JP2011524415A - L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイル−l−カルニチンフィチン酸塩と、その製造方法 - Google Patents

L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイル−l−カルニチンフィチン酸塩と、その製造方法 Download PDF

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Abstract

一般式(I)で表されるL−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンと、フィチン酸との塩及びその製造方法である。一般式(I)中、L−カルニチン又はそのアルカノイル誘導体のカチオンと、フィチン酸とのモル比は1:1〜6:1の範囲内であり、nは1〜6であり、R1はフィチン酸のアニオンであり、Rは水素、炭素原子数2から12の直鎖状のアルカノイル基又は炭素原子数2から12の分枝鎖状のアルカノイル基のいずれか一方である。
【化17】

Description

本発明はL−カルニチン及びアルカノイル−L−カルニチンの新規な塩形態の群、即ち、L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイル−L−カルニチンフィチン酸塩と、その製造方法に関する。
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2008年6月16日に出願された米国仮出願第61/061,956号「entitled L−Carnitine and Alkanoyl L−Carnitine Phytates and Process for Preparing Same」の優先権を主張するものである。この仮の特許明細書の全内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体は、種々の治療的利用や栄養的利用が良く知られている。L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の分子内塩は、次の化学式で表される:
Figure 2011524415
化学式中のRは、水素原子又はアルカノイル基のいずれか一方である。
L−カルニチンは、遊離長鎖脂肪酸をアシルカルニチンに変換し、続いて糸粒体(ミトコンドリア)基質に移行する際に必要とされる補助因子である。アシルカルニチンは、糸粒体基質にて細胞エネルギーの生成のためにβ−酸化される。ミトコンドリアの脂肪酸酸化は、心臓や骨格筋の主要な燃料源であり、細胞組織に適切な機能を与えるための栄養素に対する相対的重要性を指し示している。L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体は、心筋細胞レベル及び内皮細胞レベルで誘発された酸化ストレスにより引き起こされるリン脂質を有する細胞膜の脂質過酸化に対する保護効果で証明されている、抗酸化作用も有している。L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体から益を得るであろう健康症状としては、拒食症、慢性疲労、冠血管疾患、ジフテリア、低血糖症、男性不妊、筋疾患、レット症候群、アルツハイマー病、気分高揚、認知改善及び運動競技能力が挙げられる(Gregory S Kelly,「L−Carnitine: Therapeutic Applications of a Conditionally−Essential Amino Acid」,Alternative Medicine Review,3(5):345−360(1998)参照)。
L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体には種々の治療的活性や、栄養的活性がある中で、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の物理的性質、化学的性質及び生物学的性質を改善するために多くの研究が進められている。
研究は主に、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の分子内塩についての、物理的な問題点及び化学的な問題点の解決が中心である。理由としては、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の分子内塩の吸湿性を有するという物理的な性質が、複雑な問題を生み出すからである。具体的には、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の分子内塩及びそれらを使用した最終製品に関する取り扱い方法や保管方法を伴った問題である。また、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の分子内塩の化学的な安定性が悪いことにより、トリメチルアミンや、トリメチルアミンに付随する不快な魚臭を引き起こすことも理由となっている。
上記の研究では、今までに知られたL−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の塩は、所謂分子内塩と同じ治療的活性及び栄養的活性を有していると知りながら、アニオン性部分として“薬理学的に許容される”酸を有し、好ましくない毒性効果や副作用を有さない形態の、様々なL−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の塩形態が製造されている。適切な酸を選択することが、分子内塩と比べて特性が改善されているL−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の塩形態を篩い分けする時の主な試みである。塩酸、硫酸、リン酸を含む種々の無機酸が検証されてきたと同時に、フマル酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、オロチン酸及び粘液酸を含む多くの有機酸が検証されてきた。これらの酸をL−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の内塩と組み合わせることで、分子内塩に係る問題点を多かれ少なかれ十分に解決した。一方で、これらの塩は、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の内塩に関する、単に物理的又は化学的な問題点について技術的な解決策に重点をおいた。
それ自身が、目的とする薬理学的及び/又は栄養的な特徴を有するアニオン部分で、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の形態の塩を製造し、可能であれば、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の治療的及び/又は栄養的な特性を、相乗的に高めるための研究が進められている。
米国特許出願公開第2006/0241181号明細書(entitled 「Alpha−Ketoglutarates of Active Ingredients and Compositions Containing Same」 (Publication Date: Oct. 26, 2006)to Pietro Pola et al.)は、αケトグルタル酸と結合した、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の形態の新規な塩を開示している。αケトグルタル酸は、L−グルタミンの前駆体であり、重要な代謝的役割を有している。また、αケトグルタル酸は、クレブス回路における重要な役割を有することから、心臓手術にも使われ、好ましい結果を生んでおり、今後は心筋代謝に適用されていく。しかしながら、米国特許出願公開第2006/0241181号明細書によると、生成物としてL−カルニチンαケトグルタル酸塩として、蜂蜜状のようなペースト塊のみが得られており、いかなる固体形物も得られていない。
アミノ酸は種々の治療的及び栄養的な特質を有している。米国特許第6703042号明細書(entitled 「Salts of L−Carnitine and Lower Alkanoyl L−Carnitine」, (Issued: March 9,2004)to Atonietta Buononato)は、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンの分子内塩に対して、治療的及び/又は栄養的な効果を高めるために、ロイシン、イソロイシン、バリン、システイン、アルギニン、グリシンといったアミノ酸を有する、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンの塩を開示している。しかしながら、米国特許第6703042号明細書で開示されているように、前記塩のアニオン部分(即ち、アミノ酸部分)は、塩酸又は臭化水素酸及び/又はリン酸を有するアミノ基で塩化されていなければならなかった。
L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンの分子内塩の物理的及び化学的な問題点を解決するだけでなく、その分子内塩の治療的及び/又は栄養的効能を高める、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンの形態の新世代の塩を開発する取り組みにおいて、高機能を有する酸のスクリーニングに重点を置いた試みが、さらになされるべきである。
イノシトール六リン酸、myo−イノシトール六リン酸及びIP6としても知られるフィチン酸は、イノシトールの六リン酸エステルであり、次の分子式のように表される:
Figure 2011524415
フィチン酸は天然に、穀物、穀類、マメ、穀果、種子の中にかなりの量が存在し、発芽植物の主なエネルギー源となっている。フィチン酸及びより低級のリン酸化形物は、大抵の哺乳類の細胞にも見受けられ、哺乳類の細胞では、種々の重要な細胞機能の調節に関与をしている。フィチン酸は、銅や鉄などの二価のカチオンをキレートし、細胞障害や発癌の原因である活性酸素種の発生を抑制することにより、抗酸化物質として機能する。IP6を利用するインビボ及びインビトロの研究では、おそらく腫瘍細胞の成長や分化を抑制することによって、種々の腫瘍型でかなりの抗癌活性が明らかになっている。結腸細胞、肝細胞及び横紋筋肉腫細胞株や、動物モデルの乳癌、結腸癌、腸癌、肝癌、さらには横紋筋肉腫を用いたインビトロの研究では、IP6の制癌特性を完全に実証している。他にも、IP6の特性としては、抗血小板物質を凝集する効果や、脂質を低下させる効果を含み、心臓血管系に対する潜在的な健康補助、HIV−1ウイルス複製の阻害、膵臓β細胞におけるインスリン分泌の調節、尿中のシュウ酸カルシウム結晶化の阻害とそれに伴う腎結石の発達の防止、を意味している(モノグラフ「Inositol Hexaphosphate」, Alternative Medicine Review,7(3):244−248(2002)参照)。
フィチン酸の他の重要な機能としては、体臭、口臭又は尿臭の脱臭効果、急性アルコール中毒の防止、食肉や魚肉の味の改良がある。これらフィチン酸の特性は、薬事及び/又は栄養に関する付加価値をもたらすものである。
フィチン酸の生化学や薬物動態学についても研究されてきている。イノシトールリン酸は親分子イノシトールから合成され、イノシトールの一日の食事での摂取量はおおよそ1gである。イノシトールが腸管の細胞に達すると、イノシトールはイノシトール六リン酸(IP6)を生成するためにリン酸化される。その後、イノシトール六リン酸はイノシトール五リン酸(IP5)、イノシトール四リン酸(IP4)、イノシトール三リン酸(IP3)、イノシトール一リン酸(IP1)といった、情報伝達に重要な役割を果たすより低級の形に脱リン酸化される。薬の投薬法とは無関係に、IP6はほとんど間をおかずに吸収され、細胞内に運搬され、より低級のイノシトールリン酸に脱リン酸化されることがわかった。IP6は早ければ投薬後1時間で、目的とする腫瘍組織に達することができる。人間の乳癌細胞株とインキュベートした場合、早ければインキュベート後1分で、低レベルのIP6が検出された。
フィチン酸が食物由来であること(例えば、無毒性であること)、化学的な特性(即ち、一分子のイノシトールに六つのリン酸が付属したこと)、種々の生物学的な活性に基づくと、フィチン酸は、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンの分子内塩と反応し、L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩となるためのめずらしい酸である。恐らく、L−カルニチンの塩形態及びアルカノイルL−カルニチンの塩形態の進化に関する一つの革新であろう。
本発明の目的は、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンの塩形態の誘導体についての新規な生成を提供することであり、それらは、対応する分子内塩やフィチン酸から生成される。例えば、L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩などである。これらの塩は、一般式(I)によって表される:
Figure 2011524415
一般式(I)において、nは1〜6であり;Rはフィチン酸のアニオンであり;Rは水素又は炭素原子数2〜12の直鎖状又は分枝鎖状のアルカノイル基であり;好ましくは、前記アルカノイル基は炭素数2〜5の低級アルカノイル基であり;さらに好ましくは、前記アルカノイル基はアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基及びイソバレリル基から選択される。
本発明の他の目的は、式(I)で示される前記一般式の塩の製造のための方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩の使用を提供することである。
以下に続く詳細な説明は、本発明に関する若干の実施形態を対象にする。しかしながら、本発明は、特許請求の範囲の請求項により定義され及び含まれる、多くの別の方法でも、具体化することができる。
〔L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩〕
フィチン酸の前記式により説明されるように、フィチン酸はイノシトールの六リン酸エステルであり、各々のリン酸基には、2つのプロトン解離サイトを有している。フィチン酸一分子には、合計12個のプロトン解離サイトを有しており;そのうち6つのプロトン解離サイトは、酸解離定数pKa値がおおよそ1.5と強酸性であり;3つのプロトン解離サイトは、pKa値が5.7、6.8及び7.6と弱酸性であり;残りの3つのプロトン解離サイトは、pKa値が10より大きく非常に弱い酸性である(Costello,A.J.R.,et al.,「31P−Nuclear Magnetic Resonance−pH Titrations of myo−inositol Hexaphosphate」,Carbohydrate Research,46:159−171(1976)参照)。前記6つの強酸性のプロトン(pKa値が1.5である)は、そのフィチン酸分子中における6つあるリン酸基の各々において、最初に解離するプロトンである。この解離能は、リン酸のプロトン解離に類似している(即ち、pKa(2.12)<pKa(7.21)<pKa(12.67))。フィチン酸におけるプロトンの解離は、フィチン酸分子にいくつかの負電荷を託すものである。それにより、負電荷は正の電荷を帯びた分子を引きつけ、フィチン酸塩を生じる。
フィチン酸がL−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の分子内塩と反応する場合、それぞれが負に帯電したリン酸基が、1つの分子内塩を第四級アンモニウムカチオンになるべく合同するであろう。そして、それに対応してプロトンが解離されたリン酸は、分子内塩のカルボキシルアニオンと合同する。フィチン酸1分子には、12個の解離サイトがある一方で、理論的には、6分子のL−カルニチンの分子内塩又はそのアルカノイル誘導体の分子内塩までしか、フィチン酸1分子と合同できない。上述のように、フィチン酸1分子には、6つのリン酸基があり、各々のリン酸基の中の最初に解離するサイトのみが、十分に酸性(pKa1.5)であり、分子内塩と結合し、結合に応じた塩となるからである。他の解離サイトは酸性が弱く(pKa値が5.7、6.8、7.6及び場合によっては10以上で)、L−カルニチンの分子内塩又はそのアルカノイル誘導体の分子内塩の第四級アンモニウムカチオンと安定なイオン結合を形成できない。L−カルニチンの分子内塩のpKa値は3.8であるからである(Cogt C.,et al,「Enantiomeric Separation of D/L−Carnitine Using HPLC and CZE after Derivatization」,Chromatographia,Vol.40(5/6):287−295,(1995)参照)。そのため、フィチン酸における各々のリン酸基は、1つの分子内塩とだけ結合することができ、フィチン酸の6つのリン酸基は合計では、L−カルニチン又はそのアルカノイル誘導体の6つの分子内塩と結合することができる。
フィチン酸1分子は、添加されるL−カルニチン又はそのアルカノイル誘導体の分子内塩のモル比に依存して、1乃至6分子のL−カルニチン又はそのアルカノイル誘導体の分子内塩と好ましく結合することができる。理論的には、分子内塩とフィチン酸を互いに等モル比で加えた場合、後に得られる塩生成物は、L−カルニチンフィチン酸塩(1:1比の)又はルカノイル−L−カルニチンフィチン酸塩(1:1比の)であろう;そして同様に、個々に2倍、3倍、4倍、5倍の数のモルの分子内塩を加えた場合、得られるフィチン酸塩生成物は、各々、2:1、3:1、4:1、5:1であろう。しかしながら実際には、フィチン酸1分子中には、6つの同じ強酸性の解離サイトがあるため、分子内塩とフィチン酸を互いに等モル比で加えた場合、1:1〜6:1のモル比のフィチン酸塩が程度の差はあれ無作為に生成され、得られるフィチン酸塩生成物はそれらの混合物となる。さらに、反応しなかったフィチン酸が残る。そのため、実際には、6:1のモル比でL−カルニチン又はそのアルカノイル誘導体の分子内塩とフィチン酸とが一緒に加えられる時のみ、フィチン酸の6つのリン酸基が全て反応し、L−カルニチンフィチン酸塩又はルカノイル−L−カルニチンフィチン酸塩(6:1比の)が得られるであろう。したがって、実際には、6:1の比率のフィチン酸塩が製造することができる。
一実施形態において、L−カルニチンフィチン酸塩又はルカノイル−L−カルニチンフィチン酸塩における、L−カルニチンのカチオン部分又はそのアルカノイル誘導体のカチオン部分と、フィチン酸のアニオン部分との間のモル比は1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1となることがあり、それぞれのモル比に対応する塩は一般式(I)により表される。一実施形態において、モル比が6:1である塩は、一般式(II)で表されるような、L−カルニチンフィチン酸塩(6:1)及びアルカノイル−L−カルニチンフィチン酸塩(6:1)である:
Figure 2011524415
一般式(II)において、Rは水素又は炭素原子数2〜12の直鎖状又は分枝鎖状のアルカノイル基である。一実施形態において、前記アルカノイル基は炭素原子数2〜5の低級アルカノイル基である。一実施形態において、前記アルカノイル基は、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基及びイソバレリル基から選択される。
L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイル−L−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)は、多くの好ましい特長を有している。
(1)それらは、新規で、純粋で、構造的にも明確に定義された化合物である。
(2)それらは、フィチン酸塩(6:1比の)分子の1つの塩形態の中で、1つのフィチン酸のアニオンの周りにクラスター化された、6つのL−カルニチン又はアルカノイル−L−カルニチン分子を有している。L−カルニチンフィチン酸塩形態又はアルカノイル−L−カルニチンフィチン酸塩形態において他の全ての塩形態と比較して、6:1のモル比は今のところ達成されるなかでは、最も大きなモル比である。
(3)フィチン酸は、イノシトールの六リン酸エステルであるので、L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイル−L−カルニチンフィチン酸塩の塩形態(6:1)における立体構造は、新規なイオン結合性デンドリマー分子である六方向の樹枝状構造であり、相乗効果が期待される。
(3.1.)一実施形態において、L−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C4810842,分子量1627.24)は、化学式(1)で示される六方向のデンドリマー構造である:
Figure 2011524415
(3.2.)一実施形態において、アセチルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C6012048,分子量1879.44)は、化学式(2)で示される六方向のデンドリマーである:
Figure 2011524415
(3.3.)一実施形態において、プロピオニルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C6613248,分子量1963.61)は、化学式(3)で示される六方向のデンドリマーである:
Figure 2011524415
(3.4.)一実施形態において、ブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C7214448,分子量2046.76)は、化学式(4)で示される六方向のデンドリマーである:
Figure 2011524415
(3.5.)一実施形態において、イソブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C7214448,分子量2046.76)は、化学式(5)で示される六方向のデンドリマーである。:
Figure 2011524415
(3.6.)一実施形態において、バレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C7815648,分子量2129.76)は、化学式(6)で示される六方向のデンドリマーである:
Figure 2011524415
(3.7.)一実施形態において、イソバレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C7815648,分子量2129.76)は、化学式(7)で示される六方向のデンドリマーである:
Figure 2011524415
(4)カチオン部分(即ち、L−カルニチン又はアルカノイル−L−カルニチン)及びアニオン部分(即ち、フィチン酸)は共に、種々の生物学的に有益な特性を有している。その特性のうちのいくつかは、抗酸化特性の他にも、心臓血管系や免疫系の補助といったように、類似しているか同一である。このような生物学的に有益な特性は、複合体の塩形態の相乗的効能によるものであることが合理的に期待できる。
(5)フィチン酸は液状の物質(シロップ)で、強酸性であり、保存、加工、摂取するには都合が悪い。しかしながら、フィチン酸が、L−カルニチン又はそのアルカノイル誘導体の分子内塩と共に構成された場合、フィチン酸塩の塩形態は、弱酸性となる。また、一実施形態において、L−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)及びアセチルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)やプロピオニルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)といったより低級のアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)は固体であり、そのため、取り扱いや使用が容易である。
(6)L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の分子内塩は、強い吸湿性を有するが、一実施形態において、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体のフィチン酸塩(モル比6:1の)は、吸湿性が低く、加工や保存するのに好ましい。
(7)L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の塩酸塩は、不快で刺激性の臭いを有する。一実施形態において、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体のフィチン酸塩(モル比6:1の)はそのような臭いを有さない。
(8)一実施形態において、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)は、安定であり、また、ほとんど無臭である。つまり、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)は、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンの分子内塩から放出される不快な魚臭を有さない(不快な魚臭は、L−カルニチン及びそのアルカノイル誘導体の分子内塩の分解により通常発生する、痕跡量のアミンの発生である)。
(9)一実施形態において、L−カルニチン又はそのアルカノイル誘導体と、フィチン酸は共に、それらの塩形態の複合体と同様毒性を有さず、消費する際にも安全である。
〔L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩の製造〕
一実施形態において、L−カルニチンフィチン酸塩は、L−カルニチンの分子内塩又はアルカノイルL−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸との間の反応により製造され、その反応は反応スキーム(I)で示される:
Figure 2011524415
反応スキーム(I)において、nは1〜6であり;Rはフィチン酸のアニオンであり;Rは水素又は炭素原子数2〜12の直鎖状又は分枝鎖状のアルカノイル基である。一実施形態において、前記アルカノイル基は炭素数2〜5の低級アルカノイル基である。一実施形態において、前記アルカノイル基はアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基から選択される。
一実施形態において、L−カルニチン又はアルカノイルL−カルニチンの分子内塩は、フィチン酸水溶液に攪拌しながら加えられる。一実施形態において、組み合わされるL−カルニチン又はルカノイルL−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸間のモル比は、1:1から6:1までのモル比から、所望する目的に応じる比率で変動しても良い。一実施形態において、L−カルニチン又はアルカノイルL−カルニチンの分子内塩がフィチン酸水溶液に添加され、約15分間攪拌された後、透明な溶液が得られる。一実施形態において、L−カルニチン又はルカノイルL−カルニチンの分子内塩がフィチン酸水溶液に添加され、約15分間攪拌された後、透明な溶液が得られ、その透明な溶液をさらに20分間同じ条件で攪拌した後、真空乾燥することで、最終生成物が得られた。
一実施形態において、L−カルニチン又はアルカノイルL−カルニチン(モル比6:1の)が反応スキーム(II)に示されるように製造される:
Figure 2011524415
反応スキーム(II)において、Rは水素又は炭素原子数2〜12のアルカノイル基(直鎖状又は分枝鎖状のアルカノイル基)である。一実施形態において、前記アルカノイル基は、炭素数2〜5の低級アルカノイル基である。一実施形態において、前記アルカノイル基はアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基から選択される。
一実施形態において、フィチン酸の50%水溶液(pH値は1より低い)の等量のモル比に対して、6倍のモル比のL−カルニチンの分子内塩又はルカノイルL−カルニチンの分子内塩が添加され、10℃〜50℃で攪拌された。一実施形態において、フィチン酸の50%水溶液(pH値は1より低い)の等量のモル比に対して、6倍のモル比のL−カルニチンの分子内塩又はルカノイルL−カルニチンの分子内塩が添加され、10〜50℃で透明な溶液(pH値3〜4)が得られるまで約15分攪拌された。一実施形態において、前記透明な溶液(pH値3〜4)は、さらに20分攪拌され、その後、40℃〜70℃の真空下で濃縮された。一実施形態において、濃縮後の残渣は、無水エタノールで処理された。一実施形態において、最終的な残渣は、40℃〜70℃の真空乾燥機で乾燥され、最終生成物を得た。
一実施形態において、L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩は、抗酸化物質、免疫力の向上、制癌効果、病気の治療及び/又は回復(例えば、心臓血管疾患、脳卒中、アルツハイマー病、ダウン症及び種々の神経障害)、脳の機能促進、学習能力や記憶力の向上(加齢に伴う記憶障害を含む)、老化防止の補助、運動能力、体重減少、動物用試料添加物を含むが、これに限定されない、薬学的な目的、栄養的な目的及び美容的目的に使用することができる。
フィチン酸(IP6)は、イノシトールの6リン酸の形態であるので、ほとんど間をおかず吸収され、細胞内に運搬され、情報伝達において重要な役割を有する低級イノシトールリン酸塩に脱リン化される。そして、イノシトール一リン酸(IP1)、イノシトール二リン酸(IP2)、イノシトール三リン酸(IP3)、イノシトール四リン酸(IP4)、イノシトール五リン酸(IP5)は最終的に全て、酸としてL−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンの分子内塩と反応し、分子内塩のアニオン部分になりうると結論することは合理的である。したがって、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンのイノシトール一リン酸塩、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンのイノシトール二リン酸塩、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンのイノシトール三リン酸塩、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンのイノシトール四リン酸塩並びに、L−カルニチン及びアルカノイルL−カルニチンのイノシトール五リン酸塩は、本発明の特定の実施様態の範囲内である。
一実施形態において、L−カルニチン(又はアルカノイルL−カルニチン)及びフィチン酸のモル比は、L−カルニチンフィチン酸塩及びアルカノイルL−カルニチンフィチン酸塩換算で1:1〜6:1のモル比率の範囲内から選択される一方で、フィチン酸一分子中には12個の解離サイトが存在するため、6:1よりモル比よりも大きいモル比(例えば、7:1〜12:1)もまた、1つの実施様態の範囲に含まれる。
本発明は、後の実施例によって、より詳細に説明される。実施例では例示目的のためだけに提供されるので、発明の範囲を制限するようには解釈されない。
(実施例1)
〔L−カルニチンフィチン酸塩(モル比1:1〜6:1の)の製造〕
L−カルニチンフィチン酸塩(モル比1:1〜6:1の)は化学式(8)で表される:
Figure 2011524415
化学式(8)において、Rは、フィチン酸のアニオンである。
一実施形態において、L−カルニチンの分子内塩(C15NO、分子量161.20)32.2グラム(0.2モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、発熱反応となる室温で攪拌する。一実施形態において、L−カルニチンの分子内塩(C15NO、分子量161.20)32.2グラム(0.2モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、約15分間室温で攪拌して、溶液を作る。一実施形態において、得られた溶液(pH値が1未満である)は、さらに20分間攪拌された。一実施形態において、得られた溶液は、50℃の真空下において蒸発器で濃縮される。一実施形態において、溶液をできるだけ乾燥させるために、得られた残渣は、真空下で無水エタノールを用いて繰りかえし(3回)処理される。一実施形態において、得られた残渣は、50℃の真空乾燥機でさらに乾燥され、L−カルニチンのフィチン酸塩(1:1〜6:1)及びフィチン酸の混合物の残渣が106.1g得られる。得られた混合物の残渣は、透明で厚みがあり、粘り気がある。
(実施例2)
〔L−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造〕
L−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C4810842、分子量1627.24)は、前記化学式(1)に示す化学式により表される。
一実施形態において、L−カルニチンの分子内塩(C15NO、分子量161.20)96.7グラム(0.6モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、発熱反応となる室温で攪拌した。一実施形態において、L−カルニチンの分子内塩(C15NO、分子量161.20)96.7グラム(0.6モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、約15分間室温で攪拌して、溶液を作った。一実施形態において、得られた溶液(pH値がおよそ4である)は、さらに20分間攪拌された。一実施形態において、得られた溶液は、50℃の真空下において蒸発器で濃縮された。一実施形態において、溶液をできるだけ乾燥させるために、得られた残渣は、真空下で無水エタノールを用いて繰りかえし(3回)処理された。一実施形態において、得られた残渣は、50℃の真空乾燥機でさらに乾燥され、白色固体粉末をおよそ定量的収率で166.2g(即ち白色粉末は2%の水を含む)得た。一実施形態において、この白色固体粉末は121〜125℃(分解)の融点を有しており、無臭であり(即ち、通常L−カルニチンの分子内塩が分解し、アミンを排出することにより発生する、L−カルニチンの分子内塩の不快な魚臭を有さない)、pH値が4(c=1%HO)であり、HNMR(DO ppm)δ=4.89,4.46,and4.24(6H,m,CH−O−P),4.64(6H,m,CH−OH),3.45(12H,m,CHN),3.20(54H,s,NCH),2.59(12H,m,CH COOH)である。
(実施例3)
〔アセチルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造〕
アセチルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C6012048、分子量1879.44)は、前記化学式(2)により表される。
一実施形態において、アセチルL−カルニチンの分子内塩(C17NO、分子量203.24)122.09グラム(0.6モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、発熱反応となる室温で攪拌した。一実施形態において、アセチルL−カルニチンの分子内塩(C17NO、分子量203.24)122.09グラム(0.6モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、約15分間室温で攪拌して、溶液を作る。一実施形態において、得られた溶液(pH値がおよそ4である)は、さらに20分間攪拌された。一実施形態において、得られた溶液は、50℃の真空下において蒸発器で濃縮された。一実施形態において、一実施形態において、溶液をできるだけ乾燥させるために、得られた残渣は、真空下で無水エタノールを用いて繰りかえし(3回)処理された。一実施形態において、得られた残渣は、50℃の真空乾燥機でさらに乾燥され、白色固体粉末をおよそ定量的収率で192.7g(即ち白色粉末は2%の水を含む)得た。一実施形態において、この白色固体粉末は101〜105℃(分解)の融点を有しており、無臭であり(即ち、アセチルL−カルニチンの塩形態において一般的に使用されるアセチルL−カルニチン塩酸塩の、塩化水素由来の不快な臭いを有さない)、pH値が4(c=1%HO)であり、HNMR(DO ppm)δ=5.59(6H,m,CH−OAc),4.88,4.45,and4.22(6H,m,CH−O−P),3.22(12H,m,CHN),3.16(54H,s,NCH),2.96(12H,m,CH COOH),2.11(18H,s,CHCO)である。
(実施例4)
〔プロピオニルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造〕
プロピオニルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C6613248、分子量1963.61)は、前記化学式(3)により表される。
一実施形態において、プロピオニルL−カルニチンの分子内塩(C1019NO、分子量217.26)130.4グラム(0.6モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、発熱反応となる室温で攪拌した。一実施形態において、プロピオニルL−カルニチンの分子内塩(C1019NO、分子量217.26)130.4グラム(0.6モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、約15分間室温で攪拌して、溶液を作る。一実施形態において、得られた溶液(pH値がおよそ3.5である)は、さらに20分間攪拌された。一実施形態において、得られた溶液は、50℃の真空下において蒸発器で濃縮された。一実施形態において、溶液をできるだけ乾燥させるために、得られた残渣は、真空下で無水エタノールを用いて繰りかえし(3回)処理された。一実施形態において、得られた残渣は、50℃の真空乾燥機でさらに乾燥され、白色固体粉末をおよそ定量的収率で201.3g(即ち白色粉末は2%の水を含む)得た。一実施形態において、この白色固体粉末は85〜90℃(分解)の融点を有しており、無臭であり(即ち、プロピオニルL−カルニチンの塩形態において一般的に使用されるプロピオニルL−カルニチン塩酸塩の、塩化水素由来の不快な臭いを有さない)、pH値が4(c=1%HO)であり、HNMR(DO ppm)δ=5.60(6H,m,CH−O−Propionyl),4.88,4.46,and4.22(6H,m,CH−O−P),3.22(12H,m,CHN),3.16(54H,s,NCH),2.96(12H,m,CH COOH),2.41(12H,q,CH CH CO),1.07(18H,t,CH CHCO)である。
(実施例5)
〔ブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造〕
ブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C7214448、分子量2046.76)は、前記化学式(4)により表される。
一実施形態において、ブチリルL−カルニチンの分子内塩(C1121NO、分子量231.26)138.8グラム(0.6モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、発熱反応となる室温で攪拌した。一実施形態において、ブチリルL−カルニチンの分子内塩(C1121NO、分子量231.26)138.8グラム(0.6モル)を、フィチン酸66.0g(0.1モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、約15分間室温で攪拌して、溶液を作る。一実施形態において、得られた溶液(pH値がおよそ3.8である)は、さらに20分間攪拌された。一実施形態において、得られた溶液は、50℃の真空下において蒸発器で濃縮された。一実施形態において、溶液をできるだけ乾燥させるために、得られた残渣は、真空下で無水エタノールを用いて繰りかえし(3回)処理された。一実施形態において、得られた残渣は、50℃の真空乾燥機でさらに乾燥され、透明なゲル状の生成物をおよそ定量的収率で209.5g(即ち透明なゲル状の生成物は2.24%の水を含む)得た。一実施形態において、この透明なゲル状の生成物は、pH値が4(c=1%HO)であり、HNMR(DO ppm)δ=5.62(6H,m,CH−O−Butyryl),4.85,4.43,and4.21(6H,m,CH−O−P),3.21(12H,m,CHN),3.14(54H,s,NCH),2.98(12H,m,CH COOH),2.41(12H,t,CHCH CH CO),1.21(12H,m,CH CH CHCO),1.08(18H,t,CH CHCHCO)である。
(実施例6)
〔イソブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造〕
イソブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C7214448、分子量2046.76)は、前記化学式(5)により表される。
一実施形態において、イソブチリルL−カルニチンの分子内塩(C1121NO、分子量231.26)34.7グラム(0.15モル)を、フィチン酸16.5g(0.025モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、発熱反応となる室温で攪拌した。一実施形態において、イソブチリルL−カルニチンの分子内塩(C1121NO、分子量231.26)34.7グラム(0.15モル)を、フィチン酸16.5g(0.025モル)含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、約15分間室温で攪拌して、溶液を作る。一実施形態において、得られた溶液(pH値がおよそ3.7である)は、さらに20分間攪拌された。一実施形態において、得られた溶液は、50℃の真空下において蒸発器で濃縮された。一実施形態において、溶液をできるだけ乾燥させるために、得られた残渣は、真空下で無水エタノールを用いて繰りかえし(3回)処理された。一実施形態において、得られた残渣は、50℃の真空乾燥機でさらに乾燥され、透明なゲル状の生成物をおよそ定量的収率で52.8g(即ち透明なゲル状の生成物は3%の水を含む)得た。一実施形態において、この透明なゲル状の生成物は、pH値が4(c=1%HO)であり、HNMR(DO ppm)δ=5.68(6H,m,CH−O−isoButyryl),4.88,4.40,and4.11(6H,m,CH−O−P),3.21(12H,m,CHN),3.14(54H,s,NCH),2.98(12H,m,CH COOH),2.31(6H,m,(CH CHCO),1.06(36H,d,(CH CHCO)である。
(実施例7)
〔バレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造〕
バレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C7815648、分子量2129.76)は、前記化学式(6)により表される。
一実施形態において、バレリルL−カルニチンの分子内塩(C1223NO、分子量245.32)24.5グラム(0.1モル)を、フィチン酸11.0g(0.0166モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、発熱反応となる室温で攪拌した。一実施形態において、バレリルL−カルニチンの分子内塩(C1223NO、分子量245.32)24.5グラム(0.1モル)を、フィチン酸11.0g(0.0166モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、約15分間室温で攪拌して、溶液を作る。一実施形態において、得られた溶液(pH値がおよそ3.5である)は、さらに20分間攪拌された。一実施形態において、得られた溶液は、50℃の真空下において蒸発器で濃縮された。一実施形態において、溶液をできるだけ乾燥させるために、得られた残渣は、真空下で無水エタノールを用いて繰りかえし(3回)処理された。一実施形態において、得られた残渣は、50℃の真空乾燥機でさらに乾燥され、透明なゲル状の生成物をおよそ定量的収率で36.56g(即ち透明なゲル状の生成物は2.9%の水を含む)得た。一実施形態において、この透明なゲル状の生成物は、pH値が4(c=1%HO)であり、HNMR(DO ppm)δ=5.59(6H,m,CH−O−Valeryl),4.85,4.43,and4.21(6H,m,CH−O−P),3.19(12H,m,CHN),3.13(54H,s,NCH),2.99(12H,m,CH COOH),2.44(12H,t,CHCHCH CH CO),1.21〜1.29(24H,m,CH CH CH CHCO),1.08(18H,t,CH CHCHCHCO)である。
(実施例8)
イソバレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造
イソバレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)(C7815648、分子量2129.76)は、前記化学式(7)により表される。
一実施形態において、イソバレリルL−カルニチンの分子内塩(C1223NO、分子量245.32)12.25グラム(0.05モル)を、フィチン酸5.5g(0.0083モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、発熱反応となる室温で攪拌した。一実施形態において、イソバレリルL−カルニチンの分子内塩(C1223NO、分子量245.32)12.25グラム(0.05モル)を、フィチン酸5.5g(0.0083モル)を含有した50%フィチン酸水溶液(pH値1未満)に加え、約15分間室温で攪拌して、溶液を作る。一実施形態において、得られた溶液(pH値がおよそ3.5である)は、さらに20分間攪拌された。一実施形態において、得られた溶液は、50℃の真空下において蒸発器で濃縮された。一実施形態において、溶液をできるだけ乾燥させるために、得られた残渣は、真空下で無水エタノールを用いて繰りかえし(3回)処理された。一実施形態において、得られた残渣は、50℃の真空乾燥機でさらに乾燥され、透明なゲル状の生成物をおよそ定量的収率で18.3g(即ち透明なゲル状の生成物は3.0%の水を含む)得た。一実施形態において、この透明なゲル状の生成物は、pH値が4(c=1%HO)であり、HNMR(DO ppm)δ=5.56(6H,m,CH−O−isovaleryl),4.86,4.43,and4.21(6H,m,CH−O−P),3.18(12H,m,CHN),3.11(54H,s,NCH),2.98(12H,m,CH COOH),2.43(12H,d,(CH)CH CH CO),1.20〜1.26(6H,m,(CH CH CHCO),1.05(36H,d,(CH CHCHCO)である。
(実施例9)
〔L−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の急性毒性試験(LD50)〕
L−カルニチンフィチン酸塩の単回投与経口急性毒性を、マウスを用いて評価した。各グループ5匹のオスマウスと、5匹のメスマウスを有する、5グループのマウスに、5種類の投与量(25、20、15、10、5g/Kg)で投与された。投与後、5グループのマウスを観察し、全身状態、毒性応答及び死亡について毎日記録した(14日間)。死んだマウスは全て剖検された。剖検においては、各々の胸部と腹部を開いて、心臓、肝臓、脾臓、肺、腎臓及び腸を、検査及び録画した。この試験の条件においては、L−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の急性の経口投与による半数致死量は、マウスにおいては14.86g/Kgであると測定された。さらに、検査された心臓、肝臓、脾臓、肺、腎臓及び腸には、明らかな異常は全く観察されなかった。
前記詳細な説明及び実施例では、種々の実施形態に適用される本発明の新規な特徴を示し、描写し、指摘した一方で、当然のことながら、その分野の技術が優れた人たちにより本発明の精神から逸脱することなく、種々の省略、置換及び形態の変化や、説明された工夫又は製造過程がなされるかもしれない。認識されていることであろうが、本発明は、ここに示した特徴や恩益の全てを提供するわけではない形態の範囲内で、まとめられているかもしれない。それは、ここに示したいくつかの特徴は、他の特徴とは独立して用いられてもよく、また、実施されてもよいためである。本発明の範囲は、先述の説明や、実施例よりもむしろ、添付する特許請求の範囲の請求項により示されている。特許請求の範囲の請求項と等価の意味及び範囲領域の中での変化は全て、本発明の範囲の中に含まれている。

Claims (17)

  1. L−カルニチン又はルカノイルL−カルニチンの少なくとも一方と、フィチン酸とを含み、一般式(I)を有する塩。
    Figure 2011524415
    (式中、
    nは、1から6であり、
    は、フィチン酸のアニオンであり、
    Rは、水素原子、炭素原子数2から12の直鎖状のアルカノイル基及び炭素原子数2から12の分枝鎖状のアルカノイル基の少なくとも一つを含む)
  2. Rは、炭素原子数2から5の直鎖状のアルカノイル基又は炭素原子数2から5の分枝鎖状のアルカノイル基のいずれか一方を含む、請求項1に記載の塩。
  3. Rは、直鎖状のアルカノイル基又は分枝鎖状のアルカノイル基の一方を含み、かつ、前記アルカノイル基は、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基及びイソバレリル基から成る群から選ばれる、請求項1に記載の塩。
  4. nは6であり、一般式(II)を有する請求項1に記載の塩。
    Figure 2011524415
    (式中、
    Rは水素原子、炭素原子数2から12の直鎖状のアルカノイル基及び炭素原子数2から12の分枝鎖状のアルカノイル基の少なくとも一つを含む)
  5. Rは、炭素原子数2から5の直鎖状のアルカノイル基又は炭素原子数2から5の分枝鎖状のアルカノイル基のいずれか一方を含む、請求項4に記載の塩。
  6. Rは、水素、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル及びイソバレリルから成る群から選ばれる、請求項5に記載の塩。
  7. Rは、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル及びイソバレリルから成る群から選ばれる、請求項4に記載の塩。
  8. L−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)、アセチルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)、プロピオニルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)、ブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)、イソブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)、バレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)及びイソバレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)から成る群から選ばれる、請求項7に記載の塩。
  9. L−カルニチンの分子内塩及びアルカノイルL−カルニチンの分子内塩の少なくとも一方と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比1:1乃至6:1の範囲内で化合させる工程を含む、請求項1に記載の塩の製造方法。
  10. L−カルニチンの分子内塩及びアルカノイルL−カルニチンの分子内塩の少なくとも一方と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比6:1で化合させる工程を含む、請求項4に記載の塩の製造方法。
  11. L−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比6:1で化合させる工程を含む、請求項8に記載のL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造方法。
  12. アセチルL−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比6:1で化合させる工程を含む、請求項8に記載のアセチルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造方法。
  13. プロピオニルL−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比6:1で化合させる工程を含む、請求項8に記載のプロピオニルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造方法。
  14. ブチリルL−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比6:1で化合させる工程を含む請求項8に記載のブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造方法。
  15. イソブチリルL−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比6:1で化合させる工程を含む、請求項8に記載のイソブチリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造方法。
  16. バレリルL−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比6:1で化合させる工程を含む、請求項8に記載のバレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造方法。
  17. イソバレリルL−カルニチンの分子内塩と、フィチン酸とを、前記分子内塩と前記フィチン酸とのモル比6:1で化合させる工程を含む、請求項8に記載のイソバレリルL−カルニチンフィチン酸塩(モル比6:1の)の製造方法。
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