添付図面の図3a乃至図5に示す第1の実施形態を参照しながら、ハウジング11と、キャップ12がマウスピース13を覆って保護する図3aおよび図3bに示す閉位置から、ユーザがマウスピース13を経由して一服の薬剤を吸入できるようにマウスピース13を露出する図を図5に示し、かつ、矢印「D」で示す完全開位置に、「C」とマークされた軸を中心に回転するようにハウジング11に回動可能に取り付けられているキャップ12と、を有する吸入器10を示す。
分かりやすくするために、本発明の吸入装置10は、内部の仕組みや構成部品が見えるようにハウジング11の一部を取り除いて示している。実際の装置においてキャップ12は不透明であってもよいが、構成部品は、キャップ12を通しても見える。
各ブリスターが予め計量された一服分の吸入用の粉末薬剤を収納する複数の個々に間隔を隔てた防湿性のブリスター14aを有するストリップ14は、ハウジング11内でコイル状に巻かれている。ストリップ14の各ブリスター14aは、ほぼ半球形状のポケット14bと、ポケット14bを恒久的に熱シールして内部の薬を密封する平坦な穿刺可能な蓋14cとを備える。ストリップ14は、箔のラミネートで製造されるか、またはアルミニウムなどの箔のラミネートとプラスチック材料の組み合わせで製造されることが好ましい。
ストリップ14の使用済部分14dを受け入れるためにハウジング11内に領域15が設けられているが、本発明は、使用済ブリスター14dがハウジング11内に保持されずにハウジング11の壁部の開口(図示せず)を通じて出て行き、ユーザによって定期的に離脱される他の吸入装置(図示せず)にも適用可能であることが理解されるであろう。
吸入器10は、ストリップ14をインデックスするための、即ち、キャップ12が回転する度に各ブリスター14bを十分な距離だけ前方に順次移動させて、新しいブリスター14bをブリスター穿刺部材16と位置合わせするように移動させ、位置合わせされたブリスター14bの蓋を突き刺すように動作し、その中に含まれる一服の薬に届きやすくするためのインデックス機構を備える。ブリスター穿刺部材16について参照しているが、多数の開口をブリスター14bの蓋14cに形成し、これらの開口の1つまたはいくつかを通じてブリスター14bに空気を吸い込み、1つ以上の他の開口を通じて、引き出された一服の薬剤とともにブリスター14bから流出できることが理解されるであろう。
インデックス機構は、キャップと同じ同軸「C」に沿って回転自在に同軸的に取り付けられている駆動ホイール17を備える。駆動ホイール17は、4本のスポーク17aを有する。図3aおよび図3bから分かるように、ストリップ14は駆動ホイール17の周りを通過し、個々のブリスター14aはスポーク17a間に保持される。駆動ホイール17が(図面に示す時計方向に)回転すると、ストリップ14は、前方、矢印「E」で示す方向にインデックスされる。
キャップ12はある機構(図示せず)によって駆動ホイール17に連結されているため、キャップ12が図3に示す閉位置から図4に示す中間位置に回転すると、駆動ホイール17はキャップ12と一緒に回転する。図4の中間位置に到達すると、次のブリスター14aがブリスター穿刺部材16と位置合わせされて、キャップ12と駆動ホイール17とは連結解除される。このため、キャップ12が図5に示す完全開位置へと同一方向にさらに回転しても、駆動ホイール17はキャップ12と一緒に回転せず、さらなるインデックスまたはストリップの移動は起こらない。図4に示す中間位置から図5に示す完全開位置へのキャップ12の最後の数角度の移動またはオーバトラベルは、動きがすでに止まっている前記位置合わせされたブリスターの蓋14cを穿刺するようにブリスター穿刺部材16が動く時である(以下により詳細に説明する)。
駆動ホイール17をキャップ12に連結し、なおかつ、前記他の構成部品が一方向にのみ回転する場合に、1つの構成部品が別の構成部品と一緒に回転できるようにする駆動機構は、例えば、上述した先の出願(国際公開第2005/037353A1号)により公知である。しかしながら、キャップ12が同一方向に回転する一部でのみ、キャップ12は駆動ホイール17に連結されるため、即ち、キャップ12が中間位置に到達した場合、キャップが同一方向に回転し続けることでキャップ12は回転するが駆動ホイール17は回転しないため、本明細書に記載の実施形態の駆動機構は、前述の明細書により公知のものとは異なる。この機能を提供する駆動機構は、関連出願の主題であるが、図9乃至図14を参照しながらより詳細に説明する。図9乃至図14は、図1および図2の従来技術の吸入器に示すものと同様の装置に関する駆動機構について説明するが、アクチュエータ5とは反対に、キャップ12が回転してストリップをインデックスすること以外は、本発明の実施形態にも等しく適用可能である。
図9を参照しながら、本発明の実施形態によるインデックス機構51を備える吸入装置50の部分斜視図を示す。単純明快さおよび理解を容易にする目的のため、ハウジング52の部品や、ブリスター配置シャーシ53およびアクチュエータ54などの内部構成部品は、一部分だけ示していることが理解されるであろう。
インデックス機構51は、4枚の羽55a、55b、55c、55dを備えるインデックスホイール55を備え、各々は、拡大ヘッド部56a、56b、56c、56dを有する。図1および図2の参照から明らかなように、ブリスターストリップ(図9乃至図15には図示せず)がブリスター配置シャーシ53の上をいったん通過すると、ブリスターストリップは、インデックスホイール55の周りを通過する。ブリスターは、2枚の羽55a、55b、55c、55dの間の空間に位置する。このため、アクチュエータ54の回転に応じてインデックスホイール55が回転すると、羽55a、55b、55c、55dが、羽55a、55b、55c、55dの間に位置したブリスターと係合し、インデックスホイール55の周りにストリップを駆動し、新しいブリスターを移動するのに十分な距離だけ各ブリスターを順次移動させて、新しいブリスターをブリスター穿刺部材(図9乃至図14には図示せず)と位置合わせする。
インデックス機構51は、アクチュエータ54をインデックスホイール55に選択的または一時的に連結するための駆動連結部材57(図14aおよび図14bに最も良く示す)を備え、連結すると、インデックスホイール55は、アクチュエータ54の回転に応じて回転し、ストリップをインデックスする。駆動連結部材57は、回転軸「A」(図14aおよび図14bを参照)を画定するシャフト58を備える。該シャフト58の上に、インデックスホイール55が回転自在に受け入れられ、前記回転軸「A」を中心にしてシャフト58の周りを自由に回転することができる。アクチュエータ54は、駆動連結部材57(例えば、溝付ピン(図示せず)によって)に固着されている。駆動連結部材57は、アクチュエータ54に挿入され、ハウジング52の開口52a(図13を参照)に挿入され、シャフト58の開口58a内に受け入れられているため、駆動連結部材57は、常時、アクチュエータ54と一緒に回転する。アクチュエータ54、駆動連結部材57、およびインデックスホイール55は、全て同軸で取り付けられており、同軸「A」を中心に回転する。
駆動連結部材57は、シャフト58の一方の端部から半径方向に延びている円形フランジ59を有する。フランジの一部60は、約180度の角度にわたって切り取られている(図8の円弧状開口61を参照)。ここで、フランジ59はシャフト58に接合しているため、フランジ59の一部60は、シャフト58に直接取り付けられておらず、端部60a、60bの各々でフランジ59の残りの部分にのみ取り付けられている。これにより、フランジ59の一部60は、残りのフランジ59に対して柔軟であり、フランジ59の一部60に力が印加された場合に、シャフトの軸に直角に延びるフランジ59の平面から、シャフト58に向かったり離れたりするかもしくは、さらに重要なのは、シャフト58上に取り付けられるインデックスホイール55に向かったり離れたりするいずれかの軸方向(図14aおよび図14bで「T」および「S」と示す)に偏向することができる。可撓性フランジ部60は、シャフト58およびアクチュエータ54の軸Aに交差するが該軸Aに直角に延びる軸Bを中心に蝶番で動く。駆動連結部材57もしくは少なくともフランジ59は弾性材料から作られている。このため、偏向された可撓性フランジ部60が解放されると、中立の、緊張のない位置に戻り、フランジ59の残りの固定部分と同一平面上に位置する。
可撓性フランジ部60は、その周端から半径方向に突出しているフランジデフレクションドッグ62と一体形成されている。フランジデフレクションドッグ62は、両側に第1および第2の傾斜係合面63、64を有する。駆動連結部材57がアクチュエータ54の回転に応じて一方向に回転すると、第1または第2の傾斜係合面53、54の1つが、ハウジング52上の固定構造65と協働して、可撓性フランジ部60を第1の方向に偏向する。駆動連結部材57が反対方向に回転すると、他方の傾斜係合面が、ハウジング52上の構造65と協働して、可撓性フランジ部60を第2の、反対方向に偏向する。これについては、以下により詳細に説明する。
可撓性フランジ部60は、インデックスホイール55に向かう面からシャフト58と同一方向の軸方向に直立し、かつ、可撓性フランジ部60の一部周辺に延びているアーチ状のインデックスホイール駆動ドッグ66も有する。以下により詳細に説明するように、可撓性フランジ部60が図14bの矢印「T」に示す第1の方向に偏向された場合(フランジ部60は、図14bでは偏向された位置で示す)、インデックスホイール駆動ドッグ66の端面66a(図14aを参照)は、インデックスホイール55の羽55a、55b、55c、55dと係合するため、インデックスホイール55は、駆動連結部材57と一緒に駆動される。
上述した通り、駆動連結部材がアクチュエータ54の回転に応じて回転すると、フランジデフレクションドッグ62は、ハウジング52上の構造65と係合して、フランジ59の偏向可能部60を曲げる。この構造65は、一方が他方の上に位置するかまたは軸方向に互いに間隔を置いた第1および第2のアーチ状のトラックまたは経路67、68を備える。最も内側のトラック67の表面は、図9で見ることができる。下側もしくは最も外側のトラック68は、その下に位置し、図13で見ることができる。トラック67a、68aの端部は傾斜面を有し、その理由については明らかになるであろう。
アクチュエータ54が第1の方向(図3の矢印「A」に示す方向)に回転すると、駆動連結部材57は、アクチュエータ54と一緒に回転し、フランジデフレクションドッグ62上の第1の外側に面する傾斜面63は、最も内側のトラック67の傾斜面67aと接触する。駆動連結部材57がさらに回転すると、フランジデフレクションドッグ62が最も内側のトラック67の表面上に乗り上がり、可撓性フランジ部60を内側に、即ち、ハウジング62への方向もしくはシャフト58およびインデックスホイール55に向かう方向で図8bに矢印「T」で示す方向に偏向する。
可撓性フランジ部60が矢印Tの方向に内側に偏向されると、駆動連結部材57がさらに回転して、インデックスホイール駆動ドッグ66をインデックスホイール55の羽(図9に示すものは、羽55cである)と係合させる。これにより、インデックスホイール55は、駆動連結部材57と一緒に回転し、インデックスホイール55に対する駆動で係合される。
最も内側のトラック67の端部に到達すると、フランジデフレクションドッグ62は、トラック6からはずれ、可撓性フランジ部60の弾性によって、元の緊張の無い位置もしくは中立位置に戻る。駆動連結部材57がさらに回転すると、インデックスホイール駆動ドッグ66は、インデックスホイール55の羽55cとはもはや係合せず、その下を通過するため、インデックスホイール55は静止したままになる。従って、アクチュエータ54が同一方向に回転し続けているにもかかわらず、インデックスホイール55に対する駆動は離脱される。
アクチュエータ54が定位置に向かって反対方向に逆回転すると、フランジデフレクションドッグ62の第2の内側に面する傾斜面64は、下側もしくは最も外側のトラック68と接触する。これにより、フランジデフレクションドッグ62は、第2のトラック68の表面上に乗り上がるため、可撓性フランジ部60を外側に、または、その前に偏向された方向とは反対方向に、即ち、図8bに矢印「S」で示す方向に偏向する。フランジ部60が反対方向にそり曲がるようにフランジデフレクションドッグ62を最も外側のトラック68と係合させることで、インデックスホイール55に対する駆動を行うことなく駆動連結部材57を反対方向に回転させることができる。フランジ部60が反対方向に偏向されない場合、フランジデフレクションドッグ62は、回転して反対方向に戻ると、ハウジング62内の構造65の端部に対して単に係合するため、反対方向への回転を妨げる、あるいは、フランジデフレクションドッグ62が最も内側のトラック67の上を戻り、可撓性フランジ部60を同一方向に偏向することで、インデックスホイール駆動ドッグ66の反対側の端部66bをインデックスホイール65の羽65bと係合させるため、駆動係合しないでインデックスホイール65を静止したままにするのではなく、インデックスホイール65を後方に駆動することが理解されるであろう。従って、可撓性フランジ部60は、反対方向に、即ち、図8aの矢印「S」の方向に偏向されるため、連結部材67が反対方向に回転時にインデックスホイールが駆動しないことを保証する必要がある。
ドライブデフレクションドッグ62が最も外側のトラック68の端部に到達すると、可撓性フランジ部60は、弾性により元の緊張の無い位置もしくは中立位置に戻る。
好適な実施形態において、インデックス機構51はまた、インデックス工程間にインデックスホイール55が回転しないように係止するための手段と、インデックスホイール駆動ドッグ66によって駆動する場合に、インデックスホイール55が回転できるようにロックを一時的に解放するための手段とを備える。ロックにより、ストリップの位置精度、より詳細には、穿刺される次のブリスターの位置精度も向上する。このロック装置については以下により詳細に説明する。
ブリスター配置シャーシ53は、シャーシの本体53からインデックスホイール55に向かって延びる弾性可撓性カンチレバーアーム70を備える。カンチレバーアーム70の自由端は、レターボックス状のスロットと、インデックスホイール55の羽55cのヘッド56cが配置される窓部または開口部72とを備える拡大ヘッド部71を有する。羽55cのヘッド56c(図9に示すように)はその中にぴったりとフィットして、インデックスホイール55が回転しないように、開口部72は寸法設定されている。アクチュエータ54の通常位置もしくは定位置において、羽55cのヘッド56cは、シャーシ53のカンチレバーアーム70内の前記開口部72に配置されるため、インデックスホイール55の回転は防止される。
アクチュエータ54が回転することで、フランジ駆動ドッグ62が最も内側のトラック67と係合して、フランジ60の柔軟部がインデックスホイール55に向かって内側に偏向すると、インデックスホイール駆動ドッグ66は、最初に、シャーシ53のカンチレバーアーム70上の拡大ヘッド71からの突起部71aと係合する。このため、カンチレバーアーム70は、インデックスホイール55から離間して外側に偏向されて、スロット72から羽55cのヘッド56cを自由にするため、インデックスホイール55はロック解除される。インデックスホイール55がインデックスホイール駆動ドッグ66によっていったん解放されると、インデックスホイール55から離間するようにカンチレバーアーム70を押圧することで、インデックスホイール駆動ドッグ66は、次に、インデックスホイール55の羽55cと係合する。これにより、駆動連結部材57がさらに回転して、インデックスホイール55を回転させる。
フランジ駆動ドッグ22が最も内側のトラック28の端部から外れ、可撓性フランジ部20が弾性によって偏向していない状態に戻る前に、インデックスホイール駆動ドッグ26は、カンチレバーアーム30に対してもはや押圧しないため、カンチレバーアーム30は、インデックスホイール15に向かって自由に戻る。カンチレバーアーム30は、インデックスホイール15の回転が完了する直前に自由に戻るため、カンチレバーアーム30と接触する次の羽15bのヘッド16bによってカンチレバーアームが端まで戻らないように防止される。インデックスホイールのさらなる回転時、ヘッド16bは、カンチレバーアームの上を滑り、その後、開口32の中に落ちるため、カンチレバーアーム30は端まで戻ることができ、アクチュエータ14の継続する回転に応じて駆動連結部材17がさらに回転する前に、インデックスホイール15は適所に係止される。
アクチュエータ54のリターンストロークにおいて、可撓性フランジ部60が、反対方向に、即ち、インデックスホイールから離間する方向、かつ、図8bの矢印「S」に示す方向にそり曲がることによって、インデックスホイール駆動ドッグ66がシャーシアーム70から外れ、インデックスホイール55をロック解除しないため、リターンストローク中にインデックスホイール55の回転防止を確実にすることが理解されるであろう。
アクチュエータ54の回転の範囲に対するインデックスホイール55の回転の範囲は、内側および外側トラック67、68の周囲長を変えることによって制御できることが理解されるであろう。トラックをより長くすると、可撓性フランジ部60は、アクチュエータ54が回転する角度のより大きな割合において偏向されるため、インデックスホイール駆動ドッグ66は、インデックスホイール55と係合して、その角度にわたってインデックスホイール55を回転させる。必要に応じて、トラック67、68を十分に長く作ることができるため、アクチュエータ54の回転時に、一方向におけるその全角度を通じてインデックスホイール55は回転する。あるいは、トラック67、68を短くして、アクチュエータ54とインデックスホイール55とが一緒に回転する角度を減らすこともできる。理想的には、次の未使用ブリスターを移動させてブリスター穿刺部材と位置合わせするのに十分な角度にわたってインデックスホイール55が回転するように、トラックの長さの選択することができる。アクチュエータ54の任意のさらなる回転は、ロストモーション、即ち、全く機能しないものであっても、なにか他の機能であってもよい。例えば、回転するのがキャップである場合、キャップの最後の回転が別個のアクチュエータを作動させて、ブリスター穿刺部材と位置合わせに移動したばかりの前記ブリスターの蓋を穿刺させることができる。
インデックス機構51は、ストリップの初回のインデックスには十分であるが、インデックスホイール55への駆動が離脱されないような角度にわたってアクチュエータ54またはキャップが回転した場合、即ち、フランジ駆動ドッグ62が最も内側のトラック67の端部に到達していない位置の場合にはストロークを中止にできるように設計されていることが理解されるであろう。ストロークが中止され、インデックスホイール55への駆動が離脱される前にアクチュエータ54が静止位置に戻ると、インデックスホイール駆動ドッグ66の背面66bが前の羽55bと係合してインデックスホイール55を反対方向に駆動するので、ストリップは後方に駆動されて元の位置に戻る。これは、ユーザが、アクチュエータ54を部分的に開けてマウスピースを検査および/またはクリーニングして、その後、ストリップをインデックスするかもしくはブリスターを穿刺することなく再び閉じることができる点が有利であることが理解されるであろう。
フランジ59は、アクチュエータまたはキャップが完全開状態に達するとケースワーク上の構造(図示せず)と係合する下方に付随するラグ59a(図8bを参照)を備えるため、アクチュエータまたはキャップのさらなる回転を防止する。
図3乃至図8に示す本発明の実施形態をもう一度参照すると、好適な実施形態において、キャップ12が中間位置に到達する場合にのみ、キャップ12および駆動ホイール17が互いに連結解除され、なおかつ、その中間位置は、完全開位置よりも数角度だけ小さいことを強調しておくことは重要である。従って、ユーザが、キャップ12を一部開けて、中間位置を通過することなく閉位置に戻した場合には、キャップ12が閉位置に回転して戻る際に、駆動ホイール17はキャップ12と一緒に回転するため、ストリップは後方(即ち、図面上の矢印「D」とは反対方向)に駆動され、ストリップ14は元の位置に戻る。これは、キャップ12および駆動ホイール17が互いに連結解除される箇所(即ち、中間位置)に到達していないためである。これは、ユーザが、中間位置にはほぼ到達しているがきっちりと到達はしていない位置までキャップ12を開けて、マウスピース13を検査および/またはクリーニングして、ストリップ14をインデックスするかもしくはブリスター14bを穿刺することなく再び閉じることができる点で有利である。
位置合わせされたブリスター14bの穿刺は、ストリップの移動が停止した後に起こるが、駆動ホイール17およびキャップ12の連結解除が、キャップ12が図5に示す完全開位置に到達した場合にのみ起こるように、機構を構成することができると考えられる。この例では、ストリップがまだインデックスされている時に、ブリスター穿刺部材16がブリスターの蓋にわたって引き込まれるため、ブリスター穿刺部材によって穿刺する前にストリップを静止している場合に作られる穴よりも大きな穴が形成される。
吸入器10は、アクチュエータ18も備える。ブリスター穿刺部材16は、アクチュエータ18から垂れ下がっており、アクチュエータ18は、キャップ12の回転に応じて回転可能であり、これにより、位置合わせされたブリスター14bの蓋14cをブリスター穿刺部材16によって穿刺させる。これについて以下により詳細に説明する。
吸入器10は、キャップ12に関連付けられた駆動素子19と、「L」とマークされたところでハウジング11に回転自在に取り付けられたリンクアーム20とを備える。リンクアーム20は、駆動素子19を経由して、キャップ12をアクチュエータ18に連結させている。このため、キャップ12が一部回転時に、駆動素子19がリンクアーム20を回転させ、アクチュエータ18を相応に回転させて、ブリスター穿刺部材16を位置合わせされたブリスター14bの蓋14cに引き込む。
駆動素子19は、キャップ12とともに回転可能であり、駆動素子19およびキャップ12は、一体形成であっても、あるいは、製造しやすくするために、別個に形成して、組立て時に互いに取り付けられてもよい。示されている実施形態において、駆動素子19は、外表面に周方向に延びる凹部21を有する円盤状部材を備える。凹部21の端部は、リンクアーム20と協働してリンクアーム20を回転させる径方向に延びる壁部または肩部21a、21bによって画定される。
リンクアーム20は、円盤状部材19内の周方向に延びる凹部21に受け入れられた歯状突起部22を備える。キャップ12が、図3に示す閉位置から図4に示すほぼ完全開位置または中間位置に回転すると、歯22と円盤状部材19との間の相互作用はない。しかしながら、図4に示す位置において、歯22は、円盤状部材19内の凹部21によって形成された第1の肩部21aと接触している。このため、中間位置から図5に示す完全開位置にキャップ12がさらに回転すると、肩部21aが歯22を押して、アクチュエータ18を回転させるのに必要な短い角度にわたってリンクアーム20を回転し、位置合わせされたブリスター14bの蓋にブリスター穿刺部材16を引き込む。
キャップがほぼ完全開位置である場合には第1の肩部21aと係合し、キャップがほぼ完全閉位置である場合には第2の肩部21bと係合する歯22について参照したが、歯22が各肩部21a、21bと係合する場合の開位置および閉位置との間のキャップ12の角度または位置は、円盤状部材の形状を変えることで、即ち、歯22および肩部21a、21bがキャップ12の選択された位置で係合するように周方向に延びる凹部をより短い距離で延在させることで変更できることが理解されるであろう。選択肢として、あるいは追加的に、歯の寸法設定を変更してもよい。
リンクアーム20はアクチュエータ18に連結される。このため、リンクアーム20が回転すると、アクチュエータ18も回転し、ブリスター穿刺部材16を下方に引き込んで、位置合わせされたブリスター14bの蓋14cに引き込む。
示されている実施形態において、リンクアーム20とアクチュエータ18との間の連結は、カム駆動構成を備える。ピンの形態のカムフォロア23は、リンクアーム20の表面から直立し、アクチュエータ18に形成されたカムガイドスロット24内に滑るように受け入れられている。アクチュエータ18は、本体部18aと、本体部18aからハウジング11に下方に垂れ下がる脚部18bとを備え、カムガイドスロット24は、脚部18b内に形成されている。リンクアーム20および脚部18bは僅かに重なり合うため、リンクアーム20から延びているピン23は、脚部18b内のカムガイドスロット24に受け入れられる。リンクアーム20が回転すると、ピン23がスロット24に沿って移動し、アクチュエータ18を回転させて、図5に示すように、位置合わせされたブリスターの蓋14cをブリスター穿刺部材16が穿刺するように、スロット24が構成されていることが理解されるであろう。
アクチュエータ18は、本体18aから延びている回動アーム18cを備え、回動アーム18cの自由端18dは、ハウジング11に回動可能に取り付けられている。示されている実施形態において、回動アーム18cの自由端18dは、マウスピース13と、ハウジング11上の成形構造11aとの間に捕捉される。
キャップ12が開位置から閉位置へと反対方向に回転する場合、リンクアーム20上の歯22は、円盤状部材19内の周凹部21に再び追従し、円盤状部材19とリンクアーム20とは協働しない。しかしながら、キャップ12が完全閉位置に到達する少し前に、歯22は、凹部21の反対側の端部で第2の肩部21bと接触する。このため、キャップ12がさらに回転して完全閉位置に戻る際に、肩部21bと歯22が協働して、リンク部材20を回転させて、図3に示す元の位置へと戻す。リンクアーム20が回転すると、ピン23がアクチュエータ18内のカムスロット24に沿って戻り、アクチュエータ18を反対方向に回転させて、ブリスター穿刺部材16をブリスター14bから持ち上げる。
この実施形態において、ブリスター穿刺部材16は、キャップ12がほぼ完全に閉じるまでブリスター14b内に残されたままであり、リンクアーム20と駆動素子19とは、キャップ12が完全閉位置に到達する直前にのみ係合することが理解されるであろう。しかしながら、もっと前、即ち、キャップ12がほぼ完全閉位置に到達する前に、ブリスター穿刺部材16をブリスター14bから持ち上げるように、吸入器を容易に変更可能であることが理解されるであろう。すでに上述したように、アクチュエータ18の回転、かつ、位置合わせされたブリスター14bの蓋へのブリスター穿刺部材16の移動は、キャップ12が図4に示すほぼ開位置に到達する前に起こってもよく、ストリップが矢印「E」の方向で、前方にインデックスされている途中であっても起こってよいことも考えられる。この場合、穿刺部材が蓋14cを穿刺した後にストリップはインデックスされているので、ブリスター蓋14cに形成された開口は、ブリスター穿刺部材16よりも大きく、かつ、ブリスター穿刺部材16は、ブリスター蓋14cにわたって効率よくすき込み(plough down)、ブリスター穿刺部材16よりも大きな穴を該蓋にわたって開けるため、ブリスターを通る気流が確保される。
図3乃至図5に示した実施形態において、アクチュエータ18およびマウスピース13は、別個の構成部品であり、マウスピース13は、ハウジング11に取り付けられているか、あるいは、ハウジング11に固着されている。マウスピース13は、穴の開いたブリスター14から患者の気道に空気および薬剤を通過させるための流路25を有し、アクチュエータ18の本体部18aは、流路25内に移動可能に受け入れられているため、アクチュエータ18は、キャップ12の回転時に、図4に示す位置から図5に示す位置まで回転し、再び回転して戻ることができる。アクチュエータ18の本体部18aは、アクチュエータ18を通じてマウスピース13内の流路に薬剤を通過させるための通路(図示せず)を有する。ブリスター穿刺部材16は、通路の近傍においてアクチュエータ18の本体部18aから垂れ下がっている。ブリスター穿刺部材16は、開口からこれらの通路への橋渡しともなるため、ブリスター蓋14cの穿刺は、これらの開口の真下に形成される。
本実施形態において、アクチュエータ18およびマウスピース13は別個の構成部品であるが、アクチュエータをマウスピース13と一体化して、ハウジング11に回動可能に取り付けられる組合せ型マウスピース/アクチュエータユニットを形成してもよいことも考えられる。後述の第2の実施形態についてもこの構成を取る。
第2の実施形態について、添付図面の図6a乃至図8を参照して説明する。ブリスターストリップ14を駆動するためのインデックス機構は、第1の実施形態を参照しながら説明したものと略同一であるため、詳細な説明は省略する。しかしながら、アクチュエータが動作する方法は異なるため、これについて詳細に説明する。
図6a乃至図8の実施形態において、駆動素子は、キャップ12上に輪郭カムガイド30を備える。前述の実施形態と同様に、カムガイド30は、キャップ12と一体形成もしくは一体成形されていてもよく、あるいは、製造時または組立時にキャップ12に取り付けられる別個の構成部品であってもよい。
この実施形態において、アクチュエータおよびマウスピースは組み合わされて、ユーザが吸入時に唇を配置することができるように形づくられた上方マウスピース部32aを有するマウスピース/アクチュエータユニット32を形成する。組み合わせられたマウスピース/アクチュエータユニット32は、ハウジングに取り付けられ、図6a乃至図8で「F」と示す軸を中心に回転する。マウスピース/アクチュエータユニット32は、マウスピース/アクチュエータユニットの下側からハウジング11へと下方に延在し、なおかつ、自由端から突出している(即ち、図の紙面に対して垂直な方向に)、ピンなどのカムフォロア34を有する一体アーム33を備える。カムフォロア34は、キャップ12上のカムガイド30と接触している。
テンションバネ35は、組み合わせられたマウスピース/アクチュエータユニット32内に配置され、マウスピース32とハウジング11との間を延在している。テンションコイルバネが図面には示されているが、バネは、板バネ、ループバネ、またはトーションバネであってもよい。以下により詳細に説明するように、キャップ12が閉位置にある場合、バネ35は緊張しているのが好ましい。
キャップ12が図6aおよび図6bに示す閉位置から図7および図8に示す開位置に回転する場合、カムフォロア34はカムガイド30の輪郭面に追従し、バネ35によってもたらされたテンション力により、カムフォロア34がカムガイド30に対して保持されるように、カムガイド30は輪郭面を有する。より詳細には、カムガイド30は、キャップ12が開けられると、カムフォロア34が曲面36に沿って移動する(図6bの矢印「J」の方向に)ように湾曲上面36を有する。好適な実施形態において、曲面36は、キャップの軸と同軸の軸を有する円弧面として形成されている。このため、フォロア34は、キャップが開く時に曲面36に沿って移動するが、その間マウスピース/アクチュエータユニット32は回動運動しないので、バネ35にさらなるテンションはかからない。しかしながら、別の実施形態において、キャップ12が開く時にマウスピース/アクチュエータユニット32は図7の矢印「G」の方向に少なくともある程度の回動運動をするため、バネ35にはさらなるテンションがかかる、即ち、アクチュエータ32は、バネ35によってもたらされたバイアス力に抗して回転するように、曲面36は形成されていてもよい。より詳細には、中間位置にすでに上昇しているマウスピース/アクチュエータユニット32をキャップ12が開く時に完全上昇位置に移動させ、キャップ12が先行のストローク(後述のように)で閉じた場合、バネに部分的にテンションをかけるように、吸入器は構成されていてもよい。
図7および図8に示すようにキャップ12が完全開位置に到達すると、カムフォロア34は、曲面36の端部から外れ、カムガイド30の2つの部分間に形成されたチャネル37(図6bの矢印「K」の方向)に自由に落下し、マウスピース/アクチュエータ32を回転させ、図8に示すように、位置合わせされたブリスター14bの蓋14cにブリスター穿刺部材16を穿刺させる。カムフォロア34が曲面36の端部から外れると、カムフォロア34は、バネ35に蓄えられたバイアス力下でチャネル37に落下することが理解されるであろう。図7に示す位置に到達すると、バネ35のバイアス力が解放され、カムフォロア34はチャネル37に瞬時に落下し、図示した位置に留まらないことが理解されるであろう。理解しやすくするために、チャネル37の上端部のみを示す。
ブリスター穿刺部材16が移動して、バネ35によってもたらされたバネのテンション力の解放下で、位置合わせされたブリスター14bの蓋14cを穿刺するので、信頼性と一貫性のある穿刺が達せられ、ブリスター14aを部分的に穿刺することはできない。バネ35に蓄えられたテンション力の解放によって穿刺部材16が駆動されるので、バネ35によって穿刺部材16が駆動される際の穿刺速度/力は毎回同じままであり、ユーザがキャップ12を開ける速度などのユーザ操作とは無関係である。
マウスピース/アクチュエータユニット32が図8に示す開位置に回転すると、ユーザは、マウスピース/アクチュエータユニット32を通じて吸入し、薬剤をブリスター14bからユーザの気道に吸入することができる。吸入が完了すると、ユーザはキャップ12を閉める。キャップ12が閉位置に向かって回転して戻ると、カムフォロア34は、チャネル37(図6bの矢印「K」の方向)の帰還経路37aに追従する。チャネル37は、アクチュエータ/マウスピースユニット32を持ち上げて、図1に示す「定位置」または初期位置に戻るのが好ましい。キャップ12のこの回転時、バネ35にはテンションが発生し、カムフォロア34をカムガイド30と接触した状態に維持し、バネに負荷をかけて、次の使用における穿刺のための準備を整えている。前述のように、マウスピース/アクチュエータユニット32は持ち上がって、キャップ12を閉位置に戻すリターンストローク時に完全上昇位置に戻り、バネ35に十分にテンションをかけてもよい。しかしながら、マウスピース/アクチュエータユニット32が持ち上がり、上昇位置に向かって部分的にのみ戻り、キャップ12が完全に閉じた場合に中間位置に保持されてしまうことも考えられる。この場合、キャップ12の次の開放ストローク時にマウスピース/アクチュエータユニット32がさらに持ち上がり、バネ35にはテンションがさらにかかる。この構成により、キャップ12内の空間は、キャップ12の閉鎖時にマウスピース/アクチュエータユニット32が完全に上昇した場合に必要となる完全上昇位置におけるマウスピース/アクチュエータユニット32を収納するための十分な大きさは必要ないため、この構成はさらなる利点を有する。これに対して、キャップ12内の空間は、その後のストロークでキャップ12が開く時のみ上昇位置に到達するので、中間位置にマウスピース/アクチュエータユニット32を収納するのに十分でさえあればよい。
さらに別の実施形態において、キャップ12が開位置から閉位置に回転する場合、マウスピース/アクチュエータユニット32は移動しなくてもよい。従って、キャップ12が閉位置にある場合、バネ35にはテンションはほどんどあるいは全くかからない。この場合、マウスピース/アクチュエータユニット32は、キャップ12が開く時に、初期位置から上昇位置へと完全に回転するため、バネ35にテンションがかかる。この構成は、吸入器を使用していない場合にバネ35は負荷がかかった状態ではないため、プラスチックバネを使用できるという利点を有する。この実施形態では、キャップ12内の空間は、中間位置もしくは上昇位置ではなく初期位置でマウスピース/アクチュエータユニット32を収納するのに十分でさえあればよいという利点も有する。
図7および図8に示すように、キャップ12が開位置に到達すると、キャップ12と駆動ホイール17との連結解除が起こると考えられるが、上述の第1の実施形態と同様に、キャップ12と駆動ホイール17との連結解除は、完全開位置に到達する前に起こってもよく、駆動ホイール17が回転しない時、キャップ12は開位置に向かってある程度の移動もしくはオーバトラベルすることが理解されるであろう。しかしながら、最も好適な実施形態においては、キャップと前記駆動ホイールとの連結解除は、キャップ12が完全に開いた場合に起こり、キャップのオーバトラベル移動を全く要さないことである。
マウスピース32が上昇位置に到達した場合、ハウジング11とマウスピース/アクチュエータ32は、マウスピース32がさらに過剰回転しないように協働してもよい。特に、マウスピース32の縁部38は、ハウジング11上の肩部39に対して係合してもよい。
チャネル37は、キャップ12が閉位置に到達する時にカムフォロア34がチャネル37から出てくる場所の近くの端部に深さを減らした部分(図示せず)を有してもよく、アーム33はある程度の柔軟性または弾性を有してもよい。このため、キャップ12が閉位置に近づくと、カムフォロア34はチャネル37の深さを減らした部分と係合し、カムフォロア34は深さを減らした部分の上に乗り上がるので、アーム33を(図面に示すページに入る方向に)曲げる。カムフォロア34がチャネル37を外れると、アーム33の弾性によってアーム33は元の状態に戻る。これにより、カムフォロア34は、キャップ12がその後のストロークで開くと、チャネル37に戻ることができない。これは、チャネル37の深さを減らした部分によってカムフォロア34が妨げられることで防止される。チャネル37の少なくとも一部に沿って延在する深さが徐々に減少し、カムフォロア34が深さを減らした部分の上まで移動し、アーム33を徐々に曲げることで、カムフォロア34がカムスロットに沿って同一方向に常に移動するのが好ましい。
この第2の実施形態において、ブリスター穿刺部材16は、マウスピース/アクチュエータユニット32の流路チャネル内に挟んで留められるかあるいは固着される挿入物16aを含み得る。挿入物16aは、クリーニングおよび/または交換のために流路チャネルから取り外すことができる。
第2の実施形態は組合せ型アクチュエータ/マウスピースユニット32を有するが、図3乃至図5を参照しながら説明した第1の実施形態と同様に、マウスピース32はハウジング11に固定することができることも考えられる。この場合、アクチュエータは、図3乃至図5のアクチュエータ18と同様に、ハウジングおよびマウスピースに回動可能に取り付けられており、なおかつ、バイアス手段を備える別個の構成部品である。このため、アクチュエータは、初期位置に向かってアクチュエータに付勢するバイアス手段によってもたらされたバイアス力に逆らって初期位置から上昇位置に移動する。
図3乃至図5を参照しながら説明した実施形態の改変バージョンについて、図15a乃至図15cを参照して説明する。この実施形態において、位置合わせされたブリスターの穿刺を制御する機構が異なる。装置は、一端でハウジング11に回動可能に取り付けられているアクチュエータマウスピースアセンブリ75を有する(図15a乃至図15cで軸「T」を中心に回転する)。穿刺部材76は、アクチュエータマウスピースアセンブリ75に取り付けられており、該アセンブリ75から垂れ下がっている。
図15の実施形態において、円盤状の駆動素子19とマウスピース/アクチュエータアセンブリ75とを連結するリンクアームは、図3乃至図5の実施形態のリンクアーム20が「L」で回動可能に取り付けられるのと同じように、「Q」でハウジングに回動可能に取り付けられたレバー77を備える。レバー77は、図3乃至図5aの実施形態における歯22と同様に、歯78を備える。歯78は、駆動素子19と係合し、歯78が駆動ホイール19の第1または第2の肩部21a、21b(第2の肩部21bは図15に明瞭に示していないが、図3bに示している)と係合すると、軸「Q」を中心にしてレバー77を回転させる。
弾性リンク機構79は、レバー77の回動軸「Q」から離れている位置でレバー77とマウスピース/アクチュエータアセンブリ75とに連結されており、該部材間に延在している。弾性リンク機構79は、金属またはプラスチックなどの、可撓性の弾性材料の薄いストリップであってもよく、レバー77から離れている端部79aは、軸「T」から離れているマウスピース/アクチュエータアセンブリ75に連結されている。
図15aおよび図15bから分かるように、マウスピース/アクチュエータアセンブリ75は、穿刺部材76がブリスター穿刺位置から外れて保持されるように、通常は上昇位置にあると想定している。図15bに示すように、キャップ12が中間位置に到達すると、キャップ12のさらなる移動により、第1の肩部21aがレバー77上の歯78を押すよう、図3乃至図5の実施形態と同様に、駆動ホイール19がレバー77を回転させる。レバー77は、下方向(図15cに示すように矢印「P」の方向)に回転する。レバー77が回転すると、弾性リンク機構79を引っ張り、マウスピース/アクチュエータアセンブリ75を下方向に引っ張るため、該アセンブリ75は軸「T」を中心にして回転し、該アセンブリ75に取り付けられた穿刺部材76は位置合わせされたブリスターの蓋を穿刺し、装置に対する吸入の準備を整える。
キャップ12が反対方向に回転して戻ると、駆動ホイール19上の第2の肩部21bは、レバー77上の歯78と係合し、レバー77を回転させて元の位置に戻らせる。弾性リンク機構79は、マウスピース/アクチュエータアセンブリ75を持ち上げて図15aに示すように元の上昇位置に戻すように、十分に硬質または弾性である。
リンク機構79の弾性によって、摩擦または製造公差に起因する構成部品間の位置ずれまたはゆるみが吸収されるため、弾性リンク機構79は、図3乃至図5の実施形態のリンクアームおよびカム構成を上回る利点を有する。従って、穿刺部材76は、装置を繰り返し動作させた後も、一貫して同じ位置に戻り、なおかつ、ブリスターに引き下ろされ過ぎたり過ぎなかったりしないことを保証する。その弾性のため、弾性リンク機構79によってキャップ12がオーバトラベルできることも分かるであろう。より詳細には、キャップ12は、ブリスターを穿刺するためにマウスピース/アクチュエータアセンブリ75が下方に最大限に回転した位置を越えて回転することができる。これは、キャップ12が穿刺位置を越えて回転する場合、単に延びているまたは延在している弾性リンク機構79の柔軟性によってあらゆるオーバトラベルが達成されるからである。このため、ブリスターは確実に十分に穿刺され、なおかつ、穿刺されているブリスターに穿刺部材がさらに押し込まれる過剰穿刺が避けられる。
図6乃至図8を参照しながら説明した実施形態の改変バージョンについて、図16a乃至図16eを参照して説明する。この実施形態において、マウスピース/アクチュエータアセンブリに取り付けられたコイルバネ35は、ギアアセンブリと一緒にハウジング内に取り付けられたトーションバネに置き換えられている。
図6乃至図8の実施形態と同様に、図16a乃至図16eの吸入装置は、キャップ81上に輪郭カムガイド80を有し、該キャップ81に沿って、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83から垂れ下がっているカムフォロア82が配置されている。図6乃至図8の実施形態と同様に、キャップ81が開閉されると、カムフォロア82はカムガイド80に追従する。
カムガイド80に加えて、キャップ81は、キャップ81と一緒に回転するための歯車84も備えている。歯車84の軸は、キャップ81の回転軸と同軸である。製造しやすくするために、歯車84およびカムガイド80は、両方とも、キャップ81と一体形成されていてもよい。
歯車84は、ハウジングに回動可能に取り付けられた被駆動歯車部85と係合しており、軸(図10a乃至図10eの「V」に示す)を中心にして回転する。被駆動歯車部85は、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83の回転軸「F」と同軸で取り付けられたトーションバネ88のアーム87の一方の端部と協働する面から直立しているピン86を有する。
トーションバネ88のアーム87は、被駆動歯車部85の表面から直立しているピン86に対して付勢されており、その中から延びており、なおかつ、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83に連結されている第2のアーム89を有する。
図16aに示すようにキャップ61を閉じると、トーションバネ88の負荷は実質的にゼロ、もしくは負荷はごく僅かであり、構成部品が動くことを妨げる。しかしながら、キャップ81が回転すると、被駆動歯車部85が、歯車84に連結されているため、回転する(図16bに示す矢印「M」の方向)。被駆動歯車部85が回転すると、アーム87はそり曲がり、トーションバネ88に負荷をかけるため、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83を軸「F」を中心として下方向に付勢する。
図16cに示す位置に到達するまで、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83は、最初は、カムガイド80の輪郭面に追従するカムフォロア82によって、軸「F」を中心に回転しないようになっている。図6乃至図8の実施形態と同様に、カムフォロア82は、最初は、カムガイド80の湾曲上面90に沿って、矢印「J」の方向に移動する。図16bに示す位置に到達すると、ブロック要素(図示せず)によって、カムフォロア82はカムガイド80に追従して反対方向に、即ち、チャネル92a内に行かなくなるため、カムフォロア82はカムガイド80の外側輪郭に追従する。
図16cに示すように、キャップ81が完全開位置に到達すると、トーションバネ88のテンションは最大に達し、カムフォロア82は湾曲上面90の端部から外れるため、トーションバネ88に蓄えられた負荷下で、チャネル92の第1の部分に(図10cの矢印「K」の方向に)自由に落下する。これにより、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83は軸「F」を中心にして回転することができ、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83に取り付けられたブリスター穿刺部材によって、図16dに示すように、位置合わせされたブリスターの蓋を穿刺する。装置は、吸入のための準備が整っている。
吸入が完了すると、ユーザは、図16eに示すように、キャップ81を反対方向に回転する。図6乃至図8の実施形態と同様に、カムフォロア82は、図10eに示すように、帰還経路92aに追従する。これにより、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83は持ち上がり、図16aの上昇位置または定位置に戻る。
この実施形態において、マウスピース/アクチュエータアセンブリ83が定位置または上昇位置にある場合やキャップ81が開く前には、バネ88にテンションはほとんど維持されないことが理解されるであろう。
図3乃至図5および図15の実施形態と、図6乃至図8および図16の実施形態とは多くの著しい違いがあることが理解されるであろう。特に、図3乃至図5および図15の実施形態においては、約10度の比較的小さな角度を以ってキャップが回転し続けることで穿刺されるが、図6乃至図8および図16の実施形態においては、バネ機構は「トリガー」に基づいて動作し、キャップが回転し続ける必要はない。さらに、図3乃至図5および図15の実施形態では、キャップがオーバトラベルすることによってのみ、バネ(弾性リンク機構)に負荷を加えるが、図6乃至図8および図16の実施形態では、キャップが回転する広い角度にわたってバネをチャージすることができる。
「トリガー」タイプの機構では、インデックス後ほぼ瞬時に穿刺が行われ、薬剤が穿刺位置に到達すると、キャップをオーバトラベルさせる必要がないという点で利点を有することが理解されるであろう。
さらに、トリガータイプの機構は、低トルクで連動され、ユーザから要するピークトルクは低い。
吸入装置の最後の実施形態について、図17a乃至図17fを参照して説明する。この実施形態は、一端でハウジング11に回動可能に取り付けられて、軸「F」を中心にして回転するマウスピース/アクチュエータアセンブリ100を有するという点で、図6乃至図8または図15を参照しながら説明した実施形態と同様である。カムフォロア101は、マウスピース/アクチュエータアセンブリ100の他端から垂れ下がっており、キャップ104の一部として形成されたアイランド103の周囲を囲むように画定された連続する競争路またはカムガイド102に配置される。図6乃至図8および図16の実施形態と同様に、キャップ104が最初に開くとバネ(図17には図示せず)にテンションがかかり、カムフォロア101は、カムガイド102の周りを移動する。同時に、ブリスターは、ブリスター穿刺位置に向かってインデックスされる。
しかしながら、アイランド103の一部は、弾性変形可能領域103aを有する。無緊張状態において、領域103aはカムガイド102の中に延びており、カムフォロア101の経路を妨害する。しかしながら、領域103aの柔軟性により、キャップ104が回転し続けると、カムフォロア101が、フレキシブル領域103aを邪魔にならないように偏向する。カムフォロア101がフレキシブル領域103aを通過すると、元の無緊張状態にはね戻るため、カムガイド102に沿ってカムフォロア101が後方に移動することを防止する。従って、フレキシブル領域103aはラッチとして作用する。カムフォロア101がラッチから外れると、キャップ104が最大限に開けられてブリスターが穿刺されるまで、キャップ104は定位置に戻ることができない。カムフォロア101がフレキシブル領域103aを通過すると、ストリップが完全にインデックスされ、ブリスターを穿刺位置に移動させるように、ラッチは配置される。
図17aにおいて、キャップ104は閉じられ、マウスピース/アクチュエータアセンブリ100にテンションをかけるバネ(図示せず)は、無緊張状態もしくはほんの少ししか緊張していない状態である。図6乃至図8および図16の実施形態と同様に、キャップ104が開けられると、図17bに示すように、カムフォロア101がカムガイド102の上面に追従する。図17cに示す位置に到達すると、カムフォロア101は、アイランド103のフレキシブル領域103aに接触する。この時点までは、キャップ104は定位置に戻ることができ、ブリスターは後方に移動する。しかしながら、カムフォロア101が領域103aを邪魔にならないところに偏向して、図17dに示すように、フレキシブル領域103aがカムフォロア101の後ろの元の位置にはね戻ると、カムガイド102に沿ってカムフォロア101が後退することは、フレキシブル領域103aによって防止される。この位置において、ブリスターはブリスター穿刺位置に完全にインデックスされており、キャップ104がさらに動くと、カムフォロア101はアイランド103の端部から外れて、図17eに示す位置になり、位置合わせされたブリスターをバネ力によって穿刺させる。図17fに示すように、キャップ104が閉位置に向かって回転して戻ると、図17aに示す位置にもう一度到達するまで、カムフォロア101は、カムガイド102の下い部分に追従する。
当業者には、特許請求の範囲内において本発明に対して数多くの修正および変更を行えることは明らかであり、上述の説明は、本発明の好適な実施形態の説明に過ぎないと見なされるべきである。例えば、「マウスピース」について言及しているが、本発明は、鼻腔を通じて薬剤を吸入させる装置にも適用可能である。従って、本明細書の目的のため、「マウスピース」という用語は、その範囲内において、患者の鼻腔に挿入して吸入するためのチューブも含むものと解釈されるべきである。
本発明の吸入装置は、うず巻形要素、および/または、未使用ブリスターを収納するチャンバーを使用済ブリスターを受け入れるチャンバーと区別するための固定壁または柔軟壁と組み合わせて使用できることが理解されるであろう。そのような修正は、出願人自身の先の欧州特許出願第07111998.6号および同第07111996.0号により公知である。
本発明の吸入器は、受動装置であっても能動装置であってもよいことが理解されるであろう。受動装置では、ユーザがマウスピースを介して吸入する際に生じた空気の流れによって薬剤が引き出される。しかしながら、能動装置では、吸入器は、ブリスターを通る加圧ガス流または空気流を発生させて、薬剤を引き出し、ブリスターから出てマウスピースを経由しユーザの気道へと運ぶための手段を備える。一実施形態において、吸入器は、ハウジング内に加圧ガスまたは空気の供給源を備えていてもよい。
本発明の吸入器を用いることで、種々の薬剤を単独投与することができる。使用してもよい具体的な活性薬剤または薬剤としては、以下に列記したクラスの1つ以上の薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。
1)例えば、アンフェタミン、アプラクロニジン、ビトルテロール、クロニジン、コルテロール、ドブタミン、ドーパミン、エフェドリン、エピネフリン、エチルノルエピネフリン、フェノテロール、ホルモテロール、グアナベンズ、グアンファシン、ヒドロキシアンフェタミン、イソエタリン、イソプロテレノール、イソタリン、メフェンテルミン、メタラミノール、メタンフェタミン、メトキサミン、メトペンテルミン、メチルドパ、メチルフェニデート、メタプロテレノール、メタラミノール、ミトドリン、ナファゾリン、ノルエピネフリン、オキシメタゾリン、ペモリン、フェニレフリン、フェニルエチルアミン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、プレナルテロール、プロカテロール、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、リトドリン、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、チラミン、およびキシロメタゾリンなどのアドレナリン作動薬。
2)例えば、アセブトロール、アルフゾシン、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブシンドロール、ブナゾシン、ブチロフェノン、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、クロルプロマジン、ドキサゾシン、麦角アルカロイド、エスモロール、ハロペリドール、インドラミン、ケタンセリン、ラベタロール、レボブノロール、メドロキサロール、メチプラノロール、メトプロロール、ネビボロール、ナドロール、ナフトピジル、オクスプレノロール、ペンブトロール、フェノチアジン、フェノキシベンザミン、フェントラミン、ピンドロール、プラゾシン、プロパフェノン、プロプラノロール、ソタロール、タムスロシン、テラゾシン、チモロール、トラゾリン、トリマゾシン、ウラピジル、およびヨヒンビンなどのアドレナリン拮抗薬。
3)例えば、ベタニジン、デブリソキン、グアベンキサン、グアナドレル、グアナゾジン、グアネチジン、グアノクロル、およびグアノキサンなどのアドレナリン作動性ニューロン遮断薬。
4)例えば、ブプレノルフィンなどの依存症の治療薬。
5)例えば、ジスルフィラム、ナロキソン、およびナルトレキソンなどのアルコール依存症の治療薬。
6)例えば、ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、およびタクリンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤を含むアルツハイマー病を管理するための薬剤。
7)例えば、アメトカイン、ベンゾカイン、ブピバカイン、ヒドロコルチゾン、ケタミン、リグノカイン、メチルプレドニゾロン、プリロカイン、プロキシメタカイン、ロピバカイン、およびチロトリシンなどの麻酔薬。
8)例えば、カプトプリル、シラザプリル、エナラプリル、ホシノプリル、イミダプリル塩酸塩、リシノプリル、モエキシプリル塩酸塩、ペリンドプリル、クイナプリル、ラミプリル、およびトランドラプリルなどのアンジオテンシン変換酵素阻害剤。
9)例えば、カンデサルタン、シレキセチル、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、メドキソミル、オルメサルタン、テルミサルタン、およびバルサルタンなどのアンジオテンシンII受容体拮抗剤。
10)例えば、アデノシン、アミドダロン、ジソピラミド、酢酸フレカイニド、リドカイン塩酸塩、メキシレチン、プロカインアミド、プロパフェノン、およびキニジンなどの抗不整脈剤。
11)例えば、アクラルビシン、アモキシシリン、アンホテリシン、アジスロマイシン、アズトレオナム、クロルヘキシジン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、コリスチメタート、ダクチノマイシン、ジリスロマイシン、ドリペネム、エリスロマイシン、フサファンギン、ゲンタマイシン、メトロニダゾール、ムピロシン、ナタマイシン、ネオマイシン、ニスタチン、オレアンドマイシン、ペンタミジン、ピマリシン、プロベネシド、ロキシスロマイシン、スルファジアジン、およびトリクロサンなどの抗生物質および抗菌薬(βラクタム系、フルオロキノロン系、ケトリド系、マクロライド系、スルホンアミド系、およびテトラサイクリン系を含む)。
12)例えば、アブシキマブ、アセノクマロール、アルテプラーゼ、アスピリン、ベミパリン、ビバリルジン、セルトパリン、クロピドグレル、ダルテパリン、ダナパロイド、ジピリダモール、エノキサパリン、エポプロステノール、エプチフィバチド、ホンダパリン、ヘパリン(低分子量ヘパリンを含む)、ヘパリンカルシウム、レピルジン、フェンインジオン、レテプラーゼ、ストレプトキナーゼ、テネクテプラーゼ、チンザパリン、チロフィバン、およびワルファリンなどの抗凝血剤。
13)例えば、チアガビンおよびビガバトリンを含むGABA類似体;ペントバルビタールを含むバルビツレート;アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキサゼパム、およびゾラゼパムを含むベンゾジアゼピン;フェニトインを含むヒダントイン;ラモトリギンを含むフェニルトリアジン;アセタゾラミド、カルバマゼピン、エトスキシミド、ホスフェニトイン、ガバペンチン、レベチラセタム、オクスカルバゼピン、ピラセタム、プレガバリン、プリミドン、バルプロ酸ナトリウム、トピラメート、バルプロ酸、およびゾニサミドを含む様々な抗痙攣剤などの抗痙攣剤。
14)例えば、アミネプチン、アミトリプチリン(3環系もしくは4環系のアミトリプチリン)、アモキサピン、ブトリプチリン、シアノプラミン、クロミプラミン、デメキシプチリン、デシプラミン、ジベンゼピン、ジメタクリン、ドスレピン、ドチエピン、ドキセピン、イミプラミン、イプリンドール、レボプロチリン、ロフェプラミン、マプロチリン、メリトラセン、メタプラミン、ミアンセリン、ミルタザピン、ノルトリプチリン、オピプラモール、プロピゼピン、プロトリプチリン、キヌプラミン、セチプチリン、チアネプチン、およびトリミプラミンを含む3環系もしくは4環系抗うつ剤;クロボキサミン、デュロキセチン、ミルナシプラン、およびベンラファキシンを含む選択的セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRIs);シタロプラム、エスシタロプラム、フェモキセチン、フルオキセチン、フルボキサミン、イフォキセチン、ミルナシプラン、ノミフェンシン、オキサプロチリン、パロキセチン、セルトラリン、シブトラミン、ベンラファキシン、ビクアリン、およびジメルジンを含む選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRIs);デメキシプチリン、デシプラミン、オキサプロチリン、およびレボキセチンを含む選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(NARIs);ミルタザピンを含むノルアドレナリンおよび選択的セロトニン再取り込み阻害剤(NASSAs);アミフラミン、ブロファロミン、クロルギリン、α−エチルトリプタミン、エトペリドン、イプロクロジド、イプロニアジド、イソカルボキサジド、メベナジン、メジフォキサミン、モクロベミド、ニアラミド、パルギリン、フェネルジン、フェニプラジン、ピルリンドール、プロカルバジン、ラサギリン、サフラジン、セレギリン、トロキサトン、およびトラニルシプロミンを含むモノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOIs);ベナクチジンおよびジベンゼピンを含むムスカリン性拮抗剤;ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、タンドスピロン、およびチアスピロンを含むアザスピロン;ならびに、アセトフェナジン、アデメチオニン、S−アデノシルメチオニン、アドラフィニル、アメセルギド、アミネプチン、アンペロジド、ベナクチジン、ベンモキシン、ビネダリン、ブプロピオン、カルバマゼピン、カロキサゾン、セリクラミン、コチニン、フェゾラミン、フルペンチキソール、イダゾキサン、ケタンセリン、レボプロチリン、リチウム塩、マプロチリン、メジフォキサミン、メチルフェニデート、メトラリンドール、ミナプリン、ネファゾドン、ニソキセチン、ノミフェンシン、オキサフロザン、オキシトリプタン、フェニルヒドラジン、ロリプラム、ロキシンドール、シブトラミン、テニロキサジン、チアネプチン、トフェナシン、トラザドン、トリプトファン、ビロキサジン、およびザロスピロンを含む他の抗うつ剤などの抗うつ剤。
15)例えば、アトロピン、ベンズアトロピン、ビペリデン、シクロペントレート、グリコピロレート、ヒヨスチン、臭化イプラトロピウム、塩酸オルフェナジン、臭化オキシトロプリウム、オキシブチニン、ピレンゼピン、プロシクリジン、プロパンテリン、プロピベリン、テレンゼピン、チオトロピウム、トリヘキシフェニジル、トロピカミド、およびトロスピウムなどの抗コリン剤。
16)例えば、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、およびトログリタゾンなどの抗糖尿病薬。
17)例えば、デフェロキサミン、塩化エドロホニウム、フルマゼニル、ナルメフェン、ナロキソン、およびナルトレキソンなどの解毒剤。
18)例えば、アリザプリド、アザセトロン、ベンズキナミド、ベスタヒスチン、ブロモプリド、ブクリジン、クロルプロマジン、シンナリジン、クレボプリド、シクリジン、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、ジフェニドール、ドンペリドン、ドラセトロン、ドロナビノール、ドロペリドール、グラニセトロン、ヒヨスチン、ロラゼパム、メトクロプラミド、メトピマジン、ナビロン、オンダンセトロン、パロノセトロン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、プロメタジン、スコポラミン、トリエチルペラジン、トリフルオペラジン、トリフルプロマジン、トリメトベンザミド、およびトロピセトロンなどの制吐剤。
19)例えば、アクリバスチン、アステミゾール、アザタジン、アゼラスチン、ブロンフェニラミン、カルビノキサミン、セチリジン、クロルフェニラミン、シンナリジン、クレマスチン、シクリジン、シプロヘプタジン、デスロラタジン、デクスメデトミジン、ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、ケトチフェン、レボカバスチン、ロラタジン、ミゾラスチン、プロメタジン、ピリラミン、テルフェナジン、およびトリメプラジンなどの抗ヒスタミン剤。
20)例えば、アシクロビル、アデフォビル、アマンタジン、シドフォビル、エファビレンツ、ファミシクロビル、ホスカルネット、ガンシクロビル、イドクスウリジン、インジナビル、イノシンプラノベクス、ラミブジン、ネルフィナビル、ネビラピン、オセルタミビル、パリビズマブ、ペンシクロビル、プレコナリル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ルプリントリビル(ruprintrivir)、サキナビル、スタブジン、バラシクロビル、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、およびインターフェロンなどの抗ウイルス剤(ヌクレオシドおよび非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、ならびにプロテアーゼ阻害剤を含む);ダプソンなどのAIDS補助薬;トブラマイシンなどのアミノグリコシド系;アンホテリシン、カスポファンギン、クロトリマゾール、エコナゾール ニトレート、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ニスタチン、テルビナフィン、およびボリコナゾールなどの抗真菌剤;キニンなどの抗マラリア薬;カプレオマイシン、シプロフロキサシン、エタンブトール、メロペネム、ピペラシリン、リファンピシン、およびバンコマイシンなどの抗結核薬;セファゾリン、セフメタゾール、セフォペラゾン、セフォキシチン、セファセトリル、セファレキシン、セファログリシン、およびセファロリジンなどのβラクタム系;セファロスポリンC、およびセファロチンなどのセファロスポリン系;セファマイシンA、セファマイシンB、セファマイシンC、セファピリン、およびセファラジンなどのセファマイシン系;クロファジミンなどの抗らい菌薬;アモキシシリン、アンピシリン、アミルペニシリン、アジドシリン、ベンジルペニシリン、カルベニシリン、カルフェシリン、カリンダシリン、クロメトシリン、クロキサシリン、シクラシリン、ジクロキサシリン、ジフェニシリン、ヘプチルペニシリン、ヘタシリン、メタムピシリン、メチシリン、ナフシリン、2−ペンテニルペニシリン、ペニシリンN、ペニシリンO、ペニシリンS、およびペニシリンVなどのペニシリン系;シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、ジフロキサシン、グレパフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、およびテマフロキサシンなどのキノロン系;ドキシサイクリンおよびオキシテトラサイクリンなどのテトラサイクリン系;リネゾリド、トリメトプリム、およびスルファメトキサゾールなどの様々な抗感染薬などの抗感染症薬。
21)例えば、ドロロキシフェン、タモキシフェン、およびトレミフェンなどの抗腫瘍薬。
22)例えば、アマンタジン、アンドロピニロール、アポモルヒネ、バクロフェン、ベンセラジド、ビペリデン、ベンズトロピン、ブロモクリプチン、ブジピン、カベルゴリン、カルビドパ、エリプロジル、エンタカポン、エプタスチグミン、エルゴリン、ガランタミン、ラザベミド、レボドパ、リスリド、マジンドール、メマンチン、モフェギリン、オルフェナドリン、トリヘキシフェニジル、ペルゴリド、ピリベジル、プラミペキソール、プロシクリジン、プロペントフィリン、ラサギリン、レマセミド、ロピネロール、セレギリン、スフェラミン、テルグリド、およびトルカポンなどの抗パーキンソン病薬。
23)例えば、アセトフェナジン、アリザプリド、アミスルプリド、アミキサピン、アンペロジド、アリピプラゾール、ベンペリドール、ベンズキナミド、ブロムペリドール、ブラメイト、ブタクラモール、ブタペラジン、カルフェナジン、カルピプラミン、クロルプロマジン、クロルプロチキセン、クロカプラミン、クロマクラン、クロペンチキソール、クロスピラジン、クロチアピン、クロザピン、シアメマジン、ドロペリドール、フルペンチキソール、フルフェナジン、フルスピリレン、ハロペリドール、ロキサピン、メルペロン、メソリダジン、メトフェナザート、モリンドロン、オランザピン、ペンフルリドール、ペリシアジン、ペルフェナジン、ピモジド、ピパメロン、ピペラセタジン、ピポチアジン、プロクロルペラジン、プロマジン、クエチアピン、レモキシプリド、リスペリドン、セルチンドール、スピペロン、スルピリド、チオリダジン、チオチキセン、トリフルペリドール、トリフルプロマジン、トリフルオペラジン、ジプラシドン、ゾテピン、およびズクロペンチキソール;脂肪族化合物、ピペリジン系、およびピペラジン系を含むフェノチアジン系;チオキサンテン系、ブチロフェノン系、および置換ベンズアミド系などの抗精神病薬。
24)例えば、ジクロフェナク、ヘパリノイド、ヒドロキシクロロキン、メトトレキサート、レフルノミド、およびテリフルノミドなどの抗リウマチ薬。
25)例えば、アジナゾラム、アルピデム、アルプラゾラム、アルセロキシロン、アムフェニドン、アザシクロノール、ブロマゼパム、ブロミソバルム、ブスピロン、カプトジアミン、カプリド、カルブクロラール、カルブロマール、クロラールベタイン、クロルジアゼポキシド、クロベンゼパム、エンシプラジン、フレシノキサン、フルラゼパム、ヒドロキシジン、イプサピラオン、レソピトロン、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロキサピン、メクロクアロン、メデトミジン、メタクアロン、メスプリロン、メトミデート、ミダゾラム、オキサゼパム、プロパノロール、タンドスピロン、トラザドン、ゾルピデム、およびゾピクロンなどの抗不安薬。
26)例えば、ドロナビノールなどの食欲刺激剤。
27)例えば、フェンフルラミン、フェンテルミン、およびシブトラミンなどの食欲抑制薬;例えば、膵性リパーゼ阻害剤、セロトニン、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、および抗食欲減退薬などの抗肥満治療薬。
28)例えば、アルプラゾラム、ブロマゼパム、ブロチゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼペート、デモキセパム、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、クアゼパム、テマゼパム、およびトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン系。
29)例えば、アレンドロ酸ナトリウム、ナトリウムクロドロネート、エチドロネート二ナトリウム、イバンドロン酸、パミドロネート二ナトリウム、イセドロネートナトリウム、チルドロン酸、およびゾレドロン酸などのビスホスホネート剤。
30)例えば、シロスタゾール、ジピリダモール、および血液因子などの血液調整剤。
31)例えば、アセブタロール、アデノシン、アミロリド、アミオダロン、アテノロール、ベナゼプリル、ビソプロロール、ブメタニド、カンデサルタン、カプトプリル、クロニジン、ジルチアゼム、ジソピラミド、ドフェチリド、ドキサゾシン、エナラプリル、エスモロール、エタクリン酸、フレカニド、フロセミド、ゲンフィブロジル、イブチリド、イルベサルタン、ラベトロール、ロサルタン、ロバスタチン、メトラゾン、メトプロロール、メキシレチン、ナドロール、ニフェジピン、ピンドロール、プラゾシン、プロカインアミド、プロパフェノン、プロプラノロール、クイナプリル、キニジン、ラミプリル、ソタロール、スピロノラクトン、テルミサルタン、トカイニド、トルセミド、トリアムテレン、バルサルタン、およびベラパミルなどの心血管薬。
32)例えば、アムロジピン、ベプリジル、ジルチアゼム、フェロジピン、フルナリジン、ガロパミル、イスラジピン、ラシジピン、レラカニジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピンおよびベラパミルなどのカルシウムチャンネル遮断薬。
33)例えば、アンフェタミン、ブルシン、カフェイン、デキスフェンフルラミン、デキストロアンフェタミン、エフェドリン、フェンフルラミン、マジンドール、メチフェニデート、モダフィニル、ペモリン、フェンテルミン、およびシブトラミンなどの中枢神経系興奮薬。
34)例えば、アシピモックス、アトルバスタチン、シプロフィブレート、コレスチポール、コレスチラミン、ベザフィブレート、エゼチミベ、フェノフィブレート、フルバスタチン、ゲムフィブロジル、イスパグフラ、ニコチン酸、オメガ−3トリグリセリド、プラバスタチン、ロスバスタチン、およびシンバスタチンなどのコレステロール降下剤。
35)例えば、緑膿菌感染症に対するワクチン(例:Aerugen(登録商標))、α1−アンチトリプシン、アミカシン、セファドロキシル、デヌホソール、デュラマイシン、グルタチオン、マンニトール、およびトブラマイシンなどの嚢胞性線維症を管理するための薬剤。
36)例えば、アデノシンおよびアミノ馬尿酸などの診断薬。
37)例えば、メラトニン、およびビタミンEを含むビタミン類などの栄養補助食品。
38)例えば、アミロライド、ベンドロフルメチアジド、ブメタニド、クロルタリドン、シクロペンチアジド、フロセミド、インダパミド、メトラゾン、スピロノラクトン、およびトラセミドなどの利尿薬。
39)例えば、アマンタジン、アポモルヒネ、ブロモクリプチン、カベルゴリン、リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール、およびロピネロールなどのドーパミンアゴニスト。
40)例えば、アポモルヒネ、二酢酸アポモルヒネ、モキシシリト、フェントラミン、5型ホスホジエステラーゼ阻害剤(シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、およびヨヒンビンなど)などの勃起不全症のための薬剤。
41)例えば、アトロピン、ヒオスシアミン、ファモチジン、ランソプラゾール、ロペラミド、オメプラゾール、およびレベプラゾールなどの胃腸薬。
42)例えば、コルチゾン、エピネフリン、エストラジオール、インスリン、オスタボリン−C、副甲状腺ホルモン、およびテストステロンなどのホルモンおよびアナログ。
43)例えば、デスモプレシン、ランレオチド、リュープロリド、オクトレオチド、ペグビソマント、プロチレリン、サルコトニン、ソマトロピン、テトラコサクチド、チロキシン、およびバソプレシンなどのホルモン薬。
44)例えば、グリベンクラミド、グリクラジド、グリメピリド、グリピジド、およびグリキドンを含むスルホニル尿素剤;メトフォルミンを含むビグアナイド剤;ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、ナテグリニド、レパグリニド、およびアカルボースを含むチアゾリジンジオン剤などの血糖低下剤。
45)免疫グロブリン。
46)例えば、インターフェロン(例:インターフェロンベータ−1aおよびインターフェロンベータ−1b)、およびガラティラメルなどの免疫調節薬。
47)例えば、アザチオプリン、シクロスポリン、ミコフェノール酸、ラパマイシン、シロリムス、およびタクロリムスなどの免疫抑制薬。
48)例えば、クロモグリケート、ヨードキサミド、ネドクロミル、ケトチフェン、トリプターゼ阻害剤、およびペミロラストなどの肥満細胞安定剤。
49)例えば、アルモトリプタン、アルペロプリド、アミトリプチリン、アモキサピン、アテノロール、クロニジン、コデイン、コプロキサモール、シプロヘプタジン、デキストロプロポキシペン、ジヒドロエルゴタミン、ジルチアゼム、ドキセピン、エルゴタミン、エレトリプタン、フルオキセチン、フロバトリプタン、イソメテプテン、リドカイン、リシノプリル、リスリド、ロキサピン、メチセルジド、メトクロプラミド、メトプロロール、ナドロール、ナラトリプタン、ノルトリプチリン、オキシコドン、パロキセチン、ピゾチフェン、ピゾチリン、プロクロルペラジン、プロパノロール、プロポキシフェン、プロトリプチリン、リザトリプタン、セルトラリン、スマトリプタン、チモロール、トルフェナム酸、トラマドール、ベラパミル、ゾルミトリプタン、および非ステロイド性抗炎症薬などの偏頭痛薬。
50)例えば、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、およびスコポラミンなどの乗り物酔い止め薬。
51)N−アセチルシステイン、アンブロキソール、アミロライド、デキストラン、ヘパリン、脱硫酸ヘパリン、低分子量ヘパリン、および遺伝子組換えヒトDNaseなどの粘液溶解薬。
52)例えば、ベンシクラン、メチルプレドニゾロン、ミトキサントロン、およびプレドニゾロンなどの多発性硬化症を管理するための薬剤。
53)例えば、バクロフェン、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモール、オルフェナドリン、キニン、およびチザニジンなどの筋弛緩薬。
54)例えば、メマンチンなどのNMDA受容体アンタゴニスト。
55)例えば、アセクロフェナク、アセトアミノフェン、アルミノプロフェン、アンフェナク、アミノプロピロン、アミキセトリン、アスピリン、ベノキサプロフェン、ブロムフェナク、ブフェキサマク、カルプロフェン、セレコキシブ、コリン、シンコフェン、シンメタシン、クロメタシン、クロプリアク、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサル、エテンザミド、エトドラク、エトリコキシブ、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロキソプロフェン、マジプレドン、メクロフェナム酸塩、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、パレコキシブ、フェニルブタゾン、ピロキシカム、ピルプロフェン、ロフェコキシブ、サリチル酸塩、スリンダク、チアプロフェン酸、トルフェナム酸塩、トルメチン、およびバルデコキシブなどの非ステロイド抗炎症薬。
56)例えば、オリゴヌクレオチド、デコイヌクレオチド、アンチセンスヌクレオチド、および他の遺伝子ベースの医薬分子などの核酸医薬。
57)例えば、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベンジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、カルビフェン、シプラマドール、クロニタゼン、コデイン、コデインリン酸塩、デキストロモラミド、デキストロプロポキシフェン、ジアモルヒネ、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジフェノキシレート、ジピパノン、フェンタニル、ヒドロモルホン、L−アルファアセチルメタドール、レボルファノール、ロフェンタニル、ロペラミド、メペリジン、メプタジノール、メタドン、メトポン、モルヒネ、ナルブフィン、ナロルフィン、オキシコドン、パパベレタム、ペンタゾシン、ペチジン、フェナゾシン、ホルコデイン、レミフェンタニル、サフェンタニル、トラマドール、および制吐剤とそれらの組み合わせなどのアヘン剤およびオピオイド剤。
58)例えば、ベタキソロールおよびケトチフェンなどの眼科用製剤。
59)例えば、アレンドロネート、エストラジオール、エストロピテート、ラロキシフェン、およびリセドロネートなどの骨粗鬆症用製剤。
60)例えば、アパゾン、ベンズピペリロン、ベンジダミン、カフェイン、カナビノイド、クロニキシン、エトヘプタジン、フルピルチン、ネホパム、オルフェナドリン、ペンタゾシン、プロパセタモール、およびプロポキシフェンなどの他の鎮痛薬。
61)例えば、B−細胞阻害剤、p38MAPキナーゼ阻害剤、およびTNF阻害剤などの他の抗炎症薬。
62)例えば、テオフィリン、テオブロミン、IBMX、ペントキシフィリン、およびパパベリンを含む非特異的ホスホジエステラーゼ阻害剤;ミルリノン、アムリノン、およびオルプリノンなどのビピリジン;ピロキシモンおよびエノキシモンなどのイミダゾロン;イマゾダンおよび5−メチル−イマゾダンなどのイミダゾリン;イミダゾキノキサリン;ならびにインドリダンおよびLY181512(5−(6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリダジン−3−イル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン)などのジヒドロピリダジノン;シロスタミド、シロスタゾール、およびベスナリノンなどのジヒドロキノリノン化合物;モタピゾン;を含むホスホジエステラーゼ3型阻害剤;シロミラスト、エタゾレート、ロリプラム、オグレミラスト、ロフルミラスト、ONO6126、トラフェントリン、およびザルダベリンなどでニトラクアゾンおよびニトラクアゾン類似体などのキナゾリンジオン;デンブフィリンおよびアロフィリンなどのキサンチン誘導体;アチゾラムなどのテトラヒドロピリミドン;フィラミナストなどのオキシムカーバメートを含むホスホジエステラーゼ4型阻害剤;ならびにシルデナフィル、ザプリナスト、バルデナフィル、タダラフィル、ジピリダモール、およびWO01/19802に記載の化合物、特に(S)−2−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)−4−(3−クロロ−4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−[N−(2−ピリミジニルメチル)カルバモイル]ピリミジン、2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1,7−ナフチリジン−7−イル)−4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミミノ)−5−[N−(2−モルホリノエチル)カルバモイル]−ピリミジン、および(S)−2−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)−4−(3−クロロ−4−メトキシ−ベンジルアミノ)−5−[N−(1,3,5−トリメチル−4−ピラゾリル)カルバモイル]−ピリミジンを含むホスホジエステラーゼ5型阻害剤;などのホスホジエステラーゼ阻害剤。
63)例えば、クロマカリム、ジアゾキサイド、グリベンクラミド、レブクロマカリム、ミノキシジル、ニコランジル、およびピナシジルなどのカリウムチャネル調節剤。
64)例えば、アルプロスタジル、ジノプロストン、エポプロステノール、およびミソプロストールなどのプロスタグランジン。
65)例えば、バンブテロール、ビトルテロール、ブロキサテロール、カルモテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、インダカテロール、レバルブテロール、メタプロテレノール、オルシプレナリン、ピクメテロール、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリンなどのβ2−アゴニスト;誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)阻害剤;イプラトロピウム、臭化イプラトロピウム、オキシトロピウム、チオトロピウム、グリコピロレートなどの抗ムスカリン剤;アミノフィリン、テオフィリンなどのキサンチン系;例えば、インターロイキンおよびインターフェロンなどのアデノシン受容体拮抗薬およびサイトカイン;サイトカイン合成阻害剤、エンドセリン受容体拮抗薬、エラスターゼ阻害剤、インテグリン阻害剤、ロイコトリエン受容体拮抗薬を含むサイトカイン拮抗薬およびケモカイン拮抗薬、プロスタサイクリン類似体、ならびに、アブルカスト、エフェドリン、エピネフリン、フェンロイトン、イロプロスト、イラルカスト、イソエタリン、イソプロテレノール、モンテルカスト、オンタゾラスト、プランルカスト、プソイドエフェドリン、シベナデト、テポキサリン、ベルルカスト、ザフィルルカスト、およびジロートンなどの、気管支拡張薬を含む呼吸器作用薬および呼吸器疾患治療用の薬剤。
66)例えば、アルプラゾラム、ブタルビタール、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、テマゼパム、トリアゾラム、ザレプロン、ゾルピデム、およびゾピクロンなどの鎮静剤および睡眠薬。
67)例えば、1−(4−ブロモ−2,5−ジメトキフェニル)−2−アミノプロパン、ブスピロン、m−クロロフェニルピペラジン、シサプリド、麦角アルカロイド、ゲピロン、8−ヒドロキシ−(2−N,N−ジプロピルアミノ)−テトラリン、イプサペロン、リセルグ酸ジエチルアミド、2−メチルセロトニン、メザコプリド、スマトリプタン、チアスピロン、トラゾドン、およびザコプリドなどのセロトニンアゴニスト。
68)例えば、アミトリプチリン、アザタジン、クロルプロマジン、クロザピン、シプロヘプタジン、デクスフェンフルラミン、R(+)−α−(2,3−ジメトキフェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−4−ピペリジン−メタノール、ドラセトロン、フェンクロニン、フェンフルラミン、グラニセトロン、ケタンセリン、メチセルギド、メトクロプラミド、ミアンセリン、オンダンセトロン、リスペリドン、リタンセリン、トリメトベンザミド、およびトロピセトロンなどのセロトニン拮抗剤。
69)例えば、アルコメタゾン、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、ブチキソコルト、シクレソニド、クロベタゾール、デフラザコート、ジフルコルトロン、デゾキシメタゾン、デキサメタゾン、フルドロコルチゾン、フルニソリド、フルオシノロン、フルオメトロン、フルチカゾン、フルチカゾンプロプリオネート、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾン、ナンドロロンデカノエート、硫酸ネオマイシン、プレドニゾロン、リメキソロン、ロフレポニド、トリアムシノロン、およびトリアムシノロンアセトニドなどのステロイド剤。
70)例えば、アドレナリン、デキサムフェタミン、ジピレフィン、ドブタミン、ドーパミン、ドペキサミン、イソプレナリン、ノルアドレナリン、フェニレフリン、プソイドエフェドリン、トラマゾリン、およびキシロメタゾリンなどの交感神経興奮様薬。
71)グリセリルトリニトレート、イソソルビドジニトレート、およびイソソルビドモノニトレートなどのニトレート剤。
72)例えば、ベルガプテン、イソトレチノイン、およびメトキサレンなどの皮膚および粘膜薬。
73)例えば、ブプロピオン、ニコチン、およびバレニクリンのような禁煙補助剤。
74)例えば、ピモジドなどのトゥーレット症候群治療薬。
75)例えば、ダリフェニシン、オキシブチニン、臭化プロパンテリン、およびトルテリジンなどの尿路感染治療薬。
76)ワクチン。
77)例えば、ベタヒスチンおよびメクリジンなどの眩暈治療薬。
78)アシル化インスリン、グルカゴン、グルカゴン様ペプチド、エキセンディン、インスリン、インスリン類似体、インスリンアスパルト、インスリンデテミール、インスリングラルギン、インスリングルリジン、インスリンリスプロ、インスリン亜鉛、イソフェンインスリン、中性、普通、および不溶性インスリン、ならびにプロタミン亜鉛インスリンなどの治療用タンパク質およびペプチド。
79)例えば、アントラサイクリン系、ドキソルビシン、イダルビシン、エピルビシン、メトトレキサート、タキサン系、パクリタキセル、ドセタキセル、シスプラチン、ビンカ・アルカロイド系、ビンクリスチン、および5−フルオロウラシルなどの抗癌剤。
80)あらゆる前記の医薬的に許容される塩または誘導体。
上に列挙した特定の指標またはクラスにおける薬剤は、他の指標においても実用性を有し得ることに注意すべきである。複数の活性薬剤は、本発明の実施に使用できる。本発明による吸入器を用いて、2つ以上の異なる活性薬剤または薬剤を組み合わせて送達することもできる。用いてもよい2つの薬剤の具体的な組み合わせとしては、ステロイドとβ2−アゴニストの組み合わせが挙げられる。かかる組み合わせの例としては、ベクロメタゾンとホルモテロール;ベクロメタゾンとサルメテロール;フルチカゾンとホルモテロール;フルチカゾンとサルメテロール;ブデソニドとホルモテロール;ブデソニドとサルメテロール;フルニソリドとホルモテロール;フルニソリドとサルメテロール;シクレソニドとホルモテロール;シクレソニドとサルメテロール;モメタゾンとホルモテロール;ならびにモメタゾンとサルメテロールである。具体的には、本発明による吸入器を用いて、3つの異なる活性薬剤または薬剤を組み合わせて送達することもできる。
必要に応じて、活性薬剤または薬剤を担体分子(単数または複数)と結合させてもよいし、および/または、活性薬剤または薬剤の活性および/または安定性を最適にするため、プロドラッグ、塩、エステル、または溶媒和物の形態で用いてもよいことは当業者には明らかであろう。
抗コリン剤は、上述(No.15を参照)のものである。医薬組成物が、1つ以上、好ましくは1つの抗コリン作用薬1を含んでもよく、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と組み合わせてもよいことも考えられる。
抗コリン作用薬1は、以下からなる群から選択することができる:
a)チオトロピウム塩1a、
b)式1cの化合物、
式中
Aは、
から選択される二重結合基を示し、
X
−は、単一負電荷をもつアニオン、好ましくは、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、およびp−トルエンスルホン酸塩からなる群から選択されるアニオンを示し、
R
1およびR
2は、同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル、n−プロピル、およびイソプロピルから選択される基を示し、これらは、必要に応じて、ヒドロキシまたはフッ素で置換されており、好ましくは、未置換メチルである;
R
3、R
4、R
5、およびR
6は、同一であっても異なっていてもよく、水素、メチル、エチル、メチルオキシ、エチルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、CN、CF
3、またはNO
2を示し;
R
7は、水素、メチル、エチル、メチルオキシ、エチルオキシ、−CH
2−F、−CH
2−CH
2−F、−O−CH
2−F、−O−CH
2−CH
2−F、−CH
2−OH、−CH
2−CH
2−OH、CF
3、−CH
2−OMe、−CH
2−CH
2−OMe、−CH
2−OEt、−CH
2−CH
2−OEt、−O−COMe、−O−COEt、−O−COCF
3、−O−COCF
3、フッ素、塩素、または臭素を示す;
c)式1dの化合物、
式中
A、X
−、R
1、およびR
2は、前述した意味を有していてもよく、
R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12は、同一であっても異なっていてもよく、水素、メチル、エチル、メチルオキシ、エチルオキシ、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、CN、CF3、またはNO
2を示す、但し、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12基の少なくとも1つは水素ではない;
d)式1eの化合物、
式中
AおよびX
−は、前述した意味を有していてもよく、
R
15は、水素、ヒドロキシ、メチル、エチル、−CF
3、CHF
2、またはフッ素を示し;
R
1’およびR
2’は、同一であっても異なっていてもよく、必要に応じて、C
3−C
6−シクロアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
5−アルキルを示し、
R
1’およびR
2’は共に、−C
3−C
5−アルキレンブリッジを示し;
R
13、R
14、R
13’およびR
14’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−C
1−C
4−アルキル、−C
1−C
4−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF
3、−CHF
2、CN、NO
2、またはハロゲンを示す;
e)式1fの化合物、
式中
X
−は、前述した意味を有していてもよく、
DおよびBは、同一であっても異なっていてもよいが、同一であるのが好ましく、−O、−S、−NH、−CH
2、−CH=CH、または−N(C
1−C
4−アルキル)−を示し;
R
16は、水素、ヒドロキシ、−C
1−C
4−アルキル、−C
1−C
4−アルキルオキシ、−C
1−C
4−アルキレン−ハロゲン、−O−C
1−C
4−アルキレン−ハロゲン、−C
1−C
4−アルキレン−OH、−CF
3、CHF
2、−C
1−C
4−アルキレン−C
1−C
4−アルキルオキシ、−O−COC
1−C
4−アルキル、−O−COC
1−C
4−アルキレン−ハロゲン、−C
1−C
4−アルキレン−C
3−C
6−シクロアルキル、−O−COCF
3、またはハロゲンを示し;
R
1’’およびR
2’’は、同一であっても異なっていてもよく、必要に応じて、−C
3−C
6−シクロアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンで置換されていてもよい−C
1−C
5−アルキルを示し;または、
R
1’’およびR
2’’は共に、−C
3−C
5−アルキレンブリッジを示し;
R
17、R
18、R
17’およびR
18’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF
3、−CHF
2、CN、NO
2、またはハロゲンを示し;
R
xおよびR
x’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF
3、−CHF
2、CN、NO
2、またはハロゲンを示し;または
R
xおよびR
x’は共に、単結合、または、−O、−S、−NH、−CH
2、−CH
2−CH
2−、−N(C
1−C
4−アルキル)、−CH(C
1−C
4−アルキル)−、および−C(C
1−C
4−アルキル)
2の架橋から選択される架橋基を示す;
f)式1gの化合物、
式中
X
−は、前述した意味を有していてもよく、
A’は、
から選択される二重結合基を示し;
R
19は、ヒドロキシ、メチル、ヒドロキシメチル、エチル、−CF
3、CHF
2、またはフッ素を示し;
R
1’’’およびR
2’’’は、同一であっても異なっていてもよく、必要に応じて、C
3−C
6−シクロアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
5−アルキルを示し、または
R
1’’’およびR
2’’’は共に、−C
3−C
5−アルキレンブリッジを示し;
R
20、R
21、R
20’およびR
21’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−C
1−C
4−アルキル、−C
1−C
4−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF
3、−CHF
2、CN、NO
2、またはハロゲンを示す。
式1cの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第02/32899号)。
本発明の好適な実施形態において、本方法は、式1cの化合物を投与することを含み、
式中、
X−は、臭化物を示し;
R1およびR2は、同一であっても異なっていてもよく、メチルおよびエチルから選択される基、好ましくはメチルを示し;
R3、R4、R5、およびR6は、同一であっても異なっていてもよく、水素、メチル、メチルオキシ、塩素、またはフッ素を示し;
R7は、水素、メチル、またはフッ素を示し、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
一般式1cの化合物において特に重要なのは、Aが、
から選択される二重結合基を示すことである。
式1cの化合物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態で投与してもよい。
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1cの化合物:
トロペノール2,2−ジフェニルプロピオン酸エステルメトブロミド、
スコピン2,2−ジフェニルプロピオン酸エステルメトブロミド、
スコピン2−フルオロ−2,2−ジフェニル酢酸エステルメトブロミド、および
トロペノール2−フルオロ−2,2−ジフェニル酢酸エステルメトブロミドである。
式1dの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第02/32898号)。
本発明の好適な実施形態において、本方法は、式1dの化合物を投与することを含み、
式中、
Aは、
から選択される二重結合基を示し;
X
−は、臭化物を示し;
R
1およびR
2は、同一であっても異なっていてもよく、メチルおよびエチル、好ましくはメチルを示し;
R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12は、同一であっても異なっていてもよく、水素、フッ素、塩素、または臭素、好ましくはフッ素を示し、但し、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、およびR
12基の少なくとも1つは水素ではなく、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1dの化合物:
トロペノール3,3’,4,4’−テトラフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、
スコピン3,3’,4,4’−テトラフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、
スコピン4,4’−ジフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、
トロペノール4,4’−ジフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、
スコピン3,3’−ジフルオロベンジル酸エステルメトブロミド、および
トロペノール3,3’−ジフルオロベンジル酸エステルメトブロミドである。
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態である式1dの化合物を含有してもよい。
式1eの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第03/064419号)。
本発明の好適な実施形態において、本方法は、式1eの化合物を投与することを含み、
式中、
Aは、
から選択される二重結合基を示し;
X
−は、塩化物、臭化物、およびメタンスルホン酸塩から選択される、好ましくは臭化物のアニオンを示し;
R
15は、ヒドロキシ、メチル、またはフッ素、好ましくはメチルまたはヒドロキシを示し;
R
1’およびR
2’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチル、好ましくはメチルを示し;
R
13、R
14、R
13’、およびR
14’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−CF
3、−CHF
2、またはフッ素、好ましくは水素またはフッ素を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1eの化合物を投与することを含み、
式中、
Aは、
から選択される二重結合基を示し;
X
−は、臭化物を示し;
R
15は、ヒドロキシまたはメチル、好ましくはメチルを示し;
R
1’およびR
2’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチル、好ましくはメチルを示し;
R
13、R
14、R
13’およびR
14’は、同一であっても異なっていてもよく、水素またはフッ素を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1eの化合物:
トロペノール9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド ;
トロペノール9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;および
スコピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミドである。
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態である式1eの化合物を含有してもよい。
式1fの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第03/064418号)。
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1fの化合物を投与することを含み、
式中、
X−は、塩化物、臭化物、またはメタンスルホン酸塩、好ましくは臭化物を示し;
DおよびBは、同一であっても異なっていてもよいが、同一であるのが好ましく、−O、−S、−NH、または−CH=CH−を示し;
R16は、水素、ヒドロキシ、−C1−C4−アルキル、−C1−C4−アルキルオキシ、−CF3、−CHF2、フッ素、塩素、または臭素を示し;
R1’’およびR2’’は、同一であっても異なっていてもよく、必要に応じて、ヒドロキシ、フッ素、塩素、または臭素で置換されていてもよいC1−C4−アルキルを示し、または、
R1’’およびR2’’は共に、−C3−C4−アルキレンブリッジを示し;
R17、R18、R17’およびR18’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF3、−CHF2、CN、NO2、フッ素、塩素、または臭素を示し;
RxおよびRx’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルキルオキシ、ヒドロキシ、−CF3、−CHF2、CN、NO2、フッ素、塩素、または臭素を示し、または、
RxおよびRx’は共に、単結合、または、−O、−S、−NH−、および−CH2−の架橋から選択される架橋基を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1fの化合物を投与することを含み、
式中、
X−は、塩化物、臭化物、またはメタンスルホン酸塩、好ましくは臭化物を示し;
DおよびBは、同一であっても異なっていてもよいが、同一であるのが好ましく、−S−または−CH=CH−を示し;
R16は、水素、ヒドロキシ、またはメチルを示し;
R1’’およびR2’’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチルを示し;
R17、R18、R17’およびR18’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−CF3、またはフッ素、好ましくは水素を示し;
RxおよびRx’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−CF3、またはフッ素、好ましくは水素を示し、または、
RxおよびRx’は共に、単結合、または架橋基−O−を示し、これは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1fの化合物を投与することを含み、
式中、
X−は、臭化物を示し;
DおよびBは、−CH=CH−を示し;
R16は、水素、ヒドロキシ、またはメチルを示し;
R1’’およびR2’’は、メチルを示し;
R17、R18、R17’、およびR18’は、同一であっても異なっていてもよく、水素またはフッ素、好ましくは水素を示し;
RxおよびRx’は、同一であっても異なっていてもよく、水素またはフッ素、好ましくは水素を示し、または、
RxおよびRx’は共に、単結合、または架橋基−O−を示し、これは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1fの化合物:
シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド;および
シクロプロピルトロピンメチル4,4’−ジフルオロベンジレートメトブロミドである。
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態である式1fの化合物を含有してもよい。
式1gの化合物は、当該技術分野において周知である(国際公開第03/064417号)。
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1gの化合物を投与することを含み、
式中、
A’は、
から選択される二重結合基を示し;
X’’は、塩化物、臭化物、またはメタンスルホン酸塩、好ましくは臭化物を示し;
R
19は、ヒドロキシまたはメチルを示し;
R
1’’’およびR
2’’’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチル、好ましくはメチルを示し;
R
20、R
21、R
20’、およびR
21’は、同一であっても異なっていてもよく、水素、−CF
3、−CHF
2、またはフッ素、好ましくは水素またはフッ素を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
本発明の別の好適な実施形態において、本方法は、式1gの化合物を投与することを含み、
式中、
A’は、
から選択される二重結合基を示し;
X
−は、臭化物を示し;
R
19は、ヒドロキシまたはメチル、好ましくはメチルを示し;
R
1’’’およびR
2’’’は、同一であっても異なっていてもよく、メチルまたはエチル、好ましくはメチルを示し;
R
3、R
4、R
3’、およびR
4’は、同一であっても異なっていてもよく、水素またはフッ素を示し、これらは、必要に応じて、医薬的に許容される賦形剤と一緒でもよい。
本発明による方法において特に重要なのは、以下の式1gの化合物:
トロペノール9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
スコピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9−エチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;
トロペノール9−ジフルオロメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド;および
スコピン9−ヒドロキシメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミドである。
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物、もしくはそのラセミ化合物の形態である式1gの化合物を含有してもよい。
使用されるアルキル基は、特に明記しない限り、1〜5個の炭素原子を有する分枝または非分枝のアルキル基である。例としては、メチル、エチル、プロピル、またはブチルが挙げられる。メチル、エチル、プロピル、またはブチル基は、必要に応じて、略号Me、Et、Prop、またはBuと呼んでもよい。特に明記しない限り、プロピルおよびブチルの定義は、該当の基の全ての可能な異性体も含む。従って、例えば、プロピルは、n−プロピルおよびイソプロピルを含み、ブチルは、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどを含む。
使用されるシクロアルキル基は、特に明記しない限り、3〜6個の炭素原子をもつ脂環式基である。これらは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシル基である。本発明によれば、シクロプロピルは、本発明の範囲内において特に重要である。
使用されるアルキレン基は、特に明記しない限り、1〜5個の炭素原子をもつ分枝または非分枝の二重結合したアルキル架橋である。例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、またはブチレンが挙げられる。
使用されるアルキレン−ハロゲン基は、特に明記しない限り、一、二、または三置換されていてもよく、好ましくはハロゲンにより二置換された1〜4個の炭素原子をもつ分枝または非分枝の二重結合したアルキル架橋である。従って、特に明記しない限り、アルキレン−OH基という用語は、一、二、または三置換されていてもよく、好ましくはヒドロキシ一置換された1〜4個の炭素原子をもつ分枝または非分枝の二重結合したアルキル架橋を示す。
使用されるアルキルオキシ基は、特に明記しない限り、酸素原子経由で結合している1〜5個の炭素原子をもつ分枝または非分枝のアルキル基である。以下のもの、例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、またはブチルオキシが挙げられる。メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、またはブチルオキシ基は、必要に応じて、略号MeO、EtO、PropO、またはBuOと呼んでもよい。特に明記しない限り、プロピルオキシおよびブチルオキシの定義は、該当の基の全ての可能な異性体も含む。従って、例えば、プロピルオキシは、n−プロピルオキシおよびイソプロピルオキシを含み、ブチルオキシは、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、およびtert−ブチルオキシなどを含む。アルキルオキシという用語の代わりに、アルコキシという用語も本発明の範囲内において使用可能である。メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、またはブチルオキシ基は、必要に応じて、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、またはブトキシと呼んでもよい。
使用されるアルキレン−アルキルオキシ基は、特に明記しない限り、一、二、または三置換されていてもよく、好ましくはアルキルオキシ基により一置換された1〜5個の炭素原子をもつ分枝または非分枝の二重結合したアルキル架橋である。
使用される−O−CO−アルキル基は、特に明記しない限り、エステル基経由で結合している1〜4個の炭素原子をもつ分枝または非分枝のアルキル基である。アルキル基は、エステル基のカルボニル炭素に直接結合している。−O−CO−アルキル−ハロゲン基という用語は、同様に理解すべきである。−O−CO−CF3基は、トリフルオロ酢酸塩を示す。
本発明の範囲内において、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を示す。特に明記しない限り、フッ素および臭素は、好適なハロゲンである。CO基は、カルボニル基を示す。
本発明による吸入装置は、式1の化合物を含み、医薬的に許容される賦形剤との混合物として粉末混合物を形成するのが好ましい。以下の医薬的に許容される賦形剤を用いて、本発明によるこれらの吸入用粉末混合物:単糖類(例:グルコースまたはアラビノース)、二糖類(例:ラクトース、サッカロース、マルトース、トレハロース)、オリゴ−および多糖類(例:デキストラン)、多価アルコール(例:ソルビトール、マンニトール、キシリトール)、塩(例:塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)、または、これらの賦形剤の互いの混合物を調製することができる。単糖類または二糖類を用いるのが好ましいが、ラクトースまたはグルコースを、限定的ではないが特に、これらの水和物の形態で用いるのが好ましい。本発明の目的において、ラクトースおよびトレハロースは、特に好ましい賦形剤であるが、ラクトース、好ましくは、その一水和物の形態が最も好ましい。
式1の化合物は、それらのラセミ化合物、エナンチオマー、またはその混合物の形態で用いることができる。ラセミ化合物からエナンチオマーの分離は、当該技術分野において既知の方法(例えば、キラル相によるクロマトグラフィ等によって)を用いて行うことができる。
必要に応じて、本発明による吸入装置は、式1のある1つの化合物に加えて別の有効成分を含む粉末形態で複数用量の薬剤を含む。
好適な追加の有効成分としては、アルブテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロキサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモール、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルシプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメテロール、サルメファモール、ソテレノット、スルホンテロール、チアラミド、テルブタリン、トルブテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1,4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−tert−ブチルアミノ)エタノール、および1−(4−エトキシカルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(tert−ブチルアミノ)エタノールからなる群から選択されるβ2アゴニスト2であり、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。
本発明によれば、より好ましいβ2アゴニスト2は、バンブテロール、ビトルテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、サルメテロール、スルホンテロール、テルブタリン、トルブテロール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[3−(4−メトキシベンジルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミン]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1,4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−tert−ブチルアミノ)エタノール、および1−(4−エトキシカルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(tert−ブチルアミノ)エタノールからなる群から選択され、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。
本発明による組成物内において用いられるより好ましいβ模倣剤2としては、フェノテロール、ホルモテロール、サルメテロール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンズイミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジエチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、および1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノールから選択され、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。上述したβ模倣剤のなかで、ホルモテロール、サルメテロール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、および5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オンの化合物が特に好ましく、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。上述したβ模倣剤のなかで、ホルモテロールおよびサルメテロールの化合物が特に好ましく、これらは、必要に応じて、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマーの形態であってもよく、それらの薬理学的に許容される酸付加塩および水和物であってもよい。
本発明によるβ模倣剤2の薬理学的に許容される酸付加塩の例としては、医薬的に許容される塩があり、これは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、4−フェニル桂皮酸、5−(2,4−ジフルオロフェニル)サリチル酸、またはマレイン酸の塩から選択される。所望であれば、上述の酸の混合物を用いて塩2を調製してもよい。
本発明によれば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、4−フェニル桂皮酸塩、5−(2,4−ジフルオロフェニル)サリチル酸塩、マレイン酸塩、およびキシナホ酸塩から選択されるβ模倣剤2の塩が好ましい。塩酸塩、硫酸塩、4−フェニル桂皮酸塩、5−(2,4−ジフルオロフェニル)サリチル酸塩、およびキシナホ酸塩から選択されたサルメテロールの場合における2の塩が特に好ましく、この中で、4−フェニル桂皮酸塩、5−(2,4−ジフルオロフェニル)サリチル酸塩、および特にキシナホ酸塩が特に重要である。塩酸塩、硫酸塩、フマル酸塩から選択されたホルモテロールの場合における2の塩が特に好まく、この中で、塩酸塩およびフマル酸塩(例えば、ホルモテロールフマル酸塩)が特に好ましい。
サルメテロール、ホルモテロール、3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、および5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オンの塩は、本発明によるβ模倣剤2として好適に用いられる。特に重要なのは、サルメテロールおよびホルモテロールの塩である。β模倣剤2によるあらゆる参照は、関連するエナンチオマーまたはその混合物の参照についても含む。本発明の医薬組成物において、化合物2は、それらのラセミ化合物、エナンチオマー、またはその混合物の形態で存在してもよい。ラセミ化合物からエナンチオマーの分離は、当該技術分野において既知の方法(例えば、キラル相によるクロマトグラフィ等によって)を用いて行うことができる。化合物2をそれらのエナンチオマーの形態で用いる場合、C−OH基においてR立体配座のエナンチオマーを用いるのが特に好ましい。
必要に応じて、本発明による吸入装置は、式1の1つの化合物に加えて別の有効成分としてステロイド3を含む粉末形態で複数用量の薬剤を含む。
かかる薬剤の組み合わせにおいて、ステロイド3は、プレドニゾロン、プレドニゾン、ブチキソコルトプロピオネート、RPR−106541、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド、ST−126、デキサメタゾン、(S)−フルオロメチル6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11[ベータ]−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、およびエチプレドノール−ジクロロ酢酸塩(BNP−166)から選択されるのが好ましく、これらは、必要に応じて、そのラセミ化合物、エナンチオマー、またはジアステレオマーの形態であってもよく、その塩および誘導体、溶媒和物、および/または水和物の形態であってもよい。
特に好ましい薬剤の組み合わせにおいて、ステロイド3は、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド、ST−126、デキサメタゾン、(S)−フルオロメチル6α,9α−ジフルオロ−11α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11[ベータ]−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、およびエチプレドノール−ジクロロ酢酸塩からなる群から選択され、これらは、必要に応じて、そのラセミ化合物、エナンチオマー、またはジアステレオマーの形態であってもよく、その塩および誘導体、溶媒和物、および/または水和物の形態であってもよい。
特に好ましい薬剤の組み合わせにおいて、ステロイド3は、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、(S)−フルオロメチル6α,9α−ジフルオロ−11α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオネート、およびエチプレドノール−ジクロロ酢酸塩からなる群から選択され、これらは、必要に応じて、そのラセミ化合物、エナンチオマー、またはジアステレオマーの形態であってもよく、その塩および誘導体、溶媒和物、および/または水和物の形態であってもよい。
ステロイド3によるあらゆる参照は、存在し得るあらゆるその塩、誘導体、水和物、または溶媒和物の参照についても含む。ステロイド3の可能な塩および誘導体の例としては、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩)、スルホ安息香酸塩、リン酸塩、イソニコチン塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、二水素リン酸塩、パルミチン酸塩、ピバル酸塩、またはフルカ酸塩(furcates)がある。
必要に応じて、本発明による吸入装置は、式1の1つの化合物に加えて、上述のβ模倣剤2の1つおよび上述のステロイド3の1つの両方をさらに含む粉末形態で複数用量の薬剤を含む。
一態様によれば、各ブリスターが、1つ以上、好ましくは1つの式1の化合物を含む粉末形態の医薬組成物を含む、本発明による吸入装置を提供する。
本発明の吸入粉末の範囲において、賦形剤の最大平均粒径は、250μmまで、好ましくは10〜150μm、最も好ましくは15〜80μmの範囲である。上記の賦形剤に平均粒径1〜9μmのより微細な賦形剤画分を添加することが適切と考えられる場合もあろう。より微細な賦形剤も、上に列挙した使用可能な賦形剤の群から選択される。最後に、本発明の吸入粉末を調製するために、好ましくは平均粒径0.5〜10μm、より好ましくは1〜6μmの微粉化した有効成分1、必要に応じて、2および/または3を賦形剤混合物に添加する。粉砕および微粉化を行い、最後に構成成分の混合を行うことによる本発明の吸入粉末の製造方法は、従来技術により公知である。
粉末形態の医薬組成物の調製方法において、例えば、国際公開第02/30390号、同第03/017970号、または同第03/017979号の開示内容を参照することができる。国際公開第02/30390号、同第03/017970号、および同第03/017979号の開示内容については、それらの内容全体を参照によって本明細書に援用する。
一例として、本発明の医薬組成物は、後述の方法によって得ることができる。
まず、賦形剤と有効成分を適切な混合容器に入れる。使用する活性物質は、0.5〜10μm、好ましくは1〜6μm、最も好ましくは2〜5μmの平均粒径を持つ。賦形剤および有効成分は、好ましくは、メッシュサイズが0.1〜2mm、好ましくは0.3〜1mm、最も好ましくは0.3〜0.6mmである篩または顆粒化篩(granulating sieve)を使用して加えられる。好ましくは、混合容器にはまず賦形剤を入れ、次いで有効成分を加える。この混合工程の間に、この2つの成分を好ましくはバッチで加える。この2つの成分を交互の層となるように篩にかけて入れることが特に好ましい。賦形剤と有効成分との混合は、2つの成分がまだ加えられている最中に行ってもよい。しかしながら、好ましくは、2つの成分を1層ずつ篩にかけて入れた後で混合を行う。
仮に、化学的に調製した後に、上述の方法で使用される有効成分がまだ前述の粒径をもつ結晶体として得られない場合、上述のパラメータに適合する粒径に粉砕してもよい(いわゆる微粉化)。
以下の特許請求の範囲内にある本発明に対して数多くの修正および変更を行えることは、当業者には明らかであり、以上の説明は、本発明の好適な実施形態の説明としてのみ見なすべきである。