JP5701793B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP5701793B2
JP5701793B2 JP2012043293A JP2012043293A JP5701793B2 JP 5701793 B2 JP5701793 B2 JP 5701793B2 JP 2012043293 A JP2012043293 A JP 2012043293A JP 2012043293 A JP2012043293 A JP 2012043293A JP 5701793 B2 JP5701793 B2 JP 5701793B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
effect
special symbol
symbol
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012043293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013176521A5 (ja
JP2013176521A (ja
Inventor
小倉 敏男
敏男 小倉
大蔵 谷藤
大蔵 谷藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2012043293A priority Critical patent/JP5701793B2/ja
Publication of JP2013176521A publication Critical patent/JP2013176521A/ja
Publication of JP2013176521A5 publication Critical patent/JP2013176521A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5701793B2 publication Critical patent/JP5701793B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、遊技機に関する。詳しくは、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
遊技状態が高ベース状態であるか否かを明確に報知しないステージモード演出(不明瞭ステージ)を備えるとともに、複数種類の時短回数を備えたもので、所定のタイミングごとに確変状態報知演出用に変動時間が長く設定された変動パターンを選択する遊技機があった(たとえば、特許文献1の図79参照)。
特開2011−177572号公報
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、継続演出を所定のタイミングで実行する前に、継続が確定したことを遊技者に報知してしまった場合は、所定のタイミングで継続の報知が繰返しとなってしまう。このため、所定のタイミングでの継続を報知する演出が無駄な演出となってしまい、却って、遊技の興趣が低下してしまうといった虞があった。
この発明はかかる事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、無駄な演出を避けるとともに演出時間を有効に活用することにより、遊技に対する興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
(1) 各々を識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、演出図柄)の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置(たとえば、演出表示装置9)に特定表示結果(たとえば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御する遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態とするか否かを表示結果が導出表示されるよりも前に決定する事前決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図19のステップS215,ステップS221、図22のステップS61〜ステップS63,ステップS71〜ステップS74)と、
所定の移行条件が成立したこと(たとえば、確変大当りまたは突確大当りが発生したこと)にもとづいて通常遊技状態であるときに比べて前記事前決定手段により前記特定遊技状態とすると決定される確率が向上した高確率状態(たとえば、確率変動状態(確変状態ともいう))に制御する遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図27のステップS170)と、
前記通常遊技状態に制御されているときと前記高確率状態に制御されているときとで共通演出(たとえば、時短状態での演出図柄の変動表示の変動表示時間を短縮する演出)を実行する共通演出実行手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のステップS85,ステップS89A,ステップS89B、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1119,ステップS1126,図37のステップS8006,図42のステップS8105)と、
前記共通演出実行手段によって前記共通演出が実行される継続期間(たとえば、時短継続回数)を第1期間と第1期間よりも長い第2期間とを含む複数の期間(たとえば、30回、60回、100回および次回の大当りまで)のいずれかに決定する継続期間決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図27のステップS171)と、
前記共通演出実行手段によって前記共通演出の実行中の所定のタイミング(たとえば、時短回数の区切り回数としての30回、60回、100回)において前記共通演出が前記第1期間を超えて継続するか否かを報知する継続報知演出(たとえば、時短継続報知演出、時短非継続報知演出)を実行可能な可変表示期間(たとえば、図6の非リーチPA4−1で指定される変動時間である30.00秒)を決定する継続報知実行期間決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のステップS89A,ステップS89C,ステップS90〜ステップS92)と、
前記継続報知実行期間決定手段によって決定された可変表示期間において前記継続報知演出を実行する継続報知演出実行手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図41のステップS1133,ステップS1134、図37のステップS8006、図42のステップS8105)とを備え、
前記継続期間決定手段は、遊技状態が前記高確率状態場合には、前記通常遊技状態の場合に比べて、前記継続期間を前記第1期間よりも前記第2期間に高い割合で決定し(たとえば、図14および図15、時短回数を多い回数に決定することによって時短期間を長い期間に決定)、
前記所定のタイミングよりも前に前記共通演出が前記第1期間を超えて継続する旨の報知(たとえば、時短継続先行報知、図47(E))が実行されたとき(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1115、図37のステップS8006、図42のステップS8105)には、前記所定のタイミングにおいて前記継続報知演出の実行に代えて異なる価値を付与することを報知する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図41のステップS1142,ステップS1143、図37のステップS8006、図42のステップS8105、図49で示す確変確定報知演出および確変未確定報知演出を実行する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、無駄な演出を避けるとともに演出時間を有効に活用することにより、遊技に対する興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
(2) 各々を識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、演出図柄)の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置(たとえば、演出表示装置9)に特定表示結果(たとえば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御する遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態とするか否かを表示結果が導出表示されるよりも前に決定する事前決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図19のステップS215,ステップS221、図22のステップS61〜ステップS63,ステップS71〜ステップS74)と、
所定の移行条件が成立したこと(たとえば、確変大当りまたは突確大当りが発生したこと)にもとづいて通常遊技状態であるときに比べて前記事前決定手段により前記特定遊技状態とすると決定される確率が向上した高確率状態(たとえば、確率変動状態(確変状態ともいう))に制御する遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図27のステップS170)と、
前記通常遊技状態に制御されているときと前記高確率状態に制御されているときとで共通演出(たとえば、時短状態での演出図柄の変動表示の変動表示時間を短縮する演出)を実行する共通演出実行手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のステップS85,ステップS89A,ステップS89B、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1119,ステップS1126,図37のステップS8006,図42のステップS8105)と、
前記共通演出実行手段によって前記共通演出が実行される継続期間(たとえば、時短継続回数)を第1期間と第1期間よりも長い第2期間とを含む複数の期間(たとえば、30回、60回、100回および次回の大当りまで)のいずれかに決定する継続期間決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図27のステップS171)と、
前記共通演出実行手段によって前記共通演出の実行中の所定のタイミング(たとえば、時短回数の区切り回数としての30回、60回、100回)において前記共通演出が第1期間を超えて継続するか否かを報知する継続報知演出(たとえば、時短継続報知演出、時短非継続報知演出)を実行可能な可変表示期間(たとえば、図6の非リーチPA4−1で指定される変動時間である30.00秒)を決定する継続報知実行期間決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のステップS89A,ステップS89C,ステップS90〜ステップS92)と、
前記継続報知実行期間決定手段によって決定された可変表示期間において前記継続報知演出を実行する継続報知演出実行手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図41のステップS1133,ステップS1134、図37のステップS8006、図42のステップS8105)とを備え、
前記継続期間決定手段は、遊技状態が前記高確率状態場合には、前記通常遊技状態の場合に比べて、前記継続期間を前記第1期間よりも前記第2期間に高い割合で決定し(たとえば、図14および図15、時短回数を多い回数に決定することによって時短期間を長い期間に決定)、
前記所定のタイミングよりも前に前記共通演出が第1期間を超えて継続する旨の報知(たとえば、時短継続先行報知)が実行されたとき(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1115、図37のステップS8006、図42のステップS8105)には、前記所定のタイミングにおいて前記継続報知演出の実行に代えて前記継続報知演出とは演出態様の異なる特別演出を実行する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図50で示す確変確定報知演出および確変未確定報知演出を実行する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、無駄な演出を避けるとともに演出時間を有効に活用することにより、遊技に対する興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
(3) 上述の(1)の遊技機において、
前記異なる価値を付与することは、前記異なる価値を付与することを報知する特別演出を実行すること(たとえば、図49で示す確変確定報知演出および確変未確定報知演出を実行すること)であり、
前記特別演出は、前記継続報知演出のうちの前記共通演出の継続を報知する部分(たとえば、図48で示す時短継続報知演出および時短非継続報知演出の時短状態の継続/非継続を報知する部分、つまり、図48(D),(F))以外の部分(たとえば、図48で示す時短継続報知演出および時短非継続報知演出の時短状態の継続/非継続を報知する部分以外の部分、つまり、図48(A),(B),(C),(E))と、前記異なる価値の付与を報知する部分(図49で示す確変確定報知演出および確変未確定報知演出の確変状態の確定/非確定を報知する部分、つまり、図49(D),(F))とからなる。
このような構成によれば、異なる価値を付与することは、異なる価値を付与することを報知する特別演出を実行することであり、特別演出は、継続報知演出のうちの共通演出の継続を報知する部分以外の部分と、異なる価値の付与を報知する部分とからなる。
このため、継続報知演出共通演出の継続を報知する部分以外の部分および特別演出の異なる価値の付与を報知する部分以外の部分が共通である。その結果、共通の部分の演出用のデータを記憶するためのデータ容量の増大を防止することができる。
(4) 上述の(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記所定のタイミングよりも前に前記共通演出が前記第1期間を超えて継続する可能性を示唆する示唆演出(たとえば、図47(B)で示した時短継続先行示唆)を実行する示唆演出実行手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1118,ステップS1123、図37のステップS8006、図42のステップS8105)をさらに備え、
前記示唆演出は、さらに、前記高確率状態であるか否かに応じた演出態様(たとえば、図40のステップS1123で、確変状態であるか否かに応じて確率で時短継続先行示唆を実行することが決定される)である。
このような構成によれば、遊技機によって、所定のタイミングよりも前に共通演出が第1期間を超えて継続する可能性を示唆する示唆演出が実行され、示唆演出は、さらに、高確率状態であるか否かに応じた演出態様である。
このため、継続報知演出が実行される所定のタイミング以外の期間で、継続報知演出によって共通演出の継続が報知されるか否かに応じた演出態様かつ高確率状態であるか否かに応じた演出態様の示唆演出が実行可能である。その結果、所定のタイミング以外の期間にも遊技者を注目させることができることにより、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
(5) 上述の(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記遊技者が前記特別演出を複数種類から選択するための選択手段をさらに備える。
このような構成によれば、遊技機において、遊技者が特別演出を複数種類から選択することができる。このため、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 時短回数決定テーブルを示す第1の説明図である。 時短回数決定テーブルを示す第2の説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 時短時プロセステーブル選択処理を示すフローチャートである。 時短継続/終了時プロセステーブル選択処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り表示処理を示すフローチャートである。 大当り終了演出処理を示すフローチャートである。 この実施の形態における時短状態の区切り回数以外の変動表示における時短継続先行示唆および時短継続先行報知の演出態様を示す図である。 この実施の形態における時短状態の区切り回数の変動表示における時短継続報知演出および時短非継続報知演出の演出態様を示す図である。 この実施の形態における時短状態の区切り回数の変動表示における確変確定報知演出および確変未確定報知演出の演出態様を示す図である。 第2の実施の形態における時短状態の区切り回数の変動表示における確変確定報知演出および確変未確定報知演出の演出態様を示す図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。具体的には、この実施の形態では、演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。また、演出表示装置9には、演出図柄を変動表示可能な左、中および右の3つの変動表示領域が設けられている。そして、例えば、左、中および右の全ての変動表示領域が同じ図柄で揃った状態で停止されると、大当り図柄が停止表示された状態となる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号ごとに設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図16参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄をリーチ状態(本例では、左右の図柄のみ同じ図柄で停止した状態で中図柄のみ変動を継続させた状態)としたり、所定のキャラクタを用いた演出(例えば、味方と敵のキャラクタがバトルを行うような態様の演出)を行ったりするなど様々な態様の演出により実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4、非リーチPA4−1の変動パターンが用意されている。
また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1の変動パターンが用意されている。このうち、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2は、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンであり、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2は、ノーマルリーチとともに擬似連を伴う変動パターンである。また、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2は、スーパーリーチとともに擬似連を伴う変動パターンであり、スーパーPB3−1は、スーパーリーチのみを伴う変動パターンである。
なお、「擬似連」とは、識別情報の可変表示(演出図柄の変動表示)が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに(1回の変動表示中に)、所定の順序で(本例では、左、右、中の順に)全ての変動表示領域において演出図柄を一旦仮停止させて一旦非特定表示結果(はずれ図柄)となる特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させた場合に、全ての変動表示領域において変動表示を再度実行する再可変表示(再変動)を1回または複数回実行する演出である。すなわち、実際には1回の変動表示を実行している場合に、恰も複数回の変動が行われているように見せる演出である。また、この実施の形態では、擬似連が実行される場合に、全ての変動表示領域において演出図柄が仮停止された状態において、仮停止された演出図柄には後述するチャンス図柄が含まれる。一般に、擬似連の演出が実行される場合には、擬似連中の再変動回数が多くなればなる程、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されている。従って、擬似連の演出を実行し、より多くの再変動が継続して実行されることによって、遊技者に対して大当りに対する期待度を高めさせることができる。
また、「特殊表示結果」(チャンス目図柄)とは、非特定表示結果(はずれ図柄)のうち特殊な態様の表示結果とすることによって再変動が発生することを示唆するものである。この実施の形態では、後述するように、左中右の少なくともいずれかの変動表示領域にチャンス図柄(たとえば、数字ではなく「山」や「海」などの文字を示す図柄やキャラクタ図柄)を含む特殊表示結果が仮停止表示された後に、再変動が行われ擬似連が発生する場合を説明する。なお、この実施の形態では、個別の図柄のことを「チャンス図柄」といい、少なくとも1つのチャンス図柄を含む特殊表示結果となる左中右の図柄の組み合わせのことを「チャンス目図柄」といって区別するものとする。
また、この実施の形態では、1つの変動表示領域に1つのチャンス図柄が仮停止する場合を示しているが、複数の変動表示領域にまたがって1つのチャンス図柄が仮停止するものであってもよい。例えば、左の変動表示領域と中の変動表示領域とにまたがって1つのチャンス図柄が仮停止することによって特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示されてもよい。また、例えば、変動中の段階で複数の変動表示領域が結合して変動表示が行われ、その複数の変動表示領域が結合した領域にチャンス図柄が仮停止することによって特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示されるような態様のものであってもよい。
また、この実施の形態では、左、中または右のいずれかの変動表示領域に特定の図柄(本例では、チャンス図柄)を仮停止する図柄の組み合わせを特殊表示結果(チャンス目図柄)として用いる場合を示しているが、遊技者が特殊な態様であると認識できるものであれば、特殊表示結果(チャンス目図柄)は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、左、中および右の複数の変動表示領域に仮停止される図柄の組み合わせによって成立するものを用いてもよい。この場合、例えば、「112」や「223」など、左中右の図柄のうち2つまでが同じ図柄で揃って特定表示結果(大当り図柄)の一部を形成するものの、リーチともならないものを特殊表示結果(チャンス目図柄)として用いてもよい。また、例えば、「135」や「357」など、所定の順序に従った数字の並びであることを遊技者が認識可能な図柄の組み合わせを特殊表示結果(チャンス目図柄)として用いてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連回数を表す場合に、演出図柄の変動開始後に最初に行われる初回変動を含めずに、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に行われる再変動の回数を指すものとする。例えば、この実施の形態では、1回〜4回の擬似連が行われるのであるが、擬似連(1回)とは、初回変動の後、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に再変動が1回行われるもの、すなわち、初回変動も含めると、1回の変動表示中に合計2回の変動が行われるものである。また、擬似連(2回)とは、初回変動の後、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に再変動が2回行われるもの、すなわち、初回変動も含めると、1回の変動表示中に合計3回の変動が行われるものである。また、擬似連(3回)とは、初回変動の後、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に再変動が3回行われるもの、すなわち、初回変動も含めると、1回の変動表示中に合計4回の変動が行われるものである。さらに、擬似連(4回)とは、初回変動の後、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に再変動が4回行われるもの、すなわち、初回変動も含めると、1回の変動表示中に合計5回の変動が行われるものである。なお、擬似連回数の表し方は、この実施の形態で示したものにかぎらず、初回変動も含めて擬似連回数を表すようにしても構わない。
また、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1を用いる場合には再変動が2回行われ、スーパーPA3−2を用いる場合には再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄(本例では、特殊表示結果(チャンス目図柄))を仮停止表示させた場合に、演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−5、スーパーPB3−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。このうち、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4は、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンであり、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4は、ノーマルリーチとともに擬似連を伴う変動パターンである。また、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−5は、スーパーリーチとともに擬似連を伴う変動パターンであり、スーパーPB3−2は、スーパーリーチのみを伴う変動パターンである。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。
また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、スーパーPA3−3を用いる場合には再変動が2回行われ、スーパーPA3−4を用いる場合には再変動が3回行われ、スーパーPA3−5を用いる場合には再変動が4回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。なお、この実施の形態では、大当りとなる場合にのみ再変動回数4回の擬似連を伴う変動パターン(スーパーPA3−5)が用いられるので、擬似連中に再変動が4回行われた場合には、大当りが確定したことを認識することができる。また、この実施の形態では、スーパーリーチとなる場合にのみ再変動回数3回の擬似連を伴う変動パターン(スーパーPA3−2、スーパーPA3−4)が用いられるので、擬似連中に再変動が3回行われた場合には、スーパーリーチ発生が確定したことを認識することができる。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
(6)ランダム6(MR6):時短回数を決定する(時短回数決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、リーチを伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、擬似連を実行可能に構成する場合には、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動4回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、擬似連に加えて滑り演出などの特定演出を実行可能に構成する場合には、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りである場合および確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン(擬似連があるものとないもの両方を含む)を含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。
また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、スーパーリーチを伴う変動パターン(擬似連があるものとないもの両方を含む)を含む変動パターン種別であるスーパーCA2−6と、リーチを伴なわず報知演出用の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)、初期値用乱数(ランダム5)または時短回数決定用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当り確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述する図27のステップS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述する図26のステップS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述する図27のステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述する図26のステップS142〜S145参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述する図26のステップS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述する図27のステップS170,S171参照。ただし、突然確変大当りであるか小当りであるかをより認識しにくくするために、確変状態中に突然確変大当りになった場合にのみ確変状態(高確率状態)に移行するとともに時短状態(高ベース状態)にも移行するようにし、通常状態中に突然確変大当りとなった場合には高確率状態に移行するのみで時短状態(高ベース状態)には移行しないようにしてもよい。)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述する図26のステップS134参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述する図26のステップS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態または時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。
なお、図10に示す例では、遊技状態が確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cを用いる場合を示しているが、確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。
また、図10(C)に示す例では、1つの確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、確変/時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。
例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
図11は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを示す説明図である。図11は、遊技状態が時短状態であり、かつ、時短状態の区切り回数である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを示している。
本実施の形態においては、大当り遊技状態が終了して確変大当りである場合も通常大当りである場合も時短状態に制御される。この時短状態の継続回数が、30回、60回、100回、および、次回の大当りまでのいずれかから決定される。この30回、60回、および、100回のことを、時短状態の区切り回数という。
このはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dが選択された場合は、非リーチではずれとなる報知演出用の変動パターン(たとえば、図6で示した非リーチPA4−1)が選択される。
この変動パターンが演出制御基板80に送信されることで、当該変動パターンに応じて、時短状態中の区切り回数で行なわれる演出である時短継続報知演出および時短非継続報知演出(たとえば、後述の図48で示すバトル演出)が実行される。
時短状態中の区切り回数以外の演出図柄の変動表示で、時短状態が継続することを報知する演出である時短継続先行報知(たとえば、後述の図47(E)で示すキャラクタ演出)が行なわれている場合は、時短状態が継続することがすでに報知されており、当該区切り回数では時短状態が継続することを報知しても無駄であるため、当該変動パターンに応じて、時短継続報知演出および時短非継続報知演出ではなく、時短状態の継続または非継続を報知する演出と異なる演出が実行される。
たとえば、確変状態であることが確定したことを報知する確変確定報知演出(たとえば、後述の図49の(A),(B),(C),(D)で示すバトル演出)または確変状態であることが未確定であることを報知する確変未確定報知演出(たとえば、後述の図49の(A),(B),(E),(F)で示すバトル演出)が実行される。
図10および図11で示したはずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−5、スーパーCA2−6、非リーチCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図12(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図12(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン(擬似連があるものとないもの両方を含む)を含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。
また、図12(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図12(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図13は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
なお、図13に示す例では、変動パターン種別として、非リーチ且つ通常変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、非リーチかつ特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、非リーチ且つ短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、スーパーリーチを伴う変動パターン(擬似連があるものとないもの両方を含む)を含む変動パターン種別であるスーパーCA2−6と、非リーチかつ報知演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−7とに種別分けされている場合が示されている。
なお、この実施の形態では、図12(A)に示すように、大当りとなる場合には、再変動2回の擬似連が実行されるノーマルPB2−4の変動パターンは、再変動1回の擬似連が実行されるノーマルPB2−3の変動パターンと比較して、判定値の割り振りが多い。一方で、図13に示すように、はずれとなる場合には、再変動2回の擬似連が実行されるノーマルPB2−2の変動パターンは、再変動1回の擬似連が実行されるノーマルPB2−1の変動パターンと比較して、判定値の割り振りが少ない。また、図12(A)に示すように、大当りとなる場合には、再変動3回の擬似連が実行されるスーパーPA3−4の変動パターンは、再変動2回の擬似連が実行されるスーパーPA3−3の変動パターンと比較して、判定値の割り振りが多い。一方で、図13に示すように、はずれとなる場合には、再変動3回の擬似連が実行されるスーパーPA3−2の変動パターンは、再変動2回の擬似連が実行されるスーパーPA3−1の変動パターンと比較して、判定値の割り振りが少ない。さらに、この実施の形態では、図12(A)に示すように、大当りとなる場合にのみ、再変動4回の擬似連が実行されるスーパーPA3−5の変動パターンが割り振られている。従って、この実施の形態では、擬似連が実行される場合に、再変動の回数が多くなるに従って、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。
なお、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、特定の可変表示パターンによる可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)や、特定の予告演出、擬似連などの特定演出が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、擬似連が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合に擬似連が実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方に擬似連が実行される割合)を計算することによって求められる。
図14は、時短回数決定テーブルを示す第1の説明図である。図15は、時短回数決定テーブルを示す第2の説明図である。時短回数決定テーブルは、ROM54に記憶され、大当り遊技状態が終了するときに、時短回数決定用乱数(ランダム6)に基づいて、時短状態の継続回数を決定するために参照されるテーブルである。
時短回数決定テーブルには、時短回数決定用乱数(ランダム6)の値と比較される数値(判定値)であって、「30回」、「60回」、「100回」および「次回大当りまで」のいずれかの時短回数に対応する判定値が設定されている。
図14および図15で示されるように、確変状態に制御されるときには、確変状態に制御されない場合に比べて、時短の継続回数が高い割合で多い回数に決定される。
図16および図17は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
コマンドD0XX(H)は、時短回数がXXに対応する回数であることを指定するコマンド(時短継続回数指定コマンド)である。本実施の形態においては、XXが01であれば、時短継続回数が30回であることを示す。XXが02であれば、時短継続回数が60回であることを示す。XXが03であれば、時短継続回数が100回であることを示す。XXが04であれば、時短継続回数が次回の大当りまでであることを示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図16および図17に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図16および図17に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aおよび第2始動口スイッチ14aのいずれもオンしていなければ、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)に移行することなく、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図28参照)、図5のステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンドごとに実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放ごとに実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての大入賞口の開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオンしている場合であるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図20は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図20に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしている場合であるか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図21および図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいて、まず、特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図23は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS81)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS82)。そして、ステップS90に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS83)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS84)。そして、ステップS90に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS85)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS85のY)、CPU56は、ステップS89に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS85のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS86)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS86のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS87)。そして、ステップS90に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS86のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS88)。そして、ステップS90に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS85のY)には、CPU56は、メイン側時短回数カウンタが30回、60回および100回のいずれかであるか否か、つまり、時短回数が区切り回数であるか否かを判断する(ステップS89A)。いずれでもなければ(ステップS89AのN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS89B)。そして、ステップS90に移行する。
一方、メイン側時短回数カウンタが30回、60回および100回のいずれかであれば(ステップS89AのY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図11参照)を選択する(ステップS89C)。そして、ステップS90に移行する。
この実施の形態では、ステップS85〜S89Cの処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が時短状態であり時短回数が区切り回数でない場合(確変状態である場合を含む)には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS90の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS92の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図13参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態であり時短回数が区切り回数でない場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS85でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS82,S84,S87,S88,S89BまたはS89Cの処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS90)。
次いで、CPU56は、ステップS90の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図12参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図13参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS91)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS91の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS92)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS93)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS94)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS95)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS96)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS85〜S89C,S90の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−5、スーパーCA2−6の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図24は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図16参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、確変大当りであれば、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、図22の特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認し、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、その確変フラグや時短フラグをリセットする(ステップS134)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、時短状態に制御されている場合には)、CPU56は、メイン側時短回数カウンタの値が、決定された時短継続回数になった場合には(ステップS144でYES)、時短フラグをリセットし(ステップS145)、時短継続回数になっていない場合には(ステップS144でNO)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示すメイン側時短回数カウンタの値を+1する(ステップS146)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図27は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS170)。
ステップS170の後、および、確変大当りおよび突確大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短回数決定テーブル(図14および図15参照)に基づき時短継続回数を決定する(ステップS171)。具体的には、確変状態(確変大当りまたは突確大当り)の場合は、図14の時短回数決定テーブルに基づき時短継続回数を決定する。一方、確変状態でない場合(通常大当りの場合)は、図15の時短回数決定テーブルに基づき時短継続回数を決定する。
次いで、決定された時短継続回数を指定する時短継続回数指定コマンド(図17参照)を演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS172)。また、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。そして、CPU56は、時短回数をカウントするためのメイン側時短回数カウンタを1回にリセットする(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りである場合に無条件に確変状態および時短状態の両方に制御する場合を示しているが、突然確変大当りである場合には確変状態のみに制御して時短状態(高ベース状態)には制御しない(すなわち、高確率/低ベース状態)に制御するようにしてもよい。また、例えば、突然確変大当りである場合に、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であるか否かを確認するようにし、現在の遊技状態が時短状態(高ベース様態)であれば、確変状態に制御するとともに時短状態を継続し(すなわち、高確率/高ベース状態に制御し)、現在の遊技状態が時短状態でなければ(低ベース状態であれば)、高確率/低ベース状態に制御するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、例えば、突然確変大当りが発生した後と小当りが発生した後とで共通態様の演出を実行する(例えば、以降の変動表示を同じ色の背景色(例えば、黄色)で実行する)ようにし(すなわち、いわゆる潜伏演出を実行し)、確変状態に制御されているか否かを認識不能であるように制御するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS167でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図28は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(図5のステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図30は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図16および図17参照)であるのか解析する。
図31〜図34は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS663A)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態および確変状態で共通の背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS673)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態および確変状態で共通の背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS674)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS675)。
なお、この実施の形態では、擬似連が実行されるか否かにかかわらず、ステップS667,S670,S674で遊技状態に応じて表示された背景画面を用いて演出図柄の変動表示が開始される。そして、擬似連が実行されない場合には、ステップS667,S670,S674で表示された背景画面を変動終了まで変更することなく、演出図柄の変動表示が実行される。これに対して、擬似連が実行される場合には、後述するように、ステップS667,S670,S674で表示された背景画面を用いて初回変動を実行し、特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示した後に、所定のストーリー性をもった切替用背景画面(例えば、山の風景の背景画面または海の背景の背景画面)に切り替えて、1回〜4回の再変動が実行される。ただし、より正確には、例えば、擬似連が実行される場合、所定のストーリー性をもった切替用背景画面に切り替えた後に、さらにリーチが発生したタイミングでリーチに対応した背景画面に変更されてリーチ演出が実行されるようにすることが望ましい。また、擬似連が実行されない場合も、変動開始時に表示された遊技状態に応じた背景画面から、リーチが発生したタイミングでリーチに対応した背景画面に変更されてリーチ演出が実行されるようにすることが望ましい。
なお、擬似連が実行されない場合であっても、リーチとなる変動表示である場合には、例えば、リーチが発生したタイミングで、所定のストーリー性をもった切替用背景画面(例えば、山の風景の背景画面または海の背景の背景画面)に変更するようにしてもよい。また、この場合、擬似連が実行される場合も、リーチとなる変動表示である場合には、リーチが発生したタイミングで、所定のストーリー性をもった切替用背景画面に変更するようにしてもよい。また、リーチが発生したタイミングで背景画面を変更するように構成する場合、この実施の形態で示したようなストーリー性をもった背景画面に変更するのではなく、リーチに対応した背景画面(例えば、リーチ前とは異なる背景色の画面や、リーチ前には登場しないキャラクタを登場させる画面)に変更するようにしてもよい。
また、受信した演出制御コマンドが時短継続回数指定コマンドであれば(ステップS677)、演出制御用CPU101は、時短継続回数指定コマンドに応じた時短継続回数をRAMに記憶させる(ステップS678)。具体的には、変動パターンコマンドD0XX(H)の下位2桁のXXが01であれば、時短継続回数として30回を示す値をRAMに記憶させる。XXが02であれば、時短継続回数として60回を示す値をRAMに記憶させる。XXが03であれば、時短継続回数として100回を示す値をRAMに記憶させる。XXが04であれば、時短継続回数として次回の大当りまでであることを示す値をRAMに記憶させる。そして、演出制御用CPU101は、サブ側時短回数カウンタを0にリセットする(ステップS679)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS676)。そして、ステップS611に移行する。
図35は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図36は、図29に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図36に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図37は、図35に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読出された変動パターンコマンドで示される変動パターンで擬似連が指定されているか否かを判断することによって、本変動表示において擬似連が行うか否かを判断する(ステップS8021)。
擬似連ありと判断した場合(ステップS8021でYESと判断した場合)、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄を決定する(ステップS8022)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8003)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8003の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。
図38は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図38に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」の演出図柄の組合せを決定する。なお、突然確変大当りの場合に、リーチを伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合には、停止図柄「135」を決定するとともにリーチ図柄も決定する。なお、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りの場合に最終停止される図柄の組み合わせ「135」を、擬似連を伴う演出図柄の変動表示中に仮停止表示される特殊表示結果(チャンス目図柄)と区別して、突確チャンス目図柄ともいう。
なお、突確チャンス目図柄は、この実施の形態で示した「135」の図柄の組み合わせにかぎらず、突然確変大当りまたは小当りであることを認識可能な図柄の組み合わせであれば、例えば、「123」や「357」などの図柄の組み合わせであってもよい。また、例えば、「223」や「445」などの図柄の組み合わせを突確チャンス目図柄として用いてもよい。ただし、突確チャンス目図柄をいずれの態様とする場合であっても、少なくとも、擬似連を実行する場合に仮停止表示される特殊表示結果(チャンス目図柄)と区別可能とするために、特殊表示結果とは異なる態様の図柄の組み合わせとすることが望ましい。
また、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。
また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、ステップS8003において、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。そして、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次に、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS8031)。時短状態フラグは、図34のステップS671でセットされる。
時短状態フラグがセットされている場合(ステップS8031でYESと判断した場合)、演出制御用CPU101は、サブ側時短回数カウンタの値を+1する(ステップS8032)。そして、演出制御用CPU101は、後述する図40で説明する時短時プロセステーブル選択処理を実行する(ステップS8033)。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をステップS8005の処理に進める。
一方、時短状態フラグがセットされていない場合(ステップS8031でNOと判断した場合)、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。なお、予告演出を実行する場合には、その予告演出に応じたプロセステーブルを選択するようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、ステップS8004またはステップS8033で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図39は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図39に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、予告演出を実行可能に構成する場合において、予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されているプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、擬似連が実行される場合には、ステップS8004において選択されたプロセステーブルに従って擬似連中の初回変動が実行され、その後、再変動ごとにプロセスデータを切り替えてプロセスタイマを再スタートさせることによって(後述する図42のステップS8114〜S8117参照)、各再変動(最終変動を含む)が実行されるものとする。
また、この実施の形態では、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するタイミングでも、プロセスデータを切り替えてプロセスタイマを再スタートさせることによって(後述する図43のステップS8118〜S8122,S8123〜S8126参照)、スーパーリーチへの発展演出が実行されるものとする。
なお、擬似連やスーパーリーチが実行される場合であっても、プロセスデータの切り替えを行うことなく、ステップS8004で再変動やスーパーリーチへの発展演出も含めたプロセスデータを一括して選択して擬似連やスーパーリーチを伴う演出図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(ステップS8006)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図40は、時短時プロセステーブル選択処理を示すフローチャートである。時短時プロセステーブル選択処理は、図37のステップS8033で実行されるサブルーチンである。
図40を参照して、ステップS1109で、演出制御用CPU101は、サブ側時短回数カウンタの値が100回より多いか否かを判断する。100回より多いと判断した場合(ステップS1109でYESと判断した場合)、演出制御用CPU101は、実行する処理を、後述するステップS1119の処理に進める。
一方、サブ側時短回数カウンタの値が100回より多くない、つまり、100回以下であると判断した場合(ステップS1109でNOと判断した場合)、ステップS1110で、演出制御用CPU101は、サブ側時短回数カウンタの値が、30回、60回および100回の時短状態の区切り回数のいずれかであるか否かを判断する。区切り回数のいずれかであると判断した場合(ステップS1110でYESと判断した場合)、ステップS1130で、演出制御用CPU101は、後述する図41の時短継続/終了時プロセステーブル選択処理を実行する。
一方、サブ側時短回数カウンタの値が、時短状態の区切り回数のいずれでもないと判断した場合(ステップS1110でNOと判断した場合)、ステップS1111で、演出制御用CPU101は、時短継続報知済みフラグがセットされているか否かを判断する。
時短継続報知済みフラグは、今回の時短状態に制御されてから区切り回数までの間に時短継続先行報知が実行された場合にセットされるフラグであり、本実施の形態においては、図40のステップS1116でセットされる。
時短継続報知済みフラグがセットされていないと判断した場合(ステップS1111でYESと判断した場合)、演出制御用CPU101は、実行する処理を、後述するステップS1126の処理に進める。
一方、時短継続報知済みフラグがセットされていると判断した場合(ステップS111でNOと判断した場合)、ステップS1112で、演出制御用CPU101は、次の区切り回数で時短状態が継続されるか否かを判断する。具体的には、図34のステップS678で記憶された時短継続回数が、現在の時短回数カウンタの値の次の区切り回数より後の区切り回数であるか否かが判断される。
たとえば、時短継続回数が60回であり、現在の時短回数カウンタの値が1〜29回のいずれかであれば、次の区切り回数は30回であるので、次の区切り回数で時短状態が継続されると判断される。また、時短継続回数が60回であり、現在の時短回数カウンタの値が31〜59回のいずれかであれば、次の区切り回数は60回であるので、次の区切り回数で時短状態が継続されないと判断される。
次の区切り回数で時短状態が継続されると判断した場合(ステップS1112でYESと判断した場合)、ステップS1113で、演出制御用CPU101は、時短状態の継続の報知または示唆をするか否かを決定する。
たとえば、「時短状態の継続の報知を行なうこと」を最も低い確率で、「時短状態の継続の報知/示唆を行なわないこと」を最も高い確率で、「時短状態の継続の示唆を行なうこと」を両者の中間の確率で、決定する。「時短状態の継続の報知を行なうこと」を決定する確率は、「時短状態の継続の報知」に希少価値を持たせることができる程度の低い確率であることが望ましい。
そして、ステップS1114で、演出制御用CPU101は、ステップ1113での決定で時短状態の継続を報知すると決定されたか否かを判断する。時短状態の継続を報知すると決定されたと判断した場合(ステップS1114でYESと判断した場合)、ステップS1115で、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた態様および時間的長さの演出図柄の変動表示において図11で示した時短継続先行報知(たとえば、後述の図47(E)で示すキャラクタ演出)を行なう時短状態用プロセステーブルを選択する。
次に、ステップS1116で、演出制御用CPU101は、ステップS1111で前述した時短継続報知済みフラグをセットする。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図37の演出図柄変動開始処理に戻す。
一方、時短状態の継続を報知しないと決定されたと判断した場合(ステップS1114でNOと判断した場合)、ステップS1117で、演出制御用CPU101は、ステップS1113での決定で時短状態の継続を示唆すると決定されたか否かを判断する。
時短状態の継続を示唆すると決定されたと判断した場合(ステップS1117でYESと判断した場合)、ステップS1118で、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた態様および時間的長さの演出図柄の変動表示において時短継続先行示唆を行なう時短状態用プロセステーブルを選択する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図37の演出図柄変動開始処理に戻す。
時短継続先行示唆とは、時短状態中の区切り回数以外の演出図柄の変動表示で、時短状態が継続することを示唆する演出であり、たとえば、後述の図47(B)で示すキャラクタ演出である。つまり、時短継続先行報知で行なわれる時短状態の報知では、時短状態の継続を確定的に遊技者に知らせる(時短状態が継続することを遊技者に知らせる)のに対し、時短継続先行示唆で行なわれる時短状態の示唆では、時短状態の継続の可能性を遊技者に知らせる(時短状態が継続するかも知れないことを遊技者に知らせる)。
時短状態の継続の報知および示唆のいずれもしないと決定されたと判断した場合(ステップS1117でNOと判断した場合)、ステップS1119で、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた態様および時間的長さの演出図柄の変動表示において時短継続先行報知も時短継続先行示唆も行なわない時短状態用プロセステーブルを選択する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図37の演出図柄変動開始処理に戻す。
一方、次の区切り回数で時短状態が継続されないと判断した場合(ステップS1112でNOと判断した場合)、ステップS1121で、演出制御用CPU101は、時短状態の継続の示唆(ガセ)を許可するか否かを決定する。
そして、ステップS1122で、演出制御用CPU101は、ステップS1121での決定で時短状態の継続の示唆を許可すると決定されたか否かを判断する。時短状態の継続の示唆を許可すると決定されたと判断した場合(ステップS1122でYESと判断した場合)、ステップS1123で、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた態様および時間的長さの演出図柄の変動表示において時短継続先行示唆を、確変中である場合には、確変中でない場合よりも高い確率で行なう時短状態用プロセステーブルを選択する。
具体的には、たとえば、0〜99の範囲の値を取り得る乱数を用いて、確変状態フラグがセットされている場合には、乱数の値が0〜69であれば、時短継続先行示唆を行なうプロセステーブルを選択し、乱数の値が70〜99であれば、時短継続先行示唆を行なわないプロセステーブルを選択する。また、確変状態フラグがセットされていない場合は、乱数の値が0〜29であれば、時短継続先行示唆を行なうプロセステーブルを選択し、乱数値が30〜99であれば、時短継続先行示唆を行なわないプロセステーブルを選択する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図37の演出図柄変動開始処理に戻す。
たとえば、ステップS1113で時短状態の継続の示唆を決定する確率と、ステップS1123で時短状態の継続の示唆(ガセ)を行なう時短状態用プロセステーブルを選択する確率とを、遊技機のプログラムの設計時に調整することによって、示唆の信頼度を調整することができる。たとえば、時短状態の継続の示唆が決定される回数および示唆(ガセ)の時短状態用プロセステーブルが選択される回数が、確率での計算上、同じ回数となるようなそれぞれの決定確率とすれば、時短状態の示唆の信頼度を50%とすることができる。
また、ステップS1123のように時短継続先行示唆が決定されることによって、次の区切り回数で時短が継続しない場合に、確変状態中である場合には、非確変状態中である場合よりも高い確率で時短継続先行示唆が行なわれる。このため、次の区切り回数で時短非継続報知が実行された場合には、当該時短継続先行示唆が行なわれたことによって、内部的に確変状態(高確状態)である可能性が高いことを遊技者に示唆することができる。
一方、時短状態の継続の示唆を許可しないと決定されたと判断した場合(ステップS1122でNOと判断した場合)、ステップS1126で、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた態様および時間的長さの演出図柄の変動表示において時短継続先行報知も時短継続先行示唆も行なわない時短状態用プロセステーブルを選択する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図37の演出図柄変動開始処理に戻す。
図41は、時短継続/終了時プロセステーブル選択処理を示すフローチャートである。時短継続/終了時プロセステーブル選択処理は、図40のステップS1130で実行されるサブルーチンである。
図41を参照して、ステップS1131では、演出制御用CPU101は、図40で説明した時短継続報知済みフラグがセットされているか否かを判断する。時短継続報知済みフラグがセットされていないと判断した場合(ステップS1131でNOと判断した場合)、ステップS1132で、演出制御用CPU101は、時短状態が継続するか否かを判断する。
具体的には、図34のステップS678で記憶された時短継続回数が、現在の時短回数カウンタの値と等しくないか否かが判断される。たとえば、時短継続回数が60回であり、現在の時短継続カウンタの値が区切り回数の60回であれば、時短継続回数が現在の時短継続カウンタの値と等しいので、時短状態が継続しないと判断される。一方、時短継続回数が60回であり、現在の時短回数カウンタの値が区切り回数の30回であれば、時短継続回数が現在の時短継続カウンタの値と等しくないので、時短状態が継続すると判断される。
時短状態が継続すると判断した場合(ステップS1132でYESと判断した場合)、ステップS1133で、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドで示される所定長さの変動で実行される所定演出で、時短継続報知演出(たとえば、後述の図48(A),(B),(C),(D))をするプロセステーブルを選択する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図40の時短時プロセステーブル選択処理に戻す。
なお、ここでは、時短状態が継続する場合は、必ず、時短継続報知演出が実行されるようにしたが、時短継続報知演出および時短非継続報知演出のいずれかが実行されるようにしてもよい。これにより、時短非継続報知演出によって遊技者を落胆させておいて、実は時短状態が継続することで遊技者の高揚感をより向上させることができる。
一方、時短状態が継続しないと判断した場合(ステップS1132でNOと判断した場合)、ステップS1134で、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドで示される所定長さの変動で実行される所定演出で、時短非継続報知演出(たとえば、後述の図48(A),(B),(E),(F))をするプロセステーブルを選択する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図40の時短時プロセステーブル選択処理に戻す。
また、時短継続報知済みフラグがセットされていると判断した場合(ステップS1131でYESと判断した場合)、ステップS1141で、演出制御用CPU101は、図34のステップS675で示した確変状態フラグがセットされているか否かを判断することによって、確変中であるか否かを判断する。
確変中であると判断した場合(ステップS1141でYESと判断した場合)、ステップS1142で、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドで示される所定長さの変動で実行される所定演出で、図11で示した確変確定報知演出(たとえば、後述の図49(A),(B),(C),(D))または確変未確定報知演出(ガセ)(たとえば、後述の図49(A),(B),(E),(F))をするプロセステーブルを選択する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図40の時短時プロセステーブル選択処理に戻す。
一方、確変中でないと判断した場合(ステップS1141でNOと判断した場合)、ステップS1143で、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドで示される所定長さの変動で実行される所定演出で、図11で示した確変未確定報知演出(たとえば、後述の図49(A),(B),(E),(F))をするプロセステーブルを選択する。その後、演出制御用CPU101は、実行する処理をこの処理の呼出元の図40の時短時プロセステーブル選択処理に戻す。
たとえば、ステップS1142で確変確定報知演出または確変未確定報知演出をするプロセステーブルをそれぞれ決定する確率と、ステップS1143で確変未確定報知演出をするプロセステーブルを決定する確率とを、遊技機のプログラムの設計時に調整することによって、確変未確定報知演出が実行されたが、実は確変中である期待度を調整することができる。たとえば、確変中に確変未確定報知演出が実行される回数および非確変中に確変未確定報知演出が実行される回数が、確率での計算上、同じ回数となるようなそれぞれの決定確率とすれば、確変未確定報知演出が実行されたときに確変中である期待度を50%とすることができる。
図42および図43は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次いで、演出制御用CPU101は、擬似連を含む変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合であるか否かを確認する(ステップS8106)。擬似連が実行される場合でなければ、そのまま図43のステップS8118に移行する。擬似連が実行される場合であれば、演出制御用CPU101は、擬似連の仮停止図柄を仮停止表示させる仮停止タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8107)。なお、仮停止タイミングであるか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。仮停止タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、図37のステップS8022で決定した仮停止図柄を仮停止表示させる(ステップS8111)。
なお、ステップS8107〜S8111では包括的に表現しているが、この実施の形態では、特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させる場合、所定の順序で左、中および右の各変動表示領域の演出図柄が仮停止される。具体的には、まず左の変動表示領域に仮停止図柄が仮停止され、次に所定時間(例えば1秒)をおいて右の変動表示領域に仮停止図柄が仮停止され、最後に所定時間(例えば1秒)をおいて中の変動表示領域に仮停止図柄が仮停止される。従って、正確には、まずステップS8107で左の変動表示領域の仮停止タイミングであると判定するとステップS8111で左の変動表示領域に仮停止図柄を仮停止し、次にそれ以降のタイマ割込においてステップS8107で右の変動表示領域の仮停止タイミングであると判定するとステップS8111で右の変動表示領域に仮停止図柄を仮停止し、さらにそれ以降のタイマ割込においてステップS8107で中の変動表示領域の仮停止タイミングであると判定するとステップS8111で中の変動表示領域に仮停止図柄を仮停止する。
なお、既に説明したように、この実施の形態では、左、右、中の変動表示領域の順に仮停止図柄を仮停止させるので、中の変動表示領域に仮停止される仮停止図柄が最終仮停止図柄となる。すると、最終仮停止図柄以外の仮停止図柄(左や右の変動表示領域に仮停止される図柄)として、キャラクタ図柄を仮停止した場合には、そのキャラクタ図柄を仮停止した段階で、まだ仮停止されていない変動中の図柄(以下、残仮停止図柄ともいう)が存在することになる。例えば、左の変動表示領域においていきなりキャラクタ図柄を仮停止させた場合には、中および右の変動表示領域の図柄はまだ変動中であり、これらが残仮停止図柄となる。また、例えば、左の変動表示領域ではキャラクタ図柄以外の図柄を仮停止させたが、次の右の変動表示領域においてキャラクタ図柄を仮停止させた場合には、中の変動表示領域の図柄はまだ変動中であり残仮停止図柄となる。
この実施の形態では、ステップS8111において、演出制御用CPU101は、最終仮停止図柄以外の仮停止図柄としてキャラクタ図柄を仮停止させた場合、特殊態様で残仮停止図柄の変動を行って仮停止させることにより、残仮停止図柄もキャラクタ図柄となる可能性を示唆する演出(キャラクタ図柄が仮停止するか否かを煽る演出)を実行する。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、残仮停止図柄について、キャラクタ図柄の所定コマ数前(例えば、2コマ前)の図柄から低速変動とすることによって、キャラクタ図柄が仮停止するか否かを煽るような演出を行う。そして、図37のステップS8022でキャラクタ図柄を仮停止することに決定されている場合であればキャラクタ図柄を仮停止させ、そうでなければ、キャラクタ図柄を所定コマ数(例えば、1コマ)行きすぎた図柄で仮停止させるような演出を行う。
なお、ステップS8111において、演出制御用CPU101は、例えば、ステップS8022で仮停止図柄格納領域に格納した仮停止図柄を抽出し仮停止表示する制御を行う。
仮停止タイミングでなければ、演出制御用CPU101は、再変動を開始する再変動のタイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8114)。なお、再変動のタイミングであるか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。再変動のタイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、再変動用のプロセスデータへの切り替えを行い(ステップS8116)、プロセスタイマを再スタートする(ステップS8117)。
なお、演出図柄の変動表示中に擬似連が実行される場合には、まず、図37の演出図柄変動開始処理のステップS8004で選択されたプロセスデータに従って図37のステップS8006,図42のS8105が実行されることによって初回変動が実行される。そして、仮停止図柄が仮停止表示され(ステップS8111参照)、再変動が開始されるごとにステップS8116でプロセスデータが切り替えられて、切り替え後のプロセスデータに従ってステップS8105が実行されることによって各再変動が実行される。ただし、この実施の形態では、ステップS8116で切り替えられたプロセスデータに従ってステップS8105が実行されることによって再変動が実行される場合には、例えば、演出表示装置9の表示画面の左上端部に演出図柄の変動表示が縮小表示される。
なお、この実施の形態では、再変動を実行する場合に演出図柄を縮小表示する場合を示しているが、背景画面に変動表示が重なって演出が煩わしくなることを防止できる態様であれば、この実施の形態で示した態様にかぎられない。例えば、再変動中には、演出図柄を半透明にして表示するなど、様々な態様が考えられる。
ステップS8106で擬似連なしと判定された場合や、ステップS8114で再変動タイミングでなかった場合には、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8118)。なお、スーパーリーチへの発展タイミングであるか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。
なお、この実施の形態では、擬似連が実行されるともにスーパーリーチも実行される場合には、擬似連中の全ての再変動を実行した後にノーマルリーチが発生するとともにスーパーリーチの発展タイミングが到来してスーパーリーチへの発展が行われるものとする。従って、擬似連が実行される場合には、全ての再変動タイミングが到来して再変動を実行した後に、ステップS8118でYと判定される場合がある。
スーパーリーチへの発展タイミングとなっていた場合には、演出制御用CPU101は、再変動回数3回以上(本例では、3回または4回)の擬似連を実行した場合であるか否かを確認する(ステップS8119)。なお、具体的には、ステップS8001で抽出した変動パターンコマンドで示される変動パターンを確認することによって、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合であるか否かを判定することができる。
再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合でなければ(すなわち、再変動回数1回または2回の擬似連を実行した場合や、擬似連を伴わずにスーパーリーチのみが実行される場合)、演出制御用CPU101は、スーパーリーチ前半用のプロセスデータへの切り替えを行う(ステップS8120)。一方、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合であれば(すなわち、再変動回数3回または4回の擬似連を実行した場合)、演出制御用CPU101は、スーパーリーチ後半用のプロセスデータへの切り替えを行う(ステップS8121)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを再スタートする(ステップS8122)。
この実施の形態では、再変動回数3回以上の擬似連が実行される場合以外の場合に、スーパーリーチの演出が行われる場合には、通常、まず「スーパーリーチ!!」などの文字列を表示させてスーパーリーチに発展することを報知するスーパーリーチ前半の演出が実行され、その後に、所定のキャラクタが登場してバトルなどを行うスーパーリーチ後半の演出が実行される。しかしながら、再変動回数が多い擬似連が実行された後にスーパーリーチに発展する場合には、既に擬似連で再変動が何回も行われて大当りに対する期待感が高められているのであるから、スーパーリーチへの発展の報知まで行ったのでは、却って演出が煩わしくなってしまう。逆に、既に擬似連で再変動が何回も行われている場合には、スーパーリーチへの発展の報知を飛ばして、いきなり所定のキャラクタが登場してバトルなどを行うスーパーリーチ後半の演出に移行しても、演出が不自然とならない。そこで、この実施の形態では、再変動回数3回以上の擬似連が実行された場合には(ステップS8119のY参照)、スーパーリーチ前半の演出を飛ばして、いきなりスーパーリーチ後半用のプロセスデータに切り替えて(ステップS8121参照)、スーパーリーチ後半の演出に移行するようにしている。なお、再変動回数3回以上の擬似連が実行された場合に、ノーマルリーチの発生自体を飛ばして、いきなりスーパーリーチの演出に移行するように構成してもよい。また、この場合、ノーマルリーチの発生自体を飛ばすとともに、この実施の形態と同様に、スーパーリーチ前半の演出も飛ばして、ノーマルリーチもスーパーリーチの報知も行うことなく、いきなりスーパーリーチ後半の所定のキャラクタが登場してバトルなどを行うような演出に移行するようにしても構わない。
なお、スーパーリーチへの発展タイミングとなると、ステップS8120,S8121でスーパーリーチ前半用またはスーパーリーチ後半用のプロセスデータに切り替えられて、以降のタイマ割込において、切り替え後のプロセスデータに従ってステップS8105が実行されることによって、スーパーリーチの演出が実行される。
スーパーリーチへの発展タイミングでなければ、演出制御用CPU101は、スーパーリーチ前半の演出からスーパーリーチ後半の演出へのスーパーリーチ切替タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8123)。なお、スーパーリーチ切替タイミングであるか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。
スーパーリーチ切替タイミングとなっていた場合には、演出制御用CPU101は、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合であるか否かを確認する(ステップS8124)。なお、具体的には、ステップS8001で抽出した変動パターンコマンドで示される変動パターンを確認することによって、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合であるか否かを判定することができる。
再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合でなければ(すなわち、再変動回数1回または2回の擬似連を実行した場合や、擬似連を伴わずにスーパーリーチのみが実行される場合)、演出制御用CPU101は、スーパーリーチ後半用のプロセスデータへの切り替えを行う(ステップS8125)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを再スタートする(ステップS8126)。
なお、ステップS8125でスーパーリーチ後半用のプロセスデータに切り替えられると、以降のタイマ割込において、切り替え後のプロセスデータに従ってステップS8105が実行されることによって、スーパーリーチ前半の演出からスーパーリーチ後半の演出に切り替えて、スーパーリーチの演出が実行される。
一方、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合であれば(すなわち、再変動回数3回または4回の擬似連を実行した場合)、そのままステップS8127に移行する。すなわち、スーパーリーチ前半の演出を飛ばして既にスーパーリーチ後半の演出を実行しているので、ステップS8125,S8126を実行することなく、そのままステップS8127に移行する。
なお、この実施の形態では、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合に、スーパーリーチ前半の演出を実行することなく、スーパーリーチ後半の演出に移行する場合を示しているが、この実施の形態で示した構成にかぎられない。特定回以上の再変動を実行した場合にスーパーリーチの態様を異ならせるものであれば、例えば、再変動回数が2回以上(すなわち、2回、3回または4回)の擬似連を実行した場合に、スーパーリーチ前半の演出を実行することなく、スーパーリーチ後半の演出に移行するように構成してもよい。また、例えば、再変動回数が4回の擬似連を実行した場合に、スーパーリーチ前半の演出を実行することなく、スーパーリーチ後半の演出に移行するように構成してもよく、様々な構成が考えられる。
また、この実施の形態では、スーパーリーチ用のプロセスデータとして前半用のものと後半用のものとを用意しておき、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合には、前半用のプロセスデータを飛ばして、いきなり後半用のプロセスデータに切り替えることによって、スーパーリーチ前半の報知を飛ばして直ちに後半の演出に移行するように制御する場合を示したが、このような制御方法にかぎられない。例えば、あらかじめスーパーリーチ前半の演出と後半の演出との両方を含むプロセスデータと、スーパーリーチ後半の演出のみを含むプロセスデータとを用意しておき、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合には、スーパーリーチ後半の演出のみを含むプロセスデータに切り替えるようにすることによって、スーパーリーチ前半の報知を飛ばして直ちに後半の演出に移行するように制御してもよい。また、逆に、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合に、スーパーリーチ前半の演出のみを実行し、スーパーリーチ後半の演出には移行しないように構成してもよい。そのようにすれば、スーパーリーチの報知を行うのみであるので演出時間の長短を気にする必要がなく、変動パターンで特定される変動時間と演出時間との不整合が生じるおそれがなくなり、演出制御用マイクロコンピュータ100側で容易に制御することができる。
また、例えば、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合には、それ以外の場合(擬似連自体を実行しなかった場合や、再変動回数1回または2回の擬似連を実行した場合)とは全く異なる態様のスーパーリーチの演出(例えば、全く異なるキャラクタが登場する演出)を実行するように構成しても構わない。いずれにしても、再変動回数3回以上の擬似連が実行され場合など、再変動回数が多い擬似連が実行され場合には、それ以外の場合と比較して、必要以上に演出内容が複雑にならないようにして演出が煩わしくならないようにすることが望ましい。
また、例えば、スーパーリーチ前半の演出として、再変動回数3回以上用の演出とそれ以外用の演出とを用意しておき、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合には、再変動回数3回以上用のスーパーリーチ前半用のプロセスデータを選択して、スーパーリーチ前半の演出を実行するようにしてもよい。そのようにすれば、再変動回数3回以上の擬似連を実行したときとそれ以外のときとで、選択するプロセスデータが異なるのみで、同様の処理ステップでスーパーリーチの演出を実行することができ、演出制御用マイクロコンピュータ100側の制御を容易にすることができる。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8127)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8128)。
図44は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS877に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS871で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS872〜S873の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
そして、ステップS872で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)には、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS874)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図36のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS877)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS877のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS878)。
次いで、演出制御用CPU101は、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS879)、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS880)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS881)。ただし、小当りである場合には、大当りではないのであるから、大当り表示処理(ステップS804)〜大当り終了演出処理(ステップS807)の大当り中の演出を実行するのではなく、ステップS879でセットしたプロセスデータに従って所定の演出期間にわたって小当り遊技に応じた演出を実行し、ステップS800の変動パターンコマンド受信待ち処理に戻るようにすることが好ましい。
図45は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS902)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS907)、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS908)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS910)。
図46は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS971)。なお、演出期間計測タイマは、例えば、ラウンド中演出(ステップS805参照)またはラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS979)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS979)。
図47は、この実施の形態における時短状態の区切り回数以外の変動表示における時短継続先行示唆および時短継続先行報知の演出態様を示す図である。
図47を参照して、図40のステップS1118およびステップS1123で選択された時短継続先行示唆を行なう時短用プロセステーブルに従って、図37のステップS8006および図42のステップS8105が実行されることで、図47(A)で示すように演出図柄の変動表示が開始され、図47(B)で示すように、時短状態が継続することを示唆するキャラクタAが表示され、図47(C)で示すように、演出図柄の変動表示の表示結果が導出表示される。このように変動表示中にキャラクタAが登場することによって、時短状態が継続することが示唆される。
また、図40のステップS1115で選択された時短継続先行報知を行なう時短用プロセステーブルに従って、図37のステップS8006および図42のステップS8105が実行されることで、図47(D)で示すように演出図柄の変動表示が開始され、図47(E)で示すように、時短状態が継続することを報知するキャラクタBが表示され、図47(F)で示すように、演出図柄の変動表示の表示結果が導出表示される。このように変動表示中にキャラクタBが登場することによって、時短状態が継続することが報知される。
図48は、この実施の形態における時短状態の区切り回数の変動表示における時短継続報知演出および時短非継続報知演出の演出態様を示す図である。
図48を参照して、図41のステップS1133で選択された時短継続報知演出を行なうプロセステーブルに従って、図37のステップS8006および図42のステップS8105が実行されることで、図48(A)で示すように、変動パターンで示される所定長さの変動表示が開始され、所定演出としてキャラクタAおよびキャラクタBがバトルをするバトル演出が開始され、図48(B)で示すように、変動表示が行なわれるとともにバトルが続けられる。
そして、図48(C)で示すように、キャラクタAが勝利する結果となり、図48(D)で示すように、演出図柄の変動表示の表示結果が導出表示されるとともに、「継続」との文言が表示されることによって、高ベース(ここでは、時短状態)が継続する旨が報知される。
一方、図41のステップS1134で選択された時短非継続報知演出を行なうプロセステーブルに従って、図37のステップS8006および図42のステップS8105が実行されることで、時短継続報知演出の場合と同様、図48(A)、図48(B)で示すように、変動表示が行なわれるとともにバトル演出が実行される。
そして、図48(E)で示すように、キャラクタAが敗北する結果となり、図48(F)で示すように、演出図柄の変動表示の表示結果が導出表示されるとともに、「終了」との文言が表示されることによって、高ベース(ここでは、時短状態)が継続しない旨が報知される。
図49は、この実施の形態における時短状態の区切り回数の変動表示における確変確定報知演出および確変未確定報知演出の演出態様を示す図である。
図49を参照して、図41のステップS1142で選択された確変確定報知演出を行なうプロセステーブルに従って、図37のステップS8006および図42のステップS8105が実行されることで、図49(A)で示すように、変動パターンで示される所定長さの変動表示が開始され、図48で示した時短継続報知演出および時短非継続報知演出と同様の所定演出としてキャラクタAおよびキャラクタBがバトルをするバトル演出が開始され、図49(B)で示すように、変動表示が行なわれるとともにバトルが続けられる。
そして、図49(C)で示すように、キャラクタAが勝利する結果となり、図49(D)で示すように、演出図柄の変動表示の表示結果が導出表示されるとともに、「高確確定」との文言が表示されることによって、高確(ここでは、確変状態)が確定した旨が報知される。
一方、図41のステップS1143で選択された確変未確定報知演出を行なうプロセステーブルに従って、図37のステップS8006および図42のステップS8105が実行されることで、確変確定報知演出の場合と同様、図49(A)、図49(B)で示すように、変動表示が行なわれるとともにバトル演出が実行される。
そして、図49(E)で示すように、キャラクタAが敗北する結果となり、図49(F)で示すように、演出図柄の変動表示の表示結果が導出表示されるとともに、「高確?低確?」との文言が表示されることによって、高確(ここでは、確変状態)が未確定である旨が報知される。
以上説明したように、第1の実施の形態の遊技機によれば、時短状態の区切り回数において、時短状態が継続するか否かを報知する時短継続報知演出または時短非継続報知演出が実行されるようにする。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に、時短継続報知演出または時短非継続報知演出を実行できる長さ(本実施の形態では30秒)の変動時間の変動パターンコマンドが送信される。また、時短状態の区切り回数になるまでの間の変動表示において、時短継続先行報知を実行可能とする。
このため、区切り回数前に時短継続先行報知が実行された場合は、区切り回数で時短継続報知演出を実行しても、時短状態が継続することを繰返し報知するだけになってしまい、無駄な演出となってしまう。そこで、時短継続報知演出に替えて、異なる価値を付与する、具体的には、時短状態の継続と異なる価値を付与することを報知する(本実施の形態においては、時短継続報知演出または時短非継続報知演出を実行できる長さと同じ長さの、確変状態が確定したか未確定であるかを報知する確変確定報知演出および確変未確定報知演出を実行する)。
次に、前述した第1の実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 各々を識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、演出図柄)の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置(たとえば、演出表示装置9)に特定表示結果(たとえば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者によって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御する遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態とするか否かを表示結果が導出表示されるよりも前に決定する事前決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図19のステップS215,ステップS221、図22のステップS61〜ステップS63,ステップS71〜ステップS74)と、
所定の移行条件が成立したこと(たとえば、確変大当りまたは突確大当りが発生したこと)にもとづいて通常遊技状態であるときに比べて識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果になる確率が向上した高確率状態(たとえば、確率変動状態(確変状態ともいう))に制御する遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図27のステップS170)と、
前記通常遊技状態に制御されているときと前記高確率状態に制御されているときとで共通演出(たとえば、時短状態での演出図柄の変動表示の変動表示時間を短縮する演出)を実行する共通演出実行手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のステップS85,ステップS89A,ステップS89B、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1119,ステップS1126,図37のステップS8006,図42のステップS8105)と、
前記共通演出実行手段によって前記共通演出が実行される継続期間(たとえば、時短継続回数)を複数の期間(たとえば、30回、60回、100回および次回の大当りまで)のいずれかに決定する継続期間決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図27のステップS171)と、
前記共通演出実行手段によって前記共通演出の実行中の所定のタイミング(たとえば、時短回数の区切り回数としての30回、60回、100回)において前記共通演出が複数の期間のうちの次の期間まで継続するか否かを報知する継続報知演出(たとえば、時短継続報知演出、時短非継続報知演出)を実行可能な可変表示期間(たとえば、図6の非リーチPA4−1で指定される変動時間である30.00秒)を決定する(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のステップS89A,ステップS89C,ステップS90〜ステップS92)とともに該継続報知演出を実行する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図41のステップS1133,ステップS1134、図37のステップS8006、図42のステップS8105)継続報知演出実行手段とを備え、
前記継続期間決定手段は、遊技状態が前記高確率状態に制御されるときには、前記高確率状態に制御されない場合に比べて、前記継続期間を高い割合で長い期間に決定し(たとえば、図14および図15、時短回数を多い回数に決定することによって時短期間を長い期間に決定)、
前記所定のタイミングよりも前に前記共通演出が次の期間まで継続する旨の報知(たとえば、時短継続先行報知、図47(E))が実行されたとき(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1115、図37のステップS8006、図42のステップS8105)には、前記所定のタイミングにおいて前記共通演出が次の期間まで継続する旨の報知に代えて異なる価値を付与する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図41のステップS1142,ステップS1143、図37のステップS8006、図42のステップS8105、図49で示す確変確定報知演出および確変未確定報知演出を実行する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、特定遊技状態とするか否かが表示結果が導出表示されるよりも前に決定され、所定の移行条件が成立したことにもとづいて通常遊技状態であるときに比べて識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果になる確率が向上した高確率状態に制御され、通常遊技状態に制御されているときと高確率状態に制御されているときとで共通演出が実行され、共通演出が実行される継続期間が複数の期間のいずれかに決定され、共通演出の実行中の所定のタイミングにおいて共通演出が複数の期間のうちの次の期間まで継続するか否かを報知する継続報知演出を実行可能な可変表示期間が決定されるとともに該継続報知演出が実行され、遊技状態が高確率状態に制御されるときには、高確率状態に制御されない場合に比べて、継続期間が高い割合で長い期間に決定され、所定のタイミングよりも前に共通演出が次の期間まで継続する旨の報知が実行されたときには、所定のタイミングにおいて共通演出が次の期間まで継続する旨の報知に代えて異なる価値が付与される。
このため、所定のタイミングになるまでに共通演出が次の期間まで継続する旨の報知が実行されていないときには、所定のタイミングで共通演出が複数の期間のうちの次の期間まで継続するか否かを報知する継続報知演出が実行される。一方、所定のタイミングになるまでに共通演出が次の期間まで継続する旨の報知が実行されたときには、所定のタイミングにおいて共通演出が次の期間まで継続する旨の報知に代えて異なる価値が付与される。その結果、無駄な演出を避けるとともに演出時間を有効に活用することにより、遊技に対する興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
(1−2) 上述の(1−1)の遊技機において、
前記異なる価値を付与することは、前記異なる価値を付与することを報知する特別演出を実行すること(たとえば、図49で示す確変確定報知演出および確変未確定報知演出を実行すること)であり、
前記特別演出は、前記継続報知演出のうちの前記共通演出の継続を報知する部分(たとえば、図48で示す時短継続報知演出および時短非継続報知演出の時短状態の継続/非継続を報知する部分、つまり、図48(D),(F))以外の部分(たとえば、図48で示す時短継続報知演出および時短非継続報知演出の時短状態の継続/非継続を報知する部分以外の部分、つまり、図48(A),(B),(C),(E))と、前記異なる価値の付与を報知する部分(図49で示す確変確定報知演出および確変未確定報知演出の確変状態の確定/未確定を報知する部分、つまり、図49(D),(F))とからなる。
このような構成によれば、異なる価値を付与することは、異なる価値を付与することを報知する特別演出を実行することであり、特別演出は、継続報知演出のうちの共通演出の継続を報知する部分以外の部分と、異なる価値の付与を報知する部分とからなる。
このため、継続報知演出共通演出の継続を報知する部分以外の部分および特別演出の異なる価値の付与を報知する部分以外の部分が共通である。その結果、共通の部分の演出用のデータを記憶するためのデータ容量の増大を防止することができる。
(1−3) 上述の(1−1)または(1−2)の遊技機において、
前記所定のタイミングよりも前に前記共通演出が次の期間まで継続する可能性を示唆する示唆演出(たとえば、図47(B)で示した時短継続先行示唆)を実行する示唆演出実行手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1118,ステップS1123、図37のステップS8006、図42のステップS8105)をさらに備え、
前記示唆演出は、さらに、前記高確率状態であるか否かに応じた演出態様(たとえば、図40のステップS1123で、確変状態であるか否かに応じて確率で時短継続先行示唆を実行することが決定される)である。
このような構成によれば、遊技機によって、所定のタイミングよりも前に共通演出が次の期間まで継続する可能性を示唆する示唆演出が実行され、示唆演出は、さらに、高確率状態であるか否かに応じた演出態様である。
このため、継続報知演出が実行される所定のタイミング以外の期間で、継続報知演出によって共通演出の継続が報知されるか否かに応じた演出態様かつ高確率状態であるか否かに応じた演出態様の示唆演出が実行可能である。その結果、所定のタイミング以外の期間にも遊技者を注目させることができることにより、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と異なる部分を説明し、重複する説明は繰返さない。
図50は、第2の実施の形態における時短状態の区切り回数の変動表示における確変確定報知演出および確変未確定報知演出の演出態様を示す図である。
図50を参照して、図41のステップS1142で選択された確変確定報知演出を行なうプロセステーブルに従って、図37のステップS8006および図42のステップS8105が実行されることで、図50(A)で示すように、変動パターンで示される所定長さの変動表示が開始され、図48で示した時短継続報知演出および時短非継続報知演出と異なる所定演出としてキャラクタAおよびキャラクタBが図48とは異なるバトルをするバトル演出が開始され、図50(B)で示すように、変動表示が行なわれるとともにバトルが続けられる。
そして、図50(C)で示すように、キャラクタAが勝利する結果となり、図50(D)で示すように、演出図柄の変動表示の表示結果が導出表示されるとともに、「高確確定」との文言が表示されることによって、高確(ここでは、確変状態)が確定した旨が報知される。
一方、図41のステップS1143で選択された確変未確定報知演出を行なうプロセステーブルに従って、図37のステップS8006および図42のステップS8105が実行されることで、確変確定報知演出の場合と同様、図50(A)、図50(B)で示すように、変動表示が行なわれるとともに図48とは異なるバトル演出が実行される。
そして、図50(E)で示すように、キャラクタAが敗北する結果となり、図50(F)で示すように、演出図柄の変動表示の表示結果が導出表示されるとともに、「高確?低確?」との文言が表示されることによって、高確(ここでは、確変状態)が未確定である旨が報知される。
第1の実施の形態においては、図48で示した時短継続報知演出および時短非継続報知演出において時短継続または時短非継続を報知する部分以外の部分と、図49で示した確変確定報知演出および確変未確定報知演出において確変確定または確変未確定を報知する部分以外の部分とが、同様の演出(第1の実施の形態においては、同じバトル演出)であることとした。
第2の実施の形態においては、上述したように、図48で示した時短継続報知演出および時短非継続報知演出において時短継続または時短非継続を報知する部分以外の部分と、図50で示した確変確定報知演出および確変未確定報知演出において確変確定または確変未確定を報知する部分以外の部分とが、演出態様が異なる演出(第2の実施の形態においては、異なるバトル演出)であることとする。
第2の実施の形態においては、時短状態が継続するか否かの時短継続先行報知が行なわれた場合に時短状態の区切り回数において、演出制御用CPU101は、時短継続報知演出および時短非継続報知演出と演出態様が異なる複数種類の演出のうちから、遊技者の選択を受付けて、受付けた種類の演出を実行する。
時短継続報知演出および時短非継続報知演出と演出態様が異なる演出としては、図50で示した確変確定報知演出および確変未確定報知演出に加えて、時短状態が最終的に何回まで継続するかを報知する報知演出、大当りになるか否かを示すリーチ演出、時短の継続が確定したことを祝福するような画像を出力する演出、および、特別な画像や楽曲の出力による演出である。
遊技者からの選択は、スティックコントローラ122、トリガボタン121、および、プッシュボタン120の操作により受付けられる。また、時短継続先行報知が行なわれた後から時短状態の区切り回数の演出図柄の変動表示が開始されるまでの間に、演出の選択が受付可能とされる。
なお、遊技者からの選択は、上述のものに限られず、たとえば、赤外線センサ、モーションセンサ、および、タッチパネルから受付けられるようにしてもよい。
次に、前述した第2の実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(2−1) 各々を識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、演出図柄)の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置(たとえば、演出表示装置9)に特定表示結果(たとえば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者によって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御する遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態とするか否かを表示結果が導出表示されるよりも前に決定する事前決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図19のステップS215,ステップS221、図22のステップS61〜ステップS63,ステップS71〜ステップS74)と、
所定の移行条件が成立したこと(たとえば、確変大当りまたは突確大当りが発生したこと)にもとづいて通常遊技状態であるときに比べて識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果になる確率が向上した高確率状態(たとえば、確率変動状態(確変状態ともいう))に制御する遊技状態制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図27のステップS170)と、
前記通常遊技状態に制御されているときと前記高確率状態に制御されているときとで共通演出(たとえば、時短状態での演出図柄の変動表示の変動表示時間を短縮する演出)を実行する共通演出実行手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のステップS85,ステップS89A,ステップS89B、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1119,ステップS1126,図37のステップS8006,図42のステップS8105)と、
前記共通演出実行手段によって前記共通演出が実行される継続期間(たとえば、時短継続回数)を複数の期間(たとえば、30回、60回、100回および次回の大当りまで)のいずれかに決定する継続期間決定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図27のステップS171)と、
前記共通演出実行手段によって前記共通演出の実行中の所定のタイミング(たとえば、時短回数の区切り回数としての30回、60回、100回)において前記共通演出が複数の期間のうちの次の期間まで継続するか否かを報知する継続報知演出(たとえば、時短継続報知演出、時短非継続報知演出)を実行可能な可変表示期間(たとえば、図6の非リーチPA4−1で指定される変動時間である30.00秒)を決定する(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のステップS89A,ステップS89C,ステップS90〜ステップS92)とともに該継続報知演出を実行する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図41のステップS1133,ステップS1134、図37のステップS8006、図42のステップS8105)継続報知演出実行手段とを備え、
前記継続期間決定手段は、遊技状態が前記高確率状態に制御されるときには、前記高確率状態に制御されない場合に比べて、前記継続期間を高い割合で長い期間に決定し(たとえば、図14および図15、時短回数を多い回数に決定することによって時短期間を長い期間に決定)、
前記所定のタイミングよりも前に前記共通演出が次の期間まで継続する旨の報知(たとえば、時短継続先行報知)が実行されたとき(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図40のステップS1115、図37のステップS8006、図42のステップS8105)には、前記所定のタイミングにおいて前記継続報知演出に代えて前記継続報知演出とは演出態様の異なる特別演出を実行する(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100、図50で示す確変確定報知演出および確変未確定報知演出を実行する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、特定遊技状態とするか否かが表示結果が導出表示されるよりも前に決定され、所定の移行条件が成立したことにもとづいて通常遊技状態であるときに比べて識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果になる確率が向上した高確率状態に制御され、通常遊技状態に制御されているときと高確率状態に制御されているときとで共通演出が実行され、共通演出が実行される継続期間が複数の期間のいずれかに決定され、共通演出の実行中の所定のタイミングにおいて共通演出が複数の期間のうちの次の期間まで継続するか否かを報知する継続報知演出を実行可能な可変表示期間が決定されるとともに該継続報知演出が実行され、遊技状態が高確率状態に制御されるときには、高確率状態に制御されない場合に比べて、継続期間が高い割合で長い期間に決定され、所定のタイミングよりも前に共通演出が次の期間まで継続する旨の報知が実行されたときには、所定のタイミングにおいて継続報知演出に代えて継続報知演出とは演出態様の異なる特別演出が実行される。
このため、所定のタイミングになるまでに共通演出が次の期間まで継続する旨の報知が実行されていないときには、所定のタイミングで共通演出が複数の期間のうちの次の期間まで継続するか否かを報知する継続報知演出が実行される。一方、所定のタイミングになるまでに共通演出が次の期間まで継続する旨の報知が実行されたときには、所定のタイミングにおいて継続報知演出に代えて継続報知演出とは演出態様の異なる特別演出が実行される。その結果、無駄な演出を避けるとともに演出時間を有効に活用することにより、遊技に対する興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
(2−2) 上述の(1−1)から(1−3)および(2−1)のいずれかの遊技機において、
前記遊技者が前記特別演出を複数種類から選択するための選択手段をさらに備える。
このような構成によれば、遊技機において、遊技者が特別演出を複数種類から選択することができる。このため、遊技に対する興趣をさらに向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
(3) 前述した実施の形態においては、時短状態の区切り回数の演出図柄の変動表示において、はずれとすることが決定されている場合に、時短継続報知演出および時短非継続報知演出ならびに確変確定報知演出および確変未確定報知演出が実行されるようにする一方、大当りとすることが決定されている場合には、これらの演出が実行されないようにした。
しかし、これに限定されず、大当りとすることが決定されている場合にも、これらの演出が実行されるようにしてもよい。これによって、時短状態の区切り回数において、時短継続報知演出および時短非継続報知演出ならびに確変確定報知演出および確変未確定報知演出が実行されない場合に、大当りとなることが遊技者に判ってしまうことを防止することができる。
また、この場合に、時短継続報知演出および時短非継続報知演出ならびに確変確定報知演出および確変未確定報知演出などの演出が実行された後に、大当りであることを報知する演出を行なうようにする。これによって、時短継続報知演出および時短非継続報知演出ならびに確変確定報知演出および確変未確定報知演出などの演出が実行されない場合に大当りとなることが遊技者に判ってしまうことを防止することができるとともに意外性のある演出を実行することができる。
(4) 前述した実施の形態においては、図11、図14および図15で示したように、時短状態の区切り回数の間隔が一定でない場合を示した。つまり、区切り回数が30回、60回および100回としたので、間隔がそれぞれ30回および40回であり、一定ではなかった。
しかし、これに限定されず、時短状態の区切り回数の間隔が一定であることとしてもよい。つまり、時短状態の区切り回数が所定回数ごとであってもよい。このようにすることによって、時短状態の区切り回数が到来するタイミングを遊技者に判り易くすることができる。
(5) 前述した実施の形態においては、図26のステップS144〜ステップS146および図27のステップS168、ならびに、図34のステップS678,ステップS679および図37のステップS8032で示したように、1回から決定された時短継続回数まで加算することで、時短回数を計数するようにした。
しかし、これに限定されず、決定された時短継続回数から減算することで、時短回数を計数するようにしてもよい。この場合は、演出図柄の変動開始のときに時短回数を減算する。また、時短回数を計数するために、メイン側時短回数カウンタおよびサブ側時短回数カウンタを用いるようにしたが、他のカウンタを用いてもよい。たとえば、大当り間の回数を計数するためのカウンタを用いてもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、図40のステップS1109、ステップS1119およびステップS1126で示したように、時短回数が100回を超える場合であっても、超えない場合と同様の時短継続先行報知または時短継続先行示唆を行なわない時短用プロセステーブルを選択するようにした。
しかし、これに限定されず、時短回数が100回を超える場合は、超えない場合と異なる演出を実行するプロセステーブルを選択するようにしてもよい。たとえば、演出態様(背景、音、ランプ)が異なるものであってもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、図7で示したように、時短回数決定用乱数(ランダム6)を設け、時短継続回数を乱数で決定するようにした。しかし、これに限定されず、時短継続回数を大当り種別に対応させておくことによって、大当り種別に基づいて時短継続回数を決定するようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、図41のステップS1141〜ステップS1143で示したように、確変中でない場合には、確変未確定報知演出を選択し、確変中である場合には、確変確定報知演出または確変未確定報知演出を選択するようにした。
しかし、これに限定されず、確変中でない場合には、確変状態でないことが確定したことを報知する非確変確定報知演出を選択し、確変中である場合には、確変確定報知演出を選択するようにしてもよい。つまり、ステップS1132〜ステップS1134で示した時短状態が継続するか否かを必ず報知することと同様に、確変状態であるか否かを必ず報知するようにしてもよい。
また、確変中でない場合には、確変未確定報知演出を選択し、確変中である場合には、確変確定報知演出または確変状態に関する報知をしない演出を選択するようにしてもよい。これにより、確変状態に関する報知をしない演出が選択された場合には、確変状態が確定したことを遊技者に報知できる。
また、確変中でない場合には、確変未確定報知演出または確変状態に関する報知をしない演出を選択し、確変中である場合には、確変確定報知演出または確変状態に関する報知をしない演出を選択するようにして、確変中である場合には、確変中でない場合と比較して高い頻度で、確変状態に関する報知をしない演出を選択するようにしてもよい。これにより、確変状態に関する報知をしない演出が選択された場合には、確変状態の期待度が高いことを遊技者に知らせることができる。
また、確変状態でない場合には、確変状態である期待度が高いことを報知する確変高期待度報知演出または確変未確定報知演出を選択し、確変中である場合には確変高期待度報知演出を選択するようにして、確変中である場合には、確変中でない場合と比較して高い頻度で、確変高期待度報知演出を選択するようにしてもよい。これにより、確変高期待度報知演出が選択された場合には、確変状態の期待度が高いことを遊技者に知らせることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、確変大当りおよび通常大当りの終了後、高ベース状態(たとえば、時短状態)に制御され、この高ベース状態において、時短継続報知演出および時短継続示唆演出を実行するようにした。
しかし、これに限定されず、突確大当りおよび小当りの終了後、低ベース状態に制御され、この低ベース状態において、確変確定報知演出および確変非確定報知演出を実行するようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、次のように遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
具体的に、上記の実施の形態の遊技機は、遊技者に景品として遊技球が払出され、遊技者が払出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行なわれる遊技機であったが、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報により特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打込んで遊技者が遊技を行なう遊技機にも本発明を適用することができる。
すなわち、始動領域を遊技媒体(遊技球)が通過した後に、変動表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置を備え、該変動表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれ、遊技球の打込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用することができる。
そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読出しを行なう遊技用記録媒体処理手段とを備えていてもよい。
(11) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、8a 第1特別図柄表示器、8b 第2特別図柄表示器、9 演出表示装置、13 第1始動入賞口、14 第2始動入賞口、20 特別可変入賞球装置、31 遊技制御基板(主基板)、56 CPU、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、80 演出制御基板、100 演出制御用マイクロコンピュータ、101 演出制御用CPU、109 VDP。

Claims (2)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記特定遊技状態とするか否かを表示結果が導出表示されるよりも前に決定する事前決定手段と、
    所定の移行条件が成立したことにもとづいて通常遊技状態であるときに比べて前記事前決定手段により前記特定遊技状態とすると決定される確率が向上した高確率状態に制御する遊技状態制御手段と、
    前記通常遊技状態に制御されているときと前記高確率状態に制御されているときとで共通演出を実行する共通演出実行手段と、
    前記共通演出実行手段によって前記共通演出が実行される継続期間を第1期間と第1期間よりも長い第2期間とを含む複数の期間のいずれかに決定する継続期間決定手段と、
    前記共通演出実行手段によって前記共通演出の実行中の所定のタイミングにおいて前記共通演出が前記第1期間を超えて継続するか否かを報知する継続報知演出を実行可能な可変表示期間を決定する継続報知実行期間決定手段と、
    前記継続報知実行期間決定手段によって決定された可変表示期間において前記継続報知演出を実行する継続報知演出実行手段とを備え、
    前記継続期間決定手段は、遊技状態が前記高確率状態場合には、前記通常遊技状態の場合に比べて、前記継続期間を前記第1期間よりも前記第2期間に高い割合で決定し、
    前記所定のタイミングよりも前に前記共通演出が前記第1期間を超えて継続する旨の報知が実行されたときには、前記所定のタイミングにおいて前記継続報知演出の実行に代えて異なる価値を付与することを報知することを特徴とする、遊技機。
  2. 各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記特定遊技状態とするか否かを表示結果が導出表示されるよりも前に決定する事前決定手段と、
    所定の移行条件が成立したことにもとづいて通常遊技状態であるときに比べて前記事前決定手段により前記特定遊技状態とすると決定される確率が向上した高確率状態に制御する遊技状態制御手段と、
    前記通常遊技状態に制御されているときと前記高確率状態に制御されているときとで共通演出を実行する共通演出実行手段と、
    前記共通演出実行手段によって前記共通演出が実行される継続期間を第1期間と第1期間よりも長い第2期間とを含む複数の期間のいずれかに決定する継続期間決定手段と、
    前記共通演出実行手段によって前記共通演出の実行中の所定のタイミングにおいて前記共通演出が前記第1期間を超えて継続するか否かを報知する継続報知演出を実行可能な可変表示期間を決定する継続報知実行期間決定手段と、
    前記継続報知実行期間決定手段によって決定された可変表示期間において前記継続報知演出を実行する継続報知演出実行手段とを備え、
    前記継続期間決定手段は、遊技状態が前記高確率状態場合には、前記通常遊技状態の場合に比べて、前記継続期間を前記第1期間よりも前記第2期間に高い割合で決定し、
    前記所定のタイミングよりも前に前記共通演出が前記第1期間を超えて継続する旨の報知が実行されたときには、前記所定のタイミングにおいて前記継続報知演出の実行に代えて前記継続報知演出とは演出態様の異なる特別演出を実行することを特徴とする、遊技機。
JP2012043293A 2012-02-29 2012-02-29 遊技機 Active JP5701793B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012043293A JP5701793B2 (ja) 2012-02-29 2012-02-29 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012043293A JP5701793B2 (ja) 2012-02-29 2012-02-29 遊技機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015029343A Division JP6047185B2 (ja) 2015-02-18 2015-02-18 遊技機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013176521A JP2013176521A (ja) 2013-09-09
JP2013176521A5 JP2013176521A5 (ja) 2013-10-24
JP5701793B2 true JP5701793B2 (ja) 2015-04-15

Family

ID=49268842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012043293A Active JP5701793B2 (ja) 2012-02-29 2012-02-29 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5701793B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6343182B2 (ja) * 2014-06-20 2018-06-13 株式会社三共 遊技機
JP2016077817A (ja) * 2014-10-22 2016-05-16 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6134305B2 (ja) * 2014-10-22 2017-05-24 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2016077794A (ja) * 2014-10-22 2016-05-16 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6189277B2 (ja) * 2014-10-22 2017-08-30 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6189276B2 (ja) * 2014-10-22 2017-08-30 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2016077818A (ja) * 2014-10-22 2016-05-16 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6031498B2 (ja) * 2014-12-24 2016-11-24 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6031500B2 (ja) * 2014-12-24 2016-11-24 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6216433B2 (ja) * 2016-10-20 2017-10-18 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6216434B2 (ja) * 2016-10-20 2017-10-18 京楽産業.株式会社 遊技機
JP6863598B2 (ja) * 2018-08-23 2021-04-21 株式会社ニューギン 遊技機
JP7442198B2 (ja) * 2021-01-28 2024-03-04 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5513051B2 (ja) * 2009-09-28 2014-06-04 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013176521A (ja) 2013-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5701793B2 (ja) 遊技機
JP5616850B2 (ja) 遊技機
JP2012239618A (ja) 遊技機
JP6046019B2 (ja) 遊技機
JP5451531B2 (ja) 遊技機
JP5964915B2 (ja) 遊技機
JP2012075799A (ja) 遊技機
JP5811471B2 (ja) 遊技機
JP5485039B2 (ja) 遊技機
JP5513455B2 (ja) 遊技機
JP6148216B2 (ja) 遊技機
JP6224787B2 (ja) 遊技機
JP5768091B2 (ja) 遊技機
JP6047185B2 (ja) 遊技機
JP5331866B2 (ja) 遊技機
JP5628764B2 (ja) 遊技機
JP6483642B2 (ja) 遊技機
JP5612372B2 (ja) 遊技機
JP6259002B2 (ja) 遊技機
JP5878578B2 (ja) 遊技機
JP5921247B2 (ja) 遊技機
JP6170123B2 (ja) 遊技機
JP6346644B2 (ja) 遊技機
JP5986616B2 (ja) 遊技機
JP5852214B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5701793

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250