理解を容易にするために、可能である場合には、複数の図に共通な同一の要素を示すために、同一の参照番号を使用している。一実施形態において開示された要素は、具体的な記述がなくとも別の実施形態において利益をもたらすように利用することができる。
本発明の実施形態は、化学気相堆積(CVD)プロセシングチャンバのための装置を提供する。本明細書に記載する装置及び方法の利益を得ることができる堆積チャンバは、炭素ドープしたシリコン酸化膜、シリコン含有膜、及びアドバンストパターンドフィルム(APF)を含む他の絶縁性材料などの酸化物を堆積させるために使用することができるチャンバを含む。堆積チャンバの一例は、Santa Clara、Calif.のApplied Materials,Inc.から入手可能なProducer(登録商標)Chambersのシリーズである。Producer(登録商標)Chamberは、炭素ドープしたシリコン酸化膜及び別の材料を堆積するために使用することができる2つの分離したプロセシング領域を有するCVDチャンバである。2つの分離したプロセシング領域を有するチャンバは、引用により組み込まれている米国特許第5855681号に記載されている。Producer(登録商標)Chamberは、遠隔プラズマ供給源を取り付けることができるポートを有する。
本明細書中で説明する実施形態では、1つの遠隔プラズマ供給源がProducer(登録商標)Chamberの両方の分離されたプロセシング領域に接続されるように、遠隔プラズマ供給源をProducer(登録商標)Chamberに取り付けることができる。しかしながら、やはりProducer(登録商標)Chamberの各プロセシング領域に、例えばT字配管よって接続された2つの遠隔プラズマ供給源を使用することによって、及びそれに応じて流量を調節することによって、下記に説明されるプロセスを実行することができる。
図1は、2つの遠隔プラズマ供給源1100に接続された2つのプロセシング領域118、120を有するチャンバ100の模式図である。一方の遠隔プラズマ供給源1100はプロセシング領域118に、他方の遠隔プラズマ供給源1100はプロセシング領域120に、それぞれ接続されている。ヒータペデスタル128は、チャンバボディ112の底部を貫通し、そこで駆動システム103に接続されるステム126によって、各プロセシング領域118、120内に可動に配置されている。プロセシング領域118、120の各々は、ブロッカプレート102を通りプロセシング領域118、120中へとガスを配送するために、チャンバ蓋104を貫通して配置されたガスボックス142を備えるガス分配アセンブリを含む。各プロセシング領域のガス分配アセンブリ108はまた、ガスボックス142中へとガスを配送するガス注入部流路140を含む。動作中にプレートを冷却するために、冷却チャネル152が各ガス分配アセンブリ108のベースプレート148中に形成されている。注入部155は、冷却剤配管157によって互いに接続されている冷却チャネル152中へと、水などの冷却剤流体を配送する。冷却流体は、冷却剤排出部159を通ってチャネルを出る。あるいは、冷却流体はマニフォールドを通って循環する。プロセシングガスは、ガスボックス142から離れて置かれた液体気化器から供給される蒸発させた液体を含むことができる。混合装置は、ガス分配アセンブリ中に配置することができる。
図2Aは、本明細書に記載する一実施形態によるブロッカプレートの模式図である。図2Bは、図2Aのブロッカプレートの線2Bに沿って取った断面図である。ブロッカプレート200は環状プレート202を備える。環状プレートは、内側部分(中心部分)206を取り囲む外側部分(環状の縁)204を備えている。複数のアパーチャ201を、内側部分の少なくとも一部を貫通して形成し、図2Aに示したようなパターンに形成することができる。外側部分204は、厚い又は環状プレート202の平面の上方に突き出ている環状の縁を有することができる。環状プレートの一実施形態では、環状プレートは、0.05インチ〜0.25インチ、例えば約0.15インチの厚さを有する。一例では、環状の縁は、環状プレート202の内側部分よりも約0.1インチ大きな厚さを有する。環状の縁は、0.5インチ〜1インチ、例えば約0.87インチの幅を有することができる。1つ又は複数のボルト穴214を、一段高くなった同心円部分を貫通して形成することができる。
図2Aは、ブロッカプレート200の一実施形態の上面模式図を図示し、内側部分は、中心部分(内側部分)207、パターン付き部分203、及び外縁部分(外側部分)206を備える。中心部分及び外縁部分は、例えばアパーチャのない環状プレートの隙間のない部分とすることができる。
パターン部分203は複数のアパーチャ201を備えることができる。複数のアパーチャは、半径方向に間隔を空けて配置された、30個以上のアパーチャからなる複数の同心円の円形列のアレイを備えることができる。同心円の円形列を、互いに約0.1インチ〜約0.5インチ、例えば互いに約0.25インチの間隔を空けて配置することができ、さらに互いに等間隔で配置することができる。アパーチャは、各同心円の円形列の中に互いに等間隔で配置することができる。各アパーチャは、環状プレート中で円柱状を有することができる。一例では、アパーチャ201は、約0.0125インチ〜約0.1インチ、例えば約0.025インチの直径を有することができ、そこを通る流体のための流路となるために、環状プレートを貫通して延びることができる。環状プレートのパターン付き部分は、環状プレートの大きさに基づいて変えることができ、直径約12.4インチの環状プレートのうちの、約2.3インチ〜約9.6インチの直径とすることが可能である。
複数の同心円の円形列を、約10〜50の同心円の円形列、例えば30の同心円の円形列とすることができる。複数の同心円からなる円形列の各々は、30〜150個、例えば約36〜約123個のアパーチャを含むことができ、個の場合の各同心円の円形列のアパーチャのオフセット角度は、環状プレートの内側部分の中心線から0°〜270°、例えば63°〜266°とすることができる。アパーチャの数及びオフセット角度を、各同心円の円形列が環状プレートの中心から広がるにつれて増加させることができる。例えば、各列は、2〜4個までアパーチャを増加させることができ、このときオフセット角度は5°〜10°、例えば7°とすることができる。複数のアパーチャは、約25〜50の1平方インチ当たりのアパーチャ(アパーチャ/in2)、例えば約37.6アパーチャ/in2のアパーチャ面積密度を備えることができる。同心円の円形列のアパーチャは、約4アパーチャ/インチ〜約5アパーチャ/インチのアパーチャ周辺長密度(アパーチャ/周辺長インチ)を有すると言うこともできる。中心部分及び外縁部分のアパーチャ周辺長密度はゼロ(0)である。
ブロッカプレートの一例では、パターン付き部分は30列の同心円の円形列を備え、このうちの中心の円形列は、約63°のオフセット角度で36個のアパーチャを備えており、各同心円の円形列のアパーチャの数は、前の同心円の円形列より、オフセット角度を7°だけ増やしながらから2〜4個増加し、外側の同心円の円形列は約266°のオフセット角度で123個のアパーチャを有する。例えば、中心の同心円の円形列から最初の7列の同心円の円形列は、前の同心円の円形列から4個多いアパーチャを有し、次の15列の同心円の円形列は、前の同心円の円形列から3個多いアパーチャを有し、中心の同心円の円形列から数えて最後の7列の同心円の円形列は、前の同心円の円形列から2個多いアパーチャを有する。
図2Cは、ブロッカプレート200の第2の実施形態の上面模式図を図示し、内側部分は、パターン部分(内側部分)203及び外縁部分(外側部分)206を備えている。パターン部分は、複数のアパーチャ201を備えることができる。複数のアパーチャは、2個以上のアパーチャの半径方向に間隔を空けて配置された複数の同心円の円形列のアレイを備えることができる。アパーチャは、各同心円の円形列の中に互いに等間隔で配置することができる。複数の同心円の円形列は、約10〜約50列の同心円の円形列、例えば、30列の同心円の円形列とすることができる。複数の同心円の円形列の各々は、環状プレートの内側部分の中心線から、それぞれ0°〜270°、例えば36°〜266°のオフセットの角度で、2〜150個、例えば約4〜約123個のアパーチャを含むことができる。アパーチャの数は、各同心円の円形列が環状プレートの中心から広がるにつれて増加させることができる。各アパーチャは、環状プレート中で円柱状を有することができる。一例では、アパーチャ201は、約0.0125インチ〜約0.1インチ、例えば約0.025インチの直径を有することができ、そこを通る流体のための流路となるために、環状プレートを貫通して延びることができる。外縁部分を、例えば、アパーチャのない環状プレートの隙間のない部分とすることができる。
図2Dは、ブロッカプレート250の別の一実施形態の上面模式図を示す。ブロッカプレート250は、環状プレート252を備える。環状プレートは、内側部分256を取り囲む外側部分254を備えている。内側部分は、中心部分257、パターン付き部分253、及び外縁部分256を備える。中心部分及び外縁部分を、例えば、アパーチャのない環状プレートの隙間のない部分とすることができる。外側部分254は、厚い又は環状プレート252の平面の上方に突き出した環状の縁を有することができる。環状プレートの一実施形態では、環状プレートは、0.05インチ〜0.25インチ、例えば約0.15インチの厚さを有する。一例では、環状の縁は、環状プレート252の内側部分よりも約0.1インチ大きな厚さを有する。環状の縁は、0.5インチ〜1インチ、例えば約0.87インチの幅を有することができる。1つ又は複数のボルト穴を、一段高くなった同心円部分を貫通して形成することができる。
パターン部分253は複数のアパーチャ251を備えることができる。複数のアパーチャは、10個以上のアパーチャからなる半径方向に間隔を空けて配置された複数の同心円の円形列のアレイを備えることができる。同心円の円形列を、互いに約0.1インチ〜約0.5インチ、例えば互いに約0.25インチの間隔を空けて配置することができ、さらに互いに等間隔で配置することができる。アパーチャを、各同心円の円形列の中に互いに等間隔で配置することができる。各アパーチャは、環状プレート中で円柱状を有することができる。一例では、アパーチャ251は、約0.0125インチ〜約0.1インチ、例えば約0.025インチの直径を有することができ、そこを通る流体のための流路となるために環状プレートを貫通して延びることができる。環状プレートのパターン付き部分を、環状プレートの大きさに基づいて変えることができ、約12.4インチの直径を有する環状プレートのうちの、直径約0.5インチ〜約9.1インチの幅を有することができる。
複数の同心円の円形列を、約15〜約50列の同心円の円形列、例えば35列の同心円の円形列とすることができる。複数の同心円の円形列の各々は、10〜100個、例えば約16〜約96個のアパーチャを含むことができ、このとき各同心円の円形列のアパーチャのオフセットの角度は、環状プレートの内側部分の中心線から0°〜270°、例えば7°〜245°とすることができる。アパーチャの数は、各同心円の円形列が環状プレートの中心から広がるにつれて変えることができる。例えば、各列は、0〜7個だけアパーチャを増加させる又は減少させることができる。アパーチャの数及びオフセット角度は、各同心円の円形列が環状プレートの中心から広がるにつれて増加させることができる。例えば、各列は、5°〜10°、例えば7°、オフセット角度を増大させることができる。
複数のアパーチャは、同心円の円形列が中心部分から広がるにつれてアパーチャ面積密度を減少させることができる。同心円の円形列のアパーチャは、約10〜約2アパーチャ/インチ、例えば約9.1〜約2.9アパーチャ/インチのアパーチャ周辺長密度(アパーチャ/周辺長)を有すると言うこともできる。中心部分及び外縁部分のアパーチャ周辺長密度はゼロ(0)である。各同心円の円形列のアパーチャ周辺長密度を、同心円の円形列の各々の間で約0.04〜約0.38アパーチャ/インチに減少させるなど、パターンの外縁に向けて減少させることができる。
ブロッカプレートの一例では、パターン付き部分は、約7°のオフセット角度で16個のアパーチャを備える中心の同心円の円形列を有し、約245°のオフセット角度で85個のアパーチャを有する外側の同心円の円形列まで、各同心円の円形列が前の同心円の円形列からオフセット角度を7°増加させながらアパーチャの数を0〜7個だけ増加した又は減少させた35列の同心円の円形列を備えている。例えば、中心の同心円の円形列から最初の7列の同心円の円形列は、それぞれ前の同心円の円形列から5〜7個だけアパーチャが増加しており、次の13列の同心円の円形列は、それぞれ前の同心円の円形列から1〜4個だけアパーチャが増加しており、次の5列の同心円の円形列は、それぞれ前の同心円の円形列から1個だけアパーチャが増加しているか又は同じ数のアパーチャを有しており、中心の同心円の円形列から数えて最後の9列の同心円の円形列は、前の同心円の円形列からそれぞれ1〜2個アパーチャが減少しているか又は同じ数のアパーチャを有している。
図3Aは、本明細書中で説明するようなブロッカプレートの第2の実施形態の模式図である。図3Bは、図3Aのブロッカプレートの線3Bに沿って取った断面図である。ブロッカプレート300は環状プレート302を備えている。環状プレートは、外側部分(環状の縁部分)304及びそこを貫通して形成された複数のアパーチャ301を有する内側部分306を備える。環状プレートは、例えば約12.4インチのガス分配器に使用するのに適した、例えば約8インチ〜約16インチの直径を有することができる。
複数のアパーチャ301は、図3Aに示したような第1のパターンを形成することができる。環状プレート中の複数のアパーチャ301パターンは、中心部分308や、第1のパターン付き部分(中央部分)310や、第2のパターン付き部分(外側部分)312や、内側部分306の外縁部分(縁部分)314を含むことができる。中心部分308を、例えば、アパーチャ301のない環状プレートの隙間のない部分とすることができる。中心部分308は、内側部分306の半径の13%などの、半径の約5%から約20%を備えることができる。
第1のパターン付き部分310は、第1の数又は第1の密度のアパーチャ301を含み、内側部分306の半径の約5%〜約20%、例えば半径の13%を含むことができる。中心部分308及び第1のパターン付き部分310は、同じ半径を有することができ、同心円の円形列に形成することができる。環状プレートの第1のパターン付き部分を、環状プレートの大きさに基づいて変えることができ、約12.4インチの直径を有する環状プレートのうちの、約1.3インチ〜約2.6インチの直径の幅を有することができる。
第1のパターン付き部分310の一実施形態では、第1のパターン付き部分内の第1の複数のアパーチャ301は、2個以上のアパーチャからなる半径方向に間隔を空けて配置された複数の同心円の円形列の第1のアレイを備えることができる。複数の同心円の円形列を、約1〜約10列の同心円の円形列、例えば6列の同心円の円形列とすることができる。同心円の円形列を、互いに約0.1インチ〜約0.5インチ、例えば互いに約0.25インチの間隔を空けて配置することができ、さらに互いに等間隔で配置することができる。アパーチャは、各同心円の円形列の中に互いに等間隔で配置することができる。複数の同心円の円形列の各々は、2〜20個、例えば約4〜約10個のアパーチャを含むことができ、このとき各同心円の円形列のアパーチャのオフセット角度は、環状プレートの内側部分の中心線から0°〜45°である。アパーチャの数は、各同心円の円形列が中心部分から広がるにつれて増加させることができる。
第1の複数のアパーチャは第1のアパーチャ密度を備えることができる。密度は、本明細書中で説明するように、アパーチャ面積密度及び/又はアパーチャ周辺長密度を含む。第1のアパーチャ面積密度は、1平方インチ当たり約5〜約20アパーチャ/in2、例えば、約11.6アパーチャ/in2とすることができる。同心円の円形列のアパーチャは、約0.9〜約1.4アパーチャ/インチ、例えば約0.97〜約1.27アパーチャ/インチのアパーチャ周辺長密度(アパーチャ/周辺長)を有すると言うこともできる。中心部分及び外縁部分のアパーチャ周辺長密度はゼロ(0)アパーチャ/インチである。
ブロッカプレートの一例では、第1のパターン付き部分は6列の同心円の円形列を含み、4個のアパーチャを有する中心の同心円の円形列から、10個のアパーチャを有する外側の同心円の円形列まで、各同心円の円形列のアパーチャの数が前の同心円の円形列から1〜2個だけ増加する。各列のオフセット角度は、0°から約30°まで変化する。
第1のパターン付き部分及び第2のパターン付き部分のアパーチャ301の直径は、約0.0125インチ〜約0.1インチ、例えば約0.025インチとすることができ、そこを通る流体の流路となるために、環状プレートを貫通して延びることができる。各アパーチャは、環状プレート中で円柱状を有することができる。
第2のパターン付き部分312は、第2の数又は第1のパターン付き部分310のアパーチャ301の第1の密度よりも大きな密度の複数のアパーチャ301を含む。密度は、本明細書中で説明するように、アパーチャ面積密度及び/又はアパーチャ周辺長密度を含む。第2のパターン付き部分312は、内側部分306の半径の57%など、半径の約35%から約75%を含むことができる。内側部分306の外縁部分314は、例えば、アパーチャ301のない環状プレートの隙間のない部分とすることもでき、内側部分306の半径の19%など、半径の約15%〜約25%までを含むことができる。環状プレートの第2のパターン付き部分は、環状プレートの大きさに基づいて変えることができ、約12.4インチの直径を有する環状プレートのうちの、約2.8インチから約9.1インチの直径の幅を有することができる。
ブロッカプレート300の一実施形態では、第2のパターン付き部分中の第2の複数のアパーチャ301は、2個以上のアパーチャからなる、半径方向に間隔を空けて配置された複数の同心円の円形列の第2のアレイを備えることができる。複数の同心円の円形列を、約10〜約40列の同心円の円形列、例えば32列の同心円の円形列とすることができる。同心円の円形列を、互いに約0.1インチ〜約0.5インチ、例えば互いに約0.25インチの間隔を空けて配置することができ、さらに互いに等間隔で配置することができる。アパーチャを、各同心円の円形列中に互いに等間隔で配置することができる。複数の同心円の円形列の各々は、15〜125個のアパーチャ、例えば約44〜約119個のアパーチャを含むことができ、このとき各同心円の円形列のアパーチャのオフセット角度は環状プレートの内側部分の中心線から0°〜252°である。アパーチャの数は、各同心円の円形列が第1のパターン付き部分から広がるにつれて増加させることができる。
したがって、第2の複数のアパーチャは、第1のアパーチャ面積密度よりも大きな第2のアパーチャ面積密度を含むことができる。第2のアパーチャ面積密度を、1平方インチ当たり約20〜約50個のアパーチャ(アパーチャ/in2)、例えば約37.4アパーチャ/in2とすることができる。同心円の円形列のアパーチャは、約4〜約5.5アパーチャ/インチ、例えば約4.18〜約4.98アパーチャ/インチのアパーチャ周辺長密度(アパーチャ/周辺長インチ)を有すると言うこともできる。中心部分及び外縁部分のアパーチャ周辺長密度はゼロ(0)である。
ブロッカプレートの一例では、第2のパターン付き部分は26列の同心円の円形列を備え、約77°の角度オフセットで44個のアパーチャを含む中心の同心円の円形列を有し、各同心円の円形列のアパーチャの数は、約252°のオフセットの角度で119個のアパーチャを有する外側の同心円の円形列まで、前の同心円の円形列からオフセット角度を7°だけ増加させながら2〜4個増加する。例えば、第2のパターン付き部分の中心の同心円の円形列から最初の5列の同心円の円形列は、それぞれ前の同心円の円形列から4個ずつアパーチャが増加しており、次の15列の同心円の円形列は、それぞれ前の同心円の円形列から3個ずつアパーチャが増加しており、中心の同心円の円形列から数えて最後の5列の同心円の円形列は、それぞれ前の同心円の円形列から2個ずつアパーチャが増加している。
別の観点では、第2の複数のアパーチャは、複数の列の半径方向のパターンを備えることができ、各列は、2個以上のアパーチャを含む2個以上の連続円弧断片を備えることができる。さらに、各列は、2個以上の連続円弧断片から延びている0〜3個の追加の円弧断片をさらに備えることができる。第2の複数のアパーチャは、30〜150の、例えば約44の列を備えることができる。
外側部分304は、内側部分の縁上に配置され、内側部分よりも厚い一段高くなった同心円部分を備えることができる。環状プレートの一実施形態では、環状プレートは、0.05インチ〜0.25インチ、例えば約0.15インチの厚さを有する。一例では、一段高くなった同心円部分は、内側部分よりも約0.1インチ厚い。外側部分は、0.5インチ〜1インチ、例えば約0.87インチの幅を有することができる。1つ又は複数のボルト穴を、一段高くなった同心円部分314を貫通して形成することができる。
ブロッカプレート300の設計が中心部分308における流体の流れを妨げ、第1のパターン付き部分310における流体流れを制限することが考えられる。このような設計は、水蒸気圧が温度に敏感であるために水蒸気を利用するプロセスにとって大きな問題であると考えられる。したがって、ブロッカプレート300の設計は、水蒸気と相互作用するときにはヒータの熱効果を最小にする。ブロッカプレート200を、ブロッカプレート102の代わりに上に説明したチャンバ100中で使用することができる。ブロッカプレート300を、ブロッカプレート102の代わりに上に説明したチャンバ100中で使用することができる。
図4Aは、本明細書に記載する実施形態による、漏斗状混合管などの混合装置400の断面図である。混合装置400を、図1において開示したガス分配アセンブリ108などのガス分配アセンブリ中に配置することができる。
混合装置400は、実質的に円柱状ボディ401を有することができる。混合装置400の一実施形態では、混合マニフォールドのより確実な取付け及び優れた同心性を可能にするために、ボディは、環状プレート内で、約0.1インチ〜約8インチ、例えば0.8インチの外径と、約0.1インチ〜約4インチ、例えば約1.7インチの高さとを有する円柱状を有する。
混合装置400の一実施形態では、流れシミュレーション及び実験室試験に基づいて再現性があり一貫性のあるガス混合を可能にするために、混合装置400の内側形状、すなわち内部構造が、約0.1”〜約1”の最小制限内径を有する砂時計形状を有する。しかしながら、混合装置400の各部分の寸法を、使用目的、設計必要性、流量必要条件、及び最適な性能のための他の要因に応じて変えることができる。
円柱状ボディ401の内部構造409は、注入部403(すなわち、ノズル)から延びる第1の部分402、第2の部分404(スロート)、及び排出部405へと延びる第3の部分406(ディフューザ)を含む一連の流体流路部分を備える。一実施形態では、円柱状ボディは、円柱状の第1の部分、第2の部分、及び第3の部分を有し、ここで第2の部分が第1の部分よりも小さな直径を有し、第3の部分が第2の部分よりも大きな直径を有し且つ第1の部分以上の直径を有することできる。注入部403及び排出部405は、第1の部分402、第2の部分404、及び第3の部分406よりも大きな直径を有することができる。
円柱状ボディの一実施形態では、第1の部分402は円錐形状を有する。円錐形状を有する第1の部分402は、注入部403から第2の部分404へと次第に細くすることができる。円柱状ボディの一実施形態では、第3の部分は、第2の部分から排出部405へと広がっている。
混合装置400の一実施形態では、第1の部分の開口部は約0.56インチであり、第1の部分402は、約0.24インチの直径を有する第2の部分404へと次第に細くなり、次いで第2の部分404は約0.64インチの排出部に近い第3の部分406直径へと延びている。第2の部分から第3の部分へとシームレスな遷移を与えるために、第2の部分は遷移部分407をさらに含むことができる。遷移部分407は、凹面表面、例えば約0.05インチ(約1.27mm)の半径を有する凹面表面を有し、それは第3の部分の広がっている部分の凸面表面に結合する。広がっている部分は、凹面プロファイルといった半球形状のプロファイルを有することができる。半球形状のプロファイルが、第3の部分の中心線から、例えば約0.318インチ(約8.08mm)の曲率半径を示すことができる。あるいは、広がっている部分は、円錐形の形状を有することができる。
第1の部分、第2の部分、及び第3の部分の高さはチャンバの必要性に応じて変えることができ、一例では、第1の部分は約0.63インチの高さを有し、第2の部分は約0.3インチの高さを有し、第3の部分は約0.75インチの高さを有する。
回転しているガスを集束するための漏斗の混合化設計は、以前の漏斗状混合管よりも製造が容易であると考えられている。漏斗の混合化設計は、混合ハードウェア製造及び取付け許容誤差に起因するプロセス変動、従来のチャンバ挿入部分の複雑に角度を付けた穴設計におけるコンダクタンス変動に起因する低下した収率の左右ミスマッチ(収率低下L/Rミスマッチ)を減少させることが可能である。
漏斗状混合管設計を、所望の混合特性を得るように修正することができる。縁設計を、取付け同心性を改善させるために使用することができる。出口領域に対する半径を、流れ様式を改善させるために使用することができる。漏斗状混合管のそれぞれの寸法を、円柱の高さ、円柱の直径、入口の角度、及び出口様式に関する形状の寸法レイアウトのために変更することができる。部品の上部の寸法の変更を、取り付けた部品の不安定性及び同心性を助けるために使用することができる。
図4Bは、ガス分配アセンブリ中に配置された漏斗状混合管の一実施形態の断面図である。ガス分配アセンブリ410を、図1に開示したガス分配アセンブリ108とすることができる。混合装置400を、ガス分配アセンブリ410中に配置することができ、注入部403及び円柱状ボディの第1の部分402によってガス入口領域415に結合することができる。導管450を経由して、テトラエトキシシラン(TEOS)及び酸素ガス又はオゾンガスの混合物などのプロセシングガスの供給源に、及び下記に示す液体気化器500からなどの蒸発液体配管430に、ガス入口領域を流体的に結合させることができる。それぞれの配管中での凝結を最小にする温度で蒸発させた液体を供給するために、蒸発液体配管を、加熱した水配管440によって封じ込めることができる。蒸発液体配管は、ガス入口領域415の前に拡張導管420を通ることができる。ガス及び蒸発させた液体は、次いでプロセシングチャンバ480のプロセシング領域へと配送することが可能である。
混合装置400の第3の部分は、プロセシングチャンバのプロセシング領域470と流体連通している。クリーニングガスを含む遠隔プラズマ供給源からなどのプラズマガスを、導管460によって混合装置400の周囲のチャンバのプロセシング領域470中へと流すことができる。
図4Cは、図4Aの漏斗状混合管の一実施形態の等角断面図であり、第1の部分402、第2の部分404、及び第3の部分406を示している。
図5A及び図5Bは、本明細書に記載する一実施形態による液体気化器の模式的上面図及び側面図である。液体気化器500は、一方の面501上に一連のポートを含む。蒸発させた液体は、次いで排出部512を介してチャンバに配送される。ポートは、電源入力部502、信号コネクタ504、水注入部などの第1の流体配管注入部506、空気注入部などの第3の流体配管注入部508、及び窒素ガス注入部などの第2の流体注入部510を含む。蒸発させた液体は、次いで排出部512を介してチャンバに配送される。液体気化器500を、堆積プロセス又は処理プロセス中に使用される水などの液体を気化させるために使用することが可能である。
液体気化器を、0.2MPa〜0.3MPaの動作水圧、0.2MPa〜0.3MPaのキャリアガス圧、20SLMのキャリアガス最大流量、0.4MPa〜0.6MPaの動作空気圧空気弁、及び15℃〜35℃の動作周囲温度範囲で作動させることができる。気化器を動作させるための温度設定を110℃とすることができる。
図5Cは、液体気化器500中に配置された蒸発器の一実施形態の斜視図である。水供給源からの水配管などの第1の流体配管505は、第1の流体配管注入部、水注入部、506を経由して配置され、遮断弁507に結合されている。遮断弁507は、蒸発器503の上部部分に配置されているが、代わりに、必要に応じて蒸発器との任意の別の配列で配置することもできる。遮断弁507は、混合流体配管509を介して蒸発器503に結合されている。
窒素供給源からの窒素ガス配管などの第2の流体配管511は、第2の流体注入部、窒素ガス注入部、510を経由して配置されており、配管接合部513を介して混合流体配管509に結合されて、蒸発器503に入る前に水と混合される。遮断弁507と配管接合部513との間に配置された配管部分515は、配管接合部513及び蒸発器503の上流の水の体積を最小にするために、1インチ〜2インチなどの最小の長さのものである。しかしながら、配管部分515の長さを、蒸発器の設計及び/又は大きさ、配管を通る液体流の体積、及び利用する流れ配管の配置に基づいて変えることができる。水配管部分515の長さを減らすことは、望ましくない水の気化を防止すると考えられている。水の気化は、蒸発器中のプロセシングの不安定さを生み出し、この不安定さは、定常状態の流れを確立するための時間及びプロセス変動を増加させる。
蒸発器遮断弁514は、蒸発器排出部512を通る排出部配管517上で蒸発器503の下流に配置することができる。蒸発器遮断弁は、プロセシングチャンバへの蒸発した水の流れを制限する又は阻止する。遮断弁514が閉じた位置にあるときには、蒸発器503の下流の蒸発した水の流れの体積を最小にするために、遮断弁514を、0.1インチ〜1インチなど、可能な限り蒸発器の近くに配置することが好ましい。蒸発器の一実施形態では、蒸発器遮断弁を排出部512に直接結合する。しかしながら、その距離は、蒸発器及び蒸発器遮断弁の設計及び/又は大きさに基づいて変えることができる。
図5Dは、蒸発器503に流体を供給する水配管の第1の流体配管505及び窒素配管の第2の流体配管511、チャンバへ蒸発させた液体を供給するための排出部配管517、及びプロセシングチャンバへの排出部配管517中の流れを制御するための蒸発器遮断弁514を有する蒸発器503の一実施形態の模式的側面図である。
熱調整装置520a〜520cは、蒸発プロセスの温度を制御するために蒸発器にも結合される。熱コントローラ520aは、蒸発プロセスの温度を監視して修正するために、チャンバに結合される。熱調整装置の熱交換器デバイス520bは蒸発器に結合され、蒸発器からの熱の散逸を可能にする。熱コントローラは、信号コネクタ504を経由して外部システムに結合される。蒸発器は、電力入力部502を経由して電源に結合される。
図6は、本明細書に記載する一実施形態による液体気化器の電子システムに関する模式図である。
上記説明は本発明の実施形態に関するものであるが、本発明の別の実施形態及びさらなる実施形態を、本発明の基本的な範囲から逸脱せずに考案することができ、本発明の範囲は特許請求の範囲によって規定される。