように、飾り変動パターンコマンドを上位バイトと下位バイトと分けて、それぞれから何らかの内容を特定できるものに限らず、飾り変動パターンコマンドとしては、当該飾り変動パターンコマンドの上位バイトと下位バイトとが揃ったことを条件として、変動中仮停止図柄、変動終了時停止図柄、最終停止図柄、飾り変動パターン、変動中再抽選表示を実行するか否かの判定結果、および変動中再抽選表示の種類等を特定可能に構成されたものであってもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、15R大当りまたは2R大当りを発生させる場合、図21のS391において、低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、および高確高ベース状態の4つの遊技状態のうちいずれかに制御するか否かを判定する例について説明した。しかし、これに限らず、制御され得る遊技状態として、一つの遊技状態と、当該遊技状態に制御されるよりも遊技者にとって有利度合いが大きい遊技状態とを含む構成であればいくつの遊技状態に制御されるものであってもよい。
たとえば、図21のS391において、通常状態として低確低ベース状態、第1高確率状態として高確低ベース状態、第2高確率状態として高確高ベース状態のうちから制御する遊技状態を決定するように構成したものであってもよい。この場合、第2高確率状態は、第1高確率状態に制御されるよりも遊技者にとって有利度合いが大きい状態であればどのような遊技状態であってもよい。たとえば、第2高確率状態は、第1高確率状態よりもさらに特定表示結果となる確率が向上した状態であってもよい。また、第2高確率状態は、第1高確率状態においても第1の時短状態に制御される場合、当該第1の時短状態よりも遊技者にとって有利な第2の時短状態に制御される状態であってもよい。この場合、第2の時短状態は、第1の時短状態よりも、特定表示結果となる確率を向上させるものに限らず、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率がさらに高められた状態、当り時における可変入賞球装置15の開放時間がさらに長くされる状態、あるいは当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされる状態のいずれか、またはこれらを選択的に組合せた状態であってもよい。同様に、図21のS391において、低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態のうちから制御する遊技状態を決定するように構成したものであってもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を行なうために、音・ランプ制御基板70と、表示制御基板80との2つの基板を設けた例を示した。しかし、これに限らず、表示制御、音制御、および、ランプ制御を統括的に行なう1つの演出制御用マイクロコンピュータを搭載した1つの演出制御基板を設けてもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、飾り図柄の変動表示を停止させる旨を特定する図柄確定コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700に送信することに基づいて、飾り図柄の変動表示を停止させる例を示した。しかし、これに限らず、図柄確定コマンドを用いずに飾り図柄の変動表示を停止させるように構成してもよい。その場合には、音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700および表示制御用マイクロコンピュータ800のそれぞれにおいて、変動表示の開始後、変動パターンコマンドにより特定された変動時間が経過したか否かを監視し、変動時間が経過したときに、飾り図柄の変動表示を停止させるようにする制御を行なう。
(11) 前述した実施の形態においては、大当り判定により大当りとする判定がなされた場合、図10で説明したテーブルを用いて、再抽選表示を実行するか否かの判定を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、大当り判定により15R大当りとする判定がなされた場合は、必ず再抽選表示を実行するように構成してもよい。たとえば、図10で説明した「再抽選なし」が選択されないようにテーブルを構成してもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。事前決定手段は、高確率状態(高確低ベース状態、高確高ベース状態)に制御されているときの方が前記高確率状態に制御されていないとき(低確低ベース状態、低確高ベース状態)よりも、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に前記高確率状態に制御すると決定する割合が高い(図9において、低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御すると決定する確率が70%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御すると決定する確率が20%であり、高確率状態の方が低確率状態よりも高確率状態に制御すると決定する割合が高い。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御すると決定する確率が80%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御すると決定する確率が30%であり、高確率状態の方が低確率状態よりも高確率状態に制御すると決定する割合が高い。)。
(13) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。事前決定手段は、高進入状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)に制御されているときの方が前記高進入状態に制御されていないとき(高確低ベース状態、低確低ベース状態)よりも、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に前記高確率状態に制御すると決定する割合が高い(図9において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御すると決定する確率が30%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御すると決定する確率が20%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも高確率状態に制御すると決定する割合が高い。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御すると決定する確率が80%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で高確低ベース状態または高確高ベース状態に制御すると決定する確率が70%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも高確率状態に制御すると決定する割合が高い。)。
(14) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。事前決定手段は、高確率状態(高確低ベース状態、高確高ベース状態)に制御されているときの方が前記高確率状態に制御されていないとき(低確低ベース状態、低確高ベース状態)よりも、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に高進入状態(高ベース状態)に制御すると決定する割合が高い(図9において、低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御すると決定する確率が40%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御すると決定する確率が30%であり、高確率状態の方が低確率状態よりも高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御すると確率が70%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御すると決定する確率が60%であり、高確率状態の方が低確率状態よりも高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。)。
(15) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。事前決定手段は、高進入状態(高確高ベース状態、低確高ベース状態)に制御されているときの方が前記高進入状態に制御されていないとき(高確低ベース状態、低確低ベース状態)よりも、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に前記高進入状態に制御すると決定する割合が高い(図9において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御すると確率が60%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御すると決定する確率が30%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御すると決定する確率が70%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で高確高ベース状態または低確高ベース状態に制御すると決定する確率が40%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。)。
(16) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(1) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球)が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域(可変入賞球装置15)と、当該始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置(変動表示装置9)とを備え、前記変動表示装置における識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御するとともに、該遊技の進行に応じた演出を特定するための信号(演出制御コマンド)を送信する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図17)と、
前記遊技機に設けられ、遊技に伴なって音を出力する音出力手段(スピーカ27)、または前記遊技機に設けられ、遊技に伴なって光を発する発光手段(装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c)の少なくとも一方を、制御する第1演出制御手段(音・ランプ制御用マイクロコンピュータ700、図26)と、
前記変動表示装置の表示制御を行なう第2演出制御手段(表示制御用マイクロコンピュータ800、図46)と、
前記変動表示装置を含む演出装置において行なう遊技演出(演出モード)の種類(海モード、山モード、空モード、宇宙モード)を選択する種類選択手段(図32のS529、S539a)と、
前記種類選択手段により選択された種類の遊技演出を実行する遊技演出実行手段(図32のS539h、S539k、図28のS518、S518c、図26のS506、図46のS605、S606)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記特定遊技状態に制御するか否か(15R大当りに制御するか否か、2R大当りに制御するか否か)と、前記特定遊技状態終了後に前記特定遊技状態と異なる通常状態よりも変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態(高確率状態)に制御するか否か、および、前記特定遊技状態終了後に前記通常状態よりも前記始動領域へ遊技媒体が進入しやすい高進入状態(高ベース状態)に制御するか否かとを変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(図20のS386〜S388、図21のS391、S392)と、
識別情報の変動表示を開始するときに、前記事前決定手段による決定結果に基づいた演出を実行するために用いる演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を前記第1演出制御手段に送信する演出制御コマンド送信手段(図23のS412、S414、S420、図17のS27)と、
識別情報の変動表示を開始するときに、前記事前決定手段による決定結果を特定するために用いる結果コマンド(図柄コマンド)を前記第1演出制御手段に送信する結果コマンド送信手段(図22のS349、S354、S359、S364、S368、図23のS418、S419、図17のS27)とを含み、
前記第1演出制御手段は、
前記結果コマンドに基づいて特定される前記事前決定手段の決定結果に基づいて(図33のS540、S541、S547、S549、図34のS555、S556、S561、S563、図35のS570、S571、S576、S578、図36のS585、S586、S589等の判断に基づいて)、変動表示の表示結果(変動終了時停止図柄)を決定する表示結果決定手段(図33のS542、S543、S548、S550、S551、図34のS557、S558、S562、S564、S565、図35のS572、S573、S577、S579、S580、図36のS587、S588、S590、S591)と、
前記演出制御コマンドに応じて、識別情報の変動表示を開始させた後、当該変動表示ごとに設定される変動表示時間が経過したときに、変動表示の表示結果を導出表示させるまでの変動パターン(飾り変動パターン)を特定する変動パターン特定手段(図40のS921、図43のS931)と、
前記表示結果決定手段により決定された変動表示の表示結果と、前記変動パターン特定手段により特定された変動パターンとを、前記第2演出制御手段において特定可能にするために情報(飾り変動パターンコマンド、エンディング切替コマンド)を送信する情報送信手段(図29のS524、図28のS518b、図26のS506)と、を含み、
前記第2演出制御手段は、
前記情報送信手段により送信された情報に基づき、前記変動パターン特定手段により特定された変動パターンに応じて識別情報の変動表示を開始させた後、前記表示結果決定手段により決定された変動表示の表示結果を導出表示させる変動表示制御手段(図46のS605、S606)を含み、
前記種類選択手段は、
前記事前決定手段により前記高確率状態または前記高進入状態の少なくとも一方に制御すると決定されたことに基づき、該決定された前記高確率状態あるいは前記高進入状態に対応する遊技演出の種類を選択する第1選択手段(図32のS539a)と、
所定条件で前記高確率状態あるいは前記高進入状態に対応する遊技演出の種類を選択する第2選択手段(図32のS529)とを含む。