JP2001275642A - フィルタ付シガレットの通気特性可変装置 - Google Patents
フィルタ付シガレットの通気特性可変装置Info
- Publication number
- JP2001275642A JP2001275642A JP2000091298A JP2000091298A JP2001275642A JP 2001275642 A JP2001275642 A JP 2001275642A JP 2000091298 A JP2000091298 A JP 2000091298A JP 2000091298 A JP2000091298 A JP 2000091298A JP 2001275642 A JP2001275642 A JP 2001275642A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter
- web
- cigarette
- drying
- value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
Landscapes
- Manufacturing Of Cigar And Cigarette Tobacco (AREA)
Abstract
通気特性の設定を可能とし、また、必要に応じて設定の
変更をも可能とする。 【解決手段】 フィルタ付シガレットの通気特性可変装
置は、チップペーパ片CとなるべきウェブWを繰り出し
の過程で乾燥処理する乾燥ユニット16を備えており、
この乾燥ユニット16では、ヒータブロックを用いてウ
ェブWの水分を低下させる。ヒータブロックの加熱温度
は乾燥コントローラ50により制御され、その加熱温度
に応じてウェブWの水分低下量がコントロールされる。
乾燥コントローラ50には予め、製品におけるフィルタ
への空気流入割合(Vf値)の目標値が与えられてお
り、乾燥コントローラ50はこの目標Vf値に基づき、
ウェブWの水分と製品におけるVf値との関係からヒー
タブロックの加熱温度を調節する。このような乾燥処理
により水分低下量がコントロールされたウェブWを用い
てシガレットにフィルタを装着すれば、製造されたフィ
ルタ付シガレットのVf値が目標値に一致するようにな
る。
Description
微細な穿孔を通じてフィルタ内に空気を導入可能なフィ
ルタ付シガレットの製造技術に係り、特に、その通気特
性として全通気流量に占めるフィルタからの空気流入量
の割合を適正に管理するのに好適したフィルタ付シガレ
ットの通気特性可変装置に関する。
味に関し、フィルタから空気を導入することで所定のダ
イリューション(希釈)特性を得ることができ、軽い喫
味感を嗜好する市場のニーズに合致したシガレット製品
として多数銘柄のものが製造されている。
程で行われる通気検査では、いわゆる穴巻(巻紙の破
れ)の有無や巻紙の糊付け不良等の不良品を検出するほ
か、その全通気流量に占めるフィルタからの空気流入量
の割合(以下、「Vf値」と称する)をも測定すること
ができる。この通気検査の結果、検出された巻不良品に
ついてはシガレット製造機上にて排除の対象となり、一
方、製品毎に測定したVf値は、シガレット製造機にお
ける製品管理データとして蓄積される。
来からシガレット製品におけるVf値の管理のためにチ
ップペーパ片の穿孔面積やその配列パターンが種々に変
更されており、また、シガレット製造機においてチップ
ペーパ片の巻き付け具合を改善する技術も開発されてい
る。例えば、特開平5−268928号公報や特公平7
−45200号公報に開示された技術では、チップペー
パ片の材料品であるウェブを予備的に乾燥させておくこ
とにより、フィルタへのチップペーパ片の巻き付け(ロ
ーリング)を安定化させている。このようなチップペー
パ片の巻き付けの安定化は製品の均質化に繋がり、その
Vf値の適正な管理にも寄与するものと考えられる。
ように蓄積したデータに基づいて製品の管理を行ってい
ても、例えば、シガレット製造機の運転中にVf値を測
定した結果、その値が製品の規格値からみてあまりにも
乖離したものとなっている場合、従来はその運転を停止
して製造機のメンテナンスを行ったり、或いは、使用中
の材料品を取り替えたりする以外には特別有効な対策が
みられなかった。また同様に、フィルタ付シガレットの
製造に際して、一度設定したVf値を変更又は調整した
い場合は、シガレット製造機の運転を停止して、個々に
材料品を取り替える必要がある。
シガレット製造機の運転中にその実機上にて製品のVf
値を所望にコントロール可能とする技術の提供を目的と
するものである。
レットの通気特性可変装置(請求項1)は、チップペー
パ片の材料となるウェブ中の水分と製造されたフィルタ
付シガレットのVf値との間に一定の相関があることを
利用し、シガレット製造機上でウェブ中の水分を積極的
にコントロールすることにより製品におけるVf値のコ
ントロールを実現したものである。
品のウェブをその繰り出しの過程で乾燥処理し、その処
理の度合に応じてウェブ中の水分を低下させる。このと
きウェブを乾燥処理する度合は、予め設定した目標Vf
値とウェブ中の水分との関係から求めることができる。
このような乾燥処理を通じて、水分がコントロールされ
たウェブからチップペーパ片を切り出し、そのチップペ
ーパ片を巻き付けて得られたフィルタ付シガレットは、
ウェブにおける乾燥処理後の水分に対応した所望のVf
値を得ることができる。
合、通気特性可変装置は新たに設定された目標値に基づ
いて乾燥処理の度合を設定し、乾燥処理後のウェブの水
分を目標Vf値に対応した値にコントロールする。一
方、フィルタが接続された後のフィルタ付シガレットの
通気検査で実際のVf値を測定した結果、その実測値と
目標Vf値との間に偏差が生じていれば、ウェブを乾燥
処理する度合を増減補正する(請求項2)。この補正に
より、ウェブ中の水分低下量が増減されることにより、
目標Vf値と製品において実測したVf値との間の偏差
分が適宜補償される。
には、その供給経路の途中に配置されてウェブを加熱す
るヒータを含み、この場合、上述した乾燥処理の度合の
設定及びその増減補正は、ヒータからの加熱量を可変す
ることで実現される(請求項3)。ウェブはヒータから
の加熱量の大小に応じて乾燥の度合が異なり、その加熱
量を調節することで乾燥処理後のウェブ中の水分を所望
にコントロールすることができる。
通気特性可変装置は、シガレット製造機上において具体
化することができる。以下、その実施形態を説明する。
図1を参照すると、フィルタアタッチメント(装着機)
の巻き付けセクション2におけるチップペーパ片Cの供
給及びその巻き付けの過程が概略的に示されている。公
知のように、フィルタアタッチメントは材料品である長
尺なチップペーパのウェブWを図示しないロールから引
き出し、繰り出しローラ4により連続的に繰り出す。ま
た、ウェブWはその供給経路をなす多数のガイドローラ
(図示していない)に架け回され、その先頭から巻き付
けセクション2に向けて案内される。
糊塗布ローラ6に転接し、この面に糊を塗布される。次
いで、ウェブWは刃付きドラム8とともに回転するコー
クナイフ10により先頭から所定の長さ分が切断され、
個々のチップペーパ片C毎に切り離される。切り離され
たチップペーパ片Cは、図示しないコークドラムにより
巻き付けセクション2に供給される。
巻上機から受け取った倍長シガレットを二分し、その間
にシガレット2本分のフィルタチップを含むフィルタプ
ラグを直列に連ねた状態のフィルタプラグ等Fを受け取
り、これらフィルタプラグ等Fを互いに接続する。具体
的には、巻き付けセクション2に供給されたチップペー
パ片Cは、その巻き始めの端部からフィルタプラグ等F
の外面に貼り付き、この状態でローリングドラム12に
受け渡される。ローリングドラム12では、フィルタプ
ラグ等Fを一体的に転動させながらチップペーパ片Cを
その転動に追従させ、フィルタプラグ及びその両側のシ
ガレットの基端部を包み込むようにしてチップペーパ片
Cを巻き付ける。巻き付けられたチップペーパCはロー
リングドラム12上にて加熱され、その糊を乾燥させら
れる。このようなフィルタプラグ等Fの接続により、フ
ィルタ付シガレットのダブル巻WFが得られる。
ィルタ部分の中央から二分されてシングル巻となり、そ
の一方が図示しないターニングドラム上にて反転され、
全ての向きを揃えた状態で一列にインスペクションドラ
ム14に送られる。インスペクションドラム14では、
フィルタ付シガレットFC内に検査空圧を入力して通気
検査を行い、穴巻等の不良品の検出とともに通気特性の
検査を行う。
検査空圧の出力は、図示しない圧力センサから検査信号
として出力される。この検査信号は所定のVf測定器1
5に入力され、ここで製品毎のVf値が演算される。図
2はフィルタ付シガレットの通気特性を示しており、巻
の先端開口から吸口端部までの間の全通気量のうち、巻
先端開口からの流入量をIt、巻紙を通じて巻内部に導
入される流入量をIp及びチップペーパ片Cの穿孔Pを
通じてフィルタ内に導入される流入量をIfとすると、
フィルタからの空気流入割合であるVf値は、 Vf=If/(It+Ip+If) で表される。なお、検査空圧からVf値を演算する手法
は公知であるため、ここではその説明を省略する。
いて実行される過程であるが、本発明ではこれらに加え
て、ウェブWの乾燥処理を行っている。具体的には、通
気特性可変装置はウェブWの繰り出し経路の途中に配置
された乾燥ユニット16を備えており、この乾燥ユニッ
ト16によりウェブWを繰り出しの過程で乾燥処理す
る。
乾燥ユニット16を配置した場合の具体的な態様を示し
おり、図1の場合と同様、乾燥ユニット16はウェブW
の繰り出し方向でみて繰り出しローラ4の手前の位置に
配置されている。乾燥ユニット16は、ウェブWの一方
の面に接触するヒータブロック18を有しており、この
ヒータブロック18は、ウェブWの長手方向に一定の長
さを有し且つウェブWの幅全域に接する加熱面を有して
いる。ヒータブロック18はその加熱面を除いて断熱ハ
ウジング20に覆われており、この状態で、ヒータブロ
ック18は断熱ハウジング20のアッパカバー22に対
してボルト締めにより固定されている。
ング20と一体にして支持プレート24に取り付けられ
ている。支持プレート24は断熱ハウジング20の上方
をウェブWの供給経路に沿って延び、その一端部にて断
熱ハウジング20をボルト締めにより固定している。一
方、支持プレート24の基端は断熱ハウジング20から
供給経路の下流側に張り出して延び、この基端部にて後
述する駆動ロッド26に対し固定されている。
の機体パネル28からその前面に向けて突出しており、
その基端部がフィルタアタッチメントの機体に支持され
ている。より詳しくは、機体パネル28には、その前面
に連なるベースプレート30が取り付けられており、こ
のベースプレート30には駆動ロッド26の基端部を挿
通するための開口(図示されていない)が形成されてい
る。駆動ロッド26の基端部はこの開口を通じてベース
プレート30より機体内部に位置しており、その外周は
ハウジング32に覆われている。ハウジング32もまた
ベースプレート30の開口を通じて挿通されており、こ
のハウジング32はベースプレート30に対してボルト
締めにより固定されている。
して取り付けられたシャフト34を有しており、このシ
ャフト34は、その軸線方向に間隔を存して配置された
一対の軸受(図示しない)を介してハウジング32に回
転自在に支持されている。それ故、駆動ロッド26はシ
ャフト34の支持のみにより、ベースプレート30に対
して一定の水平姿勢を保持することができる。
36の基端が固着して取り付けられており、このアーム
36は駆動ロッド26から供給経路の下流側に向けて斜
め下方に延びている。アーム36の先端にはガイドロー
ラ38が回転自在に保持されており、このガイドローラ
38は、ヒータブロック18と繰り出しローラ4との間
にてウェブWの一方の面を案内している。
に駆動レバー40が取り付けられており、この駆動レバ
ー40は駆動ロッド26から下方に延びている。より詳
しくは、駆動レバー40はその基端部が鉤状に屈曲して
成形されており、その屈曲部位を駆動ロッド26の長手
方向に沿ってその外面に宛うようにしてボルト締めされ
ている。また、駆動レバー40はウェブWの供給経路と
ベースプレート30との間を延び、供給経路よりも下方
の位置でストッパ41に当接している。ストッパ41は
ベースプレート30に固定され、この位置で、駆動レバ
ー40が供給経路の下流側に向けて変位するのを規制し
ている。駆動レバー40はまた、引張コイルばね42に
より供給経路の上流側方向への付勢力を受けている。こ
の引張コイルばね42は駆動レバー40とブラケット4
3との間に架け渡され、所定の張力を発生するべく自由
長から伸びた状態にある。なお、ブラケット43もま
た、その基端がベースプレート30に固定されている。
ッド26を中心として揺動することができ、この揺動に
伴い支持プレート24とともにヒータブロック18をウ
ェブWに対して変位させることができる。すなわち、乾
燥ユニット16は駆動レバー40を揺動させるためのエ
アシリンダ44を有しており、このエアシリンダ44は
ベースプレート30にブラケット46を介して取り付け
られている。より詳しくは、エアシリンダ44はその後
端がブラケット46にピン接合され、ブラケット46か
ら供給経路の上流に向けてほぼ水平に延びている。そし
て、エアシリンダ44のピストンロッド48は、上述し
た駆動レバー40の下端にピン接合されている。
続されており、例えばソレノイドバルブを用いた空圧の
給排によりピストンロッド48を伸縮させることができ
る。図中に実線で示した作動状態では、エアシリンダ4
4はピストンロッド48を収縮させており、この状態
で、ヒータブロック18はその加熱面をウェブWの一方
の面に接触させている。
ロッド48を伸長させると(二点鎖線)、駆動レバー4
0が供給経路の下流側に向けて押しだされる。この押し
出しにより駆動レバー40が駆動ロッド26を中心とし
て旋回(例えば10゜)すると、これと連動して支持プ
レート24が上方へ旋回するので、図中に二点差線で示
されるようにヒータブロック18はウェブWから上方へ
離れる。このとき、駆動レバー40の旋回に連動してア
ーム38もまた下方へ旋回するから、そのガイドローラ
38が下方へ変位した分、ウェブWもまた下方へ押し下
げられる。従って、エアシリンダ44はピストンロッド
48の伸縮により、ヒータブロック18とウェブWとを
互いに接離させることができる。
ーラ50に接続されており、この乾燥コントローラ50
は乾燥ユニット16に対して乾燥制御信号を出力してヒ
ータブロック18の加熱量を制御する機能を有してい
る。図4は、フィルタ付シガレットの製造を通じて蓄積
されたデータを元に、その製造に使用したウェブW中の
水分と製品のVf値との関係を表したものである。図4
の関係は、製品のVf値が材料品であるウェブW中の水
分の影響を受けて高低変動する特性を示しており、具体
的にはウェブW中の水分が高い領域ではVf値が低下
し、水分が低い領域ではVf値は増大する。
ラム12にてチップペーパ片Cを巻き付けてその糊を乾
燥させるとき、ウェブW中の元水分条件に依存してチッ
プペーパ片Cの収縮率に違いが生じるため、このときの
縮み量の大小差に起因してフィルタチップ外周とチップ
ペーパ片Cとの間の空隙(チップ円周差)に大小差を生
じることに基づいている。より詳しくは、ウェブWの元
水分が高い場合、糊の乾燥時にチップペーパ片Cの縮み
量が大となり、上述したチップ円周差を縮小してVf値
を低下させる。これに対し、ウェブWの元水分が低い場
合はチップペーパ片Cの縮み量が小さく、元水分が高い
場合と比較して、チップ円周差を増大してVf値を高く
させる。すなわち、チップ円周差の縮小はチップペーパ
片Cの穿孔での通気抵抗を増大し、一方、チップ円周差
の増大は穿孔での通気抵抗を減少するからである。
タブロック18の加熱量の制御では、図4の特性をその
制御用マップとして使用することができる。乾燥コント
ローラ50には、例えば製品について目標とするVf値
を入力することができ、この目標Vf値に対応するウェ
ブW中の水分を図4の特性に照会すれば、乾燥処理にお
いて目標とするべきウェブWの水分を求めることができ
る。ウェブWの目標水分が求まれば、その元水分条件か
ら必要な水分低下量、つまり、要求される乾燥処理の度
合が明らかとなるので、この水分低下量に応じてヒータ
ブロック18の加熱量を決定すればよい。
の保管時に測定した水分のデータを用いてもよいし、実
機上にて検出した水分のデータを用いてもよい。例え
ば、乾燥ユニット16は供給経路上にてヒータブロック
18よりも手前及び先方の位置にそれぞれ配置された水
分計52,54を有しており、これら水分計52,54
により乾燥処理の前後でウェブWの水分を検出してい
る。検出した水分は乾燥信号として乾燥コントローラ5
0に入力され、このうち水分計52からの信号はウェブ
Wの元水分条件として利用される。また、これら乾燥信
号は例えば、後述するウェブWの乾燥処理において目標
水分に対するフィードフォワード信号及びフィードバッ
ク信号としてそれぞれ利用することかできる。
Vf測定器15から出力されたVf値の測定信号が入力
されるようになっており、乾燥コントローラ50では、
取り込んだVf値の測定信号に基づいて、ヒータブロッ
ク18からウェブWに加えるべき加熱量を増減補正す
る。
特性可変装置を説明する。本発明の通気特性可変装置を
適用したシガレット製造機により、例えば毎分4,000本
のフィルタ付シガレットを製造する。シガレット製造機
の運転に際して、上述した乾燥コントローラ50に対し
て所望の目標Vf値を設定する。この目標値は例えば、
製造するべきフィルタ付シガレットの銘柄により、所定
の規格値Vfsとする。
Wに予め微細な穿孔の列が長手方向に形成されているも
のを使用し、これによりチップペーパ片Cが巻き付けら
れたときは、フィルタプラグの外周にリング状の穿孔列
が現れる。ただし、本実施例では予め穿孔が形成されて
いないウェブWを使用することも可能である。この場
合、例えばインスペクションドラム14の手前にレーザ
穿孔装置等を設置しておき、この穿孔装置を用いて巻き
付け後のチップペーパ片Cの所望の位置に穿孔を形成し
たり、或いはウェブWの繰り出しの過程で穿孔を形成す
ることもできる。
50は設定された規格値Vfsに対応するウェブWの水
分データを照会し、乾燥処理における目標水分Aqsを
設定する。このとき、上述したように乾燥コントローラ
50には材料に使用するウェブWの元水分のデータが与
えられており、乾燥コントローラ50はその元水分を目
標水分Aqsまで低下させるのに必要な加熱量を求め、
ヒータブロック18の加熱量を制御する。なお、ウェブ
Wの乾燥処理後の目標水分Aqsは通常、その保管状態
における元水分の分布領域よりも低い領域に設定され
る。
基づいてヒータブロック18の加熱温度を調節する。加
熱温度は例えば、ウェブWとヒータブロック18の接触
面積やウェブWの走行速度等の条件により異なるが、実
機では例えば約200℃〜300℃の範囲内に設定され
る。以上の条件(規格値Vfs,目標水分Aqs,必要
加熱量,ヒータ加熱温度等)を設定してシガレット製造
機の運転を行えば、その通気検査において測定されるV
f値の平均は、予め設定した規格値Vfsにほぼ一致す
るようになる。
値は、ウェブWの元水分の変動等の外乱により規格値V
fsからずれる場合がある。例えば、測定したVf値の
平均が規格値Vfsからみてあまりに高くなっている場
合(例えば測定値Vfh)、ウェブWの乾燥処理の度合
が過大となっているため、ウェブWの水分が目標水分A
qsよりも低下している(例えば水分Aql)ものと考
えられる。この場合、乾燥コントローラ50はヒータブ
ロック18からの加熱量を低下させることで、ウェブW
の乾燥処理の度合を減少補正する。
値Vfsからみて低くなっている場合(例えば測定値V
fl)は、ウェブWの乾燥処理の度合が低すぎるため、
ウェブWの水分が目標水分Aqsまで充分に低下してい
ない(例えば水分Aqh)ものと考えられる。この場
合、乾燥コントローラ50はヒータブロック18からの
加熱量を増大させることで、ウェブWの乾燥処理の度合
を増加補正する。
燥処理度合の増減補正もまた、図4の特性を利用して行
うことができる。具体的には、図4でみて規格値Vfs
とこれより高い測定値Vfhとの間の偏差Ve1を補償
するためには、その乾燥処理においてウェブWの目標水
分Aqsを下回る水分低下量Ae1を抑える必要がある
と考えられる。この場合、乾燥コントローラ50は乾燥
ユニット18において水分低下量Ae1に対応する分の
加熱量を差し引くべく、ヒータブロック18の加熱温度
を低下させる。
い偏差Ve2を補償するためには、目標水分Aqsに不
足する水分低下量Ae2を埋め合わせる必要があると考
えられる。この場合、乾燥コントローラ50は水分低下
量Ae2に対応する分の加熱量を付加するべく、ヒータ
ブロック18の加熱温度を上昇させる。上述のように、
目標とする規格値Vfsに基づいて、乾燥コントローラ
50によりウェブWの乾燥処理の度合を設定していれ
ば、その後の過程を通じて得られる製品のVf値を平均
して規格値Vfsに一致させることができる。
sからみて乖離したような状況にあっても、乾燥コント
ローラ50により乾燥処理の度合を増減補正すること
で、実際のVf値と規格値Vfsとの間のずれを速やか
に解消することができる。本発明は、上述した実施例に
制約されることなく種々に変形して実施することができ
る。上述の実施例では、製品の規格値Vfsを予め一定
としているが、その製造を通じて規格値Vfsの設定を
適宜に変更してもよい。この場合、乾燥コントローラ5
0は変更後の規格値Vfsに基づいてウェブWの乾燥処
理の度合を変更し、また、その増減補正を実行する。
Wの加熱処理度合の設定及び増減補正は、実施例のよう
にヒータ加熱温度の調節によるものでなく、例えばヒー
タブロック18とウェブWとの接触面積を可変したり、
これらを互いに接離させることにより行うこともでき
る。更に、ヒータブロック18を複数に分割し、ウェブ
Wを加熱するヒータブロックの数を増減して加熱量を調
節してもよいし、これらと温度調節とを組み合わせて行
ってもよい。
る手段としてヒータブロック18を挙げているが、その
具体的態様は赤外線放射器や高周波乾燥機等のその他の
均等手段にて置き換えが可能である。上述したフィルタ
アタッチメントの態様では製品の通気検査をシングル巻
の状態で行っているが、より高速運転に適した態様の場
合、その通気検査をダブル巻の状態で行うものであって
もよい。また、図3に示される乾燥ユニット16の具体
的な構成は適宜に変更可能であることはいうまでもな
い。
性可変装置(請求項1)によれば、シガレット製造機の
運転中にあっても、その実機上において製品のVf値を
所望にコントロール可能となり、シガレット製品の品質
管理に大きく寄与するとともにシガレット製造機の運転
効率を大幅に向上する。
目標Vf値からのずれを速やかに解消することにより
(請求項2)、所望の通気特性を有した製品を連続且つ
大量に供給することが容易となる。更に、ウェブの乾燥
処理のため、その供給経路にヒータブロックを配置する
構成は(請求項3)既存のフィルタアタッチメントへの
適用を容易とし、簡易な改作のみにて本発明の実施を可
能にする。
トの製造過程及び通気特性可変装置の構成を概略的に示
した図である。
めの断面図である。
ある。
関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 フィルタの外周を包み込むチップペーパ
片に穿孔を有し、この穿孔を通じてフィルタ内に空気を
導入可能なフィルタ付シガレットを製造するためのシガ
レット製造機において、 長尺なチップペーパのウェブを所定の供給経路を通じて
繰り出しながらその一方の面に糊を塗布し、このウェブ
を所定長さ毎に切断してチップペーパ片を供給する供給
手段と、 たばこ巻上機から連続して供給されるシガレットの一端
にフィルタを連ねた状態で、これらシガレット及びフィ
ルタに前記チップペーパ片を巻き付けてシガレットにフ
ィルタを装着する巻き付けセクションと、 前記供給経路の途中で前記ウェブを乾燥処理し、その処
理の度合に応じて前記ウェブの水分を低下させる乾燥手
段と、 フィルタ付シガレットの製造にあたり設定された前記空
気流入割合の目標値に基づいて、前記チップペーパ片と
なるべきウェブ中の水分と製造したフィルタ付シガレッ
トにおける前記空気流入割合との関係から前記乾燥手段
による乾燥処理の度合を設定する制御手段とを具備した
ことを特徴とするフィルタ付シガレットの通気特性可変
装置。 - 【請求項2】 前記巻き付けセクションから送出される
フィルタ付シガレットの通気検査に伴い、その全通気量
に占めるフィルタからの空気流入量の割合を測定して測
定信号を出力する測定手段を更に備え、 前記制御手段は、前記測定手段から受け取った測定信号
と前記目標値との間の偏差に基づいて前記設定した乾燥
処理の度合を増減補正することを特徴とする請求項1に
記載のフィルタ付シガレットの通気特性可変装置。 - 【請求項3】 前記乾燥手段は前記供給経路の途中に配
置されて前記ウェブを加熱するヒータを含み、前記制御
手段は前記ヒータからの加熱量を可変して乾燥処理の度
合を調節することを特徴とする請求項1又は2に記載の
フィルタ付シガレットの通気特性可変装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000091298A JP2001275642A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | フィルタ付シガレットの通気特性可変装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000091298A JP2001275642A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | フィルタ付シガレットの通気特性可変装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001275642A true JP2001275642A (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=18606771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000091298A Ceased JP2001275642A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | フィルタ付シガレットの通気特性可変装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001275642A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005115181A1 (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Japan Tobacco Inc. | シガレット製造装置 |
JPWO2006054403A1 (ja) * | 2004-11-19 | 2008-05-29 | 日本たばこ産業株式会社 | シガレット製造装置 |
-
2000
- 2000-03-29 JP JP2000091298A patent/JP2001275642A/ja not_active Ceased
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005115181A1 (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Japan Tobacco Inc. | シガレット製造装置 |
JPWO2006054403A1 (ja) * | 2004-11-19 | 2008-05-29 | 日本たばこ産業株式会社 | シガレット製造装置 |
JP4530369B2 (ja) * | 2004-11-19 | 2010-08-25 | 日本たばこ産業株式会社 | シガレット製造装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5259401A (en) | Method of and apparatus for perforating cigarette paper and the like | |
US7665468B2 (en) | Cigarette making machine and method | |
US6964218B2 (en) | Method of and apparatus for dividing a web of wrapping material | |
EP2540910B1 (en) | Production method and production device for coated paper | |
US4403619A (en) | Method and apparatus for influencing the permeability of wrappers of filter cigarettes or the like | |
US9215893B2 (en) | Machine and method of manufacturing low ignition propensity paper by maintaining shrinkage rate of dried web within allowable range | |
US3971695A (en) | Method and apparatus for the production of filter plugs | |
JPS6112672B2 (ja) | ||
GB2265298A (en) | Method of and machine for making filters for rod-shaped smokers' products | |
US4259769A (en) | Method and apparatus for banding tows of filamentary material | |
US4306573A (en) | Method and apparatus for producing rod-like tobacco fillers | |
US4283998A (en) | Method and machine for making a filter rod | |
US7690384B2 (en) | Cigarette making apparatus | |
JP4156237B2 (ja) | フィルタシガレットの通気特性安定化装置 | |
JP2001275642A (ja) | フィルタ付シガレットの通気特性可変装置 | |
JPS62257376A (ja) | 喫煙可能な材料棒に関する少なくとも2つの物理的特性であつて、最終製品の性質を決定する特性を制御するための方法及び装置 | |
US5226432A (en) | Method of and apparatus for draping rod-like fillers into webs of wrapping material | |
JP2004525649A (ja) | 選択されたアテニュエーターバンド付きシガレットペーパー | |
US20030154992A1 (en) | Method of and apparatus for measuring the diameters of rod-shaped articles | |
GB2120923A (en) | Apparatus for perforating and testing the permeability of running webs cigarette paper or the like | |
JPS623780A (ja) | シガレツト等のさん孔形成の制御法および装置 | |
JPS63304972A (ja) | たばこ加工産業における棒状の物品を製造するための連続体形成方法および装置 | |
WO2012131902A1 (ja) | シガレット巻紙の製造方法、その製造機及びシガレット巻紙 | |
US11918029B2 (en) | Apparatus for crimping a band of material |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040319 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050928 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051124 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060419 |
|
A045 | Written measure of dismissal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045 Effective date: 20060927 |