JP2011529344A - アルツハイマー病の刺激誘発ゲノムプロフィールマーカー - Google Patents

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Abstract

本願発明は、PKCで誘発された遺伝子発現プロフィールを用いたアルツハイマー病(AD)の診断方法に関する。PKC活性化因子は、コントロール細胞と比較したとき、AD細胞において異なるゲノムのプロフィールを誘発し、これは、AD及び個体のADが発達するリスクについて診断するために用いられることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、PKCで誘発された遺伝子発現プロフィールを用いたアルツハイマー病の診断方法に関する。
アルツハイマー病(AD)は、記憶及び認知機能の進行性の減退によって特徴付けられる神経変性疾患である。ADと付随した痴呆は、アルツハイマー病を用いてアルツハイマー型老年性痴呆(SDAT)と呼ばれる。ADは、記憶、認知、推理力、判断力、及び徐々に深在性の精神の衰退及び究極的には死をもたらす情動安定性の、進行性の損失によって特徴付けられる。ADの有り得るメカニズムについては多くの仮説があるが、一つの中心的な理論は、毒性ベータ-アミロイド(Aβ)ペプチドの過剰な形成及び蓄積が、直接的又は間接的のいずれかで、種々の細胞性の現象に影響し、神経細胞のダメージと細胞死を引き起こすというものである(Selkoe、Neuron. 1991; 6(4):487-98 1991; Selkoe, J Clin Invest. 2002; 110(10):1375-81)。
ADは、臨床的な徴候の発症と死の間に約8〜15年の平均期間を有する進行性の疾患である。ADは米国において、7つの最も一般的な医学的死因を代表すると考えられており、約500万人に影響している。罹患率は、2030年までに770万人に達すると見込まれている。65歳以上の約8人に1人、該人口の13%がADを有する(Alzheimer's Association 2008 Alzheimer's Disease Facts and Figures)。ADは、現在、世界中で約1500万人に影響しており(全ての人種と民族を含む)、人口中の高齢者人口が相対的に増加するために、次の二、三十年の間にその罹患率は増大する可能性がある。ADは、現在では難病である。
現在まで、診断方法が不十分であるために、ADの予防的な処置の機会は限られていた。現在では、ADの決定的な診断には、死後の患者の脳組織か、或いはまれに侵入型の神経外科的な方法の間に採取された脳組織の小さい生検サンプル中で、病変を観察する必要がある。それにもかかわらず、医師は、徴候と生検で観察された病変の間の既知の相関関係に頼って、一連の徴候に基づいて他の形態の痴呆からADを区別することを日常的に試みている。ADを診断するために現在用いられている試験は、簡易式精神現在症検査(Mini-Mental State Examination(MMSE))、簡易式認知検査、及び日常生活状態のAD協同性学習活動(AD Cooperative Study-Activities of Daily Living Scale (ADCS-ADL))のような定性的な質問事項の組み合わせ;肉体的な及び神経学的な評価;及び構造的(MRI、CT)及び機能的な脳画像(PET;FDG−PET)を含む。これらの試験は、典型的には、ADの決定的な診断を提供するというよりはむしろ他の疾病又は状態を除外するために行われる。
生きている対象中のAβ、タウ、及び神経スレッドプロテイン/AD7Cのような、ADのための病原性バイオマーカーを検出する幾つかの方法がある。例えば、生きている対象中のAβの検出は、直接的(画像)又は間接的(生化学的)検出を含む。Aβのインビボ画像は、放射性ヨウ素標識フラボン誘導体を画像処理剤として用いて(Ono et al., J Med Chem. 2005; 48(23):7253-60)、40-残基放射性ヨウ素標識Aペプチドに接合したプトレスセイン(putrescein)(125I-PUT-A 1-40を産する)のようなアミロイド結合染料と共に用いて、達成することができる。この薬剤は、血液脳関門を通過し、Aβプラークに結合することが示されている(Wengenack et al., Nature Biotechnology. 2000; 18(8): 868-72)。Aβの画像は、スチルベン[11C]SB-13及びベンゾチアゾール[11C]6-OH-BTA-1([11C]PIBとしても知られている)を用いることによっても示される(Nicholaas et al., Am J Geriatr Psychiatry. 2004; 12:584-595)。
末梢血液中のAβの定量化もまた、直線的イオン捕捉(linear ion trap)でのタンデム型質量分析と連結された高速液体クロマトグラフィーを用いて実証されている(Du et al., J Biomol Tech. 2005; 16(4):356-63)。アルツハイマー患者の脳脊髄液における単一Aβプロテイン凝集の、蛍光相関分光法による検出も開示されている(Pitschke et al., Nature Medicine. 1998; 4: 832-834)。米国特許第5,593,846は、可溶性のAβを検出する方法を開示している。抗体を用いた、Aβペプチド及び高度な糖化最終産物(RAGE)のためのレセプターの間接的な検出が開示されている。最後に、色素生産性基質を用いた、脳脊髄液中のBACE-1活性の増大の生化学的検出も、ADの診断上の又は予後の指標として想定されている(Verheijen et al., Clin Chem. 2006; 52:1168-1174)。他の方法は、脳脊髄液中のタウ、及び神経スレッドプロテイン/AD7Cの検出を含む。
ADの治療と診断を改善する試みにおいて、死後脳組織において発現した遺伝子を正常脳組織で発現したものと、マイクロアレイレーザー捕獲顕微解剖を含む種々の技術を用いて比較するために、多数の遺伝子発現プロフィールが生じられている(Loring et al., DNA and Cell Biology. 2001; 20(11): 683-95;Mufson et al., Neurochem. Res. 2003; 27(10): 1035-48; Dunckley et al., Neurobiol Aging. 2005 Oct 1; Brooks et al., Brain Res. 2007; 1127(1):127-35; Liang et al., Physiological Genomics. 2008; 33:240-256; Liang et al., Proc Natl AcAD Sci U S A. 2008 Mar 10)。家族性の(遺伝した)ADに付随する遺伝子発現プロフィールを同定するため又は差次的に発現した遺伝子において潜在的な治療の効果を評価するための試みにおいて、リンパ球又は線維芽細胞のような末梢組織を用いた幾つかの遺伝子発現プロフィールも生じられている(Nagasaka et al., Proc. Natl. AcAD. Sci. USA. 2005; 102(41): 14854-14859)。
現在のADのための診断上の測定は、MRIに示されるような側頭葉の萎縮(衰退);脳脊髄液中の異常なAβプロテイン濃度;脳のPETスキャンにおいてグルコース代謝の減少を示す特異的パターン;及び近い親族内と付随している遺伝子変異を含む、初期の、進行性の及び著しい偶発性の記憶損失に加えて一以上の異常なADに特有であるバイオマーカー(生物学的指標)の臨床的な核心の同定を含む。
物理的及び精神的検査と同様に、上述の方法は、同じ遺伝子パターンが他の疾病又は状態で見られるために、アルツハイマーの診断のために総合的には信頼をおけず、正確ではない。その結果、多数の試験と専門家が関与するために、及び、初期段階のアルツハイマーの診断をすることができないために、AD診断のコストは莫大であり、増大するコストと長期間の治療により、患者及びそれらの家族が将来を適切に計画するのが妨げられる。加えて、誤診又は決定的な診断のない割合は50〜75%の範囲であると推定される。
安価で侵襲的であり、より正確であり、迅速な措置のために初期段階で用いることができる、ADのより決定的な診断を達成できる簡便な方法がなお望まれている。重要なことに、神経変性過程及び実質的な細胞損失が、ADの認知徴候の出現のかなり前に始まるようであるために、初期AD及びADにかかり易い体質さえも含むADのより正確な診断が可能である効果的な診断試験は貴重である。
図1は、本発明の方法に従って、PKCで活性化したAD細胞中のある遺伝子の、PKCで活性化したコントロール細胞と比較して減少した発現を示す。 図2は、本発明の方法に従って、PKCで活性化したAD細胞中のある遺伝子の、PKCで活性化したコントロール細胞と比較して増加した発現を示す。
本願は、2008年7月28日付けで出願された米国仮出願番号第61/084,154の優先権を主張し、その開示の全ては参照によって本明細書に援用される。
本発明は、アルツハイマー病(AD)の診断方法を提供する。それらの方法は、プロテインキナーゼC(PKC)の活性化後の遺伝子発現における変化を検出することに基づいている。プロテインキナーゼC(PKC)は、プロテインキナーゼの最も大きい遺伝子ファミリーの一つである(Liu and Heckman、Cell Signal. 1998; 10:529-542)。PKC、PKCβ1、PKCβ2、PKCδ、PKCε、及びPKCγを含む幾つかのPKCアイソザイムが脳内で発現される。PKCは、主としてサイトゾルプロテインであるが、刺激によって膜に転位置する。PKCは、アルツハイマー病に関連する多数の生化学的プロセスに関与していることが示されている。PKCアイソフォームの欠乏が、AD脳組織及びAD患者からの線維芽細胞において見出されている。PKCはまた、TNF-アルファ変換酵素(TACE)を活性化し、これは、膜に結合したアミロイド前駆体プロテイン(APP)のその非病原性可溶性形態へのタンパク分解性の転換に関与する酵素であり、可溶性APP−アルファ又はsAPPアルファとして知られている (Alkon et al., Trends in Pharmacological Sciences. 2007; 28(2): 51-60; Hurtado et al.、Neuropharmacology. 2001; 40(8): 1094-1102)。それらのsAPPα-産生酵素は、総称してアルファ-セクレターゼと呼ばれる。PKCによるTACEの活性化は、病原性Aβの細胞レベルをも減少させ、これは、ベータ-セクレターゼ酵素(BACE)によるAPPの切断によって産生される。これは、TACE切断サイトがAPPのAβドメイン内にあるという事実のためである可能性がある。PKCεの過剰発現は、エンドセリン転換酵素(これはAβを分解する)の活性を選択的に増加させることが示されている(Choi et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 2006; 103(21): 8215-8220)。さらに、PKC活性化因子の一つであるブリオスタチン-1が、可溶性Aβのレベルを減少させ、また、最近の記憶を増強させることが研究により実証されている(Etcheberrigaray et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 2004; 101(30):11141-6; U.S. Patent 6,825,229)。
加えて、他の研究は、転位置されたPKCが、NMDAレセプター、並びに、シナプス後密度で位置される他のプロテインを含む、グルタミン酸レセプターをリン酸化することができることを証明している(Suzuki et al., Brain Res. 1993; 619:69-75)。PKCは、NMDAレセプターにある程度の影響を有している(MacDonald et al.、Curr Drug Targets. 2001; 2:299-312)。特に、PKCは、NMDAレセプターの表面発現を増強する(Xiong et al., Mol Pharmacol. 1998; 54:1055-1063; Lan et al., Nat Neurosci. 2001; 4:382-390)。NMDAレセプターを介したカルシウムフラックスは、シナプスの適応性、学習及び記憶の細胞メカニズムにおいて重大な役割を果たすと考えられる。ADを治療するために認可されている薬剤の一つであるメマンチン(memantine)は、NMDAレセプターに結合し、ADにおいて神経細胞の興奮毒性の基礎を形成するカルシウムイオンの長期の流入を阻害する。
種々のPKCアイソザイムがADに関与しているため、末梢組織中でPKCが誘発する遺伝子発現と機能におけるアルツハイマー病に特異的な相違の検出は、アルツハイマー病の初期診断のために高度に実用的で効率的な試験の基礎を提供し、また、治療薬の開発のためのターゲットを同定するための基礎を提供する。
[定義]
プロテインキナーゼCは、PKC遺伝子によってコードされたPKCの何れかのアイソフォームを指す。PKC遺伝子ファミリーは、現在、以下の4つのサブグループに分けられる11遺伝子から成っている。1)在来型PKCα(アルファ)、β1、β2(ベータ)(β1及びβ2は同じ遺伝子の他のスプライス形態である)及びγ(ガンマ)、2)新型PKCδ(デルタ)、ε(イプシロン)、η(イータ)及びθ(シータ)、3)非典型PKCξ(ゼータ)、λ(ラムダ)、η(イータ)及びι(イオタ)及び4)PKCμ(ミュー)。α、β1、β2、及びγアイソフォームは、カルシウムイオン依存性であり、リン脂質及びジアシルグリセロール依存性であり、PKCの在来型アイソフォームを代表する。他方では、他のアイソフォームはリン脂質及びジアシルグリセロールによって活性化されるが、カルシウム依存性ではない。全てのアイソフォームは、5つの可変(V1−V5)領域を包含しており、α、β1、β2、及びγアイソフォームは高度に保存された4つの(C1−C4)構造的ドメインを含んでいる。PKCα、β1、β2、及びγを除く全てのアイソフォームは、C2ドメインを欠落しており、λ、ηアイソフォームはまた、ジアシルグリセロールが結合するC1における二つのシステイン-リッチジンクフィンガードメインの9つを欠落している。C1ドメインはまた、全てのアイソフォームの間で高度に保存された偽基質配列を含み、これは、酵素の不活性型高次構造を生じる基質結合サイトをブロックすることによって自己調節的機能を果たす(House et al., Science. 1997; 238:1726-1728)。
用語「アルツハイマー病」又は「AD」は、Aβ及び/又は神経原線維変化が中枢神経系の細胞において最終的に蓄積する任意の状態を指し、該蓄積は、CAAのような他の疾病又は状態に起因し得ないものである。ADは、家族性発現における遺伝性であるか、又は弧発性であり得る。ここで用いるように、ADは、家族性、弧発性、並びに、表現型の発現に基づくそれらの中間及びサブグループを含む。加えて、該用語は、ダウン症候群を有する対象におけるAβの発生を含む。
用語「弧発性AD」は、通常約65歳以降の、生涯の後期に発達し、ADの家族歴、又は、ADの危険因子であると同定された遺伝子における変異と付随しないADを指す。
若年発症という用語は、約65歳以下の人で発症したADを指す。若年発症は家族性ADを含むがこれに限定されない。
家族性ADは、プレセニリン−1遺伝子(PSEN−1)、プレセニリン−2遺伝子(PSEN−2);アミロイドベータ前駆体プロテイン(APP)をコードする遺伝子、及び/又はアポリポタンパク質E(APOE)をコードする遺伝子における遺伝した突然変異と付随するADを指す。
初期段階ADは、記憶損失又は混乱のような認知減退の中程度の徴候と付随するADの段階を指す。記憶損失又は他の認知欠乏は注目すべきではあるが、しかし人はそれを補償することができ、独立的に機能し続けることができる。この段階は、機能的評価ステージング(Functional Assessment Staging)(FAST)スケールの段階4と相関し、「the Diagnostic and Statistical Manual of Mental disorders」(第4版(DSM-IV-TR)(米国精神医学協会出版))、NINCDS−ADRDA、又はMMSEで定義された判定基準に従う軽度ADと相関する。
軽度認知障害(MCI)は、正常な加齢の認知変化とADの間の移行段階を指す。MCIの対象は、彼らの年齢と教育から予期されるのを超えた認知障害を有するが、彼らの日常の活動を著しく妨げない。MCIの人は、記憶、言語、又は他の精神的機能の機能障害を有しうる。MCIの対象が全てADを発生するわけではない。ここで用いられるように、MCIの人は、ADが発展する危険にさらされていると考えられる。
ADについての他の危険要因は、進行する加齢、PSEN−1、PSEN−2、APP及びAPOEにおける突然変異である。
ここで用いるように、用語「対象」は、動物を意味する。一つの態様において、対象はヒトである。
ここで用いられる用語「正常な対象」はADに関する。即ち、該対象は、ADを示しておらず、特定の疾病を有すると診断されておらず、疾病を発達させる危険にさらされていない。
「末梢組織」は、神経外胚葉に由来しない組織を指し、特に、身体の嗅上皮、舌、皮膚(真皮及び/又は表皮を含む)、及び粘膜層を含む。
用語「差次的に発現した」又は「差次的発現」はここで用いられる場合、コントロールサンプルと試験サンプルの二つのサンプルにおける細胞構成要素の変動の測定を指す。細胞構成要素は、実験において、コントロールに対して上方制御されることができ、或いは、実験において、コントロールサンプルに対して下方制御されることができる。
ここで用いられるように、「発現レベルの検出」という表現は、発現レベルを定量化する方法、並びに、関心のある遺伝子が完全に発現しているか否かを決定する方法を含む。検出は、定性的又は定量的であってよい。一つの具体的な態様において、差次的発現が統計学的に有意である。
ここで用いられるように、「上方制御する」又は「上方制御」は、これらに限定されないが、上昇した転写、翻訳及び/又は転写物又はプロテイン産物の上昇した安定性を含む任意のメカニズムを介した、遺伝子又は遺伝子産物の量又は活性の、ベースライン又はコントロール状態に対する上昇の検出を意味する。試験細胞における上昇した発現は、コントロール細胞における対応する遺伝子がPKC活性化によって変化しないか又はPKC活性化に応答して下方制御されるかの何れかの状況を含む。
ここで用いられるように、「下方制御する」又は「下方制御」は、これらに限定されないが、減少した転写、翻訳及び/又は転写物又はプロテイン産物の減少した安定性を含む任意のメカニズムを介した、遺伝子又は遺伝子産物の量又は活性の、ベースライン又はコントロール状態に対する減少の検出を意味する。試験細胞における減少した発現は、コントロール細胞における対応する遺伝子がPKC活性化によって変化しないか又はPKC活性化に応答して上方制御されるかの何れかの状況を含む。
「遺伝子発現における変化」は、上方制御又は下方制御の検出を指す。
用語「マイクロアレイ」又は「核酸マイクロアレイ」は、複数の核酸の基体結合収集物、別々に検出可能である複数の結合した核酸のそれぞれへのハイブリダイゼーションを指す。基体は、固体又は多孔質、平面状又は非平面状、一元(unitary)又は分布(distributed)であってよい。マイクロアレイ又は核酸マイクロアレイは、いわゆるSchena (ed.)におけるDNAマイクロアレイ: A Practical Approach (Practical Approach Series)、Oxford University Press (1999);Nature Genet. 21(1)(suppl.):1-60 (1999);Schena (ed.)におけるマイクロアレイバイオチップ:Tools and Technology、Eaton Publishing Company/BioTechniques Books Division(2000)の全ての装置を含む。それらのマイクロアレイは、とりわけ、Brenner et al.、Proc. Natl. AcAD. Sci. USA 2000;97(4):1665-1670で開示されたような、一元の平面状基体上よりも複数のビーズ上に複数の核酸が配置されている、複数の核酸の基体結合収集物を含む。
用語「約」及び「およそ」は、一般に、与えられた測定の性質又は精度で測定された量についての容認される程度の誤差を意味する。典型的には、模範的な誤差範囲は、与えられた値又は値の範囲の20%以内であり、好ましくは10%以内であり、より好ましくは5%以内である。或いは、生物学的系では特に、用語「約」及び「およそ」は、与えられた値の絶対値の桁の範囲内の値を意味し、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内を意味する。本明細書において与えられた数量は、他に言及しない限り、近似であり、明確に言及されていない場合、用語「約」又は「およそ」が推測される。
[態様の説明]
一つの態様において、本発明は、ADの発達又はADを有することが疑われる対象からの細胞(「試験細胞」)における、PKC活性化因子での刺激に応答した遺伝子発現レベルにおいて、PKC活性化因子での刺激後の正常コントロール細胞(「コントロール細胞」)における同じ遺伝子の発現と比較した相違を検出することによってADを診断する方法を提供する。具体的な態様において、コントロール細胞は、年齢が一致するコントロール対象に由来し、試験細胞と同じPKC活性化因子で刺激される。
本発明の他の態様において、PKCで刺激された試験細胞における、PKCで刺激されたコントロール細胞と比較して増加した遺伝子発現(上方制御)は、ADの存在を示す。他の側面において、PKCで刺激された試験細胞における、PKCで刺激されたコントロール細胞と比較して減少した遺伝子発現(下方制御)は、ADの存在を示す。第3の側面において、刺激された試験細胞において、PKCで刺激されたコントロール細胞と比較して増加した遺伝子発現がないことは、ADの存在を示す。第4の側面において、刺激された試験細胞において、PKCで刺激されたコントロール細胞と比較して減少した遺伝子発現がないことは、ADの存在を示す。
他の具体的な態様において、本発明は、遺伝子発現における差次的変化を検出することにより初期ADを診断する方法を提供する。具体的な態様において、本発明の方法は、アルツハイマーの病態又は痴呆を、前頭側頭骨変性痴呆(例えば、ピック病、大脳皮質基底核神経節変性症、及び前頭側頭骨痴呆)、ハンティングトン病、クロイツフェルトヤコブ病、パーキンソン病、脳血管疾患、頭部外傷、及び物質乱用のような他の形態の痴呆と付随するものと区別するために用いることができる。
さらなる態様において、本発明は、同じ患者から別の機会に採取された二以上のサンプルに該方法を適用することにより、疾病の進行を評価する方法を提供する。この態様は、最初のサンプルが採取された後であって第二のサンプルが採取される前に投与された任意のAD処置の効果を評価するために用いられることもできる。評価できる代表的なAD処置は、Namenda(登録商標)(メマンチン)、Aricept(登録商標)(ドナパジル)及びRazadyne(登録商標)(ガランタミン)、Exelon(登録商標)(リバスチグミン)を含む。
本発明はさらに、ここで開示した方法に従って、遺伝子の差次的発現により試験薬剤の効果を評価することによって、ADの治療又は予防のための治療物質をスクリーニングする方法を提供する。
他の態様において、本発明は、本発明の診断方法を実行するためのキットを提供する。
表1は、コントロール細胞と比較して、AD細胞において下方制御されることが確認された遺伝子のGenBank受け入れ番号を提供する。表2は、コントロール細胞と比較して、AD細胞において上方制御されることが確認された遺伝子のGenBank受け入れ番号を提供する。表3は、特異的遺伝子及びそれらの関係、及び分子生物学的機能及び細胞機能を提供する。
具体的な態様において、本発明の診断方法は、以下の実施例1における表1又は表2に挙げられた少なくとも二つの遺伝子の、コントロールサンプル及び試験サンプルにおける差次的発現を検出することを含む。他の具体的な態様において、表1又は表2に挙げられた少なくとも5つの遺伝子の、コントロールサンプル及び試験サンプルにおける差次的発現を検出することを含む。さらなる具体的な態様において、本発明の診断方法は、表1又は表2に挙げられた少なくとも10の遺伝子の、コントロールサンプル及び試験サンプルにおける差次的発現を検出することを含む。さらなる特的な態様において、本発明の診断方法は、表1又は表2に挙げられた少なくとも15の遺伝子の、コントロールサンプル及び試験サンプルにおける差次的発現を検出することを含む。特異的遺伝子及びそれらの関係、分子生物学的機能及び細胞機能を表3に記載する。
[生物学的サンプル]
本発明は、ADが発達する危険にさらされていると疑われるか又はADを有することが疑われる対象の細胞を用いるアルツハイマー病の診断のための方法を提供する。該発明の方法において、対象から採取された細胞は、任意の生細胞を含む。一つの態様において、該細胞は末梢組織からのものであり、即ち、非神経組織からのものである。さらなる具体的態様において、該組織は皮膚、血液、粘膜、又は脳脊髄液である。
他の具体的な態様において、該細胞は、線維芽細胞、上皮(epithethial)細胞、内皮細胞、又はリンパ球を含む造血性細胞である。さらなる具体的な態様において、該細胞は皮膚上皮細胞、皮膚線維芽細胞、血液細胞又は頬側粘膜細胞である。該細胞は、新鮮細胞、培養細胞、又は分析前に凍結した細胞であってよい。具体的態様において、対象から皮膚線維芽細胞を得るためにパンチ皮膚生検を用いることができる。それらの線維芽細胞は、直接分析されるか又は細胞培養状態に挿入される。他の具体的態様において、該細胞は、同じタイプの細胞の同種の集合を得るために、レーザー捕獲顕微解剖を用いた切除片から単離される。
PKC活性化因子
本発明の方法は、PKCを活性化する能力を有する既知の任意の化合物を用いようとするものである。PKC活性化因子は、当該分野で知られており、ブラジキニン、ホルボール12-ミリステート 13-アセテート(PMA)、ホルボール12,13-ジブチレート(PDBu)、ホルボール12,13-ジデカノエート(PDD)のようなホルボールエステル、ボンベシン、コレシストキニン、トロンビン、プロスタグランジンF2α及びバソプレシンを含む。他のPKC活性化因子は、1,2-sn 立体配置において種々の脂肪酸が活性であるジアシルグリセロールを含む、天然及び非天然のジアシルグリセロール(DAG)を含む。具体的な態様において、DAGは不飽和脂肪酸を含む。一つの態様において、PKC活性化因子は大環状ラクトンであり、これに限定されないが、ブリオスタチン化合物分類及びネリスタチン化合物分類の中のものを含む。他の態様において、PKC活性化因子はベンゾラクタムである。さらなる態様において、PKC活性化因子はピロリジノンである。具体的な態様において、大環状ラクトンはブリオスタチンである。さらに具体的な態様において、ブリオスタチンはブリオスタチン-1、-2、-3、-4、-5、-6、-7、-8、-9、-10、-11、-12、-13、-14、-15、-16、-17、又は-18である。
本発明はまた、PKCの具体的なアイソフォームに選択的なPKC活性化因子と接触した細胞中の遺伝子発現の変化を検出することによるADの診断を考慮するものである。例えば、ベンゾラクタムはPKCα、β及びγを活性化する。ブリオスタチン−1はPKCαを選択的に活性化する。ブラジキニンはPKCα、−δ,及び−ζを活性化する。PKCε及びηは、ジエチレントリアミン/NO(DETA/NO)及びS−ニトロソ−N−アセチルペニシラミン(SNAP) ジエチレントリアミン/NO(DETA/NO)及びS−ニトロソ−N アセチルペニシラミン(SNAP)のような一酸化窒素ドナーの投与により活性化されることが示されている(Balafanova et al., J. Biol. Chem. 2002; 277(17): 15021-15027)。さらに近年では、多価不飽和脂肪酸誘導体がPKCεを選択的に活性化することが示されている。
本発明の方法に従って細胞を刺激するために用いられることができるPKC活性化因子の典型的な濃度は、約.01nMから100μMの範囲であり、好ましくは0.5nMから10μMの範囲であり、より好ましくは1nMから1μMの範囲であり、最も好ましくは10nMから500nMの範囲である。
[遺伝子発現プロファイリング]
遺伝子発現の変化を評価する方法は当該分野で周知である。本発明は、ノーザンブロット法、インサイチューハイブリダイゼーション、及び逆転写定量的ポリメラーゼ連鎖反応(RVQ-PCR)のような低処理量方法及びマイクロアレイ及び差次的遺伝子発現の検出のためのSAGEのような高処理量方法の両方を考慮している。好ましくは、検出は、マイクロアレイ技術のような高処理量設定における自動の、コンピュータ処理された機器を用いて行われる。そのような高処理量機器は、商業的に入手可能であり、該技術は当該分野で周知である。
一つの具体的な態様において、本発明の方法は、マイクロRNA、cDNA又はcRNAを含むmRNAのような遺伝子転写物の検出を提供する。該転写物は、遺伝子のコーディング領域及び非コーディング領域の両方からのものであってよい。転写物は、細胞内インサイチューで検出でき、又は、細胞から抽出された精製形態で検出できる。具体的な態様において、核酸は細胞から単離され、精製され、次いで、遺伝子発現アッセイにおいて用いられる。
他の態様において、本発明の方法は、遺伝子転写物から発現されたプロテイン産物、又はそれらの一部の検出を提供する。プロテインに基づくアッセイも当該分野では周知であり、ウェスタンブロット法及びELISAのような低処理量方法、及び高処理量のプロテインマイクロアレイを含む。
さらなる態様において、本発明の方法は、与えられたタンパク質のリン酸化のような、検出されたタンパク質産物の活性又は活性化状態の検出をさらに含む。
本発明の具体的な態様において、二つの異なる細胞からの遺伝子転写物(例えば、cDNA)が、マイクロアレイ上の既知の遺伝子転写物の結合サイトにハイブリダイズされる。その一つはPKC活性化因子で刺激された試験細胞であり、もう一つは、PKC活性化因子で刺激された、好ましくは同じPKC活性化因子で刺激された、好ましくは同じ細胞タイプのコントロール細胞である。二つの細胞タイプのそれぞれに由来する核酸は、それらを区別できるように別々に標識される。差次的に発現された転写物を評価するためにマイクロアレイを使用することは周知である。例えば、米国特許第6,973,388号を参照されたい。この技術は、典型的には、既知のcDNA転写物を含むマイクロアレイの準備又は購入、試験細胞からのRNAの抽出及び標識化、試験RNAのアレイへのハイブリダイズ、シグナルの検出及び可視化、結果に基づく統計学的分析の実行、及び、任意に、低処理量技術を用いたマイクロアレイの結果の確認を含む。
予め作製されたcDNAマイクロアレイは、例えば、Affymetrix(登録商標) (Santa Clara、CA)、Agilent Technologies(登録商標)(Santa Clara、CA)及びアルファGene(登録商標)(Woburn、MA)から商業的に入手可能である。それらは、全ゲノムアレイ及び既知の遺伝子の標的サブセットを含む。
他の具体的な態様において、遺伝子の差次的発現は、遺伝子発現連続的分析(SAGE)を用いて検出される。SAGEは、特異的mRNA転写物の微小部分(タグ)が発現されるカウント数を定量的に検出する。SAGEのアウトプットは、短い配列タグのリストとそれが観察されたカウント数である。マイクロアレイハイブリダイゼーションと遺伝子発現連続的分析(SAGE)技術の間の主な相違点は、後者は分析される配列を予め知っている必要がないということである;SAGEは、シーケンスに基づいた遺伝子発現プロファイリング技術である。
本発明の一つの態様において、試験細胞は、一以上の遺伝子の発現レベルにおける、コントロール細胞における同じ遺伝子又は遺伝子群の発現レベルと比較した、観察可能な相違を示す。具体的な態様において、差次的発現は定量的である。さらなる態様において、試験細胞で検出された遺伝子発現レベルは、コントロール細胞より約1倍、2倍、5倍、10倍及び100倍、上方制御又は下方制御されている。
[治療のためのスクリーニング方法]
さらなる側面において、本発明は、ここで開示された診断試験を用いてADの治療又は予防のための治療的物質をスクリーニングする方法に関する。この態様に従えば、ここで開示された遺伝子発現において観察された相違を逆転又は改善する(即ち、PKCで活性化されたコントロール細胞で見られるレベルに戻すか又は向かわせる)化合物は、ADの治療又は予防のために有用である可能性がある物質として同定及び選択される。
一つの態様において、該スクリーニング方法は、ADであると診断された対象からの細胞を、一定時間、試験化合物と接触させる工程、続いて、該細胞をPKC活性化因子である薬剤と接触させる工程、及び、該試験化合物が、本発明の方法によって同定された遺伝子の差次的発現を、正常な対象からのコントロール細胞で観察されたレベルの方へ変化させたかどうかを決定する工程を含む。
具体的な態様において、試験化合物と接触される細胞は、本発明の方法に従ってADと診断された対象に由来する。
[キット]
本発明はまた、本発明の診断方法を実行するために用いられる産物を含むキットに関する。このキットは、パンチ皮膚生検のような一以上の生検を行うために必要な、器具、バッファー及び貯蔵容器をも含んでよい。該キットは、高密度オリゴヌクレオチドアレイ、アレイと共に用いるための試薬、シグナル検出及びアレイ処理器具、遺伝子発現データベース及び分析及びデータベース管理ソフトウェアを含んでよい。該キットはまた、AD診断のために用いられる差次的発現遺伝子の同定に関する説明書を含んでよい。
上述したように、キットは、単一診断試験又はここで記載された試験の任意の組み合わせを含んでよい。ここで開示されたコントロールとAD細胞の間の全ての相違は、AD病診断のための臨床試験及び診断キットのための基礎を形成し、並びに、ここで開示されたADの治療又は予防のための化合物をスクリーニングする方法の基礎を形成する。
[組合せ診断方法]
本発明の診断方法は、他の任意の診断方法と組合せて用いられ得ることが考えられる。典型的な方法は、物理的及び神経学的評価;バイオマーカー検出;及び構造的(MRI、CT)及び機能的脳画像(PET;FDG−PET)を含む。
一つの例として、本発明の方法は、家族性ADに関与することが知られている遺伝子における突然変異の評価と組合せて用いられることができる。ADを診断するさらなる方法は、米国特許第6,080,582及び同第6,300,085(Alkon et al.)に開示されており、該方法は、AD患者の細胞中のカリウムイオンチャネルの欠如、AD患者の細胞中で欠如しているカリウムイオンチャネルに特異的なカリウムチャネルブロッカーに対する応答における、AD細胞及び非AD細胞の細胞内カルシウムイオン濃縮の相違、及び、イノシトール-1,4,5-三リン酸エステル(IP3)の活性化因子のような細胞内カルシウム放出の活性化因子に対する応答における、AD細胞及び非AD細胞の間の相違を検出する。さらなる診断方法が出願公開番号WO2007/047029(Alkon et al.)に開示されており、これは、PKC活性化因子による刺激後の細胞中の、特異的にリン酸化されたMAPキナーゼプロテイン(Erk1/Erk 2)の割合における変化を検出することにより、対象のADを診断することに向けられている。Zhao et al.、Neurobiol Dis. 2002 Oct;11(1):166-83を参照されたい。
実施例1:PKCで活性化されたAD細胞における差次的に発現された遺伝子の決定
この例では、本発明の方法に従ってAD細胞中で差次的に発現された遺伝子の同定について記載する。
材料及び方法
ブラジキニン(BK;分子量、1,060.2)をCalbiochem (San Diego、CA)から購入した。
皮膚線維芽細胞培養
ヒト皮膚線維芽細胞培養系を、それらの研究のために用いた。ADと診断された、保存された皮膚線維芽細胞と、コーリエル医学研究所から年齢が一致するコントロールとを、25mlの細胞培養フラスコ中、37℃、5% CO2 で、90〜100%の集合段階まで培養した(10% 血清及びペニシリン/ストレプトマイシンを補充して)。細胞を無血清培地(DMEM)中で24時間「飢えさせた」。10 nM BK (DMSO中)の溶液を、10%の血清を含むDMEM中で調製した。7ミリリットルの10 nM BK溶液を培養フラスコに加え、37℃で10分間インキュベートした。コントロールとして、同じ量のDMSOを10%の血清を含むDMEM中に加えた。このDMSO(<0.01%)を含む培地7ミリリットルを培養フラスコに加え、37℃で10分間インキュベートした。冷たい(4℃)1 × PBSで4回洗浄した後、フラスコをドライアイス/エタノールの混合物中に15分間維持した。次いで、フラスコをドライアイス/エタノールの混合物から取り出し、細胞をトリプシン-EDTA (Invitrogen)と共に400×gで5分間遠心し、ペレットをPBSで2回洗浄した。次いで、このペレットをエタノール-CO2 アイスで急速凍結し、-70℃に移行した。
次いで、典型的には106 細胞あたり5-10 μgのRNA収量であるRNeasyミニキット(Qiagen、Hilden、Germany)を製造元のプロトコールに従って用いて、トータルRNAを培養した線維芽ペレットから単離した。核酸を標準手法に従って細胞から抽出した。
マイクロアレイ分析
マイクロアレイプロービングのために、遺伝子チップ発現分析技術便覧(GeneChip Expression Analysis Technical Manual)(Affymetrix、Santa Clara、CA)に従って、逆転写、第二鎖合成、及びプローブ生成を行った。生成したプローブを、オリゴヌクレオチドDNAチップ、Human Genome U133A (Affymetrix)へのハイブリダイゼーションに供した。アレイを遺伝子アレイスキャナー(GeneArray Scanner)(Hewlett-Packard)で走査した。
画像分析及びデータ品質制御
スキャナー出力画像ファイルを、MICROARRAY SUITE 5.0 ソフトウェア(Affymetrix)を用いて正規化(normalized)し、フィルターをかけた(filtered)。正規化は、任意のシグナル強度値100に合わせたアレイで、全体的な基準化(scaling)により行った。検出計量(存在又は非存在の判定)及び特定の遺伝子(プローブセット)についての著しい遺伝子発現の決定は、MICROARRAY SUITE 5.0 ソフトウェアにおけるデフォルトパラメーターを用いて決定した。
表1は、ブラジキニン刺激後のAD細胞系において下方制御された遺伝子であって、年齢が一致するコントロールにおいてはブラジキニン刺激後に活性化されたか又は不変であった遺伝子を示す。表2は、ブラジキニン刺激後のAD細胞系において上方制御された遺伝子であって、年齢が一致するコントロールにおいてはブラジキニン刺激後に下方制御されたか又は不変であった遺伝子を示す。表3に、特異的遺伝子及びそれらの関係、及び分子生物学的機能及び細胞機能を示す。
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上記は、PKC活性化因子が、AD細胞においてコントロール細胞と比較して相違するゲノムのプロフィールを誘発することを証明している。これは、AD及びADが発達する危険にさらされている個体の診断のために用いることができる。
本願を通して挙げられた特許、特許出願、刊行物、生成物の記述、及びプロトコールは、如何なる目的のためにでもその全体の開示が参照によって本明細書に援用される。

Claims (20)

  1. アルツハイマー病の診断方法であって、以下の工程を含む方法:
    i)アルツハイマー病を有すると疑われる対象から得た試験細胞の集合を、プロテインキナーゼC活性化因子である薬剤と接触させること;及び
    ii)前記試験細胞中の一以上の遺伝子の発現における、アルツハイマー病ではない個体から得たコントロール細胞からの細胞中の同じ一以上の遺伝子の発現と比較したときの変化を検出すること;
    ここにおいて、前記コントロール細胞における遺伝子発現と比較した前記試験細胞における遺伝子発現の変化は、前記個体がアルツハイマー病を有することを示す。
  2. 前記プロテインキナーゼC活性化因子が、ブラジキニン、ブリオスタチン、ボンベシン、コレシストキニン、トロンビン、プロスタグランジンF2-アルファ又はバソプレシンから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記試験細胞が末梢細胞である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記試験細胞が、皮膚細胞、血液細胞、頬粘膜細胞,又は脳脊髄液からの細胞から成る群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記試験細胞が線維芽細胞又は上皮細胞である、請求項3に記載の方法。
  6. 前記コントロール細胞と比較して前記試験細胞において検出される遺伝子発現の変化が、遺伝子発現の増加である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記遺伝子が、以下から成る群から選択される、請求項6に記載の方法:C14orf43(リポポリサッカリド特異的応答プロテイン-68;AV740879)、PHF3(PHDフィンガープロテイン3;BF430956)、STRN3(ストリアチン結合プロテイン3;NM_014574.1)、STK39(セリンスレオニンキナーゼ39、SPAK、NM_013233);IPO7(Ran結合プロテイン7;インポルチン7、BG291787);HLTF(ヘリカーゼ様転写因子;AI760760);EIF4G3(真核生物の翻訳開始因子4、ガンマ3;NM_003760.2);NCAPG(非SMC濃縮1複合体、サブユニット-G;NM_022346.1)、TGFBR2(TGF-βレセプタータイプII;D50683.1);USP8(ユビキチン特異的ペプチダーゼ-8、NM_005154.1);BAT2D1(BAT2ドメイン含有1ヘリカーゼ様転写因子;AW238632);LOC144871(仮想プロテインLOC144871、AA639752);ホモサピエンス全長挿入cDNAクローン(ユビキチンサイクルプロテイン、AF088033);RP11-345P4.4(溶質保持ファミリー35に類似、メンバーE2、AL031282);THBS1(トロンボスポンジン1、AW956580);MLL2(骨髄系/リンパ系又は混合性系統白血病2;AI394529);MGC24039(仮想プロテインMGC24039、AL137364.1);FOXF2(フォークヘッドボックスF2、NM_001452.1);ZBTB2(ジンクフィンガー及びBTBドメイン含有2、BF111616);BMPR2(骨形態形成プロテインレセプター、タイプII、AI457436);Cri-du-chat領域mRNA(クローンNIBB11、AF056433);BIRC6(バキュロウイルスIAP繰返し含有6、アポロン、AI017106);SEL1L(lin-12様のsel-1抑制因子、AI927770);cDNA FLJ42233 fis、クローンTHYMU3000420(AI816281);ARID4B(ATリッチ相互作用的ドメイン4B(RBP1様)、NM_016374);VPS41(空胞プロテインソーティング41相同体、AW963328);cDNA FLJ31066 fis、クローンHSYRA2001153(AA147933);EFCAB2(EF-ハンドカルシウム結合ドメイン2、BC005357.1);CSNK1A1(カゼインキナーゼ1、アルファ1、BG534245);cDNA FLJ33255 fis、クローンASTRO2005553(BU689502);KIAA1333(ユビキチンサイクルプロテイン、AI823905);ECT2(上皮細胞変性配列2発癌遺伝子;NM_018098.1);TFDP1(転写因子Dp-1、R60866);EST(AW611729);及びEST(AW182938)、それらの相同体、及びそれらの組合せ。
  8. 前記コントロール細胞と比較して前記試験細胞において検出される遺伝子発現の変化が、遺伝子発現の減少である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記遺伝子が、以下から成る群から選択される、請求項8に記載の方法:SH2B2 (SH2B アダプタープロテイン2、NM_020979);GGA2 (ゴルジ関連、ガンマアダプチンイヤー含有、ARF結合プロテイン2、BC000284.1);SCN1B(ナトリウムチャネル、電圧ゲート、タイプ I、ベータ、NM_001037.1);PSPH(ホスホセリンフォスファターゼ、NM_003832.1);GPATCH3(Gパッチドメイン含有3、NM_022078.1);LOC730432(セリン/スレオニン/チロシン相互作用プロテイン、AI492892);cDNA FLJ30652 fis、クローンDFNES2000011 (T86629);HINT3 (ヒスチジン三連構造ヌクレオチド結合プロテイン3、AW418666);DCUN1D1 (DCN1、クリンネディレーション1における欠損、ドメイン含有1、AW468880);PRKAB2(プロテインキナーゼ、AMP-活性化、ベータ2非触媒作用サブユニット、NM_005399.1);転写座(FRBZ1 プロテイン(FRBZ1)に類似、BF433071);TIPRL(TIP41、TORシグナル伝達経路制御因子様、NM_152902.1);IQGAP1(IQモチーフ含有GTPase活性化プロテイン1、AI679073);PRRX1(対関連ホメオボックス1、NM_006902.2); KBTBD2 (ケルチリピート及びBTB(POZ)ドメイン含有2、BF000166);ATP2B4(ATPase、カルシウム輸送、原形質膜4、NM_001684.1);PTPLB(プロテインチロシンフォスファターゼ様(触媒作用的アルギニンの代わりのプロリン)、メンバーb、AI813654)、STYX(セリン/スレオニン/チロシン相互作用プロテインに類似、AI492892)、それらの相同体、及びそれらの組合せ。
  10. 前記コントロール細胞と比較して前記試験細胞において検出される遺伝子発現の変化が、遺伝子発現の増加及び減少の両方である、請求項1に記載の方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、
    前記発現の増加を示す遺伝子が以下から成る群から選択され:C14orf43 (リポポリサッカリド特異的応答プロテイン-68;AV740879)、PHF3(PHDフィンガープロテイン3;BF430956)、STRN3(ストリアチン-結合プロテイン3;NM_014574.1)、STK39(セリンスレオニンキナーゼ39、SPAK、NM_013233);IPO7(Ran結合プロテイン7;インポルチン7、BG291787);HLTF(ヘリカーゼ様転写因子;AI760760);EIF4G3(真核生物の翻訳開始因子4、ガンマ3;NM_003760.2);NCAPG(非SMC濃縮1複合体、サブユニット-G;NM_022346.1)、TGFBR2(TGF-βレセプタータイプII;D50683.1);USP8(ユビキチン特異的ペプチダーゼ-8、NM_005154.1);BAT2D1(BAT2ドメイン含有1ヘリカーゼ様転写因子;AW238632);LOC144871(仮想プロテインLOC144871、AA639752);ホモサピエンス全長挿入cDNAクローン(ユビキチンサイクルプロテイン、AF088033);RP11-345P4.4(溶質保持ファミリー35に類似、メンバーE2、AL031282);THBS1(トロンボスポンジン1、AW956580);MLL2(骨髄系/リンパ系又は混合性系統白血病2;AI394529);MGC24039(仮想プロテインMGC24039、AL137364.1);FOXF2(フォークヘッドボックスF2、NM_001452.1);ZBTB2(ジンクフィンガー及びBTBドメイン含有2、BF111616);BMPR2骨形態形成プロテインレセプター、タイプII、AI457436);Cri-du-chat領域mRNA(クローンNIBB11、AF056433);BIRC6(バキュロウイルスIAPリピート含有6、アポロン、AI017106);SEL1L(lin-12様のsel-1抑制因子、AI927770);cDNA FLJ42233 fis、クローンTHYMU3000420 (AI816281);ARID4B(ATリッチ相互作用的ドメイン4B(RBP1様)、NM_016374);VPS41(空胞プロテインソーティング41相同体、AW963328);cDNA FLJ31066 fis、クローンHSYRA2001153(AA147933);EFCAB2(EF-ハンドカルシウム結合ドメイン2、BC005357.1);CSNK1A1(カゼインキナーゼ1、アルファ1、BG534245);cDNA FLJ33255 fis、クローンASTRO2005553(BU689502);KIAA1333(ユビキチンサイクルプロテイン、AI823905);ECT2(上皮細胞変性配列2発癌遺伝子;NM_018098.1);及び、
    前記発現の減少を示す遺伝子が以下から成る群から選択される方法:SH2B2(SH2Bアダプタープロテイン2、NM_020979);GGA2(ゴルジ関連、ガンマアダプチンイヤー含有、ARF結合プロテイン2、BC000284.1);SCN1B(ナトリウムチャネル、電圧ゲート、タイプI、ベータ、NM_001037.1);PSPH(ホスホセリンフォスファターゼ、NM_003832.1);GPATCH3(Gパッチドメイン含有3、NM_022078.1);LOC730432(セリン/スレオニン/チロシン相互作用プロテイン、AI492892);cDNA FLJ30652 fis、クローンDFNES2000011(T86629);HINT3 (ヒスチジン三連構造ヌクレオチド結合プロテイン3、AW418666);DCUN1D1(DCN1、クリンネディレーション1における欠損、ドメイン含有1、AW468880);PRKAB2(プロテインキナーゼ、AMP-活性化、ベータ2非触媒作用サブユニット、NM_005399.1);転写座(FRBZ1プロテイン(FRBZ1)に類似、BF433071);TIPRL(TIP41、TORシグナル伝達経路制御因子様、NM_152902.1);IQGAP1(IQモチーフ含有GTPase活性化プロテイン1、AI679073);PRRX1(対関連ホメオボックス1、NM_006902.2);KBTBD2(ケルチリピート及びBTB(POZ)ドメイン含有2、BF000166);ATP2B4(ATPase、カルシウム輸送、原形質膜4、NM_001684.1);PTPLB(プロテインチロシンフォスファターゼ様(触媒作用的アルギニンの代わりのプロリン)、メンバーb、AI813654)、それらの相同体、及びそれらの組合せ。
  12. 前記遺伝子発現における変化が、マイクロアレイを用いて測定される、請求項1に記載の方法。
  13. 前記マイクロアレイが前記試験細胞及び前記コントロール細胞を含む細胞アレイである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記マイクロアレイが核酸アレイであり、該核酸が前記試験細胞及び前記コントロール細胞に由来する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記核酸がcDNAである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記遺伝子発現における変化が、ポリメラーゼ連鎖反応を用いて測定される、請求項1に記載の方法。
  17. 前記ポリメラーゼ連鎖反応が、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記アルツハイマー病が弧発性アルツハイマー病である、請求項1に記載の方法。
  19. 前記アルツハイマー病が、初期段階のアルツハイマー病である、請求項1に記載の方法。
  20. 前記アルツハイマー病が、若年発症アルツハイマー病である、請求項1に記載の方法。
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