実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面は、後述する共通演出が実行される場合には、それぞれ個別に所定の演出が実行される複数の演出領域に分割されることがある。この場合、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面が「左」、「中」、「右」の3つの演出領域に分割された状態となる場合と、「左」、「右」の2つの演出領域に分割された状態となる場合とがある。この実施の形態では、3つの演出領域に分割された状態となる場合、「中」の演出領域を領域Aといい、「左」の演出領域を領域Bといい、「右」の演出領域を領域Cという。また、2つの演出領域に分割された状態となる場合には、「左」の演出領域が領域A(3つに分割されている場合の領域Aと同態様の演出が実行される)となり、「右」の演出領域が領域B(3つに分割されている場合の領域Bと同態様の演出が実行される)となる。また、この実施の形態では、共通演出の実行中に演出領域の数が増加したり減少したりすることがあり、演出表示装置9の表示画面が複数の演出領域に分割された状態から1つの演出領域に合体された状態になることがある。この場合、合体された1つの演出領域は、領域Aに対応し、2つや3つの演出領域に分割されている場合の領域Aと同態様の演出が実行される。
演出表示装置9では、各領域A〜Cにおいて所定のストーリー性を有する演出が実行されるとともに、各領域A〜Cにおいてそれぞれ実行する演出を共通の時間軸に従って実行する。例えば、この実施の形態では、領域Aでは、通常、女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行され、領域Bでは、通常、女性キャラクタBが地面の上を歩いている態様の演出が実行され、領域Cでは、通常、女性キャラクタCが買い物をしている態様の演出が実行される。
なお、「演出を共通の時間軸に従って実行する」とは、任意のタイミングで必ず相互に時間的に同じタイミングを連想させる内容が各領域A〜Cに表示されていることによって、時間的に共通していることをいう。例えば、領域Aにおいて朝の時間帯を連想させる態様で演出が実行されている場合には、領域Bおよび領域Cにおいても朝の時間帯を連想させる態様で演出が実行され、領域Aにおいて夜の時間帯を連想させる態様で演出が実行されている場合には、領域Bおよび領域Cにおいても夜の時間帯を連想させる態様で演出が実行される。なお、同じ場所に同時に表示されるようにすれば、各領域A〜Cにおける演出が時間的に共通していることが分かりやすくなることから、各領域A〜Cに登場するキャラクタなどを同じ場所に同時に表示するような演出を行うことが望ましい。そこで、この実施の形態では、例えば、後述する図49(3)や図50(4)に示すように、共通演出が実行される場合にスーパーリーチとなった後に、演出が変化した領域に表示されていた各女性キャラクタが同じ場所に同時に表示されるような演出を実行することによって、演出が時間的に共通していることを分かりやすくしている。
また、この実施の形態では、共通演出が実行される場合に、演出図柄の変動表示中に各領域A〜Cの演出が変化することがある。例えば、この実施の形態では、各領域A〜Cに表示されている女性キャラクタA〜Cが通常の態様からバトルに備えて鍛錬を行う態様の演出に切り替わったり、女性キャラクタA〜Cがバトルに備えて武器を手に取る態様の演出に切り替わったりする。そして、演出図柄の変動表示中に領域A〜Cのうちのいずれか1つまたは複数で演出が変化した場合には、領域A〜Cが合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が実行される。なお、この実施の形態では、スーパーリーチの演出として、領域A〜Cのうち演出が変化した領域に表示されていた女性キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行う態様の演出が実行される。
なお、「共通演出」とは、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず、共通の演出態様で演出や表示を行うことによって、遊技状態が確変状態であるか否かを認識不能とする演出である。この実施の形態では、共通演出中以外の場合には、遊技状態が確変状態である場合には赤色の背景色の背景画面を表示し、遊技状態が時短状態である場合には緑色の背景色の背景画面を表示し、遊技状態が通常状態である場合には青色の背景色の背景画面を表示することによって、遊技状態を認識可能としているのであるが、共通演出中である場合には、そのような背景色の変更を行わず、遊技状態にかかわらず、演出表示装置9の表示画面を分割して各領域においてそれぞれ所定の演出を行うことによって、遊技状態が確変状態であるか否かを認識不能とする。なお、共通演出中は、領域分割を行うとともに、遊技状態にかかわらず、共通の背景色(例えば、黄色)の背景画面を表示するなどしてもよく、遊技状態を認識不能な態様であれば、この実施の形態で示した態様以外の態様で共通演出を実行してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、遊技状態が通常状態であるときに突然確変大当りや小当りが発生したことを契機として共通演出が開始される。そして、後述するように、共通演出が開始された後、次の通常大当りまたは確変大当りが発生するまで共通演出が継続される。なお、共通演出の継続期間は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、共通演出を開始した後、所定回数(例えば、100回)の変動表示を終了すると、共通演出を終了するように構成してもよい。また、この実施の形態では、共通演出中に領域数を増加させたり減少させたりするのであるが、共通演出中に領域数が減少されて1領域となったときに、共通演出を終了するように構成してもよい。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。具体的には、この実施の形態では、演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
ただし、この実施の形態では、共通演出中に領域A〜Cに分割されて各領域A〜Cにおいてそれぞれ所定の演出が実行されている間や、スーパーリーチの演出が実行されている場合には、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する合計3つの図柄表示エリアを含む演出図柄表示領域が縮小表示される。
なお、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に縮小表示または演出表示装置9の表示画面全体に拡大表示される図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。また、同様に、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面において3つの演出領域(領域A〜C)が設けられているが、領域A〜Cの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、領域A〜Cの3つ演出領域が離れてもよい。
演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、後述するように、リーチ演出の具体的な態様として、後述するように、複数の領域A〜Cにおける演出が変化した後に、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に演出図柄がリーチ状態で縮小表示されている状態で、演出が変化した領域に表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う態様のスーパーリーチの演出が実行される。なお、リーチ演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、複数の領域A〜Cのうち演出が変化した領域に関連付けられた演出を実行するものであればよい。例えば、演出変化の態様として各領域A〜Cに表示されているキャラクタが何らかのアイテム(例えば、宝箱)を取り出すような演出を実行し、それらキャラクタが取り出したアイテムを用いたイベントが発生するような態様(例えば、宝箱から何かが飛び出すような態様)のスーパーリーチの演出を実行してもよい。また、例えば、一連の物語性を有するような態様で各領域A〜Cの演出を変化させた後にスーパーリーチの演出に発展させてもよい。例えば、各領域A〜Cにおいてそれぞれ犬や猿、キジを登場させ、演出が変化した領域に登場した犬、猿またはキジが桃太郎に従って鬼退治に向かうような態様のスーパーリーチの演出を実行してもよく、各領域A〜Cにおける演出変化と何らかの関連性があれば、スーパーリーチの演出の態様は、この実施の形態で示すものにかぎられない。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄をリーチ状態(本例では、左右の図柄のみ同じ図柄で停止した状態で中図柄のみ変動を継続させた状態)としたり、所定のキャラクタを用いた演出(例えば、味方と敵のキャラクタがバトルを行うような態様の演出)を行ったりするなど様々な態様の演出により実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、共通演出が実行される場合には、最終的に演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に縮小表示されている演出図柄表示領域が演出表示装置9の表示画面全体に拡大されて、拡大された演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される場合もある。また、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、突然確変大当りにもとづく大当り遊技の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、大入賞口の開放回数自体は、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる確変大当りや通常大当りと同様15回(15ラウンド)であるが、大入賞口の各開放時間が0.1秒と極めて短いものであってもよい。この場合、小当り遊技の態様も同様に、大入賞口の開放回数自体は確変大当りや通常大当りと同様に15回(15ラウンド)とし、大入賞口の各開放時間が0.1秒と極めて短くなるようにすればよい。そのように、突然確変大当りにもとづく大当り遊技の態様や小当り遊技の態様を見ても突然確変大当りであるか小当りであるかを認識不能に構成されていればよく、この実施の形態のように共通演出を実行可能に構成した場合には、突然確変大当りであるか小当りであるかを認識不能とすることにより、その後に確変状態(高確率状態)に制御されているか否かも効果的に認識不能にすることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1、スーパーPB3−1の変動パターンが用意されている。このうち、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2は、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンであり、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2は、ノーマルリーチとともに擬似連を伴う変動パターンである。また、スーパーPA3−1は、スーパーリーチのみを伴う変動パターンであり、スーパーPB3−1は、スーパーリーチとともに擬似連を伴う変動パターンである。
また、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPB3−1を用いる場合には再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−2、スーパーPB3−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。このうち、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4は、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンであり、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4は、ノーマルリーチとともに擬似連を伴う変動パターンである。また、スーパーPA3−2は、スーパーリーチのみを伴う変動パターンであり、スーパーPB3−2は、スーパーリーチとともに擬似連を伴う変動パターンである。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。
また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、スーパーPB3−2を用いる場合には再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、リーチを伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、擬似連を実行可能に構成する場合には、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、擬似連に加えて滑り演出などの特定演出を実行可能に構成する場合には、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りである場合および確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。
また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS167,S168参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するステップS170参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するステップS142〜S145参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変大当りとは異なり、確変状態にのみ移行され、時短状態には移行されない。後述するステップS168参照。ただし、突然確変大当りであるか小当りであるかをより認識しにくくするために、確変状態中に突然確変大当りになった場合にのみ確変状態(高確率状態)に移行するとともに時短状態(高ベース状態)にも移行するようにし、通常状態中に突然確変大当りとなった場合には高確率状態に移行するのみで時短状態(高ベース状態)には移行しないようにしてもよい。)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS134参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が時短状態以外の状態(通常状態、または時短状態を伴わない確変状態)であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が時短状態以外の状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cを用いる場合を示しているが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、1つの時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態以外の状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が時短状態以外の状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを含む変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。
また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
なお、図12に示す例では、変動パターン種別として、非リーチ且つ通常変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、非リーチかつ特定演出を伴い変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、非リーチ且つ短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている場合が示されている。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図15は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図25参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、大入賞口の全ての開放制御を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図16は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図17は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図17に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしているか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図18および図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図20は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS81)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS82)。そして、ステップS92に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS83)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS84)。そして、ステップS92に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS85)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS85のY)、CPU56は、ステップS91に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS85のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS86)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS86のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS88)。そして、ステップS92に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS86のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS90)。そして、ステップS92に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS85のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS91)。そして、ステップS92に移行する。
この実施の形態では、ステップS85〜S91の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS92の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS94の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS85でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS82,S84,S88,S90またはS91の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS92)。
次いで、CPU56は、ステップS92の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS93)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS93の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS94)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS95)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS96)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS97)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS98)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS85〜S91,S92の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図21は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS140)。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図24は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りであれば、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)とともに、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りでなければ、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS169)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。
以上のように、この実施の形態では、ステップS166〜S169の処理が実行されることによって、確変大当りとなる場合には、その大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態に制御されるとともに時短状態にも制御されるのに対して、突然確変大当りとなる場合には、その大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態にのみ制御される。
なお、突然確変大当りとなった場合に一律に確変状態のみに制御して時短状態に制御しないようにするのではなく、例えば、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であるときに突然確変大当りとなった場合には、確変状態(高確率状態)に制御するとともに時短状態(高ベース状態)にも制御するように構成してもよい。この場合、突然確変大当りの発生後、次の大当りが発生するまで時短状態(高ベース状態)を継続させてもよいし、変動表示を所定回数実行するまで時短状態(高ベース状態)を継続させてもよい。また、例えば、いわゆる突然時短大当り(恰も突然に時短状態に制御されたかのように見せる例えば2ラウンドの大当り)も設けるように構成した遊技機において、突然確変大当りの発生後、突然時短大当り時の時短状態の継続回数と同数の変動表示を終了するまで時短状態(高ベース状態)を継続させてもよい。
確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS170)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS170)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S170でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S170でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図25は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図26は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図27は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。
図28〜図31は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS618A)。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618B)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
なお、この実施の形態では、ステップS622,S624でセットされる大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、および小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663A)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、共通演出の実行中であることを示す共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS666A)。セットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。一方、共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出の実行中である場合には)、ステップS667を実行することなく、ステップS668に移行する。なお、共通演出が実行されている場合には、後述するように、演出表示装置9の表示画面が2つまたは3つの領域に分割され、各領域A〜Cにおいてそれぞれ所定の演出が実行されている(ただし、領域数の減少により合体した1つの演出領域において領域Aと同態様の演出が実行されている場合もある)。そして、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS673)、演出制御用CPU101は、共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS673A)。セットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS674)。一方、共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出の実行中である場合には)、ステップS674を実行することなく、ステップS675に移行する。なお、共通演出が実行されている場合には、後述するように、演出表示装置9の表示画面が2つまたは3つの領域に分割され、各領域A〜Cにおいてそれぞれ所定の演出が実行されている(ただし、領域数の減少により合体した1つの演出領域において領域Aと同態様の演出が実行されている場合もある)。そして、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS675)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS680)。そして、ステップS611に移行する。
図32は、図26に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図33は、図26に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図33に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、変動パターンコマンドを受信しておらず、演出図柄の変動表示を開始できない場合には)、演出制御用CPU101は、共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS814)。共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出の実行中であれば)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS815)。また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS816)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS817)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS818)。
この実施の形態では、後述するように、共通演出を実行する場合には、演出図柄の変動表示を終了する際に、領域分割用のプロセスデータが設定されている(後述するステップS880J,S886E,S886O参照)。そして、演出図柄の変動表示を終了した後や、大当り遊技または小当り遊技を終了した後に次の変動パターンコマンドを受信しておらず、直ちに次の演出図柄の変動表示を開始できない場合には、後述するステップS880J,S886E,S886Oで設定されたプロセスデータを用いてステップS818の処理が実行され、演出表示装置9の表示画面上の各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出が実行される。この場合、例えば、3領域に分割されている場合には、演出表示装置9の表示画面の領域Aでは女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行され、領域Bでは女性キャラクタBが地面の上を歩いている態様の演出が実行され、領域Cでは女性キャラクタCが買い物をしている態様の演出が実行される。また、例えば、2領域に分割されている場合には、演出表示装置9の表示画面の領域Aでは女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行され、領域Bでは女性キャラクタBが地面の上を歩いている態様の演出が実行される。さらに、例えば、共通演出中に領域数の減少により1領域のみとなっている場合には、合体された1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態となる)において、女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行される。
なお、共通演出中に領域数の減少により領域数が1となった場合(演出表示装置9の表示画面が1つの演出領域に合体された状態となった場合)、その1つの演出領域において共通演出時の演出(例えば、領域Aに相当する演出)を継続するのではなく、共通演出フラグをリセットして、そのまま共通演出を終了し、通常時の演出図柄の変動表示を実行可能な状態に戻してもよい。
なお、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出を実行するための演出データが膨大なデータ量となることを防止するため、例えば、最初の部分と最後の部分との演出内容がつながるような態様であらかじめ演出データを作成しておき、その演出データを繰り返しループして用いることによって、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出を継続して実行可能に構成してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、演出図柄の変動表示中にスーパーリーチに発展した場合には、プロセスデータが切り替えられて領域A〜Cが合体して1つの演出領域となり(ステップS8124参照)、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が実行されるのであるが、そのような場合でも演出図柄の変動表示を終了する際にプロセスデータが再設定されて、再び領域A〜Cに分割されて各領域A〜Cにおいて通常時用の所定の演出が再開されるものとする。
図34は、図32に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図35は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図35に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。なお、突然確変大当りの場合に、リーチを伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合には、停止図柄「135」を決定するとともにリーチ図柄も決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8003A)。共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出の実行中であれば)、演出制御用CPU101は、共通演出中における各領域A〜Cの演出の変化パターンを示す演出変化パターンを設定するための演出変化パターン設定処理を実行する(ステップS8003B)。そして、演出制御用CPU101は、決定した演出変化パターンに応じた領域分割用のプロセステーブルを選択する(ステップS8003C)。この場合、3領域に分割されている場合には3領域分割用のプロセステーブルが選択され、2領域に分割されている場合には2領域分割用のプロセステーブルが選択される。また、共通演出中に領域数減少により1つの演出領域に合体されている(領域Aに相当する演出が実行される状態となる)場合であれば、1領域対応のプロセステーブルが選択される。
共通演出フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8003D)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8003C,S8003Dで選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8004)。
図36は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図36に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンの内容に応じて用意されている。なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(ステップS8005)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、共通演出中である場合には、ステップS8003Cで選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1に従って、演出表示装置9の表示画面の各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出を実行するとともに、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域において演出図柄の変動表示を縮小表示させる。この場合、例えば、3領域に分割されている場合には、演出表示装置9の表示画面の領域Aでは女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行され、領域Bでは女性キャラクタBが地面の上を歩いている態様の演出が実行され、領域Cでは女性キャラクタCが買い物をしている態様の演出が実行される。また、例えば、2領域に分割されている場合には、演出表示装置9の表示画面の領域Aでは女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行され、領域Bでは女性キャラクタBが地面の上を歩いている態様の演出が実行される。さらに、例えば、共通演出中に領域数の減少により1領域のみとなっている場合には、合体された1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態となる)において、女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行される。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8006)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8007)。
図37は、演出変化パターン設定処理(ステップS8003B)を示すフローチャートである。演出変化パターン設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンドで指定されている変動パターンがスーパーリーチを含むものであるか否かを確認する(ステップS6001)。具体的には、演出制御用CPU101は、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、スーパーPB3−1またはスーパーPB3−2のいずれかの変動パターンが指定されているか否かを確認する。今回の変動表示でスーパーリーチが実行されない場合には、そのまま処理を終了する。ただし、この場合、演出制御用CPU101は、演出変化パターンとして、いずれの領域の演出も変化させないパターンである演出変化パターン0を設定するものとする。
今回の変動表示でスーパーリーチが実行される場合には、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が大当りとなるか否かを確認する(ステップS6002)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域(S618B参照)に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドであるか否かを確認することによって判定できる。
今回の変動表示が大当りとなる場合であれば、演出制御用CPU101は、現在の領域の分割数に応じて、演出変化パターンを決定するための演出変化パターン決定用テーブルとして、いずれかの大当り用演出変化パターン決定用テーブルを選択する(ステップS6003)。
図38は、大当り用演出変化パターン決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図38(A)は、演出表示装置9の表示画面が3領域に分割されているときに選択される大当り用演出変化パターン決定用テーブルの具体例であり、図38(B)は、演出表示装置9の表示画面が2領域に分割されているときに選択される大当り用演出変化パターン決定用テーブルの具体例である。また、図38(C)は、共通演出中に領域数の減少により1つの演出領域に合体されている(領域Aに相当する演出が実行される状態となる)場合に選択される大当り用演出変化パターン決定用テーブルの具体例である。なお、ステップS6003において、演出制御用CPU101は、具体的には、後述する現在の領域数をカウントするための領域数カウンタの値を確認し、領域数カウンタの値が3であれば、図38(A)に示す3領域用の大当り用演出変化パターン決定用テーブルを選択し、領域数カウンタの値が2であれば、図38(B)に示す2領域用の大当り用演出変化パターン決定用テーブルを選択し、領域数カウンタの値が1であれば、図38(C)に示す1領域用の大当り用演出変化パターン決定用テーブルを選択する。
今回の変動表示が大当りとなる場合でなければ(すなわち、はずれとなる場合であれば)、演出制御用CPU101は、現在の領域の分割数が3であるか否かを確認する(ステップS6004)。具体的には、演出制御用CPU101は、後述する領域数カウンタの値が3であるか否かを確認する。領域数カウンタの値が3でなければ(すなわち、現在の領域数が2または1であれば)、演出制御用CPU101は、現在の領域の分割数が2であるか1であるかに応じて、演出変化パターンを決定するための演出変化パターン決定用テーブルとして、いずれかのはずれ用演出変化パターン決定用テーブルを選択する(ステップS6005)。
領域数カウンタの値が3であれば(すなわち、現在の領域数が3であれば)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6006)。確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、演出変化パターンを決定するための演出変化パターン決定用テーブルとして、3領域用のはずれ用演出変化パターン決定用テーブル[通常状態時]を選択する(ステップS6007)。確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態または時短状態であれば)、演出制御用CPU101は、演出変化パターンを決定するための演出変化パターン決定用テーブルとして、3領域用のはずれ用演出変化パターン決定用テーブル[確変/時短状態時]を選択する(ステップS6008)。
図39および図40は、はずれ用演出変化パターン決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図39(A)は、演出表示装置9の表示画面が3領域に分割され且つ通常状態であるときに選択されるはずれ用演出変化パターン決定用テーブルの具体例であり、図39(B)は、演出表示装置9の表示画面が3領域に分割され且つ確変状態または時短状態であるときに選択されるはずれ用演出変化パターン決定用テーブルの具体例である。また、図40(C)は、演出表示装置9の表示画面が2領域に分割されているときに選択されるはずれ用演出変化パターン決定用テーブルの具体例である。また、図40(D)は、共通演出中に領域数の減少により1つの演出領域に合体されている(領域Aに相当する演出が実行される状態となる)場合に選択されるはずれ用演出変化パターン決定用テーブルの具体例である。なお、ステップS6005において、演出制御用CPU101は、具体的には、後述する領域数カウンタの値を確認し、領域数カウンタの値が2であれば、図40(C)に示す2領域用のはずれ用演出変化パターン決定用テーブルを選択し、領域数カウンタの値が1であれば、図40(D)に示す1領域用のはずれ用演出変化パターン決定用テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出変化パターンを決定するための演出変化パターン決定用乱数を抽出する(ステップS6009)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS6003,S6005,S6007,S6008で選択した演出変化パターン決定用テーブルを用いて、演出変化パターン決定用乱数にもとづいて抽選処理を実行し、演出変化パターン1〜10のいずれとするかを決定する(ステップS6010)。
なお、この実施の形態では、演出変化パターン1を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上の領域Aの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。また、演出変化パターン2を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上の領域Bの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。また、演出変化パターン3を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上の領域Cの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。
また、演出変化パターン4を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上において領域Aの演出が変化し、次いで領域Bの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。また、演出変化パターン5を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上において領域Bの演出が変化し、次いで領域Aの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。また、演出変化パターン6を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上において領域Bの演出が変化し、次いで領域Cの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。また、演出変化パターン7を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上において領域Cの演出が変化し、次いで領域Bの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。また、演出変化パターン8を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上において領域Cの演出が変化し、次いで領域Aの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。さらに、演出変化パターン9を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上において領域Aの演出が変化し、次いで領域Cの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄またははずれ図柄が導出表示される。
なお、この実施の形態では、演出が変化する領域の組み合わせが同じであっても、その演出が変化する順番が異なる場合がある。例えば、演出変化パターン4と演出変化パターン5とはともに演出が変化する領域の組み合わせは領域Aおよび領域Bで同じであるが、演出変化パターン4を用いる場合には、まず領域Aの演出が変化してから領域Bの演出が変化するのに対して、演出変化パターン5を用いる場合には、まず領域Bの演出が変化してから領域Aの演出が変化する。
さらに、演出変化パターン10を用いることに決定した場合、まず演出表示装置9の表示画面上において領域Aの演出が変化し、次いで領域Bの演出が変化し、次いで領域Cの演出が変化した後、スーパーリーチに発展し、最終停止図柄として大当り図柄が導出表示される。なお、この実施の形態では、共通演出中に領域A〜領域Cの全ての演出領域において演出が変化する場合には、必ず領域A、領域Bおよび領域Cの順に演出が変化するものとする。なお、全ての演出領域において演出が変化する場合も、演出が変化する順番が異なる場合があるようにしてもよい。この場合、例えば、領域C、領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する演出変化パターンや、領域B、領域A、領域Cの順に演出が変化する演出変化パターンなど、様々な順番で演出が変化する演出変化パターンをあらかじめ用意しておき、全ての演出領域において演出が変化する場合も演出が変化する順番が異なるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図38(A)に示すように、領域A〜Cの全ての演出領域において演出が変化する演出変化パターン10が大当りの場合にのみ設けられているので、領域A〜領域Cの全ての演出領域において演出が変化してスーパーリーチとなった場合には、遊技者は大当りが確定したことを認識することができる。従って、遊技者は、領域A〜Cの全ての演出領域において演出が変化した場合には、大当りとなることを確信することができる。なお、はずれの場合であっても、低い割合で領域A〜領域Cの全ての演出領域において演出が変化する演出変化パターン10が選択されるようにしてもよい。また、はずれの場合でも全ての演出領域において演出が変化する場合があるように構成する場合、演出が変化する領域の順番によって大当りに対する期待度(信頼度)が異なるようにしてもよい。例えば、領域A、領域Bおよび領域Cの順に演出が変化する演出変化パターンと、領域C、領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する演出パターンとを設け、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、領域A、領域Bおよび領域Cの順に演出が変化する演出変化パターンが、領域C、領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する演出パターンよりも高い割合で選択されるように、図38〜図40に示す演出変化パターン決定用テーブルを割り振ってもよい。
なお、この実施の形態では、領域A〜Cのうち少なくとも1つの演出領域で演出が変化すれば必ずスーパーリーチに発展する場合を示しているが、いずれかの領域A〜Cで演出が変化しても、スーパーリーチに発展せず、ノーマルリーチを実行したり、もしくはリーチ演出を全く行わずにそのまま最終停止図柄が導出表示されたりする場合があるようにしてもよい。この場合、例えば、ステップS6001の判定処理を行わないようにすることによって、いずれかの領域A〜Cで演出が変化しても、ノーマルリーチを実行したり、もしくはリーチ演出を全く行わずにそのまま最終停止図柄が導出表示されたりする場合があるようにしてもよい。
また、図38(A),(B)に示すように、この実施の形態では、大当りとなる場合、1つの領域の演出のみが変化する演出変化パターン1〜3と比較して、2つの領域の演出が変化する演出変化パターン4〜9が選択される割合が高くなっている。また、図38(A),(B)に示すように、この実施の形態では、大当りとなる場合、同じ領域Aおよび領域Bの演出が変化する場合であっても、領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する演出変化パターン4の方が領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する演出変化パターン5よりも選択される割合が高くなっている。また、図38(A)に示すように、この実施の形態では、大当りとなる場合、同じ領域Bおよび領域Cの演出が変化する場合であっても、領域Bおよび領域Cの順に演出が変化する演出変化パターン6の方が領域Cおよび領域Bの順に演出が変化する演出変化パターン7よりも選択される割合が高くなっている。また、図38(A)に示すように、この実施の形態では、大当りとなる場合、同じ領域Cおよび領域Aの演出が変化する場合であっても、領域Cおよび領域Aの順に演出が変化する演出変化パターン8の方が領域Aおよび領域Cの順に演出が変化する演出変化パターン9よりも選択される割合が高くなっている。
一方、図39(A),(B)および図40(C)に示すように、この実施の形態では、はずれとなる場合、1つの領域の演出のみが変化する演出変化パターン1〜3と比較して、2つの領域の演出が変化する演出変化パターン4〜9が選択される割合が低くなっている。また、図39(A),(B)および図40(C)に示すように、この実施の形態では、はずれとなる場合、同じ領域Aおよび領域Bの演出が変化する場合であっても、領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する演出変化パターン4の方が領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する演出変化パターン5よりも選択される割合が低くなっている。また、図39(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれとなる場合、同じ領域Bおよび領域Cの演出が変化する場合であっても、領域Bおよび領域Cの順に演出が変化する演出変化パターン6の方が領域Cおよび領域Bの順に演出が変化する演出変化パターン7よりも選択される割合が低くなっている。また、図39(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれとなる場合、同じ領域Cおよび領域Aの演出が変化する場合であっても、領域Cおよび領域Aの順に演出が変化する演出変化パターン8の方が領域Aおよび領域Cの順に演出が変化する演出変化パターン9よりも選択される割合が低くなっている。
さらに、この実施の形態では、大当りの場合にのみ、図38(A)に示すように、演出変化パターン10が選択され、領域A〜Cの全ての演出領域の演出が変化してスーパーリーチに発展する場合がある。
このように、この実施の形態では、大当りである場合には、はずれである場合と比較して、より多くの演出領域で演出が変化する変動パターンが選択される割合が高くなっており、より多くの演出領域で演出が変化するに従って大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている(特に、領域A〜Cの全てで演出が変化した場合には大当りが確定するようになっている)。また、この実施の形態では、いずれの領域をいずれの順番で演出を変化させるかに応じて、大当りに対する期待度(信頼度)が異なっている。例えば、この実施の形態では、同じ領域Aおよび領域Bの演出が変化する場合であっても、領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する演出変化パターン4の方が、領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する演出変化パターン5よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように、図38〜図40に示す演出変化パターン決定用テーブルが割り振られている。
なお、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その変動表示が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、領域Aのみの演出が変化してスーパーリーチに発展する変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合に領域Aのみの演出が変化してスーパーリーチに発展する割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方に領域Aのみの演出が変化してスーパーリーチに発展する割合)を計算することによって求められる。
なお、この実施の形態では、演出が変化した領域の数が多くなるに従って大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成する場合を示しているが、演出を変化させる領域の組み合わせと大当りに対する期待度(信頼度)との関連付けの仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、領域A〜Cのうちのいずれの領域の演出が変化したかによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なるように構成してもよい。この場合、例えば、領域Cの演出が変化した場合には領域Aの演出が変化した場合よりも大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように(例えば、同じ領域Bの演出が変化する場合であっても、領域Aおよび領域Bの演出が変化する場合よりも、領域Bおよび領域Cの演出が変化する場合の方が大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように)、図38〜図40に示す演出変化パターン決定用テーブルにおいて判定値を割り振るようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図39(A),(B)に示すように、通常状態である場合(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う頻度が高い場合)には、少なくとも領域Aの演出が変化する演出変化パターン(本例では、演出変化パターン1や演出変化パターン4、演出変化パターン5)が選択される割合が、他の演出変化パターンよりも高くなっている。また、図39(A),(B)に示すように、遊技状態が確変状態または時短状態である場合(すなわち、第2特別図柄の変動表示を行う頻度が高い場合)には、少なくとも領域Cの演出が変化する演出変化パターン(本例では、演出変化パターン3や演出変化パターン6、演出変化パターン7)が選択される割合が、他の演出変化パターンよりも高くなっている。すなわち、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、領域Aの演出が変化した後にスーパーリーチに発展する割合が高く、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、領域Cの演出が変化した後にスーパーリーチに発展する割合が高くなっている。従って、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれの変動表示が実行されるかによって、いずれの演出領域の演出が変化するかの割合が異なるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、共通演出中に、はずれとなる場合であって3領域に分割されている場合にのみ、通常状態時用および確変/時短状態時用の演出変化パターン決定用テーブルが設けられている場合を示しているが、大当りとなる場合や領域の分割数が2または1である場合にも、通常状態時用および確変/時短状態時用の演出変化パターン決定用テーブルを設けるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図38〜図40に示す演出変化パターン決定用テーブルを用いてステップS8003Bで決定した演出変化パターンに従って、演出図柄の変動表示において各領域における演出が変化された後、後述するステップS8124でその演出が変化した領域に対応するスーパーリーチの演出が設定されたプロセスデータに切り替えられて、演出が変化した領域に対応するスーパーリーチの演出が実行される。
具体的には、演出変化パターン1を用いる場合には、領域Aのみの演出が変化するので、領域Aの演出が変化した場合に対応したスーパーリーチの演出(例えば、領域Aに表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う態様の演出)が実行される。また、演出変化パターン2を用いる場合には、領域Bのみの演出が変化するので、領域Bの演出が変化した場合に対応したスーパーリーチの演出(例えば、領域Bに表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う態様の演出)が実行される。また、演出変化パターン3を用いる場合には、領域Cのみの演出が変化するので、領域Cの演出が変化した場合に対応したスーパーリーチの演出(例えば、領域Cに表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う態様の演出)が実行される。
また、演出変化パターン4,5を用いる場合には、領域Aおよび領域Bの演出が変化するので、領域Aおよび領域Bの演出が変化した場合に対応したスーパーリーチの演出(例えば、領域Aおよび領域Bに表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う態様の演出)が実行される。また、演出変化パターン6,7を用いる場合には、領域Bおよび領域Cの演出が変化するので、領域Bおよび領域Cの演出が変化した場合に対応したスーパーリーチの演出(例えば、領域Bおよび領域Cに表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う態様の演出)が実行される。また、演出変化パターン8,9を用いる場合には、領域Cおよび領域Aの演出が変化するので、領域Cおよび領域Aの演出が変化した場合に対応したスーパーリーチの演出(例えば、領域Cおよび領域Aに表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う態様の演出)が実行される。
さらに、演出変化パターン10を用いる場合には、領域A〜C全ての演出が変化するので、領域A〜C全ての演出が変化した場合に対応したスーパーリーチの演出(例えば、領域A〜C全てに表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う態様の演出)が実行される。
図41〜図43は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
なお、共通演出中である場合には、ステップS8003Cで選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1に従って、演出表示装置9の表示画面の各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出を実行するとともに、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域において演出図柄の変動表示を縮小表示させる。この場合、例えば、3領域に分割されている場合には、演出表示装置9の表示画面の領域Aでは女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行され、領域Bでは女性キャラクタBが地面の上を歩いている態様の演出が実行され、領域Cでは女性キャラクタCが買い物をしている態様の演出が実行される。また、例えば、2領域に分割されている場合には、演出表示装置9の表示画面の領域Aでは女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行され、領域Bでは女性キャラクタBが地面の上を歩いている態様の演出が実行される。さらに、例えば、共通演出中に領域数の減少により1領域のみとなっている場合には、合体された1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態となる)において、女性キャラクタAが空を飛んでいる態様の演出が実行される。
また、いずれかの領域での演出の変化を伴う演出変化パターン1〜10のいずれかの演出変化パターンを用いる場合には、演出制御用CPU101は、いずれかの領域A〜Cの演出切替時間が到来してプロセスデータの切替が行われた場合には(後述するステップS8129,S8133,S8137参照)、ステップS8105において、切替後のプロセスデータにもとづいて、いずれかの領域A〜Cの演出を変化させる演出を実行する。また、スーパーリーチ演出の開始時間が到来してプロセスデータの切替が行われた場合には(後述するステップS8124,S8125参照)、ステップS8105において、切替後のプロセスデータにもとづいて、スーパーリーチの演出を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8106)。共通演出フラグがセットされていなければ、ステップS8139に移行する。共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出中であれば)、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してからの経過時間が所定の領域A操作期間(領域Aの演出を変化させる条件を成立させるための操作期間)に到達しているか否かを確認する(ステップS8107)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することによって、所定の領域A操作期間を経過しているか否かを判定することができる。所定の領域A操作期間を経過していれば、演出制御用CPU101は、領域Aの演出の変化を伴う演出変化パターン1、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合であるか否かを確認する(ステップS8108)。
演出変化パターン1、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合であれば、演出制御用CPU101は、領域Aの演出を変化させる条件を成立させるためにスティックコントローラ122の操作を示唆する領域A操作示唆表示(例えば、「スティックコントローラを操作して領域Aを変化させよ!」などの文字列)を、演出表示装置9の表示画面に重畳表示させる(ステップS8109)。次いで、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122による所定の操作を検出したか否かを確認する(ステップS8110)。例えば、演出制御用CPU101は、傾倒方向センサユニット123からの検出信号にもとづいて、3領域に分割または1領域に合体されている(演出が実行される状態となる)場合であれば、手前方向への傾倒操作を検出したか否かを判定し、2領域に分割されている場合であれば、左方向への傾倒操作を検出したか否かを判定すればよい。スティックコントローラ122による所定の操作を検出すれば、演出制御用CPU101は、領域Aの演出を変化させる条件を成立させるための操作を検出したことを示す領域A操作検出フラグをセットする(ステップS8111)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してからの経過時間が所定の領域B操作期間(領域Bの演出を変化させる条件を成立させるための操作期間)に到達しているか否かを確認する(ステップS8112)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することによって、所定の領域B操作期間を経過しているか否かを判定することができる。所定の領域B操作期間を経過していれば、演出制御用CPU101は、領域Bの演出の変化を伴う演出変化パターン2、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン6、演出変化パターン7、または演出変化パターン10が選択されている場合であるか否かを確認する(ステップS8113)。
演出変化パターン2、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン6、演出変化パターン7、または演出変化パターン10が選択されている場合であれば、演出制御用CPU101は、領域Bの演出を変化させる条件を成立させるためにスティックコントローラ122の操作を示唆する領域B操作示唆表示(例えば、「スティックコントローラを操作して領域Bを変化させよ!」などの文字列)を、演出表示装置9の表示画面に重畳表示させる(ステップS8114)。次いで、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122による所定の操作を検出したか否かを確認する(ステップS8115)。例えば、演出制御用CPU101は、傾倒方向センサユニット123からの検出信号にもとづいて、3領域に分割または1領域に合体されている(領域Aに相当する演出が実行される状態となる)場合であれば、左方向への傾倒操作を検出したか否かを判定し、2領域に分割されている場合であれば、右方向への傾倒操作を検出したか否かを判定すればよい。スティックコントローラ122による所定の操作を検出すれば、演出制御用CPU101は、領域Bの演出を変化させる条件を成立させるための操作を検出したことを示す領域B操作検出フラグをセットする(ステップS8116)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してからの経過時間が所定の領域C操作期間(領域Cの演出を変化させる条件を成立させるための操作期間)に到達しているか否かを確認する(ステップS8117)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することによって、所定の領域C操作期間を経過しているか否かを判定することができる。所定の領域C操作期間を経過していれば、演出制御用CPU101は、領域Cの演出の変化を伴う演出変化パターン3、演出変化パターン6、演出変化パターン7、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合であるか否かを確認する(ステップS8118)。
演出変化パターン3、演出変化パターン6、演出変化パターン7、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合であれば、演出制御用CPU101は、領域Cの演出を変化させる条件を成立させるためにスティックコントローラ122の操作を示唆する領域C操作示唆表示(例えば、「スティックコントローラを操作して領域Cを変化させよ!」などの文字列)を、演出表示装置9の表示画面に重畳表示させる(ステップS8119)。次いで、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122による所定の操作を検出したか否かを確認する(ステップS8120)。例えば、演出制御用CPU101は、傾倒方向センサユニット123からの検出信号にもとづいて、右方向への傾倒操作を検出したか否かを判定すればよい(なお、この実施の形態では、領域Cが存在するのは、3領域に分割されている場合のみである)。スティックコントローラ122による所定の操作を検出すれば、演出制御用CPU101は、領域Cの演出を変化させる条件を成立させるための操作を検出したことを示す領域C操作検出フラグをセットする(ステップS8121)。
なお、この実施の形態では、領域A〜Cごとに操作期間内に操作示唆表示を表示する場合を示しているが、いずれの領域A〜Cであるかにかかわらず、共通の操作示唆表示を表示(例えば、「スティックコントローラを操作してください」などの文字列)を重畳表示するようにしてもよい。また、この実施の形態では、演出変化パターンに応じて演出が変化する順番に操作示唆表示を重畳表示する場合を示しているが、領域A〜Cについてランダムな順番で操作示唆表示を表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、スティックコントローラ122を手前、左方向または右方向に傾倒操作することによって、操作を指示された領域A〜Cについて演出を変化させる条件を成立させるための操作を行う場合を示したが、操作の仕方の態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、スティックコントローラ122を前後左右に傾倒操作させながら、演出表示装置9の表示画面上のいずれかの領域A〜C上にカーソルをあわせるなどの方法により、演出を変化させたい演出領域を選択操作可能にしてもよい。また、この実施の形態では、スティックコントローラ122を用いて操作する場合を示したが、これにかぎらず、例えば、プッシュボタン120による押圧操作によって、演出を変化させたい演出領域を選択操作可能にしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS8108で領域Aの演出の変化を伴う演出変化パターンであると判定した場合にステップS8109を実行して領域A操作示唆表示を重畳表示させる場合を示しているが、領域Aの演出の変化を伴わない演出変化パターンの場合であっても、ある程度の割合でステップS8109を実行して領域A操作示唆表示を重畳表示させるようにすることが望ましい。そのように構成すれば、領域A操作示唆表示が重畳表示されたことによって領域Aの演出が変化する演出変化パターンとなることを遊技者に事前に察知されてしまうことを防止することができる。なお、この場合、領域Aの演出の変化を伴わない演出変化パターンの場合に領域A操作示唆表示を重畳表示させた場合には、ステップS8110,S8111の処理を実行しないようにして、スティックコントローラ122による操作が行われても、領域Aの演出を変化させないようにすればよい。
また、同様に、この実施の形態では、ステップS8113で領域Bの演出の変化を伴う演出変化パターンであると判定した場合にステップS8114を実行して領域B操作示唆表示を重畳表示させる場合を示しているが、領域Bの演出の変化を伴わない演出変化パターンの場合であっても、ある程度の割合でステップS8114を実行して領域B操作示唆表示を重畳表示させるようにすることが望ましい。そして、この場合も、領域Bの演出の変化を伴わない演出変化パターンの場合に領域B操作示唆表示を重畳表示させた場合には、ステップS8115,S8116の処理を実行しないようにして、スティックコントローラ122による操作が行われても、領域Bの演出を変化させないようにすればよい。
さらに、同様に、この実施の形態では、ステップS8118で領域Cの演出の変化を伴う演出変化パターンであると判定した場合にステップS8119を実行して領域C操作示唆表示を重畳表示させる場合を示しているが、領域Cの演出の変化を伴わない演出変化パターンの場合であっても、ある程度の割合でステップS8119を実行して領域C操作示唆表示を重畳表示させるようにすることが望ましい。そして、この場合も、領域Cの演出の変化を伴わない演出変化パターンの場合に領域C操作示唆表示を重畳表示させた場合には、ステップS8120,S8121の処理を実行しないようにして、スティックコントローラ122による操作が行われても、領域Cの演出を変化させないようにすればよい。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してからの経過時間が所定のスーパーリーチ開始時間(スーパーリーチの演出を開始する時間)に到達しているか否かを確認する(ステップS8122)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することによって、所定のスーパーリーチ開始時間を経過しているか否かを判定することができる。所定のスーパーリーチ開始時間を経過していれば、演出制御用CPU101は、領域A操作検出フラグ、領域B操作検出フラグ、または領域C操作検出フラグのいずれかの操作検出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8123)。いずれかの操作検出フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、セットされている操作検出フラグに応じたスーパーリーチ用のプロセスデータへの切替を行い(ステップS8124)、ステップS8138に移行してプロセスタイマを再スタートさせる。この後、ステップS8124で切り替えられたプロセステーブルに従って、次のタイマ割込以降でステップS8105が実行されることによって、スーパーリーチの演出が実行される。この場合、例えば、領域A操作検出フラグ、領域B操作検出フラグ、および領域C操作検出フラグの全てがセットされている場合には、領域A〜Cの全ての領域に表示されていた女性キャラクタがバトルを行う態様のスーパーリーチの演出が実行される。また、例えば、領域A操作検出フラグおよび領域B操作検出フラグがセットされている場合には、領域Aおよび領域Bに表示されていた女性キャラクタがバトルを行う態様のスーパーリーチの演出が実行される。
一方、領域A操作検出フラグ、領域B操作検出フラグ、および領域C操作検出フラグのいずれの操作検出フラグもセットされていなかった場合には、演出制御用CPU101は、非操作時用のスーパーリーチ用のプロセスデータへの切替を行い(ステップS8125)、ステップS8138に移行してプロセスタイマを再スタートさせる。この後、ステップS8125で切り替えられたプロセステーブルに従って、次のタイマ割込以降でステップS8105が実行されることによって、スティックコントローラ122の操作が行われた場合とは異なる演出態様でスーパーリーチの演出(例えば、領域A〜Cに表示されていた女性キャラクタとは異なるキャラクタが登場して所定の演出を行う)が実行される。このように、この実施の形態では、スティックコントローラ122による操作の有無に応じてスーパーリーチの演出の態様を異ならせることによって、遊技者に対して遊技への参加意欲を高めさせている。
なお、ステップS8124,S8125の処理が実行されてプロセスデータの切替が行われると、以降、ステップS8122の処理ではNと判定して重ねてプロセスデータの切替を行わないように制御する。
所定のスーパーリーチ開始時間を経過していなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してからの経過時間が所定の領域C演出切替時間(領域Cの演出を変化させる時間)に到達しているか否かを確認する(ステップS8126)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することによって、所定の領域C演出切替時間を経過しているか否かを判定することができる。所定の領域C演出切替時間を経過していれば、演出制御用CPU101は、領域Cの演出の変化を伴う演出変化パターン3、演出変化パターン6、演出変化パターン7、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合であるか否かを確認する(ステップS8127)。領域Cの演出の変化を伴う演出変化パターン3、演出変化パターン6、演出変化パターン7、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合でなければ(すなわち、領域Cの演出の変化がない場合であれば)、ステップS8130に移行する。
演出変化パターン3、演出変化パターン6、演出変化パターン7、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合であれば(すなわち、領域Cの演出の変化がある場合であれば)、演出制御用CPU101は、領域C操作検出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8128)。セットされていなければ、ステップS8130に移行する。領域C操作検出フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、領域C演出切替用のプロセスデータへの切替を行い(ステップS8129)、ステップS8138に移行してプロセスタイマを再スタートさせる。この後、ステップS8129で切り替えられたプロセステーブルに従って、次のタイマ割込以降でステップS8105が実行されることによって、領域Cの演出を変化させる演出が実行される。
なお、この実施の形態では、ステップS8128の処理が実行されることによって、領域Cの演出の変化を伴う演出変化パターンが選択されている場合であっても、スティックコントローラによる操作が行われたことを条件として領域Cの演出を変化させている。そのようにすることによって、この実施の形態では、遊技者に対して遊技への参加意欲を高めさせている。
なお、ステップS8129の処理が実行されてプロセスデータの切替が行われると、以降、ステップS8126の処理ではNと判定して重ねてプロセスデータの切替を行わないように制御する。
所定の領域C演出切替時間を経過していなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動時間を開始してからの経過時間が所定の領域B演出切替時間(領域Bの演出を変化させる時間)に到達しているか否かを確認する(ステップS8130)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することによって、所定の領域B演出切替時間を経過しているか否かを判定することができる。所定の領域B演出切替時間を経過していれば、演出制御用CPU101は、領域Bの演出の変化を伴う演出変化パターン2、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン6、演出変化パターン7、または演出変化パターン10が選択されている場合であるか否かを確認する(ステップS8131)。領域Bの演出の変化を伴う演出変化パターン2、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン6、演出変化パターン7、または演出変化パターン10が選択されている場合でなければ(すなわち、領域Bの演出の変化がない場合であれば)、ステップS8134に移行する。
演出変化パターン2、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン6、演出変化パターン7、または演出変化パターン10が選択されている場合であれば(すなわち、領域Bの演出の変化がある場合であれば)、演出制御用CPU101は、領域B操作検出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8132)。セットされていなければ、ステップS8134に移行する。領域B操作検出フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、領域B演出切替用のプロセスデータへの切替を行い(ステップS8133)、ステップS8138に移行してプロセスタイマを再スタートさせる。この後、ステップS8133で切り替えられたプロセステーブルに従って、次のタイマ割込以降でステップS8105が実行されることによって、領域Bの演出を変化させる演出が実行される。
なお、この実施の形態では、ステップS8132の処理が実行されることによって、領域Bの演出の変化を伴う演出変化パターンが選択されている場合であっても、スティックコントローラによる操作が行われたことを条件として領域Bの演出を変化させている。そのようにすることによって、この実施の形態では、遊技者に対して遊技への参加意欲を高めさせている。
なお、ステップS8133の処理が実行されてプロセスデータの切替が行われると、以降、ステップS8130の処理ではNと判定して重ねてプロセスデータの切替を行わないように制御する。
所定の領域B演出切替時間を経過していなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してからの経過時間が所定の領域A演出切替時間(領域Aの演出を変化させる時間)に到達しているか否かを確認する(ステップS8134)。なお、具体的には、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を確認することによって、所定の領域A演出切替時間を経過しているか否かを判定することができる。所定の領域A演出切替時間を経過していれば、演出制御用CPU101は、領域Aの演出の変化を伴う演出変化パターン1、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合であるか否かを確認する(ステップS8135)。領域Aの演出の変化を伴う演出変化パターン1、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合でなければ(すなわち、領域Aの演出の変化がない場合であれば)、ステップS8139に移行する。
演出変化パターン1、演出変化パターン4、演出変化パターン5、演出変化パターン8、演出変化パターン9、または演出変化パターン10が選択されている場合であれば(すなわち、領域Aの演出の変化がある場合であれば)、演出制御用CPU101は、領域A操作検出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8136)。セットされていなければ、ステップS8139に移行する。領域A操作検出フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、領域A演出切替用のプロセスデータへの切替を行い(ステップS8137)、ステップS8138に移行してプロセスタイマを再スタートさせる。この後、ステップS8137で切り替えられたプロセステーブルに従って、次のタイマ割込以降でステップS8105が実行されることによって、領域Aの演出を変化させる演出が実行される。
なお、この実施の形態では、ステップS8136の処理が実行されることによって、領域Aの演出の変化を伴う演出変化パターンが選択されている場合であっても、スティックコントローラによる操作が行われたことを条件として領域Aの演出を変化させている。そのようにすることによって、この実施の形態では、遊技者に対して遊技への参加意欲を高めさせている。
なお、ステップS8137の処理が実行されてプロセスデータの切替が行われると、以降、ステップS8134の処理ではNと判定して重ねてプロセスデータの切替を行わないように制御する。
なお、この実施の形態では、各領域A〜Cにおいて実行する演出をそれぞれ異なるタイミングで変化させるように構成している。例えば、演出変化パターン10を用いる場合、まず所定の領域A演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)経過した後に所定の領域B演出切替時間が到来するようにし、さらに所定時間(例えば1秒)経過した後に所定の領域C演出切替時間が到来するように構成している。そのように各領域A〜C間で異なるタイミングで演出の変化が行われるようにすることによって、この実施の形態では、演出の変化が発生したことを遊技者が見落としてしまうような事態を防止している。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8139)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8140)。
図44および図45は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS884に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS883で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS885で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS871で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS872〜S873の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS884に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
なお、共通演出中である場合には、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に縮小表示されている演出図柄表示領域が演出表示装置9の表示画面全体に拡大されて、拡大された演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄の最終停止図柄が停止表示される。
そして、ステップS872で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)は、演出制御用CPU101は、共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS880A)。セットされていなければ、ステップS881に移行する。共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出中であれば)、演出制御用CPU101は、今回終了する変動表示においてスーパーリーチが実行されたか否かを確認する(ステップS880B)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域(ステップS615参照)に格納されている変動パターンコマンドにおいて、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、スーパーPB3−1またはスーパーPB3−2のいずれかの変動パターンが指定されているか否かを確認する。てスーパーリーチが実行されていなければ、ステップS880Jに移行する。
スーパーリーチが実行されていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面の領域数を変更するか否かを決定する処理を行う(ステップS880C)。図46は、演出表示装置9の表示画面の領域数を変更するか否かを決定するための領域数変更決定テーブルを示す説明図である。ステップS880Cでは、演出制御用CPU101は、まず、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する。確変状態フラグがセットされていれば(確変状態中であれば)、演出制御用CPU101は、図46(A)に示す確変状態中のスーパーリーチ時用の領域数変更決定テーブルを選択する。一方、確変状態フラグがセットされていなければ(通常状態中であれば)、演出制御用CPU101は、図46(B)に示す通常状態中のスーパーリーチ時用の領域数変更決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した領域数変更決定テーブルを用いて、演出表示装置9の表示画面の領域数を変更するか否かを決定するための領域数変更決定用乱数を用いた抽選処理を行い、演出表示装置9の表示画面の領域数を変更するか否かを決定する。
図46(A),(B)に示すように、この実施の形態では、共通演出中にスーパーリーチを契機として領域数の変更を行う場合、遊技状態が確変状態である場合には通常状態である場合と比較して高い割合で領域数を増加させることに決定する。また、共通演出中にスーパーリーチを契機として領域数の変更を行う場合、遊技状態が通常状態である場合には確変状態である場合と比較して高い割合で領域数を減少させることに決定する。
なお、図46(A),(B)に示すように、この実施の形態では、共通演出中にスーパーリーチが発生しても、領域数を変更しないと決定する場合も設ける場合を示しているが、必ず領域数を増加させるか減少させるかいずれかに決定するようにしてもよい。また、この実施の形態では、領域数を増加させる場合には現在の領域数よりも1つ増加させ、領域数を減少させる場合には現在の領域数よりも1つ減少させる場合を示しているが、現在の領域数よりも2以上増加させたり、2以上減少させたりしてもよい。
領域数を増加させることに決定した場合には(ステップS880DのY)、演出制御用CPU101は、現在の領域数カウンタの値が最大値の3となっているか否かを確認する(ステップS880E)。領域数カウンタの値が3となっていれば(すなわち、現在、演出表示装置9の表示画面が領域A〜Cの3つに分割された状態である場合には)、ステップS880Jに移行する。現在の領域数カウンタの値が最大値の3となっていなければ(すなわち、2または1であれば)、演出制御用CPU101は、領域数カウンタの値を1加算し(ステップS880F)、ステップS880Jに移行する。なお、この実施の形態では、ステップS880Eの処理が実行されることによって、演出表示装置9の表示画面が最大で3つに分割されるようにしているが、4以上に分割可能に構成してもよい。
領域数を減少させることに決定した場合には(ステップS880GのY)、演出制御用CPU101は、現在の領域数カウンタの値が最小値の1となっているか否かを確認する(ステップS880H)。領域数カウンタの値が1となっていれば(すなわち、共通演出中であるものの演出表示装置9の表示画面が1つの演出領域に合体された状態(領域Aに相当する演出が実行される状態)である場合には)、ステップS880Jに移行する。現在の領域数カウンタの値が最小値の1となっていなければ(すなわち、3または2であれば)、演出制御用CPU101は、領域数カウンタの値を1減算し(ステップS880I)、ステップS880Jに移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の領域数カウンタの値に応じた領域分割用のプロセスデータを選択する(ステップS880J)。そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS880K)。
以上のステップS880A〜S880Kの処理が実行されることによって、共通演出中にスーパーリーチが発生したことを契機として領域数を増加させると決定した場合には、演出表示装置9の表示画面における領域数が増加される。例えば、演出表示装置9の表示画面が領域Aおよび領域Bの2つに分割されていた場合には、領域A〜Cの3つの演出領域に分割数が増加される。また、例えば、演出表示装置9の表示画面が1つの演出領域(領域Aに相当演出が実行される状態となる)に合体されていた場合には、領域Aおよび領域Bの2つの演出領域に分割数が増加される。一方、領域数を減少させると決定した場合には、演出表示装置9の表示画面における領域数が減少される。例えば、演出表示装置9の表示画面が領域Aおよび領域Bの2つに分割されていた場合には、領域Aおよび領域Bが合体されて1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態となる)となる。また、例えば、演出表示装置9の表示画面が領域A〜Cの3つに分割されていた場合には、領域Aおよび領域Bの2つの演出領域に分割数が減少される。
次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS881)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図33のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS882)。
ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS883)、ファンファーレフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされたか否か確認する(ステップS884)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS884のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS885)。
次いで、演出制御用CPU101は、突然確変大当りまたは小当りであるか否かを確認する(ステップS886A)。なお、突然確変大当りまたは小当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドであるかを確認することにより判定できる。突然確変大当りおよび小当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りまたは確変大当りであれば)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、共通演出フラグをリセットして(ステップS886B)、共通演出を終了する。そして、ステップS888に移行する。なお、この後、ステップS888で選択されたファンファーレ演出用のプロセスデータを用いた演出が開始されることによって、演出表示装置9の表示画面が1つの演出領域に合体された状態に戻り(共通演出中のような領域Aに相当する演出も実行されない状態に戻り)、通常の演出に戻ることになる。
なお、共通演出を終了するときに、いきなり領域分割されていない状態にするのではなく、複数の領域A,Bが徐々に薄くなって消えていったり画面の側方へ押し出されていくなど、複数の領域A,Bをフェードアウトさせるような演出を実行するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、共通演出が開始された後、次の通常大当りまたは確変大当りが発生するまで共通演出が継続される場合を示しているが、共通演出の継続期間は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、共通演出を開始した後、所定回数(例えば、100回)の変動表示を終了すると、共通演出を終了するように構成してもよい。
突然確変大当りまたは小当りであれば、演出制御用CPU101は、共通演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS886C)。共通演出フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS886D)。確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば、ステップS888に移行する。確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、2領域用の領域分割用のプロセスデータを選択する(ステップS886E)。また、演出制御用CPU101は、領域数カウンタに2をセットする(ステップS886F)とともに、共通演出フラグをセットし(ステップS886G)、ステップS889に移行して、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS889)。
以上のステップS886D〜S886Gの処理が実行されることによって、この実施の形態では、遊技状態が通常状態であるときに突然確変大当りまたは小当りが発生したときに、演出表示装置9の表示画面が分割されて共通演出が開始され、確変状態であるか否かを認識不能な態様で演出が実行される。なお、共通演出状態への移行は、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態や小当り遊技状態における大入賞口の開放制御が終了した後のタイミングで行われるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態であるときに突然確変大当りまたは小当りが発生したときに、演出表示装置9の表示画面が2領域に分割された状態から共通演出が開始される場合を示しているが、例えば、3領域以上に分割された状態から共通演出が開始されてもよく、1つの演出領域に合体された状態から共通演出が開始されるようにしてもよい。また、例えば、共通演出の開始時の領域の分割数を複数分割数(例えば、3領域または2領域)の中から選択するようにしてもよく、この場合、突然確変大当りを契機に共通演出を開始するときと小当りを契機に共通演出を開始するときとで、共通演出開始時の領域数の選択割合を異ならせてもよい。例えば、突然確変大当りを契機に共通演出を開始するときには3領域に分割された状態から共通演出を開始する割合が高くなるようにし、小当りを契機に共通演出を開始するときには2領域に分割された状態から共通演出を開始する割合が高くなるようにしてもよい。
なお、最初に突然確変大当りまたは小当りが発生して共通演出が開始されるときには、大当り表示処理(ステップS804)〜大当り終了演出処理(ステップS807)の大当り中の演出を実行するのではなく、ステップS886Eでセットしたプロセスデータに従って所定の演出期間にわたって突然確変大当り遊技や小当り遊技に応じた演出を実行し、ステップS800の変動パターンコマンド受信待ち処理に戻り、演出表示装置9の表示画面が2領域に分割された状態で各領域Aおよび領域Bにおいて所定の演出が実行される。
なお、共通演出を開始するときに、いきなり領域A,Bに分割するのではなく、複数の領域A,Bが徐々に浮き上がってきたり画面の側方から挿入されたりするなど、複数の領域A,Bをフェードインさせるような演出を実行するようにしてもよい。
ステップS886Cで共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、既に共通演出中であれば)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面の領域数を変更するか否かを決定する処理を行う(ステップS886H)。ステップS886Hでは、演出制御用CPU101は、突然確変大当りが発生した場合であれば、図46(C)に示す突然確変大当り用の小当り時用の領域数変更決定テーブルを選択する。突然確変大当りでなければ(すなわち、小当りであれば)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する。確変状態フラグがセットされていれば(確変状態中であれば)、演出制御用CPU101は、図46(C)に示す確変状態中の小当り時用の領域数変更決定テーブルを選択する。一方、確変状態フラグがセットされていなければ(通常状態中であれば)、演出制御用CPU101は、図46(D)に示す通常状態中の小当り時用の領域数変更決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した領域数変更決定テーブルを用いて、演出表示装置9の表示画面の領域数を変更するか否かを決定するための領域数変更決定用乱数を用いた抽選処理を行い、演出表示装置9の表示画面の領域数を変更するか否かを決定する。
図46(C),(D)に示すように、この実施の形態では、既に共通演出中である場合に突然確変大当りや小当りを契機として領域数の変更を行う場合、遊技状態が確変状態である場合(突然確変大当りが発生したときを含む)には通常状態である場合と比較して高い割合で領域数を増加させることに決定する。また、既に共通演出中である場合に突然確変大当りや小当りを契機として領域数の変更を行う場合、遊技状態が通常状態である場合には確変状態である場合と比較して高い割合で領域数を減少させることに決定する。
なお、図46(C),(D)に示すように、この実施の形態では、既に共通演出中である場合に突然確変大当りや小当りが発生しても、領域数を変更しないと決定する場合も設ける場合を示しているが、必ず領域数を増加させるか減少させるかいずれかに決定するようにしてもよい。また、この実施の形態では、領域数を増加させる場合には現在の領域数よりも1つ増加させ、領域数を減少させる場合には現在の領域数よりも1つ減少させる場合を示しているが、現在の領域数よりも2以上増加させたり、2以上減少させたりしてもよい。
また、図46(A)〜(C)に示すように、この実施の形態では、確変状態中である場合には、突然確変大当りや小当りを契機とする場合には、スーパーリーチを契機とする場合と比較して、領域数を増加させることに決定する割合が高い。また、この実施の形態では、通常状態中である場合には、スーパーリーチを契機とする場合には、突然確変大当りや小当りを契機とする場合と比較して、領域数を減少させることに決定する割合が高い。このように、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りを契機とするか、スーパーリーチを契機とするかによって、領域数が増加したり減少したりする割合が異なるようにすることによって、遊技に対する興趣をさらに向上させている。
領域数を増加させることに決定した場合には(ステップS886IのY)、演出制御用CPU101は、現在の領域数カウンタの値が最大値の3となっているか否かを確認する(ステップS880E)。領域数カウンタの値が3となっていれば(すなわち、現在、演出表示装置9の表示画面が領域A〜Cの3つに分割された状態である場合には)、ステップS886Oに移行する。現在の領域数カウンタの値が最大値の3となっていなければ(すなわち、2または1であれば)、演出制御用CPU101は、領域数カウンタの値を1加算し(ステップS886K)、ステップS886Oに移行する。なお、この実施の形態では、ステップS886Jの処理が実行されることによって、演出表示装置9の表示画面が最大で3つに分割されるようにしているが、4以上に分割可能に構成してもよい。
領域数を減少させることに決定した場合には(ステップS886LのY)、演出制御用CPU101は、現在の領域数カウンタの値が最小値の1となっているか否かを確認する(ステップS886M)。領域数カウンタの値が1となっていれば(すなわち、共通演出中であるものの演出表示装置9の表示画面が1つの演出領域に合体された状態(領域Aに相当する演出が実行される状態)である場合には)、ステップS886Oに移行する。現在の領域数カウンタの値が最小値の1となっていなければ(すなわち、3または2であれば)、演出制御用CPU101は、領域数カウンタの値を1減算し(ステップS886N)、ステップS886Oに移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の領域数カウンタの値に応じた領域分割用のプロセスデータを選択する(ステップS886O)。そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS889)。
以上のステップS886H〜S886Oの処理が実行されることによって、既に共通演出中に突然確変大当りや小当りが発生したことを契機として領域数を増加させると決定した場合には、演出表示装置9の表示画面における領域数が増加される。例えば、演出表示装置9の表示画面が領域Aおよび領域Bの2つに分割されていた場合には、領域A〜Cの3つの演出領域に分割数が増加される。また、例えば、演出表示装置9の表示画面が1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態)に合体されていた場合には、領域Aおよび領域Bの2つの演出領域に分割数が増加される。一方、領域数を減少させると決定した場合には、演出表示装置9の表示画面における領域数が減少される。例えば、演出表示装置9の表示画面が領域Aおよび領域Bの2つに分割されていた場合には、領域Aおよび領域B合体されて1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態)となる。また、例えば、演出表示装置9の表示画面が領域A〜Cの3つに分割されていた場合には、領域Aおよび領域Bの2つの演出領域に分割数が減少される。
なお、共通演出中に突然確変大当りまたは小当りが発生して領域数が変更された場合には、大当り表示処理(ステップS804)〜大当り終了演出処理(ステップS807)の大当り中の演出を実行するのではなく、ステップS886Oでセットしたプロセスデータに従って所定の演出期間にわたって突然確変大当り遊技や小当り遊技に応じた演出を実行し、ステップS800の変動パターンコマンド受信待ち処理に戻り、演出表示装置9の表示画面が3領域または2領域に分割された状態で各領域A〜Cにおいて所定の演出が実行される(ただし、領域数が減少した場合には、合体された1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態)において所定の演出が実行される場合もある)。
ステップS888では、演出制御用CPU101は、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS888)、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS889)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS890)。ただし、確変状態や時短状態中に突然確変大当りや小当りとなった場合には、大当り表示処理(ステップS804)〜大当り終了演出処理(ステップS807)の大当り中の演出を実行するのではなく、ステップS888でセットしたプロセスデータに従って所定の演出期間にわたって突然確変大当り遊技や小当り遊技に応じた演出を実行し、ステップS800の変動パターンコマンド受信待ち処理に戻る。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチを契機として領域数を変更する処理(ステップS880A〜880K参照)と、突然確変大当りや小当りを契機として領域数を変更する処理(ステップS886H〜886O参照)とを両方実行する場合を示したが、いずれか一方のみを行うように構成してもよい。例えば、共通演出中にスーパーリーチが発生したことのみを契機として領域数を変更するように構成する場合には、ステップS886H〜886Oの処理は行わないようにすればよい。また、例えば、共通演出中に突然確変大当りや小当りが発生したことのみを契機として領域数を変更するように構成する場合には、ステップS880A〜880Kの処理は行わないようにすればよい。
図47は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS902)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS907)、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS908)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS910)。
図48は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS971)。なお、演出期間計測タイマは、例えば、ラウンド中演出(ステップS805参照)またはラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS979)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS982)。
次に、演出表示装置9の表示画面上の各領域A〜Cで実行される所定の演出の演出態様の具体例について説明する。図49および図50は、演出表示装置の表示画面上の各領域A〜Cで実行される所定の演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図49は、領域A〜Cのうち領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する場合の具体例を示している。また、図49は、領域A〜Cの全ての演出が変化する場合の具体例を示している。なお、図49および図50において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
なお、図49および図50では、一例として、演出表示装置9の表示画面が3領域A〜Cに分割されている場合を示しているが、2領域A,Bに分割されている場合や、共通演出中に領域数減少により1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態)に合体されている場合にも、同態様の演出が実行される。なお、3領域に分割されている場合と、2領域に分割されている場合と、1領域となっている場合とで、全く異なる態様の演出を実行するように構成してもよい。また、この実施の形態では、図49および図50に示すように、演出表示装置9の表示画面が左右方向に分割される場合を示しているが、表示画面の分割方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、演出表示装置9の表示画面を上下方向に分割してもよい。また、例えば、演出表示装置9の表示画面を中心部から放射状に区切って扇状の領域に分割してもよく、様々な分割方法を用いることができる。
まず、図49を用いて、領域A〜Cのうち領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する場合を説明する。まず、共通演出中である場合には、図49(1)に示すように、演出表示装置9の表示画面が3つの演出領域(領域A〜C)に分割されており、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出が実行されている(ステップS818,S8005,S8105参照)。例えば、図49(1)に示すように、「中」の領域A301では女性キャラクタA201が空を飛んでいる態様の演出が実行され、「左」の領域B302では女性キャラクタB202が地面の上を歩いている態様の演出が実行され、「右」の領域C303では女性キャラクタC203が買い物をしている態様の演出が実行される。また、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域400において演出図柄の変動表示が縮小表示される(ステップS8005,S8105参照)。なお、図49に示す例では、一例として、領域A301および領域B302の順に演出を変化させる演出変化パターン4を用いて、演出図柄の変動表示を実行するものとする。なお、後述する図49(7)や図50(10)に示すように、この実施の形態では、変動表示を終了するときに演出図柄表示領域400が演出表示装置9の表示画面全体に拡大されて最終停止図柄が停止表示される場合を示しているが、常に演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域400において演出図柄の変動表示や最終停止図柄の停止表示を縮小表示させるようにしてもよい。
次いで、所定の領域A演出切替時間が経過すると、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図49(2)に示すように、領域A301の演出態様が、女性キャラクタA201が空を飛んでいる態様の演出から、バトルに備えて滝に打たれて鍛錬を行う態様の演出に切り替わる(ステップS8137,S8105参照)。次いで、領域A301の演出が変化した後、所定の領域B演出切替時間が経過すると、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図49(2)に示すように、領域B302の演出態様が、女性キャラクタB202が地面の上を歩いている態様の演出から、バトルに備えて滝に打たれて鍛錬を行う態様の演出に切り替わる(ステップS8133,S8105参照)。
次いで、領域B302の演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図49(3)に示すように、領域A301〜領域C303が合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。なお、図49に示す例では、領域A301および領域B302の2つの領域の演出が変化しているので、図49(3)に示すように、領域A301に表示されていた女性キャラクタ201と領域B302に表示されていた女性キャラクタ202とが敵キャラクタ204とバトルを開始する態様の演出が開始される。なお、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域400では、左右が同じ図柄(本例では、同じ「7」の図柄)で停止表示されてリーチ状態となる。
なお、図49(3)において、領域A301〜領域C303が合体して1つの演出領域となるタイミングとしては、様々なものが考えられる。例えば、まず演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域400においてリーチ状態としてから、領域A301〜領域C303を合体させて1つの演出領域としてスーパーリーチの演出を開始してもよい。また、例えば、逆に、まず領域A301〜領域C303を合体させて1つの演出領域としてから、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域400においてリーチ状態としてもよい。
次いで、スーパーリーチの演出において、図49(4)に示すように、例えば、女性キャラクタ201と敵キャラクタ204とがバトルを行い、大当りであれば、図49(5)に示すように、味方の女性キャラクタ201が敵キャラクタ204に一撃を加えて、図49(6)に示すように、バトルに勝利するような態様の演出が実行される。なお、はずれである場合には、例えば、図49(5)(6)において、逆に味方の女性キャラクタが敵キャラクタに一撃を加えられてバトルに敗北するような態様の演出を実行すればよい。
そして、変動時間が経過すると、図49(7)に示すように、演出図柄表示領域400が演出表示装置9の表示画面全体に拡大されて、左中右の演出図柄が全て同じ図柄(本例では、同じ「7」の図柄)で揃った状態で大当り図柄が最終停止表示される(ステップS872参照)。
なお、図49に示す例では、演出が変化した領域A301と領域B302とにそれぞれ表示されていた女性キャラクタA201と女性キャラクタB202とのうち、女性キャラクタA201がバトルを行う場合が示されているが、スーパーリーチの演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、図49に示すように、2つの領域の演出が変化した場合に、まず、2人の女性キャラクタのうちの一方がバトルを行い恰もバトルに敗北したような演出を実行した後に、もう1人の女性キャラクタがバトルを行ってバトルに勝利したような演出を実行して、大当りとなるようにしてもよい。また、例えば、各女性キャラクタが個別にバトルを行うのではなく、2人の女性キャラクタが同時に敵キャラクタに対して攻撃するような態様の演出を実行してもよい。
次に、図50を用いて、領域A〜Cの全ての演出が変化する場合を説明する。まず、共通演出中である場合には、図50(1)に示すように、演出表示装置9の表示画面が3つの演出領域(領域A〜C)に分割されており、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出が実行されている(ステップS818,S8005,S8105参照)。例えば、図50(1)に示すように、「中」の領域A301では女性キャラクタA201が空を飛んでいる態様の演出が実行され、「左」の領域B302では女性キャラクタB202が地面の上を歩いている態様の演出が実行され、「右」の領域C303では女性キャラクタC203が買い物をしている態様の演出が実行される。また、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域400において演出図柄の変動表示が縮小表示される(ステップS8005,S8105参照)。なお、図50に示す例では、領域A301、領域B302、および領域C303の全ての演出を変化させる演出変化パターン10を用いて、演出図柄の変動表示を実行するものとする。
次いで、所定の領域A演出切替時間が経過すると、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図50(2)に示すように、領域A301の演出態様が、女性キャラクタA201が空を飛んでいる態様の演出から、バトルに備えて武器(本例では「槍」)を手に取る態様の演出に切り替わる(ステップS8137,S8105参照)。次いで、領域A301の演出が変化した後、所定の領域B演出切替時間が経過すると、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図50(3)に示すように、領域B302の演出態様が、女性キャラクタB202が地面の上を歩いている態様の演出から、バトルに備えて武器(本例では「剣」)を手に取る態様の演出に切り替わる(ステップS8133,S8105参照)。さらに、領域B302の演出が変化した後、所定の領域C演出切替時間が経過すると、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図50(3)に示すように、領域C303の演出態様が、女性キャラクタC203が買い物をしている態様の演出から、バトルに備えて武器(本例では「大砲」)を手に取る態様の演出に切り替わる(ステップS8129,S8105参照)。
次いで、領域C303の演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図50(4)に示すように、領域A301〜領域C303が合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。なお、図50に示す例では、領域A301、領域B302、および領域C303の全ての演出が変化しているので、図50(4)に示すように、領域A301に表示されていた女性キャラクタ201、領域B302に表示されていた女性キャラクタ202、および領域C303に表示されていた女性キャラクタ303の全てが敵キャラクタ204とバトルを開始する態様の演出が開始される。なお、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域400では、左右が同じ図柄(本例では、同じ「7」の図柄)で停止表示されてリーチ状態となる。
次いで、スーパーリーチの演出において、図50(5)に示すように、例えば、女性キャラクタ201と敵キャラクタ204とがバトルを行い、図50(6)に示すように、一旦、恰も味方の女性キャラクタA201が敵キャラクタ204に一撃を加えられてバトルに敗北するような態様の演出が実行される。次いで、図50(7)に示すように、2人目の女性キャラクタC203が敵キャラクタ204とバトルを開始し、図50(7)(8)に示すように、大砲の砲撃で敵キャラクタ204に一撃を加えて、図50(9)に示すように、バトルに勝利するような態様の演出が実行される。
そして、変動時間が経過すると、図50(10)に示すように、演出図柄表示領域400が演出表示装置9の表示画面全体に拡大されて、左中右の演出図柄が全て同じ図柄(本例では、同じ「7」の図柄)で揃った状態で大当り図柄が最終停止表示される(ステップS872参照)。
なお、図50に示す例では、演出が変化した領域A301、領域B302、および領域C303にそれぞれ表示されていた女性キャラクタA201、女性キャラクタB202、および女性キャラクタC203のうち、2人の女性キャラクタ(女性キャラクタA201と女性キャラクタC203)がバトルを行う場合が示されているが、スーパーリーチの演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、図50に示すように、3つの全ての領域の演出が変化した場合に、まず、3人の女性キャラクタのうちの1人がバトルを行い恰もバトルに敗北したような演出を実行した後に、他の1人の女性キャラクタがバトルを行い恰もバトルに敗北したような演出を実行し、さらに最後に残った1人の女性キャラクタがバトルを行ってバトルに勝利したような演出を実行して、大当りとなるようにしてもよい。また、例えば、各女性キャラクタが個別にバトルを行うのではなく、全ての女性キャラクタまたはいずれか2人の女性キャラクタが同時に敵キャラクタに対して攻撃するような態様の演出を実行してもよい。
また、図49および図50に示したように、この実施の形態では、同じ領域であっても演出の変化の態様が異なる場合がある。具体的には、図49に示す例では、領域A301において女性キャラクタA201がバトルに備えて滝に打たれて鍛錬を行う態様の演出に変化するのに対して、図50に示す全ての領域A〜Cの演出が変化する例では、同じ領域A301においてバトルに備えて武器(本例では「槍」)を手に取る態様の演出に変化する(例えば、演出変化パターン4が選択されている場合に、ステップS8137で女性キャラクタA201がバトルに備えて滝に打たれて鍛錬を行う態様の演出に変化するプロセスデータを選択してステップS8105を実行するのに対して、演出変化パターン10が選択されている場合に、ステップS8137で女性キャラクタA201がバトルに備えて武器(本例では「槍」)を手に取る態様の演出に変化するプロセスデータを選択してステップS8105を実行する)。
また、図49に示す例では、領域B302において女性キャラクタB202がバトルに備えて滝に打たれて鍛錬を行う態様の演出に変化するのに対して、図50に示す全ての領域A〜Cの演出が変化する例では、同じ領域B302においてバトルに備えて武器(本例では「剣」)を手に取る態様の演出に変化する(例えば、演出変化パターン4が選択されている場合に、ステップS8133で女性キャラクタB202がバトルに備えて滝に打たれて鍛錬を行う態様の演出に変化するプロセスデータを選択してステップS8105を実行するのに対して、演出変化パターン10が選択されている場合に、ステップS8133で女性キャラクタB202がバトルに備えて武器(本例では「剣」)を手に取る態様の演出に変化するプロセスデータを選択してステップS8105を実行する)。
また、この実施の形態では、既に説明したように全ての領域A〜Cの演出が変化する場合には大当りとなることが確定する(例えば、ステップS8003Bを実行するときに、図38および図39に示すように、大当りである場合にのみ領域A〜C全ての演出が変化する演出変化パターン10が決定される場合がある)。従って、この実施の形態では、同じ領域における演出の変化であっても、バトルに備えて武器を手に取る態様の演出に変化した場合には、全ての領域A〜Cの演出が変化して大当りとなるのであるから、大当りに対する期待度(信頼度)が高いといえる。なお、はずれとなる場合であっても、図50に示した例と同様の態様で、女性キャラクタがバトルに備えて武器を手に取る態様の演出に変化するようにしてもよい。この場合、例えば、大当りである場合には、はずれである場合と比較して、高い割合で、演出の変化の態様として女性キャラクタがバトルに備えて武器を手に取る態様を決定するようにし、女性キャラクタがバトルに備えて武器を手に取る態様に演出が変化した場合には、女性キャラクタがバトルに備えて滝に打たれて鍛錬を行う態様に演出が変化する場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるようにしてもよい。具体的には、図38および図39において、はずれとなる場合にも、女性キャラクタがバトルに備えて武器を手に取る態様に演出が変化する演出変化パターン10を割り振るようにし、ステップS8003Bを実行するときに、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、高い割合で、女性キャラクタがバトルに備えて武器を手に取る態様に演出が変化する方の演出変化パターン10を決定するようにすればよい。
なお、各領域A〜Cの演出の変化の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、同じ領域の演出の変化の態様であっても、さらに複数の態様で変化可能であるように構成してもよい。そして、例えば、同じ領域の演出が変化した場合であっても、その演出の変化の態様の違いによって大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせてもよく、また確変大当りとなることに対する期待度(信頼度)を異ならせてもよい。この場合、例えば、上記と同じように、いずれかの領域A〜Cにおける演出の変化だけでなく、その演出の変化の態様を指定する演出変化パターンをあらかじめ用意しておくようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100がステップS8003Bで演出変化パターンを決定することによって、演出の変化の態様を複数態様のうちのいずれとするかも決定するようにしてもよい。そして、例えば、大当りの場合とはずれの場合とで各演出の変化の態様に対して異なる割合で判定値が割り振られた演出変化パターン決定用テーブルを用いるようにし、その演出の変化の態様の違いによって大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせるようにすればよい。また、例えば、確変大当りの場合と通常大当りの場合とで各演出の変化の態様に対して異なる割合で判定値が割り振られた演出変化パターン決定用テーブルを用いるようにし、その演出の変化の態様の違いによって確変大当りとなることに対する期待度(信頼度)を異ならせるようにすればよい。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定するのではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定するようにしてもよい。この場合、例えば、いずれかの領域A〜Cにおける演出の変化だけでなく、その演出の変化の態様を指定する変動パターンをあらかじめ用意しておくようにし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS94において演出変化パターンも特定可能な変動パターンを決定することによって、いずれの領域A〜Cの演出を変化させるかだけでなく、その演出の変化の態様も決定するようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、大当りの場合とはずれの場合とで異なる割合で判定値が割り振られた判定テーブルを用いて、ステップS94と同様の処理に従った変動パターン決定処理を行い、その演出の変化の態様の違いによって大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせるようにしてもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りの場合と通常大当りの場合とで異なる割合で判定値が割り振られた判定テーブルを用いて、ステップS94と同様の処理に従った変動パターン決定処理を行い、その演出の変化の態様の違いによって確変大当りとなることに対する期待度(信頼度)を異ならせるようにしてもよい。
次に、演出表示装置9の表示画面が複数の領域に分割されたり領域数が変更されたりするタイミングについて説明する。図51および図52は、演出表示装置9の表示画面が複数の領域に分割されたり領域数が変更されたりするタイミングを示す説明図である。このうち、図51は、演出表示装置9の表示画面が複数の領域に分割された後、小当り発生を契機として領域数が増加される場合を示している。また、図52は、演出表示装置9の表示画面が複数の領域に分割された後、小当り発生を契機として領域数が減少される場合を示している。なお、図51および図52は、小当りを契機として領域数が変更される場合が示されているが、突然確変大当りやスーパーリーチを契機として領域数が変更される場合も同様である。
まず、図51を用いて、演出表示装置9の表示画面が複数の領域に分割された後、小当り発生を契機として領域数が増加される場合を説明する。遊技状態が通常状態であるときに、突然確変大当りが発生すると、遊技状態が確変状態に制御されるとともに、図51に示すように、演出表示装置9の表示画面が領域Aおよび領域Bの2領域に分割され、共通演出が開始される(ステップS886D〜S886G参照)。
その後、共通演出中に小当りが発生すると、領域数を変更するか否かの決定処理が行われ、確変状態に制御されている場合には、高い割合で領域数を増加させることに決定される。そして、図51に示すように、演出表示装置9の表示画面が領域Aおよび領域Bの2つに分割された状態から、領域A〜Cの3つに分割された状態に変更される(ステップS886H〜S886O参照)。
以降、共通演出中に小当りや、突然確変大当り、スーパーリーチが発生するごとに、同様に領域数を変更するか否かの決定処理が行われ、領域数が増加したり減少したりする。なお、図51では確変状態に制御される場合が示されているが、確変状態であっても低い割合で領域数が減少する場合もある(図46(A),(C)参照)。
次に、図52を用いて、演出表示装置9の表示画面が複数の領域に分割された後、小当り発生を契機として領域数が減少される場合を説明する。遊技状態が通常状態であるときに、小当りが発生すると、遊技状態が通常状態のまま変化されない一方、図52に示すように、演出表示装置9の表示画面が領域Aおよび領域Bの2領域に分割され、共通演出が開始される(ステップS886D〜S886G参照)。
その後、共通演出中に小当りが発生すると、領域数を変更するか否かの決定処理が行われ、通常状態に制御されている場合には、高い割合で領域数を減少させることに決定される。そして、図52に示すように、演出表示装置9の表示画面が領域Aおよび領域Bの2つに分割された状態から、1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態)に合体された状態に変更される(ステップS886H〜S886O参照)。
以降、共通演出中に小当りや、突然確変大当り、スーパーリーチが発生するごとに、同様に領域数を変更するか否かの決定処理が行われ、領域数が増加したり減少したりする。なお、図52では通常状態に制御される場合が示されているが、通常状態であっても低い割合で領域数が増加する場合もある(図46(B),(D)参照)。
次に、演出表示装置9の表示画面上の各領域A〜Cで実行される所定の演出の実行タイミングについて説明する。図53〜図56は、演出表示装置の表示画面上の各領域A〜Cで実行される所定の演出の実行タイミングを示す説明図である。このうち、図53は、領域A〜Cのうち領域Aのみの演出が変化する場合の実行タイミングを示している。また、図54は、領域A〜Cのうち領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する場合の実行タイミングを示している。また、図55は、領域A〜Cのうち領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する場合の実行タイミングを示している。また、図56は、領域A〜Cの全ての演出が変化する場合の実行タイミングを示している。なお、図53〜図56では、一例として、演出表示装置9の表示画面が3領域A〜Cに分割されている場合を示しているが、2領域A,Bに分割されている場合や、共通演出中に領域数減少により1つの演出領域(領域Aに相当する演出が実行される状態)に合体されている場合にも、同様のタイミングで演出が変化する。
まず、図53を用いて、領域A〜Cのうち領域Aのみの演出が変化する場合を説明する。この実施の形態では、共通演出中である場合には、図53に示すように、演出表示装置9の表示画面が3つの演出領域(領域A〜C)に分割されており、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出(通常態様の演出A、通常態様の演出B、および通常態様の演出C)が実行されている。また、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域において演出図柄の変動表示を縮小表示させる。なお、図53に示す例では、一例として、領域Aのみの演出を変化させる演出変化パターン1を用いて、変動表示を実行するものとする。
次いで、所定の領域A演出切替時間が経過すると(図53の第1演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Aの演出が変化する(ステップS8137,S8105参照)。なお、領域Aのみの演出を変化させる演出変化パターン1にもとづく変動表示を行う場合であるので、図53に示す例では、第2演出変化タイミングや第3演出変化タイミングとなっても領域Bや領域Cの演出は変化しない。
次いで、領域Aの演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると(図53のスーパーリーチ開始タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図53に示すように、領域A〜Cが合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。
次に、図54を用いて、領域A〜Cのうち領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する場合を説明する。この実施の形態では、共通演出中である場合には、図54に示すように、演出表示装置9の表示画面が3つの演出領域(領域A〜C)に分割されており、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出(通常態様の演出A、通常態様の演出B、および通常態様の演出C)が実行されている。また、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域において演出図柄の変動表示を縮小表示させる。なお、図54に示す例では、一例として、領域Aおよび領域Bの順に演出を変化させる演出変化パターン4を用いて、変動表示を実行するものとする。
次いで、所定の領域A演出切替時間が経過すると(図54の第1演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Aの演出が変化する(ステップS8137,S8105参照)。次いで、領域Aの演出が変化した後、所定の領域B演出切替時間が経過すると(図54の第2演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Bの演出が変化する(ステップS8133,S8105参照)。なお、図53に示すように、例えば、所定の領域A演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)を経過してから所定の領域B演出切替時間が到来する。また、領域Aおよび領域Bの演出を変化させる演出変化パターン4にもとづく変動表示を行う場合であるので、図54に示す例では、第3演出変化タイミングとなっても領域Cの演出は変化しない。
次いで、領域Bの演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると(図54のスーパーリーチ開始タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図54に示すように、領域A〜Cが合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。
また、この実施の形態では、演出が変化する領域の組み合わせが同じ領域Aおよび領域Bの場合であっても、演出が変化する順番が異なることがある。例えば、この実施の形態では、演出変化パターン5を用いて変動表示が実行される場合には、領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する。
図55を用いて、領域A〜Cのうち領域Bおよび領域Aの順に演出が変化する場合を説明する。この実施の形態では、共通演出中である場合には、図55に示すように、演出表示装置9の表示画面が3つの演出領域(領域A〜C)に分割されており、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出(通常態様の演出A、通常態様の演出B、および通常態様の演出C)が実行されている。また、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域において演出図柄の変動表示を縮小表示させる。なお、図55に示す例では、一例として、領域Aおよび領域Bの順に演出を変化させる演出変化パターン5を用いて、変動表示を実行するものとする。
次いで、所定の領域B演出切替時間が経過すると(図55の第1演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Bの演出が変化する(ステップS8133,S8105参照)。次いで、領域Bの演出が変化した後、所定の領域A演出切替時間が経過すると(図55の第2演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Aの演出が変化する(ステップS8137,S8105参照)。なお、図54に示すように、例えば、所定の領域B演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)を経過してから所定の領域A演出切替時間が到来する。また、領域Aおよび領域Bの演出を変化させる演出変化パターン5にもとづく変動表示を行う場合であるので、図54に示す例では、第3演出変化タイミングとなっても領域Cの演出は変化しない。
次いで、領域Aの演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると(図55のスーパーリーチ開始タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図55に示すように、領域A〜Cが合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。
次に、図56を用いて、領域A〜Cの全ての演出が変化する場合を説明する。この実施の形態では、共通演出中である場合には、図56に示すように、演出表示装置9の表示画面が3つの演出領域(領域A〜C)に分割されており、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出(通常態様の演出A、通常態様の演出B、および通常態様の演出C)が実行されている。また、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域において演出図柄の変動表示を縮小表示させる。なお、図56に示す例では、一例として、領域A〜Cの全ての演出を変化させる演出変化パターン10を用いて、変動表示を実行するものとする。
次いで、所定の領域A演出切替時間が経過すると(図56の第1演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Aの演出が変化する(ステップS8137,S8105参照)。次いで、領域Aの演出が変化した後、所定の領域B演出切替時間が経過すると(図56の第2演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Bの演出が変化する(ステップS8133,S8105参照)。次いで、領域Bの演出が変化した後、所定の領域C演出切替時間が経過すると(図56の第3演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Cの演出が変化する(ステップS8129,S8105参照)。なお、図56に示すように、例えば、所定の領域A演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)を経過してから所定の領域B演出切替時間が到来する。また、所定の領域B演出切替時間が到来した後、さらに所定時間(例えば1秒)を経過してから所定の領域C演出切替時間が到来する。
次いで、領域Cの演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると(図56のスーパーリーチ開始タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図56に示すように、領域A〜Cが合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。
なお、この実施の形態では、いずれかの演出変化パターン1〜10に従って必ず演出の変更が行われるのではなく、スティックコントローラ122による操作が行われたことを条件として、領域A〜Cにおける演出が変化する。図57および図58は、スティックコントローラ122の操作タイミングと領域A〜Cにおける演出の変化タイミングを示す説明図である。このうち、図57は、スティックコントローラ122による操作が全て行われた場合の操作タイミングおよび演出の変化タイミングを示している。また、図58は、スティックコントローラ122による操作が全く行われなかった場合の操作タイミングおよび演出の変化タイミングを示している。なお、図57および図58では、一例として、演出表示装置9の表示画面が領域A〜Cの3つに分割されているときに、演出変化パターン10を用いて変動表示を行う場合が示されているが、領域数が2つや1つの場合、他の演出変化パターンを用いる場合も同様である。
まず、図57を用いて、スティックコントローラ122による操作が全て行われた場合の操作タイミングおよび演出の変化タイミングを説明する。図57に示すように、この実施の形態では、所定の領域A演出切替時間が到来する前に、所定の領域A操作期間(例えば0.9秒間)が設けられており、所定の領域A操作期間内にスティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、所定の領域A演出切替時間が経過すると(図57の第1演出変化タイミング参照)、領域Aの演出が変化する(ステップS8137,S8105参照)。
次いで、所定の領域B演出切替時間が到来する前に、所定の領域B操作期間(例えば0.9秒間)が設けられており、所定の領域B操作期間内にスティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、所定の領域B演出切替時間が経過すると(図57の第2演出変化タイミング参照)、領域Bの演出が変化する(ステップS8133,S8105参照)。
次いで、所定の領域C演出切替時間が到来する前に、所定の領域C操作期間(例えば0.9秒間)が設けられており、所定の領域C操作期間内にスティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、所定の領域C演出切替時間が経過すると(図57の第3演出変化タイミング参照)、領域Cの演出が変化する(ステップS8129,S8105参照)。
そして、領域Cの演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると(図57のスーパーリーチ開始タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされていることを条件として、図57に示すように、領域A〜Cが合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。
次に、図58を用いて、スティックコントローラ122による操作が全く行われなかった場合の操作タイミングおよび演出の変化タイミングを説明する。図58に示すように、この実施の形態では、所定の領域A演出切替時間が到来する前に、所定の領域A操作期間(例えば0.9秒間)が設けられており、所定の領域A操作期間内にスティックコントローラ122による操作がなされなかった場合には、図58に示すように、所定の領域A演出切替時間が経過しても、領域Aの演出は変化しない。
次いで、所定の領域B演出切替時間が到来する前に、所定の領域B操作期間(例えば0.9秒間)が設けられており、所定の領域B操作期間内にスティックコントローラ122による操作がなされなかった場合には、図58に示すように、所定の領域B演出切替時間が経過しても、領域Bの演出は変化しない。
次いで、所定の領域C演出切替時間が到来する前に、所定の領域C操作期間(例えば0.9秒間)が設けられており、所定の領域C操作期間内にスティックコントローラ122による操作がなされなかった場合には、図58に示すように、所定の領域C演出切替時間が経過しても、領域Cの演出は変化しない。
そして、領域Cの演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると(図58のスーパーリーチ開始タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作が全く行われていないので、図58に示すように、図57の場合とは演出態様が異なる非操作時用のスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8125,S8105参照)。
ただし、所定の領域A操作期間、所定の領域B操作期間、および所定の領域C操作期間のうち、いずれか1つまたは2つのみスティックコントローラ122による操作がなされなかった場合であれば、操作が行われた領域に対応するスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。例えば、所定の領域A操作期間および所定の領域B操作期間についてはスティックコントローラ122による操作が行われ、所定の領域C操作期間のみ操作が行われなかった場合には、領域Aおよび領域Bに表示されていた女性キャラクタのみを登場させてバトルを行う態様のスーパーリーチの演出が実行される。
なお、この実施の形態では、図53〜図56に示すように、領域A〜Cにおいて実行される演出が個別に変化する場合を示したが、領域A〜Cのうちの複数の領域を合体させて、その合体させた領域において変化後の演出を実行するようにしてもよい。図59および図60は、演出表示装置の表示画面上の各領域A〜Cで実行される所定の演出の実行タイミングの変形例を示す説明図である。このうち、図59は、領域A〜Cのうち領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する場合の実行タイミングの変形例を示している。また、図60は、領域A〜Cの全ての演出が変化する場合の実行タイミングの変形例を示している。
まず、図59を用いて、領域A〜Cのうち領域Aおよび領域Bの順に演出が変化する場合の変形例を説明する。図59に示す変形例では、図53〜図56と同様に、共通演出中である場合には、演出表示装置9の表示画面が3つの演出領域(領域A〜C)に分割されており、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出(通常態様の演出A、通常態様の演出B、および通常態様の演出C)が実行されている。また、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域において演出図柄の変動表示を縮小表示させる。なお、図59に示す例では、一例として、領域Aおよび領域Bの順に演出を変化させる演出変化パターン4を用いて、演出図柄の変動表示を実行するものとする。
次いで、所定の領域A演出切替時間が経過すると(図59の第1演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Aの演出が変化する(ステップS8137,S8105参照)。次いで、領域Aの演出が変化した後、所定の領域B演出切替時間が経過すると(図59の第2演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Aおよび領域Bが合体して1つの演出領域となり、その合体した演出領域において変化後の演出が実行される(ステップS8133,S8105参照)。この場合、例えば、合体後の演出領域において女性キャラクタAと女性キャラクタBとがバトルに備え共同で鍛錬するような態様の演出が実行されるようにすればよい。なお、図59に示す変形例では、図53〜図56と同様に、例えば、所定の領域A演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)を経過してから所定の領域B演出切替時間が到来する。また、領域Aおよび領域Bの演出を変化させる演出変化パターン4にもとづく変動表示を行う場合であるので、図59に示す変形例では、第3演出変化タイミングとなっても領域Cの演出は変化しない。
次いで、領域Aと領域Bとが合体して演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると(図59のスーパーリーチ開始タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図59に示すように、領域A〜Cが合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。なお、図59に示す例のように、領域Aおよび領域Bのみの演出が変化した場合(領域Cの演出は変化していない場合)には、領域A〜C全てを合体させてスーパーリーチの演出を実行するのではなく、領域Aおよび領域Bのみを合体させて、その領域Aおよび領域Bを合体させた演出領域においてスーパーリーチの演出を実行するようにしてもよい。
次に、図60を用いて、領域A〜Cの全ての演出が変化する場合の変形例を説明する。図60に示す変形例では、図53〜図56と同様に、共通演出中である場合には、演出表示装置9の表示画面が3つの演出領域(領域A〜C)に分割され、各領域A〜Cにおいてそれぞれ通常時用の所定の演出(通常態様の演出A、通常態様の演出B、および通常態様の演出C)が実行されている。また、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の表示画面の右下の端部分に設けられた演出図柄表示領域において演出図柄の変動表示を縮小表示させる。なお、図60に示す例では、一例として、領域A〜Cの全ての演出を変化させる演出変化パターン10を用いて、演出図柄の変動表示を実行するものとする。
次いで、所定の領域A演出切替時間が経過すると(図60の第1演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Aの演出が変化する(ステップS8137,S8105参照)。次いで、領域Aの演出が変化した後、所定の領域B演出切替時間が経過すると(図60の第2演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域Aおよび領域Bが合体して1つの演出領域となり、その合体した演出領域において変化後の演出が実行される(ステップS8133,S8105参照)。この場合、例えば、合体後の演出領域において女性キャラクタAと女性キャラクタBとがバトルに備え共同で鍛錬するような態様の演出が実行されるようにすればよい。次いで、領域Aと領域Bとが合体して演出が変化した後、所定の領域C演出切替時間が経過すると(図60の第3演出変化タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、領域A〜Cの全てが合体して1つの演出領域となり、その合体した1つの演出領域において変化後の演出が実行される(ステップS8129,S8105参照)。この場合、例えば、合体後の演出領域において女性キャラクタA、女性キャラクタBおよび女性キャラクタC全員がバトルに備え共同で鍛錬するような態様の演出が実行されるようにすればよい。なお、図60に示す変形例では、図53〜図56と同様に、例えば、所定の領域A演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)を経過してから所定の領域B演出切替時間が到来する。また、所定の領域B演出切替時間が到来した後、さらに所定時間(例えば1秒)を経過してから所定の領域C演出切替時間が到来する。
次いで、領域A〜Cが合体して演出が変化した後、所定のスーパーリーチ開始時間が経過すると(図60のスーパーリーチ開始タイミング参照)、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として、プロセスデータの切替を行い、図60に示すように、領域Cの演出変化タイミングで合体された1つの演出領域においてスーパーリーチの演出が開始される(ステップS8124,S8105参照)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出表示装置9が所定の演出内容を表示可能な複数の領域A〜Cに分割可能であり、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中に、複数の領域A〜Cにおいてそれぞれ異なる演出を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の領域A〜Cのうち少なくともいずれか1つの領域において実行する演出を変化させることが可能であり、複数の領域A〜Cのうち演出が変化された領域における演出の変化態様に応じて異なるスーパーリーチの演出(例えば、演出が変化した領域に応じて異なる女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行うような態様の演出)を実行する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の領域A〜Cのうち2以上の領域において演出が変化された場合には、演出が変化された領域それぞれの変化態様の組み合わせに応じた1つのスーパーリーチの演出(例えば、複数の女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行うような態様の演出)を実行する。そのため、複数の領域A〜Cのうちのいずれの領域において演出が変化したかによって異なるスーパーリーチの演出が実行されるので、スーパーリーチの演出を行う際に演出を変化させるように構成する場合の演出態様を多様化することができる。また、遊技者に対していずれかの領域において演出の変化が発生するかもしれないという期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、共通演出中に、突然確変大当りや小当り、スーパーリーチを契機として、演出表示装置9の表示画面上の領域A〜Cの分割数を増加させたり減少させたりする。そのため、演出表示装置9における領域の分割数を変更することによって、複数の領域A〜Cを用いた演出がマンネリ化することを防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまうことを防止するこができる。また、確変状態であるか否かに応じて演出表示装置9における領域の分割数を異ならせるので、大当りとなる可能性が高いかもしれないとの期待感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。さらに、スティックコントローラ122による操作がなされたことを条件として演出を変化させることによって、遊技者に対して遊技への参加意欲を高めさせることができる。
共通演出中に、突然確変大当りや小当り、スーパーリーチを契機として、領域数を1ずつ増加させたり、領域数を1ずつ減少させたりする場合を示しているが、共通演出中における領域数の変更の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、図44および図45に示した演出図柄変動停止処理における領域数を変更するか否かを決定するステップS880C,S886Hにおいて、現在の領域数よりも2以上増加させたり、2以上減少させたりするように決定して、領域数を複数増加させたり、領域数を複数減少させたりするようにしてもよい。この場合、例えば、図46に示す領域数変更決定テーブルにおいて、確変状態中であれば、通常状態中である場合と比較して、高い割合でより多くの領域数を増加させるように判定値を割り振るようにすればよい。
また、例えば、増加または減少させる領域数を決定するのではなく、共通演出中に、突然確変大当りや小当り、スーパーリーチを契機として、演出表示装置9の表示画面上の領域数そのものを決定するように構成してもよい。例えば、図44および図45に示した演出図柄変動停止処理における領域数を変更するか否かを決定するステップS880C,S886Hにおいて、演出表示装置9の表示画面上の領域数そのものを1領域〜3領域のうちのいずれとするかを決定して、演出表示装置9の表示画面上の領域数を変更するようにしてもよい。この場合、例えば、図46に示す領域数変更決定テーブルにおいて、確変状態中であれば、通常状態中である場合と比較して、高い割合で領域数を3と決定し、低い割合で領域数を1と決定するように判定値を割り振るようにすればよい。
また、この実施の形態によれば、共通演出中に、小当りが発生したことにもとづいて、演出表示装置9における領域の分割数を変更する。そのため、遊技状態の変化を伴わない小当りを有効に活用して領域の数を変化させることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
例えば、この実施の形態で示したように通常状態中に突然確変大当りや小当り後に共通演出に移行するように構成した遊技機では、通常状態以外の状態で小当りが発生しても共通演出に移行せず何ら遊技状態の変化も生じない。これに対して、この実施の形態では、共通演出中に小当りが発生すれば、演出表示装置9における領域の分割数を変更するように構成しているので、共通演出開始の契機となる小当り以外の小当りに対して、共通演出の開始契機以外の意味をもたせることができ、遊技状態の変化を伴わない小当りを有効に活用することができる。
また、この実施の形態によれば、確変状態であるときには通常状態であるときと比較して分割数が多くなるように、演出表示装置9における表示画面の領域の分割数を変更する。そのため、演出表示装置9における表示が面の領域の分割数が増加することによって、確変状態に制御されている可能性が高いことを視覚的に認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、突然確変大当りが発生したときと小当りが発生したときとで異なる分割数になるように、演出表示装置9における表示画面の領域の分割数を変更する。そのため、突然確変大当りが発生したときと小当りが発生したときとで演出表示装置9における表示画面の領域の分割数を変化させることによって、複数の領域A〜Cを用いた演出を多様化させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技状態が変化したこと以外の所定条件が成立(例えば、スーパーリーチの発生)したことにもとづいて、演出表示装置9における表示画面の領域の分割数を変更する。そのため、演出表示装置9における表示が面の領域の分割数が変更される契機を多様化することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示を実行する制御を行い、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の領域A〜Cにおいて、特別図柄の変動表示に対応した演出を実行し、領域A〜Cごとに、あらかじめ定められた一定の時間軸に従って演出を実行し、スティックコントローラ122による操作がなされなかったときには、スティックコントローラ122による操作がなされたときとは異なる演出(例えば、非操作時用のスーパーリーチの演出)を実行する。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100とで時間の認識にずれが生じないようにするとともに、スティックコントローラ122による操作の有無に応じて演出の内容を異ならせることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面が最大で3つの演出領域(領域A〜C)に分割可能に構成する場合を示したが、3つにかぎらず、例えば、演出表示装置9の表示画面を最大4以上の演出領域に分割可能に構成してもよい。また、この実施の形態では、共通演出中の演出表示装置9の表示画面の最小の領域数が1となる場合を示したが、このような形態にかぎらず、例えば、最小の領域数が2となるように(共通演出中であれば、領域が最少でも2つあるように)構成してもよい。
また、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとが設けられ、突然確変大当りや小当りを契機として共通演出が開始され演出表示装置9の表示画面が分割される場合を示したが、例えば、突然確変大当りと突然時短大当りとが設けられた遊技機において、この実施の形態で示した構成を適用することもできる。この場合、例えば、突然確変大当りとなったときに確変状態に制御するとともに時短状態にも制御するようにし、突然確変大当りまたは突然時短大当りを契機として、この実施の形態と同様の態様で、演出表示装置9の表示画面を複数の領域に分割して共通演出を開始するように構成すればよい。この場合、突然確変大当り後に制御される時短状態の継続回数と突然時短大当り後に制御される時短状態の継続回数も同じとなるように構成すればよい。そのように構成すれば、共通演出中に時短状態(高ベース状態)のみに制御されている状態であるのか、確変状態(高確率状態)にも制御された状態であるのかを認識できなくすることができる。
さらに、例えば、突然確変大当りと突然通常大当り(確変状態や時短状態に制御されていても、恰も突然に通常状態に戻ったかのように見せる例えば2ラウンドの大当り)とが設けられた遊技機において、この実施の形態で示した構成を適用することもできる。この場合、例えば、この実施の形態と同様の処理に従って、突然確変大当りとなったときに確変状態にのみ制御し時短状態には制御しないようにし、突然確変大当りまたは突然通常大当りを契機として、この実施の形態と同様の態様で、演出表示装置9の表示画面を複数の領域に分割して共通演出を開始するように構成すればよい。そのように構成すれば、この実施の形態と同様に、確変状態(高確率状態)に制御された状態であるのか通常状態であるのかを認識できなくすることができる。
また、この実施の形態では、共通演出中に複数の領域A〜Cのうちのいずれの領域の演出を変化させるかを演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する(すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100が演出変化パターン1〜10のうちのいずれかを決定することによって、複数の領域A〜Cのうちのいずれの領域の演出を変化させるかを決定する)場合を示したが、この実施の形態で示した処理方法にかぎらず、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定するようにしてもよい。この場合、例えば、あらかじめ演出変化パターンを特定可能な変動パターンを用意しておくようにし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターンを決定することによって演出の変化の態様も決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にいずれかの領域A〜Cの演出が変化したことにもとづいてスーパーリーチの演出を行っているので、いずれかの領域A〜Cにおいて演出を変化させることを、スーパーリーチに対する予告演出の意味合いで実行可能としている。そのため、領域A〜Cにおける演出の変化という予告演出とスーパーリーチの演出とを関連付けることができ、複数領域A〜Cを用いた演出の演出効果を向上させている。また、領域A〜Cにおける演出の変化をスーパーリーチの前段階の演出となるように位置付けて制御しているので、スーパーリーチとなった後に無駄な演出を実行してしまうことも防止している。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にいずれかの領域A〜Cの演出が変化したことにもとづいてスーパーリーチの演出を行う場合に適用する場合を示したが、この実施の形態で示した演出は、スーパーリーチ以外の演出を行う用途に適用することも可能である。例えば、大当り遊技中にいずれかの領域A〜Cの演出が変化するような態様の演出を実行するようにし、いずれかの領域A〜Cの演出が変化したことにもとづいて大当り遊技中に確変昇格演出を実行するなどの用途に適用することも可能である。
また、確変昇格演出を実行する用途に適用する場合、例えば、領域A〜Cのうちのいずれの領域の演出が変化したかによって、確変昇格する割合が異なるように構成してもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、領域Cの演出が変化した場合には領域Aの演出が変化した場合よりも確変昇格する割合が高くなるように(例えば、同じ領域Bの演出が変化する場合であっても、領域Aおよび領域Bの演出が変化する場合よりも、領域Bおよび領域Cの演出が変化する場合の方が確変昇格する割合が高くなるように)、判定値を割り振った判定テーブルを用いて、確変昇格させるか否かを決定して確変昇格演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、演出が変化した領域の数が多くなるに従って確変昇格する割合が高くなるように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、大当りである場合とはずれである場合とで、異なる順序で複数の領域A〜Cにおいて実行する演出を変化させる。そのため、同じ領域の組み合わせにおける演出が変化した場合でも、いずれの領域から演出が変化したかなど変化の順番に応じて、大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、複数の領域A〜Cのうちいずれか1つの領域において実行する演出を変化させるときに、複数種類の変化態様のうちいずれかの変化態様でその領域において実行する演出を変化させる。そして、その領域において実行する演出を変化させたときの変化態様に応じて異なるリーチ演出を実行する。そのため、同じ領域における演出が変化した場合であっても、その変化態様の違いによってリーチ演出が異なるので、リーチ演出を多様化させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の領域A〜Cにおいて所定のストーリー性を有する演出態様の演出を実行するとともに、複数の領域A〜Cにおいてそれぞれ実行する演出を共通の時間軸に従って実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の領域A〜Cにおいて実行する演出の演出態様と連続性を有する態様のスーパーリーチの演出を実行する(例えば、領域A〜Cに表示されていた女性キャラクタが敵キャラクタとバトルを行うような態様でスーパーリーチの演出を実行する)。そのため、複数の領域A〜Cにおいて実行される演出とスーパーリーチの演出とを一連の演出として実行することによって演出効果を向上させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スーパーリーチの演出を実行するときに、演出表示装置9の表示画面を複数の領域A〜Cに分割された状態から複数の領域A〜Cに分割されていない状態に変化させる。すなわち、この実施の形態では、領域A〜Cを合体させて1つの演出領域とし、その合体した1つの演出領域においてスーパーリーチの演出を実行する。そのため、スーパーリーチの演出が開始された後に、遊技者が却ってどの演出に注目すれば良いのか分かりにくくなる事態を防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の領域A〜Cのうちいずれの領域において実行する演出を変化させるかの割合を、第1特別図柄の変動表示が実行される場合と第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで異ならせて、複数の領域A〜Cのうち少なくともいずれか1つの領域において実行する演出を変化させる。例えば、この実施の形態では、図39(A),(B)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、領域Aの演出が変化した後にスーパーリーチに発展する割合が高く、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、領域Cの演出が変化した後にスーパーリーチに発展する割合が高くなっている。そのため、複数の特別図柄のうちのいずれの変動表示が実行されるかによって、複数の領域A〜Cのうちのいずれの領域における演出が変化するかの割合が異なるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の領域A〜Cにおいて実行する演出をそれぞれ異なるタイミングで変化させる。例えば、演出変化パターン10に従って演出図柄の変動表示を行う場合、まず所定の領域A演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)経過した後に所定の領域B演出切替時間が到来するようにし、さらに所定時間(例えば1秒)経過した後に所定の領域C演出切替時間が到来するように構成している。そのため、複数の領域間で異なるタイミングで演出の変化が行われるようにすることによって、演出の変化が発生したことを遊技者が見落としてしまうような事態を防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
例えば、常識を考慮すると遊技者が常に3つの領域A〜Cの全てを同時に注視することは難しいのであるから、複数の領域A〜Cにおいて全く同じタイミングで演出が変化するように構成してしまうと、2つまたは3つ全ての領域で同時に演出が変化した場合には、遊技者はそれら全ての演出の変化を認識することができず見落としてしまう事態が生じる可能性がある。そこで、この実施の形態では、領域A〜C間において演出が変化するタイミングをずらすようにすることによって、いずれかの領域において演出が変化したことを遊技者が見落としてしまう事態が生じにくくしている。
なお、この実施の形態では、領域ごとの演出の変化のタイミングは毎回同じであるもとして説明したが(例えば、同じ領域Aの演出を変化させる場合であれば、毎回変動を開始してから同じ時間が経過したタイミングで領域Aの演出を変化させる)、同じ領域の演出を変化させる場合であっても、毎回演出を変化させるタイミングを異ならせるようにしてもよい。この場合、例えば、同じ領域の演出を変化させる場合であっても、乱数を用いた抽選処理を行うことによって演出を変化させるタイミングをランダムに決定するようにし、決定したタイミングでその領域の演出を変化させるようにしてもよい。なお、この場合、領域A〜Cにおける演出を変化させるタイミングを1回の抽選処理で一括して決定するようにしてもよいし、領域ごとに個別に抽選処理を実行して演出を変化させるタイミングを個別に決定するようにしてもよい。
また、上記のように同じ変動中であっても演出を変化させるタイミングを異ならせる場合、例えば、大当りとなる場合であるか否かに応じて、演出を変化させるタイミングを異ならせるようにしてもよい。例えば、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、同じ変動中であっても、遅いタイミングで演出が変化するようにしたり、逆に早いタイミングで演出が変化したりするように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通演出中に、大当りである場合には、はずれである場合と比較して、より多くの領域において実行する演出を変化させる。例えば、この実施の形態では、図38〜図40に示すように、大当りである場合には、はずれである場合と比較して、領域A〜Cのうち2つの領域において演出が変化する場合が多くなるように演出変化パターン決定用テーブルの判定値が割り振られており、特に、領域A〜Cの全てで演出が変化した場合には大当りが確定する。そのため、演出が変化する領域が多くなるに従って、大当りに対する期待感(信頼度)を高めさせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。第1の実施形態では、共通演出中にスーパーリーチを契機として領域数を変更する場合を示したが、例えば、共通演出を開始した後の変動表示の回数が所定回数となったことを契機として領域数を変更するように構成してもよい。以下、共通演出を開始した後の変動表示の回数が所定回数(例えば、5回)となったことを契機として領域数を変更する第2の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図61は、第2の実施の形態におけるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。図61に示すように、この実施の形態では、図10に示したはずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cに加えて、突然確変大当りや小当りが発生した後1〜5回目の変動表示で用いられる1〜5回用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dが設けられている。
図61(D)に示すように、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りが発生した後1〜5回目の変動表示が実行される場合には、スーパーリーチを伴うスーパーCA2−7の変動パターン種別が選択される割合が高められている。そのようにすることによって、突然確変大当りや小当りが発生した後1〜5回目までは共通演出が実行され演出表示装置9の表示領域が複数に分割されている可能性が高いのであるから、スーパーリーチの割合を高めて、各領域A〜Cにおける演出の変化が生じやすくしている。なお、1〜5回目にかぎらず、例えば、10回目の変動表示までスーパーリーチの割合を高めたりするなど、この実施の形態で示した態様に限定されない。
図62は、第2の実施の形態における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。なお、ステップS81〜S84までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS83で小当りフラグがセットされていなかった場合には、CPU56は、突然確変大当りや小当りが発生した後の変動表示の回数をカウントするための変動回数カウンタの値が0〜4であるか否かを確認する(ステップS84A)。変動回数カウンタの値が5以上であれば(すなわち、突然確変大当りや小当りの発生後6回目以降の変動表示を実行する場合であれば)、ステップS85に移行する。変動回数カウンタの値が1〜4であれば(すなわち、突然確変大当りや小当りの発生後6回目以降の変動表示を実行する場合であれば)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図61(D)参照)を選択する(ステップS91A)。そして、ステップS92に移行する。
なお、ステップS85以降の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図63は、第2の実施の形態における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。なお、ステップS133〜S134までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS134で確変フラグや時短フラグをリセットすると、CPU56は、大当り種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS134A)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。突然確変大当りであれば、CPU56は、変動回数カウンタの値をクリアして0にする(ステップS134B)。そして、ステップS135に移行する。なお、ステップS135〜S147までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
また、ステップS147で小当りフラグがセットされていた場合にも、CPU56は、変動回数カウンタの値をクリアして0にする(ステップS147A)。そして、ステップS148に移行する。なお、ステップS148〜S151までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
一方、ステップS147で小当りフラグもセットされていなければ(すなわち、はずれであった場合には)、CPU56は、変動回数カウンタの値を1加算する(ステップS151A)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図64および図65は、第2の実施の形態における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。なお、ステップS871〜S880Aまでの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS880Aで共通演出フラグがセットされていれば(すなわち、共通演出中であれば)、演出制御用CPU101は、共通演出を開始した後の変動表示の回数をカウントするための変動数カウンタの値が4となっているか否かを確認する(ステップS880X)。変動数カウンタの値が4でなければ(すなわち、共通演出を開始した後の変動表示の回数が5回でなければ)、ステップS880Jに移行する。変動数カウンタの値が4であれば(すなわち、共通演出を開始した後の5回目の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS880Cに移行し、領域数を変更する処理に移行する。なお、ステップS880C〜S880Kまでの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
次いで、ステップS880Kでプロセスタイマをスタートさせると、演出制御用CPU101は、変動数カウンタの値を1加算し(ステップS880Z)、ステップS881に移行する。なお、ステップS881〜S882までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
また、ステップS884〜S886Gまでの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。ステップS886Gで共通演出フラグをセットすると、演出制御用CPU101は、変動数カウンタの値をクリアして0にし(ステップS886X)、ステップS889に移行する。
なお、ステップS886H〜S890までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、はずれとなる変動表示が所定回数(例えば、5回)実行されたことにもとづいて、演出表示装置9の表示画面における領域の分割数を変更する。そのため、第1の実施の形態と同様の効果に加えて、はずれとなる変動表示が所定回数にわたって続いた場合であっても、領域の分割数を変化させることによって、遊技に対する倦怠感を生じにくくさせることができ、遊技に対する興趣が低下してしまうことを防止するこができる。
なお、変動表示回数をカウントする処理(ステップS151A)が5回目の変動表示を終了した後も毎回実行されてしまう無駄を防止するために、例えば、図63に示した特別図柄停止処理のステップS134B,S147Aにおいて変動回数カウンタの初期値として5をセットするようにし(すなわち、突然確変大当りまたは小当りとなったときに初期値5をセットするようにし)、その後、はずれとなる変動表示が実行されるごとにステップS151Aの処理で変動回数カウンタの値を1ずつ減算するようにしてもよい。そして、変動回数カウンタの値が0以外の値(1〜5の値)である場合のみ、ステップS151Aを実行して変動回数カウンタの値を減算するようにし、変動回数カウンタの値が0となっていれば、ステップS151Aを実行しないようにして、そのままステップS152の処理に移行し、特別図柄停止処理を終了するようにしてもよい。この場合、図62に示す変動パターン設定処理では、ステップS84Aで変動回数カウンタの値が0でない(1〜5である)と判定したときにステップS91Aに移行して図61(D)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを選択するようにし、ステップS84Aで変動回数カウンタの値が0であると判定したときにはステップS85以降の処理に移行するようにすればよい。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれとなる変動表示が所定回数実行されたことにもとづいて、変動パターンの選択割合を変化させることによって、領域の分割数の変化に応じた変動パターンを決定する。そのため、領域の分割数が変更された後に、リーチ演出の内容と領域の分割数との不整合が生じるような事態を防止することができる。そのため、領域A〜Cを用いた演出に対する違和感が生じる事態を防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまうことを防止するこができる。
なお、この実施の形態では、第1の実施の形態で示したスーパーリーチを契機として領域数を変更する処理に代えて、はずれとなる変動表示が所定回数(例えば、5回)実行されたことにもとづいて領域数を変更する処理を実行する場合を示したが、スーパーリーチを契機として領域数を変更する処理に加えて、さらに、この実施の形態で示したはずれとなる変動表示が所定回数(例えば、5回)実行されたことにもとづいて領域数を変更する処理を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、演出表示装置9の表示画面上の領域数が変更されるタイミングをより多様化することができる。
また、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りが発生した後1〜5回目までは共通演出が実行され演出表示装置9の表示領域が複数に分割されている可能性が高いことから、1〜5回目の変動表示を実行する場合と6回目以降の変動表示を実行する場合とで、変動パターン種別判定テーブルを切り替えて用いて変動パターンを決定する場合を示しているが、このような変動パターン種別判定テーブルの切り替え制御を、他のケースに適用してもよい。例えば、共通演出開始後、所定回数(例えば、100回)の変動表示を終了したときに領域分割を終了して共通演出を終了するように構成した遊技機において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りや小当りの発生を契機にカウンタに所定回数(例えば、100回)をセットし、そのカウンタがクリアされるまで領域分割用のスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別判定テーブルを選択して変動パターンを決定するようにし、所定回数(例えば、100回)の変動表示を終了してカウンタがクリアされたら、領域分割用のスーパーリーチを伴う変動パターンを含まない変動パターン種別判定テーブルに切り替えて用いて変動パターンを決定するようにしてもよい。そのように構成しても、領域数の変更制御などは演出制御用マイクロコンピュータ100側で行っているのであるが、各領域における演出変化の制御に関しては演出制御用マイクロコンピュータ100側で管理を行っており、スーパーリーチを伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100側で領域数に応じてリーチの種類や演出を変化させる領域を決定するようにすれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定する変動パターンとの間で問題が生じることはない。
また、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りとなった後、5回目の変動表示を終了したタイミングで1回のみ変動パターン種別判定テーブルの選択の仕方を切り替える場合を示しているが、突然確変大当りや小当りとなった後、1回にかぎらず複数回のタイミングで変動パターン種別判定テーブルの選択方法を切り替えてもよい。例えば、この実施の形態で示した1〜5回用のはずれ変動パターン種別判定テーブル(図61(D)参照)に加えて、6〜10回用のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用意し、突然確変大当りや小当り発生後、1〜5回目の変動表示では1〜5回用のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、6〜10回目の変動表示では6〜10回用のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、11回目以降の変動表示では図61(A)〜(C)に示すいずれかのはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いて変動パターンを決定するように、変動パターン種別判定テーブルの選択方法を切り替えてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
なお、上記に示した実施の形態では、以下の(1)〜(3)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(1)演出実行手段は、複数の表示領域において所定のストーリー性を有する演出態様の演出を実行するとともに、複数の表示領域においてそれぞれ実行する演出を共通の時間軸に従って実行し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS818,S8005,S8105を実行することによって、図49(1)および図50(1)に示すように、領域A301で実行される女性キャラクタA201が空を飛んでいる態様の演出や、領域B302で実行される女性キャラクタB202が地面の上を歩いている態様の演出、領域C303で実行される女性キャラクタC203が買い物をしている態様の演出を実行する)、リーチ演出実行手段は、複数の表示領域において実行する演出の演出態様と連続性を有する態様のリーチ演出を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8124で切り替えたプロセスデータにもとづいてステップS8105を実行することによって、図49(3)〜(6)や図50(4)〜(9)に示すように、いずれかの領域A301〜領域C303に表示されていた女性キャラクタA201〜女性キャラクタC203をスーパーリーチの演出にも登場させる)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数の表示領域において実行される演出とリーチ演出とを一連の演出として実行することによって演出効果を向上させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(2)演出実行手段は、複数の表示領域において実行する演出をそれぞれ異なるタイミングで変化させる(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100がステップS8126〜S8137を実行するときに、図53〜図56に示すように、第1演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)経過した後に第2演出切替時間が到来し、さらに所定時間(例えば1秒)経過した後に第3演出切替時間が到来するように構成されている。例えば、演出変化パターン10を用いる場合、まず所定の領域A演出切替時間が到来した後、所定時間(例えば1秒)経過した後に所定の領域B演出切替時間が到来するようにし、さらに所定時間(例えば1秒)経過した後に所定の領域C演出切替時間が到来する。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数の表示領域間で異なるタイミングで演出の変化が行われるようにすることによって、演出の変化が発生したことを遊技者が見落としてしまうような事態を防止することができ、遊技に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
(3)遊技機は、特定遊技状態とするか否かを表示結果の導出表示以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)を備え、演出実行手段は、事前決定手段によって特定遊技状態とすると決定された場合には、事前決定手段によって特定遊技状態としないと決定された場合と比較して、多くの表示領域において実行する演出を変化させる(例えば、図38〜図40に示すように、大当りである場合には、はずれである場合と比較して、領域A〜Cのうち2つの領域において演出が変化する場合が多くなるように演出変化パターン決定用テーブルの判定値が割り振られており、特に、領域A〜Cの全てで演出が変化した場合には大当りが確定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出が変化する表示領域が多くなるに従って、特定遊技状態となることに対する期待感を高めさせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。