JP2011523569A - 組織工学構築物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、組織の結合及び神経の保存及び発達を促進するために、対象に移植できる三次元構造体を形成するための架橋可能な光増感剤を含有してなる、生体適合性の膜、管及び導管の分野に関連している。このような膜、管及び導管、並びにこれらを含有してなるキットの作成方法も記載されている。

Description

(関連出願/特許の相互参照及び参照による組み込み)
本出願は、2008年5月9日に出願された米国仮特許出願第61/052,160号の優先権を主張し、その全ての開示が参照により本明細書に組み込まれている。米国又は外国の特許又は公開された特許出願、国際特許出願の何れか、さらに製造会社の使用説明書を含む、非特許文献の何れかを包含する、本特許出願の本文で引用されているありとあらゆる引用文献は、参照により本明細書に明確に組み込まれている。
(政府支援)
本願の研究は、DOD Medical Free Electron Laser Program によって支援された。政府は本発明において幾らかの権利を有している。
(技術分野)
本発明は、生体適合性のある膜、管及び導管の分野に関連していて、これは組織の結合及び神経保存及び発達を支援するように対象に移植可能な三次元構造を形成する架橋することができる光増感剤を含有している。
神経欠損間隙の外科的処置は、再生手術医にとって未だに重要な課題を残したままである。現在の標準的な治療は、神経末端の間に挿入するための神経移植片の採取を必要としていて、ドナー側に不可避な神経学的欠損をもたらす。最近の研究は、神経欠損間隙を架橋する代替え方法の開発に集中している。生体適合性の神経誘導管が、自家組織の必要性を避けるために、多数の生体及び組織工学材料を用いて開発されている。
光化学的組織結合方法(Photochemical tissue bonding:PTB)は、新規な組織修復技術として有望である。可視レーザー光を光反応性染料と結合して、組織表面間に化学結合を作り出す。この技術は、多数の実験組織修復モデルにうまく適用されている。PTBを末梢神経の修復に効果的に用いることができることが以前に明らかにされている(Johnson et al. 2006, 印刷中)。この研究では、修復部位の周囲の結合が神経構造の著しい保存をもたらした。修復部位の光化学的接合が末梢神経縫合における組織学的及び機能的な転帰を増強することができることも示されている。
神経の再生を可能にするために、誘導管は、インビボでの崩壊に抵抗できる十分な機械的強度を有していなければならない。従来の架橋技術は、グルタールアルデヒド、ホルムアルデヒド又はポリエポキシ化合物を用いる化学的な架橋、及びガンマ照射、紫外線照射又は熱処理を用いる物理的架橋を包含している。これらの技術の主な不利な点は、十分な架橋をもたらすために、数時間あるいは数日にわたる、時間が必要なことである。
従って、神経欠損間隙にわたる再生の局所環境を最小の毒性で最適化でき、そして容易に製造及び移植できるような、急速に架橋される神経導管及びこのような導管を作成する方法は、未だ必要とされている。
一態様では、本発明は、成型した生体適合性材料からなる組織接合デバイスを提供する。当該材料は、少なくとも架橋している部分の第1セクション及び少なくとも架橋していない部分の第2セクションを含有していて、当該第1及び第2セクションは、当該第2セクションが接合する組織と接触可能なように構成されており、そして当該架橋していない部分は、当該第2セクションと当該組織が接触して、且つ光増感剤と電磁エネルギーの照射によって、接合する当該組織のタンパク質と架橋することができる。
ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガル(Rose Bengal)を包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン(Phenothia-zine)染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン(Benzyphen-oxazine)染料、オキサジン、アントロキノン(anthroqui-none)染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
別の態様では、本発明の組織接合デバイスの架橋している部分はタンパク質である。
更に別の態様では、本発明の組織接合デバイスの生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
本発明の組織接合デバイスのある態様では、生体適合性材料は、管の形状をしている。
ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの生体適合性材料が管の形状である場合は、特に、境界領域は当該材料の一端又は両端にあってよい。
更に別の態様では、本発明の組織接合デバイスは、1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射される電磁エネルギーで架橋する。
別の態様では、本発明は、少なくとも第1セクション及び第2セクションを有する生体適合性材料を含有する組織接合デバイスの予備成型物を提供する。ここで、当該第1セクションは光増感剤を包含し、当該第2セクションは光増感剤を有していないので、当該予備成型物を電磁エネルギーで照射すると、当該第1セクションの部分が当該材料の別の部分と架橋して、当該第2セクションの部分は架橋しないままである。
ある態様では、本発明の組織接合予備成型物の架橋している部分はタンパク質である。
ある特定の態様では、本発明の組織接合予備成型物の光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
更に別の態様では、本発明の組織接合予備成型物の生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
本発明の組織接合予備成型物のある態様では、生体適合性材料は、管の形状をしている。
ある特定の態様では、本発明の組織接合予備成型物の第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの生体適合性材料が管の形状である場合は、特に、境界領域は当該材料の一端又は両端にあってよい。
更に別の態様では、本発明の組織接合予備成型物は、1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射される電磁エネルギーで架橋する。
別の態様では、本発明は、当該構造の形状をしている生体適合性材料を含有する三次元生体適合性構造体を提供し、当該構造体は、少なくとも架橋している部分の第1セクション及び少なくとも架橋していない部分の第2セクションからなり、当該第1及び第2セクションは、当該第2セクションが組織と接触可能なように構成されており、そして当該架橋していない部分は、当該第2セクションと当該組織が接触して且つ光増感剤と電磁エネルギーの照射によって、当該組織のタンパク質と架橋することができる。
ある特定の態様では、本発明の三次元生体適合性構造体の生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
別の態様では、本発明の三次元生体適合性構造体の光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
本発明の三次元生体適合性構造体の更に別の態様では、生体適合性材料は、管の形状をしている。
ある特定の態様では、本発明の三次元生体適合性構造体の第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの生体適合性材料が管の形状である場合は、特に、境界領域は当該材料の一端又は両端にあってよい。
更に別の態様では、本発明の三次元生体適合性構造体は、1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射される電磁エネルギーで架橋する。
別の態様では、本発明は、生体適合性材料を含有する生体適合性導管を提供し、当該材料は少なくとも架橋している部分の第1セクション及び少なくとも架橋していない部分の第2セクションを含有していて、当該第1及び第2セクションは、当該第2セクションが組織と接触可能なように構成されており、そして当該架橋していない部分は、当該第2セクションと当該組織が接触して且つ光増感剤と電磁エネルギーの照射によって、当該組織のタンパク質と架橋することができる。
ある態様では、本発明の生体適合性導管の架橋している部分はタンパク質である。
ある特定の態様では、本発明の生体適合性導管の生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
別の態様では、本発明の生体適合性導管の光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
本発明の生体適合性導管の更に別の態様では、生体適合性材料又は導管は、管の形状をしている。
ある特定の態様では、本発明の生体適合性導管の第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの生体適合性材料が管の形状である場合は、特に、境界領域は当該材料の一端又は両端にあってよい。
更に別の態様では、本発明の生体適合性導管は、1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射される電磁エネルギーで架橋する。
別の態様では、本発明は、少なくとも架橋しているタンパク質の第1セクション及び少なくとも架橋していないタンパク質の第2セクションを含有している羊膜を含有する生体適合性導管を提供する。ここで当該第1及び第2セクションは、当該第2セクションが組織と接触可能なように構成されており、そして当該架橋していない部分は、当該第2領域と当該組織が接触して且つ光増感剤と電磁エネルギーの照射によって、当該組織のタンパク質と架橋することができる。
ある態様では、本発明の生体適合性導管の光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
本発明の生体適合性導管の更に別の態様では、生体適合性材料は、管の形状をしている。
ある特定の態様では、本発明の生体適合性導管の第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの生体適合性材料が管の形状である場合は、特に、境界領域は当該材料の一端又は両端にあってよい。
更に別の態様では、本発明の生体適合性導管は、1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射される電磁エネルギーで架橋する。
別の態様では、本発明は成型した組織接合デバイスを形成する方法を提供し、当該方法は:生体適合性材料の少なくとも第1セクションを光増感剤と接触させること(ここで、生体適合性材料の少なくとも第2セクションは光増感剤と接触させない);当該生体適合性材料を所望の形状に形成すること;当該生体適合性材料に、電磁エネルギーを、第1セクションの部分間に架橋を形成するのに十分な量及び時間照射すること、それにより成型した組織接合デバイスを形成すること:を含有している。
ある特定の態様では、本発明の成型した組織接合デバイスを形成する方法の架橋部分は、タンパク質である。
ある特定の態様では、本発明の成型した組織接合デバイスを形成する方法の生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
ある態様では、本発明の成型した組織接合デバイスを形成する方法の第2セクションは、境界領域である。
成型した組織接合デバイスを形成する方法の別の態様では、当該成型した組織接合デバイスは、三次元の形状を有していてよく、それは管であってよい。
成型した組織接合デバイスを形成する方法の更に別の態様では、光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
成型した組織接合デバイスを形成する方法の更に別の態様では、電磁エネルギーを1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射する。成型した組織接合デバイスを形成する方法のある特定の態様では、当該電磁エネルギーを第2セクションに照射しない。
更に別の態様では、成型した組織接合デバイスを形成する方法は更に、当該架橋可能な材料を得る工程を含有している。
別の態様では、本発明は生体適合性導管を作成する方法を提供し、当該方法は:生体適合性材料の少なくとも第1セクションを光増感剤と接触させること(ここで、当該生体適合性材料の少なくとも第2セクションは光増感剤と接触させない):当該生体適合性材料を導管内に形成すること;当該生体適合性材料に、電磁エネルギーを、第1セクションの部分間に架橋を形成するのに十分な量及び時間照射すること、それにより生体適合性導管を形成すること:を包含している。
ある特定の態様では、本発明の生体適合性導管を作成する方法の架橋されている部分はタンパク質である。
ある特定の態様では、本発明の生体適合性導管を作成する方法の生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
ある態様では、本発明の生体適合性導管を作成する方法の第2セクションは、境界領域である。
本発明の生体適合性導管を作成する方法の更に別の態様では、光増感剤が、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
生体適合性導管を作成する方法の更に別の態様では、電磁エネルギーを1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射する。生体適合性導管を作成する方法のある特定の態様では、当該電磁エネルギーを当該第2セクションに照射しない。
更に別の態様では、生体適合性導管を作成する方法は更に、当該架橋可能な材料を得る工程を含有している。
別の態様では、本発明は、神経組織を接着する方法を提供し、これは:神経組織を導管と接触させること(当該導管は生体適合性材料を含有しており、当該材料は少なくとも架橋されている部分の第1セクション及び少なくとも架橋されていない部分の第2セクションを含有しており、ここでは当該神経組織を材料の第2セクションと接触させる);神経組織及び/又は生体適合性材料の第2セクションを光増感剤で処理すること;及び当該神経組織及び生体適合性材料の第2セクションに、電磁エネルギーを、神経組織のタンパク質と生体適合性材料の第2セクションの間に架橋を形成するのに十分な量及び時間照射すること、それにより神経組織と導管の間に組織接合を作り出すこと:を包含している。
神経組織を接着する方法のある態様では、光増感剤が、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
神経組織を接着する方法の別の態様では、神経組織と導管の間に、環状で耐水性の接合が形成される。
神経組織を接着する方法の更に別の態様では、神経内の神経栄養環境が導管内で保持される。
ある特定の態様では、神経組織を接着する方法の生体適合性材料は、血管、無細胞筋及び神経よりなる群から選ばれる。別の態様では、神経組織を接着する方法の生体適合性材料は、合成吸収性ポリマー(これに限定されないが、PGAを包含する)である。更に別の態様では、神経組織を接着する方法の生体適合性材料は、ヒトの羊膜である。
ある特定の態様では、本発明の神経組織を接着する方法の架橋されている部分は、タンパク質である。
神経組織を接着する方法の更に別の態様では、電磁エネルギーを1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射する。
別の態様では、神経組織を接着する方法は更に、当該導管を形成する工程を含有している。更に別の態様では、神経組織を接着する方法において、当該接触工程は、当該神経細胞を当該導管内に入れることを含有している。
別の態様では、本発明は神経組織を接着する方法を提供し、これは:神経組織を導管と接触させること(当該導管は羊膜を含有しており、当該羊膜は少なくとも架橋されているタンパク質の第1セクション及び少なくとも架橋されていないタンパク質の第2セクションを含有しており、ここでは当該神経組織を羊膜の第2セクションと接触させる);神経組織及び羊膜の第2セクションを光増感剤で処理すること;及び神経組織と羊膜の第2セクションに、電磁エネルギーを、神経組織のタンパク質と羊膜の第2セクション部分の間に架橋を形成するのに十分な量及び時間照射すること、それにより神経組織と導管の間に組織接合を作り出すこと:を包含している。
神経組織を接着する方法のある態様では、光増感剤が、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
神経組織を接着する方法の別の態様では、神経組織と導管の間に、環状で耐水性の接合が形成される。
神経組織を接着する方法の更に別の態様では、神経内の神経栄養環境が導管内で保持される。
神経組織を接着する方法の更に別の態様では、電磁エネルギーを1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射する。
別の態様では、神経組織を接着する方法は更に、当該導管を形成する工程を含有している。更に別の態様では、神経組織を接着する方法において、当該接触工程は、当該神経細胞を当該導管内に入れることを含有している。
別の態様では、本発明は、成型した生体適合性材料を含有する組織接合デバイスを提供し、当該材料は少なくとも架橋されている部分の第1セクション及び少なくとも架橋されていない部分の第2セクションを含有し、ここで当該第1及び第2セクションは、当該第2セクションが接合する組織と接触可能なように構成されており、そして当該架橋していない部分は、当該第2セクションと当該組織が接触して且つ光増感剤と電磁エネルギーの照射によって、当該組織のタンパク質と架橋することができ、当該組織接合デバイスは、当該生体適合性材料の当該第1セクションを光増感剤と接触させること(そこで当該生体適合性材料の当該第2セクションは当該光増感剤とは接触させない);当該生体適合性材料を所望の形状に形成すること;当該生体適合性材料に電磁エネルギーを照射すること(そこで当該第1セクションの部分間に架橋が形成される)によって、成型した組織接合デバイスを形成することにより、作成される。
ある態様では、本発明の組織接合デバイスの架橋されている部分は、タンパク質である。
ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
更に別の態様では、本発明の組織接合デバイスの生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
本発明の組織接合デバイスのある態様では、生体適合性材料は管の形状をしている。
ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、本発明の組織接合デバイスの生体適合性材料が管の形状である場合は、特に、境界領域は当該材料の一端又は両端にあってよい。
更に別の態様では、本発明の組織接合デバイスは、1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射される電磁エネルギーで架橋される。
別の態様では、本発明は、羊膜を含有する導管を提供し、当該膜は少なくとも架橋されているタンパク質の第1セクション及び少なくとも架橋されていないタンパク質の第2セクションを含有し、そこでは当該第1及び第2セクションは、第2セクションが接合する組織と接触可能なように構成されており、そして当該架橋していない部分は、当該第2セクションと当該組織が接触して且つ光増感剤と電磁エネルギーの照射によって、当該組織のタンパク質と架橋することができ、当該導管は、当該羊膜の第1セクションを光増感剤と接触させること(ここで当該羊膜の当該第2セクションは光増感剤と接触させない);導管内に当該羊膜を形成すること;当該羊膜に電磁エネルギーを照射すること(ここで当該第1セクションの部分の間に架橋が形成される)、それによって導管を形成することによって作成される。
ある特定の態様では、本発明の導管の光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
ある特定の態様では、本発明の導管の第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、境界領域は当該材料の一端又は両端であってよい
更に別の態様では、本発明の導管は、1.5W/cm未満で、ある場合では約0.50W/cmで照射される電磁エネルギーで架橋される。
別の態様では、本発明は、本発明の組織接合デバイス、及びそれらの包装材料を含有してなる、キットを提供する。
ある特定の態様では、キットの光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
別の態様では、キットの架橋されている部分はタンパク質である。
更に別の態様では、キット生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
キットのある態様では、生体適合性材料は管の形状をしている。
ある特定の態様では、本発明のキットの第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、キットの生体適合性材料が特に管の形状である場合は、境界領域は当該材料の一端又は両端であってよい。
更に別の態様では、キットはヒトの組織(これに限定されないが、ヒトの神経組織を包含する)の修復のための当該組織接合デバイスの使用に関する使用説明書も含有している。
更に別の態様では、本発明は、境界領域を含んでいる羊膜の導管、及びそれらの包装材料を含有しているキットを包含している。
ある特定の態様では、特に本発明のキットの導管が管の形状である場合には、境界領域は当該導管の一端又は両端にあってよい。
更に別の態様では、キットは、末梢神経修復のための当該導管の使用について、当該組織接合デバイスの使用説明書も包含している。
更に別の態様では、本発明は、生体適合性膜、光増感剤、及び本発明の組織接合デバイス内に当該生体適合性膜を形成するための使用説明書を含有してなるキットを提供する。ある特定の態様では、キットは、ヒトの組織(これに限定されないが、ヒトの神経組織を包含する)の修復のための当該組織接合デバイスの使用説明書も包含している。
ある特定の態様では、キットの光増感剤は、キサンテン(これに限定されないが、ローズベンガルを包含する)、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェン−オキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる。
更に別の態様では、キットの生体適合性材料は、これに限定されないが、羊膜(これに限定されないが、ヒト羊膜を包含する)、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜を包含する、生体適合性の膜である。
キットのある態様では、生体適合性材料は管の形状をしている。
ある態様では、本発明のキットの第2セクションは境界領域である。ある特定の態様では、特に本発明のキットの生体適合性材料が管の形状である場合には、境界領域は当該導管の一端又は両端にあってよい。
本発明の別の態様が、以下の開示中に記載されていて、これらは本発明の範囲内である。
例示を目的として挙げられているが、発明が記載されている特定の態様に限定されることを意図していない、以下の詳細な説明は、参照により本明細書に組み込まれている添付図面を併用して理解されるだろう。本発明の多くの特徴及び態様が、限定されない実施例を通して、そして添付の図面を参照して記載されている。
図1は、(A)0.1%のローズベンガルで処理して、532nmのnd:YAGレーザーで照射した桃色中央領域を有するヒト羊膜の導管を示す。境界領域を非処理(すなわち、桃色ではない)末端として示してある。(B)はPTBを用いて接合している筒状コラーゲンのフリーエッジを有するコラーゲンの導管である。 図2は、in situの導管を示す。(A)縫合糸で固定した羊膜の導管。矢印は補液後にその管構造を保持している架橋された中央領域を示す。(B)縫合糸で固定したコラーゲンの導管。桃色領域はPTBで処理したフリーエッジを指している。(C)PTBと一体化した羊膜の導管。矢印は、近位神経末端が導管内に包み込まれている箇所を指している。(D)PTBで接合したコラーゲンの導管。 図3aは、手術後12週における羊膜導管の外観を示す。(A)縫合糸で固定した羊膜導管内の神経再生を示す。(B)PTBで接合した導管を示す。両方のケースで導管が未だ存在している(矢印)。 図3bは、手術後12週に摘出した後の導管の肉眼的外観を示す。(A);縫合糸で固定した羊膜導管。(B);PTBで接合した羊膜導管。(C);コラーゲン導管縫合群における神経組織の薄いバンドが間隙を架橋している。導管が完全に再吸収されている。(D);コラーゲン導管PTB群において神経再生は見られない。(E);自家神経移植片。 図4は、(A)対側コントロール筋と比較した、腓腹筋量の保存;及び対側コントロール筋と比較した、筋細胞直径の保存を示しているチャートを示す(NS=有意差なし。**p<0.01)。 図5は、導管内の軸索再生を示す。(A)明らかな束を形成している軸索による組織的な再生を示す自家移植片。(B)PTBで接合した羊膜神経移植片。再生した軸索で占められている領域が広く、最小の繊維内部生育が見られる。(C)縫合糸で固定した羊膜神経移植片。中央領域が軸索で占められているが、より多くの繊維素組織が導管内に見られるる(トルイジンブルー 40倍)。 図6は、(A)自家神経移植片、(B)縫合糸で固定した羊膜導管、(C)PTBで固定した羊膜導管、及び(D)縫合糸で固定したコラーゲン導管;内の再生した軸索を示す神経導管の中間点から1μmのセクションを示す。 図7は、(A)自家神経移植片、(B)縫合糸で固定した羊膜導管、(C)PTBで固定した羊膜導管、及び(D)縫合糸で固定したコラーゲン導管;内の再生した軸索を示す神経導管より5mm遠位から1μmのセクションを示す。PTBで接合したコラーゲン導管で処理した神経の末梢部には再生の兆候が見られない(E)。(トルイジンブルー、元の倍率:200倍)。 図8は、中間点における導管内で測定した繊維総数を示すチャートである。NS=有意差なし。**p<0.01
本発明は、三次元構造体を形成するために架橋可能な光増感剤を含有している生体適合性膜、管及び導管に関していて、これは組織の結合及び神経保存並びに発達を促進するために対象に移植することができる。有意に、膜及びその他の構造体を、光増感剤での部分処理を用いて部分的に架橋でき、それによってこの構造体を更に組織又は別の生物材料との結合が可能な1つ又はそれ以上の境界領域を残しておく。これは通常、組織に直接取り込まれて、治療及び/又は細胞生育のための導管又は別の構造体として作用するための強固な構造を可能にする(光架橋によって形成される)。これは、生物材料又は導管を神経末端を連結するために用いる場合に、特に有用である。
定義
他に定義されていない限り、本明細書で用いられている技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が通常理解している意味を有している。参照により本明細書に組み込まれている、以下の参考文献が、本発明で用いられている多くの用語の一般的な定義を当業者に提供している:Singleton et al., Dictionary of Microbiology and Molecular Biology (2nd ed. 1994); The Cambridge Dictionary of Science and Technology (Walker ed., 1988); The Glossary of Genetics, 5th Ed., R. Rieger et al. (eds.), Springer Verlag(1991); 及び Hale & Marham, The Harper Collins Dictionary of Biology (1991)。本明細書で用いられているような、以下の用語は、別に特定しない場合には、以下の決められた意味を有している。しかし当然ながら、当業者に知られているか或いは理解されている別の意味も可能であって、本発明の範囲内である。
本明細書で用いられている用語「生体適合性構造体」は、三次元を有する構造体を示し、その構造は生体組織及び生体系に適合している。その点で、生体適合性構造体は生体組織及び生体系に接触/曝露している間非毒性及び/又は非有害性である。更に、生体適合性構造体は接触/曝露している間は実質的に免疫応答又は拒絶を引き起こさない。
本明細書で用いられている用語「生体適合性材料」は、光増感剤及び電磁エネルギーと接触すると、タンパク質間に架橋を形成する、タンパク質分子のような分子、及び光増感剤を含有している材料を示す。本発明の生体適合性材料は、生体膜及び、これに限定されないが、ポリ乳酸(PLA)、ポリ−L−乳酸(PLLA)、ポリ−D−乳酸(PDLA)、ポリグリコライド、ポリグリコール酸(PGA)、ポリラクチド−コ−グリコリド(Polylactide-co-glycolide、PLGA)、ポリジオキサノン、ポリグルコネート、ポリ乳酸−ポリエチレンオキシド共重合体類、修飾セルロース、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシプロピオン酸、ポリホスホエステル、ポリ(アルファ−ヒドロキシ酸)、ポリカプロラクトン、ポリカルボネート類、ポリアミド類、ポリアンハイドライド類、ポリアミノ酸類、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリシアノアクリレート類、分解性ウレタン類、脂肪族ポリエステルポリアクリレート類、ポリメタクリレート、アシル置換酢酸セルロース類、非分解性ポリウレタン類、ポリスチレン類、塩化ポリビニル、フッ化ポリビニル、ポリビニルイミダゾール、クロロスルホン化ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、テフロン(登録商標)、ナイロン、シリコン、及びポリ(スチレン−ブロック−ブタジエン)、ポリノルボメン(polynorbomene)、ヒドロゲル類、金属合金、及び切り換えセグメントとしてのオリゴ(ε−カプロラクトン)ジオール/物理架橋としてのオリゴ(p−ジオキサノン)ジオールのような形状記憶材料のような合成ポリマーからなる生体適合性膜も包含する。その他の適切なポリマーは、The Polymer Handbook, 3rd edition (Wiley, N.Y., 1989)を参照して得ることができる。
「生体膜」又は「生体適合性膜」とは、決して限定されないが、有機的層又は何れかの動物から得られる細胞を意味する。
好ましい実施態様では、生体膜は羊膜である。別の例示的な実施態様では、生体膜は哺乳動物、例えば、ウシ、ブタ、ヒツジ等の羊膜から得ることができる。別の好ましい実施態様では、生体膜を例えば、分娩後にヒト妊婦から得ることができる。
生体膜又は生体適合性膜は、内皮、筋膜、心膜、胸膜内膜、無細胞筋、血管、硬膜、腹膜、及び粘膜(小腸粘膜下組織、SISのような)を包含することもできる。生体適合性膜は、これに限定されないが、吸収性合成ポリマー、PGA、シリコンから、又はポリ乳酸(PLA)、ポリ−L−乳酸(PLLA)、ポリ−D−乳酸(PDLA)、ポリグリコライド、ポリラクチド−コ−グリコリド(Polylactide-co-glycolide、PLGA)、ポリジオキサノン、ポリグルコネート、ポリ乳酸−ポリエチレンオキシド共重合体類、修飾セルロース、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシプロピオン酸、ポリホスホエステル、ポリ(アルファ−ヒドロキシ酸)、ポリカプロラクトン、ポリカルボネート類、ポリアミド類、ポリアンハイドライド類、ポリアミノ酸類、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリシアノアクリレート類、分解性ウレタン類、脂肪族ポリエステルポリアクリレート類、ポリメタクリレート、アシル置換酢酸セルロース類、非分解性ポリウレタン類、ポリスチレン類、塩化ポリビニル、フッ化ポリビニル、ポリビニルイミダゾール、クロロスルホン化ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、テフロン(登録商標)、ナイロン、シリコン、及びポリ(スチレン−ブロック−ブタジエン)、ポリノルボメン(polynorbomene)、ヒドロゲル類、金属合金、及び切り換えセグメントとしてのオリゴ(ε−カプロラクトン)ジオール/物理架橋としてのオリゴ(p−ジオキサノン)ジオールのような形状記憶材料のような、その他のポリマーから作られる膜のような、合成の膜を包含する。前記のポリマーの構成成分の1つ又はそれ以上を、ポリマーの架橋を可能にする適切な側鎖(例えば、アミノ置換基を含有する基)を包含するように修飾することができるということを、当業者は理解できるだろう。
例えば、「成型した生体適合性材料」に関連して本明細書で用いられる用語「成型した」は、生体適合性材料、生体適合性膜、羊膜等の所定の物理的或いは空間的形態を示す。成型したは、特定の物理的或いは空間的な形状に、例えば、平面或いは実質的に平面なシート、管、導管、球体、又は幾何学立体(形態が窪み又は立体内部を有しているか或いは有していない)のように、形成されている材料又は膜を示すことができる。
成型したは、意図された三次元の物理的或いは空間的形状を有している材料を示すこともできる。
成型したは、成型した構造体が実質的にその形状を保持できるように少なくとも部分的に架橋されている前記の何れかの物理的或いは空間的形態を示すこともできる。
本明細書で用いられる用語「予備成型物」は、成型した生体適合性材料の前駆体を示す。予備成型物は、未だ所定の形状に成型されていない生体適合性材料を示すことができる。或いは、予備成型物は、所定の形状に成型されているが、その形状を実質的に保持できない生体適合性材料を示すことができる。
本明細書で用いられる用語「境界領域」は、生体適合性構造体が移植されていて、生体適合性構造体を接着することを意図している個体の組織との接触点を形成する生体適合性構造体の部分を示す。すなわち、構造体を移植する個体の組織と架橋するであろう生体適合性構造体の領域である。
例えば、生体適合性構造体が管又は導管であるときは、境界領域は、管の全長の少なくとも5%を有する、管又は導管の一端或いは両端に存在する領域である。生体適合性構造体が管又は導管以外の三次元形状を有している場合、境界領域は、それを移植する個体の組織と接着することを意図している構造体の少なくとも端の部分(例えば、生体適合性構造体の少なくとも1mm又はそれ以上端のような)である。このような構造体の境界領域は、生体適合性構造体の端ではない部分でもよいが、それにも関わらずそれが移植される個体の組織に接着することを意図している部分である。境界領域は、生体適合性膜を生体適合性構造体に形成する場合に、そのような生体適合性構造体の境界領域を形成するであろう、平面の生体適合性膜の領域も包含する。
「電磁エネルギー」とは、これに全く限定されないが、電磁放射物等を意味しうる。例えば、電磁放射物は、電磁スペクトルの可視領域若しくは部分、又はそのスペクトルの紫外及び赤外領域の波長を有する光を包含することができる。
「管腔解剖構造」とは、これに全く限定されないが、例えば、血管又はその他の解剖学的導管の管腔表面上に見られる構造を意味しうる。
「管腔表面」とは、これに全く限定されないが、内部表面を意味する。管腔は、内部空間又は空洞、例えば血管の内部である。血管の管腔表面は血液に接している面である。例えば、末梢細胞の管腔(又は先端)面は、管上皮境界線の管腔と連絡する面である。
用語「光増感剤」は、これに全く限定されないが、光活性化すると生物学的効果を生ずる化学化合物又は光活性化すると生物学的効果を生ずる化合物の生物学的前駆体等を意味する。典型的な光増感剤は電磁エネルギーを吸収するようなものであり得る。本発明の光増感剤は、光増感剤断片及び/又は公知光増感剤の誘導体を包含でき、これは公知の光増感剤と同一又は実質的に同一の機能を有し、それは元の光増感剤の機能の少なくとも約50%、好ましくは公知の光増感化合物の約60%又は70%、或いは更に好ましくは約80%又は90%、更により好ましくは約95%又は99%である機能を意味する。
光増感剤は、これに限定されないが、キサンテン類、例えば、ローズベンガル及びエリスロシン;フラビン類、例えば、リボフラビン;チアジン類、例えば、メチレンブルー;ポルフィリン類及び拡張ポルフィリン類、例えば、プロトポルフィリンI〜プロトポルフィリンIX、コプロポルフィリン類、ウロポリフィリン類、メソポルフィリン類、ヘマトプロフィリン類及びサプフィリン類;クロロフィル類、例えば、バクテリオクロロフィルA、フェノチアジン、シアニン、モノアゾ染料(例えば、メチルレッド)、アジンモノアゾ染料(例えば、ヤーヌスグリーン(Janus Green )B)、フェノチアジン染料(例えば、トルイジンブルー)、ローダミン染料(例えば、ローダミンB塩基)、ベンジフェン−オキサジン染料(例えば、ナイルブルーA、ナイルレッド)、オキサジン(例えば、セレスチンブルー)、及びアントロ−キノン染料(例えば、レマゾールブリリアントブルーR)であってよい。
典型的な光増感剤は、これに限定されないが、ローズベンガル、リボフラビン−5−リン酸、及びメチレンブルーを包含できる。
本発明の光増感剤は、「感光染料」を包含でき、これは本明細書で用いられているように、活性化すると蛍光信号を生じるような光増感剤を示す。本発明の感光染料は公知の感光染料の断片及び/又は誘導体であってもよく、これは公知の感光染料と同一又は実質的に同一の機能を有していて、これは公知感光染料の少なくとも約50%の機能、より好ましくは公知感光染料の機能の約60%又は70%、或いはさらに好ましくは約95%又は99%の機能を意味している。
照射される光の波長及び強度に基づいて、光増感剤は活性化されて蛍光を発し、それによって感光染料として作用するが、光毒性の種は生じない。当業者に公知の方法で光の波長及び強度を照射して、所望の光毒性効果をもたらすことができる。
「光活性化可能膜デバイス」とは、これに全く限定されないが、光活性化が可能な膜などを意味する。化合物、例えば、光増感剤によってエネルギーが吸収され、それによって化合物を「励起し」、次いでエネルギーを別の形態、好ましくは化学エネルギーへの変換を可能にするという工程を記載するために光活性化を用いることができる。
本明細書で用いられる用語「光活性可能組成物」は、1つ又はそれ以上の光増感剤(又はそれらの断片及び/又は誘導体)を、更にその他の物質、例えばそれらに結合できるリンカー、骨格、標的部位及び結合剤を有している化学的な構築物を示す。
本明細書で用いられる用語「蛍光染料」は、光を照射すると蛍光を発するが、光毒性である反応種を生じない染料を示す。
1つ又はそれ以上の状況下で蛍光を発する本発明の何れの化合物又は部分も、蛍光を示す化合物又はその部分を表す「フルオロフォア」の1つ又はそれ以上を含有することができる。
用語「フルオロゲニック」は、別の物質と相互作用すると、例えば、生体化合物又は金属イオンと結合すると、別の分子と反応すると、又は酵素で代謝すると、蛍光性になるか或いは蛍光性の変化を明らかにする(蛍光強度の増大或いは減少、又はその蛍光スペクトルの変化のような)化合物又は組成物を示す。
フルオロフォアを置換して、溶解性、スペクトル特性及び/又は物理特性を変えることができる。
多数のフルオロフォア及びフルオロゲニック化合物及び組成物が当業者に公知であって、これに限定されないが、ベンゾフラン類、キノリン類、キナゾリン類、キナゾリノン類、インドール類、ベンザゾール類、インドジカルボシアニン類、ボラポリアザインダセン類及びキサンテン類を包含し、後者はフルオレセイン類、ローダミン類及びロードール類を、更に Haugland, Molecular Probes, Inc. Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals, (9th ed., including the CD-ROM, September 2002) に記載されている別のフルオロフォアを含有して、本発明の光増感剤、感光染料、及び蛍光化合物並びに部分を包含する。
本明細書で用いられる用語「検出可能な」又は「直接検出可能な」などは、本発明の化合物、例えば、光増感剤から生じる検出可能な信号の存在を示していて、これは化学修飾又は更なる物質を必要とせずに、観察、器具の使用、又はフィルムによって検出可能である。
用語「対象」は、ヒトを含む、生きている動物を示すように本明細書で用いられている。
本明細書で用いられている、生体適合性構造体の三次元形状に関連するような用語「実質的に保持している」は、生体適合性構造体をその意図する目的で使用可能な範囲での三次元形状の保持を示す。「実質的に保持している」は、生体適合性構造体がその意図する目的のために未だに使用できる場合に限り、生体適合性構造体の所定の寸法の5%程度又はそれ以上の変化、例えば、生体適合性構造体の所定の寸法の5%程度の変化、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、75%又は80%の変化を示す。例えば、神経の再生を可能にするための導管として用いることを意図している線形ヒト羊膜管は、その線形形状に5%又はそれ以上の変化を受け得る(すなわち、曲げられてもよい)が、神経導管として機能できる範囲内でのみである。
本明細書で用いられる用語「神経組織」は、中枢又は末梢神経系の神経組織を示す。神経組織は、末梢神経、後枝及び前枝神経、脊髄神経、又は神経節のような末梢神経組織を示してもよく、そして脊髄のような中枢神経組織を示してもよい。
本開示では、「含有する」、「含有している」、「含んでいる」及び「有している」などは、米国特許法がそれらに帰する意味を有していて、「包含する」、「包含している」などの意味を有している;「実質的に〜からなっている」、又は「実質的に〜からなる」などは、米国特許法が帰する意味を有し、この用語は幅広く解釈されるものであって、列挙されているものの基本的或いは新規な特性が列挙されているもの以上の存在によって変化しない限り、列挙されているもの以上の存在を許容するが、先行技術の態様は除外している。
その他の定義は本開示を通して状況に応じて出現する。
生体適合性材料
本発明は、神経の修復、手術傷の閉鎖、ステントなどのような多種の用途に使用できる成型した生体適合性構造体及び組織接合デバイスを提供する。本明細書に記載されている構造体は生体適合性材料を光増感剤と接触させて形成することができ、そこでは電磁エネルギーを照射することによって、材料中の分子が光増感剤と架橋を形成できるようになる。その結果、生体適合性材料の硬度が増大して、三次元の構造体が形成されて、且つその構造体がその所望の形状を実質的に保持できる。
生体適合性材料は、光増感剤及び電磁エネルギーと接触すると架橋可能分子間で架橋を形成するであろう、タンパク質分子のような分子と、光増感剤を含有する材料である。本発明による生体適合性材料は、天然又は合成の何れかの、生体適合性の膜を含むことができる。本発明による有用な生体適合性の膜は、有機層、又は動物から採取するか或いは合成的に生成した細胞である、生体膜でよい。
一実施態様では、生体膜は羊膜である。別の例示的な実施態様では、生体膜は、哺乳動物、例えば、ウシ、ブタ、ヒツジ等の羊膜から得ることができる。別の好ましい実施態様では、生体膜を例えば、分娩後にヒト妊婦から得ることができる。生体膜は、内皮、筋膜、心膜、胸膜内膜、無細胞筋、血管、硬膜、腹膜、及び粘膜(小腸粘膜下組織、SISのような)を包含することもできる。
生体適合性材料は、これに限定されないが、ポリ乳酸(PLA)、ポリ−L−乳酸(PLLA)、ポリ−D−乳酸(PDLA)、ポリグリコライド、ポリグリコール酸(PGA)、ポリラクチド−コ−グリコリド(Polylactide-co-glycolide、PLGA)、ポリジオキサノン、ポリグルコネート、ポリ乳酸−ポリエチレンオキシド共重合体類、修飾セルロース、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシプロピオン酸、ポリホスホエステル、ポリ(アルファ−ヒドロキシ酸)、ポリカプロラクトン、ポリカルボネート類、ポリアミド類、ポリアンハイドライド類、ポリアミノ酸類、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリシアノアクリレート類、分解性ウレタン類、脂肪族ポリエステルポリアクリレート類、ポリメタクリレート、アシル置換酢酸セルロース類、非分解性ポリウレタン類、ポリスチレン類、塩化ポリビニル、フッ化ポリビニル、ポリビニルイミダゾール、クロロスルホン化ポリオレフィン類、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、テフロン(登録商標)、ナイロン、シリコン、及びポリ(スチレン−ブロック−ブタジエン)、ポリノルボメン(polynorbomene)、ヒドロゲル類、金属合金、及び切り換えセグメントとしてのオリゴ(ε−カプロラクトン)ジオール/物理架橋としてのオリゴ(p−ジオキサノン)ジオールのような形状記憶材料のようなその他のポリマーから作られる膜のような、合成ポリマーからなる生体適合性の膜を包含する。その他の適切なポリマーは、The Polymer Handbook, 3rd edition (Wiley, N.Y., 1989) を参照して得ることができる。
前記のポリマーを、本発明の方法によって架橋可能なように適用する限り(例えば、ポリマーが適切なアミノ含有側鎖又は部分を含有しているならば)、上記のポリマーを本明細書に記載されているような生体適合性材料に用いることができることを、当業者は容易に理解できるだろう。
三次元構造体を形成するための羊膜
羊膜は、胎膜を形成する三層のうち半透明の最も内側にある膜であって、胎仔外胚葉に由来している。羊膜は、羊水のホメオスタシスに寄与している。成熟期に、羊膜は基底膜上の上皮細胞からなり、これは順にフィラメント状のストランドによって薄い結合組織膜又は間葉層と接続する。羊膜は、ヒツジ、ブタ、ウシのようなその他の哺乳動物からも得ることができるが、本発明の一実施態様では、羊膜はヒトから得られる。
ヒト羊膜(HAM)は、光化学的に修飾して成型した生体適合性構造体を作成できる基質である。天然のHAMは、幾らか耐裂傷性であるが本質的にフィルム状の、透明な、厚さ20μmの組織である。HAMの架橋は、材料に増強された硬度と機械的な強度をもたらす。
天然形態のHAMは、HAMと体組織、例えば、末梢神経角膜、胸膜及び結膜の間の境界面を架橋して、組織を接合するための光化学的な組織結合に用いることができる。この工程では、光増感剤を表面的にHAMに適用し、次いでこれを標的組織と直接接触するように置いて、その位置で光を当てて、接合するHAM神経包装のように、神経組織の強い接合又は被覆を形成する。
本発明の典型的な実施態様で用いられる単離された羊膜は、商業的供給源、例えば、OKTO Ophtho からのAmbioDry及びAmbioDry2、及び Bio-Tissue からのAMNIOGRAFTのような供給源から得ることができる。あるいは、羊膜は、組み換え体、又は天然型で殺菌されたものであってもよい。羊膜は分娩後に得られ、次いで当業者に公知のあらゆる方法(例えば、グリセロール、凍結乾燥、グルタールアルデヒド等)で保存できる。また、非ヒト由来の羊膜を用いることができる。羊膜を取得及び調製する方法は、当該技術分野で公知であって、例えば、米国特許公開第20070031471号公報(参照によりその全てが本明細書に取り込まれている)に記載されている。
本発明の典型的な実施態様の膜は、厚さが例えば、10μm、15μm、20μm、25μm、30μm、35μm又はそれ以上であってよい。ある特定の実施態様では、膜は厚さが20μmであって、ヒト羊膜である。
光活性化及び光増感剤
本明細書にあるような、光活性化を、例えば、電磁放射形態のエネルギーが、化合物、例えば、光増感剤に吸収され、それによって化合物を「励起し」、次いでエネルギーを別の形態のエネルギー、好ましくは化学エネルギーに、変換することが可能になるという工程を記載するために用いることができる。電磁放射は、電磁スペクトルの可視領域又は部分、若しくはスペクトルの紫外及び赤外領域の波長を有するエネルギー、例えば、光を包含する。化学エネルギーは、反応種、例えば、反応性酸素種、例えば、一重項酸素、スーパーオキシドアニオン、ヒドロキシルラジカル、励起状態の光増感剤、光増感剤のフリーラジカル又は基質フリーラジカル種の形態であってよい。光活性化工程は、吸収されたエネルギーの熱エネルギーへのごく僅かな移行に関与できる。光活性化は、例えば、照射の間に組織を検査する熱探知カメラで測定して、3℃未満の温度上昇を、より好ましくは2℃未満の上昇を、更により好ましくは1℃未満の温度上昇を生じるのが好ましい。
カメラを、最初に染料を置いた領域、例えば、創傷領域、又はそこに染料が拡散するであろう創傷領域に、直近している領域に焦点を合わせることができる。本明細書で用いられているように、光増感剤は、光活性化によって生物学的効果を生じる化学化合物、又は光活性化によって生物学的効果を生じる化合物の生物学的前駆体である。例示的な光増感剤は、光のような、電磁エネルギーを吸収するようなものであってよい。学説と結び付けるつもりはないが、光増感剤は、組織、例えば、羊膜と相互作用して、結合、例えば、共有結合又は架橋を形成する、励起状態の光増感剤又は誘導種を産生することによって作用する。ある特定の典型的な光増感剤は、一般に光吸収及び光活性化を可能にする複数の共役環を含有している化学構造を有する。多くの光増感剤は当業者に公知であって、一般に各種の光−感受性染料及び生体分子を包含している。
光増感剤の例は、これに限定されないが、キサンテン類、例えば、ローズベンガル及びエリスロシン;フラビン類、例えば、リボフラビン;チアジン類、例えば、メチレンブルー;ポルフィリン類及び拡張ポルフィリン類、例えば、プロトポルフィリンI〜プロトポルフィリンIX、コプロポルフィリン類、ウロポルフィリン類、メソポルフィリン類、ヘマトポルフィリン類及びサプフィリン類;クロロフィル類、例えば、バクテリオクロロフィルA、フェノチアジン、シアニン、モノアゾ染料(例えば、メチルレッド)、アジンモノアゾ染料(例えば、ジーナスグリーンB)、フェノチアジン染料(例えば、トルイジンブルー)、ローダミン染料(例えば、ローダミンB塩基)、ベンジフェン−オキサジン染料(例えば、ナイルブルーA、ナイルレッド)、オキサジン(例えば、セレスチンブルー)、アンスロキノン染料(例えば、レマゾールブリリアントブルーR)、及びこれらの感光性誘導体を包含する。本明細書に記載されているような、本発明の方法による典型的な光増感剤は、光に曝露すると反応性中間体を産生することが可能な光化学反応を引き起こすことができ、実質的な量の熱エネルギーを放出しない化合物である。いくつかの典型的な光増感剤は、ローズベンガル(RB);リボフラビン−5−リン酸(R−5−P);メチレンブルー(MB);及びN−ヒドロキシピリジン−2−(1H)−チオン(N−HTP)を包含する。
ある典型的な態様では、光増感剤、例えば、RB、R−5−P、MB、又はN−HTPを、生体適合性緩衝剤又は溶液、例えば、食塩水に溶解して、約0.1mM〜10mM、好ましくは約0.5mM〜5mM、より好ましくは約1mM〜3mMの濃度で使用することができる。
光増感剤を、本明細書に記載されているような生体適合性材料に塗布することができる。電磁エネルギーを照射する前に、光増感剤を生体適合性膜の片面或いは両面に塗るかスプレーすることができる。光増感剤を塗布するその他の方法(例えば、膜を光増感剤に浸すような)が当業者には想定できる。一態様では、三次元構造体を形成する前に、生体適合性膜の全体に光増感剤を塗布せずに、生体適合膜の一部を光増感剤が含まれていないようにしておく。以下に更に詳細に述べるように、電磁エネルギーに曝露することによって、光増感剤を含有している生体適合性膜の部分が架橋を形成するであろうに対して、光増感剤を含有していない部分は架橋を形成しないであろう。
電磁放射物、例えば光を、適切な波長、エネルギー及び時間、組織に照射して、光増感剤が組織中のアミノ酸の構造に作用する反応、例えば組織タンパク質を架橋する反応を行うようにして、それにより組織接合を作ることができる。光の波長は、光増感剤の吸収に対応するか或いは包含するように、及び光増感剤と接触している組織の領域に到達するように、例えば光増感剤を注入している領域に浸透するように、選択することができる。光増感剤の光活性化を達成するのに必要な、電磁放射物、例えば光は、約350nm〜約800nm、好ましくは約400〜700nmの波長を有してもよく、可視、赤外又は近紫外スペクトル内でよい。エネルギーは、約0.5〜5W/cm、好ましくは約1〜3W/cmの照射度で供給できる。照射の時間は、組織の、例えば組織コラーゲンの1つ又はそれ以上のタンパク質を架橋するのに十分であればよい。例えば、角膜組織では、照射の時間は約30秒〜30分、好ましくは約1〜5分である。傷に到達するために光が散乱層を貫通し無ければならない組織、例えば、皮膚又は腱においては、照射の時間を実質的により長くすることができる。例えば、皮膚又は腱の傷に必要な量を供給する照射の時間は、少なくとも1分〜2時間、好ましくは30分〜1時間である。
電磁エネルギーの適切な供給源は、これに限定されないが、市販のレーザー、ランプ、発光ダイオード、又は電磁照射のその他の供給源を包含できる。光照射は、単色レーザービーム、例えばアルゴンレーザービーム又はダイオード励起の固体のレーザービームの形態で供給することができる。光ファイバー装置を通して非外部表面組織に光を供給することもできる。例えば、小口径の皮下注射針又は関節鏡に通した光ファイバーによって光を送達できる。光ファイバー又はカニューレ導波管を用いる経皮器具によって光を伝達することもできる。
エネルギー源の選択は通常、本方法で用いる光増感剤の選択と併せてなされる。例えば、アルゴンレーザーは、RB又はR−5−Pとともに使用するのに適しているエネルギー源である。何故なら、これらの染料が、アルゴンレーザーによって放出される放射物の波長に対応する波長で最適に励起されるからである。レーザーと光増感剤とのその他の適切な組み合わせは当業者に公知である。波長可変色素レーザーも本明細書に記載の方法で使用することができる。
本発明の光増感剤は、羊膜のような生体適合性膜を架橋結合するためにさまざまの有利な側面をもたらす。例えば、光増感剤を光活性化するために用いられる電磁エネルギーは通常、紫外線のようなその他の架橋エネルギー源よりも、更に組織内へ浸透する。また、本方法は、周囲の組織に有害であることが知られている、生体適合性膜を架橋するためのイオン化照射の代りに使用できるものを提供する。更に、本発明で有用な光増感剤は非毒性であって、本明細書で記載される光の開始は、生体適合性膜における架橋の範囲にわたりより多様なコントロールを提供する。
成型した生体適合性構造体
本発明は、光増感剤を含有している生体適合性材料を所望の形状中に配置して、膜を電磁エネルギーに曝露して、それにより膜に架橋を形成し、それによって膜の剛性が増大して、膜が実質的に所望の形状を保持できるようになることによって形成できる成型した生体適合性構造体(組織接合デバイスのような)に関する。
一実施態様では、生体適合性構造体(すなわち、組織接合デバイス)は、架橋している部分の第1セクション及び架橋していない部分の第2セクションを含んでいる。架橋部分の第1セクションが構造に剛性を与える。架橋していない部分の第2セクションは組織(例えば、神経組織)と接触できるように構成されていて、そこでは構造体と組織の一方又は両方を光増感剤と接触させて且つ構造と組織を電磁エネルギーに曝露することによって、非架橋部分を組織のタンパク質分子と架橋することができる。
ある実施態様では、成型した生体適合性構造体の非架橋セクションは、境界領域であり、これは、生体適合性構造体を宿主の組織と結合するために用いると意図されるセクションであることを意味する。境界領域は、宿主の組織と架橋すると意図される生体適合性構造体の何れの部分に位置していてもよい。
本明細書に記載されている生体適合性膜を用いて形成できる生体適合性構造体の例は、これに限定されないが、導管、シャント、ステント、パッチ、創縫合デバイス、及びヘルニア修復パッチを包含する。生体適合性構造体(すなわち、成型した生体適合性構造体)は、その上に更なる組織を生育するか或いは組織に三次元形状を与えるために体内に移植可能な、足場又は骨格の構造も包含できる。このような骨格構造体は、耳又は鼻のような人体の擬似軟骨部分の構造、又は唇、頬などに対する移植のような形成外科的適用に用いる構造を包含する。本発明による三次元生体適合性構造体は、周囲の構造との適切な解剖学的関係を維持するための体腔の空間又はその他の体間隙を埋めるために用いることもできる(例えば、以前に臓器又はその他の組織で占められていた間隙を埋めるために成型した生体適合性構造体を体内に挿入するように)。
先の検討では、構成タンパク質を光架橋によって変えることができるという、膜の物理的性質が示されている。例えば、ある例では、ローズベンガルを生体膜の一切片に塗布し、棒の周りを3〜4層に覆い、照射して、次いで棒を取り除いて管を作成した[Irish Association of Plastic Surgeons, Galway, Ireland, May 10-12, 20078, Preparation and Integration of Nerve Conduits using Photochemical Technique. O'Neill et al.]。先の検討は、ヒト羊膜の扁平な層を一緒に光架橋できることも明らかにしている(未刊行)。
更に、本発明の典型的な実施態様の羊膜を改変して稠度を変えることができる。例えば、生体適合性デバイスとして剛性が増大した羊膜は、国際公開第WO06002128号公報に記載されている。
成型した生体適合性構造体は、それを適用すべき構造体のトポロジーを同調させるそして/或いは変えるために、配置前に、配置中に又は配置後に形成してよい。一実施態様では、成型した生体適合性構造体は、導管として用いることができる管である。
一実施態様では、形成された生体適合性構造体は、部分的に架橋されている羊膜で作られた、予備成型した導管のような、導管である。羊膜の一片を入手して(例えば、上記のように)、膜の中央セクションに感光性色素を部分的に適用し、当該光増感剤が含まれていない膜の部分(すなわち、境界領域)をそのままにしておく。次いで膜を適切な直径を有する円筒状の支持体の周りに巻き付けて、緑色光のような電磁エネルギーを照射する。引き続いて支持体を除去すると、移植用の部分的に架橋された羊膜の導管が得られる。末梢神経修復用のような、導管を移植するために、続いて光増感剤を境界領域の管腔表面に適用して、神経の断端を導管に挿入して、導管と末梢神経の間に、例えば緑色光の形態の電磁エネルギーを照射して、架橋を形成することによって接合する。
ある特定の実施態様では、成型した生体適合性構造体は、管腔解剖学的構造のトポロジーを変えるように設計されている。
そのような例の一つでは、成型した生体適合性構造体は膜のシート、例えば、羊膜のシートとして形成できる。この構成は管腔解剖学的構造の一部に安定性をもたらすための使用に好ましい。
別のある特定の実施態様では、管腔解剖学的構造に付着する内腔内被覆デバイスが、当該管腔解剖学的構造の開存性を少なくとも部分的に保持するという方法で、解剖学的構造を少なくとも部分的に被覆できる。
別の例では、膜、好ましくは典型的な生体膜は、配置後に当該構造内を移動しない管腔解剖学的構造に付着する。
別の好ましい例では、生体膜は、当該管腔解剖学的構造を少なくとも部分的に安定化するという方法で、解剖学的構造を少なくとも部分的に被覆する管腔解剖学的構造に付着できる。
管腔解剖学的構造に付着する膜が当該構造を損傷しないことが好ましい。
別の例では、このトポロジーを解剖学的構造の欠陥を修復するために用いることができる。ある特定のケースでは、本発明の膜を、解剖学的構造の一部分だけを処置、修復又は被覆して、解剖学的構造のその他の部分をそのままにしておくように、用いることが好ましい。例えば、変更を採用する部分のみを被覆する一方、残りの管腔解剖学的構造はそのままにしておく。この一例が、被膜又は管腔内ステントのようなステントである。このようなステント又は被膜は、例えば、機械的な安定性をもたらし、被覆として作用し、或いは被覆している構造(例えば管腔解剖学的構造)の少なくとも部分的な開存性を保持できる。ある特定の例では、ステント又は被膜は、機械的安定性をもたらし、被覆し、或いは解剖学的構造の開存性を少なくとも部分的に保持する、サイズ変更可能なステント又は被膜であってよい。この例示的な方法では、ステント又は被膜は、所定のサイズである直径に合わせる必要が無く、成型した生体適合性構造体の被覆領域をデバイスの配置によって補強する必要がない。
本発明の別の例示的な実施態様では、異なった生物学的機能又は能力を増強又は可能にする多数の異なったデバイスパターンが記載されている。
成型した生体適合性構造体をある特定の例示的な幾何学的形状に合わせることができる。例えば、成型した生体適合性構造体を、円筒状、平面、球形、目的の組織の外形に予備成型した、或いは最良の臨床治療をもたらす望ましい外形に予備成型した幾何学的形状に合わせることができる。ある特定の好ましい例では、円筒状又は管状が、導管、ステント又は被膜として用いられる。
別の例では、成型した生体適合性構造体のヘリは先細になっていて、ある特定の好ましい実施態様では、突起を含有してよい。突起は、羊膜、金属支柱、ニチノール支柱、プラスチック支柱、又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テフロン(登録商標)、プラスチック、ゴム、ニチノール又は生体分解性合成物のような合成物を含んでいてよい。
成型した生体適合性構造体は孔で構成されていてもよい。成型した生体適合性構造体は、1、2、3、5、10、20、50、100、150、200、300、500個又はそれ以上の孔、或いは異なった数の孔を有するように構成されていてよい。膜にある孔は、何れの幾何学的形状でもよく、そしてこれに限定されないが、血液、胆汁、又はリンパ液が通過できるような、管腔内組織の通過を可能にするように構成されていてよい。孔の例示的な最小直径は、赤血球及び白血球の通過を可能にするために、10、20、30、40、50、45、100、200、400、500、600、750μmの間であってよいが、その他の直径も考えられ、本発明の範囲内である。孔の例示的なパターンは、内皮又は外皮細胞或いは別の細胞が成型した生体適合性構造体を通って移動できるように構成されていてよい。
孔及びその間のスペースは、成型した生体適合性構造体に更なる安定化をもたらすように構成できる。例えば、成型した生体適合性構造体のヘリは、内皮又は外皮細胞の移動を更に有意に向上させるために先細にできる。
従って、管腔解剖学的構造に付着する例示的な成型した生体適合性構造体が、当該解剖学的構造の再内皮化又は再外皮化を促進させることが、本発明の1つの目的である。それによって、このような例示的な膜デバイスは、管腔解剖学的構造の内皮又は外皮細胞が、デバイスの配置の後に、生体膜を移動して覆うことが可能なように構成することができる。この治癒過程の促進は、例示的な生体膜の厚さ、孔の数及び大きさ又は開口を調節すことによって、そして当該再内皮化又は再外皮化を促進する生体膜デバイスにその他の薬剤を適用することによって促進化することができる。
ある特定の実施態様では、例示的な成型した生体適合性構造体は、膜、例えば羊膜の層から成っていて、膜デバイスに実質的にさらなる厚み及び/又は機械的安定性をもたらすように構成することができる。本発明の例示的な実施態様の膜は、改変して形状及び構成を変えることができる。例えば、成型した生体適合性構造体は、1又はそれ以上、例えば2、3,5、10、20、30、50又はそれ以上の膜シートから成っていてよい。これらのシートは、ある特定の例では、電磁照射によって、互いに貼り合わせることができる。
ある例示的な実施態様では、光活性化可能染料を含有している羊膜の層に電磁照射を適用する方法によって、層を互いに貼り合わせることができる。
前記の実施態様では、生体適合性膜の第1セクション又は部分を光増感剤と接触させて、第2セクション又は部分を、最終的に成型される構造体に非架橋境界領域を作るように、光増感剤を含まないようにしておく。従って、このような方法で形成された成型した構造体は電磁エネルギーの照射を受けて、部分的に架橋されるだけである。この部分的な架橋は、成型した生体適合性構造体を対象に配置して、光増感剤を構造体の非架橋境界領域に適用して(及び/又は構造体を接着する組織に適用して)、そこで引き続いて電磁エネルギーの照射が、デバイスの生体適合性膜の境界領域でデバイスが接着する標的組織との間に架橋を作り出すよう機能することを可能にする。境界領域は、対象の組織と接触して結合することを意図している成型した構造体のどの位置にも形成することができる。例えば、導管の境界領域は、導管の一端又は両端の何れかに位置付けることができ、そして/又は導管の内部から端の何処かの位置に設置することができる。管又は導管に関しては、境界領域は管又は導管の全長の5〜40%を占めることができる。
一実施態様では、管又は導管の長軸に沿って測定して、境界領域は1mm又はそれ以上の長さでよい。例えば、境界領域は、管又はカテーテルの長軸にそって測定して、その長さが、2、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400、500、600、700、800、900、又は1000mm又はそれ以上であってよい。
境界領域は、生体適合性膜に対して連続している必要はなく、むしろその代わり不連続であるか或いは生体結合性膜の離れた領域に位置している必要がある。例えば、成型した生体適合性構造体の最終的な形状が宿主組織と1つ又はそれ以上の特定の接触点を有するであろう場合は、境界領域が生体適合性膜の端部にあろうとなかろうと、そして境界領域が生体適合性膜の連続領域に存在していようとなかろうと、これらの接触点を境界領域として作り出すことができる(光増感剤を生体適合性膜の対応領域に塗布しない)。
成型した生体適合性構造体は挿入可能であってもよく、或いは移植可能であってもよい。一実施態様では、成型した構造体は、移植前に予備成型しても、部分的に予備成型しててもよい。光増感剤及び/又は電磁エネルギーの適用を、対象にin situで行ってもよく、或いは対象へのデバイスの移植前にエクスビボで実施してもよい。
成型した生体適合性構造体を使用する方法
本明細書に記載されている成型した生体適合性構造体(組織接合デバイスのような)を、インビトロの実験室的な適用、エクスビボの組織処置を含む多様な適用に、特に生体、例えばヒトに対するインビボ処置、そして特に神経修復及び管腔解剖学的構造の修復を含む、様々な適用での使用に適している。
一実施態様では、本明細書に記載されている成型した生体適合性構造体を、神経修復において組織接合デバイスとして用いることができる。ヒト羊膜のような生体適合性膜で作った予備成型した導管を、神経組織における欠陥(例えば、切断、神経挫滅、部分切断、又はその他の損傷)を繋ぐために用いることができ、それによって神経内神経栄養環境を導管内で保持することができる。
一実施態様では、本明細書に記載されているような生体適合性導管は、末梢神経の切断端部間の間隙を繋ぐために用いることができる。しかし当然のことながら、表現「間隙を繋ぐ」は、神経の二つの端部の物理的な離脱を必要としているわけではなく、神経の端部は接触しているが、幾つかの或いは全ての神経繊維が切断されているかそれとも損傷していることを含んでもいる。例えば、部分的に架橋している導管を上記のようにして形成することができる。次いで、対象における神経切断面を手術条件下に露呈する。次いで、既に架橋されている導管の部分に光増感剤を塗布されるかもしれないが、光増感剤を導管の内腔表面に少なくとも境界領域を覆うように塗布する。光増感剤は、導管内に挿入されるであろう神経にも又は代替的に神経に適用塗布してもよい。神経のそれぞれの切断端部を導管内に入れ、電磁エネルギーを照射して導管の境界領域を神経断端と架橋する。加えて、切断した神経を導管内に固定するために、1本又はそれ以上の縫合糸を用いることもできる。このような方法で予備成型した導管内に神経を接合することにより神経組織と導管の間に好ましく耐水性接合の形成がもたらされる。前述に加えて、1本又はそれ以上の縫合糸を導管と修復する神経を貫通させることによって導管を補強することができる。一実施態様では、光増感剤を導管の一端のみに塗布して、導管の他端を縫合糸で固定する。
更なる実施態様では、成型した生体適合性構造体を、ヘルニアの修復のような組織修復の適用に用いることができる。例えば、1枚の生体適合性膜を、光増感剤で処理して、それによって生体適合膜の周辺の境界領域を処理しないでおく。
Figure 2011523569
次いで、膜を電磁エネルギーに曝露し、それによって膜の処理部分が架橋されて、非処理境界領域と比べて増大した強度を有するようになる。次いで、この部分的に架橋された膜パッチを、ヘルニア又はその他の解剖学的欠陥を有する個体の顔、筋肉、又はその他の組織に付着することができ、そこでは、境界領域を最初に光増感剤で処理し、それによって続く電磁エネルギーへの曝露が、膜を境界領域で個体の組織と架橋することによって、膜パッチを個体の組織と結合することができる。加えて、1本又はそれ以上の縫合糸を境界領域と個体の組織を貫通させることによってパッチを補強することができる。
本発明は、管腔解剖学的構造を安定化する方法、及び動脈硬化性アテロームを治療又は予防する方法も提供する。
本明細書に記載されている例示的な方法を、例えば、組織結合に用いることができる。組織結合は、例えば、損傷後或いは手術後に、又は疾患及び病理的事象を予防するための予防対策の一部として、解剖学的部位を接合するために用いることができる。一例では、例えば、典型的な生体膜組織結合技術/手法がニューロラフィー部位(neurorrphy sites)を接合するために以前から用いられている[Photochemical Sealing Improves Outcome Following Peripheral Neurorraphy. A.C. O'Neill, M.A. Randolph, K.E. Bujold, I.E. Kochevar, R.W. Redmond, J.M. Winograd submitted to Experimental Neurology:その全てが参照により本明細書に組み込まれている]。この例では、ローズベンガルで染色した生体膜を修復部位(ラットの坐骨神経)の周囲に巻き付けて、倍増周波数のNd/YAGレーザーを用いて、30J/cm2(それぞれの側に)532nm(照射照度=0.5W/cm2)に曝露した。例えば、生体膜は、更に急速に声帯(上皮、固有層及び筋肉層)と結合できる[未公表;その全てが参照により本明細書に組み込まれている]。この例では、生体膜の角膜(上皮層無しで)への結合には、100J/cm2のエネルギー密度が一般的に用いられる。生体膜は真皮、表皮及び気管粘膜下層にも結合していた。
管腔構造を安定化する方法は、生体膜を光増感剤と接触させること、生体膜と光増感剤の複合体を目的の管腔解剖学的構造に配置すること、及び次いで電磁エネルギーを照射すること、それによって生体膜を管腔解剖学的構造と付着させることの工程を包含できる。一実施態様では、生体膜が、ステントのような成型した生体適合性構造体に予備成型されている。
本発明による方法のその他の例示的な実施態様は、管腔解剖学的構造の安定化をもたらすことができる。例示的な方法は、生体膜を光増感剤と接触させること、次いで生体膜を安定化を必要としている管腔解剖学的構造に配置すること、組織を結合するのに有効な方法で生体膜−光増感剤複合体に電磁エネルギーを照射すること、及びそれによって管腔解剖学的構造を安定化することを包含することができる。
本発明は、動脈硬化性プラークを治療又は予防する方法も包含している。この方法は、動脈硬化性プラークを同定すること、生体膜を光増感剤と接触させること(ここでは膜の一部分が境界領域を形成できるように光増感剤と接触していない)、生体膜を動脈硬化性プラークに配置すること、及び組織を結合するのに有効な方法で電磁エネルギーを生体膜と光増感剤の複合体に照射すること、そしてそれによって動脈硬化性プラークを治療又は予防することを含有している。一実施態様では、膜の配置前に、膜を電磁エネルギーに曝露して膜を部分的に架橋する。
本発明の更に別の実施態様によると、目的の管腔解剖学的構造内で、1つ又はそれ以上の細胞生育及び移動を促進する方法が提供される。典型的な方法は、生体膜を光増感剤と接触させること、生体膜と光増感剤の複合体を目的の管腔解剖学的構造に配置すること、及び電磁エネルギーを照射すること、そしてそれによって目的の管腔解剖学的構造内の細胞生育及び移動を促進すること含むことができる。
本発明の別の実施態様によると、成型した生体適合性構造体を、皮膚のような上に重なっている組織に構造形状をもたらすように形成して使用することができる。例えば、成型した生体適合性構造体は、美容形成的適用、例えば、顔の再建(例えば、唇、頬、眉、首の増強又は再建)、傷跡の修復、又は皮膚若しくはその他の組織の下にある支持構造を低減する外傷性創傷に由来する損傷の修復のような適用における移植片として用いることができる。
キット
一実施態様では、本発明は、本明細書に記載されているような成型した生体適合性構造体及びそれらの包装材からなるキットを提供する。一実施態様では、キットは予備成型された成型した生体適合性構造体(例えば、組織接合デバイス)を包含する一方、別の実施態様では、キットは生体適合性材料(例えば、組織接合デバイスの予備成型物)及び光増感剤を、成型した生体適合性構造体を形成するための使用説明書とともに含有している。上記何れの実施態様においても、キットは所定の目的のために生体適合性構造体を如何に用いるかを記載した書面による使用説明書も包含することができる。例えば、使用説明書は管状に成型した生体適合性構造体を神経修復のための導管として如何に使用するかを記載していてもよい。使用説明書は、成型した生体適合性構造体を管腔解剖学的構造を安定化するため、動脈硬化性プラークを治療又は予防するために、又は成型した生体適合性構造体又は本明細書に記載されているような目的の組織の内又は上で1つ又はそれ以上の細胞生育及び移動を促進するために、成型した生体適合性構造体を、神経又はその他の組織のような解剖学的構造に接着する方法の記載を包含することができる。典型的なキットは、保管用の容器、例えば、成型した生体適合性構造体及び/又は光増感剤を保管するための遮光及び/又は保冷容器のような包装材を包含することができる。キットに含まれる光増感剤を、多様な形態、例えば粉末、凍結乾燥物、結晶又は液体形態で提供することができる。
実施例
本実施例は、縫合によって移植した本発明の羊膜、及び縫合による移植前に完全に架橋したコラーゲンの膜の移植と比較した、固有の神経組織との更なる光架橋により移植されるような本発明のヒト羊膜との間の相違点を示すように設計されている。
方法
羊膜導管の調製
ヒトの胎盤を、企業内倫理委員会の承認のもとに入手した。胎盤をアール平衡塩溶液(Earle's Balanced Salt Solution; Gibco, Grand Island,NY)で数回洗浄して膜からあらゆる残っている血塊を除去した。絨毛膜から羊膜を剥がしてニトロセルロース紙の上に載せて(上皮側を下にして)、これを保管用に切片に切り分けた。切片を100%グリセロールとダルベッコ改変イーグル培地(Gibco, Grand Island NY)の1:1溶液からなり、それぞれの培地100mlにペニシリン−ストレプトマイシン溶液(Gibco, Grand Island NY)を1ml加えた、保管培地に入れた。次いで、切片を1晩−20℃で凍結して、−80℃で長期間保管した。切片は、導管を調製する直前に室温で解凍した。
羊膜の2×3cm切片を調製して、PBS中で2時間かけて完全に洗浄して、全てのグリセロールを除去した。切片を平面に置いて、過剰な液体を拭き取った。ローズベンガル染料(Aldrich, Milwaukee, WI)の0.1%(w/v)リン酸緩衝食塩水溶液を、上皮表面上で羊膜断片の中央1cmに塗布して1分間吸収させた。過剰の染料を除去し、次いで羊膜を16Gの血管カテーテルに巻き付けて導管を作成した
染料で処理した領域を、Compass45連続波Nd/YAGレーザー(Coherent Inc., Santa Clara, CA)からの532nmの緑色レーザー光に、〜0.5W/cmの放射照度で2分間曝露した。血管カテーテルをこの時間中回転させて全ての領域をレーザーに曝すようにした。次いで、血管カテーテル上で羊膜導管を60℃で1晩乾燥した(図1A)。
コラーゲン導管の調製
コラーゲンシート(Collagen Matrix Film, Collagen Matrix Inc, NJ)の1×2cm切片を調製してPBSに浸漬した。次いで、コラーゲンの切片を16Gの血管カテーテルに巻き付けて30分間乾燥させた。次に、0.1%(w/v)のローズベンガル溶液を重複部分に塗布して、1分間吸収させた後、過剰の染料を除去した。染料で処理した領域をnd:YAGレーザーを用いて0.5W/cmの放射照度で1分間照射した。材料が製造中に部分的に架橋するので、導管をこれ以上処理しなかった。コラーゲン導管を室温で1晩乾燥した(図1B)。
羊膜とコラーゲンの導管を、使用前に1.5cmに調整して、それぞれの端部に2.5mmの重複部と神経末端の間に1cmの間隙を可能にした。
外科的処置
マサチューセッツジェネラル病院(Massachusetts General Hospital)の実験動物愛護(Research Animal Care)に関する企業内小委員会は、本検討の全ての処置を承認した。体重250〜350gの、40匹の雄性SD(Sprague Dawley)ラット(Charles River Laboratories, Wilmington, MA)をペントバルビタールナトリウム(50mg/kg、Abbott Laboratories Chicago, Il)の腹腔内投与で麻酔した。次いで、右の坐骨神経を背外側筋の開裂切開によって露出した。手術用顕微鏡(Codman, Randolph, MA)を用いて、周囲の組織からこの神経を解離して、1cmの切片を外科用メスの刃を用いて鮮明に切り出した。次いで、動物を6つの実験群の1つに無作為化した。
第1群:自家神経移植片(n=8)
神経の摘出した切片を逆にして神経間隙に置き直した。これは神経間隙の臨床処置における最近の最も標準的な自家神経移植片の役割を果たした。逆にした神経移植片を10/0神経上膜縫合糸(それぞれの末端で約6本)を用いて近位及び末端の神経断端に固定した。
第2群:羊膜導管(n=8)
切断された神経の近位及び末端切片を羊膜導管に挿入して、1本の10/0ナイロン神経上膜縫合糸で両端を固定した(図2)。導管のPTB処理領域は補水及びインビボ配置を受けてその管構造を保持した。
第3群:羊膜導管+PTB(n=8)
切断された神経の近位及び末端切片を羊膜導管に挿入した。導管と神経の重複領域を0.1%(w/v)のローズベンガル溶液で処理した。染料で処理した領域をnd:YAGレーザーを用いて、0.5W/cm2の放射照度で1分間、両端を照射した(図2)。
第4群:コラーゲン導管(n=8)
切断された神経の近位及び末端切片をコラーゲン導管に挿入して、1本の10/0ナイロン神経上膜縫合糸で両端を固定した(図2)。
第5群:コラーゲン導管+PTB(n=8)
切断された神経の近位及び末端切片を羊膜導管に挿入した。導管と神経の重複領域を、上記のように(第3群)、染料で処理して照射した。
上記の処置に続いて、吸収性の4/0ポリグラクチン縫合糸(Ethicon, Somerville, NJ)を用いて筋肉及び皮膚を閉じた。動物は自由に動けた。動物をマサチューセッツジェネラル病院の動物施設に収容して、そこで自由に水及びラット用の食餌を採ることができた。
評価
手術の12週間後に、動物を再度麻酔して、右の挫骨神経を露出した。継続性、神経腫の形成及び間隙を渡る神経再生の徴候について肉眼で神経を検査した。
導管より遠位の神経切片を細い鉗子で挟んで、脚筋の収縮の有無についてのピンチ反射試験に陽性であるかを確認した。
神経の摘出及び組織学
神経の5mm近位及び遠位を含めて、導管を全て摘出して、2%グルタールアルデヒド(Polysciences, Warrington PA)/2%パラホルムアルデヒド(USB, Cleaveland, OH)溶液中で固定した。次いで、神経を四酸化オスミウム・2水和物の1%アルコール溶液中で後固定して、アラルダイト(araldite)樹脂内に埋め込んだ。ミクロトーム(microtome; Leica, Germany)を用いて、導管の中心点及び導管に最も遠位で1μmの切片を作成した。切片を光学顕微鏡用の0.5%(wv)のトルイジンブルーで染色した。Metamorph Imaging Software v4.6 (登録商標;Universal Imaging Corporation)を用いて、導管の中心点及び導管から5mm遠位に存在する繊維の総数を200倍の画像から算出した。
それぞれの神経について1枚の200倍画像中で、平均繊維直径及び末端神経中のミエリンの厚さを軸索に対して計算した。
腓腹筋の維持
右腓腹筋及び反対側の正常腓腹筋をそれぞれの動物から摘出して、湿重量を記録した。それぞれの動物について維持された腓腹筋の百分率を計算した(右腓腹筋の質量/左腓腹筋の質量 × 100)。
次いで、筋肉を4%のパラホルムアルデヒド中で24時間固定した後、JB4(Polysciences, Warrngton MA)中に埋め込んだ。2μmの切片を作成して、光学顕微鏡用のメイソントリクローム(Masons Trichrome)で染色した。Metamorph Imaging Software v4.6 (登録商標;Universal Imaging Corporation)を用いて筋細胞の直径を測定した。
統計
Windows(登録商標)v2.3 用のSigmastat(登録商標)を用いてデータの分析を実行した。統計的有意性をp値<0.05に設定した。試験群間の差を評価するために、Variance(ANOVA) and Tukey 一対比較試験の分析を用いた。
結果
肉眼所見
全ての動物において自家移植片全般に優れた修復が見られた。
手術後12週に摘出すると、羊膜導管が未だ目で見えた。ローズベンガル染色が中央部分にはっきり見えた(図3b)。導管の全長に渡って、導管が神経組織を含有していることが見えた(図3a)。コラーゲン導管は、12週に完全に再吸収されていた。コラーゲン導管を縫合糸で固定すると(第4群)、全てのケースで神経の帯状組織が近位及び遠位の断端を結合していた(図3b)。しかしながら、コラーゲン導管をPTBを用いて融合させると(第5群)、間隙に渡る神経の再生は見られなかった(図3b)。この群由来の神経又は筋肉に対してこれ以上の定量分析を実施しなかった。コラーゲン導管/PTB群を除いて、全ての群の全ての動物においてピンチ反射が陽性であった。
筋肉質量
腓腹筋の質量保存は自家神経移植片群(51.83+/−7.92)で最も大きかったが、羊膜導管/PTB群(46.07+/−7.56 p>0.051)と有意な差はなかった。羊膜導管を縫合糸で固定すると、筋肉質量の保存が羊膜導管/PTB群より有意に低かった(35.15+/−8.12 p<0.01)。最も低い筋肉質量の保存が、コラーゲン導管で処置した動物で観察された(図4a)。
筋肉組織学
腓腹筋細胞の直径は、自家神経移植片群で最も大きかった(76.25+/−6.36)。羊膜/PTB群は、縫合糸で固定した羊膜導管で処置した動物よりも有意に大きい筋肉繊維の直径を示した(69.85+/−4.69 vs 60.3+/−6.85 p<0.01)。
神経組織学
有髄繊維が1〜4群の全てのケースの導管内に存在していた。PTBで接合した羊膜導管は、縫合糸で固定した羊膜導管より有意に多い有髄繊維を含有していた(図5)。羊膜/PTB群では、神経繊維が導管全体を満たしていたのに対して、羊膜/縫合導管では、繊維組織が末梢的に増大して、繊維が導管の中央に集まっていた(図5)。自家神経群で再生が最も良かったが、これはPTBで接合した羊膜導管よりも有意に優れたものではなかった(図5及び6)。再生は縫合糸で固定したコラーゲン導管においても観察されたが、再生の領域が減少していた(図5)。
1〜4群の全てのケースにおいて、導管の末端にも有髄繊維が存在していた(図7)。導管内を同じ様式に従って観察した繊維の総数は、自家神経移植片において最も多い繊維数が存在していたが、これは羊膜/PTB群より有意に優れてはいなかった。PTBで接合した羊膜導管は、羊膜/縫合糸群よりも末端神経中に有意に多く有髄繊維を含有していた。最も少ない末端繊維数は、コラーゲン固定群で観察された。コラーゲン/PTB群において末端に再生された繊維が存在しないことも組織学で確認した。
羊膜/PTBで処理した神経の遠位末端における繊維の直径及びミエリンの厚さは、自家神経移植片群で観察されたものに匹敵していて、羊膜/縫合糸群より有意に優れていた(表1)。
Figure 2011523569
各実験群における術後4週間隔の坐骨機能指標(は羊膜/PTB以外の全群と比較した統計的有意性を示す。**は他の群と比較した統計的有意性を示す、p<0.01)。
Figure 2011523569
術後12週の導管から5mm遠位末端の組織形態的パラメータ(**は統計的に有意性があることを示す、p<0.01)。コラーゲン/PTB群では再生が起きなかった。
均等物
当業者は、本明細書に記載されている発明の特定の実施態様の多くの均等物を、通常の実験以上を用いずに、確認或いは解明できるだろう。このような均等物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。

Claims (158)

  1. 成型した生体適合性材料を含有してなる組織接合デバイスであって、当該材料が少なくとも架橋されている部分の第1セクション及び少なくとも架橋されていない部分の第2セクションを含有していて、そこで当該第1及び第2セクションは、第2セクションが接合する組織と接触可能になるように構成されていて、そして当該第2セクションと当該組織を光増感剤と接触させ、そして電磁エネルギーを照射することによって、当該架橋されていない部分が当該接合する組織のタンパク質と架橋できる、組織接合デバイス。
  2. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項1に記載の組織接合デバイス。
  3. 当該部分がタンパク質である、請求項1に記載の組織接合デバイス。
  4. 当該生体適合性材料が、生体適合性膜である、請求項1に記載の組織接合デバイス。
  5. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項1に記載の組織接合デバイス。
  6. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項5に記載の組織接合デバイス。
  7. 当該生体適合性材料がヒトの羊膜である、請求項6に記載の組織接合デバイス。
  8. 当該生体適合性材料が、管の形状にある、請求項1に記載の組織接合デバイス。
  9. 当該第2セクションが境界領域である、請求項1に記載の組織接合デバイス。
  10. 当該生体適合性材料が管の形状であって、そして当該境界領域が当該管の末端部に位置している、請求項9に記載の組織接合デバイス。
  11. 当該境界領域が当該管の両端にある、請求項10に記載の組織接合デバイス。
  12. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項2に記載の組織接合デバイス。
  13. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項1に記載の組織接合デバイス。
  14. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項1に記載の組織接合デバイス。
  15. 少なくとも第1セクション及び第2セクションを有する生体適合性材料を含有してなる組織接合デバイス予備成型物であって、当該予備成型物に電磁エネルギーを照射したときに、当該第1セクションが当該材料の別の部分と架橋して、当該第2セクションの部分が架橋されないで維持できるように、当該第1セクションが光増感剤を含有していて、当該第2セクションが光増感剤を含有していない、組織接合デバイス予備成型物。
  16. 当該部分がタンパク質である、請求項15に記載の組織接合デバイス。
  17. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項15に記載の組織接合デバイス。
  18. 当該生体適合性材料が、生体適合性膜である、請求項15に記載の組織接合デバイス。
  19. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項15に記載の組織接合デバイス。
  20. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項19に記載の組織接合デバイス。
  21. 当該生体適合性材料がヒトの羊膜である、請求項20に記載の組織接合デバイス。
  22. 当該生体適合性材料が、管の形状にある、請求項15に記載の組織接合デバイス。
  23. 当該第2セクションが境界領域である、請求項15に記載の組織接合デバイス。
  24. 当該生体適合性材料が管の形状であって、そして当該境界領域が当該管の末端部に位置している、請求項23に記載の組織接合デバイス。
  25. 当該境界領域が当該管の両端にある、請求項23に記載の組織接合デバイス。
  26. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項17に記載の組織接合デバイス。
  27. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項15に記載の組織接合デバイス。
  28. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項15に記載の組織接合デバイス。
  29. 当該構造体の形状をしている生体適合性材料を含有してなる三次元生体適合性構造体であって、当該構造体が少なくとも架橋されている部分の第1セクション及び少なくとも架橋されていない部分の第2セクションを含有していて、そこで当該第1及び第2セクションは、第2セクションが接合する組織と接触可能になるように構成されていて、そして当該第2セクションと当該組織を光増感剤と接触させ、そして電磁エネルギーを照射することによって、当該架橋されていない部分が接合する組織のタンパク質と架橋できる、三次元生体適合性構造体。
  30. 当該生体適合性材料が生体適合性膜である、請求項29に記載の三次元生体適合性構造体。
  31. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項29に記載の三次元生体適合性構造体。
  32. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項29に記載の三次元生体適合性構造体。
  33. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項29に記載の三次元生体適合性構造体。
  34. 当該生体適合性材料がヒトの羊膜である、請求項33に記載の三次元生体適合性構造体。
  35. 当該構造体が管である、請求項29に記載の三次元生体適合性構造体。
  36. 当該第2セクションが境界領域である、請求項29に記載の三次元生体適合性構造体。
  37. 当該構造体が管であって、そして当該境界領域が当該管の末端に位置している、請求項36に記載の三次元生体適合性構造体。
  38. 当該境界領域が当該管の両端にある、請求項36に記載の三次元生体適合性構造体。
  39. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項31に記載の三次元生体適合性構造体。
  40. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項29に記載の三次元生体適合性構造体。
  41. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項29に記載の三次元生体適合性構造体。
  42. 生体適合性材料を含有してなる生体適合性導管であって、当該材料が少なくとも架橋されている部分の第1セクション及び少なくとも架橋されていない部分の第2セクションからなっていて、そこで当該第1及び第2セクションは、第2セクションが接合する組織と接触可能になるように構成されていて、そして当該第2セクションと当該組織を光増感剤と接触させ、そして電磁エネルギーを照射することによって、当該架橋されていない部分が接合する組織のタンパク質と架橋できる、生体適合性導管。
  43. 当該生体適合性材料が、生体適合性膜である、請求項42に記載の生体適合性導管。
  44. 当該部分がタンパク質である、請求項42に記載の生体適合性導管。
  45. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項42に記載の生体適合性導管。
  46. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項42に記載の生体適合性導管。
  47. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項46に記載の生体適合性導管。
  48. 当該生体適合性材料がヒトの羊膜である、請求項47に記載の生体適合性導管。
  49. 当該生体適合性材料の当該第2セクションが境界領域である、請求項42に記載の生体適合性導管。
  50. 当該境界領域が、当該導管の末端に位置している、請求項49に記載の生体適合性導管。
  51. 当該境界領域が、当該導管の各末端に位置している、請求項50に記載の生体適合性導管。
  52. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項42に記載の生体適合性導管。
  53. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項42に記載の生体適合性導管。
  54. 少なくとも架橋しているタンパク質の第1セクション及び少なくとも架橋していないタンパク質の第2セクションを含有している羊膜を含有してなる、生体適合性導管であって、当該第1及び第2セクションは、第2セクションが接合する組織と接触可能になるように構成されていて、そして当該第2セクションと当該組織を光増感剤と接触させ、そして電磁エネルギーを照射することによって、当該架橋されていない部分が接合する組織のタンパク質と架橋できる、生体適合性導管。
  55. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項54に記載の生体適合性導管。
  56. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項54に記載の生体適合性導管。
  57. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項54に記載の生体適合性導管。
  58. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項54に記載の生体適合性導管。
  59. 当該第2セクションが境界領域である、請求項54に記載の生体適合性導管。
  60. 当該境界領域が、導管の末端に位置している、請求項59に記載の生体適合性導管。
  61. 当該境界領域が、導管のそれぞれの末端に位置している、請求項60に記載の生体適合性導管。
  62. 方法が:
    少なくとも生体適合性材料の第1セクションを光増感剤と接触させること(ここで、少なくとも当該生体適合性膜の第2セクションは当該光増感剤と接触していない);
    当該生体適合性材料を所望の形状に形成すること;
    当該第1セクション部分の間に架橋を形成するのに十分な量及び時間で当該生体適合性材料に電磁エネルギーを照射すること、それによって成型した組織接合デバイスを形成すること:
    を含有してなる、成型した組織接合デバイスを形成する方法。
  63. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項62に記載の方法。
  64. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項63に記載の方法。
  65. 当該第2セクションが境界領域である、請求項62に記載の方法。
  66. 当該成型した組織接合デバイスが三次元の形状を有している、請求項62に記載の方法。
  67. 当該三次元の形状が管である、請求項66に記載の方法。
  68. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項62に記載の方法。
  69. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項68に記載の方法。
  70. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項62に記載の方法。
  71. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項62に記載の方法。
  72. 当該電磁エネルギーを当該第2セクションに照射しない、請求項62に記載の方法。
  73. 当該架橋可能な材料を取得する工程を更に含有してなる、請求項62に記載の方法。
  74. 当該部分がタンパク質である、請求項62に記載の方法。
  75. 方法が:
    少なくとも生体適合性材料の第1セクションを光増感剤と接触させること(ここで、少なくとも当該生体適合性膜の第2セクションは当該光増感剤と接触していない);
    当該生体適合性材料を導管に形成すること;
    当該第1セクション部分の間に架橋を形成するのに十分な量及び時間で当該生体適合性材料に電磁エネルギーを照射すること、それによって生体適合性導管を形成すること:
    を含有してなる、生体適合性導管を作成する方法。
  76. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項75に記載の方法。
  77. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項76に記載の方法。
  78. 当該第2セクションが境界領域である、請求項75に記載の方法。
  79. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項75に記載の方法。
  80. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項79に記載の方法
  81. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項75に記載の方法。
  82. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項75に記載の方法。
  83. 当該電磁エネルギーを当該第2セクションに照射しない、請求項75に記載の方法。
  84. 当該架橋可能な材料を取得する工程を更に含有してなる、請求項75に記載の方法。
  85. 当該部分がタンパク質である、請求項75に記載の方法。
  86. 神経組織を導管と接触させること(当該導管は生体適合性材料を含有していて、当該材料は少なくとも架橋している部分の第1セクション及び少なくとも架橋していない部分の第2セクションを含有していて、そこでは当該神経組織は材料の第2セクションと接触する);
    神経組織及び/又は生体適合性材料の第2セクションを光増感剤で処理すること;及び
    神経組織及び生体適合性材料の第2セクションに、神経組織中のタンパク質と生体適合性材料の第2セクション部分の間に架橋を形成するのに十分な量及び時間で、電磁エネルギーを照射すること;それによって、神経組織と導管の間に組織接合を作成すること:
    を含有してなる、神経組織を接合する方法。
  87. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項86に記載の方法。
  88. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項87に記載の方法。
  89. 神経組織と導管の間に、環状で耐水性の接合を作出する、請求項86に記載の方法。
  90. 神経内の神経栄養環境が導管内で保持される、請求項86に記載の方法。
  91. 生体適合性材料が、血管、無細胞筋及び神経よりなる群から選ばれる、請求項86に記載の方法。
  92. 生体適合性材料が合成吸収性ポリマーである、請求項86に記載の方法。
  93. ポリマーがPGAである、請求項92に記載の方法。
  94. 生体適合性材料がヒトの羊膜である、請求項92に記載の方法。
  95. 当該部分がタンパク質である、請求項92に記載の方法。
  96. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項92に記載の方法。
  97. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項92に記載の方法。
  98. 当該導管を形成する工程を更に含有してなる、請求項92に記載の方法。
  99. 当該接触する工程が、当該神経組織を当該導管内へ入れることを含有してなる、請求項92に記載の方法。
  100. 神経組織を導管と接触させること(当該導管は羊膜を含有していて、当該羊膜は少なくとも架橋しているタンパク質の第1セクション及び少なくとも架橋していないタンパク質の第2セクションを含有していて、そこでは当該神経組織は羊膜の第2セクションと接触する);
    神経組織及び羊膜の第2セクションを光増感剤で処理すること;及び
    神経組織及び羊膜の第2セクションに、神経組織中のタンパク質と羊膜の第2セクション部分の間に架橋を形成するのに十分な量及び時間で、電磁エネルギーを照射すること;それによって、神経組織と導管の間に組織接合を作成すること:
    を含有してなる、神経組織を接合する方法。
  101. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項100に記載の方法。
  102. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項101に記載の方法。
  103. 神経組織と導管の間に、環状で耐水性の接合を作出する、請求項100に記載の方法。
  104. 神経内の神経栄養環境が導管内で保持される、請求項100に記載の方法。
  105. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項100に記載の方法。
  106. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項100に記載の方法。
  107. 当該導管を形成する工程を更に含有してなる、請求項100に記載の方法。
  108. 当該接触する工程が、当該神経組織を当該導管内へ入れることを含有してなる、請求項100に記載の方法。
  109. 成型した生体適合性材料を含有してなる組織接合デバイスであって、当該材料が少なくとも架橋されている部分の第1セクション及び少なくとも架橋していない部分の第2セクションを含有していて(そこでは当該第1及び第2セクションは、当該第2セクションが接合する組織と接触可能なように構成されていて、そして当該第2領域と当該組織が光増感剤と接触して電磁エネルギーを照射することによって、当該架橋されていない部分が接合する組織と架橋できる)、当該組織接合デバイスは、当該生体適合性材料の当該第1セクションを光増感剤と接触させること(ここでは当該生体適合性材料の当該第2セクションは当該光増感剤と接触しない);当該生体適合性材料を所望の形状に形成すること;当該生体適合性材料に電磁エネルギーを照射すること(そこで当該第1セクションの部分の間に架橋を形成する)、それによって、成型した組織接合デバイスを形成することによって作成される、組織接合デバイス。
  110. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項109に記載の組織接合デバイス。
  111. 当該部分がタンパク質である、請求項109に記載の組織接合デバイス。
  112. 当該生体適合性材料が生体適合性膜である、請求項109に記載の組織接合デバイス。
  113. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項109に記載の組織接合デバイス。
  114. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項113に記載の組織接合デバイス。
  115. 当該生体適合性材料がヒトの羊膜である、請求項114に記載の組織接合デバイス。
  116. 当該生体適合性材料が管の形状をしている、請求項109に記載の組織接合デバイス。
  117. 当該第2セクションが境界領域である、請求項109に記載の組織接合デバイス。
  118. 当該生体適合性材料が管の形状であって、そして当該境界領域が当該管の末端に位置している、請求項117に記載の組織接合デバイス。
  119. 当該境界領域が当該管の両端にある、請求項118に記載の組織接合デバイス。
  120. キサンテンがローズベンガルである、請求項110に記載の組織接合デバイス。
  121. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項109に記載の組織接合デバイス。
  122. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項109に記載の組織接合デバイス。
  123. 羊膜を含有してなる導管であって、当該膜が少なくとも架橋されているタンパク質の第1セクション及び少なくとも架橋されていないタンパク質の第2セクションを含有していて(ここで、当該第1及び第2セクションは、第2セクションが接合する組織と接触可能になるように構成されていて、そして当該第2領域と当該組織を光増感剤と接触させ、そして電磁エネルギーを照射することによって、当該架橋されていないタンパク質が接合する組織のタンパク質と架橋できる)、当該導管は、当該羊膜の第1セクションを光増感剤と接触させること(ここで、当該羊膜の第2セクションは当該光増感剤と接触しない);当該羊膜を導管に形成すること;電磁エネルギーを当該羊膜に照射すること(ここで当該第1セクションの部分の間に架橋が形成される)それによって導管が形成されることによって作成される、導管。
  124. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項123に記載の導管。
  125. 当該第2セクションが境界領域である、請求項123に記載の導管。
  126. 当該境界領域が当該導管の末端に位置している、請求項125に記載の導管。
  127. 当該境界領域が、導管の両端にある、請求項126に記載の導管。
  128. キサンテンがローズベンガルである、請求項124に記載の導管。
  129. 電磁エネルギーを1.5W/cm未満の放射照度で照射する、請求項123に記載の導管。
  130. 電磁エネルギーを約0.50W/cmの放射照度で照射する、請求項123に記載の導管。
  131. 請求項1に記載の組織接合デバイス、及びその包装材料を含有してなる、キット。
  132. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項131に記載のキット。
  133. 当該部分がタンパク質である、請求項131に記載のキット。
  134. 生体適合性材料が、生体適合性膜である、請求項131に記載のキット。
  135. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項131に記載のキット。
  136. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項135に記載のキット。
  137. 当該生体適合性材料がヒトの羊膜である、請求項136に記載のキット。
  138. 当該生体適合性材料が管の形状をしている、請求項131に記載のキット。
  139. 当該第2セクションが境界領域である、請求項131に記載のキット。
  140. 当該生体適合性材料が管の形状をしていて、そして当該境界領域が当該管の末端に位置している、請求項139に記載のキット。
  141. 当該境界領域が当該管の両端にある請求項140に記載のキット。
  142. キサンテンがローズベンガルである、請求項132に記載のキット。
  143. 当該キットが当該組織接合デバイスをヒトの組織の修復に用いるための使用説明書も含有してなる、請求項131に記載のキット。
  144. 当該ヒトの組織がヒトの神経組織である、請求項143に記載のキット。
  145. 境界領域を含有してなる羊膜導管、及びその包装材料を含有してなる、キット。
  146. 当該境界領域が当該管の末端にある、請求項145に記載のキット。
  147. 当該キットが、当該導管を末梢神経の修復に用いるための使用説明書を更に含有してなる、請求項145に記載のキット。
  148. 生体適合性膜、光増感剤、及び当該生体適合性膜を請求項1に記載の組織接合デバイスに形成するための使用説明書を含有してなる、キット。
  149. 当該組織接合デバイスをヒトの組織の修復に用いるための書面による使用説明書を更に含有してなる、請求項148に記載のキット。
  150. 当該ヒトの組織がヒトの神経組織である、請求項149に記載のキット。
  151. 当該光増感剤が、キサンテン、フラビン、フェノチアジン、トリフェニルメチル、シアニン、モノアゾ染料、アジンモノアゾ染料、フェノチアジン染料、ローダミン染料、ベンジフェンオキサジン染料、オキサジン、アントロキノン染料、及びプロフィリンよりなる群から選ばれる、請求項148に記載のキット。
  152. 当該生体適合性材料が、生体適合性膜である、請求項148に記載のキット。
  153. 当該生体適合性材料が、羊膜、SIS、筋膜、硬膜、腹膜、及び心膜よりなる群から選ばれる、請求項152に記載のキット。
  154. 当該生体適合性材料が羊膜である、請求項153に記載のキット。
  155. 当該生体適合性材料がヒトの羊膜である、請求項154に記載のキット。
  156. 当該キサンテンがローズベンガルである、請求項151に記載のキット。
  157. 当該キットが当該組織接合デバイスをヒトの組織の修復に用いるための使用説明書も含有してなる、請求項131に記載のキット。
  158. 当該ヒトの組織がヒトの神経組織である、請求項143に記載のキット。
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