JP2012000001A - シートたばこの加香装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベースシートたばこに対する香味成分の塗工量を安定に一定化制御することのできるシートたばこの加香装置を提供する。
【解決手段】ベースシートたばこに香味成分を塗工する一対の塗工ローラを備えた加香機と、塗工ローラの間隙を調整する間隙調整機構と、香味成分が塗工されたベースシートたばこの吸光度を計測する成分計とを備える。そして加香比と吸光度との関係、およびローラ間隙と加香比との関係から求められる吸光度とローラ間隙との検量線データをテーブルに記述し、成分計にて計測される吸光度に応じて前記検量線データを参照してローラ間隙をフィードバック制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ベースシートたばこに香味成分を塗工して製造されるシートたばこの加香比を、安定に一定化制御することのできるシートたばこの加香装置に関する。
シートたばこは、例えばたばこの製造過程において余剰物として生じるたばこ中骨やたばこ細粉に結合剤および補強材、更には水等を混合して造粒し、これによって得られた湿潤粉粒物をシート状に圧延した後、乾燥することによって製造される。この際、シート状に圧延したベースシートたばこに、たばこ原料から抽出した香味成分を塗工して、その品質を高めることも行われる。そしてこの種のシートたばこは、通常のたばこ製造過程と同様に、裁刻・加湿等の処理が施された後、たばこ刻みの一部を代替して製品たばこに含められる。
ちなみにシートたばこの従来一般的な製造方法については、例えば特許文献1等に詳しく紹介される。またベースシートたばこへの香味成分の塗工技術については、例えば抄紙した紙ウェブの表面に塗液を塗布して製造される塗工紙の製造技術として特許文献2等に詳しく紹介される。
特開2002−176964号公報 特開2003−211072号公報
ところで前述した特許文献2に示される塗工技術は、抄紙工程にて測定された水分プロファイルを基準として塗工量の目標プロファイルを作成し、この目標プロファイルに従って塗液の塗布量を制御するものである。しかしながらベースシートたばこに塗工する香味成分は、たばこ原料から抽出された可溶成分であり、水に溶かした状態でベースシートたばこの表面に塗布される。これ故、香味成分を塗工したベースシートたばこの水分量を計測しても、その水分量から単位面積当たりのベースシートたばこの重さに対する香味成分の塗工量の比として定義される加香比を求めることが困難である。
そこで従来においては、専ら、加香処理が施されたシートたばこをサンプリングしてその加香比を実測し、その計測値に基づいて香味成分の塗工量をマニュアル調整している。これ故、その調整作業が面倒であることのみならず、ベースシートたばこに所望とする加香比で香味成分を塗工した、高品質な喫味を有するシートたばこを安定に製造することが困難であると言う問題があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、ベースシートたばこに香味成分を塗工して製造されるシートたばこの加香比を、安定に一定化制御することのできるシートたばこの加香装置を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明は、表面に香味成分を塗工したベースシートたばこを、単波長型の光学式水分計からなる成分計を用いて計測した際、その水分量と香味成分の塗工量との関係については明らかではないが、上記ベースシートたばこの表面での吸光度に着目した場合、その加香比と密接な関係があることを見出し、この知見に立脚してなされている。
そこで本発明に係るシートたばこの加香装置は、
<a> シートたばこ原料から生成したベースシートたばこの表面に香味成分を塗工する一対の塗工ローラを備えた加香機と、この加香機における前記一対の塗工ローラ間の間隙を調整して前記ベースシートたばこに対する香味成分の塗工量を可変する間隙調整機構とを備え、
<b> 特に前記加香機の出口側に該加香機にて香味成分が塗工されたベースシートたばこの吸光度を計測する成分計を設けると共に、
<c> 前記ベースシートたばこの表面に塗工された香味成分の塗工量を示す加香比と前記成分計にて計測される吸光度との関係、および前記一対の塗工ローラ間の間隙と前記加香比との関係から求められる前記吸光度と前記一対の塗工ローラ間の間隙との検量線データを記述したテーブルとして準備し、
<d> 前記成分計にて計測される前記ベースシートたばこの吸光度に応じて前記検量線データを参照して前記間隙調整機構を制御する(加香比制御手段)ことを特徴としている。
ちなみに前記成分計は、単波長型の光学式水分計からなる。また前記加香機に供給するベースシートたばこは、予め水分量を一定化したものからなり、また前記ベースシートたばこの表面に塗工される香味成分は、たばこ原料から抽出したニコチンやタール等を含む可溶成分からなる。
本発明によれば、成分計を用いて計測される、香味成分が塗工されたベースシートたばこの吸光度に応じて加香機における一対の塗工ローラ間の間隙を調整し、これによってベースシートたばこの表面に塗工する香味成分の塗工量を調整するので、簡易にして効果的にその加香比を一定化制御することができる。この結果、ベースシートたばこの表面に所定の加香比で香味成分を塗工することができ、喫味の安定した高品質なシートたばこを安定に製造することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るシートたばこの加香装置について説明する。
図1はシートたばこの製造装置の要部概略構成を示している。シートたばこは、基本的にはたばこの製造過程において余剰物として生じるたばこ中骨やたばこ細粉からなるシートたばこ材料を液抽出し、またその抽出残を叩解・希釈し、所定のスラリー濃度に希釈した後、そのスラリーを抄紙しながら脱水・乾燥して製造される。特にこのシートたばこの製造装置は、抽出残スラリーを脱水・乾燥して製造されるベースシートたばこBSを、図1に示すようにヤンキー型乾燥機10を用いて乾燥処理[前乾燥]した後、加香機20に導いて香味成分を塗工し、この加香処理を施したベースシートたばこBSを乾燥炉30に導いて乾燥処理[後乾燥]するように構成される。
ちなみにヤンキー型乾燥機10は、蒸気を用いて加熱される乾燥ドラム11の周面をベースシートたばこBSの搬送路としたもので、乾燥ドラム11を回転させながらその周面に当接して搬送されるベースシートたばこBSを乾燥処理するように構成されている。このヤンキー型乾燥機10は、基本的には乾燥ドラム11の温度に応じて該乾燥ドラム11に供給する蒸気圧を制御し、これによって乾燥ドラム11の温度(乾燥温度)を制御する温度制御系12を備える。
また加香機20は、前記ヤンキー型乾燥機10から導かれるベースシートたばこBSを挟み込んで搬送する一対の塗工ローラ21a,21bを備え、該塗工ローラ21a,21bに供給される液状の香味成分(図示せず)を前記ベースシートたばこBSの表面に塗工するように構成される。またこの加香機20には、前記一対の塗工ローラ21a,21b間の間隙を可変することで、ベースシートたばこBSに対する前記香味成分の塗工量を調節する間隙調整機構22が備えられている。ちなみに前記一対の塗工ローラ21a,21bは、その間隙が広い程、ベースシートたばこBSに対して香味成分を多量に塗工し、間隙が狭くなるに従ってその塗工量を少なくすると言う性質(性能)を持つ。
そして前記乾燥炉30は、前記加香機20にて加香処理されたベースシートたばこBSを搬送する長尺のコンベア機構31を覆って設けられ、その内部に設けたヒータ32にて前記ベースシートたばこBSを乾燥処理してその水分量を調節するように構成される。特にこの乾燥炉30においては、ベースシートたばこBSの搬送路に沿って3段に亘ってヒータ32(H1,H2,H3)を設けており、後述するようにこれらの第1〜第3のヒータH1,H2,H3を個別に温度制御するものとなっている。
シートたばこの製造装置は、基本的には上述したように加香機20により香味付けが施されるベースシートたばこBSに対する前乾燥工程としてのヤンキー型乾燥機10、および加香機20により香味付けが施されたベースシートたばこBSに対する後乾燥工程としての乾燥炉30を具備して構成される。そして本発明に係るシートたばこの製造装置においては、前記ヤンキー型乾燥機10から前記加香機20に導かれるベースシートたばこBSの水分量を管理するべく、ヤンキー型乾燥機10の出口側に第1の成分計13を設けると共に、加香機20にてベースシートたばこBSに塗工した香味成分の塗工量、ひいてはその加香比を管理するべく加香機20の出口側に第2の成分計23を設けている。更に乾燥炉30を介して取り出されるベースシートたばこBSの水分量を管理するべく、乾燥炉30の出口側に第3の成分計33を設けている。ちなみに前記第1および第2の水分計13,23は、例えば近赤外光を用いた単波長高水分型(波長1450nm)の光学式水分計からなり、また前記第3の水分計33は、多波長型(波長1920nm)の水分計からなる。
ここで先ず前記ヤンキー型乾燥機10における温度制御について説明する。ヤンキー型乾燥機10における温度制御は、基本的にはその乾燥温度を一定化するべく温度センサ14を用いて乾燥ドラム11の温度を検出すると共に、前記乾燥ドラム11に供給する蒸気の圧力を圧力計15を用いて検出し、温度制御系(調節計)12においては上記温度と圧力とに従って圧力制御弁16の弁開度をフィードバック制御している。
この点、本装置においては、図1および図2に示すように前記ヤンキー型乾燥機10を用いて前乾燥処理したベースシートたばこBSの水分量を前記第1の水分計13にて計測し、この水分量を新たな制御パラメータとして上述した温度と圧力とからなる制御パラメータに加えることで、前記ヤンキー型乾燥機10を用いて前乾燥処理したベースシートたばこBSの水分量が、例えば45%となるように前記乾燥ドラム11の温度を、ひいては乾燥ドラム11に供給する蒸気の圧力を制御するように構成される。ちなみにこの温度制御は、乾燥ドラム11に供給する蒸気の圧力と該乾燥ドラム11の温度との関係、およびその制御応答性が明らかであることから、この制御応答性を踏まえて前記第1の水分計13にて計測される水分量が所定の目標値(例えば45%)となるようにPI制御することによってなされる。このような温度制御によりヤンキー型乾燥機10により前乾燥処理されて加香機20に供給されるベースシートたばこBSの水分量が、例えば45%として一定に保たれる。
さて本発明に係るベースシートたばこの加香装置は、図3に示すように前述した加香機10を主体として構成され、前述した第2の水分計23にて計測されるベースシートたばこBSの吸光度に応じて一対の塗工ローラ21a,21b間の間隙を調整し、これによってベースシートたばこBSに塗布する香味成分の塗工量、ひいてはその加香比を制御するように構成される。
ちなみに前記一対の塗工ローラ21a,21bは、図示しないモータにより一定の回転速度(周速度)で回転駆動されるものであって、例えば図3に示すように一方の塗工ローラ21aは基台21c上に固定的に設けられ、また他方の塗工ローラ21bはスライダ21dを介して前記基台21c上に進退自在に設けられている。そして前記スライダ21dの進退に伴う前記他方の塗工ローラ21bの前記一方の塗工ローラ21aに対峙する向きへの移動により、これらの塗工ローラ21a,21b間の間隙が調整されるようになっている。特にこの図3に示す例においては前記スライダ21dは、シリンダ21eによって進退駆動される楔機構21fとバネ21gとの間に設けられており、前記楔機構21fを介する押圧力を受けて前記バネ21gに抗して移動するようになっている。
そして前記一対の塗工ローラ21a,21b間の間隙を調整する前述した間隙調整機構(調節計)22は、間隙センサ24によって計測される前記一対の塗工ローラ21a,21b間の間隙と、前述した第2の成分計23により計測されるベースシートたばこBSの吸光度とに応じて、例えば圧縮空気型のアクチュエータ25を介して前記シリンダ21dを進退駆動するように構成されている。尚、圧縮空気型のアクチュエータ25に代えて油圧式のアクチュエータ25を用いることも可能であり、その駆動方式については特に限定されない。また前述した楔機構21fに代えて、いわゆるジャッキ式の駆動機構や電気式のリニアアクチュエータを用いてシリンダ21dを駆動することも勿論可能である。
ここで第2の成分計23を用いて計測するベースシートたばこBSの吸光度について説明すると、前述したように単波長型の光学式水分計からなる第2の成分計23は、基本的には計測対象物(ベースシートたばこBS)の吸光度からその水分量を計測するものである。しかしながらベースシートたばこBSに塗工する香味成分は、例えばたばこ原料から抽出したニコチンや糖等を含む茶褐色の可溶成分からなり、一般的にはその吸光度と水分量との相関が低い。しかも図4にたばこ原料から抽出した香味成分および水の吸光度スペクトルを対比して示すように、これらの吸光度スペクトルは略同じ傾向を示す。従って単波長型の光学式水分計を用いて、例えば波長1920nmでの吸光度を求めたとしても、その吸光度が水分量を示しているのか、或いはたばこ原料から抽出した香味成分の量を示しているのかを識別することは困難である。換言すれば第2の成分計23を用いてベースシートたばこBSの吸光度を計測したとしても、その吸光度から水分量または香味成分の塗工量を直接的に把握することは困難である。
しかし前述した加香装置において一対の塗工ローラ21a,21b間の間隙と吸光度との関係、および間隙と香味成分の塗工量(加香比)との関係についてそれぞれ調べてみたところ、図5に示すようにいずれも線形な関係を有することが見出された。尚、加香比については、たばこ原料から抽出した香味成分は専ら糖質であることに着目して糖度計を用いてその糖度を計測し、この糖度を単位面積当たりのベースシートたばこBSに塗工した香味成分の塗工量Aとして換算した。ちなみに加香比は、単位面積当たりのベースシートたばこBS塗工した香味成分の塗工量Aと、上記単位面積当たりのベースシートたばこBSの重さBとから
加香比=A/(A+B)
として算出される。
そしてこの加香装置においては、図5に示すように一対の塗工ローラ21a,21b間の間隙と吸光度とが線形の関係を有すると共に、前記間隙と香味成分の塗工量(加香比)とが線形の関係を有することから、前記吸光度と香味成分の塗工量(加香比)との間にも線形な関係が成立することに着目して、予め間隙をパラメータとする吸光度と加香比との検量線データを作成し、これを加香比制御用のテーブル26として登録している。そして前述した第2の成分計23にて加香処理を施したベースシートたばこBSの吸光度を計測したとき、前述した間隙調整機構(調節計)22において前記テーブル26に記述した検量線データを参照して前記吸光度に相当する加香比を求め、この加香比に従って前記一対の塗工ローラ21a,21b間の間隙をフィードバック制御するものとなっている。換言すれば前記間隙調整機構(調節計)22は、前記第2の成分計23にて計測される吸光度を前記テーブル26を参照することで加香比に変換し、この加香比に従って前記一対の塗工ローラ21a,21b間の間隙をフィードバック制御することで、加香機20による香味成分の塗工量を一定化制御するものとなっている。
かくして上述した如く構成されたシートたばこの加香装置によれば、加香機10にて加香処理したベースシートたばこBSの吸光度を第2の成分計23にて計測し、その吸光度に応じてテーブル26を参照して求められる加香比に応じて前記加香機10における一対の塗工ローラ21a,21bの間隙をフィードバック制御するので、これによって香味成分を塗工したベースシートたばこBSの加香比を一定にし、その喫味品質の安定化を図ることが可能となる。しかも第2の成分計23にて計測されるベースシートたばこBSの吸光度に応じて一対の塗工ローラ21a,21bの間隙をフィードバック制御すると言う簡単な制御系にて、その加香比を安定化することができる。特に前述した前乾燥処理での温度制御によって前記加香機20に導かれるベースシートたばこBSの水分量が、例えば45%として一定に保たれていることと相俟って、その加香処理を安定に実行することが可能となる。
次に上述した如く加香処理されたベースシートたばこBSの前述した乾燥炉30による後乾燥処理について説明する。この乾燥炉30は、例えば全長5〜6m程度の搬送路を形成したコンベア機構31を覆って設けられるもので、その内部には前記コンベア機構31が形成した搬送路方向に沿ってヒータ32が3段に亘って設けられている。これらの3段のヒータ32(H1,H2,H3)、具体的には搬送方向の上流側から順序付けられた第1〜第3のヒータ32a,32b,32cは、前記乾燥炉30内を上流域・中流域・下流域に分けてそれぞれ個別に温度制御可能なものである。尚、前記乾燥炉30は上述した第1〜第3のヒータ32a,32b,32cによる加熱処理とは別に、図示しない温風器から供給される温風(熱風)を通流させることで、その路内温度を全体的に或る程度の高温に保たれるようになっている。
ちなみに前記第1〜第3のヒータ32a,32b,32cは、例えば並列に接続された3本の赤外線ヒータ素子としてそれぞれ実現される。そして第1〜第3のヒータ32a,32b,32cをそれぞれ構成する赤外線ヒータ素子は、図6に示すように各ヒータ32a,32b,32cに対応付けて設けられた調節計33a,33b,33cによりそれぞれ個別に発熱駆動制御されるものとなっている。尚、前記各調節計33a,33b,33cは、基本的には温度センサ34a,34b,34cによってそれぞれ検出される前記第1〜第3のヒータ32a,32b,32cのヒータ温度(発熱温度)に応じて、これらの第1〜第3のヒータ32a,32b,32cをそれぞれ構成する前記各赤外線ヒータ素子の駆動電圧を個別に可変し、これによってその発熱温度(ヒータ温度)を調節するように構成される。
このような3段に亘るヒータ32a,32b,32cとその調節計33a,33b,33cを備えた乾燥炉30は、その路内温度(乾燥温度)を一括して制御することも可能であるが、ここではシートたばこBSの最終的な仕上げ水分量を、例えば12%として安定に一定化制御するべく、基本的には前記乾燥炉30の出口部に設けた第3の成分計33にてシートたばこBSの水分量を監視しながら、その水分量に応じて乾燥炉30の加熱温度(乾燥温度)をフィードバック制御するものとなっている。
この際、前述したヤンキー型乾燥機10での前乾燥処理における水分量のPI制御、前記加香機20での加香処理における香味成分の塗工量制御(加香比制御)、および乾燥炉30での温度制御は、その制御対象自体が互いに全く異質である。この為、これらの制御応答性が互いに異なることが否めない。すると前記第3の成分計33にて計測される水分量に応じて乾燥炉30を温度制御するに際して、上述した前乾燥処理での制御応答性および加香処理での制御応答性が外乱要因として加わり、これに起因して乾燥炉30での温度制御に誤差が生じるので、前記シートたばこBSの最終的な仕上げ水分量が安定しなくなる虞がある。
そこで本発明に係るシートたばこの製造装置においては、前記乾燥炉30の上流域および中流域にそれぞれ設けた第1および第2のヒータ32a,32bを用いて前記前乾燥処理での制御応答性および加香処理での制御応答性にそれぞれ起因する外乱要因を相殺する温度制御を実行した後、これらの外乱要因が取り除いた状態にて前記乾燥炉30の下流域に設けた第3ヒータ32cを用いてシートたばこBSの最終的な仕上げ水分量を一定化する為の温度制御を行うものとしている。
具体的には前記乾燥炉30の下流域に設けた第3のヒータ32cによるシートたばこBSの乾燥処理温度が、その最終的な仕上げ水分量に直接的に大きく関与すると見込まれることから、前記第3の成分計33にて計測される水分量に応じてフィードバック制御(FB制御)するようにしている。そして前記加香処理においては前述したように第2の成分計23を用いて計測される吸光度に応じて香味成分の塗工量を制御しているが、その制御応答性が前乾燥処理および後乾燥処理での制御応答性に比較して高速である。そこで乾燥炉30においては、加香処理での加香比に応じて前記乾燥炉30の上流域に設けた第1のヒータ32aを定値制御し、これによって香味成分の塗工に伴う水分量の変動を抑えるようにしている。
更には前記前乾燥処理においては、前述したように第1の成分計13を用いてヤンキー型乾燥機10の乾燥温度をフィードバック制御しているものの、その制御応答性が乾燥炉30での制御応答性に比較して遙かに遅い。そこでこの前乾燥処理における遅い制御応答性を補うべく、乾燥炉30においては前乾燥処理において前記第1の成分計13にて計測された水分量に従って前記乾燥炉30の上流域に設けた第1のヒータ32aをフィードフォワード制御(FF制御)し、これによって前乾燥処理における水分量制御の応答遅れに起因するベースシートたばこBSの水分量の変動を抑えるようにしている。
そしてこれらの第1および第2のヒータ32a,32bにおける定値制御およびフィードフォワード制御(FF制御)によって、乾燥機30による乾燥処理に供されるベースシートたばこBSの水分量に対する外乱要因を抑えた上で、前述した第3の成分計33により検出される水分量に基づく前記第3のヒータ32cでのヒータ温度(乾燥温度)のフィードバック制御を行うことによりベースシートたばこBSの最終的な仕上げ水分量を、例えば12%として安定に一定化するものとなっている。
図7は上述した第1〜第3のヒータ32a,32b,32cの温度制御を個別に行うことによって得られるシートたばこBSの最終仕上げ水分量の変化を示している。この図7に示されるように前述した乾燥炉30に対するヒータ温度制御によれば、その制御開始から約30分でシートたばこBSの最終仕上げ水分量を、目標とする仕上げ水分量の設定値[12%]に略一定化制御し得ることが確認できた。しかもヤンキー型乾燥機10での温度制御の影響を受けることなく前記第3の成分計33による計測値に基づくフードバック制御ループを構築することができるので、加香比を一定化したシートたばこBSの最終水分量を安定に一定化制御することができ、喫味特性の安定した高品質なシートたばこを製造し得ることが確認できた。
またヤンキー型乾燥機10の温度制御に用いる第1の成分計13の出力、および加香機20における加香比制御に用いる第2の成分計23の出力をそのまま用いて乾燥炉30における第1および第2のヒータ32a,32bの温度制御を行うので、ヤンキー型乾燥機10の温度制御および加香機20における加香比制御に起因する外乱要因をそのまま乾燥炉30の温度制御に反映させて、その外乱要因を打ち消すことができる。従って温度制御系における制御パラメータが徒に複雑化することがなく、簡易な構成の制御系にて安定した温度制御が可能となる等の効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば前記第1のヒータ32aを第1の成分計13の出力に基づいてフィードフォワード制御し、前記第2のヒータ32bを第2の成分計23の出力に応じて定値制御するようにしても良い。また場合によっては第1の成分計13の出力に基づくフィードフォワード制御値に、第2の成分計23の出力に応じて定値制御値を上乗せして、第1および第2のヒータ32a,32bを一括して制御することも可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態に係るシートたばこの加香装置を含むシートたばこ製造装置の概略構成を示す図。 加工装置の前段に設けられるヤンキー型乾燥機を用いた前乾燥処理工程と、その温度制御系を示す概略図。 一対の塗工ローラを備えた加香装置の概略構成とその制御系を示す図。 たばこ原料から抽出した香味成分および水の吸光度スペクトルを対比して示す図。 一対の塗工ローラの間隙と加香比との関係およびローラ間隙と加香処理したベースシートたばこの吸光度との関係をそれぞれ示す図。 加香装置の後段に設けられる乾燥炉を用いた後乾燥処理工程と、その温度制御系を示す概略図。 本発明に係るシートたばこ製造装置による最終水分量の制御性を示す図。
符号の説明
10 ヤンキー型乾燥機(前乾燥工程)
12 温度制御系(調節計)
13 第1の成分計
20 加香機
21a,21b 塗工ローラ
22 間隙調整機構(調節計)
23 第2の成分計
26 テーブル(ローラ間隙と加香比との検量線)
30 乾燥炉(後乾燥工程)
32a,32b,32c ヒータ
33a,33b,33c 調節計
33 第3の成分計

Claims (3)

  1. シートたばこ原料から生成したベースシートたばこの表面に香味成分を塗工する一対の塗工ローラを備えた加香機と、
    この加香機における前記一対の塗工ローラ間の間隙を調整して前記ベースシートたばこに対する香味成分の塗工量を可変する間隙調整機構と、
    前記加香機の出口側に設けられて該加香機にて香味成分が塗工されたベースシートたばこの吸光度を計測する成分計と、
    前記ベースシートたばこの表面に塗工された香味成分の塗工量を示す加香比と前記成分計にて計測される吸光度との関係、および前記一対の塗工ローラ間の間隙と前記加香比との関係から求められる前記吸光度と前記一対の塗工ローラ間の間隙との検量線データを記述したテーブルと、
    前記成分計にて計測される前記ベースシートたばこの吸光度に応じて前記検量線データを参照して前記間隙調整機構を制御する加香比制御手段と
    を具備したことを特徴とするシートたばこの加香装置。
  2. 前記成分計は、単波長型の光学式水分計である請求項1に記載のシートたばこの加香装置。
  3. 前記加香機に供給されるベースシートたばこは、水分量が一定化されたものであって、前記ベースシートたばこの表面に塗工される香味成分は、たばこ原料から抽出された可溶成分である請求項1に記載のシートたばこの加香装置。
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