JP2011528908A - ユビキチンリガーゼのモジュレーターの特定法 - Google Patents

ユビキチンリガーゼのモジュレーターの特定法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】 ユビキチンリガーゼ及びユビキチンリガーゼモジュレーターを同定する方法が開示される。この方法は、ユビキチン化反応の成分を結合する工程、及びユビキチン化の検出におけるユビキチン化部位を認識するモチーフを含むタンパク質を使用する工程を有する。
【選択図】 なし

Description

ユビキチンは、種々の標的タンパク質のリジン側鎖と共有結合している、翻訳後修飾を行うタンパク質である。標的タンパク質の多様性を鑑みるに、ユビキチンの結合は数々の異なる生物学的プロセスにて役割を果たしている。ユビキチン結合の異常は、様々な状態、疾患、および/または症候群を引き起こす可能性を持つ。治療上の関心があるものは、ユビキチンを標的タンパク質に結合させる酵素であるユビキチンリガーゼであり、その部分的な理由はその数の多さ(ヒトのプロテオーム中では何百も予測されている)と特異性(個々のリガーゼは標的タンパク質に特異性を持つ)である。さらに、関連するタンパク質群と、ユビキチン系類似のタンパク質修飾因子と、それに対応するリガーゼもまた、様々な生物学的機能に関係していると見なされている。これらのリガーゼを調節することによる治療上の可能性はまだ十分には実現されていない。ひとつの理由は、これらのリガーゼを特定し特徴づけ、それらの活動を調節する化合物をスクリーンする容易な方法の欠如にある可能性がある。
本発明は、ここにユビキチン接着モチーフと表現されている、あるモチーフのユビキチン(「Ub」)およびユビキチン系類似タンパク質(「Ubl」)に付着する能力を利用し、ユビキチンリガーゼとそのモジュレーターを特定する方法を特徴とする。
特定の実施形態では、推定上のユビキチンリガーゼと、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質と、ユビキチン活性酵素と、ユビキチン複合酵素と、Ub/Ublと、ATPと、ユビキチンリガーゼの基質とを混合し、基質に結合したUb/Ublの量を測定し、その基質に結合したUb/Ublの量の増加が推定上のユビキチンリガーゼがユビキチンリガーゼであることを示すところのユビキチンリガーゼ存在下で基質に結合したUb/Ublの量とユビキチンリガーゼ不在で基質に結合したUb/Ublの量を比較することにより、ユビキチンリガーゼを特定する方法に関連している。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が個体の担体に結合することが有利である可能性がある。適切なユビキチン接着モチーフには様々なもの、例えばUBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、および/またはGATなどがある。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質がユビキチン接着モチーフを一つより多く含み、好ましくはそれらがつながっている(もしくは融合している)ことが有利である可能性がある。ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が一つより多くのユビキチン接着モチーフを含む状況では、そのモチーフは同じまたは異なるものである。ユビキチンもしくはユビキチン系類似タンパク質が基質に結合したかを検出する適切な方法には、抗体技術、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色原性、および/または発光が含まれる。ユビキチンリガーゼの様々な特徴は、Ub/Ublの濃度勾配、基質、ユビキチンリガーゼ、またはそれらの組み合せによっても決定されることができる。
特定の実施形態は、ユビキチンリガーゼ基質に結合したUb/Ublの量を測定することでユビキチンリガーゼモジュレーターを特定することに関連し、ユビキチンリガーゼと、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質と、ユビキチン活性酵素と、ユビキチン複合酵素と、Ub/Ublと、ATPと、ユビキチンリガーゼの基質とをモジュレーターの候補の存在下に混合し、基質に結合したUb/Ublの量を測定し、その基質に結合したUb/Ublの量の差がモジュレーターの候補がユビキチンリガーゼのモジュレーターであることを示すところのモジュレーターの候補存在下で基質に結合したUb/Ublの量とモジュレーターの候補不在で基質に結合したUb/Ublの量を比較することで達成することができる。モジュレーター候補は、基質に結合したUb/Ublの量の差がプラスになるところではユビキチンリガーゼ活性化因子である。モジュレーター候補は、基質に結合したUb/Ublの量の差がマイナスになるところではユビキチンリガーゼ阻害化因子である。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が個体の担体に結合することが有利である可能性がある。適切なユビキチン接着モチーフには様々なもの、例えばUBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、および/またはGATなどがある。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質がユビキチン接着モチーフを一つより多く含み、好ましくはそれらがつながっている(もしくは融合している)ことが有利である可能性がある。ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が一つより多くのユビキチン接着モチーフを含む状況では、モチーフは同じまたは異なるものである。ユビキチンもしくはユビキチン系類似タンパク質が基質に結合したかを検出する適切な方法には、抗体技術、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色原性、および/または発光が含まれる。
特定の実施形態はユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量を測定することでユビキチンリガーゼモジュレーターを特定することを特徴とし、ユビキチンリガーゼと、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質と、ユビキチン活性酵素と、ユビキチン複合酵素と、Ub/Ublと、ATPとをモジュレーターの候補の存在下に混合し、ユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量を測定し、そのユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量の差がモジュレーターの候補がユビキチンリガーゼのモジュレーターであることを示すところのモジュレーターの候補存在下でユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量とモジュレーターの候補不在でユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量を比較することで達成することができる。モジュレーター候補は、リガーゼに結合したUb/Ublの量の差がプラスになるところではユビキチンリガーゼ活性化因子である。モジュレーター候補は、リガーゼに結合したUb/Ublの量の差がマイナスになるところではユビキチンリガーゼ阻害化因子である。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が個体の担体に結合することが有利である可能性がある。適切なユビキチン接着モチーフには様々なもの、例えばUBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、および/またはGATなどがある。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質がユビキチン接着モチーフを一つより多く含み、好ましくはそれらがつながっている(もしくは融合している)ことが有利である可能性がある。ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が一つより多くのユビキチン接着モチーフを含む状況では、モチーフは同じまたは異なるものである。ユビキチンもしくはユビキチン系類似タンパク質が基質に結合したかを検出する適切な方法には、抗体技術、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色原性、および/または発光が含まれる。
他の実施形態は、ユビキチンリガーゼ基質のユビキチン化異常に伴う病気の治療のための化合物の特定を特徴とし、ユビキチンリガーゼと、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質と、ユビキチン活性酵素と、ユビキチン複合酵素と、Ub/Ublと、ATPと、ユビキチンリガーゼの基質とをモジュレーターの候補の存在下に混合し、基質に結合したUb/Ublの量を測定し、その基質に結合したUb/Ublの量の差がモジュレーターの候補がユビキチンリガーゼのモジュレーターであることを示し、かつ病気の治療に適している可能性があることを示すところのモジュレーターの候補存在下で基質に結合したUb/Ublの量とモジュレーターの候補不在で基質に結合したUb/Ublの量を比較することで達成することができる。ある実施形態では、ユビキチンリガーゼはパーキンで、病気はパーキンソン病である。他の実施形態では、ユビキチンリガーゼはMDM2で、病気はガンである。さらなる実施例では、ユビキチンリガーゼはMuRF1で、病気は筋変性である。モジュレーター候補は、基質に結合したUb/Ublの量の差がプラスになるところではユビキチンリガーゼ活性化因子である。モジュレーター候補は、基質に結合したUb/Ublの量の差がマイナスになるところではユビキチンリガーゼ阻害化因子である。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が個体の担体に結合することが有利である可能性がある。適切なユビキチン接着モチーフには様々なもの、例えばUBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、および/またはGATなどがある。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質がユビキチン接着モチーフを一つより多く含み、好ましくはそれらがつながっている(もしくは融合している)ことが有利である可能性がある。ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が一つより多くのユビキチン接着モチーフを含む状況では、モチーフは同じまたは異なるものである。ユビキチンもしくはユビキチン系類似タンパク質が基質に結合したかを検出する適切な方法には、抗体技術、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色原性、および/または発光が含まれる。
さらなる実施形態は、ユビキチンリガーゼのユビキチン化異常に伴う病気の治療のための化合物の特定方法に関連し、ユビキチンリガーゼと、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質と、ユビキチン活性酵素と、ユビキチン複合酵素と、Ub/Ublと、ATPとをモジュレーターの候補の存在下に混合し、ユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量を測定し、そのユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量の差がモジュレーターの候補がユビキチンリガーゼのモジュレーターであることを示し、かつ病気の治療に適している可能性があることを示すところのモジュレーターの候補存在下でユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量とモジュレーターの候補不在でユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量を比較することで達成することができる。ある実施形態では、ユビキチンリガーゼはパーキンで、病気はパーキンソン病である。他の実施形態では、ユビキチンリガーゼはMDM2で、病気はガンである。さらなる実施例では、ユビキチンリガーゼはMuRF1で、病気は筋変性である。モジュレーター候補は、リガーゼに結合したUb/Ublの量の差がプラスになるところではユビキチンリガーゼ活性化因子である。モジュレーター候補は、リガーゼに結合したUb/Ublの量の差がマイナスになるところではユビキチンリガーゼ阻害化因子である。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が個体の担体に結合することが有利である可能性がある。適切なユビキチン接着モチーフには様々なもの、例えばUBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、および/またはGATなどがある。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質がユビキチン接着モチーフを一つより多く含み、好ましくはそれらがつながっている(もしくは融合している)ことが有利である可能性がある。ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が一つより多くのユビキチン接着モチーフを含む状況では、モチーフは同じまたは異なるものである。ユビキチンもしくはユビキチン系類似タンパク質が基質に結合したかを検出する適切な方法には、抗体技術、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色原性、および/または発光が含まれる。
特定の実施形態は、ユビキチンリガーゼモジュレーターを、基質の改変されたユビキチン化のための段階的なスクリーン戦略を用いて選別する方法を特徴とする。これらの方法は個々のウェルがモジュレーターの候補の存在下にユビキチン接着モチーフ含有タンパク質と、ユビキチン活性酵素と、ユビキチン複合酵素と、Ub/Ublと、ATPと、複数のユビキチンリガーゼと、ユビキチンリガーゼ基質を含んでいるウェル列を準備し、基質に結合したUb/Ublの量を測定し、その基質に結合したUb/Ublの量の差がモジュレーターの候補がユビキチンリガーゼのモジュレーターであることを示し、かつ病気の治療に適していることを示すところのモジュレーターの候補存在下で基質に結合したUb/Ublの量とモジュレーターの候補不在で基質に結合したUb/Ublの量を比較することで達成することができる。これらの段階は、モジュレーターの存在下に変調した活性を示す一つのユビキチンリガーゼを含むウェルに行き着くまで、モジュレーター候補の存在下に結合したユビキチンの量の差のあるウェルにあるユビキチンリガーゼの一部と複数のユビキチンリガーゼが置き換えられるように繰り返すことができる。モジュレーター候補は、基質に結合したUb/Ublの量の差がプラスになるところではユビキチンリガーゼ活性化因子である。モジュレーター候補は、基質に結合したUb/Ublの量の差がマイナスになるところではユビキチンリガーゼ阻害化因子である。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が個体の担体に結合することが有利である可能性がある。適切なユビキチン接着モチーフには様々なもの、例えばUBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、および/またはGATなどがある。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質がユビキチン接着モチーフを一つより多く含み、好ましくはそれらがつながっている(もしくは融合している)ことが有利である可能性がある。ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が一つより多くのユビキチン接着モチーフを含む状況では、モチーフは同じまたは異なるものである。ユビキチンもしくはユビキチン系類似タンパク質が基質に結合したかを検出する適切な方法には、抗体技術、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色原性、および/または発光が含まれる。
特定の実施形態は、ユビキチンリガーゼモジュレーターを、ユビキチンリガーゼの改変されたユビキチン化のための段階的なスクリーン戦略を用いて選別する方法を特徴とする。これらの方法は個々のウェルがモジュレーターの候補の存在下にユビキチン接着モチーフ含有タンパク質と、ユビキチン活性酵素と、ユビキチン複合酵素と、Ub/Ublと、ATPと、複数のユビキチンリガーゼとを含んでいるウェル列を準備し、ユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量を測定し、そのユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量の差がモジュレーターの候補がユビキチンリガーゼのモジュレーターであることを示し、かつ病気の治療に適していることを示すところのモジュレーターの候補存在下でユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量とモジュレーターの候補不在でユビキチンリガーゼに結合したUb/Ublの量を比較することで達成することができる。これらの段階は、モジュレーターの存在下に変調した活性を示す一つのユビキチンリガーゼを含むウェルに行き着くまで、モジュレーター候補の存在下に結合したユビキチンの量の差のあるウェルにあるユビキチンリガーゼの一部と複数のユビキチンリガーゼが置き換えられるように繰り返すことができる。モジュレーター候補は、リガーゼに結合したUb/Ublの量の差がプラスになるところではユビキチンリガーゼ活性化因子である。モジュレーター候補は、リガーゼに結合したUb/Ublの量の差がマイナスになるところではユビキチンリガーゼ阻害化因子である。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が個体の担体に結合することが有利である可能性がある。適切なユビキチン接着モチーフには様々なもの、例えばUBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、および/またはGATなどがある。特定の実施形態では、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質がユビキチン接着モチーフを一つより多く含み、好ましくはそれらがつながっている(もしくは融合している)ことが有利である可能性がある。ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質が一つより多くのユビキチン接着モチーフを含む状況では、モチーフは同じまたは異なるものである。ユビキチンもしくはユビキチン系類似タンパク質が基質に結合したかを検出する適切な方法には、抗体技術、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色原性、および/または発光が含まれる。
図1は6xHis−SUMO−UBA2(配列ID番号:30)(図IA)及び6xHis−SUMOG2C−UBAl(配列ID番号:31)(図IB)のアミノ酸配列とそれぞれの下線が引かれたUBA領域である。 図2はオートユビキチン化E3と結合するSUMO−UBA2カラムを通過した後に収集されたCARP2ユビキチン化反応の様々な断片のウェスタンブロット法の図である。アンチユビキチン抗体は、ユビキチンの存在の検知に使用される。 図3Aは、SUMO−UBA2コーティングプレートへのポリユビキチンの結合を描くグラフである。高結合モジュラープレートは、6xHis−SUMO−UBA2でコーティングされ、モノまたはポリユビキチンと保温され、及び結合生成物を検知するよう抗体と保温される。UBA2コーティングプレートは、特にポリユビキチンと結合する。 図3BはUBA2コーティングプレートのK48及びK63ポリユビキチン鎖への親和性を描くグラフである。 図4AはE3反応のSUMO−UBA2コーティングプレートへの結合を描くグラフである。ユビキチン化反応は反応の個々の主要成分(−E3、−E2、−E1及び−Ub)が欠けた状態で行われる。これらの全ての成分が存在している状態でのみユビキチン化は時間依存的に発生する。 図4Bは、野生型または変異型ユビキチン(K48またはK63)の存在下でのいくつかのE3リガーゼとE3反応のSUMO−UBA2コーティングプレートへの結合を示すグラフである。 図5Aは、E3(SUMO−CARP2)ユビキチン化アッセイの濃度依存性を示すグラフである。 図5Bは、E3(GST−Prajal)ユビキチン化アッセイの濃度依存性を示すグラフである。 図6Aは、三つの阻害剤であるNEM、ヨードアセトアミド及びユビスタチンAのIC50及び6xHis−SUMO−CARP2リガーゼを用いたユビキチン化アッセイのIC50を描くグラフである。 図6Bは、CARP2リガーゼアッセイのZ’分布を示すグラフである。 図7Aは、6xHis−SUMO−UBA1の精製中に収集された様々な断片における電気泳動ゲルの図である。6xHis−SUMO−UBA1は、分離され、クマシーブリリアントブルーで染色されたE.coli内に発現される。 図7Bは6xHis−SUMO−UBA1でコーティングされた96ウェルプレート内で行われる6xHis−SUMO−GFP−CARP2ユビキチン化アッセイを示すグラフである。「No Ligase」及び「No Ub」は6xHis−SUMO−GFP−CARP2またはユビキチンが反応から除かれた試料である。 図7Cは、分離され、蛍光イメージャーで可視化されたPD1Oカラムからの断片内の電気泳動ゲルの図である。6xHis−SUMOG2C−UBA1ユビキチン化反応は実施例で説明するように行われ、及び、未反応5’−ヨードアセトアミド蛍光剤(「5’−IAF」)はPD1O脱塩カラムを用いて除去される。 図7Dは、分離され、クマシーブリリアントブルーで染色されたPD1カラムからの断片における電気泳動ゲルの図である。6xHis−SUMOG2C−UBA1ユビキチン化反応は記載された方法により行われ、及び、未反応5’−IAFはPD1O脱塩カラムを使用して除去される。 図8は蛍光標識6xHis−SUMOG2C−UBA1の検知を描くグラフである。ポリユビキチン化CARP2は5’−IAF標識6xHis−SUMOG2C−UBA1の500nMを使用して検知される。 図9Aは、ユビキチン化におけるNEMの効果を示したグラフである。E3反応を開始させるユビキチン/ATPの添加前に、酵素をNEMも様々な濃度と室温で30分間プレインキュベーティングした後に、E3ユビキチン化アッセイは行われる。前記アッセイはアンチユビキチン抗体の結合を検知する蛍光プレートリーダーを使用して分析される。 図9Bは、図9Aに描かれたE3ユビキチン化アッセイからの電気泳動ゲルの図である。 図9Cは、ユビキチン化におけるユビスタチンAの効果を示すグラフである。E3反応を開始させるユビキチン/ATPの添加前に、酵素をユビスタチンAの様々な濃度と室温で30分間プレインキュベーティングした後に、E3ユビキチン化アッセイは行われる。前記アッセイは、アンチユビキチン抗体の結合を検知する蛍光プレートリーダーを用いて分析される。 図9Dは、図9Cに描かれたE3ユビキチン化アッセイからの電気泳動ゲルの図である。 図10は、5−IAF標識SUMO−CARP2を使用するユビキチン化アッセイを示すグラフである。5’−IAF標識6xHis−SUMO−CARP2及び6xHis−GFP−CARP2はE1の存在する、または、存在しない反応内で保温された。RFU平均値はプロットされている。
ユビキチンシステムの構成要素
本明細書及び本明細書に含まれる添付の請求範囲で使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は複数形を含み、またある特定の数値の参照は、文脈において明確に記述されない限り、少なくともその特定の数値を含む。前記用語の「複数」とは、本明細書で使用する場合、1より大きいことを意味する。値の範囲が表現されている場合、別の実施形態ではその1つの特定の値から及び/又はその別の特定の値までを含む。. 同様に、数値が「約」という言葉を前に付けて使われることで近似値として表現されている場合、その特定の数値が別の実施形態を形作ると解されるであろう。全ての範囲は、包含的であり、かつ結合可能である。
当該用語である「ユビキチン」(または「Ub」)及び「ユビキチン様タンパク質修飾因子」(または「Ubl」)は、特徴的なβ−グラスプフォールド(「ユビキチンフォールド」を共有するファミリーを指し、またタンパク質又は脂質にC末端を介して結合し得る。「ユビキチン」は76個のアミノ酸から成り、約8.5kDaの分子量を持ち、真核生物の間で高い保存性を持つ。当該ヒトのユビキチンの配列は、MQIFVKTLTGKTITLEVEPSDTIENVKAKIQDKEGIPPDQQRLIFAGKQLEDGRTLSDYNIQKESTLHLVLRLRGG(配列番号1)である。ユビキチンの当該C末端のグリシン75−グリシン76は、ユビキチン化反応の多様な化学的性質において機能する重要な残基である。「Ub」及び「Ubl」は、本明細書において記載されている通り、当該ユビキチンシステムに関与している「Ub」及び「Ubl」の断片及び/又は変異体を指す為にも使用される。
Ubと同様に、Ublもまた、タンパク質又は脂質にC末端を介して結合し得る低分子タンパク質である。Ublの好ましい実施形態は、以下のものを含むが、それに限定はされない:低分子ユビキチン様修飾因子1(「SUMO1」UniProt/Swiss−Prot Identifier:P63165)、低分子ユビキチン様修飾因子2(「SUMO2」,UniProt/Swiss−Prot Identifier:P61956)、低分子ユビキチン様修飾因子3(「SUMO3」,UniProt/Swiss−Prot Identifier:P55854)、NEDD8(別名Rub1;UniProt/Swiss−Prot Identifier:Q15843)、FAT10(別名ユビキチンD;UniProt/Swiss−Prot Identifier:O15205)、インターフェロン関連15KDaタンパク質(「ISG15」,UniProt/Swiss−Prot Identifier:P05161)、ユビキチン様修飾因子1ホモログ(「Urm1」,UniProt/Swiss−Prot Identifier:Q9BTM9)、ユビキチンフォールド修飾因子1(「Ufm1」,UniProt/Swiss−Prot Identifier:P61960)、Fauユビキチン様タンパク質1(「FUB1」,UniProt/Swiss−Prot Identifier:P35544)、ユビキチン様タンパク質5(「Ubl5"」,別名Hub1;UniProt/Swiss−Prot Identifier:Q9BZL1)、オートファジー関連タンパク質8(「Atg8」」,別名APG8及びAUT7,UniProt/Swiss−Prot Identifier:P38182)、及びオートファジー関連タンパク質12(「Atg12」,別名APG12及びAPG12L;UniProt/Swiss−Prot Identifier:O94817)。 特定の実施形態では、本明細書において記載されている通り、当該ユビキチンシステムに関与している上記のUblの断片及び/又は変異体が用いられる。
当該ユビキチンシステムは、Ubを当該ユビキチンシステムの他の構成要素と、様々な生物学的プロセスをもたらす標的タンパク質又は脂質(つまり基質)とに、付加(又は除去)することが含まれる。前記システムの中心となるのは「ユビキチン化」であり、これは1つ以上のUbの基質への付加をもたらすカスケードのことを指す。ユビキチン化カスケードは一般的に3つの段階、すなわち(1)活性化、(2)転移、及び(3)認識、を含むと理解されている。活性化は、UbがE1ユビキチン活性化酵素(「ユビキチン活性化酵素」又は「E1」)に付加される二段階反応を指す。活性化の第1段階において、E1はATPを使ってユビキチンアデニル酸中間体を形成する。活性化の第2段階において、UbはE1の活性部位に、前記UbのC末端のカルボキシル基と前記E1のシステインのスルフヒドリル基との間のチオエステル結合によって、結合する。転移は、E1からユビキチン結合酵素E2(又は「ユビキチン結合酵素」、「E2」、または「ユビキチン運搬酵素」)の活性部位への、トランス(チオ)エステル化反応を介したUbの交換のことを指す。認識には、E3ユビキチンタンパク質リガーゼ(又は「ユビキチンリガーゼ」又は「E3」)が関与し、これは酵素的な働きか又は前記E2の足場として働くかのどちらかによってUbのE2からの転移の促進し、また基質のリシンも関与する。Ubと基質との間の前記結合の後、追加のUbタンパク質が以前に結合した前記ユビキチンに結合し、アミド(イソペプチド)結合を介してユビキチン鎖を形成する事が出来る。1つのユビキチン部分の当該C末端は、隣接するユビキチンの7つのリシン残基の中の1つ(K6,K11,K27,K29,K33,K48、又はK63)に結合している。
Ubと同様に、Ublも、ユビキチン化と類似したカスケードの中で活性化、転移、認識が行われる。従って、当該「ユビキチンシステム」及び当該「ユビキチンシステム構成要素」には、Ubl及びそれに対応する、Ublを基質に付与させるE1、E2、及びE3酵素も含まれると解されるべきである。「ユビキチン化」もまた本明細書において、前記Ublのカスケード及びその結果もたらされるUblの基質への付与を含むと解されるべきである。また、Ubと同様に、複数のUblが基質に付与され得る。従って、「ユビキチン活性化酵素」、「ユビキチン結合酵素」、「ユビキチンリガーゼ」、及びその同類への言及もまた、同様に包含することを意図していると解されるべきであり、「ユビキチン様タンパク質修飾因子活性化酵素」、「ユビキチン様タンパク質修飾因子結合酵素」、「ユビキチン様タンパク質修飾因子リガーゼ」及びその同類と、互換的に用いられるべきである。
「ユビキチン活性化酵素」又は「E1」は、上述されている通り、前記ユビキチン化経路の前記第1段階の一部としてUb/Ublの活性化に関与する酵素のファミリーを指す。多くのE1活性を持つタンパク質が同定され、科学文献の中で報告され、またデータベースに掲載されている。このデータベースには例えば、European Bioinformatics Institute(「EBI」)やGene Ontology Annotation(「GoA」)などが挙げられ、これらのデータベースはUniPort Knowledgebase(UniPortKB)及びInteration Protein Index(IPI)中のタンパク質へのアノテーションを提供する。GOAはまた、EnsembleやNational Center for Biotechnology Information(「NCBI」)などの、他のデータベースからの、複数の種の情報を含んでいる。このデータベースへのアクセスはhttp://www.ebi.ac.uk/ego/において、公に利用可能である。E1活性を持つタンパク質は、GOターム識別子のGO:0008641;GO:0019782;GO:0004839;GO:0019781、及び前記特定の配列識別子の為に「Protein Annotation」のタブを用いることで、見つけ出すことが出来る。本技術分野における当業者は、検索される当該タンパク質を任意の個々の種に限定させることが可能であることを認識しているであろう。ヒトのタンパク質の場合、当業者は前記NCBIのH.Sapiens用の分類識別子を用いるであろう。ヒトE1のタンパク質識別子は、以下の識別子を含み、またそれに限定されない:A0AVT1;A6NLB5;A6NN89;O95332;P22314;P41226;Q13564;Q5JRR8;Q5JRR9;及びQ9UBT2。「E1」は本明細書において、本技術分野において解される通り、及び/又は本明細書に記載されている通り、ユビキチンシステムに関与する事が出来る「E1」の断片及び/又は変異体を指す為にも使用される。
「ユビキチン結合酵素」又は「E2」は、上述されている通り、Ub/UblのE1からの転移やUb/Ublの標的タンパク質への認識などの、低分子タンパク質結合酵素活性に関与する酵素ファミリーを指す。E2活性を持つタンパク質は、GOターム識別子のGO:0019787及び前記特定の配列識別子の為に「Protein Annotation」のタブを用いることで、見つけ出すことが出来る。本技術分野における当業者は、検索される当該タンパク質を任意の個々の種に限定させることが可能であることを認識しているであろう。ヒトのタンパク質の場合、当業者は前記NCBIのH.Sapiens用の分類識別子を用いるであろう。ヒトE2のタンパク質識別子は、以下の識別子を含み、またそれに限定されない:A1L167;A5D8Z3;O00308;O60260;P60604;Q13489;Q5T447;Q8WVN8;Q9HCE7;及びQ9Y4X5。「E2」は本明細書において、本技術分野において解される通り、及び/又は本明細書において開示されている通り、ユビキチンシステムに関与する事が出来る「E2」の断片及び/又は変異体を指す為にも使用される。
「ユビキチンリガーゼ」又は「E3」は、上述されている通り、Ub/Ulの活性化E2からの標的タンパク質への転移の認識と促進の様なユビキチンタンパク質結合活性に関与する酵素ファミリーである。標的タンパク質への作用に加えて、ユビキチンリガーゼもまたユビキチン化(「自己ユビキチン化」)を受けることがあり、それは当該酵素機能に影響し得る。E3の非限定的な例としては、以下のものを含む:筋特異的Ring−Fingerタンパク質1(「MuRF1」)、Hrd1、Parkin、カスパーゼ8/10関連RINGドメインタンパク質1(「CARP1」)、カスパーゼ8/10関連RINGドメインタンパク質2(「CARP2」)、Atrogin1、MDM2、Seven in absentia homolog2(「Siah2」)、βトランスデューシンリピート含有タンパク質(「β−TrCP」)、及びPraja1。E3活性を持つタンパク質は、GOターム識別子のGO:000482、及び前記特定の配列識別子の為に「Protein Annotation」のタブを用いることで、見つけ出すことが出来る。本技術分野における当業者は、検索される当該タンパク質を任意の個々の種に限定させることが可能であることを認識しているであろう。ヒトのタンパク質の場合、当業者は前記NCBIのH.Sapiens用の分類識別子を用いるであろう。ヒトE2のタンパク質識別子は、以下の識別子を含み、またそれに限定されない:A1A4G1;A1L491;A2IDB9;A3FG77;A4D1V5;A5D8Z3;A6ND72;A7E2X0;O00308;O14933;O60260;075426;094941;P22681;P36406;P38398;P49427;Q06587;Q16763;Q547Q3;及びQ5VVX1。「E3」は本明細書において、本技術分野において解される通り、及び/又は本明細書に記載されている通り、ユビキチンシステムに関与する事が出来る「E3」の断片及び/又は変異体を指す為にも使用される。
ユビキチンリガーゼは大きな酵素ファミリーの一部である。ヒトのプロテオーム中に500〜700の異なるE3が存在すると考えられている。E3を同定する構造的な特徴は幾つかあり、E3は3つのファミリーに分類される。1つめのファミリーは、E6関連タンパク質(「E6AP」)中に最初に同定された、E6APのC末端(「HECT」)ドメインのホモログの存在によって特徴付けられる。前記HECTドメインは、ユビキチン化反応に不可欠なシステイン残基を内部に持つ、350残基の保存領域である。HECTのE3触媒作用において、E2に結合したUb/Ublは、当該標的タンパク質上のリシン残基の攻撃に先立って、E3システイン残基に転移される。
2つめのファミリーは、球状のE2結合ドメインを形成する、Really Interesting New Gene(「RING」)ドメインの存在によって特徴付けられる。前記RINGドメインは、2つの亜鉛イオンを配位させるCys3HisCys4モチーフを有する、ジンクフィンガーの一種である。前記RINGドメインは、C−X−C−X[9−39]−C−X[1−3]−H−X[2−3]−C−X−C−X[4−48]−C−X−C(配列番号2)の共通配列を持つ。この配列中、Xは任意のアミノ酸であり、Cは保存されたシステイン残基であり、Hは保存されたヒスチヂンであり、システインとヒスチヂンとの両方が亜鉛と相互作用し、前記フィンガー構造を形成する。明確に述べると、前述の共通配列中の「X[9−39]」は9〜39の長さのアミノ酸鎖を指し、この中のそれぞれのXは、独立して任意のアミノ酸であってもよい。好ましくは、Xはタンパク質構成アミノ酸である。タンパク質構成アミノ酸とは、タンパク質の中で見出されるアミノ酸であり、標準遺伝コード中にコードされているアミノ酸である。前記RINGファミリーは、その誘導体、U−Box、及び当該PHD(植物ホモドメイン)を含む。RING E3は、Ub/Ublを持った当該E2と当該基質を繋ぎ止める足場であり、前記基質上のリシン残基のE2に結合したUb/Ublへの直接的な攻撃を促進させる。RING E3の、全てではないが、幾つかは多サブユニットの複合体であり、この中で基質の認識作用及びユビキチン化の触媒作用は別個のポリペプチドに任されている。
3つめのファミリーはN末端ルールドメインの存在で特徴付けられる。これらのリガーゼは前記「N末端ルール」から名前が取られている。このN末端ルールは、タンパク質の生体内半減期とそのN末端アミノ酸の独自性との強い相関があることを謂うルールである。このファミリーのリガーゼは、ヒトホモログのE3αなどの、N末端の第一の不安定化アミノ酸に直接結合する。これらのリガーゼは高い類似性を持つ、領域1−5を持つ。領域1においては、Cys−145、Val−146、Gly−173、及びAsp−176の残基が、酵母において標準のN末端の基質結合に必要であり、マウスにおいても保存されていることが知られている。領域2及び3においては、Asp−318、His−321、及びGlu−560の残基が、酵母において疎水性のN末端の基質結合に不可欠であり、マウスにおいても保存されている。さらに、領域1には保存されたジンクフィンガードメインが存在し、領域4には保存されたRING−H2ドメインが存在する。
複数の異なるクラスの真核生物タンパク質が、ユビキチン化プロテインを認識する構造モチーフを有する様に進化した。本明細書で用いられる場合、「ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質」は、Ub/Ublが付加されたタンパク質と相互作用するタンパク質ファミリーを指す。幾つかの「ユビキチン接着モチーフ」が同定されており、以下のものを例に含む:UBA(ユビキチン会合);UIM(ユビキチン結合モチーフ);CUE(ユビキチンの小胞体分解への共役);NZF(NpWジンクフィンガー);UEV(ユビキチンE2変異体);GLUE(Eap45中のGRAM様ユビキチン結合);MIU(ユビキチン相互作用モチーフ);及びGAT(GAA及びTom1ドメイン)。本明細書で用いられる場合、「ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質」は、本明細書において記載されている通り、当該ユビキチンシステムに関与しているこれらのタンパク質の断片及び/又は変異体を指す為にも使用される。
前記UBAドメインは45残基であり、最初はE2、E3、及びUSP(ユビキチン特異的プロテアーゼ)のスーパーファミリー、及びユビキチン化と脱ユビキチン化と以外の機能を持つ他のタンパク質において同定された(Hofmann&Bucher,Trends Biochem.Sci.21:172−173,1996)。N末端UBAドメインもまた特徴付けられたが、通常はこのドメインはUBAドメイン含有タンパク質のC末端に存在する。UBAドメインを有するタンパク質には、例えば以下のものが含まれる:HHR23A(酵母のRAD23のヒトホモログ)、DNA修復に関与するタンパク質(Watkins et al.,Mol.Cell.Biol.13:7757−7765,1993);NF−κBシグナル伝達及び転写活性化の制御など様々な細胞機能を仲介するタンパク質である、p62(Geetha&Wooten,FEBS Lett.512:19−24,2002);細胞質AAA ATPアーゼp97の主要なアダプター分子である、p97(Yuan et al.,EMBOJ.23:1463−1473,2004);及び、インテグリン関連タンパク質と細胞骨格とを繋ぐタンパク質である、ユビキチン2(Kleijnen et al.,Mol.Cell 6:409−419,2000)。精製タンパク質を用いた分析において、UBAドメインはモノユビキチンに結合するが、ポリユビキチン鎖により強い結合性を持つ(Bertolaet et al.,Nat.Struct.Biol.,8:417−422,2001;Chen et al.,EMBO Rep.2:933−938,2001;Wilkinson et al.,Nat.Cell Biol.,3:939−943,2001;Funakoshi et al.,Proc.Natl Acad.Sci.USA,99:745−750,2002)。前記UBAドメインの構造は、核磁気共鳴法(NMR)で決定された通り、3つのα−ヘリックスから成る束であり、この束はユビキチンとの相互作用部位と予想される、別個の疎水性表面領域を有している。Dieckmann et al.,Nat.Struct.Biol.,5:1042−1047,1998;Mueller&Feigon,J.Mol.Biol.,319:1243−1255,2002;Mueller et al.,J.Biol.Chem.279:11926−11936,2004。
前記UIMドメインは20アミノ酸配列のモチーフであり、ポリユビキチン鎖と直接的に相互作用するプロテアソームのS5aサブユニット由来の配列によるデータベースの反復検索を用いて同定された(Hofmann&Falquet,Trends Biochem.Sci.,26:347−350 2001)。UIMはモノユビキチンに直接的に結合し(Polo et al.,Nature,416:451−455,2002;Raiborg et al.,Nat.Cell Biol.,4:394−398,2002)、多くのタンパク質中に直列の2つ組又は3つ組として存在する。UIMはエンドサイトーシス経路で重要な多くのタンパク質(Epsins、Eps15、及びHrs)の中で見つかり、これらの中でUIMは機能にとって重要な役割を持ち、細胞中でモノユビキチン化された相手と結合する可能性が高い(Raiborg et al.,Nat.Cell Biol.,4:394−398,2002)。UIMを有する他のタンパク質には、例えば以下のものが含まれる:HRS、S5A、及びSTAM。エンドサイトーシスUIMタンパク質は自身がモノユビキチン化されており、このユビキチン化現象は当該タンパク質のUIMドメインを必要とする(Klapisz et al.,J.Biol.Chem.,277:30746−30753,2002;Oldham et al.,Curr.Biol.,12:1112−1116,2002;Polo et al.,Nature,416:451−455,2002)。前記UIMドメインは、ユビキチンと疎水的な相互作用を起こす、保存された1つのアラニン残基を中心にした1つのα−ヘリックスから成る。Swanson et al.,EMBO J.22(18):4597−4606,2006;Shin et al.,Nat.Cell Biol.,4:389−393,2002も参照のこと。
前記CUEドメインは最初、モノユビキチンと相互作用可能なタンパク質の酵母ツーハイブリッドスクリーニングから同定された。Ponting,Biochem.J.351,527−535,2000。前記CUEドメインは中程度に保存された40のアミノ酸から成り、前記UBAドメインと構造的に関連している。前記ドメインは、保存された疎水性の通路を持った3つのヘリックスから成る束から成り、両ドメインは類似した機序でユビキチンと相互作用する。保存されたα−ヘリックス1中のMFPモチーフ及びα−ヘリックス3中のLLモチーフは、保存されたユビキチンの疎水性パッチと相互作用する。Kang et al.,Cell 113(5),621−630,2003。前記CUEドメインはまた、ユビキチンと追加の接触を作り、それによりユビキチンとのより高い結合性で結合する、ドメイン交換二量体として存在することが報告されている。前記CUEドメインは、小胞体におけるミスフォールドしたタンパク質の分解、及びタンパク質選別輸送などの、様々な機能を持つタンパク質中に見出される。CUEドメインを有するタンパク質には、例えば以下のものが含まれる:VSp9、Cuel、及びTollip。前記CUEドメインはモノユビキチン及びポリユビキチンの両方を認識し、また分子内モノユビキチン化を促進する。Davies et al.,J.Biol.Chem.278:19826−19833,2003;Shih et al.,EMBO J.22:1273−1281。
前記NZFドメインは、ユビキチン依存性プロセス中で機能する多くのタンパク質で見出される小型の亜鉛結合モジュールである。100を越えるタンパク質中に存在するNZFドメインは、X−W−X−C−X−C−X−N−X−C−X−C−X(配列番号3)の共通配列と一致する。配列中、Xは任意のアミノ酸である。好ましくは、Xはタンパク質構成アミノ酸である。タンパク質構成アミノ酸とは、タンパク質の中で見出されるアミノ酸であり、標準遺伝コード中にコードされているアミノ酸である。〜35のアミノ酸から成る前記NZFドメインは、ルブレドキシン様Zn(Cys)金属結合部位の周辺に構築される3つの並んだループに繋がった、4つの逆平行のβ−ストランドから成る小型のモジュールを形成する。Alam et al.,EMBO J. 23:1411−1421,2004。NZFドメインを有するタンパク質には、例えば以下のものが含まれる:RanBP2、Vsp36/ESCRT−II、及びNpl4ジンクフィンガー。Meyer et al.,EMBO J.21:5645−5652,2002;Wang et al.,J.Biol.Chem.278:20225−20234,2003も参照のこと。
前記UEVドメインは、約145アミノ酸から成り、正準のE2酵素が持つものと類似の特徴的なα/βフォールドを有するが、N末端にヘリックスがもう1つあり、C末端のヘリックスを2つ欠いている。Sundquist et al.,Mol.Cell 13(6):783−9,2004。TSG101/Vsp23タンパク質中に見出される前記UEVドメインは、ユビキチン分子と相互作用し、多くのユビキチン化された積荷を多胞体に輸送するのに不可欠である。さらに前記UEVドメインは、HIVなどのウイルスによって利用されている、Pro−Thr/Ser−Ala−Pro から成るペプチドリガンドに結合することが出来る。従って、当該TSG101 UEV ドメインは、ウイルスの出芽に関与するGag タンパク質のPTAP テトラペプチドモチ−フに結合する。Garrus et al.,Cell 107:55−65,2001;Pornillos et al.,EMBO J.21:2397−2406,2002も参照のこと。
前記MIUドメインは、結合の方向が逆向きではあるが、前記UIM−Ub相互作用とほぼ同一の方法でユビキチンと結合する。UIMドメインと同様に、Ubとの結合には1つのAla残基を決定残基として必要とする。MIU含有のタンパク質は、ユビキチンのリシン48又はリシン63を介して、ポリUb鎖に結合することが報告されている。Myosin VIやRabex−5などのタンパク質中の、MIUドメインの前記同定は、ユビキチン依存性の小胞輸送におけるこれらのタンパク質の働きを支えるものである。Penengo,Cell 124(6):1183−1195,2006を参照のこと。
前記GLUEは、ユビキチン化した膜タンパク質の液胞選別輸送に関与する酵母ESCRT−II複合体の構成要素である、酵母Vsp36のほ乳類オーソログであるEap45中に同定された。Slagsvold et al.,J.Biol.Chem.280:19600−19606,2005。
前記GATドメインは、トランスゴルジ網からエンドソームへの膜輸送に関与する単量体アダプタータンパク質のファミリーである、GGAs(Golgi−localizing,−adaptin ear domain homology,ADP−ribosylation factor(ARF)−binding proteins)中に見出される。GATドメインの当該C端末のサブドメインはユビキチンに結合する。前記結合は、前記GATドメインの3つのヘリックスの片側にある残基と、ユビキチンの所謂Ile−44表面パッチ上の残基との間の相互作用で仲介される。Collins et al.,Dev.Cell.4(3):321−332,2003;Suer,S.et al.(2003)PNAS 100(8):4451−4456;Shibata,T.et.al.(2003)Nat.Struc.Biol.10(5):386−392を参照のこと。
前記ユビキチンシステム中のあらゆる前記タンパク質の断片及び/又は変異体について、様々な実施形態において使用されてもよい。このような断片及び/又は変異体が、本技術分野において既知である方法及び/又は本明細書に記載の方法を用いて同定される可能性があることは、本技術分野における当業者にとって理解されるであろう。
前記ユビキチンシステムの構成要素は、「単離された」形で、様々な実施形態において用いられてもよい。本明細書で言及される「単離されたタンパク質」とは、対象のタンパク質が、(1)そのタンパク質と共に通常見つかってくるか、少なくとも幾つかの他のタンパク質を含まないか、(2)同じ供給源由来、例えば同じ種由来の他のタンパク質を本質的に含まないか、(3)異なる種または同じ種由来の細胞によって発現されるか、(4)天然において会合している、少なくとも約50%のポリヌクレアチド、脂質、炭水化物、又は他の物質から分離されているか、(5)この「単離されたタンパク質」が天然に会合しているタンパク質の一部と(共有的又は非共有的な相互作用によっても)会合していないか、(6)天然に会合していないポリペプチドと(共有的又は非共有的な相互作用によって)作動可能に会合しているか、または(7)天然に存在しない、ことを意味する。このような単離されたタンパク質は、ゲノムDNA、cDNA、mRNA又は合成由来のRNA、或いはそれらの任意の組み合わせによってコードされてもよい。好ましくは、この単離されたタンパク質は、その用途(治療、診断、予測、研究など)を妨げる、天然の環境で見出されるタンパク質またはポリペプチド又は他の混入物を実質的に含まない。
「ポリペプチド」または「タンパク質」という用語は、天然のタンパク質、つまり天然に存在する細胞及び明確には非組換え細胞によって産生されるタンパク質、又は遺伝子操作された細胞或いは組換え細胞によって産生されるタンパク質の配列を有する分子を意味し、そしてこの天然のタンパク質のアミノ酸配列を有する分子、或いはこの天然の配列からの1つ以上のアミノ酸の欠失、付加、及び/又は置換を有する分子を含む。「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は、特に前記ユビキチンシステムの構成要素、又は前記ユビキチンシステムの構成要素からの1つ以上のアミノ酸の欠失、付加、及び/又は置換を有する配列を包含する。
「ポリペプチド断片」という用語は、アミノ末端欠失、カルボキシ末端欠失、及び/又は内部欠失を有するポリペプチドを指す。特定の実施形態では、断片は少なくとも5〜約500アミノ酸長である。特定の実施形態では、断片は少なくとも5、6、8、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、150、200、250、300、350、400、450、500、1000、1500、2000、2500、又は3000のアミノ酸長であると理解されるであろう。特に有用なポリペプチド断片としては、結合ドメインを含む機能的なドメインが挙げられる。前記ユビキチンシステムの構成要素の場合、有用なフラグメントとしては、限定するものではないが、例えばHECT、RING、N末端ルールドメイン、及びユビキチン会合モチーフなどが挙げられる。
同一性を決定するための好ましい方法は、テストされた配列の間で最大の一致を得るように設計される。同一性を決定する方法は、公に利用可能なコンピュータプログラムに記載される。2つの配列の間の同一性を決定する好ましいコンピュータプログラム法としては、限定するものではないが、例えばGCGプログラムパッケージが挙げられ、これにはGAP(Devereux et al.,1984,Nucl.Acid.Res.,12:387;Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,Wis.)、BLASTP、BLASTN、及びFASTA(Altschul et al.,1990,J.Mol.Biol.,215:403−410)が含まれる。BLASTXプログラムは、National Center for Biotechnology Information(NCBI)及び他の供給源(BLAST Manual,Altschul et al.,NCB/NLM/NIH Bethesda,Md.20894;Altschul et al.,1990,supra)から公に入手可能である。周知のSmith Watermanアルゴリズムも、同一性を決定するのに用いることが出来る。
2つのアミノ酸配列をアライメントするための特定のアラインメントスキームでは、2つの配列の短い領域のマッチングを得ることしか可能ではなく、そしてこの短いアライメントされた領域は、たとえ2つの全長配列の間で有意な関係がなくとも、極めて高い配列同一性を有することがある。従って、特定の実施形態では、選択されたアラインメント法(GAPプログラム)を用いることで、標的ペプチドの少なくとも50個の連続アミノ酸にまたがるアラインメントが得られるであろう。
例えば、コンピュータアルゴリズムGAPGAP(Devereux et al.,1984,Nucl.Acid.Res.,12:387;Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,Wis.)を用いて、配列同一性パーセントを決定すべき2つのポリペプチドを、そのそれぞれのアミノ酸の最適なマッチング(アルゴリズムによって決定される場合「マッチしたスパン」)についてアライメントする。ぜ特定の実施形態において、ギャップ開始ペナルティ(これは、3回の平均対角として算出される;ここで「平均対角」とは、用いられる比較行列の対角の平均である;またここで「対角」とは、特定の比較行列により各々の完全アミノ酸マッチに対して割り当てられたスコアまたは数である)及びギャップ伸長ペナルティ(通常、ギャップ開始ペナルティの十分の一)、並びに比較マトリックス、例えば、PAM250又はBLOSUM 62を、前記アルゴリズムと組み合わせて用いる。特定の実施形態では、標準比較マトリックス(前記PAM250比較マトリックスについては、Dayhoff et al.,1978,Altas of Protein Sequence and Structure,5:345−352を参照のこと;前記BLOSUM62比較マトリックスについては、Henikoff et al.,1992,Proc.Natl.Acad.Sci USA,89;10915−10919を参照のこと)も、前記アルゴリズムによって用いられる。
「相同性」という用語は、タンパク質又は核酸の配列の間の類似性の程度を指す。相同性の情報は、特定のタンパク質又は核酸種の遺伝的関連性を理解するために有用である。相同性は、配列をアライメントさせ比較することによって決定することが出来る。一般的には、アミノ酸の相同性を決定するためには、タンパク質の配列を既知のタンパク質配列データベースと比較する。相同な配列はその配列のどこかで共通の機能的同一性を共有する。高い程度の類似性又は同一性が一般的に相同性の指標となるが、低い程度の類似性又は同一性が必ずしも相同性の欠如を示すわけではない。
ある配列のアミノ酸を別の配列のアミノ酸と比較して相同性を決定するためには、幾つかのアプローチを用いることが出来る。一般的には、このアプローチは以下の2つの分類に該当する:(1)類似性マトリックスを作成するための、極性、荷電、ファンデルワールス体積などの物理的特徴の比較;及び(2)Point Accepted Mutation Matrix(PAM)を作成するための、既知の相同なタンパク質由来の多くのタンパク質配列の知見に基づいた、配列中の1つのアミノ酸の起こり得る置換の比較。
同一性のパーセンテージはまた、Vector NTI Suite 9.0.0ソフトウェアパッケージのモジュールとして、ニードルプログラム(EMBOSSパッケージ)、又はストレッチャープログラム(EMBOSSパッケージ)、又はアラインXプログラムを用い、デフォルトパラメーター(例えば、GAPペナルティ5、GAP開始ペナルティ15、GAP伸長ペナルティ6.6)を用いることによって算出してもよい。
本明細書において使用される場合、20個の従来のアミノ酸及びその省略形は従来の用法に従う。任意の目的のために参考として本明細書に援用される、IMMUNOLOGY−A SYNTHESIS,2nd Edition(E.S.Golub and D.R.Gren,Eds)、Sinauer Associates:Sunderland,Mass.,1991を参照のこと。20個の従来のアミノ酸の立体異性体(例えば、D−アミノ酸);非天然のアミノ酸、例えば、α,α−二置換アミノ酸、N−アルキルアミノ酸、乳酸、及び他の従来とは異なるアミノ酸などもまた、本発明の様々な実施形態においてポリペプチドに適切な構成要素であってもよい。従来とは異なるアミノ酸の例としては、以下のものが挙げられる:4−ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、ε−N,N,N−トリメチルリジン、ε−N−アセチルリジン、O−ホスホセリン、N−アセチルセリン、N−ホルミルメチオニン、3−メチルヒスチジン、5−ヒドロキシリジン、 σ−N−メチルアルギニン、及び他の同様のアミノ酸及びイミノ酸(例えば、4−ヒドロキシプロリン)。本明細書において使用されるポリペプチドの表記法においては、標準的な用法及び慣習に従って、左手側の方向がアミノ末端方向であり、右手側の方向がカルボキシ末端方向である。
天然に存在する残基は、共通の側鎖特性に基づいたクラスに分けることが出来る:
1)疎水性:ノルロイシン(Nor)、Met、Ala、Val、Leu、Ile、Phe、Trp、Tyr、Pro;
2)極性の親水性;Arg、Asn、Asp、Gln、Glu,His、Lys、Ser,Thr;
3)脂肪族:Ala、Gly、Ile、Leu、Val、Pro;
4)脂肪族の疎水性:Ala、Ile、Leu、Val、Pro;
5)中性の親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
6)酸性:Asp、Glu;
7)塩基性:His、Lys、Arg;
8)鎖の配向に影響する残基:Gly、Pro;
9)芳香族:His、Trp、Tyr、Phe;そして
10)芳香族の疎水性:Phe、Trp、Tyr。
保存的アミノ酸置換には、これらのクラスのうちの1つのメンバーと、同じクラスの別のメンバーとの交換が含まれてもよい。保存的アミノ酸置換は、天然には存在しないアミノ酸残基を包含してもよい。この天然には存在しないアミノ酸残基は一般的には、生物系における合成よりもむしろ、化学的なペプチド合成によって取り込まれる。
これらの例としては、ペプチド模倣物及びその他のアミノ酸部分の反転型又は逆位型が挙げられる。
非保存的置換には、これらのクラスのうちの1つのメンバーと、別のクラスのメンバーとの交換が含まれてもよい。このような置換残基は、非ヒト抗体と相同であるヒト抗体の領域に導入されても、又は当該分子の相同でない領域に導入されてもよい。
このような変化の作成において、特定の実施形態によれば、アミノ酸の疎水性親水性指標を考慮してもよい。それぞれのアミノ酸には、その疎水性及び荷電の特徴に基づく疎水性親水性指標が割り当てられている。この疎水性親水性指標は、イソロイシン(+4.5);バリン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(−0.4);トレオニン(−0.7);セリン(−0.8);トリプトファン(−0.9);チロシン(−1.3);プロリン(−1.6);ヒスチジン(−3.2);グルタミン酸(−3.5);グルタミン(−3.5);アスパラギン酸(−3.5);アスパラギン(−3.5);リジン(−3.9);及びアルギニン(−4.5)である。
タンパク質に相互作用的な生物学的機能を付与することにおいて、アミノ酸の前記疎水性親水性指標の重要性は本技術分野で理解されている(例えば、Kyte et al.,1982,J.Mol.Biol.157:105−131を参照のこと)。特定のアミノ酸が、類似の疎水性親水性指標又はスコアを有する他のアミノ酸によって置換可能であり、そしてそれでも類似の生物学的活性を保持し得ることが、知られている。前記疎水性親水性指標に基づいて変化を作成することにおいて、特定の実施形態では、その疎水性親水性指標が±2以内であるアミノ酸の置換が含まれる。前記疎水性親水性指標に基づいて変化を作成することにおいて、特定の実施形態では、その疎水性親水性指標が±2以内であるアミノ酸の置換が含まれる。
特に生物学的に機能的なタンパク質又はそれによって作製されるペプチドが、本明細書に記載されている様に免疫学的な実施形態での使用について意図される場合、同様なアミノ酸の置換が親水性に基づいても有効に行われ得ることもまた、本技術分野で理解される。特定の実施形態では、あるタンパク質の最大の局所平均親水性は、その隣接するアミノ酸の親水性によって支配されるので、そのタンパク質の免疫原性及び抗原性(つまりそのタンパク質の生物学的特性)と相関する。
以下の親水性の値がこれらのアミノ酸残基に割り当てられている:アルギニン(+3.0);リジン(+3.0);アスパラギン酸(+3.0±1);グルタミン酸(+3.0±1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2);グルタミン(+0.2);グリシン(0);トレオニン(−0.4);プロリン(−0.5±1);アラニン(−0.5);ヒスチジン(−0.5);システイン(−1.0);メチオニン(−1.3);バリン(−1.5);ロイシン(−1.8);イソロイシン(−1.8);チロシン(−2.3);フェニルアラニン(−2.5)及びトリプトファン(−3.4)。同様の親水性値に基づく変化を作成することにおいて、特定の実施形態では、親水性値が±2以内であるアミノ酸の置換が含まれ、特定の実施形態では、親水性値が±1以内であるアミノ酸の置換が含まれ、そして特定の実施形態では、親水性値が±0.5以内である置換が含まれる。
例示的なアミノ酸置換を下の表に示す:
Figure 2011528908
当業者は、周知の技術を用いて本明細書に記載の通りのタンパク質の適切な変異体を決定することが出来るであろう。特定の実施形態においては、本技術分野の当業者は活性に重要であるとは考えられない領域を標的にすることによって、活性を壊すことなく変化され得る分子の適切な領域を同定することが出来る。他の実施形態においては、当業者は同様のタンパク質の間で保存されている当該分子の残基及び部分を同定することが出来る。さらに別の実施形態では、生物学的活性又は構造にとって重要であり得る領域でさえ、生物学的活性を壊すことなく、又はタンパク質構造に悪影響を及ぼすことなく、保存的なアミノ酸置換の対象とすることが出来る。
さらに本技術分野の当業者は、活性又は構造に重要な類似のタンパク質における残基を同定する為に、例えば本明細書に記載のユビキチンリガーゼアッセイなどの、構造−機能の研究を概観することが出来る。このような比較の観点において、当業者は類似のタンパク質における活性又は構造について重要なアミノ酸残基に対応する、タンパク質中のアミノ酸残基の重要性を推測することが出来る。当業者は、このように推測された重要なアミノ酸残基に対して、化学的に類似のアミノ酸置換を選択することが出来る。
本技術分野の当業者はまた、三次元構造及びアミノ酸配列を、類似のタンパク質におけるその構造との関連で解析することが出来る。特定の実施形態においては、当業者は、タンパク質の表面にあると推測されるアミノ酸残基に対して、このような残基は他の分子との重要な相互作用に関与し得るので、当該残基にラジカルな変化を作成しないように選択してもよい。さらに本技術分野の当業者は、それぞれの所望のアミノ酸残基において単一のアミノ酸置換を含む、テスト変異体を生成することが出来る。この変異体は次いで、本明細書に記載の活性アッセイを用いてスクリーニングされてもよい。このような変異体を用いることで、適切な変異体についての情報を集めることが出来る。例えば、特定のアミノ酸残基に対する変化によって、活性の破壊、活性の所望されない減少、又は不適切な活性が生じることが発見されている場合、このような変化を有する変異体は回避され得る。言い換えれば、このような慣用的実験から収集された情報に基づいて、当業者は、さらなる置換が、単独、又は他の変異と組み合わせにおいて回避されるべきアミノ酸を、容易に決定することができる。
多数の科学的刊行物が、二次構造の推定をテーマとして扱っている。Moult,1996,Curr.Op.in Biotech.7:422−427;Chou et al.,1974,Biochemistry 13:222−245;Chou et al.,1974,Biochemistry 113:211−222;Chou et al.,1978,Adv.Enzymol.Relat.Areas Mol.Biol.47:45−148;Chou et al.,1979.Ann.Rev.Biochem.47:251−276;及びChou et al.,1979,Biophys.J.26:367−384を参照のこと。さらに、二次構造の推定を補助するコンピュータプログラムが現在利用可能である。二次構造を予測するある方法は、相同性モデリングに基づいている。例えば、30%より大きい配列同一性、又は40%より大きい配列類似性を有する2つのポリペプチド又はタンパク質は多くの場合、類似の構造的トポロジーを有する。タンパク質構造データベース(PDB)の近年の成長により、ポリペプチド又はタンパク質の構造内の潜在的な折り畳み回数を含む、二次構造の予測可能性の向上が得られている。Holm et al.,1999,Nucl.Acid.Res.27:244−247を参照のこと。所定のポリペプチド又はタンパク質において限定された折り畳み回数が存在すること、及び一旦構造の決定的な数が解明されれば構造の推定は劇的にさらに正確になることが示唆されている(Brenner et al.,1997,Curr.Op.Struct.Biol.7:369−376)。
ユビキチン化の効果
ユビキチンシステムは、抗原処理、アポトーシス、細胞周期及び分裂、DNA修復、分化及び発達、エンドサイトーシス及びエキソサイトーシス、免疫応答及び炎症、筋肉変性、神経変性、神経発達、細胞小器官発達、タンパク質分解、細胞表面の受容体及びチャネルからの信号伝達、ストレス反応、及び転写のような生物学的プロセスの多数に関与している。
ユビキチン化の効果は、例えば、添付されたUb/Ubl(例えば、モノ対ポリユビキチン化)の量、添付の前記Ub/Ubl(例えば、マルチ−モノユビキチン化)の場所、及び前記基質(例えば、転写因子、受容体、または構造タンパク質)の独自性によって異なる。場合によっては、Ub/Ublは基質分解を特徴づける。K48型ポリユビキチン鎖は、26Sプロテアソーム基質としてタンパク質を特徴付けることに関与している。対照的に、モノユビキチン化及びK63結合型鎖は、一般的にエンドサイトーシス、小胞輸送、細胞周期制御、ストレス反応、DNA修復シグナル伝達、転写、及び遺伝子サイレンシングのような非分解信号として機能する。最終的に、ユビキチン化は、鎖状結合による発生の多くにつながる事象の信号伝達として機能する。
「異常」ユビキチン化は、標準とは異なるUb/Ublの添付または除去の状態または条件を参照する。異常ユビキチン化は、癌、免疫抑制、筋肉変性及び萎縮、神経変性のような望ましくない状況を示すことがある。ユビキチンシステムは、細胞内タンパク質の異常蓄積または封入体を含む特定の組織学的異常に関与している。このような異常を示す条件の例は、アルツハイマー病における神経原線維変化、パーキンソン病におけるレビー小体;ピック病におけるピック体、運動ニューロン疾患における封入体、アルコール性肝疾患におけるマロリー体及びアレクサンダー病におけるローゼンタール線維を含む。ユビキチンシステムは、アンジェルマン症候群におけるUBE3A遺伝子破壊、フォンヒッペルリンドウ症候群におけるVHL腫瘍抑制(VHL)遺伝子破壊、リドル症候群における上皮Na+チャネル(ENAC)遺伝子破壊、及びファンコニー貧血症を中断すると考えられている様々な遺伝子破壊の役割を含む特定の遺伝性疾患にも関与している。当業者に知られている及び/またはここに記載されている方法を使用して、当業者は、特定の条件、疾患、及び/または症候群のもとにおこる異常ユビキチン活性を識別することができるであろう。
ユビキチン化のモジュレーター
「モジュレーター」という用語は、ユビキチンリガーゼ活性を増加(「活性剤」)または減少(「阻害剤」)できる化合物を意味する。「候補」、「候補薬剤」、「候補モジュレーター」及び「候補ユビキチンリガーゼ活性モジュレーター」は、例えばタンパク質(ここでは、タンパク質、ポリぺプチド、及びペプチドを含む)、小さな有機または無機分子、多糖類、ポリヌクレオチドなどの任意の分子を参照する。これらの分子は、ユビキチンリガーゼ活性モジュレーター活性についてテストされる。候補薬剤は、多くの化学的分類を包含する。好ましい実施形態においては、候補薬剤は、有機分子、特に小さな有機分子であって、タンパク質と構造的に相互作用するのに必要な官能基、特に水素結合、及び典型的には、少なくともアミン、カルボニル、ヒドロキシル基またはカルボキシル基、好ましくは少なくとも二つの化学官能基から構成される。候補薬剤はしばしば環状炭素または複素環構造及び/または芳香族または一つまたは一つ以上の化学官能基で置換された芳香族構造から構成される。
候補モジュレーターは、当業者によって理解されるよう、合成または天然化合物のライブラリーを含む様々なソースから取得される。当業者によって理解されるよう、本発明の実施形態は、既知のコンビナトリアルケミストリー型ライブラリーを含む、候補モジュレーターの任意のライブラリーをスクリーニングするための迅速かつ簡単な方法を提供している。
特定の態様においては、候補モジュレーターは合成化合物である。多くの技術は、ランダムオリゴヌクレオチドの発現を含む様々な有機化合物及び生体分子のランダム及び指示された合成に使用される。また、他の態様は、細菌、真菌、植物及び動物の、利用可能及び容易に製造される抽出物の形で天然化合物のライブラリーを使用する。また、天然または合成されたライブラリー及び化合物は従来の化学的、物理的及び生化学的手段により容易に変更される。既知の薬理学的薬剤は、構造類似体を生成するために、酵素の変更を含め、指示された、またはランダムな化学修飾を受けることがある。
候補モジュレーターがタンパク質である場合、タンパク質またはタンパク質を自然に発生する断片を、自然に発生することができる。従って、例えば、タンパク質を含む細胞抽出物、または、タンパク性細胞抽出物のランダムな、または指示された消化物はテストすることができる。このような方法では、原核生物及び真核生物のタンパク質のライブラリーは、ユビキチンリガーゼ組成物の任意の数に対するスクリーニングのために作られることがある。本実施例において特に好ましいのは、細菌、真菌、ウイルス、及び哺乳類タンパク質のライブラリーであり、哺乳類タンパク質のライブラリーの方が好ましく、及び特に好ましいのはヒトタンパク質のライブラリーである。
他の態様においては、候補モジュレーターは、約2から約50のアミノ酸、好ましくは約5から約30のアミノ酸、及び、特に好ましくは約8から約20のアミノ酸のサイズのペプチドである。前記ペプチドは、前記のタンパク質から自然と発生する消化物、ランダムペプチド、または「偏った」ランダムペプチドであることがある。「ランダム化」とは、核酸及びペプチドがそれぞれ、基本的にランダムなヌクレオチド及びアミノ酸から構成されることを意味するものとする。一般的にこれらのランダムペプチド(または後述する核酸)は化学的に合成されるため、任意の場所に任意のヌクレオチドまたはアミノ酸を組み込むことができる。前記合成プロセスは、配列の長さ以上の可能な組み合わせの全てまたはほとんどの形成を可能にするために、ランダムタンパク質または核酸を生成するよう設計することができる。このようにランダム化された生物活性タンパク質の薬剤を形成する。
ライブラリーを使用する実施形態では、ライブラリーは、特定のユビキチンリガーゼ酵素との相互作用を可能にする多様性の確率的に十分な範囲に効果のあるランダム化された薬剤の十分に構造的に多様な集団を提供する必要がある。従って、相互作用のライブラリーは十分な大きさである必要があり、よって、それらの少なくとも一つは、ユビキチンリガーゼ酵素と相互作用する構造をもつ。当業者には、十分な大きさ及び多様なライブラリーを構築する最高な方法を理解するであろう。
さらなる実施形態は、配列優先性がない、または任意の場所で定数の完全にランダム化されたライブラリーに関連している。他の態様では、前記ライブラリーは偏っており、配列内の位置によってはいずれかの定数で保持され、または、可能性のある限られた数から選択される。例えば、好ましい実施形態においては、ヌクレオチドまたはアミノ酸残基は、定義された分類内でランダム化され、例えば、システイン生成のため、架橋結合のための疎水性アミノ酸、親水性残基、立体的に偏った(小さくても大きくても)残基、SH−3ドメインのためのプロリン、セリン、スレオニン、リン酸化部位などのためまたはプリン化のためのチロシンまたはヒスチジンなどが挙げられる。
態様によっては、候補モジュレーターは、核酸である。候補モジュレーターを参照すると、「核酸」または「オリゴヌクレオチド」は、ここでは少なくとも二つの共に共有結合されたヌクレオチドを意味する。核酸から構成された実施形態は、一般的にホスホジエステル結合を含むが、場合によっては、下記のとおり、核酸類似体は異なる骨格鎖を有するものを含み、例えば、ホスホルアミド、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、O−メチルホスホロアミダイト結合、及びペプチド核酸及び骨格鎖及び結合から構成される。他の核酸類似体は、それらのポジティブ型骨格鎖、非イオン性骨格鎖、及び非リボース骨格鎖を含む。一または一以上の炭素糖を含む核酸もまた、核酸の定義内に含まれている。リボース−リン酸骨格鎖のこれらの修飾は、ラベルなどの追加部分の追加を容易にするため、または生理的環境内における分子の安定性及び部分を増加させるため行われることがある。このように当業者に理解されるように、これらの核酸類似体の全ては、様々な本発明の実施形態での使用を見つけることができる。加えて、自然発生の核酸及び類似体の混合物を作ることができる。また、異なる核酸類似体の混合物、及び自然発生の核酸及び類似体も作ることができる。
ペプチド核酸類似体を含むペプチド核酸(PNA)が特に好適である。これらの骨格鎖は、自然発生の核酸の高電荷なホスホジエステル骨格鎖とは対照的に、中性条件下で実質的に非イオン性である。
また、実施形態は、化学的に修飾できる基質の一連から合成できる有機部分である候補モジュレーターを含む。「化学修飾」には、伝統的な化学反応及び酵素反応も含まれる。これらの基質は一般的に、これに限定されるわけではないが、アルキルグループ(アルカン、アルケン、アルキン及びヘテロアルキルを含む)、アルコール、エーテル、アミン、アルデヒド、ケトン、酸、エステル、アミド、環式化合物、複素環式化合物(プリン、ピリミジン、ベンゾジアゼピン、ベータ−ラクタム、テトラシリン、セファロスポリン及び炭水化物を含む)、ステロイド(エストロゲン、アンドロゲン、コルチゾン、エクジソンなどを含む)、アルカロイド(バッカク、ビンカ、クラーレ、ピロリジジン、及びミトマイシンを含む)、有機金属化合物、ヘテロ原子化合物、アミノ酸、及びヌクレオシドを含む。化学的(酵素的を含む)反応は、新しい基質または様々な実施形態でテストされる候補薬剤を形成するため部分上で行われることがある。
当業者に理解されるように、同時に候補モジュレーターの複数のタイプを選択することが可能である。したがって、使用される候補モジュレーターのライブラリーは薬剤(例えばペプチド)の一つのタイプのみ、または複数のタイプ(ペプチド及び有機分子)を含むことがある。一度に複数の候補のアッセイは以下に説明する。
ユビキチン化リガーゼアッセイ
特定の実施形態は、ユビキチン化システムの化合物を組み合わせる方法を提供する。「組み合わせる」とは、ユビキチンリガーゼ活性が行える条件下のレセプタクル内で様々な化合物の追加を意味する。好適な実施形態では、前記レセプタクルは、96ウェルプレートまたは他の市販のマルチウェルプレートである。他の好適な実施形態では、前記レセプタクルはFACSの機械の反応槽である。他のレセプタクルは、限定されるわけではないが、384ウェルプレート及び1536ウェルプレートである。まだ他の適したレセプタクルは当業者に明らかであろう。
特定の実施形態は、一部として、またはユビキチンリガーゼ活性が行えるレセプタクルに個別に追加される「固体担体」を有することに関連している。ユビキチン−タンパク質(またはその断片)を含む部分に接着している−は、固体担体に結合することもできる。固体担体の材料はいくらでもあり、特にガラス、シリカ、酸化金属のような無機高分子、または、特にセルロースまたは随意に置換されたポリスチレンのような有機高分子を含む。これらの材料は、マイクロビーズまたは塊状のマイクロファイバーとして使用されることがある。まだ他の適した材料は、当業者にとって明らかであろう。
化合物の追加は、ユビキチンリガーゼ活性が得られる可能性のある条件である限り、順次または所定の順序、またはグループ化されて行われることがある。このような条件は当業者によく知られており、および、さらなる手引きを以下に示す。
本発明の組成物の成分は、様々な量で組み合わされることがある。好適な実施形態では、Ub/Ublは約4から200μlの反応溶液に対して1から1000ng、最適には30μlの反応溶液に対して約500ngの最終濃度で結合される。
好適な実施形態では、E1は約1nM、2nM、3nM、4nM、5nM、6nM、7nM、8nM、9nM、10nM、20nM、30nM、50nM、100nM、120nM、150nM、175nM、200nM、250nM、300nM、350nM、400nM、450nM、500nM、550nM、600nM、650nM、700nM、750nM、800nM、850nM、900nM、1μM、10μM、または1mMの最終濃度で結合される。
好適な実施形態では、E2は、約1nM、2nM、3nM、4nM、5nM、6nM、7nM、8nM、9nM、10nM、20nM、30nM、50nM、100nM、120nM、150nM、175nM、200nM、250nM、300nM、350nM、400nM、450nM、500nM、550nM、600nM、650nM、700nM、750nM、800nM、850nM、900nM、1μM、10μM、または1mMの最終濃度で結合される。
好適な実施形態では、E3は、約1nM、2nM、3nM、4nM、5nM、6nM、7nM、8nM、9nM、10nM、20nM、30nM、50nM、100nM、120nM、150nM、175nM、200nM、250nM、300nM、350nM、400nM、450nM、500nM、550nM、600nM、650nM、700nM、750nM、800nM、850nM、900nM、1μM、10μM、または1mMの最終濃度で結合される。
ユビキチンシステムの成分は、ユビキチンリガーゼ活性が好適な反応条件下で結合される。一般的に、これは生理的条件となる。保温は、最適活性が容易となる任意の温度、典型的には約4から40℃で行われることがある。培養期間は、最適活性に選択されるが、高速ハイスループットスクリーニングを容易にするのに最適であるようにも選択される。培養は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9または3.0時間のような、最適活性を容易にする時間で行われることがある。典型的には、約0.1から約2.0時間の間で十分である。
他の様々な試薬はアッセイに含まれることがある。これらは、塩、溶剤、バッファー、例えばアルブミン、界面活性剤などの中性タンパク質を含み、最適ユビキチン化酵素活性を容易にするため、及び/または非特異的またはバックグラウンド相互作用を抑えるために使用されることがある。他の場合では、プロテアーゼ阻害剤、ヌクレアーゼ阻害剤、抗菌性薬剤などのようなアッセイの効率を向上させる試薬も使用される。前記組成物は、好適にはアデノシン三リン酸(ATP)も含む。
組成物の混合は、ユビキチンリガーゼ活性を促進する、または、候補モジュレーター効果の識別を最適化する任意の順序で添加される。好適な実施形態においては、ユビキチンはバッファー溶液内で提供され、後にユビキチン化酵素の添加が続く。他の好適な実施形態では、ユビキチンはバッファー溶液内で提供され、その後候補モジュレーターが添加され、後にユビキチン化酵素の添加が続く。
一度結合されると、好適な実施形態は、E3または基質に結合したユビキチンの量の測定を含む。当業者のいずれかによって理解されるように、測定の方法は分析の成分、最適にはUb/Ublにつけられた特定の標識に左右される。当業者には明らかなように、ユビキチン結合の量は、ユビキチン化酵素に直結の特定のユビキチンタンパク質の結合を含むだけでなく、ポリユビキチン鎖内に形成されるユビキチンタンパク質結合も含む。
好適な実施形態では、ユビキチンにつけられた標識は蛍光標識である。好適な実施形態では、ユビキチンにつけられた標識は、酵素標識または酵素標識と間接的に標識された結合対のメンバーである。後者の好適な実施形態では、前記酵素標識基質は蛍光反応生成物を生成する。これらの好適な実施形態においては、ユビキチン結合の量は蛍光により測定される。このような測定の装置は、市販されており、及び、このような測定を行うために当業者のいずれかによって使用されている。
ユビキチン結合測定の他の方法は、当業者によく知られており、及び、以下に説明される各標識は当業者により容易に識別される。例えば、放射性同位体標識は、シンチレーション測定によって、または写真乳剤への発露後の濃度測定によって、またはホスフォイメージャーのような装置を用いることで測定される。同様に、結合されたユビキチンを測定するのに用いられ、続いて、酵素標識基質の反応は酵素標識が用いられていると、不透明製品がそれにより生成される。
好適な実施形態では、タンパク質(またはその断片)を含むユビキチン接着モチーフは、固体担体と結合している。これは直接行われる、または、リンカーまたはHiS、GSTなどのような標識を用いて行われる。HiS、GSTなどは、タンパク質(またはその断片)ユビキチン接着モチーフに付着しており、前記アダプターは分子と結合する表面基質である。
他の態様は、タンパク質(またはその断片)を含むユビキチン接着モチーフ、結合、直接または基質を介した要素との結合、ビードに関連する。ライゲーション後、前記ビードは、結合されていないユビキチン及び測定された結合したユビキチンから分離することができる。好適な実施形態では、タンパク質(またはその断片)を含むユビキチン接着モチーフはビードに結合され、及び使用される組成物は標識ユビキチンを含み、前記標識は蛍光標識である。この実施形態では、ビードと結合ユビキチンは、蛍光活性化細胞選別(FACS)機を用いることで分離することができる。それにより、結合ユビキチンの量が測定できる。
好適な実施形態では、複数の分析はハイスループットスクリーニングシステムにより同時に行われる。この実施形態では、複数の分析は、96ウェルプレートまたは他のマルチウェルプレートのような複数のレセプタクルで行われることがある。当業者に理解されるように、このようなシステムは、複数の候補モジュレーター及び/または複数のユビキチンシステム成分の組み合わせに適用することができる。好適な実施形態では、ハイスループットスクリーニングシステムは、様々なE3−候補モジュレーターの対合及び/または様々なターゲットタンパク質−候補モジュレーターの組み合わせのユビキチンリガーゼ活性の検出に用いることができる。その他の特徴は、個々の候補モジュレーターの効果を同時にテストするためのハイスループットスクリーニングに関連する。
ここで提供される分析手順が他とは異なりうることは当業者によって理解される。しかし、様々な選択肢(化合物、選択された特性または他の手順)がここで提供されているが、前記選択肢もまたそれぞれ個々に提供されるものであり、及び、互いに他のここで提供された選択肢から個々に分離されうることも理解されている。さらに、分析感度を増加させる技術分野で明らか及び既知である手順は、本発明の範囲内であることが意図されている。例えば、洗浄手順、ブロッキング手順などが追加できる。
ユビキチン化検出方法
さらなる実施形態では、ユビチキンリガーゼアッセイの一つまたはそれ以上の成分は標識を含む。「標識」とは、付着成分の同定または単離に有用な付着単一分子または複数の分子を意味する。標識を有する成分は「標識−X」と呼び、前記Xは、前記成分である。例えば、標識を含むユビキチンは、ここでは「標識−ユビキチン」と呼ばれる。好適には、標識は付着成分と共有結合している。結合成分の一つ以上が標識を有する場合、前記標識は識別のために、例えば「標識1−ユビキチン」というように番号付けされる。好適な標識は、これに限定はされないが、ラベル、結合対のパートナー、及び分子と結合した表面基質を含む。当業者にとって明らかであるように、多くの分子は、標識が使用される方法に応じて、標識の複数のタイプとして使用されているのが見出される。
好適な実施形態では、ユビキチンは標識−ユビキチンの形態をとる。他の好適な実施形態においては、E3は標識を有し、その複合体はここでは「標識−E3」と呼ばれる。好適には、前記標識は、前記E3の成分の一つのみに付着されている。好適E3標識は、これに限定されるわけではないが、ラベル、結合対のパートナー及び要素に結合している基質を含む。
「ラベル」とは、直接的に(例えば第一ラベル)または間接的に(例えば第二ラベル)検出される分子を意味する。例えば、ラベルは、視認及び/または測定またはそれ以外の場合は特定できるので、それらの存否を知ることができる。当業者に理解されるように、この方法は前記ラベルに依存して行われる。好適なラベルは、これに限定されないが、蛍光ラベル、ラベル酵素及び放射性同位体を含む。
「蛍光ラベル」は、それらの固有の蛍光特性により検知される任意の分子を意味する。適当な蛍光ラベルは、これに限定されないが、フルオレセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、エオシン、エリスロシン、クマリン、メチル−クマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、ルシファーイエロー、カスケードブルー(商標)、及びテキサスレッドである。適当な光学色素はRichard P.Hauglandによる1996 Molecular Probes Handbookに記されており、ここに明示的に援用する。適当な蛍光ラベルは、これに限定されないが、緑色蛍光タンパク質(GFP)、青色蛍光タンパク質(BFP)、強化黄色タンパク質(EYEP)、ルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びレニラである。
「ラベル酵素」は、検出可能な生成物を生成するラベル酵素基質の存在下で反応できる酵素を意味する。適当なラベル酵素は、これに限定されないが、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリンホスファターゼ及びグルコースオキシダーゼである。このような基質を使用する方法は、当技術分野でよく知られている。前記ラベル酵素の存在は一般的に同定可能な生成物を生成するラベル基質酵素との反応の酵素の触媒作用によって明らかにされる。このような生成物は、不透明なことがあり、ホースラディッシュペルオキシダーゼとテトラメチルベンジジンの反応のように、様々な色を有することがある。ルミノールのような他のラベル酵素基質は、蛍光反応生成物を生成するよう開発されている。ラベル酵素とラベル酵素基質を同定するための方法は、当技術分野でよく知られており、及び、多くの市販のキットが利用可能である。
「放射性同位体」とは任意の放射性分子を意味する。適当な放射性同位体は、これに限定されないが、14C、H、32P、33P、125I及び131Iを含む。ラベルとしての放射性同位体の使用は、当技術分野でよく知られている。
さらに、ラベルは間接的に検知することができ、前記標識は結合対のパートナーである。「結合対のパートナー」とは、第一及び第二部分の一つを意味する。前記第一及び第二部分は互いに特異的結合親和性を有する。適当な結合対は、これに限定されないが、抗原/抗体(例えば、ジゴキシゲニン/アンチジゴキシゲニン、ジニトロフェニル(DNP)/アンチDNP、ダンシルX/アンチダンシルX、フルオレセイン/アンチフルオレセイン、ルシファーイエロー/アンチルシファーイエロー、及びローダミン/アンチローダミン)、ビオチン/アビジン(またはビオチン/ストレプトアビジン)及びタンパク質と結合したカルモジュリン(CBP)である。他の適当な結合対は、FLAG、KT3エピトープペプチド、チューブリンエピトープペプチド、及びT7遺伝子10タンパク質ペプチド標識及びそこに添加された抗体を含む。一般的に、好適な実施形態においては、結合対パートナーの小さい方は標識として、ユビキチン連結において重要とみなされている立体障害として機能する。当業者に理解されているように、結合対パートナーは、以下に記載されているように、ラベル以外の適用においても使用されている。
当業者によって理解されるように、一つの結合対のパートナーは、他の結合対のパートナーでもあることがある。例えば、抗原(第一部分)は第一抗体(第二部分)と結合し、今度は、第一抗体が抗原として第二抗体(第三部分)とも結合する。このような状況は、第一部分と第三部分が、それぞれの結合対パートナーである第二部分を介して間接的に結合しうることが理解される。
当業者に理解されるように、結合対のパートナーは、先述したように、ラベルを含むことがある。これによりラベルを含む結合対の結合上で間接的にラベルをつけることができることもまた理解されるであろう。ラベルを結合対のパートナーである標識につけることを、ここで説明されているように、ここでは「間接的ラベル付け」と呼ぶ。
当業者に理解されているように、標識−成分は、様々な方法で製造され、標識の形態に大きく依存している。成分及び標識は、好適には共有結合により結合している。組み換えによる標識−ポリペプチドの生成は、前記標識が以下記載のポリペプチドであることも意味する。
ターゲット分子及び基質のビオチン化はよく知られており、例えば、反応性アミン及びチオール反応剤、タンパク質、核酸、炭水化物、カルボン酸のビオチン化を含む、ビオチン化薬剤の多くが知られている。ビオチン化基質は、アビジンまたはストレプトアビジンを介してビオチン化成分と結合できる。同様に、ハプテン試薬の多くも知られている。
当技術分野において、放射性同位体とタンパク質のラベル化の方法も既知である。
組み換えによるHis−標識を有するタンパク質の合成はよく知られており、及び、そのようなタンパク質を合成するキットは市販されている。
チオール、アミン、カルボキシルなどのような化学反応グループによるラベルの機能付加は一般的に当該技術分野において既知である。好適な実施形態においては、標識は共有結合を容易にするよう官能化される。
標識の共有結合は、直接的にまたはリンカーを介して行われる。ある実施形態では、前記リンカーは、比較的短い結合部分であり、分子を結合するのに使用される。結合部分は、ユビキチンリガーゼアッセイの成分、例えばユビキチンに直接合成することができ、及び、標識の結合を容易にする少なくとも一つの官能基が含まれる。また、前記結合部分は少なくとも二つの官能基を有することがあり、それら官能基は、例えば、官能化された成分を官能化された標識に結合するのに使用される。付加的な実施形態において、前記リンカーは、高分子である。この実施形態において、共有結合は直接的に、または、前記成分または標識の結合部分を使用して前記高分子に達する。好適な実施形態において、前記共有結合は、直接的であり、つまり、リンカーを使用しない。この実施形態において、好適な成分は、官能化された標識に直接的に結合するのに使用されるカルボン酸のような官能基を含む。成分及び標識は上記のものを含む様々な方法で結合できることを理解すべきである。重要なことは、結合方法が成分の機能を大幅に変更しないことである。例えば、標識−ユビキチンにおいて、前記標識は、ユビキチンが他のユビキチンに共有結合し、ユビキチン鎖を形成できるような方法で、結合する必要がある。当業者に理解されているように、ラベル及びユビキチンの共有結合の上記の説明は、本開示の実質的に任意の二つの分子の結合に等しく適用される。
特定の実施形態においては、前記標識は、一般的に上述したように、共有結合を容易にするよう官能化される。従って、標識の様々な種類が市販されている。それらに含まれる官能基は、これに限定されないが、イソチオシアネート基、アミノ基、ハロアセチル基、マレイミド、スクシンイミジルエステル、スルホニルハロゲン化物を含み、これら全ては、ここに記載されたように、前記標識を第二分子に共有結合するのに使用することができる。前記標識の官能基の選択は、上述のリンカーまたはユビキチンリガーゼアッセイの成分のどちらかの結合の場所に依存する。従って、例えば、ユビキチンのカルボン酸基への直接的な結合のため、アミノ修飾またはヒドラジン修飾された標識は、カルボジイミド、例えば、当業者に知られているように、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(EDAC)を介して結合するのに使用される。一実施形態において、前記カルボジイミドは、前記標識に最初に結合される。ここに記載された標識の多くは市販されている。
さらなる実施形態は、ターゲットタンパク質を含むユビキチンシステムの成分(断片を含む)のクローン化及び発現の使用を含む。ポリメラーゼ鎖反応、発現ベクター、細胞の形質転入及び形質転換のようなクローニング及び発現を含む前記プロセスは当該技術分野においてよく知られている。
ユビキチンシステムの成分は、当該技術分野でよく知られている技術を使用して融合タンパク質として作られることもある。従って、例えば、タンパク質は、発現を増加させるため、またはその他の理由のために融合タンパク質として作られることもある。例えば、前記タンパク質がペプチドである場合、前記ペプチドをコード化する核酸は、発現のため他の核酸に結合できる。同様に、ユビキチンシステムの成分は、緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、青色蛍光タンパク質(BFP)、黄色蛍光タンパク質(YFP)などのようなタンパク質ラベルに結合されることがある。
加えて、上述の他の方法では、当業者は、蛍光偏光、蛍光共鳴転送または色素生成のような、他の検出方法が、様々な実施形態において適当であると認識されている。
様々なユビキチンシステム成分は、発現後に、精製または単離される。タンパク質は、当業者に既知の、試料中に存在する他の成分に依存する様々な方法で単離または精製できる。標準的な製造方法は、イオン交換、疎水性、親水性、及び逆相HPLCクロマトグラフィー及びクロマトフォーカシングを含む電気泳動、分子的、免疫学的及び、クロマトグラフ技術を含む。例えば、前記ユビキチンタンパク質は、標準アンチユビキチン抗体カラムを使用することで単離できる。限外ろ過及び透析ろ過技術も、タンパク質濃度と併用して、有用である。適当な精製技術の一般的なガイダンスとして、Scopes,R.,Protein Purification,Springer−Verlag,N.Y.(1982)を参照のこと。精製に必要な温度は、前記たんぱく質の使用によって異なる。場合によっては、精製は必要ない。
様々な実施形態はUb及びUbIリガーゼのモジュレーターを識別する方法を提供している。本発明の特定の態様は、Ub/UbI結合、リガーゼ及びタンパク質(またはその断片)を含むユビキチン接着モチーフ及びユビキチンリガーゼへのユビキチン結合量の測定を含むユビキチン化カスケードの酵素を含む。本発明のこの態様は、特定のUb/UbIシステムの成分の識別及び任意の候補モジュレーターまた、本発明の態様は、リガーゼが活性している場合の任意の候補モジュレーターの非存在下におけるリガーゼの自動ユビキチン化の基底レベルの定義において有用出ある。また、本発明の態様は、候補リガーゼモジュレーターの付加及びモジュレーター存在下でのユビキチン化レベルと、モジュレーター非存在下でのユビキチン化のレベルを比較することが含まれる。
他の実施形態は、Ub/UbI結合、リガーゼ、タンパク質(またはその断片)を含むユビキチン接着モチーフ、及びターゲットタンパク質、及びターゲットタンパク質に結合したユビキチンの量の測定を含むユビキチン化カスケードの酵素に関連する。本発明のこの態様は、特定のUb/UbIシステムの成分の識別及び、リガーゼが活性の場合、任意の候補モジュレーターの非存在下においてターゲットタンパク質のユビキチン化の基底レベルを定義するのに有用である。また本発明の態様は、候補リガーゼモジュレーターの付加及びモジュレーター存在下でのユビキチン化のレベルとモジュレーター非存在下でのユビキチン化のレベルを比較することを含む。
特定の実施形態は、分析成分の標識付に関連する。好適な実施形態においては、Ub/UbIは標識を含む。好適な前記標識は、ラベル、結合対のパートナー、または分子に結合した基質である。さらに好適には、前記標識は蛍光ラベルまたは結合対パートナーである。好適な実施形態においては、前記標識は結合対パートナーであり、及び、ユビキチンは間接的にラベルされる。間接的にラベルされる実施形態では、好適にはラベルは蛍光ラベルまたはラベル酵素である。ラベル酵素を含む実施形態では、好適には、酵素のための基質は発光生成物を生成する。好適な実施形態では、前記ラベル酵素基質はルミノールである。
以下に示す実施例は、本発明の様々な態様を実施するための企図の最良の形態を定めるだけでなく、より完全に上記の発明を使用する方法を説明するために提供している。これら実施例は本発明の範囲を制限するためではなく、例を示すためのものであることは理解されている。従って、様々な実施形態は、ユビキチンリガーゼアッセイに関連する。このユビキチンリガーゼアッセイは、他のユビキチン接着モチーフ及びリガーゼまたは以下の実施例に記載されていない仮想リガーゼを用いる。全ての引用文献は、ここに明示的にその全体が参照によって組み入れられる。
6xHiS−SUMO−UBA2及び6xHiS−SUMOG2C−UBAI 発現及び精製
アミノ末端6xHiS−SUMO−UBA2は以下のように構成されている。PCR産物は、ゲノムDNA(S.セレビシエ)からテンプレートとして酵母RAD23遺伝子(酵母Rad23タンパク質の351−398残基)を用いる5’−GATCGGTCTCAAGGTGTTGACTATACCCCCGAAGA−3’(配列ID番号:4)及び5’−GATCGGATCCTCAGTCGGCATGATCGCTGA−3’(配列ID番号:5)プライマーを使用して生成される。PCR断片は、BsaI及びBamHIで消化され、及びp6xHiS−SUMOプラスミド内(Life Sensors)に結合される。前記プラスミドは、正しい配列(Genewiz)の存在を確認するよう配列される。図IAは下線が引かれたUBA2領域と6xHiS−SUMO−UBA2のアミノ酸配列を示している。
アミノ末端6xHiS−SUMOG2C−UBAIは以下のように構成される。PCR産物は、テンプレートとして酵母RAD23遺伝子をテンプレートとして使用する5’−GATCCGTCTCAAGGTGGATTCGTGGTGGGAACCGAG−3’(配列ID番号:6)及び5’−GATCCGTCTCAGATCCTAATTTTCTGGAATACCCATCAG−3’(配列ID番号:7)プライマーを使用して生成される。前記PCR断片はBsalで消化され、及び、その後p6xHiS−SUMOプラスミド(Life Sensors)内で結合される。6xHiS−SUMOの二番目のグリシンは、5’−GAAGGAGATATACCATGTGTCATCACCATCATCATCACG−3’(配列ID番号:8)及び5’−CGTGATGATGATGGTGATGACACATGGTATATCTCCTTC−3’(配列ID番号:9)プライマーを使用する直接変異原によってシステインに変えられる。前記プラスミドは正しい配列の存在を確認するよう配列する。図IBは下線が引かれたUBAI領域と6xHiS−SUMOG2C−UBAIのアミノ酸配列を示している。
これら融合タンパク質の発現のため、関連するプラスミドを含むE.coliBL21株の単一コロニーは、100μg/mlカナマイシンを含むルリア−ベルターニ培地の50ml内に接種される。前記細胞は、250rpmで振盪しながら、37℃で一晩増殖させた。翌朝、一晩増殖させた培養物の10mlを、指数関数的成長を促すよう新鮮な培地のIL内に移した。OD600値が0.5〜0.6に達すると、タンパク質の発現は0.1mMのIPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)の添加により誘導され、続いて20℃での保温が夜通し(〜15時間)かけて行われる。
E.coli細胞はIL LB培地から遠心分離(4℃で20分間、4,000xg)により回収され、細胞ペレットは溶解バッファー(20mMトリス塩酸緩衝溶液、pH8.0、300mM塩化ナトリウム、20mMイミダゾール、1mMフッ化フェニルメチルスルホニル)25ml中で懸濁される。前記細胞は、超音波処理により溶解される。前記溶解質は4℃で20分間、11,400rpmで遠心分離され、及び、上清(可溶性タンパク質分画)が収集される。その後、前記上清は、カラム内に充填された2mlNi−NTAセファロースを通過する。前記カラムは、洗浄バッファー(20mMトリス塩酸緩衝溶液、pH8.0、300mM塩化ナトリウム、20mMイミダゾール)10カラムボリュームと洗浄され、及び、溶出バッファー(20mMリン酸カリウム、pH8.0、500mM塩化ナトリウム、500mMイミダゾール)5カラムボリュームで溶出される。洗浄及び溶出の通過画分からの一定分量は、4〜20%SDS−PAGE勾配ゲル上に積まれ、クマシーブリリアントブルーで染色される。図7は、UBAIが発現でき、及び、均一に近く精製されていることを示している。
6xHiS−SUMO−UBA2のアフィゲルカップリング
6xHiS−SUMO−UBA2は50mMのMOPSと4℃で一晩かけて透析される(透析チュービングMWCO12〜14,000)。6xHiS−SUMO−UBA2の2mlはアフィゲル15の4ml内に移され、撹拌機で、4℃で4時間撹拌される。1Mエタノールアミン塩酸塩(pH8.0)が前記アフィゲル上の任意の活性エステルをブロックするために添加され、撹拌機上で室温にて1時間保温される。これを水で洗浄し、続いて2M塩化ナトリウムで洗浄し、及び、4℃で20%エタノール内に貯蔵する。
E3リガーゼアッセイ
E3リガーゼアッセイは、500nMの6xHis−SUMO−CARP2、50nMのE1(BIOMOL)、150mMのUbcH5c(E2)(BIOMOL)、500んgのユビキチン、2mMのATP、50mMのpH8.0のトリス塩酸緩衝溶液、5mMの塩化マグネシウム、2mMのDTTからなる。ほとんどの場合において、ユビキチンは6xHis標識を含むことがある。CARP2をコード化したPCR産物は、5’−GATCCGTCTCAAGGTATGTGGGCAACCTGCTGCAA−3’(配列ID番号:10)及び5’−GATCGGATCCTCAGGACCGGAAGACATGCA−3’(配列ID番号:11)プライマー及びテンプレートとしてヒトCARP2 cDNAを用いて生成する。前記PCR断片はBsmBI及びBamHIで消化され、及び、その後、6xHis−SUMO−CARP2を生じるようp6xHis−SUMOプラスミド(LifeSensors)内に結合する。前記プラスミドは、正しい配列の存在を確認するよう配列される。反応混合物の30μlは、37℃で90分間保温され、及び、6xHis−SUMO−UBA2に結合されたアフィゲルの総容積50μlを含む3mlカラムに移される。前記カラムは洗浄バッファー(Ixリン酸緩衝生理食塩水(PBS))の5カラムボリュームで洗浄され、及び、溶出バッファー同様に変性バッファー(それぞれ、50mMトリス塩酸緩衝溶液、pH8.0、1M塩化ナトリウム及びトリス塩酸緩衝溶液、pH8.0、1M塩化ナトリウム、6MUREA)の5カラムボリュームと溶出される。洗浄、溶出及び変性バッファーの通過画分からの一定分量は、4〜20%SDS−PAGE勾配ゲル上に積まれ、ウェスタンブロット法により、アンチユビキチン抗体(Sigma)及び抗体と共役したアンチラビットHRP(Jackson Immuno Research)と探査される(図2)。
モノ及びポリユビキチンと結合している6xHis−SUMO−UBA2
高結合モジュラープレートは、6xHis−SUMO−UBA2の溶液0.1mg/mlの100μlと4℃で一晩かけてコーティングされる。前記プレートはその後、1×PBS中3%BSAと室温にて3時間保温され、及び、1×PBSと3回洗浄される。0.5μgユビキチンの30μl及びK48ポリユビキチン鎖(BIOMOL)の0.5μgは、プレートコーティング及び2時間保温された6xHis−SUMO−UBA2に移される。前記ウェルは、1×PBSと3回洗浄される。アンチユビキチン抗体の100μl(1×PBS中0.3%BSAの1:10希釈)が前記ウェルに添加され、1時間保温される。プレートは、1×PBSと3回洗浄される。FITC標識アンチラビット抗体溶液の100μl(1×PBS中3%BSAの1:50希釈)が添加される。前記プレートは室温にて1時間保温され、前記ウェルは1×PBSと7回洗浄される。蛍光プレートリーダー(Perkin Elmer Envision)を使用すると、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長を使用することで蛍光が検知される。図3Aのデータは、プレートにコーティングされたUBA2がポリユビキチンとモノユビキチンとを識別することを示している。
K48及びK63ポリユビキチン鎖と結合する6xHis−SUMO−UBA2
高結合モジュラープレートは、6xHis−SUMO−UBA2の0.1mg/ml溶液の100μlと4℃で一晩かけてコーティングされる。前記プレートは、1×PBS中3%BSAと室温で3時間保温され、1×PBSと3回洗浄される。K48結合型及びK63結合型ユビキチン鎖(BIOMOL)は、30μl内で5μgから1ngの範囲の濃度で添加される。2時間の保温後、前記ウェルは1×PBSと3回洗浄される。アンチユビキチン抗体の100μl(1×PBS中0.3%BSAの1:10希釈)がウェルに添加され、1時間保温される。プレートは1×PBSと3回洗浄される。FITC標識アンチラビット抗体溶液の100μl(1×PBS中3%BSAの1:50希釈)が添加される。前記プレートは室温で1時間保温され、前記ウェルは1×PBSと7回洗浄される。蛍光プレートリーダー(Perkin Elmer Envision)を使用すると、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長で蛍光が検知される。図3Bのデータは、プレートにコーティングされたUBA2がK48及びK63ポリユビキチン鎖と親和性があることを示している。
SUMO−MuRFIユビキチン化
ユビキチン化反応は、500nMの6xHis−SUMO−MuRF1、50nMのE1、150nMのUbcH5c(E2)、500ngのユビキチン、2mMのATP、50mMのトリス塩酸緩衝溶液 pH8.0、5mMの塩化マグネシウム、2mMのDTTを含む。いくつかの反応は、反応の重要成分(−E3、−E2、−E1及び−Ub)なしで行われる。MuRFIをコード化するPCR産物は、5’−GATCGGTCTCAAGGTATGGATTATAAGTCGAGCCTG−3’(配列ID番号:12)及び5"−GATCGGTCTCAGATCCATGGATTATAAGTCGAGCCT−3’(配列ID番号:13)プライマー及びテンプレートとしてヒトMuRF1 cDNAを使用して生じさせる。前記PCR断片はBsaI及びBamHIで消化され、及び、6xHis−SUMO−MuRF1を生じるp6xHis−SUMOプラスミド(LifeSensors)内に結合される。前記プラスミドは、正しい配列の存在を確認するよう配列される。反応混合物30μlは37℃で30、60、または90分間保温され、及び、6xHis−SUMO−UBA2コーティングされた96ウェルプレートに移される。2時間の保温後、前記ウェルは、1×PBSと3回洗浄される。アンチユビキチン抗体の100μl(1×PBS中0.3%BSAの1:10希釈)がウェルに添加され、1時間かけて保温される。前記プレートは、1×PBSと3回洗浄される。FITC標識アンチラビット抗体溶液の100μl(1×PBS中3%BSAの1:50希釈)が添加される。前記プレートは室温で1時間保温され、前記ウェルは1×PBSと7回洗浄される。蛍光プレートリーダー(Perkin Elmer Envision)を使用すると、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長で蛍光が検知される。図4のデータはSUMO−UBA2がMuRF1オートユビキチン化を検知することを示している。
様々なユビキチン基質とリガーゼ反応
MuRF1、Hrd1、Parkin、CARP2及びAtrogin1は、異なる型のユビキチンとのユビキチン化実験において6xHis−SUMO−UBA2を用いて分析される。発現及び精製の目的のため、切断HrdIタンパク質が使用される。切断HrdIタンパク質では、N末端膜トランス領域(アミノ酸1〜234によりコード化されている)が除かれている。切断タンパク質6xHis−SUMO−Hrd1Δ235をコード化するプラスミドは以下のように構成されている。PCR産物は5’−GATCGGTCTCTAGGTAAGGTGCACACCTTCCCACT−3’(配列ID番号:14)及び5’−GATCGGATCCTCAGTGGGCAACAGGAGACT−3’(配列ID番号:15)プライマー及びテンプレートとしてヒトHrd1 cDNAを使用して生成される。前記PCR断片はBsa1及びBamHIで消化され、その後、p6xHis−SUMOプラスミド(LifeSensors)内で結合される。前記プラスミドは、正確な配列の存在を確認するよう配列される。Parkinをコード化するPCR産物は、5’−GATCCGTCTCAAGGTATGATAGTGTTTGTCAGGTTC−3’(配列ID番号:16)及び5’−GATCGGATCCCTACACGTCGAACCAGTGGTCC−3’(配列ID番号:17)プライマー及びテンプレートとしてヒトParkin cDNAを使用して生成される。前記PCR断片はBsmBI及びBamHIで消化され、その後、6xHis−SUMO−Parkinを生成するp6xHis−SUMOプラスミド(LifeSensors)内で結合される。前記プラスミドは、正しい配列が存在するのを確認するよう配列される。Atrogin1をコード化するPCR産物は、5’−GATCGGTCTCAAGGTATGCCATTCCTCGGGCAGGACTG−3’(配列ID番号:18)及び5’−GATCGGATCCTCAGAACTTGAACAAGTTGATAA−3’(配列ID番号:19)及びPCR内としてヒトAtrogin1 cDNAを使用することで生成される。前記PCR断片はBsal及びBamHIで消化され、6xHis−SUMO−Atrogin1を生じるp6xHis−SUMOプラスミド(LifeSensors)内で結合される。前記プラスミドは正しい配列を確認するよう配列される。
各リガーゼの500nMは、50nMのE1、150nMのUbcH5c(E2)、500ngユビキチン(野生型、K48またはK63どれでも)、2mMのATP、50mMトリス塩酸緩衝溶液pH8.0、5mM塩化マグネシウム、0.1mMのDTTと混合される。6xHis−ユビキチンをコード化するPCR産物は、5’−GCACCATGGGTCATCACCATCATCATCACGGGCAGATCTTCGTCAGGACG−3’(配列ID番号:20)及び5’−GCAGGATCCGGTCTCAACCTCCACGTAGGCGTAAGAC−3’(配列ID番号:21)及びPCR内テンプレートとしてヒトユビキチンcDNAを使用して生成される。前記PCRフラグメントはNcol及びBamHIで消化され、pET24D(Novagen)内で結合される。K48 6xHis−ユビキチンは、5’−GCACCATGGGTCATCACCATCATCATCACGGGCAGATCTTCGTCAGGACG−3’(配列ID番号:20)及び5’−GCAGGATCCGGTCTCAACCTCCACGTAGGCGTAAGAC−3’(配列ID番号:21)プライマー及びリシン48を除くアルギニンと置き換えられたリシンアミノ酸残基の全てを有するPCRテンプレートとして修飾されたヒトユビキチンcDNAを使用してPCRにより生成される。前記PCR断片はNcol及びBamHIで消化され、その後、pET24D(Novagen)内で結合される。前記プラスミドは正しい配列の存在確認するよう配列される。K63 6xHis−ユビキチンは以下のように構成されている。PCR産物は5’−GCACCATGGGTCATCACCATCATCATCACGGGCAGATCTTCGTCAGGACG−3’(配列ID番号:20)及び5’−GCAGGATCCGGTCTCAACCTCCACGTAGGCGTAAGAC−3’(配列ID番号:21)プライマー及びリシン63を除くアルギニンと置き換えられるリシンアミノ酸残基の全てを有するPCRテンプレートとして修飾されたヒトユビキチンcDNAを使用して生成される。前記PCR断片はNcol及びBamHIで消化され、その後、pET24D(Novagen)内に結合される。前記プラスミドは正確な配列の存在を確認するよう配列される。
反応の30μlは6xHis−SUMO−UBA2コーティングした96ウェルプレート内にて37℃で90分間保温される。前記ウェルは1×PBSと3回洗浄される。アンチユビキチン抗体の100μl(1×PBS中0.3%BSAの1:10希釈)が添加され、及び、1時間保温される。前記ウェルは1×PBSと3回洗浄される。FITC標識アンチラビット抗体溶液の100μl(1×PBS中3%BSAの1:50希釈)が添加され、室温にて1時間保温される。前記ウェルは1×PBSと7回洗浄される。蛍光プレートリーダー(Perkin Elmer Envision)を使用すると、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長を使用して蛍光が検知される。図4Bのデータは、この分析フォーマット内でテストされた全てのリガーゼが活性であることを示している。
SUMO−CARP2濃度依存性
SUMO−CARP2の濃度範囲(0〜5μM)は50μlユビキチン化反応内に含まれる。ユビキチン化反応は、6xHis−SUMO−CARP2、10nMのE1、100nMのUbcH5c(E2)、500ngユビキチン、2mMのATP、50mMのトリス塩酸緩衝溶液pH8.0、5mM塩化マグネシウム、0.1mMのDTTから構成される。50μlの反応は、6xHis−SUMO−UBA2コーティングした96ウェルプレート内にて37℃で90分間保温される。ウェルは1×PBSと3回洗浄される。アンチユビキチン抗体の50μl(1×PBS中0.3%BSAの1:10希釈)が前記ウェルに添加され、1時間保温される。前記プレートは1×PBSと3回洗浄される。FITC標識アンチラビット抗体溶液の50μl(1×PBS中3%BSAの1:100希釈)が添加される。前記プレートは室温にて1時間保温され、及び、前記ウェルは1×PBSと4回洗浄される。蛍光プレートリーダー(Perkin Elmer Envision)を使用すると、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長を使用して蛍光が検知される。図5Aのデータは、SUMO−CARP2オートユビキチン化が濃度依存性であることを示している。
GST−Prajal濃度依存性
GST−Prajalの濃度範囲(0〜100nM)は50μlユビキチン化反応内に含まれる。Prajalをコード化するPCR産物は、5’−GATCGGATCCCCATGGGTCAGGAATCTAGCAAG−3’(配列ID番号:22)及び5’−GATCGAATTCAGAGTGGGGGAGGGAACATGC−3’(配列ID番号:23)プライマー及びテンプレートとしてヒトPrajal(Open Biosystems)を使用して生成される。前記PCR断片はBamHI及びEcoRIで消化され、その後、GST−Prajalを生じるpGEX3Xプラスミド(Pharmacia Biotech)内で結合される。前記プラスミドは、正確な配列の存在を確認するよう配列される。ユビキチン化反応はGST−Prajal、10nMのE1、100nMのUbcH5c(E2)、500ngユビキチン、2mMのATP、50mMトリス塩酸緩衝溶液pH8.0、5mM塩化マグネシウム、0.1mMのDTTから構成される。前記50μl反応は6xHis−SUMO−UBA2コーティングされた96ウェルプレート内にて37℃で90分間保温される。前記ウェルはIX PBSと3回洗浄される。アンチユビキチン抗体の100μl(1×PBS中0.3%BSA1:10希釈)は前記ウェルに添加され、1時間保温される。プレートは1×PBSと3回洗浄される。FITC標識アンチラビット抗体溶液の100μl(1×PBS中3%BSA1:50希釈)が添加され、及び、プレートは室温にて1時間保温され、続いて1×PBSと7回洗浄される。蛍光プレートリーダー(Perkin Elmer Envision)を使用すると、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長を用いて蛍光は検知される。図5Bのデータは、GST−Prajalオートユビキチン化が濃度依存性であることを示している。
E3リガーゼアッセイ
プレートと結合した培地(Costar、USA)は、6xHis−SUMO−UBA2の0.1mg/mlの100μlと4℃で一晩かけてコーティングされる。前記プレートは、1×リン酸緩衝生理食塩水(1×PBS、pH7.4)内3%BSAの200μlで、4℃で3時間かけてブロックされ、及び、1×PBSと3回洗浄される。E3反応は、以下のように行われる。IC50実験のため、NEM、ヨードアセトアミド及びユビスタチンAの様々な濃度がトリプリケートの個々のウェルに添加された。制御は10%DMSOの5μlまたは50mMのNEMが含まれる。前記化合物に、アッセイバッファー(50mMトリス塩酸緩衝溶液pH8.0、2mM塩化マグネシウム、0.1mMのDTT)内に調製されたGST−E1(10nM)/His6−UbcH5c(100nM)、6xHis−SUMO−CARP2(500nM)を含む酵素混合物の20μlが加えられ、室温で30分間保温される。pFastBac−GST−E1ベクターは、精製方法に関連する昆虫細胞から発現され、精製される。Beaudenon and Huibregtse,Methods Enzymol,398:3−89(2005)。UbcH5cをコード化するPCR産物は、5’−GATCTCTAGAATGGCGCTGAAACGGATTAA−3’(配列ID番号:24)及び5’−GATCCTCGAGTCACATGGCATACTTTCTGAGTC−3’(配列ID番号:25)プライマー及びテンプレートとしてヒトUbcH5c cDNAを使用して生成される。前記PCR断片はBsa1及びBamHIで消化され、その後6xHis−UbcH5cを生じるpET24D(Novagen)内に結合される。前記プラスミドは、正確な配列の存在を確認するよう配列される。E3反応はアッセイバッファー内に準備され、37℃で60分間保温されたユビキチン(500ng)/ATP(2mM)混合物の添加によって開始される。プレートは、1×PBSと3回洗浄され、1×PBS中0.3%BSAに調製されたアンチユビキチンプライマリー抗体(SIGMAUSA)の1:10希釈液と室温で1時間保温される。プレートは1×PBSと3回洗浄され、続いてアンチラビットIgG−FITC複合体(Jakson Immuno Research、USA)の1:100希釈液100μlと室温で1時間保温される。プレートは、1×PBSと6回洗浄され、及び、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長の蛍光プレートリーダーを使用してリーディングされる。図6Aに示したように、NEM、ヨードアセトアミド、及びユビスタチンAは、それぞれのIC50値である3.42×10−5M、1.1×10−4M及び4.21×10−7Mで酵素反応と結合されたE1、E2及びE3を阻害する。
6xHis−SUMO−CARP2アッセイのZスコアを測定するため、前記反応は、
96ウェルプレートのA1−H6ウェル内で酵素混合物が2%DMSO内の10mMのNEMとプレインキュベートされる場合及び制御剤として2%DMSOを含むA7−H12ウェル内で行われる場合を除いて、上述したように行われる。データはエクセルに出力され、ZhangなどがJ.Biomol.Screen.,1999.4(2):p.67-73に記述したようにZスコアが計算される。図6Bのデータは、UBA2コーティングプレートを使用すると、6xHis−SUMO−CARP2 E3アッセイは0.72のZスコアとなることを示している。
5’−ヨードアセトアミド蛍光ラベル化
6xHis−SUMOG2C−UBA1は5−ヨードアセトアミド蛍光剤(「5’−IAF」)で標識される。標識は、ジメチルホルムアミド内に調製された10mMの5’−IAF溶液の900μlを、15mlチューブ内の20mMトリス塩酸緩衝溶液pH7.6及び150mM塩化ナトリウム内に調製された6xHis−SUMOG2C−UBA1タンパク質の8.4mgの2mlに添加し、4℃で15時間弱攪拌下、暗室にて保温することで行われる。6xHis−SUMO−CARP2は上述したように標識されるが、前記反応は4℃で1時間のみ進行させることができる.未反応の遊離5’−IAFは20mMトリス塩酸緩衝溶液pH7.46及び150mM塩化ナトリウムで平衡にされ、及び、3mlバッファーと溶出されたPD−10脱塩カラムを介した試料に通すことで除去される。溶出断片はSDS−PAGEにより分析され、蛍光ゲルイメージャーで可視化され、続いて、クマシーブリリアントブルーによって染色される。図7C及び7Dのデータはそれぞれ、5’−IAFで標識したUBA1及び精製が示されている。
SUMO−GFP−CARP2 E3リガーゼアッセイ
高結合プレートは、4℃で一晩かけて6xHis−SUMOG2C−UBA1の0.1mg/ml溶液の100μlでコーティングされる。前記プレートは、1×リン酸緩衝生理食塩水(1×PBS、pH7.4)中3%BSAの200μlと室温で3時間保温され、及び、1×PBSと3回洗浄される。前記E3リガーゼアッセイ反応は500nMまたは1μMの6xHis−SUMO−GFP−CARP2(E3)、50nMのE1、150nMのUbcH5c(E2)、500ngユビキチン、2mMのATP、50mMトリス塩酸緩衝溶液pH8.0、5mM塩化マグネシウム、0.1mMのDTTを含むチューブ内で集められる。CARP2をコード化するPCR産物は、5’−GACGAGCTGTACAAGATGTGGGCAACCTGCTGCAACTGG−3’(配列ID番号:26)及び5’−GTGGTGCTCGAGTCAGGACCGGAAGACATGCACAGCTCG−3’(配列ID番号:27)及びテンプレートとしてpSUMO−CARP2を用いて生成される。前記PCR断片は、BsrGI及びXho1で消化され、その後、SUMO−GFP−CARP2ベクターを生じるpET−6xHis−SUMO−GFP内に結合される。前記プラスミドは、正確な配列の存在を確認するよう配列される。トリプリケート内の反応混合物の30μlはUBA1コーティングされたウェルを含むプレートに移され、37℃で90分間保温される。前記ウェルは、IX PBStp洗浄され、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長の蛍光プレートリーダーを使用してリーディングされる。図7Bのデータは、UBA1が6xHis−GFP−CARP2のポリユビキチン化を検知するのに使用できることが示されいている。
5’−IAF−UBA1を使用するE3リガーゼアッセイ
E3リガーゼ反応は、10nMのGST−Prajal、500nMの6xHis−SUMO−CARP2またはE3として500nMの6xHis−SUMO−MuRF1、50nMのE1、150nMのUbcH5c(E2)、500ngユビキチン、2mMのATP、50mMトリス塩酸緩衝溶液pH8.0、5mM塩化マグネシウム、0.1mMのDTTを含む。SCFAtrogin−1E3リガーゼ活性を測定するため、E3リガーゼが6xHis−SUMO−Atrogin−1、Cullin−1(「Cull」)、Roc−1(「Rbx−1」)及び6xHis−Skpl(それぞれ250nM)を含む場合を除いて、前記反応は基本的に上述したように構築される。SCF複合体のためのCull−Rbx1複合体を大量に得るために、E.coli内にCull−Rbx1の過剰発現が用いられる。Zhengなど、Nature,416(6882):703−9(2002)。Cull遺伝子は二つに(1−410残基及び411−776残基)に分けられ、及び、三つの異なったポリペプチド鎖としてRbx1に標識されたGSTと共発現される。Skplをコード化するPCR産物は、5’−GATCGGTCTCAAGGTATGCCTTCAATTAAGTTGCACAGTTCTGAT−3’(配列ID番号:28)及び5’−GATCGGATCCTCACTTCTCTTCACACCA−3’(配列ID番号:29)プライマー及びテンプレートとしてヒトSkpl cDNAを使用して生成される。PCR断片は、Bsa1及びBamHIで消化され、その後、pET24D(Novagen)内に結合される。プラスミドは正確な配列の存在を確認するよう配列される。
阻害アッセイのため、E1、E2及びE3を含む反応は、ユビキチン及びATPを添加して反応を開始する前に、様々な濃度のNEM及びユビスタチンAと室温で30分間プレインキュベートされる。制御として、E3またはE1を加えずに行われる。30μl反応混合物は条片が取り外し可能なウェルに移され、37℃で90分間保温され、その後、1×PBS中3%BSAと3時間保温される。1×PBSとウェルを洗浄した後、ウェルは100μlの5’−IAF−UBA1と1時間保温される。ウェルは1×PBSと洗浄され、リーディングは、それぞれ485nm及び535nmの励起及び発光波長の蛍光プレートリーダーを用いて行われる。反応の一定分量はSDS−PAGEに分離され、及びアンチユビキチン抗体(SIGMA)と免疫ブロットされる。図8のデータは、5’−IAF標識UBA1が、Praja−1、CARP2、MURF1、及びsCFAtrogin−1、E3リガーゼのポリユビキチン化を検知するのに使えることを示している。図9A、B及び9C、Dのデータは、それぞれ、このアッセイがNEM及びユビスタチンAにより阻害されうることを示している。
5’−IAF標識6xHis−SUMO−CARP2を使用するE3リガーゼアッセイ
E3アッセイは5’−IAF標識6xHis−SUMO−CARP2との反応が6xHis−SUMOG2C−UBA1コーティングプレートと行われるときを除いて、上述したように行われる。図10のデータはUBA1が5’−IAF標識6xHis−SUMO−CARP2または6xHis−SUMO−GFP−CARP2のポリユビキチン化を検知するのに使用できることを示している。

Claims (59)

  1. ユビキチンリガーゼモジュレーターを同定する方法であって、この方法は、
    (a)候補モジュレーターの存在下で、ユビキチンリガーゼ、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質、ユビキチン活性化酵素、ユビキチン結合酵素、Ub/Ubl、ATP、及びユビキチンリガーゼの基質を結合させる工程と、
    (b)前記基質に結合しているUb/Ublの量を計測する工程と、
    (c)前記候補モジュレーターの存在下における前記基質に結合しているUb/Ublの量と、前記候補モジュレーターの非存在下における前記基質に結合しているUb/Ublの量とを比較する工程であって、これによって前記基質に結合しているUb/Ublの量の差分が、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼモジュレーターであることを示すものである、前記比較する工程と
    を有するものである方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記基質に結合しているUb/Ublの量の正の差分は、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼアクチベーターであることを示すものである。
  3. 請求項1記載の方法において、前記基質に結合しているUb/Ublの量の負の差分は、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼインヒビターであることを示すものである。
  4. 請求項1記載の方法において、前記ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質は、固体支持体に結合しているものである。
  5. 請求項1記載の方法において、前記ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質は、UBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、及び/又はGATを有するものである。
  6. 請求項1記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼは、MuRF1、Hrd1、Parkin、CARP1、CARP2、Atrogin1、Siah2、β−TrCP、又はPraja1を有するものである。
  7. 請求項1記載の方法において、前記基質に結合している前記Ub/Ublの量を計測する工程は、抗体を用いて行われるものである。
  8. 請求項1記載の方法において、前記基質に結合している前記Ubの量を計測する工程は、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色素形成、及び/又は発光を用いて行われるものである。
  9. ユビキチンリガーゼモジュレーターを同定する方法であって、この方法は、
    (a)候補モジュレーターの存在下で、ユビキチンリガーゼ、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質、ユビキチン活性化酵素、ユビキチン結合酵素、Ub/Ubl、及びATPを結合させる工程と、
    (b)ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量を計測する工程と、
    (c)前記候補モジュレーターの存在下におけるユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量と、前記候補モジュレーターの非存在下におけるユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量とを比較する工程であって、これによってユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量の差分が、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼモジュレーターであることを示すものである、前記比較する工程と
    を有するものである方法。
  10. 請求項9記載の方法において、ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量の正の差分は、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼアクチベーターであることを示すものである。
  11. 請求項9記載の方法において、ユビキチンリガーゼに結合しているユビキチンの量における、結合しているUb/Ublの量の負の差分は、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼインヒビターであることを示すものである。
  12. 請求項9記載の方法において、前記ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質は、固体支持体に結合しているものである。
  13. 請求項9記載の方法において、前記ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質は、UBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、及び/又はGATを有するものである。
  14. 請求項9記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼは、MuRF1、Hrd1、Parkin、CARP1、CARP2、Atrogin1、Siah2、β−TrCP、又はPraja1を有するものである。
  15. 請求項9記載の方法において、ユビキチンリガーゼに結合している前記Ub/Ublを計測する工程は、抗体を用いて行われるものである。
  16. 請求項9記載の方法において、前記基質に結合している前記Ub/Ublの量を計測する工程は、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色素形成、及び/又は発光を用いて行われるものである。
  17. ユビキチンリガーゼを同定する方法であって、この方法は、
    (a)推定ユビキチンリガーゼ、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質、ユビキチン活性化酵素、ユビキチン結合酵素、Ub/Ubl、ATP、及びユビキチンリガーゼの基質を結合させる工程と、
    (b)前記基質に結合しているUb/Ublの量を計測する工程と、
    (c)前記ユビキチンリガーゼの存在下における前記基質に結合しているUb/Ublの量と、前記ユビキチンリガーゼの非存在下における前記基質に結合しているUb/Ublの量とを比較する工程であって、これによって前記基質に結合しているUb/Ublの量の増分が、前記推定ユビキチンリガーゼがユビキチンリガーゼであることを示すものである、前記比較する工程と
    を有するものである方法。
  18. 請求項17記載の方法において、前記ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質は、固体支持体に結合しているものである。
  19. 請求項17記載の方法において、前記ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質は、UBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、及び/又はGATを有するものである。
  20. 請求項17記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼは、MuRF1、Hrd1、Parkin、CARP1、CARP2、Atrogin1、Siah2、β−TrCP、又はPraja1を有するものである。
  21. 請求項17記載の方法において、前記基質に結合している前記Ub/Ublの量を計測する工程は、抗体を用いて行われるものである。
  22. 請求項17記載の方法において、前記基質に結合している前記Ub/Ublの量を計測する工程は、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色素形成、及び/又は発光を用いて行われるものである。
  23. 請求項17記載の方法において、この方法は、さらに、Ub/Ublの濃度勾配を有するものである。
  24. 請求項17記載の方法において、この方法は、さらに、前記基質の濃度勾配を有するものである。
  25. 請求項17記載の方法において、この方法は、さらに、前記ユビキチンリガーゼの濃度勾配を有するものである。
  26. 異常なユビキチン化に関連する疾患の治療用化合物を同定する方法であって、この方法は、
    (a)候補モジュレーターの存在下で、ユビキチンリガーゼ、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質、ユビキチン活性化酵素、ユビキチン結合酵素、Ub/Ubl、及びATP、及びユビキチンリガーゼの基質を結合させる工程と、
    (b)前記基質に結合しているUb/Ublの量を計測する工程と、
    (c)前記候補モジュレーターの存在下における前記基質に結合しているUb/Ublの量と、前記候補モジュレーターの非存在下におけるユビキチンリガーゼに結合しているユビキチンの量とを比較する工程であって、これによって前記基質に結合しているUb/Ublの量の差分が、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼモジュレーターであり、前記疾患の治療に適している可能性があることを示すものである、前記比較する工程と
    を有するものである方法。
  27. 請求項26記載の方法において、ユビキチンリガーゼはParkinを有し、前記疾患はパーキンソン病である。
  28. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはMDM2を有し、前記疾患はガンである。
  29. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはCARP1を有し、前記疾患はガンである。
  30. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはCARP2を有し、前記疾患はガンである。
  31. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはSiah2を有し、前記疾患はガンである。
  32. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはβ−TrCPを有し、前記疾患はガンである。
  33. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはMuRF1を有し、前記疾患は筋変性である。
  34. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはAtrogin1を有し、前記疾患は筋変性である。
  35. 請求項26記載の方法において、前記基質に結合しているUb/Ublの量の正の差分は、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼアクチベーターであることを示すものである。
  36. 請求項26記載の方法において、前記基質に結合しているUb/Ublの量の負の差分は、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼインヒビターであることを示すものである。
  37. 請求項26記載の方法において、この方法は、さらに、固体支持体に結合しているユビキチン接着モチーフ含有タンパク質を有するものである。
  38. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチン接着モチーフは、UBA、UIM、CUE、NZF、UEV、GLUE、MIU、及び/又はGATを有するものである。
  39. 請求項26記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼは、MuRF1、Hrd1、Parkin、CARP1、CARP2、Atrogin1、Siah2、β−TrCP、又はPraja1を有するものである。
  40. 請求項26記載の方法において、結合している前記Ub/Ublを計測する工程は、抗体を用いて行われるものである。
  41. 請求項26記載の方法において、前記基質に結合しているUb/Ublの量を計測する工程は、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色素形成、及び/又は発光を用いて行われるものである。
  42. 異常なユビキチン化に関連する疾患の治療用化合物を同定する方法であって、この方法は、
    (a)候補モジュレーターの存在下で、ユビキチンリガーゼ、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質、ユビキチン活性化酵素、ユビキチン結合酵素、Ub/Ubl、及びATPを結合させる工程と、
    (b)ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量を計測する工程と、
    (c)前記候補モジュレーターの存在下におけるユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量と、前記候補モジュレーターの非存在下におけるユビキチンリガーゼに結合しているユビキチンの量とを比較する工程であって、これによってユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量の差分が、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼモジュレーターであり、前記疾患の治療に適している可能性があることを示すものである、前記比較する工程と
    を有するものである方法。
  43. 請求項42記載の方法において、ユビキチンリガーゼはParkinを有し、前記疾患はパーキンソン病である。
  44. 請求項42記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはMDM2を有し、前記疾患はガンである。
  45. 請求項42記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはCARP1を有し、前記疾患はガンである。
  46. 請求項42記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはCARP2を有し、前記疾患はガンである。
  47. 請求項42記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはSiah2を有し、前記疾患はガンである。
  48. 請求項42記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはβ−TrPCを有し、前記疾患はガンである。
  49. 請求項42記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはMuRF1を有し、前記疾患は筋変性である。
  50. 請求項42記載の方法において、前記ユビキチンリガーゼはAtrogin1を有し、前記疾患は筋変性である。
  51. 請求項42記載の方法において、ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量の正の差分は、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼアクチベーターであることを示すものである。
  52. 請求項42記載の方法において、ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量の負の差分は、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼインヒビターであることを示すものである。
  53. 請求項42記載の方法において、この方法は、さらに、固体支持体に結合しているユビキチン接着モチーフ含有タンパク質を有するものである。
  54. 請求項42記載の方法において、結合している前記Ub/Ublを計測する工程は、抗体を用いて行われるものである。
  55. 請求項42記載の方法において、前記基質に結合しているUb/Ublの量を計測する工程は、蛍光偏光、蛍光強度、蛍光共鳴移動、色素形成、及び/又は発光を用いて行われるものである。
  56. ユビキチンリガーゼモジュレーターを選択する方法であって、この方法は、
    (a)ウェルの配列を提供する工程であって、これによってそれぞれのウェルが、候補モジュレーターの存在下で、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質、ユビキチン活性化酵素、ユビキチン結合酵素、Ub/Ubl、ATP、複数のユビキチンリガーゼ、及びユビキチンリガーゼの基質を含むものである、前記提供する工程と、
    (b)前記基質に結合しているUb/Ublの量を計測する工程と、
    (c)前記候補モジュレーターの存在下における前記基質に結合しているUb/Ublの量と、前記候補モジュレーターの非存在下における前記基質に結合しているUb/Ublの量とを比較する工程であって、これによって前記基質に結合しているUb/Ublの量の差分が、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼモジュレーターであることを示すものである、前記比較する工程と
    を有するものである方法。
  57. 請求項56記載の方法において、この方法は、さらに、
    (d)工程(a)〜(c)を繰り返す工程であって、前記ウェルが、工程(c)において結合しているユビキチンの量に差を有する1つのユビキチンリガーゼを含むまで、前記複数のユビキチンリガーゼは、工程(c)における結合しているユビキチンの量に差を有するウェル由来のユビキチンリガーゼの一部によって置換されるものである、前記繰り返す工程を有するものである。
  58. ユビキチンリガーゼモジュレーターを選択する方法であって、この方法は、
    (a)ウェルの配列を提供する工程であって、これによってそれぞれのウェルが、候補モジュレーターの存在下で、ユビキチン接着モチーフ含有タンパク質、ユビキチン活性化酵素、ユビキチン結合酵素、Ub/Ubl、ATP、複数のユビキチンリガーゼ含むものである、前記提供する工程と、
    (b)前記ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量を計測する工程と、
    (c)前記候補モジュレーターの存在下における前記ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量と、前記候補モジュレーターの非存在下における前記ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量とを比較する工程であって、これによって前記ユビキチンリガーゼに結合しているUb/Ublの量の差分が、前記候補モジュレーターがユビキチンリガーゼモジュレーターであることを示すものである、前記比較する工程と
    を有するものである方法。
  59. 請求項58記載の方法において、この方法は、さらに、
    (d)工程(a)〜(c)を繰り返す工程であって、前記ウェルが、工程(c)において結合しているユビキチンの量に差を有する1つのユビキチンリガーゼを含むまで、前記複数のユビキチンリガーゼは、工程(c)における結合しているユビキチンの量に差を有するウェル由来のユビキチンリガーゼの一部によって置換されるものである、前記繰り返す工程を有するものである。
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