JP2011520530A - 電気毛髪切断装置 - Google Patents

Abstract

把持部（２）、把持部（２）の長手方向軸（１７）、駆動装置（３）、固定はさみ刃（４）、固定はさみ刃（４）に平行に配置されかつ固定はさみ刃（４）に切断面（１６）で隣接する、往復運動可能なはさみ刃（５）、及び駆動軸（７）の回転運動を可動なはさみ刃（５）に伝達する伝動装置（６）を有する電気毛髪切断装置（１）であって、駆動軸（７）は、回転運動を直線往復運動に変換するための転換装置、好ましくは偏心輪（８）を有し、この偏心輪（８）は、ベアリング軸（９）の周りに旋回可能な転換レバー（１０）と、偏心輪（８）のピン（１２）上の摺動子（１１）とを備え、転換レバー（１０）は転換装置を可動なはさみ刃（５）に接続し、摺動子（１１）は転換レバー（１０）の一端部（１４）のリテーナ（１３）によって所定の位置に保持される、電気毛髪切断装置（１）について、最適化された取扱い性と円滑動作する機械システムを達成し、最小の駆動を可能にするため、切断面（１６）が、把持部（２）の長手方向軸（１７）と１０〜７０度、又は好ましくは２０〜３０度の角度（１８）を形成することと、摺動子（１１）を、所望の方向（１５）に延在する柱状体（１９）の形状、又は球体（２０）の形状に設計することとを提案する。

Description

本発明の対象はサロン業及びそこにおける電気毛髪切断装置に関する。電気毛髪切断装置は十分によく知られている。同装置は頭髪の切断に用いられ、はさみによる毛髪切断に代わるものである。

米国特許第５，９５９，８７８号明細書には芝刈り用の切断装置が開示されているが、その駆動技術は、寸法及び精度をサロン業における要件に適合させるなら、理美容サロンで用いることが可能なものである。この電気切断装置は、長手方向軸を有する把持部、駆動部、固定はさみ刃、この固定はさみ刃に平行に配置されかつ固定はさみ刃に隣接し、切断面上で往復運動させることが可能なはさみ刃、及び駆動軸の回転運動を可動なはさみ刃に伝達する、伝動装置を備える。駆動軸は、回転運動を直線往復運動に変換するための偏心輪を有する転換装置を有する。ベアリング軸の周りに旋回可能な転換レバーが、転換装置を可動なはさみ刃に接続している。摺動子状のディスクが偏心輪上のピンに取り付けられ、この摺動子は転換レバーの端部のリテーナによって所定の位置に保持され、このリテーナは、駆動軸に対して垂直な方向で、摺動子がこの方向に上下運動を行うように、設計されている。

独国特許出願公開第１０３３８４０１号明細書は、理美容サロン業における毛髪切断装置を開示するが、この装置では、切断面が把持部の長手方向軸と１０〜７０度の角度を形成している。この角度があることによって取扱いが容易になり機能しやすくなる。

このような既知の従来技術には、電気毛髪切断装置のための、とりわけ（切る）場所特有の、円滑に動作し、かつ取扱いも容易であるような転換装置がないという不都合がある。すなわち、米国特許第５，９５８，８７８号明細書の対象は比較的高い駆動能力を要し、独国特許出願公開第１０３３８４０１号明細書の対象は比較的低い精度で機能する転換装置を有している。

米国特許第５，９５９，８７８号 独国特許出願公開第１０３３８４０１号 米国特許第５，９５８，８７８号

本発明の目的は、請求項１の前提部の対象に、先に述べた不都合が除去されるよう、更に開発することであった。

この目的は、切断面が把持部の長手方向軸と１０〜７０度の角度を形成することと、摺動子を駆動軸に対して垂直な方向で延在する柱状体の形体に構成するか、又は球体状に構成することとによって達成される。

本明細書で提案する毛髪切断装置は、上記の角度が１０〜７０度であることから、有利な角度を有するという利点を有する。上記の角度は２０〜３０度であるのが好ましく（２０〜２５度であれば特に好ましい）、このような角度の場合、はさみで切った毛髪に基本的に匹敵するヘアカットを得ることができ、かつそれがこのような応用に好適な人間工学的に有利な取扱いと機能とによって実現される。転換装置が伝達すべき力を正確かつ有効に伝達し、したがって力が消耗の少ない形で伝達されることから、駆動能力、つまり駆動装置の容量、また必要に応じて電池の使用時間は、最小限に抑えられる。すなわち、摺動子を柱状体又は球体として設計することは、確実で消耗の少ない力の伝達に好適である。摺動子は、周知の設計では、ピンを挿入する穿孔を有してよく、これにより、摺動子がピンに回転可能に接続される。

提案する革新的な有利な実施形態が、請求項２〜８に記載されている。

摺動子が、少なくとも１つの平坦部（Ａ２）を有する柱状体として設計される場合、多くの利点が得られる。一つには、柱状体の全長に沿って浅くなる凹部を柱状体の外面に設けることで、この凹部が（切る）場所特有の基準を特定する役割を果たし、相対運動の算出に用いることができる。また一方で、柱状体の非平坦領域は（切る）場所特有の力伝達に用いられる。ピンの中心軸に対して横断方向の平坦部（Ａ３）は、運動の伝達のために重要な柱状体のいかなる表面領域をも変化させることがないという利点を有する。ピンの中心軸に対して平行な平坦部（Ａ４）についても同じことが言える。特に正確な摺動子製品も可能で、中心軸に対して横断方向の平坦部と共に、中心軸に対して平行な平坦部がある場合（Ａ５）に、力の伝達は最適化される。平坦部は摺動子が転換レバーの端部に保持される場合に考慮され、Ａ６によれば、摺動子がリテーナ内に、摺動子が、その曲面上で形状係合部を介して保持されるなら、これら平坦部は転換レバーの旋回運動には干渉せず、摺動子はピンに沿って摺動し得る。

原則として、摺動子はリテーナ内に固定的に保持され、ピンに沿って摺動し得る。あるいは、この技術的実施形態はまた、摺動子がリテーナ内で転換レバーの延在方向に可動で、摺動子がピン（１２）に対して固定的に取り付けられるように設計することも可能である。

この実施形態は、球体状の摺動子にも柱状体の形状の摺動子にも好適である。この実施形態では、Ａ８によれば、リテーナが相互に平行な２つの壁を有し、この壁が転換レバーの方向に延在し、対向面上で摺動子に、摺動子と壁との間に遊びをもって隣接する場合には、リテーナの壁に平行な平坦部は設けられない。この遊びは、転換レバーが中央にある時、すなわち真っすぐに伸びた状態に配置されている時に最大となる。更に、転換レバーが左右に最大限旋回した時にこの遊びがゼロであれば、駆動が、可動なはさみ刃に最大限正確に伝達される。

提案する毛髪切断装置は、以下に、２つの代表的な実施形態を示す図を用いてより詳細に記述される。以下について図示する。
把持部に長手方向軸を有すると共にその両はさみ刃の間に鋭角を有する毛髪切断装置の垂直断面。 図１の対象の水平断面。 相互に分離した構成要素、すなわち駆動装置、駆動軸上に配置され得る偏心輪、平坦部を有し偏心輪のピンに取り付けられ得る柱状体状の摺動子、及び摺動子を保持するリテーナを有する転換レバーを備えた斜視図。 組み立てられた状態で偏心輪が第１の回転状態にある、図３の対象を示す上面図。 偏心輪が更に９０度回転した状態にある図４の対象物の上面図。 偏心輪が更に９０度回転した状態にある図５の対象物の上面図。 偏心輪が更に９０度回転した状態にある図６の対象物の上面図。 相互に分離した構成要素、すなわち駆動装置、駆動軸上に配置され得る偏心輪、平坦部を有し、偏心輪のピンに取り付けられ得る球体状の摺動子、及び摺動子を保持するリテーナを有する転換レバーを備えた斜視図。 組み立てられた状態で偏心輪が第１の回転状態にある、図８の対象物を示す上面図。 偏心輪が更に９０度回転した状態にある図９の対象物の上面図。 偏心輪が更に９０度回転した状態にある図１０の対象物の上面図。 は偏心輪が更に９０度回転した状態にある図１１の対象物の上面図。

電気毛髪切断装置１が把持部２、把持部２の長手方向軸１７、駆動装置３、固定はさみ刃４、固定はさみ刃４に平行に配置されかつ固定はさみ刃に切断面１６で隣接する、往復運動可能なはさみ刃５を有することにより、伝動装置６は駆動軸７の回転運動を可動なはさみ刃５に伝達する（図１及び２）。駆動軸７は、回転運動を直線往復運動に変換するための転換装置（図３）として偏心輪８を有する（図４〜７）。ベアリング軸９の周りに旋回可能な転換レバー１０が、この転換装置を可動なはさみ刃５に接続する。偏心輪８のピン１２上に摺動子１１を備えるが、この摺動子１１は転換レバー１０の一端部１４のリテーナ１３によって所定の位置に保持される。リテーナ１３は駆動軸７に対して垂直な方向１５で、摺動子１１がこの方向１５に上下運動をするように設計されている。切断面１６は把持部２の長手方向軸１７と、２３度の角度１８を形成する。摺動子１１は所望の方向１５で垂直上方に延在する柱状体１９の形状に設計されている。把持部２は電池を保持するように設計され、毛髪切断装置１が充電位置で電池を充電するように設計されている。

摺動子１１は、この摺動子１１の対向する面上に、ピン１２の中心軸２２に対して横断方向の２つの平坦部２１を有する（図３）。加えて、中心軸２２に対して平行な平坦部２１が備えられている。あるいはこれとは別に、摺動子１１の２つの対向面のそれぞれの上に、中心軸２２に対して平行な平坦部２１を設計することもできる。摺動子１１が、その曲面２５上で、リテーナ１３内に形状係合部２３を介して保持される。摺動子１１は穿孔２６を有し、その中にピン１２が挿入されることで摺動子１１はピン１２に沿って摺動可能となる。

図８〜１２の代表的な実施形態では、摺動子１１は球体２０の形状に設計されている。摺動子１１がピン１２に対して固定的に取り付けられることから、この球体２０をリテーナ１３内で転換レバーの延在方向に動かすことが可能である。リテーナ１３は、転換レバー１０の方向に延在し、摺動子１１と壁２４との間に遊びをもって、対向面上で摺動子１１に隣接する、相互に平行な２つの壁２４を有する。

あるいはまた、これら両実施例とは別に、第１の実施例の柱状体状の摺動子１１をピン１２に固定的に取り付け、平行な壁を備えたリテーナ１３内に保持するようにすることも可能であるし、また、第２の実施例の球体状の摺動子１１がピン１２に対して摺動的に保持されかつ形状係合部を介してリテーナ１３により制約されるようにすることも可能である。

本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「４０ｍｍ」として開示される寸法は、「約４０ｍｍ」を意味するものとする。

参照番号
１ 毛髪切断装置
２ 把持部
３ 駆動装置
４ はさみ刃（固定）
５ はさみ刃（可動）
６ 伝動装置
７ 駆動軸
８ 偏心輪
９ ベアリング軸
１０ 転換レバー
１１ 摺動子
１２ ピン
１３ リテーナ
１４ 端部
１５ 方向
１６ 切断面
１７ 長手軸
１８ 角度
１９ 柱状体
２０ 球体
２１ 平坦部
２２ ピンの中心軸
２３ 形状係合部
２４ 壁
２５ 表面
２６ 穿孔

Claims (8)

1. 把持部（２）、前記把持部（２）の長手方向軸（１７）、駆動装置（３）、固定はさみ刃（４）、前記固定はさみ刃（４）に平行に配置されかつ前記固定はさみ刃（４）に切断面（１６）で隣接する、往復運動可能なはさみ刃（５）、及び駆動軸（７）の回転運動を前記可動なはさみ刃（５）に伝達する伝動装置（６）を有する電気毛髪切断装置（１）であって、前記駆動軸（７）は、前記回転運動を直線往復運動に変換するための転換装置、好ましくは偏心輪（８）を有し、前記偏心輪（８）は、ベアリング軸（９）の周りに旋回可能な転換レバー（１０）と、前記偏心輪（８）のピン（１２）上の摺動子（１１）とを備え、前記転換レバー（１０）は前記転換装置を前記可動なはさみ刃（５）に接続し、前記摺動子（１１）は前記転換レバー（１０）の一端部（１４）のリテーナ（１３）によって所定の位置に保持され、前記リテーナ（１３）は、駆動軸（７）に対して垂直な方向（１５）で、前記摺動子（１１）がこの方向（１５）に上下運動をするように、設計される電気毛髪切断装置（１）において、前記切断面（１６）が、前記把持部（２）の前記長手方向軸（１７）と１０〜７０度、又は好ましくは２０〜３０度の角度（１８）を形成することと、前記摺動子（１１）が、所望の前記方向（１５）に延在する柱状体（１９）の形状に設計されるか、又は球体（２０）の形状に設計されることとを特徴とする、毛髪切断装置。
2. 前記摺動子（１１）が、少なくとも１つの平坦部（２１）を有する柱状体（１９）として設計されることを特徴とする、請求項１に記載の毛髪切断装置。
3. 前記ピン（１２）の前記中心軸（２２）に対して横断方向の平坦部（２１）を備えることを特徴とする、請求項２に記載の毛髪切断装置。
4. 前記ピン（１２）の前記中心軸（２２）に対して平行な平坦部（２１）を備えることを特徴とする、請求項２に記載の毛髪切断装置。
5. 前記中心軸（２２）に対して横断方向の平坦部（２１）及び前記中心軸（２２）に対して平行な平坦部（２１）を備えることを特徴とする、請求項３又は４に記載の毛髪切断装置。
6. 前記摺動子（１１）が、その曲面（２５）上で、前記リテーナ（１３）内に形状係合部（２３）を介して保持されることと、前記摺動子（１１）が前記ピン（１２）に沿って摺動可能であることとを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の毛髪切断装置。
7. 前記摺動子（１１）が前記リテーナ（１３）内で前記転換レバー（１０）の延在方向に可動であることと、前記摺動子（１１）が前記ピン（１２）上の固定位置に取り付けられていることとを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の毛髪切断装置。
8. 前記リテーナ（１３）が相互に平行な２つの壁（２４）を有し、前記壁（２４）は、前記転換レバー（１０）の方向に延在し、前記摺動子（１１）と前記壁（２４）との間に遊びをもって、対向面上で前記摺動子（１１）に隣接することを特徴とする、請求項７に記載の毛髪切断装置。

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